JP7375821B2 - 治療支援装置および治療支援装置の作動方法 - Google Patents

治療支援装置および治療支援装置の作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、治療支援装置および画像生成方法に関し、特に、蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光の照射を行う治療支援装置および治療支援装置の作動方法に関する。
近年、新たながん治療の方法として、光免疫療法が注目されている。光免疫療法では、まず光化学反応をおこす蛍光物質と、がん細胞に選択的に結合する抗体とを含む薬剤をがん患者の体内に投与する。投与された薬剤は、がん患者の体内を巡り、がん細胞の抗原に選択的に結合する。次に、蛍光物質に応じた特定の波長帯の光を照射することにより、薬剤の蛍光物質が蛍光を発するとともに、光化学反応を起こして、蛍光物質の化学構造が変化する。この蛍光物質の化学構造の変化により、抗体の立体構造の変化が引き起こされる。そして、がん細胞に結合した抗体の立体構造の変化が、結合したがん細胞の細胞膜に損傷を与えることにより、がん細胞を破壊する(死滅させる)。
また、特許文献1においては、光免疫療法の治療中、すなわち、がん細胞と結合する薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる際に、薬剤の蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像を表示することが開示されている。
特許文献1:国際公開第2019/215905号
ここで、光免疫療法において、その治療効果を高めるためには、治療前において、薬剤の分布状態を確認して、がん患者の体内のがん細胞に十分な数の薬剤が結合した状態において、治療を開始することが望ましい。また、治療後において、追加の治療が必要であるか否かを判断するために、光化学反応を起こしていない(治療に作用していない)薬剤の有無を薬剤の蛍光物質が発する蛍光の分布状態から確認したいという要望がある。そのため、治療中以外(治療前または治療後)でも、がん細胞と結合する薬剤の分布状態の確認を行えるようにすることが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、がん細胞と結合する薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞と結合する薬剤の分布状態を確認することが可能な治療支援装置および治療支援装置の作動方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における治療支援装置は、蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された薬剤の蛍光物質に対して、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、励起光による励起により薬剤の蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、蛍光検出部により検出された蛍光物質からの蛍光に基づいて、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成する画像生成部と、を備える。なお、蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療とは、上記薬剤を被検体に投与した後に、特定の波長帯の光を照射し続けて、がん細胞を死滅させるためのエネルギーを上記薬剤の蛍光物質に対して与えることである。また、薬剤の蛍光物質が発する蛍光は、可視光のみならず、赤外光の領域も含んでもよい。
上記目的を達成するために、この発明の第2の局面における治療支援装置は、蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された薬剤の蛍光物質に対して、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、励起光による励起により薬剤の蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、蛍光検出部により検出された蛍光物質からの蛍光に基づいて、蛍光物質が発する蛍光の分布状態の情報を出力する分布情報出力部と、を備える。
上記目的を達成するために、この発明の第3の局面における治療支援装置の作動方法は、蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された薬剤の蛍光物質に対して、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を励起光源行うステップと、励起光による励起により薬剤の蛍光物質が発する蛍光を蛍光検出部検出するステップと、検出された励起光による励起により薬剤の蛍光物質が発する蛍光に基づいて、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を画像生成部生成するステップと、を備える。
本発明の第1の局面による治療支援装置は、上記のように、治療前または治療後において、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行うように励起光源を構成し、かつ、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成するように画像生成部を構成する。これにより、治療前または治療後において、がん細胞を死滅させることなく(治療を進めることなく)、蛍光物質を励起させた状態で、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成することができるので、画像生成部が生成した蛍光分布画像によりがん細胞と結合する薬剤の分布状態を視覚的に容易に確認することができる。その結果、がん細胞と結合する薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞と結合する薬剤の分布状態を確認することが可能な治療支援装置を提供することができる。
本発明の第2の局面による治療支援装置は、上記のように、治療前または治療後において、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行うように励起光源を構成し、かつ、蛍光物質が発する蛍光の分布状態の情報を出力するように分布情報出力部を構成する。これにより、治療前または治療後において、がん細胞を死滅させることなく(治療を進めることなく)、蛍光物質を励起させた状態で、蛍光物質が発する蛍光の分布状態の情報を出力することができるので、分布情報出力部が出力した蛍光の分布状態の情報により、がん細胞と結合する薬剤の分布状態を確認することができる。その結果、がん細胞と結合する薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞と結合する薬剤の分布状態を確認することが可能な治療支援装置を提供することができる。
本発明の第3の局面による画像生成方法は、上記のように、治療前または治療後において、蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行い、かつ、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成する。これにより、治療前または治療後において、がん細胞を死滅させることなく(治療を進めることなく)、蛍光物質を励起させた状態で、蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成することができるので、生成した蛍光分布画像によりがん細胞と結合する薬剤の分布状態を視覚的に容易に確認することができる。その結果、がん細胞と結合する薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞と結合する薬剤の分布状態を確認することが可能な画像生成方法を提供することができる。
