JP7367394B2 - 半導体モジュール、車両および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体モジュール、車両および製造方法に関する。
従来、冷却フィンを含む冷却装置を実装した、パワー半導体チップ等の複数の半導体素子を含む半導体モジュールが知られている(例えば、特許文献1-8参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第5955651号
[特許文献2]WO2014/109235
[特許文献3]特開平08-148617号公報
[特許文献4]特開2018-049861号公報
[特許文献5]特開2013-120897号公報
[特許文献6]特開2016-201391号公報
[特許文献7]特開昭63-02357号公報
[特許文献8]WO2012/157247
[特許文献9]特開2010-056131号公報
[特許文献10]特開2011-258655号公報
[特許文献11]特開2011-071386号公報
[特許文献12]特許第6493612号
上記の半導体モジュールでは、複数の半導体素子が発した熱を、冷却フィンの近傍を通過する冷媒へと移動する効率が低かった。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールを提供する。半導体装置は、半導体チップおよび半導体チップを実装する回路基板を有してもよい。冷却装置は、半導体装置が実装される天板を含んでもよい。冷却装置は、天板に接続される側壁を含んでもよい。冷却装置は、側壁に接続され、天板に対面する底板を含んでもよい。冷却装置は、天板、側壁および底板によって画定され、天板の主面に平行な断面で長辺および短辺を有する略矩形を有し、冷媒を流通させるための冷媒流通部を含んでもよい。冷却装置は、短辺の方向の一の側に連通し、冷媒流通部に冷媒を導入するための入口を含んでもよい。冷却装置は、短辺の方向の他の側に連通し、冷媒流通部から冷媒を導出するための出口を含んでもよい。冷却装置は、冷媒流通部に配置され、天板と底板との間に延在し、長辺の方向よりも短辺の方向に長い略菱形を有する冷却ピンフィンを含んでもよい。
冷媒流通部は、冷却ピンフィンが長辺の方向に短辺の方向よりも数多く配され、短辺の方向よりも長辺の方向に長い略長方形を有するフィン領域を有してもよい。冷媒流通部は、フィン領域よりも一の側に位置して入口に連通し、長辺の方向に延在する一の連通領域を有してもよい。冷媒流通部は、フィン領域よりも他の側に位置して出口に連通し、長辺の方向に延在する他の連通領域を有してもよい。
天板は、側壁よりも外側に位置して外部の装置と締結するための締結部を含んでもよい。締結部の厚みは、天板におけるフィン領域の厚みよりも厚くてもよい。
側壁の厚みは、天板におけるフィン領域の厚みよりも厚くてもよい。
天板、側壁および冷却ピンフィンは一体的に形成されていてもよい。
底板は、側壁を固着する位置を決めるための段差部であって、異なる少なくとも2つの面で側壁と接触する段差部を含んでもよい。
底板は、天板および側壁の何れの厚みよりも厚くてもよい。入口および出口はそれぞれ、底板に形成されていてもよい。
側壁と底板とは固着剤で固着されてもよい。底板の輪郭は、側壁の輪郭よりも内側に位置してもよい。底板の輪郭における、側壁と固着される側の角部は面取りされ、固着剤がフィレットを形成する領域を有してもよい。
冷却ピンフィンは、略菱形の断面のそれぞれの辺の長さが1.8mmから2.0mmであってもよい。略菱形の断面のそれぞれの角部において、曲率半径が0.1mmから0.2mmの丸みを有してもよい。
冷却ピンフィンは、略菱形の断面における短辺の方向の両端の角部が、略菱形の断面における長辺の方向の両端の角部よりも小さな曲率半径の丸みを有してもよい。
本発明の第2の態様においては、半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールを提供する。半導体装置は、半導体チップおよび半導体チップを実装する回路基板を有してもよい。冷却装置は、長辺および短辺を有する略矩形の領域に半導体装置が実装される天板を含んでもよい。冷却装置は、天板に接続される側壁を含んでもよい。冷却装置は、側壁に接続され、天板に対面する底板を含んでもよい。冷却装置は、天板、側壁および底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部を含んでもよい。冷却装置は、短辺の方向の一の側に連通し、冷媒流通部に冷媒を導入するための入口を含んでもよい。冷却装置は、平面視における領域の対角線方向において入口の反対に位置し、短辺の方向の他の側に連通し、冷媒流通部から冷媒を導出するための出口を含んでもよい。冷却装置は、冷媒流通部に配置され、天板と底板との間に延在する冷却ピンフィンを含んでもよい。平面視で、長辺の方向における入口が位置する側において、短辺の方向における他の側の側壁の内方側の少なくとも一部は、短辺の方向における一の側の側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜していてもよい。
平面視において、側壁は半導体チップと重ならなくてもよい。
平面視において、側壁の輪郭は、長辺の方向に延在する中心軸に対して、短辺の方向に略対称であってもよい。長辺の方向における入口が位置する側において、他の側の側壁の少なくとも一部の厚みは、一の側の側壁の厚みよりも厚く、これにより、他の側の側壁の内方側の少なくとも一部は一の側の側壁の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜していてもよい。
長辺の方向における入口が位置する側の、他の側の側壁の少なくとも一部は、底板に向かい合う面内に、底板に形成された位置決め用の穴に嵌合する位置決め用のピン、および、底板に形成された位置決め用のピンが嵌合する位置決め用の穴、のうちの何れか一方を有してもよい。
側壁と底板とは固着剤で固着されていてもよい。長辺の方向における入口が位置する側の、他の側の側壁の少なくとも一部は、底板に向かい合う面内に固着剤を収容するための溝を有してもよい。
平面視において、側壁の輪郭は、長辺の方向に延在する中心軸に対して、短辺の方向に略対称であってもよい。側壁は、輪郭を形成し、冷媒流通部を囲う外壁部を含んでもよい。側壁は、長辺の方向における入口が位置する側の、他の側に位置し、外壁部の内方面に接する、スロープ部を含んでもよい。スロープ部の内方側は、他の側の側壁の内方側の少なくとも一部として、一の側の外壁部の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜していてもよい。
外壁部は、天板と一体的に形成されていてもよい。スロープ部は、天板に対して着脱自在に固定されていてもよい。
側壁は、天板と一体的に形成されていてもよい。側壁の厚みは略一定であってもよい。他の側の側壁の少なくとも一部の輪郭は、底板の輪郭よりも内側に位置してもよい。天板は、長辺の方向における入口が位置する側の、他の側の側壁の少なくとも一部の外方において、底板を支持する支持ピンを含んでもよい。側壁と、支持ピンと、底板とは、固着剤で固着されていてもよい。
平面視において、冷却ピンフィンは、長辺の方向よりも短辺の方向に長い略菱形を有し、複数の冷却ピンフィンのそれぞれの一辺を結ぶ直線は、対角線方向に延伸してもよい。平面視で、長辺の方向における出口が位置する側であって短辺の方向における一の側と、長辺の方向における入口が位置する側であって短辺の方向における他の側との間を延伸する直線は、長辺の方向における入口が位置する側の、他の側の側壁の内方側の少なくとも一部の延伸方向と、90°未満の角度で交差してもよい。
底板は、天板および側壁の何れの厚みよりも厚くてもよい。入口および出口はそれぞれ、底板に形成されていてもよい。
本発明の第3の態様においては、第1の態様に係る半導体モジュールを備える車両を提供する。
本発明の第4の態様においては、第2の態様に係る半導体モジュールと、半導体モジュールの入口を介して冷媒流通部に冷媒を導入し、出口を介して冷媒流通部から冷媒を導出するポンプとを備える車両を提供する。半導体モジュールは、入口が重力方向の上側となり、出口が重力方向の下側となるように、車両内で固定されてもよい。
本発明の第5の態様においては、第1および第2の態様に係る半導体モジュールの製造方法を提供する。製造方法では、連続した一枚の板部材から、天板、側壁および冷却ピンフィンを一体的に形成してもよい。
