JP7351563B2 - 電子ラッチ錠 - Google Patents
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Description
請求項1の電子ラッチ錠は、ケーシングと、当該ケーシング内に配された可逆モータと、当該可逆モータのモータ軸に一体回転するように固定されたカム部材と、当該カム部材に直接的もしくは間接的に従動して開錠位置と施錠位置の間で揺動するロック部材と、当該ロック部材が少なくとも開錠位置にあることを検知する少なくとも1個の位置センサと、当該ケーシングの外部又は内部に配された、当該可逆モータを駆動させるための電力を供給する電力供給源と、当該位置センサの検知結果を通じて、当該可逆モータに対する電力供給を制御する駆動制御部と、外部から開錠信号を受信するための接続端子と、を有する電子ラッチ錠である。その上で当該駆動制御部は、外力により当該施錠位置に揺動させられていた当該ロック部材を、当該接続端子に開錠信号が入力されたことを契機に当該電力供給源に所定期間の電力供給(以下、「初期電力供給」という。)をさせて揺動させようとしたが当該位置センサが当該ロック部材の当該開錠位置到達を所定期間内に検知しない場合に、当該電力供給源に少なくとも1回追加的に所定期間の電力供給(以下、「追加電力供給」という。)をさせるように構成されてなる。以上が請求項1の電子ラッチ錠の特徴である。
請求項2の電子ラッチ錠は、請求項1の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記駆動制御部は、前記初期電力供給と前記追加電力供給の間、もしくは前記追加電力供給の後、前記初期電力供給及び前記追加電力供給における回転方向とは逆方向に前記可逆モータを回転させるための所定期間の電力供給(以下、「逆回転電力供給」という。)を、かつ、当該逆回転電力供給の所定期間終了後に、前記初期電力供給及び前記追加電力供給における回転方向と同方向に当該可逆モータを回転させるための所定期間の電力供給(以下、「再回転電力供給」という。)を、前記電力供給源にさせるように、構成されている。以上が請求項2の電子ラッチ錠の特徴である。
請求項3の電子ラッチ錠は、請求項1又は2の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記モータは、モータによって構成され、前記駆動制御部は、前記可逆モータをPWM(Pulse Width Modulation)制御するように、かつ、前記追加電力供給のデューティー比Dfを前記初期電力供給のデューティー比Dbより大きく(Df>Db)なるように、構成されてなることを特徴とする。
請求項4の電子ラッチ錠は、請求項1の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記駆動制御部が前記追加電力供給を指示するも前記位置センサが当該ロック部材の前記開錠位置到達を検知しない場合に、エラー信号を生成するための駆動監視部と、当該エラー信号を前記ケーシング外へ出力するためのエラー信号出力端子と、がさらに設けられてなることを特徴とする。
請求項5の電子ラッチ錠は、請求項4の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記電力供給源から供給される電力の供給電圧Eを監視する電圧監視部が設けられ、当該供給電圧Eが前記モータを駆動不可となる所定の限界電圧Eg未満(E<Eg)まで低下したことを当該電圧監視部が検知した場合、前記駆動監視部が前記エラー信号を生成するように構成されてなるものであることを特徴とする。
請求項6の電子ラッチ錠は、請求項5の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記電力供給源は、電池により構成され、前記駆動監視部は、前記エラー信号を生成する前に予告エラー信号を生成するように構成され、当該予告エラー信号は前記供給電圧Eが前記限界電圧Egより僅かに高電圧である所定の準限界電圧Ej未満になった(Eg≦E<Ej)ことを前記電圧監視部が検知した際に生成されるように構成されてなることを特徴とする。
請求項7の電子ラッチ錠は、請求項1又は2の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記少なくとも1個の位置センサは、前記駆動制御部に電気的に接続されたホールセンサにより構成され、前記カム部材には、当該ホールセンサに検出させるための少なくとも1個の磁石片が設けられている、ことを特徴とする。
