JP7372680B2 - 慢性閉塞性肺疾患の急性増悪の予防または減少における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-n-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの使用 - Google Patents

慢性閉塞性肺疾患の急性増悪の予防または減少における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-n-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの使用 Download PDF

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Description

本発明は、有機化合物およびそれらの医薬としての使用に関し、より具体的には、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の新規の使用、すなわち、慢性閉塞性肺疾患の急性増悪の予防または減少に関する。
インターロイキン-1(IL-1)、IL6、IL-8およびTNF-αを含む多数のサイトカインは、炎症反応に関与する。IL-1およびTNF-αのようなサイトカインの過剰産生は、慢性閉塞性肺疾患の急性増悪(AECOPD)を含む広範な疾患に関係する。
ヒト患者におけるエビデンスは、サイトカインのタンパク質アンタゴニストが慢性炎症疾患を処置するのに有効であることを示す。国際公開第2005/009973号パンフレットは、サイトカイン阻害活性を有する、様々なピラソールおよびイミダゾールをベースとした化合物またはその医薬的に許容される誘導体を開示している。国際公開第2005/009973号パンフレットは、このような化合物を、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む、p38キナーゼ、特にp38αおよびβキナーゼに関連する状態を処置するために使用することができることを開示している。国際公開第2005/009973号パンフレットは、1つのこのような新規のピラゾールをベースとしたp38キナーゼ阻害剤として3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを開示しており、その調製のための工程を記載している。3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドは、以下の化学構造を有する。
この化合物は、BCT197としても既知である。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)および慢性閉塞性肺疾患の急性増悪(AECOPD)は、別の徴候であり、または少なくとも異なる処置を要する別の疾患状態に関係する。COPDの急性増悪は、死亡率の増大、肺機能の加速度的な低下、および生活の質の悪化に関連する。
国際公開第2013/139809号パンフレットは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドおよびその医薬的に許容される誘導体の使用、およびAECOPDを処置することにおけるこれらの化合物の使用を開示している。3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの単回経口用量を投与し、AECOPDの安定な疾患状態への回復に対する効果を研究した。経口投与される単回用量は、安定な疾患状態への回復を促進する。
本発明の投薬レジメンが、COPDの急性増悪の再発を予防し再発率を減少させるのに特に有効であることが、驚くべきことに見出された。
第1の態様では、本発明は、COPDを患うヒト患者の処置のための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの1回または複数の有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の1回または複数の有効用量の投与を繰り返すことを含む、医薬組成物を提供する。
以降、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドへの論及は、化合物それ自体およびその医薬的に許容される誘導体への論及を含むこととする。
第2の態様では、本発明は、COPDを患うヒト患者の処置のための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者にその3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量の投与を繰り返すことを含む、医薬組成物を提供する。
第3の態様では、本発明は、ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法であって、ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量の投与を繰り返すことを含む、方法を提供する。
第4の態様では、本発明は、ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法であって、(a)ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること;(b)(先行する投与の開始から測定して)少なくとも1カ月の期間、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの投与を中止すること;および(c)ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、方法を提供する。
第5の態様では、本発明は、COPDの急性増悪を患うまたはCOPDの急性増悪を発症するリスクがあるヒト患者の処置のための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの1回または複数の有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の1回または複数の有効用量の投与を繰り返すことを含む、医薬組成物を提供する。
第6の態様では、本発明は、COPDの急性増悪を患うヒト患者におけるCOPDの急性増悪の再発予防のための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物を提供する。ヒト患者は、投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後少なくとも30日間、または少なくとも60日間、または少なくとも90日間、または少なくとも120日間、または少なくとも150日間、または少なくとも180日間、COPDの急性増悪の再発を患っていなくてもよい。先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量の投与を繰り返してもよい。
第7の態様では、本発明は、COPDの急性増悪を患うヒト患者におけるCOPDの急性増悪の処置不成功の予防のための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物を提供する。ヒト患者は、投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後1日間以内、好ましくは投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後2日間以内、より好ましくは5日間以内、より好ましくは7日間以内、最も好ましくは14日間以内に、処置不成功に苦しんでいなくてもよい。先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量の投与を繰り返してもよい。
本発明はまた、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の少なくとも1回または少なくとも3回の治療的有効用量、および、上記の番号付けされた本発明の態様のいずれかにより少なくとも1回の用量または少なくとも3回の用量を投与するための指針を含む、上記の番号付けされた本発明の態様のいずれかによりヒト患者を処置するための説明書を含むキットを提供する。
本質的に、本発明の処置は、AECOPDの予防処置である。本発明の処置は、AECOPDを予防または減少させるための低頻度維持療法に等しい。3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの組成物の初回の投与(すなわち、単回または7日以内の最初の期間にわたり投与される複数用量のコース)は、第1の投与として既知となる。これは本質的には、処置をやめた(「休止」)後、少なくとも1カ月後にさらなる投与の期間が行われるまで3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを用いる処置がなされない、投与の期間である。第1の投与の開始の少なくとも1カ月後に行われる3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの投与の繰り返し期間は、第2の投与として既知となる。第2の投与後に行われる3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの任意の追加投与は、さらなるまたは番号付けされた投与(例えば、第3、第4、第5の投与等)として既知となる。
投与の期間中、すなわち第1の投与において、患者は1回または複数の用量を服用する。これらは、単回用量または用量のコース(複数の用量が服用される)として言及される。
よって、好ましい一実施形態では、各投与の期間中、すなわち、第1、第2または第3の投与の期間中、3回の別個の用量のコースが、7日以内の期間で服用される。
さらなる好ましい一実施形態では、各投与の期間中、すなわち、第1、第2または第3の投与の期間中、3回の別個の用量のコースが、5日以内の期間で服用される。
本発明の任意の先行する態様に関して、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止は、先行する投与の開始から、好ましくは少なくとも2カ月、好ましくは約3カ月である。処置の休止はまた、より長くてもよく、例えば先行する投与の開始後少なくとも4、5、または6カ月であってもよい。最も好ましくは、繰り返し投与(すなわち、第2、第3、第4等の投与)は、先行する投与の開始の約3カ月(+または-1週間)後に服用される。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止は、先行する投与の開始後、好ましくは7カ月未満、より好ましくは6カ月未満、より好ましくは5カ月未満、より好ましくは4カ月未満である。
好ましくは、上記の任意の態様による組成物または方法は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、4日目および7日目になされる。本発明の非常に好ましい一実施形態では、上記の任意の態様による組成物または方法は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体を含む3回の別個の用量の医薬組成物を、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、5日間の期間にわたり投与することを含む。
