JP7377755B2 - 操作つまみ装置 - Google Patents

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本発明は、操作つまみ装置に関する。
ナビゲーション装置又はセンターディスプレイ等の車載製品には、静電容量方式のタッチ検出機能を備えた表示パネルが搭載されている。車載製品を操作する場合、凹凸がない表示パネルの定められた操作領域に指を当てる必要があるため、ユーザは操作領域の位置を目で確認する必要がある。
特許文献1には、表示パネルの表面に配置する操作つまみ装置が開示されている。操作つまみ装置は、表示パネルに固着されるホルダ、プッシュ式のボタン、及び回転式のノブを備える。ボタン内の伝達部材の接近によって表示パネルの静電容量が変化することで、表示パネルはボタンのプッシュ操作を検出できる。ノブ内の伝達部材によって静電容量が変化する位置が移動することで、表示パネルはノブの回転操作を検出できる。操作つまみ装置が表示パネルから突出しているため、ユーザは表示パネルを見ることなく車載製品を操作できる。
国際公開第2015/174092号
特許文献1の操作つまみ装置では、ユーザが意図せずに溢した液体(例えば飲料を含む水)が内部に溜まり易いため、伝達部材の性能(導電性)が損なわれる虞がある。この液体の排出性について、特許文献1の操作つまみ装置では何も考慮されていない。
本発明は、表示パネルに配置する操作つまみ装置において、内部に入り込んだ液体の排出性の向上を課題とする。
本発明の一態様は、筒状の本体を有し、表示パネルに対して前記本体の軸線が交差するように前記表示パネルに隣接して配置されるホルダと、前記表示パネルと対向する第1端と、前記第1端に対して前記表示パネルとは反対側に位置する第2端とを有し、前記軸線周りの回転が許容されるように前記本体の外側に配置された環状のロータと、前記ロータに対して前記軸線に沿った方向の相対移動が許容され、前記ロータに対して前記軸線を中心とする周方向の相対移動が規制されるように、前記ロータの前記第2端側に配置された環状のノブと、前記ノブの移動に連動して前記軸線に沿って移動するように、前記ロータの前記第1端側に配置された導電性を有する第1伝達部材と、前記ロータと一体に回転するように前記第1端に取り付けられた導電性を有する第2伝達部材とを備え、前記ノブは、前記表示パネルの一部を露出させる開口部を画定する筒状の内壁部と、前記内壁部の外側を取り囲む筒状の外壁部とを有し、前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材は、前記本体と前記外壁部の間に配置されている、操作つまみ装置を提供する。
本態様では、ホルダの外側にロータが配置されているため、ホルダの内側にロータを配置する場合と比較して、意図せずに内部に入り込んだ液体を容易に外部へ排出できる。具体的には、ホルダは、ノブ、第1伝達部材及び第2伝達部材が取り付けられるロータを保持するため、軸方向の寸法が大きくなることは不可避である。このようなホルダが外周部に位置する場合、ホルダが障壁になって自重で液体が外部へ流出することを妨げる。これに対して、本態様では、ホルダが内周部に位置しているため、内部に入り込んだ液体が自重で外部へ流出することをホルダが妨げることはない。よって、液体を自重で流出させること、つまり液体の排出性を向上できる。そのため、内部に液体が溜まることを防止でき、伝達部材の導電性が損なわれることを防止できる。
また、ホルダの外側にロータが配置されるため、ロータの設計の自由度が高くなる。例えばロータの径方向の寸法を大きく成形することができる。この場合、操作性を確保するためのスタビライザや付勢部材も径方向外側に寄せて配置できるため、ノブの面方向の傾きを抑制でき、ノブの操作感及び操作の安定性を向上できる。
本発明では、表示パネルに配置する操作つまみ装置において、内部に入り込んだ液体の排出性を向上できる。
本発明の実施形態に係る操作つまみ装置を表示パネルに配置した斜視図。 実施形態の操作つまみ装置の断面図。 プッシュ操作した操作つまみ装置の断面図。 操作つまみ装置の分解斜視図。 図3のホルダ、リング部材、及びフィルムの分解斜視図。 図3のロータ、第1伝達部材、第2伝達部材、及びノブの分解斜視図。 ロータ、付勢部材、及びスタビライザの分解斜視図。 ロータ、第1伝達部材、及び第2伝達部材を表示パネル側から見た分解斜視図。 ノブに対するスタビライザの配置を示す正面図。 第2伝達部材の配置構造を示す断面図。 図7の第1伝達部材、第2伝達部材、及び保持部材の前方分解斜視図。 図7の第1伝達部材、第2伝達部材、及び保持部材を後方分解斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1及び図2Aは、本発明の実施形態に係る操作つまみ装置10を示す。操作つまみ装置10が配置されている表示パネル1は、静電容量の変化によってユーザの操作を検出するタッチ検出機能を備え、ナビゲーション装置又はセンターディスプレイ等の車載製品に搭載されている。
図1に示すように、操作つまみ装置10は、表示パネル1の定められた操作領域に配置され、表示パネル1から車内側へ突出している。操作つまみ装置10は、全体として円環形状であり、鉛直方向に沿って配置される表示パネル1に対して、軸線Aが直交方向に延びるように配置されている。操作つまみ装置10は、1個のノブ(操作部)30を備え、このノブ30のプッシュ操作及び回転操作を表示パネル1に伝達する。
