JP7359297B2 - 検査システム - Google Patents

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Description

本発明は、容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システム、検査方法、および記録媒体に関する。
透明または半透明な容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムが提案されている。
例えば、特許文献1では、透明容器に封入された液体を撮像した画像に記録された浮遊物の陰影から、気泡の陰影を画像処理により除外し、なおも画像中に存在する浮遊物の陰影を異物として検出している。上記画像処理では、先ず、個々の浮遊物に対応する画像(陰影)の微分画像である個別の浮遊物微分画像の集合Aが抽出される。次に、気泡の静的な性質(画像の特徴量)を用いて、気泡候補の集合Bが選定される。次に、気泡の動的な性質(浮力による運動など)を用いて、気泡候補の集合Bの中から本来の気泡の集合Cが決定される。最後に、個別の浮遊物微分画像の集合Aから、本来の気泡の集合Cを引き去った残りとして異物が検出される。
特開2004-354100号公報
上述したように、透明な容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムでは、気泡の動的な性質を用いて気泡と異物とを区別して判定している。しかしながら、判定結果と共に判定の根拠を保存するようには構成されていなかった。そのため、検査の行われた個々の容器について、検査後の任意の時点で判定結果と共に判定の根拠を確認するのは困難であった。
本発明の目的は、上記課題を解決する検査システムを提供することにある。
本発明の一形態に係る検査システムは、
容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムであって、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する浮遊物検出・追跡手段と、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する判定・記憶制御手段と、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えるように構成されている。
また、本発明の他の形態に係る検査方法は、
容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査方法であって、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡し、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、
前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶し、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる、
ように構成されている。
また、本発明の他の形態に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
容器に封入された液体中の異物の有無を検査するコンピュータに、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する処理と、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定する処理と、
前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する処理と、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる処理と、
を行わせるためのプログラムを記録するように構成されている。
本発明は、上述したような構成を有することにより、検査の行われた個々の容器について、検査後の任意の時点で判定結果と共に判定の根拠を容易に確認することができる。
本発明の第1の実施形態に係る検査システムのブロック図である。 本発明の第1の実施形態における検査装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における画像情報の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における追跡情報の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における検査結果情報の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における異物の移動軌跡情報を可視化した画像の例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態における気泡の移動軌跡情報を可視化した画像の例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態において検査の一環として表示装置に表示される検査結果表示画面の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態において検査後の任意の時点でユーザからの要求に従って表示装置に表示される検査結果表示画面の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態において1つの容器に対する検査開始から検査終了までに検査システムが行う動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における検査後表示動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る検査システムのブロック図である。
次に、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る検査システム100のブロック図である。図1を参照すると、検査システム100は、容器400に封入された液体中の異物の有無を検査するシステムである。検査システム100は、主な構成要素として、把持装置110と、照明装置120と、カメラ装置130と、検査装置200と、表示装置300と、を備えている。
容器400は、ガラス瓶やペットボトルなどの透明または半透明な容器である。容器400の内部には、薬剤や水などの液体が封入・充填されている。また、容器400に封入された液体中には、異物が混入している可能性がある。異物としては、例えば、ガラス片、プラスチック片、ゴム片、髪の毛、繊維片、煤、などが想定される。
把持装置110は、容器400を所定の姿勢で把持するように構成されている。所定の姿勢は任意である。例えば、容器400が正立しているときの姿勢を所定の姿勢としてよい。あるいは、容器400が正立した姿勢から所定の角度で傾いた姿勢を所定の姿勢としてよい。以下では、容器400が正立した姿勢を所定の姿勢として説明する。容器400を正立した姿勢で把持する機構は、任意である。例えば、把持する機構は、容器400を正立した姿勢で載置する台座と、台座上に載置された容器400の頭頂部であるキャップ401の上面部を押圧する部材などを含んで構成されていてよい。
また、把持装置110は、容器400を把持した状態で、容器400を正立した姿勢から所定方向に傾斜させ、または揺動させ、または回転させるように構成されている。容器400を傾斜・揺動・回転させる機構は、任意である。例えば、傾斜・揺動・回転させる機構は、把持機構全体を、容器400を把持した状態で傾斜・揺動・回転させるモータを含んで構成されていてよい。
また、把持装置110は、有線または無線により検査装置200と接続されている。把持装置110は、検査装置200からの指示により起動されると、容器400を把持した状態で、容器400を正立した姿勢から所定方向に傾斜・揺動・回転させる。また、把持装置110は、検査装置200からの指示により停止されると、容器400を傾斜・揺動・回転させる動作を停止し、容器400を正立した姿勢で把持する状態に復帰する。
