JP7361881B2 - 電動機の診断装置 - Google Patents

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Description

本願は、電動機の診断装置に関するものである。
電動機は、ポンプ、圧縮機、送風機、産業ロボット等、生産ラインを構成する装置及び機械類の動力に用いられ、産業において欠かすことができない存在となっている。そのため、常に健全な継続運転が要求される。
そこで、電動機の動作時の電流情報、電圧情報及び零相電流情報を収集し、解析することで異常診断を可能とする電動機の診断装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
WO2019/102545号公報
このような電動機の電流情報、電圧情報及び零相電流情報に基づく診断方法は、診断装置に多くのセンサ等を必要とするため、設備が大型化し、同時に電動機の異常診断コストも上昇するという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電動機の複数の情報を取得することなく、電動機の異常を診断することができる診断装置を得ることを目的とする。
本願の電動機の診断装置は、電動機の電流値データを入力する電流入力部と、電流値データについてFFT解析を実施してパワースペクトルデータを得るFFT解析部と、電流値データから電動機の正規化電流を算出する正規化電流算出部と、電動機の設定情報から得た電動機の正規化電流-負荷率曲線を用い、正規化電流算出部で算出した電動機の正規化電流に対応する電動機の負荷率を求める負荷率算出部と、電動機にかかる負荷率の違いに起因する影響によって変化した診断時のパワースペクトルデータをパワースペクトルデータの基準値と一致するように調整した補正値を、負荷率と対応させてデータベースに記録した補正値データ記録部と、負荷率算出部で求めた診断時の電動機の負荷率とデータベースとに基づき補正値を選択するFFT解析結果補正値選択部と、補正値により、診断時のパワースペクトルデータを補正するFFT解析結果補正部と、補正された診断時のパワースペクトルデータとパワースペクトルデータの基準値について、電動機の電源周波数と電動機の回転周波数の電流信号強度の差分値を各々算出し、相互に比較して電動機を診断する異常診断部と、を備えるものである。

本願の電動機の診断装置では、電動機の電流情報のみを用いて電動機を診断することができ、低コストで電動機の異常診断を可能とする。
実施の形態1における電動機の診断装置の概略構成図である。 実施の形態1における電動機の診断装置の演算処理部のブロック図である。 実施の形態1における正規化電流-負荷率曲線を示す図である。 実施の形態1におけるパワースペクトルの補正を説明する図である。 実施の形態1におけるパワースペクトルの補正を説明する図である。 実施の形態1における診断方法を説明する図である。 実施の形態1における診断装置の操作を説明するフロー図である。 実施の形態1におけるFFT解析のステップでの操作を説明するフロー図である。 実施の形態1における電動機の診断装置のハードウェア図である。
実施の形態の説明及び各図において、同一の符号を付した部分は、同一又は相当する部分を示すものである。
実施の形態1.
