以下では、図面を参照しながら本開示に係るアイウエア用紫外線照射器の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いており、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
本開示において、「アイウエア」は、装着者の目を覆うように装着される器具を示している。「アイウエア」は、近視、遠視又は乱視等の目の屈折異常を補正する眼鏡、目の周辺を装飾するサングラス、並びに目を保護するゴーグル等を含んでいる。本実施形態において、アイウエアには紫外線が照射される。「紫外線」は、波長が10nm以上かつ420nm以下の光を示している。「紫外線」の波長帯域の下限は、100nm、150nm、200nm、250nm又は300nmであってもよい。また、「紫外線」の波長帯域の上限は、400nm、380nm又は350nmであってもよい。「紫外線」の波長帯域は、可視光の波長帯域の一部を含んでいてもよい。アイウエアに紫外線を照射する目的としては、種々の目的が挙げられる。アイウエアに紫外線を照射する目的は、一例として殺菌だが、例えば防曇であってもよく、特に限定されない。
アイウエアは、アイウエアが装着者に装着されたときに当該装着者の前方を向くフロントを有する。フロントは、アイウエアを装着した装着者の前方に位置するアイウエアの部分を示している。フロントは、例えば、一対のレンズと、一対のレンズのそれぞれを囲む一対のリムと、一対のリムを互いに連結するブリッジとを含む部分である。本開示において、紫外線は、フロントが延在しているフロント延在面に交差する方向から照射される。フロント延在面とは、フロントに沿って延在する仮想の面を示している。フロント延在面は、例えば、一対のレンズ、一対のリム、及びブリッジに沿って延在する仮想の面を示している。
アイウエアは載置部に載置される。本開示において、「載置部」は、アイウエア用紫外線照射器を使用するときに、アイウエアが載置されている部分又は場所を示している。「載置部」は、例えば、床、テーブル、机、又は棚等、アイウエアが載せられるあらゆる部分を含む。「載置部」は、平面であってもよいし、少なくとも一部に凹凸を有する部分であってもよい。
図1は、実施形態に係るアイウエア用紫外線照射器1を示す平面図である。図2は、アイウエア用紫外線照射器1を上方から見た斜視図である。図3は、アイウエア用紫外線照射器1を下方から見た斜視図である。図1及び図2に示されるように、アイウエア用紫外線照射器1は、載置部Sに対して別体とされており、載置部Sに載置された状態で用いられる。本実施形態では、載置部Sが略水平に延在しており、載置部Sの上にアイウエア用紫外線照射器1が載せられる例について説明する。
アイウエア用紫外線照射器1は、筐体2を備える。筐体2は、一例として、プラスチック製である。この場合、筐体2の可搬性の向上に寄与する。しかしながら、筐体2の材料は、金属等、プラスチック以外のものであってもよく特に限定されない。筐体2は、載置部Sとは別体である。筐体2は、カバー部3と電源部4とを有する。以下では、図1~図3を参照して、本実施形態に係るアイウエア用紫外線照射器1の筐体2の構成について説明する。
筐体2は、例えば、角が丸められた略六面体状を呈する。載置部Sは、一例として、第一方向D1、及び第一方向D1に交差する第二方向D2に延在する平面である。第一方向D1及び第二方向D2は、例えば、互いに直交している。本実施形態において、第一方向D1は筐体2の長手方向であり、第二方向D2は筐体2の短手方向である。筐体2は、第一方向D1及び第二方向D2の双方に直交する第三方向D3に沿って載置部Sに対向する下面2Aを有する。本実施形態において、第三方向D3は、載置部Sに対して交差(一例として直交)する方向である。本実施形態では、載置部Sから見て筐体2が設けられる方向を「上」、「上側」又は「上方」とし、その反対方向を「下」、「下側」又は「下方」として説明する。しかしながら、これらの方向は、説明の便宜のためのものであって、アイウエア用紫外線照射器1が配置される方向等を限定するものではない。
