住宅用の太陽光発電システムは、例えば、屋根上において架台などによって複数の太陽電池モジュールが保持された太陽電池アレイを含む形態を有する。この太陽電池アレイでは、スレートなどで構成された屋根材に架台が固定部材などで固定されている。この固定部材は、例えば、接着シートなどで屋根材に接着され、さらに木ネジなどで屋根材に締結されている。
ところで、住宅用の太陽光発電システムが普及し始めて20年以上が経過している。このため、今後は、太陽光発電システムの交換を行う物件が増加するものと考えられる。
ところが、例えば、屋根材に対して接着シートおよび木ネジなどで固定された固定部材を、屋根材から取り外すことは容易でない。このため、屋根材の上に固定部材を残置した状態で、屋根材の上から太陽電池アレイを撤去することが考えられる。そして、屋根材の上に新たに太陽電池アレイを設置する際には、屋根材に新たに固定部材を取り付けると、残置された使用後の固定部材を締結している木ネジに加えて、新たな固定部材を締結するための木ネジが屋根材を貫通している状態となる。この状態では、屋根材に多数の木ネジが貫通しており、屋根材の傷みが大きく、屋根材の防水機能の低下を招き得る。
そこで、例えば、屋根材上に残置された固定具(旧固定具ともいう)の上に、新たな固定具(新固定具ともいう)を取り付けることで、屋根材にねじ込まれる木ねじの本数を低減することが考えられる。この場合、旧固定具上に新固定具を位置し、この新固定具上に架台を設置し、さらに架台に複数の太陽電池モジュールを取り付けることが考えられる。
しかしながら、旧固定具の高さが高ければ、屋根材から複数の太陽電池モジュールまでの高さが大きくなり、太陽電池モジュールが屋根材から大きく浮き上がっているような状態となる。このような状態では、例えば、複数の太陽電池モジュールの棟側の部分に雪が引っ掛かって雪溜まりが生じやすく、屋根に積雪による大きな荷重が加わり、屋根材が傷みやすくなる場合がある。また、例えば、太陽電池モジュールと屋根材との間に風が潜り込んで、太陽電池アレイに対して屋根材から離れる方向に力が加わり、屋根材が傷みやすくなる場合がある。
そこで、本開示の発明者は、屋根上の太陽電池アレイを交換しても、屋根材を傷みにくくすることができる技術を創出した。
これについて、以下、各種実施形態を図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。図面は模式的に示されたものである。図1から図9には、右手系のXYZ座標系が付されている。このXYZ座標系では、屋根面2uに沿った方向であり且つ屋根2の軒2eに沿った方向が+X方向とされ、屋根面2uに沿った方向であり且つ+X方向に直交する方向が+Y方向とされ、+X方向および+Y方向の両方に直交する屋根面2uの法線方向が+Z方向とされている。
<1.第1実施形態>
<1-1.太陽電池アレイの概要>
第1実施形態に係る太陽電池アレイ1について、図1から図5(b)を参照しつつ説明する。
図1から図2(b)で示されるように、第1実施形態に係る太陽電池アレイ1は、例えば、複数の太陽電池モジュール3と、この複数の太陽電池モジュール3を屋根2上に取り付けている状態にある取付具4と、を有する。屋根2は、例えば、複数の垂木21と、複数の垂木21上に位置している野地板22と、野地板22上に位置している葺板などの屋根材23と、を含む。取付具4は、屋根2上に固定されている状態にある。換言すれば、取付具4は、屋根材23に固定されている状態にある。そして、取付具4は、例えば、複数の太陽電池モジュール3を保持している状態にある。
第1実施形態では、例えば、屋根2の上面(屋根面ともいう)2uは、XY平面に沿った形状を有する。ここでは、屋根2は、例えば、屋根面2uが-Y方向に行けば行くほど重力方向に位置するように、水平面に対して傾斜している形態を有する。この形態では、屋根2の軒2eとは逆側に屋根2の棟2rが位置している。そして、屋根2の軒2eに沿った一方向が、第1方向としての+X方向とされている。屋根2の軒2eから棟2rに向かう方向が、第2方向としての+Y方向とされている。屋根2の軒2eに沿った一方向とは逆の方向が、第3方向としての-X方向とされている。屋根材23から離れる屋根材23の上面としての屋根面2uの法線方向が、第4方向としての+Z方向とされている。屋根面2uの法線方向とは逆の方向が、第5方向としての-Z方向とされている。屋根2の棟2rから軒2eに向かう第2方向とは逆の方向が、第6方向としての-Y方向とされている。
<1-2.太陽電池モジュール>
図3(a)および図3(b)で示されるように、太陽電池モジュール3は、例えば、太陽電池パネル31と、この太陽電池パネル31を補強しているフレーム32と、を有する。
太陽電池パネル31は、図3(b)で示されるように、主として光を受光する面(前面とも受光面ともいう)31fと、この前面31fの逆側に位置している面(裏面ともいう)31bと、を有する。この太陽電池パネル31は、例えば、第1保護部材311と、第1充填材314fと、複数の太陽電池素子313と、第2充填材314sと、第2保護部材312と、端子ボックス316と、を有する。第1保護部材311、第1充填材314f、複数の太陽電池素子313、第2充填材314s、第2保護部材312および端子ボックス316は、例えば、前面31fから裏面31bに向けて、この記載の順に積層するように位置している。
第1保護部材311は、例えば、前面31fを構成している状態にある。第1保護部材311は、例えば、複数の太陽電池素子313を前面31f側から保護することができる。第1保護部材311は、透光性を有する。第1保護部材311には、例えば、ガラス製もしくは樹脂製の板状の部材または樹脂製のシートもしくはフィルムなどが適用される。
第2保護部材312は、例えば、裏面31bを構成している状態にある。第2保護部材312は、例えば、複数の太陽電池素子313を裏面31b側から保護することができる。第2保護部材312は、透光性を有していても透光性を有していなくてもよい。第2保護部材312には、例えば、樹脂製のシートもしくはフィルムなどが適用される。
第1充填材314fは、例えば、第1保護部材311と複数の太陽電池素子313との間に充填されている状態で位置している。第2充填材314sは、例えば、第2保護部材312と複数の太陽電池素子313との間に充填されている状態で位置している。このため、第1充填材314fおよび第2充填材314sは、例えば、複数の太陽電池素子313を上下から挟み込むように位置している充填材314を構成している状態にある。複数の太陽電池素子313は、例えば、充填材314によって姿勢が保持されている状態にある。第1充填材314fおよび第2充填材314sの素材には、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などの透光性を有する樹脂などが適用される。
複数の太陽電池素子313は、例えば、充填材314によって保護されている。複数の太陽電池素子313のうちの隣り合う2つの太陽電池素子313は、例えば、配線材(インターコネクタ)315によって互いに電気的に接続されている状態にある。太陽電池素子313には、例えば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどの基板を用いた、いわゆる結晶系の太陽電池素子が適用される。
また、複数の太陽電池素子313には、例えば、薄膜系半導体と透明電極とを含む薄膜系の太陽電池素子が適用されてもよい。この場合には、複数の太陽電池素子313は、例えば、電極を構成する導電性を有する層(導電層ともいう)によって相互に電気的に接続される。薄膜系半導体は、例えば、シリコン系、化合物系またはその他のタイプの半導体を含む。シリコン系の薄膜系半導体には、例えば、アモルファスシリコンまたは薄膜多結晶シリコンなどを用いた半導体が適用される。化合物系の薄膜系半導体には、例えば、CIS半導体またはCIGS半導体などのカルコパイライト構造を有する化合物半導体、ペロブスカイト構造を有する化合物などの化合物半導体、ケステライト構造を有する化合物半導体、あるいはカドミウムテルル(CdTe)半導体が適用される。CIS半導体は、銅(Cu)、インジウム(In)およびセレン(Se)を含む化合物半導体である。CIGS半導体は、Cu、In、ガリウム(Ga)およびSeを含む化合物半導体である。
端子ボックス316は、例えば、複数の太陽電池素子313において光の照射に応じた光電変換で得られた出力を太陽電池モジュール3の外部に取り出すためのものである。端子ボックス316は、例えば、箱体と、この箱体内に位置しているターミナル板と、箱体の外部へ電力を導出する出力ケーブルと、を有する。箱体の材料には、例えば、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)またはポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)などが適用される。
