JP7368370B2 - 繊維成形板の温度を変更する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維形成装置の分野に関する。
いわゆる断熱ガラス繊維は、内部遠心によって、すなわち、高速で回転し、その周囲に非常に多数のオリフィスを有する繊維形成スピナーホイールとしても知られる遠心機に溶融ガラスの流れを導入することによって、日常的に製造されている。遠心力の作用によって、ガラスは、フィラメントの形態でこれらのノズルを通って投射される。遠心力に加えて、遠心機の穿孔壁に接線方向に放出される高温高速のガス流によって、遠心力に延伸を行うことができる。これらの技術では、遠心機が機械的起源(高速回転速度)、熱的起源(約1000℃のガラス)及び化学的起源(ガラスによる腐食)の応力によって、非常に大きな負荷を受ける。ここで、製造される繊維の品質は、遠心機の正しい動作に依存し、すなわち、その摩耗状態、並びに速度及び温度の設定値の遵守に非常に密接に依存する。
製造中の外乱によって速度が変更される理由はほとんどなく、何よりも、例えば適切に制御された非同期モータによって軸を駆動するように選択されれば、他のすべてのパラメータとは独立に完全に制御することができる。したがって、回転速度の設定値は、厳密に準拠することができると考えることができる。
他方、遠心機の温度は多数の要因に敏感であり、例えば遠心機の内部を加熱する内部バーナーの作用、及び、例えば、磁気誘導、より具体的には遠心機の底部を標的とした磁気誘導を使用する補完的な加熱手段、ガラスの温度、ガラスの流量、存在する場合には遠心機のすぐ近くに放出される、又はいずれにしても遠心機の周りのより高温若しくはより低温の雰囲気中に放出される延伸ガス流の温度、より高速若しくはより低速での回転、及び特定の使用時間の後に著しく変形することがある遠心機自体による、並びに遠心機自体がバーナーによって異なって加熱されることによる、より大きい若しくはより小さい冷却に敏感である。
更に、繊維の品質は、繊維の延伸を可能にするガス流に依存する。実際、ガス流及びガス流の温度は、繊維の延伸の程度を規定することを可能にする。ここで、この程度の延伸は、特定の繊維品質を達成することを可能にする。
現在、バーナーは、ガス流及び/又は温度の変更をもたらす燃料/酸化剤の到達パラメータを調節することによって調節される。したがって、ガス流及び/又は温度のこの変更は、繊維の品質の変更を意味する。
したがって、ガス流を変更することなくスピナーホイールの温度を調節することができる繊維形成装置が必要とされている。
(原文に記載なし)
したがって、本発明は、繊維形成スピナーホイールの温度の正確な調節を可能にする装置を提供することによって、これらの欠点を除去することを提案する。
この目的のために、本発明は、内部遠心によって繊維の製造を可能にするために穿孔されている繊維形成スピナーホイールを含む、鉱物繊維製造用の繊維形成装置(1)であって、
繊維形成装置が、繊維を延伸するための環状のガス流を生成する少なくとも1つの環状バーナーと、前記バーナーによって生成された煙を排出するための排出システムとを含み、
前記繊維形成装置が、煙排出流を制御するように適合されている空気循環装置を含む、前記スピナーホイールの温度の変化のための手段を更に含むことを特徴とする、
繊維形成装置に関する。
この繊維形成装置は、調整の観点から、有利には、繊維形成スピナーホイールのゾーンの温度を変更することを可能にする。
一例によれば、繊維形成スピナーホイールは、頂部及び底部によって横方向に延設されている、複数のオリフィスによって穿孔された環状壁を含み、前記空気循環装置は、前記スピナーホイールのある場所における温度を局所的に変更するように適合されている。
一例によれば、空気循環装置は、頂部と環状壁との接合部において局所的に温度を変更するように適合されている。
一実施形態によれば、空気循環装置は、空気出口として使用される第1の二次パイプに接続されている第1の端部と、空気が入る第2の二次パイプに接続されている第2の端部とを有する主パイプを含み、前記空気循環手段は、空気の流入流に追加するか、又はこの流入流に対向する追加の流れを主パイプ内に生成するように適合されている、流れの変化のための手段を更に備える。
一実施形態によれば、流れの変化のための手段は、流れを2つの別個の方向に供給するように、制御及び時計回り又は反時計回りに回転されるように適合されているタービンを含む。
一例によれば、流れの変化のための手段は、2つのタービンを含み、それぞれのタービンは、流れを単一の方向に供給するように適合されており、前記タービンは、それらの流れが反対方向になるように配置されている。
一実施形態によれば、流れの変化のための手段は、バルブを備えた空気圧縮循環路に接続されている2つの空気注入ノズルを含み、前記空気注入ノズルは、主パイプの中央に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にする変化する径を有する。
