JP7369732B2 - 原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法 - Google Patents

原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法に関する。
従来、沸騰水型の原子力発電プラントでは、目標発電機出力値と現在の実発電機出力値との間に偏差が生じた場合に、原子炉内の圧力が急変しないように、原子炉から送りだされる蒸気(以下、「主蒸気」と記す)の量を調整することで発電機の出力を制御している。具体的には、まず偏差に応じて原子炉の出力を調整(変更)し、その後に、原子炉の出力に応じた蒸気をタービンに送る。これにより、実発電機出力値が目標発電機出力値に一致するように、発電機の出力を制御している。このような制御は、原子炉内の圧力が急変することにより、冷却材内の蒸気泡(以下、「ボイド」と記す)の状態が変わり、原子炉の出力が変化することを防止することができる。
しかしながら、原子力発電プラントにおける発電機の出力変化は、原子炉の出力調整(変更)を行う際の原子炉での核反応の速度や燃料棒の発熱が燃料被覆管から冷却材に伝熱する速度が律速となるため、火力発電プラントにおける発電機の出力変化と比較すると、遅いことが知られている。そのため、原子力発電プラントの出力制御では、原子炉の出力調整(変更)を待たずに、先行的にプラント内のタービン蒸気加減弁を開閉することで、発電機の出力を制御することが検討されてきた。
例えば、特許文献1には、タービン回転速度と回転速度設定値との偏差を計算し、タービン蒸気加減弁の開度を調節することで、系統事故による負荷遮断が発生してもタービンの過速を抑制する制御装置が開示されている。また、特許文献2には、特許文献1と同様に負荷遮断が発生した場合に、容易に原子炉が停止しないよう、事故時の蒸気タービンの速度を制御する制御装置が開示されている。また、特許文献3には、電力系統過渡事象の復旧後に有効電力の出力を維持するために、電力系統過渡事象の発生を検出して蒸気タービンに流入される蒸気の量を調整する制御装置が開示されている。
特開平8-189993号公報 特開平5-312995号公報 特開2019-143626号公報
従来の原子力発電プラントの出力制御装置は、以下に説明するように、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上することが要望されていた。
近年、温室効果ガスの排出量削減を目標として、太陽光や風力発電に代表される再生可能エネルギーの導入、火力発電所の廃止が進んでいる。これに伴い、電力会社としては、電力の需給バランスを調節するための調整力と呼ばれる機能が重要となりつつあり、調整力を対象とした市場も提供されている。そのため、これまで定格出力一定での運転が前提だった原子力発電プラントにおいても、電力系統からの指令に応じて負荷追従運転を行うことが期待されている。
負荷追従運転は、変更出力の大きさと周期によっていくつかのカテゴリに分類され、例えば、「日負荷追従運転」と呼ばれる運転や「周波数制御運転」と呼ばれる運転等がある。「日負荷追従運転」は、昼夜での需要の変動に合わせて、昼間に発電機出力を大きくし、夜間に発電機出力を抑制する運転である。日負荷追従運転では、出力の変更幅が最大で定格の50%を超えるケースもあるが、数時間かけて出力を変更するため、速応答性は要求されない。一方、「周波数制御運転」は、系統内の周波数を一定に保つように、数秒から数分程度の時間で変化する電力需要に合わせて発電機出力を調整する運転である。周波数制御運転では、出力変化幅が高々10%程度と小さいが、速応答性が要求される。このような周波数制御運転では、ガバナフリー運転(governor-free operation;GF)が行われる。ここで、「ガバナ」とは、回転機の入力を調整して回転速度を一定に保つための制御装置のことである。また、「ガバナフリー運転」とは、ガバナの動作に負荷制限器(ロード・リミッター)による制限を設けず、周波数の変動に対して自由にガバナを応動させる運転を意味する。
また、負荷追従運転に関わらず、落雷等に起因する送電線の事故時には、送電線を流れる電流を減少させるために、発電機の出力を一時的に下げる運転が求められる。この場合に、発電機の出力制御速度として、数100ms程度の応答速度が求められる。
従来の原子力発電プラントの出力制御では、前記したガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時において、発電機のタービンバイパス弁を急開して蒸気を捨てる運転を要する。ところが、沸騰水型の原子力発電プラントの出力制御では、再循環流量制御をメインに用いているため、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させることが困難であった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させた原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、原子力発電プラントの出力制御装置であって、タービンに供給される主蒸気の量を制御するタービン蒸気加減弁を開閉する加減弁サーボに対して、入力された複数の信号の中で値が最も低い信号を出力する低値通過ゲートと、設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の信号を前記低値通過ゲートに出力する主蒸気圧力調整回路と、タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の信号を前記低値通過ゲートに出力するタービン速度負荷制御回路と、ガバナフリー運転又は事故に応じた前記タービン蒸気加減弁の開度設定値を後続に出力するGF/事故時制御回路と、を備え、ガバナフリー運転時又は事故時に、前記開度設定値が前記GF/事故時制御回路から前記低値通過ゲートと前記主蒸気圧力調整回路と前記タービン速度負荷制御回路とのいずれかに出力された後、当該開度設定値がさらに前記加減弁サーボに出力される構成とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させることができる。