以下、実施の形態1について図1から図8を用いて説明する。
<電動機の診断装置の構成>
図1は、閉鎖型配電盤などのコントロールセンタに用いられ、電動機の異常の有無を診断する電動機の診断装置の概略構成図を示している。
図1において電力系統から引き込まれた主回路1には、配線用遮断器2、電磁接触器3、主回路1の負荷電流を検出する電流検出器4が設けられ、三相誘導電動機などの電動機5が接続されている。電動機5は、生産ライン等を構成する機械設備6に接続され、運転駆動される。
電動機5の診断装置100には、電流検出器4で検出された電流値データが入力される電流入力部7が配置され、入力された電流値データに基づき演算処理部8で電動機5を診断するための演算処理が実行される。
診断装置100には定格情報設定部10が設けられており、電動機5の電源周波数、定格出力、定格電流、極数、定格回転数等の定格情報があらかじめ入力される。定格情報設定部10から入力されたこれらの定格情報は、定格情報記録部9に保存され、必要に応じて演算処理部8に送られて演算処理に用いられる。
ここで、定格情報とは、電動機5の製造会社のカタログ、電動機5の銘板及び取扱説明書等に記載された電動機5の基本情報である。複数の電動機5を診断対象とする場合には、それぞれ電動機5に対応した定格情報を定格情報記録部9に保存して用いることができる。なお、本実施の形態1においては、説明の簡略化のため、診断対象とする電動機5が1台の場合について説明する。
演算処理部8には、表示部11、接触器駆動部12、出力部13及び通信部14が接続され、演算処理部8での演算結果に基づき、電動機5の異常が検出された場合、表示部11では、検出された電流値データを表示し、また異常状態及び警報等を表示する。
さらに、接触器駆動部12では、電磁接触器3を開閉する制御信号を出力し、出力部13は異常状態及び警報等を生産ラインの管理部門等へ出力する。通信部14はパーソナルコンピュータ等からなる外部の監視装置200へ、有線又は無線のネットワーク等を介して送信する。
<演算処理部の構成>
図2は、この診断装置100の演算処理部8のブロック図であり、電流入力部7から入力された電流値データを用いて電動機5の診断を実施する演算処理部8の構成が示されている。
ここでは、演算処理部8を構成する各部分について、それぞれの役割及び機能等を説明するものであり、電動機5の異常を診断するための演算及び判定等の手順については図6及び図7に示したフロー図を用いて後述する。
正規化電流算出部110では、電流入力部7から入力された電流値データ(計測電流)と、定格情報記録部9に記録された定格負荷時の電流値データ(定格電流)及び無負荷時の電流値データ(無負荷電流)から式(1)を用いて正規化電流値を算出する。

正規化電流=
((計測電流-無負荷電流)/(定格電流-無負荷電流))×100
・・・(1)
電動機5について測定された電流値データである計測電流は、電動機5の状態に対応して限られた範囲で変化する。そのため、計測電流の変化に基づき電動機5の状態の変化を見出すことが困難な場合がある。
そこで、無負荷電流との差に基づいて計測電流を正規化し、評価に用いた。
正規化電流を用いることで、電動機5の状態に対応した計測電流の変化を強調して表すことができる。
本実施の形態1においては、式(1)に示した正規化の手法を用いたが、これに限定されるものではない。正規化により電流値データの変化を強調することができればよく、変化の把握が容易となる種々の正規化手法による正規化電流を用いることができる。
負荷率算出部111では、図3に示した正規化電流-負荷率曲線を用いる。図3に示した正規化電流-負荷率曲線は、予め電動機5の定格電流等の定格情報から作成され、定格情報記録部9に保存される。
正規化電流算出部110において電流値データから算出された正規化電流値(図3中の黒三角)から、正規化電流-負荷率曲線上を矢印で示したように外挿して対応する負荷率(×)を求める。なお、本実施の形態1において用いた負荷率とは、電動機5の定格の負荷トルクに対する駆動時の負荷トルクの比率を示すものである。
診断を行う電動機5の診断用電流値データに、後述するFFT(Fast Fourier Transform)解析を実施してFFT解析結果を得る。FFT解析結果を調整する補正値は、FFT解析結果補正値選択部112で選択される。