一例によれば、前記2つの空気注入ノズルは、それぞれ主パイプの一端に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にするために、それぞれの端部においてより大きな直径を有する。
一実施形態によれば、流れの変化のための手段は、バルブを備えた空気圧縮機循環路に接続されている2つの環状空気注入ノズルを含み、前記環状空気注入ノズルが、空気の環状の又は部分的に環状のジェットを生成する環状の出口を有し、前記環状の空気注入ノズルが、空気の環状ジェットが減圧の生成を可能にする管の内壁に沿って拡散されるようにされている。
一例によれば、第2の二次パイプは、平行であり、垂直な分岐により相互接続されている2つの平行な分岐を有するU字形状の輪郭を有するように平行な内壁と外壁とを備え、この2つの平行な分岐が、それぞれ煙がそれに入り込むことができるように開いており、前記第2の二次パイプを主パイプに接続するための前記垂直な分岐と一直線に開口部が生成されている。
一実施形態によれば、繊維形成装置は、前記スピナーホイールの底部に面するように配置されている、前記スピナーホイールの温度の変化のための第2の手段を更に含む。
温度の変化のための第1の手段に関連する、前記スピナーホイールの温度の変化のためのこの第2の手段の存在は、異なる位置におけるスピナーホイールの温度の補完的な作用及び精密な変更を可能にし、複数の点が調整されている温度プロファイルが得られることを可能にする。
一例によれば、頂部は、スピナーホイールを駆動軸に接続しているウェブであり、底部は、駆動軸に向かって折り曲げられた内部リップである。
一例によれば、頂部は、駆動軸に向かって曲げられた内部リップであり、底部はスピナーホイールの底部を形成するウェブである。
本発明は更に、本発明による繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する方法に関し、以下の工程を含むことを特徴とする:
-測定モジュールにより、前記スピナーホイールのある場所における温度を測定すること;
-前記測定モジュールによって測定した温度を、設定値と比較すること;
-前記空気循環装置により、前記排出流に追加されるか、又は前記排出流に対向する追加の流れを主パイプ内に生成することによって、煙の排出流を変更すること。
一例によれば、前記空気循環装置は、頂部と環状壁との接合部における温度を変更するように適合されている。
一例によれば、流れは手動で変更される。
一例によれば、流れは自動的に変更される。
一例によれば、排煙流の変更工程は、前記排煙流に追加された追加の流れの注入の順序、及び/又は前記排煙流に対向する追加の流れの注射の順序を含む。
本発明は更に、コンピュータプログラムであって、このプログラムがコンピュータによって実行されるときに、本発明による方法の工程の一部又は全部を実行するための命令を含む、コンピュータプログラムに関する。
また、本発明は、本発明による方法の工程の一部又は全部を実行するための命令を含むコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体にも関する。
他の特定の特徴及び利点を、非限定的な例示として与え、添付の図面を参照する以下の説明から明らかにしよう:
図1は、本発明による繊維形成システムの遠心機の概略図である。図1aは、繊維形成システムの変形態様の遠心機の概略図である; 図2~図4は、本発明による空気循環手段を示す図である; 図2~図4は、本発明による空気循環手段を示す図である; 図2~図4は、本発明による空気循環手段を示す図である; 図5は、空気循環装置で使用される流れの変化のための手段の第1の実施形態の概略図である; 図6a及び図6bは、空気循環装置に使用される流れの変化のための手段の第2の実施形態の概略図である; 図7a及び7bは、空気循環装置に使用される流れの変化のための手段の第3の実施形態の概略図である; 図8は、温度の変化のための第1の手段と、温度の変化のための第2の手段とを使用する繊維形成装置の概略図である。
図1には、繊維形成システム1の断面図を示している。この種の繊維形成システムは、高速で回転し、その周囲に非常に多数のオリフィスを有する駆動軸12に接続されている、繊維形成スピナーホイールとしても知られている遠心機10を含む。ガラスは、遠心力の作用によってフィラメントの形態でこれらのオリフィスを通って投射される。
繊維形成スピナーホイール10は、マイクロメートル直径鉱物繊維内部遠心装置である。繊維形成スピナーホイール10は、上部及び下部によって横方向に延設されている、複数のオリフィスを穿設した環状壁10aを含む。第1の構成では、図1において、上部はスピナーホイールを駆動軸に連結しているウェブ10bであり、下部は駆動軸12の方向に曲げられている内部リップ10cである。図1aに示す底部構成を有する第2の所謂スピナーホイール(破線を越えると遠心機に置き換わる)において、上部は駆動軸の方向に曲げられている内部リップ10c’であり、下部はスピナーホイール10’の底部を形成するウェブ10b’である。