実施形態1に係る出力制御装置を備えた原子力発電プラントの概略構成図である。 実施形態1に係る出力制御装置の概略構成図である。 実施形態2に係る出力制御装置の概略構成図である。 実施形態3に係る出力制御装置の概略構成図である。 実施形態4に係る出力制御装置の概略構成図である。 実施形態5に係る出力制御装置の概略構成図である。 実施形態6に係る出力制御装置の概略構成図である。 比較例の出力制御装置を備えた原子力発電プラントの概略構成図である。 比較例の出力制御装置の概略構成図である。
本発明は、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させた原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法を提供することを意図している。また、本発明は、定格出力運転時に圧力制御系の動作の妨げにならないように動作する原子力発電プラントの出力制御装置及び出力制御方法を提供することを意図している。
このような本発明に係る原子力発電プラントの出力制御装置は、前記した構成となっている。また、本発明に係る原子力発電プラントの出力制御方法は、定格出力運転時に、設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の第1信号が主蒸気圧力調整回路から低値通過ゲートに出力されるとともに、タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の第2信号がタービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートに出力された後、前記第1信号と前記第2信号との中の値が低い方の信号が、前記低値通過ゲートから、タービンに供給される主蒸気の量を制御するタービン蒸気加減弁を開閉する加減弁サーボに出力され、かつ、ガバナフリー運転時又は事故時に、ガバナフリー運転又は事故に応じた前記タービン蒸気加減弁の開度設定値がGF/事故時制御回路から前記低値通過ゲートと前記主蒸気圧力調整回路と前記タービン速度負荷制御回路とのいずれかに出力された後、当該開度設定値がさらに前記加減弁サーボに出力される構成となっている。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態1]
<原子力発電プラントの構成>
以下、図1を参照して、本実施形態1に係る出力制御装置11を備えた原子力発電プラント10の構成について説明する。図1は、本実施形態1に係る出力制御装置11を備えた原子力発電プラント10の概略構成図である。
図1に示すように、原子力発電プラント10は、出力制御装置11と、タービン103と、発電機104と、シャフト105と、加減弁サーボ108と、タービン蒸気加減弁109と、バイパス弁サーボ110と、タービンバイパス弁111と、復水器112と、主制御系117と、原子炉119と、タービン主塞止弁120と、を有している。
出力制御装置11は、タービン蒸気加減弁109の開度を制御して主蒸気圧力を設定圧力に保つ装置である。
タービン103は、原子炉119で発生した主蒸気の圧力で回転する回転体である。
発電機104は、タービン103の回転に伴って回転して電力を発生する装置である。
シャフト105は、タービン103と発電機104とを接続する軸体である。
加減弁サーボ108は、タービン蒸気加減弁109を開閉する駆動部である。
タービン蒸気加減弁109は、タービン103に供給する主蒸気の量を調整する弁である。
バイパス弁サーボ110は、タービンバイパス弁111を開閉する駆動部である。
タービンバイパス弁111は、主蒸気を外部に逃がす弁である。
復水器112は、主蒸気を凝縮して復水する装置である。
主制御系117は、図示せぬ給水ポンプの原子炉119への給水流量を制御して、原子炉119内の水位を設定水位に保つ制御装置である。
原子炉119は、複数の燃料集合体を内部に装荷し、原子核分裂連鎖反応の進行速度を制御して原子エネルギーを徐々にとり出す装置である。
タービン主塞止弁120は、タービントリップ等の所内事故時にタービン103に送られる蒸気を遮断する弁である。
<実施形態の出力制御装置の構成>
以下、図2を参照して、出力制御装置11の構成について説明する。図2は、出力制御装置11の概略構成図である。
図2に示すように、出力制御装置11は、低値通過ゲート107と、主蒸気圧力調整回路115と、タービン速度負荷制御回路102と、GF/事故時制御回路302と、を備えている。
低値通過ゲート107は、入力された複数の信号の中で値が最も低い信号を後続に出力する回路である。本実施形態では、低値通過ゲート107は、加減弁サーボ108の上流に配置されている。したがって、低値通過ゲート107は、加減弁サーボ108に対して、入力された複数の信号の中で値が最も低い信号を出力する。
主蒸気圧力調整回路115は、設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の信号を後続に出力する回路である。本実施形態では、主蒸気圧力調整回路115は、低値通過ゲート107の上流に配置されている。したがって、主蒸気圧力調整回路115は、低値通過ゲート107に対して、設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の信号を出力する。
