以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図(1)である。図1の例では、情報処理システム100は、情報端末110、画像形成装置120a、120b、管理サーバ130等を含む。
このうち、画像形成装置120a、及び管理サーバ130は、LAN(Local Area Network)等のローカルネットワーク(以下、第1のネットワーク101と呼ぶ)に接続されている。また、情報端末110、及び画像形成装置120bは、第1のネットワーク101と、ファイアウォール103を介して接続される、例えば、インターネット等の外部ネットワーク(以下、第2のネットワーク102と呼ぶ)に接続されている。なお、以下の説明において、画像形成装置120a、120bのうち、任意の画像形成装置を示す場合、「画像形成装置120」を用いる。
管理サーバ130は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。ここでは、一例として、管理サーバ130が、認証サーバ131と印刷サーバ132を含むものとして、以下の説明を行なう。
認証サーバ131は、情報処理システム100に登録されたユーザの認証情報を管理し、ユーザの認証を行なう。例えば、認証サーバ131は、ユーザのユーザ名とパスワードを管理し、画像形成装置120等から受信した認証要求に含まれるユーザ名とパスワードを認証して、認証結果を返信する。
なお、ユーザ名とパスワードはユーザの認証情報の一例である。例えば、認証サーバ131は、画像形成装置120が、ユーザが所持するICカード等から読出したカードID等を含む認証要求に応じて、カードIDに対応するユーザ名を画像形成装置120に返信するもの等であっても良い。また、ユーザ名は、ユーザを識別するユーザID等であっても良い。
また、認証サーバ131は、情報端末110から送信される端末情報の登録要求に応じて、情報端末110を利用するユーザの情報(例えば、ユーザ名)と、情報端末110の宛先情報(例えば、IPアドレス)とを対応付けて端末情報に記憶して管理する。なお、端末情報を管理する機能は、認証サーバ131以外のサーバ装置(例えば、端末情報管理サーバ等)が有していても良い。
印刷サーバ132は、情報端末110から送信された印刷データと、印刷データに関する情報である印刷情報とを受信し、受信した印刷データ、及び印刷情報を記憶部等に記憶して管理する。なお、印刷データ、印刷情報等は、印刷ジョブ等と呼ばれる場合がある。
画像形成装置120は、印刷機能を有するMFP(Multifunction Peripheral)、又はプリンタ等の電子機器である。ここでは、画像形成装置120が、スキャン機能、コピー機能、印刷機能、ファクシミリ機能等を一つの筐体に搭載したMFPであるものとして、以下の説明を行なう。
画像形成装置120は、ユーザの操作に応じて、印刷サーバ132に保存された印刷データの一覧を表示し、印刷データの一覧から選択された印刷データを印刷する印刷方式(以下、プルプリントと呼ぶ)に対応している。なお、プルプリントは、セキュアプリント等と呼ばれる場合がある。
情報端末110は、印刷を制御するプログラムであるプリンタドライバがインストールされた、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末等の情報処理装置である。情報端末110は、例えば、印刷対象となる文書データや画像データ等から、画像形成装置120で印刷可能な印刷データを生成し、生成した印刷データと印刷情報とを含む印刷ジョブを、ファイアウォール103を介して、印刷サーバ132に保存する。なお、印刷情報には、例えば、印刷データに対応するユーザのユーザ名、印刷ジョブに対応するジョブ名、ジョブを投入した日時、印刷データの取得先の情報等が含まれる。
ファイアウォール103は、管理サーバ130が接続された第1のネットワーク101と、インターネット等の第2のネットワーク102とを分離し、例えば、第2のネットワーク102から第1のネットワークへのアクセスを制限する。また、ファイアウォール103は、第1のネットワーク101から第2のネットワーク102へのアクセスを制限する。
ここでは、ファイアウォール103において、情報端末110、及び画像形成装置120bによる管理サーバ130へのアクセスが許可されているものとする。また、管理サーバ130、及び画像形成装置120aから、情報端末110へのアクセスが禁止されているものとする。
上記の構成により、ユーザは、情報端末110を利用して印刷データを印刷サーバ132に登録した後に、画像形成装置120a、120bから印刷サーバ132に保存した印刷データを指定して、印刷を実行するプルプリントを実行することができる。
図2は、一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図(2)である。この図は、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続された場合における情報処理システム100のシステム構成の例を示している。
図2に示す情報処理システム100において、例えば、第1のネットワーク101に複数の情報端末110が接続されている場合、複数の情報端末110が印刷サーバ132に印刷データを保存すると、印刷サーバ132に大量のリソースが必要となる場合がある。
そのため、情報端末110を利用して印刷データを保存する際に、情報端末110が第1のネットワークに接続されているか、第2のネットワークに接続されているかに応じて、印刷データの保存先を変更したいという要求がある。
例えば、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されている場合、印刷データを、印刷サーバ132に代えて、情報端末110に記憶する。これにより、第1のネットワーク101に接続された複数の情報端末110による印刷データが、印刷サーバ132に保存されることを回避することができるので、印刷サーバ132のリソースの増大を効果的に抑制することができる。
一方、例えば、図1に示すように、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されている場合、画像形成装置120aから、情報端末110にアクセスすることができないので、情報端末110による印刷データを印刷サーバ132に保存する。
しかし、従来の技術では、ユーザが、情報端末110が第1のネットワークに接続されているか、第2のネットワークに接続されているかを判断して、印刷操作を変える必要があり、操作が頻雑になるという問題がある。
そこで、本実施形態に係る情報端末110は、印刷データを生成したときに、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されているか、第2のネットワーク102に接続されているかを判断する機能を有している。また、情報端末110は、その判断結果に応じて、生成した印刷データを印刷サーバ132に保存するか、情報端末110に保存するかを決定する機能を有している。
例えば、情報端末110は、印刷データを生成したときに、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されている場合、生成した印刷データを印刷サーバ132に保存する。これにより、ユーザは、画像形成装置120a、120bを利用して、印刷サーバ132に保存した印刷データを印刷することができる。