図1に示す装置の非限定的な実施形態では、遠心機は、軸12に固定されている。軸12及び遠心機10は、図示しないモータによって、急速な回転により駆動される。軸12は中空であり、図示しない供給手段から、溶融ガラスが広がる分配バスケット13まで軸内を溶融ガラスが流動する。バスケットはまた、溶融ガラスがオリフィスで穿孔されているその周壁上に投射され、そこから、遠心機の周壁上に多量の流れの形態で投射され、この壁上に、前記壁に穿孔されているオリフィスに供給する溶融ガラスの永久的な蓄えを形成するように、回転駆動される。この壁は、垂直方向に対して約1~10°傾斜している。
図1aに示す装置の非限定的な実施例では、溶融ガラスは、駆動軸の側面に沿ってウェブ10b’によって構成されている繊維形成スピナーホイールの底部に供給される。
この繊維形成スピナーホイールは、加熱モジュール20によって加熱される。加熱モジュール20は、繊維を細くすることを可能にする環状バーナー22を含む。この環状の内燃バーナー22は、燃料及び酸化剤が供給される燃焼チャンバを含む。この燃焼チャンバは、閉じた第1の端部と、これを通して燃焼ガスが排出される反対側の排出用の第2の開放端部とを有する外囲器を含む。この外囲器は、2つの端部を接続する少なくとも2つの反対側の壁を有する。環状バーナー22は、チャンバ内でかつ閉じた第1の端部の位置で、燃料及び酸化剤が供給される少なくとも1つの燃焼装置を含む。
遠心力の作用によってスピナーホイールのオリフィスから射出されたガラスフィラメントは、次いで、環状バーナー22から遠心機の壁に沿って高温高速で環状ガス流の作用を受け、このガス流が、ガラスフィラメントを薄くし、繊維に引き伸ばす。
この種の繊維形成装置はまた、煙を回収し排出するためのフード11を含む。
繊維形成装置1は、スピナーホイールの温度の変化のための手段100を更に備えている。温度の変化のためのこの手段100は、スピナーホイールのある場所の温度を変更するように適合されている。この場所は、ストリップ上面又は丸みと呼ばれるスピナーホイールの場所であることが好ましい。実際、この場所は、上部と、溶融ガラスが通過する穿孔されている環状壁10aとの間の接合ゾーンに位置する。スピナーホイールの温度の変化のための手段は、有利には、延伸ガスの流れを妨げることなく、前記スピナーホイール10とバーナー22との間の空間で作動する。したがって、温度の変化のための手段100は、繊維形成スピナーホイール10のストリップ頂部の温度、及びそれによるストリップに沿った温度プロファイルを、延伸装置とは無関係に変更することができる。
ここで、温度の変化のための手段100は、環状バーナー22からの排煙流Fを制御するための空気循環手段110である。実際に、この煙の流量は、スピナーホイールの丸みの温度及びスピナーホイールの熱平衡に有意に影響することが注目されている。したがって、空気循環手段110は、繊維形成スピナーホイールの丸み(ストリップ頂部)の温度を変更するために、フード11への煙の排出を減少又は増加させることができる手段である。空気の循環のためのこの手段110は、例えば、バーナー-繊維形成スピナーホイールアセンブリと、排出パイプ11aを備えた排煙システム、例えばフード11を備える排煙システムとの間で排出するよう適合されている。
一実施形態では、空気循環手段110が図2に断面図で示す形態をとっている。空気循環手段110は、2つの端部を有する主パイプ111を含む。第1の端部111aは、排出端部と呼ばれ、煙突パイプとも呼ばれる第1の二次パイプ112に接続されている。この第1の二次パイプ112は、バーナーから排煙システムに煙の一部を排出するために使用される。第2の端部111bは、回収端部と呼ばれ、回収パイプとも呼ばれる第2の二次パイプ113に接続されている。この第2の二次パイプ113は、環状バーナーから煙を回収するために使用される。この目的のために、この第2の二次パイプ113は繊維形成スピナーホイールの周囲のすべての煙を回収するように適合されている形状を有し、したがって、環状の回収部を含んでもよい。
図3及び図4に見られる非限定的な実施形態では、第2の二次パイプ113が環状形状を有し、すなわち、2つの同心の管状壁である、横壁113cによって接続されてU字形の枠状の流路を形成する、内壁113b及び外壁113aを含む。すなわち、2つの平行な分岐部113a、113bを有するこのU字形の枠状の流路は、垂直な分岐部113cによって相互接続され、2つの平行な分岐部113a、113bは、図4に見られる繊維形成装置の線A-A’に沿った断面図である図3に見られるように、横壁に煙が入ることを可能にする開口を、横壁の反対側に形成している。この第2の二次パイプ113の主パイプ111への接続のために、開口は環状の外壁113aには、直交する分岐部と一直線上に開口を作ってもよく、この開口は、接続パイプ113dが主パイプ111との接続を行うためにそれを通過することを可能にする。このパイプ113dは、一定であるか又は一定ではない断面を有することができる。図示しない一定ではない断面の場合には、第2の二次パイプ113の位置での開口が、主パイプ111の位置での開口よりも大きな断面を有することになる。この限定的な例は、遠心機10を支持する軸12の全周にわたって煙を吸引することができるという利点を有する。
