JP7371812B2 - 静電選別装置及び静電選別方法 - Google Patents

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Description

本開示は、静電選別装置及び静電選別方法に関する。
廃棄された家電等からプラスチックをリサイクルするためには、家電等の筐体を破砕処理して得られるプラスチック片を種類別に選別回収する必要がある。プラスチック片には、例えばポリプロピレン樹脂片(以下「PP(polypropylene)片」と称する)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂片(以下「ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)片」と称する)、ポリスチレン樹脂片(以下「PS(Polystyrene)片」と称する)が混在している。これらのプラスチック片を種類別に選別回収する一般的な方法は、まず比重選別法により比重の小さいPP片をプラスチック片から選別回収する。次に、静電選別方法によりABS片とPS片とを選別回収する。静電選別方法とは、互いに帯電特性が異なる複数種類の材質のプラスチック片を撹拌し、摩擦帯電させたプラスチック片の帯電状態及び静電界から受ける力がプラスチック片の種類により相違することを利用した選別方法である。
静電選別方法では、複数種類のプラスチック片の混合比率によって、回収箱上の各落下位置におけるプラスチック片の落下量を分布にした落下分布が変化する。これは、複数種類のプラスチック片の混合比率により、プラスチック片の帯電状態が変動することに伴い、それぞれのプラスチック片の落下する位置も変化するためである。
プラスチック片の混合比率は、例えばロットの切り替え時等、短時間で変動する。そのため、プラスチック片の回収純度及び回収率を高く維持するためには、リアルタイムで落下分布の変化を観測することが必要である。例えば、特許文献1では静電界とプラスチック片を回収する回収箱の間にロードセル又は光学式センサを設け、落下するプラスチック片を観測し、落下分布を作成する静電選別方法が開示されている。これにより、作成した落下分布の変化に応じて、回収条件を適正化することができる。
特開2018-65123号公報
しかしながら、ロードセルはプラスチック片と接触することにより、落下するプラスチック片を観測するため、定期的なメンテナンスが必要である。一方、光学式センサを用いた場合は、プラスチック片のサイズに関わらずプラスチック片への光の通過有無で0or1判定する。そのため、落下分布はプラスチック片の重量ではなく個数を落下量として作成される。しかし、一般的にプラスチック片のサイズは不均一であり、その重量も不均一であるため、個数を落下量として分布にした落下分布は精度が不十分である。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、メンテナンス不要かつ重量に基づく落下分布を作成することができる静電選別装置及び静電選別方法を提供することを目的とするものである。
本開示に係る静電選別装置は、異なる帯電特性を有する複数種類の被選別片を静電界により種類別に選別回収する静電選別装置であって、静電界を間に発生させる左右方向に配置された一対の電極と、一対の電極より下方に設けられ、一対の電極の間を落下する被選別片を回収する複数の回収区画を有する回収箱と、一対の電極と回収箱の底部との間に設けられ、落下する被選別片を撮像する撮像部と、撮像部により撮像された被選別片の画像を二値化し、画像中の被選別片の重量割合を算出し、落下位置に応じた被選別片の重量割合を分布にした落下分布を作成する画像処理部とを備えたものである。
また、本開示に係る静電選別方法は、異なる帯電特性を有する複数種類の被選別片を静電界により種類別に選別回収する静電選別方法であって、撮像された静電界を通過し落下する被選別片の画像を二値化するステップと、画像中の被選別片の重量割合を算出するステップと、落下位置に応じた被選別片の重量割合を分布にした落下分布を作成するステップとを備えたものである。
本開示によれば、撮像された落下する被選別片の画像を二値化し、画像中の被選別片の重量割合を算出することにより、メンテナンス不要かつ被選別片の重量に基づく被選別片の落下分布を作成することができる。
図1は実施の形態1の静電選別装置の概略図である。 図2は実施の形態1の画像処理部における画像処理を示すフローチャートである。 図3は実施の形態1の画像処理部における画像処理のステップS2及びステップS3を説明する説明図である。 図4は実施の形態1の画像処理部における画像処理のステップS4及びステップS5を説明する説明図である。 図5は実施の形態1の画像処理部における画像処理のステップS6を説明する説明図である。 図6は実施の形態1の画像処理部における画像処理のステップS6を説明する説明図である。 図7は実施の形態1の画像処理部における画像処理のステップS7を説明する説明図である。 図8は実施の形態1の駆動部の概略図である。 図9は実施の形態1の画像処理部のブロック図である。 図10は実施の形態2の静電選別装置の概略図である。 図11は実施の形態2の画像処理部における画像処理を示すフローチャートである。 図12は実施の形態2の画像処理部における画像処理のステップS21及びステップS31を説明する説明図である。 図13は実施の形態3の画像処理部における画像処理を示すフローチャートである。 図14は実施の形態3の画像処理部における画像処理のステップS22及びステップS32を説明する説明図である。 図15は実施の形態3の画像処理部における画像処理のステップS61を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る静電選別装置1及び静電選別方法について図面を参照して説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。図に示す直交座標系XYZにおいて、電界発生部40の一対の電極41、42が配置される左右方向をX軸、被選別片2を落下させる上下方向をZ軸、X軸とZ軸とに直交する前後方向がY軸である。以下、適宜この座標系を引用して説明する。
実施の形態1.