一方、情報端末110は、印刷データを生成したときに、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されている場合、生成した印刷データを情報端末110に保存する。これにより、印刷サーバ132のリソースの増大を抑制することができる。また、ユーザは、例えば、画像形成装置120aを利用して、情報端末110に保存した印刷データを取得し、印刷することができる。
このように、本実施形態によれば、情報端末110が接続されているネットワークに応じて印刷データの保存先を変更する情報処理システム100において、ユーザの操作によらずに、印刷データの保存先を決定できるようになる。
また、画像形成装置120は、画像形成装置120にログインしたユーザが、印刷サーバ132に保存した印刷データ、及び情報端末110に保存した印刷データの一覧を操作画面に表示する機能を有している。これにより、ユーザは、画像形成装置120が表示する操作画面から、印刷サーバ132に保存された印刷データに加えて、情報端末110に保存された印刷データを、選択的に印刷することができるようになる。
なお、図1、2に示した情報処理システム100のシステム構成は一例である。例えば、情報端末110は、通信機能と、印刷データの作成機能を有する様々な装置であって良い。例えば、情報端末110は、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、産業機械、撮像装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)等であっても良い。また、情報端末110は、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブル端末等であっても良い。
<ハードウェア構成>
(情報端末、認証サーバ、印刷サーバ、及び管理サーバのハードウェア構成)
情報端末110、認証サーバ131、及び印刷サーバ132は、例えば、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有している。また、管理サーバ130は、例えば、1つ以上のコンピュータ300によって構成される。
図3は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ300は、例えば、図3に示されるように、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HD(Hard Disk)304、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ305、ディスプレイ306、外部機器接続I/F(Interface)307、通信I/F308、キーボード309、ポインティングデバイス310、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ312、メディアI/F314、及びバスライン315等を備えている。
これらのうち、CPU301は、コンピュータ300全体の動作を制御する。ROM302は、例えば、IPL(Initial Program Loader)等のコンピュータ300の起動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、例えば、CPU301のワークエリア等として使用される。HD304は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶する。HDDコントローラ305は、例えば、CPU301の制御に従ってHD304に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
ディスプレイ306は、例えば、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F307は、各種の外部機器を接続する。
通信I/F308は、コンピュータ300を通信ネットワークに接続するインターフェースである。例えば、コンピュータ300が、管理サーバ130、認証サーバ131、印刷サーバ132である場合、通信I/F308には、有線LAN(又は無線LAN)通信用のNIC(Network Interface Card)等が含まれる。また、コンピュータ300が、情報端末110である場合、通信I/F308には、例えば、無線LAN(又は有線LAN)用のNICに加えて、無線WAN(Wide Area Network)通信用の無線通信回路等が含まれる。
キーボード309は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス310は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行なう入力手段の一種である。
DVD-RWドライブ312は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW311に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW211は、DVD-RWに限らず、他の記録媒体であっても良い。メディアI/F314は、フラッシュメモリ等のメディア313に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン315は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
(画像形成装置のハードウェア構成)
図4は、一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。画像形成装置120は、例えば、図4に示されるように、コントローラ410、近距離通信回路420、エンジン制御部430、操作パネル440、及びネットワークI/F450等を備えている。
これらのうち、コントローラ410は、コンピュータの主要部であるCPU401、システムメモリ(MEM-P)402、ノースブリッジ(NB)403、サウスブリッジ(SB)404、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)405、ローカルメモリ(MEM-C)406、HDDコントローラ407、及び、HD408等を有し、NB403とASIC405との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス411で接続した構成となっている。
これらのうち、CPU401は、画像形成装置120の全体制御を行なう制御部である。NB403は、CPU401と、MEM-P402、SB404、及びAGPバス411とを接続するためのブリッジであり、MEM-P402に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
MEM-P402は、コントローラ410の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM402a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM402bとからなる。なお、RAM402bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
