JP7369232B2 - 砥石ピースの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨工具の外周面に装着される複数個の砥石ピースの製造方法に関するものである。
研磨工具には、円筒状本体の外周を構成する弾性体層の表面に複数個の砥石ピースが一面に装着されたロール型、或いはベルト状本体の表面に複数個の砥石ピースが一面に装着されたベルト型がある。たとえば、特許文献1には、ロール型の研磨工具が記載されている。
このような研磨工具では、本体の少なくとも外周部がゴム等の弾性材料から構成され、その弾性材料の外周面に、砥粒を含む複数個の平坦な砥石ピースが相互に分割された状態でべた一面に貼り着けられている。
上記のような研磨工具の製造に際しては、研磨剤および樹脂を含むペースト状の流動性砥石材料を複数個の凹所が形成された平坦な成形型に流し込んだ状態で、熱乾燥により砥石材料を硬化させることにより、前記複数個の平坦な砥石ピースを一挙に得ることが望まれている。
米国特許第4707950号明細書
ところで、研磨剤および樹脂を含む流動性砥石材料を複数個の凹所が形成された平坦な成形型に流し込んだ状態で、熱乾燥により砥石材料を硬化させて複数個の砥石ピースを得る場合において、そのような樹脂分の多い砥石材料が加熱乾燥されて砥石内の樹脂の軟化点に到達すると、ペースト状の流動性砥石材料の粘性が低下して成形型と流動性砥石材料との界面で濡れ性が変化し、表面張力が大きくなると、成形型の幅方向の中央部の厚みが大きくなるので、均一な厚みを持った砥石ピース(成形物)が得られないという欠点があった。また、砥石ピース間の厚みがばらつくと、製品寿命や製品精度が低下するだけでなく、円筒状基材の外周を構成する弾性体層に複数個の砥石を巻き付けて接着する場合に、砥石を個々に割れ難くなるという不都合があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、研磨工具の外周面に装着される複数個の砥石ピースの厚みが均一に得られる、砥石ピースの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記事情を背景として種々検討を重ねた結果、研磨剤および樹脂を含むペースト状の流動性砥石材料を複数個の凹所が形成された平坦な成形型に流し込んだとき、複数個の凹所の開口の上にメッシュを載置してそのメッシュを流動性砥石材料内に位置させると、熱乾燥による砥石材料の硬化後の砥石ピース間の厚みのばらつきが好適に小さくなることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、第1発明の要旨とするところは、(a)研磨工具の外周面に弾性層を介して固着される複数の砥石ピースの製造方法であって、(b)研磨剤および熱硬化性樹脂を含む流動性砥石材料を複数個の凹所が形成されたポリプロピレン樹脂製の平坦な成形型に流し込む第1流込み工程と、(c)前記成形型上の前記流動性砥石材料を掻きならして前記流動性砥石材料を前記複数個の凹所内に充填するとともに、余分な流動性砥石材料を除くスキージ工程と、(d)前記複数個の凹所を覆うように前記成形型上にメッシュを載置するメッシュ載置工程と、(e)前記成形型上に載置されたメッシュの上に、前記流動性砥石材料を一定の厚みとなるように流し込む第2流し込み工程と、(f)前記成形型に流し込まれた前記流動性砥石材料を加熱することで前記流動性砥石材料を硬化させる硬化工程と、を含むことにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記メッシュの線径は、70~150(μm)であることにある。
第3発明の要旨とするところは、第1発明又は第2発明において、前記メッシュのオープニングは、300~1500(μm)であることにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、前記メッシュは、合成樹脂製線材から構成され、前記合成樹脂製線材の繊維強度は、100~1200(N/in)であることにある。