上記のように容器400を傾斜・揺動・回転させ、その後に静止させると、静止した容器400内で液体が流動している状態が得られる。液体が流動していると、液体に混入された異物が浮遊している状態が得られる。また、液体が流動すると、容器400の内側壁面などに付着していた気泡や液体の流動の過程で混ざり込んだ気泡が液体中を浮遊する可能性がある。そのため、浮遊物が異物であるか、気泡であるかを識別する必要がある。
照明装置120は、容器400に封入された液体に対して照明光を照射するように構成されている。照明装置120は、例えば、容器400の大きさに応じたサイズの面光源である。照明装置120は、容器400からみてカメラ装置130が設置される側とは反対側に設置されている。すなわち、照明装置120による照明は、透過照明である。
カメラ装置130は、容器400からみて照明装置120が設置される側とは反対側の所定位置から、容器400内の液体を、所定のフレームレートで連続して撮像する撮像装置である。カメラ装置130は、例えば、数百万画素程度の画素容量を有するCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサを備えたカラーカメラを含んで構成されていてよい。カメラ装置130は、有線または無線により、検査装置200と接続されている。カメラ装置130は、撮像して得られた時系列の画像を、撮像時刻を示す情報などと共に、検査装置200に対して送信するように構成されている。
表示装置300は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)などの表示装置である。表示装置300は、検査装置200と有線または無線により接続されている。表示装置300は、検査装置200で行われた容器400の検査結果などを表示するように構成されている。
検査装置200は、カメラ装置130によって撮像して得られた時系列の画像に対して画像処理を行って、容器400に封入された液体中の異物の有無を検査する情報処理装置である。検査装置200は、把持装置110、カメラ装置130、および表示装置300と有線または無線により接続されている。
図2は、検査装置200の一例を示すブロック図である。図2を参照すると、検査装置200は、通信I/F部210と操作入力部220と記憶部230と演算処理部240とを備えている。
通信I/F部210は、データ通信回路から構成され、有線または無線により把持装置110、カメラ装置130、表示装置300、および図示しない他の外部装置との間でデータ通信を行うように構成されている。操作入力部220は、キーボードやマウスなどの操作入力装置から構成され、オペレータの操作を検出して演算処理部240に出力するように構成されている。
記憶部230は、ハードディスクやメモリなどの1種類あるいは多種類の1以上の記憶装置から構成され、演算処理部240における各種処理に必要な処理情報およびプログラム231を記憶するように構成されている。プログラム231は、演算処理部240に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部210などのデータ入出力機能を介して図示しない外部装置や記録媒体から予め読み込まれて記憶部230に保存される。記憶部230に記憶される主な処理情報には、画像情報232、追跡情報233、および、検査結果情報234がある。このうち、少なくとも検査結果情報234は、情報処理装置の電源が遮断されても記憶情報が消失しない記憶装置に保存されるように構成されている。
画像情報232は、容器400内の液体をカメラ装置130によって連続して撮像して得られた時系列の画像を含んでいる。図3は、画像情報232の構成例を示す。この例の画像情報232は、容器ID2321と撮像時刻2322とフレーム画像2323との組からなるエントリから構成されている。容器ID2321の項目には、検査対象とした容器400を一意に識別するIDが設定される。容器ID2321としては、容器400に振られた通し番号、容器400に貼付されたバーコード、容器400のキャップ401などから採取された物体指紋情報などが考えられる。撮像時刻2322およびフレーム画像2323の各項目には、撮像時刻およびフレーム画像が設定される。撮像時刻2322は、同じ容器IDの他のフレーム画像と区別して識別できるような精度(例えばミリ秒単位)に設定されている。図3の例では、フレーム画像2323毎に容器ID2321を関連付けているが、複数のフレーム画像2323のグループ毎に容器ID2321を関連付けるようにしてもよい。
追跡情報233は、容器400内の液体中に存在する浮遊物を検出して追跡した結果に応じた情報を含んでいる。図4は、追跡情報233の構成例を示す。この例の追跡情報233は、容器ID2331、追跡ID2332とポインタ2333との組、の各エントリから構成されている。容器ID2331のエントリには、容器400を一意に識別するIDが設定される。追跡ID2332とポインタ2333との組からなるエントリは、追跡対象の浮遊物毎に設けられる。追跡ID2332の項目には、追跡対象の浮遊物を同じ容器400内の他の浮遊物と識別するためのIDが設定される。ポインタ2333の項目には、追跡対象とする浮遊物の移動軌跡情報2334へのポインタが設定される。
移動軌跡情報2334は、時刻23341と位置情報23342との組からなるエントリから構成されている。時刻23341と位置情報23342との項目には、撮像時刻とその撮像時刻における追跡対象の浮遊物の位置を示す座標値とが設定される。座標値は、例えば、予め定められた座標系における座標値であってよい。また、予め定められた座標系は、カメラを中心としてみたカメラ座標系であってもよいし、空間中のある位置を中心として考えたワールド座標系であってもよい。移動軌跡情報2334のエントリは、時刻23341の順に並べられている。先頭のエントリの時刻23341は、追跡開始時刻である。最後尾のエントリの時刻23341は、追跡終了時刻である。先頭および最後尾以外のエントリの時刻23341は、追跡中間時刻である。
検査結果情報234は、容器400の検査の結果に応じた情報を含んでいる。図5は、検査結果情報234の構成例を示す。この例の検査結果情報234は、容器ID2341、検査結果2342、異物検出数2343、気泡検出数2344、検出異物ID2345とポインタ2346との組、検出気泡ID2347とポインタ2348との組、の各エントリから構成されている。容器ID2341のエントリには、検査対象の容器400を一意に識別するIDが設定される。検査結果2342のエントリには、OK(検査合格)またはNG(検査不合格)の何れかの検査結果が設定される。異物検出数2343のエントリには、検出された異物の総数が設定される。気泡検出数2344のエントリには、検出された気泡の総数が設定される。
検出異物ID2345とポインタ2346との組のエントリは、検出された異物毎に設けられる。検出異物ID2345の項目には、検出された異物を同じ容器400内の他の異物と識別するためのIDが設定される。ポインタ2346の項目には、検出された異物の検出異物情報2349へのポインタが設定される。
検出気泡ID2347とポインタ2348との組のエントリは、検出された気泡毎に設けられる。検出気泡ID2347の項目には、検出された気泡を同じ容器400内の他の気泡と識別するためのIDが設定される。ポインタ2348の項目には、検出された気泡の検出気泡情報2350へのポインタが設定される。
検出異物情報2349は、追跡ID23491とポインタ23492との組、判定結果23493、可視化画像23494、の各エントリから構成されている。追跡ID23491の項目には、検出された異物の追跡ID2332が設定される。ポインタ23492の項目には、検出された異物の移動軌跡情報23495へのポインタが設定される。移動軌跡情報23495は、検出された異物の追跡時の移動軌跡情報2334のコピーである。即ち、移動軌跡情報23495は、時刻23341と位置情報23342との組からなるエントリに対応する、時刻234951と位置情報234952との組からなるエントリから構成されている。判定結果23493のエントリには、判定結果が「異物」である旨のテキストが設定される。判定結果23493のエントリには、判定結果の確率がさらに設定されていてよい。判定結果の確率は、判定結果の確からしさを表す指標である。