SB404は、NB403とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC405は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス411、PCIバス412、HDDコントローラ407、及びMEM-C406をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC405は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC405の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C406を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行なう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部431及びプリンタ部432との間でPCIバス412を介したデータ転送を行なうPCIユニットとからなる。なお、ASIC405には、USBのインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしても良い。
MEM-C406は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD408は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行なうためのストレージである。HDDコントローラ407は、CPU401の制御に従ってHD408に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス411は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P402に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
近距離通信回路420は、近距離通信回路用のアンテナ420a等を用いて、各種の近距離無線通信を行なう。
エンジン制御部430は、例えば、スキャナ部431及びプリンタ部432等によって構成されている。スキャナ部431は、原稿等を読み取る読取装置である。プリンタ部432は、印刷データを印刷媒体に印刷する印刷装置である。スキャナ部431又はプリンタ部432には、例えば、誤差拡散やガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
操作パネル440は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部440a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作ボタン440bを備えている。コントローラ410は、画像形成装置120全体の制御を行ない、例えば、描画、通信、操作パネル440からの入力等を制御する。
なお、画像形成装置120は、例えば、操作パネル440のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。例えば、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
また、ネットワークI/F450は、ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路420、及びネットワークI/F450は、例えば、PCIバス412を介して、ASIC405に電気的に接続されている。
<機能構成>
続いて、本実施形態に係る情報端末110、画像形成装置120、及び管理サーバ130の機能構成について説明する。なお、ファイアウォール103については、既存のファイアウォールを適用するため、ここでは説明を省略する。
(情報端末の機能構成)
図5は、一実施形態に係る情報端末の機能構成の例を示す図である。情報端末110は、例えば、図3のCPU301で所定のプログラムを実行することにより、通信部501、印刷データ生成部502、判断部503、印刷データ管理部504、登録部505、及び記憶部506等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部501は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及び通信I/F308等によって実現される。情報端末110は、通信部501を介して、第1のネットワーク101、又は第2のネットワーク102に接続可能である。また、通信部501は、第1のネットワーク101、又は第2のネットワーク102を介して、管理サーバ130と通信する。さらに、通信部501は、通信に関する様々な制御(例えば、後述する接続確認等)を実行する。
印刷データ生成部502は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム(例えば、プリンタドライバ)によって実現され、印刷処理の対象となる印刷データを生成する。例えば、印刷データ生成部502は、情報端末110で実行されるアプリケーション等で作成した印刷対象となる文書データ等から、画像形成装置120で印刷可能な印刷データを生成する。
判断部503は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続されているか、第2のネットワーク102に接続されているかを判断する。例えば、情報端末110は、印刷データ生成部502が印刷データを生成したときに、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続されているか、第2のネットワーク102に接続されているかを判断する。
一例として、判断部503は、通信部501を介して、管理サーバ130に、管理サーバ130から情報端末110に接続できるかを確認する接続確認を要求する。また、判断部503は、管理サーバ130から送信される接続確認の確認結果により、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断する。
例えば、管理サーバ130から情報端末110に接続できる場合、判断部503は、図2に示すように、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されていると判断する。一方、管理サーバ130から情報端末110に接続できない場合、判断部503は、図1に示すように、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されていると判断する。
別の一例として、情報端末110は、情報端末110が接続しているネットワークのIPアドレスに基づいて、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断しても良い。
さらに、情報端末110は、ネットワーク接続に利用している通信I/F308の種類により、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断しても良い。例えば、情報端末110は、有線LAN通信用のNICを用いてネットワークに接続している場合、情報端末110が第1のネットワーク101に接続していると判断しても良い。また、情報端末110は、無線WAN通信用の無線通信回路を用いてネットワークに接続している場合、情報端末110が第2のネットワーク102に接続していると判断しても良い。
