JP7361667B2 - 行動変容のための認知的刺激を生成する装置、モデル及び刺激情報生成・提示方法 - Google Patents

行動変容のための認知的刺激を生成する装置、モデル及び刺激情報生成・提示方法 Download PDF

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本発明は、刺激(プライマ)を付与することにより奏されるプライミング効果を利用する技術に関する。
心理学におけるプライミング効果とは、対象が、刺激(プライマ)を受けることによって特定の概念を活性化させて関連情報(ターゲット)を連想し、その結果、当該対象の行動が、無意識下で当該刺激(プライマ)の影響を受けて変容する現象のことである。現在、このようなプライミング効果は、マーケティングの分野でのみならず、例えばヘルスケアや介護・生活支援といったような人の生活の向上を図る分野等でも盛んに利用されている。
このようなプライミング効果に関し、例えば特許文献1は、認知心理学及び神経科学における古典的条件付けの知見を応用し、人に感覚的刺激を与えて特定の行動を促すためのプライミング方法を提案している。具体的に、このプライミング方法は、(1)人が所定の行動を示すとき又は示すべきときを検出するステップ、(2)人が所定の行動を示すことが検出された際、当該人に感覚的刺激を与えるステップ、(3)人が所定の行動を示すこと又は示すべきことが検出された際、当該人に同じ感覚的刺激を与えるステップ、の3つから構成されている。
また特許文献1は、このプライミング方法の具体例として、対象となる人の個人用として設定された食事計画の遵守を支援する場合に、センサ情報や栄養プラン情報に基づき、当該人の食事時間を推測し、嗅覚刺激、味覚刺激、可聴刺激、視覚刺激、又は触覚刺激といった感覚的刺激を当該人に与えることによって、当該人の食べる意欲を促す実施例を開示している。ここで、健康的な食事習慣が定着するまで、上記の推測や刺激付与の処理を繰り返すことも開示されている。
特表2015-517145号公報
Esther K. Papies, "Health goal priming as a situated intervention tool: how to benefit from nonconscious motivational routes to health behaviour", Health Psychology Review 2016 Dec, 10(4), pp.408-424. 2016年 Esther K. Papies, "Goal priming as a situated intervention tool", Current Opinion in Psychology, 12, pp.12-16, 2016年
以上に説明したような刺激付与によるプライミング効果を利用する試みは、様々な分野で実施されてきた。しかしながら、その手法は主に、特許文献1で提案されたプライミング方法のように感覚的刺激を用いるものであり、いわゆる知覚的プライミングにとどまっていた。このため、対象の特定の行動を支援するにしても、その効果は、当該対象の感覚による無意識下での連想に頼らざるを得ず、限定的なものとなっていた。
一方、このように効果の限定的な知覚的プライミングに対し、非特許文献1及び2は、対象となる人の認知機能に働きかけるようなより高次の刺激による認知的プライミングを提唱している。しかしながら、これら非特許文献1及び2は、そのような認知に係る刺激が特定の行動を起こす意欲を喚起する可能性をアピールするにとどまっており、例えば、対象の特定の行動を促す具体的な認知的プライミング方法を提案するものとはなっていない。
そこで、本発明は、対象が認知可能な認知的刺激であって、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための認知的刺激を生成することができる刺激情報生成装置、刺激情報生成モデル、及び刺激情報生成・提示方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成する装置であって、
当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である内面情報を取得する内面情報取得手段と、
構築された認知的刺激生成モデルに対し、当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該内面情報に係るデータとを入力し当該認知的刺激生成モデルの出力から、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報を生成する認知的刺激生成手段と
を有し、
当該認知的刺激生成モデルは、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該認知的刺激情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
ことを特徴とする刺激情報生成装置が提供される。
この本発明による刺激情報生成装置の一実施形態として、本刺激情報生成装置は、構築された目標情報推定モデルに対し、当該対象の行動若しくは状態を検出して得られた情報である行動・状態情報、及び当該対象による所定の装置の操作若しくは使用に係る情報である操作・使用情報のいずれか一方又は両方に係るデータと、当該内面情報に係るデータとを入力し当該目標情報推定モデルの出力から、当該対象の目標に係る目標情報を推定する目標情報推定手段を更に有し、ここで当該目標情報推定モデルは、当該行動・状態情報及び当該操作・使用情報のいずれか一方又は両方、当該内面情報、並びに正解としての当該目標情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該目標情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させることも好ましい。
またこの実施形態において、目標情報推定手段は、当該対象の目標であって、その達成のために当該対象に対し刺激を提示すべき目標に係る目標情報に係るデータを正解として含む教師データを用いて構築された当該目標情報推定モデルの出力から、その達成のために当該対象に対し刺激を提示すべき目標に係る目標情報を推定することも好ましい。
さらにこの実施形態において
当該対象は、自身の位置に係る位置情報を決定可能な端末を所持し、
目標情報推定手段は、当該目標に関係する時間に係る情報である時間情報、及び当該目標に関係する場所に係る情報である場所情報を含む目標情報を推定し、
刺激情報生成装置は、当該時間情報に係る時刻よりも所定時間だけ前のタイミングであって、取得された当該端末の位置情報に係る位置が、当該場所情報に係る場所から所定範囲内となっているタイミングをもって、当該対象に対し当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に予め紐づけられた認知的刺激コンテンツを提示させる認知的刺激提示手段を更に有することも好ましい。
また、本発明による刺激情報生成装置の他の実施形態として、当該目標情報は、当該目標に関係する行動又は状態、当該目標に関係する時間に係る情報である時間情報、及び当該目標に関係する場所に係る情報である場所情報を含み、本刺激情報生成装置は、
当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に予め紐づけられた認知的刺激コンテンツを所定の又は前もって決定されたタイミングで提示させる認知的刺激提示手段と、
当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激コンテンツに対応する情報が提示された後、当該対象の行動又は状態を検出して得られた情報である行動・状態情報に係る行動又は状態が、当該時間情報に係る時間帯において、当該場所情報に係る場所から所定範囲内の位置での当該目標に関係する行動又は状態に相当しているか否かを判定し、当該判定結果に基づき、当該目標の達成の度合いに係る情報である目標達成度合い情報を決定する目標達成検証手段と