この補正値は、診断時前に一定期間、電動機5の電流値データについてFFT解析を実施し、解析結果を蓄積、学習することで得られる。
補正値は、電流値データを取得した際の負荷率と組み合わせた形式で、データベースとして補正値データ記録部113に記録されている。
一例としては、負荷率0%~100%までを5%間隔で20等分し、0%~5%以下では補正値A、5%を超え10%以下では補正値Bといったように負荷率と、負荷率に対応した補正値が組み合されたデータベースとして記録されており、このデータベースを用いることで、前述の負荷率算出部111で算出した負荷率に対応する適切な補正値が選択される。
図4A、図4Bを用いて、本実施の形態1で用いた補正値についてさらに説明する。
本実施の形態1の電動機5の診断を実施する前に、通常動作時の電動機5の電流値データについて、一定期間FFT解析を繰り返して実施し、解析結果である複数のパワースペクトルデータを蓄積する。これらのパワースペクトルデータは、電動機5の使用状況により負荷率が各々異なるため、図4Aに示すように、最も高頻度で現れるパワースペクトルデータを基準値として、電動機5が高負荷率の場合と低負荷率の場合ではパワースペクトルデータが変化する。
そこで、高負荷率時及び低負荷率時のパワースペクトルデータを基準値と一致させ、電動機5のパワースペクトルデータに対する負荷率の違いに起因する影響をなくすために、図4Bに矢印で模式的に示すように電流信号強度を増減させる。この増減させる調整値が補正値である。
この補正値と、対応するパワースペクトルデータ発生時の電動機5の負荷率を組み合わせデータベースとして記録する。診断時の電流値データから正規化電流-負荷率曲線を経て得た負荷率に基づき、適当な補正値を選択することができ、パワースペクトルデータの解析の精度を向上させることができる。
電流変動演算部114においては、電動機5について測定した電流値データの変動の有無を求め、安定状態であるか否かを検出する。
電流変動演算部114では、電流値データの統計的な変動の解析を実行する。例えば、電流値データの標準偏差及びマハラノビス距離等の演算により変動の解析を行う。
FFT解析区間判定部115は測定した電流値データから安定状態にある区間を抽出してFFT解析区間を決定する。具体的には、電流変動演算部114で求めた統計的な変動が、事前に定めたしきい値以下となる区間を安定状態にある区間とする。
一般に電動機5の負荷トルクが変動するとき電流値データに変動が生じる。このような電流値データを用いてFFT解析を実施すると電源周波数を中心とする周波数区間の電流信号強度が増加し、ピーク検出が困難となる。そこで、FFT解析区間判定部115を設けて、安定状態にある区間を抽出してFFT解析に用いることでピーク検出を容易にすることができる。
FFT解析部116においては、FFT解析区間判定部115で求めた区間についてFFT解析を実施し、求めたパワースペクトルデータに含まれたピーク位置を、ピーク検出演算部117で特定する。
ピーク検出演算部117では、パワースペクトルデータから、電源周波数によるピーク及び電動機5の回転周波数によるピーク等を検出する。ピークの検出は、1次、2次及び3次の微分計算により急峻な傾きが反転する部分を抽出することで行う。微分計算を3次まで行うことにより、より小さな電流信号強度のピーク検出が可能となる。
ピーク検出演算部117で検出されたピークから、回転周波数帯判定部118により、回転周波数に起因するピーク位置を特定する。
定格情報記録部9に保存された定格回転数から回転周波数を求め、電源周波数から高周波数側及び低周波数側の両側へ回転周波数分だけ離れ、電流信号強度が同程度のピークを抽出する。
電動機5は負荷トルクの状況に応じて回転数にずれが生じるため、回転周波数に起因するピークにはずれが生じる場合がある。回転周波数帯判定部118ではこのずれを考慮した周波数帯内にピーク位置を包含する回転周波数帯を特定する。
周波数軸変換演算部119は、複数回繰り返して測定したパワースペクトルデータの回転周波数帯を合わせるための変換軸を算出し、平均化演算部120では、これらの変換軸を適用したパワースペクトルデータを複数回積算して平均化処理を実施する。
周波数軸変換演算部119は、平均化演算部120を正しく実施するために必要である。
