JP7370552B1 - 取付ピン - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶接強度を検査可能な取付ピンを提供する。【解決手段】 鉄骨110にマット状の断熱材120を取り付ける取付ピン1であって、導電性材料から形成され、取付時に断熱材120を貫通すると共に先端11が鉄骨110に溶接されるピン本体10と、ピン本体10の基端12に固定されると共に、断熱材120を押さえる押さえ板20と、ピン本体10から延びると共に、先端11及び鉄骨110の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力でピン本体10から脱離し溶接強度を検査する案内フィルム30(検査部)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、取付ピンに関する。
従来、鉄骨造の建築物において、マット状の断熱材(マット状部材)は、金属製の鉄骨(下地)に取付ピンで取り付けられる(特許文献1参照)。取付ピンは、断熱材を貫通するとピン本体と、ピン本体の基端に形成され断熱材を押さえる押さえ板(押さえ部材)と、を備えている。そして、取付時にピン本体に通電することで、ピン本体の先端が下地に溶接される。
特開2004-82127号公報
しかしながら、職人等が取付ピンを落とした場合、床面で取付ピンのピン本体の先端が鉛直上向きとなるときがある。このような状態において、職人等が取付ピンを踏んでしまうと、ピン本体が靴底を貫通して足に突き刺さり、職人等が怪我する虞がある。
そこで、本発明は、溶接強度を検査可能な取付ピンを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、金属製の下地にマット状のマット状部材を取り付ける取付ピンであって、導電性材料から形成され、取付時に前記マット状部材を貫通すると共に先端が前記下地に溶接されるピン本体と、前記ピン本体の基端に固定されると共に、前記マット状部材を押さえる押さえ部材と、前記ピン本体が挿通される挿通孔が形成され、検査前に前記ピン本体から延びると共に、前記先端及び前記下地の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力で前記ピン本体から脱離し溶接強度を検査する検査部と、を備えることを特徴とする取付ピンである。
このような構成によれば、溶接後の検査時において、検査部が溶接強度よりも小さい外力でピン本体又は押さえ部材から脱離する。すなわち、検査部を引っ張った場合において、ピン本体が固定されたまま、検査部がピン本体又は押さえ部材から脱離したとき、ピン本体は正常に溶接されている、と判断できる。
また、前記検査部は、帯状であって長手方向に前記挿通孔が複数形成され、検査時に溶接強度よりも小さい外力で前記挿通孔が破断することで前記ピン本体から脱離し、複数回にて溶接強度を検査可能である構成としてもよい。
このような構成によれば、溶接後の検査時において、検査部が溶接強度よりも小さい外力でピン本体から脱離した場合、ピン本体は正常に溶接されている、と判断できる。また、検査部は、帯状であって長手方向にピン本体が挿通される複数の挿通孔が形成されているので、検査部を複数回にて使用し、複数回にて溶接強度を検査できる。
また、前記押さえ部材から軸方向外側に向かって延び、落下した場合に床面に当接することで前記先端が下方に向くように案内する案内部を備える構成としてもよい。
このような構成によれば、取付ピンが落下した場合、案内部が床面に当接し、ピン本体の先端が下方(床面)に向くように取付ピンの姿勢を案内する。このように、ピン本体の先端が下方を向くので、つまり、ピン本体の先端が上方を向かないので、安全である。すなわち、仮に、職人等が床面に落下した取付ピンを踏んだとしても、職人等が足を怪我する虞はない。
また、前記案内部は、樹脂製かつ帯状のフィルムであって環状である構成としてもよい。