図2A及び図3に示すように、操作つまみ装置10は、ホルダ20、ロータ25、ノブ30、付勢部材33、伝達部材35、リング部材45、及びフィルム50を備える。接着層52aを備えるフィルム50によって、操作つまみ装置10は表示パネル1の表面に固着されている。本実施形態の伝達部材35は、ノブ30のプッシュ操作を伝達する第1伝達部材36と、ノブ30の回転操作を伝達する第2伝達部材37とを備える。
ホルダ20とリング部材45は、表示パネル1に隣接するようにフィルム50に固着されている。ロータ25は、軸線A周りの回転が許容されるようにホルダ20に配置されている。ノブ30は、軸線Aに沿った方向の直動が許容されるようにロータ25に取り付けられ、軸線Aを中心としてロータ25を一体に回転させる。付勢部材33は、ロータ25とノブ30の間に配置され、ノブ30を表示パネル1から離れる向きへ付勢する。第1伝達部材36は、ノブ30に取り付けられ、ノブ30の直動に連動して軸線Aに沿って移動する。第2伝達部材37は、ロータ25に取り付けられ、ロータ25と一体に回転する。
図2Bに示すように、ノブ30を表示パネル1に向けてプッシュ操作すると、第1伝達部材36がフィルム50に向けて一体に直動する。表示パネル1は、導電性を有する第1伝達部材36の接近によって静電容量が変化することで、ノブ30のプッシュ操作を検出できる。ノブ30から手を離すと、ノブ30と第1伝達部材36は、付勢部材33によって表示パネル1から離れる向きへ移動する。表示パネル1は、第1伝達部材36による静電容量の変化が無くなることで、プッシュ操作の解除を検出できる。ノブ30のプッシュ操作では、第2伝達部材37は表示パネル1に接近した状態を維持し、表示パネル1において第2伝達部材37によって静電容量が変化する領域は変化(移動)しない。
図2Aの状態でノブ30を回転操作すると、ロータ25と第2伝達部材37がノブ30と同じ向きへ一体に回転する。表示パネル1は、導電性を有する第2伝達部材37の回転によって静電容量が変化する位置が移動(回転)することで、ノブ30の回転操作を検出できる。回転操作が止められると、ロータ25と第2伝達部材37の回転も停止する。表示パネル1は、静電容量が変化する位置が止まることで、回転操作の停止を検出できる。表示パネル1は、静電容量の変化停止位置を検出することで、ユーザが希望する機能の実行、停止、或いは調整量を検出できる。ノブ30の回転操作では、第1伝達部材36は一体に回転するが、表示パネル1から離れた状態を維持するため、第1伝達部材36によって表示パネル1の静電容量は変化しない。
このような操作つまみ装置10において、本実施形態では、ホルダ20の外周にロータ25を配置し、ノブ30の外周を開放することで、意図せずにノブ30内に入り込んだ液体(例えば飲料を含む水)を自重で流出させること、つまり液体の排出性を向上する。
次に、操作つまみ装置10の構成部品について具体的に説明する。なお、以下の説明では、表示パネル1に最も近いフィルム50側を車外側といい、表示パネル1から最も離れたノブ30の端壁部30c側を車内側ということがある。
図3及び図4に示すように、ホルダ20は、フィルム50の内周部に固着され、表示パネル1に対して他の構成部品を保持する。ホルダ20は、絶縁性を有する(つまり導電性がない)樹脂(例えばABS)からなる。ホルダ20は、表示パネル1の一部を露出させる開口部(内部空間)21を画定する円筒状の本体20aを備える。本体20aの軸線Aが表示パネル1に対して直交方向に延びるように、ホルダ20が表示パネル1に配置される。
図2Aを併せて参照すると、本体20aの外周面側には、ロータ25を保持するための保持部20b,20cが設けられている。第1保持部20bは本体20aにおいて車外側に設けられ、第2保持部20cは本体20aにおいて車内側の端部近傍に設けられている。第1保持部20bは、円環状をなすように本体20aから径方向外向きに突出し、ロータ25の内周部を回転可能に保持するとともに、軸線Aに沿った車外側へのロータ25の移動を規制する。第2保持部20cは、本体20aの外周面の一部からなり、ロータ25の後述する摺接部25cを回転可能に保持するとともに、ロータ25の径方向の移動を規制する。
第1保持部20bと第2保持部20cの間に位置するように、ホルダ20の外周部には、径方向外向きに突出する三角柱状の突起20dが周方向へ複数並設されている。周方向に隣り合う突起20d間は、後述する係合部材28を係合する係合溝20eを構成する。突起20dの車内側の端は、ホルダ20の車内側の端よりも車外側に位置し、これらによって段部20fが形成されている。
図3及び図5に示すように、ロータ25は、開口部21に連通する開口部(内部空間)26を備える。ロータ25は、軸線Aを中心としてホルダ20の外周を取り囲む円環状の板体であり、絶縁性を有する樹脂(例えばPBT)からなる。図2Aを併せて参照すると、ロータ25は、車外側に配置されてフィルム50(表示パネル1)と対向する第1端25aと、車内側に配置されてフィルム50とは反対側に位置する第2端25bとを備える。ロータ25がホルダ20に配置されることで、第1端25aが第1保持部20bに当接し、第2端25bがホルダ20の車内側端部と面一に位置する。ロータ25の内周部には、第1保持部20bにおける車外側の面に係止する係止片25pが設けられている。