ここで、例えば、第2保護部材312および第2充填材314sの素材に透光性を有する素材を適用して、複数の太陽電池素子313が、裏面31bに照射されて第2保護部材312および第2充填材314sを透過した光に応じて光電変換を行う構成とされてもよい。
フレーム32は、太陽電池パネル31を保持する機能を有する。図3(b)で示されるように、フレーム32には、例えば、太陽電池パネル31の外周を補強するための長尺状の部材が適用される。フレーム32は、例えば、嵌合部32g、フレーム上部32c、フレーム底部32d、フレーム側部32aおよびフレーム凹部32bを有する。嵌合部32gは、太陽電池パネル31の外周部が嵌合している状態にある。フレーム上部32cは、太陽電池パネル31の前面31fに沿って位置している。フレーム底部32dは、フレーム上部32cの裏側に位置している。フレーム側部32aは、フレーム上部32cとフレーム底部32dとを接続している状態にある。
フレーム凹部32bは、後述する第2支持部42(図5(a)および図5(b))と係合している状態にある。第1実施形態では、棟2r側のフレーム側部32aと軒2e側のフレーム側部32aとは略同一の形状を有する。フレーム凹部32bは、例えば、開口部から奥に向けて狭くなっている形状を有する。このようなフレーム32は、例えば、アルミニウムの押し出し成形などで製造され得る。また、第1実施形態では、太陽電池モジュール3のうち、軒2e側に位置しているフレーム32を軒側フレーム32eと称し、棟2r側に位置しているフレーム32を棟側フレーム32rと称する。
<1-3.取付具>
<1-3-1.取付具の概略構成>
図2(a)、図2(b)および図4(a)から図6を参照しつつ、取付具4について説明する。
取付具4は、例えば、第1支持部41、第2支持部42、第1拘束部43および第2拘束部44を有する。
第1支持部41は、例えば、第2方向(+Y方向)に沿って長手方向を有するように固定対象面としての屋根面2u上に固定されている状態にある。第1実施形態では、例えば、複数の第1支持部41が、第2方向(+Y方向)に沿って配列された状態にある。さらに、例えば、第2方向(+Y方向)に沿って配列された状態にある複数の第1支持部41をそれぞれ含む複数の第1支持部41の列が、第1方向(+X方向)に並んでいる状態で位置している。
第2支持部42は、例えば、第1支持部41上において、第1方向としての+X方向に沿って長手方向を有するように位置している。換言すれば、第1支持部41の長手方向と第2支持部42の長手方向とが直交するように、第2支持部42が第1支持部41上に位置している。そして、例えば、第2支持部42の+Y方向における両端部が、第1拘束部43および第2拘束部44によって、第1支持部41に固定されている状態にある。ここでは、第1拘束部43は、例えば、第2支持部42の軒2e側に位置し、第2拘束部44は、第2支持部42の棟2r側に位置している。
第1拘束部43は、例えば、第1支持部41上において、第2支持部42の±X方向および±Z方向に沿った移動を拘束しており、第2支持部42の±Y方向に沿った移動は拘束していない状態にある。別の観点から言えば、例えば、第1支持部41上において、第1拘束部43は、±X方向および±Z方向に沿って移動させることができないものの、±Y方向に沿って移動させることができる。
第2拘束部44は、例えば、第2拘束部44の固定部材44eが緩められている場合には、第1支持部41上において、第2支持部42の±X方向および±Z方向に沿った移動を拘束しており、第2支持部42の±Y方向に沿った移動は拘束していない状態にある。別の観点から言えば、例えば、第2拘束部44の固定部材44eが緩められている場合には、第1支持部41上において、第2拘束部44は、±X方向および±Z方向に沿って移動させることができないものの、±Y方向に沿って移動させることができる。
ここで、例えば、第1拘束部43および第2拘束部44のうちの少なくとも一方が、第1支持部41上において、第2支持部42の±X方向および±Z方向に沿った移動を拘束している状態にあってもよい。
<1-3-2.第1支持部>
図2(a)、図4(a)および図4(b)で示されるように、第1支持部41は、例えば、第1部材411と、締結部材413と、第2部材412と、を含む。
<<第1部材>>
第1部材411は、例えば、屋根面2uに沿った形状を有する。ここで、屋根面2uに沿った形状には、例えば、屋根面2uに沿った長手方向を有するとともに、屋根面2uの法線に沿った第4方向(+Z方向)に沿った短手方向を有する形状が含まれる。このため、第1部材411は、例えば、屋根面2uに沿った長手方向を有するとともに、屋根面2uの法線に沿った第4方向(+Z方向)における厚さが薄い形状を有する。第1実施形態では、図4(a)および図4(b)で示されるように、例えば、第1部材411は、XY平面に沿った第1面411aと、この第1面411aとは逆側のXY平面に沿った第2面411bと、を有する。第1部材411には、例えば、第1面411aと第2面411bとが表裏面を成している状態にある平板状の部材が適用される。第1面411aは、例えば、第4方向(+Z方向)を向いており、第2面411bは、例えば、第5方向(-Z方向)を向いている。第2面411bは、例えば、屋根面2uに対向している状態で位置し、粘着部材40などで屋根面2uに接着された状態にある。粘着部材40は、例えば、屋根面2u上のうち、第1部材411を屋根材23に固定している締結部材413の周囲の部分を雨水または湿気から保護することができる。粘着部材40には、例えば、シリコンシーラントまたはブチル系の樹脂などで構成される短冊状のシートなどが適用される。
また、第1部材411は、例えば、締結部材413によって屋根材23に固定されている状態にある。ここで、例えば、粘着部材40が設けられることなく、締結部材413によって第1部材411が屋根材23に固定されていてもよい。図2(a)、図4(a)および図4(b)の例では、第1支持部41は、複数の第1部材411と、1つの第2部材412と、を有する。複数の第1部材411は、例えば、第2方向(+Y方向)において相互に離間している、軒2e側の第1部材(第1A部材ともいう)411Aと、棟2r側の第1部材(第1B部材ともいう)411Bと、を含む。
図4(a)および図4(b)で示されるように、第1部材411は、例えば、本体部411cと、第1係合部411dと、第2係合部411eと、を含む。
本体部411cは、屋根面2uに沿った形状を有する。本体部411cは、例えば、屋根面2uに沿った長手方向を有するとともに、屋根面2uの法線に沿った+Z方向における厚さが薄い形状を有する。換言すれば、本体部411cは、第4方向(+Z方向)に沿った短手方向を有する。第1実施形態では、図4(a)および図4(b)で示されるように、例えば、本体部411cは、XY平面に沿った第1面411aを成す面(前面ともいう)と、第2面411bを成す面(裏面ともいう)と、を有する。本体部411cには、例えば、前面と裏面とが表裏面を成している状態にある平板状の部分が適用される。図4(a)および図4(b)の例では、前面および裏面は、略矩形状の形状を有する。また、本体部411cは、例えば、第1孔部411fと、第1縁部411gと、第2縁部411hと、を有する。
第1孔部411fは、締結部材413が貫通している状態にある。第1実施形態では、第1孔部411fは、例えば、第1面411aを成す前面から第2面411bを成す裏面にかけて本体部411cを貫通している状態で位置している。第1縁部411gおよび第2縁部411hは、例えば、屋根面2uに向けて第5方向(-Z方向)に本体部411cを平面透視した場合に、屋根面2uに沿った第1方向(+X方向)において相対している状態で位置している。また、第1縁部411gおよび第2縁部411hは、それぞれ第1方向(+X方向)に直交する第2方向(+Y方向)に沿って位置している。図4(a)および図4(b)の例では、第1縁部411gおよび第2縁部411hのそれぞれは、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する細長い矩形状の部分である。
第1係合部411dは、本体部411cから第3方向(-X方向)に突出している状態にある。さらに、第1係合部411dは、第1縁部411gに沿って位置している。換言すれば、第1係合部411dは、第2方向(+Y方向)に沿って延びている形状を有する。第1実施形態では、第1係合部411dは、例えば、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第1係合部411dは、本体部411cの第1縁部411gから第3方向(-X方向)に突出しているとともに、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の矩形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。