可視化画像23494のエントリには、検出された異物の移動軌跡情報23495を可視化した画像が少なくとも1枚設定される。即ち、可視化画像23494の枚数は、1枚以上であれば任意である。図6は、検出された異物の移動軌跡情報23495を可視化した画像の例を示す模式図である。この例の可視化画像23494は、背景画像に使用するカメラ画像と異物の移動軌跡を表す線の画像234941とを重ね合わせている。図6において、線の画像234941以外の画像部分が、背景に使用したカメラ画像に相当する。背景に使用するカメラ画像は、例えば、検出された異物が写っている特定のフレーム画像を使用してよい。特定のフレーム画像としては、検出された異物の追跡期間中の任意の時点のフレーム画像、例えば追跡開始時、あるいは追跡中間時、あるいは追跡終了時のフレーム画像を使用してよい。また、カメラ画像に写っている異物の位置234942を目立たせるために強調表示するようにしてもよい。強調表示する方法としては、エッジ強調、色付け、矩形表示などが考えられる。また、図6においては、可視化画像が、異物または気泡の何れのクラスの可視化画像であるかを、文字で描画している。但し、クラス情報は文字で描画する以外に、強調表示する矩形の色をクラスに応じて変えることなどで描画してもよい。また、異物の移動軌跡を表す線の画像234941には、異物の移動方向を表す矢印が付加されている。但し、異物の移動方向を表す態様は矢印に限定されない。例えば、異物の移動軌跡を表す線の線種、幅などを移動時間の経過に応じて変化させるようにしてもよい。
検出気泡情報2350は、追跡ID23501とポインタ23502との組、判定結果23503、可視化画像23504、の各エントリから構成されている。追跡ID23501の項目には、検出された気泡の追跡ID2332が設定される。ポインタ23502の項目には、検出された気泡の移動軌跡情報23505へのポインタが設定される。移動軌跡情報23505は、検出された気泡の追跡時の移動軌跡情報2334のコピーである。即ち、移動軌跡情報23505は、移動軌跡情報2334の時刻23341と位置情報233342との組からなるエントリに対応する、時刻235051と位置情報235052との組からなるエントリから構成されている。判定結果23503のエントリには、判定結果が「気泡」である旨のテキストが設定される。判定結果23503のエントリには、判定結果の確率がさらに設定されていてよい。
可視化画像23504のエントリには、検出された気泡の移動軌跡情報23505を可視化した画像が設定される。可視化画像23504の枚数は、1枚以上であれば任意である。図7は、検出された気泡の移動軌跡情報23505を可視化した画像の例を示す模式図である。この例の可視化画像23504は、背景画像に使用するカメラ画像と気泡の移動軌跡を表す線の画像235041とを重ね合わせている。図7において、線の画像235041以外の画像部分が、背景に使用したカメラ画像に相当する。背景に使用するカメラ画像は、例えば、検出された気泡が写っている特定のフレーム画像を使用してよい。特定のフレーム画像としては、検出された気泡の追跡期間中の任意の時点のフレーム画像、例えば追跡開始時、あるいは追跡中間時、あるいは追跡終了時のフレーム画像を使用してよい。また、カメラ画像に写っている気泡の位置235042を目立たせるために強調表示するようにしてもよい。強調表示する方法としては、エッジ強調、色付け、矩形表示などが考えられる。また、図7においては、可視化画像が、異物または気泡の何れのクラスの可視化画像であるかを、文字で描画している。但し、クラス情報は文字で描画する以外に、強調表示する矩形の色をクラスに応じて変えることで描画してもよい。また、気泡の移動軌跡を表す線の画像235041には、気泡の移動方向を表す矢印が付加されている。但し、気泡の移動方向を表す態様は矢印に限定されない。例えば、気泡の移動軌跡を表す線の線種、幅などを移動時間の経過に応じて変化させるようにしてもよい。
再び図2を参照すると、演算処理部240は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部230からプログラム231を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム231とを協働させて各種処理部を実現するように構成されている。演算処理部240で実現される主な処理部には、取得部241、検出部242、追跡部243、判定部244、記憶制御部245、および表示制御部246がある。
取得部241は、操作入力部220または通信I/F部210を通じて外部装置から、検査対象とする容器400の容器IDを含む検査開始指示が与えられると、動作を開始する。取得部241は、動作を開始すると、先ず、検査対象の容器400を正立した姿勢で把持している把持装置110を起動することにより、検査対象の容器400を傾斜・揺動・回転させる。次に、取得部241は、起動後、一定時間が経過すると、把持装置110を停止させることにより、容器400を所定の姿勢で静止させる。このように容器400を一定時間にわたって傾斜・揺動・回転させた後に静止させることにより、静止した容器400内で液体が流動する状態が得られる。次に、取得部241は、照明装置120による透過照明の下で、検査対象の容器400内で流動している液体をカメラ装置130によって所定のフレームレートで連続して撮像する動作を開始する。即ち、取得部241は、容器400が傾斜・揺動・回転された後に静止した時刻を時刻Tsとすると、時刻Tsから上記撮像動作を開始する。
取得部241は、上記所定のフレームレートを、例えば、150~200fpsとすることができるが、上記例示した以外のフレームレートとしてもよい。また、取得部241は、上記所定のフレームレートを、容器400内で検出したい異物と容器内の液体との比重の差(以下、単に比重の差と記す)で決められるフレームレートとしてもよい。例えば、取得部241は、比重の差とフレームレートとの対応表を有する。そして、取得部241は、例えば操作入力部220を通じてユーザから比重の差を入力し、この入力された比重の差に対応するフレームレートを対応表から取得し、この取得したフレームレートをカメラ装置130に設定する。対応表の構成は任意である。例えば、対応表は、比重の差の絶対値が0.2未満に対して100fps、比重の差の絶対値が0.2以上、0.5未満に対して125fps、比重の差の絶対値が0.5以上、1.0未満に対して150fps、比重の差の絶対値が1.0以上、2.0未満に対して200fps、比重の差の絶対値が2.0以上に対して300fps、などの対応関係を保持していてよい。但し、対応表は、上記例示した以外の比重の差とフレームレートとの対応関係を保持していてもよいし、比重の差の段階数は5段階である必要はない。
また、取得部241は、時刻Tsから所定時間Twが経過する時刻Teまで、容器400内の液体をカメラ装置130によって連続して撮像し続ける。上記所定時間Twは、例えば、液体中を浮遊する浮遊物が全て気泡であると仮定した場合に、全ての気泡が容器400の上方に向かって移動し、もはや下方に移動するとは考えられないような移動軌跡が得られるのに必要な時間(以下、最小撮像時間長と記す)以上に設定されていてよい。最小撮像時間長は、予め実験などによって決定され、取得部241に固定的に設定されていてよい。なお、取得部241は、時刻Teに達したときに、カメラ装置130による撮像を直ちに停止してもよいし、なおもカメラ装置130による撮像を続けてもよい。
また、取得部241は、カメラ装置130から取得した時系列のフレーム画像のそれぞれに、撮像時刻および容器IDを付加し、画像情報232として記憶部230に保存するように構成されている。
検出部242は、取得部241によって所定時間長分の時系列のフレーム画像が取得されると、それらのフレーム画像のそれぞれから、容器400内の液体中の浮遊物の陰影を検出するように構成されている。例えば、検出部242は、以下に記載するような方法によって液体中の浮遊物の陰影を検出する。但し、検出部242は、以下に記載した以外の方法によって液体中の浮遊物の陰影を検出してよい。
先ず、検出部242は、フレーム画像のそれぞれに対して2値化処理を行って、2値化フレーム画像を作成する。次に、検出部242は、2値化フレーム画像のそれぞれから、以下のようにして浮遊物の陰影を検出する。