を更に有することも好ましい。
ここでこの実施形態において、本刺激情報生成装置は、当該目標達成度合い情報が所定条件を満たしていない場合、改めて決定された当該認知的刺激情報を正解とした修正教師データを用いて、当該認知的刺激生成モデルに対し更処理を行う、または、当該目標達成度合い情報が所定条件を満たしている場合、提示された当該認知的刺激情報、又は提示された当該認知的刺激コンテンツに係る認知的刺激情報を正解とした追加教師データを用いて、当該認知的刺激生成モデルに対し更新処理を行うモデル管理手段を更に有することも好ましい。
また、本発明による刺激情報生成装置の更なる他の実施形態として、内面情報取得手段は、構築された内面情報推定モデルに対し、当該対象の行動若しくは状態を検出して得られた情報である行動・状態情報、及び当該対象による所定の装置の操作若しくは使用に係る情報である操作・使用情報のいずれか一方又は両方に係るデータを入力し、当該内面情報推定モデルの出力から、当該内面情報を推定し取得し、
当該内面情報推定モデルは、当該行動・状態情報及び当該操作・使用情報のいずれか一方又は両方、並びに正解としての当該内面情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該内面情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させることも好ましい。
さらに、本発明に係る当該認知的刺激情報、又は当該認知的刺激コンテンツは、クイズ若しくは質問に係るコンテンツ、映像、画像、若しくは漫画・アニメーションに係るコンテンツ、言語に係るテキストコンテンツ、言語に係る音声コンテンツ、又は音楽コンテンツを含むことも好ましい。
本発明によれば、また、所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成可能なコンピュータを機能させる認知的刺激生成モデルであって、
少なくとも当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である、取得された内面情報に係るデータとを入力とし、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報に係るデータを出力するように、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築された認知的刺激生成モデルが提供される。
本発明によれば、さらに、所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成可能なコンピュータにおける方法であって、
構築された認知的刺激生成モデルに対し、当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である、取得された内面情報に係るデータとを入力し当該認知的刺激生成モデルの出力から、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報を生成するステップと、
当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に対応する情報を所定の又は前もって決定されたタイミングで提示させるステップと
を有し、
当該認知的刺激生成モデルは、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該認知的刺激情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
とを特徴とする刺激情報生成・提示方法が提供される。
本発明の刺激情報生成装置、刺激情報生成モデル、及び刺激情報生成・提示方法によれば、対象が認知可能な認知的刺激であって、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための認知的刺激を生成することができる。
本発明による刺激情報生成装置の一実施形態を包含する刺激情報生成システムを示す模式図である。 本発明による刺激情報生成・提示方法の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明による刺激情報生成装置の他の実施形態を包含する刺激情報生成システムを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[刺激情報生成装置・システム]
図1は、本発明による刺激情報生成装置の一実施形態を包含する刺激情報生成システムを示す模式図である。ちなみに図1には、当該刺激情報生成装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図も含まれている。
図1に示した本実施形態の刺激情報生成システムは、
(a)対象によって認知可能である認知的刺激(認知的プライマ)に係る「認知的刺激情報」を生成し、本実施形態ではさらにこの「認知的刺激情報」に対応する情報としての「認知的刺激コンテンツ」を提示(配信)可能な、本発明による刺激情報生成装置としての認知的刺激配信サーバ1と、
(b)「認知的刺激コンテンツ」を提示(配信)する対象である少なくとも1人のユーザが所持・携帯する少なくとも1つの携帯端末2と、
(c)認知的刺激配信サーバ1からの要求に応答して、携帯端末2(のユーザ)から取得された各種情報を認知的刺激配信サーバ1へ送信する行動・状態情報管理サーバ3、操作・使用情報管理サーバ4及びアンケート結果管理サーバ5と
を備えている。
ここで、認知的刺激コンテンツを提示する対象である上記(b)のユーザは、なんらかの「目標」を有しており、このような状況の下、上記(a)の認知的刺激配信サーバ1は、上記(c)のサーバ群から取得した情報に基づき、当該ユーザの「目標」に応じた行動変容を促すための認知的刺激(認知的プライマ)に係る情報である「認知的刺激情報」を生成するのである。
ちなみに、この認知的刺激(認知的プライマ)は、非特許文献1及び2に記載された、現在注目されている認知的プライミングにおいて利用される刺激であり、従来の知覚的プライミングで使用される感覚的刺激と比較すると、対象となる人の認知機能に働きかけることの可能なより高次な刺激となっている。例えば、対象の行動変容を促すべき状況において、従来の感覚的刺激による知覚的プライミングの効果は、当該対象の感覚による無意識下での連想に頼らざるを得ず限定的なものとなってしまう。これに対し、この認知的刺激は、当該対象の認知機能を介して当該対象における行動を起こす意欲を喚起し得るのであり、行動変容を生じさせるプライマとして優れたものとなっているのである。
また本実施形態において、認知的刺激配信サーバ1が提示(配信)する上記(a)の「認知的刺激コンテンツ」は、「認知的刺激情報」に対応する情報として決定された認知的刺激であり、例えば、(a)クイズ若しくは質問に係るコンテンツ、(b)映像、画像、若しくは漫画・アニメーションに係るコンテンツ、(c)言語に係るテキストコンテンツ、(d)言語に係る音声コンテンツ、又は(e)音楽コンテンツとすることができる。ここで、音楽コンテンツは歌詞を含むものであることも好ましく、またメロディが何らかの認知機能を働かせるようなものであることも好ましい。
以上説明したような「認知的刺激情報」を生成すべく、認知的刺激配信サーバ1は具体的に、
(A)対象(本実施形態では携帯端末2のユーザ)の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である「内面情報」を取得する内面情報取得部111と、
(B)対象(携帯端末2のユーザ)の「目標」に係る情報である「目標情報」と、上記の「内面情報」とを用い、構築された「認知的刺激生成モデル」によって、対象(携帯端末2のユーザ)が認知可能な刺激としての認知的刺激に係る「認知的刺激情報」を生成する認知的刺激生成部113と
を有している。
