以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(第1の実施形態)
図1Aは、第1の実施形態における決済端末100の外観例を示す上面図である。図1Bは、決済端末100の外観例を示す側面図である。図1Cは、決済端末100の外観例を示す正面図である。
決済端末100は、本体10を有する。本体10は、例えば概して箱型の形状を呈する。図1A、図1B、及び図1Cには、決済端末100の前面1A、側面1B、側面1C、後面1Dが示されている。例えば商品の購入者(顧客)が、前面1A側から決済端末100を操作する。例えば商品の購入の登録を行う店舗の店員等が、後面1D側から決済端末100を操作する。顧客は、店舗の客であってよい。決済端末100は、店舗の載置台等に載置される据え置き型の端末である。
決済端末100は、前面1A側に、第1タッチパネル12、第1LED(light emitting diode)13、NFC(Near field communication)アンテナ15、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、及びカメラ25を備える。決済端末100は、後面1D側に、第2タッチパネル22及び第2LED23を備える。
決済端末100は、顧客が複数の決済方式を指定することができる、複合タイプである。決済端末100は、例えば、店舗のカウンタ上の載置面α上に載置された状態で用いられてよい。
複数の決済方式は、例えば、クレジットカード決済、電子マネー決済、コード(例えばQRコード(登録商標))決済、及び現金決済を含む。クレジットカード決済は、例えば、磁気カード決済、接触ICカード決済、及び非接触ICカード決済を含む。電子マネーは、複数種類の電子マネーが存在してよい。電子マネー決済及び非接触ICカード決済は、非接触通信(例えば近距離無線通信:NFC(Near field communication))を用いて決済が行われるので、ここではまとめて非接触型決済とも称する。
複数の決済方式は、対応する複数の決済インタフェースのそれぞれを用いて行われる。複数の決済インタフェースは、例えばクレジットカード、電子マネーカードC32、コード、及び現金を含む。クレジットカードは、例えば、磁気カードC1、接触ICカードC2、及び非接触ICクレジットカードC31を含む。
磁気カードC1は、第1カードスロット16sに挿入されて決済に使用される。接触ICカードC2は、第2カードスロット17sに挿入されて決済に使用される。非接触ICクレジットカードC31及び電子マネーカードC32は、NFCアンテナ15に接近させて決済に使用される。非接触ICクレジットカードC31及び電子マネーカードC32を、まとめて「非接触ICカードC3」とも称する。
決済端末100には、載置面αから高さ方向に、この載置面αの近くから順に、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、及び第1タッチパネル12が配置される。第1タッチパネル12の周囲に、NFCアンテナ15が配置される。
また、決済端末100には、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、第1タッチパネル12、及びNFCアンテナ15が、顧客に対向する前面1A側に、集合して配置される。この場合、顧客は、眼前に並ぶ複数のデバイスに対応する複数の決済方式のうち、いずれかの決済方式を容易に選択し易くなる。複数の決済方式に対応する複数のデバイスが一か所に集まっているため、各決済方式に従った決済が、スムーズに実行可能である。
また、決済端末100には、第2タッチパネル22が配置される。第2タッチパネル22は、例えば店員に使用され、店員に対向する後面1D側に配置される。決済端末100では、第1タッチパネル12と第2タッチパネル22とが対向して配置されている。
また、決済端末100は、側面から見て、決済端末100の上方が山形状となっている(図1B参照)。山形状は第1面と第2面を有する。第1面が、第1タッチパネル12の面を有する面であり、顧客が決済に用いる操作面である。第2面が、第2タッチパネル22の面を有する面であり、店員が決済に用いる操作面である。
この構成により、載置面α上に載置された決済端末100を、対向状態となった顧客及び店員が同時に操作できる。例えば、決済端末100が店舗のカウンタ上に設置された場合、カウンタ内に位置する店員と、カウンタ外に位置する顧客とが、対向状態のまま、決済端末100を操作できる。
また、決済端末100には、前面1A側に、カメラ25及び第1LED13が配置される。カメラ25及び第1LED13は、前面1A側において、第1タッチパネル12よりも後面1D側、つまり山形状の頂上側に配置されてよいが、配置位置はこれに限られない。
また、決済端末100には、後面1D側に、第2LED23が配置される。第2LED23は、後面1D側において、第2タッチパネル22よりも前面1A側、つまり山形状の頂上側に配置されてよいが、配置位置はこれに限られない。
なお、店員及び顧客の入力手段として、第1タッチパネル12及び第2タッチパネル22を示したが、決済端末100がその他の入力手段(例えば物理的なキーやボタン)を備えてもよい。
また、決済端末100は、決済端末100の一部に、セキュリティ保護領域SR(図2参照)を有する。セキュリティ保護領域SRは、決済端末100におけるセキュリティ保護領域SR以外の領域と比較して、セキュリティが高くされた領域である。例えば、セキュリティ保護領域SRは、耐タンパ性を有する。セキュリティ保護領域SRは、ソフトウェア処理によって論理的にセキュリティが高くされてもよいし、ハードウェアの構造や仕組みによって物理的にセキュリティが高くされてもよい。セキュリティ保護領域SRには、主に、決済処理に用いられる部材が格納される。
図2は、決済端末100の電気的な構成例を示すブロック図である。
決済端末100は、セキュリティ保護領域SRを有する。決済端末100は、セキュリティ保護領域SR内に、第1CPU(Central Processing Unit)11、第1タッチパネル12、第1LED13、NFC_IC14、NFCアンテナ15、第1カードリーダ16、第2カードリーダ17、及びメモリ18を備える。決済端末100は、セキュリティ保護領域SR外に、第2CPU21、第2タッチパネル22、第2LED23、スピーカ24、カメラ25、プリンタ26、外部端子27、及びメモリ28を備える。