このような構成によれば、案内部は、樹脂製かつ帯状のフィルムであるので、取付ピンを容易に製造できる。また、案内部は樹脂製かつ帯状のフィルムであるので、案内部をピン本体又は押さえ部材に容易に脱着できる。さらに、案内部は、取付時に環状であるので、環状の案内部を容易に把持し、正常に溶接されたか否か検査し易くなる。
また、前記案内部は、前記先端及び前記下地の溶接強度よりも小さい脱離強度によって前記押さえ部材から脱離する構成としてもよい。
このような構成によれば、案内部は、先端及び下地の正規の溶接強度よりも小さい脱離強度によって押さえ部材から脱離するので、溶接後、案内部を引っ張った場合において、ピン本体が固定されたまま、案内部が破断し押さえ部材から脱離したとき、ピン本体は正常に溶接されている、と判断できる。すなわち、案内部によって、取付ピンが下地に正常に溶接されたか否か検査できる。
また、前記押さえ部材の裏側に設けられ、前記下地及び前記先端の溶接時に前記押さえ部材及び前記マット状部材を絶縁する絶縁部を備える構成としてもよい。
このような構成によれば、押さえ部材の裏側に設けられた絶縁部が、下地及び先端の溶接時に押さえ部材及びマット状部材を絶縁する。これにより、押さえ部材及びマット状部材の間で通電せず、押さえ部材がマット状部材に溶接されない。
したがって、ピン本体が下地に適切に溶接され、取付ピンによってマット状部材を下地に好適に取り付けることができる。
また、金属製の下地にマット状のマット状部材を取り付ける取付ピンであって、導電性材料から形成され、取付時に前記マット状部材を貫通すると共に先端が前記下地に溶接されるピン本体と、前記ピン本体の基端に固定されると共に、前記マット状部材を押さえる押さえ部材と、前記押さえ部材の裏側に設けられ、前記下地及び前記先端の溶接時に前記押さえ部材及び前記マット状部材を絶縁する絶縁部を備えることを特徴とする取付ピンである。
本発明によれば、溶接強度を検査可能な取付ピンを提供することができる。
第1実施形態に係る取付ピンの斜視図である。 第1実施形態に係る取付ピンの案内フィルムの展開図である。 第1実施形態に係る取付ピンの断面図である。 第1実施形態に係る取付ピンの一作用効果を示す断面図である。 第2実施形態に係る取付ピンの斜視図である。 第2実施形態に係る取付ピンの案内フィルムの展開図である。 第3実施形態に係る取付ピンの案内フィルムの展開図である。 第4実施形態に係る取付ピンの斜視図である。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態について、図1~図4を参照して説明する。
≪取付ピンの構成≫
第1実施形態に係る取付ピン1は、金属製の鉄骨110(下地)にマット状の断熱材120(マット状部材)を取り付けるピンである。取付ピン1は、ピン本体10と、押さえ板20(押さえ部材)と、案内フィルム30(案内部、検査部)と、を備えている。なお、案内フィルム30は、製造時(出荷時)に、ピン本体10(又は押さえ板20)に取り付けられた構成でもよいし、施工現場において断熱材120の取付直前に、施工者(職人等)によって案内フィルム30がピン本体10(又は押さえ板20)に取り付けられる構成でもよい。
<ピン本体>
ピン本体10は、導電性材料(例えば、銅合金)で形成された細長の棒状の部材である。そして、取付時、ピン本体10が断熱材120を貫通し、先端11が鉄骨110に当接した状態でピン溶接機(図示しない)により通電することにより、先端11が鉄骨110に溶接され、ピン本体10が鉄骨110に固定されるようになっている。すなわち、詳細には、図3において、先端11は溶融した後に鉄骨110に溶接されている。ピン本体10と鉄骨110との溶接強度は、例えば、70~90kgfである。
ピン本体10の基端12には、大径のカシメ部12a、カシメ部12bが形成されていいる。カシメ部12a、カシメ部12bは、軸方向において押さえ板20を挟持している。すなわち、押さえ板20は、ピン本体10の基端12に固定されており、ピン本体10と一体である。なお、ピン本体10の長さL10は、非圧縮時の断熱材120の厚さT120に基づいて設計されている。具体的には、長さL10は、厚さT120よりも若干短めである(L10<T120)。つまり、断熱材120は、厚さ方向において取付ピン1で若干圧縮された状態で、鉄骨110に取り付けられる(図3参照)。
