JP7359422B2 - 仮想体の動作制御システム、人体拘束治具、及び仮想体の動作制御方法 - Google Patents
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例えば、仮想体を、無限に広い空間内で動作させる場合、実際の物体、例えば人体においても動作に制約のない広い空間内で動作する必要がある。例えば、仮想体が仮想空間内で、自由にダンスをするような場合、人体でも実空間内で自由にダンスをする必要がある。しかし、実空間内では、場所に制限があり、壁や障害物にぶつかる等して、仮想空間内の仮想体に思い通りの動作をさせることができない場合がある。
このため、実空間に比べて仮想空間における仮想体の動作範囲が広い場合、仮想体は、実空間から十分な動作の入力を受けることができない、といった問題がある。
人体の少なくとも1つの関節部位を間に挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束する非関節部位拘束治具と、
前記非関節部位拘束治具それぞれの場所に設けられ、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するセンサーと、
前記センサーによる検出結果を処理して、前記仮想体の動作を制御するデータ処理装置と、を備える。
前記データ処理装置は、
前記センサーによる検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するトルク変換処理ユニットと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出する動作変換処理ユニットと、
算出した前記回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与える回転動作付与ユニットと、を備える。
一実施形態によれば、前記非線形弾性要素は、前記対応関節部位の関節角度の情報に応じて弾性係数が非線形に変化する弾性要素であり、前記非線形粘性要素は、前記対応関節部位の関節角度の情報及び当該関節角度の時間変化の情報に応じて粘性抵抗係数が非線形に変化する粘性要素である。
前記回転動作付与ユニットは、前記仮想体を動作させる動作信号を前記回転動作データから生成し、前記動作信号を前記仮想体に供給する。
前記回転動作の付与に応じて、前記非関節部位あるいは前記関節部位に前記回転動作を実感させるための刺激信号を生成する刺激制御ユニットと、
前記刺激制御ユニットと接続され、生成した前記刺激信号により、前記非関節部位あるいは前記関節部位に刺激を付与する刺激付与素子と、を備える、ことが好ましい。
前記刺激信号は、振動刺激、電気刺激、及び圧力刺激の少なくとも1つの刺激に関する刺激信号であることが好ましい。一実施形態によれば、前記刺激は、前記回転動作の付与に応じて、前記非関節部位に前記回転動作を実感させるための振動刺激である。
前記仮想体の、前記非関節部位に対応する対応非関節部位が予め定めた目標回転動作を行うために、前記非関節部位が力を発したときの前記仮想体の前記対応非関節部位の回転動作と、前記目標回転動作との間の誤差を算出し、前記誤差が小さくなるように、前記誤差に基づいて、前記トルク変換処理ユニットあるいは前記動作変換処理ユニットが前記トルクあるいは前記回転動作データを算出する際に用いるパラメータを調整するキャリブレーションユニットを、備える、ことが好ましい。
人体の少なくとも1つの関節部位を間に挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束する非関節部位拘束治具と、
前記非関節部位拘束治具それぞれの場所に設けられ、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報を検出し、前記力、前記圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報を外部のデータ処理装置に出力するセンサーと、
を備える。
前記センサーは、前記関節部位の屈伸により前記非関節部位が動こうとする方向の、前記非関節部位を挟んだ前記非関節部位拘束治具の両側の部分それぞれに設けられている。
前記非関節部位拘束治具により拘束された前記非関節部位が前記非関節部位拘束治具に前記力又は前記圧力を付与する位置と前記関節部位との間の距離情報、前記非関節部位の長さの情報、及び前記非関節部位拘束治具が前記非関節部位を拘束したときの前記関節部位の関節角度の情報の少なくとも1つを計測し、計測結果を前記データ処理装置に出力する計測装置を備える、ことが好ましい。
人体の少なくとも1つの関節部位を挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束した状態で、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するステップと、
前記検出するステップの検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するステップと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出するステップと、
算出した回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与えるステップと、を備える。