タービン速度負荷制御回路102は、タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の信号を後続に出力する回路である。本実施形態では、タービン速度負荷制御回路102は、低値通過ゲート107の上流に配置されている。したがって、タービン速度負荷制御回路102は、低値通過ゲート107に対して、タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の信号を出力する。
GF/事故時制御回路302は、ガバナフリー運転又は事故に応じたタービン蒸気加減弁の開度設定値を後続に出力する回路である。本実施形態では、GF/事故時制御回路302は、ガバナフリー運転時又は事故時に、中央給電指令所や変圧所(変電所を含む)等の外部系統301から出力制御信号SG1が入力される。出力制御信号SG1は、例えば、外部系統301が中央給電指令所である場合に、ガバナフリー運転又は事故に応じた運転を実行するための指令である。この場合に、GF/事故時制御回路302は、外部系統301としての中央給電指令所からの指令である出力制御信号SG1に基づいて開度設定値を決定して、開度設定値を後続(本実施形態では、低値通過ゲート107)に出力する。また、出力制御信号SG1は、例えば、外部系統301が変圧所である場合に、変圧所で測定された電圧値である。この場合に、GF/事故時制御回路302は、外部系統301としての変圧所で測定された電圧値である出力制御信号SG1に基づいて開度設定値を決定して、開度設定値を後続(本実施形態では、低値通過ゲート107)に出力する。
図2に示すように、外部から出力制御装置11にタービン蒸気加減弁109の開度を決定する開度設定値をaとする負荷要求信号101が入力される。開度設定値aは0%から100%までの範囲で設定され、数字がタービン蒸気加減弁109及びタービンバイパス弁111の開度に対応している。出力制御装置11は、負荷要求信号101の開度設定値aにバイアス値121を付加した入力信号をタービン速度負荷制御回路102に入力する。ここで、バイアス値121は、炉圧一定運転を担保するためのものである。本実施形態では、バイアス値121がβとなっており、出力制御装置11は、開度設定値を(a+β)とする入力信号をタービン速度負荷制御回路102に入力するものとして説明する。また、タービン速度負荷制御回路102には、タービン速度を表すタービン速度信号106が入力される。タービン速度は、図1に示すタービン103と発電機104を接続するシャフト105の回転速度に基づいて計測される。タービン速度負荷制御回路102は、タービン速度106に応じて入力信号を任意の値に変更して低値通過ゲート107に出力する。本実施形態では、開度設定値を(a+β)とする入力信号をそのまま低値通過ゲート107に出力するものとして説明する。
図1に示すように、主蒸気圧力調整回路115には、設定圧力を表す設定圧力信号114と主蒸気圧力を表す主蒸気圧力信号113との差信号が入力される。主蒸気圧力調整回路115は、定格出力運転時のタービン蒸気加減弁109の開度を決定する開度設定値を表す信号として、設定圧力114と主蒸気圧力113との差信号に応じた値の信号を低値通過ゲート107に出力する。本実施形態では、開度設定値をbとする信号が主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力されるものとして説明する。開度設定値bは0%から100%までの範囲で設定され、数字がタービン蒸気加減弁109及びタービンバイパス弁111の開度に対応している。
ガバナフリー運転時又は事故時において、低値通過ゲート107には、主蒸気圧力調整回路115から出力された開度設定値をbとする信号(以下、第1信号と称する場合がある)と、タービン速度負荷制御回路102から出力された開度設定値を(a+β)とする信号(以下、第2信号と称する場合がある)と、GF/事故時制御回路302から出力された開度設定値をαとする信号(以下、第3信号と称する場合がある)とが入力される。
各信号の値は、第3信号の開度設定値をαとし、負荷要求信号101の値をaとし、負荷要求信号101に対するバイアス値121をβとし、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された信号(第2信号)の値を(a+β)とし、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された信号(第1信号)の値をbとしたときに、αが(a+β)よりも小さいとともに、αがbよりも小さい関係になっている。
主蒸気圧力調整回路115から出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)とタービン速度負荷制御回路102から出力された開度設定値を(a+β)とする信号(第2信号)とGF/事故時制御回路302から出力された開度設定値をαとする信号(第3信号)とにおいて、GF/事故時制御回路302から出力された信号(第3信号)の値が最も小さい。そのため、低値通過ゲート107は、ガバナフリー運転時又は事故時に、GF/事故時制御回路302から出力された信号(第3信号)を加減弁サーボ108に出力する。加減弁サーボ108は、低値通過ゲート107から出力された信号(第3信号)の開度設定値αに応じてタービン蒸気加減弁109の開度を調整する。
また、出力制御装置11は、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)と、低値通過ゲート107から加減弁サーボ108に出力された開度設定値をαとする信号(第3信号)との偏差を求めて、開度設定値を(b-α)とする偏差信号を生成し、バイパス弁サーボ110に出力する。バイパス弁サーボ110は、偏差信号の開度設定値(b-α)に応じてタービンバイパス弁111の開度を調整する。