本発明の一実施形態による治療支援装置を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による治療支援装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態による蛍光分布画像の一例を示した図である。 本発明の一実施形態による可視光画像の一例を示した図である。 本発明の一実施形態による合成画像の一例を示した図である。 本発明の一実施形態による治療の際における合成画像の一例を示した図である。 光免疫療法を説明するための第1図である。 光免疫療法を説明するための第2図である。 積算エネルギー量の増加に伴う蛍光強度の減少の傾向の一例を示した図である。 本発明の一実施形態の治療支援装置による治療前または治療後において、蛍光分布画像を生成する際に照射される励起光の照射強度および照射時間の一例を示した図である。 本発明の一実施形態の第1変形例による治療支援装置の治療前または治療後において、蛍光分布画像を生成する際に照射される励起光の照射強度および照射時間の一例を示した図である。 本発明の一実施形態の第2変形例による治療支援装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態の第3変形例による治療支援装置の全体構成を示したブロック図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(治療支援装置の構成)
図1および図2を参照して、一実施形態による治療支援装置100の構成について説明する。
本実施形態による治療支援装置100(図1および図2参照)は、光免疫療法における治療の支援を行う装置である。具体的には、治療支援装置100は、がん患者200(図2参照)に対して、励起光を照射して、がん患者200の体内に投与された薬剤300(図2参照)の蛍光物質301(図7および図8参照)により放射される蛍光(図7参照)を検出することにより、蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像41(図3参照)を生成するように構成されている。なお、がん患者200は、請求の範囲の「被検体」の一例である。また、光免疫療法の詳細については、後述する。
医師などの操作者は、治療支援装置100によって、光免疫療法における治療の治療前に、蛍光物質301を含む薬剤300が、がん患者200の体内において、どのように分布しているか、および、どの程度集積しているかを確認することができる。また、医師などの操作者は、治療支援装置100によって、光免疫療法における治療の治療後に、がん患者200の体内における蛍光物質301を含む薬剤300の分布、および、集積から治療の効果を把握することができる。
また、治療支援装置100は、光免疫療法による治療の支援に加えて、蛍光物質301に応じた特定の波長帯の光を照射し続けることにより、光免疫療法によるがん細胞201死滅させる治療(蛍光物質301を含む薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療)も行うことができるように構成されている。
治療支援装置100は、図1に示すように、装置本体部10と、撮像部20と、アーム部30を備える。装置本体部10には、複数の車輪11と、ハンドル部12と、表示部13とが設けられている。
装置本体部10には、アーム部30を介して、撮像部20が接続されている。アーム部30の一方端部には、装置本体部10が接続されており、アーム部30の他方端部には、撮像部20が接続されている。治療支援装置100は、アーム部30により、撮像部20の励起光照射方向(撮像方向)および撮像位置を調整可能に構成されている。
複数の車輪11は、それぞれ装置本体部10の下部に設けられており、それぞれが回転するように構成されている。
ハンドル部12は、把持可能に構成されており、治療支援装置100を移動させる際に医師などの操作者が把持するために設置されている。
表示部13は、後述する蛍光分布画像41(図3参照)、可視光画像42(図4参照)、および、合成画像43(図5参照)を表示するように構成されている。
本実施形態では、治療支援装置100の撮像部20は、励起光源21と、白色光源22と、光源制御部23とを(図2参照)備える。また、撮像部20は、レンズ24と、プリズム25と、蛍光検出部26と、可視光検出部27とを(図2参照)備える。
励起光源21は、薬剤300に含まれた蛍光物質301を励起させる特定の波長帯の励起光を照射するように構成されている。励起光源21は、半導体レーザー(LD:Laser Diode)、または、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などを含む。なお、医師などの操作者は、がん患者200の体外から、がん患者200の患部に向かって、励起光源21の励起光が照射されるように、撮像部20の励起光照射方向を調整する。また、薬剤300に含まれた蛍光物質301を励起させる際に照射される励起光の特定の波長帯は、光免疫療法による治療(蛍光物質301を含む薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療)の際に薬剤300の蛍光物質301に照射される光(治療光)の特定の波長帯と同じ波長帯でもよいし、一部が重複しない波長帯でもよい。また、蛍光物質301を励起させる際に照射される励起光の特定の波長帯におけるスペクトルの半値幅は、治療光の特定の波長帯におけるスペクトルの半値幅と異なっていてもよい。
白色光源22は、可視光を発する光源であり、白色光を照射するように構成されている。白色光源22は、発光ダイオード、または、蛍光灯などを含む。また、がん患者200から反射した可視光(反射光)を検出するために、白色光源22から照射される白色光は、がん患者200の体外からがん患者200の患部に向かって照射される。
光源制御部23は、励起光源21の点灯および消灯(励起光の照射および照射の停止)の制御を行うように構成されている。また、光源制御部23は、白色光源22の点灯および消灯(励起光の照射および照射の停止)の制御を行うように構成されている。光源制御部23は、装置制御部14に接続されており、装置制御部14からの指示に基づいて、励起光源21による励起光の照射の制御と、白色光源22による白色光の照射の制御とを行うように構成されている。すなわち、装置制御部14は、光源制御部23を介して、励起光源21による励起光の照射の制御と、白色光源22による白色光の照射の制御とを行う。なお、装置制御部14は、請求の範囲の「制御部」の一例である。また、光源制御部23と装置制御部14とは一体的に構成されていてもよい。
レンズ24は、薬剤300の蛍光物質301により発生する蛍光と、がん患者200により反射した可視光(反射光)とが入射するように構成されている。レンズ24に入射した蛍光および可視光は、レンズ24により収束され、プリズム25に入射する。また、プリズム25は、入射した光を分離するように構成されており、レンズ24に入射した可視光および蛍光は、プリズム25によって分離される。プリズム25によって分離された蛍光は、蛍光検出部26において結像するように構成されている。また、プリズム25によって分離された可視光は、可視光検出部27において結像するように構成されている。
蛍光検出部26は、蛍光を検出するように構成されている。蛍光検出部26は、プリズム25によって分離された蛍光物質301が発する蛍光を検出する撮像素子である。蛍光検出部26は、NTSC(National Television System Committee)規格のフレームレート(30フレーム/秒(60フィールド/秒))により、励起光による励起により蛍光物質301が発する蛍光を撮像する。