図1は、一実施形態の仮想体の動作制御システム(以下、単にシステムという)の概略を説明する図である。図1に示すシステム1は、非関節部位拘束治具10と、センサー12と、データ処理装置14と、振動子16と、ウェアラブルディスプレイ18と、を備える。
ここで、別の空間とは、実際の操作者の人体が位置する実空間とは異なる空間であって、仮想空間でもいいし、操作者の人体が位置する空間とは異なる、離間した実空間(例えば、遠隔地の空間)であってもよい。仮想空間は、例えば、コンピュータで作成された非現実空間である。
仮想体Vは、人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができるもので、実際の空間に存在するロボット(例えば、遠隔ロボット)でもよいし、仮想空間内のアバターや分身キャラクタ等であってもよい。また、仮想体Vは、人体全てを模擬するものに制限されず、人体の一部を模擬して動作することができるものであってもよい。例えば、仮想体Vは、手を模擬して指が曲げ伸ばし運動をするものであってもよい。
ウェアラブルディスプレイ18は、回転動作をした仮想体V(の状態)が画面表示されるものであり、画面を見た仮想体Vの操作者に、自分の関節部位があたかも回転動作したかのような錯覚を、視覚を通して与えることができる。
データ処理装置14は、算出した回転動作データから仮想体Vを動作させる動作信号を生成して、動作信号を仮想体Vに供給して、仮想体Vを動作させる。すなわち、データ処理装置14は、算出した回転動作データに応じて、関節部位に対応する仮想体Vの対応関節部位に回転動作を与える。
したがって、人体の動作が制限されるような狭い空間でも、仮想体Vを自由に動作させることができる。
図2は、仮想体Vの動作制御を行うデータ処理装置14の構成の一例を示す図である。データ処理装置14は、CPU20及びメモリ22を有するコンピュータで構成されている。コンピュータには、マウスやキーボード等の入力操作系24及びディプレイ26が接続されている。ディスプレイ26は、図1に示すようなウェアラブルディスプレイ18であってもよい。
メモリ22に記憶されているプログラムを呼び出して起動することにより、仮想体Vの動作制御を行うソフトウェアモジュールが形成される。具体的には、ソフトウェアモジュールとして、トルク変換処理ユニット28、動作変換処理ユニット30、及び回転動作付与ユニット32が形成される。これらのユニットそれぞれの処理は、ソフトウェアモジュールにつき、実質的にはCPU20で行われる。
動作変換処理ユニット30は、算出したトルクを用いて、関節部位に対応する仮想体Vの対応関節部位の回転動作データを算出する部分である。
回転動作付与ユニット32は、算出した回転動作データに応じて、仮想体Vの対応関節部位に回転動作を与える部分である。すなわち、回転動作付与ユニット32は、仮想体Vを動作させる動作信号を生成し、この動作信号を仮想体Vに供給する。
仮想体Vは、注目する関節部位の動作を再現することができるように、各関節部位に対応した対応関節部位を有し、データ処理ユニット14から供給された動作信号に応じて対応関節部位が回転動作をするように構成されている。
図3は、人体の関節部位の一例として、指関節を説明する図である。図3には、指関節として、第1関節50、第2関節52、及び第3関節54が図示されている。さらに、第1関節50を間に挟む非関節部位56,58と、第2関節52を間に挟む非関節部位58,60とが図示されている。
図4(a)は、指関節周りの非関節部位56,58,60と、非関節部位拘束治具10を詳細に説明する図である。非関節部位拘束治具10は、非関節部位56,58,60それぞれの外周を取り巻いて、非関節部位56,58,60それぞれを動かないように固定する。
非関節部位拘束治具10が非関節部位56,58,60のそれぞれと接する面には、非関節部位56,58,60が非関節部位拘束治具10に与える力を検出するセンサー12が非関節部位56,58,60の指内側及び指外側に設けられる。指内側とは、指の腹の側をいい、指外側とは、指の背側(腹の側と反対側)をいう。すなわち、センサー12は、図4(a)に示すように、関節部位50,52の屈伸により非関節部位56,58,60が動こうとする方向の、非関節部位56,58,60を挟んだ非関節部位拘束治具10の両側の部分それぞれに設けられている。
図4(a)では、指内側に設けられるセンサー12をセンサー12aと記載し、指外側に設けられるセンサー12をセンサー12bと記載して区別している。以降、このセンサーを総称して説明するときは、センサー12とし、指内側及び指外側のセンサーを区別して説明するときは、センサー12aあるいはセンサー12bと記載して説明する。
モデルは、第1関節50、第2関節52、及び第3関節54のそれぞれに対応した第1モデル関節50a、第2モデル関節52a、及び第3モデル関節54aと、非関節部位56,58,60のそれぞれに対応するモデル非関節部位56a,58a,60aと、有する。
したがって、センサー12で検出された力F1,F2,F3から各関節部位周りのトルクτ1,τ2,τ3を算出するとき、力F1,F2,F3の情報、第3モデル関節54aから力F1の作用する位置までの距離S1、第2モデル関節52aから力F2の作用する位置までの距離S2、第1モデル関節50aから力F3の作用する位置までの距離S3、非関節部位60,58,56の長さl1,l2,l3の情報、及び関節角度θ1,θ2,θ3の情報(非関節部位拘束治具10が拘束した関節部位の関節角度の情報)を用いて、トルクτ1,τ2,τ3を算出する。なお、距離S1、距離S2、及び距離S3は、非関節部位60,58,56が非関節部位拘束治具10に力又は圧力を付与する位置(センサー12の配置される位置)から第3関節54第、第2関節52、及び1関節50までの距離でもある。
