JP7375940B2 - 標的分析装置、標的分析方法、および標的分析システム - Google Patents

標的分析装置、標的分析方法、および標的分析システム Download PDF

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Description

本発明は、標的分析装置、標的分析方法、および標的分析システムに関する。
食品、医療等の多種多様な分野において、標的の検出は重要であり、様々な方法が提案されている。特許文献1には、標的の分析器具として、膜型表面応力センサ(以下、「MSS」ともいう)が記載されている。
国際公開第2011/148774号
MSSセンサで、サンプル液中の標的を分析する場合、まず、サンプル液を用いたシグナルの測定に先立ち、緩衝液等の基準液をMSSセンサに負荷(ローディング)後、MSSセンサの測定装置を用いて、MSSセンサに電圧を印加し、基準となる初期値のシグナル(基準シグナル)を取得する。つぎに、前記基準液を前記MSSセンサから除去し、サンプル液を前記MSSセンサに負荷する。そして、再度、前記分析装置を用いて、前記MSSセンサに電圧を印加し、サンプル液のシグナル(測定シグナル)を取得する。そして、前記分析装置では、得られた基準シグナルと測定シグナルとを用いて、サンプル液中に標的が存在するかを分析する。このため、MSSセンサを用いてサンプル液中の標的を分析する場合、前記MSSセンサは、前記分析装置に、基準シグナルの取得時および測定シグナルの取得時の少なくとも2回着脱する必要がある。
検査所等では、複数のサンプル液を並行して分析する。このため、1つの分析装置において、複数のMSSセンサを装着および測定可能な装置を利用して分析するか、複数の分析装置を用いて、サンプル液を分析することになる。この場合、前記基準シグナルを測定した分析装置と異なる分析装置または同じ分析装置の異なる装着部に前記MSSセンサを装着し、前記測定シグナルを測定すると、前記分析装置では、誤った基準シグナルを用いて分析を行なうことになり、誤った分析結果となる可能性がある。
そこで、本発明は、前記基準シグナルを測定した分析装置と異なる分析装置または同じ分析装置の異なる装着部に前記MSSセンサを装着し、前記測定シグナルを測定しても、誤った分析結果の発生を抑制可能な標的分析装置、標的分析方法、および標的分析システムの提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の標的分析装置(以下、「第1の分析装置」ともいう)は、基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明の標的分析装置(以下、「第2の分析装置」ともいう)は、第1のシグナル取得部と、第2のシグナル取得部と、分析部とを備え、
前記第1のシグナル取得部は、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明の標的分析方法(以下、「第1の分析方法」ともいう)は、基準シグナル取得工程と、第1の識別情報取得工程と、第1の紐付け工程と、測定シグナル取得工程と、第2の識別情報取得工程と、第2の紐付け工程と、分析工程とを含み、
前記基準シグナル取得工程では、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得工程では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け工程では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得工程は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得工程では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け工程では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明の標的分析方法(以下、「第2の分析方法」ともいう)は、第1のシグナル取得工程と、第2のシグナル取得工程と、分析工程とを含み、
前記第1のシグナル取得工程では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得工程では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明のプログラム(以下、「第1のプログラム」ともいう)は、コンピュータに、基準シグナル取得手順と、第1の識別情報取得手順と、第1の紐付け手順と、測定シグナル取得手順と、第2の識別情報取得手順と、第2の紐付け手順と、分析手順とを、実行させる:
前記基準シグナル取得手順では、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得手順では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け手順では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得手順は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得手順では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け手順では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明のプログラム(以下、「第2のプログラム」ともいう)は、コンピュータに、第1のシグナル取得手順と、第2のシグナル取得手順と、分析手順とを、実行させる:
前記第1のシグナル取得手順では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得手順では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明の標的分析システム(以下、「分析システム」ともいう)は、端末とサーバとを備え、
前記端末とサーバとは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
前記端末またはサーバは、基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
本発明によれば、前記基準シグナルを測定した分析装置と異なる分析装置または同じ分析装置の異なる装着部に前記MSSセンサを装着し、前記測定シグナルを測定しても、誤った分析結果の発生を抑制可能である。
図1は、実施形態1の第1の分析装置を備える第1の分析システムの一例を表す模式斜視図である。 図2は、実施形態1の第1の分析システムにおける分析装置の一例を示すブロック図である。 図3は、実施形態1の第1の分析装置で分析するMSSセンサデバイス(MSSカートリッジ)の一例を表す模式図であり、(A)は、カートリッジの斜視図であり、(B)は、カートリッジに搭載されたMSSの配置を示す模式図であり、(C)は、(B)において、一点鎖線で囲った領域の拡大図である。 図4は、実施形態1の第1の分析方法およびプログラムの一例の構成を示すフローチャートである。 図5は、実施形態1における取得したデータの処理例を示す模式図である。 図6は、実施形態2の測定装置、分析装置、およびデータサーバを含む分析システムの一例の構成を示すブロック図である。 図7は、実施形態2の測定装置の制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図8は、実施形態2の分析装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図9は、実施形態2の分析システムにおける測定装置、分析装置、およびデータサーバの処理または測定方法および学習方法を示すフローチャートである。
本発明において、以下、「膜型表面応力センサ(Membrane-type Surface-stress Sensor」は、MSSともいう。いわゆるMSSは、標的への結合性を有する膜が、ピエゾ抵抗
素子を有する支持体に支持されている。そして、前記標的が前記膜に結合すると、前記結合により前記膜は応力を受けて、歪みの発生等により前記膜は変形(歪みの発生)する。そして、前記膜の変形の量に応じて、前記膜を支持する前記支持体のピエゾ抵抗素子に応力が発生し、前記応力に比例して、前記ピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化する。このため、前記MSSセンサによれば、MSSに電圧を印加して、抵抗値の変化に伴う電気シグナルを測定することで、間接的に、前記膜に結合した前記標的の有無を定性的に分析できる。また、前記MSSセンサによれば、MSSに電圧を印加して、抵抗値の変化に伴う電気シグナルを測定することで、前記膜に結合した前記標的の量を定量的に分析できる。本発明は、このようなMSSにおいて、標的に結合する結合物質を使用すること、具体的には、前記膜に前記結合物質を固定化することで、前記結合物質を介して前記標的をMSSに結合させる。このため、本発明において、前記MSSとしては、前記膜に前記結合物質を固定化する以外、その他の構成は、特に制限されず、既存の構成を利用でき、また、同様の機能を奏する将来の構成にも利用できる。