可視光検出部27は、可視光を検出するように構成されている。可視光検出部27は、プリズム25によって分離されたがん患者200により反射した可視光(反射光)を検出する撮像素子である。可視光検出部27は、NTSC規格のフレームレート(30フレーム/秒(60フィールド/秒))により、がん患者200から反射した可視光を撮像する。
また、装置制御部14は、表示部13、操作部15、画像生成部16、画像合成部17、記憶部18、光源制御部23、光源制御部53、および、情報出力部55に電気的に接続(図2参照)されている。なお、情報出力部55は、請求の範囲の「分布情報出力部」の一例である。
装置制御部14は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)などを含み、治療支援装置100全体を制御するように構成されている。
操作部15は、治療支援装置100の操作を行うためのユーザインターフェースである。たとえば、操作部15は、励起光源21の点灯および消灯(励起光の照射および照射の停止)、白色光源22の点灯および消灯(励起光の照射および照射の停止)、および、表示部13に表示される画像の表示方法などの治療支援装置100の制御を行うための操作を受け付けるように構成されている。
ここで、本実施形態では、治療支援装置100は、画像生成部16(図2参照)を備える。画像生成部16には、検出した蛍光に基づいて蛍光検出部26が出力した信号と、検出した可視光に基づいて可視光検出部27が出力した信号とが入力されるように構成されている。画像生成部16は、入力された信号に基づいて、画像を生成するように構成されている。画像生成部16は、蛍光検出部26により検出された蛍光物質301からの蛍光に基づいて、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像41(図3参照)を生成するように構成されている。また、画像生成部16は、可視光検出部27により検出された可視光に基づいて、可視光画像42(図4参照)を生成するように構成されている。
また、画像合成部17は、画像生成部16が生成した蛍光分布画像41と、画像生成部16が生成した可視光画像42とを重ね合わせた合成画像43(図5参照)を生成するように構成されている。すなわち、画像合成部17は、画像生成部16が生成した複数の画像を重ね合わせた合成画像43を生成するように構成されている。
そして、装置制御部14は、合成画像43を表示部13に表示する制御を行うように構成されている。また、表示部13には、装置制御部14の制御により、合成画像43に加えて、蛍光分布画像41および可視光画像42が表示可能に構成されている。表示部13には、蛍光分布画像41、可視光画像42、および、合成画像43のうちいずれか1つを切り替えて表示するようにしてもよいし、蛍光分布画像41、可視光画像42、および、合成画像43のうち、いずれかを同時に並べて表示するようにしてもよい。
記憶部18は、蛍光分布画像41、可視光画像42、合成画像43などを記憶可能に構成されている。また、記憶部18は、治療前または治療後において蛍光分布画像41を生成する際に、励起光の照射の制御を行うために装置制御部14により実行されるプログラム、および、励起光の照射の制御を行うために必要なデータなどを記憶するように構成されている。
また、治療支援装置100は、励起光源51と、光ファイバ52と、光源制御部53と、蛍光検出部54と、情報出力部55と(図2参照)を備える。
励起光源51は、薬剤300に含まれた蛍光物質301を励起させる特定の波長帯の励起光を照射するように構成されている。半導体レーザー、または、発光ダイオードなどを含む。
光ファイバ52は、励起光源51からの光を導光して、光ファイバ52の外部に照射するとともに、光ファイバ52の外部からの光を蛍光検出部54に導光することが可能な複合型(双方向型)の光ファイバ52である。光ファイバ52は、がん患者200の体内に挿入(図2および図6参照)される。光ファイバ52は、がん患者200の体内において、励起光源51からの励起光を導光して照射することにより、薬剤300の蛍光物質301を励起させるとともに、蛍光物質301から発生した蛍光を蛍光検出部54に導光するように構成されている。なお、蛍光検出部54には、励起光源21から照射された励起光により励起させられた蛍光物質301が発生する蛍光が光ファイバ52により導光されてもよい。また、治療支援装置100は、光ファイバ52によって、がん患者200の体内(図2および図6参照)において、特定の波長帯の光を照射し続けることにより、がん細胞201を死滅させる治療を行うことも可能である。
光源制御部53は、光ファイバ52の点灯および消灯(励起光の照射および照射の停止)の制御を行うように構成されている。また、光源制御部53は、装置制御部14に接続されており、装置制御部14からの指示に基づいて、光ファイバ52を介した、励起光源51によるがん患者200の体内での励起光の照射の制御を行うように構成されている。また、光源制御部53と装置制御部14とは一体的に構成されていてもよいし、光源制御部53と光源制御部23とは一体的に構成されていてもよい
蛍光検出部54は、蛍光を検出するように構成されている。蛍光検出部54は、光ファイバ52によって導光された蛍光物質301が発する蛍光を検出する撮像素子である。蛍光検出部54は、NTSC規格のフレームレート(30フレーム/秒(60フィールド/秒))により、蛍光物質301が発する蛍光を撮像する。
情報出力部55は、蛍光検出部54により検出された蛍光物質301からの蛍光に基づいて、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態の情報を出力する。
情報出力部55は、蛍光検出部54により検出された蛍光物質301からの蛍光に基づいて、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態の情報を出力する。すなわち、情報出力部55は、光ファイバ52によって導光された後に蛍光検出部54によって検出された蛍光の情報により、蛍光の分布状態の情報を出力するように構成されている。また、情報出力部55は、蛍光検出部54によって検出された蛍光の情報に加えて、がん患者200の体内に挿入された光ファイバ52の位置情報を取得して、蛍光の分布状態の情報を出力してもよい。光ファイバ52の位置情報は、可視光画像42に基づいて取得するように構成してもよいし、光ファイバ52にモーションセンサなどのセンサを設けて、センサが検出した加速度などの情報に基づいて取得するように構成してもよい。
また、情報出力部55は、蛍光検出部54によって検出された蛍光の強度が予め設定された閾値以上の蛍光の強度を検出した場合に、蛍光の強度が閾値以上検出されたことを音として出力して、医師などの操作者に、蛍光の分布状態の情報を通知するように構成してもよい。また、情報出力部55から出力された蛍光の分布状態の情報は、装置制御部14の制御によって、表示部13に表示してもよい。
(光免疫療法)
治療支援装置100が治療の支援を行う光免疫療法について、図7および図8を参照して、説明する。
光免疫療法では、治療前にがん患者200(図2および図4参照)の体内に薬剤300(図2、図7、および図8参照)を投与する。薬剤300は、蛍光を発する蛍光物質301と、抗体302とを含む(図7および図8参照)。
蛍光物質301は、特定の波長帯の光が照射されることにより、励起して蛍光を発する物質である。蛍光物質301は、たとえば、IRDye(登録商標) 700DXなどの化学物質である。なお、IRDye 700DXは、波長600nm以上700nm以下の光によって励起して、波長700nmまたは770nm程度の光を蛍光として発する。