このように、トルク変換処理ユニット28は、非関節部位60,58,56が非関節部位拘束治具10に与える力F1,F2,F3の情報と、非関節部位60,58,56が非関節部位拘束治具10に力又は圧力を付与する位置から第3関節54第、第2関節52、及び1関節50までの距離情報(距離S1、距離S2、距離S3)と、非関節部位60,58,56の長さの情報(長さl1,l2,l3)と、関節部位における関節角度の情報(関節角度θ1,θ2,θ3)と、を用いて、トルクτ1,τ2,τ3を算出するので、関節部位周りのトルクを正確に算出することができる。なお、距離S1、距離S2、距離S3、長さl1,l2,l3の情報は、予め値が設定されたパラメータであり、入力操作系24から入力される。あるいは、非関節部位拘束治具10に上記距離情報、上記長さの情報、上記関節角度の情報を検出する図示されない計測装置が設けられ、この計測装置の計測結果が、トルク変換処理ユニット28に送信されてもよい。
具体的には、動作変換処理ユニット30は、第3関節54、第2関節52、第1関節50の慣性モーメントと、算出したトルクτ1,τ2,τ3と、非関節部位の自重により発生するトルクと、を関係付けた回転に関する運動方程式(仮想体Vの運動力学モデル)に、トルクτ1,τ2,τ3を与えて、運動方程式を解くことにより、関節角度θ1,θ2,θ3の時間変化を算出することができる。
ここで、一実施形態によれば、非線形弾性要素は、仮想体Vの対応関節部位の関節角度の情報に応じてトルクにおける弾性係数が非線形に変化する弾性要素であり、非線形粘性要素は、仮想体Vの対応関節部位の関節角度の情報及びこの関節角度の時間変化の情報に応じてトルクにおける粘性抵抗係数が非線形に変化する粘性要素である、ことが好ましい。
例えば、非線形弾性要素のパラメータ値を適正に設けることにより、回転動作データの応答速度を実際の関節部位の回転動作の応答速度に近づけることができ、非線形粘性要素のパラメータ値を適正に設けることにより、実際の関節部位の回転動作では起こり得ない回転動作データのオーバシュートを防止することができる。
このように、関節部位をモデル化するとき、非線形弾性要素K1,K2,K3と、非線形粘性要素D1,D2,D3と、を用いることにより、仮想体Vの回転動作を、人が意図した動作に近づけることができる。図5に示す例では、弾性要素及び粘性要素の値が一定となる範囲の上限(Pn th)と下限(-Pn th)の絶対値は同じとしたが、異なってもよい。また、非線形粘性要素D1,D2,D3は、関節角度θ1,θ2,θ3の時間微分及び関節角度θ1,θ2,θ3に依存して値が変化するものであってもよい。
転動作を与えて、仮想体Vを動作させることができる。ディプレイ26あるいはウェアラブルディスプレイ18は、図6(a),(b)に示すような、仮想体Vの回転動作を画面表示することができる。
従来例では、非関節部位の動作(変位)をカメラで撮影するモーションキャプチャデバイス(https://www.leapmotion.com/motion-live/)を用いて非関節部位及び関節部位の動作を取得し、この取得した動作を仮想体Vに反映させた。
指の動作は、図13(a)に示すように、真っ直ぐに伸ばした人差し指を曲げて○印の目標到達点まで動かす動作である。図13(b)では、目標到達点からの距離の時間変化を示している。図13(b)からわかるように、実施例では、人差し指の先端が従来例と略同じ時間に目標到達点に到達していることがわかる。これより、本実施形態の方法は、従来のモーションキャプチャの技術と同様に、仮想体Vに、人体の動作を精度よく模擬して動作させることができる、といえる。
また、一実施形態によれば、関節部位は、脚及び腰の関節部位を複数含み、対応関節部位における回転動作は、仮想体Vの対応する脚による歩行動作を含む、ことが好ましい。このような回転動作を、人体を図1に示すように固体した状態で、再現することができるので、人体が位置する実空間に比べて広い仮想空間内における仮想体Vの動作を、狭い実空間に人体があっても問題なく動作させることができる。
図15に示す指拘束治具100は、非関節部位拘束治具10と、センサー12a,12bと、を備える。
センサー12a,12bは、第1関節50及び第2関節52の屈伸により非関節部位50,52,54が動こうとする方向の、非関節部位56,58,60を挟んだフレーム部156b,158b,160b及び基台156a,158a,160aに設けられている。
このように、センサー12a,12bが、非関節部位56,58,60を挟んだ非関節部位拘束治具10の両側に設けられているので、非関節部位56,58,60それぞれが動作しなくても、第1関節50、第2関節52、及び第3関節54に作用するトルクを得ることができる。
したがって、指拘束治具100は、人差し指の非関節部位56,58,60の長さに合わせて自在に調整することができ、第1関節50、第2関節52、及び第3関節54の屈曲にあわせてフレーム部156bとフレーム部158bの間、フレーム部158bとフレーム部160bとの間を自在に屈曲させることができる。
なお、計測装置として、長さ及び距離の計測では例えばレーザー変位計を用いることができ、関節角度の計測では、例えばロータリーポテンショメータやエンコーダを用いることができる。