当然、第2の二次パイプ113は、同様の結果が得られることを可能にする全ての可能な形状、特に内壁113b及び外壁113aによって形成される円錐台形状を有することができる。
排出流を変更することができるようにするために、空気循環手段110は、制御ユニット(図示せず)によって制御される流量変化手段120を更に含む。これらの煙流量変化手段120は、排出流Fを加減するために配管内に追加の流れfを加えるために使用される。流量変化手段120が排出流Fに空気流fを加える場合には、排出流量を増大させることができる吸込を生じさせることができる。煙流量変化手段120が排出流Fとは逆方向に向けられた気流fを生成する場合、ここでは、背圧のように作用する流れを生成することが問題である。したがって、この背圧流は、排出流量Fとは逆方向に発生する。これによれば、この背圧流により排煙流量が減少する。
図5に見ることができる第1の実施形態では、流量変化手段が少なくとも1つのタービン121を含む。このタービンは、統合をより容易にするために主パイプ111内に配置されている。
単一のタービン121の場合、タービンは、双方向性であるように、すなわち時計回り又は反時計回り方向に回転できるように適合される。したがって、タービン121の回転方向に応じて、煙をより効果的に吸引することにより排出を改善したり、背圧流を生成することにより排出を遅くすることが可能となる。
図示していない複数のタービンの場合、2つのタービン121が採用されることになる。各タービンには、吸込又は送風を可能にする専用の回転方向がある。これらのタービンは、流れを変更するために、固定された回転速度又は調整可能な回転速度を有することができる。
図6a及び図6bに見られる第2の実施形態では、流れ変化手段が少なくとも2つの空気注入ノズル122を備える。これらの空気注入ノズル122は、バルブ124によって空気圧縮機循環路123に接続されている。これらの空気注入ノズル122は、通常の煙排出流よりも大きい出力及び/又は速度を有する追加の空気流fを注入するように適合されている。
これらの空気注入ノズル122は、主パイプ111のレベルに配置されている。主パイプ111は、均一又は不均一な直径を有していてもよい。
したがって、空気注入ノズル122は、主パイプの端部111a、111bの位置に配置される。これらの空気注入ノズル122は、反対の注入方向を有するように配置されており、主パイプの第1の端部にある空気注入ノズル122は、第2の端部にある空気注入ノズル122によって注入される空気の方向に対して反対向きに空気を注入する。
これらの端部111a、111bのレベルでの空気注入ノズル122のこの配置は、これらのノズル122が主パイプ111の部分に向くように、以下のように動作する。
端部111aへの方向、すなわち排出部への方向を向いている空気注入ノズル122は、空気の注入が隣接するゾーン内の煙の加速をもたらすように作動する。したがって、この加速は、低減された圧力をもたらし、この圧力により、煙が外部に吸引され、それが加速される。
端部111bへの方向、すなわち回収部への方向を向いている空気注入ノズル122は、空気の注入が排煙流Fに対して逆になるように作動する。この空気の注入は、排煙流Fを遅くし、減少させる。
これらの空気注入ノズル122は、主パイプ111の中央に配置されても、中央からずれて配置されてもよい。
温度の調節のためには、2つの要素、すなわち温度及び流量を操作することができる。実際には、流量は、吸込を引き起こす現象を作り出すために使用される。したがって、流量の変化は、この追加の流れfによって引き起こされる効果の変化をもたらす。したがって、煙の吸引の場合、追加の流れfの流量が増加すると、煙はより強く吸い込まれ、それによれば、スピナーホイールの丸みにおいて温度が上昇する。一方、送風に吸込を使用する場合は、流量の増加が温度の低下をもたらす。
注入された空気の温度の変更による調節の場合、これは吹出しモードでのみ効果がある。実際、この吹出しモードは、繊維形成スピナーホイールの温度を下げるために使用される。したがって、一定の流量では、注入された空気の温度の低下が繊維形成スピナーホイールの温度の低下をもたらす。
噴射された空気の温度を変更するために、水の循環を使用する従来の冷却システムを使用することができる。
