JP7373899B2 - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、画像を読み取るイメージセンサに使用される光電変換素子及びその製造方法に関するものである。
従来、光電変換素子は、一次元ラインセンサや二次元エリアセンサとして利用されている。なお、一次元ラインセンサには、複数の読取ラインを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。近年、これらのセンサの高速化、高感度化が要求されており、これらを実現するために製造プロセスの微細化が進んでいる。製造プロセスの微細化に伴い、各層を積層するごとに研磨を行うプロセスが導入されている。
従来の光電変換素子は、半導体ウェハの製造バラつきにより光電変換素子の特性にウェハ面内位置依存があった。入射した光が透明膜で多重反射されることにより光の干渉が発生することにより、分光感度特性に干渉縞が生じる。透明膜研磨後の表面は極めて平坦(例えば、特許文献2参照)であるが、チップ内位置およびウェハ内位置によって数100nm程度の透明膜厚さのばらつきがある。
光電変換素子の透明膜厚さの僅かなバラつきによりセンサ内位置およびウェハ内位置で干渉が発生する波長がばらついてしまい、同一センサ内および同一ウェハ内で分光感度特性の干渉縞が発生する波長が異なる。その結果、同一波長・同一光量の光に対して、各センサが大きく異なった信号を出力してしまう。
光電変換素子の分光感度特性については、特にフォトダイオード上の透明膜の厚さによる影響が顕著であるが、回路設計に用いる素子と異なり、事前に影響を予測するのは困難であった。入射した光が透明膜で多重反射されることにより光の干渉が発生するが、透明膜厚さのバラつきによりセンサ内位置およびウェハ内位置で干渉が発生する波長がばらついてしまい、同一センサ内および同一ウェハ内で分光感度特性の干渉縞が発生する波長が異なり、同一波長・同一光量の光に対して大きく異なった信号を出力してしまう。
多重反射に凹凸面が有効という可能性がある。光電変換素子において、光が入射する裏面の粗さを大きくすることで「空間電荷効果」を抑制するものがある(例えば、特許文献3)。また、光電変換素子において、受光面上に光電変換部に入射する光を散乱する粗面を有する凹凸部が形成されるものがある(例えば、特許文献4)。
特開2011-205360号公報 特開2013-4565号公報 特開2015-176904号公報 特開2016-178148号公報
しかし、特許文献3に記載の従来技術は、粗い面が半導体基板の裏面で、受光部の直径が50μmであるという制限があるという課題がある。特許文献4に記載の従来技術は、加工が困難となる場合があるという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、簡便な構造で、多重反射を抑制する層が形成された光電変換素子及びその製造方法に関するものである。
この発明に係る光電変換素子は、複数のフォトダイオードが少なくとも一列配列されたフォトダイオード部と、前記フォトダイオード部を覆う光透過層と、コーティング剤によって固定され、前記光透過層の平坦な表面に凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された複数の粒子を有し、前記光透過層へ入射する入射光を前記複数の粒子によって散乱又は屈折させる粒子層とを備え、前記粒子層は、前記複数の粒子が少なくとも二種類の粒径を有して混在することにより、前記光透過層との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を有し、前記フォトダイオード部は、前記入射光の多重反射が、前記粒子層による散乱又は屈折よって軽減された状態で前記入射光を受光することを特徴とするものである。
この発明に係る光電変換素子の製造方法は、複数のフォトダイオードが少なくとも二列配列されたフォトダイオード部を覆う光透過層へ、複数の粒子を有する粒子層を形成する光電変換素子の製造方法であって、前記複数の粒子とコーティング剤とを混ぜ合わせる混合ステップと、前記フォトダイオード部の一方の列に対応する平坦な前記光透過層の部分へ、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布する第1塗布ステップと、前記フォトダイオード部の他方の列に対応する平坦な前記光透過層の部分へ、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布する第2塗布ステップとを備え、前記混合ステップでは、少なくとも二種類の粒径を有する前記複数の粒子を混ぜ合わせ、前記第1塗布ステップと前記第2塗布ステップでは、混ぜ合わされた前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布することにより、平坦な前記光透過層の部分との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を形成することを特徴とするものである。