印刷データ管理部504は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、判断部503の判断結果に応じて、生成した印刷データを、管理サーバ130に保存するか、情報端末110に保存するかを決定する。例えば、印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が印刷データを生成したときに、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されている場合、生成された印刷データの保存先を管理サーバ130(印刷サーバ132)に決定する。また、印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が印刷データを生成したときに、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されている場合、生成された印刷データの保存先を情報端末110に決定する。
また、印刷データ管理部504は、決定した保存先に、生成した印刷データと、当該印刷データに関する情報である印刷情報を保存する。
なお、以下の説明において、情報端末110の記憶部506に記憶される印刷データを「印刷データA511」と呼び、印刷サーバ132の記憶部723に記憶される印刷データを「印刷データB731」と呼ぶ場合がある。また、情報端末110の記憶部506に記憶される印刷情報を「印刷情報A512」と呼び、印刷サーバ132の記憶部723に記憶される印刷情報を「印刷情報B732」と呼ぶ場合がある。
図8(A)に印刷情報A512の一例のイメージを示す。図8(A)の例では、印刷情報A512には、項目として、「ユーザ名」、「ジョブ名」、「ジョブ投入日時」、「カラータイプ」、「ページ数」、「データサイズ」、及び「印刷データ」等の情報が含まれる。
「ユーザ名」は、印刷データを保存したユーザの名前等を示す情報である。「ジョブ名」は、印刷データ(印刷ジョブ)の名前等を示す情報である。「ジョブ投入日時」は、例えば、印刷データ(印刷ジョブ)が登録された日時等を示す情報である。「カラータイプ」は、印刷データをカラー印刷するか、モノクロ印刷するかを示す情報である。「ページ数」は、印刷データのページ数を示す情報である。
「データサイズ」は、印刷データのサイズを示す情報である。「印刷データ」は、例えば、印刷データの取得先を示すアドレス情報等である。なお、「印刷データ」には、例えば、印刷データが格納されていても良い。
なお、印刷サーバ132が管理する印刷情報B732にも、図8(A)に示す印刷情報A512と同様の形式で、印刷データに関する情報が記憶されているものとする。
ここで、図5に戻り、情報端末110の機能構成の説明を続ける。
登録部505は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、情報端末110を利用するユーザの情報と、情報端末110の情報とを管理サーバ130に登録する。例えば、登録部505は、印刷データ管理部504が、印刷データを情報端末110の記憶部506に保存したときに、情報端末110を利用するユーザの情報(ユーザ名等)と、情報端末110の情報(IPアドレス等)とを、管理サーバ130に登録する。
記憶部506は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及びHD304、HDDコントローラ305、RAM303等によって実現され、印刷データA511、印刷情報A512等の様々な情報を記憶する。
(画像形成装置の機能構成)
図6は、一実施形態に係る画像形成装置の機能構成の例を示す図である。画像形成装置120は、例えば、図4のCPU401で所定のプログラムを実行することにより、通信部601、認証部602、端末情報取得部603、印刷情報取得部604、表示制御部605、操作受付部606、印刷データ取得部607、印刷実行部608、及び記憶部609等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部601は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラム、及びネットワークI/F450等によって実現される。例えば、通信部601は、画像形成装置120を第1のネットワーク101に接続して、管理サーバ130、情報端末110等と通信を行なう。また、通信部601は、画像形成装置120を第2のネットワーク102に接続して、ファイアウォール103を介して、管理サーバ130等と通信を行なう。さらに、通信部601は、通信に関する様々な制御(例えば、後述する接続確認等)を実行する。
認証部602は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現され、画像形成装置120を利用するユーザを認証して、認証に成功したユーザに画像形成装置120の利用を許可する。例えば、認証部602は、ユーザによって入力された、ユーザ名とパスワードとを含む認証要求を管理サーバ130に送信し、管理サーバ130から認証結果を受信することにより、ユーザを認証する。
ただし、これに限られず、認証部602は、ユーザのICカード等から読み取ったカードID等を含む認証要求を管理サーバ130に送信し、管理サーバ130から返信されるユーザ名の有無によって、ユーザを認証するもの等であっても良い。
端末情報取得部603は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現され、ユーザが利用する情報端末110の情報を管理サーバ130から取得する。例えば、端末情報取得部603は、認証に成功したユーザのユーザ名等を含む端末情報の取得要求を、管理サーバ130に送信し、管理サーバ130から返信される情報端末の情報(IPアドレス等)を取得する。
印刷情報取得部604は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現される。印刷情報取得部604は、ユーザ利用する情報端末110が、情報端末110に記憶した印刷データの情報、及び管理サーバ130に記憶した印刷データの情報を取得する。
例えば、印刷情報取得部604は、端末情報取得部603が取得した情報端末の情報に基づいて、情報端末110に、認証に成功したユーザのユーザ名等を含む印刷情報の取得要求を送信し、情報端末110から送信される印刷データの情報を取得する。なお、印刷情報取得部604は、端末情報取得部603が情報端末の情報を取得できない場合、及び情報端末110と通信できない場合等には、情報端末110から印刷情報を取得する処理を中止しても良い。
また、印刷情報取得部604は、管理サーバ130に、認証に成功したユーザのユーザ名等を含む印刷情報の取得要求を送信し、管理サーバ130から送信される印刷データの情報を取得する。なお、管理サーバ130から送信される印刷データの情報には、例えば、図8(A)に示すような印刷情報のうち、認証に成功したユーザのユーザ名に対応する情報が含まれる。
表示制御部605は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現される。表示制御部605は、印刷情報取得部604が取得した印刷情報に基づいて、情報端末110が保存した印刷データの一覧を含む操作画面を、操作パネル440等に表示する。
操作受付部606は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現され、操作パネル440等に表示した操作画面に対するユーザの操作を受け付ける。例えば、操作受付部606は、表示制御部605が、操作パネル440等に表示した印刷データの一覧から、印刷する印刷データを選択する選択操作、印刷の実行を指示する印刷操作等を受け付ける。
印刷データ取得部607は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラムによって実現され、表示制御部605が表示した印刷データの一覧からユーザによって選択された印刷データを、印刷サーバ132、又は情報端末110から取得する。
