以下、本発明を実施するための形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の無線通信ユニットを用いて、無線ネットワークシステムの構成単位となる無線通信ユニット対が構築される概念を示す模式図である。無線通信ユニット対は本発明の一実施形態である同一構成の無線通信ユニット1(A),1(B)からなり(以下、無線通信ユニット対1(A),1(B)ともいう)、それぞれ3GPPで規定された方式(本実施形態では、LTEとするが、WiMAXなど他の方式であってもよい)の通信プロトコルスタックに従い、UE(移動端末)5との間で無線通信を行なうものとして構成されている。
無線通信ユニット1(A),1(B)は、それぞれ移動体である大型船舶WS(A),WS(B)に設置され、後に詳述するユニット間無線ベアラ55により無線接続されている。各無線通信ユニット1(A),1(B)は、それぞれUE(移動端末)5が接続可能となるセル50(A),50(B)を形成する。また、大型船舶WS(A),WS(B)(例えば漁業母船、タンカーなど)の周囲では小船舶FB(例えば、漁船、タグボートなど)が操業をおこなっており、セル50(A)又はセル50(B)内の小船舶FBの乗員がUE5を携行している。それらUE5は、それぞれ最も近い無線通信ユニット1(A),1(B)に対し端末用無線ベアラ57により無線接続されている。なお、UE5は大型船舶WS(A),WS(B)の乗員が携行するものであってもよい。また、無線通信ユニット1(A),1(B)の設置先は船舶以外の移動体(車両など)であってもよいし、例えば陸上の所望の設置先に固定配置してもよい。
図2は、無線通信ユニット1(A),1(B)の機能ブロック構成を示すものである。無線通信ユニット1(A),1(B)は電気的にはいずれも同一の構成を有する。そして、本明細書において複数の無線通信ユニット及びその構成要素を互いに区別して示す場合は、対応する構成要素に同一の番号を付与しつつ、該番号に続く形で括弧付きの大文字アルファベットを付与して示す。一方、無線通信ユニット間の区別を行なわずに各構成要素を示す場合は、括弧付きの大文字アルファベットを省略する場合がある。以下、無線通信ユニット1(A)側の符号を主体的に用いて説明するが、必要に応じて無線通信ユニット1(B)側についても、対応する符号を援用しつつ説明する。
無線通信ユニット1(A)は、UE(移動端末)5が端末用無線ベアラ57を介して接続可能な無線基地局部4(A)(eNodeB(evolved NodeB))と、無線基地局部4(A)に有線接続され、該無線基地局部4(A)に対する上位ネットワーク制御部として機能するEPC(Evolved Packet Core)機能部3(A)とを有する。また、該EPC機能部3(A)には、上流側の無線通信ユニット1(B)(上流ユニット)の無線基地局部4(B)(上流無線基地局部)に対し上流側のユニット間無線ベアラ55(上流ユニット間無線ベアラ)を介して接続可能な中継無線通信部9(A)が有線接続されている。
一方、無線通信ユニット1(B)は、同様の無線基地局部4(B)と、無線基地局部4(B)に有線接続され、該無線基地局部4(B)に対する上位ネットワーク制御部として機能するEPC機能部3(B)と、EPC機能部3(B)に有線接続される中継無線通信部9(B)を備える。該中継無線通信部9(B)は、無線通信ユニット1(B)の上流側にさらに別の無線通信ユニットが配置されていれば、その無線通信ユニットの無線基地局部に対しユニット間無線ベアラを介して接続可能である(図9参照)。また、無線基地局部4(B)は、下流側の無線通信ユニット1(A)(下流ユニット)の中継無線通信部9(A)(下流中継無線通信部)に対し、下流側のユニット間無線ベアラ55(下流ユニット間無線ベアラ)を介して接続可能とされている。つまり、ユニット間無線ベアラ55は、無線通信ユニット1(A)から見たときは上流ユニット間無線ベアラとなり、無線通信ユニット1(B)から見たときは下流ユニット間無線ベアラとなる。そして、ユニット間無線ベアラ55(下流ユニット間無線ベアラと上流ユニット間無線ベアラ)は、端末側無線ベア57ラと同一方式の無線プロトコルスタック、本実施形態においてはいずれもLTEの無線プロトコルスタックに従って構築される。
次に、いずれの無線通信ユニット1(A),1(B)(以下、総称する場合は無線通信ユニット1という)においても、EPC機能部3は、コントロールプレーン側のゲートウェイとなるMME(Mobility Management Entity)2、ユーザプレーン側のゲートウェイとなるS-GW(Serving Gateway)6、EPC機能部3、及び該EPC機能部3の上流側ネットワーク要素(ここで、ルータ8(後述)及び中継無線通信部9)の結節点に位置し、上流側ネットワーク要素側(つまり、上流ユニット側)に向けたIPアドレス管理を行なうP-GW(PDN (Packet Data Network) Gateway)7を有する。また、無線基地局部4には複数のUE5が端末用無線ベアラ57を介して無線接続される。
コントロールプレーン側において無線基地局部(eNodeB)4は、S1-MMEインターフェースを介してMME2に接続される。また、ユーザプレーン側において無線基地局部4は、S1-Uインターフェースを介してS-GW6に接続される。また、S-GW6はS5インターフェースを介してP-GW7と接続される。
図3は、無線通信ユニット1の電気的構成を示すブロック図である。EPC機能部3はマイコンハードウェアを主体に構成されており、CPU301、プログラム実行領域となるRAM302、マスクROM303(恒久的に書換えが不要なマイコンハードウェア周辺制御用等のファームウェアを格納している;以下、同様)及びそれらを相互に接続するバス306等からなる。また、バス306にはフラッシュメモリ305が接続され、ここにEPC用のLTEプロトコルスタックを含む通信ファームウェア305aと、前記LTEプロトコルスタックをプラットフォームとして、図2のMME2、S-GW6及びP-GW7の各機能を仮想的に実現するMMEエンティティ305b、S-GWエンティティ305c及びP-GWエンティティ305dの各プログラムがインストールされている。
また、バス306には上流側通信インターフェース304A及び下流側通信インターフェース304Bが接続されている。P-GW用のIPパケットの入出力ポートは上流側通信インターフェース304Aに、S-GW用のIPパケットの入出力ポートは下流側通信インターフェース304Bにそれぞれ確保される。なお、上記の構成では、図2のMME2、S-GW6及びP-GW7をコンピュータハードウェア上での仮想機能ブロックとして構成しているが、各々独立したハードウェアロジックにより構成してもよい。
中継無線通信部9はマイコンハードウェアを主体に構成されており、CPU901、プログラム実行領域となるRAM902、マスクROM903及びそれらを相互に接続するバス906等からなる。バス906にはフラッシュメモリ905が接続され、ここに中継無線通信部用のLTEプロトコルスタックを含む通信ファームウェア905aが格納されている。また、バス906にはユニット間無線ベアラの構築により上流無線基地局部と無線接続するための無線通信部912と、通信インターフェース904が接続されている。通信インターフェース904はEPC機能部3の上流側通信インターフェース304Aと有線の通信バス30により接続されている。