この発明に係る光電変換素子の製造方法は、複数のフォトダイオードが少なくとも一列配列されたフォトダイオード部を覆う光透過層へ、複数の粒子を有する粒子層を形成する光電変換素子の製造方法であって、コーティング剤へ着色された前記複数の粒子を混ぜ合わせる混合ステップと、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を平坦な前記光透過層へ塗布する塗布ステップとを備え、前記混合ステップでは、少なくとも二種類の粒径を有する前記複数の粒子を混ぜ合わせ、前記塗布ステップでは、混ぜ合わされた前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布することにより、平坦な前記光透過層との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を形成することを特徴とするものである。
以上のように、この発明によれば、粒子を有する粒子層により、多重反射を抑制した光電変換素子及びその製造方法を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る光電変換素子の断面図である。 この発明の実施の形態1に係る光電変換素子の上面図である。 この発明の実施の形態1に係る光電変換素子の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る光電変換素子の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る光電変換素子の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る光電変換素子の製造方法の一部を示す上面図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1から図4を用いて説明する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。図1から図4において、フォトダイオード部10は、複数のフォトダイオード1が少なくとも一列配列されている。配列されている方向は、長手方向又は主走査方向(走査方向)と称する。光透過層11(保護層11)は、光が透過する層で、フォトダイオード部10を覆うものである。例えば、シリコン窒化膜2が使用される。配線層12は、光透過層11と後述の粒子6との間に配置された層で、金属配線3(導体配線3)が配置されている。例えば、シリコン酸化膜4が使用される。配線層12は、金属配線3以外の部分は、光透過層11と同じく、光が透過する層である。光透過層11及び配線層12を合わせて、光透過層と称してもよい。
図1から図4において、粒子6は、光が透過するもので、コーティング剤5によって固定され、光透過層11の表面に展開した複数の粒子6を有し、入射光方向に沿って、光透過層11へ入射する入射光を複数の粒子6によって散乱又は屈折させるものである。コーティング剤5も、光が透過するものである。よって、フォトダイオード部10は、入射光の多重反射が、粒子6による散乱又は屈折よって軽減された状態で入射光を受光することができる。また、フォトダイオード部10は、シリコン基板7(半導体基板7)に形成されている。シリコン基板7が延在する平面上で、長手方向又は主走査方向(走査方向)と直交する方向を短手方向又は副走査方向(搬送方向)と称する。入射光方向は、長手方向又及び短手方向と直交している。入射光方向は、読取深度方向と称してもよい。
図1は、実施の形態1に係る光電変換素子の断面図である。実施の形態1では、光電変換素子が、複数のフォトダイオード1が一列以上配置されたラインセンサとして利用される素子である場合を例に説明を行う。光電変換素子は、シリコン基板7上に格子状に形成された金属配線3の格子中央にフォトダイオード1が配置されている。光電変換素子は、フォトダイオード1と、フォトダイオード1上に形成された光透過層(光透過層11、配線層12)と、入射光方向において、受光面101上に配置された粒子6、により構成されている。粒子6(粒子層13)は、光電変換素子の最外殻の層としてもよい。本願では、粒子6(粒子層13)が光電変換素子の最外殻の層の場合を説明している。