請求項8の電子ラッチ錠は、請求項7の電子ラッチ錠の好ましい態様として、前記駆動制御部には、前記ホールセンサとは別の補助ホールセンサが電気的に接続され、当該カム部材には、前記磁石片とは別に、当該補助ホールセンサに検出させるための少なくとも1個の補助磁石片が設けられている。ここで前記駆動制御部は、前記駆動監視部がエラー信号を出力していないことを前提に、外力により前記施錠位置に揺動させられていた前記ロック部材を、当該接続端子に開錠信号が入力されたことを契機に揺動させた後、前記ホールセンサによる前記磁石片の近接検出の結果に基づき当該ロック部材の揺動を当該開錠位置で停止させるように、前記可逆モータを通電制御するように構成され、かつ、前記駆動監視部がエラー信号を出力しているときは、外力により前記施錠位置に揺動させられようとした前記ロック部材を、前記施錠位置に留まらせずに揺動させた後、当該補助ホールセンサによる当該補助磁石片の近接検出の結果に基づき前記施錠位置以外の任意の待機位置で停止させることで施錠不能となるように、前記可逆モータを通電制御するように構成されている。以上が請求項8の電子ラッチ錠の特徴である。
請求項1の電子ラッチ錠によれば、初期電力供給させるも何らかの原因によりロック部材の開錠位置到達が検知されない場合、駆動制御部は、電力供給源に追加電力供給を少なくとも1回させる。初期電力供給により、電子ラッチ錠の置かれた環境(たとえば、ロッカー内の荷物状態)が変化する可能性が生まれ、その時点では開錠不可でも追加電力供給によりセルフ開錠され得る。手動開錠の必要性を低くする分、電子ラッチ錠の使い勝手がよくなる。
請求項2の電子ラッチ錠によれば、初期電力供給の後、追加電力供給の前もしくは後に逆回転電力供給を行うことで電子ラッチ錠の置かれた前記環境の変化する可能性がより高まる。よって、逆回転電力供給の後に再回転電力供給によりセルフ開錠される確率が高まる。
可逆モータをPWM(パルス幅変調)制御することで、単なる電圧制御に比べて制御しやすくなるし、消費電力の面でも有利となる。その上、追加電力供給のデューティー比Dfを前記初期電力供給のデューティー比Dbより大きく(Df>Db)なるようにすること、すなわち、追加電力供給を初期電力供給よりもトルクを大きくすることで、よりセルフ開錠を実現しやすくする。
請求項4の電子ラッチ錠によれば、駆動制御部が電力供給部に追加電力供給させるも何らかの原因によりロック部材の開錠位置到達が検知されない場合に、駆動監視部はエラー信号を生成する。このエラー信号はエラー信号出力端子から取り出すことができるので、このエラー信号を活用すればロック部材の開錠位置未達を管理者・使用者が認識することができる。エラー信号は、これを別付けのLED点灯や外部制御コンピュータを介した警告表示などにより、その旨を使用者・管理者に知らせることができる。
請求項5の電子ラッチ錠によれば、予め設定された所定の限界電圧Eg以下まで供給電圧Eが低下した場合に駆動監視部がエラー信号を生成する。電圧監視部という簡素な構成により、供給電圧を監視することができる。
請求項6の電子ラッチ錠によれば、予告エラー信号を取り出し可能に生成することにより、電池切れによる開錠不可となる時期が近いことを管理者・使用者に認識させることができる。完全に開錠不可となる前にその予告をすることで、電子ラッチ錠、ひいては、それを搭載したロッカー等の信頼性を高めることができる。
請求項7の電子ラッチ錠によれば、ホールセンサ(ホール素子、ホールIC)と磁石片の組み合わせは、シンプルながら正確な検出ができるし、機械的なセンサに比べ寿命が長いという特長がある。
請求項8の電子ラッチ錠によれば、エラー信号が出力されていないときの駆動制御部は、開錠信号を待って可逆モータを駆動させて施錠状態にあるロック部材を開錠位置まで揺動させる(開錠状態にする)。ロック部材が開錠位置まで揺動到達したかどうかは、ホールセンサによる磁石片の磁力検出によって把握される。一方、エラー信号が出力されているときの駆動制御部は、可逆モータを駆動させてロック部材を待機位置で停止される。ロック部材の停止は、補助ホールセンサによる補助磁石片の磁力検出が契機となる。待機位置停止が確実に行われることで、エラー信号が出力されている際にロック部材が施錠位置に到達すること、すなわち、施錠不能となる。つまり、エラー状態なのにロック部材がロックすることを未然防止することができ、これが電子ラッチ錠ひいてはこれを搭載するロッカー等に対する使用者・管理者の信頼を醸成する。