第2係合部411eは、本体部411cから第1方向(+X方向)に突出している状態にある。さらに、第2係合部411eは、第2縁部411hに沿って位置している。換言すれば、第2係合部411eは、第2方向(+Y方向)に沿って延びている形状を有する。第1実施形態では、第2係合部411eは、例えば、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第2係合部411eは、本体部411cの第2縁部411hから第1方向(+X方向)に突出しているとともに、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の矩形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。
締結部材413は、例えば、第1部材411を屋根材23に固定している状態にある。例えば、締結部材413は、第1部材411の第1孔部411fを貫通している状態で位置し、屋根材23に対して固定されている状態で位置している。第1実施形態では、締結部材413には、例えば、木ネジなどのネジが適用される。図2(a)の例では、締結部材413としての木ネジが、第5方向(-Z方向)に向けて、第1部材411、粘着部材40、屋根材23および野地板22をこの記載の順に貫通するように位置しているとともに、垂木21の途中までねじ込まれた状態で位置している。これにより、第1部材411は、屋根2に対して締結された状態にある。締結部材413の素材には、例えば、ステンレス鋼または溶融亜鉛めっきを施した鉄系の素材などが適用される。また、ここでは、例えば、1つ目の第1部材(第1A部材)411Aを1つ目の締結部材(第1A締結部材ともいう)413Aによって屋根材23に固定している状態にあり、2つ目の第1部材(第1B部材)411Bを2つ目の締結部材(第1B締結部材ともいう)413Bによって屋根材23に固定している状態にある。
<<第2部材>>
第2部材412は、例えば、第1部材411に対して着脱可能に取り付けられている状態にある。第1実施形態では、第2部材412は、例えば、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する。ここで、例えば、第4方向(+Z方向)に向けて第2部材412を平面透視した場合には、第2部材412は、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する長方形状の外形を有する。第2部材412は、例えば、底部4121を含む。ここで、例えば、第4方向(+Z方向)に向けて底部4121を平面透視した場合には、底部4121は、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する長方形状の外形を有する。
底部4121は、例えば、取付部4122を含む。第1実施形態では、底部4121は、例えば、第2方向(+Y方向)において離間している複数の箇所において、それぞれ取付部4122を含む。図4(a)および図4(b)の例では、底部4121は、第2方向(+Y方向)において相互に離間している複数の取付部4122を含む。複数の取付部4122は、例えば、軒2e側の取付部(第1取付部ともいう)4122Aと、棟2r側の取付部(第2取付部ともいう)4122Bと、を含む。ここでは、第2方向(+Y方向)において、複数の取付部4122が離間している距離と、複数の第1部材411が相互に離間している距離と、が対応している状態にある。そして、例えば、第1取付部4122Aは、第1A部材411Aに取り付けられている状態にあり、第2取付部4122Bは、第1B部材411Bに取り付けられている状態にある。
取付部4122は、例えば、屋根材23から離れる第4方向(+Z方向)に凹んだ状態にある凹部4122aを有する。凹部4122aには、第1部材411のうちの少なくとも一部が収容された状態にある。第1実施形態では、凹部4122aには、第1部材411の略全体が収容された状態にある。また、凹部4122aは、例えば、第1被係合部4122bと、第2被係合部4122cと、を含む。
第1被係合部4122bは、例えば、第2方向(+Y方向)に沿って位置している溝状の部分である。そして、この第1被係合部4122bは、第1部材411の第1係合部411dが係合している状態にある。第1実施形態では、第1被係合部4122bは、第3方向(-X方向)に凹んでいるような形状を有する溝状の部分である。換言すれば、この溝状の部分は、第3方向(-X方向)に沿った深さ方向を有し、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する細長い溝状の部分である。この細長い溝状の部分は、例えば、第2方向(+Y方向)の端部において開口している状態にある。また、この溝状の部分は、例えば、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第1被係合部4122bは、第3方向(-X方向)に凹んでいるような形状を有しているとともに、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の矩形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。これにより、第1係合部411dと第1被係合部4122bとが嵌合している状態にある。
第2被係合部4122cは、例えば、第2方向(+Y方向)に沿って位置している溝状の部分である。そして、この第2被係合部4122cは、第1部材411の第2係合部411eが係合している状態にある。第1実施形態では、第2被係合部4122cは、第1方向(+X方向)に凹んでいるような形状を有する溝状の部分である。換言すれば、この溝状の部分は、第1方向(+X方向)に沿った深さ方向を有し、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する細長い溝状の部分である。この細長い溝状の部分は、例えば、第2方向(+Y方向)の端部において開口している状態にある。また、この溝状の部分は、例えば、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第2被係合部4122cは、第1方向(+X方向)に凹んでいるような形状を有しているとともに、第2方向(+Y方向)における何れの位置においてもXZ平面に沿った断面が略同一の矩形状を有し、第2方向(+Y方向)に沿って直線状に延びている状態にある。これにより、第2係合部411eと第2被係合部4122cとが嵌合している状態にある。
上記構成を有する第1支持部41では、例えば、第1部材411に対して、第2部材412を第2方向(+Y方向)に沿ってスライドさせることが可能である。ここでは、例えば、第1係合部411dと第1被係合部4122bとが嵌合している状態で、第1係合部411dに対して第1被係合部4122bを摺り動かすとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとが嵌合している状態で、第2係合部411eに対して第2被係合部4122cを摺り動かすことが可能である。これにより、例えば、第1係合部411dと第1被係合部4122bとの係合を解消するとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとの係合を解消することで、第1部材411から第2部材412を取り外すことができる。第1実施形態では、例えば、第2部材412における2箇所の取付部4122のそれぞれにおいて、第1係合部411dと第1被係合部4122bとの係合を解消するとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとの係合を解消することで、第1部材411から第2部材412を取り外すことができる。
また、例えば、屋根材23に固定されている第1部材411に対して、第2部材412を第6方向(-Y方向)にスライドさせることで、第1係合部411dに第1被係合部4122bを嵌合させるとともに、第2係合部411eに第2被係合部4122cを嵌合させることもできる。ここでは、例えば、第1係合部411dに第1被係合部4122bを嵌合させて、第1係合部411dに対して第1被係合部4122bを摺り動かすとともに、第2係合部411eに第2被係合部4122cが嵌合させて、第2係合部411eに対して第2被係合部4122cを摺り動かすことが可能である。これにより、例えば、第1係合部411dと第1被係合部4122bとを係合させ、第2係合部411eと第2被係合部4122cとを係合させることで、第1部材411に対して第2部材412を取り付けることができる。第1実施形態では、例えば、第2部材412における2箇所の取付部4122のそれぞれにおいて、第1係合部411dと第1被係合部4122bとを係合させるとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとを係合させることで、第1部材411に第2部材412を取り付けることができる。