<押さえ板>
押さえ板20は、円板状であって、取付時に断熱材を押さえる金属製の部材である。押さえ板20の中心には、ピン本体10が挿通する挿通孔20aが形成されている。ただし、押さえ板20(押さえ部材)は円板状に限定されず、その他に例えば、四角板状、六角板状である構成でもよい。
<案内フィルム>
案内フィルム30は、取付ピン1が落下した場合に床面200に当接することでピン本体10の先端11が下方に向くように案内する部材である(図3参照)。ここでは、案内フィルム30は、所定厚さ(例えば、0.2~0.3mm)、所定幅を有する帯状のフィルムで構成されている。
案内フィルム30は、樹脂製(例えば、ポリプロピレン製、ポリエステル製)であって、弾性変形可能であり、適度なばね力(復元力)を有している。このように案内フィルム30は樹脂製であるので、容易に製造可能である。案内フィルム30は、案内フィルム本体31と、一端側の一端部32と、他端側の他端部33と、を備えている。
一端部32には、ピン本体10が挿通される挿通孔32aと、挿通孔32aから長手方向外側に延びるスリット32b(切れ目)とが形成されている(図2参照)。同様に、他端部33には、ピン本体10が挿通される挿通孔33aと、挿通孔33aから長手方向外側に延びるスリット33b(切れ目)とが形成されている。
取付ピン1による断熱材120の取付後において、職人等が案内フィルム30を把持して引っ張ると、ピン本体10がスリット32b及び/又はスリット33b内をスライドし、案内フィルム30がピン本体10(押さえ板20)から脱離するようになっている。案内フィルム30がピン本体10から脱離する脱離強度(挿通孔32a、挿通孔33aの破断強度)は、先端11が正常に鉄骨110に溶接された場合の溶接強度(例えば、70~90kgf)よりも小さい値(例えば、2.5~3.5kgf)に設定されている。なお、この脱離強度(挿通孔32a等の破断強度)は、案内フィルム30の脱離時に職人等がバランスを失わず転倒等しないように設定されている。また、このように案内フィルム30が破断等せずにピン本体10から脱離するので、案内フィルム30を再利用(リサイクル)可能となっている。
これにより、取付ピン1の取付後(溶接後)において、職人が案内フィルム30を引っ張った場合、ピン本体10が鉄骨110に固定されたまま、案内フィルム30がピン本体10から脱離したとき、ピン本体10は正常に溶接されている、と判断可能となっている。すなわち、樹脂製の案内フィルム30によって、取付ピン1が鉄骨110に正常に溶接されたか否か検査可能となっている。つまり、案内フィルム30は、取付ピン1が正常に溶接されたか否か検査する検査フィルムとしても機能している。
言い換えると、案内フィルム30は、ピン本体10(押さえ板20)から延びると共に、先端11及び鉄骨110の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力でピン本体10(押さえ板20)から脱離し溶接強度を検査する検査部として機能している。
脱離強度は、例えば、ピン本体10に対するスリット32b等の長さ、幅、内側形状(凹凸形状)を変更することで調整可能である。
案内フィルム本体31は、押さえ板20の裏面側から押さえ板20を超え表面側に向かって延びており、環状を呈している。すなわち、案内フィルム本体31は、押さえ板20から軸方向外側(図3の紙面右側)に向かって延びている。つまり、案内フィルム30は、押さえ板20を囲んでいる。
このように、案内フィルム本体31は環状であるので、職人等は環状の案内フィルム本体31を容易に把持可能となっている。
案内フィルム30は、展開した状態において、概ね菱形であり、その幅W30は、長手方向における中心線O1よりも他端部33側のオフセット位置で最大となっている(図2参照)。これにより、環状の案内フィルム30の重心が他端部33側にオフセットし、案内フィルム30が他端部33側に転動し易くなっている。