このように認知的刺激配信サーバ1は「認知的刺激情報」を、「目標情報」のみならず対象の「内面情報」にも基づいて生成している。これにより、当該対象の内面的な特徴や状況にも即しており、それ故当該対象の「目標」に応じた行動変容を促すのにより好適となる「認知的刺激情報」を導出することが可能となるのである。
また、上記の「目標」が通常、対象の内面における高次の精神作用によって設定・認識されるものであることを鑑みるならば、本実施形態において「認知的刺激情報」から決定される上記の「認知的刺激コンテンツ」は、当該対象の「内面情報」も反映したものとなっているので、このような当該対象の内面にも関わる「目標」の達成に応じた行動変容を生じさせるためのプライマとして優れたものとなっていることが理解される。
例えば、「健康増進のため日々、所定のトレーニングを実施する」との「目標」が設定されている状況であって、取得された「内面情報」が「忍耐力が弱く諦めの早い性格であって、目標達成のための行動を継続するのが苦手であり、さらに(内面情報取得時において)意気消沈気味である」といった内容である場合において、認知的刺激配信サーバ1は、「認知的刺激コンテンツ」として「当該所定のトレーニングを実施することによる健康上のメリットは次のうちのどれか?」といった内容のクイズコンテンツを生成又は決定し、対象である携帯端末2のユーザに提示することができる。ここで、このような提示によって、当該ユーザが自身の健康について合理的・論理的な考察を行うことを誘導し、これにより、当該所定のトレーニングを行いたいという当該ユーザの意欲を喚起することも可能となるのである。
ちなみに、認知的刺激配信サーバ1は、図1に示したように本実施形態において、上記(A)の内面情報取得部111及び上記(B)の認知的刺激生成部113以外にも、複数の機能構成部を備えているが、これらのうちの少なくとも1つが外部の装置に含まれるような装置形態をとることも可能である。例えば、複数のサーバの全体によって、図1に示したような認知的刺激配信サーバ1の機能を実現することもできるのである。
また、本発明による刺激情報生成装置は当然、以上に説明したようなサーバ(認知的刺激配信サーバ1)に限定されるものではなく、サーバ以外の装置、例えば、後に図3を用いて説明するようにクライアント(図3では携帯端末7)であってもよい。
さらに本実施形態において、「認知的刺激コンテンツ」は「認知的刺激情報」に対応する情報となっているが、後に説明するように、「認知的刺激情報」そのものが「認知的刺激コンテンツ」相当の情報となるような形態をとることも可能である。なお、本明細書で使用している用語「コンテンツ」は広義の意味を有し、具体的には、電子的手段によって提供可能な「情報(の内容)」を意味するものとなっている。
[装置機能構成,刺激情報生成に使用するモデル]
同じく図1の機能ブロック図によれば、本発明による刺激情報生成装置としての認知的刺激配信サーバ1は、通信インタフェース部101と、行動・状態情報保存部102と、操作・使用情報保存部103と、内面情報保存部104と、刺激コンテンツデータベース(DB)105と、キーボード(KB)106と、ディスプレイ(DP)107と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明に係る刺激情報生成プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この刺激情報生成プログラムを実行することによって刺激情報生成処理を実施する(なお本実施形態ではさらに、刺激情報提示処理や目標達成検証処理も実施することになる)。
またこのことから、認知的刺激配信サーバ(刺激情報生成装置)1は、当該刺激情報生成処理専用の装置であってもよいが、本発明による刺激情報生成プログラムを搭載した、汎用のクラウドサーバや非クラウド型サーバであってもよく、さらにはパーソナル・コンピュータ(PC)、又はノート型若しくはタブレット型コンピュータとすることも可能である。
さらに、上記のプロセッサ・メモリは、内面情報推定部111aを含む内面情報取得部111と、目標情報推定部112と、認知的刺激生成部113と、認知的刺激提示部114と、目標達成検証部115と、モデル構築・管理部116と、通信制御部121と、入出力制御部122とを有する。これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された刺激情報生成プログラムの機能と捉えることができる。また、図1における認知的刺激配信サーバ(刺激情報生成装置)1の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明によるパーソナリティ推定方法の一実施形態としても理解される。
同じく図1の機能ブロック図において、通信制御部121は、インターネット等を含む通信ネットワークによるデータ通信を可能にする通信インタフェース部101を介し、外部の行動・状態情報管理サーバ3、操作・使用情報管理サーバ4、及びアンケート結果管理サーバ5からそれぞれ、
(ア)携帯端末2に搭載された(a)GPS(Global Positioning System)測位部を作動させるアプリ、及び(b)加速度センサを備えた加速度測定部を作動させるアプリによって測定・収集された(当該携帯端末2の)ユーザの所在位置や、移動・運動の有無・程度、さらには移動・運動の態様(種別)に係る情報である(または、さらに基地局測位方式で計測された携帯端末2の位置計測情報も含む)「行動・状態情報」、
(イ)(a)携帯端末2に対するユーザの各種操作を記録するアプリによって収集された当該ユーザによる端末操作・使用の有無・内容に係る情報、及び(b)携帯端末2のブラウザに連動するアプリによって収集された(または、通信事業者・サービスプロバイダ側で取得された)当該ユーザによるウェブページの閲覧履歴に係る情報である「操作・使用情報」、並びに
(ウ)(例えば以上に述べたアプリ(単独の総合アプリでもよい)におけるユーザ登録時に携帯端末2で実施される)事前アンケートの結果から取得される、当該ユーザの精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である「内面情報」
を受信し、それぞれ行動・状態情報保存部102、操作・使用情報保存部103、及び内面情報保存部104に保存・管理させる。
同じく図1の機能ブロック図において、内面情報取得部111は、内面情報保存部104から、刺激提示対象であるユーザの(ユーザIDに紐づけられた)内面情報を取得し、目標情報推定部112及び認知的刺激生成部113へ出力する。ここで好適な変更態様として、内面情報取得部111は内面情報推定部111aを備えており、内面情報保存部104からの情報に頼ることなく、当該ユーザの内面情報を自ら推定し取得してもよい。この場合、内面情報推定部111aは例えば、
(a)行動・状態情報保存部102から取得された当該ユーザの行動・状態情報(についての特徴量)、及び
(b)操作・使用情報保存部103から取得された当該ユーザの操作・使用情報(についての特徴量)
のいずれか一方又は両方を用い、構築済みの内面情報推定モデルによって、当該ユーザの内面情報を推定するものであってもよい。
ここで、この内面情報推定モデルは、ディープニューラルネットワーク(DNN,Deep Neural Networks)、ランダムフォレスト(random forests)や、サポートベクタマシン(SVM,Support Vector Machine)等の様々な公知の機械学習アルゴリズムを利用して構築されたものとすることができる。また本実施形態において、この内面情報推定モデルの構築(学習)処理は、後に説明するモデル構築・管理部116において実施される。
また、内面情報推定部111aは、例えば特開2019-197338号公報「ユーザのページの閲覧履歴から性格特性を推定するプログラム、装置及び方法」に開示された推定技術によって、当該ユーザの操作・使用情報としてのウェブページ閲覧履歴から、当該ユーザの内面情報としてのBig Five(主要5因子)スコアを推定してもよい。ここで、Big Fiveスコアは、統計心理学的な見地から確かなものとして広く受け入れられているパーソナリティ指標である。