第1発明の砥石ピースの製造方法によれば、研磨剤および熱硬化性樹脂を含む流動性砥石材料を複数個の凹所が形成されたポリプロピレン樹脂製の平坦な成形型に流し込む第1流込み工程と、前記成形型上の前記流動性砥石材料を掻きならして前記流動性砥石材料を前記複数個の凹所内に充填するとともに、余分な流動性砥石材料を除くスキージ工程と、前記複数個の凹所を覆うように前記成形型上にメッシュを載置するメッシュ載置工程と、前記成形型上に載置されたメッシュの上に、前記流動性砥石材料を一定の厚みとなるように流し込む第2流し込み工程と、前記成形型に流し込まれた前記流動性砥石材料を加熱することで前記流動性砥石材料を硬化させる硬化工程とが、含まれる。これにより、研磨剤および樹脂を含む流動性砥石材料を複数個の凹所が形成された平坦な成形型に流し込んだ状態で、熱乾燥により前記流動性砥石材料を硬化するに先立って、前記成形型内の流動性砥石材料内に、前記複数個の凹所を覆うメッシュが埋設された後、前記流動性砥石材料が硬化させられることで、複数個の砥石ピースの基部内にメッシュが埋設された状態で複数個の砥石ピースが一体的に得られる。そして、このようにして得られた複数個の砥石ピースの厚みが安定するので、砥石ピースの重量のばらつきが少なくなり、砥石ピースを用いた研磨工具の回転バランスがよくなる。
第2発明の砥石ピースの製造方法によれば、前記メッシュの線径は、70~150(μm)であることから、メッシュの線による凹凸が砥石ピースの裏面に表れ難くなり、且つ砥石ピース全体に歪みが発生することが抑制される。前記メッシュの線径が太すぎると、砥石ピースの裏面に凹凸が形成されて厚みの均一性が得られ難くなる。前記メッシュの線径が細すぎると、流動性砥石材料中の樹脂の硬化収縮力に耐えられず、割れや歪みが発生する。
第3発明の砥石ピースの製造方法によれば、前記メッシュのオープニングは、300~1500(μm)であることから、砥石ピースの厚みが均一となり、且つメッシュと前記流動性砥石材料との間での剥離が抑制される。前記メッシュのオープニングが大きすぎると、前記ペースト状の流動性砥石材料の流動を押え難くなる。前記メッシュのオープニングが小さすぎると、前記メッシュとペースト状の流動性砥石材料との間で層間剥離が発生する。
第4発明の砥石ピースの製造方法によれば、前記メッシュは、合成樹脂製線材から構成され、前記合成樹脂製線材の繊維強度は、100~1200(N/in)であることから、砥石ピース間の谷間に確実に割れを発生させることができ、砥石ピースの破壊が抑制される。前記合成樹脂製線材の繊維強度が高すぎると、研磨工具の本体の外周面に巻き付けるときに砥石ピース間に割れが入り難くなる。前記合成樹脂製線材の強度が低すぎると、砥石ピースの熱硬化時の収縮力にメッシュが負けて砥石ピースの表面にうねりが発生したり、離型操作後の取り扱い時において砥石ピースに割れ等の破損が発生する。
本発明の一実施例の砥石ピースが用いられたロール型研磨工具の一部を示す正面図である。 図1のロール型研磨工具の中心線に垂直な断面図である。 図1のロール型研磨工具の製造工程の要部を説明する工程図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するための第1流込み工程を説明する図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するためのスキージ工程を説明する図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するためのメッシュ敷設工程を説明する図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するための第2流込み工程を説明する図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するための硬化工程を説明する図である。 図3の工程中の、砥石ピースを製造するための脱型工程を説明する図である。 メッシュの線径を変化させた砥石ピースの成形試験結果であって、メッシュの線径と評価結果との関係を示す図表である。 メッシュのオープニングを変化させた砥石ピースの成形試験結果であって、メッシュのオープニングと評価結果との関係を示す図表である。 メッシュを構成する線材の強度を変えた砥石ピースの成形試験結果であって、メッシュを構成する線材の強度と評価結果との関係を示す図表である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のロール型研磨工具10の一部を示す正面図であり、図2は、ロール型研磨工具10の中心線Cに垂直な断面を示す断面図である。ロール型研磨工具10は、中心線Cまわりに回転駆動されることにより、御影石等の石材の研磨や、センタレス研磨等に用いられる。