図7a及び図7bに見られる第3の実施形態では、流れの変化のための手段120が少なくとも2つの空気増幅器125を備える。各空気増幅器は、パイプ内に配置されている環状の空気注入ノズル125aからなる。この環状の空気注入ノズル125aは環状形状の出口を有し、環状の空気のジェットjをパイプに注入する。環状の空気のジェットjは、細分化できてもよく、又はできなくてもよい。この種の環状のジェットjは、パイプの内壁に位置し、その内壁に沿って拡散する空気のジェットである。内壁に沿ったこの拡散は、Coanda効果によって可能になり、それによって流体のジェットがそれを流れる凸面、ここではパイプの内壁に接触する。環状の空気のジェットは、環状流とパイプ中央部における流れとの間に差の出現をもたらし、それによって減圧を生じさせる。この減圧が吸込を生じさせ。
環状ノズル125aは、パイプ内に対向して配置され、すなわち、2つのノズルが、反対方向の流れを供給するように配置される。したがって、作動される環状の空気注入ノズルに応じて、減圧は、その吸込による排煙を増加させることを可能にする吸引を生じさせ、又は排出に対向する吸込を誘発することによって排煙を減少させることを可能にする。
様々な実施形態では、手動で、又は調整装置を使用して自動的に調節を実施することができる。
可能な限り円滑な調整を行うために、空気循環装置の様々な弁に対する動作は、有利には、バルブが同時に命令されないように実行される。実際に、空気を送風するためのバルブの開放、すなわち、排出流Fに対向する追加の流れfの注入、及び空気を吸い込むためのバルブの開放、すなわち、排出流Fに追加される追加の流れfの注入を同時に変更する調整は、変動し、繊維の品質に影響を及ぼしうる温度では不安定である。
一方、いわゆる逐次調整は、より少ない温度変動を可能にする筈である。具体的には、この種の調整は、使用中のバルブが閉鎖された後に他の循環路のバルブが開放されることを意味する。したがって、調整は、複数の順序を含む。空気循環装置が吸込モードにある、すなわち温度が上昇する例では、温度の低下がこの吸引バルブを閉じることによって行われる。閉止が十分であれば、送風循環路のバルブは開かれない。一方、吸引バルブが閉じても温度が十分に下がらない場合には、吹出バルブを徐々に開く。したがって、排煙流Fの変更工程は、前記排煙フローに追加された追加の流れfの注入の順序、及び/又は前記排煙フローに対向する追加の流れの注入の順序を含む。
図8の断面図に見られる変形態様では、別の温度変化手段を使用している。スピナーホイール220の温度を変化させるこの第2の手段は、第1の温度変化手段として機能する周波数発生器222に接続されている誘導コイル221を含む。この周波数発生器222は、誘導コイル221に送られる信号SIを発生する。誘導コイル222の誘導電力を変調することを可能にし、かつ加熱温度を変化させることを可能にするのはこの信号である。誘導コイル221は、信号SIに誘導コイル221を通過させると、周波数変調された電流である信号SIが磁界を発生させ、それが次に、近くの金属に電流を誘導することに注意されたい。この金属に生じる渦電流損失及びヒステリシス損失は、ジュール効果によって熱エネルギー(熱)を発散させる。この誘導コイル221は、繊維形成スピナーホイールの底部、より詳細には繊維形成スピナーホイールの下部に配置されている。この誘導コイルは、スピナーホイールのこの底部を局所的に加熱することができるようにするために、前記スピナーホイールによって作り出された繊維の流れに直面するように適合されている。
したがって、空気循環装置を使用する第1の変化手段がスピナーホイールの丸みとしても知られる頂点を調整し、一方、第2の温度変化手段がスピナーホイールの底点を調整するので、正確に調整されているスピナーホイールのプロファイルを有することが可能となる。
プロファイルのこの調整は、スピナーホイールの温度の測定値を使用する。このプロットを得るために、第1の工程は例えば、振動ミラーに関連する高温計等の温度センサを使用することにある。ミラーは繊維形成スピナーホイール10を掃引し、ミラーの角度位置の関数として温度の曲線を得るために、特定の周波数で振動させられる。パイロメータは、枢動可能に取り付けられてもよく、したがって、ミラーとは関連していない。
この曲線は、少なくとも1つの特定点を抽出するために、計算ユニットによって巧妙に処理される。次いで、特定点を決定する方法が使用される。
本発明によれば、特定点の決定方法は、温度測定装置の角度位置に応じて温度を表す曲線を計算ユニット30に与えるために、温度測定モジュール40によって繊維形成スピナーホイールの温度の測定値を得ることにある第1のサブ工程を含む。これらの測定値を、直接復旧してもよいし、それらが記憶されているメモリユニットから復旧してもよい。
決定方法の第2のサブ工程は、計算ユニット30よってデータを処理して、ミラー43の角度位置の関数としてのその曲線の二次導関数を計算し、得ることにある。この二次導関数は、特定点/特徴点を探索するために使用される。実際、二次導関数は、勾配の変化を得ることを可能にする。
決定方法の第3のサブ工程では、ミラー43の角度位置の関数としての温度の曲線の二次導関数を、特定点/特徴点を探索するために計算ユニット30によって解析する。これらの特定点/特徴点は、二次導関数がゼロに等しい点である。