同じく図1の機能ブロック図において、目標情報推定部112は、
(a)行動・状態情報保存部102から取得された当該ユーザの行動・状態情報(についての特徴量)、及び
(b)操作・使用情報保存部103から取得された当該ユーザの操作・使用情報(についての特徴量)
のいずれか一方又は両方と、
(c)内面情報取得部111から取得された内面情報(についての特徴量)と
を用い、構築済みの目標情報推定モデルによって、当該ユーザの目標に係る目標情報を推定する。
ここで、この目標情報推定モデルも、DNN、ランダムフォレストや、SVM等の様々な公知の機械学習アルゴリズムを利用して構築することができるが、本実施形態においてその構築(学習)・更新処理は、後に説明するモデル構築・管理部116において実施される。またさらに、目標情報推定モデルへの入力(説明変数)として、上記(a)~(c)以外の情報を追加することも可能である。例えば、
(d)(携帯端末2の契約時に収集された)当該ユーザの年齢、性別や、居住エリアといったような属性情報(についての特徴量)
も用いて、当該ユーザの目標情報を推定してもよいのである。
いずれにしても目標情報推定部112では、目標情報推定モデルへの入力(説明変数)として、上記(c)の内面情報が採用されている。これは例えば、当該ユーザが「自分の容姿や体型を気にする傾向にある」旨の内面情報は、当該ユーザが「毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行う」旨の(推定される)目標における理由・根拠・裏付けにもなり得ることを鑑みても、有効な入力(説明変数)設定となっているのである。
また、上記の目標情報推定モデルは、推定値(目的変数)として出力する目標情報が、「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報となるように、学習処理によって構築されたものであることも好ましい。すなわち、目標情報推定部112は、そのような目標情報を出力するように構築された目標情報推定モデルを用いることも好ましいのである。
これは、入力(説明変数)としての内面情報が例えば、当該ユーザは「忍耐力が弱く諦めの早い性格であって、目標達成のための行動を継続するのが苦手であり、さらに(内面情報取得時において)意気消沈気味である」旨のものである状況において、推定された目標情報が「毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行う」旨のものである場合には、このような目標の達成のためにサポートとしての刺激(プライマ)が必要となる可能性が高いことからして、十分に妥当な推定値(目的変数)設定となっていることが理解される。
ちなみに以下、本実施形態では、目標情報推定部112は、当該ユーザの「目標」であって「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報を推定するものとする。以後このような「刺激を提示すべき目標」を採用することによって、当該目標を掲げているユーザに対し(この後、決定・生成される)認知的刺激コンテンツを提示することは、当該目標の達成に向けて有意義となる可能性が高まるのである。
ここで、このような目標情報を出力する目標情報推定モデルにおける1つの簡単な例として、
(ア)上記(a)の行動・状態情報の特徴量と、上記(b)の操作・使用情報の特徴量とを入力として、行動・状態傾向や操作・使用傾向の特徴量を出力する第1のニューラルネットワーク(NN)部と、
(イ)出力された行動・状態傾向や操作・使用傾向の特徴量と、上記(c)の内面情報とを入力として、内面情報によって理由付け・裏付けされた形の目標候補の特徴量を出力する第2のNN部と、
(ウ)出力された目標候補の特徴量を入力として、推定値としての「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報を出力する第3のNN部と
を備えた目標情報推定モデルを挙げることができる。
またさらに、目標情報推定部112は、
(a)当該ユーザの目標に関係する時間に係る情報である時間情報、及び
(b)当該ユーザの目標に関係する場所に係る情報である場所情報
のいずれか一方又は両方を含む目標情報を推定することも好ましい。すなわち、そのような目標情報を推定値(目的変数)として出力するように構築された(学習済みの)目標情報推定モデルを採用することも好ましいのである。
このような目標情報を推定することによって、後に詳細に説明する認知的刺激提示部114は、上記(a)の時間情報及び/又は上記(b)の場所情報に基づき決定されたタイミングをもって、当該ユーザに対し、決定・生成した認知的刺激コンテンツを提示することが可能となるのである。
同じく図1の機能ブロック図において、認知的刺激生成部113は、
(a)目標情報推定部112から取得された目標情報(についての特徴量)と、
(b)内面情報取得部111から取得された内面情報(についての特徴量)と
を用い、構築された認知的刺激生成モデルによって、当該ユーザが認知可能な認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報を生成する。
ここで、この認知的刺激生成モデルも、DNN、ランダムフォレストや、SVM等の様々な公知の機械学習アルゴリズムを利用して構築されたものとすることができ、また、本実施形態においてその構築(学習)・更新処理も、後に説明するモデル構築・管理部116において実施される。またさらに、この認知的刺激生成モデルへの入力(説明変数)として、上記(a)及び(b)以外の情報を追加することも可能である。例えば、
(c)(携帯端末2の契約時に収集された)当該ユーザの年齢、性別や、居住エリアといったような属性情報(についての特徴量)
も用いて、認知的刺激情報を生成してもよいのである。
いずれにしても認知的刺激生成部113では、認知的刺激生成モデルへの入力(説明変数)として、上記(b)の内面情報が採用されている。これにより認知的刺激生成部113は、当該ユーザへ提示する認知的刺激に係る認知的刺激情報として、当該ユーザの目標の内容のみならず、当該ユーザの内面情報をも勘案したものを生成することができ、その結果、当該ユーザの内面的な特徴に適合した又は相応しい認知的刺激に係る認知的刺激情報が生成可能となるのである。
ここで、認知的刺激生成部113で生成される(認知的刺激生成モデルから出力される)認知的刺激情報は、
(ア)認知的刺激(本実施形態では認知的刺激コンテンツ)を特定する情報
であってもよく、又は
(イ)認知的刺激(認知的刺激コンテンツ)そのものに相当する情報
であってもよい。
例えば、刺激コンテンツDB105(図1)に、提示候補である多数の認知的刺激コンテンツが、(a)クイズ若しくは質問に係るコンテンツ、(b)映像、画像、若しくは漫画・アニメーションに係るコンテンツ、(c)言語に係るテキストコンテンツ、(d)言語に係る音声コンテンツ、及び(e)音楽コンテンツに分類されて格納されている場合、上記(ア)の認知的刺激情報は、当該分類の識別子である分類IDと、当該分類IDの分類に属する認知的刺激コンテンツの識別子であるコンテンツIDとの組とすることができる。
一方例えば、刺激コンテンツDB105(図1)に、複数の埋め込み可能な空白箇所を備えた「認知的刺激コンテンツ・テンプレート」であって、準備されている多数のコンテンツ要素のうちから選択したものを当該空白箇所に埋め込むことによって認知的刺激コンテンツを生成することができる「認知的刺激コンテンツ・テンプレート」が多数格納されている場合、上記(イ)の認知的刺激情報は、「認知的刺激コンテンツ・テンプレート」の識別子であるテンプレートIDと、当該複数の空白箇所に埋め込むべき複数のコンテンツ要素の識別子群であるコンテンツ要素ID群との組、又は埋め込みの完了した認知的刺激コンテンツそのものとすることも好ましい。