図1を用いて、実施の形態1における静電選別装置1について説明する。図1は実施の形態1の静電選別装置1の概略図である。静電選別装置1は、選別対象となる複数種類の被選別片2を供給する供給部20と、供給された被選別片2を帯電させる帯電部30と、静電界を発生させる電界発生部40と、静電界を落下する被選別片2を撮像する撮像部60と、落下位置に応じた被選別片2の重量割合を分布にした落下分布の作成等を行う画像処理部70と、落下する被選別片2を回収する回収箱50とを備える。
被選別片2とは、帯電特性が異なる複数種類の材質が混在するものである。被選別片2は、例えばリサイクルされる空調機、冷蔵庫、洗濯機等の家電の筐体を破砕して得られた複数種類の材質が混在するプラスチック片10である。ここでは、被選別片2は互いに異なる帯電特性を有するABS片11及びPS片12の2種類が混在するプラスチック片10を例に説明する。ABS片11及びPS片12は、例えば5mm角程度の大きさである。図中では、ABS片11を白抜きで示し、PS片12を塗りつぶしで示している。
供給部20は、ホッパー21及び投入フィーダ22を有する。ホッパー21は、乾燥機(図示せず)によって乾燥されたプラスチック片10が貯蓄されている。ホッパー21は、単位時間当たり予め定められた量のプラスチック片10を投入フィーダ22に供給する。投入フィーダ22は、ホッパー21からのプラスチック片10を帯電部30に供給する。
帯電部30は、帯電筒31及び振動フィーダ32を有する。帯電筒31は、回転することによりプラスチック片10を攪拌する。帯電筒31内では、回転攪拌によりABS片11及びPS片12が互いに摩擦して帯電する。帯電したABS片11及びPS片12は、それぞれ摩擦帯電系列に応じた極性及び電荷量を有する。具体的には、ABS片11はプラスに帯電し、PS片12はマイナスに帯電する。
帯電されたプラスチック片10は、振動フィーダ32に排出される。その際、プラスに帯電したABS片11とマイナスに帯電したPS片12とは、静電気力によって吸引し合い、ペアリングしている。そこで、振動フィーダ32により、プラスチック片10を上下に振動させながら前方に押し出すことで、ABS片11及びPS片12のペアリングを解消する。そして、プラスチック片10を図1のX軸方向右側に進行させて振動フィーダ32の先端から静電界に落下させる。
電界発生部40は一対の電極41、42及び直流電源43を有する。一対の電極41、42の各々は、例えば平板状に形成される。一対の電極41、42は、プラスチック片10の落下する経路を挟むようにして、X軸方向に互いに対向して配置される。電極41には接地電圧GNDが印加される。直流電源43は、電極41と電極42との間に所定の直流電圧を印加し、一対の電極41、42の間に静電界を発生させる。
振動フィーダ32によってペアリングが解消されたプラスチック片10は、一対の電極41、42により発生させた静電界に落下される。その際、プラスチック片10は極性及び電荷量等の帯電状態に応じた静電気力で一対の電極41、42のいずれかに引き寄せられながら落下する。つまり、プラスチック片10は帯電状態に応じて放物線の軌道を描き、異なる位置に落下する。ここでは、ABS片11はプラスに帯電しているため電極41側に落下する。一方、PS片12はマイナスに帯電しているため電極42側に落下する。
静電界に落下されたプラスチック片10は種類別に回収箱50に回収される。
回収箱50は、後述する撮像部60より回収箱50の底部が下方となる位置に配置される。回収箱50は、落下するプラスチック片10を回収する箱である。回収箱50は、例えば直方体状に形成され、その上部には開口部を備える。回収箱50の開口部は、例えば長方形状であり、長辺はX軸方向である。
回収箱50内は、少なくとも電極41側と電極42側の2つの回収区画53、54を有する。これらの回収区画53、54は回収箱50内に移動可能に設けられた仕切り板51により形成される。仕切り板51は少なくとも1枚設けられ、YZ平面と平行かつX軸方向に移動可能に配置される。例えば、図1は仕切り板51を電極41側に、仕切り板52を電極42側にそれぞれ設け、電極41側の回収区画53と、電極42側の回収区画54と、回収区画53、54間の回収区画55とを形成する。
振動フィーダ32から静電界に落下されたプラスチック片10は、その帯電状態に応じて上述の回収区画53、54、55のいずれかに回収される。具体的に、プラスに帯電したABS片11は回収区画53に回収される。マイナスに帯電したPS片12は回収区画54に回収される。十分に帯電しなかったプラスチック片10片は回収区画55に回収される。回収区画55に回収されたプラスチック片10は、供給部20に戻し、再度選別を行ってもよい。
回収区画53に回収されたABS片11と、回収区画54に回収されたPS片12と、回収区画55に回収されたプラスチック片10とは、搬送機(図示せず)によって運ばれ、別々の容器に収容される。
静電選別方法において、投入される複数種類のプラスチック片10の混合比率はプラスチック片10の帯電状態と相関があるため、混合比率が変化すると落下分布は影響を受ける。また、プラスチック片10の混合比率は、例えばロットの切り替え時等、静電選別装置1を運転中にも大きく変動する。そのため、プラスチック片10の回収純度、回収率を目標値以上に維持するためには、リアルタイムで落下分布の変化を観測すること必要がある。