ロール型研磨工具10は、円筒状本体12と、円筒状本体12の外周面に一面に固着された複数個の砥石ピース14とを備えている。
円筒状本体12は、たとえば、硬質樹脂或いは金属からなる高剛性の筒状コア16と、筒状コア16の外周面に接着等により一体的に固着され、筒状コア16よりも肉厚であってたとえば発泡性合成ゴム等の軟質合成樹脂からなる比較的軟質の弾性層18と、弾性層18の外周面に接着等により一体的に固着され、筒状コア16よりも肉薄のたとえばゴムシートからなる保護層20とから、構成されている。
複数個の砥石ピース14は、円筒状本体12の外周面において、所定のリード角を有する図示しないつる巻線に沿って配列されている。複数個の砥石ピース14は、所定厚みを有する矩形或いは正方形の小板状をそれぞれ成していて、外周側の先端部14a間には溝22が形成されている。成形直後では、砥石ピース14の内周側の基端部14b間は相互に連結されており、複数個の砥石ピース14の基端部14b内には、単一のメッシュ24が共通に埋設されている。そして、複数個の砥石ピース14の基端部14a側の裏面には、たとえばゴムシート等の可撓性を有する下地シート26が貼り着けられている。
複数個の砥石ピース14は、たとえば弾性シート上に載置された状態において移動するローラから荷重が加えられることで、その基端部14a間にクラック28が形成された後に、円筒状本体12の最外周の保護層20に接着されている。これにより、ロール型研磨工具10の外周面に備えられた複数個の砥石ピース14は、相互に分割され、独立に径方向の変位が可能とされている。
メッシュ24は、合成樹脂製線材たとえばポリエステル製、アラミド製、綿製、ナイロン製などの線材(繊維)から網目が形成されるように編成されたものであり、メッシュ24の線径は、好適には70~150(μm)、さらに好適には、100~120(μm)である。
また、メッシュ24のオープニングは、好適には300~1500(μm)、さらに好適には、600~1200(μm)である。オープニングとは、メッシュ24の線材間隔(線材間距離)である。
また、メッシュ24を構成する線材の強度は、好適には100~1200(N/in)、さらに好適には300~600(N/in)である。
以下において、上記のように構成されたロール型研磨工具10の製造工程の要部を図3の工程図を用いて説明する。図3の第1流込み工程P1から下地シート加硫工程P7までが、砥石ピース14の製造工程に対応している。
第1流込み工程P1では、図4に示すように、予め用意された成形型30上に、予め調整された研磨剤および樹脂を含む流動性砥石材料32が容器34から流し込まれる。成形型30は、たとえば薄肉で耐熱性が高いポリプロピレン樹油脂製の可撓性を有する平坦なトレイ状であり、複数個の砥石ピース14に対応した形状の複数の凹所36が成形型30の底面に形成されている。また、流動性砥石材料32は、アルミナや炭化珪素等の一般砥粒、或いはダイヤモンドやCBN等の超砥粒からなる研磨剤と、液状および粉体状のエボキシ樹脂等の樹脂結合剤と、添加剤および溶剤とが混合されたものである。流動性砥石材料32は、好適には、18~80vol%の研磨剤と、18~80vol%のエボキシ樹脂と、2~20vol%の溶剤とが混合されたものである。成形型30は、エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)に対して接触角が大きいポリプロピレン樹脂製であるため、脱型が容易とされている。
スキージ工程P2では、図5に示すように、スキージ38を一方向へ移動させることにより、成形型30上の流動性砥石材料32が掻きならされて、流動性砥石材料32が複数の凹所36内に充填されるとともに、余分な流動性砥石材料32が成形型30上から除かれる。
メッシュ載置工程P3では、図6に示すように、単一のメッシュ24が複数個の凹所36を覆うように成形型30上に載置される。次いで、第2流込み工程P4では、図7に示すように、成形型30上に載置されたメッシュ24上に、流動性砥石材料32が、流動性砥石材料32が一定の厚みとなるように、容器34から流し込まれ、必要に応じて、メッシュ24上の流動性砥石材料32がスキージ38により掻きならされる。好適には、メッシュ24上の流動性砥石材料32がメッシュ24と面一、或いはメッシュ24上に僅かな厚みとなるように掻きならされる。図8は、この状態を示している。