最も好ましい一実施形態では、上記の任意の態様による組成物または方法は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体を含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、3日目および5日目になされる。
上記の実施形態では、3回の別個の用量は、上記で定義したような第1、第2、第3またはさらなる投与に関連する投与を構成する。よって、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量の各「投与」は、その後、定義されるときに処置の休止によって中断される。その後、3回の用量のさらなる「投与」が行われ、続いてさらなる処置の休止等が行われてもよい。続いて処置の休止が行われるこのような順次投与の結果、さらなるCOPDの急性増悪が有効に減少または消失する。
好ましくは、上記の任意の態様による組成物または方法は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の第1の投与の開始の3カ月後に、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第2の投与を投与することを含む。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の第1および第2の投与後に、さらなる繰り返し投与を行ってもよい。例えば、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの繰り返し投与は、長期にわたってもよい。したがって、患者は、第1、第2、第3、第4…第nの投与を受けてもよく、nは5から150の整数である。
Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)は、気管支拡張剤使用後のFEVに基づき、COPDにおける気流制限の重症度を、GOLD 1~GOLD 4の4つのカテゴリーに分類した。Pocket guide to COPD diagnosis, management and prevention, A guide for health care professionals, Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease, Inc, 2016。本発明の組成物、方法およびキットは、COPD 3およびCOPD 4の処置において特に有用であることを意図し、COPD 3またはCOPD 4に及ぼうとしているCOPD 2の患者においても特に有用であることを意図しており、すなわちGOLD 3および4ステージの疾患を予防するために使用される。各増悪を伴うと、患者は呼吸機能のベースラインレベルに達する可能性が低くなることが既知である。このことは、患者がより重症の急性増悪を有するほど、増悪が軽減するのにより長くかかるようになり、増悪前の健康状態に戻る可能性がより低くなり、より高頻度な急性増悪への感受性が増大し、増悪毎に悪化し、生活の質が低減することとなるという悪循環をもたらす。これは致死的となり得る。これらの特定の患者において、任意の追加の第4の用量を、以前の3回の用量に加えて、しかし同じ7日間の期間中に与えてもよい。
本発明はまた、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の少なくとも6回の別個の治療的有効用量、およびCOPDを患うヒト患者を処置するための説明書を含み、前記説明書は第1、第2および第3の用量を、別個に、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、7日以内の期間にわたり投与するための指針、ならびに第4、第5および第6の用量を、別個に、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、7日以内の期間にわたり投与するための指針を含み、前記第4の用量は第1の用量の投与の少なくとも1カ月後に投与される、キットを提供する。
本発明はまた、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量、およびAECOPDを患うヒト患者を処置するための説明書を含むキットを提供し、前記患者は2%未満の血中好酸球を有し、前記説明書は、前記用量を、別個に、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、7日以内の期間にわたり投与するための指針を含む。好ましい一実施形態では、投与は、1日目、3日目および5日目になされる。
好ましい一実施形態では、COPDを患うヒト患者を処置するための医薬組成物であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること;3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの投与を、約3カ月(+または-1週間)の期間停止すること、および患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドのさらなる3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物を提供する。
さらなる好ましい一実施形態では、ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法であって、患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること;3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの投与を、約7~13週間、より好ましくは10~12週間の期間停止すること、および患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドのさらなる3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、方法を提供する。
入院を要した新たなCOPDの急性増悪の発生を示す図である。 入院を要しなかった新たなCOPDの急性増悪の発生を示す図である。 高好酸球サブグループ(Eos>2%)における、再入院を要した新たなCOPDの急性増悪の発生を示す図である。 高好酸球サブグループ(Eos>2%)における、高感度C反応性タンパク質(hsCRP)の血中濃度の平均差を示す図である。 好酸球2%未満のグループ(Eos<2%)における、hsCRPの血中濃度の平均差を示す図である。 分集団を合わせた(Eos>2%および<2%を合わせた)、hsCRPの血中濃度の平均差を示す図である。 14日目までの、リンパ球の血中濃度の変化を示す図である。 14日目までの、好中球の血中濃度の変化を示す図である。 56日目までの、好中球の血中濃度のベースラインからの差を示す図である。 好酸球2%超の分集団中(左側「a」は好酸球数<2%、右側「b」は好酸球数>2%)の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを用いる処置への反応の比較を示す図である。 高用量レジメン、低用量レジメンおよびプラセボについての、ベースラインから7日目までのFEV1における比較を示す図である。 血中好酸球数が2%未満(Eos<2%)でありCOPDの急性増悪を有する患者における、高感度C反応性タンパク質(hsCRP)の血中濃度における差を示す図である。 血中好酸球数が2%未満(Eos<2%)でありCOPDの急性増悪を有する患者における、フィブリノーゲンの血中濃度における差を示す図である。
本発明の詳細な説明
本発明は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の新規の使用、すなわち、慢性閉塞性肺疾患の増悪の予防または減少に関係する。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドは、本明細書において、BCT197として既知である。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)および慢性閉塞性肺疾患の急性増悪(AECOPD)は、別の徴候であり、または少なくとも異なる処置を要する別の疾患状態に関係する。
COPDは、通常進行性であり、ガスの有害な粒子に対する気道および肺における強化された慢性炎症反応と関連する持続的な気流制限により特徴付けられる、一般的な予防可能かつ処置可能な疾患である。COPDは、世界中で8千万を超える人々に影響を与える。COPDは、現在世界で4番目に多い死因であり、2030年までに3番目に多い死因になると予測されている。本疾患の特徴的な症状には、呼吸困難、慢性咳および慢性痰産生が挙げられる。これらのうち呼吸困難は、通常、最も顕著かつ苦痛な症状である。COPDの主な病態生理学的特性は、換気量増大中の肺過膨脹および動的肺過膨脹として示される、呼気気流制限および空気とらえ込み現象である。この肺過膨脹は呼吸困難の原因となり、結果として疾患の安定中の活動制限が生じる。疾患が進行するにつれて、呼吸困難および他の症状の重症度が増大し、患者の生活の質が低減する。
COPDのその安定な慢性疾患状態における処置は、典型的に、長時間作用性気管支拡張薬、例えば長時間作用性β2アゴニスト(LABA)もしくは長時間作用性ムスカリン作動性アンタゴニスト(LAMA)単独またはコルチコステロイド(ICS)との組合せを患者が自己投与することを伴う。これらの化合物は、一般的に、1つまたは複数の吸入装置を使用する1日最大4回の肺内投与のために製剤化される。このような処置は、維持療法を提供することを意図したものであり、症状を緩和し、急性増悪を予防するのに役立つ。
COPD、特に中等度または重度のCOPDを有する患者は、急性増悪、すなわち、患者が安定状態に回復するために入院を要する、患者の状態の突然かつ重篤な悪化を経験し得る。医師は典型的に、急性増悪を経験している患者を経口ステロイド(例えば、プレドニゾン)および/または抗生物質および/または酸素を用いて処置するが、特に経口ステロイドについての臨床的利点は最低限である。平均して、患者は以前の安定疾患状態へと回復するために8.4日の入院を要することとなるが、これは臨床診療および入院費用の差により、国毎に変動する。時には、回復は完全ではない。一部の急性増悪は、致死性を示す。
本発明によると、好ましくは、7日間の期間にわたり投与されることとなる、投与可能な用量、好ましくは単位用量が存在し、各用量の投与の間が少なくとも1日おきでなければならない。好ましくは、用量の投与は1日毎に行われる。好ましくは、各別個の用量は、各投与の間に少なくとも36時間の期間、好ましくは各投与の間に少なくとも42時間を有する。第1の投与の好ましい投与スケジュールには、1日目、3日目、5日目;1日目、3日目、6日目;1日目、3日目、7日目;1日目、4日目、6日目;1日目、4日目、7日目;または1日目、5日目、7日目が挙げられる。最も好ましくは、投与スケジュールには、1日目、3日目、5日目または1日目、3日目、6日目が挙げられる。最も好ましくは、投与は、1日目、3日目および5日目になされる。