すなわち、仮想体Vの動作制御方法は、
仮想体Vを操作する操作者の人体の少なくとも1つの関節部位を挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束した状態で、関節部位を動作させようとするときに非関節部位それぞれが非関節部位拘束治具10に作用する力、圧力、又は関節部位周りに作用するトルクに関する情報、あるいは、拘束された非関節部位それぞれの筋電情報を検出するステップと、
検出するステップの検出結果を用いて、関節部位に働くトルクを算出するステップと、
算出したトルクを用いて、関節部位に対応する仮想体Vの対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出するステップと、
算出した回転動作データに応じて、仮想体Vの対応関節部位に回転動作を与えるステップと、を備える。
頭部200は、非関節部位として、首に対して前後左右方向に動き、胸部202は、非関節部位として、首に対して前後に動き、わき腹204は、非関節部位として、首に対して左右方向に動き、下半身206は、非関節部位として、骨盤に対して前後左右方向に動く。大腿部208は、非関節部位として、骨盤に対して前後左右方向に動き、下腿部210は、非関節部位として、ひざに対して前後方向に動き、足は,足首に対して上下方向に動く。したがって、図17(b)に示すように、上記非関節部位の上記動作を拘束しつつ、上記非関節部位それぞれに上記動作方向に対応してセンサー12が配置される。図17(a),(b)では、右脚の非関節部位のみを示しており、左脚の非関節部位については示されていないが、左脚の非関節部位についても、右脚の非関節部位と同様に拘束してセンサー12が配置される。
手214は、手首に対して上下左右方向に動き、前腕216は、肘に対して前後方向(あるいは左右方向)に動き、上腕218は、肩関節に対して上下左右方向(あるいは上下前後方向)に動く。したがって、図18(b)に示すように、上記非関節部位の上記動作を拘束しつつ、非関節部位それぞれに動作方向に対応してセンサー12が配置される。図18(a),(b)では、右腕~右手の非関節部位のみを示しており、左腕~左手の非関節部位については示されていないが、左腕~左手の非関節部位についても、右腕~右手の非関節部位と同様に上記動作を拘束して上記動作方向に対応してセンサー12が配置される。
非関節部位56は、第1関節に対して上下方向に動き、非関節部位58は、第1関節あるいは第2関節に対して上下方向に動き、非関節部位60は、第2関節あるいは第3関節に対して上下左右方向に動く。したがって、図19(b)に示すように、上記非関節部位の上記動作を拘束しつつ、非関節部位それぞれにセンサー12が上記動作方向に対応して配置される。図19(a),(b)では、人差し指の非関節部位のみを示しており、他の指の非関節部位については示されていないが、他の指の非関節部位についても、人差し指の非関節部位と同様に拘束してセンサー12が動作方向に対応して配置される。
頭部200は、非関節部位として、首201に対して捩じり回転動作をし、胸部202は、非関節部位として、腰205に対してあるいは首201に対して捩じり回転動作をし、足212は、非関節部位として、骨盤に対して捩じり回転動作をする。このため、頭部200、胸部202、足212は捩じり回転動作を拘束するとともに、関節周りに捩じり回転しようとする各非関節部位に作用する力あるいは圧力を計測するセンサー12が頭部200、胸部202、及び足212に配置される。
手214は、非関節部位として、肩に対して捩じり回転動作をする。このため、手214は捩じり回転動作を拘束するとともに、肩周りに捩じり回転しようとする非関節部位に作用する力あるいは圧力を計測するセンサー12が手214に配置される。例えば、手214の甲と手のひら側それぞれにおいて、親指側と小指側の2箇所に力あるいは圧力を検知するセンサーが設けられる。
上記遠隔空間で操作されるロボットとして、例えば、作業者が近づけないような作業環境下の工業用ロボット、遠隔医療ロボット、あるいは災害支援ロボットが挙げられる。
3 ベッド
10 非関節部位拘束治具
12,12a,12b センサー
14 データ処理装置
16 振動子
18 ウェアラブルディスプレイ
20 CPU
22 メモリ
24 入力操作系
26 ディスプレイ
28 トルク変換処理ユニット
30 動作変換処理ユニット
32 回転動作付与ユニット
50 第1関節
50a 第1モデル関節
52 第2関節
52a 第2モデル関節
54 第3関節
54a 第3モデル関節
56,58,60 非関節部位
56a,58a,60a モデル非関節部位
100 円弧形状の動作
102 仮想体Vの指先端の動作
104 誤差
156a,158a,160a 基台
156b,158b,160b フレーム部
200 頭部
201 首
202 胸部
205 腰
204 わき腹
206 下半身
208 大腿部
210 下腿部
212 足
214 手
216 前腕
218 上腕
Claims (10)
- 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御システムであって、
人体の少なくとも1つの関節部位を間に挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束する非関節部位拘束治具と、