無線基地局部4はマイコンハードウェアを主体に構成されており、CPU401、プログラム実行領域となるRAM402、マスクROM403及びそれらを相互に接続するバス406等からなる。バス406にはフラッシュメモリ405が接続され、ここに無線基地局用のLTEプロトコルスタックを含む通信ファームウェア405aが格納されている。また、バス406には端末用無線ベアラの構築によりUEと無線接続するための無線通信部412と、通信インターフェース404が接続されている。通信インターフェース404はEPC機能部3の下流側通信インターフェース304Bと有線の通信バス31により接続されている。
中継無線通信部9において、通信ファームウェア905aに組み込まれている中継無線通信部用のLTEプロトコルスタックは、後述するUE(移動端末)用のプロトコルスタックと同一のものが使用される。換言すれば、中継無線通信部9の上流無線基地局部への接続手順は、UE(移動端末)の接続手順であるアタッチシーケンスと方式的には同一である。また、通信バス30には、EPC機能部3とインターネット等の外部ネットワーク60との間のIPパケットの送受信を中継するルータ8が接続されている(すなわち、EPC機能部3と中継無線通信部9との間にルータ8が設けられている)。
次に、中継無線通信部9の無線通信部912にはアンテナコネクタ907CNが設けられ、ここに第一の送受信アンテナ群(送受信アンテナ907TR及び受信アンテナ907Rからなる:以下、第一の送受信アンテナ群907TR,907Rとも記載する)がアンテナケーブルACV(図15:例えば、同軸ケーブル)を介して接続されている。第一の送受信アンテナ群907TR,907Rの送受信アンテナ907TRは、スイッチ切り替えにより送信アンテナ及び受信アンテナの双方とてして機能する。また、該送受信アンテナ907TRが受信アンテナとして機能する際に、受信アンテナ907Rはこれと受信ダイバーシチを形成する。他方、無線基地局部4の無線通信部412にはアンテナコネクタ407CNが設けられ、ここに第一の送受信アンテナ群907TR,907Rと同様の構成の第二の送受信アンテナ群(送受信アンテナ407TR及び受信アンテナ407Rからなる:以下、第二の送受信アンテナ群407TR,407Rとも記載する)がアンテナケーブルACVを介して接続されている。無線通信ユニット1の第一の送受信アンテナ群907TR,907R及び第二の送受信アンテナ群407TR,407Rを除いた部分がユニット本体を構成する。また、上記の送受信アンテナ群に含まれる各アンテナは、図12及び図13により追って説明する同一構造の高周波アンテナとして構成され、これらを総称する場合には「高周波アンテナ200」とも記載する。さらに、送受信アンテナ907TRと送受信アンテナ407TRは、送信アンテナとして機能している際には特許請求の範囲に記載した「送信アンテナ」の概念を構成するものであり、受信アンテナとして機能している際には特許請求の範囲に記載した「受信アンテナ」の概念を構成するものである。
第一の送受信アンテナ群907TR,907R及び第二の送受信アンテナ群407TR,407R(すなわち、複数の送受信アンテナ群)は、図14及び図15に示す、本発明の一実施形態である高周波アンテナユニット250を形成する。高周波アンテナユニット250は、複数の高周波アンテナ200が取り付けられる支持枠体251を備える。支持枠体251は、予め定められた配列方向AD(本実施形態では垂直方向であるが、例えば水平面に対して傾斜した方向であってもよい)に所定の間隔にて配置される複数のアンテナ支持板252(A),252(B)(以下、これらを総称する場合は単に「アンテナ支持板252」とも記載する)を備える。アンテナ支持板252は配列方向ADを法線方向とする板面(主表面)を有する。本実施形態では、複数のアンテナ支持板252は方形の平面形状を有し、各々板面が水平となるように、4つの角部が金属(例えばアルミニウム又はアルミニウム合金)製の支柱253により支持されている。個々の高周波アンテナはアンテナ支持板252の第一主表面(上面)に固定される。なお、各支柱部253の下端には設置用ベース254が取り付けられている。
図14の高周波アンテナユニット250においては、全てのアンテナ支持板252(A),252(B)が金属、例えば、厚さ2mm~5mm程度のアルミニウム又はアルミニウム合金板材にて構成され、上段のアンテナ支持板252(A)の上面に第一の送受信アンテナ群907TR,907Rが、下段のアンテナ支持板252(B)の上面に第二の送受信アンテナ群407TR,407Rがそれぞれ取り付けられている。なお、上段のアンテナ支持板252(A)は、配列方向ADに隣接する第一の送受信アンテナ群907TR,907Rと第二の送受信アンテナ群407TR,407Rとを互いに区画する金属遮蔽板に兼用されている。
図13に示すように、高周波アンテナ200は金属基体200Bにてアンテナ支持板252(A)(金属遮蔽板)に電気的に導通する形で固定されている。これにより、高周波アンテナ200に導通する接地金属の体積が増大し、接地電位の安定化を図ることが可能となる。また、金属基体200Bは、金属遮蔽板に取り付けるための金属取付板201(例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製)を有し、該金属取付板201の第一主表面にアンテナエレメント203が取り付けられる。また、金属取付板201は第二主表面にて金属遮蔽板の第一主表面に密着する形で取り付けられている。
また、金属基体200Bは、板面がアンテナ支持板252と平行に配置されるアンテナ給電板202を備える。そして、アンテナエレメント203は、アンテナ給電板202の第一主表面に対しアンテナ給電点となる第一端が接続され、第二端が自由端となるようアンテナ給電板202から突出する棒状に形成され、全体が無指向性アンテナとして構成されている。高周波アンテナユニット250が図1のごとく船舶WS等の移動体に搭載される場合においても、これに含まれる個々の高周波アンテナ200を無指向性アンテナとすることで移動体の向きとは無関係に、無線通信ユニット1の電波送受信特性を各方位に一様に担保することができる。図14に示すように、アンテナエレメント203のアンテナ給電板202からの突出高さAH(アンテナ長)は、送受信波の波長をλとしてλ/4程度に設定されている。本実施形態では後述の通り700MHz帯が使用されており、該突出高さAHは10~11cm程度である。
図13において、高周波アンテナ200は、アンテナ給電板202と金属取付板201とが別部材として構成されている。具体的には、アンテナ給電板202はスペーサボルト205を介して金属取付板201の上方に所定の間隔をもって固定されている。図12に示すように、スペーサボルト205は、アンテナエレメント203の周囲に所定の角度間隔で複数設けられている。また、図13に示すように、各スペーサボルト205の脚部はアンテナ給電板202の下方に突出し、その下端が金属取付板201側のねじ孔にねじ込まれるとともに、脚部上端に螺合するナット207を金属取付板201の下面に密着させることで緩み止めが図られている。
また、アンテナエレメント203の下端側にはねじ部203tが形成されている。該ねじ部203tはアンテナ給電板202を板厚方向に貫通してその下面側に突出し、これにエルボ状の端子金具204がナット203nにより取り付けられている。アンテナ給電板202はアンテナエレメント203の下端側とともに樹脂製のカバー209により覆われ、該カバー209の壁部に形成された切欠き209i内に端子金具204を露出させている。また、該端子金具204には、アンテナケーブルACVのコネクタACNが着脱可能に装着されている。なお、アンテナ給電板202に金属取付板を兼用させることもできる。この場合は、アンテナエレメント203への給電端子はアンテナ給電板202の外周面に形成することが可能である。