本発明において、「標的」は、特に制限されず、任意に設定できる。前記標的は、例えば、液体中、すなわち、液相で前記結合物質に接触できる物質であればよい。前記標的は、例えば、炭疽菌、大腸菌、サルモネラ等の細菌をはじめとする微生物;インフルエンザウイルス等のウイルス;アレルゲン;等があげられる。前記アレルゲンは、例えば、小麦等の穀物;卵;肉;魚;貝;野菜;果物;牛乳;ピーナッツ等の豆;スギ、ヒノキ等の花粉等があげられる。前記標的の種類は、特に制限されず、例えば、タンパク質、糖鎖、核酸、ポリマー等の高分子;低分子化合物;等があげられる。
本発明において、「結合物質」は、標的に結合可能な分子、すなわち、結合分子であればよい。前記結合物質は、例えば、抗体、アプタマー等があげられる。前記標的が、受容体またはそのリガンドである場合、前記結合物質は、それぞれ、リガンドまたは受容体でもよい。前記結合物質としてリガンドに対する受容体を用いる場合、前記受容体は、免疫グロブリンのFc領域との融合タンパク質、すなわち、受容体-Fc融合タンパク質であってもよく、好ましくは、IgGタンパク質のFc領域との融合タンパク質、すなわち、受容体-IgG Fcである。前記Fc融合タンパク質は、例えば、前記受容体のC末端のアミノ酸を直接またはリンカーを介して、免疫グロブリンのCL領域またはCH1領域のN末端のアミノ酸と連結することにより調製できる。
本発明において、「抗体」は、標的に対して結合性を有する可溶型の免疫グロブリンということもできる。前記抗体の種類は、例えば、IgA、IgD、IgE、IgG、またはIgMがあげられる。IgAは、例えば、IgA1またはIgA2があげられる。IgGは、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4があげられる。前記抗体は、その抗原結合断片、すなわち、前記標的への結合性を有する抗体の部分ペプチドであってもよい。前記抗原結合断片は、例えば、前記抗体の一部、より具体的には、前記抗体の結合領域または可変領域を含むポリペプチドである。前記抗原結合断片は、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv断片、rIgG(半IgG)断片、一本鎖抗体(scFv)、二重可変ドメイン抗体(DVD-Ig(商標))、ダイアボディ(diabody
)、トリアボディ(triabody)、テトラボディ(tetrabody)、タンダブ(tandab)、s
cFvとダイアボディとの組合せであるフレキシボディ(flexibody)、タンデム(tandem)scFv(例えば、BiTE(登録商標)、Micromet社)、DART(登録商標)(MacroGenics社)、Fcab(商標)またはmAb(商標)(F-star社)、Fc engineering抗体(Xencor社)またはDuoBody(登録商標)(Genmab社)等があげられる。前
記抗体としては、標的に結合性を有する公知の抗体またはその抗原結合断片を用いてもよいし、標的を動物等に免疫することにより得られる、新たな抗体またはその抗原結合断片を用いてもよい。また、前記抗体は、モノクローナル抗体でもよいし、ポリクローナル抗体でもよい。前記抗体は、標的に結合可能な抗体を含む血清、血漿等の血液由来の画分でもよい。
本発明において、「アプタマー」は、標的に対して結合性を有する核酸分子である。前記アプタマーは、例えば、標的に特異的に結合する核酸分子ということもできる。前記アプタマーの構成単位は、例えば、ヌクレオチド残基および非ヌクレオチド残基である。前記ヌクレオチド残基は、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基およびリボヌクレオチド残基があげられ、前記ヌクレオチド残基は、例えば、修飾されても、未修飾でもよい。前記アプタマーは、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基からなるDNAアプタマー、リボヌクレオチド残基からなるRNAアプタマー、両方を含むアプタマー、修飾ヌクレオチド残基を含むアプタマー等があげられる。前記アプタマーの長さは、特に制限されず、例えば、10~200塩基である。前記標的に対するアプタマーは、例えば、既存のアプタマーを使用してもよいし、前記標的に応じて、例えば、SELEX法等を利用して新たに取得したものを使用することもできる。
本発明において、「結合する」または「結合可能」は、対象の結合物質が、前記結合物質に結合される結合対象物に対して実際に結合することを意味してもよいし、分子ドッキング法等を用いたシミュレーションにおいて結合することを意味してもよいが、好ましくは、前者である。前記結合物質と前記結合対象物との結合は、例えば、タンパク質間相互作用の解析方法を利用して検出でき、例えば、共免疫沈降、プルダウンアッセイ、ELISA法、フローサイトメトリー等の抗体抗原反応を利用した方法を利用して検出できる。具体例として、前記結合物質と前記結合対象物との結合は、例えば、前記結合対象物を発現する細胞と、標識化した結合物質とを接触後、前記細胞において、標識を検出することにより検出できる。
前記結合物質は、好ましくは、アプタマーまたは抗体である。
本発明において、「基準液」は、例えば、MSSセンサのバックグラウンドのシグナルを取得可能な液であり、具体例として、標的が含まれていない液体があげられる。前記基準液は、例えば、後述のサンプル液に含まれる検体の種類、または検体の希釈液に応じて適宜決定でき、具体例として、水、緩衝液等があげられる。前記基準液は、例えば、Tween(登録商標)等の界面活性剤を含んでもよい。
本発明において、「サンプル液」は、液体であればよい。採取検体が液体の場合、それをそのまま液体サンプルとしてもよいし、さらに、液体溶媒によって、希釈、懸濁、分散等を行って調製した液体サンプルでもよい。採取検体が固体の場合、例えば、液体溶媒によって、溶解、懸濁、分散等を行って調製した液体サンプルでもよい。また、採取検体が気体の場合、例えば、前記気体中のエアロゾルを濃縮した液体サンプルでもよいし、さらに、液体溶媒によって、溶解、懸濁、分散等を行って調製した液体サンプルでもよい。前記液体溶媒の種類は、特に制限されず、例えば、前記結合物質と標的との結合等に影響を与えにくい溶媒であり、具体例として、水、緩衝液等があげられる。前記採取検体は、例えば、食品、血液、尿、唾液、体液、土壌、排水、水道水、池、河川、空気等が例示できる。前記サンプル液は、例えば、標的を含む液体でもよいし、標的を含まない液体でもよいし、標的を含むか否かが不明な液体でもよい。
本発明の実施形態について、図1~図9を用いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態によって何ら限定および制限されない。なお、以下の図1~図9において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
[実施形態1]
本実施形態は、本発明の測定装置および第1の分析装置を備える第1の分析システムの例である。図1は、本実施形態の第1の分析システム100の一例を示す模式図である。図1に示すように、第1の分析システム100は、測定装置1と、分析装置2とを備える。測定装置1および分析装置2は、通信ケーブル3を介して双方向に通信可能に接続されている。また、測定装置1は、4つの装着部11(11a~d)と、電圧印加部12と、測定部13と、識別情報取得部14とを備える。図1において、4つの装着部11のうち3つの装着部11a~cには、第1の分析システム100外のMSSセンサデバイス(MSSカートリッジ)4が装着されている。分析装置2は、タッチパネル206を備える。タッチパネル206は、サンプル液の分析状態(ステータス)206a、分析結果206b、および分析システム100による分析の開始および停止等を制御可能なボタン206cが表示されている。
測定装置1において、装着部11は、MSSカートリッジ4を着脱可能に装着可能である。装着部11は、例えば、MSSカートリッジ4が装着された際に、後述するMSSカートリッジ4の電極43a、44aが、電圧印加部12と、測定部13と接触するように、構成されている。装着部11の形状は、MSSカートリッジ4の形状にあわせて適宜決定できる。
測定装置1は、4つの装着部11a~dを備えるが、装着部11の数は、これに限定されず、1以上の任意の数とできる。
電圧印加部12は、MSSカートリッジ4に、電圧を印加可能であり、具体的には、装着部11に装着されたMSSカートリッジ4の電極43a、44aに電圧を印加可能に構成されている。電圧印加部12は、装着部11にMSSカートリッジ4が嵌合した際に、装着部11のMSSカートリッジ4との接触面側に、電圧印加部12の端子がMSSカートリッジ4の各電極43a、44aと接触可能なように構成されている。電圧印加部12は、電圧発生器または電圧および電流発生器等の電源を使用できる。
測定部13は、MSSカートリッジ4の電圧を測定可能であり、具体的には、MSSカートリッジ4における各MSS膜43d、44dのピエゾ抵抗素子43e、44eの応力変化に伴う電圧の変化を測定可能である。測定部13は、例えば、ピエゾ抵抗素子43e、44eの応力変化に伴う抵抗値の変化を、電子シグナルとして測定することができる。測定部13としては、例えば、抵抗計等を使用できる。測定部13は、MSSカートリッジ4の各電極43a、44aと電気的に接続されている。