第1CPU11は、メモリ18に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。第1CPU11は、セキュリティ保護領域SR内の各部を統括して制御する。第1CPU11は、例えば、クレジットカード決済及び電子マネー決済に関する処理を行う。第1CPU11は、決済に関する処理を行う決済CPUとして機能する。また、第1CPU11は、第2CPU21との間でデータを送受し、第2CPU21と連携する。なお、第1CPU11は、プロセッサの一例であり、他のプロセッサであってもよい。
第1タッチパネル12は、顧客の指等(物体の一例)の接触又は近接を入力(入力操作)として電気的に検出する入力検出機能を有する。第1タッチパネル12は、例えば顧客による入力操作を受け付ける。第1タッチパネル12は、例えば、クレジットカード決済におけるPIN入力の操作や電子サインの操作を受け付ける。
また、第1タッチパネル12は、コード決済を支援するための画像(決済支援画像とも称する)を表示する。決済支援画像は、プレビュー画像PG又は案内情報GI等を含む。コード決済は、二次元コード等のコードを用いた決済である。
例えば、第1タッチパネル12は、カメラ25により撮像された撮像画像に基づくプレビュー画像PGを表示する。顧客は、カメラ25に撮像させるために携帯端末200の表示面200D(図3参照)をカメラ25に対向させ、この結果、顧客から携帯端末200の表示面200Dを直接視認困難な状態でも、プレビュー画像PGの表示を確認することで、カメラ25に対する携帯端末200に表示されたコードの状態を確認できる。携帯端末200は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はその他の携帯端末であり、コードCDを表示する表示面200Dを有する。
また、第1タッチパネル12は、コード決済時の決済端末100(例えばカメラ25)に対する携帯端末200の配置方法(例えば配置位置、配置継続時間)を案内する案内情報GIを表示する。顧客は、案内情報GIを確認することで、携帯端末200を用いてどのようにコード決済するのかを確認できる。また、案内情報GIは、コード読取のために携帯端末200を決済端末100に対して所定の配置状態とする案内情報を含んでよい。顧客は、案内情報GIを確認することで、携帯端末200に表示されたコードCDを決済端末100が読取可能な位置に移動等させることができる。
第1LED13は、各種情報を報知するための表示を行う。第1LED13は、様々な表示態様で表示してよい。表示態様は、例えば、表示色(例えば赤、緑、青)、表示タイミング(例えば決済処理中、決済完了時に表示)、表示パターン(例えば点灯、点滅、消灯)を含んでよい。
NFC_IC14は、NFCアンテナ15に対する処理を行う。例えば、NFC_IC14は、NFCアンテナ15への電力供給、NFCアンテナ15を介したデータ通信を制御する。
NFCアンテナ15は、例えばループコイルで形成される。NFCアンテナ15は、NFC_IC14から電力供給を受け、電波を発生する。NFCアンテナ15から所定距離以内の領域は、NFCアンテナ15と非接触通信可能な領域(非接触通信可能領域)である。非接触通信可能領域内に非接触ICカードC3(非接触通信可能な通信媒体の一例)が配置されると、NFCアンテナ15からの電波が非接触ICカードC3に到達し、NFCアンテナ15が非接触ICカードC3に起動電力を与える。これにより、NFCアンテナ15は、非接触ICカードC3との間でデータを通信する。
また、NFCアンテナ15で定義される面の中心位置と、第1タッチパネル12で定義される面の中心位置とは、略一致してよい。これにより、第1タッチパネル12に対して非接触ICカードC3をかざすことで、NFCアンテナ15と非接触ICカードC3との間でデータを通信でき、ユーザにとって操作が分かり易くなる。
NFC_IC14は、NFCアンテナ15を介して、非接触ICクレジットカードC31が保持する情報を取得する(読み取る)。NFC_IC14は、この情報を非接触読取情報として、第1CPU11に送る。非接触ICクレジットカードC31が保持する情報及び非接触読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号を含む。また、NFC_IC14は、NFCアンテナ15を介して、電子マネーカードC32が保持する情報を取得する(読み取る)。NFC_IC14は、この情報を電子マネー読取情報として、第1CPU11に送る。電子マネーカードC32が保持する情報及び電子マネー読取情報は、例えば、電子マネーカードC32の識別番号を含む。
第1カードリーダ16は、磁気カードリーダである。第1カードリーダ16は、磁気カードC1が保持する情報を読み取り、読み取った情報を磁気読取情報として第1CPU11に送る。磁気カードC1が保持する情報及び磁気読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号を含む。
第2カードリーダ17は、接触ICカードリーダである。第2カードリーダ17は、接触ICカードC2が保持する情報を読み取り、読み取った情報を接触読取情報として第1CPU11に送る。接触ICカードC2が保持する情報及び接触読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号、を含む。
メモリ18は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を含んで構成されてよい。メモリ18は、各種データ、情報、プログラムを有する。例えば、案内情報GIを第1CPU11側のメモリ18に保持しておいてよい。
第2CPU21は、メモリ28に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。第2CPU21は、セキュリティ保護領域SR外の各部を統括して制御する。第2CPU21は、例えば、コード決済及び現金決済に関する処理、決済以外に関する処理を行う。したがって、第2CPU21は、汎用の処理を行う汎用CPUとして機能する。また、第2CPU21は、第1CPU11との間でデータを送受し、第1CPU11と連携する。第2CPU21は、プロセッサの一例であり、他のプロセッサであってもよい。なお、第2CPU21は、第1CPU11よりも高性能であってよい。
第2CPU21は、携帯端末200に表示された被写体が撮像された撮像画像を、カメラ25から取得する。第2CPU21は、この撮像画像を解析し、コードが示す決済に必要な識別情報を認識する。第2CPU21は、この識別情報を用いてコード決済に係る決済処理を行う。