検出部242は、先ず、浮遊物の陰影を検出する対象とする2値化フレーム画像を注目中2値化フレーム画像とする。次に、注目中2値化フレーム画像と、撮像時刻がΔtだけ後の2値化フレーム画像との差分画像を生成する。ここで、Δtは、2つの画像において同じ浮遊物が一部分で重なるか、重ならない場合でもごく近接した位置に現れる程度の時間に設定される。そのため、時間差Δtは、液体および異物の性質や流動状態などに応じて定められる。上記差分画像では、2つの2値化フレーム画像で一致する画像部分は消去され、相違する画像部分だけが残される。このため、2つの2値化フレーム画像の同じ位置に現れる容器400の輪郭や傷などは消去され、浮遊物の陰影だけが現れる。検出部242は、差分画像で陰影が現れた箇所に対応する注目中2値化フレーム画像の陰影を、注目中2値化フレーム画像中の存在する浮遊物の陰影として検出する。検出部242が検出した2値化フレーム画像毎の浮遊物の検出結果は、追跡部243へ伝達される。
追跡部243は、検出部242によって検出された浮遊物を時系列の画像の中で追跡し、追跡の結果に応じて追跡情報233を作成する。先ず、追跡部243は、追跡情報233を初期化する。この初期化では、図4の容器ID2331のエントリに検査対象の容器400の容器IDが設定される。次に、追跡部243は、以下に記載するような方法によって、時系列の画像の中で、浮遊物を追跡し、その追跡結果に応じて、浮遊物毎に、図4の追跡ID2332とポインタ2333の組のエントリ、移動軌跡情報2334を作成する。
先ず、追跡部243は、検出部242が作成した2値化フレーム画像の時系列のうち、撮像時刻が最も過去の2値化フレーム画像に注目する。次に、追跡部243は、注目中2値化フレーム画像において検出された浮遊物それぞれに、一意となる追跡IDを付与する。次に、追跡部243は、検出された浮遊物毎に、注目中2値化フレーム画像において検出された浮遊物に付与した追跡IDを、図4の追跡ID2332の項目に設定し、対応するポインタ2333で指示される移動軌跡情報2334の先頭エントリの時刻23341の項目に注目中2値化フレーム画像の撮像時刻を設定し、位置情報23342の項目に注目中2値化フレーム画像における浮遊物の座標値を設定する。
次に、追跡部243は、注目中2値化フレーム画像より1フレームだけ後の2値化フレーム画像(以下、後続2値化フレーム画像と記す)において検出された浮遊物の位置と、注目中2値化フレーム画像において検出された浮遊物の位置とを比較する。次に、追跡部243は、浮遊物間の距離が予め定められた閾値以下である浮遊物が存在する場合、距離が閾値以下である、注目中2値化フレーム画像において検出された浮遊物と後続2値化フレーム画像において検出された浮遊物とは同一の浮遊物であると判定する。この場合、追跡部243は、後続2値化フレーム画像において検出された浮遊物に、同一の浮遊物と判定した浮遊物に対して付与されている追跡IDを付与する。そして、追跡部243は、付与した追跡ID2332が設定されている追跡情報233のエントリのポインタ2333が指し示す移動軌跡情報2334に新たなエントリを確保し、その確保したエントリの時刻23341と位置情報23342に、後続2値化フレーム画像の撮像時刻と後続2値化フレーム画像における浮遊物の座標値とを設定する。
一方、追跡部243は、注目中2値化フレーム画像において、後続2値化フレーム画像において検出された浮遊物との間の距離が予め定められた閾値以下となる浮遊物が存在しない場合、後続2値化フレーム画像において検出された浮遊物は新規な浮遊物と判定し、新たな追跡IDを付与する。次に、追跡部243は、検出された新たな浮遊物毎に、後続2値化フレーム画像において検出された浮遊物に付与した追跡IDを、新たに確保したエントリの図4の追跡ID2332の項目に設定し、対応するポインタ2333で指示される移動軌跡情報2334の先頭エントリの時刻23341の項目に後続2値化フレーム画像の撮像時刻を設定し、位置情報23342の項目に後続2値化フレーム画像における浮遊物の座標値を設定する。
追跡部243は、後続2値化フレーム画像において検出された全ての浮遊物に対して追跡IDを付与し終えると、後続2値化フレーム画像に注目を移し、注目を移した後続2値化フレーム画像を新たな注目中2値化フレーム画像として扱って、上述した処理と同様の処理を繰り返す。そして、追跡部243は、画像情報232における最後のフレーム画像まで注目し終えると、追跡処理を終了する。
以上の説明では、追跡部243は、隣接する2つのフレーム画像における浮遊物間の距離に基づいて追跡を行った。しかし、追跡部243は、nフレーム(nは1以上の正の整数)を挟んで隣接する2つのフレーム画像における浮遊物間の距離に基づいて追跡を行うようにしてもよい。また、追跡部243は、mフレーム(mは0以上の正の整数)を挟んで隣接する2つのフレーム画像における浮遊物間の距離に基づいて追跡を行った追跡結果と、m+jフレーム(jは1以上の正の整数)を挟んで隣接する2つのフレーム画像における浮遊物間の距離に基づいて追跡を行った追跡結果とを総合的に判断して追跡を行うようにしてもよい。
判定部244は、記憶部230から追跡情報233を読み出し、追跡情報233に含まれる浮遊物の移動軌跡情報2334に基づいて、浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定する。例えば、判定部244は、先ず、追跡情報233の先頭のエントリに注目する。次に、注目中エントリの追跡ID2332を注目中追跡IDとし、注目中エントリのポインタ2333が指し示す移動軌跡情報2334を注目中移動軌跡情報とする。次に、判定部244は、注目中移動軌跡情報2334に記録されている時刻23341と位置情報23342の組によって特定される浮遊物の移動軌跡に基づいて、当該浮遊物が異物であるか、気泡であるか否かを判定する。そして、判定部244は、注目中追跡IDに対応付けて、判定結果を内部に蓄積する。
浮遊物の移動軌跡に基づいて、浮遊物が異物であるか、気泡であるかを判定することができるのは、液体中の異物の移動軌跡の特徴と気泡の移動軌跡の特徴とが相違するためである。即ち、液体に比べて圧倒的に比重が小さな気泡は、液体中を反重力方向に移動する傾向が強く表れる。これに対して、気泡に対して比重の大きな異物は、液体中を反重力方向に移動する傾向は強くない。特に、比重が液体より大きい異物は、液体中を重力方向に移動する傾向が強い。このようなことから、液体中を反重力方向に移動する軌跡を描く浮遊物は気泡と判定でき、そのような軌跡を描かない浮遊物は異物と判定することができる。
判定部244が浮遊物の移動軌跡に基づいて、浮遊物が気泡であるか否かを判定する具体的な方法は、各種考えられる。例えば、判定部244は、浮遊物の移動軌跡から浮遊物が気泡、異物の何れであるかを推定するための機械学習を行った学習済みの学習モデルに浮遊物の移動軌跡(位置の時系列データ)を入力する。そして、判定部244は、当該浮遊物の移動軌跡が気泡の移動軌跡である推定確率を当該学習モデルから取得する。次に、判定部244は、推定確率を、予め定められた上限閾値THHおよび下限閾値THLと比較する。次に、判定部244は、推定確率が上限確率THHより大きな確率であったとき、当該浮遊物を気泡であると判定する。また、判定部244は、推定確率が下限確率THLより小さな確率であったとき、当該浮遊物を高い確率で異物であると判定する。また、判定部244は、推定確率が上限閾値THH以下、下限閾値THL以上であったとき、安全性を優先して当該浮遊物を低い確率で異物であると判定する。学習モデルは、例えば、容器400内の様々な気泡および異物の移動軌跡を教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、事前に生成することができる。但し、浮遊物の移動軌跡から浮遊物が異物であるか、気泡であるかを判定する方法は上記に限定されず、パターンマッチングなどの方法によって浮遊物の移動軌跡のパターンを予め定義した気泡および異物の移動軌跡のパターンと照合した結果に応じて判定してもよい。
