JP7352041B1 - ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒される場合であっても、品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができる情報記憶媒体を備えたロールが望まれていた。【解決手段】本発明に係るロールは、収納部を有する芯材と、収納部内に収納された情報記憶媒体と、収納部内に収納された情報記憶媒体の上部に、収納部の開口を塞ぐように設けられた熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、品質管理や在庫管理などを効率的に行うための情報記憶媒体を備えたロールに関するものである。
その中でも、芯材に弾性体を被覆したロールについて、品質管理や在庫管理などの効率化を可能にするための技術に関するものである。
更にその中でも特に、加硫や硬化を行うことによって弾性体を形成(被覆)した弾性ロール(例えばゴムロール、ウレタンロール、スポンジロール)について、品質管理や在庫管理などの効率化を可能にするための技術に関するものである。換言すれば、製造時、使用時、メンテナンス時(再被覆時)など、高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒される弾性ロールについて、品質管理や在庫管理などの効率化を可能にするための技術に関するものである。
鋼板、紙、フィルムなどの薄板状製品の製造・加工・搬送工程には、数多くのロールが使用されている。係るロールは過酷な環境下で使用されることも多く、荷重、熱、薬液、油などによる消耗、劣化が生じるため定期的に交換が行われている。また、使用中に突発的な破損や不具合が発生した際にもロールの交換が行われる。従って、このようなトラブルに対応するために、工場には多数(数百本)のロールが保管され、管理されているのが現状となっている。
特に、ロールの中でも芯材に弾性体が被覆された弾性ロールは、使用されることによって、被覆した弾性体が消耗、劣化、あるいは破損する。そこで、弾性ロールについては、本願出願人に代表される弾性ロールの製造メーカーが使用済みの弾性ロールを引き取ってメンテナンスを行い、使用される工場に納品することが行われている。そして、メンテナンスにおいては、多くの場合、消耗、劣化、あるいは破損した古い弾性体を除去して新しい弾性体の再被覆を行い、使用される工場に納品することが行われている。従って、弾性ロールについては、工場内において交換用の弾性ロールが保管、管理されているだけでなく、輸送過程や弾性ロールの製造メーカーにおいても数多くの弾性ロールが保管され、管理されることになる。
そして、これら数多くのロールの保管、管理については、従前においては、芯材の端面に番号や記号などのロール情報を打刻し、係る打刻印を識別(視認)することによって行われていた。
しかしながら、係る方法は、使用中の過酷な環境(荷重、熱、薬液、油など)によって、打刻したロール情報の識別が困難になってしまうという問題がある。特に、ロールの中には交換の周期が数年ごとというものもあり、このようなロールについては係る問題がより顕著になるという問題がある。
そこで、打刻印に代わるものとして、ロール情報を入力したバーコードやICタグなどの情報記憶媒体を芯材に貼付したり埋め込んだりして保管、管理する技術が提案されている(特許文献1、2)。
特開平6-87009号公報 特開2010-12482号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の発明においては、情報記憶媒体がロールの使用中やメンテナンス中に剥離、脱落したり、使用時やメンテナンス時の環境によって通信不良を起こしたりするという問題があった。
特に、ロールがゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなどの弾性ロールである場合には、弾性体の再被覆時に加硫や硬化を行うことから、係る問題がより顕著となる。すなわち、ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなどの弾性ロールについては、再被覆が行われる度、情報記憶媒体が加硫工程や硬化工程による高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒されることになることから、1、2回の再被覆においては問題がなくても、再被覆の回数が多くなると、情報記憶媒体の剥離、脱落、通信不良などの問題が発生することになるのである。
また、特許文献2に記載のロール情報管理部材においては、上記した問題に加えて、係るロール情報管理部材を管理対象とするロールに人間の手で取り付けるものであることから、取り付ける際の間違い(ヒューマンエラー)が発生してしまうという問題もある。
従って、工場内において用いられるロール(特に弾性ロール)においては、情報記憶媒体を用いた品質管理や在庫管理はほとんど行われておらず、一般的には未だに打刻印による管理が行われているのが現状となっている。
今回、本願発明者らは鋭意検討を行った結果、ロールの芯材に開口を有する収納部を設け、係る収納部内に情報記憶媒体を収納し、さらに収納部に収納した情報記憶媒体の上部に、熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を収納部の開口を塞ぐように設けることによって、市販されている汎用の情報記憶媒体を用いてもロールの品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができるという知見を得た。換言すれば、「収納部を設けた芯材」、「情報記憶媒体」、「熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材」という同一の又は対応する特別な技術的特徴(STF:Specific Technical Feature)を具備することによって、市販されている汎用の情報記憶媒体を用いてもロールの品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができるという知見を得た。
また、係る「同一の又は対応する特別な技術的特徴(STF)」は、ロールがゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど弾性ロールである場合において、特に有用であるとの知見を得た。すなわち、高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒される場合においても、情報記憶媒体が剥離、脱落、通信不良という問題を起こさず、市販されている汎用の情報記憶媒体を用いて品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができるという知見を得た。
