JP7363077B2 - 検査用装着体 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用装着体に関する。
乳がんの検査方法として、マイクロ波を用いたマンモグラフィーが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、検査対象である乳房を圧迫する必要がないため、被検者は検査時に痛みを感じることがない。また、マイクロ波を用いたマンモグラフィーではX線を用いないため、被検者が被爆しない。
国際公開第2017/057524号
ところで、マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、プローブを用いて乳房をスキャンすることによって三次元画像を生成する。そして、生成された三次元画像に基づいて、乳がんに対する罹患の有無を診断する。被検者の乳房に基づくより正確な三次元画像を生成するためには、1スキャンごとに特定の距離をプローブによってスキャンし、かつ、スキャンの漏れや重複がないように乳房をスキャンすることが求められる。しかしながら、プローブのスキャンは検査実施者によって手動で行われるため、スキャンした距離のばらつきや、スキャンの漏れや重複が生じてしまう。結果として、三次元画像の精度が低下することによって、画像診断の精度も低下してしまう。
なお、こうした事項は、マイクロ波を用いたマンモグラフィーに限らず、マイクロ波を用いて他の検査対象の画像診断を行う場合にも共通する。
本発明は、画像診断の精度を高めることを可能とした検査用装着体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための検査用装着体は、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用装着体であって、被験者に着用される表示部であって、検査対象におけるスキャンの指標を表示することが可能であって、前記検査対象の形状に追従した変形を可能に構成されたシート状を有し、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である表示部と、前記被検者によって着用されて前記表示部を前記検査対象に位置決めする被着用部と、を備える。
上記構成によれば、表示部に表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように検査実施者を促すことを可能にするため、検査対象に対するスキャンの精度を高めることが可能である。しかも、表示部は、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
上記検査用装着体において、前記被着用部は、伸縮性を有してもよい。上記構成によれば、検査用装着体が被検者によって着用された場合に、表示部に接続された被着用部が伸張するため、被着用部が、表示部を引き延ばす方向に向けた力を表示部に作用させる。これにより、表示部が検査対象の形状に沿って検査対象に位置しやすくなる。結果として、検査対象の形状に起因して表示部に皺が生じることが抑えられる。
上記検査用装着体において、前記表示部は、JIS K7361-1に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含んでもよい。上記構成によれば、全光線透過率が30%以上である部分を介して検査対象の表面における状態を把握することが可能である。
上記検査用装着体において、前記表示部および前記被着用部は、一体の織物または編物であり、弾性繊維を含んでもよい。上記構成によれば、検査用装着体の全体が弾性を有するため、表示部および被着用部が、検査対象の大きさや形状に応じて伸縮やすくなる。結果として、検査対象の形状に起因して表示部に皺が生じることが抑えられる。
上記検査用装着体において、前記弾性繊維は、ポリウレタン系弾性繊維を含んでもよい。上記構成によれば、伸縮性の高い検査用装着体を得ることが可能である。
上記検査用装着体において、前記表示部は、前記指標である座標グリッドを有してもよい。上記構成によれば、表示部が座標グリッドを有するため、表示部に指標を表示させるための処理や器具が不要である。
上記検査用装着体において、前記座標グリッドは、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と直交する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含み、前記複数のグリッド線は、第1の色を有する第1グリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色を有する第2グリッド線とを含み、前記スキャン方向と直交する方向において、前記第1グリッド線と前記第2グリッド線とが交互に並んでもよい。
上記構成によれば、検査実施者がスキャン方向に沿ってプローブをスキャンする際に、第1グリッド線に沿ったスキャンと、第2グリッド線に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線を複数回スキャンしたり、あるグリッド線のスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、上記構成によれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
上記検査用装着体において、前記座標グリッドにおいて所定の座標を示す標識をさらに備えてもよい。上記構成によれば、検査用装着体の使用時に、検査対象の特定の位置に標識が示す座標を重ねることができる。