さらに、一般的にプラスチック片10のサイズは不均一であり重量も不均一である。そのため、プラスチック片10の個数を落下量として分布にした落下分布では精度が不十分である。
そこで、撮像部60により一対の電極41、42間を落下して回収箱50に選別回収されるプラスチック片10をリアルタイムで撮像し、画像処理部70によりプラスチック片10の落下位置及びサイズ情報を取得し、重量割合に基づく落下分布を作成する。
撮像部60は、振動フィーダ32から静電界に落下され回収箱50に回収されるプラスチック片10を撮像した第1の画像を出力する複数のカメラ61を有する。複数のカメラ61はX軸方向に配列され、Z軸方向に対して一対の電極41、42より下方で回収箱50の底部より上方に配置される。好ましい複数のカメラ61の配置位置は、仕切り板51、52の上部における落下するプラスチック片10を撮像できる位置である。この位置に配置することで、後述する画像処理部70は、仕切り板51、52の上部における落下位置に応じたプラスチック片10の重量割合を算出することが可能となる。これにより、後述の仕切り板51、52の位置を移動させ回収条件を適正化する際に、より回収効率を向上させることができる。
図1は、仕切り板51、52の上部のX軸方向に沿って8台のカメラ61(C1~C8)を直線状に設置した例である。
カメラ61は、プラスチック片10の落下を妨げることなく撮像するため、一対の電極41、42とY軸方向にずらして配置するとよい。これにより、カメラ61は落下するプラスチック片10と接触しないため、プラスチック片10の接触に伴うメンテナンスは不要である。
画像処理部70は、撮像部60で撮像した第1の画像について画像処理を行うことにより、落下位置に応じたプラスチック片10の重量割合を分布化した落下分布を作成し、作成した落下分布の結果に基づき回収条件を適正化する。回収条件の適正化は、例えば適切な仕切り板51、52の位置を決定することである。画像処理部70における画像処理及び回収条件の適正化については後述の静電選別方法で説明する。
次に、静電選別装置1を用いた静電選別方法について説明する。図2は実施の形態1の画像処理部70における画像処理を示すフローチャートである。まず、撮像部60は一対の電極41、42間を落下するプラスチック片10を撮像する。画像処理部70は、撮像部60により撮像された第1の画像を取得する(S1)。そして、画像処理部70は取得した第1の画像を二値化し(S2)、二値化した第1の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する(S3)。ステップS3までの処理は設置した全てのカメラ61において同時に行うとよい。次に、画像処理部70は、ステップS3までを予め設定された時間行い、その画像処理結果を蓄積する(S4)。画像処理部70は、蓄積した画像処理結果を各カメラ61で平均化し、各落下位置のプラスチック片10の重量割合の平均値を求める(S5)。そして、画像処理部70は、落下位置に応じたプラスチック片10の重量割合の平均値についてフィッティングを行い、落下分布を作成する(S6)。最後に、画像処理部70は作成した落下分布に基づき適切な回収条件を決定する(S7)。
上述の画像処理部70における画像処理のステップS1~S7について詳細に説明する。まず、ステップS1では、画像処理部70は、撮像部60において振動フィーダ32から落下され、一対の電極41、42の間に発生する静電界を通過して回収箱50へ回収される複数種類のプラスチック片10を撮像した第1の画像を取得する。
次に、ステップS2及びステップS3について図3を用いて説明する。図3は実施の形態1の画像処理部70における画像処理のステップS2及びステップS3を説明する説明図である。まず、撮像部60で撮像した第1の画像は、例えば正方状となるようにトリミングされる。図3(A)は、ステップS1で取得した第1の画像をトリミングしたものである。例えば、撮像部60で撮像した第1の画像の解像度1920×1080である場合、第1の画像は解像度200×200となるようにトリミングされる。図3(A)の四角部分は複数のカメラ61でそれぞれ撮像した複数の第1の画像を画像処理部70においてトリミングした画像である。また、四角中の模様は、撮像されたプラスチック片10であり、白抜きが撮像されたABS片11、塗りつぶしが撮像されたPS片12である。ここで、図1中のカメラ61を、X軸方向の左からC1、C2、C3・・・C8とすると、図3(A)の画像P3~P7はカメラC3~C7でそれぞれ撮像した第1の画像に対応する。トリミングは全ての画像において同じ条件で実施すればよく、正方状に限定されない。