また、出力制御装置11は、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値を(a+β)とする信号(第2信号)と開度設定値をβとするバイアス値122との差分を求めて、開度設定値をaとする差分信号を生成する。そして、出力制御装置11は、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)と開度設定値をaとする差分信号との差分を求めて、開度設定値を(a-b)とする差分信号を生成し、負荷要求誤差信号116として主制御系117(図1参照)に出力する。主制御系117は、負荷要求誤差信号116に応じて再循環流量調整信号118(図1参照)を生成する。そして、主制御系117は、再循環流量調整信号118(図1参照)によって図示せぬ給水ポンプの原子炉119に供給する冷却水の量(給水流量)を制御して、原子炉水位を設定水位に保つ。図示せぬ給水ポンプは、復水器112で凝縮されて主蒸気から復水された水を図示せぬ給水配管を経て再び原子炉119に戻す送水手段である。
なお、定格出力運転時の動作は、ガバナフリー運転時又は事故時の動作と比較すると、外部系統301からGF/事故時制御回路302に出力制御信号SG1が出力されない点、及び、GF/事故時制御回路302から低値通過ゲート107に開度設定値をαとする信号(第3信号)が出力されない点で相違する。したがって、定格出力運転時において、低値通過ゲート107には、主蒸気圧力調整回路115から出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)と、タービン速度負荷制御回路102から出力された開度設定値を(a+β)とする信号(第2信号)のみが入力される。低値通過ゲート107は、主蒸気圧力調整回路115から出力された信号(第1信号)とタービン速度負荷制御回路102から出力された信号(第2信号)のうち、開度設定値が低い方の信号を加減弁サーボ108に出力する。加減弁サーボ108は、低値通過ゲート107から出力された信号(第1信号と第2信号のうち、開度設定値が低い方の信号)の開度設定値αに応じてタービン蒸気加減弁109の開度を調整する。
また、出力制御装置11は、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)と、低値通過ゲート107から加減弁サーボ108に出力された信号(第1信号と第2信号のうち、開度設定値が低い方の信号)との偏差を求めて、偏差信号を生成し、バイパス弁サーボ110に出力する。バイパス弁サーボ110は、偏差信号の開度設定値に応じてタービンバイパス弁111の開度を調整する。
ここで沸騰水型の原子炉119は、炉圧一定制御を前提としている。このような原子炉119の通常の定格出力運転において、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値bが常に優先される制御とするため、出力制御装置11では、バイアス値121及びバイアス値122が設定されている。バイアス値122は、負荷要求信号101の開度設定値aにβを足す機能を有する。これにより、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値は(a+β)となる。また、通常の定格出力運転時では加減弁サーボ108は常に100%開いた状態になっていることから、a及びbの値は100%になっている。また、バイアス値121があることにより、低値通過ゲート107に出力される信号の内、主蒸気圧力調整回路115からの信号の開度設定値bは100%となり、タービン速度負荷制御回路102からの開度設定値(a+β)は(100+β)%となり、タービン速度を大幅に変更しない限り、常に主蒸気圧力調整回路115からの信号が優先される制御となっている。
<比較例の出力制御装置の構成>
ここで、本実施形態に係る出力制御装置11の構成及び動作を分かり易く説明するために、図8及び図9を参照して、比較例に係る出力制御装置11oldの構成及び動作を説明する。図8は、比較例の出力制御装置11oldを備えた原子力発電プラント10oldの概略構成図である。図9は、比較例の出力制御装置11oldの概略構成図である。
図8及び図9に示すように、比較例の出力制御装置11oldは、本実施形態に係る出力制御装置11(図1及び図2参照)と比較すると、GF/事故時制御回路302を備えていない点で相違している。
図9に示すように、ガバナフリー運転時又は事故時において、比較例の出力制御装置11oldでは、低値通過ゲート107には、主蒸気圧力調整回路115から出力された開度設定値をbとする信号(第1信号)と、タービン速度負荷制御回路102から出力された開度設定値を(a+β)とする信号(第2信号)のみが入力される。低値通過ゲート107は、開度設定値をcとする信号を加減弁サーボ108に出力する。開度設定値をcとする信号は、主蒸気圧力調整回路115から出力された信号(第1信号)とタービン速度負荷制御回路102から出力された信号(第2信号)のうち、開度設定値が低い方の信号である。したがって、開度設定値cは、開度設定値(a+β)又は開度設定値bとなっている。加減弁サーボ108は、低値通過ゲート107から出力された信号の開度設定値cに応じてタービン蒸気加減弁109の開度を調整する。
なお、本実施形態に係る出力制御装置11と同様に、比較例に係る出力制御装置11oldは、炉圧一定制御を前提としている。このような原子炉119の通常の定格出力運転において、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値bが常に優先される制御とするため、出力制御装置11oldでは、バイアス値121及びバイアス値122が設定されている。バイアス値122は、負荷要求信号101の開度設定値aにβを足す機能を有する。これにより、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値は(a+β)となる。また、通常の定格出力運転時では加減弁サーボ108は常に100%開いた状態になっていることから、a及びbの値は100になっている。また、バイアス値121があることにより、低値通過ゲート107に出力される信号の内、主蒸気圧力調整回路115からの信号の開度設定値bは100となり、タービン速度負荷制御回路102からの開度設定値(a+β)は(100+β)となり、タービン速度を大幅に変更しない限り、常に主蒸気圧力調整回路115からの信号が優先される制御となっている。
