以下、本発明に係る測定装置、通信端末測定システム、及び測定関連情報表示方法の一実施形態について図面を用いて説明する。
本発明に係る測定装置、通信端末測定システムは、新規に開発される携帯電話などの移動体通信端末との間で所定の通信規格(例えばLTEやNRなど)に基づく信号(RF信号)を送受信することにより基地局を模擬して移動体通信端末の通信動作を試験するものである。
特に、本発明に係る測定装置、通信端末測定システムは、上述したNRの通信規格にしたがって通信を行う端末の測定にも対応可能なものであって、ノンスタンドアローンNRネットワーク内のNR及びLTEの各エリア内に配置されるNR基地局及びLTE基地局を模擬する機能を有している。NR通信規格、LTE通信規格は、それぞれ、本発明の第1の通信規格、第2の通信規格に相当する。
本発明に係る測定装置、通信端末測定システムは、多重通信の従属関係を示す情報を含め、多重通信の設定内容や試験中の多重通信の状態を把握するための表示機能の他、ノンスタンドアローンNR運用に供するユーザ装置UE(端末)の測定機能、及びその測定に係る測定関連情報の表示機能を有するものである。
本発明の一実施形態に係る測定装置1Aは、上記測定機能、及び表示機能を実現するための構成要素として、図1に示すように、操作部2、送受信部3、擬似基地局制御部4、表示制御部5、表示部6を備えて概略構成される。以下、各構成要素について説明する。
操作部2は、例えば測定装置1Aの筐体前面に設けられるスイッチやボタンなどの操作パネルで構成される。操作部2は、試験対象となる移動体通信端末(以下、端末と略称する)11aの通信動作試験の開始や停止の指示、表示部6(後述するシーケンス表示部6a、接続状態表示部6b、接続先表示部6c、多重通信関連表示部6d)に所望の表示を行うために必要な各種情報の設定を含め、端末11aの通信動作試験に必要な各種設定を選択的に行っている。本実施形態で説明する端末11aは5G端末であり、5GNRにもLTEにもLTE以前の通信規格にも対応しているものである。
送受信部3は、擬似基地局制御部4の制御により、仮想接続先12からのNR通信規格あるいは、LTE通信規格あるいはLTE以前の通信規格の信号(RF信号)を試験対象の端末11aに送信し、端末11aから受信したNR通信規格あるいは、LTE通信規格あるいはLTE以前の通信規格の信号(RF信号)を仮想接続先12に入力している。送受信部3は、NR通信規格、LTE通信規格やLTE以前の通信規格に則した信号を適宜、擬似基地局と端末11aの間で送受信できる機能を有している。
仮想接続先12は、測定装置1Aの内部に組み込まれ、擬似基地局制御部4の制御によって端末11aと接続可能な相手先であり、図1に示すように、例えば仮想通話先12a、仮想サーバ12b、仮想TV電話12c、仮想NRネットワーク12dなどからなる。
擬似基地局制御部4は、所定のシナリオを実行して端末11aの通信動作試験を行うべく、操作部2の操作情報に基づいて送受信部3、表示制御部5、表示部6の各部を統括制御している。
なお、シナリオは、基地局を模擬する測定装置1Aで予め決められた通信規格(例えばLTE規格、NR規格など)に基づく通信シーケンスをシミュレーションするための一連の動作の試験手順を記述したものである。本実施形態に係る測定装置1Aは、上記シナリオとして、ノンスタンドアローンNR運用に係るネットワーク内のLTEエリア及びNRエリア内の各基地局と測定対象端末である端末11aとのNRの通信規格に基づく通信シーケンスをシミュレーションするための一連の動作の試験手順も記述されている。すなわち、仮想接続先12の1つである仮想NRネットワーク12dは、この端末11aとの間のNRの通信規格に基づく通信を模擬する機能構成を有している。
また、擬似基地局制御部4は、端末11aが多重通信を行ったときに、操作部2からの操作情報(設定情報を含む)や端末11aからの通知情報に基づいて後述する多重通信関連表示部6dに表示する各種表示情報を決定する表示情報決定部13を有している。
さらに説明すると、表示情報決定部13は、図1に示すように、Priority決定部13a、Status決定部13b、PDN/PDP-Type決定部13c、IP(Internet Protocol )-version決定部13d、QCI決定部13e、EBI(EPS Bearer Identifier )/NSAPI(Network Service Access Point Identifier )決定部13f、Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13g、UE-Address決定部13h、DNS(Domain Name System)-Address決定部13i、Access-Point-Name決定部13j、NR測定関連情報決定部13kからなる。
Priority決定部13a、Status決定部13b、PDN/PDP-Type決定部13c、IP(Internet Protocol )-version決定部13d、QCI決定部13e、EBI(EPS Bearer Identifier )/NSAPI(Network Service Access Point Identifier )決定部13f、Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13g、UE-Address決定部13h、DNS(Domain Name System)-Address決定部13i及びAccess-Point-Name決定部13jはLTE以前の方式、LTE及びNRで共用する。NR測定関連情報決定部13kはNRのみの情報を処理する。
Priority決定部13aは、測定装置1Aの内部において、PDN(Packet Data Network )やPDP(Packet Data Protocol)を区別するための番号であるPriorityを決定している。このPriorityは、端末11aが発信する場合、端末11aからの発信を受けて、測定装置1Aが自動的に付加する。また、測定装置1Aが発信する場合には、試験者が操作部2を操作して事前に設定する。
なお、PDNやPDPは、パケットデータ通信網を介しての端末(以下、UEとも言う)11と仮想接続先12との間のサービス毎のパケットデータ通信による論理的な接続であり、LTEではPDNと呼称し、GSM(登録商標)/W-CDMAではPDPと呼称する。
また、マルチPDP(マルチPDN)は、PDP(PDN)が複数である、つまり多重接続であることを意味しており、大きく分けて、以下に示す(イ)、(ロ)の2種類があり、混在する場合も有る。
(イ)全く別のサービスによるPDPが多重されている。この場合、各通信先はそれぞれ別のIPアドレスになり、UEは異なるIPアドレスの通信先と多重接続することになる。それぞれのPDP-Typeは、Primary(LTEでは、Default)になる。なお、通信先だけでなく、1つのUEが複数のIPアドレスで複数の通信を行う場合もある。この場合も、マルチPDPとなる。
(ロ)互いに関連するサービスによるPDPが多重されている。例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)で音声データを通信する場合、UEはSIP(Session Intiation Protocol)サーバと制御情報(ログインや着信通知など)をやりとりするとともに、音声データをやりとりする。この場合、制御情報と音声データとは別のPDPになり、マルチPDPとなる。ここで、それぞれのPDP-Typeは、制御情報がPrimary(LTEでは、Default)になり、音声データがSecondary(LTEでは、Dedicated)になる。
なお、VoIPは、音声を各種符号化方式で圧縮しパケットに変換した上で、IPネットワークでリアルタイム伝送する技術である。LTEは、パケット交換通信方式なので、VoIPにより通話を行う。
また、SIPは、例えば電話やテレビ電話のような双方向のリアルタイム通信において、セッションの開始、変更、終了などの操作を行うためのセッション制御プロトコルである。VoIPに用いられているSIPサーバは、UE間の通信の仲介を行う。
Status決定部13bは、接続状態を表すStatusを決定している。後述する多重通信関連表示部6cでは、Status決定部13bで決定されたStatusに基づく表示制御部5の制御により、接続状態(PDNやPDPが登録されている状態)と切断状態(PDNやPDPが未登録である状態)の2つの状態が、図25に示すように、それぞれ対応したアイコンにより区別して表示される。この表示は、測定装置1Aが状態を判断して自動的に切り替えが行われる。
ここで、接続状態とはIPアドレスが割り振られている状態であり、切断状態はIPアドレスが割り振られていない状態である。単に通信していないからという切断状態ではない。なお、実際の動作においても、通信中にトンネルに入って瞬間的に無線通信が切断されてもPDP登録は維持され、無線通信が復旧したら通信が再開される。自発的な切断処理や、長時間のタイムアウトにより切断状態となることはある。
PDN/PDP-Type決定部13cは、PDNの種別を表すPDN-TypeやPDPの種別を表すPDP-Typeを決定している。
PDN-Typeは、DefaultとDedicatedとの2種類があり、PDP-Typeは、PrimaryとSecondaryとの2種類がある。
さらにPDP-Typeを例にとって説明すると、Primaryは、IPアドレスを持つPDPであり、いわば親のPDPである。PrimaryのPDPは複数存在できる。
また、Secondaryは、IPアドレスを持たないPDPであり、いわば子のPDPである。PrimaryのPDPは、単独で存在できるのに対し、SecondaryのPDPは、PrimaryのPDPに従属する関係になる。1つのPrimaryのPDPに、複数のSecondaryのPDPが従属することができる。なお、PDN-Typeでは、DefaultがPrimaryに相当し、DedicatedがSecondaryに相当する。
PDN/PDP-Type決定部13cは、通信規格がLTEかGSM/W-CDMAかによってPDN-TypeやPDP-Typeの値の決定方法が異なる。
すなわち、PDN/PDP-Type決定部13cは、通信規格がLTEであって、端末11aが発信する場合は、端末11aがPDN-Typeを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。また、PDN/PDP-Type決定部13cは、通信規格がLTEであって、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作してPDN-Typeを事前に設定する。なお、PDN-Typeは、測定装置1Aが自動設定することも可能である。
PDN/PDP-Type決定部13cは、通信規格がGSM/W-CDMAであって、端末11aが発信する場合は、端末11aがPDP-Typeを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。また、PDN/PDP-Type決定部13cは、通信規格がGSM/W-CDMAであって、測定装置1Aが発信する場合は、測定装置1AからAccess-Point-Nameの通知に対応して、端末11aがPDP-TypeとNSAPIを通知してくるので、その情報に基づいて決定する。
そして、後述する多重通信関連表示部6dでは、PDN/PDP-Type決定部13cが決定したPDN-TypeやPDP-Typeに基づく表示制御部5の制御により、例えば図25に示す表示形態でDefault(Primary)とDedicated(Secondary)のいずれかを表示する。