板部材に対して、天板、側壁および冷却ピンフィンの形状に対応する金型を用いた打ち抜き加工を行うことによって、天板、側壁および冷却ピンフィンを一体的に形成してもよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100の一例を示す模式的な斜視図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100の冷却装置10の一例を示す模式的な斜視図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100における、冷却装置10のフィン領域95および半導体装置70の配置、冷却ピンフィン94の形状、ならびに冷媒の流れ方向の一例を示す図である。 冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状の一例を説明する図である。 冷却ピンフィン94のR加工形状と半導体チップ78-冷却水間の熱抵抗との関係を示すグラフである。 冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状の他の例を説明する図である。 図3における領域Aの部分拡大図である。 本発明の一つの実施形態に係る車両200の概要を示す図である。 本発明の一つの実施形態に係る車両200内で、ポンプ221と、入口配管222および出口配管223を介してポンプ221に接続された状態の半導体モジュール101との一例を示す模式的な側面図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール101の冷却装置11の一例を示す模式的な斜視図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール101における、冷却装置11の側壁37の構成の一例を説明する図である。 図12に示す領域[R1]内の側壁37の第1変形例を説明する図である。 図12に示す領域[R1]内の側壁37の第2変形例を説明する図である。 図12に示す領域[R2]内の冷却ピンフィン94の変形例を説明する図である。 本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100、101の主回路図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100の一例を示す模式的な斜視図であり、図2は、半導体モジュール100の冷却装置10の一例を示す模式的な斜視図である。また、図3は、本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100の一例を示す模式的な断面図であり、図4は、本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール100における、冷却装置10のフィン領域95および半導体装置70の配置、冷却ピンフィン94の形状、ならびに冷媒の流れ方向の一例を示す図である。図3では、図1に示す半導体モジュール100におけるU相ユニット70Uの半導体チップ78と、図2に示す冷却装置10の出口42との両方をxz平面で仮想的に切断した状態を示している。図4では、図1に示すU相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wを破線で示している。なお、図3に破線で示す領域[A]は、後述する図8において拡大して示す領域である。
半導体モジュール100は、半導体装置70および冷却装置10を備える。本例の半導体装置70は、冷却装置10に載置されている。本実施形態の説明では、半導体装置70が載置されている冷却装置10の面をxy面とし、xy面と垂直な軸をz軸とする。xyz軸は右手系をなす。本実施形態の説明では、z軸方向において冷却装置10から半導体装置70に向かう方向を上、逆の方向を下と称するが、上および下の方向は、重力方向に限定されない。また本実施形態の説明では、各部材の面のうち、上側の面を上面、下側の面を下面、上面および下面の間の面を側面と称する。本実施形態の説明において、平面視は、z軸正方向から半導体モジュール100を見た場合を意味する。
半導体装置70は、半導体チップ78と、半導体チップ78を実装する回路基板76とを有する。本例の半導体装置70は、3枚の回路基板76を含んでもよく、各回路基板76には2つの半導体チップ78が搭載されてもよい。本例の半導体装置70は、パワー半導体装置であって、回路基板76および半導体チップ78―1および半導体チップ78-4を含むU相ユニット70Uと、回路基板76および半導体チップ78―2および半導体チップ78-5を含むV相ユニット70Vと、回路基板76および半導体チップ78―3および半導体チップ78-6を含むW相ユニット70Wを有してもよい。本例の半導体モジュール100は、三相交流インバータを構成する装置として機能してもよい。なお、U相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wの各半導体チップ78は、半導体モジュール100が動作した場合に熱を生じる発熱源となる。
半導体チップ78は縦型の半導体素子であり、上面電極および下面電極を有する。半導体チップ78は、一例として、シリコン等の半導体基板に形成された絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、MOS電界効果トランジスタ(MOSFET)および還流ダイオード(FWD)等の素子を含む。半導体チップ78は、IGBTおよびFWDが一枚の半導体基板に形成された逆導通IGBT(RC-IGBT)であってもよい。RC-IGBTにおいてIGBTとFWDは逆並列に接続されてよい。
半導体チップ78の下面電極は、回路基板76の上面に接続されている。半導体チップ78の上面電極はエミッタ、ソースあるいはアノード電極であってよく、下面電極はコレクタ、ドレインあるいはカソード電極であってよい。半導体チップ78における半導体基板は、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)であってもよい。
IGBTやMOSFETなどのスイッチング素子を含む半導体チップ78は制御電極を有する。半導体モジュール100は半導体チップ78の制御電極に接続される制御端子を有してもよい。スイッチング素子は、制御端子を介し、外部の制御回路により制御され得る。
回路基板76は、一例として、上面と下面を有する絶縁板と、絶縁板の上面に設けられた回路層と、下面に設けられた金属層とを順に含む積層基板である。回路基板76は、上面および下面を有し、下面が冷却装置10の上面に配置される。回路基板76は、一例として、金属層を介して半田等によって冷却装置10の上面に固定されている。また、回路基板76の上面側には、一例として、回路層を介して2つの半導体チップ78が固定されている。
回路基板76は、例えば、DCB(Direct Copper Bonding)基板やAMB(Active Metal Brazing)基板であってよい。絶縁板は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)等のセラミックス材料を用いて形成されてよい。回路層および金属層は、銅あるいは銅合金などの導電材料を含む板材であってよい。回路層は、半田やロウ等によって絶縁板の上面側に固定されている。回路層の上面には、半導体チップ78が半田等によって電気的、機械的に接続され、すなわち電気回路的に直接接続されている。なお、回路層は、ワイヤー等により、他の導電部材と電気的に接続されてもよい。
冷却装置10は、ベースプレート40と、底板64とを有する。ベースプレート40は、半導体装置70が実装される天板20と、天板20に接続される側壁36と、天板20に接続される複数の冷却ピンフィン94とを含む。
天板20は、xy平面に広がる主面を有する、板状の部材である。本例の天板20は、平面視において、長辺および短辺を有する略長方形である。また、本例の天板20は、短辺がx軸に平行であり、長辺がy軸に平行である。天板20は、半導体モジュール100が実装される外部の装置と締結するための締結部21を含む。締結部21は、平面視において、天板20に接続される側壁36よりも外側に位置し、外部の装置のボスなどが挿入される貫通孔80を有する。本例の締結部21は、略長方形の天板20の四隅のそれぞれに1つずつ、計4つの貫通孔80を有する。
側壁36は、略一定の厚みを有し、冷却装置10の側面を構成する。本例の側壁36は、xy平面において、長辺および短辺を有する略矩形の輪郭を有する。側壁36が冷却装置10の側面を構成することから、平面視において、側壁36の輪郭の短辺がx軸に平行であり、長辺がy軸に平行である。また、本例の側壁36は、平面視において、天板20の締結部21よりも内側に位置し、天板20からz軸負方向に延在する。
複数の冷却ピンフィン94のうちの少なくとも1つは、xy平面における断面形状が略菱形である。以降の説明において、1または複数の冷却ピンフィン94を、単に冷却ピンフィン94と称する場合がある。冷却ピンフィン94は、天板20からz軸負方向に延伸している。冷却ピンフィン94は、平面視において、側壁36よりも内側に位置し、側壁36によって囲われている。
図2の冷却装置10では、簡略化のため、冷却ピンフィン94を図示する代わりに、冷却ピンフィン94が設けられた領域であるフィン領域95をドットで示している。フィン領域95は、平面視において矩形であってよく、短辺がx軸に平行であり、長辺がy軸に平行であってもよい。
本例のベースプレート40において、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94は一体的に形成されている。例えば、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94は、連続した一枚の板部材から一体的に形成してもよい。例えば、連続した一枚の板部材に対して、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94の形状に対応する金型を用いた打ち抜き加工を行うことによって、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94を一体的に形成してもよい。他の例として、インパクトプレスなどを用いる常温環境下での冷間鍛造や、高温環境下での温間鍛造、熱間鍛造、溶湯鍛造などの任意の鍛造法を用いた成型を行うことによって、あるいは鋳造による成型を行うことによって、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94を一体的に形成してもよい。本実施形態の半導体モジュール100は、天板20、側壁36および冷却ピンフィン94を一体的に形成することにより、別個に形成されたものを互いに固着する形態に比べて部品点数を削減することができる。
底板64は、板状の部材である。本例の底板64は、平面視において、長辺および短辺を有する略長方形である。また、本例の底板64は、短辺がx軸に平行であり、長辺がy軸方向に平行である。底板64は、冷媒流通部92の底面を構成する。底板64は、側壁36に接続され、天板20に対面する。