すなわち、案内フィルム30が鉛直下向きで落下しても、床面200上を案内フィルム30が他端部33側に転動し、先端11が速やかに下方を向くようになっている。その他、案内フィルム30の幅方向における各最頂部30aから、幅方向外側に延びる舌片をそれぞれ設け、幅方向における案内フィルム30の転動をガイドするようにしてもよい。前記舌片は、断面視において円弧状であることが好ましい。また、前記舌片を中心線O1上に設けてもよい。
案内フィルム30の直径D30は、押さえ板20の直径D20(例えば、30mm)よりも大きく構成されている(D30>D20)。
このように、案内フィルム30は環状かつ樹脂製であるので、取付現場において職人が取付ピン1を先端11が上向きで落としたとしても、案内フィルム本体31が弾性変形し、そのばね力(復元力)により跳ね返りつつ、環状の案内フィルム30が床面200に対して転動し、ピン本体10の先端11が床面200(下方)を向くように案内されるようになっている(図4参照)。
案内フィルム30の色は、ピン本体10の長さL10に対応して、例えば、黄色、赤色、青色、緑色、白色に区別されている。ここで、ピン本体10の長さL10は断熱材120の厚さT120に対応しているので、取付ピン1で断熱材120を押さえた状態で、案内フィルム30の色に基づいて、断熱材120の厚さT120を把握可能となっている。
≪取付ピンの作用効果≫
第1実施形態に係る取付ピン1の一作用効果を説明する。
職人が取付ピン1を落としたとしても、案内フィルム30が床面200に当接し、ピン本体10の先端11が下方(床面200)に向くので安全である。すなわち、職人等が取付ピン1を踏んだとしても、職人等が足を怪我する虞はない。
≪変形例≫
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよい。また、後記する形態に係る構成と適宜組み合わせてもよい。
前記した実施形態では、案内部が帯状の案内フィルム30である構成を例示したが、その他に例えば、案内部が、押さえ板20から軸方向外側に向かって延び、頂角が鈍角であって外形が円錐状部材である構成としてもよい。また、案内部が、押さえ板20の外周縁から軸方向外側に延出しピン本体10を中心とする筒状部材である構成としてもよい。
前記した実施形態では、溶接強度の検査時、ピン本体10がスリット32b及びスリット33bをスライドし、案内フィルム30がピン本体10から脱離する構成を例示したが、その他に例えば、案内フィルム30が破断し、案内フィルム30がピン本体10から脱離する構成としてもよい。具体的に例えば、案内フィルム30を引っ張った場合に正常な溶接強度未満で破断するミシン線や溝線を幅方向に形成する構成としてもよい。すなわち、ミシン線や溝線が、前記正常な溶接強度よりも小さい破断強度で破断し、案内フィルム30がピン本体10から脱離する構成としてもよい。この場合において、破断強度が異なるミシン線等を案内フィルム30長手方向に複数形成し、同一の案内フィルム30で異なる溶接強度を検査可能とする構成としてもよい。その他、引っ張った場合に挿通孔32a、挿通孔33aが破断する構成としてもよい。
前記した実施形態では、案内フィルム30がピン本体10に取り付けられた構成を例示したが、その他に例えば、案内フィルム30が押さえ板20に取り付けられた構成としてもよい。
前記した実施形態では、案内部が樹脂製の案内フィルム30である構成を例示したが、その他に例えば、案内部が金属製かつ環状のリング状部材である構成としてもよい。
前記した実施形態では、金属製の下地が鉄骨110である構成を例示したが、その他に例えば、金属製の下地が鉄筋である構成としてもよい。
前記した実施形態では、マット状部材が断熱材120である構成を例示したが、その他に例えば、マット状部材が防音材等である構成としてもよい。