IP-version決定部13dは、IPの種別を表すIP-versionを決定している。さらに説明すると、IP-version決定部13dは、端末11aが発信する場合、端末11aがIP-versionを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。これに対し、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作してIP-versionを事前に設定する。なお、測定装置1AがIP-versionを自動設定することも可能である。
そして、後述する多重通信関連表示部6dでは、IP-version決定部13dが決定したIP-versionに基づく表示制御部5の制御により、例えば図13に示す表示形態でIPv4、IPv6、IPv4v6のいずれかを表示する。
なお、IPv4v6はデュアルスタックの意味である。デュアルスタックとは、IPv4とIPv6とを共存させて用いる技術であり、1台の測定装置1AがIPv4とIPv6のアドレスをそれぞれ持って両プロトコルを混在させることができる。
QCI決定部13eは、サービス内容と対応付けされたサービスのクラスを示す識別符号であるQCIを決定している。このQCIは、測定装置1Aの擬似基地局制御部4が決定する。従って、端末11aが発信する場合でも測定装置1Aが発信する場合でも、試験者が操作部2を操作して事前に設定する。なお、測定装置1AがQCIを自動設定することも可能である。
EBI/NSAPI決定部13fは、PDNやPDPに割り振られるIDで、PDNを識別する基本情報であるEBIやPDPを識別する基本情報であるNSAPIを決定している。EBI/NSAPIは、LTEではEBIと呼称し、GSM/W-CDMAではNSAPIと呼称する。
EBI/NSAPI決定部13fは、通信規格がLTEかGSM/W-CDMAかによって値の決定方法が異なる。
すなわち、EBI/NSAPI決定部13fは、通信規格がLTEであって、端末11aが発信する場合は、端末11aがEBIを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。一例として、通信規格LTEにおいて、端末11aがPDN1(Default)のEBI「5」、PDN2(Dedicated)のEBI「6」を通知してくる場合は、これらの情報を表示制御部5に出力する。また、EBI/NSAPI決定部13fは、通信規格がLTEであって、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作して事前にEBIを設定する。なお、測定装置1AがEBIを自動設定することも可能である。
これに対し、EBI/NSAPI決定部13fは、通信規格がGSM/W-CDMAであって、端末11aが発信する場合は、端末11aがNSAPIを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。一例として、通信規格GSM/W-CDMAにおいて、端末11aがPDN1(Primary)のNSAPI「5」、PDN2(Secondary)のNSAPI「6」を通知してくる場合は、これらの情報を表示制御部5に出力する。また、EBI/NSAPI決定部13fは、通信規格がGSM/W-CDMAであって、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作して事前にNSAPIを設定する。なお、測定装置1AがNSAPIを自動設定することも可能である。
Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13gは、操作部2の操作による設定情報や端末11aからのサービス毎のパケットに含まれる情報(通知情報)に基づいてLinked-EBI/Linked-NSAPIを決定している。Linked-EBI/Linked-NSAPIは、SecondaryのPDP(DedicatedのPDN)のみに割り振られ、どのPrimaryのPDP(DefaultのPDN)に所属するかの従属関係を示す従属関係識別情報である。
Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13gは、通信規格がLTEかGSM/W-CDMAかによってLinked-EBI/Linked-NSAPIの値の決定方法が異なる。
さらに説明すると、Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13gは、通信規格がLTEであって、端末11aが発信する場合は、端末11aがLinked-EBIを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。一例として、通信規格LTEにおいて、端末11aがPDN2(Dedicated)のLinked-EBI「5」を通知してくる場合には、このLinked-EBI「5」を表示制御部5に出力する。また、通信規格がLTEであって、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作してLinked-EBIを事前に設定する。なお、測定装置1AがLinked-EBIを自動設定することも可能である。
これに対し、通信規格がGSM/W-CDMAであって、端末11aが発信する場合は、先に、PrimaryのPDPを設定するための通知があり、その中にNSAPIとTI(Transaction Identifier:処理(処理群)を識別するための識別子)の値が含まれている。次に、SecondaryのPDPを設定するための通知があり、その中にLinked-TIの値が含まれている。ここで、PrimaryのPDP1のTIの値とSecondaryのPDP2のLinked-TIの値とが同じときは両者が親子関係にある。これを利用して、Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13gは、端末11aから通知されたSecondaryのPDPがどのPrimaryのPDPに従属するかを判断し、従属元のPrimaryのPDPのNSAPIの値を従属先のSecondaryのPDPのLinked-TIの値として決定する。一例として、通信規格GSM/W-CDMAにおいて、PrimaryのPDP1のTIの値とSecondaryのPDP2のLinked-TIの値がともに「0」で同じ値なので、PrimaryのPDP1とSecondaryのPDP2とが親子関係にあると判断し、従属元のPrimaryのPDP1のNSAPIの値「5」を従属先のSecondaryのPDP2のLinked-NSAPIの値「5」として決定する。
また、通信規格がGSM/W-CDMAであって、測定装置1Aが発信する場合は、試験者が操作部2を操作して事前にLinked-NSAPIを設定する。なお、測定装置1AがLinked-NSAPIを自動設定することも可能である。
なお、本例では、通信規格GSM/W-CDMAにおいて、通信規格LTEのLinked-EBIに対応するものをLinked-NSAPIと呼称している。
そして、後述する多重通信関連表示部6dでは、Linked-EBI/Linked-NSAPI決定部13gで決定されたLinked-EBIやLinked-NSAPIによる表示制御部5の制御により、例えば図13に示す表示形態で従属元のEBIやNSAPIの値が表示される。
UE-Address決定部13hは、試験対象の端末11aのIPアドレスであるUE-Addressを決定している。この端末11aのIPアドレスは、測定装置1Aの擬似基地局制御部4が決定する。従って、端末11aが発信する場合でも測定装置1Aが発信する場合でも、試験者が操作部2を操作して事前に設定する。なお、測定装置1Aが端末11aのIPアドレスを自動設定することも可能である。
DNS-Address決定部13iは、DNSサーバのアドレスであるDNS-Addressを決定している。このDNS-Addressは、試験者が操作部2を操作して事前に設定する。なお、DNS-Addressは、測定装置1Aが自動設定することも可能である。
DNSサーバは、ドメイン名とIPアドレスとの対応づけを管理するサーバである。測定装置1Aは、内部に擬似ネットワーク機能を有しており、DNSサーバも擬似する。DNS-AddressのPrimary/Secondaryは、主系統と副系統の意味である(DNSサーバは通常2系統以上用意することになっている)。
そして、後述する多重通信関連表示部6dでは、DNS-Address決定部13iで決定されたDNS-Addressによる表示制御部5の制御により、例えば図25に示す表示形態でDNSサーバのアドレスが表示される。
Access-Point-Name決定部13jは、通信事業者のドメイン名であるAccess-Point-Nameを決定している。携帯電話のように特定の通信事業者と契約して通信を行う端末11aは、その通信事業者のAccess-Pointを介して通信を行う。測定装置1Aは、内部に擬似ネットワーク機能を有しており、通信事業者のドメインも模擬する。
Access-Point-Name決定部13jは、端末11aが発信する場合、端末11aがAccess-Point-Nameを決定して通知してくるので、その情報を表示制御部5に出力する。また、Access-Point-Name決定部13jは、測定装置1Aが発信する場合、試験者が操作部2を操作して事前にAccess-Point-Nameを設定する。
なお、測定装置1AがAccess-Point-Nameを自動設定することも可能である。実際には、端末開発者である試験者は、端末11aがどのようなAccess-Point-Nameを通知してくるか知っているので、そのAccess-Point-Nameを測定装置1Aに設定しておく。
NR測定関連情報決定部13kは、端末11aの測定に際し、擬似基地局制御部4の制御によって仮想NRネットワーク12dが端末11aとの間でNRエリア及びLTEエリア内の基地局を模擬する模擬通信動作を監視し、該模擬通信動作において端末11aとの間で送受信される種々の情報を、NR測定関連情報として表示制御部5に出力する。
今回は、擬似基地局制御部4の形態として、GSM/W-CDMAなどのLTE以前の通信規格とLTEとNRが多重通信される場合を想定した例を例示した。LTEとNRのみに対応する機能を選択して構成することも可能である。
さらに本実施形態において、表示部6は、図25に示す画面構成とは異なる画面構成を有するNR測定関連表示部6eを有している。NR測定関連表示部6eは、NR測定関連情報決定部13kから入力するNR測定関連情報を表示する機能部であり、端末11aの測定に関する後述のメイン画面33a(図8参照)と、その下位階層の各種画面、すなわち、シミュレーション設定画面33b(図9、図10、図11参照)、接続確認・支援画面(図12参照)、DC運用確認画面(図13、図14参照)、テストケースビュー画面(図15参照)、コンポーネント確認画面(図16、図17参照)、電力特性確認画面33j(図18参照)、スループット確認画面33k(図19参照)を表示するものである。本実施形態において、表示制御部5は、NR測定関連情報決定部13kに対するNR測定関連情報の表示制御も担うようになっている。
次に、上記のように構成される測定装置1Aでの多重通信関連情報の表示処理動作について図2及び図3のフローチャートを参照しながら説明する。まずは、測定装置1Aが発信する場合の表示処理手順について図2のフローチャートを参照しながら説明する。