ロータ25の内径は、第1保持部20bの外径よりも小さく、複数の突起20dの先端を結ぶ仮想円(図示せず)の直径よりも大きい。ロータ25の第2端25b側の端部には、径方向内向きに突出し、ホルダ20の段部20fに配置されるとともに、第2保持部20cに摺接する摺接部25cが設けられている。摺接部25cは不連続な円環状であり、その内径は、複数の突起20dの先端を結ぶ仮想円の直径よりも小さく、第2保持部20cの外径よりも大きい。これによりロータ25は、ホルダ20の外側で軸線Aを中心として回転できる。
図3に示すように、ロータ25の内周には、径方向外向きに窪む断面円形状の空間からなる取付穴25dが設けられている。取付穴25d内には、スプリング27と球状の係合部材28とが配置されている。係合部材28の直径は、取付穴25dの直径よりも小さく、係合溝20eの径方向の溝深さよりも大きい。ホルダ20に対してロータ25が回転されると、突起20dの傾斜面によって係合部材28が取付穴25d内へ移動し、スプリング27を収縮させる。スプリング27によって外向きに付勢された係合部材28が係合溝20eに係合することで、ロータ25がホルダ20に対して所定の回転角度位置に保持される。
図2Aを参照すると、ロータ25には、軸線Aに沿ってノブ30の移動を許容するための挿通孔25eが設けられている。図6を参照すると、ロータ25の第2端25b側には、付勢部材33を配置する配置部25f、及び後述するスタビライザ55を配置するための凹部25lが設けられている。図7を参照すると、ロータ25の第1端25a側には、保持部材42を支持するガイドリブ25h、及び保持部材42(第2伝達部材37)を取り付ける取付部25iが設けられている。これらについては後で詳述する。
図3及び図5に示すように、ノブ30は、開口部21に連通して表示パネル1の一部を視認可能な開口部31を備える。ノブ30は、軸線Aを中心とする円環状のカバーであり、絶縁性を有する樹脂(例えばPC/ABS)からなる。ノブ30は、ロータ25に対して軸線Aに沿った方向の相対移動が許容され、ロータ25に対して軸線Aを中心とする周方向の相対移動が規制されるように、ロータ25の第2端25b側に配置されている。
具体的には、図2A及び図5に示すように、ノブ30は、開口部31を画定する円錐筒状の内壁部30aと、内壁部30aの外側を取り囲む円錐筒状の外壁部30bとを備える。内壁部30aは、最も内側に位置するように、ホルダ20の開口部21内に配置されている。外壁部30bは、最も外側に位置するように、ロータ25の外側に配置されている。これらは軸線Aを中心とする同心円筒状である。外壁部30bの外面には、回転操作時の滑止を図るための滑止部30iが設けられている。滑止部30iは、表面加工を施すことによって形成された多数の凹凸からなる。
内壁部30a及び外壁部30bにおける車内側の端は、これらに連なる端壁部30cによって塞がれている。内壁部30a及び外壁部30bにおける車外側の端は、開放された開放部30dである。つまり、外壁部30bに連なる端壁部30cには、開口部21を通して表示パネル1の一部を視認可能な開口部31が形成され、この開口部31の縁に内壁部30aが連なって設けられている。本実施形態では、端壁部30cの外面側に、円環状の装飾板32が配置されている。
内壁部30aと外壁部30bは、端壁部30cから開放部30dに向かうに従って、互いに離反するように傾斜している。開放部30d側に位置する内壁部30aの外端の直径はホルダ20の内径よりも小さく、内壁部30aの外端はロータ25よりも車外側に突出している。開放部30d側に位置する外壁部30bの外端の直径はロータ25の外径よりも大きく、外壁部30bの外端はロータ25よりも車外側に突出している。内壁部30a、外壁部30b、及び端壁部30cの内部には、ホルダ20の大部分とロータ25とが収容されている。
引き続いて図2A及び図5を参照すると、端壁部30cには、ロータ25を貫通して開放部30d側(車外側)へ突出する円筒状のボス(連結部)30eが設けられている。ボス30eは、端壁部30cに対して周方向に間隔をあけて複数(本実施形態では3個)設けられている。端壁部30c側の端から開放部30d側の端にかけたボス30eの全長は、第2端25bから第1端25aまでのロータ25の厚みよりも長く、内壁部30aの全長よりも短い。
図2A及び図7に示すように、ロータ25には、複数のボス30eにそれぞれ対応する挿通孔25eが設けられている。図6を参照すると、挿通孔25eの車内側は、スタビライザ55を配置する凹部25lと空間的に連通している。挿通孔25eは、ボス30eの外径よりも大きく、ボス30eが挿通され、軸線Aに沿った方向のボス30eの移動を許容する。これにより、軸線Aに沿った方向において、ロータ25に対するノブ30の相対的な移動が許容される。
図5及び図8を参照すると、ノブ30には、ロータ25に対する軸線Aに沿った方向への移動ガイド、及びロータ25に対する軸線Aを中心とした周方向への移動規制の機能を兼ね備える規制部30hが更に設けられている。規制部30hは、90度間隔をあけてそれぞれ一対設けられている。一対の規制部30hはそれぞれ、互いに対向する向きに突出する概ね三角柱状のリブからなり、これらの間に図6に示す配置部25fを有するブロック25oが挟み込まれる。
図2A及び図2Bに示すように、付勢部材33は、ロータ25とノブ30の間に配置され、軸線Aに沿ってロータ25から離れる向きへノブ30を付勢する。付勢部材33は、弾性を有するゴム(例えばシリコーンゴム)製であり、概ね円錐筒状に形成されている。但し、付勢部材33は、コイルスプリング又は板バネであってもよいし、ロータ25に設けた切起構造の樹脂バネであってもよい。