また、蛍光物質301は、特定の波長帯の光が照射され続けることにより、光化学反応を起こす物質である。光免疫療法による治療(蛍光物質301を含む薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療)の際には、がん患者200に投与された薬剤300の蛍光物質301の種類に応じた蛍光物質301が光化学反応を起こす特定の波長帯の光が、がん患者200の患部(がん患者200に投与された薬剤300の蛍光物質301)に対して、照射される。なお、治療の際に照射される特定の波長帯の光は、可視光の一部から近赤外光の領域(600nm以上2500nm以下)において、治療に用いられる薬剤300の蛍光物質301が光化学反応を起こす波長帯の光であり、治療に用いられる薬剤300の蛍光物質301の種類に応じて異なる。蛍光物質301にIRDye 700DXが用いられる場合には、光免疫療法による治療の際に、波長600nm以上700nm以下の光、たとえば、波長が690nm程度の非熱性赤色光が照射される(図7参照)。
抗体302は、がん細胞201の抗原202(がん細胞201に発現している特定のたんぱく質)に選択的に結合する。したがって、抗体302は、治療の対象となるがん細胞201の抗原202に合わせて選択される。抗体302は、たとえば、セツキシマブなどの抗体である。
がん患者200に投与された薬剤300は、血流に乗って、がん患者200の体内を循環しながら、抗体302によって、がん細胞201の抗原202に選択的に結合していく。薬剤300の蛍光物質301は、蛍光物質301に応じた特定の波長帯の光を照射し続けることにより、光化学反応を起こして、蛍光物質301の化学構造が変化する。この蛍光物質301の化学構造の変化によって、抗体302の立体構造の変化が引き起こされる(図8参照)。そして、がん細胞201に結合した抗体302の立体構造の変化が、結合したがん細胞201の細胞膜に損傷を与える(図8参照)。その結果、がん細胞201の細胞膜の損傷箇所から侵入した水によって、がん細胞201が膨張して、破裂することにより、がん細胞201は破壊される(死滅する)。なお、蛍光物質301は、光化学反応による化学構造の変化を起こした後は蛍光を発しなくなる。
(蛍光の分布状態の観察)
医師などの操作者は、治療前において、表示部13に表示された合成画像43内の蛍光の分布40、または、蛍光分布画像41内の蛍光の分布40を観察することにより、蛍光物質301を含む薬剤300が、がん患者200の体内において、どのように分布しているか、および、どの程度集積しているかを確認することができる。
装置制御部14は、医師などの操作者が合成画像43内の蛍光の分布40を確認しやすくするために、合成画像43において、重ね合わされた可視光画像42と、蛍光の分布40とを識別可能に表示させる制御を行うように構成されている。具体的には、蛍光の分布40の表示色を可視光画像42と識別しやすい色(たとえば、緑色、紫色、青色などの蛍光色、または、がん患者200の肌、組織、および血液の色などとは異なる色)にする、または、蛍光の分布40を点滅させるなどして、可視光画像42と、蛍光の分布40とを識別可能に表示させる制御を行う。また、装置制御部14は、検出した蛍光の強度、または、検出した強度の合計値などに閾値を設定しておき、それらが閾値以上になった場合には、蛍光の分布40の表示方法を変更するか、または、閾値以上となったことを通知する表示を行うように表示部13の制御を行ってもよい。
そして、医師などの操作者は、治療のために、がん患者200の体内に光ファイバ52を挿入して、特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療を開始する。薬剤300の蛍光物質301は、光化学反応による化学構造の変化を起こした後は蛍光を発しなくなるので、治療が進むに連れて、蛍光の分布40は変化する。すなわち、治療中の合成画像43(図6参照)内の蛍光の分布40、または、治療中の蛍光分布画像41内の蛍光の分布40の変化により、医師などの操作者は、治療の進行を把握することが可能である。また、医師などの操作者は、治療後において、治療前と同様に、表示部13に表示された合成画像43内の蛍光の分布40、または、蛍光分布画像41内の蛍光の分布40を確認することにより、がん患者200の体内における蛍光物質301を含む薬剤300の分布、および、集積から治療の効果を把握することができる。
なお、治療のために照射される特定の波長帯の光(治療光)は、励起光を兼ねて励起光源21から照射されるように構成してもよいし、治療支援装置100とは、異なる装置から照射されてもよい。
ここで、本実施形態では、励起光源21は、蛍光物質301を含む薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療前または治療後において、がん患者200の体内に投与された薬剤300の蛍光物質301に対して、蛍光物質301を励起させるものの、がん細胞201を死滅させないエネルギーにより特定の波長帯の励起光の照射(がん細胞201を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射)を行う。
がん細胞201を死滅させないエネルギーとは、励起光の照射強度と励起光の照射時間との積分で求められるエネルギーの積算量である。がん細胞201を死滅させないエネルギーは、がんの部位および治療に用いられる薬剤300などによって異なるが試験などにより予め確認することができる。たとえば、薬剤300が結合したがん細胞201に対して、薬剤300の蛍光物質301が光化学反応を起こす波長帯の光を照射しながら、がん細胞201の状態を顕微鏡などによって観察することにより、がん細胞201を死滅させない(がん細胞201の死滅が開始しない)エネルギーの積算量を確認することができる。一例として、頭頸部がんを対象として、セツキシマブにIRDye 700DXを結合させたRM-1929(ASP-1929)を薬剤300として用いた場合、治療の際に与えられるエネルギーの積算量が100J/cm2であるのに対して、がん細胞201を死滅させないエネルギーの積算量は、0.5J/cm2程度であり、治療の際に与えられるエネルギーの積算量の1/200程度である。
装置制御部14は、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、励起光によって蛍光物質301に与えられるエネルギーの積算量が第1積算エネルギー量61(図9参照)になるように励起光源21による励起光の照射の制御を行うように構成されている。第1積算エネルギー量61は、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、蛍光物質301に対して照射される励起光の照射強度と励起光の照射時間との積分値である。
励起光源21は、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、蛍光物質301に対して励起光により与えられるエネルギーの積算量である第1積算エネルギー量61(図9参照)が、治療の際に、蛍光物質301に対して特定の波長帯の光により与えられるエネルギーの積算量である第2積算エネルギー量62(図9参照)よりも小さくなるように励起光の照射を行うように構成されている。第2積算エネルギー量62は、治療の際に、蛍光物質301に対して照射される光の照射強度と照射される光の照射時間との積分値である。