比較例に係る出力制御装置11oldは、ガバナフリー運転や事故時の出力制御のために、主蒸気圧力調整回路115の開度設定値bの変更を要する。その主蒸気圧力調整回路115の開度設定値bを変更は、主蒸気圧力信号113が表す主蒸気圧力値を変更しなければならないため、原子炉119の再循環流量調整信号118を変更して再循環流量を変更しなければならない。しかしながら、再循環流量調整信号118を変更してから実際に再循環流量が変化するまでの時間遅れ等が発生するため、比較例に係る出力制御装置11oldのように、再循環流量調整信号118を変更する手法では、ガバナフリー運転や事故時の出力制御に求められる応答速度を達成することが困難である。したがって、比較例に係る出力制御装置11oldは、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させることが要望される。
なお、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させるために、火力プラントと同様に、タービン蒸気加減弁109を開閉する信号をタービン蒸気加減弁109に直接与えることが考えられる。この場合に、現状の原子力発電プラント10においては、中央給電指令所等の外部系統301から直接指令が届くことを想定していないため、外部系統301から指令を受けて、タービン蒸気加減弁109に開度変更信号を与える制御が求められる。また、原子力発電プラント10は、通常の定格出力運転時に、既存の圧力制御系が動いているため、出力制御装置11oldは、外部系統301からの信号が既存の圧力制御系の動作の妨げにならないよう、指令を与える構成になっていることが求められる。
そこで、本実施形態に係る出力制御装置11(図2参照)は、比較例に係る出力制御装置11old(図9参照)と比較すると、GF/事故時制御回路302を備え、ガバナフリー運転時又は事故時に、開度設定値αがGF/事故時制御回路302から低値通過ゲート107に出力された後、当該開度設定値αがさらに加減弁サーボ108に出力される構成になっている点で相違している。
このような本実施形態に係る出力制御装置11によれば、ガバナフリー運転時や落雷等に起因する送電線の事故時に発電機出力の速応答性を向上させることができる。しかも、通常の定格出力運転時に圧力制御系の動作の妨げにならないように制御することができる。
[実施形態2]
以下、図3を参照して、本実施形態2に係る出力制御装置11Aの構成について説明する。図3は、本実施形態2に係る出力制御装置11Aの概略構成図である。
図3に示すように、本実施形態2に係る出力制御装置11Aは、実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)と比較すると、以下の点で相違している。
(1)ガバナフリー運転時や事故時に、GF/事故時制御回路302から出力された開度設定値をαとする信号が、低値通過ゲート107ではなく、主蒸気圧力調整回路115に入力される点。
(2)主蒸気圧力調整回路115が、開度設定値をαとする信号(第1信号)を低値通過ゲート107に出力する点。
(3)主蒸気圧力調整回路115から出力された開度設定値をαとする信号(第1信号)と低値通過ゲート107から出力された開度設定値をαとする信号との差分を求めて、開度設定値を(α-α)(すなわち、0%)とする差分信号をバイパス弁サーボ110に出力する点。
実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)では、ガバナフリー運転時や事故時に、外部系統301からの出力制御信号SG1に応答して、GF/事故時制御回路302が低値通過ゲート107に開度設定値αを出力する構成になっている。
これに対して、本実施形態に係る出力制御装置11A(図3参照)では、ガバナフリー運転時や事故時に、外部系統301からの出力制御信号SG1に応答して、GF/事故時制御回路302が主蒸気圧力調整回路115に開度設定値αを出力し、主蒸気圧力調整回路115が低値通過ゲート107に開度設定値αを出力する構成になっている。ここで、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値αは、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値(a+β)よりも小さい値とする。
このような本実施形態に係る出力制御装置11A(図3参照)では、低値通過ゲート107において、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値(a+β)よりも主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値αが優先されて加減弁サーボ108に出力される。これにより、加減弁サーボ108の制御値として開度設定値αが適用され、タービン蒸気加減弁109の開度が変化する。
また、本実施形態に係る出力制御装置11A(図3参照)では、バイパス弁サーボ110に与えられる開度設定値は、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値αと低値通過ゲート107から加減弁サーボ108に出力された開度設定値αの差分となるように設定されている。そのため、バイパス弁サーボ110に与えられる開度設定値は、(α-α)(すなわち、0%)である。これにより、バイパス弁サーボ110の制御値として開度設定値0%が適用される。その結果、本実施形態に係る出力制御装置11Aは、タービンバイパス弁111の開度を変更することなく、タービン蒸気加減弁109の開度を変更することが可能となる。