具体的には、図5及び図6に示すように、付勢部材33は、ロータ25の第2端25b側に周方向へ等間隔で複数(本実施形態では4個)配置されている。個々の付勢部材33は、円環状の基部33aと、基部33aから円錐筒状に突出する突出部33bと、突出部33bの先端に設けられた円柱状の頭部33cとを備える。
ロータ25の第2端25bには、付勢部材33を配置する配置部25fが設けられている。配置部25fは、基部33aを配置可能な断面円形状の窪みからなり、挿通孔25eとは異なる角度位置に設けられている。軸線Aが延びる方向における配置部25fの深さは、付勢部材33の全高よりも浅く、付勢部材33の頭部33cは第2端25bからノブ30側へ突出している。配置部25fの底には、第1端25aにかけて貫通する貫通孔25gが設けられている。貫通孔25gは、図2A及び図2Bに示す付勢部材33の弾性変形に伴う空気の流動を許容する。ノブ30の端壁部30cの内面には、円形状の窪みからなり、付勢部材33の頭部33cを保持する保持部30fが設けられている。
図5及び図7に示すように、伝達部材35を構成する第1伝達部材(第1導電部)36と第2伝達部材(第2導電部)37は、可撓性及び導電性を有する接続部38によって導通可能に接続されている。これらは、ホルダ20と外壁部30bの間、かつ第1端25a側であるロータ25とフィルム50との間に配置されている。
第1伝達部材36はノブ30に取り付けられ、第2伝達部材37はロータ25に取り付けられている。ノブ30のプッシュ操作によって、第1伝達部材36はノブ30の移動に連動して軸線Aに沿って移動するが、第2伝達部材37は移動しない。ノブ30の回転操作によって、第1伝達部材36は一体に回転し、第2伝達部材37はロータ25を介して一体に回転する。つまり、第2伝達部材37に対して第1伝達部材36は、軸線Aに沿って相対移動するが、軸線Aを中心とした周方向には相対移動しない。
第1伝達部材36は、導電性を有するゴムからなるC字状の板体である。但し、第1伝達部材36は、導電性を有する材料であれば、金属(例えば真鍮)製又は樹脂製であってもよい。第1伝達部材36の第1端36aから第2端36bまでの周方向の角度は、概ね270度である。第1伝達部材36の径方向の幅は、後述する取付部材40の径方向の幅よりも狭い。第1伝達部材36の厚みは、静電容量を大きくするために可能な限り大きくすることが好ましい。本実施形態では生産性を考慮して、幅を5mm、厚みを1mmとしている。
第1伝達部材36は、絶縁性を有する樹脂(例えばナイロン)からなる取付部材40を介してノブ30に取り付けられている。第1伝達部材36の外周部には、径方向外向きに突出し、取付部材40の定位置に配置するための位置決め突起36cが設けられている。取付部材40については後で詳述する。
図7及び図9に示すように、第2伝達部材37は、第1伝達部材36とは別体に形成され、接続部38を介して第1伝達部材36に一体化されている。第2伝達部材37は、導電性を有する金属(例えば真鍮)からなる概ね扇型状の板体である。但し、第2伝達部材37は、導電性を有する材料であればゴム製又は樹脂製であってもよい。
第2伝達部材37は、第1伝達部材36と同心円上に位置するように両端36a,36b間に配置され、保持部材42を介して接続部38に接続されている。保持部材42に配置するために、第2伝達部材37には、矩形状をなすように切り欠いた切欠部37aと、ネジ44を貫通させる貫通部37bとが設けられている。なお、保持部材42については後で詳述する。
引き続いて図7及び図9を参照すると、接続部38は、第1伝達部材36に一体に設けられ、第1端36a及び第2端36bから突出している。接続部38及び第2伝達部材37を重ね合わせた状態で保持部材42に配置することで、第1伝達部材36と第2伝達部材37が導通可能に接続される。但し、接続部38は、導電性ゴムによって構成した第2伝達部材37に一体に設けられてもよいし、電気的な導通が可能な材料によって第1伝達部材36及び第2伝達部材37とは別体で設けられてもよい。
接続部38は、第1伝達部材36と同心円上に延びる曲率の円弧状に形成されている。径方向における接続部38の幅は、径方向における第1伝達部材36の幅よりも狭い。これにより、第1伝達部材36の弾性的な変形は抑制する一方、第1伝達部材36に連なる接続部38の弾性的な変形を許容している。本実施形態では、軸線Aに沿った方向における接続部38の厚みは、第1伝達部材36の厚みと同一にしているが、接続部38の弾性的な変形を促進するために、第1伝達部材36の厚みよりも薄くしてもよい。
一対の接続部38の先端にはそれぞれ、第2伝達部材37に導通可能に接続するための接続端38aが設けられている。接続端38aは、軸線Aが延びる方向から見て円形状であり、その直径は接続部38の幅よりも大きい。接続端38aの中心には、厚さ方向に貫通した貫通孔38bが設けられている。
第1伝達部材36の端36a,36bから接続端38aまでの長さは、ノブの非操作状態で、第1伝達部材36と第2伝達部材37の間に余剰(ゆとり)部分を確保できる寸法設定である。この余剰部分によって接続部38は、第2伝達部材37に対する第1伝達部材36の相対移動を許容する。
図2A及び図7に示すように、取付部材40は、第1伝達部材36を覆い隠すことが可能な大きさのC字状の板体である。取付部材40の径方向の幅は、ロータ25の径方向の幅よりも狭い。