高周波アンテナ200の金属取付板201とアンテナ支持板252(A)(金属遮蔽板)とは、これらを貫通する締結部材255により密着形態で締結されている。両者を恒久的に締結したい場合は締結部材255をリベットで構成することができるが、本実施形態においては締結部材255がねじ部材で構成され、アンテナ支持板252に対し着脱可能となっている。具体的には、図13に示すように、皿ねじにて構成された締結部材255がアンテナ支持板252に形成された貫通孔252hに下面側から挿通されるとともに、その脚部が金属取付板201に形成されたねじ孔にねじ込まれている。図12に示すように、締結部材255はアンテナエレメント203の軸線周りにて所定の角度間隔で複数個設けられている。なお、金属取付板201の下面とアンテナ支持板252の上面との間には、両者の接触抵抗を低減するための導電性ペースト層208が形成されている。
また、図14及び図15に示すように、図3の中継無線通信部9に接続される第一の送受信アンテナ群907TR,907Rは上段のアンテナ支持板252(A)の第一主表面(上面)に、同じく無線基地局部4に接続される第二の送受信アンテナ群407TR,407Rは下段のアンテナ支持板252(B)の第一主表面(上面)に、それぞれ取り付けられている。すなわち、同じ送受信アンテナ群を構成する送信アンテナ及び受信アンテナが、対応するアンテナ支持板の第一主表面上に取り付けられている。
図15に示すように、第一の送受信アンテナ群をなす送受信アンテナ907TRと受信アンテナ907Rの対はアンテナ支持板252(A)の板面中央に配置されている。また、第二の送受信アンテナ群をなす送受信アンテナ407TRと受信アンテナ407Rの対はアンテナ支持板252(B)の板面中央に配置されている。そして、アンテナ支持板252(A)上の送受信アンテナ907TRとアンテナ支持板252(B)上の送受信アンテナ407TRとが、また、同じく受信アンテナ907Rと受信アンテナ407Rとが、アンテナ支持板上のアンテナ配列方向にて、それぞれ同じ側に取り付けられている。
図16は、本実施形態に使用している高周波アンテナの、周波数750MHz付近での放射特性を示すものである。該高周波アンテナは市販品(MA-WO-UWB、イスラエル国MARS ANTENNA社製)であり、アンテナエレメント203の軸線方向にz軸方向を、該z軸方向に対しそれぞれ独立して直交する方向にx軸及びy軸を定めたとき、図16の下に示すように、z軸(アンテナエレメントの軸線)周りの指向性はほぼ完全に等方的である。一方、図16の上に示す、z軸を含む平面(垂直面)内の指向性は、水平面(x-y平面)に関して上方への放射強度が下方への放射強度よりもやや高くなっている。そして、無指向性アンテナの放射特性の特徴として、z軸を含む平面内での指向性において、アンテナエレメントの先端を中心に放射特性が極小化する点、すなわちヌル点を生じている。
図17に示すように、送受信アンテナ907TRと送受信アンテナ407TR、及び受信アンテナ907Rと受信アンテナ407Rは、アンテナ放射特性におけるヌル点NPがx-y面への投影にて互いに重なる位置関係となるようにそれぞれ配置されている。つまり、隣接する1対のアンテナ支持板252(A),252(B)において、互いに異なる送受信アンテナ群に属する送信アンテナ(907TR,407TR)と受信アンテナ(907R,407R)が、平面視にてヌル点NPが互いに重なる位置関係となるように配置されている。なお、「ヌル点が互いに重なる」とは、x-y面に投影される各アンテナのヌル点位置間の距離が、送受信波長の5%以内に収まっていることをいう。
次に、配列方向AD(上下方向)において互いに隣接する1対のアンテナ支持板252(A),252(B)に取り付けられた高周波アンテナ907TRと高周波アンテナ407TRとの間、及び高周波アンテナ907Rと高周波アンテナ407Rと間には、該配列方向ADにおいてそれら高周波アンテナ200の給電点間の距離DVが1/2λ以上(図14では2λ程度)確保されている。また、各アンテナ支持板252(A),252(B)上にて高周波アンテナ907TR,907R及び407TR,407Rは、送受信波の波長をλとして4/λ以上に定められた所定のアンテナ間隔DH(図14では(3/2)λ程度)をもって取り付けられている。
すなわち、配列方向ADを上下方向として、同じアンテナ支持板上の送受信アンテナ群をなす高周波アンテナ間の水平距離が1/4λ以上、上下に隣接するアンテナ支持板に振り分けられた第一の送受信アンテナ群及び第二の送受信アンテナ群の高周波アンテナ間(907TRと907R、及び407TRと407R)の垂直方向距離が1/2λ以上に、それぞれ確保されている。これにより、第一の送受信アンテナ群907TR,907Rと第二の送受信アンテナ群407TR,407Rとの送信アンテナと受信アンテナ相互間のアイソレーションがさらに高められている。
アンテナ支持板252には締結部材255(図13)を装着可能な複数の挿通孔252hが、位置変更単位となる予め定められた間隔dにて分散形成されている。図13の金属取付板201は、図15において、アンテナ支持板252上の所望の位置に位置決めしつつ、複数の挿通孔252hからアンテナ支持板252に対応する位置のものを選択する形で締結部材255を装着することができる。これにより、各高周波アンテナ907TR,907R,407TR,407Rの固定位置は、例えば送受信波の波長が変更された場合においても最適なアンテナ間隔となるよう、適宜変更・調整することが可能となる。
また、図15に示すように、金属板として構成されたアンテナ支持板252(A),252(B)上の各高周波アンテナ907TR,907R,407TR,407Rは、前述の回り込み干渉波をさらに抑制する観点において、アンテナエレメント203から支持板エッジまでの最短マージン距離Mx(x方向),My(y方向)が、例えばλ/6以上に確保されていることが望ましい。例えば、図15ではMxはλ/4、Myは(3/4)λ程度に設定されている。なお、各高周波アンテナ907TR,907R,407TR,407Rに接続されるアンテナケーブルACNはアンテナ支持板252(A),252(B)上を引き回され、末端のアンテナコネクタACNが支持枠体251の外側に取り出される。
図3に戻り、無線通信ユニット1(のユニット本体)は、着脱式の二次電池モジュール21(例えば、リチウムイオン二次電池モジュールやニッケル水素二次電池モジュールなど)と、無線基地局部4、EPC機能部3、ルータ8及び中継無線通信部9の各機能回路ブロックと、二次電池モジュール21からの入力電圧を各機能回路ブロックの駆動電圧に変換して出力する電源回路部22とが可搬型筐体23に一体的に組付けられた構造を有する。これにより、無線通信ユニット1は、二次電池モジュール21から駆動電源電圧を自律的に調達でき、商用交流などの外部電源電圧が使用不能な設置場所(例えば海上など)においても問題なく使用可能である。可搬型筐体23は金属ないし強化型樹脂製の箱型であり、図3に示す例では、搬送ないし移動の便宜を図るため、可搬型筐体23の底部にキャスター24Cを、同じく背面に手押し用の取手24を設けている。
放電により二次電池モジュール21の出力電圧が下がった場合は、可搬型筐体23から二次電池モジュール21を取り外し、例えば図示しない商用交流電源や自家発電装置に接続された専用の充電器に装着して充電することが可能である。また、電源回路部22は、上記商用交流や移動体に設けられた集中電源部などの外部電源電圧も受電できるようになっており、上記駆動電源電圧に変換出力が可能である。