第2の投与の好ましい投与スケジュールには、第1の用量をこの3回の用量の投与グループ中で服用するときに対して、1日目、3日目、5日目;1日目、3日目、6日目;1日目、3日目、7日目;1日目、4日目、6日目;1日目、4日目、7日目;または1日目、5日目、7日目が挙げられる。最も好ましくは、投与スケジュールには、1日目、3日目、5日目または1日目、3日目、6日目が挙げられる。最も好ましくは、投与は、1日目、3日目および5日目になされる。
類似した投薬スケジュールは、(このようなその後の投与がすべて行われる場合)各3回の用量のグループにおける第2およびその後の投与に適用する。
国際公開第2017/153702号パンフレットの図1から4は、それぞれ1日目、4日目および7日目に与えられる3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドについての用量プロファイルを示す。
非常に好ましい一実施形態では、上記に開示されている方法、組成物またはキットのいずれかは、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、3回の用量を別個に5から7日間の期間にわたり投与することを含む。好ましくは、投与は、1日目、3日目および5日目になされる。
3回の用量の各々は、非経口、経口または肺内送達のためのものである。好ましくは、経口剤形は、経口の液体、懸濁液、エリキシル剤、または錠剤、カプセル剤および舌下錠のような固体剤形を含む。好ましくは、経口用量の各々は、同一の物理的形状、すなわち、固体経口剤形、液体経口剤形、注入またはDPIである。注入、または非経口投薬は、皮下、筋肉内および静脈内の注入を含む。重篤な急性増悪の場合、患者は、錠剤、カプセル剤、舌下錠等の固体経口剤形を受け付けることが不可能であり、そのため第1の投与は経口溶液、経口懸濁液または非経口投与により与えられてもよく、その後の投与は同一の送達ビヒクルにより与えられるか、患者が錠剤またはカプセル剤または舌下錠のような代替の送達ビヒクルを受け付けることが可能となれば、これらの剤形により与えられてもよいことが、当業者に理解されることとなる。好ましくは、3回の用量の投与レジメンにおける用量の各々は、経口または非経口の送達に好適である。より好ましくは、3回の用量の投与レジメンにおける用量の各々は、経口送達に好適である。さらにより好ましくは、用量の各々は、経口固形剤形である。最も好ましくは、用量の各々は、カプセル剤または錠剤である。
液体経口剤形という用語は、溶液または懸濁液製剤の形態での投与を意味することを意図する。肺内送達は、通常、粉末または溶液の吸入を介する。当業者は、肺内送達を提供するために使用することができる工程および賦形剤を理解する。原薬は、微粒子化されてもよい。
好ましくは、3回の用量を患者に7日間(好ましくは5日間)の期間にわたり患者に投与した後に処置を中止する。好ましくは、本発明の第2またはさらなる投薬レジメンが投与される前に、少なくとも3週間、好ましくは約3カ月(+または-1週間)の隔たりが存在する。一部の実施形態では、本発明の第2またはさらなる投薬レジメンが投与される前に、少なくとも2週間、好ましくは少なくとも4週間、好ましくは少なくとも3カ月、最も好ましくはCOPDのさらなる増悪が起こるまでの隔たりが存在する。
本発明による組成物、方法およびキットは、COPDの急性増悪を予防または減少させるのに特に有効であることが見出された。一実施形態では、症状を軽減することは、増悪の頻度を減少させることを含む。本発明による投薬レジメンは、AECOPDにおいて急性増悪間の時間を延長するのに特に有効であることが見出された。本発明による処置は、炎症マーカーのベースラインレベルをより急速に達成し、次にCOPDの次の増悪までの時間の長さを増大し、患者のより良好な健康状態をもたらすことが示された。
本発明の番号付けされた態様のいずれかによる特に好ましい一実施形態では、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの用量は、3回の別個の投与の間にわたり減少する。これは、下降型投薬レジメンと称され得る。よって、好ましい一実施形態では、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最初の用量は、その後の用量のいずれかよりも少なくとも20%大きく、その後の用量よりも好ましくは少なくとも30%大きく、より好ましくは40%大きく、最も好ましくは50%から100%の間で大きい。第3の用量は、第2の用量よりも小さい用量とすることができる。好ましくは、第2および第3の用量は、ほぼ同一の重量である。よって、好ましくは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の用量と第2および/または第3の用量のいずれかとの比は、1:0.8~1:0.2、好ましくは1:0.6~1:0.4の範囲である。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の治療的に有効な経口用量は、経口で与えられるとき、好ましくは10mg~75mg、好ましくは20mg~75mg、好ましくは35mg~75mgの範囲、例えば約25、30、35、40、50、60、70または75mgである。
本発明の第1の態様によると、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の治療的に有効な経口単位用量は、経口で与えられるとき、好ましくは10mg~75mgの範囲、好ましくは20mg~75mg、好ましくは35mg~75mg、例えば約25、30、35、40、50、60、70または75mg、最も好ましくは両端を含めて40mgから75mgの間の範囲である。
上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の経口用量は、10mg~75mg、好ましくは20mg~80mg、好ましくは35mg~75mgの範囲である。最も好ましくは、第1の経口用量は、75mgである。
好ましくは、用量の各々は、同一の物理的形状である。好ましくは、用量の各々は、同一の経路を介して投与される。
上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第2の経口用量は、5mg~60mg、好ましくは10mg~50mg、好ましくは20mg~40mgの範囲である。最も好ましくは、第2の経口用量は、40mgである。
上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第3の経口用量は、5mg~60mg、好ましくは10mg~50mg、好ましくは20mg~40mgの範囲である。最も好ましくは、第3の経口用量は、40mgである。
上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは、第1の用量が第2または第3の用量いずれかよりも大きいことを条件として、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の経口用量は40mg~75mgの範囲であり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第2の用量は20mg~40mgの範囲であり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第3の用量は20mg~40mgの範囲である。より好ましくは、第1の経口用量は50mg~75mgであり、第2および第3の用量が30~60mgで続き、最も好ましくは第2および第3の用量は約40mgである。最も好ましくは、第2および第3の用量は、同一の用量である。
一実施形態では、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の経口用量は約75mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第2の経口用量は約40mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第3の経口用量は約40mgである。
本発明の番号付けされた態様のいずれかによる投薬レジメン、特に下降型投薬レジメンは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドについての薬物動態(pk)プロファイルを提供し、用量は、約1.0~約9.0μM、好ましくは約2.0~約6.0μMの平均Cmaxを達成する。さらに、99%超の酵素阻害は、好ましくは第1の用量の投与に続き3日間より多く、好ましくは第1の用量に続き5日間より多く達成される。
非経口で投与される場合、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の治療的有効用量は、好ましくは15mg~60mg、好ましくは18mg~50mgの範囲、例えば約18、20、25、30、35、40である。上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の非経口用量は、30~60mg、好ましくは30mg~50mg、好ましくは35mg~45mgの範囲、最も好ましくは40mgである。
上記で言及される下降型投薬レジメンでは、好ましくは3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の第2の非経口用量は、5mg~40mg、好ましくは5mg~30mg、より好ましくは10mg~30mgの範囲、最も好ましくは20mgである。好ましくは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の第3の非経口用量は、5mg~40mg、好ましくは5mg~30mg、より好ましくは10mg~30mgの範囲、最も好ましくは20mgである。好ましくは、第2および第3の用量は、同一である。
好ましくは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1の非経口用量は約40mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第2の非経口用量は約20mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第3の非経口用量は約20mgである。
本発明のキット実施形態によると、個々の剤形を、どの順番で剤形を服用すべきか示すために任意選択でラベルをつけた1つまたは複数の包装中に含有することができる。例えば、1つまたは複数の包装に、「用量1」、「用量2」、「用量3」とラベルをつけてもよい。代わりに、用量に、「1日目」、「3日目」、「5日目」等のラベルをつけてもよい。
好ましくは、本発明の組成物、方法またはキット中の各用量は、即時放出性製剤である。本発明の組成物、方法またはキットは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその誘導体の血中レベルを急速に増大するために、即時放出性製剤であるより大きな第1の用量を含んでもよく、両方ともより低力価の即時放出性製剤である第2および第3の用量を続けてもよい。