識別情報取得部14は、MSSカートリッジ4の識別情報を取得可能であり、具体的には、MSSカートリッジ4の識別子42から識別情報を読み取り可能である。識別情報取得部14は、MSSカートリッジ4が装着部11に装着された際に、MSSカートリッジ4の識別子42を読み取り可能な位置に配置される。識別情報取得部14は、例えば、MSSカートリッジ4の識別子42の種類に応じて適宜決定できる。具体例として、識別子42が識別情報を含むバーコード、QRコード(登録商標)等の印字された識別子の場合、識別情報取得部14としては、例えば、カメラ等の光学撮像装置を備えるリーダを使用できる。また、識別子42が識別情報を格納するICタグ等のRFID(Radio frequency identification)の場合、識別情報取得部14としては、例えば、RFIDのリーダ等を使用できる。識別子42が識別情報を含む磁気テープ等の磁気データの場合、識別情報取得部14としては、例えば、磁気読み取り装置を使用できる。また、識別子42が識別情報を含むUSB等の外部記憶媒体の場合、識別情報取得部14としては、例えば、外部記憶媒体の読み取り装置を使用できる。
図2に、分析装置2のハードウェア構成のブロック図を例示する。分析装置2は、例えば、CPU(中央処理装置)201、メモリ202、バス203、記憶装置204、ディスプレイ(タッチパネル)206、通信デバイス207等を有する。分析装置2の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス203を介して接続されている。
CPU201は、例えば、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、分析装置2の全体の制御を担う。分析装置2において、CPU201により、例えば、本発明のプログラム205やその他のプログラムが実行され、また、基準シグナル情報、測定シグナル情報等の各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、CPU201が、基準シグナル取得部20、第1の識別情報取得部21、第1の紐付け部22、測定シグナル取得部23、第2の識別情報取得部24、第2の紐付け部25、分析部26、および処理状況取得部27として機能する。分析装置2は、演算装置として、CPUを備えるが、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、C
PUとこれらとの組合せを備えてもよい。
メモリ202は、例えば、メインメモリを含む。前記メインメモリは、主記憶装置ともいう。CPU201が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置204(補助記憶装置)に記憶されている本発明のプログラム205等の種々の動作プログラムを、メモリ202が読み込む。そして、CPU201は、メモリ202からデータを読み出し、解読し、前記プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。メモリ202は、例えば、さらに、ROM(読み出し専用メモリ)を含む。
バス203は、例えば、外部機器とも接続できる。前記外部機器は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター等があげられる。分析装置2は、バスに接続された通信デバイス207により、通信ケーブル3に接続でき、通信ケーブル3を介して、測定装置1と接続可能である。また、分析装置2は、例えば、バスに接続された通信デバイス207により、第1の分析システム100外の通信回線網に接続でき、前記通信回線網を介して、前記外部機器と接続可能に構成してもよい。
記憶装置204は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置204には、本発明のプログラム205を含む動作プログラムおよび各種情報が格納されている。記憶装置204は、例えば、記憶媒体と、前記記憶媒体に読み書きするドライブとを含む。前記記憶媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等があげられ、前記ドライブは、特に制限されない。記憶装置204は、例えば、前記記憶媒体と前記ドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)であってもよい。
分析装置2は、入力装置および出力装置(表示部)として、タッチパネル型のディスプレイ206を備える。ディスプレイ206は、前述のように、サンプル液の分析状態(ステータス)206a、分析結果206b、およびボタン206cを表示可能である。本実施形態において、分析装置2は、入力装置および出力装置は、一体として構成されているが、別個に構成されてもよい。この場合、前記入力装置は、例えば、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。また、前記出力装置は、LED(light emitting diode)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置があげられる。
通信ケーブル3は、双方向に通信可能なケーブルであればよい。本実施形態において、通信ケーブル3は、双方向に通信可能に構成されているが、一方に通信可能であってもよい。この場合、通信ケーブル3は、測定装置1が取得した各種情報を、分析装置2に送信可能に構成されている。本実施形態において、測定装置1と、分析装置2とは、通信ケーブル3を介して通信可能に接続されているが、測定装置1と、分析装置2とは、無線回線または第1の分析システム100外の通信回線網を介して通信可能に接続されてもよい。
つぎに、図3に、MSSカートリッジ4の一例を表す模式図を示す。図3において、(A)は、カートリッジの斜視図であり、(B)は、カートリッジに搭載されたMSSセンサの配置を示す模式図であり、(C)は、(B)において、一点鎖線で囲った領域の拡大図である。図3(A)に示すように、MSSカートリッジ4は、筐体40と、識別子42と、2つのMSSセンサ43、44とを備える。筐体40は、サンプル液を負荷する試料配置部としての開口41を備える。2つのMSSセンサ43、44は、MSSセンサ43、44のMSS膜43d、44dが、筐体40の開口41内に配置されるように、筐体40に収納されている。前記試料配置部は、開口41およびMSSカートリッジ4に囲われた領域である。また、筐体40の装着部11への挿入方向端側に、MSSカートリッジ4の識別情報を格納する識別子42(IDタグ)が配置されている。MSSセンサ43は、後述するように、標的に対する結合分子が配置されているMSSセンサである。他方、MSSセンサ44には、後述するように、標的に対する結合分子が配置されておらず、対照のMSSセンサということもできる。
2つのMSSセンサ43、44は、センサ基板45上に配置されている。すなわち、センサ基板45は、MSSセンサ43、44を備える。MSSセンサ43、44は、それぞれ、電極43a、44a、配線43b、44b、支持領域43c、44c、膜(MSS膜)43d、44dおよびピエゾ抵抗素子43e、44eを備える。また、MSSセンサ43のMSS膜43dは、結合分子を備える、すなわち、MSS膜43dには、結合分子が固定化されている。他方、MSSセンサ44のMSS膜44dは、結合分子を備えていない。なお、MSSセンサ44は、標的に結合しない結合分子、すなわち、コントロールの結合分子を備えてもよい。前記標的に結合しない結合分子は、例えば、MSSセンサ43のMSS膜43dに配置された結合分子と同種の結合分子である。
センサ基板45は、電極43a、44a、配線43b、44b、支持領域43c、44c、MSS膜43d、44dおよびピエゾ抵抗素子43e、44eを配置するための基板である。具体的には、センサ基板45は、MSS膜43d、44dを支持する支持領域43c、44cを複数有し、支持領域43c、44cは、ピエゾ抵抗素子43e、44eを有する。センサ基板45は、支持領域43c、44cによって、各MSS膜43d、44dを支持する。MSS膜43dは、例えば、対向する一方の表面または両方の表面に、結合分子が固定化され、側面において、センサ基板45により支持される。他方、MSS膜44dは、例えば、対向する一方の表面または両方の表面に、結合分子が固定化されておらず、側面において、センサ基板45により支持される。センサ基板45は、例えば、MSS膜43d、44dを部分的に支持することが好ましく、具体的に、MSS膜43d、44dの側面を部分的に支持することが好ましい。MSS膜43d、44dにおいて、センサ基板45の支持領域43c、44cによって支持されている箇所(支持部)の数は、特に制限されず、例えば、4点である。なお、これは例示であって、何ら制限されず、任意の数とできる。
本実施形態において、センサ基板45には、2つのMSSセンサが配置されているが、センサ基板45に配置されるMSSセンサの数は、2つ以上であればよく、例えば、分析対象の標的の数に応じて、決定できる。本実施形態において、センサ基板45には、アレイ状にMSSセンサを配置してもよい。
センサ基板45において、支持領域43c、44cは、例えば、シリコン膜であり、前記シリコン膜の任意の領域を、不純物のドーピングによりp型化することによって、前記p型化した領域(p型Si)を、ピエゾ抵抗素子43e、44eとして機能させることができる。支持領域43c、44cは、例えば、MSS膜43d、44dを支持している箇所またはその付近に、ピエゾ抵抗素子43e、44eを有する。センサ基板45は、例えば、全体がシリコン製でもよいし、支持領域43c、44cのみがシリコン膜でもよく、ピエゾ抵抗素子43e、44eを含む支持領域43c、44c以外の材料は、特に制限されない。センサ基板45の材料は、例えば、プラスチック、ガラス等が使用できる。