判定部244は、注目中追跡IDの浮遊物が異物であるか、気泡であるかの判定を終えると、追跡情報233の次の1つのエントリの追跡IDの浮遊物に注目を移し、上述した処理と同様の処理を繰り返す。そして、判定部244は、追跡情報233の最後のエントリの追跡IDまで注目し終えると、内部に蓄積した追跡ID毎の判定結果を記憶制御部245に伝達する。
記憶制御部245は、判定部244から伝達された追跡ID毎の判定結果に応じた検査結果情報234を作成し、記憶部230に保存する。例えば、記憶制御部245は、先ず、初期化された検査結果情報234を記憶部230に作成し、その検査結果情報234の容器ID2341のエントリに、追跡情報233の容器ID2331を設定する。次に、記憶制御部245は、判定部244の判定結果において、異物と判定された浮遊物の総数を計数し、その計数値が0であれば、検査結果情報234の検査結果2342のエントリにOK(検査合格)を設定し、異物検出数2343のエントリに値0を設定する。また、記憶制御部245は、異物と判定された浮遊物の総数が1以上であれば、検査結果情報234の検査結果2342のエントリにNG(検査不合格)を設定し、異物検出数2343のエントリに異物と判定された浮遊物の総数を設定する。次に、記憶制御部245は、判定部244の判定結果において、気泡であると判定された浮遊物の総数を計数し、その計数値を検査結果情報234の気泡検出数2344のエントリに設定する。
次に、記憶制御部245は、異物であると判定された浮遊物毎に、検出異物ID2345とポインタ2346の組のエントリと、そのポインタ2346で指示される検出異物情報2349とを検査結果情報234に作成する。また、記憶制御部245は、検出異物ID2345の項目には、容器ID2341で識別される検査対象の容器400から検出された異物を他の異物と区別するための通し番号などのIDを設定する。また、記憶制御部245は、検出異物情報2349における追跡ID23491の項目には、異物であると判定された浮遊物に対して追跡情報233で付与された追跡ID2332を設定する。また、記憶制御部245は、ポインタ23492の項目には、移動軌跡情報23495へのポインタを設定する。また、記憶制御部245は、移動軌跡情報23495には、異物であると判定された浮遊物に対して追跡情報233で作成された移動軌跡情報2334のコピーを設定する。また、記憶制御部245は、判定結果23493のエントリには、高確率で異物と判定された場合にはその旨を示すテキスト(例えば、「異物!」の文字列)を、低確率で異物と判定された場合にはその旨を示すテキスト(例えば、「異物?」の文字列)をそれぞれ設定する。
また、記憶制御部245は、可視化画像23494のエントリには、移動軌跡情報23495に設定された時刻234951のうちの追跡開始時刻、または追跡中間時刻、または追跡終了時刻と容器ID2341との組を検索キーとして画像情報232から検索した特定のフレーム画像を背景画像とし、移動軌跡情報23495の位置情報234952の時系列で特定される移動軌跡の画像を背景画像に重ね合わせて作成した可視化画像を設定する。例えば、記憶制御部245は、図6に示したような、異物の移動軌跡をカメラ画像に重ね合わせた可視化画像23494を作成して保存する。
次に、記憶制御部245は、気泡であると判定された浮遊物毎に、検出気泡ID2347とポインタ2348の組のエントリと、そのポインタ2348で指示される検出気泡情報2350とを検査結果情報234に作成する。また、記憶制御部245は、検出気泡ID2347の項目には、容器ID2341で識別される検査対象の容器400から検出された気泡を他の気泡と区別するための通し番号などのIDを設定する。また、記憶制御部245は、検出気泡情報2350における追跡ID23501の項目には、気泡であると判定された浮遊物に対して追跡情報233で付与された追跡ID2332を設定する。また、記憶制御部245は、ポインタ23502の項目には、移動軌跡情報23505へのポインタを設定する。また、記憶制御部245は、移動軌跡情報23505には、気泡であると判定された浮遊物に対して追跡情報233で作成された移動軌跡情報2334のコピーを設定する。また、記憶制御部245は、判定結果(気泡)23503のエントリには、気泡である旨のテキスト(例えば、「気泡!」の文字列)を設定する。
また、記憶制御部245は、可視化画像23504のエントリには、移動軌跡情報23505に設定された時刻235051のうちの追跡開始時刻、または追跡中間時刻、または追跡終了時刻と容器ID2341との組を検索キーとして画像情報232から検索した特定のフレーム画像を背景画像とし、移動軌跡情報23505の位置情報235052の時系列で特定される移動軌跡の画像を重ね合わせて作成した可視化画像が設定される。例えば、記憶制御部245は、図7に示したような、気泡の移動軌跡をカメラ画像に重ね合わせた可視化画像23504を作成して保存する。
表示制御部246は、検査結果情報234を表示装置300に表示する制御を行う。表示制御部246は、容器400の検査の一環として、容器400の検査結果が出るタイミングで、検査結果情報234を表示装置300に表示する。また、表示制御部246は、容器400の検査とは非同期に、外部からの指示に応じて、容器400の検査結果情報234を表示装置300に表示する。前者の表示形態を検査中表示、後者の表示形態を検査後表示と呼んで区別する。
<検査中表示>
表示制御部246は、記憶制御部245によって検査対象の容器400に対する検査結果情報234が作成され次第、検査中表示を自動的に開始する。先ず、表示制御部246は、検査結果情報234を記憶部230から読み出す。次に、表示制御部246は、読み出した検査結果情報234に基づいて、検査結果表示画面を作成する。次に、表示制御部246は、作成した検査結果表示画面を表示装置300に表示させる。
図8は、検査中表示によって表示装置300に表示される検査結果表示画面の例を示す。この例では、表示制御部246は、検査結果表示画面上に、容器ID2341に設定された容器ID、検査結果2342に設定された検査結果(図示例では異物ありを示す)、異物検出数2343に設定された異物の総数、気泡検出数2344に設定された気泡の総数を、それぞれ表示している。また、図8の例では、表示制御部246は、検出異物ID2345に設定された異物IDを、その判定結果23493に設定された判定確率に応じて、高確率で異物であると判定されたA判定と低確率で異物であると判定されたB判定のグループに分類して、検査結果表示画面に表示している。また、表示制御部246は、両グループとも、推定確率の昇順または降順に異物IDをソートして表示している。
また、図8の例では、表示制御部246は、検出気泡ID2347に設定された気泡IDを、推定確率の昇順または降順にソートして検査結果表示画面に表示している。また、図8の例では、表示制御部246は、異物のA判定のグループの中から、例えば異物であった確率が最も高い異物IDの可視化画像23494を、検査結果表示画面に表示している。また、表示制御部246は、検査結果表示画面上に表示された何れかの異物IDあるいは気泡IDに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われたことを検出すると、所定の操作が行われた異物IDあるいは気泡IDの可視化画像23494を検査結果情報234から取り出して、検査結果表示画面に現在表示されている可視化画像の代わりに、検査結果表示画面に表示する。また、検査結果表示画面には、終了ボタンが表示されている。表示制御部246は、終了ボタンに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われたことを検出すると、検査中表示を終了する。
<検査後表示>
表示制御部246は、容器400の検査後の任意の時点、例えば、液体が封入された状態の容器400を製品として出荷する前や出荷後などの時点で検査結果を確認しなければならなくなったときなどに、操作入力部220または通信I/F部210経由で外部装置から入力される指示を契機に検査後表示の制御を開始する。先ず、表示制御部246は、指示と共にあるいは別途に、表示対象とする容器IDを操作入力部220などから入力する。次に、表示制御部246は、入力された容器IDを検索キーとして、検索キーの容器IDと一致する容器ID2341を有する検索結果情報234を検索し、記憶部230から読み出す。