したがって、特徴点が何に対応するかを定義することが可能である。スピナーホイールのストリップ底部及びスピナーホイールの丸みの特徴である点は、曲線の端部において、前記ホットスポットのそれぞれの対向する側にあることは明らかである。
本発明の場合、2つの特徴点/特定点が探索される。これらの点は、スピナーホイールのストリップ底部、及びスピナーホイールの丸みに対応する。
更に、決定方法の任意の第4のサブ工程を実施してもよい。この任意の第4のサブ工程は、繊維形成スピナーホイールのホットスポットの位置決めにある。この目的のために、計算ユニット30は、前記ホットスポットに対応する曲線の絶対最大値を探索する。このホットスポットは、スピナーホイールのストリップ底部の温度に対応する点とスピナーホイールの丸みに対応する点との間の中央の特定点/特徴点である。
この二次導関数の使用は、有利には、スピナーホイールの寸法の変動を無視することを可能にする。実際、スピナーホイールは、その寸法が摩耗及び/又は振動によって変化することがわかっている。ここで、スピナーホイールの寸法のこの変化にもかかわらず、その一般的な形状はまったく同じままである。したがって、特定点/特徴的な点は変動しない。これによれば、特定点が正確に識別する位置に常にあることが可能となる。したがって、結果として生じる調整は、スピナーホイールの真の特徴である正確な特定点で実行される。
第3の工程では、特定点の温度値を繊維形成スピナーホイール10の調整のために使用する。
当然、本発明は、示された例に限定されるものではなく、当業者には明らかとなる多様な変形態様及び修正態様に役立つ。
本発明の実施態様の一部を以下の項目1~18に記載する。
〈項目1〉内部遠心によって繊維の製造を可能にするために穿孔されている繊維形成スピナーホイール(10、10’)を含む、鉱物繊維製造用の繊維形成装置(1)であって、
前記繊維形成装置が、繊維を延伸するための環状のガス流を生成する少なくとも1つの環状バーナー(22)と、前記バーナーによって生成された煙を排出するための排出システム(11)とを含み、
前記繊維形成装置が、煙排出流(F)を制御するように適合されている空気循環装置(110)を含む、前記スピナーホイールの温度の変化のための手段(100)を更に含むことを特徴とする、
繊維形成装置。
〈項目2〉前記繊維形成スピナーホイール(10)が、頂部(10b、10c’)及び底部(10c、10b’)によって横方向に延設されている複数のオリフィスによって穿孔されている環状壁(10a、10a’)を含み、前記空気循環装置(110)が前記スピナーホイールのある場所における温度を局所的に変更するように適合されている、項目1に記載の繊維形成装置。
〈項目3〉前記空気循環装置が、空気出口として使用される第1の二次パイプ(112)に接続されている第1の端部(111a)と、空気が入る第2の二次パイプ(113)に接続されている第2の端部(111b)とを有する主パイプ(111)を含み、前記空気循環手段が、排出流(F)に加えられるか又は前記排出流(F)に対向する追加の流れ(f)を前記主パイプ内に生成するように適合されている、流れの変化のための手段(120)を更に含む、項目2に記載の繊維形成装置(1)。
〈項目4〉前記流れの変化のための手段が、前記追加の流れ(f)を2つの別個の方向に供給するように、制御及び時計回り又は反時計回りに回転されるように適合されているタービン(121)を含む、項目3に記載の繊維形成装置(1)。
〈項目5〉前記流れの変化のための手段が、2つのタービン(121)を含み、それぞれのタービンが、前記追加の流れ(f)を一方向に供給するように適合されており、前記それぞれのタービンが、それらの追加の流れ(f)が反対方向になるように配置されている、項目3に記載の繊維形成装置(1)。
〈項目6〉前記流れの変化のための手段が、バルブ(124)を備えた空気圧縮機循環路(123)に接続されている2つの空気注入ノズル(122)を含み、前記空気注入ノズルが前記主パイプの中央に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にする変化する径を有する、項目3に記載の繊維形成装置。
〈項目7〉前記2つの空気注入ノズル(122)が、それぞれ前記主パイプ(111)の一端に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にするために、より大きな直径をそれぞれの端部において有する、項目6に記載の繊維形成装置。
〈項目8〉前記流れの変化のための手段が、バルブを備えた空気圧縮機循環路(123)に接続されている2つの環状空気注入ノズル(125a)を含み、前記環状空気注入ノズルが、空気の環状ジェット(j)を生成する環状の出口を有し、前記環状の空気注入ノズルが、前記空気の環状ジェットが減圧の生成を可能にする管の内壁に沿って拡散されるようにされている、項目3に記載の繊維形成装置。