本発明の任意の態様による投薬レジメンが、COPDの急性増悪を患うまたはCOPDの急性増悪を発症するリスクがある特定の患者の分集団を処置するのに特に有効であることが、驚くべきことに見出された。特に、2%未満の血中好酸球を有する患者集団は、ステロイド抵抗性であり、したがって標準治療処置に抵抗性であると考えられる。本発明は、この患者集団を首尾よく処置することに特に利点を見出す。高レベルの痰または血中好酸球(末梢血液中に2%以上の白血球または血液1マイクロリットル当たり150個を超える細胞により定義される)を有する患者は、コルチコステロイドに対して良好な臨床反応を示し、逆に2%未満の血中好酸球(1マイクロリットル当たり約150個未満の白血球と等しい)を有する患者は、全身性コルチコステロイドに対して抵抗性を示し、治療選択肢が制限され、したがって高いアンメットニーズを有し(Bafadhel, McKenna, Terry, et al.: Biomarkers in COPD Exacerbations, 2011; American Journal Of Respiratory And Critical Care Medicine Vol 184, pp. 662-671;およびAm J Respir Crit Care Med Vol 186, Iss. 1, pp 48-55, Jul 1, 2012)、コルチコステロイドを用いた抗炎症処置により奏効する(Singh et al, Eur Respir J 2014; 44: 1697-1700)。したがって、この患者分集団について、有効な処置についての長年にわたる切実な必要性が存在する。本発明は、血中好酸球濃度が2%未満である患者を処置することに有効である。
本発明全体を通じて、好酸球レベルは、末梢血液中の白血球のパーセンテージとして表される。よって、ヒト患者が2%未満の血中好酸球を有すると述べられるとき、これは末梢血液中の白血球のパーセンテージである。
さらなる一実施形態では、患者は、別個の用量の開始前に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド療法を受けていない。
一実施形態では、本発明の投薬レジメンは、単独で使用されてもよく、または、限定されないが、ステロイドおよび/またはβ2アドレナリンアゴニストおよび/またはムスカリンアンタゴニストの使用を典型的に伴う標準治療(SoC)処置との組合せで使用されてもよい。患者が感染を有する場合に、抗生物質を追加して投与してもよい。
一実施形態では、医薬組成物は、乾燥粉末製剤の形態である。この実施形態では、用量は、好ましくは乾燥粉末吸入器から投与される。
一実施形態では、医薬組成物は、経口固形剤形の形態、好ましくは錠剤またはカプセル剤である。
一実施形態では、医薬組成物は、1つまたは複数の医薬的に許容される賦形剤を含む。よって、本発明による使用のための医薬組成物は、活性化合物を医薬的に使用することができる調製物へと処理することを促進する賦形剤および助剤を含む1つまたは複数の生理学的に許容される担体を使用して、従来の様式で製剤化されてもよい。これらの医薬組成物は、それ自身が既知である様式、例えば、従来の混合、溶解、造粒化、糖衣作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、包括または凍結乾燥工程によって製造されてもよい。適切な製剤化は、選択された投与経路に依存する。
本発明の組成物を経口固形剤形として製剤化するとき、好ましくは、組成物はカプセル剤または錠剤である。好ましくは、以下も本発明のカプセル形態に含有される。
カプセル剤の重量に対して好ましくは5から60重量%である、充てん剤および流動調節剤。例えば考えられ得る充てん剤は、デンプン、セルロース、乳糖、ショ糖、果糖、ソルビトール、マンニトール、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウムまたは酸化マグネシウムである。好ましくは、5~50重量%が、カプセル剤または錠剤の重量に対して使用される。
例えば考えられ得る流動調節剤は、微結晶セルロース、乳糖、ポリグリコール、デンプン、セルロース、タルク、タルクシリコニサタム(talcum siliconisatum)、カルシウムアラキネート(calcium arachinate)またはステアリン酸カルシウム、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリン酸、ラウリン酸である。流動調節剤が充てん剤としても作用しない場合、好ましくは、0.5~10重量%が、ここでカプセル剤または錠剤の重量に対して使用される。
崩壊剤:例えば、アルギン酸塩、デンプン(コーンスターチ)、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルポリピロリドン、ウルトラアミロペクチン、ベトナイト(betonite)で作られたものが使用される。好ましくは、1~10重量%が、カプセル剤または錠剤の重量に対して使用される。
抗付着剤:例えば、グリコール、タルク、タルクシリコニサタム、タルクステアリニカム(talcum stearinicum)、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸で作られたものが使用される。好ましくは、0.1~10重量%が、カプセル剤または錠剤の重量に対して使用される。
結合剤:例えば、ゼラチン、セルロースエーテル、アミロースペクチン、セルロース、デキストロース、ポリグリコール、トラガント。好ましくは、カプセル剤または錠剤の重量に対して0.1~80重量%で作られたものが使用される。
錠剤ならびにカプセル剤は、既知の様式でコーティングによって提供されてもよい。水性分散液もしくは水溶液から、または例えば、エタノール、イソプロパノール、アセトン、エーテル、ジクロロメタンまたはメタノールのような有機溶媒中の溶液もしくは分散液から得られた、錠剤またはカプセル剤に適用され得る、水溶性の、膨潤性の、水不溶性または胃液抵抗性のコーティングを適用することが可能である。
本発明の組成物が乾燥粉末製剤として製剤化される場合、一実施形態では、本組成物は、さらに、力制御剤を含む。
力制御剤は、粉末製剤内の微粒子間で凝集を減少させ、それによって、乾燥粉末吸入器から得られた粉末を分配した後、解砕を促進する薬剤である。
好適な力制御剤は、国際公開第96/23485号パンフレットおよび国際公開第2005/105043号パンフレットに開示されており、これらは、物質が常に肺に到達するわけではないという事実にも関わらず、典型的に、生理的に許容される物質からなる。
力制御剤は、ステアリン酸金属塩、またはその誘導体、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムまたはステアリル乳酸ナトリウムを含んでもよい。有利には、力制御剤は、ステアリン酸金属塩を含む。例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウムまたはステアリン酸リチウムである。挙げることができる特定の一実施形態では、添加物質は、ステアリン酸マグネシウムを含むまたはそれからなる。
力制御剤は、1つまたは複数の界面活性物質、特に、水溶性でも水分散性であってもよい、固形状態で界面活性である物質、例えば、レシチン、特に、大豆レシチン、または実質的に水不溶性の、例えば、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ベヘン酸のような固体状態の脂肪酸またはベヘン酸グリセリルのようなそれらの誘導体(例えば、エステルおよび塩)を含むまたはそれらからなってもよい。このような物質の特定の例は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロールであり、天然のおよび合成の肺表面活性剤の他の例;ラウリン酸およびその塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム;Dynsan 118およびCutina HRのようなトリグリセリド;ならびに一般に糖エステルである。代わりに、力制御剤は、コレステロールであってもよい。
他の可能な力制御剤は、安息香酸ナトリウム、室温で固体である硬化油、タルク、二酸化チタン、二酸化アルミニウム、二酸化ケイ素およびデンプンを含む。力制御剤としても有用なものは、皮膜形成剤、脂肪酸およびこれらの誘導体、ならびに脂質および脂質様物質である。
本発明の組成物が、乾燥粉末製剤として製剤化される場合、一実施形態では、組成物は、さらに担体を含む。さらなる一実施形態では、担体は、乳糖一水和物のような乳糖を含む。
本発明の経口液体製剤は、経口溶液または懸濁液の形態であってもよい。液体形態で投与される場合、水、石油、ラッカセイ油、鉱油、ダイズ油もしくはゴマ油のような動物もしくは植物起源の油または合成油のような、液体担体を加えてもよい。医薬組成物の液体形態は、生理食塩水、デキストロースまたは他のサッカライド溶液、またはエチレングリコール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのようなグリコールをさらに含有してもよい。液体形態で投与される場合、医薬組成物は、約0.5から90重量%の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド、好ましくは、約1から50%の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを含有する。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその誘導体が静脈内または皮下注入により投与されるとき、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその誘導体は、非経口で許容される水溶液の形態である。pH、等張性、安定性等を正当に考慮されているこのような非経口で許容される溶液の調製は、当技術分野の範囲内である。静脈内または皮下注入用の好ましい医薬組成物は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体に加えて、塩化ナトリウム注入剤、リンゲル注入剤、デキストロース注入剤、デキストロースおよび塩化ナトリウム注入剤、乳酸化リンゲル注入剤、または当技術分野で既知の他のビヒクルのような等張ビヒクルを含有するべきである。本発明の医薬組成物はまた、安定剤、保存剤、緩衝液、酸化防止剤、または当業者に既知の他の添加物を含有してもよい。注入の場合、本発明の薬剤は、水溶液、好ましくは、ハンクス液、リンゲル液、または生理食塩緩衝液のような生理的に適合性の緩衝液に製剤化してもよい。
経粘膜投与の場合、浸透させるべき関門に適する浸透剤は、製剤に使用される。このような浸透剤は、当技術分野で一般に既知である。
本発明の製剤は、唯一の医薬活性のある薬剤として、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを含んでもよい。代わりに、製剤は、1つまたは複数のさらなる活性薬剤を含んでもよい。追加の活性薬剤は、例えば、以下を含んでもよい。
1)例えば、アルクロメタゾン(alcometasone)、ベクロメタゾン、ベクロメタゾンジプロピオン酸エステル、ベタメタゾン、ブデソニド、クロベタゾール、デフラザコート、ジフルコルトロン、デソキシメタゾン(desoxymethasone)、デキサメタゾン、フルドロコルチゾン、フルニソリド、フルオシノロン、フルオメソロン、フルチカゾン、フルチカゾンプロピオン酸エステル、フルチカゾンフロ酸エステル、モメタゾンフロ酸エステル、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、ナンドロロンデカン酸エステル、ネオマイシン硫酸塩、リメキソロン、メチルプレドニゾロンおよびプレドニゾロンのようなステロイド薬;