センサ基板45は、例えば、電圧を印加するための回路を有する。前記回路は、電極43a、44aおよび配線43b、44bから構成される。支持領域43c、44cが、複数の点でMSS膜43d、44dを支持し、その支持している箇所およびその付近に、それぞれピエゾ抵抗素子43e、44eを有する場合、例えば、前記回路は、支持領域43c、44cにおける複数のピエゾ抵抗素子43e、44eを含むホイートストンブリッジ回路があげられる。本実施形態の、MSSカートリッジ4は、例えば、前記ホイートストンブリッジ回路に電圧を印加することで、ピエゾ抵抗素子43e、44eにおける抵抗値の変化に伴う電気シグナルを測定できる。
電極43a、44aは、測定装置1において、電圧を印加し、MSS膜43d、44dに対する応力変化をピエゾ抵抗素子43e、44eの抵抗値の変化を介して、測定するための接続部である。電極43a、44aの素材は、例えば、導電性の物質があげられ、具体例として、金、銅、アルミ等の金属があげられる。
配線43b、44bは、電極43a、44aとピエゾ抵抗素子43e、44eとを電気的に接続する線である。配線43b、44bは、各電極43a、44aをピエゾ抵抗素子43e、44eと接続する。配線43b、44bの素材は、例えば、導電性の分子があげられ、具体例として、金、銅、アルミ等の金属があげられる。前述のように、本実施形態において、電極43a、44aおよび配線43b、44bは、ホイートストンブリッジ回路を形成している。
支持領域43c、44cは、MSS膜43d、44dを支持する領域である。本実施形態において、支持領域43c、44cは、MSS膜43d、44dの側面を4点で支持し、支持領域43c、44c上にピエゾ抵抗素子43e、44eが形成されている。ただし、支持領域43c、44cは、MSS膜43d、44dを支持できればよく、その数は、特に制限されない。
MSS膜43d、44dは、前述のように、結合分子の結合によって変形し、その変形によって、ピエゾ抵抗素子43e、44eに応力を与えるものであればよく、特に制限されない。前述のように、MSS膜43d、44dにおいて、MSS膜43dには、前記結合分子が配置され、前記結合分子と標的との結合により、MSS膜43dが変形する。他方、MSS膜43d、44dにおいて、MSS膜44dには、前記結合分子は配置されておらず、
いわゆるコントロールのMSS膜、すなわち、対照のMSS膜に該当する。MSS膜43d、44dは、例えば、薄膜であり、その厚みおよび各表面の面積は、特に制限されず、例えば、市販のMSSに使用されているMSS膜と同様である。MSS膜43d、44dの平面形状は、例えば、円形であり、具体的には、例えば、正円である。MSS膜43d、44dの素材は、特に制限されず、例えば、シリコン膜であり、具体例として、n型 Si(100)があげられる。
ピエゾ抵抗素子43e、44eは、MSS膜43d、44dの変形を検出可能な素子である、すなわち、MSS膜43d、44dに対する応力を検知可能な素子である。MSSセンサ43、44では、MSS膜43d、44dの変形を検出可能な素子として、ピエゾ抵抗素子43e、44eを用いているが、他のMSS膜43d、44dの変形を検出可能な素子を用いてもよい。本実施形態において、ピエゾ抵抗素子43e、44eは、4箇所の支持領域43c、44cの全てに形成されているが、これに限定されず、一部に形成されてもよい。
つぎに、本実施形態の分析システム100における処理の一例について、測定装置1で取得した各種情報に基づき、分析装置2で処理する場合を例にとり、図4のフローチャートおよび図5の取得したデータの処理例に基づき、説明する。なお、n番目の被検者由来のサンプル液を用いて取得する場合を例にあげて説明するが、他の被検者のサンプル液および他のサンプル液を用いた場合も同様に実施できる。
まず、基準シグナル情報の測定に先立ち、分析システム100のユーザが、n番目の被検者用の基準液をMSSカートリッジ4のMSSセンサ43、44に負荷(ローディング)する。つぎに、前記ユーザは、前記基準液がローディングされたMSSカートリッジ4を、測定装置1の装着部11に装着する。そして、前記ユーザが、被検者ID、被検者のチケットID、被検者のパスポートID、被検者の顔情報等の被検者情報を入力後、分析装置2のタッチパネル206のボタン206cをタッチすることにより、測定装置1が制御され、MSSカートリッジ4の電気シグナルの測定が開始される。具体的には、測定装置1の電圧印加部12が、MSSカートリッジ4の電極43a、44aに電圧を印加し、測定部13が、電極43a、44aを介して、MSSカートリッジ4のMSSセンサ43、44の電気シグナルを経時的に取得する。これにより、測定装置1は、第1の基準データBSと第2の基準データbsとを取得する。第1の基準データBSと第2の基準データbsとは、例えば、測定時間と、各時間における電気シグナルの測定値とが紐付けられたデータである。測定装置1による測定時間は、ユーザにより指定された時間としてもよいし、電気シグナルの経時的な変化量が一定値以下となり、かつ一定値を満たす期間が一定期間となる時間としてもよい。そして、測定装置1は、各基準データに、当該データを測定したMSSセンサの情報を紐付ける。また、測定装置1の識別情報取得部14が、前記電気シグナルの取得の前後、または同時にMSSカートリッジ4の識別子42が格納するMSSカートリッジ4の識別情報を取得する。
つぎに、分析装置2による処理を開始する。まず、基準シグナル取得部20は、基準シグナル情報を取得する(S1)。具体的には、基準シグナル取得部20は、測定装置1が取得した基準シグナル情報を、通信ケーブル3を介して取得する。基準シグナル取得部20は、測定装置1による前記基準シグナル情報の取得と並行して、測定装置1から前記基準シグナル情報を取得してもよい。すなわち、基準シグナル取得部20は、経時的に測定装置1から前記基準シグナル情報を取得してもよいし、測定装置1の前記基準シグナル情報の取得後に前記基準シグナル情報を一括で取得してもよい。また、基準シグナル取得部20は、前記基準シグナル情報とあわせて、前記基準シグナル情報の測定日時を取得してもよい。
前述のように、MSSカートリッジ4は、前記結合分子が配置されたMSSセンサ43と、前記結合分子が配置されていないMSSセンサ44とを備える。このため、図5に示すように、基準シグナル取得部20により取得された基準シグナル情報は、MSSセンサ43により取得された第1の基準データBSと、対照のMSSセンサであるMSSセンサ44の第2の基準データbsとを含む。
つぎに、第1の識別情報取得部21は、前記基準シグナル情報を取得したMSSカートリッジ4の識別情報を取得する(S2)。具体的には、第1の識別情報取得部21は、測定装置1が取得したMSSカートリッジ4の識別情報を、通信ケーブル3を介して取得する。
なお、本実施形態において、S1工程後にS2工程を実施したが、S1工程およびS2工程の順序は、特に制限されず、S1工程の前または後にS2工程を実施してもよいし、S1工程とS2工程とは、並行して実施してもよい。
つぎに、第1の紐付け部22は、前記基準シグナル情報と、MSSカートリッジ4の識別情報とを紐付ける(S3)。具体的には、第1の紐付け部22は、図5に示すように、前記基準シグナル情報が含む第1の基準データBSと、第2の基準データbsとを、MSSカートリッジ4の識別情報(nnnn)と紐付ける。第1の紐付け部22は、図5に示すように、前述のユーザにより入力された被検者ID(n)等の被検者情報をMSSカートリッジ4の識別情報(nnnn)と紐付けてもよい。また、第1の紐付け部22は、図5に示すように、前記基準シグナル情報の測定日時をMSSカートリッジ4の識別情報(nnnn)と紐付けてもよい。そして、第1の紐付け部22は、例えば、記憶装置204に紐付けられた情報を格納する。
つぎに、被検者のサンプル液を用いた測定を実施するため、前記ユーザは、MSSカートリッジ4を、測定装置1の装着部11から取り外す。そして、前記ユーザは、前記基準液を除去し、n番目の被検者用のサンプル液をMSSカートリッジ4のMSSセンサ43、44にローディングする。なお、本実施形態では、前記基準液を除去しているが、前記基準液がローディングされたMSSカートリッジ4に対して、十分量の前記サンプル液を追加してもよい。つぎに、前記ユーザは、前記サンプル液がローディングされたMSSカートリッジ4を、測定装置1の装着部11に装着する。そして、前記ユーザが、分析装置2のタッチパネル206のボタン206cをタッチすることにより、測定装置1が制御され、MSSカートリッジ4の電気シグナルの測定が開始される。具体的には、測定装置1の電圧印加部12が、MSSカートリッジ4の電極43a、44aに電圧を印加し、測定部13が、電極43a、44aを介して、MSSカートリッジ4のMSSセンサ43、44の電気シグナルを取得する。これにより、測定装置1は、第1の測定データSと第2の測定データsとを取得する。第1の測定データSと第2の測定データsとは、例えば、測定時間と、各時間における電気シグナルの測定値とが紐付けられたデータである。測定装置1による測定時間は、ユーザにより指定された時間としてもよいし、電気シグナルの経時的な変化量が一定値以下となり、かつ一定値を満たす期間が一定期間となる時間としてもよい。そして、測定装置1は、各測定データに、当該データを測定したMSSセンサの情報を紐付ける。また、測定装置1の識別情報取得部14が、前記電気シグナルの取得の前後、または同時にMSSカートリッジ4の識別子42が格納するMSSカートリッジ4の識別情報を取得する。