前記した実施形態では、案内フィルム30が、(1)押さえ板20から軸方向外側に向かって延び、落下した場合に床面に当接することで先端11が下方に向くように案内する案内部としての機能と、(2)ピン本体10(押さえ板20)から延びると共に、先端11及び鉄骨110の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力でピン本体10(押さえ板20)から脱離し溶接強度を検査する検査部としての機能と、を備える構成を例示したが、その他に例えば、案内フィルム30とは別に、検査部としての機能を有する検査フィルムを別部材として備える構成としてもよい。
≪第2実施形態≫
本発明の第2実施形態について、図5~図6を参照して説明する。
<案内フィルムの構成>
第2実施形態に係る取付ピン2は、案内フィルム30に代えて、案内フィルム40を備えている。案内フィルム40は、案内フィルム30と同様に、絶縁性を有する樹脂製(例えば、ポリプロピレン製、ポリエステル製)である。
案内フィルム40は、細長かつ帯状の部材であって、一端側から他端側に向かって、絶縁部41と、テーパ部42と、案内フィルム本体43と、を備えている。案内フィルム40の幅方向は図6の紙面左右方向であり、案内フィルム40の長手方向は図6の紙面上下方向である。案内フィルム40の長手方向において、絶縁部41は全体の約1/4であり、案内フィルム本体43は全体の約1/2である。案内フィルム40の幅方向において、案内フィルム本体43は、絶縁部41の約1/2である。絶縁部41の中心線O2と、案内フィルム本体43の中心線O3とは、所定距離(例えば、5~15mm)でオフセットしている。
このように、案内フィルム40は、幅広の絶縁部41と、幅狭の案内フィルム本体43を備えるので、図6に示すように、基材(原反)である基材シートSにおいて、2つの案内フィルム40、40を、長手方向及び幅方向において反転させ対称配置したうえで、切り出すことにより、廃棄部分を少なくできる。
<案内フィルム-絶縁部>
絶縁部41は、取付ピン2の鉄骨110への取付時に、押さえ板20と断熱材120とを電気的に絶縁する幅広の部分である。取付ピン2の鉄骨110への取付時は、ピン本体10の先端11と鉄骨110の溶接時である。なお、ピン本体10が断熱材120を貫通し、先端11が鉄骨110に当接した状態で、ピン溶接機(図示しない)の通電部を基端12に押し当てた状態で通電させることにより、ピン本体10内を通電し、先端11が溶融し鉄骨110に溶接される。
絶縁部41は、押さえ板20の裏側(断熱材120側)に設けられている。すなわち、絶縁部41は、取付ピン2の鉄骨110への取付時に、押さえ板20と断熱材120との間に挟まれるように構成されている。
絶縁部41の幅W41(例えば、32mm)は、押さえ板20の直径D20(例えば、30mm)よりも大きい(W41>D20)。絶縁部41の長さL41は、複数の挿通孔41aに対するピン本体10の挿通位置が変化しても、絶縁部41が押さえ板20の裏側に配置される長さである。すなわち、ピン本体10の軸方向視において、絶縁部41に対するピン本体10の挿通位置が変わっても、絶縁部41が押さえ板20の裏側に配置される大きさ、つまり、絶縁部41が押さえ板20と断熱材120との間に介在する大きさに設計されている。その他、絶縁部41の表面/裏面に絶縁塗料を塗布して絶縁層を形成し、絶縁性を高めてもよい。
絶縁部41の中心線O2上には、複数(ここでは5つ)の挿通孔41aが所定間隔D1(例えば、1.5mm)を空けて形成されている。各挿通孔41aは、後記する他端側の挿通孔43aと共に、ピン本体10が挿通される孔であり、長手方向において両外側の挿通孔41a、挿通孔43aから順に使用される。
すなわち、ピン本体10の溶接強度の検査毎に、両外側の挿通孔41a、挿通孔43aから使用され、複数回(ここでは5回)にて繰り返し検査可能となっている。つまり、案内フィルム本体43を引っ張った場合において、ピン本体10が鉄骨110に溶接(固定)されたまま、挿通孔41a、挿通孔43aが破断し、案内フィルム40がピン本体10から脱離したとき、ピン本体10は所定の溶接強度以上で鉄骨110に良好に溶接されている、と判断されるようになっている。なお、挿通孔41a、挿通孔43aの破断強度(検査強度)は、所定間隔D1、所定間隔D2、案内フィルム40の厚さを変更することで、適宜に変更できる。