取付部材40のうちの表示パネル1と対向する面には、第1伝達部材36を配置する凹溝40aが設けられている。凹溝40aは、外側壁40b、内側壁40c、一対の端壁40dによって画定されている。外側壁40bには、第1伝達部材36の位置決め突起36cと対応する位置決め溝40eが設けられている。一対の端壁40dにはそれぞれ、接続部38を挿通する挿通溝40fが設けられている。
凹溝40aの深さは、軸線Aが延びる方向の第1伝達部材36の厚みよりも浅く、壁40b~40dの先端から第1伝達部材36が突出する。凹溝40aに第1伝達部材36を取り付ける取付手段には、両面テープ及び接着剤等の接着部材による方式、圧入及び固定片等の機械的構造による方式を用いることができる。
図2A及び図5に示すように、取付部材40には、ネジ(連結部材)41を貫通させる貫通部40gが設けられている。取付部材40には、ロータ25に向けて突出し、貫通孔25nを貫通した規制部30h間に配置されて、ノブ30に対する取付部材40の周方向の相対移動(回転を含む)を規制する位置決め凸部40hが設けられている。取付部材40の内周面には、径方向内向きに突出し、ノブ30の非操作状態で第1保持部20bに当接する当接部40iが設けられている。第1保持部20bへの当接部40iの当接によって、それ以上の車内側へのノブ30の移動、及び第1伝達部材36を含む取付部材40の移動が規制される。
図2Aに示すように、貫通部40gを貫通させたネジ41をボス30eに締め付けることで、取付部材40を介して第1伝達部材36がノブ30に連結され、ロータ25に対するこれらの取付状態が維持される。ノブ30の非操作状態で第1伝達部材36は、付勢部材33の付勢によって当接部40iが第1保持部20bに当接することで、ロータ25の第1端25aに近接した位置に後退している。図2Bに示すように、ノブ30のプッシュ操作によって第1伝達部材36は、軸線Aに沿ってフィルム50に接触する位置まで進出する。
図7及び図9を参照すると、保持部材42は、第2伝達部材37の形状に対応する扇型状の板体である。保持部材42は、ロータ25の第1端25aに配置され、スプリング43によって車外側へ付勢されている。
図10A及び図10Bを併せて参照すると、保持部材42の車外側の面には、一対の接続部38の先端をそれぞれ配置する一対の窪み42aが設けられている。窪み42aは、接続端38aを配置する円形状部分と、円形状部分から保持部材42の両側面にかけて延びる矩形状部分とを備える。窪み42aの深さは、接続部38の厚みよりも浅く、保持部材42から接続部38が突出するように構成されている。窪み42aの円形状部分には、貫通孔38bを貫通する円柱状の突出部42bが設けられている。突出部42bの突出寸法は窪み42aの深さよりも小さい。
保持部材42の車外側には更に、切欠部37aに位置する位置決め凸部42cがそれぞれ設けられている。位置決め凸部42cの突出寸法は第2伝達部材37の厚みよりも小さく、第2伝達部材37は保持部材42から突出している。保持部材42の中央には、第2伝達部材37をネジ止めするためのネジ孔42dが設けられている。
窪み42aに接続端38aを配置した後、その車外側に第2伝達部材37を配置し、貫通部37bを貫通させたネジ44をネジ孔42dに締め付ける。これにより、第2伝達部材37と保持部材42の間に接続部38が圧接状態で挟み込まれることで、接続部38(第1伝達部材36)と第2伝達部材37の導通が確保される。
保持部材42の車内側には、スプリング43の一端を配置する円筒状の凸部42eが設けられている。凸部42eは、ネジ孔42dの軸線と同軸に設けられている。保持部材42の周方向の両端には、ロータ25に向けて突出する一対の係止片42fが設けられている。係止片42fは、ロータ25に係止して、ロータ25からの離脱を防ぐための爪部42gを備える。
図7を参照すると、ロータ25の第1端25aには、保持部材42の周方向の両端をそれぞれ規制するガイドリブ25hが設けられている。一対のガイドリブ25hはそれぞれ、周方向に延びるように設けられている。一対のガイドリブ25hの間には、保持部材42を取り付ける取付部25iが設けられている。
取付部25iは、複数の配置部25fのうちの1つの車外側に隣接して設けられている。図9を参照すると、取付部25iは、係止片42fが貫通される一対の貫通孔25jと、スプリング43を配置する凹部25kとを備える。貫通孔25jの車内側は、スタビライザ55を配置する凹部25lと空間的に連通している。凹部25kは、車外側から車内側へ窪むように、一対の貫通孔25j間に設けられている。第2端25b側に位置する貫通孔25jの縁と爪部42gとの間には、ロータ25に対する保持部材42の軸線Aに沿った方向の移動を許容する隙間が確保されている。
図3及び図4に示すように、リング部材45は、外壁部30bの内側に隣接して配置され、軸線Aを中心とする円環状の筒体である。リング部材45は、絶縁性を有する樹脂(例えばABS)からなる。
リング部材45は、フィルム50の外周部に固着された基部45aと、基部45aの内周部からノブ30内へ突出する突出部45bとを備える。リング部材45の軸線方向の寸法は、ホルダ20の軸線方向の寸法よりも小さい。ノブ30の非操作状態で、リング部材45の先端は、開放部30dを構成する外壁部30bの縁に対して、表示パネル1とは反対側に位置している。つまり、車内側に位置する突出部45bの先端は、図2Aに示すノブ30の非操作状態で、ノブ30の開放部30dよりも端壁部30c側へ位置している。