2)例えば、メトロニダゾール、スルファジアジン、トリクロサン、ネオマイシン、アモキシシリン、アムホテリシン、クリンダマイシン、アクラルビシン、ダクチノマイシン、ナイスタチン、ムピロシンおよびクロルヘキシジンのような抗生物質および抗菌剤;
3)例えば、二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、アポモルフィンおよびニコチンのような全身的に活性な薬物;
4)例えば、アゼラスチン、クロルフェニラミン、アステミゾール、セチチジン(cetitizine)、シンナリジン、デスロラタジン、ロラタジン、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、フェキソフェナジン、ケトチフェン、プロメタジン、トリメプラジンおよびテルフェナジンのような抗ヒスタミン薬;
5)例えば、ピロキシカム、ベンジダミン、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェン、イブプロフェン、ヘパリノイド、ネドクロミル、ナトリウムクロモグリケート(sodium cromoglycate)、ファサフンジン(fasafungine)およびヨードキサミド(iodoxamide)のような抗炎症剤;
6)例えば、アトロピン、ベンザトロピン、ビペリデン、シクロペントレート(cyclopentolate)、オキシブチニン(oxybutinin)、オルフェナジン塩酸塩(orphenadine hydrochloride)、プロシクリジン、プロパンテリン、プロピベリン、チオトロピウム、トロピカミド、トロスピウム、イプラトロピウム臭化物、GSK573719およびオキシトロプリウム臭化物(oxitroprium bromide)のような抗ムスカリン/抗コリン薬;
7)サルブタモール、フェノテロール、フォルモテロール、インダカテロール、ビランテロールおよびサルメテロールのような気管支拡張剤;
8)アドレナリン、ノルアドレナリン、デキサンフェタミン、ディピレフィン、ドブタミン、ドペキサミン、フェニレフリン、イソプレナリン、ドパミン、プソイドエフェドリン、トラマゾリンおよびキシロメタゾリンのような交感神経刺激薬;
9)例えば、ブプレノルフィン、デキストロモラミド、ジアモルヒネ、コデインリン酸塩、デキストロプロポキシフェン、ジヒドロコデイン、パパベレタム、ホルコデイン(pholcodeine)、ロペラミド、フェンタニル、メサドン、モルヒネ、オキシコドン、フェナゾシン、ペチジンおよび制吐薬とそれらの組合せのような疼痛管理用のような鎮静剤;
10)クロニジン、コジン(codine)、コプロキサモール(coproxamol)、デキストロプロポキシペン(dextropropoxypene)、エルゴタミン、スマトリプタン、トラマドールおよび非ステロイド性抗炎症薬のような鎮痛薬および片頭痛を処置するための薬物;
11)前述のいずれかの医薬的に許容される塩。
好ましくは、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドが、同時投与されるまたは他の有効成分を使用する処置に加えられるとき、このような他の有効成分は、ステロイド薬、抗生物質およびそれらの混合物から好ましくは選択される。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドのすべての立体異性体は、混合物としてまたは純粋なもしくはほぼ純粋な形態が考えられる。本明細書で使用される場合、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドは、すべての可能な立体異性体およびそれらの混合物を包含する。これは、ラセミ体および特定の活性を有する単離された光学異性体を包含する。ラセミ体は、例えば、分別晶出、ジアステレオマー誘導体の分離もしくは結晶化またはキラルカラムクロマトグラフィーによる分離のような物理的方法により分離することができる。個々の光学異性体は、例えば、光学活性酸との塩形成、その後の結晶化のような従来の方法から得られたラセミ体から得ることができる。3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドはまた、プロドラッグの形態を有してもよい。in vivoで変換され生理活性薬剤を提供する任意の化合物は、プロドラッグである。プロドラッグの様々な形態は、当技術分野で周知である。
用語
別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されているものと同一の意味を有する。
本明細書において使用される用語は、以下の意味を有する。
本明細書において使用される場合、「慢性閉塞性肺疾患」または「COPD」は、通常進行性であり、ガスの有害な粒子に対する気道および肺における強化された慢性炎症反応と関係する持続的な気流制限により特徴付けられる、一般的な予防可能かつ処置可能な疾患である。本疾患の特徴的な症状には、呼吸困難、慢性咳および慢性痰産生が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「慢性閉塞性肺疾患の急性増悪」または「AECOPD」は、典型的に、安定なCOPDに対して気流の低減および肺過膨脹の増大を伴う、慢性閉塞性肺疾患の症状のいずれかの突然の悪化を意味する。一般に急性増悪は、患者のウェルビーイングに対して実質的な悪影響を有し、典型的に、患者を以前の安定疾患状態へと回復させる試みで、患者が病院内での緊急の医学的処置を受けることを要する。
本明細書において使用される場合、「COPDの急性増悪の再発」は、第1(または第2、第3、第n)のCOPDの急性増悪を処置するための3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1(または第2、第3、第n)の投与における最終用量後少なくとも15日間に患者が患う、COPDの急性増悪の発生を意味する。したがって、COPDの急性増悪の再発の予防は、第1(または第2、第3、第n)のCOPDの急性増悪を処置するための3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの第1(または第2、第3、第n)の投与における最終用量の後15日以上、患者がCOPDの急性増悪の発生を患わないことを意味する。
本明細書において使用される場合、「COPDの急性増悪の処置不成功」は、典型的に、安定なCOPDに対して気流の低減および肺過膨脹の増大を伴う、投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後14日間以内の、慢性閉塞性肺疾患の症状のいずれかの悪化であって、その結果、患者がCOPDの急性増悪に対するさらなる処置を受けなければならないことを意味する。
本明細書において使用される場合、「医薬的に許容される誘導体」は、薬学的製品の有効成分としての使用に好適な、当該の治療的に活性な化合物の誘導体を意味する。
本明細書において使用される場合、「1秒間の努力呼気肺活量」または「FEV」は、肺活量計により測定される、完全吸気後に1秒間で強制的に呼出される空気の量である。「1秒間の努力呼気肺活量」または「FEV」は、肺の機能または能力の尺度である。健常者におけるFEVの平均値は、主に性別および年齢に依存する。平均値の80%から120%の間の値が、正常と考えられる。
本明細書において使用される場合、「p38a」は、Han et al. (1995) Biochim. BioPhys. Acta 1265(2-3):224-7において開示されている酵素を指す。
本明細書において使用される場合、「ρ38β」は、Jiang et al. (1996) J. Biol. Chem. 271 (30):17920-6において開示されている酵素を指す。
本明細書の全体を通しておよび続く特許請求の範囲において、文脈上別段の解釈を要しない限り、「含む(comprise)」という単語または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」のような変化形は、記述されている整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを含むことを暗示するものとして理解されるべきであるが、任意の他の整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを除外するべきものではない。
本特許明細書において言及される各国際特許出願の全体の開示は、すべての目的で参照により本明細書に完全に組み込まれる。
本明細書の全体を通しておよび続く特許請求の範囲において、文脈上別段の解釈を要しない限り、「含む(comprise)」という単語または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」のような変化形は、記述されている整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを含むことを暗示するものとして理解されるべきであるが、任意の他の整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを除外するべきものではない。
以降、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドへの論及は、化合物それ自体およびその医薬的に許容される誘導体への論及を含むこととする。
本明細書において使用される場合、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの医薬的に許容される誘導体には、塩、エステル、エノールエーテル、エノールエステル、アセタール、ケタール、オルトエステル、ヘミアセタール、ヘミケタール、酸、塩基、溶媒和物または水和物が含まれる。このような誘導体は、このような誘導体化のための既知の方法を使用して、当業者により容易に調製することができる。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの医薬的に許容される塩には、限定されないが、限定されないがN,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、アンモニア、ジエタノールアミンおよび他のヒドロキシアルキルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、1-para-クロロベンジル-2-ピロリジン-1’-イルメチル-ベンズイミダゾール、ジエチルアミンおよび他のアルキルアミン、ピペラジンおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのようなアミン塩;限定されないが、リチウム、カリウムおよびナトリウムのようなアルカリ金属塩;限定されないが、バリウム、カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属塩;限定されないが、亜鉛のような遷移金属塩;および限定されないが、リン酸水素ナトリウムおよびリン酸2ナトリウムのような他の金属塩が含まれ;ならびにまた、限定されないが、硝酸塩、ホウ酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、限定されないが塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩および硫酸塩のような鉱酸の塩;および、限定されないが酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、酪酸塩、吉草酸塩およびフマル酸塩のような有機酸の塩が含まれる。さらに、両性イオン(「分子内塩」)が形成されてもよい。特定の実施形態では、化合物の塩形成によって、化合物の溶解速度および経口バイオアベイラビリティが改善される。医薬的に許容されるエステルには、限定されないが、カルボン酸、リン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸およびボロン酸を含めた、限定されないが、酸性基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルエステルが含まれる。