また、第2CPU21は、コード決済を支援するための各種処理を行う。この処理は、カメラ25により撮像された撮像画像に基づくプレビュー画像PGの表示支援に関する処理を含んでよい。この処理は、コード決済時の決済端末100に対する携帯端末200の配置方法を示す案内情報GIの表示支援に関する処理を含んでよい。この処理は、コード読取のために携帯端末200を決済端末100に対して所定の位置や距離や姿勢に案内するための案内情報GIの表示支援に関する処理を含んでよい。
第2CPU21は、決済支援画像(例えばプレビュー画像PG、案内情報GI)の表示の制御を、主導して行う。第2CPU21は、第1タッチパネル12により決済支援画像を表示する場合、プレビュー画像PG1を第1CPU11に決済支援画像として送り、第1タッチパネル12に決済支援画像を表示させるよう指示する。第1タッチパネル12は、第1CPU11を介した第2CPU21からの指示に従って、決済支援画像を表示する。また、第2CPU21は第2タッチパネル22によりプレビュー画像PG2を表示する場合、第1タッチパネル12にプレビュー画像PG1を表示させることと同期して、プレビュー画像PG1の表示と同時に、第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を表示させるよう指示する。
第2タッチパネル22は、例えば店員による入力操作を受け付ける。例えば、商品購入における金額の入力や商品の購入個数の入力が行われる。第2CPU21は、例えば商品の金額や購入個数に基づいて、決済金額を算出する。また、第2タッチパネル22は、決済金額の直接入力を受け付けてもよい。なお、第2CPU21は、後述する通信部を介して外部装置であるPOSから決済金額の情報を取得してもよい。なお、第2タッチパネル22の構成は、第1タッチパネル12と同様でよい。
第2LED23は、各種情報を報知するための表示を行う。第2LED23は、様々な表示態様で表示してよい。表示態様は、例えば、表示色(例えば赤、緑、青)、表示タイミング(例えば購入情報入力時に表示)、表示パターン(例えば点灯、点滅、消灯)を含んでよい。
スピーカ24は、各種音を出力する。スピーカ24は、例えば決済端末100における処理に関する音を出力する。
カメラ25は、被写体を撮像し、撮像画像を得る。カメラ25は、例えば、顧客の携帯端末200に表示されたコードを撮像し、撮像画像を第2CPU21に送る。
プリンタ26は、例えば決済端末100における処理(例えば決済処理)に関する情報を紙媒体に出力する。例えば、プリンタ26は、決済処理後に、決済処理の結果をレシート等に印刷出力してよい。
外部端子27は、各種ケーブル(例えばLAN(Local Area Network)ケーブル、USB(Universal Serial Bus)ケーブル、)を接続可能である。よって、外部端子27は、各種ケーブルを介して各種の外部装置(例えばPOS、キャッシュドロワ)が接続可能であり、通信可能である。したがって、外部端子27は、通信部として機能する。なお、通信部が、外部端子27を介さず、無線通信(例えば無線LAN通信、Blutooth(登録商標)通信)を行ってもよい。
メモリ28は、例えば、ROMやRAMを含んで構成されてよい。メモリ28は、各種データ、情報、プログラムを有する。
次に、決済端末100の動作例について説明する。
図4は、決済端末100の動作例を示すフローチャートである。図5は、決済端末100による決済処理時の画面表示の遷移例を示す図である。図5では、第1タッチパネル12と第2タッチパネル22との画面表示を、時系列を合わせて並べて示している。図5では、画面G11~G17は、第2タッチパネル22に表示される画面例を示し、画面G23、画面G24、及び画面G27は、第1タッチパネル12に表示される画面例を示す。
まず、第2CPU21は、決済方式を指定する(S11)。この場合、例えば、店員が第2タッチパネル22を操作し、第2タッチパネル22が入力操作を受け付け、第2CPU21がこの入力操作に応じて決済方式を指定する。
決済方式としてコード決済が指定された場合、第2CPU21は、コード決済の決済方式に従って決済処理する。第2CPU21は、第2タッチパネル22に、コード決済を案内する画面(例えば図5の画面G11)を表示させる。そして、第2CPU21は、第2タッチパネル22に、決済金額を入力するための画面(例えば図5の画面G12)を表示させる。第2CPU21は、例えば、第2タッチパネル22を介して店員から決済金額の入力操作を受け付けることで、決済金額の情報を取得する(S12)。
第2CPU21は、カメラ25を起動する(カメラ:ON)(S13)。第2CPU21は、カメラ25により撮像された画像(撮像画像)を取得する(S14)。第2CPU21は、撮像画像に対して画像解析し、撮像画像にコードCDが含まれているか、つまり撮像画像にコードCDが映り込んでいるか識別する(コード識別処理)(S15)。
撮像画像にコードが含まれていない場合、第2CPU21は、撮像画像を加工(画像加工処理)して、プレビュー画像PGを生成する(S16)。画像加工処理では、第2CPU21は、第1タッチパネル12の画面サイズ(例えば画面の縦の長さ及び横の長さ)に基づいて、撮像画像のサイズ(表示サイズ)をリサイズ(サイズ調整)することで、撮像画像のプレビューであるプレビュー画像PG1を生成する。プレビュー画像PG1は、第1タッチパネル12に表示される画像である。第2CPU21は、第2タッチパネル22の画面サイズ(例えば画面の縦の長さ及び横の長さ)に基づいて、撮像画像のサイズ(表示サイズ)をリサイズ(サイズ調整)することで、プレビュー画像PG2を生成する。プレビュー画像PG2は、第2タッチパネル22に表示される画像である。なお、画像加工処理は省略されてもよい。
第2CPU21は、撮像画像を圧縮(画像圧縮処理)して、プレビュー画像PGを生成する(S17)。ここでの撮像画像は、例えばステップS16で加工された撮像画像(加工画像つまりステップS16の時点でのプレビュー画像PG)であるが、ステップS14で取得された撮像画像でもよい。第2CPU21は、撮像画像の圧縮では、例えば撮像画像(例えばJPEGの画像)の画質を下げて撮像画像のデータサイズを小さくする。この場合、第2CPU21は、撮像画像を圧縮することで、プレビュー画像PG1及びプレビュー画像PG2を生成する。これにより、決済端末100は、第1CPU11と第2CPU21との間の通信路の帯域幅が広くない場合でも、データサイズを小さくすることで、プレビュー画像PGの反応性を向上できる。なお、プレビュー画像PG1,プレビュー画像PG2を生成する際の圧縮率は、同じでも異なってもよい。