例えばクイズコンテンツ・テンプレートとして、複数の文節箇所を埋め込み可能な空白箇所とした「お題テンプレート」を多数採用し、当該空白箇所の各々に埋め込み可能な(コンテンツ要素としての)文節テキスト要素を多数準備しておくことも好ましい。この場合、認知的刺激情報は、「お題テンプレート」のテンプレートIDと、各空白箇所に埋め込むべき文節テキスト要素の要素ID群であって埋め込み先の空白箇所の順に並べられた要素ID群との組とすることができるのである。
ちなみに、認知的刺激生成部113は、認知的刺激生成モデルへの入力(説明変数)として用いる目標情報を、目標情報推定部112から取得するのではなく、例えばキーボード106を介したサーバ管理者による入力によって取得する形態をとることもできる。しかしながら以上に述べたように、目標情報推定部112から「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報を取得することによって、その提示が目標の達成に向けてより有意義となるような認知的刺激コンテンツに係る認知的刺激情報を生成することが可能となるのである。
同じく図1の機能ブロック図において、認知的刺激提示部114は、認知的刺激生成部113から認知的刺激情報を取得し、この情報に基づき、対応する又は相当する認知的刺激(本実施形態では認知的刺激コンテンツ)を決定して、刺激提示対象であるユーザに対し提示させる。
具体的に、認知的刺激提示部114は、
(ア)刺激コンテンツDB105に格納された認知的刺激コンテンツを特定する認知的刺激情報(例えばコンテンツ特定のためのID情報)
を受け取る場合、受け取った認知的刺激情報(ID情報)に基づき、刺激コンテンツDB105から、当該認知的刺激情報に対応する認知的刺激コンテンツを読み出して、これを通信制御部121へ出力し、通信インタフェース101を介して当該ユーザの携帯端末2へ送信させてもよい。
または、認知的刺激提示部114は、
(イ)認知的刺激(認知的刺激コンテンツ)そのものに相当する情報(例えばテンプレートID及びコンテンツ要素ID群、又は埋め込みの完了した認知的刺激コンテンツそのもの)
を受け取る場合、受け取った認知的刺激情報に基づき刺激コンテンツDB105から取得したテンプレートを用いて生成した認知的刺激コンテンツ、又は受け取った認知的刺激コンテンツそのものを、通信制御部121へ出力し、通信インタフェース101を介して当該ユーザ携帯端末2へ送信させてもよい。
ちなみに本実施形態では、刺激提示対象であるユーザの携帯端末2に、刺激提示アプリが搭載されているものとする。この刺激提示アプリは、受信した認知的刺激コンテンツを、例えばプッシュ通知の形でディスプレイに表示させたり、スピーカから音声若しくは音楽として出力させたりすることのできるアプリとなっている。また、このアプリは、上述したようなGPS測位結果、加速度測定結果、端末操作履歴やウェブ閲覧履歴を収集し、外部のサーバへ送信する機能、さらにはアンケート機能も備えた総合アプリであってもよい。
さらに本実施形態において、認知的刺激提示部114は、以上に説明したような認知的刺激(認知的刺激コンテンツ)を、刺激提示対象であるユーザに対し、(a)所定のタイミングで、又は(b)前もって決定されたタイミングで提示させる。
ここで、上記(b)の「前もって決定されたタイミング」は、コンテンツ提示前に生成された内面情報、目的情報や、決定・生成された認知的刺激コンテンツ等の内容に基づき、前もって決定されたタイミングを指す。例えば上述したように、生成された目的情報が、目標に関係する時間に係る「時間情報」及び当該目標に関係する場所に係る「場所情報」のいずれか一方又は両方を含む場合において、認知的刺激提示部114は、「時間情報」及び「場所情報」のいずれか一方又は両方に基づき決定されたタイミングをもって、認知的刺激(認知的刺激コンテンツ)を提示させてもよい。
より具体的には、例えば「毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行う」との目標情報が生成されている場合、認知的刺激提示部114は、「19時」の所定時間(例えば15分)だけ前の時刻(例えば18時45分)において、当該ユーザ(の携帯端末2)が「公園A」を中心とした所定範囲(例えば半径1kmの円範囲)に位置しているタイミングで、決定・生成された「1時間以上のジョギングを実施することによる健康上のメリットは次のうちのどれか?」といった内容の認知的刺激コンテンツ(クイズコンテンツ)を、当該ユーザの携帯端末2へ送信させることも好ましい。また勿論、「19時」の所定時間だけ前の時刻(18時45分)になれば、当該ユーザ(の携帯端末2)の位置にかかわらず、認知的刺激コンテンツを当該ユーザへ提示する態様をとることも可能である。
ちなみに、認知的刺激コンテンツとしての上述したようなクイズコンテンツや、質問コンテンツは、提示されることによって刺激提示対象であるユーザに「回答」を促すものとなっている。その結果、当該ユーザは、この「回答」を考える中で自身の目標達成について合理的・論理的な考察を行うことになるので(またそれ故、例えばダイエット(ニーズ)とジョギング(目標行動)との連関を無意識下で強化することになるので)、クイズコンテンツや、質問コンテンツは、刺激提示対象における目標達成のための行動変容を喚起し易い、優れた認知的刺激となっているのである。なお、ニーズと目標行動との連関を無意識下で強化するような内容の映像コンテンツや漫画コンテンツ等も、同様に優れた認知的刺激となることが理解される。
一方、上記(a)の「所定のタイミング」は、上記(b)の「前もって決定されたタイミング」のようにタイミング決定処理を行うことなく、すなわち目的情報等に依存せずに、予め設定されたタイミングを指す。この場合、例えば「毎日、朝8時」や「日中の3時間経過毎」といったようなタイミングで、認知的刺激コンテンツを提示させることになる。
以上説明したように、本実施形態の認知的刺激提示部114による認知的刺激コンテンツの提示は、所定のセンサを備えている等の特定の設備の設置場所に依存することなく、例えば所望の時刻や携帯端末2が所望の位置にある際に適宜、実施することが可能となっている。すなわち、高い自由度の刺激介入を実施することができるのである。またそれ故、認知的刺激コンテンツとして様々な文脈のもの(例えば食生活の改善、運動促進、所定の勉強の継続や、積極的な会話の促進用のコンテンツ等)を提示することも可能となる。さらに例えば、テキストベースのよりシンプルな認知的刺激コンテンツによる介入を行うことにより、介入コストの低減や介入効率の向上を図ることもできる。さらにまた、携帯端末2のユーザに対し、認知的刺激コンテンツと合わせて従来技術の感覚的刺激をも提示することによって、行動変容の効果をさらに高めることも可能となるのである。
またさらに、携帯端末2に搭載されたアプリによって(ユーザ登録時に)実施されるアンケートの内容を変更し、携帯端末2のユーザの内面情報を調整することによっても、(種々の文脈の認知的刺激コンテンツを用意して)様々な刺激介入を実施することが可能となる。すなわち、刺激介入の汎用性を高めることもできるのである。
また本実施形態において、決定・生成された認知的刺激コンテンツは、例えばサーバ管理者によるキーボード106及び入出力制御部122を介した表示指示を受けて、入出力制御部122を介しディスプレイ107に表示されることも好ましい。また、同様にしてサーバ管理者から内面情報や目標情報の表示指示を受けとった場合、生成・推定された内面情報や目標情報も、入出力制御部122を介しディスプレイ107に表示されてもよい。これにより、例えばサーバ管理者もこれらの情報を確認し、サーバの管理等に活用することが可能となる。
同じく図1の機能ブロック図において、目標達成検証部115は、刺激提示対象であるユーザへ認知的刺激コンテンツが提示された後、
(a)行動・状態情報保存部102から取得された当該ユーザの行動・状態情報、及び
(b)操作・使用情報保存部103から取得された当該ユーザの操作・使用情報
のいずれか一方又は両方に基づいて、当該ユーザの目標の達成の度合いに係る情報である「目標達成度合い情報」を決定する。