つぎに、分析装置2による処理を再開する。まず、測定シグナル取得部23は、測定シグナル情報を取得する(S4)。具体的には、測定シグナル取得部23は、測定装置1が取得した測定シグナル情報を、通信ケーブル3を介して取得する。測定シグナル取得部23は、測定装置1による前記測定シグナル情報の取得と並行して、測定装置1から前記測定シグナル情報を取得してもよい。すなわち、測定シグナル取得部23は、経時的に測定装置1から前記測定シグナル情報を取得してもよいし、測定装置1の前記測定シグナル情報の取得後に前記測定シグナル情報を一括で取得してもよい。また、測定シグナル取得部23は、前記測定シグナル情報とあわせて、前記測定シグナル情報の測定日時を取得してもよい。
前述のように、MSSカートリッジ4は、前記結合分子が配置されたMSSセンサ43と、前記結合分子が配置されていないMSSセンサ44とを備える。このため、図5に示すように、測定シグナル取得部23により取得された測定シグナル情報は、MSSセンサ43により取得された第1の測定データSと、対照のMSSセンサであるMSSセンサ44の第2の測定データsとを含む。
つぎに、第2の識別情報取得部24は、前記測定シグナル情報を取得したMSSカートリッジ4の識別情報を取得する(S5)。具体的には、第2の識別情報取得部24は、測定装置1が取得したMSSカートリッジ4の識別情報を、通信ケーブル3を介して取得する。
なお、本実施形態において、S4工程後にS5工程を実施したが、S4工程およびS5工程の順序は、特に制限されず、S4工程の前または後にS5工程を実施してもよいし、S4工程とS5工程とは、並行して実施してもよい。
つぎに、第2の紐付け部25は、前記測定シグナル情報と、MSSカートリッジ4の識別情報とを紐付ける(S6)。具体的には、第2の紐付け部25は、図5に示すように、前記基準シグナル情報が含む第1の測定データSと、第2の測定データsとを、MSSカートリッジ4の識別情報(nnnn)と紐付ける。本実施形態において、第2の紐付け部25は、第1の紐付け部22で紐付けられた、前記基準シグナル情報および前記識別情報に対して、さらに、前記測定データ情報を紐付けている。すなわち、第2の紐付け部25は、第2の識別情報取得部24で取得した識別情報に基づき、対応する前記基準シグナル情報および前記識別情報のセットを抽出し、抽出された前記基準シグナル情報および前記識別情報のセットに対して、前記測定シグナル情報を紐付けている。ただし、本実施形態は、これに限定されず、第2の紐付け部25は、前記基準シグナル情報および前記識別情報とは、別個に、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付けてもよい。また、第2の紐付け部25は、図5に示すように、前記測定シグナル情報の測定日時をMSSカートリッジ4の識別情報(nnnn)と紐付けてもよい。また、第2の紐付け部25は、前記測定シグナル情報と、MSSカートリッジ4の識別情報との紐付けに先立ち、第2の識別情報取得部24により取得したMSSカートリッジ4の識別情報と対応するMSSカートリッジ4の識別情報が格納されているかを確認してもよい。この場合、第2の識別情報取得部24により取得したMSSカートリッジ4の識別情報と対応するMSSカートリッジ4の識別情報が格納されている場合、格納された識別情報に、前記測定シグナル情報を紐付ける。他方、第2の識別情報取得部24により取得したMSSカートリッジ4の識別情報と対応するMSSカートリッジ4の識別情報が格納されていない場合、前記測定シグナル情報と、MSSカートリッジ4の識別情報とを紐付ける。そして、第2の紐付け部25は、例えば、記憶装置204に紐付けられた情報を格納する。
本実施形態では、被検者ID等の被検者情報との紐付けを、第1の紐付け部22により実施したが、第2の紐付け部25により実施してもよい。これにより、事前に、基準液を用いて基準データを測定したMSSカートリッジ4を準備することが可能になる。この場合、本実施形態の分析システム100は、例えば、被検者のサンプル液をローディングして測定することで、サンプル液中の標的を分析できるため、被検者のサンプル液の受領後から分析迄の時間を短縮できる。
つぎに、分析部26は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する(S7)。具体的には、分析部26は、識別情報(nnnn)に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報を、記憶装置204から取得する。前記サンプル液中に標的が存在する場合、前記第1の基準データと前記第1の測定データとの間の変化量、すなわち、差分は、前記第2の基準データと、前記第2の測定データとの間の変化量より、大きい変化量となる。他方、前記サンプル液中に標的が存在しない場合、前記第1の基準データと前記第1の測定データとの間の変化量、すなわち、差分は、前記第2の基準データと、前記第2の測定データとの間の変化量と、ほぼ同じ、すなわち小さな変化量、または実質的な差が見られなくなる。そこで、分析部26は、例えば、前記第2の基準データと前記第2の測定データとの間の変化量と、前記第1の基準データと前記第1の測定データとの間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する。
具体例として、分析部26は、前記第1の基準データと前記第1の測定データとの間の変化量(第1の変化量)を算出する。つぎに、分析部26は、前記第2の基準データと前記第2の測定データとの間の変化量(第2の変化量)を算出する。前記変化量は、前記測定時間にしたがって、経時的に算出することが好ましい。そして、分析部26は、前記第1の変化量と、前記第2の変化量との差が、一定の値を満たすかを判断する。前記第1の変化量と、前記第2の変化量との差が、一定の値を満たす場合、前記サンプル液は、前記標的を含むと分析する。他方、前記第1の変化量と、前記第2の変化量との差が、一定の値を満たさない場合、前記サンプル液は、前記標的を含まないと分析する。分析部26は、前記変化量の差に加えて、前記変化量の差の維持される期間に基づき、前記サンプル液を分析してもよい。この場合、前記変化量の差が一定の値を満たす場合、分析部26は、前記一定の値を満たす期間が、一定期間を満たすかを判断する。前記一定の値を満たす期間が一定期間を満たす場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含むと分析する。前記一定の値を満たす期間が一定期間を満たさない場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含まないと分析する。前記一定の値および一定期間は、例えば、前記標的を含む液を準備し、MSSカートリッジ4を用いて測定することにより設定できる。
なお、分析部26は、変化量の差が一定の値を満たすかに基づき判断したが、前記変化量の差またはその絶対値が、所定の値より大きいか否かにより判断してもよい。この場合、分析部26は、前記変化量の差またはその絶対値が、所定の値より大きいかを判断する。そして、前記変化量の差またはその絶対値が、所定の値より大きい場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含むと分析する。他方、前記変化量の差またはその絶対値が、所定の値以下の場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含まないと分析する。分析部26は、前記変化量の差またはその絶対値に加えて、前記変化量の差またはその絶対値の維持される期間に基づき、前記サンプル液を分析してもよい。この場合、前記変化量の差またはその絶対値が、所定の値より大きい場合、分析部26は、前記変化量の差またはその絶対値について、前記所定の値を満たす期間が、一定期間を満たすかを判断する。前記所定の値より大きい期間が一定期間を満たす場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含むと分析する。前記所定の値より大きい期間が一定期間を満たさない場合、分析部26は、前記サンプル液は、前記標的を含まないと分析する。前記所定の値および一定期間は、例えば、前記標的を含む液を準備し、MSSカートリッジ4を用いて測定することにより設定できる。
そして、分析部26は、例えば、得られた分析結果をタッチパネル206の分析結果206bに、陽性(標的有り)、陰性(標的無し)、要検査(標的不明)等として表示する。また、分析部26は、例えば、図5に示すように、得られた分析結果を、分析に用いた基準シグナル情報および測定シグナル情報に紐付けられた識別情報に紐付けて、記憶装置204に格納する。
なお、本実施形態において、S1~S3工程の実施後に、S4~S6工程を実施したが、本実施形態の分析装置2は、S4~S6工程後にS1~S3工程を実施してもよい。
分析装置2は、図4に示すように、S1~S7に加えて、分析システム100の処理状況を経時的に取得して、タッチパネル206のサンプル液の分析状態(ステータス)206aに表示する。このため、分析装置2は、S1~S7工程の処理と並行して、S8~S9工程の処理を実施する。