本発明によれば、画像診断の精度を高めることが可能である。
第1実施形態における検査用装着体の構造を示す平面図。 図1が示す検査用装着体が備える座標グリッドを拡大して示す平面図。 第1実施形態の検査用装着体を被検者が装着した状態を示す斜視図。 第2実施形態における検査用装着体の構造を示す平面図。 第2実施形態の検査用装着体を被検者が着用した状態を示す斜視図。
[第1実施形態]
図1から図3を参照して、検査用装着体の第1実施形態を説明する。以下では、検査用装着体の構成、および、検査用装着体の装着方法を説明する。
[検査用装着体の構成]
図1および図2を参照して、検査用装着体の構成を説明する。検査用装着体は、マイクロ波を用いた画像診断の一例であるマンモグラフィーに用いられる検査用装着体である。マンモグラフィーにおける検査対象は、被検者の乳房である。
図1が示すように、検査用装着体10は、表示部11と被着用部12とを備えている。表示部11は、被検者に着用され、乳房におけるスキャンの指標を表示することが可能である。表示部11は、乳房の形状に追従した変形を可能に構成されたシート状を有している。表示部11において、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である。被着用部12は、被検者によって着用されて表示部11を乳房に位置決めする。
検査用装着体10によれば、表示部11に表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように医師や検査技師などの検査実施者を促すことを可能にする。そのため、乳房に対するスキャンの精度を高めることが可能である。しかも、表示部11は、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
マイクロ波の透過率Tは、以下の式によって算出される。
透過率T=(測定強度μ/基準強度μ)×100
基準強度μは、2GHzのマイクロ波を発振する発信機と、マイクロ波の受信機とを接触させた状態で測定したマイクロ波の強度(mW/cm)である。測定強度μは、基準強度μを測定したときと同一の発信機と受信機との間に検査用装着体10を挟んだ状態で測定したマイクロ波の強度(mW/cm)である。
表示部11は、指標の一例である座標グリッド13を有している。表示部11が座標グリッド13を有するため、表示部11に指標を表示させるための処理や器具が不要である。また、検査実施者は、座標グリッド13に沿ってプローブをスキャンさせることが可能である。そのため、検査実施者がプローブをスキャンさせる距離を一定の距離に維持することが可能である。
表示部11の厚さは、5μm以上1500μm以下であることが好ましい。表示部11では、表示部11の厚さに対して表示部11の面積が大幅に大きい。本実施形態において、表示部11は、例えば四角形状を有している。表示部11は、表示部11の四隅に、被着用部12が接続される接続部11aを有している。表示部11において、乳房に接する面が裏面11Rであり、裏面11Rとは反対側の面が表面11Fである。接続部11aは、例えば表示部11の裏面11Rに接続されている。座標グリッド13は、表面11Fに位置してもよいし、裏面11Rに位置してもよい。座標グリッド13が裏面11Rに位置する場合には、表示部11には、表示部11を介した座標グリッド13の表示が可能な透過性が求められる。
各接続部11aは、表示部11において、座標グリッド13よりも外側に位置することが好ましい。接続部11aは、表示部11に対して被着用部12が接続される部分であることから、表示部11の裏面11Rにおいて、表示部11の厚さには、接続部11aと接続部11a以外の部分との境界において段差が形成される。プローブは、座標グリッド13に沿ってスキャンされるため、座標グリッド13が位置する領域内に接続部11aが配置される場合には、プローブが上述した段差上をスキャンされる。接続部11aが座標グリッド13の外側に位置することによって、プローブが段差上をスキャンされないため、プローブによるスキャンの結果物である画像の精度を高めることができる。
被着用部12は、伸縮性を有する。検査用装着体10が被検者によって着用された場合に、表示部11に接続された被着用部12が伸張する。そのため、被着用部12が、表示部11を引き延ばす方向に向けた力を表示部11に作用させる。これにより、表示部11が乳房の形状に沿って乳房に位置しやすくなる。結果として、乳房の形状に起因して表示部11に皺が生じることが抑えられる。また、被着用部12の伸張によって、表示部11が乳房に押し付けられる。これにより、被検者が動いた際に乳房の形状が変わることや、プローブによって乳房がスキャンされることによって、乳房の形状が変わることが抑えられる。
本実施形態では、被着用部12は、一対の第1バンド12aと、一対の第2バンド12bとを有している。表示部11の四隅に位置する接続部11aには、互いに異なる1つのバンド12a,12bが接続されている。各バンド12a,12bは、表示部11の裏面11Rにおいて表示部11に接続されている。なお、各バンド12a,12bは、表示部11の表面11Fにおいて表示部11に接続されてもよいが、バンド12a,12bがプローブによるスキャンの妨げになることを抑える上では、各バンド12a,12bは、表示部11の裏面11Rにおいて表示部11に接続されることが好ましい。各バンド12a,12bは帯状を有し、当該バンド12a,12bが接続された表示部11の角部から対角方向に延びている。