第1実施形態では、例えば、第1部材411が、屋根材23の上面(屋根面)2uに沿った形状を有する。そして、例えば、第1部材411のうちの第1縁部411gに沿った第1係合部411dおよび第2縁部411hに沿った第2係合部411eに、第2部材412を係合させる構造が採用されている。これにより、例えば、屋根2上から使用済みの太陽電池アレイ1を撤去して、新たに太陽電池アレイ1を設置する際に、使用済みの第1部材411を屋根2上に残し、使用済みの第2部材412の代わりに別の第2部材412を第1部材411に取り付けても、第1部材411の第4方向(+Z方向)における高さが低く、屋根材23と太陽電池モジュールとの距離が拡大しにくい。これにより、例えば、複数の太陽電池モジュール3の棟2r側の部分に雪が引っ掛かりにくく、屋根2に積雪による大きな荷重が加わりにくい。また、例えば、太陽電池モジュール3と屋根材23との間に風が潜り込みにくく、太陽電池アレイ1に対して屋根材23から離れる方向に力が加わりにくい。このため、例えば、屋根2に大きな外力が掛かりにくい。その結果、例えば、屋根材23が傷みにくい。さらに、例えば、使用済みの第1部材411を再利用して、新たに太陽電池アレイ1を設置することで、屋根材23を貫通するネジなどの締結部材の数を低減することができる。これにより、例えば、屋根材23が傷みにくく、屋根材23の防水機能が低下しにくくなる。ここで、使用済みの第2部材412および別の第2部材412は、例えば、取付部4122を有していれば、その他の部分が互いに異なる形状を有していてもよい。
また、第1実施形態では、第2部材412は、例えば、屋根面2u上に第2方向(+Y方向)を長手方向にして位置している中空状の部材である。より具体的には、第2部材412は、XZ平面に沿った断面がH字型状の形状を有する。
第2部材412は、底部4121に加えて、例えば、第1側部4123と、第2側部4124と、第1上部4125と、第2上部4126と、レール溝部412tと、空所部412hと、を有する。ここで、第2部材412の第2方向(+Y方向)における寸法は、例えば、太陽電池モジュール3の第2方向(+Y方向)における寸法の半分以下とされる。
第1側部4123は、例えば、底部4121の第3方向(-X方向)の端部から第4方向(+Z方向)に沿って延びるように位置している。第2側部4124は、例えば、底部4121の第1方向(+X方向)の端部から第4方向(+Z方向)に沿って延びるように位置している。第1側部4123と第2側部4124とは、第1方向(+X方向)および第3方向(-X方向)において対向するように位置している。第1実施形態では、第1側部4123および第2側部4124のそれぞれは、例えば、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する。ここでは、第1側部4123および第2側部4124は、第4方向(+Z方向)において略同一の高さを有するとともに、第2方向(+Y方向)において略同一の長さを有する。
第1上部4125は、例えば、第1側部4123の第4方向(+Z方向)における端部から第1方向(+X方向)に張り出している状態にある。第2上部4126は、例えば、第2側部4124の第4方向(+Z方向)における端部から第3方向(-X方向)に張り出している状態にある。ここでは、第1上部4125および第2上部4126は、それぞれXY平面に沿って位置している。このため、第1上部4125および第2上部4126は、それぞれ、底部4121と対向している状態で位置している。また、ここで、例えば、第5方向(-Z方向)に向けて第1上部4125および第2上部4126を平面透視した場合には、第1上部4125および第2上部4126は、それぞれ、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する長方形状の外形を有する。また、第1上部4125と第2上部4126とは、例えば、第1方向(+X方向)に離間している。これにより、例えば、第1上部4125と第2上部4126との間に、レール溝部412tが存在している状態にある。第1上部4125および第2上部4126は、例えば、第2支持部42を支持している状態にある。空所部412hは、底部4121と第1上部4125および第2上部4126との間に位置している。換言すれば、空所部412hは、第2部材412の中空部分である。
レール溝部412tは、例えば、第1拘束部43および第2拘束部44の第2方向(+X方向)および第3方向(-X方向)における移動を拘束し、第1拘束部43および第2拘束部44の第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)における移動を可能にする。また、レール溝部412tは、第1上部4125の第1方向(+X方向)の端部から第5方向(-Z方向)に垂下している状態にある第1内壁部4127と、第2上部4126の第3方向(-X方向)の端部から第5方向(-Z方向)に垂下している状態にある第2内壁部4128と、を有する。第1内壁部4127および第2内壁部4128のそれぞれは、例えば、YZ平面に沿った板状の部分である。第1実施形態では、第1内壁部4127および第2内壁部4128のそれぞれは、例えば、第2方向(+Y方向)に沿った長手方向を有する細長い直方体状の部分である。第1内壁部4127および第2内壁部4128のそれぞれにおける第5方向(-Z方向)の端部(下端部ともいう)は、例えば、凹凸形状を有していてもよい。この凹凸形状には、例えば、凹凸が交互に位置している鋸歯状の部分(セレーション部)が適用される。
ここで、例えば、図6で示されるように、締結部材413が、第1部材411から第4方向(+Z方向)に突出している頭部413aと、この頭部413aから第5方向(-Z方向)に突出している状態にあるネジ部413bと、を有する、木ネジなどのネジ部材である場合を想定する。この場合に、例えば、凹部4122aが、さらに第4方向(+Z方向)に凹んだ状態にあり且つ第2方向(+Y方向)に沿って位置している溝状部4122dを有し、この溝状部4122dが、頭部413aを収容している状態にある構成が考えられる。このような構成が採用されれば、例えば、第2部材412と締結部材413とを干渉させることなく、第1部材411に対して第2部材412を第2方向(+Y方向)にスライドさせることで、第1部材411から第2部材412を取り外すことができる。また、例えば、第2部材412と締結部材413とを干渉させることなく、第1部材411に対して第2部材412を第6方向(-Y方向)にスライドさせることで、第1部材411に第2部材412を取り付けることができる。これにより、例えば、屋根2上における使用済みの太陽電池アレイ1の撤去および交換を容易に行うことができる。
また、ここで、例えば、図6で示されるように、締結部材413が、頭部413aと、この頭部413aから第5方向(-Z方向)に突出している状態にあるネジ部413bと、を有する、木ネジなどのネジ部材である場合を想定する。この場合に、例えば、図4(b)および図6で示されるように、第5方向(-Z方向)に第2部材412を平面透視した場合に、第2部材412の取付部4122は、頭部413aを包含するように開口している第2孔部4122fを有していてもよい。ここでは、例えば、第2孔部4122fは、第4方向(+Z方向)および第5方向(-Z方向)に取付部4122を貫通している状態にあり、第2孔部4122fを頭部413aが通過することが可能となるように、第2孔部4122fの径が頭部413aの径よりも大きい。このような構成が採用されれば、例えば、第1部材411に第2部材412が取り付けられた状態で、締結部材413によって第1部材411を屋根材23に固定することができる。これにより、例えば、太陽電池アレイ1の施工が容易となる。また、例えば、1つの第2部材412に対して2つ以上の第1部材411が存在している構成では、2つ以上の第1部材411に1つの第2部材412が取り付けられた状態で、締結部材413によって2つ以上の第1部材411をそれぞれ屋根材23に固定することができる。これにより、例えば、屋根材23上における2つ以上の第1部材411の間隔を容易に設定することができる。