なお、プレビュー画像PG1とプレビュー画像PG2を生成する際の圧縮率は、同じでも異なってもよい。つまり、第2CPU21は、圧縮率cr1で撮像画像を圧縮してプレビュー画像PG1を生成してよい。第2CPU21は、圧縮率cr2で撮像画像を圧縮してプレビュー画像PG2を生成してよい。圧縮率cr1と圧縮率cr2とは同じでも異なってもよい。なお、第2CPU21は、撮像画像に対する圧縮を行わずに、プレビュー画像PG2を生成してもよい。
決済端末100は、セキュリティ保護領域SRと非セキュリティ保護領域とに分かれており、2つのタッチパネル(第1タッチパネル12及び第2タッチパネル22)の配置位置も分離されている。そのため、それぞれのタッチパネルに画像を送るための転送が必要である。この場合でも、決済端末100は、画像圧縮処理により、画像転送時の遅延を最小化できる。なお、画像圧縮処理は、省略されてもよい。
第2CPU21は、ステップS16の画像加工処理及びステップS17の画像圧縮処理の双方を省略する場合には、ステップS14で得られた撮像画像をそのままプレビュー画像PG(PG1,PG2)とする。
第2CPU21は、それぞれのタッチパネルに、プレビュー画像PGを転送する(画像転送処理)(S18)。この場合、第2CPU21は、第1CPU11にプレビュー画像PG1を転送し、第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を転送する。
なお、撮影画像にコードCDが含まれているかを識別するコード識別処理と、プレビュー画像PGを生成する画像加工処理や画像圧縮処理と、プレビュー画像PGを送信(転送)する画像転送処理とは、並列して行われてよい。例えば、第2CPU21は、初回に撮像された撮像画像内にコードCDが含まれている場合でも、その撮像画像を基にプレビュー画像PGを生成し、通信部を介して送信してよい。第2CPU21は、コード識別処理により撮像画像にコードCDが含まれていることを認識した場合、プレビュー画像PGを生成する画像加工処理又は画像圧縮処理やプレビュー画像PGを送信する画像加工処理を停止してよい。
第1CPU11は、第2CPU21からプレビュー画像PG1を取得し、案内情報GIをメモリ18から取得し、プレビュー画像PG1と案内情報GIとを重畳(画像重畳処理)して、重畳画像を生成する(S19)。第1CPU11は、この重畳画像を表示するよう、第1タッチパネル12に指示する。なお、案内情報GIがメモリ28に保持されており、第1CPU11は、第2CPU21から案内情報GIを取得してもよい。また、第1CPU11は、例えば第2タッチパネル22を介して入力された決済金額の情報を第2CPU21から取得し、重畳画像に決済金額情報PIを含め、この重畳画像を表示するよう第1タッチパネル12に指示してもよい。
第1タッチパネル12は、第1CPU11から重畳画像を取得し、重畳画像を表示する(S20)。この際、第1CPU11は、第1タッチパネル12に、例えばプレビュー画像PG1及び案内情報GIを含む重畳画像を含む画面(例えば図5の画面G23)を表示させる。第2タッチパネル22は、第2CPU21からプレビュー画像PG2を取得し、プレビュー画像PG2を表示する(S20)。この際、第2CPU21は、第2タッチパネル22に、プレビュー画像PG2を含む画面(例えば図5の画面G13)を表示させる。ステップS20の処理が終了すると、ステップS14に進む。
つまり、決済端末100は、ステップS15において撮像画像にコードCDが含まれないと判定された場合、第1タッチパネル12にプレビュー画像PG1や案内情報GIを表示させ、顧客が決済端末100に対する所望の位置に携帯端末200を配置できるように支援する。また、この場合、決済端末100は、第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を表示させ、店員が決済端末100に対する所望の位置に携帯端末200を配置できるように顧客に促すことを支援できる。カメラ25による撮像は、逐次行われている。顧客がプレビュー画像PG1や案内情報GIや店員からのアドバイスに従って携帯端末200の位置を移動させると、この移動が撮像画像に反映され、撮像画像内にコードCDが含まれるようになることが期待できる。決済端末100は、このような支援を、ステップS15において撮像画像にコードCDが含まれるようになるまで継続できる。
ステップS15のコード識別処理において撮像画像にコードCDが含まれていると判定された場合、第2CPU21は、コード読取情報としてコードCDが示す識別情報を取得する(読み取る)。第2CPU21は、例えばコード決済を行うための外部サーバ(例えば決済センタのサーバ)と連携して、コード読取情報を用いて決済処理を行う(センタ連携処理)(S19)。
この決済処理(センタ連携処理)では、例えば以下の処理が行われる。第2CPU21は、通信部(例えば外部端子27)を介して、コード読取情報及び決済金額を含む決済要求情報を、決済センタのサーバに送信する。この際、第2CPU21は、第2タッチパネル22に、決済センタのサーバと通信中であることを示す画面(例えば図5の画面G14)を表示させる。また、この際、第2CPU21は、第1CPU11を介して第1タッチパネル12に、センタ連携処理の処理中であることを示す画面(例えば図5の画面G24)を表示させる。そして、第2CPU21は、第2タッチパネル22に決済内容の確認画面(例えば図5の画面G15)を表示させる。そして、第2CPU21は、第2タッチパネル22を介して決済内容の確認画面の確定指示(例えば確定ボタンの押下)を受け付けると、通信部を介して確定指示を外部サーバに送信する。この際、第2CPU21は、第2タッチパネル22に決済センタのサーバと通信中であることを示す画面(例えば図5の画面G16)を表示させる。外部サーバは、確定指示と決済端末100から決済要求情報とを受信し、外部サーバが保持する情報と照合し、コードが示す識別番号に関連づけられた保有金額から決済金額を減算し、減算結果を新たな保有金額とし、商品購入の取引を完了する。外部サーバは、決済の完了通知を決済端末100に送信する。第2CPU21は、通信部を介して決済の完了通知を受信すると、決済処理を完了する。この際、第2CPU21は、第2タッチパネル22に決済処理の完了を示す画面(例えば図5の画面G17)を表示させる。また、この際、第2CPU21は、第1CPU11を介して第1タッチパネル12に、決済処理の完了を示す画面(例えば図5の画面G27)を表示させる。なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