筐体2は、下面2Aとは反対側を向く上面2B,2Cを有する。筐体2は、第二方向D2と直交する平面に沿って延在する側面2Dと、側面2Dとは反対側を向く側面2Fを有する。筐体2は、互いに対向する一対の側面2Eを有する。各側面2Eは、例えば、第一方向D1に直交する平面に沿って延在している。下面2Aと、上面2B,2Cとは、側面2D,2E,2Fを介して互いに連結されている。本実施形態では、第二方向D2に沿った方向として、側面2Dが位置する側を手前、側面2Fが位置する側を奥と称することがある。しかしながら、これらの方向は、説明の便宜のためのものであって、筐体2が配置される方向等を限定するものではない。一例として、電源部4は、カバー部3よりも手前側に位置する。
平面視において(上方から見た場合において)、筐体2は矩形状を呈する。平面視において、筐体2は、第一方向D1に沿って延在する長辺21,22と、第二方向D2に沿って延在する一対の短辺23とを有する。下面2Aは、電源部4の下面4Aと、カバー部3の下面31Aと、下面4A及び下面31Aの間に位置すると共に第一方向D1に沿って延在する凹部6とを含む。一例として、下面4A、凹部6及び下面31Aは、この順で手前側から奥側に向かって第二方向D2に沿って並んでいる。
下面4A及び下面31Aは、例えば、矩形状を呈する。下面4Aは、第一方向D1に沿って延在する長辺21,61と、第二方向D2に沿って延在する一対の短辺23Aとを有する。下面31Aは、第一方向D1に沿って延在する長辺22,62と、第二方向D2に沿って延在する一対の短辺23Bとを有する。凹部6は、下面4A,31Aに対して窪んでいる。例えば、凹部6は、底面6Aと、底面6Aから下面4A,31Aのそれぞれまで延在する一対の内側面6Bとを有する。長辺61は、下面4Aと一方の内側面6Bとを互いに連結する境界線である。長辺62は、下面31Aと他方の内側面6Bとを互いに連結する境界線である。凹部6は、例えば、筐体2の第一方向D1の一端から他端まで延在している。
上面2B及び側面2Dは、電源部4を構成する面に相当する。一例として、上面2Bは、矩形状を呈する。上面2Bは、例えば、第一方向D1に沿って延在する長辺24,25と、第二方向D2に沿って延在する一対の短辺26とを有する。本実施形態では、上面2Bは、第三方向D3と交差(一例として直交)する平面に沿って延在している。例えば、上面2Bは、載置部Sに対して平行に延在している。
側面2Dは、筐体2の手前側に位置する。一例として、側面2Dは矩形状を呈する。側面2Dは、下面2Aと上面2Bとを互いに連結する。一例として、側面2Dは、下面2A及び上面2Bのそれぞれに対して直交している。側面2Dは、載置部Sから立ち上がる面に相当する。例えば、側面2Dは、載置部Sに対して垂直に延在している。
上面2C及び側面2Fは、カバー部3を構成する面に相当する。上面2Cと側面2Fとの境界部分は、載置部Sから最も離れた位置に設けられる筐体2の頂点となりうる。
上面2Cは、電源部4の上面2Bに対して斜めに(上面2Bから斜め上方に延びるように)延在している。一例として、上面2Cは矩形状を呈する。上面2Cは、第一方向D1に沿って延在する長辺25,27と、載置部Sに対して斜めに延在する一対の短辺28とを有する。上面2Cは、例えば、下面31Aの上方に位置する。長辺27は、長辺25よりも下面31Aから離間した位置、すなわち、長辺25よりも上方に設けられる。長辺25は、上面2Bと上面2Cとを互いに連結する境界線である。例えば、上面2Cは、上面2Bとの境界線である長辺25から長辺27に向かって奥側かつ斜め上方に延在している。
