JP7360371B2 - タンク、船舶 - Google Patents
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特許文献1では、筒型タンク内に、互いに隣接する2つの隔壁(円形多孔隔壁)と、2つの隔壁の中間に配置され、かつ、2つの隔壁に対して溶接された交差補強材の骨組み構造と、を備える構成が開示されている。この構成において、円形多孔隔壁の外周部は、タンクの内周面に溶接により接合されている。
(船舶の構成)
図1に示すように、本開示の実施形態における船舶1は、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)等、の液化ガスを運搬する。この船舶1は、船体2と、タンク10と、を少なくとも備えている。
船体2は、その外殻をなす一対の舷側3A,3Bと、船底(図示無し)と、上甲板5と、を有している。舷側3A,3Bは、左右舷側をそれぞれ形成する一対の舷側外板を有している。船底(図示無し)は、これら舷側3A,3Bを接続する船底外板を有している。これら一対の舷側3A,3B及び船底(図示無し)により、船体2の外殻は、船首尾方向Daに直交する断面において、U字状を成している。上甲板5は、例えば、外部に露出する全通甲板である。船体2には、船尾2b側の上甲板5上に、居住区を有する上部構造7が形成されている。本実施形態で例示する船体2は、上部構造7よりも船首2a側の上甲板5と船底との間(言い換えれば、船体2内)に、タンク搭載区画(ホールド)8を有している。
タンク10は、タンク搭載区画8内に、複数が配置されている。本実施形態において、タンク搭載区画8内に配置された複数のタンク10は、船首尾方向Daに間隔をあけて配置されている。
タンク本体11は、その内部に液化ガスLを収容する。タンク本体11は、筒状部12と、端部球状部13と、を備えている。筒状部12は、水平方向を長手方向Dxとして延びている。本実施形態において、筒状部12は、長手方向Dxに直交する断面形状(言い換えれば、船幅方向に延びる垂直平面で切断した断面形状)が長手方向Dxで一定の円形をなす円筒状に形成されている。本実施形態において、タンク10(筒状部12)の長手方向Dxは、船首尾方向Daと一致している。端部球状部13は、筒状部12の長手方向Dxの両端部にそれぞれ配置されている。これら端部球状部13は、それぞれ半球状をなしている。言い換えれば、これら端部球状部13は、長手方向Dxに直交する断面視で、長手方向Dxの外側に向かうにしたがって漸次縮径するように形成されている。端部球状部13は、それぞれ筒状部12の船首尾方向Da両端の開口を閉塞している。
制水隔壁20は、例えば、筒状部12の長手方向Dxの中間部に配置されている。
なお、図2において、制水隔壁20を一つだけ設ける場合を例示しているが、制水隔壁20は、筒状部12内に、長手方向Dxに間隔を空けて複数配置してもよい。
本実施形態のタンク10では、隔壁25及び複数のリブ27と、タンク本体11の筒状部12の内壁面12wとの間に、一対の環状部材21,22と、筒状部材23とを備えている。
上記実施形態によれば、タンク10内の流体が長手方向Dxに揺動すると、長手方向Dxの圧力P1,P2が隔壁25に作用する。そして、この長手方向Dxの圧力P1,P2によって、隔壁25及び複数のリブ27が変形する。これら隔壁25及び複数のリブ27の変形に伴い、筒状部材23を介して、環状部材21,22が上下方向Dzに広がったり潰れたりするように弾性変形する。言い換えれば、隔壁25及び複数のリブ27の端部の曲げモーメントが、環状部材21,22の偶力として伝達されて、環状部材21,22が上下方向Dz(径方向Dr)に弾性変形する。
したがって、隔壁25に過大な圧力が作用した場合であっても、制水隔壁20とタンク10との接合部やタンク10自体への影響を抑えることができる。
これにより、隔壁25に作用する長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25及び複数のリブ27が変形したとき、環状部材21,22に生じる偶力の一部を、外周部材29で受けることができる。そのため、筒状部材23や環状部材21,22の変形を抑えることができる。また、外周部材29により、環状部材21,22が互に離間及び接近する方向へ変形することを抑制することができる。そのため、環状部材21,22と筒状部材23との接続部に生じる応力を低減できる。
これにより、隔壁25に作用する長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25及び複数のリブ27が変形した場合に、各リブ27から筒状部材23を介して外周部材29に外力が作用しても、外周部材29がタンク本体11の内壁面12wに非接合であるので、外周部材29とタンク本体11との間で応力が生じることを抑えられる。
また、通常は、内圧によりタンク10のタンク本体11にはその周方向Dcに応力が作用する。例えば、外周部材29が内壁面12wに接合されていた場合、その接合された部位は、タンク本体11に作用する周方向Dcの応力を増加させる応力集中部となる。しかし、外周部材29が、タンク本体11の内壁面12wに非接合とされていることで、当該応力の増加を抑えることができる。