前述したように、蛍光物質301は、光化学反応による化学構造の変化を起こした後は蛍光を発しなくなる。そのため、蛍光物質301を含む薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療が進行するにつれ、蛍光を発する蛍光物質301は減少していく。そして、蛍光分布画像41を生成する際に、励起光源21が照射する励起光により蛍光物質301に対して与えられる第1積算エネルギー量61は、蛍光物質301に対して与えられるエネルギーの積算量(図9の横軸)の増加に伴って蛍光検出部26により検出される蛍光の強度(図9の縦軸)の減少率が、特定の波長帯の光により蛍光物質301に対して与えられる治療中のエネルギーの積算量の増加に伴って蛍光検出部26により検出される治療中の蛍光の強度の減少率よりも小さくなる範囲のエネルギーの積算量である(図9参照)。なお、図9では、蛍光強度の減少の傾向を直線的に示しているが、蛍光強度の減少は、直線的な減少に限られず、蛍光強度の増減を繰り返しながら減少してもよい。また、第1積算エネルギー量61における蛍光強度は、一定に限らず、増減が発生してもよい。
第1積算エネルギー量61は、予め求められたがん細胞201を死滅させない(がん細胞201の死滅が開始しない)エネルギーの積算量以下の範囲において定められている。たとえば、予め求められたがん細胞201を死滅させないエネルギーの積算量が0.5J/cm2であった場合には、第1積算エネルギー量61は、エネルギーの積算量が0.5J/cm2以下の範囲において定められる。
また、第1積算エネルギー量61の大きさは、蛍光物質301を励起可能な大きさ以上であるとともに、蛍光物質301が光化学反応による化学構造の変化を起こす大きさ未満である。すなわち、第1積算エネルギー量61の大きさは、薬剤300の蛍光物質301が蛍光を発する大きさであり、蛍光物質301が発する蛍光を検出することができるとともに、蛍光物質301の化学構造を変化させない大きさである。したがって、蛍光物質301の化学構造を変化させないので、抗体302の立体構造の変化が引き起こされることもなく、薬剤300によるがん細胞201の破壊(死滅)が発生せず、たとえがん細胞201の破壊(死滅)が発生したとしてもごくわずかである。
そして、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に照射される励起光の照射強度は、治療の際に照射される光の照射強度以上である。たとえば、治療の際に照射される特定の波長の光の照射強度が150mW/cm2であった場合には、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に照射される励起光の照射強度は150mW/cm2以上となり、治療の際に照射される特定の波長の光(治療光)の照射強度が200mW/cm2であった場合には、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に照射される励起光の照射強度は200mW/cm2以上となる。
また、装置制御部14は、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、第1積算エネルギー量61に基づいた所定のパルス幅の励起光を照射するように、励起光源21による励起光の照射の制御を行うように構成されている。そして、装置制御部14は、医師などの操作者の操作のたびに、所定のパルス幅ずつ、励起光の照射を行うように、光源制御部23を介して、励起光源21による励起光の照射の制御を行う。また、蛍光検出部26は、励起光が照射される所定のパルスに同期して、蛍光を検出するように構成されている。そのため、所定のパルス幅の最小値は、蛍光検出部26における撮像処理の速度の値に基づいて変更される。
装置制御部14は、第1積算エネルギー量61に基づいて、医師などの操作者によって設定(入力)された撮像回数に基づいて、励起光源21が照射する励起光の照射強度が最大となるように励起光源21の照射時間および照射強度の設定を変更するように構成されている。具体的には、撮像回数を25回とした場合には、第1積算エネルギー量61が、上記のように、0.5J/cm2である場合では、1回あたりの照射時間を最小値、たとえば、100msに設定して、励起光源21が照射する励起光の照射強度を最大値である200mW/cm2に設定する(図10参照)。
また、記憶部18は、励起光源21の種類、薬剤300の種類、がんの種類、および、がんの部位、がんの深さ情報などの様々な治療条件に応じた第1積算エネルギー量61と、治療の条件に応じた蛍光分布画像41の生成に最適な照射強度とを記憶している。
装置制御部14は、治療条件に応じた第1積算エネルギー量61および最適な照射強度などに基づいて、照射強度、照射時間、および、照射回数を治療条件に応じて自動的に設定可能に構成してもよいし、医師などの操作者の操作により、治療条件に応じた第1積算エネルギー量61を超えない範囲において、照射強度、照射時間、および、照射回数をそれぞれ設定するように構成してもよい。
また、装置制御部14は、励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数の設定を上記のような方法を切り替え可能に構成されている。
本実施形態では、装置制御部14は、第1積算エネルギー量61に基づいて、励起光源21による励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数を制限する制御を行うように構成されている。装置制御部14は、治療前または治療後の蛍光分布の観察中(治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成している際)に、治療が進行することを抑制するために、治療前または治療後の蛍光分布の観察中に照射された励起光のエネルギーの積算量が、第1積算エネルギー量61に基づいて、定められたエネルギーの積算量を超えそうな場合には、励起光源21による励起光の照射を制限するように構成されている。なお、第1積算エネルギー量61に基づいて、定められたエネルギーの積算量は、第1積算エネルギー量61と同じでもよく、蛍光物質301を励起可能な大きさ以上であれば、第1積算エネルギー量61より小さくてもよい。
たとえば、装置制御部14は、医師などの操作者の操作のたびに、所定のパルス幅ずつ、励起光の照射を行う場合において、第1積算エネルギー量61に基づいて、定められたエネルギーの積算量において、照射可能な照射回数の上限に達した場合には、医師などの操作者が操作を行っても、励起光を照射しないように励起光の照射を制限する制御を行うように構成されている。
また、装置制御部14は、励起光を連続的に照射している場合において、励起光の照射時間が長く、励起光によって蛍光物質301に与えられるエネルギーの積算量が、第1積算エネルギー量61に基づいて、定められたエネルギーの積算量を超えそうな場合には、励起光の照射を停止(励起光源21を消灯)して、励起光の照射を制限する制御を行うように構成されている。
また、装置制御部14は、励起光の照射強度が大きく、励起光の照射によって蛍光物質301に与えられるエネルギーの積算量が、第1積算エネルギー量61に基づいて、定められたエネルギーの積算量を超える場合には、励起光の照射強度を制限する(励起光の照射強度を小さくする)制御を行うように構成されている。
なお、装置制御部14による励起光の照射の制限は、必要に応じて、医師などの操作者の操作により解除可能にしてもよい。また、上記のような、装置制御部14による励起光の照射の制御は、励起光源21のみならず、励起光源51に対しても、光源制御部53などを介して行われるように構成されている。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、励起光源21は、治療前または治療後において、薬剤300の蛍光物質301に対して、蛍光物質301を励起させるものの、がん細胞201を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行い、画像生成部16は、蛍光物質301からの蛍光に基づいて、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像41を生成する。これにより、治療前または治療後において、がん細胞201を死滅させることなく(治療を進めることなく)、蛍光物質301を励起させた状態で、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像41を生成することができるので、画像生成部16が生成した蛍光分布画像41によりがん細胞201と結合する薬剤300の分布状態を視覚的に容易に確認することができる。その結果、がん細胞201と結合する薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞201と結合する薬剤300の分布状態を確認することが可能な治療支援装置100および画像生成方法を提供することができる。