これに対して、案内フィルム本体43を引っ張った場合において、挿通孔41a、挿通孔43aが破断せず、ピン本体10が鉄骨110から脱離したとき、ピン本体10は所定の溶接強度未満で溶接されていた、つまり、溶接不良であった、と判断されるようになっている。
絶縁部41において最も一端側(図6の紙面上側)の挿通孔41aの更に一端側には、所定間隔D1を空けてスリット41bが形成されている。これにより、最も一端側の挿通孔41aも、所定の溶接強度よりも小さい外力で破断するように構成されている。
すなわち、絶縁部41は、ピン本体10(押さえ板20)から延びると共に、先端11及び鉄骨110の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力でピン本体10(押さえ板20)から脱離し溶接強度を検査する検査部としても機能している。
絶縁部41の一端には、所定深さ(例えば、3.0mm)の浅底のガイド溝41cが形成されている。ガイド溝41cは、幅狭の案内フィルム本体43が挿通される溝であって(図5参照)、案内フィルム本体43を幅方向においてガイドするようになっている。ガイド溝41cは、溝底に近づくにつれて溝幅が大きくなっている。すなわち、ガイド溝41cの開口幅は、案内フィルム本体43の幅よりも小さい。これにより、案内フィルム本体43をガイド溝41cに挿通した場合、ガイド溝41cの2つの開口縁41d、41dが案内フィルム本体43に係止し、案内フィルム本体43がガイド溝41cの外側に脱落しないようになっている。
これにより、案内フィルム本体43の他端部がピン本体10(挿通孔43a)を中心として回動せず、案内フィルム40が環状で保持されるようになっている。すなわち、絶縁部41の中心線O2と、案内フィルム本体43の中心線O3とが、幅方向においてオフセットしているが、案内フィルム本体43がガイド溝41cに挿通されることにより、案内フィルム40が若干ねじれた状態でありながらも、環状で保持されるようになっている。
<案内フィルム-テーパ部>
テーパ部42は、絶縁部41と案内フィルム本体43との間に形成され、絶縁部41から案内フィルム本体43に向かうにつれて、徐々に幅狭となるテーパ部分である。すなわち、案内フィルム40の幅方向における断面積は、テーパ部42において、絶縁部41から案内フィルム本体43に向かうにつれて、徐々に小さくなっている。
ここで、ピン本体10の溶接強度の検査時、案内フィルム本体43を把持して引っ張ると、案内フィルム40内に一端側の挿通孔41aと他端側の挿通孔43aとを支点として概ね長手方向に引張応力が発生する。このように、長手方向に引張応力が発生するが、テーパ部42において幅方向における断面積が徐々に変化しているので、挿通孔41a又は挿通孔43aが破断する前(溶接強度の検査前)に、案内フィルム40がその中間等から破断せず、溶接強度の検査不能を回避しつつ、案内フィルム40を繰り返し使用可能となっている。
これに対して、テーパ部42を備えない場合、絶縁部41と案内フィルム本体43との境界で、幅方向における断面積が急激に変化する。これにより、案内フィルム40を引っ張った際、この境界部分にクラックが発生し、案内フィルム40が破断し易くなり、溶接強度を検査不能となるうえ、案内フィルム40を繰り返し使用し難くなる。
<案内フィルム-案内フィルム本体>
案内フィルム本体43は、細長かつ帯状の部分である。案内フィルム本体43の他端側の中心線O3上には、複数(ここでは5つ)の挿通孔43aが所定間隔D2(例えば、1.0mm)を隔てて形成されている。各挿通孔43aは、一端側の挿通孔41aと共に、ピン本体10が挿通される孔である。
他端側の所定間隔D2は一端側の所定間隔D1よりも小さい(D1>D2)。これにより、溶接強度の検査時、他端側(案内フィルム本体43側)の挿通孔43a、一端側(絶縁部41側)の挿通孔41aの順で破断するように設計されている。つまり、案内フィルム40の一端側と他端側とで、検査強度が異なる構成としてもよい。その他、挿通孔41a、挿通孔43aの近傍に、検査強度(溶接強度)を記載し検査強度を明確に構成としてもよい。