フォトダイオード1(フォトダイオード部10)は光電変換部であり、受光面101に入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換する。フォトダイオード1には複数のトランジスタ、抵抗、コンデンサなどで構成される回路部に接続され、回路部によってスイッチングされる。フォトダイオード1は、金属配線3に接続され、変換したエネルギーを電気信号として金属配線3に出力する。図1に示すように、金属配線3は、フォトダイオード1(フォトダイオード部10)が入射光を受光することを妨げない位置に配置されている。つまり、入射光方向において、フォトダイオード1(フォトダイオード部10)と粒子層13との間に少なくとも金属配線3が配置されていない部分がある。光電変換素子は、縮小光学系や正立等倍光学系などの結像光学系によって集束された入射光をフォトダイオード1(フォトダイオード部10)が受光するものである。結像光学系の光軸方向が入射光方向となる場合が多い。これは、結像光学系と粒子層13との間にミラーなどを入れて入射光を反射させて光軸を曲げていない場合である。
金属配線3は、シリコン基板7上に形成された光透過層(光透過層11、配線層12)のシリコン酸化膜4に埋め込まれている。金属配線3は、一層以上の金属層から構成され各金属層はシリコン酸化膜4を介して積層されている。図面では金属層が三層のものを例示している。金属層は、ビアを介してシリコン基板7上のフォトダイオード1に接続される。金属配線3は、電気信号を外部の回路へ出力する。図面では、ビアが存在していない部分の断面を例示している。
光透過層(光透過層11、配線層12)はシリコン基板7上に形成されたシリコン酸化膜4と、シリコン酸化膜4上に形成されたシリコン窒化膜2で構成されている。光透過層(光透過層11、配線層12)上に配置された粒子6は、受光面101上に、複数の粒子6凹凸部を付与し、入射光を散乱又は屈折させる作用を持つ。凹凸部は、粒子層13を意味している。粒子層13は、粒子6の形状に応じた梨地状の凹凸となる。
図2は、フォトダイオード1上の光透過層(光透過層11、配線層12)の表面を上面から見た図である。フォトダイオード1と粒子6との位置関係を明確にするため、その他の構成を省略している。また、フォトダイオード1及び粒子6の符号は、簡略化のために、図2では一つにだけに付し、それ以外は省略する。凹凸部は光透過層(光透過層11、配線層12)表面に配置された粒子6により構成されている。凹凸部には多数の粒子6が配置されている。これらの粒子6が、入射光の多重反射が低減するので、反射光によって発生する分光感度特性の干渉縞を低減することができる。凹凸部は、様々な角度に光を散乱又は屈折させる。散乱又は屈折した光は、その方向によって光路長が異なるため、表面が平坦である場合と比較して、光の干渉が防止される。
図4は、光電変換素子の製造方法の一部を示す断面図である。実施の形態1に係る光電変換素子の製造方法は、複数のフォトダイオード1が少なくとも一列配列されたフォトダイオード部10を覆う光透過層11へ、複数の粒子6を有する粒子層13を形成するものである。粒子層13(凹凸部)を形成する前までの光電変換素子を製造方法は、第1積層ステップとして、シリコン基板7上にフォトダイオード1を形成し、その上に光透過層(光透過層11、配線層12)のシリコン酸化膜4とシリコン窒化膜2を積層するものである。粒子層13(凹凸部)を形成するステップは、第2積層ステップである。第2積層ステップは、粒子6を含んだコーティング剤を塗布する混合ステップ及び塗布ステップを有する。
混合ステップは、コーティング剤5へ複数の粒子6を混ぜ合わせるものである。なお、粒子6は、シリコン窒化膜2上に凹凸部を付与するためのものである。塗布ステップは、図3に直前の状態を示しているように、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を光透過層12(光透過層)へ塗布するものである。光透過層12(光透過層)へ複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布して光透過層12(光透過層)上へ展開し、コーティング剤5が固化することで粒子層13が形成される。これで、図1に示す実施の形態1に係る光電変換素子が形成される。
実施の形態1に係る光電変換素子において、粒子層13に使用される粒子6は、図4に示すように大きさが不均一でよい。つまり、複数の粒子6は、少なくとも二種類の形状のものが混在しているものでもよい。なお、ここでいう形状とは外形が同じでも、径が違うものも含むとする。複数の粒子6は、波長選択性があるものでもよい。波長選択性とは、フォトダイオード1が受光する入射光の波長が特定のものである場合、複数の粒子がその特定の波長を透過することを意味している。波長選択性を得る例としては、特定の波長に対応する色を複数の粒子6に着色することが挙げられる。