さらに、当該外部電源電圧により二次電池モジュール21の充電を実行できるように構成することもできる。例えば電源回路部22が商用交流等から受電している状態で、停電により該受電が途絶えた場合は二次電池モジュール21からの受電に切り替えることで、無線通信ユニット1の動作が継続可能となるように構成することもできる。
図4及び図5は、LTEシステムにおける無線プロトコルスタックを示し、図4はユーザプレーンのプロトコルスタックを、図5はコントロールプレーンのプロトコルスタックを示している。該無線プロトコルスタックは、OSI参照モデルのレイヤ1~レイヤ3に区分されており、レイヤ1はPHY(物理)層である。レイヤ2は、MAC(Medium Access Control:メディアアクセス制御)層、RLC(Radio Link Control:無線リンク制御)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol:パケットデータ暗号化)層を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control:無線リソース制御)層及びNAS(Non-Access Stratum:非アクセス)層を含む。
各層の役割は以下の通りである。
・PHY層:符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行なう。UE5及び中継無線通信部9のPHY層と無線基地局部(eNodeB)4のPHY層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
・MAC層:データの優先制御、HARQによる再送制御処理、及びランダムアクセス手順等を行なう。UE5及び中継無線通信部9のMAC層と無線基地局部4のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。無線基地局部4のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE5への割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。
・RLC層:MAC層及びPHY層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE5のRLC層と無線基地局部4のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
・PDCP層:PDUのヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行なう。
・RRC層:制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE5のRRC層と無線基地局部4のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルを制御する。UE5のRRCと無線基地局部4のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE5はRRCコネクティッドモードとなり、そうでない場合はRRCアイドルモードとなる。
以上の層はコントロールプレーン及びユーザプレーンの双方にて使用される。一方、コントロールプレーンのみ、UE5、中継無線通信部9及びMME2には、RRC層よりさらに上位にセッション管理及びモビリティ管理等を行なうNAS層が設けられる。また、無線基地局部4のEPC機能部3側とのユーザデータ伝送インターフェースには、GTP-U(GPRS(General Packet Radio Service)Tunneling Protocol for User Plane)層が設けられている。GTP-U層は、接続先のUE5ないし中継無線通信部9の識別や、使用する無線ベアラの識別を行なうためのものである。
次に、図6は、LTEシステムにおける下りリンクのチャネルマッピングを示す。ここでは、論理チャネル(Downlink Logical Channel)、トランスポートチャネル(Downlink Transport Channel)及び物理チャネル(Downlink Physical Channel)相互間のマッピング関係を示している。以下、順に説明する。
・DTCH(Dedicated Traffic Channel:専用トラフィックチャネル)は、データの送信のための個別論理チャネルである。DTCHは、トランスポートチャネルであるDLSCH(Downlink Shared Channel:下りシェアドチャネル)にマッピングされる。
・DCCH(Dedicated Control Channel:専用制御チャネル):UE5とネットワークとの間の個別制御情報を送信するための論理チャネルである。DCCHは、UE5及び中継無線通信部9が無線基地局部4とRRC接続を有する場合に用いられる。DCCHは、DLSCHにマッピングされる。
・CCCH(Common Control Channel:共通制御チャネル):UE5及び中継無線通信部9と無線基地局部4との間の送信制御情報のための論理チャネルである。CCCHは、UE5及び中継無線通信部9が無線基地局部4との間でRRC接続を有していない場合に用いられる。CCCHは、DLSCHにマッピングされる。
・BCCH(Broadcast Control Channel:放送制御チャネル):システム情報配信のための論理チャネルである。BCCHは、トランスポートチャネルであるBCH(Broadcast Channel、放送チャネル)又はDLSCHにマッピングされる。
・PCCH(Paging Control Channel:ページング制御チャネル):ページング情報、及びシステム情報変更を通知するための論理チャネルである。PCCHは、トランスポートチャネルであるPCH(Paging Channel:ページングチャネル)にマッピングされる。
また、トランスポートチャネルと物理チャネルとの間のマッピング関係は以下の通りである。
・DLSCH及びPCH:PDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理下りシェアドチャネル)にマッピングされる。DLSCHは、HARQ、リンクアダプテーション、及び動的リソース割当をサポートする。
・BCH:PBCH(Physical Broadcast Channel:物理ブロードキャストチャネル)にマッピングされる。
次に、図7は、LTEシステムにおける上りリンクのチャネルマッピングを示す。図6と同様に、論理チャネル(Downlink Logical Channel)、トランスポートチャネル(Downlink Transport Channel)及び物理チャネル(Downlink Physical Channel)相互間のマッピング関係を示している。以下、順に説明する。
・CCCH(Common Control Channel:共通制御チャネル):UE5及び中継無線通信部9とEPC機能部3との間の制御情報を送信するために使用される論理チャネルであり、EPC機能部3と無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続を有していないUE5によって使用される。
・DCCH(Dedicated Control Channel:専用制御チャネル):1対1(point-to-point)の双方向の論理チャネルであり、UE5及び中継無線通信部9とEPC機能部3と間で個別の制御情報を送信するために利用するチャネルである。専用制御チャネルDCCHは、RRC接続を有しているUE5によって使用される。