印刷実行部608は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラム、及びエンジン制御部430等によって実現され、印刷データ取得部607が取得した印刷データを印刷する。
記憶部609は、例えば、図4のCPU401で実行されるプログラム、及びHD408、HDDコントローラ407、RAM402b等によって実現され、例えば、印刷データ取得部607が取得した印刷データ等の様々なデータ、情報を記憶する。
<管理サーバの機能構成>
ここでは、一例として、図7に示すように、管理サーバ130が、認証サーバ131と印刷サーバ132とを含む場合における、管理サーバ130の機能構成の例について説明する。
(認証サーバの機能構成)
認証サーバ131は、例えば、図3のCPU301で所定のプログラムを実行することにより、通信部701、ユーザ情報管理部702、端末情報管理部703、及び記憶部705等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部701は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及び通信I/F308等によって実現され、認証サーバ131を第1のネットワーク101に接続して、情報端末110、画像形成装置120等の他の装置と通信する。
ユーザ情報管理部702は、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、例えば、図8(B)に示すようなユーザ情報711を、記憶部705に記憶して管理する。
図8(B)は、一実施形態に係るユーザ情報711の一例のイメージを示している。図8(B)の例では、ユーザ情報711には、項目として、「ユーザ名」、「パスワード」等の情報が含まれる。「ユーザ名」は、情報処理システム100の利用が許可されているユーザの名前等の情報である。「パスワード」は、ユーザが情報処理システム100にログインするための認証情報の一例である。認証情報は、例えば、ユーザが所持するICカード等に記憶されたカードID等であっても良いし、生体認証に用いられるユーザの特徴情報等であっても良い。
また、ユーザ情報管理部702は、例えば、画像形成装置120等から送信される、ユーザ名とパスワードとを含む認証要求を受け付けると、ユーザ名とパスワードとの組合せが、ユーザ情報711に登録されているか否かにより、ユーザの認証を行なう。
例えば、ユーザ情報管理部702は、認証要求に含まれるユーザ名とパスワードとの組合せが、ユーザ情報711に登録されている場合、認証に成功したことを示す認証結果を、画像形成装置120等に返信する。一方、ユーザ情報管理部702は、認証要求に含まれるユーザ名とパスワードとの組合せが、ユーザ情報711に登録されていない場合、認証に失敗したことを示す認証結果を、画像形成装置120等に返信する。
なお、ユーザ情報管理部702は、例えば、カードID等の識別情報によってユーザを認証する場合には、各ユーザに対応する識別情報を、ユーザ名と対応付けて、ユーザ情報711に予め記憶しておく。また、ユーザ情報管理部702は、画像形成装置120から受け付けた認証要求に含まれる識別情報が、ユーザ情報711に登録されている場合、識別情報に対応するユーザ名を、要求元の画像形成装置120に返信する。これにより、画像形成装置120は、画像形成装置120を利用するユーザのユーザ名を取得することができる。
端末情報管理部703は、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、例えば、図8(C)に示すような端末情報712を、記憶部705に記憶して管理する。
図8(C)は、一実施形態に係る端末情報712の一例のイメージを示している。図8(C)の例では、端末情報712には、項目として、「ユーザ名」と「IPアドレス」とが含まれる。端末情報管理部703は、例えば、情報端末110から送信される端末情報の登録要求を受け付けると、端末情報の登録要求に含まれる「ユーザ名」と、「IPアドレス」とを対応付けて端末情報712に記憶する。
なお、「ユーザ名」はユーザの情報の一例である。ユーザの情報は、例えば、ユーザを識別する識別情報(ユーザID)等であっても良い。また、「IPアドレス」は、情報端末の情報の一例である。情報端末の情報は、例えば、情報端末110にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)等の情報であっても良い。
記憶部705は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及びHD304、HDDコントローラ305、RAM303等によって実現され、ユーザ情報711、端末情報712等の様々な情報を記憶する。
(印刷サーバの機能構成)
印刷サーバ132は、例えば、図3のCPU301で所定のプログラムを実行することにより、通信部721、印刷データ管理部722、及び記憶部725等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部721は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及び通信I/F308等によって実現され、印刷サーバ132を第1のネットワーク101に接続して、情報端末110、画像形成装置120等の他の装置と通信する。
印刷データ管理部722は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。印刷データ管理部722は、例えば、情報端末110等から送信される印刷データ、及び印刷データの情報である印刷情報を、記憶部723の印刷データB731、印刷情報B732に記憶して管理する。なお、印刷データ管理部722が管理する印刷情報B732には、前述した情報端末110の印刷データ管理部504が管理する印刷情報A512と同様に、図8(A)に示すような各情報が記憶されている。
また、印刷データ管理部722は、例えば、画像形成装置120が送信する印刷情報の取得要求を受け付けると、印刷情報の取得要求に含まれるユーザの情報(例えば、ユーザ名)に対応する印刷情報を、要求元の画像形成装置120に提供する。
さらに、印刷データ管理部722は、例えば、画像形成装置120が送信する印刷開始要求(又は印刷データの取得要求)を受け付けると、印刷開始要求に含まれるジョブ名に対応する印刷データを、印刷を実行する画像形成装置120に送信する。
記憶部723は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及びHD304、HDDコントローラ305、RAM303等によって実現され、印刷データB731、印刷情報B732等の様々なデータ、情報を記憶する。
なお、図7に示す管理サーバ130の機能構成は一例である。例えば、管理サーバ130は、認証サーバ131と印刷サーバ132とに分かれていなくても良い。また、認証サーバ131は、ユーザ情報711を管理するユーザ情報管理サーバと、端末情報712を管理する端末情報管理サーバとに分かれていても良い。要するに、管理サーバ130は、1つ以上の通信部と、ユーザ情報管理部702と、端末情報管理部703と、印刷データ管理部722と、1つ以上の記憶部を有していれば良い。
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報処理システム100、及び情報端末110の制御方法について説明する。
(情報端末の処理)