〈項目9〉前記第2の二次パイプ(113)が、平行であり、垂直な分岐(113c)によって相互接続されている2つの平行な分岐を備えるU字形の輪郭を有するようにされている、内壁(113b)及び外壁(113a)を含み、前記2つの平行な分岐が、それぞれ煙がそれに入ることを可能にするように開いており、開口部は、前記第2の二次パイプを前記主パイプに接続するための前記垂直な分岐と一直線に開口部が生成されている、項目3~8のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
〈項目10〉前記端部循環装置(110)は、前記頂部と前記環状部との接合部の温度を変更するように適合されている、項目2~9のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
〈項目11〉前記スピナーホイールの底部に面するように配置されている、前記スピナーホイールの温度の変化のための第2の手段(220)を更に含む、項目1~10のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
〈項目12〉前記頂部がウェブであり、かつ前記底部が内側リップであるか、又は前記頂部が内側リップであり、かつ前記底部がウェブである、項目2~11のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
〈項目13〉項目2~12のいずれか一項に記載の繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする方法:
-測定モジュール(40)により、前記スピナーホイールのある場所における温度を測定すること;
-前記測定モジュール(40)によって測定した温度を、設定値と比較すること;
-前記空気循環装置(110)により、前記排出流(F)に追加されるか、又は前記排出流(F)に対向する追加の流れ(f)を主パイプ内に生成することによって、煙の前記排出流(F)を変更すること。
〈項目14〉前記空気循環装置(110)は、頂部と環状壁との接合部における温度を変更するように適合されている、繊維形成スピナーホイールの温度を変更する項目13に記載の方法。
〈項目15〉前記流れを手動又は自動で変更することを特徴とする、繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する項目13又は14に記載の方法。
〈項目16〉煙の排出流(F)の変更の工程が、前記排出流に追加された追加の流れ(f)の注入の順序、及び/又は前記排出流(F)に対向する追加の流れ(f)の注入の順序を含むことを特徴とする、繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する項目13~15のいずれか一項に記載の方法。
〈項目17〉コンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータによって実行されるときに、項目13~16のいずれか一項に記載の方法の工程のうちの一部又は全部を実行するための命令を含む、コンピュータプログラム。
〈項目18〉項目13~16のいずれか一項に記載の方法の工程の一部又は全部を実行するための命令を含むコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。

Claims (18)

  1. 内部遠心によって繊維の製造を可能にするために穿孔されている繊維形成スピナーホイール(10、10’)を含む、鉱物繊維製造用の繊維形成装置(1)であって、
    前記繊維形成装置が、繊維を延伸するための環状のガス流を生成する少なくとも1つの環状バーナー(22)と、前記バーナーによって生成された煙を排出するための排出システム(11)とを含み、
    前記繊維形成装置が、煙排出流(F)を制御するように適合されている空気循環装置(110)を含む、前記スピナーホイールの温度の変化のための手段(100)を更に含むことを特徴とする、
    繊維形成装置。
  2. 前記繊維形成スピナーホイール(10)が、頂部(10b、10c’)及び底部(10c、10b’)によって横方向に延設されている複数のオリフィスによって穿孔されている環状壁(10a、10a’)を含み、前記空気循環装置(110)が前記スピナーホイールのある場所における温度を局所的に変更するように適合されている、請求項1に記載の繊維形成装置。
  3. 前記空気循環装置が、空気出口として使用される第1の二次パイプ(112)に接続されている第1の端部(111a)と、空気が入る第2の二次パイプ(113)に接続されている第2の端部(111b)とを有する主パイプ(111)を含み、前記空気循環装置が、前記煙排出流(F)に加えられるか又は前記煙排出流(F)に対向する追加の流れ(f)を前記主パイプ内に生成するように適合されている、流れの変化のための手段(120)を更に含む、請求項2に記載の繊維形成装置(1)。
  4. 前記流れの変化のための手段が、前記追加の流れ(f)を2つの別個の方向に供給するように、制御され、かつ時計回り又は反時計回りに回転されるように適合されているタービン(121)を含む、請求項3に記載の繊維形成装置(1)。