・DTCH(Dedicated Traffic Channel:専用トラフィックチャネル):1対1の双方向論理チャネルであり、特定のUE又は中継無線通信部専用のチャネルであって、ユーザ情報の転送のために利用される。
・ULSCH(Uplink Shared Channel:上りリンク共用チャネル):HARQ)、動的適応無線リンク制御、間欠送信(DTX:Discontinuous Transmission)がサポートされるトランスポートチャネルである。
・RACH(Random Access Channel:ランダムアクセスチャネル):制限された制御情報が送信されるトランスポートチャネルである。
・PUCCH(Physical Uplink Control Channel:物理上りリンク制御チャネル):下りリンクデータに対する応答情報(ACK(Acknowledge)/NACK(Negative acknowledge))、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、および、上りリンクデータの送信要求(スケジューリングリクエスト:Scheduling Request:SR)を無線基地局部4に通知するために使用される物理チャネルである。
・PUSCH(Physical Uplink Shared Channel:物理上りリンク共用チャネル):上りリンクデータを送信するために使用される物理チャネルである。
・PRACH(Physical Random Access Channel:物理ランダムアクセスチャネル):主にUE5から無線基地局部4への送信タイミング情報(送信タイミングコマンド)を取得するためのランダムアクセスプリアンブル送信に使用される物理チャネルである。ランダムアクセスプリアンブル送信はランダムアクセス手順の中で行なわれる。
図7に示すように、上りリンクでは、次のようにトランスポートチャネルと物理チャネルのマッピングが行われる。上りリンク共用チャネルULSCHは、物理上りリンク共用チャネルPUSCHにマッピングされる。ランダムアクセスチャネルRACHは、物理ランダムアクセスチャネルPRACHにマッピングされる。物理上りリンク制御チャネルPUCCHは、物理チャネル単独で使用される。また、共通制御チャネルCCCH、専用制御チャネルDCCH、専用トラフィックチャネルDTCHは、上りリンク共用チャネルULSCHにマッピングされる。
次に、LTEシステムの下りリンクにおいては、UE5及び中継無線通信部9は無線基地局部4に対してOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、直交周波数分割多重)アクセス(OFDMA)により無線接続する。OFDMA方式は、周波数分割多重と時間分割多重とを複合させた二次元の多重化アクセス方式として特徴づけられる。具体的には、直交する周波数軸と時間軸のサブキャリアを分割してUE5に割り振り、各サブキャリアの信号がゼロ(0点)になるように、周波数軸上で直交するサブキャリアを分割する。サブキャリアを分割して周波数軸上に割り当てることにより、あるサブキャリアがフェージングの影響を受けても影響のない別のサブキャリアを選択することができるので、ユーザは無線環境に応じてより良好なサブキャリアを使用でき、無線品質を維持できる利点が生ずる。
そして、OFDMA方式においては、周波数軸と時間軸とが張る仮想平面上で定義されるリソースブロック(Resource Block:以下、RBともいう)が無線リソースとして採用される。RBは図8に示すように、上記平面を180kHz/0.5msecでマトリックスに区切ったブロックとして定義され、各ブロックは周波数軸上では15kHz間隔で隣接する12個のサブキャリアを、時間軸上ではフレームの1スロット分(7シンボル)を含む。このRBは時間軸上で隣接する2つ(1msec)を1組としてUE5及び中継無線通信部9に割り当てられる。他方、LTEシステムの上りリンクにおいても、SC-FDM(Single Career Frequency-Division Multiplexing)アクセス(SC-FDMA)が採用される点を除き、同様の概念のリソースブロックが無線リソースとして用いられる。OFDMAでは1つのリソースブロックが周波数軸上で12のサブキャリア(帯域幅:15kHz)に分割されるのに対し、SC-FDMAはサブキャリアへの分割がなされないシングルキャリア方式である。
図9は、上記の構成の無線通信ユニット1を採用した場合の、本発明の無線ネットワークシステムの構成例を示すものである。該無線ネットワークシステムにおいて無線通信ユニット群1(A)~1(D)は、互いに隣接する無線通信ユニット対(1(A)と1(B)、1(B)と1(C)、1(C)と1(D))の基地局セル(50(A)と50(B)、50(B)と50(C)、50(C)と50(D))が一部重なる位置関係で、ユニット間無線ベアラ55(A),55(B),55(C)によりカスケード接続されている。該構成により、無線通信ユニット1同士の接続トポロジーが極めて簡略化されていることが容易に把握できる。この場合、例えば無線通信ユニット対1(A),1(B)の一方に接続されたUE5(A)(移動端末)と他方に接続されたUE5(B)(移動端末)とが、無線通信ユニット対1(A),1(B)及び該無線通信ユニット対1(A),1(B)を接続するユニット間無線ベアラ55(A)を介してIPパケットの送受信を行なうことができる。無線通信ユニット群1(A)~1(D)は、例えば全てが前述の船舶や車両などの移動体上に搭載されていてもよいし、一部のもののみを移動体上に搭載し、残余のものを建物内などに固定設置するようにしてもよい。
また、図9においては、ユニット間無線ベアラ55(A),55(B),55(C)によりカスケード接続された無線通信ユニットが3以上(図9では、4つ)となっている。この場合、無線通信ユニット群1(A)~1(D)の1つの無線通信ユニットをなす第一の無線通信ユニット1(A)に接続されたUE(移動端末)5(A)と、無線通信ユニット群1(A)~1(D)において第一の無線通信ユニット1(A)に対し1以上の中間の無線通信ユニット1(B),1(C)を隔てて配置される第二の無線通信ユニット1(C),1(D)に接続されたUE(移動端末)5(C),5(D)とが、第一の無線通信ユニット1(A)、中間の無線通信ユニット1(B),1(C)及び第二の無線通信ユニット1(C),1(D)と、それら無線通信ユニット1(A)~1(D)を接続するユニット間無線ベアラ55(A),55(B),55(C)とを介してIPパケットを送受信できるようになっている。このように、カスケード接続される無線通信ユニットの数を容易に増やすことができ、より広大なエリアにてUE5同士の無線通信によるIPパケットの送受信が可能となる。
3GPP仕様の無線通信方式においては、該3GPPに規定された複数の周波数バンドのいずれかが割り当てられる。この割り当てられる周波数バンドは、通信方式によって相違し、例えばLTEバンドとしてはバンド1、3、6、8、11、18、19、21、26、28、41及び42が使用されている。いずれのバンドも、予め定められた帯域幅の複数の周波数チャネルに分割され、EPC機能部3は、図2のユニット間無線ベアラ55及び端末用無線ベアラ57を、予め定められた周波数チャネルを選択して構築することとなる。すなわち、下流ユニット間チャネル、上流ユニット間チャネル及び端末側チャネルは、各々3GPPに規定される複数のバンドのいずれかに属する周波数チャネルとして設定される。
本実施形態において、EPC機能部3は、(下流)ユニット間無線ベアラ55の設定周波数チャネルを、予め定められた特定の1つの周波数チャネルである(下流)ユニット間チャネルに固定設定する。また、端末用無線ベアラ57の設定周波数チャネルである端末側チャネルについては、(下流)ユニット間チャネルと同一の周波数チャネルに設定される。つまり、EPC機能部3は、直下の無線基地局部4に対し、下流側の無線通信ユニット1の中継無線通信部9と移動端末5に対し同一の周波数チャネルを設定する。