また、ここで、例えば、図4(a)および図4(b)で示されるように、第1部材411は、取付部4122のうちの第6方向(-Y方向)の端部4122eに当接している状態にあるストッパ部410を有していてもよい。第1実施形態では、第1部材411は、例えば、取付部4122のうちの第6方向(-Y方向)の端部4122eに当接している状態にある第1ストッパ部411iおよび第2ストッパ部411jを有する。第1ストッパ部411iは、例えば、本体部411cから第3方向(-X方向)に突出している状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第1ストッパ部411iは、本体部411cのうちの第6方向(-Y方向)の端部に近い部分から第3方向(-X方向)に突出している状態にある。より具体的には、第1係合部411dのうちの第6方向(-Y方向)の端部において、第1ストッパ部411iは、本体部411cから第3方向(-X方向)に突出している状態にある。また、第2ストッパ部411jは、例えば、本体部411cから第1方向(+X方向)に突出している状態にある。図4(a)および図4(b)の例では、第2ストッパ部411jは、本体部411cのうちの第6方向(-Y方向)の端部に近い部分から第1方向(+X方向)に突出している状態にある。より具体的には、第2係合部411eのうちの第6方向(-Y方向)の端部において、第2ストッパ部411jは、本体部411cから第1方向(+X方向)に突出している状態にある。これにより、例えば、第6方向(-Y方向)が斜め下方に向くように屋根面2uが水平面に対して傾斜していても、端部4122eと第1ストッパ部411iおよび第2ストッパ部411jとの当接によって、第2部材412の自重などに応じた摺り動きによる第1部材411からの脱落が生じにくくなる。
また、ここで、例えば、取付部4122が、第4方向(+Z方向)に貫通している状態にある孔部(第3孔部ともいう)4122gを有しており、第1部材411が、屋根材23とは逆側の第1面411aから第5方向(-Z方向)における少なくとも途中まで位置している孔部(第4孔部ともいう)411kを有していてもよい。この場合には、取付具4が、例えば、第3孔部4122gを貫通している状態であり且つ第4孔部411kに嵌合している状態にある部材(嵌合部材ともいう)414をさらに含んでいてもよい。このような構成が採用されれば、例えば、第1部材411から第2部材412が外れにくくなる。嵌合部材414には、例えば、円筒状のピン、リベットまたはタップネジなどの各種ネジなどが適用される。嵌合部材414の素材には、例えば、ステンレス鋼または溶融亜鉛めっきを施した鉄系の素材などが適用される。ここでは、例えば、1つ目の取付部(第1取付部)4122Aと1つ目の第1部材(第1A部材)411Aとの組み合わせに対して、1つ目の嵌合部材(第1嵌合部材ともいう)414Aが適用され、2つ目の取付部(第2取付部)4122Bと2つ目の第1部材(第1B部材)411Bとの組み合わせに対して、2つ目の嵌合部材(第2嵌合部材ともいう)414Bが適用される。このような構成が採用される場合には、例えば、複数の第1部材411から第2部材412を取り外す際には、嵌合部材414を第4孔部411kおよび第3孔部4122gから取り外せばよい。
上記構成を有する第1部材411および第2部材412は、例えば、アルミニウム合金などの金属の押し出し加工などによって製造され得る。
<1-3-3.第2支持部>
図5(a)および図5(b)で示されるように、第2支持部42は、例えば、第1支持部41上に第1方向(+X方向)に沿って長手方向を有するように位置している長尺の部材である。第2支持部42の第1方向(+X方向)に沿った長手方向における寸法は、例えば、太陽電池モジュール3の寸法および材質に応じて適宜設定される。例えば、第1方向(+X方向)において、第2支持部42の長手方向における寸法は、太陽電池モジュール3における寸法と略同一であってもよい。また、例えば、第1方向(+X方向)において、第2支持部42の長手方向における寸法を、太陽電池モジュール3における寸法の略自然数倍とすれば、第2支持部42の本数を減らすことができる。第1実施形態では、第2支持部42は、例えば、閉断面を有する角パイプ状の形状を有する。
第2支持部42は、例えば、支持部分42a、第1突出部分42b、第2突出部分42c、第1凸部分42d、第2凸部分42e、板状部分42fおよび底部分42gを有する。
支持部分42aは、第1方向(+X方向)に沿った長手方向を有し、太陽電池モジュール3のフレーム底部32dを支持している部分である。例えば、支持部分42aは、角パイプ状の形状のうち第4方向(+Z方向)を向いた面を構成している状態にある。
板状部分42fは、例えば、支持部分42aから第4方向(+Z方向)に向かって突出している部分である。ここでは、板状部分42fは、例えば、支持部分42aの第4方向(+Z方向)を向いた面(上面ともいう)に対して垂直である方向に沿って延びている状態で位置している。そして、板状部分42fは、例えば、第2支持部42の長手方向(+X方向)に沿って延びている状態で位置している。換言すれば、板状部分42fは、XZ平面に沿った板状の形状を有する。この板状部分42fは、例えば、支持部分42aのうちの第2支持部42の短手方向としての第2方向(+Y方向)における略中央部から、第4方向(+Z方向)に向かって突出している状態にある。
底部分42gは、例えば、第2支持部42の下部に位置している。この底部分42gは、例えば、第1支持部41の第1上部4125および第2上部4126と当接している部分である。
第1凸部分42dは、例えば、図2(b)で示されるように、底部分42gの第6方向(-Y方向)の端部において第4方向(+Z方向)へ突出した状態にある凸状の部分である。第1凸部分42dは、例えば、第1拘束部43に連結され得る。
第2凸部分42eは、例えば、図2(b)で示されるように、底部分42gの第2方向(+Y方向)の端部において第4方向(+Z方向)へ突出した状態にある凸状の部分である。第2凸部分42eは、例えば、第2拘束部44に連結され得る。
第1突出部分42bは、例えば、板状部分42fから第6方向(-Y方向)に張り出している状態で位置している。第1突出部分42bは、例えば、太陽電池モジュール3のうちの棟側フレーム32rのフレーム凹部32bと係合している状態にある。これにより、例えば、第2方向(+Y方向)において隣り合う2つの太陽電池モジュール3のうちの軒2e側の太陽電池モジュール(第1太陽電池モジュールともいう)3Aが第2支持部42に保持されている状態にある。第1突出部分42bの第6方向(-Y方向)における寸法は、例えば、第6方向(-Y方向)における板状部分42fから支持部分42aの端部までの寸法よりも短い。これにより、例えば、太陽電池モジュール3の棟側フレーム32rを支持部分42a上に載置した状態で、第2支持部42を第6方向(-Y方向)にスライドさせて、第1突出部分42bと棟側フレーム32rのフレーム凹部32bとを係合させることができる。
第2突出部分42cは、例えば、板状部分42fから第2方向(+Y方向)に張り出している状態で位置している。第2突出部分42cは、例えば、太陽電池モジュール3のうちの軒側フレーム32eのフレーム凹部32bと係合している状態にある。これにより、例えば、第2方向(+Y方向)において隣り合う2つの太陽電池モジュール3のうちの棟2r側の太陽電池モジュール(第2太陽電池モジュールともいう)3Bが第2支持部42に保持されている状態にある。第2突出部分42cの第2方向(+Y方向)における寸法は、例えば、第2方向(+Y方向)における板状部分42fから支持部分42aの端部までの寸法よりも短い。
上記構成を有する第2支持部42は、例えば、ステンレス鋼またはメッキ鋼板などを対象としたロールフォーミングまたはベンダー曲げ加工などによって製造され得る。また、第2支持部42は、例えば、アルミニウム合金などの金属の押し出し加工によって製造されてもよい。
<1-3-4.第1拘束部>
図2(b)および図5(a)で示されるように、第1拘束部43は、第1係合部材43aと、第1係止部材43cと、軸部43eと、を有する。
第1係合部材43aは、例えば、軸部43eによって第1係止部材43cに連結されている状態にある。第1係合部材43aは、例えば、第1支持部41上に位置している。そして、例えば、第1係合部材43aと、第1支持部41の第2部材412の内側(空所部412h内)に位置している第1係止部材43cと、が第1上部4125および第2上部4126を挟んでいる状態にある。換言すれば、例えば、第1係止部材43cは、第2部材412の空所部412h内において、第1係合部材43aと対向している状態で位置している。ここでは、例えば、第1係合部材43aと第1係止部材43cとの間の距離は、軸部43eによって規定されている。この距離は、例えば、第1内壁部4127および第2内壁部4128の第4方向(+Z方向)における寸法よりもわずかに大きい。これにより、例えば、第1拘束部43は、軸部43eをレール溝部412tの内側において移動させることで、第2支持部42を第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)において移動させることが可能である状態にある。また、第1係合部材43aは、例えば、第2方向(+Y方向)の端部に第1鉤部43bを有する。