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの医薬的に許容される溶媒和物および水和物は、1つもしくは複数の溶媒または水分子、もしくは1から約100、もしくは1から約10、もしくは1から約2、3もしくは4の、溶媒または水分子との化合物の複合体である。
特に、誘導体という用語は、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物を包含する。
追加の実施形態および特性は、部分的には、後続する説明に記載され、部分的には、本明細書の検討を受けて当業者に明らかになるか、または、本発明の実践によって学習することができる。本発明は、以下の実施例によりさらに例示されるが、限定するものとして解釈すべきではない。
[実施例1]
BCT197を、1mg、5mg、7mg、10mgおよび20mg、25mgおよび50mgの経口投与のための硬質ゼラチンカプセル剤として、現在調製する。硬質ゼラチンカプセル剤は、淡紅色の不透明な硬質ゼラチンカプセル剤中に、白色からオフホワイト色の粉末を含有する。カプセル剤に使用する以下の賦形剤を、概括的品質の標準賦形剤とする。乳糖一水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム。
製造工程は、混合および充填の標準的な薬学的工程を伴う。1mgおよび10mgの硬質ゼラチンカプセル剤を、誘導シールおよび子ども用安全キャップを有するHDPEボトルに包装する。5mg、25mgおよび50mgの硬質ゼラチンカプセル剤を、Aclarブリスターまたは誘導シールおよび子ども用安全キャップを有するHDPEボトルに包装することができる。7mgおよび20mgの硬質ゼラチンカプセル剤を、Aclarブリスターにのみ包装する。
[実施例2]
第2相試験(AETHERと称される)は、AECOPDを有する患者の処置についての、標準治療に加えたBCT-197の使用を調査する二重盲験無作為化プラセボ対照臨床試験であった。標準治療には、患者の慢性COPD薬物療法および対症の気管支拡張剤に、ステロイドおよび/または抗生物質を加えることが含まれた。ベースライン評価に続き、282名の適格患者を無作為化し、BCT-197の2つの異なる用量レジメンのうちの一方またはプラセボ(5日間にわたり3回の用量)のいずれかを投与した。
試験では、COPDの急性増悪(抗生物質および/または全身性コルチコステロイドを患者の通常の処置に追加する必要のある、咳および/または痰および/または息切れの症状の増大として定義する)を有する40歳以上の成人患者を評価した。
投与した3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはマッチング経口プラセボの投薬レジメンを、表1に示す。
BCT197またはプラセボを、増悪に対する標準治療に加えた。急性処置後の探索的な長期のアウトカムを、6カ月以降も含めた。これらは、5日間にわたる短期コースの高用量BCT197により、入院を要する新たな増悪の発生を、その後の6カ月間、40~60%減少させることが可能であり(図1)、最も大きな効果は3から4カ月間の間である(プラセボとの数値差および統計的有意性に基づく)ことを示した。
効果は、高用量BCT197を用いる短期コースの処置により減少した、入院していない増悪の再発に対しても観察された(図2)。
これらのデータは、高好酸球サブグループ(Eos≧2%)において、プラセボに対して、5日間にわたる短期コースの高および低用量のBCT 197の両方により、その後の6カ月間でのCOPDについての再入院を減少させることが可能であることも示した(図3)。
炎症バイオマーカーは、疾患のアウトカムに関連し(Barnes and Celli, Eur Respir J, 2009, 33, pp 1165-1185; Bourdin et al., Eur Respir Rev, 2009, 18, pp 198-212)、BCT197についての提唱された作用機序に対して主流をなすものである。さらなる探索的アウトカムは6カ月以降も含め、すなわち炎症バイオマーカーの高感度C反応性タンパク質(hsCRP)を患者において測定した。高および低好酸球サブグループの両方において、プラセボに対して、5日間にわたる高および低用量のBCT 197の両方で処置された患者は、その後の6カ月間で持続的かつ堅牢なhsCRPの減少を示した(図4および5)。これは、本発明による処置が、長期の炎症の減少を通して、この期間にわたり再入院および非入院の増悪の減少をもたらすことを支持するものである。
図6は、高用量のBCT197およびプラセボを用いて処置された患者における、hsCRPのベースラインからの変化を、さらに実証する。BCT197処置群においてプラセボと比較して有意により大きい、急性処置中の7日目までのhsCRPの急速な低減(3日目、7日目および10日目、p<0.05)を示す。急性処置期間後、BCT197を受けた患者では、プラセボと比較して、BCT197のさらなる投薬なしに、hsCRPは180日目までより低いままであり(p値<0.05)、これはBCT197による炎症に対する長期の薬学的効果を支持するものである。
処置の終了時にhsCRPにより次の増悪までの時間が予測されることが示されているため(Perera et al., Eur Respir J, 2007, 29, pp 527-534)、急性AECOPD処置にわたるhsCRPの抑制に対するBCT197の効果は、本発明の処置の長期の利益を理解するために重要な観察である。hsCRPに対する用量関連効果はまた、BCT197の全身曝露後6カ月以降も存在し、処置が全身性炎症の基礎となるレベルの変化をもたらすことができたことを示唆する。
図7および8は、BCT197(高用量および低用量)対プラセボを用いて処置され、リンパ球について14日目まで、好中球について56日目(8週目)まで追跡された患者において測定された、リンパ球および好中球の%のベースラインからの変化を実証する。BCT197処置群においてプラセボと比較して、用量依存性効果を伴ってより大きい、急性処置中の好中球の%の急速な低減を示す(図8)。逆に、急性処置期間にわたるリンパ球の用量依存性の増大が示される(図7)。
獲得および自然免疫の全身性マーカーは、COPDにおける疾患の進行を予測する。末梢血液中の絶対レベル(好中球レベル増大およびリンパ球低減)に反映される、リンパ球の抑制および骨髄性(好中球)反応の強化の混合パターンは、COPDにおける肺機能の予測モデルにおける独立予測因子であることが示されている。BCT197を受けた患者では、プラセボと比較して、BCT197のさらなる投薬なしに、好中球の%の減少は56日目までより大きいままであり(図9)、これは炎症に対するBCT197による長期の薬学的効果を支持する。結果として、これらのバイオマーカーをより健康な表現型へと再調整することに対するBCT197の効果は、全身薬物曝露の期間を超えることを含めて、本発明の投薬レジメンの利益の可能性を支持する。
よって、5または7日間にわたるBCT197の処置コースは、COPDの増悪の再発を予防するまたは減少させるために使用することができる。反応の持続性は、安定な疾患状態中に急性増悪が起こらずに与えられる繰り返しコースを支持する。
好ましくは、繰り返しコースは、好ましくは約12週間毎(隣接したコースの開始から測定される)に与えられるが、4週毎から6カ月毎までの間隔で与えることができる。
さらに、BCT197を用いて処置された患者における好中球の急速な低減およびリンパ球の急速な増大は、5または7日間にわたるBCT197の処置コースをCOPDの増悪の治療不成功を予防するのに使用することができることを支持する。
試験集団についての組み入れ基準は、
・≧40の男性/女性
・COPDについての通常の処置を受けている(2015 GOLDガイドラインによるカテゴリーCおよびD)
・処置のために入院を要する、進行中のCOPDの活性な増悪の存在
・先行する12カ月間における、少なくとも1つの中等度または重度のCOPDの増悪
・少なくとも10パックイヤーの喫煙歴
・予測される正常値の65%未満のFEV1
であった。
試験集団についての除外基準は、
・現在喘息と診断されている
・以前の4週間における、全身性コルチコステロイドまたは抗生物質を用いる処置
・集中治療室処置を要する
・臨床的に有意なECG異常の臨床的に有意な心血管状態
・肺炎、肺塞栓または気胸の併発
であった。
[実施例3]
第2相試験(AETHERと称される)は、AECOPDを有する患者の処置について、標準治療に加えたBCT-197の使用を調査する二重盲験無作為化プラセボ対照臨床試験であった。標準治療には、患者の慢性COPD薬物療法および対症の気管支拡張剤に、ステロイドおよび/または抗生物質を加えることが含まれた。ベースライン評価に続き、282名の適格患者を無作為化し、BCT-197の2つの異なる用量レジメンのうちの一方またはプラセボ(5日間にわたり3回の用量)のいずれかを投与した。主要エンドポイントは、試験の各群における、ベースラインから7日目までの1秒量(FEV1)の変化の比較であった。
試験では、COPDの急性増悪(抗生物質および/または全身性コルチコステロイドを患者の通常の処置に追加する必要のある、咳および/または痰および/または息切れの症状の増大として定義する)を有する40歳以上の成人患者を評価した。
患者は、表2に示す投薬スケジュールにより投与した3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはマッチング経口プラセボの2つの経口投薬レジメンのうち1つを受けた。
試験集団についての組み入れ基準は、
・≧40の男性/女性
・COPDについての通常の処置を受けている(2015 GOLDガイドラインによるカテゴリーCおよびD)
・処置のために入院を要する、進行中のCOPDの活性な増悪の存在
・先行する12カ月間における、少なくとも1つの中等度または重度のCOPDの増悪
・少なくとも10パックイヤーの喫煙歴
・予測される正常値の65%未満のFEV1
であった。
試験集団についての除外基準は、
・現在喘息と診断されている