さらに、特定の条件下における高温高圧高湿度テストをクリアすることができるか否かを、本願発明に使用することができる情報記憶媒体であるか否かを判定する基準とすることができるという知見も得た。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、市販されている汎用の情報記憶媒体を用いて品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができるロールの提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るロールは、開口を有する収納部を設けた芯材と、収納部内に収納された情報記憶媒体と、収納部内に収納された情報記憶媒体の上部に、収納部を塞ぐように設けられた熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を備え、さらにカバー材と情報記憶媒体の間に、プラスチック製またはガラス製の蓋材を備え、熱硬化性樹脂の硬化物および/またはプラスチック製の蓋材は、ASTMD648またはISO75に準拠して測定した荷重たわみ温度が130℃以上であり、情報記憶媒体が、155℃、100%RH、0.5~0.6MPa、3hrの条件下における高温高圧高湿度試験をした後においても通信機能を維持するものであることを特徴とする。
また、本発明に係るロールは、さらに、厚みが1mm以上のプラスチック製またはガラス製の蓋材を備えるものであることを特徴とする。
本発明に係るロールは、芯材に、弾性体が加硫または硬化によって被覆されているロールであることを特徴とする。
本発明に係るロールは、情報記憶媒体は、側面が収納部の内面と少なくとも1mm以上離れるように収納部内に収納され、且つ上面が収納部の開口面から4mm以内の深さに位置するように収納部内に収納されたものであることを特徴とする。
本発明に係るロールは、さらに、情報記憶媒体を収納し、且つ収納部内に収納される収納容器を備えるものであることを特徴とする。
本発明に係るロールは、情報記憶媒体が、平面視において円形であることを特徴とする。
本発明に係るロールは、情報記憶媒体が、パッシブ型RFIDであることを特徴とする。
本発明に係るロールは、収納部の内側面に溝部または凹部を設けるとともに、溝部内または凹部内に熱硬化性樹脂が入り込んだ状態で硬化していることを特徴とする。
本発明に係るロールは、情報記憶媒体は、収納部内に熱硬化性樹脂で接着されているものであることを特徴とする。
本発明に係るロールによれば、ロールの芯材に開口を有する収納部を設け、係る収納部内に情報記憶媒体を収納し、さらに収納部に収納した情報記憶媒体の上部に、収納部を塞ぐように設けられた熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を備える構成とすることによって、製造時、使用時、メンテナンス時(再被覆時)において高温・高圧・高湿度の環境下に晒される場合であっても、在庫管理や品質管理などを行うことができるロールを実現することができる。また、このようなロールを、市販されている汎用の情報記憶媒体を用いて実現することができる。
具体的には、特定の条件下における高温高圧高湿度テスト(例えば、プレッシャークッカーテスト)をクリアする情報記憶媒体については、上記の構成とすることによって、在庫管理や品質管理などを行うことが可能な(情報記憶媒体の通信状態を良好に維持することが可能な)ロールを実現することができる。また、カバー材として熱硬化性樹脂の硬化物に加えて蓋材を併用する構成とすれば、情報記憶媒体の通信状態をより良好に維持することができる。
また、特定の条件下における高温高圧高湿度テストをクリアしない情報記憶媒体であっても、カバー材の構成を、熱硬化性樹脂の硬化物に加えて一定以上の厚みを持つ蓋材を併用する構成とすることによって、在庫管理や品質管理などを行うことが可能な(情報記憶媒体の通信状態を良好に維持することが可能な)ロールを実現することができる。
なお、係る効果は加硫工程や硬化工程を必要とする弾性ロール(ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど)において特に顕著なものとなる。
本発明に係るロールによれば、カバー材を特定の熱硬化性樹脂(耐熱性材料)によって形成することによって、情報記憶媒体を効果的に保護することができる。
本発明に係るロールによれば、情報記憶媒体からの電波が芯材と干渉すること(電波の減衰)を効果的に抑制することができる。また、情報記憶媒体と無線機との間における情報記憶媒体の通信状態の確保と、情報記憶媒体の保護との両立を図ることができる。なお、係る効果は芯材が金属製の場合において特に顕著なものとなる。
本発明に係るロールによれば、さらに情報記憶媒体を収納する収納容器を用いることによって、情報記憶媒体の保護をより効果的に行うことができる。また、情報記憶媒体が収納部内において偏った場所に収納されることをより効果的に防止することができ、その結果、情報記憶媒体からの電波が芯材(金属)と干渉すること(電波の減衰)をより効果的に抑制することができる。
本発明に係るロールによれば、情報記憶媒体を特定の形状にすることによって、電波の偏り(指向性)を抑制することができる。また、矩形の情報記憶媒体を用いた場合に生じやすくなる、芯材との電波の干渉をより効果的に抑制することができる。
本発明に係るロールによれば、情報記憶媒体をパッシブ型RFIDとすることによって、アクティブ型(高出力)RFIDや通信範囲の広いICタグなどを使用した際に生じる、複数のロール間における誤識別を効果的に防止することができる。また、製鉄所など、他の電子機器の電波との相互干渉の防止が要求されるような場所においても問題なく使用することができる。さらに、電池交換の必要が無いことから、長期間使用されるロールにおいても一度取り付けるだけでロールの寿命まで使用することができる。
本発明に係るロールによれば、収納部の内側面に溝部または凹部を設けるとともに、溝部内または凹部内を熱硬化性樹脂の硬化物で充填することによって、カバー材(熱硬化性樹脂の硬化物)が劣化した場合でも、溝部内または凹部内に充填している熱硬化性樹脂の硬化物が引っ掛かることによって、カバー材の収納部からの脱落をより効果的に防止することができる。その結果、情報記憶媒体の通信状態をより良好に維持することができる。
本発明に係るロールによれば、情報記憶媒体を収納部内に熱硬化性樹脂で接着することによって、ロールの使用(回転)時に発生する振動に情報記憶媒体が繰り返し晒される場合でも、係る振動によって情報記憶媒体が収納部内で暴れることを防止することができる。その結果、情報記憶媒体が振動によって故障することをより効果的に防止することができる。
本発明に係るロールを示す模式図である。 図1のロールの要部、及び収納容器と情報記憶媒体を収納部に収納する際の動作を示す模式図である。 図2の断面模式図である。 本発明の一の実施形態を示す模式図(図4(a)は情報記憶媒体と蓋材と収納容器の関係を示す分解模式図、図4(b)は断面模式図)である。 本発明の別の実施形態を示す模式図(図5(a)は情報記憶媒体と蓋材と収納容器の関係を示す分解模式図、図5(b)は断面模式図)である。 本発明の別の実施形態を示す模式図(図6(a)は情報記憶媒体と蓋材と収納容器と収納部の関係を示す分解模式図、図6(b)は断面模式図)である。 図4の実施形態の収納部(孔部)の内側面に溝部を設けた形態を示す模式図(図7(a)は情報記憶媒体と蓋材と収納容器の関係を示す分解模式図、図7(b)は断面模式図)である。 図6の実施形態の収納部(筒状部)の内側面に溝部を設けた形態を示す模式図(図8(a)は情報記憶媒体と蓋材と収納容器と収納部の関係を示す分解模式図、図8(b)は断面模式図)である。 情報記憶媒体3を収納部内に接着(固定)した収納形態を示す断面模式図(図9(a)は孔部の底部に情報記憶媒体を接着(固定)した形態を示す断面模式図、図9(b)は筒状部の底部に情報記憶媒体を接着(固定)した形態を示す断面模式図、図9(c)は収納容器の凹部に情報記憶媒体を接着(固定)した形態を示す断面模式図)である。 試験例1における収納部(芯材)と情報記憶媒体との配置状態を示す断面模式図である。 実施例1~13のサンプルを示す断面模式図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(基本構造)