各バンド12a,12bは、表示部11に対して接着剤によって接続されてもよい。あるいは、各バンド12a,12bは、表示部11に対して糸を用いて縫い付けられることによって、表示部11に接続されてもよい。あるいは、各バンド12a,12bは、熱融着によって表示部11に接続されてもよい。
各第1バンド12aは、結合部12a1を有している。結合部12a1は、第1バンド12aのなかで、接続部11aに接続された端部とは反対側の端部に位置している。一方の第1バンド12aは、結合部12a1によって他方の第1バンド12aに結合することが可能である。また、一方の第1バンド12aは、結合部12a1間での結合を解除することによって、他方の第1バンド12aとの結合を解除することが可能である。一対の結合部12a1は、例えば面ファスナーである。この場合には、一方の結合部12a1が複数のループを備え、かつ、他方の結合部12a1が複数のフックを備えている。
各第2バンド12bは、結合部12b1を有している。結合部12b1は、第2バンド12bのなかで、接続部11aに接続された端部とは反対側の端部に位置している。一方の第2バンド12bは、結合部12b1によって他方の第2バンド12bに結合することが可能である。また、一方の第2バンド12bは、結合部12b1間での結合を解除することによって、他方の第2バンド12bとの結合を解除することが可能である。一対の結合部12b1は、例えば面ファスナーである。この場合には、一方の結合部12b1が複数のループを備え、かつ、他方の結合部12b1が複数のフックを備えている。
表示部11は、JIS K7361-1に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含む。これにより、表示部11のなかで全光線透過率が30%以上である部分を介して乳房の表面における状態を把握することが可能である。本実施形態では、表示部11のなかで、座標グリッド13以外の部分における全光線透過率が30%以上である透過部である。そのため、乳房に位置するほくろやしみの位置を、透過部を介して目視やカメラによって特定することが可能である。乳房におけるほくろやしみの位置は変わらないため、乳房における病巣の位置を特定する上で、乳房におけるほくろやしみの位置は重要である。
検査用装着体10は、織物または編物であり、弾性繊維を含んでいる。これにより、検査用装着体10が伸縮性を有することが可能である。そのため、表示部11を含む検査用装着体10の全体が、乳房の形状に沿って乳房に位置しやすくなる。結果として、乳房の形状に起因して表示部11に皺が生じることが抑えられる。弾性繊維は、ポリウレタン系弾性繊維を含むことができる。これにより、伸縮性の高い検査用装着体10を得ることが可能である。ポリウレタン系弾性繊維は、例えばスパンデックスである。
表示部11を形成する繊維と、被着用部12を形成する繊維とは互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。表示部11を形成する繊維と、被着用部12を形成する繊維とが互いに異なる場合には、表示部11でのマイクロ波の透過および座標グリッド13の表示に適した繊維と、被着用部12の着用に適した繊維とを各別に選択することが可能である。
以下、図2を参照して座標グリッド13をより詳しく説明する。なお、図2では、図示および説明の便宜上、図1に比べて、座標グリッド13が有する格子の数が少ない。
図2が示すように、座標グリッド13は、複数のグリッド線13Aを含んでいる。各グリッド線13Aは、スキャン方向DSに沿って延び、かつ、複数のグリッド線13Aは、スキャン方向DSと直交する配列方向DAに沿って並んでいる。本実施形態において、紙面の左右方向がスキャン方向DSである。スキャン方向DSは、検査実施者がプローブを用いて検査対象をスキャンする方向である。また、本実施形態において、配列方向DAは、紙面の上下方向である。配列方向DAにおいて、第1の色の第1グリッド線13A1と、第1の色とは異なる第2の色の第2グリッド線13A2とが交互に並んでいる。
検査実施者がスキャン方向DSに沿ってプローブをスキャンする際に、第1グリッド線13A1に沿ったスキャンと、第2グリッド線13A2に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線13Aを複数回スキャンしたり、あるグリッド線13Aのスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、グリッド線13Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
第1グリッド線13A1は、例えば赤色であってよく、第2グリッド線13A2は、例えば青色であってよい。なお、第1グリッド線13A1の色である第1の色と、第2グリッド線13A2の色である第2の色とは、赤色と青色とに限らず、互いに異なる色であれば任意に設定することが可能である。
座標グリッド13は、配列方向DAに沿って延び、かつ、スキャン方向DSに沿って並ぶ複数のグリッド線13Bをさらに含んでいる。表示部11が広がる平面と対向する方向から見て、複数のグリッド線13Bは、上述した複数のグリッド線13Aとともに正方格子を形成している。各グリッド線13Bにおいて、第1区分13B1と第2区分13B2とが交互に並んでいる。配列方向DAにおいて、1本の第1グリッド線13A1と1本の第2グリッド線13A2とによって挟まれる区画ごとに、第1区分13B1と第2区分13B2とが区切られている。第1区分13B1は、第1グリッド線13A1と同様、第1の色を有している。第2区分13B2は、第2グリッド線13A2と同様、第2の色を有している。