リング部材45には、突出部(周壁)45bの一部に径方向の内方から外方へ貫通した貫通孔45cが設けられている。貫通孔45cは、周方向に延びる長円状であり、図2Aに示すように、表示パネル1への取付状態で、最も下端に位置するように配置される。これにより、意図せずにリング部材45内に入り込んだ液体が外部へ流出できる。
引き続いて図3及び図4を参照すると、フィルム50は、表示パネル1の一部を露出させる開口部51を備え、軸線Aを中心とする円環状の部材である。フィルム50は、絶縁性、耐水性、及び耐熱性に優れた樹脂(例えばPET)からなる。フィルム50は、射出成形によって製造可能な樹脂成形品の壁の最小厚みよりも薄い厚みである。具体的には、フィルム50の厚みは、0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましく、本実施形態では0.1mmである。フィルム50は、ホルダ20及びリング部材45の車外側端面に固着され、第1伝達部材36及び第2伝達部材37の表示パネル1側を覆う。
フィルム50の外径はリング部材45の最大部分の外径と同一であり、フィルム50の内径はホルダ20の最小部分の内径と同一である。本実施形態のホルダ20には、接着面積を確保するための付代部20gが径方向内向きに突設されているため、この付代部20gの内径と同じ寸法にフィルム50の内径が設定されている。
図2Aを併せて参照すると、フィルム50において、表示パネル1と対向する車外側の面には接着層52aが設けられている。フィルム50の車内側の面には、内周部にホルダ20を固着する接着層52bが設けられ、外周部にリング部材45を固着する接着層52cが設けられている。
図5及び図6に示すように、操作つまみ装置10は、プッシュ操作時にロータ25に対するノブ30の傾きを抑制するスタビライザ55を備える。スタビライザ55は、ロータ25とノブ30の端壁部30cとの間に複数配置されている。本実施形態では、4本のスタビライザ55が軸線Aを中心として周方向へ90度間隔で配置されている。
個々のスタビライザ55は、基部55a、一対のスライド部55b、及び一対の腕部55cを備え、線材によって形成されている。
図8に示すように、基部55aは、内壁部30aの径方向外側に隣接して配置されている。隣り合うスタビライザ55の基部55aは、直交方向に延びている。
基部55aは、端壁部30cに突設された保持部30gに回転可能に保持されている。保持部30gは、基部55aの長手方向の両端近傍に位置するように設けられており、基部(線材)55aの両側に位置し、基部55aを保持する一対の爪部を備える。
スライド部55bは、腕部55cを介して基部55aに連続し、基部55aに対して平行に延びている。軸線Aが延びる方向から見て、隣り合うスタビライザ55の基部55aとスライド部55bとは、直交方向に交差している。つまり、第1のスタビライザ55の基部55aと、第1のスタビライザ55と隣り合う第2のスタビライザ55のスライド部55bとが交差している。
図5及び図6に示すように、スライド部55bは、ロータ25の第2端25bに形成された凹部25lに配置され、ロータ25の外周部に形成されたスライド溝25mに保持されている。
凹部25lは、挿通孔25e及び配置部25fとは異なる角度位置の4カ所に設けられている。凹部25lは、車内側から車外側へ窪んでおり、スライド部55bの移動を許容する底面を備える。凹部25lの形成領域、挿通孔25eの形成領域、及び貫通孔25jの形成領域は、空間的に連通している。
スライド溝25mは、凹部25lと空間的に連通し、凹部25lからロータ25の外周面にかけて貫通した長穴からなる。スライド溝25mは、1カ所の凹部25lに2個、合計で8個設けられている。1カ所の凹部25lに形成される一対のスライド溝25mは直交方向に延びており、それぞれ異なるスタビライザ55のスライド部55bが配置される。スライド部55bの先端をスライド溝25m内に配置することで、第2端25bに沿ったスライド部55bの移動が許容されている。
図6及び図8に示すように、腕部55cは、基部55aの外端及びスライド部55bの内端に連続している。腕部55cは、基部55a及びスライド部55bに対して直交方向に延びている。前述のように、基部55aがノブ30に保持され、スライド部55bがロータ25に保持されているため、腕部55cは、凹部25lの底面に対して傾斜している。この傾斜によって、隣り合うスタビライザ55の腕部55cは、干渉することなく三次元的に配置されている。
なお、基部55aを保持する保持部をロータ25に設け、スライド部55bを保持するスライド溝をノブ30に設けてもよい。
ここで、本実施形態では、ノブ30に対してホルダ20を内周部に配置しているため、
外壁部30bの近傍までロータ25を大きく形成することが可能である。よって、ホルダ20を外周部に配置する場合と比較して、スタビライザ55及び付勢部材33は、ロータ25の外周部、つまりノブ30の外壁部30bの近傍に配置されている。その結果、ノブ30をプッシュ操作する際、ロータ25に対するノブ30の面方向の傾きを抑制できる。そのため、ノブ30の操作感及び操作の安定性を向上できる。
次に、操作つまみ装置10の動作について説明する。
図2Aに示すように、ノブ30の非操作状態では、付勢部材33の付勢によってノブ30がロータ25から離反した位置に保持されている。これにより、ボス30eに連結された第1伝達部材36がフィルム50から離れて位置する。また、第2伝達部材37は、スプリング43の付勢によってフィルム50に当接した位置に保持されている。