また、本実施形態では、上記のように、励起光源21は、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、蛍光物質301に対して励起光により与えられるエネルギーの積算量である第1積算エネルギー量61が、治療の際に、蛍光物質301に対して特定の波長帯の光により与えられるエネルギーの積算量である第2積算エネルギー量62よりも小さくなるように励起光の照射を行う。これにより、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、蛍光物質301に対して励起光により与えられるエネルギーの積算量(第1積算エネルギー量61)が、治療の際に、蛍光物質301に対して特定の波長帯の光により与えられるエネルギーの積算量(第2積算エネルギー量62)を超えないようにすることができる。その結果、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、意図せず治療が開始されるのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1積算エネルギー量61は、蛍光物質301に対して与えられるエネルギーの積算量の増加に伴って蛍光検出部26により検出される蛍光の強度の減少率が、特定の波長帯の光により蛍光物質301に対して与えられる治療中のエネルギーの積算量の増加に伴って蛍光検出部26により検出される治療中の蛍光の強度の減少率よりも小さくなる範囲のエネルギーの積算量である。これにより、蛍光分布画像41を生成する際に、エネルギーの積算量の増加に伴って蛍光検出部26により検出される蛍光の強度の減少率が、特定の波長帯の光により蛍光物質301に対して与えられる治療中のエネルギーの積算量の増加に伴って蛍光検出部26により検出される治療中の蛍光の強度の減少率よりも小さくなる。その結果、治療が進行して、蛍光の強度が減少する前までにおける薬剤300の蛍光物質301が発する蛍光の分布40を確認することができる。
また、本実施形態では、第1積算エネルギー量61の大きさは、蛍光物質301を励起可能な大きさ以上であるとともに、蛍光物質301が光化学反応による化学構造の変化を起こす大きさ未満である。これにより、薬剤300の蛍光物質301から発せられる蛍光を蛍光検出部26が検出することができるとともに、励起光の照射により薬剤300の蛍光物質301が光化学反応を起こしてがん細胞201が死滅することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第2積算エネルギー量62は、治療の際に、蛍光物質301に対して照射される光の照射強度と照射される光の照射時間との積分値であり、第1積算エネルギー量61は、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、蛍光物質301に対して照射される励起光の照射強度と励起光の照射時間との積分値である。また、装置制御部14(制御部)は、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、励起光によって蛍光物質301に与えられるエネルギーの積算量が第1積算エネルギー量61になるように励起光源21による励起光の照射の制御を行う。これにより、第1積算エネルギー量61が、蛍光物質301に対して照射される励起光の照射強度と励起光の照射時間との積分値に基づくことによって、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、励起光の照射強度と励起光の照射時間とを制御することにより、励起光によって蛍光物質301に与えられるエネルギーの積算量を第1積算エネルギー量61の範囲内に容易に制御することができる。その結果、装置制御部14は、治療前または治療後に蛍光分布画像41を生成する際に、より容易に第1積算エネルギー量61が第2積算エネルギー量62を超えないように励起光の照射を制御することができる。
また、本実施形態では、上記のように、装置制御部14(制御部)は、第1積算エネルギー量61に基づいて、励起光源21による励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数を制限する制御を行う。これにより、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数の増加によって、蛍光物質301に対して励起光により与えられるエネルギーの積算量が第1積算エネルギー量61を超えてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、画像生成部16は、可視光検出部27により検出された可視光に基づいて、可視光画像42を生成するように構成されており、画像合成部17は、蛍光分布画像41と可視光画像42とを重ね合わせた合成画像43を生成するように構成されている。また、装置制御部14(制御部)は、少なくとも合成画像43を表示部13に表示する制御を行う。これにより、治療前または治療後の蛍光分布画像41と可視光画像42とを重ね合わせた合成画像43を表示部13に表示することができるので、蛍光分布画像41と可視光画像42とを容易に対比することができる。
また、本実施形態では、上記のように、装置制御部14(制御部)は、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、第1積算エネルギー量61に基づいた所定のパルス幅の励起光を照射するように、励起光源21による励起光の照射の制御を行う。これにより、第1積算エネルギー量61に基づいたパルス幅の励起光を照射するので、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に励起光源21により照射される励起光の照射時間を短くすることができる。その結果、第1積算エネルギー量61を超えない範囲内において、励起光の照射強度を大きくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に照射される励起光の照射強度は、治療の際に照射される光の照射強度以上である。これにより、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、治療の際に照射される光の照射強度と同等の大きさの照射強度の励起光を照射することにより、治療の際に照射される光が到達する深さ位置と同等の深さ位置までの薬剤300の分布状態を確認することができる。また、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に、治療の際に照射される光の照射強度の大きさよりも大きい大きさの照射強度の励起光を照射することにより、治療の際に照射される光が到達する深さ位置よりも深い深さ位置の薬剤300の分布状態を確認することができる。