天板20、側壁36および底板64によって、冷媒を流通させるための冷媒流通部92が画定される。換言すると、側壁36は、xy面において、冷媒流通部92を囲んで配置され、天板20および底板64は、z軸方向において、冷媒流通部92を挟んで互いに対面して配置される。よって、xy平面における冷媒流通部92の輪郭は、側壁36の内周によって画定され、冷媒流通部92は、xy平面において長辺および短辺を有する略矩形を有する。
また、本例の底板64には、冷媒流通部92に冷媒を導入するための貫通孔である入口41と、冷媒流通部92から冷媒を導出するための貫通孔である出口42とが形成されている。また、本例の底板64は、一例として、天板20に対面する側において、側壁36を固着する位置を決めるための段差部65を有する。平面視において、本例の段差部65の輪郭は、底板64の輪郭よりも小さく、底板64と同様に、長辺および短辺を有する略長方形である。また、本例の段差部65は、短辺がx軸に平行であり、長辺がy軸方向に平行である。なお、底板64は、図2から4等に図示する段差部65に代えて、側壁36を固着する位置を決めることが可能な他の任意の段差を有してもよい。また、底板64は、段差部65を有さなくてもよい。また、底板64は、段差部65に加えて又は代えて、側壁36を固着する位置を決めるための他の構造、例えば底板64の側壁36側の面内の少なくとも3点に配置されるピンを有してもよく、当該ピンは側壁36の内周の面に当接してもよく、側壁36の端面に設けられた、当該ピンと相補的な形状を有する孔に挿入されてもよい。
入口41および出口42は、それぞれ外部の冷媒供給源に連通するパイプが接続され得、換言すると、冷却装置10は、2本のパイプによって外部の冷媒供給源に接続され得る。従って、冷却装置10は、入口41を介して一方のパイプから冷媒を搬入され得、冷媒は冷媒流通部92内部を循環した後に出口42を介して他方のパイプへと搬出され得る。
入口41および出口42は、x軸方向において、冷却装置10の一側と、一側の反対の他側にそれぞれ位置し、且つ、y軸方向において、冷却装置10の一側と、一側の反対の他側にそれぞれ位置する。すなわち、入口41および出口42は、xy平面において略矩形を有する冷媒流通部92の対角線方向で、冷媒流通部92の対向する両端に位置する。
本実施形態の半導体モジュール100は、冷却装置10の上面でz軸方向に並べられた各半導体チップ78から生じた熱を、冷却装置10の入口41を介して冷媒流通部92に流入し、冷媒流通部92内を全体に亘って拡散し、出口42を介して流出する冷媒によって効率的に冷却する。
図3に示す通り、天板20は、xy面と平行な上面(おもて面)22および下面(裏面)24を有する。天板20は、一例として金属で形成され、より具体的な一例としてアルミニウムを含む金属で形成されている。天板20は、表面にニッケルなどのめっき層が形成されてもよい。天板20の上面22には、半導体装置70が載置される。この場合、天板20の上面22には、半導体装置70の回路基板76が半田等によって直接固定されてもよい。天板20には、各半導体チップ78において発生した熱が伝達される。天板20、回路基板76および半導体チップ78は、z軸正方向に向かってこの順に配置される。天板20および回路基板76の間、ならびに、回路基板76および半導体チップ78の間は、熱的に接続されてよい。それぞれの部材間が半田で固定されている場合は、当該半田を介して熱的に接続される。
半導体装置70は追加的に、収容部72を有してもよい。収容部72は、例えば熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂等の絶縁材料で形成された枠体であり、天板20の上面22において回路基板76等が配置された領域を囲んで設けられてよい。収容部72は、天板20の上面22に接着されてもよい。収容部72は、半導体チップ78、回路基板76およびその他の回路要素を収容し得る内部空間を有する。収容部72は、内部空間において、半導体装置70の回路基板76および半導体チップ78を含む各構成要素を収容してもよい。収容部72の内部空間には、半導体チップ78、回路基板76およびその他の回路要素を封止する封止部74が充填されてよい。封止部74は、例えばシリコーンゲルまたはエポキシ樹脂等の樹脂を含む絶縁部材である。なお、図1においては、説明の簡略化を目的として、収容部72および封止部74の図示を省略してある。
冷媒流通部92は、天板20の下面24側に配置されている。図4に示す通り、冷媒流通部92は、天板20の主面に平行な断面において、長辺96および短辺93を有する略矩形である。
冷媒流通部92には、LLCや水等の冷媒が流通する。冷媒流通部92において、冷媒は、短辺93の方向の一の側に連通する入口41から導入されて短辺93の方向の他の側に連通する出口42から導出される。冷媒は、回路基板76が配置される天板20の下面24および冷却ピンフィン94に接触し、半導体装置70を冷却する。
冷媒流通部92は、天板20、側壁36および底板64のそれぞれに接する密閉空間であってよい。底板64は、側壁36のz軸負方向の下端に直接または間接に密着して配置され、天板20、側壁36および底板64によって冷媒流通部92を密閉している。なお、間接に密着とは、側壁36の下端と底板64との間に設けられた、シール材、接着剤、ロウ材、または、その他の部材である固着剤98を介して、側壁36の下端と底板64とが密着している状態を指す。密着は、冷媒流通部92の内部の冷媒が、当該密着部分から漏れ出ない状態を指す。側壁36の下端と底板64とは、好ましくはロウ付けされる。なお、ベースプレート40および底板64は同一組成の金属で形成され、ロウ材はベースプレート40等よりも融点の低い金属、例えばアルミニウムを含む金属で形成されてよい。
冷却ピンフィン94は、冷媒流通部92に配置され、天板20と底板64との間に延在する。本例の冷却ピンフィン94は、天板20および底板64のそれぞれの主面と略直交するようにz軸方向に延在する。本例の冷却ピンフィン94は、図4に示す通り、xy面において所定のパターンで配置され、天板20および底板64のそれぞれの主面と略直交するようにz軸方向に延在する。また、本例の冷却ピンフィン94は、xy平面の断面において、冷媒流通部92の長辺96の方向よりも短辺93の方向に長い略菱形を有する。略菱形の一対の対角線のうち、長辺96に平行な対角線の方が短辺93に平行な対角線よりも短い。
冷却ピンフィン94は、z軸方向において対向する上端と下端とを有し、上端が天板20の下面24に熱的および機械的に接続され、天板20の下面24から冷媒流通部92に向かって延在する。冷却ピンフィン94が天板20と一体的に形成されている場合は、冷却ピンフィン94の上端が天板20の下面24から一体的に突出し、天板20の下面24から冷媒流通部92に向かって延在する。本例の冷却ピンフィン94の下端は、固着剤98によって底板64に固着されている。冷却ピンフィン94の下端は、底板64から離れていてもよい。冷却ピンフィン94と底板64との間に隙間があれば、底板64に反り等が生じても、冷却ピンフィン94と底板64との間で応力が生じ難い。各半導体チップ78が発した熱は、冷却ピンフィン94の近傍を通過する冷媒に移動する。これにより、各半導体チップ78を冷却する。
図4において破線で示す通り、冷媒流通部92のフィン領域95は、冷却ピンフィン94が、冷媒流通部92の長辺96の方向に短辺93の方向よりも数多く配され、短辺93の方向よりも長辺96の方向に長い略長方形を有する。冷却ピンフィン94は、単位長さにおいて、冷媒流通部92の長辺96の方向に短辺93の方向よりも数多く配されてもよい。一例として、フィン領域95において、冷媒流通部92の長辺96の方向に配された冷却ピンフィン94の本数と、冷媒流通部92の短辺93の方向に配された冷却ピンフィン94の本数との比は所定の範囲であってもよい。フィン領域95には、冷却ピンフィン94が設けられた領域と、冷却ピンフィン94間の流路とが含まれる。また、図示の通り、本例のフィン領域95においては、冷却ピンフィン94は千鳥配列されているが、これに代えて、正方配列されていてもよい。なお、隣接する冷却ピンフィン94同士の間隔は、冷却ピンフィン94自体の幅よりも狭くてもよい。なお、図4に示す通り、本例のU相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wは何れも、フィン領域95の内側に配されているが、一部がフィン領域95の外側に配されてもよい。
また、冷媒流通部92は、平面視において、フィン領域95を挟んで配置された第1の冷媒流路30-1および第2の冷媒流路30-2を含む。冷媒流路30は、冷媒流通部92において、所定の高さ(z軸方向の長さ)以上の高さを有する空間を指す。所定の高さとは、天板20および底板64の間の距離であってよい。
第1の冷媒流路30-1は、フィン領域95よりも短辺93の方向の一の側に位置して入口41に連通し、長辺96の方向に延在する。第2の冷媒流路30-2は、フィン領域95よりも短辺93の方向の他の側に位置して出口42に連通し、長辺96の方向に延在する。第1の冷媒流路30-1および第2の冷媒流路30-2が延在する方向は、フィン領域95の長辺96の方向であるとも言える。なお、第1の冷媒流路30-1は一の連通領域の一例であり、第2の冷媒流路30-2は他の連通領域の一例である。
上述した通り、半導体モジュール100の半導体装置70には、複数の半導体チップ78などの熱源がy軸方向に存在する場合、冷却装置10に流す冷媒の主たる流れ方向を熱源の配列方向(y軸方向)に平行にすると、各熱源を一様に冷却することができない。そこで、本実施形態の半導体モジュール100のように、冷却装置10に流す冷媒の主たる流れ方向(x軸正方向)を、複数の熱源の配列方向(y軸方向)に直交させる配置構成とすることが考えられる。より具体的には、本実施形態の半導体モジュール100によれば、冷媒流通部92は、天板20の主面に平行な(xy平面における)断面で、長辺96および短辺93を有する略矩形を有し、冷媒が短辺93の方向(x軸方向)の一の側に連通する入口41から導入されて短辺93の方向(x軸方向)の他の側に連通する出口42から導出される。