前記非関節部位拘束治具それぞれの場所に設けられ、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りに作用するトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するセンサーと、
前記センサーによる検出結果を処理して、前記仮想体の動作を制御するデータ処理装置と、を備え、
前記データ処理装置は、
前記センサーによる検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するトルク変換処理ユニットと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出する動作変換処理ユニットと、
算出した前記回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与える回転動作付与ユニットと、
を備え、
前記動作変換処理ユニットは、前記トルクと、前記関節部位の動作を模擬するように前記仮想体の前記対応関節部位の関節角度の情報に応じてトルクにおける弾性係数が非線形に変化する非線形弾性要素、及び前記仮想体の前記対応関節部位の関節角度の情報及び当該関節角度の時間変化の情報に応じてトルクにおける粘性抵抗係数が非線形に変化する非線形粘性要素を含む前記対応関節部位に対応した前記仮想体の運動力学モデルと、を用いて、前記仮想体の運動力学モデルにおける運動結果を算出し、算出した前記運動結果を前記回転動作データとする、ことを特徴とする仮想体の動作制御システム。 - 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御システムであって、
人体の少なくとも1つの関節部位を間に挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束する非関節部位拘束治具と、
前記非関節部位拘束治具それぞれの場所に設けられ、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りに作用するトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するセンサーと、
前記センサーによる検出結果を処理して、前記仮想体の動作を制御するデータ処理装置と、を備え、
前記データ処理装置は、
前記センサーによる検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するトルク変換処理ユニットと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出する動作変換処理ユニットと、
算出した前記回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与える回転動作付与ユニットと、
前記回転動作の付与に応じて、前記非関節部位あるいは前記関節部位に前記回転動作を実感させるための刺激信号を生成する刺激制御ユニットと、
を備え、
前記刺激制御ユニットと接続され、生成した前記刺激信号により、前記関節部位及び前記非関節部位が固定されているにも拘らず、前記関節部位があたかも回転動作した錯覚を与える刺激を前記非関節部位あるいは前記関節部位に付与する刺激付与素子と、を備える、ことを特徴とする仮想体の動作制御システム。 - 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御システムであって、
人体の少なくとも1つの関節部位を間に挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束する非関節部位拘束治具と、
前記非関節部位拘束治具それぞれの場所に設けられ、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りに作用するトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するセンサーと、
前記センサーによる検出結果を処理して、前記仮想体の動作を制御するデータ処理装置と、を備え、
前記データ処理装置は、
前記センサーによる検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するトルク変換処理ユニットと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出する動作変換処理ユニットと、
算出した前記回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与える回転動作付与ユニットと、
前記仮想体の、前記非関節部位に対応する対応非関節部位が予め定めた目標回転動作を行うために、前記非関節部位が力を発したときの前記仮想体の前記対応非関節部位の回転動作と、前記目標回転動作との間の誤差を算出し、前記誤差が小さくなるように、前記誤差に基づいて、前記トルク変換処理ユニットあるいは前記動作変換処理ユニットが前記トルクあるいは前記回転動作データを算出する際に用いるパラメータを調整するキャリブレーションユニットと、