[実施形態3]
以下、図4を参照して、本実施形態3に係る出力制御装置11Bの構成について説明する。図4は、本実施形態3に係る出力制御装置11Bの概略構成図である。
図4に示すように、本実施形態3に係る出力制御装置11Bは、実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)と比較すると、以下の点で相違している。
(1)ガバナフリー運転時や事故時に、GF/事故時制御回路302から出力された開度設定値をαとする信号が、低値通過ゲート107ではなく、タービン速度負荷制御回路102に入力される点。
(2)タービン速度負荷制御回路102が、開度設定値をαとする信号(第2信号)を低値通過ゲート107に出力する点。
実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)では、ガバナフリー運転時や事故時に、外部系統301からの出力制御信号SG1に応答して、GF/事故時制御回路302が低値通過ゲート107に開度設定値αを出力する構成になっている。
これに対して、本実施形態に係る出力制御装置11B(図4参照)では、ガバナフリー運転時や事故時に、外部系統301からの出力制御信号SG1に応答して、GF/事故時制御回路302がタービン速度負荷制御回路102に開度設定値αを出力する構成になっている。ここで、GF/事故時制御回路302からタービン速度負荷制御回路102に出力される開度設定値αは、タービン速度負荷制御回路102に入力される開度設定値(a+β)よりも小さい値とする。そのため、タービン速度負荷制御回路102が低値通過ゲート107に開度設定値αを出力する。ここで、タービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値αは、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値bよりも小さい値とする。
このような本実施形態に係る出力制御装置11B(図4参照)では、低値通過ゲート107において、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値bよりもタービン速度負荷制御回路102から低値通過ゲート107に出力された開度設定値α優先されて加減弁サーボ108に出力される。これにより、加減弁サーボ108の制御値として開度設定値αが適用され、タービン蒸気加減弁109の開度が変化する。
また、本実施形態に係る出力制御装置11B(図4参照)では、バイパス弁サーボ110に与えられる開度設定値は、主蒸気圧力調整回路115から低値通過ゲート107に出力された開度設定値bと低値通過ゲート107から加減弁サーボ108に出力された開度設定値αの差分となるように設定されている。そのため、バイパス弁サーボ110に与えられる開度設定値は、(b-α)である。これにより、バイパス弁サーボ110の制御値として開度設定値(b-α)が適用される。その結果、開度設定値(b-α)に応じて、タービンバイパス弁111の開度が自動的に変更される。
また、比較例の出力制御装置11old(図9参照)は、負荷要求信号101にバイアス値121を付加して、開度設定値を(a+β)とする入力信号を生成して、タービン速度負荷制御回路102に入力する構成になっている。タービン速度負荷制御回路102は、その入力信号を低値通過ゲート107に出力する。このような比較例の出力制御装置11old(図9参照)は、GF/事故時制御回路302を備えていないため、ガバナフリー運転や事故時において、タービン速度負荷制御回路102の動作がバイアス値121に依拠したものとなる。そのため、比較例の出力制御装置11old(図9参照)は、タービン速度負荷制御回路102の設定でガバナフリー運転や事故時の運転を好適に実現することが困難である。
これに対して、本実施形態に係る出力制御装置11B(図4参照)は、GF/事故時制御回路302を備えているため、ガバナフリー運転や事故時において、バイアス値121に依拠しない、タービン速度負荷制御回路102の動作を実現することができる。
[実施形態4]
以下、図5を参照して、本実施形態4に係る出力制御装置11Cの構成について説明する。図5は、本実施形態4に係る出力制御装置11Cの概略構成図である。
図5に示すように、本実施形態4に係る出力制御装置11Cは、実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)と比較すると、以下の点で相違している。
(1)ガバナフリー運転時や事故時に、原子力発電プラント10に設けられたタービン速度異常検知部601からタービン速度異常検知信号SG2がGF/事故時制御回路302に入力される点。
(2)GF/事故時制御回路302は、タービン速度異常検知信号SG2に基づいてタービン蒸気加減弁109の開度を設定するための適切な開度設定値αを決定して、開度設定値αを低値通過ゲート107に出力する点。
なお、タービン速度異常検知部601は、タービン速度信号106に基づいてタービン速度の異常を検知する検知手段である。タービン速度異常検知部601は、タービン速度信号106がタービン速度負荷制御回路102に入力される前に、タービン速度の異常を検知する。
前記した実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)は、所外の中央給電指令所や変圧所(変電所を含む)等の外部系統301から出力される出力制御信号SG1に基づいて、GF/事故時制御回路302が適切な開度設定値αを決定する。