<案内フィルムの作用効果>
1つの案内フィルム40に複数の挿通孔41a及び複数の挿通孔43aが形成されているので、1つの案内フィルム40を複数回繰り返し使用し、溶接強度を複数回にて検査できる。
押さえ板20の裏側に絶縁部41を備えるので、ピン本体10の溶接時に、押さえ板20と断熱材120との間で通電し難くなり、漏れ電流が発生し難くなる。これにより、ピン本体10の先端11と鉄骨110とを確実に溶接できる。
≪変形例≫
前記した実施形態では、絶縁部41が溶接強度を検査する検査部としても機能する構成を例示したが、その他に例えば、絶縁部41とは別に、溶接強度を検査する検査片(検査部)を別部材として備える構成としてもよい。また、検査片(検査部)は、押さえ板20(押さえ部)から延びる構成としてもよい。
≪第3実施形態≫
本発明の第3実施形態について、図7を参照して説明する。
第3実施形態に係る案内フィルム50は、第2実施形態に係る案内フィルム40と同様に、絶縁部51と、テーパ部52と、案内フィルム本体53と、を備えている。ここで、絶縁部51の中心線O4と、案内フィルム本体53の中心線O5とは、幅方向において一致している。
これにより、案内フィルム50を環状にしても、幅方向において捻じれることはない。したがって、第2実施形態に係るガイド溝41c(図5、図6参照)は不要となる。なお、絶縁部51の中心線O4上には、複数の挿通孔51aとスリット51bとが形成されている。案内フィルム本体53の他端部の中心線O5上には、複数の挿通孔53aが形成されている。
≪第4実施形態≫
本発明の第4実施形態について、図8を参照して説明する。
第4実施形態に係る取付ピン5は、案内フィルム30に代えて、検査フィルム60(検査部)を備えている。検査フィルム60は、幅広の絶縁部61と、テーパ部62と、細長の把持部64と、を備えている。絶縁部61は、ピン本体10の溶接時、押さえ板20と断熱材120とを電気的に絶縁する部分である。
絶縁部61の中心線O6上には複数の挿通孔61aとスリット61bとが形成されている。把持部64は、溶接強度の検査時に職人等が把持して引っ張る部分である。絶縁部61の中心線O6と、把持部64の中心線O7とは、幅方向において、一致している。
また、把持部64を階段状に折り返して弾性を付与し、この弾性を有するばね状の把持部64が、取付ピン5の落下時に、ピン本体10の先端11を下方に案内するように構成してもよい。
1 取付ピン
10 ピン本体
11 先端
12 基端
20 押さえ板(押さえ部材)
30 案内フィルム(案内部、検査部)
31 案内フィルム本体
32 一端部
33 他端部
40 案内フィルム
41 絶縁部(検査部)
41a 挿通孔
42 テーパ部
43 案内フィルム本体
43a 挿通孔
110 鉄骨(下地)
120 断熱材(マット状部材)
200 床面

Claims (2)

  1. 金属製の下地にマット状のマット状部材を取り付ける取付ピンであって、
    導電性材料から形成され、取付時に前記マット状部材を貫通すると共に先端が前記下地に溶接されるピン本体と、
    前記ピン本体の基端に固定されると共に、前記マット状部材を押さえる押さえ部材と、
    前記ピン本体が挿通される挿通孔が形成され、検査前に前記ピン本体から延びると共に、前記先端及び前記下地の溶接後の検査時において溶接強度よりも小さい外力で前記ピン本体から脱離し溶接強度を検査する検査部と、
    を備える
    ことを特徴とする取付ピン。
  2. 前記検査部は、帯状であって長手方向に前記挿通孔が複数形成され、検査時に溶接強度よりも小さい外力で前記挿通孔が破断することで前記ピン本体から脱離し、複数回にて溶接強度を検査可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の取付ピン。
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