冷却装置10内には、複数の熱源から伝達される熱を、冷媒流通部92内を流れる冷媒に効率よく放熱すべく、冷却ピンフィン94が配置される。冷却装置10において、天板20の主面に平行な(xy平面における)断面における形状が円形のピンフィンを用いる場合、冷媒に接触するピンフィンの表面積が小さいため、天板20の主面に平行な(xy平面における)断面における形状が多角形のピンフィンを用いた場合に比べて放熱効率が低くなる。更に、天板20の主面に平行な(xy平面における)断面における形状が多角形のピンフィンを用いた場合であっても、正方形や正六角形などの、xy平面における冷媒の主たる流れ方向の幅と当該流れ方向に直交する方向の幅とが等しい断面形状や、当該流れ方向の幅よりも当該直交する方向の幅の方が長い長方形などの断面形状を有する場合、当該流れ方向に直交する面内の面積が大きく、冷媒の流速損失が大きくなり、放熱効率が低くなる。これに対し、本実施形態による半導体モジュール100によれば、冷媒流通部92に配置される冷却ピンフィン94は、xy平面の断面において、冷媒流通部92の長辺96の方向よりも短辺93の方向に長い略菱形を有するので、上記の多角形のピンフィンを用いた場合に比べて、冷媒の主たる流れ方向に直交する面内の面積が小さく、冷媒の流速損失が小さい。
以上の構成を備える本実施形態の半導体モジュール100によれば、半導体装置70に実装される冷却装置10において、xy平面における断面が略矩形の冷媒流通部92内を流れる冷媒の主たる流れ方向が、略矩形の短辺93の方向であり、冷媒流通部92に配置される冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状が、冷媒の主たる流れ方向に長い略菱形を有する。これにより、本実施形態の半導体モジュール100によれば、半導体モジュール100の動作中に発熱する半導体装置70の複数の熱源を一様に冷却しつつ、冷媒流通部92内を流れる冷媒の流速損失を小さくして放熱効率を向上できる。
更に、本実施形態の半導体モジュール100によれば、冷却装置10における入口41および出口42は、xy平面において略矩形を有する冷媒流通部92の対角線方向で、冷媒流通部92の対向する両端に位置する。冷媒流通部92のフィン領域95は、冷却ピンフィン94が、冷媒流通部92の長辺96の方向に短辺93の方向よりも数多く配され、短辺93の方向よりも長辺96の方向に長い略長方形を有する。冷媒流通部92は、平面視において、フィン領域95を挟んで配置された第1の冷媒流路30-1および第2の冷媒流路30-2を含み、第1の冷媒流路30-1は、フィン領域95よりも短辺93の方向の一の側に位置して入口41に連通し、長辺96の方向に延在する。第2の冷媒流路30-2は、フィン領域95よりも短辺93の方向の他の側に位置して出口42に連通し、長辺96の方向に延在する。
このような構成を備える本実施形態の半導体モジュール100によれば、入口41から冷媒流通部92内へ流入した冷媒は、冷媒の主たる流れ方向である冷媒流通部92の短辺93の方向だけでなく、フィン領域95の冷却ピンフィン94に衝突して、冷媒の主たる流れ方向に直交する冷媒流通部92の長辺96の方向にも進むよう、第1の冷媒流路30-1内で拡散しつつ、冷媒流通部92の対角線方向において入口41の反対に位置する出口42へ向かって進んでいき、出口42から排出される。これにより、本実施形態の半導体モジュール100によれば、冷媒の流入口と流出口とが冷媒流通部92の短辺93の方向で冷媒流通部92の対向する両端に位置する場合に比べて、半導体モジュール100の動作中に発熱する半導体装置70の複数の熱源を、より一層効率的に一様に冷却できる。
図5は、冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状の一例を説明する図であり、図6は、冷却ピンフィン94のR加工形状と半導体チップ78-冷却水間の熱抵抗との関係を示すグラフである。図5では、xy平面における断面が略菱形の冷却ピンフィン94における一辺の長さをLで示し、略菱形のx軸方向とy軸方向とに延びる対角線のうち、長い方の長さをD1で示し、短い方の長さをD2で示している。また、図5に示す冷却ピンフィン94は、xy平面における略菱形の断面の、それぞれの角部が同じ曲率半径となるようにR面取り加工されており、各曲率半径をRで示している。図6に示すグラフの横軸は曲率半径[mm]を表し、縦軸は熱抵抗Rth(j-w)[℃/W]を表す。
本例の冷却ピンフィン94は、一例として、略菱形の断面のそれぞれの辺の長さLが1.8mmから2.0mmであってもよい。本例の冷却ピンフィン94は、一例として、略菱形の断面のそれぞれの角部において、曲率半径Rが0.1mmから0.2mmの丸みを有してもよい。図6のグラフに示される通り、半導体チップ78-冷却水間の熱抵抗Rth(j-w)[℃/W]は、冷却ピンフィン94の当該角部の曲率半径Rが0.0mmから0.1mmに変化するに連れて0.211℃/Wから0.197℃/Wへと大幅に低下し、曲率半径Rが0.1mmから0.2mmに変化するに連れて0.194℃/Wへと更に低下し、曲率半径Rが0.2mmから0.3mmに変化するに連れて0.224℃/Wへと大幅に増加することがシミュレーションにより明らかとなった。
図7は、冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状の他の例を説明する図である。本例の冷却ピンフィン94は、図5に示した冷却ピンフィン94のxy平面における断面形状と異なる点として、略菱形の断面における短辺93の方向(x軸方向)の両端の角部が、略菱形の断面における長辺96の方向(y軸方向)の両端の角部よりも大きな曲率半径(あるいは小さな曲率)の丸みを有する。
本例のように、冷却ピンフィン94のxy平面における略菱形の断面形状を、冷媒流通部92内の冷媒の主たる流れ方向(x軸方向)における両端の角部が相対的により丸くなるように構成することで、全ての角部の曲率半径Rが等しい場合に比べて、より一層流速損失を低下できる場合がある。
図8は、図3における領域Aの部分拡大図である。ただし、図8では、図3における領域Aを180度回転させた状態を図示している。また、図8では、天板20の締結部21のz軸方向の厚みをT1で示し、天板20のフィン領域95におけるz軸方向の厚みをT2で示し、側壁36のx軸方向の厚みをT3で示し、底板64のz軸方向の厚みをT4で示してある。
図8に示す通り、本例の冷却装置10において、締結部21の厚みT1は、天板20におけるフィン領域95の厚みT2よりも厚くてもよい。天板20におけるフィン領域95の厚みを薄くすることによって、天板20の上面22に配置される半導体装置70からの熱を、冷媒流通部92内を流れる冷媒へと効率的に移動させることができる一方で、締結部21の強度を高めることによって、半導体モジュール100を外部の装置とボルトなどで強固に締結する場合に印加され得る強い締結力によって締結部21が破損してしまうことを抑止できる。
また、側壁36の厚みT3は、天板20におけるフィン領域95の厚みT2よりも厚くてもよい。天板20におけるフィン領域95の厚みを薄くすることによって、上記と同様に冷却効率を高めることができる一方で、天板20と接続されている側壁36の強度を高めることによって、天板20におけるフィン領域95が機械的または熱的な影響によって捩じれなどの変形を起こすことを抑止できる。
また、底板64の厚みT4は、天板20の少なくともフィン領域95における厚みT2および側壁36の厚みT3の何れの厚みよりも厚くてもよく、更に、天板20の締結部21の厚みT1よりも厚くてもよい。上述した通り、入口41および出口42はそれぞれ、底板64に形成されている。貫通孔である入口41および出口42を、厚みが最も大きい底板64に形成することで、冷却装置10の強度を向上でき、且つ、冷却装置10の加工を容易化することができる。
また、図8および上述の図4において、平面視における底板64の輪郭をC1で示し、側壁36の輪郭をC2で示してある。本例の冷却装置10において、底板64の輪郭C1は、側壁36の輪郭C2よりも内側に位置していてもよい。
また、本例の段差部65は、底板64の底板64の主面から突出し、平面視において、側壁36の内周よりも僅かに小さく、側壁36の内周と略一致する輪郭を有する。これにより、段差部65は、底板64と側壁36とを固着するときに異なる少なくとも2つの面で側壁36と接触し、底板64に対して側壁36を固着する位置を決めるように機能する。
また、本例の底板64は、平面視における輪郭における、側壁36と固着される側の角部が面取りされていてもよい。以降の説明において、底板64における当該面取りされた箇所を面取り部66と称する場合がある。ロウ等などの固着剤98によって底板64と側壁36とを固着する場合、固着した領域の外側にロウだれが生じる可能性がある。これに対して、底板64が上記の面取り部66を有するように面取り加工しておき、固着剤98が凝固するまで図示のように底板64を側壁36に対して重力方向の上側にし、底板64と側壁36とを固着することで、固着剤98がフィレットを形成する領域を有するようになり、ロウだれが生じることを防止できる。
なお、面取り部66は、C面取り加工されていてもよく、R面取り加工されていてもよい。なお、同様の目的で、側壁36および冷却ピンフィン94のz軸負方向の下端の角部も面取りされていてもよい。