次に、表示制御部246は、読み出した検査結果情報234に基づいて、検査結果表示画面を作成する。表示制御部246が検査結果情報234から検査結果表示画面を作成し、表示装置300に表示する動作は、検査中表示と同じである。
図9は、検査後表示によって表示装置300に表示された検査結果表示画面の例を示す。この例では、表示制御部246は、検査結果表示画面上に、容器ID2341に設定された容器ID、検査結果2342に設定された検査結果(図示例では異物なしを示す)、異物検出数2343に設定された異物の総数(図示例では0個)、気泡検出数2344に設定された気泡の総数を表示している。また、図9の例では、表示制御部246は、検出気泡ID2347に設定された気泡IDを、推定確率の昇順または降順にソートして検査結果表示画面に表示している。また、図9の例では、表示制御部246は、表示した気泡IDの中から、例えば気泡であった推定確率が最も低かった気泡IDの可視化画像23504を、検査結果表示画面に表示している。また、表示制御部246は、検査結果表示画面上に表示された何れかの気泡IDに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われたことを検出すると、所定の操作が行われた気泡IDの可視化画像23504を検査結果情報234から取り出して、検査結果表示画面に現在表示されている可視化画像の代わりに、検査結果表示画面に表示する。また、検査結果表示画面には、終了ボタンが表示されている。表示制御部246は、終了ボタンに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われたことを検出すると、検査後表示を終了する。
以上の説明では、表示制御部246は、容器400の検査結果に関係なく、常に検査の一環として検査中表示を行った。しかし、表示制御部246は、容器400の検査結果に応じて、検査中表示を行うか否かを決定してもよい。例えば、表示制御部246は、検査結果がNG、すなわち異物ありと判定された容器400に限定して、検査中表示を行うようにしてもよい。この場合、異物なしの判定が出された容器400では検査の一環として検査中表示は行われないことになる。あるいは、表示制御部246は、検査結果がNGであり、かつ、異物の判定結果23493に低確率で異物である旨のテキストが設定されている容器400に限定して、検査中表示を行うようにしてもよい。この場合、異物なしの判定が出された容器400、および検査結果がNGであり、かつ、異物の判定結果23493に高確率で異物である旨のテキストが設定されている容器400では、検査の一環として検査中表示は行われないことになる。
また、検査中表示および検査後表示では、さらに以下に記載するような様々な表示を表示装置300上に行うようにしてもよい。
・容器400の検査で検出された全ての浮遊物(異物および気泡)の移動軌跡を表示する。
・容器400の検査で検出された全ての浮遊物(異物および気泡)のうち、ユーザが指定したクラス(異物あるいは気泡)に属する全ての浮遊物の移動軌跡を表示する。
・容器400の検査で検出された全ての浮遊物(異物および気泡)のうち、ユーザが指定したクラス(異物あるいは気泡)に属する全ての浮遊物の中から、ユーザが指定した浮遊物の移動軌跡だけを表示する。
・上記浮遊物の移動軌跡の表示では、表示する移動軌跡の区間をユーザが指定できるようにする。移動軌跡の区間の指定は、例えば、追跡開始時点から追跡終了時点までを指定、撮像時刻の範囲を指定などが考えられる。
・上記浮遊物の移動軌跡の表示では、動画再生の中で移動軌跡を表示する。その際、再生/停止の指定、再生スピードの変更、再生方向(順/逆)の指定、コマ送りの指定、追跡開始時点/追跡終了時点へのスキップなどをユーザが指定できるようにする。
・上記浮遊物の移動軌跡の表示では、浮遊物のクラス情報(異物あるいは気泡)を浮遊物の陰影付近に文字で表示し、あるいは陰影の色で表示し、あるいは軌跡の線種で表示する。
・上記浮遊物の移動軌跡の表示では、背景画像に特定のフレーム画像を使用せずに例えば黒色の背景とし、浮遊物の移動軌跡のみ白色などで表示する。
次に、本実施形態に係る検査システム100の全体的な動作を説明する。
図10は、1つの容器400に対する検査開始から検査終了までの検査システム100の動作の一例を示すフローチャートである。検査システム100は、検査対象の容器400が複数存在する場合、図10に示す処理を容器400毎に繰り返し実行する。検査システム100は、把持装置110が検査対象の容器400を正立した姿勢で把持している状態で検査を開始する。
先ず、取得部241は、容器400内の液体の流動を誘発させる(ステップS1)。具体的には、取得部241は、把持装置110により容器400を傾斜・揺動・回転させた後に正立した姿勢で静止させる。次に、取得部241は、照明装置120による透過照明の下で、カメラ装置130により容器400内の液体を連続して撮像することにより、所定のフレームレートで所定の時間長にわたった撮像された時系列の画像を取得する(ステップS2)。取得部241によりカメラ装置130から取得された時系列の画像は、画像情報232として、記憶部230に保存される。図3に例示したように、画像情報232は、容器ID2321と撮像時刻2322とフレーム画像2323との組からなるエントリから構成されている。
次に、検出部242は、画像情報232に含まれる時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出する(ステップS3)。次に、追跡部243は、画像情報232に含まれる時系列の画像の中で、検出部242が検出した浮遊物を追跡する(ステップS4)。追跡部243により追跡された浮遊物それぞれの追跡結果は、追跡情報233として、記憶部230に保存される。図4に例示したように、追跡情報233は、追跡対象とする浮遊物毎の移動軌跡情報2334を含んでいる。
次に、判定部244は、追跡情報233に含まれる追跡ID2332で特定される浮遊物毎に、浮遊物の移動軌跡情報2334に基づいて、浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定する(ステップS5)。次に、記憶制御部245は、判定部244により判定された浮遊物それぞれの判定結果を、検査結果情報234として、記憶部230に保存する(ステップS6)。検査結果情報234は、図5に例示したように、容器ID2341、検査結果2342、異物検出数2343、気泡検出数2344、検出された異物毎の検出異物情報2349および判定の根拠となった移動軌跡情報23495、検出された気泡毎の検出気泡情報2350および判定の根拠となった移動軌跡情報23505を含んでいる。
次に、表示制御部246は、容器400の検査結果情報234を、容器400の検査の一環として、表示装置300に表示する(ステップS7)。図8に例示した検査結果表示画面では、容器ID、異物ありを文字で示す検査結果、検出された異物の総数、そのうち高確率で異物であると判定されたA判定の異物ID、低確率で異物であると判定されたB判定の異物ID、検出された気泡の総数と個々の気泡ID、代表的な異物に関して異物判定の根拠となった移動軌跡情報を可視化した可視化画像とが表示されている。表示制御部246は、ユーザによって何れかの異物IDに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われると、当該操作が行われた異物IDに対応する検出異物情報2349から可視化画像23494を読み出し、検査結果表示画面に現在表示している可視化画像に代えて、上記読み出した可視化画像23494を表示する。このようにして、ユーザは全ての異物について、その判定根拠である移動軌跡の可視化画像を検査結果表示画面上で確認することができる。また、表示制御部246は、ユーザによって何れかの気泡IDに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われると、当該操作が行われた気泡IDに対応する検出気泡情報2350から可視化画像23504を読み出し、検査結果表示画面に現在表示している可視化画像に代えて、上記読み出した可視化画像23504を表示する。このようにして、ユーザは全ての気泡について、その判定根拠である移動軌跡の可視化画像を検査結果表示画面上で確認することができる。