これに対して、本実施形態4に係る出力制御装置11Cは、所内に設置されたタービン速度異常検知部601によりタービン速度信号106に基づいてタービン速度を検知する。そして、本実施形態4に係る出力制御装置11Cは、異常発生時に、タービン速度異常検知信号SG2に基づいて、GF/事故時制御回路302が適切な開度設定値αを決定する。
そして、GF/事故時制御回路302は、開度設定値αを低値通過ゲート107に出力する。この後の制御ロジックは、実施形態1に係る出力制御装置11(図2参照)の制御ロジックと同様である。
このような本実施形態4に係る出力制御装置11Cは、異常発生時に、タービン速度の異常に応じて、自動的にタービン蒸気加減弁109及びタービンバイパス弁111の開度を速やかに設定することが可能となる。
[実施形態5]
以下、図6を参照して、本実施形態5に係る出力制御装置11Dの構成について説明する。図6は、本実施形態5に係る出力制御装置11Dの概略構成図である。
図6に示すように、本実施形態5に係る出力制御装置11Dは、実施形態2に係る出力制御装置11A(図3参照)と比較すると、以下の点で相違している。
(1)ガバナフリー運転時や事故時に、原子力発電プラント10に設けられたタービン速度異常検知部601からタービン速度異常検知信号SG2がGF/事故時制御回路302に入力される点。
(2)GF/事故時制御回路302は、タービン速度異常検知信号SG2に基づいてタービン蒸気加減弁109の開度を設定するための適切な開度設定値αを決定して、開度設定値αを主蒸気圧力調整回路115に出力する点。
本実施形態5に係る出力制御装置11Dは、所内に設置されたタービン速度異常検知部601によりタービン速度信号106に基づいてタービン速度を検知する。そして、本実施形態5に係る出力制御装置11Dは、異常発生時に、タービン速度異常検知信号SG2に基づいて、GF/事故時制御回路302が適切な開度設定値αを決定する。
そして、GF/事故時制御回路302は、開度設定値αを主蒸気圧力調整回路115に出力する。この後の制御ロジックは、実施形態2に係る出力制御装置11A(図3参照)の制御ロジックと同様である。
このような本実施形態5に係る出力制御装置11Dは、異常発生時に、タービン速度の異常に応じて、自動的にタービン蒸気加減弁109及びタービンバイパス弁111の開度を速やかに設定することが可能となる。
[実施形態6]
以下、図7を参照して、本実施形態6に係る出力制御装置11Eの構成について説明する。図7は、本実施形態6に係る出力制御装置11Eの概略構成図である。
図7に示すように、本実施形態6に係る出力制御装置11Eは、実施形態3に係る出力制御装置11B(図4参照)と比較すると、以下の点で相違している。
(1)ガバナフリー運転時や事故時に、原子力発電プラント10に設けられたタービン速度異常検知部601からタービン速度異常検知信号SG2がGF/事故時制御回路302に入力される点。
(2)GF/事故時制御回路302は、タービン速度異常検知信号SG2に基づいてタービン蒸気加減弁109の開度を設定するための適切な開度設定値αを決定して、開度設定値αをタービン速度負荷制御回路102に出力する点。
本実施形態6に係る出力制御装置11Eは、所内に設置されたタービン速度異常検知部601によりタービン速度信号106に基づいてタービン速度を検知する。そして、本実施形態6に係る出力制御装置11Eは、異常発生時に、タービン速度異常検知信号SG2に基づいて、GF/事故時制御回路302が適切な開度設定値αを決定する。
そして、GF/事故時制御回路302は、開度設定値αをタービン速度負荷制御回路102に出力する。この後の制御ロジックは、実施形態3に係る出力制御装置11B(図4参照)の制御ロジックと同様である。
このような本実施形態6に係る出力制御装置11Eは、異常発生時に、タービン速度の異常に応じて、自動的にタービン蒸気加減弁109及びタービンバイパス弁111の開度を速やかに設定することが可能となる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10,10old 原子力発電プラント
11,11A,11B,11V,11D,11E 出力制御装置
101 負荷要求信号
102 タービン速度負荷制御回路
103 タービン
104 発電機
105 シャフト
106 タービン速度信号
107 低値通過ゲート
108 加減弁サーボ
109 タービン蒸気加減弁
110 バイパス弁サーボ
111 タービンバイパス弁
112 復水器
113 主蒸気圧力信号
114 設定圧力信号
115 主蒸気圧力調整回路
116 負荷要求誤差信号
117 主制御系
118 再循環流量調整信号
119 原子炉
120 タービン主塞止弁
121 バイアス値
122 バイアス値
301 外部系統
302 GF/事故時制御回路
601 タービン速度異常検知部
SG1 出力制御信号
SG2 タービン速度異常検知信号

Claims (11)

  1. タービンに供給される主蒸気の量を制御するタービン蒸気加減弁を開閉する加減弁サーボに対して、入力された複数の信号の中で値が最も低い信号を出力する低値通過ゲートと、
    設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の信号を前記低値通過ゲートに出力する主蒸気圧力調整回路と、
    タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の信号を前記低値通過ゲートに出力するタービン速度負荷制御回路と、
    ガバナフリー運転又は事故に応じた前記タービン蒸気加減弁の開度設定値を後続に出力するGF/事故時制御回路と、を備え、
    ガバナフリー運転時又は事故時に、前記開度設定値が前記GF/事故時制御回路から前記低値通過ゲートと前記主蒸気圧力調整回路と前記タービン速度負荷制御回路とのいずれかに出力された後、当該開度設定値がさらに前記加減弁サーボに出力される