図9は、本発明の一つの実施形態に係る車両200の概要を示す図である。車両200は、少なくとも一部の推進力を、電力を用いて発生する車両である。一例として車両200は、全ての推進力をモーター等の電力駆動機器で発生させる電気自動車、または、モーター等の電力駆動機器と、ガソリン等の燃料で駆動する内燃機関とを併用するハイブリッド車である。
車両200は、モーター等の電力駆動機器を制御する制御装置210(外部装置)を備える。制御装置210には、半導体モジュール100が設けられている。半導体モジュール100は、電力駆動機器に供給する電力を制御してよい。
図10は、本発明の一つの実施形態に係る車両200内で、ポンプ221と、入口配管222および出口配管223を介してポンプ221に接続された状態の半導体モジュール101との一例を示す模式的な側面図である。本実施形態による半導体モジュール101は、図1から9を用いて説明した実施形態による半導体モジュール100と同様の構成を備える。そのため、半導体モジュール101が備える構成のうち、半導体モジュール100と同様の構成に対しては、同様の参照番号を用い、重複する説明を省略する。
ただし、本実施形態による半導体モジュール101は、半導体装置70が載置されている冷却装置10の面をxz面とし、xz面と垂直な軸をy軸とする。すなわち、本実施形態による半導体モジュール101のxyz空間内での姿勢は、図1から9を用いて説明した実施形態による半導体モジュール100をx軸周りに90°回転させた状態である。そのため、本実施形態による半導体モジュール101の各構成の延伸方向等は、図1から9を用いて説明した実施形態による半導体モジュール100の同様の構成の延伸方向等と異なる。
本実施形態において、車両200は、ポンプ221と、半導体モジュール101とを備える。ポンプ221は、車両200において冷媒を循環させ、半導体モジュール101の入口41を介して冷媒流通部92に冷媒を導入し、出口42を介して冷媒流通部92から冷媒を導出する。
半導体モジュール101は、半導体モジュール101が搭載される車両200の都合や、ユーザの都合などにより、入口41が重力方向の上側となり、出口42が重力方向の下側となるように設置されて使用される場合がある。図10に示す半導体モジュール101は、一例として、入口41がz軸方向の上側となり、出口42がz軸方向の下側となるように、すなわち縦置きの状態で上方から冷媒を導入されるように、車両200内で固定される。
図1から9を用いて説明した実施形態による半導体モジュール100が、概して縦置きの状態で上方から冷媒を導入されるように使用される場合、偶発的な理由で、冷却装置10の冷媒流通部92内に空気が溜まることがある。例えば、半導体モジュール100に冷媒を供給するポンプ221の中に空気が含まれている場合や、半導体モジュール100とポンプ221との間を循環する冷媒を交換する際に空気が入ってしまう場合、等の理由が考えられる。空気は冷媒に比べて熱伝導が悪く、空気が溜まった箇所では半導体装置70の放熱効率が低下し、半導体装置70が高温になる場合がある。
また、実験により、半導体モジュール100を、水平面に対して垂直に縦置きした状態、すなわち半導体装置70が載置されている冷却装置10の面をxz面とした状態で上方から水を冷却装置10内に導入した場合に、冷媒流通部92内に最も空気が溜まり易いことが判明した。また、当該実験と同じように半導体モジュール100を設置している状態で、ポンプ221から冷媒を冷却装置10内に導入する流動解析を行ったところ、ポンプ221から半導体モジュール100の冷却装置10に供給する水の流量が5[l/min]以下である場合に、冷媒流通部92内の長辺96の方向における入口41が位置する側において、第2の冷媒流路30-2の側壁36付近で最も水の流速が低下することが判明した。
例えば車両200内でポンプ221を使用するときに、ポンプ221の出力が5[l/min]程に小さいことが好ましい場合がある。また、例えば車両200内でポンプ221を使用するときに、ポンプ221の規格上の出力が6[l/min]以上であったとしても、外気温の低下が原因で、循環させる冷媒の粘性が高まり、5[l/min]程に小さくなってしまう場合がある。
図11は、本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール101の冷却装置11の一例を示す模式的な斜視図である。また、図12は、本発明の一つの実施形態に係る半導体モジュール101における、冷却装置11の側壁37の構成の一例を説明する図である。
なお、図11の冷却装置11では、図2と同様に、簡略化のため、冷却ピンフィン94を図示する代わりに、冷却ピンフィン94が設けられた領域であるフィン領域95をドットで示している。また、図12に破線で示す領域[R1]は、後述する図13および図14のそれぞれにおいて拡大して示す領域に対応し、図12に破線で示す領域[R2]は、後述する図15において拡大して示す領域に対応する。また、図12では、図4と同様に、U相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wを破線で示している。
本実施形態による半導体モジュール101は、上記の実施形態による半導体モジュール100と異なる点として、冷却装置10に代えて冷却装置11を備える。また、冷却装置11は、冷却装置10と異なる点として、側壁36を含むベースプレート40を有さず、代わりに、側壁37を含むベースプレート45を有する。また、冷却装置11は、冷却装置10と異なる点として、底板64に代えて底板67を有する。
本実施形態において、フィン領域95は、図1から9を用いて説明した実施形態におけるフィン領域95と同様に、平面視において矩形であってよい。本実施形態の説明において、平面視とは、y軸正方向から半導体モジュール101を見た場合を意味する。本実施形態において、フィン領域95は、天板20の主面に平行な断面において、z軸に平行な長辺99と、x軸に平行な短辺91とを有する。
平面視において、本例のU相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wは何れも、図1から9を用いて説明した実施形態と同様に、フィン領域95の内側に配されている。換言すると、平面視において、フィン領域95に重なる天板20上の領域の内側に、半導体装置70が実装される。なお、平面視における天板20上の当該領域は、長辺および短辺を有する略矩形の領域の一例である。当該領域の対角線方向は、冷媒流通部92の対角線方向と略一致する。
平面視において、長辺および短辺を有する略矩形の領域は、本例のU相ユニット70U、V相ユニット70VおよびW相ユニット70Wの3ユニットをぴったりと囲う輪郭を有する、長方形の領域であってもよい。この場合、平面視において、当該長方形の領域のz軸方向の長さは、z軸方向のU相ユニット70Uの外方側の辺からW相ユニット70Wの外方側の辺までの間の長さと等しく、当該長方形の領域のx軸方向の長さは、U相ユニット70U等のx軸方向の長さと等しい。
本実施形態における側壁37は、平面視の形状が、冷却装置10における側壁36と異なる。より具体的には、平面視で、長辺99の方向における入口41が位置する側において、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の内方側の少なくとも一部は、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜している。
更により具体的には、図12に示す通り、本実施形態における側壁37は、xz平面において、略矩形の輪郭を有する。すなわち、側壁37の輪郭は、平面視において、長辺99の方向に延在する中心軸に対して、短辺91の方向に略対称である。更に、図12に示す通り、平面視において、長辺99の方向における入口41が位置する側において、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の少なくとも一部の厚みは、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の厚みよりも厚い。
これにより、平面視において、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の内方側の少なくとも一部は、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜している。なお、長辺99の方向における入口41が位置する側の、短辺91の方向における側壁37の断面形状は、長辺99の方向に延在する中心軸に対して非対称である。
なお、ここで言う、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37は、短辺の方向における他の側の側壁(「第2の側壁」とも称する)の一例であり、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37は、短辺の方向における一の側の側壁(「第1の側壁」とも称する)の一例である。なお、側壁37が内方に向かって相対的に大きく傾斜している状態とは、側壁37がフィン領域95に相対的に大きく接近している状態を意味してもよく、側壁37によって第1の冷媒流路30-1または第2の冷媒流路30-2が狭められる度合が相対的に大きい状態を意味してもよく、フィン領域95に向かう側壁37の出具合が相対的に大きい状態を意味してもよい。傾斜は、平面視において、短辺の方向と側壁の延伸方向との挟角(90度未満)に関連付けられてもよく、大きな傾斜は相対的に大きな挟角を意味してよい。
以降の説明において、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の少なくとも一部を、スロープ面37-1と呼ぶ場合がある。また、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37を、非スロープ面37-2と呼ぶ場合がある。