まず、本発明にかかるロール1の構成を図1~3に基づいて説明する。
本発明のロール1は、芯材2と、情報記憶媒体3と、カバー材4を主要部品とするものである。
なお、図2、3においては、上記主要部品に加えて、情報記憶媒体3を収納する収納容器5を用いている。係る収納容器5は、本願発明においては必須の構成要件ではないが、後記するように、情報記憶媒体3の保護や電波の干渉防止をより効果的に行うことができるので好適である。
本発明が対象とするロール1の種類(芯材2に被覆する被覆層6の種類)は特に限定されるものではなく、金属ロール、スポンジロール、ゴムロールなど各種の被覆層6を施したロールを対象とすることができる。また、本発明は、上記したような芯材2に被覆層6を形成したロールだけでなく、紙ロールやフィルムロールなどのような、被覆層を設けずに芯材2に直接製品を巻き付けるロールにも用いることができる。
そしてこれらの中でも、特に、加硫または硬化によって作製した弾性体を被覆層6とする弾性ロール(ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど)については、本発明の技術的効果をより効果的に発現させることができるロールとなる。
次に、各構成要件を図1~6に基づいて説明する。
(芯材)
本発明に用いられる芯材2は、円柱状のものであって、情報記憶媒体3を収納する収納部7を有するものである。
なお、芯材2は、上記のとおり、様々な被覆層6を設ける形態としてもよいし、被覆層を設けずに芯材2に直接製品を巻き付ける形態としてもよい。ここで、ロール1が被覆層6を設けた形態である場合には、本願発明の芯材2は、図1、2に示すように、軸部2aだけでなく、軸部2aと被覆層6との間に位置する胴部2bも含まれることになる。
また、芯材2の材質ついては特に限定されるものではなく、様々な材質のものを用いることができる。
収納部7の形態については特に限定されるものではなく、ロール1が用いられる環境に応じて様々な形態を選択することができる。
具体的には、図1~5に示すような芯材2に設けた孔部7aを収納部7とする形態や、図6に示すような芯材2に接合した筒状部7bを収納部7とする形態などが挙げられる。
なお、孔部7aを収納部7とする形態を採用する場合には、収納部の開口8を円形とし、収納部の底部9については半球状とする形状(図2、3)や、或いは開口を円形とし、底部については逆円錐状とする形状(図示せず)を採用すれば、穿孔加工(ドリル加工)するだけで容易に収納部7を作製することができるので好適である。
また、筒状部7bを収納部7とする形態を採用する場合には、適当な長さに切断したパイプ材を芯材2の適当な位置に直接接合する方法や、適当な長さに切断したパイプ材を平板に接合した部材(図6(a))を作製した後、係る部材を芯材2の適当な位置に接合する方法(図6(b))を採用すれば、容易に収納部7を作製することができるので好適である。
さらに、収納部7の形態については、収納部7(孔部7aまたは筒状部7b)の内側面に溝部10または凹部を設ける形態とすることもできる。具体的には、図7、8に示すように、孔部7aの内側面の全周を切削加工することによって作製した溝部10を設けた形態(図7)や、筒状部7bの内側面の全周を切削加工することによって作製した溝部10を設けた形態(図8)などが挙げられる。なお、図7、8においては、収納部7(孔部7aまたは筒状部7b)の内側面の全周に溝部10を設けた形態を図示しているが、これに限定されるものではなく、収納部7(孔部7aまたは筒状部7b)の内側面の一部を加工することによって作製した凹部を設けた形態(図示せず)とすることもできる。
係る形態を採用すれば、後記するカバー材4を形成する際、使用する熱硬化性樹脂が溝部10内または凹部内に入り込んだ状態で硬化する(溝部10内または凹部内に熱硬化性樹脂の硬化物が充填する)ことになる。従って、ロールが高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒されてカバー材4(熱硬化性樹脂の硬化物)が劣化した場合でも、溝部10内または凹部内に充填している熱硬化性樹脂の硬化物が引っ掛かることによって、カバー材4の収納部からの脱落をより効果的に防止することができるので好適である。
収納部7の芯材2における設置位置については特に限定されるものではなく、芯材2(ロール1が被覆層6を設けた形態である場合には、軸部2aまたは胴部2b)の中央部、端部、周面、端面など、どの位置にでも設けることができる。
そしてその中でも、情報記憶媒体3に入力したロール情報の読み取りを容易に行うことができる点、情報記憶媒体3の脱着、交換などを容易に行うことができる点から、図1、2に示すように、芯材の端面11(ロール1が被覆層6を設けた形態である場合には、軸部2aの端面11aまたは胴部2bの端面11b)に設けることが好ましい。なお、収納部7の設置位置を芯材の端面11にする場合には、ロール軸の強度およびロール回転時におけるバランスを保つために、収納部の開口8の大きさ(直径)を芯材の端面11(特に、軸部2aの端面11a)の直径(Φ)の25%以下とすることが好ましい。
(情報記憶媒体)
本発明に用いられる情報記憶媒体3は、ロール情報を記憶したものである。具体的には、ICタグ、RFタグ、RFIDタグなど、各種の記憶媒体を用いることができる。そしてその中でも、パッシブ型のRFIDタグを情報記憶媒体3として用いれば、通信範囲が狭いことから他のロールとの誤識別を防止することができ、また電池交換の必要がないことから耐用年数の長期化が図れるので好適である。さらに、係るパッシブ型RFIDタグは、電波の干渉を起こし難いことから、様々な電波が飛び交う工場内においても、他の電子機器との電波の相互干渉の影響を受けずに使用することができるので好適である。
なお、本発明においては、カバー材4が外部からのストレスに対応するものとなるが、情報記憶媒体3についても耐熱性、耐圧性、耐湿性、耐薬品性などを有するものを用いることが好ましい。