図9は、一実施形態に係る情報端末の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、ユーザが、情報端末110を用いて印刷データを印刷サーバ132、又は情報端末110に保存するときに、情報端末110が実行する処理の例を示している。
ステップS901において、情報端末110で実行しているアプリケーションにおいて、ユーザが印刷操作を行なうと、情報端末110の印刷データ生成部502は、印刷データを生成する。
ステップS902において、情報端末110の判断部503は、情報端末110が第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断する、ネットワークの判断処理を実行する。なお、ネットワークの判断処理の具体的な処理内容については、第1、2の実施形態で後述する。
ステップS903において、判断部503が、情報端末110が第1のネットワーク101に接続していると判断した場合、情報端末110は、処理をステップS904に移行させる。一方、判断部503が、情報端末110が第2のネットワーク102に接続していると判断した場合、情報端末110は、処理をステップS906に移行させる。
ステップS904に移行すると、情報端末110の印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が生成した印刷データを情報端末110に保存する。また、印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が生成した印刷データの情報を、例えば、図8(A)に示すような印刷情報(印刷情報A512)に保存する。
ステップS905において、情報端末110の登録部505は、情報端末110を利用するユーザの情報と、情報端末110の情報とを、管理サーバ130に登録する。例えば、登録部505は、情報端末110を利用するユーザのユーザ名(ユーザの情報の一例)と、情報端末110のIPアドレス(情報端末の情報の一例)とを含む端末情報の登録要求を、管理サーバ130の端末情報管理部703に送信する。
一方、ステップS903からS906に移行すると、情報端末110の印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が生成した印刷データを管理サーバ130に保存する。例えば、印刷データ管理部504は、印刷データ生成部502が生成した印刷データと、当該印刷データの情報である印刷情報とを含む印刷データの登録要求を、印刷データ管理部722に送信する。
このように、情報端末110の印刷データ管理部504は、判断部503の判断結果に応じて、印刷データ生成部502が生成した印刷データを、管理サーバ130に保存するか、情報端末110に保存するかを決定する。
従って、本実施形態によれば、情報端末110が接続されているネットワークに応じて印刷データの保存先を変更する情報処理システム100において、ユーザの操作によらずに、印刷データの保存先を決定できるようになる。
(ネットワークの判断処理)
続いて、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断する、ネットワーク判断処理について説明する。
[第1の実施形態]
図10は、第1の実施形態に係るネットワークの判断処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図9のステップS902で実行されるネットワークの判断処理の一例を示している。
ステップS1001において、情報端末110の判断部503は、通信部501を用いて、管理サーバ130に、接続確認を要求する接続確認要求1を送信する。ここでは、一例として、判断部503が、管理サーバ130に含まれる認証サーバ131に接続確認要求1を送信するものとして以下の説明を行なう。
ステップS1002において、認証サーバ131の通信部701は、情報端末110から接続確認要求1を受け付けると、要求元の情報端末110に、接続確認を要求する接続確認要求2を送信する。
ステップS1003、S1004において、情報端末110の通信部501は、認証サーバ131から接続確認要求2を受信した場合、要求元の認証サーバ131に、接続確認要求2に対する応答メッセージである接続確認応答1を送信する。一方、情報端末110の通信部501は、認証サーバ131から接続確認要求2を受信していない場合、要求元の認証サーバ131に、接続確認応答1を送信しない。
なお、本実施形態では、前述したように、ファイアウォール103において、管理サーバ130(認証サーバ131、印刷サーバ132)から情報端末110へのアクセスが禁止されている。
従って、例えば、図2に示すように、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されている場合、ステップS1003、S1004において、情報端末110は、認証サーバ131から接続確認要求2を受信し、接続確認応答1を送信することができる。一方、例えば、図1に示すように、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されている場合、ステップS1003、S1004において、情報端末110は、認証サーバ131から接続確認要求2を受信できないので、接続確認応答1を送信しない。
ステップS1005において、認証サーバ131の通信部701は、情報端末110から接続確認応答1を受信したか否かを判断する。例えば、通信部701は、情報端末110に接続確認要求2を送信してから所定の時間内に、接続確認応答1を受信したか否かを判断する。
情報端末110から接続確認応答1を受信した場合、通信部701は、処理をステップS1006に移行させる。一方、情報端末110から接続確認応答1を受信していない場合、通信部701は、ステップS1008に移行させる。
ステップS1006に移行すると、認証サーバ131の通信部701は、情報端末110に、接続が確認できたことを示す接続確認応答2を送信する。
ステップS1007において、情報端末110の判断部503は、認証サーバ131が送信した接続確認応答2を、通信部501を介して受信すると、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されていると判断する。
一方、ステップS1005からステップS1008に移行すると、情報端末110の判断部503は、情報端末110が第2のネットワーク102に接続していると判断する。例えば、判断部503は、ステップS1001で接続確認要求1を送信してから、所定の時間内に接続確認応答2を受信していない場合、情報端末110が第2のネットワーク102に接続していると判断する。
別の一例として、ステップS1005で、認証サーバ131の通信部701が、接続確認応答1を受信していない場合、通信部701は、接続が確認できないことを示す接続確認応答2(失敗)を、情報端末110に送信しても良い。この場合、情報端末110の判断部503は、認証サーバ131が送信した接続確認応答2(失敗)を、通信部501を介して受信すると、情報端末110が第2のネットワーク102に接続されていると判断する。
上記の処理により、情報端末110の判断部503は、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されているか、第2のネットワーク102に接続されているかを判断することができる。
[第2の実施形態]
図11は、第2の実施形態に係るネットワークの接続処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図9のステップS902において、情報端末110が実行するネットワークの判断処理の別の一例を示している。