これにより、隔壁25に作用する長手方向Dxの圧力によって隔壁25及び複数のリブ27が変形したときに、外周部材29がタンク本体11に接して応力集中が生じることを抑えることができる。さらに、隔壁25に作用する長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25及び複数のリブ27が変形したときに、環状部材21,22が上下方向Dz(径方向Dr)に弾性変形することを外周部材29が阻害するのを抑えることができる。また、外周部材29の断面積を漸次縮小することで、外周部材29の剛性を漸次低下させることができるため、剛性が急激に低下することによる応力集中を回避できる。
これにより、長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25が変形したときに、隔壁25の曲げモーメントを、長手方向Dxの他方側に配置された環状部材22の偶力として、より効率良く伝達させることができる。
これにより、長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25とともに複数のリブ27が変形したときに、複数のリブ27の曲げモーメントを、長手方向Dxの一方側に配置された環状部材21の偶力として、より効率良く伝達させることができる。また、リブ27のフランジ27bが環状部材21と長手方向Dxで重なる位置に配置されていることで、複数のリブ27の曲げモーメントを、長手方向Dxの一方側に配置された環状部材21の偶力として、より一層効率良く伝達させることができる。
これにより、隔壁25に作用する長手方向Dxの圧力P1,P2によって隔壁25及び複数のリブ27が変形したときに、環状部材21,22の径方向Drへの弾性変形を良好に生じさせることができる。
そのため、隔壁25に過大な圧力P1,P2が作用した場合であっても、隔壁25とタンク10との接合部やタンク10自体への影響を抑えることができる。
以上、本開示の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態において、複数のリブ27を、上下方向Dzに延びる構成としたが、これに限らない。例えば、各リブ27は、タンク幅方向Dyに延びるようにしてもよい。さらに、リブ27は、隔壁表面25fに沿って、斜め方向に延びるようにしてもよい。また、上記実施形態におけるリブ27は、タンク10の長手方向Dxから見て直線状の場合を例示した。しかし、リブ27は、長手方向Dxから見て僅かに湾曲していてもよい。また、複数のリブ27は、互いに平行に延びる場合を例示したがこれに限られない。
また、上記実施形態では、タンク10が端部球状部13を備える場合を例示した。しかし、タンク10の長手方向の端部の形状は、半球状に限られない。さらに、船舶1が備えるタンク10の個数や配置は、上述したものに限られない。
実施形態に記載のタンク10、船舶1は、例えば以下のように把握される。
また、通常は、内圧によりタンク10のタンク本体11にはその周方向Dcに応力が作用する。例えば、外周部材29が内壁面12wに接合されていた場合、その接合された部位は、タンク本体11に作用する周方向Dcの応力を増加させる応力集中部となる。しかし、外周部材29が、タンク本体11の内壁面12wに非接合とされていることで、当該応力の増加を抑えることができる。
また、外周部材29の断面積を漸次縮小することで、外周部材29の剛性を漸次低下させることができるため、剛性が急激に低下することによる応力集中を回避できる。
2…船体
2a…船首
2b…船尾
3A,3B…舷側
4…船底
5…上甲板
7…上部構造
8…タンク搭載区画
10…タンク
11…タンク本体
12…筒状部
12w…内壁面
13…端部球状部
20…制水隔壁
21,22…環状部材
21a,22a…内周縁部
21s,22s…外周端
23…筒状部材
25…隔壁
25f…隔壁表面
27…リブ
27a…ウェブ
27b…フランジ
29…外周部材
29p…凹部
29r,29s…端部
L…液化ガス
Claims (8)
- 水平方向を長手方向として延びる筒状部を有するタンク本体と、
前記筒状部の径方向の内側に前記長手方向に間隔を空けて配置され、それぞれ前記筒状部の内壁面に沿って周方向に連続し、前記内壁面に固定された一対の環状部材と、
前記一対の環状部材の径方向の内側に配置され、前記長手方向に延びる筒状で、前記一対の環状部材の内周縁部同士を接続する筒状部材と、
前記筒状部材の径方向の内側に配置され、前記筒状部材の前記径方向の内側の少なくとも一部を閉塞し、外周部が前記筒状部材に接合された隔壁と、
前記隔壁の前記長手方向の一方側を向く隔壁表面に沿って延び、前記隔壁表面に固定された複数のリブと、
を備えるタンク。 - 前記リブに対して前記筒状部材を挟んで前記径方向の外側に配置され、前記筒状部材、及び一対の前記環状部材に接合された外周部材、を更に備える
請求項1に記載のタンク。 - 前記外周部材が、前記タンク本体の前記内壁面に非接合とされている、
請求項2に記載のタンク。 - 前記外周部材は、前記径方向の内側から外側に向かって、前記径方向に交差する断面における断面積が漸次縮小している
請求項3に記載のタンク。 - 前記隔壁は、前記一対の環状部材のうち、前記長手方向の他方側に配置された前記環状部材と前記長手方向で重なる位置に配置されている
請求項1から4の何れか一項に記載のタンク。 - 前記リブは、前記一対の環状部材のうち、前記長手方向の一方側に配置された前記環状部材と前記長手方向で重なる位置に配置されている
請求項1から5の何れか一項に記載のタンク。 - 前記環状部材は、前記長手方向に交差する板状をなしている
請求項1から6の何れか一項に記載のタンク。 - 請求項1から7の何れか一項に記載のタンクを備える船舶。
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