つまり、複数の粒子6は、着色されたものでもよい。この場合、混合ステップは、コーティング剤5へ着色された複数の粒子6を混ぜ合わせるものといえる。さらに、コーティング剤5に関しても、複数の粒子6と同じ波長選択性を有するものであってもよい。よって、混合ステップは、着色されたコーティング剤5へ、コーティング剤5と同じ色が着色された複数の粒子6を混ぜ合わせるものといえる。コーティング剤5又は粒子6のいずれか一方を着色してよいし、それぞれ異なる色を着色してもよい。
実施の形態1に係る光電変換素子及びその製造方法において、凹凸部を形成する粒子6の大きさが均一であってもよいし、粒子6の大きさが不均一であってもよい。また、凹凸部を形成する粒子6が規則的に配置されてもよいし、粒子6の不規則に配置されてもよい。混合ステップは、複数の粒子6が少なくとも二種類の形状のものをコーティング剤5と混ぜ合わせるものといえる。さらに、粒子層13の粒子6は、入射光方向において重複して配置されていてもよいし、長手方向又は短手方向において粒子6と粒子6との間に隙間があってもよい。また、コーティング剤5は長手方向又は短手方向において粒子層13全体に展開していなくてもよく、一部に隙間を有し、光透過層12が露出していてもよい。
よって、実施の形態1に係る光電変換素子及びその製造方法は、入射光の多重反射を低減し、分光感度特性の干渉縞を低減した光電変換素子を得ることができる。つまり、散乱又は屈折した光は、その方向によって光路長が異なるため、表面が平坦である場合と比較して、光の干渉が防止される。光電変換素子は、光電変換部(フォトダイオード部10)と、光電変換部の受光面101上に形成された一層以上の光透過部と、受光面101上の光透過部には光電変換部に入射する光を散乱又は屈折させるための凹凸を形成する粒子6を一つ以上備えている。光電変換部の受光面101上に配置された粒子6による凹凸部が形成され、受光部(フォトダイオード1)に入射した光を拡散させる構成であるので、光電変換部に入射した光の多重反射を低減し、分光感度特性の干渉縞を低減した光電変換素子を提供することができる。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2について図5及び図6を用いて説明する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。実施の形態2に係る光電変換素子及びその製造方法は、フォトダイオード部10が、二列以上の複数のフォトダイオード1が配列され、複数の粒子6は、入射光方向において、対応するフォトダイオード部10の列ごとに、波長選択性の対象波長が異なるものである。例示として、フォトダイオード部10が、三列のものを説明に使用する。実施の形態2では実施の形態1と異なる部分を中心に説明を行い、実施の形態2では実施の形態1及び2で共通する部分の説明は省略している場合がある。
図5は、実施の形態2に係る光電変換素子を示す上面図である。図5は、フォトダイオード1上の光透過層(光透過層11、配線層12)の表面を上面から見た図である。図2と同じく、フォトダイオード1と粒子6との位置関係を明確にするため、その他の構成を省略している。また、フォトダイオード1及び粒子6の符号は、簡略化のために、図6では一つにだけに付し、それ以外は省略する。詳しくは、フォトダイオード1は、フォトダイオード1R、フォトダイオード1G、フォトダイオード1Bの三種類がある。1Rは赤色を受光するためのフォトダイオード1を意味する。1Gは緑色を受光するためのフォトダイオード1を意味する。1Bは青色を受光するためのフォトダイオード1を意味する。また、粒子6は、粒子6R、粒子6G、粒子6Bの三種類がある。6Rは赤色に着色した粒子6を意味する。6Gは緑色に着色した粒子6を意味する。6Bは青色に着色した粒子6を意味する。
図5において、光電変換素子は、複数のフォトダイオード1が一列以上配置されたラインセンサとして利用される素子で、三列の場合を示している。三列が並んでいる方向が、前述の短手方向又は副走査方向(搬送方向)に相当する。複数のフォトダイオード1及び粒子6について詳しくは、フォトダイオード1Rの列とフォトダイオード1Bの列との間に、フォトダイオード1Gの列が配列されている。光電変換素子1は、フォトダイオード1と、フォトダイオード1上に形成された光透過層(光透過層11、配線層12)と、受光面上に配置された、顔料を用いて例えば赤、青、又は緑に着色した粒子6、により構成されている。これにより列ごとに、特定の色に対してのみ信号を出力できる光電変換素子をえることができる。もちろん、コーティング剤5は、列ごとに、複数の粒子6と同じ波長選択性を有するものでもよい。