次に、図9において、無線通信ユニット1(A)のセル50(A)、無線通信ユニット1(B)のセル50(B)及び無線通信ユニット1(C)のセル50(C)とは互いに重なりを生じている。この場合、例えば無線通信ユニット1(B)から見て上流及び下流の無線通信ユニット1(A),1(C)を接続するユニット間無線ベアラ55(A),(B)のユニット間チャネルは、これを互いに異なる周波数チャネルに設定することで、ユニット間無線ベアラ55(A),(B)の構築に際し、これに関与する、互いに一部重なる複数のセル50(A)~50(C)の間で電波干渉を効果的に防止することができる。また、端末側チャネルについては、上記同一バンドに属する周波数チャネルのうち、下流ユニット間チャネルと同一のチャネルに設定される。
この場合、図9のように順次カスケード接続される複数の無線通信ユニット1の列において、セル間の重なりが生じないように定められた限界距離L内に接続経路長が収まっている複数の無線通信ユニット1(A)~1(D)について、これらを接続するユニット間無線ベアラ55(A)~55(C)のユニット間チャネルを、全て異なる周波数チャネルに設定することが望ましいといえる。他方、限界距離L内に接続経路長が収まっている無線通信ユニット1(A)~1(D)に対し、さらにその上流又は下流に別の無線通信ユニットが接続される場合は、該別の無線通信ユニットを接続するユニット間無線ベアラのユニット間チャネルを、上記限界距離L内の無線通信ユニットに割り振られたユニット間チャネルのいずれかと同じ周波数チャネルに設定することも可能である。例えば、図9において、無線通信ユニット1(A)のさらに上流側に新たな無線通信ユニットを接続する場合、該新たな無線通信ユニットからみて最も遠い無線通信ユニット1(A)の上流ユニット間無線ベアラと同じ周波数チャネルCH1を、該新たな無線通信ユニットの下流ユニット間チャネルとして設定することができる。
また、本実施形態では、上記の同一バンドとして、3GPPに規定されたバンド28が採用されている。バンド28は、地上波アナログテレビ放送の停波にともない空きを生じたVHF帯(700MHz帯)に設定されている。バンド28は低周波数帯のため通信速度が幾分遅い関係上、都市部など端末加入者の多いエリア等での採用が積極的に進められておらず、電波リソースの利用状況がそれほどひっ迫していないためスムーズな接続が期待できる。また、低周波数帯であるということは、電波の遠方到達性に優れ、1つの無線通信ユニットがカバーできるエリア(セル)の拡大を図ることができる。また、地下や障害物があっても繋がりやすい特性を有し、例えば海上や鉱山などで本発明の無線ネットワークシステムを構築する上でも好適であるといえる。
例えば、図9に示す無線ネットワークシステムを構築する際、最初の無線通信ユニット1(A)(の中継無線通信部9)が孤立した無線通信ユニット1(B)(の無線基地局部4)にアタッチする際は、アタッチ要求を受ける無線通信ユニット1(B)が他の無線通信ユニットに対する接続状況から、図8に示す9つのチャネルのうち自身が使用していないチャネルを選んで無線通信ユニット1(A)に、後述のMIBを用いて通知する。これを受けて無線通信ユニット1(A)は、無線通信ユニット1(B)との間でユニット間無線ベアラを構築するためのチャネル設定を行なう。もし、無線通信ユニット1(B)が他の無線通信ユニットと接続していない場合は、無線通信ユニット1(B)は無線通信ユニット1(A)との間のユニット間無線ベアラ55(A)の構築に使用するチャネル番号としてCH1を通知することとなる。
続いて、図9にて無線通信ユニット1(B)が次の無線通信ユニット1(C)にアタッチする際は、無線通信ユニット1(C)から無線通信ユニット1(B)に対し、下流ユニット間無線ベアラ55(A)に使用中のチャネル番号(CH1)を問い合わせ、該チャネル番号(CH1)の情報を取得したうえで、そのチャネルの次の番号(CH2)を無線通信ユニット1(B)との間のユニット間無線ベアラ55(B)の構築に使用するチャネル番号として通知する。同様にして、無線通信ユニット1(D)は無線通信ユニット1(C)に、さらにその次のチャネル番号(CH3)をユニット間無線ベアラ55(C)の構築に使用するチャネル番号として通知する。図9に図示はしていないが、相互接続される無線通信ユニットの数がさらに増え、図8の9つのチャネルを全て使い切った場合は、再びCH1に戻るかたちで、以降新たに接続される無線通信ユニットについてユニット間無線ベアラに使用するチャネル設定が順次行われてゆく。
図10及び図11を用い、中継無線通信部9とUE5のアタッチシーケンスの流れについて説明する。図10は中継無線通信部9のアタッチシーケンスを示す。TS1では中継無線通信部9から無線基地局部(eNodeB)4を経由してMME2に対し、アタッチ要求が出される。中継無線通信部9は、eNodeB4から定期的に出力される報知信号を受信することにより、eNodeB4のセル内(つまり、圏内)に入ったことを認識でき、アタッチ要求をeNodeB4に向けて出力する。このとき、要求元に無線通信ユニットのIPアドレスを送信する。MME2はこれを受け、TS2にてS-GW6に対しベアラ設定要求を送信する。S-GW6はTS3にて、P-GW7との間でS5インターフェース上に物理回線のベアラ設定処理を実行する。ベアラが設定されればS-GW6はTS4にてMME2に、ベアラ設定応答を送信する。
MME2は、TS5にて要求元ユニットが下流ユニット間無線ベアラに使用中のチャネル番号を取得し、TS6で、無線ベアラ設定要求(アタッチ受入れ)を無線基地局部4に対し、設定チャネル番号(取得したチャネルに対する隣接チャネルの番号)とともに通知する。これを受けた無線基地局部4はTS7にて設定するべき無線ベアラ(ユニット間無線ベアラ)の設定チャネル番号を含むMIB(Master Information Block)を中継無線通信部9に送信する。TS8にて中継無線通信部9はユニット間チャネルを、受信したMIBに含まれる設定チャネル番号に固定設定し、設定完了を返信する。これを受け、TS9にて無線基地局部4はセッション開始要求(タッチ受入れ)を中継無線通信部9に通知する。TS10にて中継無線通信部9はユニット間無線ベアラを設定し、セッション開始応答を無線基地局部4に返す。TS11にて、無線基地局部4は、セッション開始応答をMME2に通知する。
一方、図11はUE5(移動端末)のアタッチシーケンスを示す。TS11’ではUE5から無線基地局部(eNodeB)4を経由してMME2に対し、アタッチ要求が出される。このとき、要求元に無線通信ユニットのIPアドレスを送信する。MME2はこれを受け、TS12にてS-GW6に対しベアラ設定要求を送信する。S-GW6はTS13にて、P-GW7との間でS5インターフェース上に物理回線のベアラ設定処理を実行する。ベアラが設定されればS-GW6はTS14にてMME2に、ベアラ設定応答を送信する。MME2は、図11の処理に従い、端末用無線ベアラ群として使用可能な設定チャネル番号を決定する。そして、TS16で、無線ベアラ設定要求(アタッチ受入れ)を無線基地局部4に決定した設定チャネル番号とともに通知する。これを受けた無線基地局部4はTS17にて設定するべき無線ベアラ(ユニット間無線ベアラ)の設定チャネル番号を含むMIB(Master Information Block)をUE5に送信する。この設定チャネル番号は、無線基地局部4に接続している他の無線通信ユニットの中継無線通信部が存在する場合は、その中継無線通信部9と同一のチャネル番号が使用される。