測定装置1Aは、擬似基地局制御部4の制御により、送受信部3から端末11aにパケットを発信すると(ST11)、表示部6に表示する情報のうち、操作部2の操作入力により測定装置1Aに予め設定されている情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST12)。続いて、測定装置1Aは、端末11aが応答して発信したパケットを送受信部3で受信する(ST13)。その後、測定装置1Aは、表示部6に表示する情報のうち、端末11aからのパケットに含まれる情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST14)。次に、測定装置1Aは、表示部6に表示する情報のうち、端末11aからのパケットに含まれる情報に基づいて表示情報決定部13が決定した情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST15)。そして、表示部6は、表示制御部5が取得した情報を例えば図25に示す表示形態で表示する(ST16)。
次に、端末11aが発信する場合の表示処理手順について図3のフローチャートを参照しながら説明する。
測定装置1Aは、擬似基地局制御部4の制御により、端末11aが発信したパケットを送受信部3で受信すると(ST21)、表示部6に表示する情報のうち、端末11aからのパケットに含まれる情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST22)。続いて、測定装置1Aは、表示部6に表示する情報のうち、測定装置1Aに予め設定されている情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST23)。次に、測定装置1Aは、表示部6に表示する情報のうち、端末11aからのパケットに含まれる情報に基づいて表示情報決定部13が決定した情報を、擬似基地局制御部4を介して表示制御部5が取得する(ST24)。そして、表示部6は、表示制御部5が取得した情報を例えば図25に示す表示形態で表示する(ST25)。
次に、本実施形態に係る測定装置1Aにおける端末11aの測定動作と、該測定に係るNR測定関連情報の表示処理手順について説明する。まず、端末11aの測定動作について説明する。
図4は、本実施形態に係る測定装置1Aと同等の機能を有する通信端末測定システム1Bとしての接続構成を示す図である。特に、ノンスタンドアローンNRネットワークのNRエリア内の基地局の通信機能を模擬するNR用測定装置20と、NR用測定装置20と別体で構成され、ノンスタンドアローンNRネットワークのLTEエリア内の基地局の通信機能を模擬するLTE用測定装置21と、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21を統括的に制御する制御装置22とをネットワーク24により接続した構成例を示している。NR用測定装置20はNR基地局と端末11aとの間で信号を送受信させる第1の送受信部(例えば、図1におけるNR通信規格の信号を送受信する送受信部3に相当)を備え、LTE用測定装置21はLTE基地局と端末11aとの間で信号を送受信させる第2の送受信部(例えば、図1におけるLTE通信規格の信号を送受信する送受信部3に相当)を備えている。このような接続態様を有する本実施形態の通信端末測定システム1Bにおいて、制御装置22は、ネットワーク24を介して外部サーバたるアプリケーションサーバ23にも接続されている。
NR用測定装置20及びLTE用測定装置21は、測定対象である端末11a(図4における「UE」参照)を保持する保持機構を含む測定機構部25と繋がっている。測定機構部25は、例えば、測定対象である端末11aと、該端末11aに内蔵されている図示しないアンテナと所定の無線周波数信号での交信が可能な測定用アンテナ(送信用アンテナ及び受信用アンテナ)とを例えばOTA(Over The Air)チャンバ25a内に収容した構成を有している。NR用測定装置20はmmWの周波数領域では、OTAチャンバ25a内のアンテナに接続され、LTE用測定装置21はOTAチャンバ25a内に設置された端末11aに有線接続されている。図示はしないが、Sub6GHzの周波数領域では、NR用測定装置20とLTE用測定装置21はRF Switching Boxなどを介して端末11aに有線接続されている。
制御装置22は、例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)等のコンピュータ装置によりNR用測定装置20及びLTE用測定装置21を統括的に制御する制御PCとして機能する。制御装置22は、例えば、図5に示すように、制御部31、操作部32、表示部33を有している。制御部31は、CPU31a、記憶部31b、外部インタフェース(I/F)部35を有する。CPU31aは、例えば、記憶部31bに記憶されているプログラムを実行することで後述の設定制御部30a、模擬通信制御部30b、測定制御部30c及び表示制御部30を実現する。操作部32、表示部33は、上述した操作部2、表示部6と同等の構成を有するものである。外部インタフェース(I/F)部31cは、制御装置22とNR用測定装置20及びLTE用測定装置21とをネットワーク24を介して接続するためのインタフェース機能を果たす。
制御装置22において、CPU31aは、設定処理部30a、模擬通信制御部30b、測定制御部30c、表示制御部30d、仮想接続先30eを有する。
設定処理部30aは、端末11aの測定のためのシナリオ(模擬通信対象の基地局を含む)の設定や、シミュレーション・パラメータの等の各種の設定処理を行うものである。模擬通信制御部30bは、上述したシナリオにしたがって、予め模擬通信を行うための組み合わせが設定されたNR基地局及びLTE基地局と測定対象の端末11a間の通信をシミュレーション・パラメータにしたがって模擬した模擬通信動作を実行させるものである。
測定制御部30cは、模擬通信動作中にNR基地局及びLTE基地局と端末11aとの間で送受信される信号を取得して当該端末11aが正常に動作するか否かを測定部で測定するための制御を行う。
表示制御部30dは、模擬通信動作中に端末11aとNR基地局及びLTE基地局との間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報(模擬通信を行う基地局の組み合わせや、使用キャリア等を把握するための情報)を無線アクセス方式(RAT)の種別に対応付けて表示部33に表示する表示制御を実施する。
制御装置22の設定制御部30a、模擬通信制御部30bと測定制御部30cは、図1の擬似基地局制御部4に相当する。制御装置22の表示制御部30dは、図1に示す表示制御部5及びNR測定関連表示部6eに相当する。制御装置22の仮想接続先30eは図1の仮想接続先12に相当する。
また、図4に示す接続構成において、制御装置22、NR用測定装置20、LTE用測定装置21は、それぞれ、本発明の擬似基地局制御部、第1の測定装置、第2の測定装置を構成している。また、図5に示すブロック図において、表示制御部30dは、本発明の表示制御手段を構成する。
次に、本実施形態に係る測定装置1Aの端末11aの測定に係るNR測定関連情報の表示処理手順について図6及び図7に示すフローチャートを参照して説明する。まず、端末11aの測定開始前の表示処理手順について図6に示すフローチャートを参照して説明する。
本実施形態に係る測定装置1Aでは、端末11aの測定に先立ってRATセル数やシミュレーション・パラメータの設定を行う必要がある。図4に示す接続構成を有する測定装置1Aにおいて、制御装置22は、操作部32から端末11aの測定要求が入力されると、表示制御部30dが、例えば、図8に示すNR及びLTE測定に係るメイン画面33aを表示部33に表示させる(ステップS31)。
メイン画面33aを表示している状態で、表示制御部30dは、RATセル数設定要求が入力されたか否かを判定する(ステップS32)。ここでRATセル数設定要求が入力されていないと判定された場合(ステップS32でNO)、ステップS37へと処理を進める。
これに対し、RATセル数設定要求が入力されたと判定された場合(ステップS32でYES)、次いで表示制御部30dは、メイン画面33aの下位階層のシミュレーションモデル設定画面33bを表示部33に表示させる(ステップS33)。シミュレーションモデル設定画面33bは、例えば、図9に示すように、シミュレーションモデル設定エリア(RATセル数設定画面)33b1(図10参照)、シミュレーションモデル表示エリア33b2(図11参照)を有している。
シミュレーションモデル設定画面33bを表示している状態で、設定制御部30aは、操作部33からの入力に基づいてRATセル数の設定処理、及びシミュレーションモデル設定確認処理を実行する(ステップS34)。
また、ステップS34での上記設定処理を実行しながら、表示制御部30dは、シミュレーション・パラメータの設定要求が入力されたか否かを判定する(ステップS35)。ここでシミュレーション・パラメータの設定要求が入力されていない判定された場合(ステップS35でNO)、ステップS37へと処理を進める。
これに対し、シミュレーション・パラメータの設定要求が入力されたと判定された場合(ステップS35でYES)、表示制御部30dは、例えば、メイン画面33a上にシミュレーション・パラメータ設定エリア33a4(シミュレーション・パラメータ設定画面33c)を表示させ(図8参照)、設定制御部30aが、該シミュレーション・パラメータ設定画面33c上で操作部33からの操作入力を受付けつつシミュレーション・パラメータの設定処理を実行する(ステップS36)。
ステップS36でのシミュレーション・パラメータ設定画面33cの表示処理中、あるいは該表示処理の終了後に、例えば、メイン画面33aの表示に戻した状態で、表示制御部30dは、設定内容を確認することを指示する設定確認要求が入力されたか否かを判定する(ステップS37)。ここで設定確認要求が入力されていないと判定された場合(ステップS37でNO)、ステップS39へと処理を進める。
これに対し、設定確認要求が入力されたと判定された場合(ステップS37でYES)、表示制御部30dは、要求内容に応じた設定確認画面を表示部33に表示させる(ステップS38)。
上記ステップS37、S38の処理について、表示制御部30dは、ステップS37でシミュレーション設定確認要求が入力された場合には、ステップS38で、例えば、図11に示すようなシミュレーションモデル表示エリア33b2を有するシミュレーションモデル設定画面33b(図9参照)を表示させる。また、表示制御部30dは、ステップS37で接続確認・支援要求が入力された場合には、ステップS38で、例えば、図12に示すような接続確認・支援要求画面33dを表示させる。
上記ステップS38で各種設定確認画面を表示させた状態で、表示制御部30dは、処理の終了を指示する終了要求が入力されたか否かを判定する(ステップS39)。ここで終了要求が入力されていないと判定された場合(ステップS39でNO)、表示制御部30dは、処理を戻す指示にしたがってステップS31に戻り、メイン画面33aを表示させたうえで当該ステップS31以降の処理を続行する。
これに対し、終了要求が入力されたと判定された場合(ステップS39でYES)、表示制御部30dは、設定段階における上述した一連の表示制御を終了する。
次に、図6に示した一連の表示制御に係る各ステップで表示されるメイン画面33a(図8参照)、シミュレーションモデル設定画面33b(図9、図10、図11参照)、シミュレーション・パラメータ設定画面33c(図8参照)、接続確認・支援画面33d(図12参照)の表示形態についてより詳しく説明する。
図6のステップS31で表示されるメイン画面33aは、図8に示すように、シーケンス表示エリア33a1、接続状態表示エリア33a2、シーケンスログ表示エリア33a3、シミュレーション・パラメータ設定エリア33a4を有している。