そして、画像処理部70は、トリミングした第1の画像を二値化し、二値化した第1の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する。具体的には、グレースケールに変換した8bitのピクセルに対して(0~255で値が大きくなるほど、輝度が大きくなる)、予め閾値を設定する。閾値は、プラスチック片10のピクセル値と背景のピクセル値との間となる値に設定すればよい。例えば、プラスチック片10のピクセル値が背景のピクセル値よりも小さくなる傾向にある場合は、ステップS2において画像処理部70は、閾値以下の部分を0(黒)、閾値より大きい部分を255(白)に変換する画像処理を全ピクセル中で行う。プラスチック片10のピクセル値が背景のピクセル値よりも大きくなる傾向にある場合は、画像処理部70は、閾値以上の部分を0(黒)、閾値より小さい部分を255(白)に変換する画像処理を全ピクセル中で行う。これにより、撮像されたプラスチック片10は0に変換され、背景は255に変換される。次に、ステップS3では、全ピクセルに対する0に変換された割合を求める。この割合を、プラスチック片10の重量割合とする。例えば図3(B)は、図3(A)の第1の画像P5について二値化処理を行い、第1の画像P5中の全ピクセルのうち0に変換された割合であるプラスチック片10の重量割合を算出した結果である。図3(B)の塗りつぶしが0に変換されたプラスチック片10である。この例では、第1の画像P5の重量割合は3.4%である。他の第1の画像についても同様の画像処理を行う。
ステップS4では、画像処理部70は、ステップS3で画像処理したプラスチック片10の重量割合を、各カメラ61に対して予め設定した時間分蓄積する。ステップS3の画像処理を行う時間間隔及び蓄積する合計時間の長さは任意に設定可能である。図4は実施の形態1の画像処理部70における画像処理のステップS4及びステップS5を説明する説明図である。図4は、カメラ61をC1~C8の8台設け、1sごとに二値化処理を行い、画像処理結果を100s間蓄積した例であり、二値化処理した第1の画像と、第1の画像の上部にはプラスチック片10の重量割合を示している。
ステップS5では、画像処理部70は、蓄積したプラスチック片10の重量割合について、各カメラ61でその平均値を求める。図4の一番下に、各カメラ61で蓄積したプラスチック片10の重量割合の平均値を示している。
このように、画像処理部70は、第1の画像を二値化することにより、撮像されたプラスチック片10は0に変換されるためプラスチック片10の個数だけではなくサイズ情報を得ることができる。そして、画像処理部70は、複数のカメラ61で撮像された各第1の画像において、それぞれ0に変換された割合を算出する。これにより、各カメラの撮像位置のプラスチック片10の重量割合を相対的に比較することができる。
次に、ステップS6について図5を用いて説明する。図5は実施の形態1の画像処理部70における画像処理のステップS6を説明する説明図である。画像処理部70は、プラスチック片10の重量割合に基づく落下分布を作成する。落下分布は、落下位置とステップS5で算出した各カメラ61のプラスチック片10の重量割合の平均の相対度数をプロットして作成する。ここで落下位置は、カメラ61を配置したX軸方向の位置であり、振動フィーダ32の端を原点として、電極41側を負方向、電極42側を正方向にとる。図5は、横軸を落下位置x、縦軸をステップS4で算出したプラスチック片10の重量割合の平均を相対度数としてプロットした結果を示している。
次に、画像処理部70は、落下位置xとプラスチック片10の重量割合の平均値の相対度数について、電極41側と電極42側で2つのフィッティングカーブを用いてピーク分離を行う。フィッティングカーブはプラスチック片10の種類数に応じて適宜変更すればよい。ここで、フィッティングカーブには以下のガウス関数を用いる。以下、フィッティングカーブを落下分布と称する。
Figure 0007371812000001

ここで、μはピーク位置、σは標準偏差(2σでピーク幅)、hはピーク高さにそれぞれ対応するパラメータである。図6は実施の形態1の画像処理部70における画像処理のステップS6を説明する説明図である。図6は、図5について電極41側と電極42側で2つのフィッティングカーブを当てはめた図であり、実線のフィッティングカーブはABS片11の落下分布71であり、破線のフィッティングカーブはPS片12の落下分布72である。
最後にステップS7における回収条件の適正化について説明する。回収条件の適正化の方法は、例えば仕切り板51、52の最適な位置を決定する、一対の電極41、42に印加する最適な電圧を決定する等である。ここでは、最適な仕切り板51、52の位置を決定する方法について詳細に説明する。最適な仕切り板51、52の位置とは、回収率Ra、Rb及び回収純度Pa、Pbの少なくとも一方が最適となることを意味する。
図1に戻り、回収率Raとは、静電選別装置1に供給されたプラスチック片10のうち、回収区画53に回収されたプラスチック片10の割合である。また、回収率Rbは、静電選別装置1に供給されたプラスチック片10のうち、回収区画54回収されたプラスチック片10の割合である。
回収純度Paとは、回収区画53に回収されたプラスチック片10のうち、ABS片11の割合である。また、回収純度Pbとは、回収区画54に回収されたプラスチック片10のうち、PS片12の割合である。
回収率Ra及び回収純度Paを計算する方法について図7を用いて説明する。図7は、実施の形態1の画像処理部70における画像処理のステップS7を説明する説明図である。図7には、振動フィーダ32、回収区画53、54、55、仕切り板51、52、ABS片11の落下分布71、PS片12の落下分布72を図示している。プラスチック片10が落下される振動フィーダ32の端をx=0とし、仕切り板51、52はx=x1、x=x2の位置にそれぞれ配置されているとする。仕切り板51よりも左側が回収区画53、仕切り板52よりも右側の区画が回収区画54、仕切り板51、52の間の区画が回収区画55である。