この非操作状態では、表示パネル1において、第1伝達部材36と対向する部分の静電容量は変化せず、第2伝達部材37と対向する部分の静電容量だけが変化する。但し、第2伝達部材37によって静電容量が変化する位置は、所定位置に維持されている。よって、表示パネル1は、ノブ30が操作されていないことを検出できる。
ノブ30をプッシュ操作すると、付勢部材33の付勢力に抗してロータ25にノブ30が接近する。この際、ノブ30の直動によってスタビライザ55の基部55aが押圧され、スライド部55bが凹部25lの底面及びスライド溝25mに沿って移動する。これにより、ロータ25に対してノブ30の傾きが抑制される。また、ノブ30の直動によってボス30eを介して第1伝達部材36がフィルム50に接近又は接触する。
プッシュ操作によって表示パネル1の静電容量は、第2伝達部材37の対向部分に加え、第1伝達部材36と対向する部分も変化する。よって、表示パネル1の静電容量が変化する領域は、非操作状態と比較して広範囲になる。この静電容量の変化領域の増大によって、表示パネル1はノブ30のプッシュ操作を検出できる。
プッシュ操作が止められると、付勢部材33の付勢力によって、ロータ25に対してノブ30と第1伝達部材36が車内側へ移動する。これにより、表示パネル1において、第1伝達部材36と対向する部分の静電容量の変化が無くなるため、静電容量が変化する領域はプッシュ操作状態と比較して局所的になる。この静電容量の変化領域の減少によって、表示パネル1はノブ30のプッシュ操作の解除を検出できる。
ノブ30を回転操作すると、ロータ25を介して第2伝達部材37が一緒に回転する。この際、付勢部材33によってノブ30は、ロータ25から離れた状態に保持されているため、第1伝達部材36もフィルム50から離れた状態に維持される。
回転操作によって表示パネル1では、第1伝達部材36と対向する部分の静電容量は変化せず、第2伝達部材37と対向する部分の静電容量だけが変化するが、変化する位置が軸線Aを中心として回転する。よって、表示パネル1は、ノブ30が回転する向き(時計回りか反時計回りか)を含めて、ノブ30の回転操作を検出できる。
回転操作が止められると、ロータ25及び第2伝達部材37の回転も停止する。これにより、表示パネル1では、静電容量が変化する位置の移動が停止する。よって、表示パネル1は、ノブ30の回転操作の停止を検出できる。
ユーザの不注意によって操作つまみ装置10の周囲に飲料等の液体が零れた場合、リング部材45によってノブ30内への液体の侵入が阻止される。阻止できなかった液体がリング部材45を越えてノブ30内に入り込んだ場合、その液体は、リング部材45の内周面を伝って下向きに流れて、リング部材45の内面下端に至る。ホルダ20の外周面に付着した液体は、ホルダ20を伝って下向きに流れ、ホルダ20の下端から滴下してリング部材45の内面下端に至る。リング部材45の下端に至った液体は、貫通孔45cを通してリング部材45の内方から外方へ、つまり操作つまみ装置10の外部へ流出する。
以上のように構成した操作つまみ装置10は、以下の特徴を有する。
ホルダ20、ロータ25、及びノブ30が環状に形成され、開口部21,31を通して表示パネル1の一部を視認できるため、表示パネル1の表示領域を確保できる。また、ノブ30の内壁部30aと外壁部30bの間に第1伝達部材36と第2伝達部材37が集約して配置されているため、操作つまみ装置10を小型化できる。
ホルダ20の外側にロータ25が配置されているため、ホルダ20の内側にロータ25を配置する場合と比較して、意図せずに内部に入り込んだ液体を容易に外部へ排出できる。よって、内部に液体が溜まることを防止でき、伝達部材36,37の導電性が損なわれることを防止できる。
具体的には、ホルダ20は、ノブ30、第1伝達部材36及び第2伝達部材37が取り付けられたロータ25を保持するため、軸方向の寸法が大きくなることは不可避である。このようなホルダが外周部に位置する場合、ホルダが障壁になって自重で液体が外部へ流出することを妨げる。これに対して、本実施形態では、ホルダ20が内周部に位置しているため、自重で液体が外部へ流出することをホルダ20が妨げることはない。よって、液体の排出性を向上できる。
ホルダ20の外側にロータ25が配置されるため、設計の自由度が高くなり、ロータ25の径方向の寸法を大きく成形することができる。この場合、操作性を確保するためのスタビライザ55や付勢部材33も大きくできるうえ、可能な限り外側に配置できるため、プッシュ操作時にノブ30の面方向の傾きを抑制できる。よって、ノブ30の操作感及び操作の安定性を向上できる。
外壁部30bの内側に配置されるリング部材45を備え、このリング部材45の下端に位置するように貫通孔45cが設けられている。リング部材45によって、外部から内部への液体及び埃の侵入を抑制できるとともに、内部から外部への潤滑用グリスの流出を抑制できる。また、侵入を阻止できなかった液体を自重によって貫通孔45cから外部へ排出できる。
リング部材45の軸方向の寸法はホルダ20の軸線方向の寸法よりも小さく、リング部材45の先端はノブ30の開放部30dよりも端壁部30c側に位置している。よって、外部から内部への液体及び埃の侵入を効果的に抑制でき、内部から外部への潤滑用グリスの流出を効果的に抑制できる。
ホルダ20は、ロータ25の第1端25aを保持する第1保持部20bと、ロータ25の摺接部25cを保持する第2保持部20cとを備える。これにより、ロータ25の軸方向の移動を第1保持部20bによって規制でき、ロータ25の径方向の移動を第2保持部20cによって規制できる。よって、ホルダ20に対するロータ25の回転を安定化できるため、操作つまみ装置10の操作性を向上できる。