例えば、目標情報が「毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行う」旨の情報である場合、目標達成検証部115は、所定の検証期間(例えば1か月)の間、当該目標情報における時間情報「19時から21時までの間」の時刻・時間を含む所定の時間帯に、当該目標情報における場所情報「公園A」を含む所定の位置範囲において、当該ユーザの行動・状態情報が「ジョギング」相当の情報となっているか否かを判定し、検証期間(1か月)の中で、真の判定(ジョギング相当の情報であるとの判定)がなされた日の割合を(目標達成度合い情報としての)目標達成度とすることができる。例えば、真の判定日が24日であれば、検証期間の月が30日であるとして、目標達成度は0.8(=24/30)となる。
同じく図1の機能ブロック図において、モデル構築・管理部116は、本実施形態において、「内面情報推定モデル」、「目標情報推定モデル」及び「認知的刺激生成モデル」を学習処理によって構築し、さらに、目標達成検証部115から取得した目標達成度合い情報を用いて、少なくとも「認知的刺激生成モデル」、本実施形態では「目標情報推定モデル」及び「認知的刺激生成モデル」に対し、更新又は再構築処理を実施する。
具体的にこのモデル構築・管理部116において、「内面情報推定モデル」は、
(a)行動・状態情報保存部102から取得されるユーザの行動・状態情報の特徴量、及び
(b)操作・使用情報保存部103から取得される当該ユーザの操作・使用情報の特徴量
のいずれか一方又は両方と、
(c)当該ユーザの内面情報の正解データ(例えば、事前アンケートの結果から決定される当該ユーザのBig Fiveスコア)と
の組を(多数のユーザ分として)多数用意し、これらの組群を教師データとした学習処理によって構築されてもよい。
また、「目標情報推定モデル」は、
(a)行動・状態情報保存部102から取得されるユーザの行動・状態情報の特徴量、及び
(b)操作・使用情報保存部103から取得される当該ユーザの操作・使用情報の特徴量
のいずれか一方又は両方と、
(c)内面情報保存部104(又は内面情報取得部111)から取得される当該ユーザの内面情報の特徴量と、
(d)当該ユーザの目標情報の正解データ(例えば、事前アンケートにおいて目標に係る回答欄が設けられている場合において、この回答欄への回答情報から決定される当該ユーザが目標に掲げている具体的内容)と
の組を(多数のユーザ分として)多数用意し、これらの組群を教師データとした学習処理によって構築されてもよい。
ここで本実施形態において、モデル構築・管理部116は、認知的刺激コンテンツの提示後、目標達成検証部115から通知された目標達成度合い情報が所定条件を満たしていない場合(例えば、目標達成度が所定閾値未満である場合)、例えば改めて実施されたアンケートから収集・決定された当該ユーザの目標情報を、上記(c)の正解データとして修正教師データを生成し、この修正教師データを用いて、構築した「目標情報推定モデル」を更新又は再構築するのである。
一方、目標達成度合い情報が所定条件を満たしている場合、モデル構築・管理部116は、今回推定された目標情報を当該ユーザの正解データとして、新たに追加教師データを生成し、この追加教師データを用いて、構築した「目標情報推定モデル」を更新することも好ましい。
さらに、「認知的刺激生成モデル」は、
(a)目標情報推定部112から取得されるユーザの目標情報の特徴量と、
(b)内面情報保存部104(又は内面情報取得部111)から取得される当該ユーザの内面情報の特徴量と、
(c)提示すべき認知的刺激コンテンツに係る正解データ(例えば、コンテンツ提示後のアンケートにおいて提示された認知的刺激コンテンツの良否に関する回答欄が設けられている場合において、この回答欄への回答情報から決定される、目標達成に奏功した認知的刺激コンテンツのコンテンツID)と
の組を(多数のユーザ分として)多数用意し、これらの組群を教師データとした学習処理によって構築されてもよい。なお、上記のコンテンツIDの代わりに、テンプレートIDとコンテンツ要素ID群との組を用いる形態をとることも可能である。
また本実施形態において、モデル構築・管理部116は、認知的刺激コンテンツの提示後、目標達成検証部115から通知された目標達成度合い情報が所定条件を満たしていない場合(例えば、目標達成度が所定閾値未満である場合)、例えば改めて実施されたコンテンツ提示後のアンケートから収集・決定された(提示することがより好ましいとされる)認知的刺激コンテンツのコンテンツIDを、上記(c)の正解データとして修正教師データを生成し、この修正教師データを用いて、構築した「認知的刺激生成モデル」を更新又は再構築するのである。
一方、目標達成度合い情報が所定条件を満たしている場合、モデル構築・管理部116は、今回提示された認知的刺激コンテンツのコンテンツIDを当該ユーザの正解データとして、新たに追加教師データを生成し、この追加教師データを用いて、構築した「認知的刺激生成モデル」を更新することも好ましい。
このように本実施形態において、モデル構築・管理部116は、認知的刺激コンテンツの提示によって得られるフィードバック情報に基づき、「認知的刺激生成モデル」や「目標情報推定モデル」をより精度の高いより好適な状態となるように管理することができる。またその結果、当該ユーザの目標に応じた行動変容を促すことのできるより好適な認知的刺激コンテンツを提示することも可能となるのである。
[刺激情報生成方法]
図2は、本発明による刺激情報生成・提示方法の一実施形態を概略的に示す模式図である。
図2に示したように、本実施形態の刺激情報生成・提示方法は、<目標情報推定ステップ>、<認知的刺激生成・提示ステップ>、<モデル更新ステップ>の3ステップから構成される。以下、本方法全体における処理の流れを概観すべく、各ステップを、簡単な例を交えて概略的に説明する。
<目標情報推定ステップ>
(a)刺激提示対象であるユーザについてのアンケート結果情報から(又は当該ユーザの行動・状態情報及び操作・使用情報を用い、内面情報推定モデルによって)当該ユーザの内面情報を決定する。
ここで例えば「自分の容姿や体型を気にする傾向にある」旨や「忍耐力が弱く諦めの早い性格であって、目標達成のための行動を継続するのが苦手であり、さらに(内面情報決定時において)意気消沈気味である」旨の内面情報が決定されたとする。
(b)当該ユーザの行動・状態情報及び操作・使用情報と、上記の内面情報とを用い、目標情報推定モデルによって、「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報を推定する。
ここで例えば、行動・状態情報として「直近の1か月間においてほぼ毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行っているが、走行時間や走行距離に所定以上のばらつきがあり、また最近、走行時間も走行距離も短くなる傾向にある」旨の情報が採用され、また、「直近の1か月間、健康系やスポーツ用品通販系のウェブサイトを訪問する回数が所定以上に増加している」旨の操作・使用情報が採用されたとする。この場合その結果として、「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報として、例えば「(健康や体型を維持・改善するため)毎日、19時から21時までの間、公園Aでジョギングを行う」旨の目標情報が推定され得るのである。
<認知的刺激生成・提示ステップ>
(c)このような「その達成のために当該ユーザに対し刺激を提示すべき目標」に係る目標情報が推定・決定されたことを受け、この目標情報と、上記の内面情報とを用い、認知的刺激生成モデルによって認知的刺激情報を生成し、認知的刺激コンテンツを決定・生成する。
ここで例えば「1時間以上のジョギングを実施することによる健康上のメリットは次のうちのどれか?」といった内容のクイズコンテンツ(認知的刺激コンテンツ)が決定・生成され得るのである。
(d)決定・生成した認知的刺激コンテンツを、当該コンテンツに含まれる時間情報及び場所情報に基づき決定されたタイミングをもって、当該ユーザに提示する。
ここで例えば、「19時」の15分前の18時45分において、当該ユーザが「公園A」を中心とした半径1kmの円範囲に位置しているタイミングで、上記のクイズコンテンツを、当該ユーザの端末へ送信し表示させてもよい。