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  2. 請求項1に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    ガバナフリー運転時又は事故時に、前記開度設定値が前記GF/事故時制御回路から前記低値通過ゲートに出力され、前記低値通過ゲートを経由して前記加減弁サーボに出力される
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  3. 請求項2に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記開度設定値をαとし、前記負荷要求信号の値をaとし、前記負荷要求信号に対するバイアス値をβとし、前記タービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値を(a+β)とし、前記主蒸気圧力調整回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値をbとしたときに、αが(a+β)よりも小さいとともに、αがbよりも小さい
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  4. 請求項1に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    ガバナフリー運転時又は事故時に、前記開度設定値が前記GF/事故時制御回路から前記主蒸気圧力調整回路に出力され、前記主蒸気圧力調整回路から前記低値通過ゲートを経由して前記加減弁サーボに出力される
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  5. 請求項4に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記開度設定値をαとし、前記負荷要求信号の値をaとし、前記タービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値を(a+β)とし、前記主蒸気圧力調整回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値を前記開度設定値であるαとしたときに、αが(a+β)よりも小さい
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  6. 請求項1に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    ガバナフリー運転時又は事故時に、前記開度設定値が前記GF/事故時制御回路から前記タービン速度負荷制御回路に出力され、前記タービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートを経由して前記加減弁サーボに出力される
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  7. 請求項6に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記開度設定値をαとし、前記負荷要求信号の値をaとし、前記負荷要求信号に対するバイアス値をβとし、前記タービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値を前記開度設定値であるαとし、前記主蒸気圧力調整回路から前記低値通過ゲートに出力される信号の値をbとしたときに、αが(a+β)よりも小さいとともに、αがbよりも小さい
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記GF/事故時制御回路は、外部系統としての中央給電指令所からの指令に基づいて前記開度設定値を決定して、当該開度設定値を後続に出力する
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記GF/事故時制御回路は、外部系統としての変圧所で測定された電圧値に基づいて前記開度設定値を決定して、当該開度設定値を後続に出力する
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の原子力発電プラントの出力制御装置において、
    前記タービン速度の異常を検知するタービン速度異常検知部を更に備え、
    前記GF/事故時制御回路は、前記タービン速度異常検知部で前記タービン速度の異常が検知された場合に、前記タービン速度に基づいて前記開度設定値を決定して、当該開度設定値を後続に出力する
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御装置。
  11. 定格出力運転時に、設定圧力と主蒸気圧力とに応じた値の第1信号が主蒸気圧力調整回路から低値通過ゲートに出力されるとともに、タービンの負荷要求信号とタービン速度とに応じた値の第2信号がタービン速度負荷制御回路から前記低値通過ゲートに出力された後、前記第1信号と前記第2信号との中の値が低い方の信号が、前記低値通過ゲートから、タービンに供給される主蒸気の量を制御するタービン蒸気加減弁を開閉する加減弁サーボに出力され、かつ、
    ガバナフリー運転時又は事故時に、ガバナフリー運転又は事故に応じた前記タービン蒸気加減弁の開度設定値がGF/事故時制御回路から前記低値通過ゲートと前記主蒸気圧力調整回路と前記タービン速度負荷制御回路とのいずれかに出力された後、当該開度設定値がさらに前記加減弁サーボに出力される
    ことを特徴とする原子力発電プラントの出力制御方法。
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