なお、図5の画面遷移例では、プレビュー画像PG1を含む画面G13及びプレビュー画像PG2を含む画面G23を表示した後にコード検出されている。これは、一例として、顧客がプレビュー画像PG1又はプレビュー画像PG2に基づいて決済端末100に対する携帯端末200の位置を調整することで、図4の処理において反復される2回目以降のステップS15のコード識別処理によって撮像画像内にコードCDが検出され、コードCDの読取情報を基に、ステップS21のセンタ連携処理が実施されることを示している。
ステップS11において、コード決済以外の決済方式(例えばクレジットカード決済、電子マネー決済、現金決済)が指定された場合、第1CPU11又は第2CPU21は、必要に応じて外部装置(例えば決済センタのサーバ)と連携して、各決済方式に従った決済処理を行う(S22)。この決済処理は、公知の決済処理でよく、例えば各種のカードの読取情報が用いられる。
このような動作例によれば、顧客は、重畳画像が表示された画面(例えば画面G23)を確認することで、コード決済時の決済端末100(例えばカメラ25)に対する携帯端末200の現状の配置位置を直観的に理解できる。よって、決済端末100に対して携帯端末200を適切な位置にかざしているかどうかを、顧客が理解できる。顧客は、この配置位置を加味して、携帯端末200の位置を所望の位置に移動させることができる。よって、顧客は、携帯端末200の位置を適切なカメラの焦点距離に合わせたり、カメラ25の撮像範囲におけるコード読取し易い所望の範囲に合わせたりすることを容易に実現できる。したがって、顧客は、携帯端末200の表示面200Dに表示されたコードCDが所望の位置や所望のサイズや所望の形状になるように、携帯端末200の位置や向きを調整可能である。また、店員は、プレビュー画像PG2が表示された画面(例えば画面G13)を確認することで、顧客に対して携帯端末200を移動させるべき位置や方向を適切にアドバイスし易くなる。
なお、プレビュー画像PG1,PG2は、所定の時点で撮像された静止画像であってもよいし、所定の期間に撮像された動画であってもよい。つまり、決済端末100の第2CPU21は、画像圧縮処理において、圧縮方式として連続する画像を動画として扱い、動画用の圧縮アルゴリズムを適用してもよい。この場合、カメラ25は、時系列で順次撮像された複数の画像を含む動画を撮像してよい。決済端末100の第2CPU21は、通信部を介して、カメラ25により撮像された動画(撮像動画)を取得してよい。第2CPU21は、撮像動画に対して各種処理を(例えばコード識別処理、画像加工処理、画像圧縮処理、画像転送処理、画像重畳処理、画像表示処理)を行ってよい。例えば、第2CPU21は、画像圧縮処理において、圧縮率cr3で撮像動画を圧縮して、プレビュー画像PG1としてのプレビュー動画PV1を生成してよい。また、第2CPU21は、画像圧縮処理において、圧縮率cr4で撮像動画を圧縮して、プレビュー画像PG2としてのプレビュー動画PV2を生成してよい。圧縮率cr3と圧縮率cr4とは、同じでも異なってもよい。また、第2CPU21は、撮像動画を圧縮せずに、プレビュー動画PV2を生成してもよい。また、第2CPU21は、画像転送処理において、プレビュー動画PV1を第1タッチパネル12に転送し、プレビュー動画PV2を第2タッチパネル22に転送してよい。また、第2CPU21は、画像表示処理において、第1タッチパネル12にプレビュー動画PV1を表示させると同時に、第2タッチパネル22にプレビュー動画PV2を表示させてよい。
次に、画面G23の表示の具体例について説明する。
図6は、顧客用のプレビュー画像PG1を含む画像が表示された画面G23の第1例(画面G23A)を示す図である。図7は、顧客用のプレビュー画像PG1を含む画面G23の第2例(画面G23B)を示す図である。図8は、顧客用のプレビュー画像PG1を含む画面G23の第3例(画面G23C)を示す図である。
図6では、画面G23Aに、プレビュー画像PG1が案内情報GIとともに表示されている。図6では、案内情報GIは、カメラ25の撮像範囲においてコードCDを位置させるべき範囲の輪郭を示す枠WKを含んでよい。案内情報GIは、決済端末100に対して携帯端末200をどの程度の距離離すべきであるか(例えば15cm離すこと)、カメラ25に対して携帯端末200が所望の位置に配置された状態がどの程度の時間継続されるべきか(例えば1秒間待つこと)、を示す情報を含んでよい。また、案内情報GIは、コードCDを枠WK内に配置させるための指示(例えば「バーコードを枠に入れてください」のメッセージ)の情報を含んでよい。この表示により、顧客は、案内情報GIにより、顧客が取るべき行動を確認でき、プレビュー画像PGにより、決済端末100に対する携帯端末200の現状の配置位置を確認できる。
図7では、画面G23Bに、プレビュー画像PGと案内情報GIとともに、決済金額情報PIが表示されている。案内情報GIは、例えば「バーコードをかざしてください」のメッセージを含んでよい。この表示により、顧客は、案内情報GIにより、顧客が取るべき行動を確認でき、プレビュー画像PGにより、決済端末100に対する携帯端末200の現状の配置位置を確認でき、決済金額情報PIにより、決済金額を確認できる。
図8では、画面G23Cに、案内情報GI等が表示されずに、プレビュー画像PGが単体で表示されている。この場合、決済端末100は、第1タッチパネル12の表示面に対してプレビュー画像PGを大きく表示できる。よって、この表示により、顧客は、決済端末100に対する携帯端末200の現状の配置位置を詳細に確認できる。
なお、図9に示すように、第2タッチパネル22に表示される店員用の画面G13においても、少なくともプレビュー画像PG(PG2)が表示される。プレビュー画像PG2では、プレビュー画像PG1と比較して、圧縮率が異なっていたり、表示サイズが異なっていたりしてよい。また、画面G13は、画面G23A又は画面G23B等と同様に、プレビュー画像PGとともに案内情報GIを表示してもよい。案内情報GIは、メモリ18、第1CPU11、及び第2CPU21を介して取得されてもよいし、メモリ28から取得されてもよい。