ホルダ20は、径方向内向きに突出する付代部20gを備える。よって、ホルダ20に広い端面を確保できるため、表示パネル1に対するホルダ20の接着強度を向上できる。また、接着性の確保のためにロータの外側に配置したホルダに付代部を設ける場合、付代部がノブの外壁部から露出することでデザイン性が損なわれる虞があるが、このような不具合が本実施形態では生じることはない。
なお、本発明の操作つまみ装置10は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、リング部材45を用いずに操作つまみ装置10を構成してもよい。この場合、非操作状態のノブ30の外壁部30bとフィルム50との間が開放されるため、ノブ30内に入り込んだ液体の排出性を更に向上できる。
ホルダ20は円環状に限られず、ロータ25を配置する外周が円形状であれば、内周部は多角形状であってもよい。ノブ30の内壁部30a及び外壁部30bは多角形状であってもよい。リング部材45の形状も多角形状であってもよい。
本発明の操作つまみ装置10は、タッチ検出機能を備える表示パネル1を搭載した製品であれば、車載製品以外にも用いることができる。
1 表示パネル
10 操作つまみ装置
20 ホルダ
20a 本体
20b 第1保持部
20c 第2保持部
20d 突起
20e 係合溝
20f 段部
20g 付代部
21 開口部
25 ロータ
25a 第1端
25b 第2端
25c 摺接部
25d 取付穴
25e 挿通孔
25f 配置部
25g 貫通孔
25h ガイドリブ
25i 取付部
25j 貫通孔
25k 凹部
25l 凹部
25m スライド溝
25n 貫通孔
25o ブロック
25p 係止片
26 開口部
27 スプリング
28 係合部材
30 ノブ
30a 内壁部
30b 外壁部
30c 端壁部
30d 開放部
30e ボス
30f 保持部
30g 保持部
30h 規制部
30i 滑止部
31 開口部
32 装飾板
33 付勢部材
33a 基部
33b 突出部
33c 頭部
35 伝達部材
36 第1伝達部材
36a 第1端
36b 第2端
36c 位置決め突起
37 第2伝達部材
37a 切欠部
37b 貫通部
38 接続部
38a 接続端
38b 貫通孔
40 取付部材
40a 凹溝
40b 外側壁
40c 内側壁
40d 端壁
40e 位置決め溝
40f 挿通溝
40g 貫通部
40h 位置決め凸部
40i 当接部
41 ネジ
42 保持部材
42a 窪み
42b 突出部
42c 位置決め凸部
42d ネジ孔
42e 凸部
42f 係止片
42g 爪部
43 スプリング
44 ネジ
45 リング部材
45a 基部
45b 突出部
45c 貫通孔
50 フィルム
52a~52c 接着層
51 開口部
55 スタビライザ
55a 基部
55b スライド部
55c 腕部
A 軸線

Claims (6)

  1. 筒状の本体を有し、表示パネルに対して前記本体の軸線が交差するように前記表示パネルに隣接して配置されるホルダと、
    前記表示パネルと対向する第1端と、前記第1端に対して前記表示パネルとは反対側に位置する第2端とを有し、前記軸線周りの回転が許容されるように前記本体の外側に配置された環状のロータと、
    前記ロータに対して前記軸線に沿った方向の相対移動が許容され、前記ロータに対して前記軸線を中心とする周方向の相対移動が規制されるように、前記ロータの前記第2端側に配置された環状のノブと、
    前記ノブの移動に連動して前記軸線に沿って移動するように、前記ロータの前記第1端側に配置された導電性を有する第1伝達部材と、
    前記ロータと一体に回転するように前記第1端に取り付けられた導電性を有する第2伝達部材と
    を備え、
    前記ノブは、前記表示パネルの一部を露出させる開口部を画定する筒状の内壁部と、前記内壁部の外側を取り囲む筒状の外壁部とを有し、
    前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材は、前記本体と前記外壁部の間に配置されている、操作つまみ装置。
  2. 前記ノブの前記外壁部の内側に隣接する筒状のリング部材を備える、請求項1に記載の操作つまみ装置。
  3. 前記ホルダは、前記軸線が鉛直方向に対して交差する姿勢で配置され、
    前記リング部材には、下端側に配置される貫通孔が設けられている、請求項2に記載の操作つまみ装置。
  4. 前記リング部材の軸線方向の寸法は、前記ホルダの軸線方向の寸法よりも小さい、請求項2又は3に記載の操作つまみ装置。
  5. 前記ノブの非操作状態で、前記リング部材の先端は、前記外壁部における前記表示パネル側の縁に対して前記表示パネルとは反対側に位置する、請求項2から4のいずれか1項に記載の操作つまみ装置。
  6. 前記ホルダは、
    前記本体から外向きに突出し、前記ロータの前記第1端の内周部を保持する環状の第1保持部と、
    前記本体の外周面の一部からなり、前記ロータから内向きに突出した摺接部を保持する第2保持部と
    を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の操作つまみ装置。
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