座標グリッド13は、インキを用いた印刷によって表示部11の表面11Fに形成される。座標グリッド13は、表示部11が織物である場合には、表示部11の形成時に、染色された繊維を用いて表示部11に織り込まれてもよい。また、座標グリッド13は、表示部11が編物である場合には、表示部11の形成時に、染色された繊維を用いて表示部11に編み込まれてもよい。また、座標グリッド13は、表示部11が有する凹部や凸部によって形成されてもよい。
検査用装着体10は、座標グリッド13における所定の位置を示す標識14をさらに備えている。標識14によれば、検査用装着体10の使用時に、乳房の特定の位置に標識14が示す座標を重ねることができる。本実施形態では、所定の位置は、座標グリッド13の中央部である。標識14は、座標グリッド13の中央部に位置する円状の点である。標識14の形状は、円状に限らず、任意に設定することが可能である。また、標識14は、互いに離間した複数の部分によって形成されてもよい。さらには、標識14は、座標グリッド13の中央部を示していれば、座標グリッド13の中央部からずれた位置に配置されてもよい。標識14は、座標グリッド13と同様、印刷によって表示部11の表面11Fに形成されてもよいし、織り込みや編み込みによって表示部11に形成されてもよい。
本実施形態によれば、標識14が乳房の乳頭部に位置するように被検者が検査用装着体10を装着することによって、乳頭部の周方向における全体に座標グリッド13を位置させることが可能である。これにより、乳頭部の周方向における全体を検査実施者にスキャンさせることが可能である。
[検査用装着体の装着方法]
図3を参照して、検査用装着体10の装着方法を説明する。
図3が示すように、被検者Sが検査用装着体10を装着する場合には、まず、被検者Sは、一対の第1バンド12aまたは一対の第2バンド12bを選択する。次いで、被検者Sは、選択した一対のバンドにおける各バンドを当該バンド以外のバンドから離れる方向に引き延ばす。そして、被検者Sは、一方のバンドが有する結合部と他方のバンドが有する結合部とを互いに結合させる。
そして、被検者Sは、結合前の一対のバンドにおいて、各バンドを当該バンド以外のバンドから離れる方向に引き延ばす。そして、被検者Sは、一方のバンドが有する結合部と他方のバンドが有する結合部とを互いに結合させる。これにより、被検者Sは被着用部12を装着し、結果として、表示部11を乳房Bに位置決めすることができる。この際に、被検者Sは、標識14が乳頭部上に位置するように検査用装着体10を装着することが好ましい。
上述したように、表示部11と各バンド12a,12bとの接続部11aは、表示部11の四隅に位置し、かつ、各バンド12a,12bは表示部11の対角方向に沿って延びている。そのため、被検者Sによって被着用部12が着用されることにより、表示部11の四隅が、表示部11の対角方向に沿って表示部11の中心から離れる方向に引き延ばされる。これにより、表示部11内において、表示部11を引き延ばす力の偏りが生じにくい。結果として、着用後の表示部11が、着用前の表示部11が有する形状をほぼ維持した状態で、被着用部12によって引き延ばされる。
被検者Sは、検査用装着体10を被検者Sの右乳房に位置させてもよいし、左乳房に位置させてもよい。言い換えれば、検査用装着体10は、被検者Sの左乳房の診断と右乳房の診断との両方に使用されることが可能である。
なお、被検者Sによる検査用装着体10の装着は、上述したように被検者Sによって行われてもよいし、検査実施者によって行われてもよい。
なお、被検者Sが検査用装着体10を装着する前に、被検者Sの乳頭部に乳頭部を保護するシールを貼り付けてもよい。乳頭部の保護シールによれば、乳頭部が保護シールによって覆われることによって、検査用装着体10において乳頭部を覆う部分に段差が生じることが抑えられる。これにより、乳頭部に保護シールを貼り付けない場合に比べて、プローブによる乳房のスキャンをより円滑に行うことが可能である。
また、被検者Sが検査用装着体10を装着する前に、検査用装着体10を介して被検者Sの乳頭部の位置を特定することが可能なシールを、被検者Sの乳頭部に貼り付けてもよい。また、検査用装着体10には、被検者Sが検査用装着体10を着用した後に、被検者Sの乳頭部を示すためのシールが貼り付けられたり、印字が行われたりしてもよい。これらの場合には、検査実施者がプローブによって乳房をスキャンする際に、被検者Sの乳頭部を避けてプローブのスキャンを行うことが可能である。これにより、乳頭部がプローブによってスキャンされることによって、三次元画像の精度が低くなることが抑えられる。
以上説明したように、検査用装着体の第1実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)表示部11に表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように検査実施者を促すことを可能にする。しかも、表示部11は、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
(2)表示部11が座標グリッド13を有するため、表示部11に指標を表示させるための処理や器具が不要である。
(3)被着用部12が、表示部11を引き延ばす方向に向けた力を表示部11に作用させる。これにより、表示部11が乳房Bの形状に沿って乳房Bに位置しやすくなる。結果として、乳房Bの形状に起因して表示部11に皺が生じることが抑えられる。
(4)表示部11のなかで全光線透過率が30%以上である部分を介して乳房Bの表面における状態を把握することが可能である。