実施の形態2に係る光電変換素子の製造方法は、複数のフォトダイオード1が少なくとも二列配列されたフォトダイオード部10を覆う光透過層12へ、複数の粒子6を有する粒子層13を形成するものである。実施の形態2の第1積層ステップは、シリコン基板7上にフォトダイオード1の列が二列以上になること以外は、実施の形態1と同じである。実施の形態2の第2積層ステップは、混合ステップ、及び、塗布ステップ(n回のステップ)を有している。nは2以上の正の整数である。混合ステップは、複数の粒子6とコーティング剤5とを混ぜ合わせるものであり、詳しくは、着色された粒子6の色ごとに分けて、コーティング剤5とを混ぜ合わるものである。nが2の場合は、粒子6は二色あることになる。
塗布ステップは、第1塗布ステップから第n塗布ステップまで行うことになる。nが2の場合は、第1塗布ステップとして、フォトダイオード部10の一方の列に対応する光透過層12の部分へ、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布する。第2塗布ステップとして、フォトダイオード部10の他方の列に対応する光透過層12の部分へ、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布する。第1塗布ステップと第2塗布ステップとは、それぞれ異なる波長選択性を有する複数の粒子6を塗布するといえる。また、第1塗布ステップと第2塗布ステップとは、コーティング剤5が、列ごとに複数の粒子6と同じ波長選択性を有するものを塗布するものであってもよい。
図6は、図5に示す電変換素子の製造方法の一部を示す上面図である。図6の上方のシリコン基板8(製造段階)は、第1塗布ステップにおいて、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布した状態を示している。少なくとも粒子6は赤色に着色されたものが使用される。図6の真ん中のシリコン基板9(製造段階)は、第2塗布ステップにおいて、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布した状態を示している。少なくとも粒子6は緑色に着色されたものが使用される。図6の下方のシリコン基板7は、第3塗布ステップにおいて、混合ステップで混ぜ合わせた複数の粒子6及びコーティング剤5を塗布した状態を示している。少なくとも粒子6は緑色に着色されたものが使用される。第1塗布ステップ、第2塗布ステップ、第3塗布ステップのいずれか二つ以上を同時に実施してもよい。
よって、実施の形態2に係る光電変換素子及びその製造方法は、複数のフォトダイオード1の列それぞれに、例えば、異なる色、具体的には、赤、緑、青、の顔料を含んだ粒子6を配置することで、受光面101に入射する光の干渉を防止すると同時に、カラーフィルタとしても機能させることができる。したがって、実施の形態1及び2に係る光電変換素子及びその製造方法は、複数のフォトダイオード1が少なくとも一列配列されたフォトダイオード部10を覆う光透過層12へ、複数の粒子6を有する粒子層13を形成するため、コーティング剤5へ複数の粒子6を混ぜ合わせ、混ぜ合わせた複数の粒子6及び前記コーティング剤5を光透過層12へ塗布することを特徴とし、簡便な構造で、多重反射を抑制する層(粒子層13)が形成できる。
1・・フォトダイオード、1R・・フォトダイオード、1B・・フォトダイオード、
1G・・フォトダイオード、2・・シリコン窒化膜、3・・金属配線(導体配線)、
4・・シリコン酸化膜、5・・コーティング剤、6・・粒子、6R・・粒子、
6G・・粒子、6B・・粒子、7・・シリコン基板(半導体基板)、
8・・シリコン基板(製造段階)、9・・シリコン基板(製造段階)、
10・・フォトダイオード部、101・・受光面、11・・光透過層(保護層)、
12・・配線層、13・・粒子層。

Claims (13)