図12に示す通り、本実施形態における側壁37は、一例として、平面視において、長辺99の方向における出口42が位置する側で、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の厚みの少なくとも一部が、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の厚みよりも厚い。これにより、平面視において、長辺99の方向における出口42が位置する側の、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の内方側の少なくとも一部は、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜している。
以降の説明において、長辺99の方向における出口42が位置する側の、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の少なくとも一部を、スロープ面37-1と呼ぶ場合がある。また、長辺99の方向における出口42が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37を、非スロープ面37-2と呼ぶ場合がある。
図12において、側壁37の異なる2か所に位置するスロープ面37-1と、側壁37の異なる2か所に位置する非スロープ面37-2とをそれぞれ、太字の破線で示す。図12に示すように、側壁37の異なる2か所に位置するスロープ面37-1は、互いに略同じ寸法形状を有してもよい。すなわち、2つのスロープ面37-1は、互いに略同じ傾斜角度と略同じ長さとを有してもよい。
図12に示す通り、平面視において、複数の冷却ピンフィン94は、長辺99の方向よりも短辺91の方向に長い略菱形を有し、複数の冷却ピンフィン94のそれぞれの一辺を結ぶ直線は、フィン領域95の対角線方向に延伸する。図12には、当該対角線方向に延伸する複数の直線のうち、長辺99の方向における出口42が位置する側であって第1の冷媒流路30-1の側と、長辺99の方向における入口41が位置する側であって第2の冷媒流路30-2の側との間を延伸する、2つの直線Lを示している。
本実施形態では、平面視で、当該2つの直線Lのうちの一方は、長辺99の方向における入口41が位置する側の、スロープ面37-1の延伸方向と、90°未満の角度Aで交差する。また同様に、平面視で、当該2つの直線Lのうちの他方は、長辺99の方向における出口42が位置する側の、スロープ面37-1の延伸方向と、90°未満の角度Aで交差する。
本実施形態における側壁37は、異なる2か所でスロープ面37-1を含むが、図12に示す通り、平面視において、側壁37は半導体装置70と重ならない。半導体装置70は平面視において側壁37の内側に配置されてよい。これにより、冷媒が半導体装置70の裏面から効率的に半導体装置70を冷却することができる。
また、本実施形態において、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の少なくとも一部は、すなわち、側壁37におけるスロープ面37-1が位置する部分は、底板67に向かい合う面内に位置決め用のピン38を有する。また、本実施形態において、側壁37における他のスロープ面37-1が位置する部分も、同様にピン38を有する。
また、本実施形態において、底板67は、冷却装置10における底板64と異なる点として、段差部65および面取り部66を有さず、代わりに、側壁37の位置決め用のピン38が嵌合する穴68を有する。また、本実施形態において、底板67は、側壁37に形成された2つのピン38に対応して、2つの穴68を有する。
側壁37の2つのピン38のそれぞれを、底板67の2つの穴68のそれぞれに挿入することによって、ベースプレート45に対する底板67の位置を決めることができる。なお、側壁37のピン38と底板67の穴68との組の数は、2つよりも多くてもよい。なお、側壁37におけるスロープ面37-1が位置する部分は、ピン38に代えて、位置決め用の穴が形成されていてもよく、この場合、底板67は、穴68に代えて、当該穴に嵌合する位置決め用のピンを有してもよい。また、側壁37および底板67はそれぞれ、これらの組み合わせ、例えば1つのピンと1つの穴とを有してもよい。
また、本実施形態において、側壁37と底板67とは固着剤98で固着されており、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の少なくとも一部は、すなわち、側壁37におけるスロープ面37-1が位置する部分は、底板67に向かい合う面内に固着剤98を収容するための溝39を有する。これにより、側壁37と底板67との接触面以外の領域に固着剤98がはみ出て固化することを抑止できる。
以上の通り、本実施形態の半導体モジュール101の冷却装置11は、平面視で、長辺99の方向における入口41が位置する側において、第2の冷媒流路30-2に面する側壁37の内方側の少なくとも一部は、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜している。当該構成を備える半導体モジュール101によれば、図10に示すように、縦置きの状態で車両200内に固定され、ポンプ221により重力方向の上方の入口41から冷媒を導入され、更に、ポンプ221の出力が小さい場合であっても、冷媒流通部92内に空気が溜まることを防止することができる。
半導体モジュール101に対して上記の流動解析を行ったところ、ポンプ221から冷却装置11に供給する水の流量が5[l/min]である場合にも、冷媒流通部92内に空気が溜まらないことが確認された。また、上記の実施形態による半導体モジュール100と比較して、6つの半導体チップ78のそれぞれの熱抵抗の値、および、圧力損失を維持できていることも確認された。なお、6つの半導体チップ78のそれぞれの熱抵抗の値が維持されていることは、6つの半導体チップ78間で熱抵抗の分布に影響がないことを意味する場合がある。
また、本実施形態の半導体モジュール101の冷却装置11は、板フィンではなく、冷却ピンフィン94を備える。ピンフィンではなく板フィンを備える場合、板フィン間に目詰まりが生じたらそこで冷媒の流れが止まってしまう。これに対して、冷却ピンフィン94は、板フィンに比べて冷媒が迂回可能なルートの数が多い。よって、半導体モジュール101によれば、冷却ピンフィン94間に目詰まりが生じても冷媒の流れを殆ど止めることが無い。また、半導体モジュール101によれば、複数の冷却ピンフィン94に熱が拡散する等の理由により、板フィンを有する半導体モジュールに比べて放熱性能を10%程度向上することができる。
図13は、図12に示す領域[R1]内の側壁37の第1変形例を説明する図である。本実施形態による半導体モジュール101は、側壁37を有する冷却装置11に代えて、側壁36を有する冷却装置12を備えてもよい。この場合、平面視において、側壁36の輪郭は、長辺99の方向に延在する中心軸に対して、短辺91の方向に略対称である。
側壁36は、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側に位置し、側壁36の内方面に接する、スロープ部50を含む。スロープ部50の内方側は、第2の冷媒流路30-2に面する側の側壁36の内方側の少なくとも一部として、すなわちスロープ面36-1として、第1の冷媒流路30-1に面する側の側壁36の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜している。当該変形例の半導体モジュール101によっても、上記の実施形態による半導体モジュール101と同様の効果を奏する。
なお、上述の通り、側壁36は、天板20と一体的に形成されている。一方で、スロープ部50は、天板20に対して着脱自在に固定されている。スロープ部50は、例えば天板20にロウ付けされていてもよい。なお、スロープ部50のy軸方向の高さは、側壁36のy軸方向の高さと同じであることが好ましい。なお、側壁36は、側壁36の輪郭を形成し、冷媒流通部92を囲う外壁部の一例である。
なお、図13に示す通り、スロープ部50は、溝39と同様の構成および機能を有する溝51を含んでもよい。すなわち、溝51は、底板67に向かい合う面内に固着剤98を収容することができる。
図14は、図12に示す領域[R1]内の側壁37の第2変形例を説明する図である。本実施形態による半導体モジュール101は、天板20および側壁37を有する冷却装置11に代えて、天板25および側壁35を有する冷却装置13を備えてもよい。
側壁35は、天板25と一体的に形成されており、側壁35の厚みは略一定である。また、図14に示す通り、第2の冷媒流路30-2に面する側の側壁35の少なくとも一部の輪郭C2は、底板67の輪郭C1よりも内側に位置する。これにより、平面視で、長辺99の方向における入口41が位置する側において、第2の冷媒流路30-2に面する側壁35の内方側の少なくとも一部は、すなわちスロープ面35-1は、第1の冷媒流路30-1に面する側壁37の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜している。当該変形例の半導体モジュール101によっても、上記の実施形態による半導体モジュール101と同様の効果を奏する。
また、天板25は、長辺99の方向における入口41が位置する側の、第2の冷媒流路30-2に面する側の側壁35の少なくとも一部の外方において、底板67を支持する支持ピン26を含んでもよい。図14に示す例では、天板25は、当該一に4つの支持ピン26を含む。また、側壁35および支持ピン26と、底板67とは、互いに固着剤98で固着されていてもよい。