上述のように、回転周波数帯は、電動機5の負荷トルクの状況に応じてずれて出現する。このため、複数回分のFFT解析結果を正しく重ね合わせ平均化するためには、パワースペクトルデータの周波数軸を合わせることが必要である。具体的には、電動機5の負荷トルクの状況に応じて、回転周波数帯が変換率αを掛ける変化をする場合、周波数軸に変換率αを掛けて変換を行うことで平均化処理を正しく実施することができる。
FFT解析結果補正部121ではFFT解析結果補正値選択部112において、電動機5の負荷率に対応して選択された補正値を用いて電動機5の診断用パワースペクトルデータを補正する。FFT解析結果の補正値情報は、電動機5を起動することによって定格情報記録部9に蓄積され、電動機5が停止した後も保持される。
なお、本実施の形態1において補正値は、負荷率を20等分して各々に割り振った例を示したが、これに限定されるものではなく、分割数等は電動機5の診断装置100の調整及び設定において変更することができる。
異常診断部122により、補正されたパワースペクトルデータについて電動機5の診断を実施する。異常診断部122での異常検出を図5により説明する。図5において、実線は診断時のパワースペクトルデータを示しており(診断値)、電源周波数でのパワースペクトルデータと回転周波数でのパワースペクトルデータの電流信号強度の差分値Dを求める。
破線は、診断時前に一定期間、電動機5の電流値データについてFFT解析を実施し、負荷率に対応した補正値を求める過程で用いた、図4Bの基準値を示している。基準値についても同様に、電源周波数でのパワースペクトルデータと回転周波数でのパワースペクトルデータの電流信号強度の差分値を求め、差分値D’とした。
差分値D’は、診断時前に電動機5が正常に動作している時の差分値である。そのため、診断時に電動機5が正常に動作していれば、診断時の差分値Dは差分値D’とほぼ等しくなると考えられる。逆に、診断時の差分値Dと差分値D’が、事前に定めた一定値以上に大きく異なっている場合、診断時の電動機5に異常が生じていると判断する。
なお、図5においては差分値Dよりも差分値D’を大きく描いているが、説明の都合であり、実際のデータを反映したものではない。
<電動機の診断のフロー>
電動機5を診断する演算及び判定等を実施する手順について、図6及び図7のフロー図を用いて説明する。
電動機5の診断のフローは図6に示したように、ステップS101~ステップS109からなっており、そのうちステップS107で示したFFT解析については、図7に示したステップS201~ステップS208を実行することで行う。
電動機5の診断装置100は、所定の時間間隔で起動され、以下の図6及び図7に示した処理を実行する。
ステップS101で電動機5の情報を定格情報設定部10から入力し、定格情報記録部9に記録する。電動機5の情報とは、電動機5の極数、定格出力、電源周波数、電圧定格等の定格情報、無負荷時及び定格時の電流値情報であり、電動機5のカタログ、テストレポート及び銘板等から入手することができる。
定格情報記録部9には、図3に示した電動機5の正規化電流と負荷率との関係を表す、正規化電流-負荷率曲線も記録されており、ステップS102において、定格情報記録部9から正規化電流-負荷率曲線が取得される。
ステップS103において、診断の対象とする電動機5の電流値データを電流検出器4で取得し、電流入力部7に入力する。ステップS104では、正規化電流算出部110において、電流入力部7に入力された診断の対象とする電流値データと定格情報記録部9に記録された電動機5の電動機情報とから式(1)を用いて正規化電流が算出される。
ステップS105では、ステップS102で定格情報記録部9から取得した正規化電流-負荷率曲線に、図3の矢印に示すように、ステップS104で算出した電動機5の正規化電流を適用し、負荷率算出部111において、電動機5の正規化電流の値(黒三角)に対応した負荷率の値(×)を求める。
ステップS106では、事前に求めたデータベースを用いる。データベースは補正値データ記録部113に記録されており、負荷率と電流値データのFFT解析の結果得られるパワースペクトルデータの補正値とが組み合わせられ記録されている。
FFT解析結果補正値選択部112において、データベースに基づいて、ステップS105で求めた電動機5の負荷率に対応するFFT解析結果の補正値を取得する。
ステップS107では、FFT解析部116において、電流検出器4で取得した診断の対象である電流値データのFFT解析を実施する。さらに、ステップS107のFFT解析では、後述する図7に示したステップS201~ステップS208を実施する。