第1鉤部43bは、例えば、第2支持部42の第1凸部分42dに係合している状態にある。これにより、例えば、第1拘束部43は、第2支持部42との連結によって、第2支持部42の±X方向および±Z方向に沿った移動を拘束しており、第2支持部42の±Y方向に沿った移動は拘束していない状態にある。ここでは、±X方向に沿った第2支持部42の移動は、例えば、第1鉤部43bと第1凸部分42dとの間における摩擦力によって拘束されている状態にある。
また、第1実施形態では、第1係止部材43cは、例えば、レール溝部412tの第1内壁部4127および第2内壁部4128の下端に存在しているセレーション部に当接している状態にある第1平坦部43c1を有する。さらに、第1係止部材43cは、例えば、第1平坦部43c1のうちの第2方向(+Y方向)の端部および第6方向(-Y方向)の端部のそれぞれから底部4121に向かって延びるように位置している一対の第1屈曲部43c2を有する。第1平坦部43c1は、例えば、図2(b)および図5(a)で示されるように、第1上部4125および第2上部4126と略平行である状態で位置している。また、例えば、第1屈曲部43c2は、例えば、セレーション部から離れる方向に屈曲している状態にある。このため、例えば、第1係止部材43cは、セレーション部によって係止されていない状態にある。これにより、例えば、第1拘束部43は、第1支持部41上を第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)に沿って滑らかに移動することが可能である状態にある。
また、第1係合部材43aは、例えば、第1方向(+X方向)の両端において第5方向(-Z方向)に垂下している状態で位置している一対の側壁部43dを有する。一対の側壁部43dは、例えば、第1係合部材43aのうちの第3方向(-X方向)の端部において第1側部4123に沿って第5方向(-Z方向)に垂下している状態にある側壁部43dを含む。また、一対の側壁部43dは、例えば、第1係合部材43aのうちの第1方向(+X方向)の端部において第2側部4124に沿って第5方向(-Z方向)に垂下している側壁部43dを含む。ここで、例えば、第1側部4123が、第6方向(-Y方向)の端部の近傍の部分から第3方向(-X方向)に突起している突起部を有し、第2側部4124が、第6方向(-Y方向)の端部の近傍の部分から第1方向(+X方向)に突起している突起部を有していてもよい。この場合には、例えば、第1拘束部43は、一対の側壁部43dと突起部との接触によって、第6方向(-Y方向)への移動が規制された状態となる。これにより、例えば、第1拘束部43が第1支持部41の軒2e側の部分から抜け落ちにくくなる。
第1係合部材43aおよび第1係止部材43cは、例えば、アルミニウム合金などの金属の押し出し加工あるいはステンレス鋼またはメッキ鋼板のプレス加工などによって製造され得る。軸部43eの素材には、例えば、ステンレス鋼などが適用される。
<1-3-5.第2拘束部>
図2(b)、図5(a)および図5(b)で示されるように、第2拘束部44は、第2係合部材44a、第2係止部材44cおよび固定部材44eを有する。
第2係合部材44aは、例えば、固定部材44eによって第2係止部材44cと連結されている状態にある。第2係合部材44aは、例えば、第1支持部41上に位置している。そして、例えば、第2係合部材44aと、第1支持部41の第2部材412の内側(空所部412h内)に位置している第2係止部材44cと、が第1上部4125および第2上部4126を挟んでいる状態にある。換言すれば、例えば、第2係止部材44cは、第2部材412の空所部412h内において、第2係合部材44aと対向している状態で位置している。また、第2係合部材44aは、例えば、第6方向(-Y方向)の端部に第2鉤部44bを有する。
固定部材44eは、例えば、図2(b)で示されるように、第2部材412に対して、第2係合部材44aおよび第2係止部材44cを固定している状態にある部材である。固定部材44eは、例えば、第2部材412のレール溝部412tの内側を挿通している状態にあるボルトとナットとを有する。そして、例えば、固定部材44eの締め付けによって、第2拘束部44は、第2部材412に固定されている状態となる。ここでは、例えば、固定部材44eの締め付けにより、第2係合部材44aと第2係止部材44cとの間隔が狭くなる。これにより、例えば、第2拘束部44が第1支持部41に固定される。一方、例えば、固定部材44eの締め付けを緩めると、第2拘束部44は、第1支持部41の第2部材412の長手方向に沿って、第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)への移動が許容され得る。ここでは、例えば、第2係合部材44aと第2係止部材44cとを連結している固定部材44eの締め付けを緩めると、第2係合部材44aと第2係止部材44cとの間隔が拡がる。これにより、例えば、第1支持部41の第2部材412の長手方向に沿って、第2拘束部44が第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)において移動することが可能となる。
第2鉤部44bは、例えば、第2支持部42の第2凸部分42eと係合している状態にある。これにより、例えば、第2拘束部44は、固定部材44eの締め付けによって、第2支持部42を第1支持部41の第2部材412上に強固に固定することができる。
また、第1実施形態では、第2係止部材44cは、例えば、レール溝部412tの第1内壁部4127および第2内壁部4128の下端に存在しているセレーション部と離間している状態にある第2平坦部44c1を有する。さらに、第2係止部材44cは、例えば、第2平坦部44c1のうちの第2方向(+Y方向)の端部および第6方向(-Y方向)の端部のそれぞれから第1上部4125および第2上部4126に向かって延びるように位置している一対の第2屈曲部44c2を有する。第2平坦部44c1は、例えば、図2(b)で示されるように、第1係止部材43cの第1平坦部43c1と同様に、第1上部4125および第2上部4126と略平行である状態で位置している。また、第2屈曲部44c2は、例えば、セレーション部に向かう方向に屈曲している状態にある。ここでは、例えば、固定部材44eの締め付けによって、第2係合部材44aと第2係止部材44cとが第1内壁部4127および第2内壁部4128を挟んで保持している状態で位置している。そして、例えば、第2屈曲部44c2が、セレーション部と当接しており、第2係止部材44cがセレーション部によって係止されている状態にある。これにより、例えば、第2拘束部44は、第1支持部41の長手方向に沿って、第2方向(+Y方向)および第6方向(-Y方向)に沿って移動することができない状態にある。
第2係合部材44aおよび第2係止部材44cは、例えば、アルミニウム合金などの金属の押し出し加工あるいはステンレス鋼またはメッキ鋼板のプレス加工などによって製造され得る。固定部材44eの素材には、例えば、ステンレス鋼などが適用される。
<1-4.取付具ユニット>
取付具4は、例えば、屋根2に固定される前には、取付具4を形成するための部材の集合体(取付具ユニットともいう)400を構成している状態にある。換言すれば、取付具ユニット400は、例えば、屋根材23に固定された状態で、太陽電池モジュール3を保持する取付具4を形成するための部材の集合体である。
取付具ユニット400は、例えば、上述した第1部材411、第2部材412および締結部材413を含む。ここでは、第1部材411は、例えば、屋根材23に固定される際に屋根材23の上面(屋根面)2uに沿って位置させることが可能な形状を有する。ここで、屋根面2uに沿って位置させることが可能な形状には、例えば、屋根面2uに沿った長手方向を有するとともに、屋根面2uの法線に沿った第4方向(+Z方向)に沿った短手方向を有するように位置させることが可能な形状が含まれる。このため、第1部材411は、例えば、屋根面2uに沿った長手方向を有するとともに、屋根面2uの法線に沿った第4方向(+Z方向)における厚さが薄い形状となるように屋根材23に固定される。より具体的には、第1部材411には、例えば、XY平面に沿った前面としての第1面411aと、この第1面411aとは逆側のXY平面に沿った裏面としての第2面411bとを有するように屋根材23に固定される平板状の部材が適用される。第2部材412は、例えば、第1部材411に対して着脱可能に取り付けられる部材である。締結部材413は、例えば、第1部材411を屋根材23に固定するための部材である。第1部材411は、例えば、本体部411cと、第1係合部411dと、第2係合部411eと、を含む。本体部411cは、例えば、第1孔部411fと、第1縁部411gと、第2縁部411hと、を含む。第1孔部411fは、例えば、第1部材411を屋根材23に固定する際に締結部材413の挿通を受け付ける。