具体的には、155℃、100%RH、0.5~0.6MPa、3hrの条件下における高温高圧高湿度試験(例えば、プレッシャークッカーテスト)を行った後においても通信機能を維持するか否かを、本願発明に用いることができる情報記憶媒体3の判定基準とすることができる。すなわち、本願発明は熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を必須の構成要件とすることから、上記の高温高圧高湿度試験をクリアするか否かを確認するだけで、市販されている情報記憶媒体の中から、本願発明のロール(特に、弾性ロール)に使用することができる情報記憶媒体3を容易に見つけ出すことができるのである。このことは、弾性ロールにおいて行われる、実際の加硫工程や硬化工程の条件が上記条件よりも過酷な条件となる場合が多いにも拘らず、上記条件が判定基準となり得るという点において極めて有用な知見である。
情報記憶媒体3の収納部7(芯材2)中における収納形態については、特に限定されるものではなく、使用する情報記憶媒体3やロールの種類に応じて決定することができる。
但し、芯材2が金属製の場合には、情報記憶媒体3と収納部7(芯材2)との間に生じる電波の干渉を防止する必要がある。具体的には、情報記憶媒体3の側面および上面については収納部7(芯材2)との間に一定の距離を設けておく必要がある。
より具体的には、情報記憶媒体の側面12と収納部の内面13との間の距離(隙間:G)が少なくとも1mm以上となるように、且つ情報記憶媒体の上面14が収納部の開口面15から4mm以内の深さ(D)に位置するように、情報記憶媒体3を収納部内に収納することが好ましい。なお、距離(隙間:G)の上限値については特に限定されないが、距離(隙間:G)があまり大きくなりすぎると収納部7が大きくなり、収納部7の加工が難しくなったり、カバー材4が大きくなったりすることから、2mm以下(1~2mmの範囲)とすることが好ましい。また、深さ(D)の下限値についても特に限定されないが、深さ(D)があまり浅すぎるとカバー材4の効果が低下してしまうことから、0.5mm以上(0.5~4mmの範囲)とすることが好ましい。
また、情報記憶媒体3の収納部7(芯材2)内に収納する際には、図9に示すように、接着剤などを用いて情報記憶媒体3を収納部7内に接着(固定)する収納形態とすることもできる。具体的には、単に芯材2に設けた孔部7aの底部に情報記憶媒体3を接着する形態(図9(a))や、筒状部7bの底部に情報記憶媒体3を接着する形態(図9(b))、収納容器5を用いる場合には、後記する凹部20に情報記憶媒体3を接着する形態(図9(c))などが挙げられる。
係る形態を採用すれば、ロールの使用時に発生する振動に情報記憶媒体3が繰り返し晒される場合でも、係る振動によって情報記憶媒体3が収納部7内で暴れることを防止することができる。その結果、情報記憶媒体3が振動によって故障することをより効果的に防止することができるので好適である。
なお、使用する接着剤は熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものではないが、後記する熱硬化性樹脂の材質と同一の熱硬化性樹脂を用いれば、高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒された場合でも接着力の低下をより効果的に防止することができるので好適である。
情報記憶媒体3に記憶されるロール情報としては、以下のものが挙げられる。
・製造番号
・製造年月日
・最終メンテナンス(最終再被覆)年月日
・納品先
・使用される場所(ライン)
・弾性体の種類
・被覆層の初期膜厚
・ロールの全長
・ロールの外径
・ロールの面長
情報記憶媒体3の形状としては特に限定されるものではなく、様々な形状を選択することができる。そしてその中でも、収納部7および後記する蓋材16を作製する際の容易さの観点から、図2~6に示すように、平面視において円形(円盤状)とすることが好ましい。また、情報記憶媒体3を平面視において円形(円盤状)とすれば、電波の偏り(指向性)も抑制することができるので好適である。
(カバー材)
本発明に用いられるカバー材4は、熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたものである。具体的には、図2、3に示すように、情報記憶媒体3の上部に、収納部の開口8を塞ぐように設けられるものであって、情報記憶媒体3を様々なストレス(特に、高温・高圧・高湿度の環境下)から保護するためのものである。また、収納部7に収納した情報記憶媒体3を収納部7内に封止(固定)するための封止材(固定材)としても機能するものである。ここで、後記する収納容器5も情報記憶媒体3をストレスから保護する機能を有するものであるが、本発明においては基本的にはカバー材4が情報記憶媒体3をストレスから保護する機能を果たすことになる。
従って、本発明においてカバー材4が無い場合には、情報記憶媒体3の保護能力が無くなることになる。
なお、係る保護機能は、ロール1が加硫または硬化によって作製した弾性体を被覆層6とする弾性ロール(ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど)の場合において、特に顕著なものとなる。すなわち、ロール1が弾性ロールである場合には、再被覆が複数回行われることになるが、その場合においても、本願発明はカバー材4があることによって、情報記憶媒体3の剥離、脱落、通信不良などの問題の発生を効果的に防止することができるのである。
カバー材4の材質については、熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものではなく、ロール1が用いられる環境に応じて様々な物性を持つ熱硬化性樹脂を選択することができる。
そしてその中でも、ロール1が加硫または硬化によって作製した弾性体を被覆層6とする弾性ロール(ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど)の場合には、ASTMD648またはISO75に準拠して測定した荷重たわみ温度が130℃以上、その中でも180℃以上、さらにその中でも250℃以上の物性を有する熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
なお、このような物性を有する熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。そしてその中でも、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を用いることが好ましい。
カバー材4の形態については特に限定されるものではなく、ロール1が用いられる環境に応じて様々な形態のものを選択することができる。そしてその中でも、接着剤やパテ材を用いて封止する形態とすれば、情報記憶媒体3を収納した収納部の開口8を隙間なく且つ容易に塞ぐことができるので好適である。
なお、通常、ロール1の保管、管理はロール1を倒した状態(図1に示すような状態)で行われることから、カバー材4に接着剤やパテ材のような硬化することによって固化するものを用いる場合には、初期状態(接着剤やパテ材を塗布した直後の状態)においても収納部の開口8に流れ落ちずに留まっている形態のもの、すなわち初期状態においてもある程度の粘度を有しているものである必要がある。従って、カバー材4に接着剤やパテ材のような硬化することによって固化するものを用いる場合には、初期状態の粘度が室温(25℃)において100Pa・s以上のもの、その中でも1000Pa・s以上のもの、さらにその中でも10000Pa・s以上のものを用いることが好ましい。