を備えることを特徴とする仮想体の動作制御システム。 - 前記トルク変換処理ユニットは、前記非関節部位拘束治具に作用する力又は圧力の情報、前記非関節部位拘束治具により拘束された前記非関節部位が前記非関節部位拘束治具に前記力又は前記圧力を付与する位置と前記関節部位との間の距離情報、前記非関節部位の長さの情報、及び前記非関節部位拘束治具が前記非関節部位を拘束したときの前記関節部位の関節角度の情報を用いて、前記トルクを算出する、請求項1~3のいずれかに記載の仮想体の動作制御システム。
- 前記回転動作の付与に応じて、前記対応関節部位に回転動作を与えて動作する前記仮想体の画像を表示させるディスプレイを備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の仮想体の動作制御システム。
- 前記関節部位は、手あるいは腕の関節部位を複数含み、前記対応関節部位における回転動作は、前記仮想体の対応する指または腕の曲げ伸ばし動作を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の仮想体の動作制御システム。
- 前記関節部位は、脚及び腰の関節部位を複数含み、前記対応関節部位における回転動作は、前記仮想体の対応する脚による歩行動作を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の仮想体の動作制御システム。
- 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御方法であって、
人体の少なくとも1つの関節部位を挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束した状態で、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するステップと、
前記検出するステップの検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するステップと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出するステップと、
算出した回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与えるステップと、を備え、
前記回転動作データを算出するステップでは、前記トルクと、前記関節部位の動作を模擬するように前記仮想体の前記対応関節部位の関節角度の情報に応じてトルクにおける弾性係数が非線形に変化する非線形弾性要素、及び前記仮想体の前記対応関節部位の関節角度の情報及び当該関節角度の時間変化の情報に応じてトルクにおける粘性抵抗係数が非線形に変化する非線形粘性要素を含む前記対応関節部位に対応した前記仮想体の運動力学モデルと、を用いて、前記仮想体の運動力学モデルにおける運動結果を算出し、算出した前記運動結果を前記回転動作データとすることを特徴とする仮想体の動作制御方法。 - 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御方法であって、
人体の少なくとも1つの関節部位を挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束した状態で、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するステップと、
前記検出するステップの検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するステップと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出するステップと、
算出した回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与えるステップと、
前記回転動作の付与に応じて、前記非関節部位あるいは前記関節部位に前記回転動作を実感させるための刺激信号を生成するステップと、
生成した前記刺激信号により、前記関節部位及び前記非関節部位が固定されているにも拘らず、前記関節部位があたかも回転動作した錯覚を与える刺激を前記非関節部位あるいは前記関節部位に付与するステップと、
を備えることを特徴とする仮想体の動作制御方法。 - 人体の少なくとも一部の動作を模擬して動作することができる仮想体の動作制御方法であって、
人体の少なくとも1つの関節部位を挟む2つの非関節部位それぞれの動作を拘束した状態で、前記関節部位を動作させようとするときに前記非関節部位それぞれが前記非関節部位拘束治具に作用する力、圧力、又は前記関節部位周りのトルクに関する情報、あるいは、拘束された前記非関節部位それぞれの筋電情報を検出するステップと、
前記検出するステップの検出結果を用いて、前記関節部位に働くトルクを算出するステップと、
算出した前記トルクを用いて、前記関節部位に対応する前記仮想体の対応関節部位の動きを表す回転動作データを算出するステップと、
算出した回転動作データに応じて、前記仮想体の前記対応関節部位に回転動作を与えるステップと、
前記仮想体の、前記非関節部位に対応する対応非関節部位が予め定めた目標回転動作を行うために、前記非関節部位が力を発したときの前記仮想体の前記対応非関節部位の回転動作と、前記目標回転動作との間の誤差を算出し、前記誤差が小さくなるように、前記誤差に基づいて、前記トルクあるいは前記回転動作データを算出する際に用いるパラメータを調整するステップと、
を備えることを特徴とする仮想体の動作制御方法。
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