図1乃至5を参照する。電子ラッチ錠1を外観構成するのは、蓋部3a付きケーシング3である。ケーシング3は、金属もしくは合成樹脂を素材とする、概ね薄型で一方の側面が開口する横長箱体である。ケーシング3の開放面は、ネジ3b,3bによって固定される蓋部3aにより閉鎖される。横長のケーシング3の一方の短辺側には、ケーシング3の外にある被ロック部材R(図10)を受け入れるための錠止め凹部が横向きU字状に形成されている。ケーシング3の内部には、可逆モータ(以下、適宜「モータ」と略称する)25、カム部材27,トリガー11、ロック部材5が主要部材として納められている。
図3乃至9を参照する。ケーシング3の内部において、符号25で示すものは開錠駆動源となるモータである。モータ25に対する給電は、後述するモータ制御部29を介して図外から行われる。モータ25のモータ軸25a(図5)は、カム部材27のモータ軸孔27b(図9(f))に差し込まれ、側方に開口するピン孔に差し込まれたカム固定ピン27p(図5)によってカム部材27と一体回転するように固定される。
図3乃至5及び9を参照する。カム部材27は、モータ軸25aと同軸で円筒状のカム本体27aと、カム本体27aの外周面に沿って部分周回する傾斜カム路27dが設けられている。図9(b)が示すように本実施形態では、平面視4時の位置(始点27e)から9時の位置(終点27f)まで反時計回り180度強にわたって傾斜カム路27dが部分周回している。傾斜カム路27dの登り傾斜角度は、特に限定はないが、たとえば、20度~60度なら好適である。傾斜カム路27dの外周には、磁石片27mが取り付けられている。この磁石片27mをカム本体27aの外周に設けることもできるが、傾斜カム路27dの外周に取り付けた方が後述するホールセンサとの距離を短くできる、すなわち、検知精度が高めることができる。
図3乃至5及び7を参照する。トリガー11は、トリガー軸13によってケーシング13に揺動自在に支持される部材であって、トリガー軸13は、概ね縦長四角形のトリガー本体11aに設けられる。トリガー本体11のトリガー軸13の近傍からロック部材5方向(図3の右方向)に側方アーム11bが突き出している。側方アーム11bの先端部の正面視裏側には、回転ローラー17(図4に破線で表示)がピン孔11p(図7)に差し通されたローラー軸17aにより回転自在に設けられている。側方アーム11bとトリガー本体11aによって形成される略直角の端面は、押圧角部11eになっている。トリガー本体11aからカム部材27方向(図3の下方向)に従動アーム11cが突き出している。従動アーム11cは、カム部材27のカム本体27aの開放端近傍に達し、後述するように駆動モータ25の駆動により傾斜カム路27dと摺動接触可能な位置に配されている。
続いて図3乃至5及び6を参照する。ロック部材5は、変形四角形のロック部材本体5aと、ロック部材本体5aの下方に一体形成されたくの字状のフック部5bとを主要部位とする部材である。ロック部材本体5aのフック部5bの近傍には、軸孔5hが貫通形成され(図6)、軸孔5hを差し通したロック軸7により、ケーシング3に対し揺動自在に支持されている。フック部5bはケーシング3の鍵止め凹部3hの近傍に位置し、施錠位置まで揺動したときに、鍵止め凹部3hの底部との間に被ロック部材R(図10)を抱き込む空間を形成する位置に配されている。
解除レバー19は、直線状に並ぶ解除アーム19aと押圧アーム19bを、両者の間でやや膨らんだフランジ部19cを有している。フランジ部19cには軸孔19hが貫通形成され、そこに差し入れられたレバー軸21によりケーシング3内に位置するように蓋体3aの内側に揺動自在に支持されている。解除レバー19は、レバー軸21に巻き付けられたレバースプリング23(図5)により、トリガー11のレバー当接面11d´から離れる方向に付勢されている。解除アーム19aは、ケーシング3の側面に貫通形成された開口3kを抜け、外部操作できるように外に突き出している。解除レバー19は、トリガー11の解除アーム11gと同じ目的で儲けられている。解除アーム11gが存在するのに、併せて解除レバー19を設けた理由は、電子ラッチ錠1の取り付け環境の違いに柔軟に対応するためと、万が一、一方の操作に妨げがあっても他方の操作により解除可能とするためである。