また、収納部7の内側面に溝部10または凹部を設けた場合には、カバー材4の形態は収納部の開口8を塞ぐ形態に加えて、図7~9に示すように、溝部10内または凹部内に熱硬化性樹脂の硬化物を充填する形態とすることもできる。係る形態とすれば、ロールが高温・高圧・高湿度の環境下に繰り返し晒されてカバー材4(熱硬化性樹脂の硬化物)が劣化した場合でも、溝部10内または凹部内に充填している熱硬化性樹脂の硬化物が引っ掛かることによって、カバー材4の収納部からの脱落をより効果的に防止することができるので好適である。
カバー材4の厚み(T)については特に限定されるものではないが、情報記憶媒体3をストレスから保護することと、情報記憶媒体3と収納部7との間に生じる電波の干渉を防止することとの両立を図る観点から、4mm以内の厚みとすることが好ましい。なお、係る厚み(T)は、[0045]に記載の深さ(D)に相当するものとなる。
(カバー材:蓋材)
また、カバー材4については、上記の形態(接着剤、パテ材など)に加えて、図2~6に示すようにプラスチック製またはガラス(例えば石英ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス)製の蓋材16を併用することもできる。係る蓋材16を併用する形態を採用すれば、情報記憶媒体3をストレスからより効果的に保護しつつ、カバー材自体の厚みを薄くすることができるので好適である。つまり、情報記憶媒体3をストレスからより効果的に保護しつつ、情報記憶媒体3の通信状態をより良好に維持することができる。
また、蓋材16にプラスチック製のものを用いる場合には、[0050]に記載のとおり、ASTMD648またはISO75に準拠して測定した荷重たわみ温度が130℃以上、その中でも180℃以上、さらにその中でも250℃以上の物性を有する熱硬化性樹脂を用いて成形したものを用いることが好ましい。つまり、カバー材4(熱硬化性樹脂の硬化物)と同一の材質の熱硬化性樹脂を用いて作製した物を蓋材16とすれば、収納部の開口8を塞ぐように設けた熱硬化性樹脂の硬化物と均一の材質による連続した保護層が構成されることになることから、情報記憶媒体3の保護能力をより向上させることができるのである。
なお、このような物性を有する熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。そしてその中でも、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を用いることが好ましい。
蓋材16の形状については特に限定されるものではなく、収納部の開口8の好ましい形状である円形に合わせた円盤状とすることが好ましい。また、図4、6に示すように、収納部7の大部分が塞がれるような大きさとすることが好ましい。
また、蓋材16については、収納容器5を用いる場合には図5(a)、図5(b)に示すような形態を採用することもできる。具体的には、蓋材16を、収納容器5と嵌合しつつ、蓋をした際に蓋材の上面17と収納容器5の上端部とが面一となる形態とすることもできる。
なお、蓋材16を係る形状とした場合には、蓋材16が収納部7を完全に塞ぐことにはならないことから、図4、6の形態に比べてカバー材全体としての機能は低下することになるが、情報記憶媒体3を収納容器5に収納する際の収納性をより高くすることができるというメリットがある。
蓋材16の厚み(t)については特に限定されるものではないが、カバー材4の一部を構成するものであることから、[0053]に記載のとおり、蓋材16を含むカバー材全体の厚み(T)が4mm以内となるように、蓋材16の厚み(t)を調節することが好ましい。
そしてその中でも、情報記憶媒体3として、[0044]に記載の高温高圧高湿度試験をクリアする情報記憶媒体を用いる場合には、係る蓋材16の厚み(t)を0.5~2mmとすることが好ましい。一方、情報記憶媒体3として、[0044]に記載の高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体を用いる場合には、係る情報記憶媒体をストレスから保護する観点から、係る蓋材16の厚み(t)を1mm以上(好ましくは1~2mm)とする必要がある。
以上を纏めると以下のとおりとなる。
(1)高温高圧高湿度試験をクリアする情報記憶媒体を用いる場合
カバー材全体の厚み(T):4mm以内、蓋材の厚み(t):0.5~2mm
(2)高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体を用いる場合
カバー材全体の厚み(T):4mm以内、蓋材の厚み(t):1~2mm
(収納容器)
さらに、本発明においては、情報記憶媒体3を収納するための収納容器5を用いることもできる。係る収納容器5を用いれば、情報記憶媒体3を様々なストレス(特に、高温・高圧・高湿度の環境下)からより効果的に保護することができるので好適である。また、芯材2が金属製の場合には、芯材2(金属)の影響をより効果的に排除することができ、情報記憶媒体3からの電波をより適切に発信させることができるので好適である。
収納容器5の材質ついては特に限定されるものではなく、ロール1が用いられる環境に応じて様々な材質を選択することができる。そしてその中でも、ロール1が加硫または硬化によって作製した弾性体を被覆層6とする弾性ロール(ゴムロール、ウレタンロール、スポンジロールなど)の場合には、カバー材4と同様に、ASTMD648またはISO75に準拠して測定した荷重たわみ温度が130℃以上、その中でも180℃以上、さらにその中でも250℃以上の物性を有する熱硬化性樹脂を用いて成形したものを用いることが好ましい。
なお、このような物性を有する材料としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。そしてその中でも、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を用いることが好ましい。
収納容器5の形状については特に限定されるものではなく、収納部7の形状やロール1が用いられる環境に応じて様々な形状を選択することができる。そしてその中でも、図2~6に示すように、平面視において円形で、収納容器の開口18を円形として収納容器の底部19を半球状とした形状とすることが好ましい。係る形状とすれば、収納容器5に様々なストレス(特に、高圧のストレス)がかかった場合であっても、円形または半球形状による効果によって、収納容器5においてストレスが集中する部分を少なくすることができる。従って、収納容器5内部においてもストレスが局在化する部分の発生を防止することができ、収納した情報記憶媒体3をストレスから効果的に保護することができることになる。
また、収納容器5の形状を上記の形状とすれば、穿孔加工して作製した収納部7にも容易に且つ隙間なく収納することができるので好適である。
更に、収納容器5には、図3~6に示すように、収納容器5の内部に情報記憶媒体3を収納する凹部20を形成することが好ましい。係る形態とすれば、情報記憶媒体3を凹部20に収納するだけで、容易に、情報記憶媒体3を収納部7の径方向において偏ることなく収納部7の中央に配置することができるので好適である。つまり、情報記憶媒体3を容易に収納部7の中央に配置することができるということは、情報記憶媒体の側面12と収納部の内面13との間の距離(隙間:G)を径方向において均一に保つことが容易にできるということになる。