  5. 前記流れの変化のための手段が、2つのタービン(121)を含み、それぞれのタービンが、前記追加の流れ(f)を一方向に供給するように適合されており、前記それぞれのタービンが、それらの追加の流れ(f)が反対方向になるように配置されている、請求項3に記載の繊維形成装置(1)。
  6. 前記流れの変化のための手段が、バルブ(124)を備えた空気圧縮機循環路(123)に接続されている2つの空気注入ノズル(122)を含み、前記空気注入ノズルが前記主パイプの中央に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にする変化する径を有する、請求項3に記載の繊維形成装置。
  7. 前記2つの空気注入ノズル(122)が、それぞれ前記主パイプ(111)の一端に配置されており、前記主パイプが、減圧の生成を可能にするために、より大きな直径をそれぞれの端部において有する、請求項6に記載の繊維形成装置。
  8. 前記流れの変化のための手段が、バルブを備えた空気圧縮機循環路(123)に接続されている2つの環状空気注入ノズル(125a)を含み、前記環状空気注入ノズルが、空気の環状ジェット(j)を生成する環状の出口を有し、前記環状の空気注入ノズルが、前記空気の環状ジェットが減圧の生成を可能にする管の内壁に沿って拡散されるようにされている、請求項3に記載の繊維形成装置。
  9. 前記第2の二次パイプ(113)が、平行であり、垂直な分岐(113c)によって相互接続されている2つの平行な分岐を備えるU字形の輪郭を有するようにされている、内壁(113b)及び外壁(113a)を含み、前記2つの平行な分岐が、それぞれ煙がそれに入ることを可能にするように開いており、開口部は、前記第2の二次パイプを前記主パイプに接続するための前記垂直な分岐と一直線に開口部が生成されている、請求項3~8のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
  10. 前記空気循環装置(110)は、前記頂部と前記環状との接合部の温度を変更するように適合されている、請求項2~9のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
  11. 前記スピナーホイールの底部に面するように配置されている、前記スピナーホイールの温度の変化のための第2の手段(220)を更に含む、請求項~10のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
  12. 前記頂部がウェブであり、かつ前記底部が内側リップであるか、又は前記頂部が内側リップであり、かつ前記底部がウェブである、請求項2~11のいずれか一項に記載の繊維形成装置。
  13. 請求項2~12のいずれか一項に記載の繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする方法:
    -測定モジュール(40)により、前記スピナーホイールのある場所における温度を測定すること;
    -前記測定モジュール(40)によって測定した温度を、設定値と比較すること;
    -前記空気循環装置(110)により、前記排出流(F)に追加されるか、又は前記排出流(F)に対向する追加の流れ(f)を主パイプ内に生成することによって、前排出流(F)を変更すること。
  14. 前記空気循環装置(110)は、頂部と環状壁との接合部における温度を変更するように適合されている、繊維形成スピナーホイールの温度を変更する請求項13に記載の方法。
  15. 前記流れを手動又は自動で変更することを特徴とする、繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する請求項13又は14に記載の方法。
  16. 煙排出流(F)の変更の工程が、前記排出流に追加された追加の流れ(f)の注入の順序、及び/又は前記排出流(F)に対向する追加の流れ(f)の注入の順序を含むことを特徴とする、繊維形成装置の繊維形成スピナーホイールの温度を変更する請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. コンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータによって実行されるときに、請求項13~16のいずれか一項に記載の方法の工程のうちの一部又は全部を、請求項2~12のいずれか一項に記載の繊維形成装置に実行させるための命令を含む、コンピュータプログラム。
  18. 請求項13~16のいずれか一項に記載の方法の工程の一部又は全部を、請求項2~12のいずれか一項に記載の繊維形成装置に実行させるための命令を含むコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
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