ABS片11の落下分布71及びPS片12の落下分布72は、落下位置xを変数としたガウス関数によって表され、それぞれfa(x)、fb(x)と表記する。回収区画53に回収されるABS片11、PS片12の重量割合をそれぞれQa、Qbとすると、Qa、Qbはそれぞれガウス関数fa(x)、fb(x)を-∞からx1まで積分した値となり、次式(1)、(2)で表される。

Figure 0007371812000002

Figure 0007371812000003
ABS片11の回収純度Paは、回収区画53に回収されるABS片11、PS片12のうちのABS片11が占める割合であり、Pa=Qa/(Qa+Qb)となる。また、ABS片11の回収率Raは、静電選別装置1に供給されたABS片11、PS片12の全量のうちの回収区画53に回収されたABS片11の重量の割合であり、次式(3)で表される。
Figure 0007371812000004
静電選別装置1に供給されたABS片11、PS片12の全量、すなわち数式(3)の分母を1とすると、Ra=Qaとなる。PS片12の回収純度Pb及び回収率Rbは、ABS片11の回収純度Pa及び回収率Raと同じ方法で求めることができるため、説明は省略する。
次に、最適な仕切り板51、52の位置の決定について説明する。ここでは、仕切り板51の最適な位置の決定方法について具体的に説明する。仕切り板51の最適な位置は、ABS片11の回収純度Pa及び回収率Raとの関係により決定される。まず、仕切り板51の位置をx=x1からx=x1+Δxに移動した場合について考える。ここで、Δx>0である。つまり、図7において仕切り板51の位置を右側に移動させると、回収区画53におけるABS片11の落下分布71の面積が大きくなるため、ABS片11の回収率Raが増大する。その一方で、回収区画53におけるPS片12の落下分布72の面積が大きくなるので、ABS片11の回収純度Paが低下する。
反対に、仕切り板51の位置をx=x1からx=x1-Δxに移動した場合について考える。つまり、図7において仕切り板51の位置を左側に移動させると、回収区画53内におけるABS片11の落下分布71の面積が小さくなるので、ABS片11の回収率Raが減少する。その一方で、回収区画53におけるPS片12の落下分布72の面積が小さくなるので、ABS片11の回収純度Paが増加する。
上述のとおり、回収率Raと回収純度Pa及び回収率Rbと回収純度Pbの関係はトレードオフであり、回収率Ra、Rbが増加する方向に仕切り板51、52を移動させれば回収純度Pa、Pbは低下する。逆に、回収率Ra、Rbが低下する方向に仕切り板51、52を移動させれば回収純度Pa、Pbは増加する。本実施の形態では、最適な仕切り板51、52の位置は、予め回収純度目標値Pat、Pbtを設定し、回収純度目標値Pat、Pbt以上の条件下における回収率Ra、Rbが最も大きくなる位置とする。ここで、回収純度目標値Patと回収純度目標値Pbtは、同じ値でもよいし、異なる値でもよい。また、予め回収率目標値Rat、Rbtを設定し、回収率目標値Rat、Rbt以上になる条件下で、回収率Ra、Rbが最も大きくなる位置を最適な仕切り板51、52位置としてもよい。
例えば、回収純度目標値Patを99%に設定した場合、仕切り板51の位置x1は回収純度目標値Patである回収純度Paが99%以上になる条件下で、最大の回収率Raが得られる位置である。仕切り板52の位置x2と、PS片12の回収純度Pb及び回収率Rbとの関係は、仕切り板51の位置x1と、ABS片11の回収純度Pa及び回収率Raとの関係と同じであるため説明は省略する。このようにして、画像処理部70は最適な仕切り板51、52の位置を決定する。
上述の静電選別方法により決定した最適な位置に仕切り板51、52を移動させる。仕切り板51、52の移動は手動で行ってもよく、例えば駆動部80を設けて移動させてもよい。駆動部80を設けて仕切り板51、52を移動させる例について、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態1の駆動部80の概略図であり、図1における回収箱50を上方から見た図である。駆動部80は、レール81、82、スライダ83、84、ボールねじ85、86、及びモータ87、88を備える。
レール81、82は、X軸方向に予め定められた間隔を開けて互いに平行に配置される。上方から見て、回収箱50はレール81、82の間に配置される。
スライダ83、84の各々は、回収箱50の側壁に形成された帯状の孔を貫通してレール81、82を跨ぐように配置され、摺動部材(図示せず)を介してレール81、82に結合されている。スライダ83、84の各々は、レール81、82に沿ってX軸方向に移動可能に設けられるとともに、ストッパ(図示せず)によってY軸方向及びZ軸方向への移動が制限されている。仕切り板51は、YZ平面と平行に配置され、スライダ83の上に固定される。仕切り板52は、YZ平面と平行に配置され、スライダ84の上に固定される。
スライダ83の奥側端部、図8における上側端部には、X軸方向に延在するネジ孔が貫通しており、そのネジ孔にボールねじ85が螺合されている。ボールねじ85の一方端には、モータ87が結合されている。モータ87は、画像処理部70により決定した位置x1に仕切り板51が位置するように、ボールねじ85を回転させる。