側面2Fは、筐体2の奥側に位置する。側面2Fは、長辺27から長辺22まで延在している。側面2Fは、下面2Aと上面2Cとを互いに連結する。本実施形態では、第一方向D1に沿って筐体2を見た場合において、側面2Fと下面2Aとがなす角度が90度より小さい。第一方向D1から見て、側面2Fは、第三方向D3に対して傾斜している。長辺27は、側面2Fと上面2Cとを互いに連結する境界線である。長辺22は、側面2Fと下面2Aとを互いに連結する境界線である。側面2Fは、下面2Aを構成する長辺22から上面2Cを構成する長辺27に向かって、手前側かつ斜め上方に延在する。
一対の側面2Eのそれぞれは、下面2Aと上面2B,2Cとを互いに連結している。一対の短辺23は、下面2Aと各側面2Eとを互いに連結する境界線である。短辺26は、上面2Bと各側面2Eとを互いに連結する境界線である。短辺28は、上面2Cと各側面2Eとを互いに連結する境界線である。一例として、各側面2Eは、下面2A及び上面2B,2Cに対して直交している。例えば、一対の側面2Eは、載置部Sに対して垂直に延在する。
本実施形態に係る筐体2は、例えば、載置部Sに載せられたときに下方(載置部S側)に向けられる下部20Aと、上方(載置部Sとは反対側)に向けられる上部20Bとを有する。筐体2では、例えば、上部20Bと下部20Aとが互いに分割可能とされている。
筐体2は、一例として、側面2D,2F,2Eのそれぞれに形成されている分割線2G,2H,2J,2Kを介して、下部20Aと上部20Bとに分割されうる。例えば、筐体2は、互いに別体とされた下部20Aと上部20Bとがネジ止めによって互いに接合されていてもよい。また、筐体2は、下部20Aと上部20Bとが互いに接着されて構成されていてもよいし、下部20Aと上部20Bとが互いに嵌合されて構成されていてもよい。このように、下部20Aと上部20Bとの接合手段については特に限定されない。更に、筐体2は一体で構成されていてもよく、筐体2の部品の数も特に限定されない。
例えば、分割線2Gは、側面2Dに配置されており、筐体2の第一方向D1の一端から他端まで延在している。一例として、分割線2Gは、第一方向D1に沿って延在している。例えば、一対の分割線2Jが一対の側面2Eに配置されており、各分割線2Jは分割線2Gの両端のそれぞれから奥側に向かって延在している。一例として、一対の分割線2Jは、第二方向D2に沿って延在している。
例えば、分割線2Hは、筐体2の奥側に位置する側面2Fに配置されており、筐体2の第一方向D1の一端から他端まで延在している。一例として、分割線2Hは、第一方向D1に沿って延在している。例えば、一対の分割線2Kが一対の側面2Eに配置されており、各分割線2Kは分割線2Hの両端のそれぞれから手前側に向かって延在している。一例として、一対の分割線2Kは、上面2Cに沿って延在している。側面2Eにおいて、各分割線2Jの端部は各分割線2Kの端部と連続している。
前述したように、筐体2は、カバー部3と電源部4とを有する。平面視において、電源部4は、カバー部3と隣接している。電源部4とカバー部3とは、第二方向D2に沿って互いに隣接している。一例として、電源部4は直方体状を呈する。例えば、カバー部3は、電源部4から斜め上方に延びる上面2Cと、上面2Cの上端から斜め下方に延びる側面2Fとを含むと共に第一方向D1に延在する三角柱状を呈する。電源部4は、電源41を含む部分である。本実施形態において、電源41は、乾電池であってもよいし、充電可能なバッテリであってもよい。電源41は、家庭用電源を変換するコンバータであってもよい。
電源部4は、スイッチ5と、報知部51とを有する。スイッチ5及び報知部51は、例えば、上面2Bに位置する。載置部Sに筐体2が載置された状態においてスイッチ5及び報知部51は筐体2の表面に露出している。図4は、アイウエア用紫外線照射器1のスイッチ5、電源41、制御部52、照射素子7及び報知部51を有する回路基板8の構成を示すブロック図である。照射素子7は、アイウエアに紫外線を照射する素子である。照射素子7は、例えば、紫外線LED(Light Emitting Diode)である。照射素子7については後に詳述する。