図3、4、16及び17を参照する。モータ制御部29は、基板本体29aに取り付けられたワンチップマイコン29b等の電子部品群や位置センサとしてのホールセンサ(ホール素子、ホールIC)29c、外部から電力や開錠信号を受けるための接続端子29d,出力端子29eなどから構成されている。ホールセンサ29cは、基板本体29aのカム部材27側において、カム部材27の磁石片27mの磁力を効率よく検知できる位置に配されている。なお、位置センサとして本実施形態はホールセンサを採用したのは、磁石の磁力を検出する精度の高さや長期的使用に適した物理的構造による。図示は省略するが、たとえば光センサのような高額的センサやマイクロスイッチのような機械的センサなど、方式・形式の異なるセンサを排除する意図はない。
図10乃至19を参照する。図10は図13に、図11は図14に、そして、図12は図15(a)に対応している。図10及び13は施錠位置を、図11及び14は施錠と開錠の間の位置を、そして、図12及び15(a)は開錠位置を、それぞれ示す。順番が逆になるが、図12及び15(a)が示す開錠位置から説明を始める。
スイッチアーム11fは、スイッチ31aのアクチュエーター31bを押圧し、ロック部材5が施錠位置にあることを示すオン操作状態になる。スイッチ31aは、管理端子33に外部管理装置(図示を省略)が電気的に接続されているとき、その外部管理装置にオン操作を認識させることになる。
電子ラッチ錠1によれば、まずは、モータ25をPWM(パルス幅変調)制御することで単なる電圧制御に比べて制御しやすくなるし、消費電力の面でも有利となる。その上、追加電力供給のデューティー比Dfを、初期電力供給のデューティー比Dbより大きく(Df>Db)、具体的には、前者の比を80%として、後者の比の40%の倍とした。これにより、追加電力供給のトルクは初期電力供給のそれよりも大きくなり、これによって、よりセルフ開錠を実現しやすくなり、使い勝手が向上した。モータ25の逆回転により、よりセルフ開錠の可能性が高まり、さらなる使い勝手の向上に貢献する。
次に、本実施形態の変形例(以下、適宜「本変形例」という)について説明する。本変形例の電子ラッチ錠とこれまで説明した本実施形態の電子ラッチ錠との間の機械的構造の違いは、一部を除きほとんどない。主として違うのは、制御部分である。よって、重複を避けるため以下の説明では、この一部の機械的構造と制御部分を中心に行う。機械的構造において共通する部分については、図20以下において本実施形態の説明で使用した部材番号等をそのまま用いるにとどめ、その部分についての説明は本実施形態のそれらにゆだね、可能な範囲で省略する。また、必要に応じて本実施形態で示した図面を引用する。
図20に示すように、本変形例に係るカム部材57は、カム本体57aとカム傾斜路57d、さらに、貫通孔であるピン孔57hを備えている。図9をも参照しながら説明する。本変形例に係るカム部材57の外観構成と、カム機能については、カム部材27のそれらと同じであるから、それらの説明は省略する。本変形例のカム部材57が本実施形態のカム部材27と違う点は、前者の磁石片の数が2個であるのに対し、後者の磁石片の数が1個である点のみである。
カム部材57にはロック部材5が開錠位置にあることを検知させるための磁石片57m1(図9の27mに該当)が1個設けられているところ、カム部材57には磁石片57m1と補助磁石片57m2の2個設けられている。磁石片57m1は磁石片27mとほぼ同じ位置となるカム傾斜路57dの外側に設けられ、後述するホールセンサ59c1にロック部材5(図21)が開錠位置に存在もしくは近接することを検知させる機能については本実施形態の磁石片27mのそれと異ならない。図20に示すように磁石片57m1は楕円形であり、図9に示す磁石片27mは四角形であるが、形状の違いは作用的に差異を生じさせない。後述する補助磁石片57m2の形状についても同じである。
補助磁石片57m2は、カム傾斜路57dの外周の、磁石片57m1と周方向に並び終点57fのモータ25寄りに設けられている。もっとも、磁石片57m1とともに補助磁石片57m2を設ける位置は、後述するホールセンサ59c1と補助ホールセンサ59c2との相対関係に左右されるものであるから、上記位置以外の位置に配置することを妨げない。補助磁石片57m2は、磁石片57m1と構造的に同じである。補助磁石片57m2は、ロック部材5が施錠位置と異なる所定の待機位置、すなわち、開錠位置を含む施錠不能位置にある、若しくは近接していることを後述する補助ホールセンサ59c2に検出させるためのものである。