また、スライダ84の手前側端部、図8における下側端部には、X軸方向に延在するネジ孔が貫通しており、そのネジ孔にボールねじ86が螺合されている。ボールねじ86の一方端には、モータ88が結合されている。モータ88は、画像処理部70により決定した位置x2に仕切り板52が位置するように、ボールねじ86を回転させる。
図9は、実施の形態1の画像処理部70のブロック図である。画像処理部70は、処理回路73によって実現し得る。処理回路73は、少なくとも1つのプロセッサ74と、少なくとも1つのメモリ75とを備える。処理回路73は、プロセッサ74及びメモリ75とともに、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用のハードウェア76を備えてもよい。
処理回路73がプロセッサ74及びメモリ75を備える場合、画像処理部70は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。ソフトウェア及びファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ75に格納される。プロセッサ74は、メモリ75に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、画像処理部70の画像処理を実現する。
プロセッサ74は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)とも言われる。メモリ75は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ等により構成される。
処理回路73が専用のハードウェア76を備える場合、処理回路73は、たとえば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらの組み合わせによって実現される。
このように、本実施の形態における静電選別装置1は、落下するプラスチック片10を撮像する撮像部60を備える。撮像部60は、例えばロードセルのようにプラスチック片10と接触することなく落下するプラスチック片10を観測できるため、プラスチック片10の接触に伴うメンテナンスは不要である。また、画像処理部70は撮像部60によりプラスチック片10が撮像された第1の画像を二値化し、第1の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する。これにより、メンテナンス不要かつ重量情報に基づくプラスチック片10の落下分布を作成することができる。
また、本実施の形態における静電選別装置1は、落下するプラスチック片10を観測する手段として、ロードセル及び光学式センサよりも観測範囲が広い撮像部60を用いる。例えばロードセル又は光学式センサを用いた場合、観測範囲が限定的であるため統計的なばらつきを低減するにはステップS3の画像処理結果を蓄積する時間を本発明よりも長く設定する必要がある。仮に、ロードセル又は光学式センサを隙間なく配置することができれば撮像部60のように観測範囲を広げることができる。しかし、ロードセル及び光学式センサのサイズやコストを考慮すると現実的ではない。特にロードセルを用いた場合は、ロードセルは落下するプラスチック片10と接触する位置に設けられるため、プラスチック片10の落下を阻害しない個数に制限される。そのため、撮像部60により落下するプラスチック片10を撮像した第1の画像を用いることにより、短時間かつ高精度な落下分布を作成することができる。
また、プラスチック片10が落下する範囲がY軸方向に広い場合、撮像部60の近くに落下するプラスチック片10ほど大きく写るため、1枚の画像中に撮像された複数のプラスチック片10のサイズ情報を正確に得ることは難しい。そこで、撮像部60は複数のカメラ61をX軸方向に配列させ、各カメラ61で撮像した複数の第1の画像に対して上述の同じ画像処理を実施する。これにより、複数の第1の画像における相対的なサイズ情報、つまり各第1の画像中のプラスチック片10が占める割合を相対的に比較可能であり、重量割合に基づく落下分布を作成することができる。
より正確にサイズ情報を得たい場合は、Y軸方向にカメラ61をさらに設置してもよい。これにより、落下するプラスチック片10を立体的に観測することができる。
なお、プラスチック片10がそれぞれABS片11及びPS片12である例について説明したが、これに限るものではない。プラスチック片10は、互いに帯電特性の異なる2種類以上の被選別片2を任意に選別することができる。プラスチック片10の種類としては、ABS片11及びPS片12の他に、例えばPP、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVC(ポリ塩化ビニル)がある。
また、複数種類のプラスチック片10を選別する場合について説明したが、これに限るものではなく、互いに帯電特性が異なる複数種類の被選別片2を選別することができる。被選別片2は、帯電するものであれば、プラスチック以外の材料で構成されていても構わない。
また、2種類の被選別片2を選別する例を示したが、3種類以上の被選別片2を選別しても構わない。この場合、回収箱50は選別回収したい種類の数の回収区画53を有するように仕切り板51を設けるとよい。
実施の形態2.