具体的に、処理状況取得部27は、分析システム100の測定装置1および分析装置2の処理状況を取得する(S8)。具体的には、処理状況取得部27は、測定装置1による処理の開始、処理開始後の経過時間;分析装置2によるデータの取得状況、データの分析状況、データの分析開始後の経過時間;等に関する情報を取得する。そして、処理状況取得部27は、タッチパネル206のサンプル液の分析状態(ステータス)206aに、取得した処理状況を表示する(S9)。
そして、本実施形態の分析装置2は、処理を終了する。
本実施形態の分析システム100によれば、MSSカートリッジ4により得られる情報である基準シグナル情報および測定シグナル情報が、カートリッジ4の識別情報と紐付けられる。このため、本実施形態の分析システム100によれば、前記基準シグナルを測定した分析装置2と異なる分析装置または分析装置2の異なる装着部11にMSSカートリッジ4を装着し、前記測定シグナルを測定しても、誤った分析結果の発生を抑制できる。
本実施形態の分析システム100は、測定装置1および分析装置2を備えるが、測定装置1は、任意の構成であり、あってもよいし、なくてもよい。また、本実施形態において、測定装置1および分析装置2は、独立した装置として構成されているが、一体の構成としてもよい。すなわち、分析装置2が測定装置1の各構成を備え、分析装置2が、測定および分析を実施可能に構成してもよい。
また、分析装置2は、処理状況取得部27を備えるが、処理状況取得部27は、任意の構成であり、あってもよいし、なくてもよい。
本実施形態の分析システム100において、分析装置2は、例えば、被検者ID情報に基づき、分析結果を出力可能に構成してもよい。分析装置2をこのように構成することにより、例えば、分析システム100外の通信回線網を介して、被検者が分析結果を確認可能となる。
[実施形態2]
本実施形態は、本発明の第2の分析装置を備える第2の分析システムの例である。図6は、本実施形態の第2の分析システム200の一例を示す模式図である。図6に示すように、第2の分析システム200は、測定装置5と、分析装置6と、データサーバ7とを備える。測定装置5は、装着部11と、電圧印加部12と、測定部13と、識別情報取得部14と、制御部51とを備える。制御部51は、基準シグナル取得部52と、第1の識別情報取得部53と、第1の紐付け部54と、測定シグナル取得部55と、第2の識別情報取得部56と、第2の紐付け部57とを備える。分析装置6は、第1のシグナル取得部61と、第2のシグナル取得部62と、分析部63とを備える。図6に示すように、測定装置5と、分析装置6と、データサーバ7とは、分析システム200外の通信回線網8を介して、互いに接続可能である。本実施形態の分析装置6は、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本実施形態の分析装置6は、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC)であってもよい。
通信回線網8は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でもよいし、無線でもよい。通信回線網8は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、WiFi(Wireless Fidelity)等があげられる。
図7に、測定装置5の制御部51のハードウェア構成のブロック図を例示する。なお、測定装置5の制御部51以外の構成については、前記実施形態1の測定装置1の説明を援用できる。測定装置5の制御部51は、例えば、CPU(中央処理装置)501、メモリ502、バス503、記憶装置504、入力装置506、ディスプレイ507、通信デバイス508等を有する。測定装置5の制御部51は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス503を介して接続されている。
制御部51の各構成の説明は、前記実施形態1の分析装置2のハードウェア構成の説明を援用できる。制御部51では、通信デバイス508を介して、装着部11、電圧印加部12、測定部13、および識別情報取得部14と接続している。また、測定装置5は、通信デバイス508を介して、通信回線網8と接続している。
図8に、分析装置6のハードウェア構成のブロック図を例示する。分析装置6は、例えば、CPU(中央処理装置)601、メモリ602、バス603、記憶装置604、入力装置606、ディスプレイ607、通信デバイス608等を有する。分析装置6の各構成の説明は、前記実施形態1の分析装置2のハードウェア構成の説明を援用できる。分析装置6は、通信デバイス608を介して、通信回線網8と接続している。
本実施形態において、データサーバ7は、後述のように、測定装置5から得られた各種情報が格納されたデータベースサーバである。データサーバ7に格納されている各種情報の数は、特に制限されない。
つぎに、本実施形態の測定装置5、分析装置6、およびデータサーバ7を用いた標的の分析処理の一例について、図9のフローチャートに基づき、説明する。なお、n番目の被検者由来のサンプル液を用いて取得する場合を例にあげて説明するが、他の被検者のサンプル液および他のサンプル液を用いた場合も同様に実施できる。
まず、分析システム200のユーザが、前記実施形態1と同様にして、MSSカートリッジ4に、n番目の被検者用の基準液をローディングする。そして、前記ユーザは、MSSカートリッジ4を、測定装置5の装着部11に装着する。つぎに、前記ユーザが、測定装置5および分析装置6による測定および分析の開始を指示する。
つぎに、基準シグナル取得部51、第1の識別情報取得部52、および第1の紐付け部53が、前記実施形態1の分析装置2における基準シグナル取得部20、第1の識別情報取得部21、および第1の紐付け部22と同様にして、基準シグナル情報の取得、MSSカートリッジ4の識別情報の取得、および前記基準シグナル情報とMSSカートリッジ4の識別情報との紐付けを実施する(S51~S53)。そして、測定装置5は、通信回線網8を介して、データサーバ7に、前記基準シグナル情報とMSSカートリッジ4の識別情報とが紐付けられた情報である、第1のシグナル情報を送信する。
データサーバ7は、測定装置5から前記第1のシグナル情報を受信し(S71)、受信した第1のシグナル情報を格納する(S72)。データサーバ7は、分析装置6から第1のシグナル情報の要求があった場合、要求された情報を送信する。
つぎに、分析装置6における第1のシグナル取得部61が第1のシグナル情報を取得する(S61)。具体的には、第1のシグナル取得部61は、データサーバ7に対して、n番目の被検者に係る第1のシグナル情報を要求する。そして、第1のシグナル取得部61は、データサーバ7から送信された第1のシグナル情報を受信することにより、前記第1のシグナル情報を取得する。
つぎに、被検者のサンプル液を用いた測定を実施するため、前記ユーザは、MSSカートリッジ4を、測定装置5の装着部11から取り外す。そして、前記ユーザは、前記基準液を除去し、n番目の被検者用のサンプル液をMSSカートリッジ4のMSSセンサ43、44にローディングする。つぎに、前記ユーザは、前記サンプル液がローディングされたMSSカートリッジ4を、測定装置5の装着部11に装着する。そして、前記ユーザが、測定装置5および分析装置6による測定および分析の開始を指示する。
つぎに、測定シグナル取得部54、第2の識別情報取得部55、および第2の紐付け部56が、前記実施形態1の分析装置2における測定シグナル取得部23、第2の識別情報取得部24、および第2の紐付け部25と同様にして、測定シグナル情報の取得、MSSカートリッジ4の識別情報の取得、および前記測定シグナル情報とMSSカートリッジ4の識別情報との紐付けを実施する(S54~S56)。そして、測定装置5は、通信回線網8を介して、データサーバ7に、前記測定シグナル情報とMSSカートリッジ4の識別情報とが紐付けられた情報である、第2のシグナル情報を送信する。
データサーバ7は、測定装置5から前記第2のシグナル情報を受信し(S73)、受信した第2シグナル情報を格納する(S74)。データサーバ7は、分析装置6から第2のシグナル情報の要求があった場合、要求された情報を送信する。
つぎに、分析装置6における第2のシグナル取得部62が第2のシグナル情報を取得する(S62)。具体的には、第2のシグナル取得部62は、データサーバ7に対して、n番目の被検者に係る第2のシグナル情報を要求する。そして、第2のシグナル取得部62は、データサーバ7から送信された第2のシグナル情報を受信することにより、前記第2のシグナル情報を取得する。
つぎに、分析部63は、前記第1のシグナル情報と前記第2のシグナル情報とから、前記サンプル液における標的を分析する(S63)。分析部63による分析は、前記実施形態1の分析装置2における分析部26の説明を援用できる。
本実施形態の分析システム200によれば、MSSカートリッジ4により得られる情報である基準シグナル情報および測定シグナル情報が、カートリッジ4の識別情報と紐付けられる。このため、本実施形態の分析システム200によれば、前記基準シグナルを測定した測定装置5と異なる分析装置または分測定装置5の異なる装着部11にMSSカートリッジ4を装着し、前記測定シグナルを測定しても、誤った分析結果の発生を抑制できる。
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、コンピュータに、前述の第1の分析方法または第2の分析方法の各工程(手順)を、実行させるためのプログラムである。前記工程は、例えば、手順、処理、命令、指令等ということもできる。本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータを、前述の第1の分析装置または第2の分析装置として機能させるための、プログラムということもできる。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前