  1. 複数のフォトダイオードが少なくとも一列配列されたフォトダイオード部と、前記フォトダイオード部を覆う光透過層と、コーティング剤によって固定され、前記光透過層の平坦な表面に凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された複数の粒子を有し、前記光透過層へ入射する入射光を前記複数の粒子によって散乱又は屈折させる粒子層とを備え、前記粒子層は、前記複数の粒子が少なくとも二種類の粒径を有して混在することにより、前記光透過層との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を有し、前記フォトダイオード部は、前記入射光の多重反射が、前記粒子層による散乱又は屈折よって軽減された状態で前記入射光を受光することを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記粒子層は、最外殻の層であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記複数の粒子は、少なくとも二種類の形状のものが混在していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 前記複数の粒子は、波長選択性があるものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記フォトダイオード部は、二列以上の前記複数のフォトダイオードが配列され、前記複数の粒子は、対応する前記フォトダイオード部の列ごとに、前記波長選択性の対象波長が異なるものであることを特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 前記複数の粒子は、着色されたものであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の光電変換素子。
  7. 前記コーティング剤は、前記複数の粒子と同じ前記波長選択性を有するものであることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  8. 複数のフォトダイオードが少なくとも二列配列されたフォトダイオード部を覆う光透過層へ、複数の粒子を有する粒子層を形成する光電変換素子の製造方法であって、前記複数の粒子とコーティング剤とを混ぜ合わせる混合ステップと、前記フォトダイオード部の一方の列に対応する平坦な前記光透過層の部分へ、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布する第1塗布ステップと、前記フォトダイオード部の他方の列に対応する平坦な前記光透過層の部分へ、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布する第2塗布ステップとを備え、前記混合ステップでは、少なくとも二種類の粒径を有する前記複数の粒子を混ぜ合わせ、前記第1塗布ステップと前記第2塗布ステップでは、混ぜ合わされた前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布することにより、平坦な前記光透過層の部分との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  9. 前記混合ステップは、前記複数の粒子が少なくとも二種類の形状のものを前記コーティング剤と混ぜ合わせることを特徴とする請求項8に記載の光電変換素子の製造方法。
  10. 前記第1塗布ステップと前記第2塗布ステップとは、それぞれ異なる波長選択性を有する前記複数の粒子を塗布することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の光電変換素子の製造方法。
  11. 前記第1塗布ステップと前記第2塗布ステップとは、前記コーティング剤が、前記複数の粒子と同じ前記波長選択性を有するものを塗布することを特徴とする請求項10に記載の光電変換素子の製造方法。
  12. 前記混合ステップは、前記コーティング剤へ着色された前記複数の粒子を混ぜ合わせることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の光電変換素子の製造方法。
  13. 複数のフォトダイオードが少なくとも一列配列されたフォトダイオード部を覆う光透過層へ、複数の粒子を有する粒子層を形成する光電変換素子の製造方法であって、コーティング剤へ着色された前記複数の粒子を混ぜ合わせる混合ステップと、前記混合ステップで混ぜ合わせて凸凹を形成するように間隔を空けないで配置された前記複数の粒子及び前記コーティング剤を平坦な前記光透過層へ塗布する塗布ステップとを備え、前記混合ステップでは、少なくとも二種類の粒径を有する前記複数の粒子を混ぜ合わせ、前記塗布ステップでは、混ぜ合わされた前記複数の粒子及び前記コーティング剤を塗布することにより、平坦な前記光透過層との境界面に該境界面の延在方向へ不規則な形状で凹凸する凹凸部分を形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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