(5)検査用装着体10が伸縮性を有することが可能である。そのため、表示部11を含む検査用装着体10の全体が、乳房Bの形状に沿って乳房Bに位置しやすくなる。結果として、乳房Bの形状に起因して表示部11に皺が生じることが抑えられる。
(6)弾性繊維がポリウレタン系弾性繊維を含むことによって、伸縮性の高い検査用装着体を得ることが可能である。
(7)グリッド線13Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
(8)検査用装着体10の使用時に、乳房Bの特定の位置に標識14が示す座標を重ねることができる。
[第2実施形態]
図4および図5を参照して、検査用装着体の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比べて、表示部の形状、および、被着用部の形状が主に異なっている。そのため以下では、第2実施形態における第1実施形態との相違点を詳しく説明する一方で、第2実施形態において第1実施形態と共通する構成には、第1実施形態と同じ符号を付すことによって、当該構成の詳しい説明を省略する。また以下では、検査用装着体の構成、および、検査用装着体の着用方法を説明する。
[検査用装着体の構成]
図4を参照して、検査用装着体の構成を説明する。
図4が示すように、検査用装着体20は、ブラジャー型の検査用装着体である。検査用装着体20は、筒状を有している。検査用装着体20は、2つの筒端の一方に首用開口部20Nを有し、他方に胸部用開口部20Bを有している。検査用装着体20が被検者に着用された場合に、首用開口部20Nに被検者の首が通され、かつ、胸部用開口部20Bに、被検者の胸部のなかで乳房よりも下肢寄りの部分が通される。検査用装着体20は、右腕用開口部20Rと左腕用開口部20Lとをさらに備えている。右腕用開口部20Rと左腕用開口部20Lとは、首用開口部20Nと胸部用開口部20Bとが並ぶ方向とほぼ直交する方向に沿って並んでいる。検査用装着体20が被検者に着用された場合に、右腕用開口部20Rに被検者の右腕が通され、かつ、左腕用開口部20Lに被検者の左腕が通される。
検査用装着体20において、検査用装着体20の一部が表示部21であり、検査用装着体20における表示部21以外の部分が被着用部22である。被着用部22は、表示部21に連続している。表示部21および被着用部22は、一体の織物または編物であり、弾性繊維を含んでいる。これにより、検査用装着体20の全体が弾性を有するため、表示部21および被着用部22が、乳房の大きさや形状に応じて伸縮しやすくなる。結果として、乳房の形状に起因して表示部21に皺が生じることが抑えられる。
表示部21を形成する繊維と、被着用部22を形成する繊維とは、互いに同じ繊維であってもよいし、互いに異なる繊維であってもよい。本実施形態では、表示部21を形成する繊維と、被着用部22を形成する繊維とが、互い同じである。これにより、繊維を織るあるいは編むことによって、表示部21と被着用部22とを連続して形成することが容易である。
検査用装着体20は前身頃20FRと後身頃20RRとによって形成されている。前身頃20FRは、被検者の脇よりも胸部寄りの部分を覆う部分であり、後身頃20RRは、被検者の脇よりも背中寄りの部分を覆う部分である。表示部21は、前身頃20FRの一部であり、被着用部22は、前身頃20FRの残りの一部と、後身頃20RRとから形成されている。
表示部21は、被検者に着用された状態で、被検者の右胸と左胸との両方を覆うことが可能な形状および大きさを有している。表示部21は、右領域21Rと左領域21Lとを含んでいる。右領域21Rは、検査用装着体20が被検者に着用された場合に被検者の右乳房に位置する領域である。左領域21Lは、検査用装着体20が被検者に着用された場合に被検者の左乳房に位置する領域である。各領域21R,21Lには、座標グリッド13が1つずつ位置している。なお、本実施形態の検査用装着体20は、第1実施形態の検査用装着体とは異なり、標識14を有しないが、標識14を有してもよい。このように、検査用装着体20によれば、被検者が1つの検査用装着体20を着用するだけで、被検者の右乳房および左乳房の両方に表示部21を位置させることが可能である。そのため、検査用装着体が一方の乳房のみを覆う形状を有する場合に比べて、検査用装着体を2つ着用したり、検査用装着体を一方の乳房から他方の乳房に付け替えたりする手間を省くことが可能である。
被着用部22は、上述した4つの開口部20B,20N,20R,20Lを区画する筒状を有している。被着用部22は、検査用装着体20が被検者に着用された場合に、被検者の肩部、背中、および、胸部に密着することによって、表示部21を被検者の右乳房および左乳房の両方に位置決めする。
[検査用装着体の着用方法]
図5を参照して、検査用装着体20の着用方法を説明する。
図5が示すように、被検者Sが検査用装着体20を着用する場合には、まず、被検者Sは、検査用装着体20の直径が拡がるように、検査用装着体20を引き延ばす。次いで、被検者Sは、被検者Sの首SNを胸部用開口部20Bと首用開口部20Nとに順に通すことによって、胸部用開口部20Bを自身の胸部SBに位置させ、かつ、首用開口部20N内に自身の首SNを位置させる。そして、被検者Sは、右腕用開口部20Rに自身の右腕SRを通し、かつ、左腕用開口部20Lに自身の左腕SLを通す。これにより、被検者Sは、右領域21Rに位置する座標グリッド13を右乳房BRに位置させ、かつ、左領域21Lに位置する座標グリッド13を左乳房BLに位置させた状態で、検査用装着体20を着用することが可能である。