<モデル更新ステップ>
(e)認知的刺激コンテンツが当該ユーザに提示された後、当該ユーザの行動・状態情報及び操作・使用情報に基づいて、当該ユーザの目標達成度(目標達成度合い情報)を決定する。
ここで例えば目標達成度が、0.9に決定されたものとする。
(f)決定された目標達成度に基づいて、上記(c)で使用した認知的刺激生成モデルの更新処理を行う。
ここで本例では、目標達成度(0.9)が予め設定された所定閾値(0.8)以上であるので、上記(d)で提示した認知的刺激コンテンツのコンテンツIDを当該ユーザの正解データとして、新たに追加教師データを生成し、この追加教師データを用いて、上記(c)で使用した認知的刺激生成モデルを更新するのである。なお、同様にして目標達成度等の目標達成度合い情報に基づき、上記(b)で使用した目標情報推定モデルを更新することも好ましい。
[刺激情報生成装置の他の実施形態]
図3は、本発明による刺激情報生成装置の他の実施形態を包含する刺激情報生成システムを示す模式図である。ちなみに図3には、当該刺激情報生成装置の他の実施形態における機能構成を示す機能ブロック図、及び本発明に係るモデル構築・管理サーバの機能構成を示す機能ブロック図も含まれている。
図3に示した本発明による刺激情報生成装置としての携帯端末7は、同じく本発明による刺激情報生成装置としての認知的刺激配信サーバ1(図1)とは異なり、刺激提示対象であるユーザが所持・携帯するクライアントとなっている。
また本実施形態においては、行動・状態情報管理サーバ3、操作・使用情報管理サーバ4、及びアンケート結果管理サーバ5とデータ通信可能であるモデル構築・管理サーバ6が、通信ネットワーク内に設置されている。このモデル構築・管理サーバ6は、
(a)モデル構築・管理部116(図1)と同様の機能を果たすモデル構築・管理部611と、
(b)刺激コンテンツDB105(図1)と同様のデータベースとなっている刺激コンテンツDB602と、
(c)携帯端末7から、認知的刺激情報を含むコンテンツ配信要求を受け取った際、対応する認知的刺激コンテンツを、刺激コンテンツDB602から読み出し、応答として携帯端末7へ送信(配信)させるコンテンツ配信部612と
を有している。
一方、携帯端末7は、通信インタフェース部701と、GPSによる測位部702と、加速度センサを備えた加速度測定部703と、行動・状態情報保存部704と、操作・使用情報保存部705と、内面情報保存部706と、タッチパネル・ディスプレイ707と、プロセッサ・メモリとを有している。ここで、このプロセッサ・メモリが、本発明に係る刺激情報生成プログラムにおける1つの実施形態を保存していて、この実行により刺激情報生成処理を実施することは、認知的刺激配信サーバ1(図1)のプロセッサ・メモリと同様である。
ここで携帯端末7においては、測位部702や加速度測定部703で生成された行動・状態情報は、行動・状態情報保存部704で保存・管理され、また、携帯端末7に対するユーザの各種操作を記録するアプリによって収集された端末の操作に係る情報や、携帯端末7に搭載されたブラウザ連動のアプリによって収集されたウェブページ閲覧履歴を含む操作・使用情報は、操作・使用情報保存部705で保存・管理されるのである。さらに、この後述べる認知的刺激提示部714によって提示される認知的刺激コンテンツは、タッチパネル・ディスプレイ707に表示されてもよく、内蔵スピーカから音声若しくは音楽として出力されてもよい。
さらに、携帯端末7における上記のプロセッサ・メモリは、(刺激情報生成プログラムの機能としての)内面情報推定部711aを含む内面情報取得部711と、目標情報推定部712と、認知的刺激生成部713と、認知的刺激提示部714と、目標達成検証部715と、通信制御部721と、入出力制御部722とを有しているが、これらの機能構成部は、認知的刺激配信サーバ1(図1)における同名の機能構成部と同様の機能を果たすのである。
ただし、携帯端末7は、認知的刺激配信サーバ1(図1)とは異なり、
(a)モデル構築・管理サーバ6に対しモデル配信要求を行い、モデル構築・管理サーバ6から取得した内面情報推定モデル、目標情報推定モデル、及び認知的刺激生成モデルをそれぞれ、内面情報推定部711a、目標情報推定部712、及び認知的刺激生成部713へ供給して使用させ、
(b)認知的刺激生成部713で生成した認知的刺激情報をもって、モデル構築・管理サーバ6に対し、対応する認知的刺激コンテンツの配信要求を行い、
(c)モデル構築・管理サーバ6から受信した認知的刺激コンテンツを、認知的刺激提示部714へ渡して、入出力制御部722を介してタッチパネル・ディスプレイ707に表示させ、
(d)目標達成検証部715で決定された目標達成度合い情報をもって、モデル構築・管理サーバ6に対し更新モデルの配信要求を行い、モデル構築・管理サーバ6から取得した更新済みの目標情報推定モデル、及び更新済みの認知的刺激生成モデルをそれぞれ、目標情報推定部712、及び認知的刺激生成部713へ供給して使用させるのである。
以上に説明したように、本実施形態の携帯端末7によっても、刺激提示対象の内面的な特徴や状況にも即しており、それ故当該対象の目標に応じた行動変容を促すのにより好適となる認知的刺激情報を導出し、さらに、それに対応する認知的刺激コンテンツを提示することが可能となるのである。
なお、変更態様として、携帯端末7は、モデル構築・管理サーバ6における(機能)構成部の一部又は全部を更に備えているクライアントとすることも可能である。例えば、モデル構築・管理部を自ら備えていて、モデルの構築(学習)・更新処理を自前で行ってもよい。
また、本発明による刺激情報生成装置としての携帯端末7は、専用のクライアント装置であってもよいが、例えば本発明による刺激情報生成プログラムを搭載したスマートフォンや、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、さらには(携帯型ではないが端末としての)パーソナル・コンピュータ(PC)とすることもできる。
以上詳細に説明したように、本発明においては、認知的刺激情報を、目標情報のみならず、刺激提示対象の内面情報にも基づいて生成している。これにより、当該対象の内面的な特徴や状況にも即しており、それ故当該対象の目標に応じた行動変容を促すのにより好適となる認知的刺激情報を導出することが可能となる。
また、本発明は、プライミング技術の応用がすでに盛んなマーケティングの分野のみならず、例えばヘルスケアや介護・生活支援といったような人の生活の向上を図る分野や、教材提供や勉強スケジュール管理等を含む教育サービスを提供する分野、さらには選手の育成・強化を含む各種スポーツの運営・支援分野といったような幅広い分野において、応用可能な技術となっているのである。
上述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。上述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 認知的刺激配信サーバ(刺激情報生成装置)
101、601、701 通信インタフェース部
102、704 行動・状態情報保存部
103、705 操作・使用情報保存部
104、706 内面情報保存部
105、602 刺激コンテンツデータベース(DB)
106 キーボード(KB)
107 ディスプレイ(DP)
111、711 内面情報取得部
111a、711a 内面情報推定部
112、712 目標情報推定部
113、713 認知的刺激生成部
114、714 認知的刺激提示部
115、715 目標達成検証部
116、611 モデル構築・管理部
121、621、721 通信制御部
122、722 入出力制御部
2 携帯端末
3 行動・状態情報管理サーバ
4 操作・使用情報管理サーバ
5 アンケート結果管理サーバ
6 モデル構築・管理サーバ
612 コンテンツ配信部
7 携帯端末(刺激情報生成装置)
702 測位部
703 加速度測定部
707 タッチパネル・ディスプレイ(TP・DP)