記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
<付記>
上記の実施形態および実施例の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
標的分析装置。
(付記2)
前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記1記載の標的分析装置。
(付記3)
前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記1または2記載の標的分析装置。
(付記4)
処理状況取得部と、表示部とを備え、
前記処理状況取得部は、前記標的分析装置の処理状況を取得し、
前記表示部は、前記処理状況を表示する、付記1から3のいずれかに記載の標的分析装置。
(付記5)
表示部を備え、
前記表示部は、得られた分析結果を表示する、付記1から4のいずれかに記載の標的分析装置。
(付記6)
装着部と、識別情報取得部と、電圧印加部と、測定部とを備え、
前記装着部は、前記膜型表面応力センサデバイスを着脱可能に装着可能であり、
前記識別情報取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得可能であり、前記電圧印加部は、前記膜型表面応力センサデバイスに、電圧を印加可能であり、
前記測定部は、前記膜型表面応力センサデバイスの電圧を測定可能である、付記1から5のいずれかに記載の標的分析装置。
(付記7)
第1のシグナル取得部と、第2のシグナル取得部と、分析部とを備え、
前記第1のシグナル取得部は、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
標的分析装置。
(付記8)
前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記7記載の標的分析装置。
(付記9)
前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記7または8記載の標的分析装置。
(付記10)
処理状況取得部と、表示部とを備え、
前記処理状況取得部は、前記標的分析装置の処理状況を取得し、
前記表示部は、前記処理状況を表示する、付記7から9のいずれかに記載の標的分析装置。
(付記11)
表示部を備え、
前記表示部は、得られた分析結果を表示する、付記7から10のいずれかに記載の標的分析装置。
(付記12)
基準シグナル取得工程と、第1の識別情報取得工程と、第1の紐付け工程と、測定シグナル取得工程と、第2の識別情報取得工程と、第2の紐付け工程と、分析工程とを含み、
前記基準シグナル取得工程では、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得工程では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け工程では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得工程は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得工程では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け工程では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
標的分析方法。
(付記13)
前記分析工程では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記12記載の標的分析方法。
(付記14)
前記分析工程では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記12または13記載の標的分析方法。
(付記15)
処理状況取得工程と、表示工程とを含み、
前記処理状況取得工程では、前記標的分析方法の処理状況を取得し、
前記表示工程では、前記処理状況を表示する、付記12から14のいずれかに記載の標的分析方法。
(付記16)
表示工程を含み、
前記表示工程では、得られた分析結果を表示する、付記12から15のいずれかに記載の標的分析方法。
(付記17)
第1のシグナル取得工程と、第2のシグナル取得工程と、分析工程とを含み、
前記第1のシグナル取得工程では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得工程では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
標的分析方法。
(付記18)
前記分析工程では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記17記載の標的分析方法。
(付記19)
前記分析工程では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記17または18記載の標的分析方法。
(付記20)
処理状況取得工程と、表示工程とを含み、
前記処理状況取得工程では、前記標的分析方法の処理状況を取得し、
前記表示工程では、前記処理状況を表示する、付記17から19のいずれかに記載の標的分析方法。
(付記21)
表示工程を含み、
前記表示工程では、得られた分析結果を表示する、付記17から20のいずれかに記載の標的分析方法。
(付記22)
コンピュータに、基準シグナル取得手順と、第1の識別情報取得手順と、第1の紐付け手順と、測定シグナル取得手順と、第2の識別情報取得手順と、第2の紐付け手順と、分析手順とを、実行させるためのプログラム:
前記基準シグナル取得手順では、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得手順では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け手順では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得手順は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得手順では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け手順では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
(付記23)
前記分析手順では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記22記載のプログラム。
(付記24)
前記分析手順では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記22または23記載のプログラム。
(付記25)
処理状況取得手順と、表示手順とを含み、
前記処理状況取得手順では、前記標的分析方法の処理状況を取得し、
前記表示手順では、前記処理状況を表示する、付記22から24のいずれかに記載のプログラム。
(付記26)
表示手順を含み、
前記表示手順では、得られた分析結果を表示する、付記22から25のいずれかに記載のプログラム。
(付記27)
コンピュータに、第1のシグナル取得手順と、第2のシグナル取得手順と、分析手順とを、実行させるためのプログラム:
前記第1のシグナル取得手順では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第2のシグナル取得手順では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
(付記28)
前記分析手順では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、付記27記載のプログラム。
(付記29)
前記分析手順では、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、付記27または28記載のプログラム。
(付記30)
処理状況取得手順と、表示手順とを含み、
前記処理状況取得手順では、前記標的分析方法の処理状況を取得し、
前記表示手順では、前記処理状況を表示する、付記27から29のいずれかに記載のプログラム。
(付記31)
表示手順を含み、
前記表示手順では、得られた分析結果を表示する、付記27から30のいずれかに記載のプログラム。
(付記32)
端末とサーバとを備え、
前記端末とサーバとは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
前記端末またはサーバは、基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
前記少なくとも2つの基準データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
を含み、
前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
前記少なくとも2つの測定データは、
前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