図10に示すように、入口41および出口42には、入口配管222および出口配管223を固定する。当該固定のために、入口41および出口42の周囲には、当該周囲長よりも大きい、例えばゴム製のOリングを当てる必要がある。よって、底板67上に当該Oリングの接触面を確保するため、底板67の外形を維持することが要求される場合がある。
本実施形態の半導体モジュール101の冷却装置13によれば、上記構成を備えることにより、上記のOリングを底板67に押し当てても、複数の支持ピン26によって底板67を支持して、底板67の変形を防止することができる。なお、当該目的のために、支持ピン26のy軸方向の高さは、側壁35のy軸方向の高さと同じであることが好ましい。
図15は、図12に示す領域[R2]内の冷却ピンフィン94の変形例を説明する図である。図12に示す実施形態において、フィン領域95に含まれる冷却ピンフィン94は、xz平面の断面において、長辺99の方向よりも短辺91の方向に長い略菱形を有する。冷却ピンフィン94は、図15に示すように、当該断面形状に代えて、丸形の断面形状を有してもよい。また、冷却ピンフィン94は、当該断面形状に代えて、楕円形の断面形状を有してもよい。
図4および図12に示す2つの実施形態において、冷却装置10の側壁36および冷却装置11の側壁37の内面はそれぞれ、平面視において、8角形であってよい。両実施形態において、側壁36,37により画定される冷媒流通部92において、フィン領域95の短辺方向の一の側に第1の冷媒流通部30-1を、他の側に第2の冷媒流通部30-2を並置し、第1の冷媒流通部30-1および第2の冷媒流通部30-2の間に冷却ピンフィン94を配置してよい。さらに両実施形態において、冷却ピンフィン94は、格子状に、好ましくは斜格子状あるいは菱形格子状に配置されてよい。両実施形態において、入口41および出口42は、冷媒流通部92において、フィン領域95と隣接し、対角線上に設けられてよい。入口41および出口42の開口は、平面視において、長辺99方向の長さが短辺91方向の長さより大きくてよい。
図16は、本発明の複数の実施形態に係る半導体モジュール100、101の主回路図である。半導体モジュール100、101は、出力端子U、VおよびWを有する三相交流インバータ回路として機能し、車両のモーターを駆動する車載用ユニットの一部であってよい。
半導体モジュール100、101において、半導体チップ78-1、78-2および78-3は上アームを、半導体チップ78-4、78-5および78-6は下アームを構成してよい。一組の半導体チップ78-1、78-4はレグ(U相)を構成してよい。一組の半導体チップ78-2、78-5、一組の半導体チップ78-3、78-6も同様にレグ(V相、W相)を構成してよい。半導体チップ78-4において、エミッタ電極が入力端子N1に、コレクタ電極が出力端子Uに、それぞれ電気的に接続してよい。半導体チップ78-1において、エミッタ電極が出力端子Uに、コレクタ電極が入力端子P1に、それぞれ電気的に接続してよい。同様に、半導体チップ78-5、78-6において、エミッタ電極がそれぞれ入力端子N2、N3に、コレクタ電極がそれぞれ出力端子V、Wに、電気的に接続してよい。さらに、半導体チップ78-2、78-3において、エミッタ電極がそれぞれ出力端子V、Wに、コレクタ電極がそれぞれ入力端子P2、P3に、電気的に接続してよい。
各半導体チップ78-1から78-6は、対応する制御端子に入力される信号により交互にスイッチングされてよい。本例において、各半導体チップ78はスイッチング時に発熱してよい。入力端子P1、P2、P3は外部電源の正極に、入力端子N1、N2、N3は外部電源の負極に、出力端子U、V、Wは負荷にそれぞれ接続してよい。入力端子P1、P2、P3は互いに電気的に接続されてよく、また、他の入力端子N1、N2、N3も互いに電気的に接続されてよい。
半導体モジュール100、101において、複数の半導体チップ78-1から78-6は、それぞれRC‐IGBT(逆導通IGBT)半導体チップであってよい。また、半導体チップ78-1から78-6は、それぞれMOSFETやIGBTなどのトランジスタとダイオードとの組み合わせを含んでよい。
以上の複数の実施形態の説明において、例えば「略同じ」、「略一致」、「略一定」、「略対称」、「略菱形」などのように、「略」との言葉を一緒に用いて特定の状態を表現している場合があるが、これらは何れも、厳密に当該特定の状態であるものだけでなく、概ね当該特定の状態であるものを含む意図である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、上記の実施形態においては、ベースプレート40、45において、天板20、25、側壁36、37、35および冷却ピンフィン94は一体的に形成されている構成として説明したが、これに代えて、天板20等、側壁36等および冷却ピンフィン94は、それぞれ個別に形成された後に固着剤98などで互いに固着されてもよく、天板20等および側壁36等が一体的に形成されて、別個に形成された冷却ピンフィン94が天板20等に固着されてもよく、天板20等および冷却ピンフィン94が一体的に形成されて、別個に形成された側壁36等が天板20等に固着されてもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、冷却ピンフィン94は、天板20等と一体的に形成され、底板64、67に向かって延在する構成として説明したが、これに代えて、冷却ピンフィン94は、底板64等と一体的に形成され、底板64等から天板20等に向かって延在してもよい。なお、この場合において、冷却ピンフィン94の先端と天板20等との間が固着剤98などで固着されてもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、冷却ピンフィン94は、天板20等と底板64、67との間を、天板20の主面の法線方向に延在する、すなわち天板20等および底板64等に対して垂直に延在する構成として説明したが、これに代えて、冷却ピンフィン94は、天板20等と底板64等との間を、天板20等の主面の法線方向に対して角度を有するように斜めに延在してもよい。また、冷却ピンフィン94のxy平面における断面の寸法は、z軸方向において一定であってもよく、変化してもよく、より具体的な一例として、先端に向かって先細りになるように、天板20等および底板64等の何れか一方から他方へと延在してもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、冷媒流通部92に冷媒を導入するための入口41と、冷媒流通部92から冷媒を導出するための出口42とは、底板64、67に形成されている構成として説明したが、これに代えて、入口41および出口42は、側壁36、37、35に形成されてもよい。この場合、入口41および出口42は、側壁36等のx軸方向に対向する2つの側面に形成されてもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、半導体装置70は、冷却装置10、11、12、13の天板20等の上面22に直接固定される構成として説明したが、これに代えて、半導体装置70は、収容部72の下面に露出するベース板を有し、当該ベース板の上面に回路基板76が固定され、当該ベース板が天板20等の上面22に固定されていてもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、段差部65は、底板64の主面から突出し、平面視において側壁36の内周よりも僅かに小さな輪郭を有する構成として説明したが、これに代えて、段差部65は、平面視における底板64の最外周に形成され、底板64の主面から突出した円筒状の段差であってもよい。また、段差部65の他の例として、平面視において底板64の最外周に形成され、底板64の主面から陥没した段差であってもよい。また、平面視において底板64の輪郭C1が側壁36の輪郭C2よりも大きい場合、段差部65は、平面視において側壁36と略一致し、側壁36の下端が嵌まる溝であってもよく、この場合、面取り部66は底板64に形成されていなくてもよい。
また、例えば、上記の実施形態においては、平面視において、側壁35、36、37のスロープ面35-1、36-1、37-1やスロープ部50の内方側などを直線として説明したが、これらは直線に限られず、折れ線や曲線であってもよい。例えば、平面視において、スロープ面35-1等は、冷媒流通部92の側に弓状に膨らんだ曲線であってもよく、これと反対側に弓状に凹んだ曲線であってもよい。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10、11、12、13 冷却装置、20、25 天板、21 締結部、22 上面、24 下面、26 支持ピン、30 冷媒流路、30-1 第1の冷媒流路、30-2 第2の冷媒流路、36、37、35 側壁、35-1、36-1、37-1 スロープ面、37-2 非スロープ面、38 ピン、39 溝、40、45 ベースプレート、41 入口、42 出口、50 スロープ部、51 溝、64、67 底板、65 段差部、66 面取り部、68 穴、70 半導体装置、70U U相ユニット、70V V相ユニット、70W W相ユニット、72 収容部、74 封止部、76 回路基板、78 半導体チップ、80 貫通孔、92 冷媒流通部、91 短辺、93 短辺、96 長辺、94、97 冷却ピンフィン、95 フィン領域、98 固着剤、99 長辺、100、101 半導体モジュール、200 車両、210 制御装置、221 ポンプ、222 入口配管、223 出口配管

Claims (23)

  1. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定され、前記天板の主面に平行な断面が長辺および短辺を有する略矩形である、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在し、前記長辺の方向よりも前記短辺の方向に長い略菱形を有する冷却ピンフィンと