以上説明したように、検査用装着体の第2実施形態によれば、上述した(1)から(7)の効果に加えて、以下に記載の効果を得ることができる。
(9)検査用装着体20の全体が弾性を有するため、表示部21および被着用部22が、乳房Bの大きさや形状に応じて伸縮しやすくなる。結果として、乳房Bの形状に起因して表示部11に皺が生じることが抑えられる。
(10)被検者Sが1つの検査用装着体20を着用するだけで、被検者Sの右乳房BRおよび左乳房BLの両方に表示部21を位置させることが可能である。
[試験例]
表1を参照して試験例を説明する。
[試験例1]
混用率が綿97質量%かつポリウレタン3質量%であり、830μmの厚さを有したトレーナーを試験例1の検査用装着体として準備した。
[試験例2]
混用率が綿100質量%であり、437μmの厚さを有したTシャツを試験例2の検査用装着体として準備した。
[試験例3]
混用率がポリエステル90質量%かつポリウレタン10質量%であり、345μmの厚さを有したTシャツを試験例3の検査用装着体として準備した。
[試験例4]
混用率がポリエステル85質量%かつポリウレタン15質量%であり、417μmの厚さを有したTシャツを試験例4の検査用装着体として準備した。
[試験例5]
混用率が85質量%かつ麻15質量%であり、275μmの厚さを有したシャツを試験例5の検査用装着体として準備した。
[試験例6]
混用率がポリエステル55質量%かつ綿45質量%であり、205μmの厚さを有したシャツを試験例6の検査用装着体として準備した。
[試験例7]
混用率がポリエステル95質量%かつポリウレタン5質量%であり、281μmの厚さを有した水着を試験例7の検査用装着体として準備した。
[試験例8]
混用率がポリエステル95質量%かつポリウレタン5質量%であり、687μmの厚さを有したメッシュ状のシャツを試験例8の検査用装着体として準備した。
[試験例9]
混用率がポリエステル100質量%であり、228μmの厚さを有したシャツを試験例9の検査用装着体として準備した。
[試験例10]
混用率がアクリル85質量%かつウール15質量%であり、1477μmの厚さを有したセーターを試験例10の検査用装着体として準備した。
[試験例11]
混用率がアクリル100質量%であり、1285μmの厚さを有したセーターを試験例11の検査用装着体として準備した。
[試験例12]
芯糸がポリウレタン製であり、巻糸がナイロン製であるシングルカバーリングヤーンによって形成され、180μmの厚さを有したストッキングを試験例12の検査用装着体として準備した。
[試験例13]
混用率がナイロン70質量%かつポリウレタン30質量%であり、460μmの厚さを有したアンダーウェアを試験例13の検査用装着体として準備した。
[評価方法]
[基準強度μの測定]
2GHzのマイクロ波を発振する発信機と、マイクロ波を受信する受信機((株)エムケー・サイエンティフック、DT-2G)を準備した。発信機に受信機の受信部を接触させた状態で、30秒間マイクロ波の強度を測定した。30秒間の測定における最大値をマイクロ波の強度とした。同一の測定を三回行い、各回におけるマイクロ波強度の平均値を基準強度μとした算出した。基準強度μは、1.85mW/cmであった。
[測定強度μの測定]
受信機(同上)の全体を各試験例の検査用装着体によって包んだ状態で、発信機と受信機の受信部とを接触させることによって、各試験例について測定強度μを測定した。測定強度μの測定は、基準強度μと同一の方法によって行った。
[評価結果]
各試験例の検査用装着体について、測定強度μの測定結果は、以下の表1に示す通りであった。
表1が示すように、試験例1の測定強度μが1.35mW/cmであり、試験例2の測定強度μが1.33mW/cmであり、試験例3の測定強度μが1.62mW/cmであることが認められた。また、試験例4の測定強度μが1.51mW/cmであり、試験例5の測定結果μが1.35mW/cmであり、試験例6の測定強度μが1.73mW/cmであることが認められた。また、試験例7の測定強度μが1.78mW/cmであり、試験例8の測定強度μが1.29mW/cmであり、試験例9の測定強度μが1.66mW/cmであることが認められた。また、試験例10の測定強度μが0.88mW/cmであり、試験例11の測定強度μが1.15mW/cmであり、試験例12の測定強度μが1.79mW/cmであり、試験例13の測定強度μが1.29mW/cmであることが認められた。
基準強度μと各試験例の測定強度μとに基づき各試験例におけるマイクロ波の透過率を算出したところ、表1に示す通りであった。すなわち、表1が示すように、試験例1の透過率が73%であり、試験例2の透過率が72%であり、試験例3の透過率が88%であることが認められた。また、試験例4の透過率が82%であり、試験例5の透過率が73%であり、試験例6の透過率が94%であることが認められた。また、試験例7の透過率が97%であり、試験例8の透過率が70%であり、試験例9の透過率が90%であることが認められた。また、試験例10の透過率が47%であり、試験例11の透過率が62%であり、試験例12の透過率が97%であり、試験例13の透過率が70%であることが認められた。
各試験例の検査用装着体を介してプローブによって乳房をスキャンした場合に、乳房の診断が可能な3次元画像を生成することが可能であるか否かを確認した。試験例1から試験例9、試験例12、および、試験例13の各々の検査用装着体によれば、3次元画像を生成することが可能であることが認められた。これに対して、試験例10および試験例11の各々の検査用装着体によれば、3次元画像を生成することができないことが認められた。このように、検査用装着体におけるマイクロ波の透過率が70%以上であることによって、乳房の診断に用いることが可能な3次元画像を形成することが可能であることが認められた。