また、本実施形態では、上記のように、励起光源51は、治療前または治療後において、薬剤300の蛍光物質301に対して、蛍光物質301を励起させるものの、がん細胞201を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行い、情報出力部55(分布情報出力部)は、蛍光物質301からの蛍光に基づいて、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態の情報を出力する。これにより、治療前または治療後において、がん細胞201を死滅させることなく(治療を進めることなく)、蛍光物質301を励起させた状態で、蛍光物質301が発する蛍光の分布状態の情報を出力することができるので、情報出力部55が出力した蛍光の分布状態の情報によりがん細胞201と結合する薬剤300の分布状態を確認することができる。その結果、がん細胞201と結合する薬剤300に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞201を死滅させる治療前または治療後において、がん細胞201と結合する薬剤300の分布状態を確認することが可能な治療支援装置100を提供することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、治療支援装置100は、合成画像43を表示するための表示部13を備える例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、治療支援装置は、表示部を備えずに、装置外部のモニタなどに合成画像などを出力して、表示するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、治療前または治療後において、蛍光分布画像41を生成する際に照射される励起光の照射強度は、治療の際に照射される光の照射強度以上であり、励起光源21は、所定のパルス幅の励起光を照射するように制御を行うように構成されている例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、図11に示した第1変形例のように、治療前または治療後において、蛍光分布画像を生成する際に照射される励起光の照射強度を治療の際に照射される光の照射強度よりも小さく(たとえば、治療の際に照射される特定の波長の光の照射強度が200mW/cm2であった場合には、治療前または治療後において、蛍光分布画像を生成する際に照射される励起光の照射強度を50mW/cm2に)設定して、連続的に励起光を照射するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、画像生成部16は、可視光画像42を生成する例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、図12に示した第2変形例による治療支援装置101のように、白色光源および可視光検出部を設けずに、蛍光検出部により検出された蛍光物質からの蛍光に基づいて、蛍光分布画像のみを画像生成部により生成するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、がん患者200の体外から励起光源21により、励起光を照射するとともに、がん患者200の体外において、蛍光物質301が発する蛍光を画像生成部16により検出する例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、図13に示した第3の変形例による治療支援装置102のように、がん患者200の体内において、光ファイバ52を介して、励起光の照射と、薬剤の蛍光物質が発する蛍光を検出とを行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、治療支援装置100は、治療の支援に加えて、治療も行うことができるように構成されている例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、治療支援装置は、光免疫療法による治療の支援のみ(蛍光分布画像の生成のみ、または、蛍光の分布状態の情報を出力するのみ)を行うように構成されてもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーにより特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、
前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記蛍光検出部により検出された前記蛍光物質からの蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成する画像生成部と、を備える、治療支援装置。
(項目2)
前記励起光源は、前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に、前記蛍光物質に対して前記励起光により与えられるエネルギーの積算量である第1積算エネルギー量が、前記治療の際に、前記蛍光物質に対して特定の波長帯の光により与えられるエネルギーの積算量である第2積算エネルギー量よりも小さくなるように前記励起光の照射を行うように構成されている、項目1に記載の治療支援装置。
(項目3)
前記蛍光分布画像を生成する際に、前記励起光源が照射する前記励起光により前記蛍光物質に対して与えられる前記第1積算エネルギー量は、前記蛍光物質に対して与えられるエネルギーの積算量の増加に伴って前記蛍光検出部により検出される蛍光の強度の減少率が、特定の波長帯の光により記蛍光物質に対して与えられる前記治療中のエネルギーの積算量の増加に伴って前記蛍光検出部により検出される前記治療中の蛍光の強度の減少率よりも小さくなる範囲のエネルギーの積算量である、項目2に記載の治療支援装置。
(項目4)
前記第1積算エネルギー量の大きさは、前記蛍光物質を励起可能な大きさ以上であるとともに、前記蛍光物質が光化学反応による化学構造の変化を起こす大きさ未満である、項目2または3に記載の治療支援装置。
(項目5)
前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行う制御部をさらに備え、
前記第2積算エネルギー量は、前記治療の際に、前記蛍光物質に対して照射される光の照射強度と照射される光の照射時間との積分値であり、
前記第1積算エネルギー量は、前記治療前または治療後に前記蛍光分布画像を生成する際に、前記蛍光物質に対して照射される前記励起光の照射強度と前記励起光の照射時間との積分値であり、
前記制御部は、前記治療前または治療後に前記蛍光分布画像を生成する際に、前記励起光によって前記蛍光物質に与えられるエネルギーの積算量が前記第1積算エネルギー量になるように前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行うように構成されている、項目2~4のいずれか1項に記載の治療支援装置。
(項目6)
前記制御部は、前記第1積算エネルギー量に基づいて、前記励起光源による前記励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数を制限する制御を行うように構成されている、項目5に記載の治療支援装置。
(項目7)
可視光を検出する可視光検出部と、
前記画像生成部が生成した複数の画像を重ね合わせた合成画像を生成する画像合成部と、
前記合成画像を表示するための表示部とをさらに備え、
前記画像生成部は、前記可視光検出部により検出された可視光に基づいて、可視光画像を生成するように構成されており、
前記画像合成部は、前記蛍光分布画像と前記可視光画像とを重ね合わせた前記合成画像を生成するように構成されており、
前記制御部は、少なくとも前記合成画像を前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、項目5または6に記載の治療支援装置。
(項目8)