    を含
    前記入口および前記出口はそれぞれ、前記底板に形成されており、前記出口は、前記冷媒流通部の対角線方向において前記入口の反対に位置する、
    半導体モジュール。
  2. 前記冷媒流通部は、
    前記冷却ピンフィンが前記長辺の方向に前記短辺の方向よりも数多く配され、前記短辺の方向よりも前記長辺の方向に長い略長方形を有するフィン領域と、
    前記フィン領域よりも前記一の側に位置して前記入口に連通し、前記長辺の方向に延在する一の連通領域と、
    前記フィン領域よりも前記他の側に位置して前記出口に連通し、前記長辺の方向に延在する他の連通領域と
    を有する、請求項1に記載の半導体モジュール。
  3. 前記天板は、前記側壁よりも外側に位置して外部の装置と締結するための締結部を含み、
    前記締結部の厚みは、前記天板における前記フィン領域の厚みよりも厚い、
    請求項2に記載の半導体モジュール。
  4. 前記側壁の厚みは、前記天板における前記フィン領域の厚みよりも厚い、
    請求項2または3に記載の半導体モジュール。
  5. 前記天板、前記側壁および前記冷却ピンフィンは一体的に形成されている、
    請求項1から4の何れか一項に記載の半導体モジュール。
  6. 前記底板は、前記側壁を固着する位置を決めるための段差部であって、異なる少なくとも2つの面で前記側壁と接触する前記段差部を含む、
    請求項5に記載の半導体モジュール。
  7. 前記底板は、前記天板および前記側壁の何れの厚みよりも厚い、
    請求項6に記載の半導体モジュール。
  8. 前記側壁と前記底板とは固着剤で固着され、
    前記底板の輪郭は、前記側壁の輪郭よりも内側に位置し、
    前記底板の輪郭における、前記側壁と固着される側の角部は面取りされ、前記固着剤がフィレットを形成する領域を有する、
    請求項6または7に記載の半導体モジュール。
  9. 前記冷却ピンフィンは、略菱形の断面のそれぞれの辺の長さが1.8mmから2.0mmであり、略菱形の断面のそれぞれの角部において、曲率半径が0.1mmから0.2mmの丸みを有する、
    請求項1から8の何れか一項に記載の半導体モジュール。
  10. 前記冷却ピンフィンは、略菱形の断面における前記短辺の方向の両端の角部が、略菱形の断面における前記長辺の方向の両端の角部よりも大きな曲率半径の丸みを有する、
    請求項9に記載の半導体モジュール。
  11. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており
    前記長辺の方向における前記入口が位置する側の、前記他の側の前記側壁の前記少なくとも一部は、前記底板に向かい合う面内に、前記底板に形成された位置決め用の穴に嵌合する位置決め用のピン、および、前記底板に形成された位置決め用のピンが嵌合する位置決め用の穴、のうちの何れか一方を有する、
    半導体モジュール。
  12. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており、
    前記側壁と前記底板とは固着剤で固着されており、
    前記長辺の方向における前記入口が位置する側の、前記他の側の前記側壁の前記少なくとも一部は、前記底板に向かい合う面内に前記固着剤を収容するための溝を有する、
    半導体モジュール。
  13. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており、
    平面視において、前記側壁の輪郭は、前記長辺の方向に延在する中心軸に対して、前記短辺の方向に略対称であり、
    前記側壁は、
    前記輪郭を形成し、前記冷媒流通部を囲う外壁部と、
    前記長辺の方向における前記入口が位置する側の、前記他の側に位置し、前記外壁部の内方面に接する、スロープ部と
    を含み、
    前記スロープ部の内方側は、前記他の側の前記側壁の内方側の前記少なくとも一部として、前記一の側の前記外壁部の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜しており、
    前記外壁部は、前記天板と一体的に形成されており、
    前記スロープ部は、前記天板に対して着脱自在に固定されている、
    半導体モジュール。
  14. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており、
    前記側壁は、前記天板と一体的に形成されており、
    前記側壁の厚みは略一定であり、
    前記他の側の前記側壁の少なくとも一部の輪郭は、前記底板の輪郭よりも内側に位置し、
    前記天板は、前記長辺の方向における前記入口が位置する側の、前記他の側の前記側壁の前記少なくとも一部の外方において、前記底板を支持する支持ピンを含み、
    前記側壁および前記支持ピンと、前記底板とは、固着剤で固着されている、
    半導体モジュール。
  15. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており、
    平面視において、複数の前記冷却ピンフィンは、前記長辺の方向よりも前記短辺の方向に長い略菱形を有し、前記複数の冷却ピンフィンのそれぞれの一辺を結ぶ直線は、前記対角線方向に延伸し、
    平面視で、前記長辺の方向における前記出口が位置する側であって前記短辺の方向における前記一の側と、前記長辺の方向における前記入口が位置する側であって前記短辺の方向における前記他の側との間を延伸する前記直線は、前記長辺の方向における前記入口が位置する側の、前記他の側の前記側壁の内方側の前記少なくとも一部の延伸方向と、90°未満の角度で交差する、
    半導体モジュール。
  16. 半導体装置および冷却装置を備える半導体モジュールであって、
    前記半導体装置は、半導体チップおよび前記半導体チップを実装する回路基板を有し、
    前記冷却装置は、
    長辺および短辺を有する略矩形の領域に前記半導体装置が実装される天板と、
    前記天板に接続される側壁と、
    前記側壁に接続され、前記天板に対面する底板と、
    前記天板、前記側壁および前記底板によって画定される、冷媒を流通させるための冷媒流通部と、
    前記短辺の方向の一の側に連通し、前記冷媒流通部に冷媒を導入するための入口と、
    平面視における前記領域の対角線方向において前記入口の反対に位置し、前記短辺の方向の他の側に連通し、前記冷媒流通部から冷媒を導出するための出口と、
    前記冷媒流通部に配置され、前記天板と前記底板との間に延在する冷却ピンフィンと、
    を含み、
    平面視で、前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記短辺の方向における前記他の側の前記側壁の内方側の少なくとも一部は、前記短辺の方向における前記一の側の前記側壁の内方側よりも、内方に向かい大きく傾斜しており、
    前記底板は、前記天板および前記側壁の何れの厚みよりも厚く、
    前記入口および前記出口はそれぞれ、前記底板に形成されている、
    半導体モジュール。
  17. 平面視において、前記側壁は前記半導体装置と重ならない、
    請求項11から16の何れか一項に記載の半導体モジュール。
  18. 平面視において、前記側壁の輪郭は、前記長辺の方向に延在する中心軸に対して、前記短辺の方向に略対称であり、
    前記長辺の方向における前記入口が位置する側において、前記他の側の前記側壁の少なくとも一部の厚みは、前記一の側の前記側壁の厚みよりも厚く、これにより、前記他の側の前記側壁の内方側の前記少なくとも一部は前記一の側の前記側壁の内方側よりも内方に向かい大きく傾斜している、
    請求項11から17の何れか一項に記載の半導体モジュール。
  19. 前記冷媒流通部は、
    前記冷却ピンフィンが前記長辺の方向に前記短辺の方向よりも数多く配され、前記短辺の方向よりも前記長辺の方向に長い略長方形を有するフィン領域と、
    前記フィン領域よりも前記一の側に位置して前記入口に連通し、前記長辺の方向に延在する一の連通領域と、
    前記フィン領域よりも前記他の側に位置して前記出口に連通し、前記長辺の方向に延在する他の連通領域と
    を有する、
    請求項11から18のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  20. 請求項1から10の何れか一項に記載の半導体モジュールを備える車両。
  21. 車両であって、
    請求項11から19の何れか一項に記載の半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールの前記入口を介して前記冷媒流通部に冷媒を導入し、前記出口を介して前記冷媒流通部から冷媒を導出するポンプと
    を備え、
    前記半導体モジュールは、前記入口が重力方向の上側となり、前記出口が重力方向の下側となるように、前記車両内で固定される、車両。
  22. 請求項1から19の何れか一項に記載の半導体モジュールの製造方法であって、
    連続した一枚の板部材から、前記天板、前記側壁および前記冷却ピンフィンを一体的に形成する、製造方法。
  23. 前記板部材に対して、前記天板、前記側壁および前記冷却ピンフィンの形状に対応する金型を用いた打ち抜き加工を行うことによって、前記天板、前記側壁および前記冷却ピンフィンを一体的に形成する、請求項22に記載の製造方法。
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