実施の形態2における静電選別装置1について図10を用いて説明する。図10は実施の形態2の静電選別装置1の概略図である。実施の形態2における静電選別装置1は、撮像部60と対向する位置に設けられた光源部90を備えることを特徴とする。その他の静電選別装置1の構成は実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の構成については、同一符号が付されている。
光源部90は撮像部60のカメラ61に対してY軸方向に対向する位置に配置され、プラスチック片10は撮像部60と光源部90との間を落下する。光源部90は、落下するプラスチック片10を逆光により影として撮像するための光源であり、例えば液晶パネル、LEDパネルである。
光源の色は、落下するプラスチック片10を影として撮像できれば限定されず、例えば白である。光源部90は1つでもよく、複数配置してもよい。図10は8台のカメラ61に対向する位置に1枚の液晶パネルを設け、カメラ61の撮像範囲をそれぞれ照らしている。また、8台のカメラ61に対向する位置にそれぞれ光源部90を配置してもよい。また、カメラ61をYZ平面にさらに配置した場合は、カメラ61に対してX軸方向に対向するYZ平面に光源部90をさらに設けるとよい。
次に、静電選別方法について説明する。図11は実施の形態2の画像処理部70における画像処理を示すフローチャートである。実施の形態1の画像処理部70は、プラスチック片10が撮像された画像を用いて画像処理を実施したが、実施の形態2の画像処理部70は、プラスチック片10の影が撮像された第2の画像を用いて画像処理を実施する点が異なる。
まず、撮像部60は一対の電極41、42間を落下するプラスチック片10を撮像し第2の画像を出力する。その際、プラスチック片10は撮像部60と光源部90の間を落下する。そのため、第2の画像にはプラスチック片10が影として写っている。
ステップS11では、画像処理部70は落下するプラスチック片10が撮像された第2の画像を取得する。
ステップS21は、実施の形態1と同様にステップS11で取得した第2の画像をトリミングし二値化する。具体的には、グレースケールに変換した8bitのピクセルに対して、予め閾値を設定する。閾値は、第2の画像中のプラスチック片10の影は背景よりも輝度が小さくなるため、プラスチック片10の影のピクセル値と背景のピクセル値との間となる値に設定すればよい。ステップS21では、画像処理部70は、閾値以下の部分を0(黒)、閾値より大きい部分を255(白)に変換する画像処理を全ピクセル中で行う。これにより、撮像されたプラスチック片10の影は0に変換され、背景は255に変換される。ステップS31では、画像処理部70は二値化処理した第2の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する。図12は実施の形態2の画像処理のステップS21及びステップS31を説明する説明図である。図12(A)はトリミングした第2の画像の一例である。第2の画像中にはプラスチック片10が影として写っている。図12(B)は、図12(A)を二値化処理した第2の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出した結果である。塗りつぶしが0に変換されたプラスチック片10の影である。本実施の形態でのプラスチック片10の重量割合とは、トリミングされた第2の画像中のプラスチック片10の影の割合である。具体的な画像処理の方法は、実施の形態1のステップS2及びステップS3と同様である。
また、ステップS4以降は実施の形態1と同様である。
実施の形態1と同様に本実施の形態における静電選別装置1は、落下するプラスチック片10を撮像する撮像部60と、撮像部60によりプラスチック片10が撮像された第2の画像を二値化し、第2の画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する画像処理部70とを備える。これにより、メンテナンス不要かつ重量情報に基づくプラスチック片10の落下分布を作成することができる。
また、複数種類が混在したプラスチック片10は同一の色ではなく、様々な色を有する。そのため、例えば背景色と似た色のプラスチック片10は背景と同化し明瞭に撮像できない可能性があり、色の違いにより画像処理部70におけるプラスチック片10の重量割合を算出する精度が異なってしまう可能性がある。この課題に対し、本実施の形態は、撮像部60に対向する位置に設けられた光源部90により、プラスチック片10を影として撮像する。これにより、プラスチック片10の色の違いに関わらず、プラスチック片10のサイズ情報を明瞭に撮像することができる。そのため、重量情報に基づくプラスチック片10の落下分布をより高精度に作成することができる。
実施の形態3.