・以前の4週間における、全身性コルチコステロイドまたは抗生物質を用いる処置
・集中治療室処置を要する
・臨床的に有意なECG異常の臨床的に有意な心血管状態
・肺炎、肺塞栓または気胸の併発
であった。
処置の有効性を、主要エンドポイントの、ベースライン(処置前)から7日目までのFEV1の変化により測定した。COPDおよび低好酸球(血液パーセンテージまたは絶対数により決定される)を有する患者は、既知の処置を使用する急性増悪の処置に奏効しがたいと考えられる。
2%よりも大きいまたはそれと等しい好酸球のパーセンテージを有する血液を、好酸性肺炎症を有するCOPD患者(Bafadhel, McKenna, Terry, et al.: Biomarkers in COPD Exacerbations, 2011; AMERICAN JOURNAL OF RESPIRATORY AND CRITICAL CARE MEDICINE VOL 184, pp. 662-671)およびコルチコステロイドを用いる抗炎症処置に奏効する患者(Singh et al, Eur Respir J 2014; 44: 1697-1700)を特徴付けるのに使用する。本発明は、血中好酸球濃度が2%未満である患者を処置することに有効である。このような患者は、COPDに対する標準治療を用いる処置に抵抗性であると考えられる。したがって、この患者分集団について、有効な処置についての長年にわたる切実な必要性が存在する。
処置がBCT197を用いて行われたとき、血中好酸球2%未満のサブグループ解析により、他のサブグループと比較して、FEV1の実質的かつ着実な改善が、驚くべきことに示された。このことを、以下の図10に示す。予想されたとおり、標準治療およびプラセボを用いて処置された患者は、FEV1の改善を示さなかった。
データは、好酸球2%未満の患者が、BCT197処置に奏効するCOPD患者の特定のサブグループを表すことを支持する。
このことは、標準治療に反応しないCOPD罹患者(すなわち、標準治療およびプラセボを受けたCOPD罹患者はFEV1の改善を示さない)の分集団(ベースラインの好酸球数により同定される)が存在し、この分集団において化合物Aにより有意な改善がもたらされることを示す。よって、本発明は、標準治療処置に抵抗性である定義された分集団において、有効性を提供する。
図10は、好酸球2%超の分集団との反応の比較を示す(左側「a」は好酸球数<2%、右側「b」は好酸球数>2%)。標準治療単独への反応(プラセボ群において反映される)は良好であり、BCT197が標準治療に対して生じさせる相対的差異は、低好酸球群においてはるかに小さいことが分かる。
図11は、試験の各群中の、ベースラインから7日目までのFEV1における比較を示す。プラセボと標準治療の併用は、低血中好酸球(<2%)群において、有意でない改善を示した。
5日目までにわたる処置期間、およびBCT197全身曝露(14日目まで)を含めたさらなる探索的アウトカムは、患者の血液中で測定された、炎症バイオマーカーの高感度C反応性タンパク質(hsCRP)およびフィブリノーゲンであった。好酸球2%未満の患者集団を含めて、5日間にわたる高および低用量のBCT197を用いて処置された患者は、プラセボに対してhsCRPおよびフィブリノーゲンのベースラインからの用量依存性の減少を示した。同一の好酸球2%未満の患者集団において、減少は7日目で最大であり(図12および13)、BCT197に対して反応するFEV1の最も高い改善(図11)と一致した。
図12および13におけるこれらのデータは、炎症性血液バイオマーカーのhsCRPおよびフィブリノーゲンにおける用量依存性の減少を示す。このことは、BCT197により、処置抵抗性と考えられる低好酸球集団を含めたすべての患者が受けた標準治療に加えて炎症を抑制することが可能であり、同一の期間にわたり観察されるFEV1の生理学的利益に対する機構的な支持を与えることを示す。
サブグループは、血中好酸球数が2%未満でありCOPDの急性増悪を有する患者と定義されるであろう。
以下は、番号付けされた開示を表す。
1. 2%未満の血中好酸球を有するヒト患者における慢性閉塞性肺疾患の急性増悪の処置における使用のための3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドを含む医薬組成物。
2. 2%未満の血中好酸球を有するヒト患者に、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの有効量を投与することを含む、慢性閉塞性肺疾患の急性増悪の処置のための方法。
3. 患者に、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、10日以内の期間にわたり投与することを含む、2%未満の血中好酸球を有するヒト患者におけるAECOPDの処置のための医薬組成物。
4. ヒト患者に、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、10日以内の期間にわたり投与することを含む、2%未満の血中好酸球を有するヒト患者におけるAECOPDの処置のための方法。
5. 3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、連続7日以内の期間投与することを含む、3または4に記載の組成物または方法。
6. 3回の別個の用量を、各用量間を少なくとも1日として、5日間の期間投与することを含む、3または4に記載の組成物または方法。
7. 投与が1日目、3日目および5日目になされる、3から6のいずれかに記載の組成物または方法。
8. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの治療的に有効な経口単位用量が、経口で与えられるとき、10mg~75mgの範囲である、1から7のいずれかに記載の組成物または方法。
9. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量が、3回の別個の投与の間にわたり減少する、3から8のいずれかに記載の組成物または方法。
10. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最初の用量が、その後の用量のいずれかよりも少なくとも20%大きく、その後の用量よりも好ましくは少なくとも30%大きく、より好ましくは40%大きく、最も好ましくは50%から100%大きい、3から9のいずれかに記載の組成物または方法。
11. 血中好酸球レベルが、ヒト患者の末梢血液中の白血球のパーセンテージとして表される、1から10のいずれかに記載の組成物または方法。
12. 投与が1日目、6日目および10日目になされる、1から4のいずれかに記載の組成物または方法。
13. 10日間の期間にわたり投与されることとなり、各用量の投与の間が少なくとも1日おきでなければならない、投与可能な用量、好ましくは単位用量。好ましくは、用量の投与は、1日目、6日目および10日目に行われる。
上記の個々の節において言及される本発明の様々な特性および実施形態を、適切に、必要な変更を加えて、他の節に適用する。
結果として、一節で記述される特性は、適切に、他の節で記述される特性と組み合わされてもよい。
当業者は、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を、認
識する、または単に日常的な実験を使用して確認することができる。このような等価物を
、以下の特許請求の範囲により包含することが意図される。

本発明は、以下の態様を含む。
[1]
COPDを患うヒト患者の処置のための医薬組成物であって、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの1回または複数の有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の前記1回または複数の有効用量の前記投与を繰り返すことを含む、医薬組成物。
[2]
COPDを患うヒト患者の処置のための医薬組成物であって、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者にその3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記3回の用量の前記投与を繰り返すことを含む、医薬組成物。
[3]
ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法であって、前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記3回の用量の前記投与を繰り返すことを含む、方法。
[4]
ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法であって、(a)前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること;(b)(先行する投与の開始から測定して)少なくとも1カ月の期間、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記投与を中止すること;および(c)前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、方法。
[5]
COPDの急性増悪を患うまたはCOPDの急性増悪を発症するリスクがあるヒト患者の処置のための医薬組成物であって、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの1回または複数の有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体の前記1回または複数の有効用量の前記投与を繰り返すことを含む、医薬組成物。
[6]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始から、好ましくは少なくとも2カ月、好ましくは約3カ月である、[1]から[5]のいずれかに記載の組成物または方法。
[7]
前記3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始後、好ましくは7カ月未満、より好ましくは6カ月未満、より好ましくは5カ月未満、より好ましくは4カ月未満である、[1]から[6]のいずれかに記載の組成物または方法。
[8]
COPDの急性増悪を患うヒト患者におけるCOPDの急性増悪の再発予防のための医薬組成物であって、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物。
[9]
前記患者が、前記投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後少なくとも30日間、または少なくとも60日間、または少なくとも90日間、または少なくとも120日間、または少なくとも150日間、または少なくとも180日間、COPDの急性増悪の再発を患っていない、[8]に記載の組成物。
[10]
前記先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記3回の用量の前記投与を繰り返すことをさらに含む、[8]または[9]に記載の組成物。
[11]
COPDの急性増悪を患うヒト患者におけるCOPDの急性増悪の処置不成功の予防のための医薬組成物であって、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物。