ここで、例えば、第1部材411を屋根材23に固定する際に屋根材23に対向するように位置される第2面(被固定面ともいう)411bに向けて本体部411cを平面透視した場合を想定する。この場合には、例えば、第1縁部411gおよび第2縁部411hは、第2面411bに沿った第1方向(+X方向)に相対している状態にある。そして、例えば、第1縁部411gおよび第2縁部411hは、第2面411bに沿った第1方向(+X方向)に直交する第2方向(+Y方向)に沿ってそれぞれ位置している。また、第1係合部411dは、例えば、本体部411cから第1方向(+X方向)とは逆の第3方向(-X方向)に突出している状態にあり且つ第1縁部411gに沿って位置している。第2係合部411eは、例えば、本体部411cから第1方向(+X方向)に突出している状態にあり且つ第2縁部411hに沿って位置している。また、第2部材412は、例えば、第1部材411に取り付けられる取付部4122を含む。この取付部4122は、例えば、取付具4を屋根材23に固定する際に屋根材23から離れる第4方向(+Z方向)に凹んだ状態となるとともに、第1部材411のうちの少なくとも一部の収容を受け付ける凹部4122aを有する。そして、この凹部4122aは、例えば、第1被係合部4122bと、第2被係合部4122cと、を含む。第1被係合部4122bは、例えば、第1係合部411dが第2方向(+Y方向)に沿って係合する溝状の部分である。第2被係合部4122cは、例えば、第2係合部411eが第2方向(+Y方向)に沿って係合する溝状の部分である。
このような構成が採用されれば、例えば、屋根面2u上に締結部材413によって固定された第1部材411に対して、第2部材412を第6方向(-Y方向)にスライドさせることで、第1係合部411dに第1被係合部4122bを嵌合させるとともに、第2係合部411eに第2被係合部4122cを嵌合させることができる。そして、例えば、第1係合部411dに第1被係合部4122bが嵌合している状態で、第1係合部411dに対して第1被係合部4122bを摺り動かすとともに、第2係合部411eに第2被係合部4122cが嵌合している状態で、第2係合部411eに対して第2被係合部4122cを摺り動かすように、第2部材412を第6方向(-Y方向)に沿ってスライドさせることが可能である。これにより、例えば、第1係合部411dと第1被係合部4122bとを係合させ、第2係合部411eと第2被係合部4122cとを係合させることで、第1部材411に対して第2部材412を取り付けることができる。第1実施形態では、例えば、第2部材412における2箇所の取付部4122のそれぞれにおいて、第1係合部411dと第1被係合部4122bとを係合させるとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとを係合させることで、第1部材411に第2部材412を取り付けることができる。
また、例えば、第1部材411に対して、第2部材412を第2方向(+Y方向)に沿ってスライドさせることが可能である。具体的には、例えば、第1係合部411dに第1被係合部4122bが嵌合している状態で、第1係合部411dに対して第1被係合部4122bを摺り動かすとともに、第2係合部411eに第2被係合部4122cが嵌合している状態で、第2係合部411eに対して第2被係合部4122cを摺り動かすように、第2部材412を第2方向(+Y方向)に沿ってスライドさせることが可能である。これにより、例えば、第1係合部411dと第1被係合部4122bとの係合を解消するとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとの係合を解消することで、第1部材411から第2部材412を取り外すことができる。第1実施形態では、例えば、第2部材412における2箇所の取付部4122のそれぞれにおいて、第1係合部411dと第1被係合部4122bとの係合を解消するとともに、第2係合部411eと第2被係合部4122cとの係合を解消することで、第1部材411から第2部材412を取り外すことができる。
第1実施形態に係る取付具ユニット400では、例えば、第1部材411が、屋根材23に固定される際に屋根材23の上面(屋根面)2u上に沿って位置させることが可能な形状を有する。そして、例えば、第1部材411のうちの第1縁部411gに沿った第1係合部411dおよび第2縁部411hに沿った第2係合部411eに、第2部材412を係合させる構造が採用されている。これにより、例えば、屋根2上から使用済みの太陽電池アレイ1を撤去して、新たに太陽電池アレイ1を設置する際に、使用済みの第1部材411を屋根2上に残し、使用済みの第2部材412の代わりに別の第2部材412を第1部材411に取り付けても、第1部材411の第4方向(+Z方向)における高さが低く、屋根材23と太陽電池モジュール3との距離が拡大しにくい。これにより、例えば、複数の太陽電池モジュール3の棟2r側の部分に雪が引っ掛かりにくく、屋根2に積雪による大きな荷重が加わりにくい。また、例えば、太陽電池アレイ1と屋根材23との間に風が潜り込みにくく、太陽電池アレイ1に対して屋根材23から離れる方向に力が加わりにくい。このため、例えば、屋根2に大きな外力が掛かりにくい。その結果、例えば、屋根材23が傷みにくい。さらに、例えば、使用済みの第1部材411を再利用して、新たに太陽電池アレイ1を設置することで、屋根材23を貫通するネジなどの締結部材の数を低減することができる。これにより、例えば、屋根材23が傷みにくく、屋根材23の防水機能が低下しにくくなる。ここで、使用済みの第2部材412および別の第2部材412は、例えば、取付部4122を有していれば、その他の部分が互いに異なる形状を有していてもよい。
<1-5.太陽電池アレイの施工>
太陽電池アレイ1の施工は、例えば、屋根2上に新たに太陽電池アレイ1を設置する施工と、屋根2上に設置された太陽電池アレイ1を交換する施工と、を含む。
屋根2上に新たに太陽電池アレイ1を設置する場合には、例えば、まず、屋根面2uにインクなどで、複数の第1部材411を設置する予定の位置に目印を付ける。屋根面2uにつけた目印に合わせて屋根面2uに対して複数の第1部材411をそれぞれ粘着部材40によって接着する。このとき、各第1部材411を締結部材413によって屋根材23に固定する。そして、例えば、複数の第1部材411に第2部材412を取り付ける。ここでは、例えば、取付部4122が第2孔部4122fを有する場合には、複数の第1部材411に第2部材412を取り付けた状態で、締結部材413によって複数の第1部材411を屋根材23に固定してもよい。このようにして、第1支持部41が屋根材23に対して固定された状態とされる。
また、屋根2上に設置された太陽電池アレイ1を交換する場合には、例えば、まず、屋根2上から太陽電池モジュール3、第2支持部42、第1拘束部43および第2拘束部44を撤去した後に、複数の第1部材411から第2部材412を取り外す。そして、屋根2上に残置されている複数の第1部材411に対して別の第2部材412を取り付けることで、第1支持部41が屋根材23に対して固定されている状態とされる。
以下では、図7(a)から図7(d)を参照しつつ、屋根材23に固定された複数の第1支持部41を用いて、第2方向(+Y方向)における軒2e側から2列目以降の太陽電池モジュール3を設置する態様を例に挙げて説明する。ここでは、例えば、次のようにして、第2方向(+Y方向)における軒2e側から1列目の太陽電池モジュール3(第1太陽電池モジュール)3Aを取付具4によって屋根材23に取り付けておく。第1太陽電池モジュール3Aを、この第1太陽電池モジュール3Aの棟2r側に配置された取付具4の上に載置し、この取付具4の第2支持部42を、第6方向(-Y方向)に沿って軒2e側にスライドさせ、第1太陽電池モジュール3Aの側面に係合させる。そして、図7(a)で示されるように、第1拘束部43および第2拘束部44によって、第1支持部41上に第2支持部42を固定する。
図7(a)から図7(d)の例では、第2方向(+Y方向)において、第1太陽電池モジュール3Aの棟側フレーム32rおよび2列目の第2太陽電池モジュール(第2太陽電池モジュール)3Bの軒側フレーム32eが取り付けられる取付具4を2列目の取付具4とする。図7(a)では、2列目の取付具4が、左下側に描かれている。また、図7(a)から図7(d)の例では、第2方向(+Y方向)において、第2太陽電池モジュール3Bの棟側フレーム32rが取り付けられる取付具4を3列目の取付具4とする。
まず、図7(a)で示されるように、3列目の取付具4の第1支持部41に第1拘束部43を取り付ける。
次に、図7(b)で示されるように、3列目の取付具4の第2支持部42の第1凸部分42dと第1拘束部43の第1鉤部43bとを係合させつつ、第1支持部41上に第2支持部42を載置する。