図21を参照する。図21に示す駆動制御部30aは、先のモータ制御部29(図16)と一部を除き基本構造と作用効果は同じである。異なるのは、駆動監視部30bには、磁石片57m1に対応するホールセンサ59c1とは別に、補助磁石片57m2に対応する補助ホールセンサ59c2が外付けされている点である。ホールセンサ59c1及び補助ホールセンサ59c2は、基板本体29aのカム部材57側において、カム部材57の磁石片57m1及び補助磁石片57m2のそれぞれの磁力を効率よく検出できる位置に配されている。
図20乃至22を参照する。開錠位置にあるロック部材5は、ロックスプリング9の時計回り方向の付勢により、錠止め凹部3hを開放している(図15(a)に示す状態と同じ状態)。ここで、開放状態にある、たとえばコインロッカーの扉(図示を省略)が人の手(外力)により閉鎖方向に揺動させられる。これに伴い扉に設けられている被ロック部材Rが錠止め凹部3h内に侵入してロック部材5を押圧すると、この押圧力を受けたロック部材5は、ロックスプリング9(図5)の付勢力に逆らいながら反時計回り方向に揺動する。本実施形態の作用と作用を奏するため詳細を省略するが、最終的にロック部材5は施錠位置に到達し、フック部5bが錠止め凹部3hの中に被ロック部材Rを抱き込んだ状態で閉鎖し、それ以上の揺動が制限される(図10)。
これまで説明したように本変形例では、磁石片57m1とホールセンサ59c1がペアになり、補助磁石片57m2と補助ホールセンサ59c2が他のペアになっている(図21)。この場合、磁石片57m1の両極性のうち、何れの極性がホールセンサ59c1と検出可能に対向するものであっても構わない。すなわち、ホールセンサ59c2に対向する磁石片57m1の極性はN極であってもS極であってもよい。この点は、補助磁石片57m2と補助ホールセンサ59c2のペアについても同じである。
3 ケーシング
3a 蓋体
3b 蓋ネジ
3h 錠止め凹部
3j 開口
3k 開口
3m 開口
5 ロック部材
5a カム本体
5b 鍵止めフック
5c ローラー当接面
5d 係合凹部
5e 案内ピン
5h 軸孔
7 ロック軸
9 ロックスプリング
11 トリガー
11a トリガー本体
11b 側方アーム
11c 従動アーム
11d レバー当接面
11e 押圧凹部
11f スイッチアーム
11g 解除アーム
11h 軸孔
11p ピン孔
13 トリガー軸
15 トリガースプリング
17 回転ローラー
17a ローラー軸
19 解除レバー
19a 解除アーム
19b 押圧アーム
19h 軸孔
21 レバー軸
23 レバースプリング
25 モータ
25a モータ軸
27,57カム部材
27a カム本体
27b モータ軸孔
27c ピン孔
27d 傾斜カム路
27h ピン孔
27m 磁石片
27p カム固定ピン
29 モータ制御部
29a 基板本体
29b ワンチップマイコン
29c ホールセンサ(位置センサ)
29d 接続端子
29e 出力端子
30a 駆動制御部
30b 駆動監視部
30c 電圧監視部
31 スイッチユニット
31a スイッチ(マイクロスイッチ)
31b アクチュエーター
33 外部管理端子
35 電力供給源
37 告知装置
57m1 磁石片
57m2 補助磁石片
Db 初期電力供給のデューティー比
Df 追加電力供給のデューティー比
E 供給電圧
Eg 限界電圧
Ej 準限界電圧
R 被ロック部材
Se エラー信号
Sk 開錠信号
Sn 予告信号
Claims (8)
- ケーシングと、
当該ケーシング内に配された可逆モータと、
当該可逆モータのモータ軸に一体回転するように固定されたカム部材と、
当該カム部材に直接的もしくは間接的に従動して開錠位置と施錠位置の間で揺動するロック部材と、
当該ロック部材が少なくとも開錠位置にあることを検知する少なくとも1個の位置センサと、
当該ケーシングの外部又は内部に配された、当該可逆モータを駆動させるための電力を供給する電力供給源と、
当該位置センサの検知結果を通じて、当該可逆モータに対する電力供給を制御する駆動制御部と、