硬化工程P5では、第2流込み工程P4を経た図8の成形型30が所定時間オーブン内へ入れられて加熱され、流動性砥石材料32中の熱硬化性樹脂が硬化させられる。
脱型工程P6では、図9に示すように、成形型30が硬化した流動性砥石材料32から剥がされることで脱型が行なわれ、基端部14bにおいて相互に連結された複数個の砥石ピース14が得られる。次いで、下地シート加硫工程P7では、相互に連結された複数個の砥石ピース14の基端部14b側の裏面に下地シート26が加硫接着される。
次いで、砥石ピース分割工程P8では、たとえば弾性シート上に載置された状態において移動するローラから荷重が加えられることで、複数個の砥石ピース14の基端部14a間にクラック28が形成され、複数個の砥石ピース14が個々に分割される。複数個の砥石ピース14の基端部14b側の裏面に下地シート26が加硫接着されているので、分割された複数個の砥石ピース14は分離しない。
そして、砥石ピース接着工程P9では、予め用意されているが加硫接着されている円筒状本体12の保護層20に、複数個の砥石ピース14の基端部14b側の裏面に加硫接着されている下地シート26を接着することにより、図1および図2に示すロール型研磨工具10が得られる。
本発明者は、線径、オープニング、および線強度(繊維強度)がそれぞれことなるメッシュを用いて砥石ピースを図3の工程に従って試作し、試作された砥石ピースの厚みの均一性、試作過程における流動性砥石材料32の成形型内の流動性、試作された砥石ピース間の割れ性をそれぞれ評価した。
図10は、メッシュの線径と試作された砥石ピースの厚みの均一性との関係を示している。図10において、○印は合格基準値たとえば基準値10mmに対して±0.5mm以内を十分に満たした合格を示し、△印は準合格基準たとえば基準値10mmに対して±1mm以内を満たした準合格を示し、×は準合格基準を満たさない不合格を示している。図10によれば、メッシュ24の線径は、好適には70~150(μm)であり、さらに好適には、100~120(μm)である。上記の線径は、スケール付光学顕微鏡により測定された。
図11は、メッシュのオープニングと試作中の成形型内における流動性砥石材料の流動抑制状態との関係を示している。図10において、○印は目視評価により加熱乾燥時に流動性砥石材料の流動(厚みの盛り上がり)が認められなかった合格を示し、△印は目視評価により加熱乾燥時に流動性砥石材料の流動が僅かしか認められなかった準合格を示し、×印は目視評価により加熱乾燥時に流動性砥石材料の流動が顕著に認められた不合格を示している。図11によれば、メッシュ24のオープニングは、好適には300~1500(μm)、さらに好適には、600~1200(μm)である。上記のオープニングは、スケール付光学顕微鏡により測定された。
図12は、メッシュの線(繊維)の強度と試作された砥石ピースの割れ性との関係を示している。図12において、○印は目視評価により砥石ピース間の割れが確実に形成されていると認められた合格を示し、△印は目視評価により砥石ピース間の割れ不良が極僅かしか認められなかった準合格を示し、×印は目視評価により砥石ピース間の割れ不良が確実に認められた不合格を示している。図11によれば、メッシュを構成する線材の強度は、好適には100~1200(N/in)、さらに好適には300~600(N/in)である。
上述のように、本実施例によれば、研磨剤および樹脂を含む流動性砥石材料32を複数個の凹所36が形成された平坦な成形型30に流し込んだ状態で、熱乾燥により流動性砥石材料32を硬化させて複数個の砥石ピース14を得る砥石ピース14の製造方法において、流動性砥石材料32の硬化に先立って、成形型30内の流動性砥石材料32内に、複数個の凹所36を覆うメッシュ24が埋設される。これにより、流動性砥石材料32が硬化させられることで、複数個の砥石ピース14の基部14b内に単一のメッシュ24が埋設された状態で複数個の砥石ピース14が一体的に得られる。そして、このようにして得られた複数個の砥石ピース14の厚みが安定するので、砥石ピース14の重量のばらつきが少なくなり、砥石ピース14を用いたロール型研磨工具10の回転バランスがよくなる。