シーケンス表示エリア33a1は、図25に示す表示部6の構成におけるシーケンス表示部6aと同等の機能を有するものであり、測定対象の端末11aが、「Power Off(電源OFF)」、「Detach(位置登録解除)」、「(Registration(位置登録)」、「Idle(待ち受け状態)」、「Origination(発信)」、「Termination(着信)」、「Communication(通信状態)、「UE(user equipment) Release(端末切断)」、「NW(network ) Release(接続先切断)」、「Handover」等のいずれのシーケンス状態(ステータス)にあるかを表示するエリアである。
接続状態表示エリア33a2は、端末11aと測定装置1Aを介した仮想接続先(ノンスタンドアローンNR)との接続状態が表示されるエリアである。この接続状態表示エリア33a2は、RATセル数が設定されていない段階では接続状態の表示は行われない。これに対し、RATセル数の設定が行われた後は、当該設定内容に応じた接続状態が表示される。接続状態は、NRエリア内の設定セルに対応するNR基地局セル(以下、NRセル)を模したNRセルアイコンと、LTEエリア内の設定セルに対応するLTE基地局セル(以下、LTEセル)を模したLTEセルアイコンを用いて両セルの接続状態を模した画像として表示される。
シーケンスログ表示エリア33a3は、測定対象である端末11aのシーケンスに関するログを、タイムスタンプ、シーケンスタイプ、方向(Diretion)、備考(Date)の各項目と対応付けて表示するエリアである。
シミュレーション・パラメータ設定エリア33a4は、RATセル数の設定後、設定されたNRセル及びLTEセルに関するシミュレーション・パラメータを設定するためのシミュレーション・パラメータ設定画面33cとしての表示エリアである。シミュレーション・パラメータ設定画面33cは、例えば、接続状態表示エリア33a2をクリックすることによりメイン画面33a上に表示させることができる。
シミュレーション・パラメータ設定画面33cは、設定対象のセルを切り替え可能に構成され、接続状態が表示されているNRセルアイコン及びLTEセルアイコンに対応する全てのNRセル(例えば、NR1、NR2)及びLTEセル(例えば、LTE1、LTE2、LTE3)に関するシミュレーション・パラメータを設定することができる。
シミュレーション・パラメータ設定画面33cは、設定項目として、NR及びLTEに共通する共通項目と、NR及びLTEごとに固有の固有項目を有する。共通項目としては、Cell Name、TRx Ref point、DL Ref Power、UE Rx Power、DL Pathloss、UL Ref Power、UE Tx Power、UL Pathloss、MCC、MNC、Call Identityなどがある。固有項目(例えば、NRセルの場合)については、RS EPRE、Uplink Target Power Density、Duplex Mode、NR Band、Channel(DL)、Frequency(DL)、Channel(UL)、Frequency(UL)、DL Subcamer Spacing、UL Subcamer Spacing、DL BandWidth、UL BandWidthなどを有している。
上記構成を有するメイン画面33aは、表示制御部30dの表示制御によって表示部33に表示される(図6のステップS31参照)。このとき、表示制御部30dは、既にRATセル数が設定されている場合には、設定されているセル間の接続状態を、メイン画面33aの接続状態表示エリア33a2に対して、例えば、図8に示す態様で表示させる。
ここで表示制御部30dは、NR通信規格に対応する基地局(NRセル)であることを示す1つのNRセルアイコン(第1のセルアイコン)、及びLTE通信規格に対応する基地局であることを示す1つのLTEセルアイコン(第2のセルアイコン)を表示させ、NRセルアイコンに関連づけてNR通信規格に対応する基地局の数と同じ個数の図形を一列に並べた状態で表示し、且つLTEセルアイコンに関連づけてLTE通信規格に対応する基地局の数と同じ個数の図形を一列に並べた状態で表示すようになっている。
また、表示制御部30dは、図形として矩形枠を表示するとともに、矩形枠ごとに、NR通信規格に対応する基地局を識別するための番号とLTE通信規格に対応する基地局を識別するための番号をそれぞれの枠内に表示するようになっている。そして、上記図形は矩形枠を一面とする箱の形状を示し、図形は縦に積み重ねた形態で表示させるようにしてもよい。
具体的に、図8の例において、表示制御部30dは、接続状態表示エリア33a2内に表示するNRエリア内の接続状態とLTEエリア内のセル接続の状態のうち、NRエリア内の接続状態については、NRエリア内の基地局(NRセル)であることを示す1つのNRセルアイコンに隣接して、端末11aの測定に関与する当該NRエリア内のNRセルに対応する数の箱形状(矩形枠を一面とする箱の形状)を縦に積み重ねた状態で表示している。この例では、設定されたNRセルが2台であるため、2つの箱形状が縦に積み重ねた状態の画像として表示されている。各箱形状の矩形枠内には、NRセルの基地局番号を示す数値が記載されている。また、NRセルアイコンには、エリア種別を示す「NR」の記号が付記されている。
また、表示制御部30dは、LTEエリア内の接続状態については、LTEエリア内の基地局(LTEセル)であることを示す1つのLTEセルアイコンに隣接して、端末11aの測定に関与する当該LTEエリア内のLTEセルに対応する数の箱形状を縦に積み重ねた状態で表示する。この例では、設定されたLTEセルが3台であるため、3つの箱形状が縦に積み重ねた状態の画像として表示されている。各箱形状の矩形枠内には、LTEセルの基地局番号を示す数値が記載されている。また、LTEセルアイコンには、エリア種別を示すLTEの記号「L」が付記されている。
設定されたNRセル及びLTEセルに関する接続状態の図8に示す表示形態によれば、NRエリア及びLTEエリアの設定されるセル数が増えたとしても、NRセルアイコンとLTEセルアイコンは増えることがなく、各エリア内の矩形枠を表示するエリアも拡がることはない。また、各エリア内の矩形枠を表示するエリアは矩形枠の段数の増加に応じて縦に拡がることはあっても、基地局の形状を模したセルアイコンを積み上げる場合に比べて拡がりを抑制することができる。また、セルアイコンの上部あるいは下部に横並びに矩形枠を配列するような形態でもよい。また、一列に限定されず、複数列でもよい。
図8においては、NRセルアイコン及びLTEセルアイコンに関連づけて、NRエリア内の基地局数とLTEエリアの基地局数とにそれぞれ対応する数の矩形枠を表示する例を挙げているが、矩形枠に代えて種々の図形を縦に積み重ねた形態、あるいは横に配列させた状態で表示させるようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、NRの通信規格の通信をシミュレーションするためのシナリオ(模擬通信動作させるセルの組み合わせの設定)に応じて数が変動する、端末11aの測定に関与するNRエリア及びLTEエリア内の全てのセル(NRセル及びLTEセル)を、所定サイズの表示領域内に表示させるように制御するようになっている。
図6のステップS33で表示されるシミュレーションモデル設定画面33b(図9参照)は、例えば、図10にその拡大した画面構成を示すRATセル数設定画面(RATセル数設定エリア)33b1を含むものである。表示制御部30dは、メイン画面33a上のタブ(GUIツール)によるシミュレーションモデル設定要求操作に基づいて、RATセル数設定画面33b1を含むシミュレーションモデル設定画面33bを表示させることができる。
本実施形態に係る測定装置において、表示制御部30dは、シミュレーションモデル設定画面33b上のRATセル数設定画面33b1について、図9、図10に示すように、RATの種別NR又はLTEごとにセル数を選択するためのツールを配置した画像として表示させる。具体的に、表示制御部30dは、RATセル数設定画面33b1を、RAT(無線アクセス技術;エリア種別)がNRであることを示す単一のNRセルアイコンと、RATがLTEであることを示す単一のLTEセルアイコンと、が横並びに配置されるRAT欄35aと、シナリオに沿ってRATごとのセル数を選択するためのセル数選択ツールが、NRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ対応した位置に設けられるセル欄35bと、を有する画面構成で表示する。
また、図9、図10に示す表示形態では、NRセルアイコン及びLTEセルアイコンを挟む各セル数選択ツールの上下反対側の位置にRAT名欄35cが設けられ、該RAT名欄35cには、NRセルアイコン及びLTEセルアイコンに対応するRAT名である「NR」、「LTE」がそれぞれ縦書きで表記されている。
本実施形態では、シミュレーションモデル設定画面33bのRATセル数設定画面33bが、図10に示すように、RAT名欄35a、RAT欄35b及びセル欄35cを有し、セル欄35b内のセル数選択ツールを操作して該当するRATのセル数を選択する構成である。この構成によれば、セル数が増えた場合も表示領域を拡張する必要がない。また、シンプルな画面構成のため、見易くしかもセル数の設定を容易に行うことができる。
シミュレーションモデル設定画面33b(図9参照)には、上述したRATセル数設定画面33b(図10参照)の他、例えば、図11にその拡大した画面構成を示すシミュレーションモデル表示エリア33b2も設けられている。
本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、図11に示すように、シミュレーションモデル表示エリア33b2について、NR及びLTEにそれぞれ対応する表示エリア35d、35eが設けられる画面構成での表示を行う。そして、表示制御部30dは、上記画面構成を有するシミュレーションモデル表示エリア33b2に対し、NRに対応する表示エリア35dには、1つのNRセルアイコンを当該NRエリア内に設定されたセル数に対応する数値が付記された態様でシミュレーションモデルを表示し、LTEに対応する表示エリア35eには、1つのLTEセルアイコンを当該LTE内に設定されたセル数に対応する数値が付記された態様で表示するようになっている。
図11は、NRセルが1つ、LTEセルが3つ選択設定されたときの表示形態を示している。この場合、表示制御部30dは、表示エリア35dについては、NRに対応する略記号「N」が併記されたNRセルアイコンに、NRセル数が1台であることを示す「×1」の記号を付記した形態で表示を行う。また、表示制御部30dは、表示エリア35eについては、LTEに対応する略記号「L」が併記されたLTEセルアイコンに、LTEセル数が3台であることを示す「×3」の記号を付記した形態で表示を行う。
このように、表示制御部30dは、NR及びLTEにそれぞれ対応する1つのNRセルアイコン(第1のセルアイコン)、及び1つのLTEセルアイコン(第2のセルアイコン)を表示させ、NR基地局及びLTE基地局にそれぞれ対応する表示エリア35d、35eを有するシミュレーションモデル表示エリア33b2をさらに表示し、表示エリア35dには、1つのNRセルアイコンにNR基地局数に対応する数値が付記された態様を表示し、表示エリア35eには、1つのLTEセルアイコンにLTE基地局数に対応する数値が付記された態様を表示するようになっている。
本実施形態においては、シミュレーションモデル表示エリア33b2に、図11に示すように、NRとLTEのRAT別に、それぞれ、1つのアイコンとセル数(数値)を組み合わせた形態でシミュレーションモデルを表示するようにしたため、NRセル、LTEセルの数が増えた場合にも全てのセルを把握することが可能となる。
本実施形態において、シミュレーションモデル設定画面33bがRATセル数設定エリア33b1(RATセル数設定画面)及びシミュレーションモデル表示エリア33b2を有することにより、ユーザは、シミュレーションモデル設定画面33b上でシミュレーションモデルを確認しつつシミュレーションモデルの設定を行うことができる。