[装着性の評価]
[評価方法]
各試験例の検査用装着体のなかで、縫い目を有しない面を乳癌触診訓練用モデル((株)タナック製)の乳房に押し当て、当該面を上下および左右から引っ張った状態で検査用装着体を乳房に固定した。この際における検査用装着体の状態を以下の4段階で評価した。なお、以下の4段階のうち、いずれの評価結果に当てはまる検査用装着体であっても、マンモグラフィーに用いることは可能である。
◎ 曲面への追従性がよく、皺が発生しない
○ 曲面への追従性がよく、皺が発生しないが、少し伸びにくい
△ 乳房の形状に追従した変形が可能ではあるが屈曲部の近傍にのみ皺が生じるため、それ以外の部分に対する診断は可能
× 乳房の形状に追従した変形が可能ではあるが曲面を覆う部分の全体に皺が生じるため、乳房における平坦部での診断は可能
[評価結果]
各試験例の検査用装着体について、装着性の評価結果は、以下の表1に示す通りであった。
表1が示すように、試験例1,3,4,7,8,12,13の検査用装着体における装着性が「◎」であり、試験例2,9,10,11の検査用装着体における装着性が「△」であり、試験例5,6の検査用装着体における装着性が「×」であることが認められた。こうした結果から、弾性繊維であるポリウレタン系繊維を含む検査用装着体によれば、検査用装着体の装着性を高めることが可能であるといえる。
Figure 0007363077000001
[変更例]
上述した各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[表示部]
・各実施形態において、表示部11,21のなかで、座標グリッド13以外の部分における全光線透過率が30%未満であってもよい。この場合であっても、表示部11におけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、表示部11,21を介したスキャンによって、乳房Bの三次元画像を生成することは可能である。また、座標グリッド13における全光線透過率が30%以上であってもよい。この場合には、座標グリッド13を介して乳房Bの表面における状態を把握することが可能である。
・表示部11,21は、座標グリッド13に例示されるような指標を有しなくてもよい。この場合には、表示部11は、各種の投影法などによって指標を表示することが可能であればよい。この場合にも、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。
・第1実施形態において、表示部11は、四角形状以外の形状を有してもよい。表示部11は、例えば、楕円形状、円形状、および、三角形状などの形状を有してもよい。
・第2実施形態において、表示部21は、右乳房用の右部分と左乳房用の左部分とから形成され、右部分と左部分とが互いから離間していてもよい。この場合には、右部分と左部分との間に被着用部22の一部が位置することが可能である。
[被着用部]
・第1実施形態において、4本のバンドのうち、表示部11の右上隅に接続されたバンド、および、表示部11の左上隅に接続されたバンドは、表示部11の対角方向に沿って延びる一方で、表示部11の右下隅に接続されたバンド、および、表示部11の左下隅に接続されたバンドは、左右方向に沿って延びてもよい。この場合には、対角方向に沿って延びる2本のバンドが対を形成し、かつ、左右方向に沿って延びる2本のバンドが対を形成する。被検者Sは、例えば、対角方向に沿って延びる各バンドを自身の首に回すように引き延ばした状態で結合させ、かつ、左右方向に沿って延びる各バンドを自身の胸部から背中に向けて引き延ばした状態で結合させることによって、被着用部を着用することができる。
・第1実施形態において、4本のバンドは、互いに平行な方向に沿って延びるように表示部11の四隅に接続されてもよい。この場合には、2本のバンドを同一直線上に位置させ、かつ、他の2本のバンドを当該直線と平行な同一直線上に位置させることができる。また、この場合には、同一直線上に位置する2本のバンドが対を形成し、対を形成するバンド同士を互いに結合させることができる。こうした被着用部によれば、被検者Sは、表示部11が位置する乳房よりも背中寄りの位置において、一対のバンドを互いに結合させることによって、被着用部を着用することが可能である。
・第1実施形態において、被着用部12は、一対の第1バンド12a、または、一対の第2バンド12bのみから形成されてもよい。この場合であっても、一方のバンドが有する結合部を他方のバンドが有する結合部に結合させることによって、被検者Sは、被着用部12を着用することが可能である。
・被着用部12,22および表示部11,21は、表示部11,21を乳房Bに位置させることが可能であれば、伸縮性を有しなくてもよい。
[座標グリッド]
・座標グリッド13は、さらに位置標識を含んでもよい。本実施形態において、位置標識は、座標グリッド13上における位置を特定するために用いられる標識である。位置標識は、例えば数字や文字であってよい。座標グリッド13が位置標識を含む場合には、検査実施者が位置標識を参照することによって、検査の精度がさらに向上する可能性がある。また、乳房Bに病巣が発見された場合には、乳房Bにおける病巣の位置を特定するために、位置標識を用いることができる。
・全てのグリッド線13Aは、同一の色を有してもよい。この場合であっても、グリッド線13Aは、プローブによるスキャンの方向を案内することは可能である。