TS18にてUE5は端末側チャネルを、受信したMIBに含まれる設定チャネル番号に設定し、設定完了を返信する。これを受け、TS19にて無線基地局部4はセッション開始要求(アタッチ受入れ)をUE5に通知する。TS20にてUE5は端末用無線ベアラを設定し、セッション開始応答を無線基地局部4に返す。TS21にて、無線基地局部4は、セッション開始応答をMME2に通知する。上記のように、UE5のアタッチシーケンスと中継無線通信部9のアタッチシーケンスとは、周波数チャネル設定の内容を除き、基本的に同一の手順に従い実行されている。
上記の方式によると、複数の無線通信ユニットのいずれかがチャネル設定の調停を行なわなくとも、各無線通信ユニットが個別にアタッチシーケンスを実行することで、1つの無線通信ユニットの下流ユニット間無線ベアラと上流ユニット間無線ベアラとを互いに異なるチャネルに設定できる利点が生じる。他方、該方式では、多くの無線通信ユニットにおいて、下流ユニット間無線ベアラと上流ユニット間無線ベアラが隣接チャネルに設定されることとなり、同一の無線通信ユニットに搭載される中継無線通信部と無線基地局部との間で、隣接チャネル送信波による回り込み干渉の影響が特に大きくなる問題がある。また、仮に何らかの方法で複数の無線通信ユニット間のチャネル設定調停を行なったとしても、無線通信ユニットの接続台数が増えた場合、全ての無線通信ユニットについて上下流のユニット間無線ベアラを、ことごとく互いに隣接しないチャネルに設定することは実際上困難である。
しかし、図14及び図15の高周波アンテナユニット250を採用することにより、上記の問題は効果的に解決される。以下、詳細に説明する。まず、中継無線通信部9及び無線基地局部4の一方の送信波が、他方に対する回り込み干渉波となるのは、次の4つの場合である。
(1)送受信アンテナ907TRからの送信波の、受信アンテナ407Rへの回り込み干渉。
(2)送受信アンテナ907TRからの送信波の、受信アンテナとして機能している状態の送受信アンテナ407TRへの回り込み干渉。
(3)送受信アンテナ407TRからの送信波の、受信アンテナ907Rへの回り込み干渉。
(4)送受信アンテナ407TRからの送信波の、受信アンテナとして機能している状態の送受信アンテナ907TRへの回り込み干渉。
そして、図14の構成においては、上段の送受信アンテナ907TRと下段の送受信アンテナ407TRとは、図17に示すようにx-y平面(配列方向ADと直交する平面)への投影において、つまり平面視にてヌル点NPが互いに重なる位置関係で配置されている。これは、上記4つの場合の特に(2)(4)についての回り込み干渉波の影響を低減することに大きく貢献している。すなわち、送受信アンテナ907TRと送受信アンテナ407TRの一方から他方に干渉波が直接伝搬する方向が、両アンテナのいずれもヌル点NPを含む向きであり、送信波の放射強度と、受信波に対する感度がいずれも最小となる。よって、上下の高周波アンテナ間の直接波による干渉の影響が構造的に非常に生じにくい特質を有する。
また、金属遮蔽板による反射の影響を考慮すれば、水平方向成分を有したマルチパス干渉波が金属遮蔽板を迂回して受信されてしまう現象はもちろん生じうる。ここで、例えば図16上のチャートによると、電波放射強度が高くなるのは、ヌル点が合わせ込まれているz軸方向から角度的にある程度(例えば5~20°程度)外れた向きであり、強い干渉波ほどz軸からの角度的な隔たりは大きくなる。つまり、垂直方向から角度的に外れた反射波が他方のアンテナに受信されるまでの伝搬長は、外れ角度が大きいほど大きくなり、自由空間伝搬損失による減衰の効果が高められる。つまり、直接波に近い角度領域はアンテナからの放射強度がもともと低く、直接波から隔たった角度領域では自由空間伝搬損失による減衰効果が大きく働く結果、上記のように上下の高周波アンテナ間のヌル点を合わせ込んだ構成とすることは、金属遮蔽板を設ける場合にあっても、回り込み干渉波をより低減する上で有利であるといえる。
次に、図14に示すように、アンテナ支持板252(A)及びアンテナ支持板252(B)は、中継無線通信部9の送受信アンテナ907TR及び受信アンテナ907R(第一の送受信アンテナ群)を、下側の無線基地局部4の送受信アンテナ407TR及び受信アンテナ407Rに対し、給電点間の距離DVがλ/2以上となるように離間させ、回り込み干渉波を自由空間伝搬損失により減衰させる機能を担う。よって、上記(1)~(4)の全ての場合について、その下側に配置される無線基地局部4の送受信アンテナ407TR及び受信アンテナ407Rとの間の電波干渉が効果的に抑制される。本実施形態においては、図16に示すように、上方への電波強度の指向性が強い高周波アンテナが採用されていることから、特に(3)又は(4)の、下側の無線基地局部4側の送受信アンテナ407TRによる送信波が、上側の中継無線通信部9の送受信アンテナ907TR及び受信アンテナ907Rにより干渉波として受信される場合に、より一層効果的であるといえる。
また、アンテナ支持板252(A)は金属製であり、金属遮蔽板としての機能を担う。上記(2)(4)の場合、中継無線通信部9の送受信アンテナ907TRと、その直下の無線基地局部4の送受信アンテナ407TRとの間での、回り込み干渉波の伝搬距離DPは、金属遮蔽板の効果を除外して考えると、上記DVとほぼ等しい。この場合、送受信波の周波数が700MHz(λ=0.43m)、DV=2λのとき、回り込み干渉波の自由空間伝搬損失はおよそ28dB程度となる。また、実際には金属遮蔽板での反射を伴うマルチパス伝搬となることを考慮すれば、回り込み干渉波の実伝搬距離を上記の値の例えば1.5~3倍程度と見積もったとき、回り込み干渉波の自由空間伝搬損失は31~38dB程度になるとも推測される。
一方、上記の(1)(3)の場合は、上下の各受信アンテナ907R及び407Rが、各々対応する送受信アンテナ907TR及び407TRに対し、水平方向に距離DHだけ離間して配置されており、送受信アンテナ907TR,407TRから受信アンテナ907R,407Rへの回り込み干渉波の伝搬距離は、(2)(4)の場合よりも大きくできる。具体的には、送受信アンテナ907TRと受信アンテナ407Rとの間、及び送受信アンテナ407TRと受信アンテナ907Rとの間の各伝搬距離DPは、金属遮蔽板の効果を除外して考えると、幾何学的に((DV)2+(DH)2)0.5と計算できる。例えば、DV=2λ、DH=3/2λのとき、DP=2.5λとなり、送受信波の周波数が700MHz(λ=0.43m)のときの自由空間伝搬損失はおよそ30dB程度となる。この場合も金属遮蔽板での反射を考慮して、例えば実伝搬距離を上記の値の1.5~3倍程度と見積もった場合、回り込み干渉波の自由空間伝搬損失は33~40dB程度になると推測される。
また、上記いずれの場合においても、図15に示すマージン距離Mx,Myが大きく設定されているほど、金属遮蔽板での反射による回り込み干渉波の実伝搬距離が長くなり、自由空間伝搬損失による干渉波の減衰効果を大きくすることができる。また、距離DVがλ/2を下回ると、上下の高周波アンテナ間のアイソレーションを向上させる効果が不十分となる。距離DVは望ましくはλ(1波長)以上、より望ましくは1.5λ以上確保されているのがよい。