ステップS108では、ステップS107で実施したFFT解析結果について、ステップS106でデータベースから負荷率に対応して得た補正値を用いてFFT解析結果補正部121により補正を実施する。
ステップS109では、図5で説明したように、データベースから選択した補正値を用いて負荷率の違いに起因する影響を補正した、ステップS108で得られた診断時のFFT解析結果について、電源周波数でのパワースペクトルデータと、回転周波数でのパワースペクトルデータの電流信号強度の差分値Dを算出する。
同様に、診断時前に、電動機5が正常に通常動作を行っている状態において測定した、パワースペクトルデータの基準値についても、電源周波数でのパワースペクトルデータと、回転周波数でのパワースペクトルデータの電流信号強度の差分値を算出し、差分値D’とする。
事前に得た正常な動作時の差分値D’と、診断時の差分値Dとが、事前に定めた一定以上の差異を有する場合、異常診断部122において、電動機5の異常が生じていると判断することができる。
図6のステップS107のFFT解析のステップの詳細を、図7のフロー図を用いて説明する。
ステップS201において、電流検出器4で検出した電動機5の診断の対象とする電流値データを電流入力部7に入力する。
ステップS202において、入力された電流値データの変動を電流変動演算部114で演算し、FFT解析区間判定部115で電流値データが安定か否か判断する。電流値データの変動が、予め設定された値以上である場合、不安定状態(NO)と判断し、ステップS201に戻り、安定状態(YES)と判断されればステップS203へ進む。
なお、安定状態か否かの基準となるしきい値は、例えば事前に複数の種類の電動機5の電流値データを取得しておき、それらの電流値データの標準偏差よりも小さくなる範囲に選定することができる。また、評価対象の電動機5の電流値データを一定期間収集し、その期間の電流値データの標準偏差を基準としてしきい値を設定することもできる。
ステップS203において、FFT解析部116は入力された電流値データが安定状態にある区間の電流値データを用いてFFT解析を実施する。一例としては、0Hzから電源周波数60Hzの2倍の周波数120Hzまでの間の周波数についてFFT解析を実施し、解析結果をピーク検出演算部117へ送る。
ステップS204では、ピーク検出演算部117は解析結果の全てのピークを抽出し、ステップS205において、回転周波数帯判定部118は、検出されたピークから回転周波数帯にあるピークを抽出し、回転周波数帯を特定する。
ステップS206において、周波数軸変換演算部119は、負荷トルクによる周波数ずれの影響を取り除き、特定した回転周波数帯を無負荷時の回転周波数帯となるよう、すべてのピークの周波数軸を変換する。
ステップS207において、ステップS201からステップS206の操作を複数回繰り返して、FFT解析が実施され、周波数軸が変換されたパワースペクトルデータを収集する。
ステップS208において、平均化演算部120は、FFT解析を実施した複数のパワースペクトルデータについて平均化処理を実施し、パワースペクトルデータのノイズの影響を取り除く。
最後に、図6に示したフロー図のステップS108に戻り、解析結果の補正、診断を実施する。
以上に説明したように、診断時前にパワースペクトルデータに必要な補正値と負荷率との関係を定めたデータベースを作成し、電動機5のFFT解析結果であるパワースペクトルデータを補正することで、電動機5の診断を高い精度で行うことができる。
従来の診断装置における電動機の異常診断においては、電流情報、電圧情報及び零相電流情報等の複数種類の情報を必要としていたが、本実施の形態1に示した電動機の診断装置では、電流情報のみで同程度の高い診断精度を得ることができる。そのため、電動機の診断装置の導入は従来装置と比べ容易であり、低コストでの診断装置導入も可能となる。
本願の実施の形態において、診断装置100の演算処理部8での演算等を行うハードウェア151の一例を図8に示す。