・座標グリッド13は正方格子以外の形状を有してもよい。例えば、座標グリッド13は、互いに異なる直径を有した複数の同心円から形成された極座標に対応する形状を有してもよい。
・表示部11は、座標グリッド13に限らず、1つの方向に沿って延びる形状などの他の形状を有したスキャンの指標や、数字や文字による指標を有してもよい。スキャンの指標は、例えば、プローブによってスキャンすべき位置を案内したり、スキャンの方向を案内したりすることが可能なものであればよい。
[標識]
・第1実施形態の検査用装着体10において、標識14は省略されてもよい。この場合であっても、表示部11が座標グリッド13を有していれば、乳房Bに対する座標グリッド13の位置を調整することによって、乳頭部の周方向における全体がスキャンされるように、乳房Bに対して表示部11,21を位置させることは可能である。
[検査用装着体]
・検査用装着体10,20は、ポリウレタン系弾性繊維以外の弾性繊維を含んでもよい。ポリウレタン系弾性繊維以外の弾性繊維は、例えば、ポリエステル系弾性繊維、および、ポリオレフィン系弾性繊維であってよい。また、検査用装着体10,20は、弾性繊維を含まなくてもよい。
・検査用装着体10,20は、織物でなくてもよいし、編物でなくてもよい。この場合には、検査用装着体10,20は、例えば、不織布、および、紙などから形成されてよい。
・第1実施形態の検査用装着体10において、表示部11と被着用部12とは一体に成形されてもよい。検査用装着体10が織物または編物である場合には、表示部11と被着用部12とを連続して織る、あるいは、連続して編むことによって、表示部11と被着用部12とを一体に成形することが可能である。
[検査対象]
・検査対象は、乳房に限らず人体における他の部位でもよい。すなわち、検査用装着体10は、マンモグラフィーに限らず他の画像診断に用いられてもよい。
10,20…検査用装着体、11,21…表示部、11a…接続部、11F…表面、11R…裏面、12,22…被着用部、12a…第1バンド、12a1,12b1…結合部、12b…第2バンド、13…座標グリッド、13A…グリッド線、13A1…第1グリッド線、13A2…第2グリッド線、13B…グリッド線、13B1…第1区分、13B2…第2区分、14…標識、20B…胸部用開口部、20FR…前身頃、20L…左腕用開口部、20N…首用開口部、20R…右腕用開口部、20RR…後身頃、21L…左領域、21R…右領域。

Claims (8)

  1. マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用装着体であって、
    被検者に着用される表示部であって、検査対象におけるスキャンの指標を表示することが可能であって、前記検査対象の形状に追従した変形を可能に構成されたシート状を有し、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である表示部と、
    前記被検者によって着用されて前記表示部を前記検査対象に位置決めする被着用部と、を備え
    前記表示部は、前記検査対象に接する裏面と、前記裏面とは反対側の表面とを含み、
    前記被着用部は、前記表示部の前記裏面であって、前記表示部のうち前記指標が表示される領域外において前記表示部に接続される
    検査用装着体。
  2. 前記被着用部は、一対の第1バンドと、一対の第2バンドとを含み、
    前記一対の第1バンドは、第1直線上に位置し、
    前記一対の第2バンドは、第2直線上に位置し、かつ、前記第2直線は前記第1直線に交差し、
    一方の前記第1バンドが他方の前記第1バンドに結合し、かつ、一方の前記第2バンドが他方の前記第2バンドに結合し、
    各第1バンドおよび各第2バンドは、伸縮性を有する
    請求項1に記載の検査用装着体。
  3. 前記表示部は、JIS K7361-1に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含む
    請求項1または2に記載の検査用装着体。
  4. 前記表示部および前記被着用部は、一体の織物または編物であり、弾性繊維を含む
    請求項1から3のいずれか一項に記載の検査用装着体。
  5. 前記弾性繊維は、ポリウレタン系弾性繊維を含む
    請求項4に記載の検査用装着体。
  6. 前記表示部は、前記指標である座標グリッドを有する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の検査用装着体。
  7. 前記座標グリッドは、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と直交する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含み、
    前記複数のグリッド線は、第1の色を有する第1グリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色を有する第2グリッド線とを含み、前記スキャン方向と直交する方向において、前記第1グリッド線と前記第2グリッド線とが交互に並ぶ
    請求項6に記載の検査用装着体。
  8. 前記表示部は四角形状を有し、
    前記第1直線は、前記表示部の第1の対角方向に沿って延び、
    前記第2直線は、前記表示部の第2の対角方向に沿って延び、
    各第1バンドおよび各第2バンドは、前記表示部の角部に接続される
    請求項に記載の検査用装着体。
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