このように、本実施形態の決済端末100は、プレビュー画像PGによって、実際の撮像結果を顧客に直接視認させることができる。よって、顧客は、決済端末100に対する携帯端末200の配置を調整できる。さらに、決済端末100は、案内情報GIも表示することで、撮像結果の視認だけでは判断困難な携帯端末200の調整方法の情報も提供できる。また、決済端末100は第1タッチパネル12と第2タッチパネル22との双方にプレビュー画像PG(PG1,PG2)を表示するので、店員は、第2タッチパネル22に表示されたプレビュー画像PG2を基に、顧客に対して決済端末100に対する携帯端末200の位置の調整を促すことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、1つの端末としての決済端末100が、2つの表示部(例えば第1タッチパネル12及び第2タッチパネル22)を備えることを例示した。第2の実施形態では、図10に示すように、決済端末100Aが、2つの端末としての顧客端末100A1と店舗端末100A2とを有することを説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の事項については、その説明を省略又は簡略化する。
図11は、顧客端末100A1の外観例を示す正面斜視図である。顧客端末100A1は、本体10を有する。本体10は、例えば概して箱型の形状を呈する。例えば顧客が、顧客端末100A1の前面1A側から、顧客端末100A1を操作する。顧客端末100A1は、店員により操作される店舗端末100A2と接続される。顧客端末100A1は、店舗端末100A2と連携して、各種の決済処理を実行可能である。店舗端末100A2は、例えば、店舗端末100A2が備える入力デバイスを介して、商品の入力、金額の入力、決済方式の選択、等を行う。
顧客端末100A1は、第1タッチパネル12、第1LED13、NFCアンテナ15、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、及びカメラ25を備える。顧客端末100A1は、後面1D側に、ケーブルCAを備える。ケーブルCAは、電源ケーブル、通信ケーブル、LAN(Local Area Network)ケーブル、USB(Universal Serial Bus)ケーブル、等を含んでよい。
顧客端末100A1は、店舗端末100A2と連携して、複数の決済方式に従って決済処理を実行可能である、複合タイプである。
カメラ25は、カメラモジュールmdとレンズlsとを含む(図12参照)。顧客端末100A1には、顧客端末100A1の外側から見ると、載置面αから高さ方向に、載置面αの近くから順に、カメラ25のレンズls、第2カードスロット17s、及び第1タッチパネル12が配置される。また、顧客端末100A1には、顧客端末100A1の内側から見ると、載置面αから高さ方向に、載置面αの近くから順に、カメラ25のカメラモジュールmd、第2カードリーダ17、NFCアンテナ15、及び第1タッチパネル12が配置される。なお、NFCアンテナ15、及び第1タッチパネル12は、載置面αからの高さが同じであってもよく、つまり同一面において第1タッチパネル12の周囲にNFCアンテナ15が配置されてもよい。なお、第1タッチパネル12が配置される面を、パネル配置面10aともいう。パネル配置面10aは、本体10の上面であってよい。
第1カードスロット16sは、前面1A側から見て右又は左の側面側に、例えば図11では右の側面側に、側面に沿って配置される。この場合、顧客は、眼前に並ぶ複数のデバイスに対応する複数の決済方式のうち、いずれかの決済方式を容易に選択し易くなる。
顧客端末100A1は、前面1A側よりも後面1D側の高さが高くなっている。つまり、顧客端末100A1の本体10のパネル配置面10aが、顧客側に向かって徐々に低くなっている。つまり、第2カードスロット17sに対して顧客が正面に対峙した場合に、顧客端末100A1のパネル配置面10aの向きが、顧客に向かって斜め上方を向いている。
顧客端末100A1の本体10のパネル配置面10aには、第1LED13が配置される。なお、第1LED13の配置位置は、これに限られず、顧客が視認可能な位置であればよい。
顧客端末100A1は、前面1Aに、本体10の筐体が不在である開口部30を有する。開口部30は、前面1A側において開口が最も広くなっており、後面1D側に向かう程、開口が狭くなっている。つまり、開口部30は、後面1D側から前面1A側に向かって拡径している。開口部30には、第2カードスロット17s及びカメラ25のレンズlsが配置される。例えば、開口部30の最も後面1D側の部分に、第2カードスロット17sが位置する。
開口部30の周端下部には、下面30bが配置される。下面30bは、後面1D側から前面1A側に向かって徐々に載置面αに近づくテーパ面となっていてよい。下面30bは、例えば略平面形状に形成される。顧客端末100A1の本体10の前面1A側における開口部30の周囲下部にある面10bと、下面30bとは、連接されている。本体10の面10bと開口部30の下面30bとの連接部分の一部は、窪んだ形状となっており、凹部H1を形成する。凹部H1は、開口部30の一部である。凹部H1の輪郭の形状は、例えば半円弧形状または半楕円弧形状となる。凹部H1には、カメラ25のレンズlsが露出して配置される。レンズlsの前面側は、本体10の筐体で覆われていない。そのため、カメラ25は、凹部H1を介して、顧客端末100A1の外部からの光を導入可能である。また、凹部H1にレンズlsが配置されることで、決済時の顧客の指や埃等がレンズlsに到達し難く、破損や汚れの付着からレンズlsが保護される。
図12は、側面側から見た顧客端末100A1の一例を透視して示す概略断面図である。なお、図12では、第1タッチパネル12、NFCアンテナ15、等の図示は省略されている。
顧客端末100A1では、カメラ25が第2カードスロット17sよりも前面1A側(図2では左側)に配置されてよい。つまり、第2カードスロット17sに対して顧客が正面に対峙した場合に、カメラ25のレンズlsが、第2カードスロット17sよりも顧客に近い位置に配置されてよい。この場合、開口部30においてカメラ25のレンズlsは、比較的に前面1A側に位置するので、顧客端末100A1は、顧客端末100A1の外部に位置する被写体(例えばコードが表示された携帯端末200)からの光を導入し易くなっている。したがって、顧客端末100A1は、携帯端末200の表示面が表示するコードCDを高画質で撮像でき、コードの認識精度を向上できる。