また、図14において、最上段のアンテナ支持板252(A)には中継無線通信部9に接続される送受信アンテナ群907TR,907Rが配置されている。これにより、ユニット間無線ベアラを構築する際に、特に中継無線通信部9からの、電波強度の比較的低い上りリンクの送信波に対する障害物が支持枠体251から排除されるので、中継無線通信部9による上りリンクのスループットを高めることができる。また、下段のアンテナ支持板252(B)も上段のアンテナ支持板252(A)と同様に金属製とされている。該アンテナ支持板252(B)は、高周波アンテナの金属基体200Bと導通密着することで接地金属の体積を増加させ、接地電位の安定化を図る役割を果たしている。
なお、図3の中継無線通信部9及び無線基地局部4の送受信アンテナ群が、図14を援用して括弧書きにて示すように、単純に送信専用アンテナ907T,407Tと、受信専用アンテナ907R,407Rとに分離された構造となっている場合は、ヌル点を一致させる高周波アンテナの組み合わせは、上段の送信専用アンテナ907T及び下段の受信アンテナ407R、ならびに上段の受信専用アンテナ907R及び下段の送信アンテナ407Tとすればよい。
以下、本発明の高周波アンテナユニットの種々の変形例について説明する。なお、図14及び図15に示す構成と共通する部分には、同一の符号を付与して詳細な説明は略する。まず、図18は、上下のアンテナ間の距離DVをλ/2まで縮小した場合の実施形態を示すものである。
また、図19に示すように、各アンテナ支持板252(A),252(B)の方形の板面の対角線に沿って、高周波アンテナ907TR,907R及び高周波アンテナ407TR,407Rを配置することもできる。これにより、アンテナ支持板上の高周波アンテナ間の距離をさらに拡大することができる。図19においては、各アンテナ支持板252(A),252(B)の同一方向の対角線に沿って、上下の高周波アンテナ907TR,907R及び407TR,407Rを、ヌル点が平面視にて互いに重なるように配置している。
図20は、上下のアンテナ支持板252’(A),252’(B)の要部を絶縁材料で構成した例であり、金属遮蔽板が省略された構造となっている。図21に示すように、アンテナ支持板252’(A),252’(B)は支柱253に支持される金属製のフレーム252f(A),252f(B)と、これに支持される樹脂ないし木材等の絶縁材料板からなる本体252p(A),252p(B)とを有する。図20に示すように、高周波アンテナ907TR,907R及び高周波アンテナ407TR,407Rは本体252p(A),252p(B)上に固定されるとともに、それらの各金属取付板201は導電性ワイヤGWにより、接地導体として機能するフレーム252f(A),252f(B)と結合されている。この構成では、金属遮蔽板による回り込干渉波の迂回及び減衰効果が見込めない。そこで、上下のアンテナ支持板252’(A),252’(B)の間隔を図14の構成からやや広げ、アンテナの給電点間の間隔DVを図14の2λから2.5λに若干広げている。
前述の(2)(4)の場合、送受信波の周波数が700MHz(λ=0.43m)、DV=2.5λとすると、回り込み干渉波の自由空間伝搬損失は図14の28dB程度から30dB程度に改善される。また、(1)(3)の場合は、DV=2.5λ、DH=3/2λのとき、DP=2.9λとなり、送受信波の周波数が700MHz(λ=0.43m)のときの自由空間伝搬損失はおよそ31dB程度と、図14の場合の30dBから改善される。
次に、図22に示す高周波アンテナユニット1250は、複数の送受信アンテナ群に含まれる送信アンテナ及び受信アンテナに各々個別に対応する形でアンテナ支持板を設け、それらアンテナ支持板の第一主表面上に、送信アンテナ及び受信アンテナのいずれかを固定した例を示すものである。すなわち、図14の高周波アンテナユニット1250に含まれる4つの高周波アンテナ200(907TR,907R,407TR,407R)は、個別の(すなわち、4つの)金属製のアンテナ支持板252(C)~252(F)にそれぞれ単独で取り付けられている。また、各高周波アンテナ200は、x-y平面への投影においてヌル点が互いに一致する関係にて各アンテナ支持板252(C)~252(D)に取り付けられている。なお、アンテナ支持板252(C)~252(F)は図14と同様に、上下に隣接する高周波アンテナ200同士の間隔DVがλ/2以上(図22では(3/4)λ)となるように、支柱253により支持されている。
図22の高周波アンテナユニット1250の構成では、個々のアンテナ支持板252(C)~252(F)に支持される高周波アンテナ200の数が一つのみであり、図14の高周波アンテナユニット250と比較して、支持枠体251の設置占有面積を大幅に縮小できる利点がある。また、4つの全ての高周波アンテナのヌル点がx-y平面への投影にて互いに重なり合う配置となるので、ヌル点を用いた回り込み干渉波抑制効果を大幅に高めることができる。図23は、各アンテナ支持板252(C)~252(F)に対する、図14の4つの高周波アンテナ907TR,907R,407TR,407Rの好ましい配置順序を示す表である。表上段に示す例では、最も上のアンテナ支持板252(C)から下のアンテナ支持板252(F)に向けて、中継無線通信部9の送受信アンテナ907TR、同じく受信アンテナ907R(以上、第一の送受信アンテナ群)、無線基地局部4の受信アンテナ407R、同じく送受信アンテナ407TR(以上、第二の送受信アンテナ群)がこの順に配置されている。
この配列においては、送受信アンテナ907TRを最上段のアンテナ支持板252(C)に配設することで、図14の構成と同様に、中継無線通信部9からの電波強度の比較的低い上りリンクの送信波に対する障害物が支持枠体251から排除され、中継無線通信部9による上りリンクのスループットを高めることができる。そして、送信出力が比較的大きい無線基地局部4の送受信アンテナ407TRを最下段に配設することで、中継無線通信部9の送受信アンテナ907TR及び受信アンテナ907Rまでの距離を、図14の構成よりもさらに拡大することができ、これらアンテナに向けた回り込み干渉波の自由空間伝搬損失をより大きくすることができる。
なお、アンテナ支持板252間の距離が十分に大きいか、又はアンテナ支持板252(D)による電波遮蔽効果が十分に大きい場合は、図23の表下段に示すごとく、中継無線通信部9の送受信アンテナ907TR及び受信アンテナ907Rの上下の配置関係を入れ替えてもよい。また、図24に示す高周波アンテナユニット1250’のように、金属遮蔽板として機能するアンテナ支持板252(D)以外のアンテナ支持板を、図21と同様の絶縁型のアンテナ支持板252’(C)、アンテナ支持板252’(E)及びアンテナ支持板252’(F)として構成することもできる。
さらに、図25に示すように、アンテナ支持板間の距離をさらに拡大することで、全てのアンテナ支持板を絶縁型のアンテナ支持板252’(C)~アンテナ支持板252’(F)として構成することもできる。この場合、図中一点鎖線で示すように、第一の送受信アンテナ群と第二の送受信アンテナ群とを区画する位置に、アンテナ支持板とは別に金属遮蔽板252Mを設けることも可能である。金属遮蔽板252Mは図14のアンテナ支持板と同様の構成であり、上下のアンテナ支持板252’(D),252’(E)の高さ方向における中間位置にて、支柱253により支持されている。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲にてさらに種々の変形を加えることができる。例えば、図3の無線通信ユニット1において、中継無線通信部9及び無線基地局部4の一方又は双方を複数搭載することも可能である。この場合、それらに対応する送受信アンテナ群は3以上必要となるが、図14等に示す本発明の高周波アンテナユニットは、同様の概念にてそれら3以上の送受信アンテナ群を上記の配列方向に所定の間隔で配列した構成とすることができる。