図6のステップS36でのシミュレーション・パラメータ設定で用いるシミュレーション・パラメータ設定画面33cは、例えば、図8に示すように、メイン画面33aの接続状態表示エリア33a2をクリックすることによりシミュレーション・パラメータ表示エリア33a3としてメイン画面33a上に表示させることができる。ユーザは、このシミュレーション・パラメータ設定画面33cを用いて上述した各種パラメータの設定を行うことができる。
図6のステップS37で接続確認・支援要求が入力された場合にステップS38で表示される接続確認・支援要求画面33dの一例を図12に示している。図12は、特に、図4に示す接続態様でNR用測定装置20及びLTE用測定装置21を接続して運用する場合に制御装置22によって表示部33に表示される接続確認・支援要求画面33dの例を示している。
図12に示すように、接続確認・支援要求画面33dは、NR用測定装置20の前面パネル及び背面パネルの外観構造を模した画像であって、前面パネルと背面パネルを切り換え可能な第1のコネクションダイヤグラム画像33d1と、LTE用測定装置21の前面パネル及び背面パネルの外観構造を模した画像であって、前面パネルと背面パネルを切り換え可能な第2のコネクションダイヤグラム画像33d2と、を隣接させて表示する画面構成を有している。
接続確認・支援要求画面33dは、第1のコネクションダイヤグラム画像33d1、第2のコネクションダイヤグラム画像33d2の前面パネルと背面パネルにおけるそれぞれの接続端子の画像にそれぞれ対応して、該接続端子の接続先名を表記する態様で当該接続端子の接続先に対する接続態様を表示するようになっている。
制御装置22の表示制御部30dは、第1のコネクションダイヤグラム画像33d1及び第2のコネクションダイヤグラム画像33d2それぞれの前面パネルと背面パネルの各接続端子の画像に、図6のステップS36で設定されたシミュレーション・パラメータの設定内容(シナリオ)に応じて変更された接続先名を付記させることで、コネクションダイヤグラムとして機能する画像を表示するようになっている。
図12の例では、第1のコネクションダイヤグラム画像33d1の背面パネル(前面パネルも同様)の各接続端子の画像には、例えば、BTS1 Ant#1 Tx/Rx、BTS2 Ant#1 Tx/Rxなどの相手先名が附記されている。また、第2のコネクションダイヤグラム画像33d2の前面パネル(背面パネルも同様)の各接続端子の画像には、例えば、LTE1 Ant#1 Tx/Rx~LTE3 Ant#1 Tx/Rx、LTE1 Ant#2 Tx~LTE3 Ant#2 Txなどの相手先名が附記されている。この接続確認・支援要求画面33dの表示内容は、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21と測定対象である端末11aが持つアンテナに対応する測定用アンテナ(NR用アンテナ及びLTE用アンテナ)との接続態様を含むコネクションダイヤフラムとして機能する。
このように、表示制御部30dは、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21と測定対象である端末11aのアンテナに対応する測定用アンテナとの接続態様を少なくとも含むコネクションダイヤフラムを表示する機能を有している。
また、図12の例では、第1のコネクションダイヤグラム画像33d1の背面パネルの各接続端子(前述した接続端子とは異なる)の画像には、例えば、Ethernet、Sync Outputなどの接続先名が付記され、第2のコネクションダイヤグラム画像に対応するLTE用測定装置21との接続態様を示唆する表示や、Controlなどの接続先名が付記され、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21と制御装置22との接続態様を示唆する表示が存在している。よって、表示制御部30dは、NR用測定装置20とLTE用測定装置21との接続態様、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21と制御装置22との接続態様をさらに含むコネクションダイヤフラムを表示する機能をも有している。
本実施形態では、コネクションダイヤグラムを図12に示す表示形態にしたため、接続態様を把握し易く、接続作業を容易かつ迅速に行うことが可能となる。
次に、端末11aの測定実行中の表示処理手順について図7に示すフローチャートを参照して説明する。
図4に示す接続構成を有する測定装置1Aにおいて、制御装置22でRATセル数の設定、シミュレーションモデルの設定、確認、シミュレーション・パラメータの設定(図6のS34~S36参照)の処理を終えた後、例えば、メイン画面33aの表示に戻したうえで(ステップS41)、制御装置22の測定制御部30cでは、操作部32から端末11aの測定開始の指示が入力されたか否かを判定する(ステップS42)。ここで測定開始の指示が入力されていないと判定された場合(ステップS42でNO)、ステップS47の処理へと進む。
これに対し、測定開始の指示が入力されたと判定された場合(ステップS42でYES)、測定制御部30cは、NR用測定装置20及びLTE用測定装置21を統括的に制御して端末11aの測定を開始する(ステップS43))。端末11aの測定に際し、測定制御部30cは、NR用測定装置20及びLTE用測定装置を予め設定されているシナリオにしたがってノンスタンドアローンNR内の各基地局の動作を模擬させるように駆動制御しつつ、測定対象である端末11aとの間で送受信される信号を取り込み(ステップS44)、該取込んだ信号に基づいて端末11aの測定を行う。一方、表示制御部30dは、ステップS43で取込んだ信号を反映させてメイン画面33a等に対する測定関連情報の変更表示を行う(ステップS45)。
ステップS45での変更表示の例として、表示制御部30dは、メイン画面33aの接続状態表示エリアにノンスタンドアローンNRネットワーク内のNRエリアとLTEエリアのそれぞれの接続状態を表示する。具体的に、表示制御部30dは、例えば、図8に示すように、NRエリアとLTEエリアのそれぞれの基地局を模した各BTSアイコンに隣接して、今回の測定で設定されている各エリアに対応する基地局の台数に応じた矩形枠をそれぞれ縦に重ねた態様で表示する。
ステップS45で表示変更されたメイン画面33aを表示している状態で、表示制御部30dは、メイン画面33aの接続状態エリア33a1が選択操作(クリック)されたか否かを監視する(ステップS45)。ここで、メイン画面33aの接続状態エリア33a1がクリックされていないと判定された場合(ステップS45でNO)、ステップS47の処理へと進む。
これに対し、メイン画面33aの接続状態エリア33a1がクリックされたと判定された場合(ステップS45でYES)、例えば、図13に示すDC運用確認画面33eを表示部33に表示させる(ステップS46)。DC運用確認画面33eは、DCの運用状況をイメージ表示するDC運用状況表示エリア33e2を有している。図13の例では、表示制御部30dは、DC運用状況表示エリア33e2を対象に、それぞれ、NRエリア内のDC方式による運用形態と、LTEエリア内のCA方式による運用形態をイメージとして表示させている。
なお、ステップS46の表示処理においては、DC運用確認画面33eとは異なる画面構造のDC運用確認画面33f(図14参照)を表示させることも可能である。このDC運用確認画面33fにおいても、DC運用状況表示エリア33e2内に、NRエリア内のDC方式による運用形態と、LTEエリア内のCA方式による運用形態をイメージとして表示されている。
ステップS46でのDC運用確認画面33e(あるいは、33f)の表示処理中、若しくは該表示処理の終了後、例えば、メイン画面33aの表示に戻した状態で、表示制御部30dは、端末11aの測定に関する運用状況を確認することを指示する運用確認要求が入力されたか否かを判定する(ステップS47)。ここで運用確認要求が入力されていないと判定された場合(ステップS47でNO)、ステップS49へと処理を進める。
これに対し、運用確認要求が入力されたと判定された場合(ステップS47でYES)、表示制御部30dは、要求内容に応じた運用確認画面を表示部33に表示させる(ステップS48)。
図7のステップS47、S48の処理について、表示制御部30dは、ステップS47で例えばテストケース確認要求が入力された場合には、ステップS48で、例えば、図15に示すようなテストケース確認画面33gを表示させる。また、表示制御部30dは、ステップS47で例えばコンポーネント確認要求が入力された場合には、ステップS48で、例えば、図16に示すようなコンポーネント確認画面33hを表示させる。なお、上記コンポーネント確認要求に対しては、例えば、図17に示すようなコンポーネント確認画面33iを表示させることもできる。
また、表示制御部30dは、ステップS47で例えば電力特性確認要求が入力された場合には、ステップS48で、例えば、図18に示すような電力特性確認画面33jを表示させるとともに、ステップS47で例えばスループット確認要求が入力された場合には、ステップS48で、例えば、図19に示すようなスループット確認画面33kを表示させるようになっている。
上記ステップS48で各種運用確認画面を表示させた状態で、表示制御部30dは、処理の終了を指示する終了要求が入力されたか否かを判定する(ステップS49)。ここで終了要求が入力されていないと判定された場合(ステップS49でNO)、表示制御部30dは、処理を戻す指示にしたがってステップS41に戻り、メイン画面33aを表示させたうえで当該ステップS41以降の処理を続行する。
これに対し、終了要求が入力されたと判定された場合(ステップS49でYES)、表示制御部30dは、端末11aの測定開始後の上述した一連の表示制御を終了する。
次に、図7に示した一連の表示制御に係るメイン画面33a(図8参照)、DC運用確認画面33e及び33f(図13及び図14参照)、テストケース確認画面33g(図15参照)、コンポーネント確認画面33h及び33i(図16及び図17参照)、電力特性確認画面33j(図18参照)、スループット確認画面33k(図19参照)の表示形態についてより詳しく説明する。
上記ステップS46で表示されるDC運用確認画面33e(図13参照)、33f(図14参照)は、いずれも、端末11aの測定開始後、例えば、メイン画面33a(図8参照)の接続状態表示エリア33a2におけるNRセルアイコン及びLTEセルアイコンの表示エリア近傍をクリック操作することにより表示させることができる。DC運用確認画面33e、33fは、それぞれ、運用データ表示エリア33e1と運用イメージ表示エリア33e2を有している。DC運用確認画面33eとDC運用確認画面33fとは、DC運用に関する設定が異なるケースでの表示例であって、画面構成上の差異はない。DC運用確認画面33eは、運用データ表示エリア33e1が見易いスクロール状態を示し、DC運用確認画面33fは、運用イメージ表示エリア33e2が見易いスクロール状態を示している。
図13、図14に示すように、DC運用確認画面33e、33fにおいて、運用データ表示エリア33e1は、NR運用データ表示エリアとLTE運用データ表示エリアとを有している。NR運用データ表示エリアには、当該NRエリア内の異なる基地局のCCを束ねるDC方式による運用形態に係る詳細なデータが表示される。LTE運用データ表示エリアには、当該LTEエリア内の同一の基地局のCCを束ねるCA方式による運用形態に係る詳しいデータが表示される。