また、本実施例の砥石ピース14の製造方法によれば、メッシュ24の線径は、70~150(μm)であることから、メッシュ24の線材による凹凸が砥石ピース14の裏面に表れ難くなり、且つ砥石ピース14全体に歪みが発生することが抑制される。メッシュ24の線径が太すぎると、複数個の砥石ピース14の裏面全体に幅方向に凸が形成されて厚みの均一性が得られ難くなる。メッシュ24の線径が細すぎると、流動性砥石材料32中の樹脂の硬化収縮力に耐えられず、割れや歪みが発生する。
また、本実施例の砥石ピース14の製造方法によれば、メッシュ24のオープニングは、300~1500(μm)であることから、砥石ピース14の厚みが均一となり、且つメッシュ24と流動性砥石材料32との間での剥離が抑制される。メッシュ24のオープニングが大きすぎると、ペースト状の流動性砥石材料32の流動を押え難くなる。メッシュ24のオープニングが小さすぎると、メッシュ24とペースト状の流動性砥石材料32との間で層間剥離が発生する。
また、本実施例の砥石ピース14の製造方法によれば、メッシュ24は、合成樹脂製の線材から構成され、合成樹脂製の線材強度は、100~1200(N/in)であることから、砥石ピース14間の谷間に確実にクラック28を発生させることができ、砥石ピース14の破壊が抑制される。合成樹脂製線材の強度が高すぎると、弾性材料製の円筒状本体12の外周面に巻き付けるときに砥石ピース14間に割れが入り難くなる。合成樹脂製線材の強度が低すぎると、砥石ピース14の離型時に砥石ピース14に割れが発生する。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例では、円筒型研磨工具10は円筒本体12の外周面に砥石ピース14が一面に設けられたもの型であったが、可撓性ベルト製の本体の外周面に複数の砥石ピース14が固着されたベルト型研磨工具であってもよい。
また、流動性砥石材料32に含まれる熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂の他に、ポリイミド樹脂、フェーノール樹脂、ウレタン樹脂が用いられてもよいし、その熱硬化性樹脂に他の樹脂たとえばビスマレイミド樹脂等が混合されていてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ロール型研磨工具
12:円筒状本体
14:砥石ピース
14a:先端部
14b:基端部
16:筒状コア
18:弾性層
20:保護層
22:溝
24:メッシュ
26:下地シート
28:クラック
30:成形型
32:流動性砥石材料
34:容器
36:凹所
38:スキージ

Claims (4)

  1. 研磨工具の外周面に弾性層を介して固着される複数の砥石ピースの製造方法であって、
    研磨剤および熱硬化性樹脂を含む流動性砥石材料を複数個の凹所が形成されたポリプロピレン樹脂製の平坦な成形型に流し込む第1流込み工程と、
    前記成形型上の前記流動性砥石材料を掻きならして前記流動性砥石材料を前記複数個の凹所内に充填するとともに、余分な流動性砥石材料を除くスキージ工程と、
    前記複数個の凹所を覆うように前記成形型上にメッシュを載置するメッシュ載置工程と、
    前記成形型上に載置されたメッシュの上に、前記流動性砥石材料を一定の厚みとなるように流し込む第2流し込み工程と、
    前記成形型に流し込まれた前記流動性砥石材料を加熱することで前記流動性砥石材料を硬化させる硬化工程と、を含む
    ことを特徴とする砥石ピースの製造方法。
  2. 前記メッシュの線径は、70~150(μm)である
    ことを特徴とする請求項1の砥石ピースの製造方法。
  3. 前記メッシュのオープニングは、300~1500(μm)である
    ことを特徴とする請求項1又は2の砥石ピースの製造方法。
  4. 前記メッシュは、合成樹脂製線材から構成され、前記合成樹脂製線材の繊維強度は、100~1200(N/in)である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1の砥石ピースの製造方法。
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