従って、収納容器5に凹部20を設ければ、情報記憶媒体3と芯材2との間には自ずと一定の距離が確保できることになり、その結果、電波の干渉が生じることをより効果的に防止することができることになる。なお、係る効果は芯材2が金属製の場合において特に顕著なものとなる。
凹部20の形状については特に限定されるものではなく、収納する情報記憶媒体3の形状に応じて決定することができる。そしてその中でも、図4~6に示すように、円柱形の空洞とすれば、ストレスが集中する部分を少なくすることができ、また電波の干渉が生じることも効果的に防止することができるので好適である。
なお、凹部の大きさについては、収納する情報記憶媒体の大きさに応じて適宜調整することができる。また、必要に応じて、スペーサーを使用することもできる。
収納容器5の厚み(g)については特に限定されるものではないが、情報記憶媒体3の保護と電波の干渉防止の両立を図る観点から、1mm以上の厚みを有するものであることが好ましい。なお、収納容器5における係る厚み(g)の測定位置については、収納容器5の最も薄い部分を基準とすることもできるが、電波の干渉を防止する観点から、収納容器5を径方向で見たときの最も薄い部分の厚みを基準にすることが好ましい。すなわち、収納容器5を、収納した情報記憶媒体の側面12から径方向で見たときの厚み(g1)を基準にすることが好ましい。なお、係る厚み(g1)は[0045]に記載の距離(隙間:G)に相当するものとなる。
次に、上記のように構成されたロール1の動作および作用を図1~4に基づいて説明する。
まず、情報記憶媒体3を収納容器5の凹部20に収納する。
次に、係る収納容器5をロール1の芯材2に設けた収納部7に収納する。
次に、収納容器5の上部に蓋材16を取り付けて収納容器の開口18を塞ぎ、さらにその上部にカバー材4(図2~4においては接着剤またはパテ材)を塗布することによって収納部7を塞ぐ。
最後に、カバー材4を硬化させることによって、本発明のロール1を作製する。
そして、図1に示すように、無線機21をロール1の端部にかざして、情報記憶媒体3に記憶したロール情報の読み取りを行う。また、必要に応じて、無線機21から新たなロール情報を送信して情報記憶媒体3に記憶させる。従って、ロール情報を何時でも容易に把握することができることになり、ロール1の品質管理や在庫管理などを効率的に行うことができることになる。
また、ロール1が弾性ロールなどのように弾性体(被覆層6)の再被覆が必要となる場合には、製造メーカーに送られてきた汚れた状態であっても、ロール情報を容易に把握することができることになり、再被覆作業の際に誤りが発生することを効果的に防止することができることになる。
次に、本発明に係るロールを実施例および比較例に基づいて詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(試験例1:情報記憶媒体と収納部(芯材)との位置関係に関する試験)
まず、情報記憶媒体が芯材との間で電波の干渉を起こすことなく通信を行うことができる、収納部(芯材)内における情報記憶媒体の位置に関する試験を行った。具体的には、図10に示すように、芯材を模した鉄材に円柱形の空洞(収納部(孔部))を設け、係る収納部(孔部)内に情報記憶媒体3を収納し、(1)径方向で見た際の情報記憶媒体の側面12と収納部の内面13との間の距離(隙間:G)と、(2)収納部の開口面15から情報記憶媒体の上面14までの深さ(D)を各種変更することによって各試験例のサンプルを作製した。
そして、情報記憶媒体が収納部(芯材)内において問題なく通信を行うことができるか否かを試験した。なお、評価基準としては、〇:電波強度が十分確保されている安定した通信状態、△:電波強度が弱い不安定な通信状態、×:通信不良の3つの基準によって評価を行った。
結果を表1に示す。
その結果、距離(隙間:G)が1mm以上で、且つ深さ(D)が4mm以内の範囲内となるように情報記憶媒体を収納部(芯材)内に収納すれば、情報記憶媒体が安定した通信状態を維持できることが分かった。
(試験例2:情報記憶媒体の判定基準に関する試験)
次に、高温・高圧・高湿度の環境下に晒されても使用することができる、情報記憶媒体の判定基準に関する試験を行った。具体的には、市販されている以下の6種類の情報記憶媒体(パッシブ型RFID)について、(1)耐蒸気加硫条件下(155℃、100%RH、0.5~0.6MPa、3hr)による試験(高温高圧高湿度試験)と、(2)耐温水加硫条件下(160℃、温水浸漬、1.6MPa、3hr)による試験の2種類の試験を行い、試験後に通信不良を起こすか否かを試験した。
情報記憶媒体1(ニューランドジャパン社製、品番:JOPPD6)
情報記憶媒体2(京セラ社製、品番:0502)
情報記憶媒体3(京セラ社製、品番:0603)
情報記憶媒体4(凸版印刷社製、品番:SMARTRAC)
情報記憶媒体5(村田製作所社製、品番:LXTBKZMCMG-010)
情報記憶媒体6(サイレンスネット社製、品番:Dot-On XS)
なお、評価基準としては、〇:電波強度は十分確保されている安定した通信状態、△:電波強度が弱い不安定な通信状態、×:通信不良の3つの基準によって評価を行った。
結果を表2に示す。
その結果、耐温水加硫条件下による試験では通信不良となってしまう情報記憶媒体であっても、耐蒸気加硫条件下による試験(高温高圧高湿度試験)では問題なく通信を行うことができる情報記憶媒体があることが分かった。
また、後記する実施例1~21、28(情報記憶媒体6を使用)の結果から、耐蒸気加硫条件下による試験(高温高圧高湿度試験)をクリアする情報記憶媒体であれば、耐温水加硫条件下による試験では通信不良となってしまう情報記憶媒体であっても、本願発明を構成する情報記憶媒体となり得ることが分かった。つまり、耐蒸気加硫条件下による試験(高温高圧高湿度試験)に合格することができる情報記憶媒体であれば、情報記憶媒体自体が持つ耐久性とカバー材との相乗効果によって、本願発明において使用することができる(10回の耐久性試験(再被覆作業)をクリアすることができる)情報記憶媒体となり得ることが分かった。
以上のことから、(2)の耐温水加硫条件下による試験ではなく、(1)の耐蒸気加硫条件(155℃、100%RH、0.5~0.6MPa、3hr)による試験(高温高圧高湿度試験)が、本願発明に使用することができる情報記憶媒体の判定基準として妥当なものであることが分かった。
なお、係る判定基準を用いれば、本願発明に用いることができる情報記憶媒体の選択肢(例えばコスト面における選択肢)を広げることができる。従って、当該判定基準は係る観点からも有用な知見となる。
次に、上記試験例1、2を踏まえて、芯材(収納部)、情報記憶媒体、カバー材を用いた実施例および比較例のサンプルを作製し、評価を行った。なお、実際のロールは非常に大きいもの(芯材:直径2m×長さ10mなど)であることから、実施例および比較例についてはロールの構成を模したサンプルを作製して評価を行った。
(実施例1)
まず、フェノール樹脂成形体(荷重たわみ温度:250℃(応力:1.8MPa))を加工することによって、以下のサイズの収納容器と蓋材を作製した。