図に示すように、ハードウェア151は、プロセッサ152と記憶装置153から構成される。記憶装置は図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ152は、記憶装置153から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ152にプログラムが入力される。また、プロセッサ152は、演算結果等のデータを記憶装置153の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 主回路、2 配線用遮断器、3 電磁接触器、4 電流検出器、5 電動機、6 機械設備、7 電流入力部、8 演算処理部、9 定格情報記録部、10 定格情報設定部、11 表示部、12 接触器駆動部、13 出力部、14 通信部、100 診断装置、110 正規化電流算出部、111 負荷率算出部、112 FFT解析結果補正値選択部、113 補正値データ記録部、114 電流変動演算部、115 FFT解析区間判定部、116 FFT解析部、117 ピーク検出演算部、118 回転周波数帯判定部、119 周波数軸変換演算部、120 平均化演算部、121 FFT解析結果補正部、122 異常診断部、151 ハードウェア、152 プロセッサ、153 記憶装置、200 監視装置。

Claims (6)

  1. 電動機の電流値データを入力する電流入力部と、
    前記電流値データについてFFT解析を実施してパワースペクトルデータを得るFFT解析部と、
    前記電流値データから前記電動機の正規化電流を算出する正規化電流算出部と、
    前記電動機の設定情報から得た前記電動機の正規化電流-負荷率曲線を用い、前記正規化電流算出部で算出した前記電動機の正規化電流に対応する前記電動機の負荷率を求める負荷率算出部と、
    前記電動機にかかる前記負荷率の違いに起因する影響によって変化した診断時の前記パワースペクトルデータをパワースペクトルデータの基準値と一致するように調整した補正値を、前記負荷率と対応させてデータベースに記録した補正値データ記録部と、
    前記負荷率算出部で求めた診断時の前記電動機の負荷率と前記データベースとに基づき前記補正値を選択するFFT解析結果補正値選択部と、
    前記補正値により、診断時の前記パワースペクトルデータを補正するFFT解析結果補正部と、
    補正された診断時の前記パワースペクトルデータと前記パワースペクトルデータの基準値について、前記電動機の電源周波数と前記電動機の回転周波数の電流信号強度の差分値を各々算出し、相互に比較して前記電動機を診断する異常診断部と、
    備えることを特徴とする電動機の診断装置。
  2. 前記基準値は、診断時前に一定期間繰り返して蓄積された前記電動機の通常動作時の前記電流値データをFFT解析して得た複数の前記パワースペクトルデータのうち、最も高頻度で現れる前記パワースペクトルデータであり、
    前記補正値は、複数の前記パワースペクトルデータのうち、前記基準値から離れた前記パワースペクトルデータを前記基準値と一致させる調整値であることを特徴とする請求項1に記載の電動機の診断装置。
  3. 前記FFT解析部における前記電流値データのFFT解析において、
    前記電流値データの統計的変動を評価する電流変動演算部と、
    前記統計的変動が一定値以下である区間をFFT解析区間として選択するFFT解析区間判定部と、
    を備える請求項1又は請求項2に記載の電動機の診断装置。
  4. 複数の前記パワースペクトルデータの周波数軸を各々変換し、複数の前記パワースペクトルデータの前記電動機の回転周波数に起因するピークの回転周波数帯を一致させる周波数軸変換演算部と、
    前記周波数軸を各々変換した複数の前記パワースペクトルデータを平均化する平均化演算部と、
    を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動機の診断装置。
  5. 前記電動機の負荷率は、前記電動機の定格の負荷トルクに対する前記電動機の動作時の負荷トルクの比率であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動機の診断装置。
  6. 前記電動機の正規化電流は、前記電動機の定格電流と前記電動機の無負荷電流の差に対する前記電流値データ前記電動機の無負荷電流の差の比率であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電動機の診断装置。
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