また、顧客端末100A1では、第2カードスロット17sよりも載置面αに近い位置に、カメラ25が配置される。例えば、載置面αと第2カードスロット17sの配置位置との距離、つまり載置面αと第2カードスロット17sに挿入される接触ICカードC2との距離は、接触ICカードC2を挿入しようとする顧客の指が、接触ICカードC2と載置面αとの間に入り込むことが可能な程度の長さでよい。
これにより、本実施形態のカメラ25の配置位置であっても、顧客は、接触ICカードC2を第2カードスロット17sに挿入可能であり、接触ICカードC2を用いた決済を実施できる。また、第2カードスロット17sよりも載置面αに近い側では、顧客端末100A1の内部ではデッドスペースになり易い。このような位置にカメラ25が配置されることで、顧客端末100A1の内部のデッドスペースを有効に利用でき、カメラ25の配置効率を向上できる。よって、カメラ25を備える顧客端末100A1の小型化に繋がる。
また、カメラ25のレンズlsに対する法線方向、つまりレンズlsの光軸OCの方向(光軸方向)は、載置面αに対して所定の角度θ(例えば50度程度)を成している。即ち、カメラ25の光軸方向は、顧客に向かって斜め上方である。
なお、決済端末100Aが顧客端末100A1と店舗端末100A2とに分かれていれば、上記のような顧客端末100A1の構成でなくてもよく、顧客端末100A1の外観の構成は任意である。また、店舗端末100A2の外観の構成も任意である。
図13は、決済端末100Aの電気的な構成例を示すブロック図である。図13では、図2に示した決済端末100の電気的な構成と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
決済端末100Aでは、顧客端末100A1が、図2に示した決済端末100においてセキュリティ保護領域SR内に配置された各構成部を備える。決済端末100Aでは、店舗端末100A2が、図2に示した決済端末100においてセキュリティ保護領域SR外に配置された各構成部を備える。また、顧客端末100A1がセキュリティ保護領域SRを有することを例示するが、セキュリティ保護領域SRを有しなくてもよい。
具体的には、顧客端末100A1は、セキュリティ保護領域SR内に、第1CPU11、第1タッチパネル12、第1LED13、NFC_IC14、NFCアンテナ15、第1カードリーダ16、第2カードリーダ17、及びメモリ18を備える。また、顧客端末100A1は、第1通信部19を備える。
具体的には、店舗端末100A2は、セキュリティ保護領域SR外に、第2CPU21、第2タッチパネル22、第2LED23、スピーカ24、プリンタ26、及びメモリ28を備える。また、店舗端末100A2は、第2通信部20を備える。
第1通信部19は、有線(例えばケーブルCA)又は無線を介して、外部装置(例えば店舗端末100A2)との間でデータを通信する。第2通信部29は、有線又は無線を介して、外部装置(例えば顧客端末100A1)との間でデータを通信する。
次に、決済端末100Aの動作例について説明する。
本実施形態の決済端末100Aの動作例は、第1の実施形態の決済端末100の動作例と同様である。なお、決済端末100Aでは、顧客端末100A1と店舗端末100A2とが分離されているので、顧客端末100A1が備える構成部と店舗端末100A2が備える構成部との間では、第1通信部19及び第2通信部29を介して通信することにより、データが送受される。よって、画像圧縮処理により撮像画像が圧縮されている方が、画像転送処理において第1通信部19及び第2通信部29の間でのデータ通信量を低減できる。よって、顧客端末100A1の第1タッチパネル12及び店舗端末100A2の第2タッチパネル22は、スムーズに遅延を抑制して、プレビュー画像PGを含む画面を表示可能である。
なお、本実施形態における決済端末100Aの画面表示例は、第1の実施形態と同様であり、つまり図5~9に示した画面表示例と同様である。
このように、本実施形態の決済端末100Aによれば、決済端末が2つの端末(顧客端末100A1及び店舗端末100A2)に分離されている場合であっても、第1の実施形態の決済端末100と同様の効果が得られる。
また、顧客端末100A1は、図11及び図12に示したような構成を有する場合、カメラ25が載置面αに近い位置に存在する。また、カメラ25の周辺には開口部30や凹部H1が存在し、更にカメラ25のレンズlsの光軸方向が載置面αや載置面αに垂直な方向に対して傾いている。そのため、顧客端末100A1では、カメラ25の周囲は複雑な形状となっている。この場合でも、顧客は、コードCDが表示された携帯端末200をカメラ25に接近させる際、プレビュー画像PG1や案内情報GIを確認しながら携帯端末200の位置を調整できるので、コードCDが好適にカメラ25の撮像範囲に含まれるように操作し易くなる。よって、決済端末100Aは、携帯端末200に表示されたコードCDを撮像するカメラ25に対して携帯端末200の位置を容易に案内できる。
(本開示の実施形態の概要)
以上のように、上記実施形態の決済端末100,100Aは、コードCDを用いて決済可能な決済端末である。決済端末100は、第1タッチパネル12(第1の表示部の一例)と、第2タッチパネル22(第2の表示部)と、第1タッチパネル12の近傍に配置され、携帯端末200(媒体の一例)に表示されたコードCDを撮像するカメラ25(撮像部の一例)と、第1タッチパネル12と第2タッチパネル22とカメラ25とを制御する第2CPU21(制御部の一例)と、を備える。第2CPU21は、カメラ25により撮像された撮像画像を取得し、撮像画像に基づくプレビュー画像PG1(第1のプレビュー画像の一例)を第1タッチパネル12に表示させると同時に、撮像画像に基づくプレビュー画像PG2(第2のプレビュー画像の一例)を第2タッチパネル22に表示させる。
これにより、決済端末100,100Aは、第1タッチパネル12と第2タッチパネル22との双方にプレビュー画像PG(PG1,PG2)を表示する。そのため、顧客は、プレビュー画像PG2を確認して、カメラ25に対する携帯端末200の現状の配置位置を確認でき、携帯端末200の位置を調整し易くなる。また、店員は、第2タッチパネル22に表示されたプレビュー画像PG2を確認して、顧客に対してカメラ25に対する携帯端末200の位置の調整を促すことができる。したがって、決済端末100,100Aは、媒体に表示されたコードCDを撮像するカメラ25に対する媒体の位置を容易に案内できる。