また、DC運用確認画面33e、33fにおいて、運用イメージ表示エリア33e2には、NRエリア内のDC方式による運用形態と、LTEエリア内のCA方式による運用形態とが、それぞれの運用形態を示すイメージ画像を用いて表示されている。例えば、図14に示すDC運用確認画面33fの運用イメージ表示エリア33e2には、NRセルアイコンに1つの矩形枠が付記される一方で、LTEセルアイコンには3つの矩形枠が付記される画像が表示され、NRセルアイコンに付記される矩形枠に対応する基地局と、LTEセルアイコンに付記される3つの矩形枠にそれぞれ対応する3台の基地局とが、それぞれ、端末11aを模したユーザ装置UEと交信している様子を示すイメージ画像が表示されている。図13に示すDC運用確認画面33eの運用イメージ表示エリア33e2については、スクロール位置上見え難いものの、同種のイメージ画像が表示されている。
このように、表示制御部30dは、NRエリア内のDC方式による運用形態と、LTEエリア内のCA方式による運用形態とを示すイメージ画像を表示させる表示機能を有している。
本実施形態では、図13、図14の運用イメージ表示エリア33e2内に示す表示形態とすることで、ノンスタンドアローンNRでのDC方式及びCD方式の運用状況を容易に把握することができようになる。
図7のステップS48で表示され得る画面としては、テストケース確認画面33g(図15参照)、コンポーネント確認画面33h及び33i(図16及び図17参照)、電力特性確認画面33j(図18参照)、スループット確認画面33k(図19参照)がある。
テストケース確認画面33gは、NRセル又はLTEセルのうちから任意のセルを設定し、端末11aの測定を試験的に実施して当該設定したセルの無線状況を確認するための画面である。テストケース確認画面33gは、例えば、上述した試験的な測定の実行中、メイン画面33aにおけるタブ選択操作に応じて当該メイン画面33a上の所定エリアに図15に示す態様で表示することができる。
本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、上記タブ選択操作が行われると、RATセル数の設定内容と、擬似基地局制御部4のNR測定関連情報決定部13kから入力する信号とに基づいて、テストケースとして設定中のNRセルあるいはLTEセルの無線状況を示すイメージ画像を図15に示す形態で表示する。
図15に示すテストケース確認画面33gは、特に、LTEセルに関するものである。このとき、表示制御部30dは、LTEの略記号「L」を付したLTEセルアイコンに、RAT名「LTE」と当該LTEセルの基地局番号(BTS番号)とからなるラベルテキスト(識別情報)が付記されたイメージ画像を描画する。図15の例では、LTEセルアイコンに「LTE1」というラベルテキストが付記されたイメージ画像が表示されている。イメージ画像は、テストケースとして設定中のセルの例えば楕円状の無線範囲を示す線分を含んでいる。
同様に、表示制御部30dは、テストケースとしてNRセルが設定されているときのテストケース画面33gについては、NRの略記号「N」を付したNRセルアイコンに、RAT名「NR」と当該NRセルのBTS番号「1、2、3・・・」とからなるラベルテキストが付記されたイメージ画像を描画する。
このように、本実施形態において、表示制御部30dは、NRセル又はLTEセルのうちからテストケースとして設定されたセルの無線状況を確認するためのテストケース確認画面を表示し、該テストケース確認画面33gには、テストケースとして設定されたセルごとに、RAT種別に対応するNRセルアイコン又はLTEセルアイコンに、該セルのRAT名と基地局番号とからなる識別情報が付記されたイメージ画像を描画する表示機能を有している。
本実施形態では、NRセルアイコンあるいはLTEセルアイコンに、「RAT名」と「BTS番号」からなる形式のラベルテキストを付記する形態でテストケース確認画面33gを表示するため、BTSの数が増加した場合でも、表示スペースが不足することはなく、見易さも確保できるものとなる。
コンポーネント確認画面33h及び33iは、シナリオを実行するための組み合わせとして設定されているセル間における端末11aの測定中のキャリア運用状況を確認するための画面であり、それぞれ、例えば、図16及び図17に示すような画面構成を有している。コンポーネント確認画面33h、33iは、CCを例えば角が円い矩形形状を有するキャリアイコンで示す点では共通しているが、LTEに関するキャリアの束ね方が異なっている。コンポーネント確認画面33hは、LTEにおいてキャリアを1つの周波数帯(バンド)に束ねる場合の例を示し、コンポーネント確認画面33iは上記キャリアを複数のバンド(2バンド)に束ねる場合の例を示している。
コンポーネント確認画面33hは、図16に示すように、キャリア運用表示エリア33h1と、CA/DC設定条件表示エリア33h2とを有している。キャリア運用表示エリア33h1には、設定中のRATセル間でのキャリア利用状況がキャリアイコンを用いて表示されている。図16に示すように、コンポーネント確認画面33hは、一束ねにされた周波数帯(バンド)の構成要素(component:コンポーネント)である幾つかのCCにそれぞれ対応する各コンポーネントアイコンを並べて当該一束ねにされたバンドを表現する画面構成を有している。
具体的に、コンポーネント確認画面33hは、キャリア運用表示エリア33h1内にマスターノードとセカンダリーノードにそれぞれ対応した表示エリア35f、35gが確保されている。上側のマスターノードの表示エリア35fには、「Master Node」の表記の横にLTEセルアイコンが表示され、その下方には、Band1として一束ねにされたCCに対応するコンポーネントアイコンが、横方向に並べられ、かつ、DL(ダウンリンク)とUL(アップリンク)に区分されて表示されている。図16の例では、DLについては、LTE1、LTE2、LTE3の無線リソースである3つのCCにそれぞれ対応する3つのコンポーネントアイコンが表示されている。ULについては、LTE1の無線リソースである1つのCCに対応するコンポーネントアイコンが表示されている。
全てのコンポーネントアイコンは、例えば角が丸まった矩形形状であり、同一のサイズである。但し、マスターノードの無線リソースであるCCに対応するコンポーネントアイコンと、セカンダリーノードの無線リソースであるCCに対応するコンポーネントアイコンは、それぞれ、異なる色で表示されている。図16においては、例えば青色で表示されているものにはハッチングを施している。ハッチングを施していないものは、例えば、赤色で表示されるようになっている。
また、各コンポーネントアイコンは、アイコン内部に、リソース元のセルを識別する識別情報が記載されている。識別情報は、例えば、RAT名と基地局番号からなるラベルテキストが用いられる。また、各コンポーネントアイコンの上側には、対応する各CCの帯域を示す数値(例えば、「10」、単位はMHz)が記載され、その横には、これらの合計値(例えば、「30MHz」)が表記されている。また、各コンポーネントアイコンの下側には、対応する各CCを一束ねにしたことを示す記号とそのバンド名(例えば、Band1)が表記されている。
キャリア運用表示エリア33h1におけるマスターノードの表示エリア35fの下側のセカンダリーノードの表示エリア35gには、「Secondary Node」の表記の横にNRセルアイコンが表示され、その下方には、例えば、BTsn77として一束ねにされたCCに対応するコンポーネントアイコンが表示されている。セカンダリーノードの表示エリア内のコンポーネントアイコンの表示は、基本的には、マスターノードの表示エリア内のコンポーネントアイコンの上述した表示形態によって行われる。
図17に示すコンポーネント確認画面33iも、コンポーネント確認画面33hと同様、キャリア運用表示エリア33i1と、CA/DC設定条件表示エリア33i2とを有する画面構成である。但し、CA/DC設定条件表示エリア33i2の構成は、コンポーネント確認画面33hにおけるCA/DC設定条件表示エリア33h2とは異なった画面構成である。
また、コンポーネント確認画面33iのキャリア運用表示エリア33i1は、CA/DC設定条件表示エリア33i2の構成に対応して、キャリア運用表示エリア33h1(図16参照)とは異なる態様でのコンポーネントアイコンの表示がなされる。図17の例では、キャリア運用表示エリア33i1のマスターノードの表示エリア35fにおけるDLに関するコンポーネントアイコンの表示形態がキャリア運用表示エリア33h1と異なっている。キャリア運用表示エリア33i1のマスターノードの表示エリア35fにおけるDLについては、LTE1の無線リソースに対応するBand1と、LTE2とLTE3の各無線リソースを束ねたBand3とが用いられる様子が分かる形成での表示がなされている。キャリア運用表示エリア33i1のそれ以外の部分の表示形態はキャリア運用表示エリア33h1と同等である。
このように、本実施形態係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、CA方式、及びDC方式に基づいて束ねる対象となるCCを示す同一形状のコンポーネントアイコンが配置され、該コンポーネントアイコン内に当該CCのリソース元となるRAT名と基地局番号からなる識別情報が表記され、かつ、該コンポーネントアイコンの上方位置に当該CCの帯域幅が表記されたコンポーネント確認画面を表示し、コンポーネントアイコンは、マスターノードとセカンダリーノード、及びアップリンクとダウンリンクとに区分して表示する表示機能を有するものである。
CCを確認するための手法として、従来は、例えば、BTSごとに設定されている帯域幅の値に応じてコンポーネントアイコンの幅を変えて表示する方法があった。また、従来は、マルチセルのときのイメージ描画についてはLTEのみに対応ものしか存在しなかった。
これに対し、本実施形態では、図16、図17に示すように、コンポーネントアイコンを同一形状に統一して全て同じ幅で表示し、コンポーネントアイコン内にはRAT名と基地局番号からなる識別情報を表記するとともに、該コンポーネントアイコンの上方位置に帯域幅が表記された形態で表示するようにしている。このため、本実施形態では、BTSの数が増えても表示エリアの横への広がりを行えることができると共に、RAT種別を容易には把握することが可能となる。
電力特性確認画面33jは、例えば、図18に示すように、電力特性表示エリア33j1、電力調整表示エリア33j2、稼働状況表示エリア33j3を有する。電力特性表示エリア33j1は、横軸に時間、縦軸に電力が目盛られたグラフを使って、設定されたセルのコンポーネントキャリアの電力を表示するエリアである。電力調整表示エリア33j2は、各セルのコンポーネントキャリアの電力調整のために設定項目を表示するエリアである。稼働状況表示エリア33j3は、各セル、及び測定対象の端末11aを模した各画像を使って各セルの稼働状況のイメージを描画するエリアである。
電力特性確認画面33jは、例えば、必要に応じてメイン画面33a上のタブ操作によって表示させることができる。電力特性確認画面33jを表示するために、制御装置22の制御部31(図5参照)には、擬似基地局制御部4のNR関連測定情報決定部13kが出力する信号(模擬通信中に端末11aとの間で送信される信号)に基づいて、シナリオに沿って組み合わせが設定された各NRセル、LTEセルのリソースであるコンポーネントキャリアの電力を検出する図示しない電力検出機能部が備わっている。電力検出機能部は、他の箇所に、例えば、表示制御部30dに設けてもよい。
表示制御部30dは、電力検出機能部により検出された各NRセル、LTEセルのコンポーネントキャリアの電力の特性(時間に対する電力値の変化特性)を、当該NRセル及びLTEセルに対応して電力特性表示エリア33j1内にグラフとして描画するようになっている。