ステップS1101において、情報端末110の判断部503は、管理サーバ130のIPアドレスを取得する。
ステップS1102において、判断部503は、情報端末110のIPアドレスを取得する。
ステップS1103において、判断部503は、管理サーバ130のIPアドレスと、情報端末110のIPアドレスが同一のサブネット内であるか否かを判断する。
管理サーバ130のIPアドレスと、情報端末110のIPアドレスが同一のサブネット内である場合、判断部503は、処理をステップS1104に移行させる。一方、情報端末110のIPアドレスが同一のサブネット内でない場合、判断部503は、処理をステップS1105に移行させる。
ステップS1104に移行すると、判断部503は、情報端末110が、管理サーバ130が接続している第1のネットワーク101に接続されていると判断する。
一方、ステップS1103からS1105に移行すると、判断部503は、情報端末110が、管理サーバ130が接続している第1のネットワーク101とは異なる第2のネットワーク102に接続されていると判断する。
なお、図10、11に示すネットワークの判断処理は一例である。例えば、情報端末110の判断部503は、情報端末110がネットワーク接続に利用している通信I/F308の種類により、情報端末110が、第1のネットワーク101に接続しているか、第2のネットワーク102に接続しているかを判断しても良い。
例えば、判断部503は、情報端末110が、有線LAN通信用のNICを用いてネットワークに接続している場合、情報端末110が第1のネットワーク101に接続していると判断しても良い。また、判断部503は、情報端末110が、無線WAN通信用の無線通信回路を用いてネットワークに接続している場合、情報端末110が第2のネットワーク102に接続していると判断しても良い。
(印刷処理)
図12、13は、一実施形態に係る印刷処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、情報端末110を用いて、図9に示す情報端末の処理を実行したユーザが、画像形成装置120を用いて、情報端末110、又は管理サーバ130に保存した印刷データを印刷する印刷処理の例を示している。
なお、ここでは、画像形成装置120が、第1のネットワーク101に接続された画像形成装置120aであるものとして、以下の説明を行なう。
ステップS1201において、ユーザが、画像形成装置120に対してログイン操作を行なうと、ステップS1202~S1205の処理が実行される。
一例として、ユーザは、画像形成装置120の操作パネル440に表示された、図14(A)に示すようなログイン画面1410において、「キーボード入力でログイン」ボタン1411を選択し、ユーザ名とパスワードを入力する。
別の一例として、画像形成装置120に、ICカードの読取装置が設けられている場合、ユーザが所持しているICカードを、ICカードの読取装置に読み取らせることにより、ログイン操作を行なっても良い。
ステップS1202において、画像形成装置120の操作受付部606が、ユーザによるログイン操作を受け付けると、認証部602は、ログイン操作で受け付けた認証情報を含む認証要求を、管理サーバ130のユーザ情報管理部702に送信する。
一例として、認証部602は、ユーザによるログイン操作で、ユーザ名とパスワードを受け付けた場合、受け付けたユーザ名とパスワードとを含む認証要求を、管理サーバ130のユーザ情報管理部702に送信する。
別の一例として、認証部602は、ユーザよるログイン操作で、ICカードに格納された識別情報(以下、カードIDと呼ぶ)を受け付けた場合、受け付けたカードIDを含む認証要求を、管理サーバ130のユーザ情報管理部702に送信しても良い。
ステップS1203において、管理サーバ130のユーザ情報管理部702は、画像形成装置120から受け付けた認証要求に含まれている認証情報の認証を行なう。
一例として、認証要求に、ユーザ名とパスワードとが含まれている場合、ユーザ情報管理部702は、例えば、図8(B)に示すようなユーザ情報711に、認証要求に含まれるユーザIDとパスワードの組合せが登録されているか否かを判断する。
別の一例として、認証要求に、カードIDが含まれている場合、ユーザ情報管理部702は、ユーザ情報711に、ユーザ名に対応するカードIDを予め記憶しておき、認証要求に含まれるカードIDが、ユーザ情報711に登録されているか否かを判断しても良い。
ステップS1204において、管理サーバ130のユーザ情報管理部702は、認証要求を送信した画像形成装置120に、認証結果を送信する。
一例として、認証要求に含まれるユーザ名とパスワードとに組合せが、ユーザ情報711に登録されている場合、ユーザ情報管理部702は、認証に成功したことを示す認証結果を、画像形成装置120に送信する。一方、認証要求に含まれるユーザ名とパスワードとに組合せが、ユーザ情報711に登録されていない場合、ユーザ情報管理部702は、認証に失敗したことを示す認証結果を、画像形成装置120に送信する。
別の一例として、認証要求に含まれるカードIDが、ユーザ情報711に登録されている場合、ユーザ情報管理部702は、カードIDに対応するユーザ名を含む認証結果を、画像形成装置120に送信する。一方、認証要求に含まれるカードIDが、ユーザ情報711に登録されていない場合、ユーザ情報管理部702は、認証に失敗したことを示す認証結果を、画像形成装置120に送信する。
上記の処理により、認証に成功した場合、画像形成装置120は、画像形成装置120を利用するユーザのユーザ名を特定することができる。この場合、ステップS1205以降の処理が実行される。一方、認証に失敗した場合、画像形成装置120は、例えば、14(A)に示すようなログイン画面1410を再び表示する。
ステップS1205に移行すると、画像形成装置120の表示制御部605は、例えば、図14(B)に示すような、ホーム画面1420を、操作パネル440等に表示する。
図14(B)の例では、ホーム画面1420には、「コピー」、「ファクス」、「印刷」、「スキャン」、「プルプリント」等、画像形成装置120が備える複数の機能を選択する選択ボタンが表示されている。
ステップS1206において、ユーザが、図14(B)に示すようなホーム画面1420に対して、プルプリント操作を行なうものとする。例えば、ユーザは、図14(B)に示すようなホーム画面1420において、「プルプリント」機能を選択する選択ボタン1421を選択する。これにより、ステップS1207以降の処理が実行される。
ステップS1207において、画像形成装置120の端末情報取得部603は、端末情報の取得要求を、管理サーバ130の端末情報管理部703に送信する。この端末情報の取得要求には、例えば、画像形成装置120を利用するユーザのユーザ名が含まれる。
ステップS1208において、管理サーバ130の端末情報管理部703は、画像形成装置120から、端末情報の取得要求を受け付けると、例えば、図8(C)に示すような端末情報712から、ユーザ名に対応するIPアドレスを取得する。このIPアドレスは、図9のステップS905において、端末情報712に記憶された、ユーザが利用する情報端末110のIPアドレスになる。
ステップS1209において、管理サーバ130の端末情報管理部703は、取得した情報端末110のIPアドレスを、要求元の画像形成装置120に送信する。
ステップS1210において、画像形成装置120の印刷情報取得部604は、管理サーバ130の印刷データ管理部722に、印刷情報の取得要求を送信する。この印刷情報の取得要求には、例えば、画像形成装置120を利用するユーザのユーザ名が含まれる。