収納容器 外寸:直径10mm×高さ6mm、底部は半径(R)5mmの半球状
厚み(g1):2mm
凹部:直径6m×深さ4mmの円柱形の空洞
蓋材 外寸:直径10mm×厚み(t)1mmの円盤状
次に、鉄材を穿孔加工することによって、直径10mm、高さ10mm、底部は半径(R)5mmの半球状となる、孔部(収納部)を設けた。
次に、情報記憶媒体として高温高圧高湿度試験をクリアした情報記憶媒体6(サイレンスネット社製、品番:Dot-On XS、直径6mm×高さ2.5mmの円盤形状)を用いた。そして、収納容器の凹部の底部に厚さ1.5mmのスペーサーを入れ、係るスペーサーの上に上記情報記憶媒体6を載置することによって、情報記憶媒体を収納容器の凹部に収納した。その後、係る収納容器を鉄材の孔部(収納部)内に収納するとともに、収納容器の上部を蓋材で塞いだ。
なお、孔部(収納部)、収納容器(凹部を含む)、蓋材については、それぞれの表面を大きな凹凸がない滑らかな面とすることによって、各部品を無理なく収納(挿入)できる形態とした。
次に、エポキシ接着剤(粘度:10000Pa・s(25℃)、硬化後の荷重たわみ温度:180℃(応力:1.8MPa))を上記蓋材の上部に孔部(収納部)の開口を塞ぐようにしつつ、厚みが3mmとなるように塗布した。
最後に、エポキシ接着剤を硬化させることによって、図11に示す、情報記憶媒体の上部に厚み(T)4mmのカバー材(エポキシ接着剤の硬化物+蓋材)が形成された実施例1のサンプルを作製した。
(実施例2~13)
カバー材(エポキシ接着剤の硬化物+蓋材)の厚みを表3に記載の厚みに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2~13のサンプルを作製した。
参考例1~8
蓋材を用いずに、エポキシ接着剤の厚みを表3に記載の厚みに変更した以外は、実施例1と同様にして参考例1~8のサンプルを作製した。
参考例9
情報記憶媒体を情報記憶媒体1(ニューランドジャパン社製、品番:JOPPD6、直径6mm×高さ4mmの円盤形状)に変更するとともに、スペーサーを用いない以外は、実施例1と同様にして参考例9のサンプルを作製した。
参考例10~14
カバー材(エポキシ接着剤の硬化物+蓋材)の厚みを表4に記載の厚みに変更した以外は、参考例9と同様にして参考例10~14のサンプルを作製した。
(実施例28)
まず、内径10mm、厚み2.5mmの鉄パイプを10mmの長さに切断し、係る鉄パイプを60mm×25mm×2mmの鉄板に溶接することによって、筒状部(収納部)を作製した。
次に、情報記憶媒体として情報記憶媒体6を用い、係る情報記憶媒体を、[0077]に記載の内容と同様にして、スペーサーとともに収納容器の凹部に収納した。その後、係る収納容器を筒状部(収納部)内に収納するとともに、収納容器の上部を[0075]に記載の蓋材(厚み:1mm)で塞いだ。
次に、エポキシ接着剤(粘度:10000Pa・s(25℃)、硬化後の荷重たわみ温度:180℃(応力:1.8MPa))を上記蓋材の上部に筒状部(収納部)の開口を塞ぐようにしつつ、厚みが3mmとなるように塗布した。
最後に、エポキシ接着剤を硬化させることによって、情報記憶媒体の上部に厚み(T)4mmのカバー材(エポキシ接着剤の硬化物+蓋材)が形成された実施例28(図6(b)の形態)のサンプルを作製した。
(比較例1)
エポキシ接着剤を用いない以外は、実施例1と同様にして比較例1のサンプルを作製した。
(比較例2)
エポキシ接着剤を用いない以外は、実施例7と同様にして比較例2のサンプルを作製した。
(比較例3~9)
カバー材(エポキシ接着剤の硬化物+蓋材)の厚みを表4に記載の厚みに変更した以外は、参考例9と同様にして比較例3~9のサンプルを作製した。
(比較例10~17)
蓋材を用いずに、エポキシ接着剤の厚みを表4に記載の厚みに変更した以外は、参考例9と同様にして比較例10~17のサンプルを作製した。
(比較例18)
エポキシ接着剤を用いない以外は、参考例9と同様にして比較例18のサンプルを作製した。
(比較例19)
エポキシ接着剤を用いず、蓋材の厚みを0.5mmに変更した以外は、参考例9と同様にして比較例19のサンプルを作製した。
(評価方法および評価結果)
次に、作製した実施例1~13、28、参考例1~14および比較例1~19のサンプルについて評価を行った。具体的には、加硫条件下における耐久性試験を複数回行い、各試験後においても情報記憶媒体に通信不良が発生していないか否かを評価した。加硫条件については、実際の加硫工程の条件の1つである、160℃、温水浸漬、1.6MPa、5hrの条件(温水加硫条件)にて耐久性試験を行った。なお、評価基準としては、〇:電波強度は十分確保されている安定した通信状態、×:電波強度が弱い不安定な通信状態または通信不良の2つの基準によって評価を
行った。
結果を表3、4に示す。
(表3)
(表4)
表3、4から、本願発明の構成要件を具備する実施例のサンプルについては、複数回の耐久性試験後においても、情報記憶媒体が良好な通信状態を維持することが分かった。
高温高圧高湿度試験をクリアした情報記憶媒体を用いた実施例1~13、28のサンプルについては、耐久性試験を行った後においても良好な通信状態を維持した。
参考例1~7のサンプルの評価結果から、高温高圧高湿度試験をクリアした情報記憶媒体であれば、カバー材を熱硬化性樹脂の硬化物のみで構成するだけで10回の耐久性試験をクリアすることが可能であることが分かった。なお、カバー材の厚みが最も薄い(0.5mm)の参考例8のサンプルについては、10回の耐久性試験をクリアすることはできなかったが、5回の耐久性試験についてはクリアすることができたことから、使用期間に制限を設ければ十分に使用することができるロールとなり得ることが分かった。
また、参考例9~14のサンプルの評価結果から、高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体であっても、カバー材を、熱硬化性樹脂の硬化物に加えて厚み(t)が1mm以上の蓋材を併用する形態とすれば、耐久性を示す回数は少なくなるものの、耐久性試験をクリアすることができることが分かった。つまり、高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体であっても特定の構成要件を採用することによって、参考例8のサンプルと同様、使用期間に制限を設ければ十分に使用することができるロールとなり得ることが分かった。
一方、構成要件を具備しない比較例のサンプルについては、耐久性試験を1回もクリアすることができず、不安定な通信状態や通信不良が発生してしまった。
特に、比較例1、2のサンプルの評価結果から、高温高圧高湿度試験をクリアした情報記憶媒体であっでも、カバー材(熱硬化性樹脂の硬化物)がない場合には、耐久性試験を1回も合格することができないことが分かった。
また、比較例3~9のサンプルの評価結果を参考例9~14のサンプルの評価結果と対比して見ると、高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体については、蓋材の厚みが0.5mmになってしまう(蓋材の厚みが1mm未満になってしまう)と、蓋材も含めたカバー材全体の厚みを参考例9~14のサンプルと同じ厚みにしても耐久性試験を1回も合格することができなくなってしまうことが分かった。