を含み、
前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、標的分析システム。
(付記33)
第1のシグナル取得部と、第2のシグナル取得部と、を備え、
前記第の1シグナル取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
前記第2のシグナル取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
前記端末は、前記基準シグナル取得部と、前記第1の識別情報取得部と、前記第1の紐付け部と、前記測定シグナル取得部と、前記第2の識別情報取得部とを備え、
前記サーバは、前記第1のシグナル取得部と、前記第2のシグナル取得部と、前記分析部とを備える、付記32記載の標的分析システム。
本発明によれば、前記基準シグナルを測定した分析装置と異なる分析装置または同じ分析装置の異なる装着部に前記MSSセンサを装着し、前記測定シグナルを測定しても、誤った分析結果の発生を抑制可能である。このため、本発明は、例えば、サンプルの分析または検査分野、医療分野等において有用である。

Claims (10)

  1. 基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
    前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
    前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
    前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
    標的分析装置。
  2. 前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、請求項1記載の標的分析装置。
  3. 前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量との差が、所定値より大きい場合、前記サンプル液中に前記標的が存在すると分析する、請求項1または2記載の標的分析装置。
  4. 第1のシグナル取得部と、第2のシグナル取得部と、分析部とを備え、
    前記第1のシグナル取得部は、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第2のシグナル取得部は、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
    標的分析装置。
  5. 前記分析部は、前記識別番号に紐付けられた第1の基準データおよび前記第1の測定データ間の変化量と、前記識別番号に紐付けられた第2の基準データおよび前記第2の測定データ間の変化量とから、前記サンプル液中の標的を分析する、請求項記載の標的分析装置。
  6. 基準シグナル取得工程と、第1の識別情報取得工程と、第1の紐付け工程と、測定シグナル取得工程と、第2の識別情報取得工程と、第2の紐付け工程と、分析工程とを含み、
    前記基準シグナル取得工程では、基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第1の識別情報取得工程では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第1の紐付け工程では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
    前記測定シグナル取得工程は、測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記第2の識別情報取得工程では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第2の紐付け工程では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
    前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
    標的分析方法。
  7. 第1のシグナル取得工程と、第2のシグナル取得工程と、分析工程とを含み、
    前記第1のシグナル取得工程では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第2のシグナル取得工程では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記分析工程では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、
    標的分析方法。
  8. コンピュータに、基準シグナル取得手順と、第1の識別情報取得手順と、第1の紐付け手順と、測定シグナル取得手順と、第2の識別情報取得手順と、第2の紐付け手順と、分析手順とを、実行させるためのプログラム:
    前記基準シグナル取得手順では、基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第1の識別情報取得手順では、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第1の紐付け手順では、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
    前記測定シグナル取得手順は、測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記第2の識別情報取得手順では、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第2の紐付け手順では、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
    前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
  9. コンピュータに、第1のシグナル取得手順と、第2のシグナル取得手順と、分析手順とを、実行させるためのプログラム:
    前記第1のシグナル取得手順では、膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第2のシグナル取得手順では、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報と紐付けられた測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、前記膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記分析手順では、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する。
  10. 端末とサーバとを備え、
    前記端末とサーバとは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
    前記端末またはサーバは、基準シグナル取得部と、第1の識別情報取得部と、第1の紐付け部と、測定シグナル取得部と、第2の識別情報取得部と、第2の紐付け部と、分析部とを備え、
    前記基準シグナル取得部は、基準シグナル情報を取得し、
    前記基準シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスと基準液とを用いて測定された少なくとも2つの基準データを含み、
    前記膜型表面応力センサデバイスは、標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサと、対照の膜型表面応力センサとを備え、
    前記少なくとも2つの基準データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の基準データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の基準データと、
    を含み、
    前記第1の識別情報取得部は、前記基準シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第1の紐付け部は、前記膜型表面応力センサデバイスを用いて測定された基準シグナル情報と、前記膜型表面応力センサデバイスの識別情報とを紐付け、
    前記測定シグナル取得部は、測定シグナル情報を取得し、
    前記測定シグナル情報は、膜型表面応力センサデバイスとサンプル液とを用いて測定された少なくとも2つの測定データを含み、
    前記少なくとも2つの測定データは、
    前記標的に結合可能な結合物質が配置された膜型表面応力センサを用いて測定された第1の測定データと、
    前記対照の膜型表面応力センサを用いて測定された第2の測定データと、
    を含み、
    前記第2の識別情報取得部は、前記測定シグナル情報を測定した膜型表面応力センサデバイスの識別情報を取得し、
    前記第2の紐付け部は、前記測定シグナル情報と、前記識別情報とを紐付け、
    前記分析部は、前記識別情報に紐付けられた基準シグナル情報および測定シグナル情報から、前記サンプル液中の標的を分析する、標的分析システム。
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