[12]
前記患者が、前記投与における3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最終用量後1日間以内、好ましくは2日間以内、より好ましくは5日間以内、より好ましくは7日間以内、最も好ましくは14日間以内に、処置不成功に苦しんでいない、[11]に記載の組成物。
[13]
先行する投与の開始から少なくとも1カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記3回の用量の前記投与を繰り返すことをさらに含む、[11]または[12]に記載の組成物。
[14]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体を含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、4日目および7日目になされる、[1]から[13]のいずれかに記載の組成物または方法。
[15]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体を含む3回の別個の用量の医薬組成物を、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、5日間の期間にわたり投与することを含む、[1]から[13]のいずれかに記載の組成物または方法。
[16]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される誘導体を含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、3日目および5日目になされる、[1]から[13]のいずれかに記載の組成物または方法。
[17]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量が投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの前記3回の別個の治療的有効用量が、前記3回の別個の投与の間にわたり減少する、[1]から[16]のいずれかに記載の組成物または方法。
[18]
3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの3回の用量が投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドの最初の用量が、その後の用量のいずれかよりも少なくとも20%大きく、その後の用量よりも好ましくは少なくとも30%大きく、より好ましくは40%大きく、最も好ましくは50%から100%大きい、[1]から[17]のいずれかに記載の組成物または方法。

Claims (15)

  1. ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法のための医薬組成物であって、
    3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含み、
    前記方法が、前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および
    先行する投与の開始から少なくともカ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記3回の用量の前記投与を繰り返すことを含み、前記3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始後7カ月未満である、医薬組成物。
  2. ヒト患者におけるCOPDの急性増悪の予防または急性増悪率の減少のための方法のための医薬組成物であって、
    3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含み、
    前記方法が、
    (a)前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること;
    (b)(先行する投与の開始から測定して)少なくともカ月かつ7カ月未満の期間、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記投与を中止すること;および
    (c)前記ヒト患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の別個の治療的有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含む、医薬組成物。
  3. COPDの急性増悪を発症するリスクがあるヒト患者の処置のための医薬組成物であって、
    3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含み、
    前記処置が、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の1回または複数の有効用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与すること、および
    先行する投与の開始から少なくともカ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記1回または複数の有効用量の前記投与を繰り返すことを含み、前記3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始後7カ月未満である、医薬組成物。
  4. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始から、約3カ月である、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
  5. 前記3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始後、6カ月未満、より好ましくは5カ月未満、より好ましくは4カ月未満である、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
  6. COPDの急性増悪を患うヒト患者におけるCOPDの急性増悪の再発予防のための医薬組成物であって、
    3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含み、
    前記予防が、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の用量を、各用量間を少なくとも1日として、7日以内の期間にわたり投与することを含み、かつ
    先行する投与の開始から少なくとも2カ月の3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止後に、前記患者に3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記3回の用量の前記投与を繰り返すことを含み、前記3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の繰り返し投与前の、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミド処置の休止が、前記先行する投与の開始後7カ月未満である、医薬組成物。
  7. 前記ヒト患者がCOPDについての再入院のリスクがある、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記ヒト患者が2%以上の血中好酸球を有する、請求項6または7に記載の組成物。
  9. 前記ヒト患者がCOPDの急性増悪により入院している、請求項6から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の用量が、前記患者に1日目、3日目および5日目に投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第1の用量が75mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第2の用量が40mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第3の用量が40mgであるか、または
    3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の用量が、前記患者に1日目、3日目および5日目に投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第1の用量が40mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第2の用量が20mgであり、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の第3の用量が20mgである、
    請求項6から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記処置、方法または予防が、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、4日目および7日目になされる、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記処置、方法または予防が、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含む3回の別個の用量の医薬組成物を、用量の投与毎に少なくとも1日おきに、5日間の期間にわたり投与することを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記処置、方法または予防が、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を含む3回の別個の用量の医薬組成物を投与することを含み、投与は、1日目、3日目および5日目になされる、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の用量が投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記3回の別個の治療的有効用量が、前記3回の別個の投与の間にわたり減少する、請求項1からのいずれかに記載の組成物。
  15. 3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の3回の用量が投与され、3-[5-アミノ-4-(3-シアノベンゾイル)-ピラゾール-1-イル]-N-シクロプロピル-4-メチルベンズアミドまたはその医薬的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の最初の用量が、その後の用量のいずれかよりも少なくとも20%大きく、その後の用量よりも好ましくは少なくとも30%大きく、より好ましくは40%大きく、最も好ましくは50%から100%大きい、請求項1からのいずれかに記載の組成物。
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