図11は、検査システム100の検査後表示動作の一例を示すフローチャートである。検査システム100は、操作入力部220または通信I/F部210経由で外部装置から入力される検査後表示指示を契機に図11に示される処理を開始する。先ず、表示制御部246は、表示対象とする容器IDを操作入力部220などから入力する(ステップS11)。次に、表示制御部246は、入力された容器IDを検索キーとして、検索キーの容器IDと一致する容器ID2341を有する検索結果情報234を記憶部230から検索する(ステップS12)。
次に、表示制御部246は、検索して得られた検索結果情報234に基づいて、検査結果表示画面を作成し、表示装置300に表示する(ステップS13)。図9に例示した検査結果表示画面では、容器ID、異物なしを文字で表示する検査結果、検出された異物の総数が0個である表示、検出された気泡の総数が4個であり、それぞれの気泡IDがID11、ID12、ID13、ID14である表示、代表的な気泡に関して気泡判定の根拠となった移動軌跡情報を可視化した可視化画像が表示されている。表示制御部246は、ユーザによって何れかの気泡IDに対してダブルクリックなどの所定の操作が行われると、当該操作が行われた気泡IDに対応する検出気泡情報2350から可視化画像23504を読み出し、検査結果表示画面に現在表示している可視化画像に代えて、上記読み出した可視化画像23504を表示する。このようにして、ユーザは全ての気泡について、その判定根拠である移動軌跡の可視化画像を検査結果表示画面上で確認することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、検査の行われた個々の容器について、検査後の任意の時点において、判定結果と共に判定の根拠を容易に確認することができる。その理由は、検査システム100は、検査の行われた容器400の容器IDに関連付けて、当該容器400に封入された液体中に存在する浮遊物が異物であるか気泡であるかの判定結果とその判定の根拠となった浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報234を記憶部230に記憶させているためである。また、検査システム100は、検査後の任意の時点で、記憶部230に記憶された当該容器400の判定結果と判定の根拠とした浮遊物の移動軌跡の情報とを表示装置300に表示させるためである。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図12を参照して説明する。本実施形態では、本発明の検査システムの概略を説明する。
図12を参照すると、第2の実施形態に係る検査システム10は、容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムであって、浮遊物検出・追跡手段11と、判定・記憶制御手段12と、表示制御手段13とを含んで構成されている。
浮遊物検出・追跡手段11は、容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡するように構成されている。浮遊物検出・追跡手段11は、例えば、図2の取得部241と検出部242と追跡部243とから構成することができるが、それに限定されない。
判定・記憶制御手段12は、浮遊物検出・追跡手段11によって追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、判定の結果と判定の根拠となった浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を、容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶するように構成されている。判定・記憶制御手段12は、例えば、図2の判定部244と記憶制御部245とから構成することができるが、それに限定されない。
表示制御手段13は、上記検査結果情報に含まれる判定の結果と判定の根拠とした浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させるように構成されている。表示制御手段13は、例えば、図2の表示制御部246から構成することができるが、それに限定されない。
このように構成された検査システム10は、以下のように動作する。即ち、先ず、浮遊物検出・追跡手段11は、容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する。次に、判定・記憶制御手段12は、浮遊物検出・追跡手段11によって追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、判定の結果と判定の根拠となった浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を、容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する。次に、表示制御手段13は、上記検査結果情報に含まれる判定の結果と判定の根拠とした浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、検査の行われた個々の容器について、検査後の任意の時点において、判定結果と共に判定の根拠を容易に確認することができる。その理由は、判定・記憶制御手段12は、浮遊物検出・追跡手段11によって追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、判定の結果と判定の根拠となった浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を、容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶するためである。また、表示制御手段13は、上記検査結果情報に含まれる判定の結果と判定の根拠とした浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させるためである。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。例えば、以下のような構成も本発明に含まれる。
例えば、検査システムは、浮遊物の移動軌跡に加えて、浮遊物の画像特徴、サイズや平均輝度値などの静的な情報に基づいて浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定してもよい。移動軌跡などの動き情報に加えて上記のような静的な情報も併せて判断することによって、異物や気泡の特徴を総合的に判断できるため、高い判定精度が得られる。この場合、判断に使用した上記静的な情報も浮遊物の移動軌跡の情報に含めて検査結果情報に保存しておいてもよい。
検査システムは、検査対象の容器を傾斜・揺動・回転させた後に静止した状態から初めて液体中の浮遊物の追跡を開始するのではなく、傾斜・揺動・回転している最中から液体中の浮遊物の追跡を開始するようにしてもよい。この場合、傾斜・揺動・回転する容器をカメラで連続して撮像するフレームレートは、傾斜・揺動・回転によって移動する容器の速度に応じた分だけ、静止した姿勢の容器中の異物を撮像するときのフレームレートより十分に高くすることが望ましい。傾斜・揺動・回転中の容器の姿勢は、モータに取り付けたエンコーダなどから取得してもよいし、容器が動く際に連動して動くマーカをカメラ視野に含め、フレーム画像中のマーカの位置から容器の姿勢を検出してもよい。さらに、容器の傷や汚れなどは、容器の傾斜・揺動・回転に完全に連動して動くため、フレーム画像中でマーカと完全に連動して動く陰影を容器の傷や汚れなどとして検出してもよい。
検査結果情報には、検査が行われた日時の情報、検査担当者名などの情報がさらに含まれていてもよい。
本発明は、透明または半透明な容器に封入された薬剤や水などの液体中の異物を検出する分野に利用できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムであって、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する浮遊物検出・追跡手段と、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する判定・記憶制御手段と、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備える検査システム。