実施の形態3における静電選別方法について説明する。図13は実施の形態3の画像処理部70における画像処理を示すフローチャートである。実施の形態1及び実施の形態2では撮像部60は複数のカメラ61を備えるが、本実施の形態の撮像部60は1つのカメラ61でもよい。その他の静電選別装置1の構成は実施の形態1又は実施の形態2と同様である。実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成については、同一符号が付されている。
本実施の形態の静電選別方法は、画像をN分割(Nは2以上の自然数)し、分割画像ごとにプラスチック片10の重量割合を求めることを特徴とする。
ステップS22において、画像処理部70はトリミングした画像を二値化処理する前に、画像をN分割(Nは2以上の自然数)する。その際、分割する画像の横幅は等しくなるように設定する。ここで、分割した画像を分割画像と称する。図14は実施の形態3の画像処理部70における画像処理のステップS22及びステップS32を説明する説明図である。図14(A)はトリミング後の画像でありプラスチック片10が画像中に写っている。図14(B)はN=3に設定して画像を分割した例である。次に、ステップS32において、図14(C)のように二値化処理を行い、分割画像ごとにプラスチック片10の重量割合を求める。塗りつぶしが0に変換されたプラスチック片10である。
ステップS61の落下位置は各分割画像の中心位置とし、落下位置とプラスチック片10の重量割合の関係を求める。図14(C)の下部に各分割画像の重量割合を示している。これにより、1台のカメラ61に対して、N個の分割画像を設定することができるため、落下分布の予測精度を向上させることができる。つまり、実施の形態1及び実施の形態2ではn台のカメラ61に対してnのプラスチック片10の重量割合をもとに落下分布を作成するのに対し、本実施の形態ではn台のカメラ61に対してn×N(分割画像数)のプラスチック片10の重量割合をもとに落下分布を作成することが可能となる。図15は実施の形態3の画像処理部70における画像処理のステップS61を説明する説明図であり、(A)実施の形態1又は実施の形態2における落下分布と、(B)本実施の形態における落下分布を比較した図である。カメラ61の数nはどちらも5で、分割画像数Nは3に設定した例である。図15(B)の方がプロットを3倍多くとれるため、落下位置に対する分解能が高くなり、実際に近い落下分布を作成することが可能となる。
実施の形態1と同様に本実施の形態における静電選別装置1は、落下するプラスチック片10を撮像する撮像部60と、撮像部60によりプラスチック片10が撮像された画像を二値化し、画像中のプラスチック片10の重量割合を算出する画像処理部70とを備える。これにより、メンテナンス不要かつ重量情報に基づくプラスチック片10の落下分布を作成することができる。
また、画像処理部70は撮像部60により撮像された画像を複数に分割し二値化を行うことにより、多くの落下位置に対するプラスチック片10の重量割合を算出することができる。これにより、重量情報に基づくプラスチック片10の落下分布をより高精度に作成することができる。
また、画像処理部70は撮像部60により撮像された画像を複数に分割し二値化を行うため、撮像部60は1台のカメラ61でもよい。1台のカメラ61で撮像した1枚の画像を複数に分割することにより、各分割画像の中心位置と各分割画像のプラスチック片10の重量割合の相対度数をプロットすることにより落下分布を作成可能である。
なお、トリミングした画像を分割してから二値化する例について説明したが、二値化した後に画像を分割してもよい。
また、上述の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能である。また、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 静電選別装置、2 被選別片、10 プラスチック片、11 ABS片、12 PS片、20 供給部、21 ホッパー、22 投入フィーダ、30 帯電部、31 帯電筒、32 振動フィーダ、40 電界発生部、41、42 電極、43 直流電源、50 回収箱、51、52 仕切り板、53、54、55 回収区画、60 撮像部、61 カメラ、70 画像処理部、71 ABS片の落下分布、72 PS片の落下分布、73 処理回路、74 プロセッサ、75 メモリ、76 ハードウェア、80 駆動部、81、82 レール、83、84 スライダ、85、86 ボールねじ、87、88 モータ
90 光源部

Claims (8)

  1. 異なる帯電特性を有する複数種類の被選別片を静電界により種類別に選別回収する静電選別装置であって、
    前記静電界を間に発生させる左右方向に配置された一対の電極と、
    前記一対の電極より下方に設けられ、前記一対の電極の間を落下する前記被選別片を回収する複数の回収区画を有する回収箱と、
    前記一対の電極と前記回収箱の底部との間に設けられ、落下する前記被選別片を撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された前記被選別片の画像を二値化し、前記画像中の前記被選別片の重量割合を算出し、落下位置に応じた前記被選別片の前記重量割合を分布にした落下分布を作成する画像処理部と、
    を備える静電選別装置。
  2. 前記回収箱内に移動可能に設けられ、前記回収箱を少なくとも一方の前記電極側の回収区画と他方の前記電極側の回収区画とを有する前記複数の回収区画に仕切る仕切り板を備え、
    前記画像処理部は前記落下分布から少なくとも予め設定された前記被選別片の回収率及び予め設定された前記被選別片の回収純度のいずれかを満たすように、前記仕切り板の位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の静電選別装置。
  3. 前記撮像部は前記仕切り板の上部を落下する前記被選別片を撮像する請求項2に記載の静電選別装置。
  4. 前記撮像部と対向する位置に設けられた光源部を備え、
    前記被選別片は前記撮像部と前記光源部との間を落下することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の静電選別装置。
  5. 前記撮像部は複数のカメラを有し、
    前記複数のカメラは前記左右方向又は、前後方向にそれぞれ配置されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の静電選別装置。
  6. 前記画像処理部は、前記画像中の前記被選別片の前記重量割合を算出した結果を予め設定された時間蓄積し、蓄積した前記被選別片の前記重量割合の平均値を用いて前記落下分布を作成することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の静電選別装置。
  7. 前記画像処理部は、前記撮像部により撮像された前記画像を複数に分割し前記二値化を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の静電選別装置。
  8. 異なる帯電特性を有する複数種類の被選別片を静電界により種類別に選別回収する静電選別方法であって、
    撮像された前記静電界を通過し落下する前記被選別片の画像を二値化するステップと、
    前記画像中の前記被選別片の重量割合を算出するステップと、
    落下位置に応じた前記被選別片の前記重量割合を分布にした落下分布を作成するステップと、
    を備える静電選別方法。
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