この種の電力特性の表示については、従来は、LTEにのみ対応しており、本実施形態のように、LTE及びNRに対応して各セルの電力を表示するようにはなっていなかった。NRセル及びLTEセルの電力特性を同一グラフ上に表示する本実施形態の構成によれば、ノンスタンドアローンNRにおけるDCに係るNRセル及びLTEセルの電力特性を容易かつ確実に把握できるようになる。
また、表示制御部30dは、電力特性確認画面33jの電力特性表示エリア33j1に対するNRセル及びLTEセルの電力特性を示すグラフを表示するのに合わせて、稼働状況表示エリア33j3には、これらNRセル及びLTEセルの稼働状況イメージを描画する。
ここで表示制御部30dは、例えば、図18に示すように、NRエリア及びLTEエリア内の模擬通信動作を行うべきセルとして設定された基地局が複数存在する場合、NRエリア及びLTEエリアごとに、それぞれ、最初と最後の基地局に対応する2個ずつのNRセルアイコンとLTEセルアイコンを並べて表示し、かつ、2個ずつのNRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ関連づけて、RAT名に続けて最初の基地局番号と最後の基地番号を区切って列記した識別情報を表記した形態で表示を行う。
具体的に図18の例では、表示制御部30dは、NRエリアについて、「NR」の記号を付した2個のNRセルアイコンを並べて配置し、両方のNRセルアイコンの下方に、「NR」に続けて最初の基地局番号「1」と次に基地局番号「2」を例えばカンマで区切って表記する形態での表示を行っている。同様に、LTEエリアについても、LTEの略記号[L」を付した2個のLTEセルアイコンを並べて配置し、両方のLTEセルアイコンの下方に、「LTE」に続けて最初の基地局番号「1」と次の基地局番号「3」をカンマで区切って表記する形態での表示を行っている。
この場合の変形例として、表示制御部30dは、設定されたセルが3つ以上の場合に、図18の「NR1,2」、「LTE1,2,3」に係る表示形態を、それぞれ、最初の基地局番号と最後の基地局番号と例えば線分で結び、「NR1-3」、「LTE1-5」等の表示形態としてもよい。
このように、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、NRエリア及びLTEエリア内のセルとして設定された基地局が複数存在する場合、NRエリア及びLTEごとに、それぞれ、最初と最後の基地局に対応する2個ずつのBTSアイコン(NRセルアイコン及びLTEセルアイコン)を並べて表示し、かつ、該2個ずつのNRセルアイコン(第1のセルアイコン)及びLTEセルアイコン(第2のセルアイコン)に対して、RAT名に続けて最初の基地局番号と最後の基地番号を区切って並べた1つの識別情報を付記した態様での表示を行う機能を有している。この機能を有することにより、ノンスタンドアローンNRに対応でき、NRセル及びLTEセルの稼働状況を容易に把握することができるようになる。
スループット確認画面33kは、例えば、図19に示すように、スループット表示エリア33k1、キャリア運用状況表示エリア33k2を有する。スループット表示エリア33k1は、横軸に時間、縦軸に処理量(単位は、例えば、kbps)が目盛られたグラフを使って、キャリア運用状況表示エリア33k2内にリストされた各コンポーネントキャリアのスループットを表示するエリアである。
スループット確認画面33kは、例えば、メイン画面33a上の所定のタブ操作によって表示させることができる。スループット確認画面33kを表示するために、制御装置22の制御部31(図5参照)には、擬似基地局制御部4のNR関連測定情報決定部13kが出力する信号(模擬通信中に端末11aとの間で送信される信号)に基づいて、シナリオに沿って組み合わせが設定された各NRセル、LTEセルの無線リソースであるコンポーネントキャリアのスループットを検出するスループット測定機能部が備わっている。スループット測定機能部は、例えば、表示制御部30d等、他の箇所に備わっていてもよい。
表示制御部30dは、スループット検出機能部により検出された各NRセル、LTEセルが使用するコンポーネントキャリアのスループットの特性を、スループット表示エリア33k1に図19に示す態様のグラフとして描画するようになっている。
コンポーネントキャリアのスループット特性の表示については、従来は、LTEにのみ対応するものが一般的であり、本実施形態のように、LTE及びNRに対応してNRセル及びLTEセルのスループット特性を一箇所にまとめて表示するようにはなっていなかった。NRセル及びLTEセルの無線リソースであるキャリアのスループット特性を一箇所にまとめてグラフとして表示する本実施形態の構成によれば、ノンスタンドアローンNRにおけるDCに係るNRセル及びLTEセルのキャリアに関するスループット特性を容易かつ確実に把握できるようになる。
上述したように、本実施形態に係る測定装置1Aは、3つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、3つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させ、且つLTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる送受信部3と、3つ以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく送受信部3を制御する擬似基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報を表示部33に表示する表示制御部30dと、を具備し、表示制御部30dは、NR通信規格に対応する基地局であることを示す1つのNRセルアイコン、及びLTE通信規格に対応する基地局であることを示す1つのLTEセルアイコンを表示させ、NRセルアイコンに関連づけてNR通信規格に対応する基地局の数と同じ個数の図形を配列した状態で表示し、且つLTEセルアイコンに関連づけて、LTE基地局の数と同じ個数の図形を配列した形態で表示する構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、NRセルアイコンとLTEセルアイコンを常に1つずつ表示すればよく、NR基地局及びLTE基地局数が増えた場合でも表示エリアを節約することができる。また、NRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ関連づけて、全ての基地局を図形によって表示することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、表示制御部30dは、図形として矩形枠を表示するとともに、矩形枠ごとに、NR基地局を識別するための番号とLTE基地局を識別するための番号をそれぞれの枠内に表示するようになっている。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、NRセルアイコンとLTEセルアイコンに関連づけて、NR基地局及びLTE基地局を矩形枠によって表示することができ、表示エリアを節約することができる。また、矩形枠内に表示された番号により、全ての基地局数を容易に把握することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、図形は矩形枠を一面とする箱の形状を示し、図形は縦に積み重ねた形態で表示させるようになっている。この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、NR基地局及びLTE基地局数が増えても、NRセルアイコンとLTEセルアイコンに関連づけられる矩形枠の積み重ね段数が変わるだけ、表示エリア全体の拡張を防ぐことができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aは、4つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、4つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させ、且つLTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる送受信部3と、4つ以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく送受信部3を制御する擬似基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報、NR基地局であることを示すNRセルアイコンを2個並べて、且つLTE基地局であることを示すLTEセルアイコンを2個並べて、表示部33に表示させる表示制御部30dと、を具備している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、NRセルアイコンとLTEセルアイコンを常に2つずつ表示すればよく、当該表示エリアが、NR基地局及びLTE基地局数に応じて拡張することを回避することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aは、2つのNRセルアイコンは、NR基地局の最初の番号の基地局に対応するNRセルアイコンと、NR基地局の最後の番号の基地局に対応するNRセルアイコンであり、2つのLTEセルアイコンは、LTE基地局の最初の番号の基地局に対応するLTEセルアイコンと、LTE基地局の最後の番号の基地局に対応するLTEセルアイコンであり、2つのNRセルアイコンに関連づけて、NR通信規格を識別する情報と、NR基地局の最初と最後の番号を区切って表記し、2つのLTEセルアイコンに関連づけて、LTE通信規格を識別する情報と、LTE基地局の最初と最後の番号を区切って表記した形態で表示する構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、2つのNRセルアイコンと2つのLTEセルアイコンにそれぞれに関連づけられた、NR又はLTEの通信規格を識別する情報と、NR基地局又はLTE基地局の互いに区切られた最初と最後の番号の表記との組み合わせ表示によって、限られた表示エリア内で全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aは、表示制御部30dは、2つずつのNRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ表記する最初の基地局番号と最後の基地番号の間に、当該最初の基地局番号と最後の基地番号間の連続する基地局番号を省略したことを示す線で結んだ態様の表示を行う構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、2つのNRセルアイコンと2つのLTEセルアイコンにそれぞれに関連づけられた、NR基地局又はLTE基地局の互いに線で結ばれた最初と最後の番号の表記によって、限られた表示エリア内で全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aは、3つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、3つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させ、且つLTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる送受信部3と、3つ以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく送受信部3を制御する擬似基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報を表示部33に表示する表示制御部30dと、を具備し、表示制御部30dは、NR基地局であることを示す1つのNRセルアイコン、及びLTE基地局であることを示す1つのLTEセルアイコンを表示させ、NR基地局及びLTE基地局にそれぞれ対応する表示エリア35d、35eを有するシミュレーションモデル表示エリア33b2をさらに表示し、表示エリア35dには、1つのNRセルアイコンにNR基地局数に対応する数値が付記された態様を表示し、表示エリア35eには、1つのLTEセルアイコンにLTE基地局数に対応する数値が付記された態様を表示する構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、シミュレーションモデル表示エリア33b2における表示エリア35d、及び表示エリア35eともに1つずつのNRセルアイコン及びLTEセルアイコンにそれぞれ数値を付記した表示を行うことで表示エリアを節約することができる。