さらに、比較例10~17のサンプルの評価結果および比較例18、19のサンプルの評価結果から、高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体については、カバー材の構成として「熱硬化性樹脂の硬化物」と「厚み(t)が1mm以上の蓋材」のいずれかの要件が欠けてしまうと、耐久性試験を1回も合格することができなくなってしまうことが分かった。特に、比較例10のサンプルの評価結果から、カバー材を蓋材がない構成とした場合(エポキシ接着剤の硬化物のみの構成とした場合)には、カバー材全体の厚みを4mmにしても耐久性試験を1回も合格することができないことが分かった。また、比較例18、19のサンプルの評価結果から、カバー材を蓋材のみの構成とした場合(エポキシ接着剤の硬化物がない構成とした場合)にも、耐久性試験を1回も合格することができないことが分かった。
以上のことから、情報記憶媒体に高温高圧高湿度試験をクリアしない情報記憶媒体を使用する際においては、カバー材が熱硬化性樹脂の硬化物であることに加えて蓋材を備える必要があり、さらにその厚みが重要な要素になることが分かった。
(実施例29)
次に、収納部の内側面に溝部を設ける形態についてサンプルの作製を行った。
まず、鉄材を穿孔加工することによって、直径10mm、高さ10mm、底部は半径(R)5mmの半球状となる、孔部(収納部)を設けた。
次に、孔部(収納部)の開口面から深さ1.0mmの内側面の全周に、ハイスカッターストレートカットΦ6(ミニター株式会社製)を用いて切削加工することによって、深さ1.0mmの溝部を設けた。
その後の手順は実施例1と同様の手順を行うことによって、実施例29(図7の形態に近似した形態)のサンプルを作製した。
(実施例30)
次に、情報記憶媒体を収納部内に接着(固定)するサンプルの作製を行った。
まず、鉄材を穿孔加工することによって、直径10mm、高さ10mm、底部は半径(R)5mmの半球状となる、孔部(収納部)を設けた。
次に、[0075]に記載の収納容器および蓋材を用い、情報記憶媒体については情報記憶媒体6を用い、スペーサーの代わりに、エポキシ接着剤(粘度:10000Pa・s(25℃)、硬化後の荷重たわみ温度:180℃(応力:1.8MPa))を厚みが1.5mmとなるように塗布した後、その上に情報記憶媒体を載置し、エポキシ接着剤を硬化させることによって、情報記憶媒体を収納容器の凹部に接着(固定)した。
その後の手順は実施例1と同様の手順を行うことによって、実施例30(図9(c)の形態に近似した形態)のサンプルを作製した。
次に、実施例29、30のサンプルについて評価を行った。
具体的には、実施例29のサンプルについては、[0091]に記載の評価方法、評価基準によって評価を行った。実施例30のサンプルについては、振動試験機(エミック株式会社製、型式:F-16000BDH/LA16AW)を用いて、周波数=10~55HZ、加速度=19.6m/s2(2G)、掃引サイクル数=10の条件にて振動試験を行い、試験後においても情報記憶媒体に通信不良が発生していないか否かを評価した。なお、評価基準は[0091]に記載の評価基準と同じ基準によって評価を行った。
その結果、実施例29のサンプルについては、10回の耐久性試験を行った後においても良好な通信状態を維持した。また、実施例30のサンプルについては、振動試験後においても良好な通信状態(○評価)を維持した。
本発明のロールは品質管理や在庫管理などの効率化に用いることができる。
1 ロール
2 芯材
2a 芯材(軸部)
2b 芯材(胴部)
3 情報記憶媒体
4 カバー材
5 収納容器
6 被覆層
7 収納部
7a 収納部(孔部)
7b 収納部(筒状部)
8 収納部の開口
9 収納部の底部
10 溝部
11 芯材の端面
11a 芯材の端面(軸部)
11b 芯材の端面(胴部)
12 情報記憶媒体の側面
13 収納部の内面
14 情報記憶媒体の上面
15 収納部の開口面
16 蓋材
17 蓋材の上面
18 収納容器の開口
19 収納容器の底部
20 凹部
21 無線機
Φ 芯材の端面の直径
D 収納部の開口面から情報記憶媒体の上面までの深さ
G 情報記憶媒体3の側面と収納部7の内面との間の距離(隙間)
g 収納容器の厚み
g1 収納容器の厚み(Gに相当)
T カバー材の厚み(Dに相当)
t 蓋材の厚み

Claims (9)

  1. 開口を有する収納部を設けた芯材と、
    前記収納部内に収納された情報記憶媒体と、
    前記収納部内に収納された前記情報記憶媒体の上部に、前記開口を塞ぐように設けられた熱硬化性樹脂の硬化物で形成されたカバー材を備え、
    さらに前記カバー材と前記情報記憶媒体の間に、プラスチック製またはガラス製の蓋材を備え、
    前記熱硬化性樹脂の硬化物および/または前記プラスチック製の蓋材は、ASTMD648またはISO75に準拠して測定した荷重たわみ温度が130℃以上であり、
    前記情報記憶媒体は、155℃、100%RH、0.5~0.6MPa、3hrの条件下における高温高圧高湿度試験をした後においても通信機能を維持するものであることを特徴とするロール。
  2. 前記蓋材の厚みが、1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のロール。
  3. 前記芯材に、
    弾性体が加硫または硬化によって被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  4. 前記情報記憶媒体は、
    側面が前記収納部の内面と少なくとも1mm以上離れるように前記収納部内に収納され、
    且つ上面が前記収納部の開口面から4mm以内の深さに位置するように前記収納部内に収納されたものことを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  5. さらに、
    前記情報記憶媒体を収納し、且つ前記収納部内に収納される収納容器を備えるものであることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  6. 前記情報記憶媒体が、
    平面視において円形であることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  7. 前記情報記憶媒体が、
    パッシブ型RFIDであることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  8. 前記収納部の内側面に溝部または凹部を設けるとともに、
    前記溝部内または前記凹部内に前記熱硬化性樹脂が入り込んだ状態で硬化していることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
  9. 前記情報記憶媒体は、
    前記収納部内に前記熱硬化性樹脂で接着されているものであることを特徴とする請求項1または請求項に記載のロール。
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