また、決済端末100Aは、顧客端末100A1(第1の端末の一例)と店舗端末100A2(第2の端末の一例)とを含んでよい。顧客端末100A1は、第1タッチパネル12とカメラ25とを含んでよい。店舗端末100A2は、第2タッチパネル22と第2CPU21とを含んでよい。第2CPU21は、顧客端末100A1のカメラ25から撮像画像を取得し、圧縮率cr1(第1の圧縮率の一例)で撮像画像を圧縮してプレビュー画像PG1を生成してよい。第2CPU21は、圧縮率cr1とは異なる圧縮率cr2(第2の圧縮率の一例)又は圧縮率cr2と同じ圧縮率cr1で撮像画像を圧縮して、又は撮像画像を圧縮せずに、プレビュー画像PG2を生成してよい。第2CPU21は、プレビュー画像PG1を第1タッチパネル12に転送し、プレビュー画像PG2を第2タッチパネル22に転送してよい。第2CPU21は、第1タッチパネル12にプレビュー画像PG1を表示させると同時に、第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を表示させてよい。
これにより、決済端末100Aは、圧縮した撮像動画をプレビュー動画PV1,PV2とすることで、第2CPU21から第1タッチパネル12にプレビュー動画PV1を転送する際、及び、第2CPU21から第2タッチパネル22にプレビュー動画PV2を転送する際に、転送されるデータ量を低減でき、リアルタイム画像としてのプレビュー動画PV1の遅延を低減できる。よって、顧客及び店員は、カメラ25に対する携帯端末200の現状の配置位置を一層正確に把握できる。
また、第2CPU21は、撮像画像として、カメラ25により時系列で順次撮像された複数の画像を含む撮像動画を取得してよい。第2CPU21は、圧縮率cr3(第3の圧縮率の一例)で撮像動画を圧縮して、プレビュー画像PG1としてプレビュー動画PV1(第1のプレビュー動画の一例)を生成してよい。第2CPU21は、圧縮率cr3とは異なる圧縮率cr4(第4の圧縮率の一例)又は圧縮率cr3と同じ圧縮率cr4で撮像動画を圧縮して、又は撮像動画を圧縮せずに、プレビュー画像PG2としてプレビュー動画PV2(第2のプレビュー動画の一例)を生成してよい。第2CPU21は、プレビュー動画PV1を第1タッチパネル12に転送し、プレビュー動画PV2を第2タッチパネル22に転送してよい。第2CPU21は、第1タッチパネル12にプレビュー動画PV1を表示させると同時に、第2タッチパネル22にプレビュー動画PV2を表示させてよい。
これにより、決済端末100Aは、圧縮した撮像画像をプレビュー画像PG1,PG2とすることで、第2CPU21から第1タッチパネル12にプレビュー画像PG1を転送する際、及び、第2CPU21から第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を転送する際に、転送されるデータ量を低減でき、リアルタイム動画としてのプレビュー動画PV1の遅延を低減できる。よって、顧客及び店員は、カメラ25に対する携帯端末200の現状の配置位置を一層正確に把握できる。
また、第1タッチパネル12の画面サイズと第2タッチパネル22の画面サイズとが異なってよい。第2CPU21は、第1タッチパネル12の画面サイズに基づいて、撮像画像の表示サイズを調整してプレビュー画像PG1を生成し、第2タッチパネル22の画面サイズに基づいて、撮像画像の表示サイズを調整してプレビュー画像PG2を生成してよい。第2CPU21は、第1タッチパネル12にプレビュー画像PG1を表示させると同時に、第2タッチパネル22にプレビュー画像PG2を表示させてよい。
これにより、決済端末100,100Aは、第1タッチパネル12と第2タッチパネル22との画面サイズが異なる場合でも、画面サイズに合わせてプレビュー画像PG1,PG2を表示できる。
また、第2CPU21は、プレビュー画像PG1と、カメラ25に対する携帯端末200の配置方法を案内する案内情報GIとを、第1タッチパネル12に同時に表示させてよい。
これにより、顧客は、カメラ25に対して携帯端末200をどのように配置すればコード決済が可能であるかを、一層認識し易くなる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
上記実施形態では、携帯端末200にコード決済に用いるコードCDが表示されることを例示したが、これに限られない。携帯端末200以外の媒体(例えば紙媒体)が表示されていてもよい。例えば、プリントアウトされたコードを用いたコード決済も可能である。この場合でも、決済端末100,100Aは、決済端末100,100Aに対して媒体に表示されたコードを適切な位置や距離に案内できる。
また、上記実施形態は、コード決済のためのコード読取に限らず、他の用途に適用されてもよい。例えば、コードCDが印刷されたポイントカードやパスポートを、カメラ25を備える読取機に対して適切な位置や距離に配置するために、上記実施形態が適用されてもよい。また、カメラ25によるコード読取では、OCR(Optical Character Recognition)等により光学的に文字を読みとる際に、読取機に対して適切な位置や距離にパスポート等を配置するために、上記実施形態が適用されてもよい。
また、上記実施形態は、上述した実施の形態に係る決済支援方法の機能を実現するプログラムを、ネットワーク或いは各種記憶媒体を介してコンピュータである情報処理装置(例えば決済端末)に供給し、この情報処理装置のプロセッサが読み出して実行するプログラム、及びこのプログラムが記憶された記録媒体も適用範囲としてよい。
また、上記実施形態では、プロセッサは、物理的にどのように構成してもよい。また、プログラム可能なプロセッサを用いれば、プログラムの変更により処理内容を変更できるので、プロセッサの設計の自由度を高めることができる。プロセッサは、1つの半導体チップで構成してもよいし、物理的に複数の半導体チップで構成してもよい。複数の半導体チップで構成する場合、上記実施形態の各制御をそれぞれ別の半導体チップで実現してもよい。この場合、それらの複数の半導体チップで1つのプロセッサを構成すると考えることができる。また、プロセッサは、半導体チップと別の機能を有する部材(コンデンサ等)で構成してもよい。また、プロセッサが有する機能とそれ以外の機能とを実現するように、1つの半導体チップを構成してもよい。また、複数のプロセッサが1つのプロセッサで構成されてもよい。