また、NRセルアイコン及びLTEセルアイコンに付記された数値からそれぞれの基地局数を容易に把握することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aは、第1の通信規格であるNRと、第2の通信規格であるLTEとが混在したものである。この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、ノンスタンドアローンNR運用における端末11aの測定に適用することができ、NR及びLTEの基地局数が増えた場合でも、表示エリアを節約し、限られた表示エリア内に全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、3つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、3つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させる第1の送受信部3を備えるNR用測定装置20と、LTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる第2の送受信部3を備えるLTE用測定装置21と、3つ以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく第1の送受信部3及び第2の送受信部3を制御する模擬基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報を表示部33に表示する表示制御部30dと、を有する制御装置22を具備し、表示制御部30dでは、NR基地局であることを示す1つのNRセルアイコン、及びLTE通信規格に対応する基地局であることを示す1つのLTEセルアイコンを表示させ、NRセルアイコンに関連づけて、NR基地局の数と同じ個数の図形を配列した形態で表示し、且つLTEセルアイコンに関連づけて、LTE基地局の数と同じ個数の図形を配列した形態で表示する構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、NRセルアイコンとLTEアイコンを常に1つずつ表示すればよく、NR基地局及びLTE基地局数が増えた場合でも表示エリアを節約することができる。また、NRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ関連づけて、全ての基地局を図形によって表示することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、表示制御部30dは、図形として矩形枠を表示するとともに、矩形枠ごとに、NR基地局を識別するための番号とLTE基地局を識別するための番号をそれぞれの枠内に表示する構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、NRセルアイコンとLTEセルアイコンに関連づけて、NR基地局及びLTE基地局を矩形枠によって表示することができ、表示エリアを節約することができる。また、矩形枠内に表示された番号により、全ての基地局数を容易に把握することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、図形は矩形枠を一面とする箱の形状を示し、図形は縦に積み重ねた形態で表示させる構成を有する。この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、NR基地局及びLTE基地局数が増えても、NRセルアイコンとLTEセルアイコンに関連づけられる矩形枠の積み重ね段数が変わるだけ、表示エリア全体が拡張することを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、4つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、4つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させる第1の送受信部3を備えるNR用測定装置20と、LTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる第2の送受信部3を備えるLTE用測定装置21と、4以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく第1の送受信部3及び第2の送受信部3を制御する模擬基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報を表示部33に表示する表示制御部30dと、を有する制御装置22を具備し、NR基地局は2つ以上で、LTE基地局は2つ以上で、それぞれ番号により識別され、表示制御部30dは、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報、NRセルイコンを2個並べて、且つLTEセルアイコンを2個並べて、表示部33に表示させる構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、NRセルアイコンとLTEセルアイコンを常に2つずつ表示すればよく、当該表示エリアが、NR基地局及びLTE基地局数に応じて拡張することを回避することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、2つのNRセルアイコンは、NR基地局の最初の番号の基地局に対応するNRセルアイコンと、NR基地局の最後の番号の基地局に対応するNRセルアイコンであり、2つのLTEセルアイコンは、LTE基地局の最初の番号の基地局に対応するLTEセルアイコンと、LTE基地局の最後の番号の基地局に対応するLTEセルアイコンであり、2つのNRセルアイコンに関連づけて、NR通信規格を識別する情報と、NR基地局の最初と最後の番号を区切って表記し、2つのLTEセルアイコンに関連づけて、LTE通信規格を識別する情報と、LTE基地局の最初と最後の番号を区切って表記した形態で表示する構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、2つのNRセルアイコンと2つのLTEセルアイコンにそれぞれに関連づけられた、NR又はLTEの通信規格を識別する情報と、NR又はLTEの通信規格に対応する基地局の互いに区切られた最初と最後の番号の表記との組み合わせ表示によって、限られた表示エリア内で全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bにおいて、表示制御部30dは、2つずつのNRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ表記する最初の基地局番号と最後の基地番号の間に、当該最初の基地局番号と最後の基地番号間の連続する基地局番号を省略したことを示す線で結んだ態様の表示を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、2つのNRセルアイコンと2つのLTEセルアイコンにそれぞれに関連づけられた、NR又はLTEの通信規格に対応する基地局の互いに線で結ばれた最初と最後の番号の表記によって、限られた表示エリア内で全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、3つ以上の基地局を模擬して端末11aの試験を行うものであって、3つ以上の基地局は、NR通信規格に対応するNR基地局とLTE通信規格に対応するLTE基地局を含み、NR基地局と端末11aとの間でNR通信規格の信号を送受信させる第1の送受信部3を備えるNR用測定装置20と、LTE基地局と端末11aとの間でLTE通信規格の信号を送受信させる第2の送受信部3を備えるLTE用測定装置21と、3以上の基地局との端末11a間の通信を模擬した模擬通信動作を実行させるべく第1の送受信部3及び第2の送受信部3を制御する模擬基地局制御部4と、模擬通信動作中に端末11aとの間で送受信される信号に基づく当該端末11aの測定に関する測定関連情報を表示部33に表示する表示制御部30dと、を有する制御装置22を具備し、NR基地局及びLTE基地局にそれぞれ対応する表示エリア35d、35eを有するシミュレーションモデル表示エリア33b2をさらに表示し、NR基地局を表示する表示エリア35dには、NR基地局の数が付記されたNRセルアイコンが表示され、LTE基地局を表示する表示エリア35eには、LTE基地局の数が付記されたLTEセルアイコンが表示される構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、シミュレーションモデル表示エリア33b2における表示エリア35d、及び表示エリア35eともに1つずつのNRセルアイコン及びLTEセルアイコンにそれぞれ数値を付記した表示を行うことで表示エリアを節約することができる。また、NRセルアイコン及びLTEセルアイコンに付記された数値からそれぞれの基地局数を容易に把握することができる。
また、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、第1の通信規格であるNRと、第2の通信規格であるLTEとが混在したものである。この構成により、本実施形態に係る通信端末測定システム1Bは、ノンスタンドアローンNR運用における端末11aの測定に適用することができ、NR及びLTEの基地局数が増えた場合でも、表示エリアを節約し、限られた表示エリア内に全ての基地局を画像表示することができる。
また、本実施形態に係る測定関連情報表示方法は、NR通信規格とLTE通信規格に対応する基地局をそれぞれ含む3つ以上の基地局を模擬して端末11aの測定に関する測定関連情報を表示する測定関連情報表示方法であって、NR通信規格に対応するNR基地局及びLTE通信規格に対応するLTE基地局の組み合わせの設定を受け付ける受付ステップS34と、受付ステップS43で受け付けたNR基地局及びLTE基地局の組み合わせに基づいて、所定サイズの接続状態表示エリア33a2内に、NR基地局であることを示す1つのNRセルアイコン、及びLTE基地局であることを示す1つのLTEセルアイコンを含み、NRセルアイコンとLTEセルアイコンのそれぞれに関連づけて、NR基地局数とLTE基地局数とにそれぞれ対応する数の図形を並べた形態で表示する表示制御ステップS44と、を含んで構成されている。
この構成により、本実施形態に係る測定関連情報表示方法は、表示制御ステップS44において、NRセルアイコンとLTEセルアイコンを常に1つずつ表示すればよく、NR基地局及びLTE基地局数が増えた場合でも表示エリアを節約することができる。また、NRセルアイコンとLTEセルアイコンにそれぞれ関連づけて、全ての基地局を図形によって表示することができる。
本実施形態は、5GNRとLTEが混在した運用形態を例示したが、LTEとLTE以前、あるいは将来5GNRと次の通信規格との運用形態となった場合にも適用可能である。