Claims (10)

  1. 所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成する装置であって、
    当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である内面情報を取得する内面情報取得手段と、
    構築された認知的刺激生成モデルに対し、当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該内面情報に係るデータとを入力し当該認知的刺激生成モデルの出力から、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報を生成する認知的刺激生成手段と
    を有し、
    当該認知的刺激生成モデルは、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該認知的刺激情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
    とを特徴とする刺激情報生成装置。
  2. 構築された目標情報推定モデルに対し、当該対象の行動若しくは状態を検出して得られた情報である行動・状態情報、及び当該対象による所定の装置の操作若しくは使用に係る情報である操作・使用情報のいずれか一方又は両方に係るデータと、当該内面情報に係るデータとを入力し当該目標情報推定モデルの出力から、当該対象の目標に係る目標情報を推定する目標情報推定手段を更に有し、
    当該目標情報推定モデルは、当該行動・状態情報及び当該操作・使用情報のいずれか一方又は両方、当該内面情報、並びに正解としての当該目標情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該目標情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
    とを特徴とする請求項1に記載の刺激情報生成装置。
  3. 前記目標情報推定手段は、当該対象の目標であって、その達成のために当該対象に対し刺激を提示すべき目標に係る目標情報に係るデータを正解として含む教師データを用いて構築された当該目標情報推定モデルの出力から、その達成のために当該対象に対し刺激を提示すべき目標に係る目標情報を推定することを特徴とする請求項2に記載の刺激情報生成装置。
  4. 当該対象は、自身の位置に係る位置情報を決定可能な端末を所持し、
    前記目標情報推定手段は、当該目標に関係する時間に係る情報である時間情報、及び当該目標に関係する場所に係る情報である場所情報を含む目標情報を推定し、
    前記刺激情報生成装置は、当該時間情報に係る時刻よりも所定時間だけ前のタイミングであって、取得された当該端末の位置情報に係る位置が、当該場所情報に係る場所から所定範囲内となっているタイミングをもって、当該対象に対し当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に予め紐づけられた認知的刺激コンテンツを提示させる認知的刺激提示手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の刺激情報生成装置。
  5. 当該目標情報は、当該目標に関係する行動又は状態、当該目標に関係する時間に係る情報である時間情報、及び当該目標に関係する場所に係る情報である場所情報を含み、
    当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に予め紐づけられた認知的刺激コンテンツを所定の又は前もって決定されたタイミングで提示させる認知的刺激提示手段と、
    当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激コンテンツに対応する情報が提示された後、当該対象の行動又は状態を検出して得られた情報である行動・状態情報に係る行動又は状態が、当該時間情報に係る時間帯において、当該場所情報に係る場所から所定範囲内の位置での当該目標に関係する行動又は状態に相当しているか否かを判定し、当該判定結果に基づき、当該目標の達成の度合いに係る情報である目標達成度合い情報を決定する目標達成検証手段と
    を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の刺激情報生成装置。
  6. 当該目標達成度合い情報が所定条件を満たしていない場合、改めて決定された当該認知的刺激情報を正解とした修正教師データを用いて、当該認知的刺激生成モデルに対し更処理を行う、または、当該目標達成度合い情報が所定条件を満たしている場合、提示された当該認知的刺激情報、又は提示された当該認知的刺激コンテンツに係る認知的刺激情報を正解とした追加教師データを用いて、当該認知的刺激生成モデルに対し更新処理を行うモデル管理手段を更に有することを特徴とする請求項5に記載の刺激情報生成装置。
  7. 前記内面情報取得手段は、構築された内面情報推定モデルに対し、当該対象の行動若しくは状態を検出して得られた情報である行動・状態情報、及び当該対象による所定の装置の操作若しくは使用に係る情報である操作・使用情報のいずれか一方又は両方に係るデータを入力し、当該内面情報推定モデルの出力から、当該内面情報を推定し取得し、
    当該内面情報推定モデルは、当該行動・状態情報及び当該操作・使用情報のいずれか一方又は両方、並びに正解としての当該内面情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該内面情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の刺激情報生成装置。
  8. 当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激コンテンツは、クイズ若しくは質問に係るコンテンツ、映像、画像、若しくは漫画・アニメーションに係るコンテンツ、言語に係るテキストコンテンツ、言語に係る音声コンテンツ、又は音楽コンテンツを含むことを特徴とする請求項4、5又は6に記載の刺激情報生成装置。
  9. 所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成可能なコンピュータを機能させる認知的刺激生成モデルであって、
    少なくとも当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である、取得された内面情報に係るデータとを入力とし、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報に係るデータを出力するように、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築されたことを特徴とする認知的刺激生成モデル。
  10. 所定の対象に対し、当該対象の目標に応じた行動変容を促すための刺激に係る情報である刺激情報を生成可能なコンピュータにおける方法であって、
    構築された認知的刺激生成モデルに対し、当該目標に係る情報である目標情報に係るデータと、当該対象の精神・心理状態、思考・行動傾向、又は性格特徴に係る情報である、取得された内面情報に係るデータとを入力し当該認知的刺激生成モデルの出力から、当該対象が認知可能な当該刺激としての認知的刺激に係る情報である認知的刺激情報を生成するステップと、
    当該認知的刺激情報又は当該認知的刺激情報に対応する情報を所定の又は前もって決定されたタイミングで提示させるステップと
    を有し、
    当該認知的刺激生成モデルは、当該目標情報、当該内面情報、及び正解としての当該認知的刺激情報、に係る教師データを用いた学習処理によって構築され、当該認知的刺激情報に係るデータを出力する手段としてコンピュータを機能させる
    とを特徴とする刺激情報生成・提示方法。
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