ステップS1211において、管理サーバ130の印刷データ管理部722は、画像形成装置120から印刷情報の取得要求を受け付けると、例えば、図8に示すような印刷情報(印刷情報B732)から、ユーザ名に対応する印刷情報を取得する。
ステップS1212において、管理サーバ130の印刷データ管理部722は、取得した印刷情報を、要求元の画像形成装置120に送信する。
なお、ステップS1210~S1212の処理は、ステップS1207~S1209の処理の前に実行しても良いし、ステップS1207~S1209の処理と並行して実行しても良い。
ステップS1213において、画像形成装置120の印刷情報取得部604は、情報端末110に、印刷情報の取得要求を送信する。この印刷情報の取得要求には、例えば、画像形成装置120を利用するユーザのユーザ名が含まれる。
ステップS1214において、情報端末110の印刷データ管理部504は、画像形成装置120から印刷情報の取得要求を受け付けると、例えば、図8に示すような印刷情報(印刷情報A512)から、ユーザ名に対応する印刷情報を取得する。
ステップS1215において、情報端末110の印刷データ管理部504は、取得した印刷情報を、要求元の画像形成装置120に送信する。
なお、ステップS1207~S1209において、画像形成装置120の端末情報取得部603が、情報端末110の情報を取得できなかった場合、ステップS1213~S1215の処理は、省略することができる。また、ステップS1213~S1215において、情報端末110が第1のネットワーク101に接続されていない場合、画像形成装置120の印刷情報取得部604は、情報端末110から印刷情報を取得できなくても良い。
ステップS1216において、画像形成装置120の表示制御部605は、ステップS1210~S1215で、印刷情報取得部604が取得した印刷データ情報に基づいて、ユーザの情報端末110が保存した印刷データの一覧を表示する。例えば、表示制御部605は、図15に示すような印刷データの一覧1501を含む操作画面1500を、操作パネル440等に表示する。
図15の例では、操作画面1500に含まれる印刷データの一覧1501には、図8に示すような印刷情報に含まれる、ジョブ名、カラータイプ、ページ数等の情報が表示されている。
続いて、図13のステップS1301において、図15に示すような操作画面1500に対して、ユーザが印刷開始操作を行なうと、ステップS1302の処理が実行される。例えば、ユーザは、操作画面1500に含まれる印刷データの一覧1501から、印刷したい印刷データを選択して、スタートボタン1502を選択することにより、印刷開始操作を行なうことができる。
ステップS1302において、画像形成装置120の印刷データ取得部607は、ユーザによって選択された印刷データの保存先を判断する。例えば、印刷データ取得部607は、印刷データが、図12のステップS1210~1212で取得した印刷情報から選択された場合、印刷データの保存先が管理サーバ130であると判断する。一方、印刷データ取得部607は、印刷データが、図12のステップS1213~1215で取得した印刷情報から選択された場合、印刷データの保存先が、情報端末110であると判断する。
ここで、印刷データの保存先が管理サーバ130である場合、ステップS1311~S1315の処理が実行される。一方、印刷データの保存先が情報端末110である場合、ステップS1321~S1325の処理が実行される。
ステップS1311に移行すると、画像形成装置120の印刷データ取得部607は、管理サーバ130の印刷データ管理部722に、印刷開始要求(又は印刷データ取得要求)を送信する。この印刷開始要求には、例えば、印刷開始操作で選択された印刷データのジョブ名が含まれる。
ステップS1312において、管理サーバ130の印刷データ管理部722は、印刷開始要求に含まれるジョブ名に対応する印刷データを、印刷データB731から取得して、要求元の画像形成装置120に送信する。
ステップS1313において、画像形成装置120の印刷実行部608は、管理サーバ130から送信された印刷データを受け付けると、図4のエンジン制御部430、プリンタ部432等を利用して、受け付けた印刷データを印刷する。
好ましくは、ステップS1314において、画像形成装置120の印刷実行部608は、印刷処理が完了したことを示す完了通知を、管理サーバ130の印刷データ管理部722に送信する。この完了通知には、例えば、印刷が完了した印刷データに対応するジョブ名が含まれる。
ステップS1315において、管理サーバ130の印刷データ管理部722は、完了通知に含まれるジョブ名に基づいて、印刷済の印刷データを削除する。このとき、印刷データ管理部722は、削除した印刷データに対応する印刷情報を削除しても良いし、所定の期間を経過後に、削除した印刷データに対応する印刷情報を削除するもの等であっても良い。
一方、ステップS1321に移行すると、画像形成装置120の印刷データ取得部607は、情報端末110に、印刷開始要求(又は印刷データ取得要求)を送信する。この印刷開始要求には、例えば、印刷開始操作で選択された印刷データのジョブ名が含まれる。
ステップS1322において、情報端末110の印刷データ管理部504は、印刷開始要求に含まれるジョブ名に対応する印刷データを、印刷データA511から取得して、要求元の画像形成装置120に送信する。
ステップS1323において、画像形成装置120の印刷実行部608は、情報端末110から送信された印刷データを受け付けると、図4のエンジン制御部430、プリンタ部432等を利用して、受け付けた印刷データを印刷する。
好ましくは、ステップS1324において、画像形成装置120の印刷実行部608は、印刷処理が完了したことを示す完了通知を、情報端末110の印刷データ管理部504に送信する。この完了通知には、例えば、印刷が完了した印刷データに対応するジョブ名が含まれる。
ステップS1325において、情報端末110の印刷データ管理部504は、完了通知に含まれるジョブ名に基づいて、印刷済の印刷データを削除する。このとき、印刷データ管理部504は、削除した印刷データに対応する印刷情報を削除しても良いし、所定の期間を経過後に、削除した印刷データに対応する印刷情報を削除するもの等であっても良い。
上記の処理により、ユーザは、画像形成装置120を用いて、管理サーバ130に保存した印刷データに加えて、情報端末110に保存した印刷データを、選択的に印刷することができるようになる。
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものに過ぎない。ある実施形態では、認証サーバ131は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、印刷サーバ132は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
さらに、認証サーバ131、及び印刷サーバ132は、開示された処理ステップ、例えば図12、13を様々な組合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、認証サーバ131によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、印刷サーバ132によって実行することができる。また、認証サーバ131と印刷サーバ132の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。