[付記2]
前記表示制御手段は、前記浮遊物の移動軌跡の情報を可視化した可視化画像を前記表示手段に表示させるように構成されている、
付記1に記載の検査システム。
[付記3]
前記時系列の画像間の時間間隔は、前記容器内で検出する異物と前記容器内の液体との比重の差に応じて決定されている、
付記1または2に記載の検査システム。
[付記4]
前記時系列の画像は、傾斜・揺動・回転させられた後に所定の姿勢で静止した状態の前記容器内で流動する液体を連続して撮像した時系列の画像を含む、
付記1乃至3の何れかに記載の検査システム。
[付記5]
前記表示制御手段は、前記容器の検査終了後の任意の時点において、前記容器の識別情報が入力されると、前記入力された前記容器の識別情報に関連付けられた前記検査結果情報を前記記憶手段から取得し、該取得した前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させるように構成されている、
付記1乃至4の何れかに記載の検査システム。
[付記6]
前記表示制御手段は、前記容器の検査の一環として、前記検査結果情報が記憶されると可及的速やかに、前記記憶された検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を前記表示手段に表示させるように構成されている、
付記1乃至5の何れかに記載の検査システム。
[付記7]
容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査方法であって、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡し、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、
前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶し、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる、
検査方法。
[付記8]
前記表示では、前記浮遊物の移動軌跡の情報を可視化した可視化画像を前記表示手段に表示させる、
付記7に記載の検査方法。
[付記9]
前記時系列の画像間の時間間隔は、前記容器内で検出する異物と前記容器内の液体との比重の差に応じて決定されている、
付記7または8に記載の検査方法。
[付記10]
前記時系列の画像は、傾斜・揺動・回転させられた後に所定の姿勢で静止した状態の前記容器内で流動する液体を連続して撮像した時系列の画像を含む、
付記7乃至9の何れかに記載の検査方法。
[付記11]
前記表示では、前記容器の検査終了後の任意の時点において、前記容器の識別情報が入力されると、前記入力された前記容器の識別情報に関連付けられた前記検査結果情報を前記記憶手段から検索して取得し、該取得した前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる、
付記7乃至10の何れかに記載の検査方法。
[付記12]
前記表示では、前記容器の検査の一環として、前記検査結果情報が記憶されると可及的速やかに、前記記憶された検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を前記表示手段に表示させる、
付記7乃至11の何れかに記載の検査方法。
[付記13]
容器に封入された液体中の異物の有無を検査するコンピュータに、
前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する処理と、
前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定する処理と、
前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する処理と、
前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を表示手段に表示させる処理と、
を行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
100 検査システム
110 把持装置
120 照明装置
130 カメラ装置
200 検査装置
300 表示装置
400 容器

Claims (9)

  1. 容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査システムであって、
    前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する浮遊物検出・追跡手段と、
    前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する判定・記憶制御手段と、
    前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を出力する制御手段と、
    を備える検査システム。
  2. 前記制御手段は、前記浮遊物の移動軌跡の情報を可視化した可視化画像を出力するように構成されている、
    請求項1に記載の検査システム。
  3. 前記時系列の画像間の時間間隔は、前記容器内で検出する異物と前記容器内の液体との比重の差に応じて決定されている、
    請求項1または2に記載の検査システム。
  4. 前記時系列の画像は、傾斜・揺動・回転させられた後に所定の姿勢で静止した状態の前記容器内で流動する液体を連続して撮像した時系列の画像を含む、
    請求項1乃至3の何れかに記載の検査システム。
  5. 前記制御手段は、前記容器の検査終了後の任意の時点において、前記容器の識別情報が入力されると、前記入力された前記容器の識別情報に関連付けられた前記検査結果情報を前記記憶手段から取得し、該取得した前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を出力するように構成されている、
    請求項1乃至4の何れかに記載の検査システム。
  6. 前記制御手段は、前記容器の検査の一環として、前記検査結果情報が記憶されると可及的速やかに、前記記憶された検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を出力するように構成されている、
    請求項1乃至5の何れかに記載の検査システム。
  7. 容器に封入された液体中の異物の有無を検査する検査方法であって、
    前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡し、
    前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定し、
    前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶し、
    前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を出力する、
    検査方法。
  8. 前記出力では、前記浮遊物の移動軌跡の情報を可視化した可視化画像を出力する、
    請求項7に記載の検査方法。
  9. 容器に封入された液体中の異物の有無を検査するコンピュータに、
    前記容器内の液体をカメラによって連続して撮像して得られた時系列の画像の中で、液体中に存在する浮遊物を検出して追跡する処理と、
    前記追跡された浮遊物の移動軌跡に基づいて、前記浮遊物が異物であるか気泡であるかを判定する処理と、
    前記判定の結果と判定の根拠となった前記浮遊物の移動軌跡の情報とを含む検査結果情報を前記容器の識別情報に関連付けて記憶手段に記憶する処理と、
    前記検査結果情報に含まれる前記判定の結果と判定の根拠とした前記浮遊物の移動軌跡の情報を出力させる処理と、
    を行わせるためのプログラム。
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