外部から開錠信号を受信するための接続端子と、
を有する電子ラッチ錠であって、
当該駆動制御部は、外力により当該施錠位置に揺動させられていた当該ロック部材を、当該接続端子に開錠信号が入力されたことを契機に当該電力供給源に所定期間の電力供給(以下、「初期電力供給」という。)をさせて揺動させようとしたが当該位置センサが当該ロック部材の当該開錠位置到達を所定期間内に検知しない場合に、当該電力供給源に少なくとも1回追加的に所定期間の電力供給(以下、「追加電力供給」という。)をさせるように構成されてなる、
ことを特徴とする電子ラッチ錠。 - 前記駆動制御部は、
前記初期電力供給と前記追加電力供給の間、もしくは前記追加電力供給の後、前記初期電力供給及び前記追加電力供給における回転方向とは逆方向に前記可逆モータを回転させるための所定期間の電力供給(以下、「逆回転電力供給」という。)を、かつ、
当該逆回転電力供給の所定期間終了後に、前記初期電力供給及び前記追加電力供給における回転方向と同方向に当該可逆モータを回転させるための所定期間の電力供給(以下、「再回転電力供給」という。)を、
前記電力供給源にさせるように、構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の電子ラッチ錠。 - 前記駆動制御部は、
前記可逆モータをPWM(Pulse Width Modulation)制御するように、かつ、
前記追加電力供給のデューティー比Dfを前記初期電力供給のデューティー比Dbより大きく(Df>Db)なるように、構成されてなる、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子ラッチ錠。 - 前記駆動制御部が前記追加電力供給を指示するも前記位置センサが前記ロック部材の前記開錠位置到達を検知しない場合に、エラー信号を生成するための駆動監視部と、
当該エラー信号を前記ケーシング外へ出力するためのエラー信号出力端子と、がさらに設けられてなる、
ことを特徴とする請求項1記載の電子ラッチ錠。 - 前記電力供給源から供給される電力の供給電圧Eを監視する電圧監視部が設けられ、
当該供給電圧Eが前記可逆モータを駆動不可となる所定の限界電圧Eg未満(E<Eg)まで低下したことを当該電圧監視部が検知した場合、前記駆動監視部が前記エラー信号を生成するように構成されてなる、
ことを特徴とする請求項4記載の電子ラッチ錠。 - 前記電力供給源は、電池により構成され、
前記駆動監視部は、前記エラー信号を生成する前に予告エラー信号を生成するように構成され、
当該予告エラー信号は前記供給電圧Eが前記限界電圧Egより僅かに高電圧である所定の準限界電圧Ej未満になった(Eg≦E<Ej)ことを前記電圧監視部が検知した際に生成されるように構成されてなる、
ことを特徴とする請求項5記載の電子ラッチ錠。 - 前記少なくとも1個の位置センサは、前記駆動制御部に電気的に接続されたホールセンサにより構成され、
前記カム部材には、当該ホールセンサに検出させるための少なくとも1個の磁石片が設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子ラッチ錠。 - 前記駆動制御部には、前記ホールセンサとは別の補助ホールセンサが電気的に接続され、
当該カム部材には、前記磁石片とは別に、当該補助ホールセンサに検出させるための少なくとも1個の補助磁石片が設けられ、
前記駆動制御部は、前記駆動監視部がエラー信号を出力していないことを前提に、外力により前記施錠位置に揺動させられていた(すなわち、施錠状態にある)前記ロック部材を、当該接続端子に開錠信号が入力されたことを契機に揺動させた後、前記ホールセンサによる前記磁石片の近接検出の結果に基づき当該ロック部材の揺動を当該開錠位置で停止させるように、前記可逆モータを通電制御するように構成され、かつ、
前記駆動監視部がエラー信号を出力しているときは、外力により前記施錠位置に揺動させられようとした前記ロック部材を、前記施錠位置に留まらせずに揺動させた後、当該補助ホールセンサによる当該補助磁石片の近接検出の結果に基づき前記施錠位置以外の任意の待機位置で停止させることで施錠不能となるように、前記可逆モータを通電制御するように構成されている、
ことを特徴とする請求項7記載の電子ラッチ錠。
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