次に、2列目の取付具4のうちの第2支持部42の支持部分42aの上に、2列目の太陽電池モジュール(第2太陽電池モジュール)3Bの軒側フレーム32eを載置する。このとき、図7(c)で示されるように、2列目の取付具4の第2支持部42の第2突出部分42cに、第2太陽電池モジュール3Bの軒側フレーム32eのフレーム凹部32bを係合させる。そして、3列目の取付具4における第2支持部42の支持部分42a上に、第2太陽電池モジュール3Bの棟側フレーム32rのフレーム底部32dを載置する。この段階では、第2太陽電池モジュール3Bの棟側フレーム32rのフレーム凹部32bと、3列目の取付具4のうちの第2支持部42の第1突出部分42bとは、係合されていない。
次に、図7(c)で示されるように、3列目の取付具4の第2支持部42を、第1拘束部43と係合させた状態で、第6方向(-Y方向)へ移動させる。そして、3列目の取付具4のうちの第2支持部42の第1突出部分42bと、第2太陽電池モジュール3Bの棟側フレーム32rのフレーム凹部32bと、を係合させる。そして、図7(d)で示されるように、3列目の取付具4の第2支持部42の第2凸部分42eと第2拘束部44の第2鉤部44bとを係合させて、固定部材44eを締め付ける。これにより、第2支持部42を第1支持部41に固定し、第2太陽電池モジュール3Bを3列目の取付具4に固定する。
3列目以降の太陽電池モジュール3の設置については、上述した2列目の太陽電池モジュール3を設置する態様と同様であるため、説明を省略する。
<1-6.第1実施形態のまとめ>
第1実施形態に係る太陽電池アレイ1では、例えば、取付具4が、第1部材411と、この第1部材411を屋根材23に固定している状態にある締結部材413と、第1部材411に着脱可能に取り付けられている第2部材412と、を有する。ここで、例えば、第1部材411が、屋根面2uに沿った形状を有する。そして、例えば、第1部材411のうちの第1縁部411gに沿った第1係合部411dおよび第2縁部411hに沿った第2係合部411eに、第2部材412を係合させる構造が採用されている。これにより、例えば、屋根2上から使用済みの太陽電池アレイ1を撤去して、新たに太陽電池アレイ1を設置する際に、使用済みの第1部材411を屋根2上に残置し、使用済みの第2部材412の代わりに別の第2部材412を第1部材411に取り付けても、第1部材411の第4方向(+Z方向)における高さが低く、屋根材23と太陽電池モジュール3との距離が拡大しにくい。これにより、例えば、複数の太陽電池モジュール3の棟2r側の部分に雪が引っ掛かりにくく、屋根2に積雪による大きな荷重が加わりにくい。また、例えば、太陽電池モジュール3と屋根材23との間に風が潜り込みにくいため、太陽電池アレイ1に対して屋根材23から離れる方向に力が加わりにくく、屋根2に大きな外力が掛かりにくい。その結果、例えば、屋根材23が傷みにくい。さらに、例えば、使用済みの第1部材411を再利用して、新たに太陽電池アレイ1を設置することで、屋根材23を貫通するネジなどの締結部材の数を低減することができるため、屋根材23が傷みにくく、屋根材23の防水機能が低下しにくい。
また、屋根材23に固定された状態で太陽電池モジュール3を保持する取付具4を形成するための第1実施形態に係る取付具ユニット400は、第1部材411と、この第1部材411を屋根材23に固定するための締結部材413と、第1部材411に対して着脱可能に取り付けられる第2部材412と、を含む。ここで、例えば、第1部材411が、屋根面2u上に沿って位置させることが可能な形状を有する。そして、例えば、第1部材411のうちの第1縁部411gに沿った第1係合部411dおよび第2縁部411hに沿った第2係合部411eに、第2部材412を係合させる構造が採用されている。これにより、例えば、屋根2上から使用済みの太陽電池アレイ1を撤去して、新たに太陽電池アレイ1を設置する際に、使用済みの第1部材411を屋根2上に残置し、使用済みの第2部材412の代わりに別の第2部材412を第1部材411に取り付けても、第1部材411の第4方向(+Z方向)における高さが低く、屋根材23と太陽電池モジュール3との距離が拡大しにくい。これにより、例えば、複数の太陽電池モジュール3の棟2r側の部分に雪が引っ掛かりにくく、屋根2に積雪による大きな荷重が加わりにくい。また、例えば、太陽電池モジュール3と屋根材23との間に風が潜り込みにくいため、太陽電池アレイ1に対して屋根材23から離れる方向に力が加わりにくく、屋根2に大きな外力が掛かりにくい。その結果、例えば、屋根材23が傷みにくい。さらに、例えば、使用済みの第1部材411を再利用して、新たに太陽電池アレイ1を設置することで、屋根材23を貫通するネジなどの締結部材の数を低減することができるため、屋根材23が傷みにくく、屋根材23の防水機能が低下しにくい。
<2.他の実施形態>
本開示は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更および改良などが可能である。
<2-1.第2実施形態>
上記第1実施形態において、例えば、1つの第1部材411に対して1つの第2部材412が着脱可能に取り付けられてもよい。この場合には、例えば、図8で示されるように、上記第1実施形態に係る2つの第1部材411の本体部411cが相互に連結された形状を有する構成が考えられる。このような構成が採用されれば、例えば、屋根面2uに段差が少ない場合などにおいて、取付具4を構成する部品の数が減少し、屋根材23に対する取付具4を固定する作業が容易となる。その一方で、例えば、上記第1実施形態のように、複数の第1部材411に対して1つの第2部材412を着脱可能に取り付ける構成が採用されれば、例えば、第2部材412を取り付ける複数の第1部材411を、間隔をあけて屋根材23上に固定することで、複数の第1部材411の小型化を図ることができるととともに、素材の使用量を低減することができる。そして、例えば、屋根材23上から太陽電池アレイ1を撤去する際に、屋根材23上に残置される複数の第1部材411が屋根面2uを占める割合が小さくなり、屋根材23の点検などを容易に行うことができる。
<2-2.第3実施形態>
上記第1実施形態および上記第2実施形態において、例えば、図9で示されるように、本体部411cの第1孔部411fの上部が、頭部413aを収納可能な形状を有していてもよい。この場合には、例えば、締結部材413に、頭部413aが皿状の皿ネジが適用される。凹部4122aは、例えば、溝状部4122dを有していなくてもよい。
<3.その他>
上記各実施形態では、例えば、第1部材411の第1係合部411dおよび第2係合部411eは、第2方向(+Y方向)において、互いに同一の区間に存在していてもよいし、互いに異なる区間に存在していてもよいし、互いにずれた区間に存在していてもよい。
上記各実施形態では、例えば、粘着部材40を用いることなく、締結部材413によって第1部材411を屋根材23に固定してもよい。
上記各実施形態では、例えば、1つの第1部材411を屋根材23に固定している締結部材413の数は、2本以上であってもよい。換言すれば、例えば、1つの第1部材411を屋根材23に固定している締結部材413の数は、1本以上であればよい。
上記各実施形態では、例えば、第2部材412を1つの第1部材411を固定している嵌合部材414の数は、2本以上であってもよい。換言すれば、例えば、第2部材412を1つの第1部材411を固定している嵌合部材414の数は、1本以上であればよい。
上記各実施形態では、例えば、第1部材411の第1面411aおよび第2面411bには、ある程度の凹凸があってもよい。
上記各実施形態では、例えば、第1部材411は、1つのストッパ部410を有していてもよいし、3つ以上のストッパ部410を有していてもよい。換言すれば、例えば、第1部材411は、1つ以上のストッパ部410を有していてもよい。このストッパ部410は、例えば、第1方向(+X方向)、第3方向(-X方向)および第4方向(+Z方向)のうちの1つ以上の方向に突出していてもよい。ここで、例えば、ストッパ部410が第1方向(+X方向)および第3方向(-X方向)のうちの1つ以上の方向に突出していれば、第1部材411の第4方向(+Z方向)における高さが低くなる。
上記各実施形態では、例えば、第1部材411は、ストッパ部410を有していなくてもよい。
上記各実施形態では、例えば、太陽電池モジュール3の数は、1つ以上の任意の数であってもよい。
上記各実施形態では、例えば、屋根面2uは水平面に対して傾斜していなくてもよい。
上記各実施形態では、例えば、第2支持部42を設けることなく、第1支持部41上に各種部材によって太陽電池モジュール3を取り付けてもよい。
上記各実施形態では、例えば、第2部材412は、第2孔部4122fを有していなくてもよい。
上記各実施形態では、例えば、取付具4は、壁材などの屋根材23以外の対象物(固定対象物ともいう)に固定されてもよい。
上記各実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。