前記制御部は、前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に、前記第1積算エネルギー量に基づいた所定のパルス幅の前記励起光を照射するように、前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行うように構成されている、項目6または7に記載の治療支援装置。
(項目9)
前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に照射される前記励起光の照射強度は、前記治療の際に照射される光の照射強度以上である、項目8に記載の治療支援装置。
(項目10)
蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーにより特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、
前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記蛍光検出部により検出された前記蛍光物質からの蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態の情報を出力する分布情報出力部と、を備える、治療支援装置。
(項目11)
蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行うステップと、
前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を検出するステップと、
検出された前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成するステップと、を備える、画像生成方法。
13 表示部
14 装置制御部(制御部)
16 画像生成部
17 画像合成部
21 励起光源
26 蛍光検出部
27 可視光検出部
41 蛍光分布画像
42 可視光画像
43 合成画像
51 励起光源
54 蛍光検出部
55 情報出力部(分布情報出力部)
61 第1積算エネルギー量
62 第2積算エネルギー量
100 治療支援装置
200 がん患者(被検体)
201 がん細胞
300 薬剤
301 蛍光物質

Claims (11)

  1. 蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、
    前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記蛍光検出部により検出された前記蛍光物質からの蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を生成する画像生成部と、を備える、治療支援装置。
  2. 前記励起光源は、前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に、前記蛍光物質に対して前記励起光により与えられるエネルギーの積算量である第1積算エネルギー量が、治療の際に、前記蛍光物質に対して特定の波長帯の光により与えられるエネルギーの積算量である第2積算エネルギー量よりも小さくなるように前記励起光の照射を行うように構成されている、請求項1に記載の治療支援装置。
  3. 前記蛍光分布画像を生成する際に、前記励起光源が照射する前記励起光により前記蛍光物質に対して与えられる前記第1積算エネルギー量は、前記蛍光物質に対して与えられるエネルギーの積算量の増加に伴って前記蛍光検出部により検出される蛍光の強度の減少率が、特定の波長帯の光により前記蛍光物質に対して与えられる治療中のエネルギーの積算量の増加に伴って前記蛍光検出部により検出される前記治療中の蛍光の強度の減少率よりも小さくなる範囲のエネルギーの積算量である、請求項2に記載の治療支援装置。
  4. 前記第1積算エネルギー量の大きさは、前記蛍光物質を励起可能な大きさ以上であるとともに、前記蛍光物質が光化学反応による化学構造の変化を起こす大きさ未満である、請求項2または3に記載の治療支援装置。
  5. 前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行う制御部をさらに備え、
    前記第2積算エネルギー量は、治療の際に、前記蛍光物質に対して照射される光の照射強度と照射される光の照射時間との積分値であり、
    前記第1積算エネルギー量は、前記治療前または治療後に前記蛍光分布画像を生成する際に、前記蛍光物質に対して照射される前記励起光の照射強度と前記励起光の照射時間との積分値であり、
    前記制御部は、前記治療前または治療後に前記蛍光分布画像を生成する際に、前記励起光によって前記蛍光物質に与えられるエネルギーの積算量が前記第1積算エネルギー量になるように前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行うように構成されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の治療支援装置。
  6. 前記制御部は、前記第1積算エネルギー量に基づいて、前記励起光源による前記励起光の照射強度、照射時間、および、照射回数を制限する制御を行うように構成されている、請求項5に記載の治療支援装置。
  7. 可視光を検出する可視光検出部と、
    前記画像生成部が生成した複数の画像を重ね合わせた合成画像を生成する画像合成部と、
    前記合成画像を表示するための表示部とをさらに備え、
    前記画像生成部は、前記可視光検出部により検出された可視光に基づいて、可視光画像を生成するように構成されており、
    前記画像合成部は、前記蛍光分布画像と前記可視光画像とを重ね合わせた前記合成画像を生成するように構成されており、
    前記制御部は、少なくとも前記合成画像を前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、請求項5または6に記載の治療支援装置。
  8. 前記制御部は、前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に、前記第1積算エネルギー量に基づいた所定のパルス幅の前記励起光を照射するように、前記励起光源による前記励起光の照射の制御を行うように構成されている、請求項6または7に記載の治療支援装置。
  9. 前記治療前または治療後において、前記蛍光分布画像を生成する際に照射される前記励起光の照射強度は、治療の際に照射される光の照射強度以上である、請求項8に記載の治療支援装置。
  10. 蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を行う励起光源と、
    前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記蛍光検出部により検出された前記蛍光物質からの蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態の情報を出力する分布情報出力部と、を備える、治療支援装置。
  11. 蛍光物質を含む薬剤に特定の波長帯の光を照射することに基づいてがん細胞を死滅させる治療前または治療後において、被検体の体内に投与された前記薬剤の前記蛍光物質に対して、前記蛍光物質を励起させるものの、がん細胞を死滅させないエネルギーを有する特定の波長帯の励起光の照射を励起光源行うステップと、
    前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光を蛍光検出部検出するステップと、
    検出された前記励起光による励起により前記薬剤の前記蛍光物質が発する蛍光に基づいて、前記蛍光物質が発する蛍光の分布状態を表す画像である蛍光分布画像を画像生成部生成するステップと、を備える、治療支援装置の作動方法。
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