回路基板8は、例えば、照射素子7による紫外線の照射を制御する制御部52を含む。一例として、回路基板8は筐体2にネジによって固定されている。回路基板8は、一枚の基板であってもよいし、互いに電気的に接続されている複数の基板を含んでいてもよい。一例として、回路基板8は、制御基板(不図示)と照射基板(不図示)とから構成されていてもよい。例えば、当該制御基板は、スイッチ5、報知部51、制御部52及び電源41を含む。例えば、当該照射基板は、カバー部3に配置されており、一対の照射素子7を含む。
照射素子7、スイッチ5及び電源41のそれぞれは制御部52を介して互いに電気的に接続されている。電源41は、照射素子7に電力を供給する。制御部52は照射素子7からの紫外線の照射を制御する。照射素子7によってアイウエアEに照射される紫外線の強度は、例えば、一定であり、実験又はシミュレーション等で予め定められてもよい。また、紫外線の強度は、可変であってもよく、紫外線の強度を調整可能な調整手段が設けられていてもよいし、制御部52が自動で紫外線の強度を制御してもよい。制御部52は、例えば、スイッチ5が操作された後に、一定時間(一例として、10秒以上且つ10分以下)が経過するまで照射素子7に紫外線を照射させて当該一定時間が経過した後に紫外線の照射を停止してもよい。
照射素子7が紫外線を照射する時間は、前述したように一定であってもよいし、紫外線の強度と同様、実験又はシミュレーション等で予め定められてもよい。また、紫外線を照射する時間は、可変であってもよく、紫外線の照射時間(点灯時間)を調整可能な調整手段が設けられていてもよいし、制御部52が自動で紫外線の照射時間を制御してもよい。
報知部51は、例えば、制御部52に接続されている。報知部51は、制御部52による制御を受けてアイウエア用紫外線照射器1の使用者に照射素子7が紫外線を照射しているか否かを報知する。報知部51は、例えば、照射素子7が紫外線を照射しているときに点灯するランプ(一例としてLED)である。更に、電源41が乾電池又は充電可能なバッテリである場合、アイウエア用紫外線照射器1は、報知部51と同様に、電源41の残量を報知する残量報知手段を備えていてもよい。
図5は、第二方向D2及び第三方向D3の双方に延在する平面に沿ってアイウエア用紫外線照射器1を切断して示す部分断面図である。図6は、図5とは異なる態様で用いられるアイウエア用紫外線照射器1の部分断面図である。以下では、図5及び図6を参照して、アイウエア用紫外線照射器1の構成、及び、アイウエア用紫外線照射器1とアイウエアEとの位置関係について説明する。
図5に示されるように、アイウエア用紫外線照射器1は、載置部Sに載置されたアイウエアEを覆う。アイウエアEは、フレームE1の一部と、フレームE1に固定される一対のレンズE2とを含むフロントE3を備える。フレームE1は、フロントE3の両端のそれぞれに設けられる一対の蝶番E4と、各蝶番E4からフロントE3に交差する方向に延び出す一対のテンプルE5とを備える。フロントE3は、レンズE2を囲む一対のリム(不図示)と、一対のリムを互いに連結するブリッジ(不図示)と、ブリッジに取り付けられた一対のパッド(不図示)とを有する。
アイウエアEは、例えば、一対のテンプルE5が畳まれた状態で載置部Sに載置される。一例として、一対の蝶番E4が閉まる動作をすることで、一対のテンプルE5は、一対のレンズE2と隣り合うように畳まれる。この場合、各テンプルE5は、各レンズE2に第三方向D3に沿って対向する。例えば、アイウエアEは、一対の蝶番E4及び畳まれた一対のテンプルE5が載置部Sに接するように載置される。フロントE3は、一対の蝶番E4及び畳まれた一対のテンプルE5の上方に位置する。アイウエアEは、フロントE3が上方(例えば載置部Sに対して斜め上方)を向くように載置されている。
図5とは異なる例として、アイウエアEは、テンプルE5が折り畳まれない状態で載置部Sに載置されてもよい。このように、載置部SへのアイウエアEの載置の態様については特に限定されない。
フロントE3は、フロント延在面FSに沿って延在している。フロント延在面FSは、一対のレンズE2と、フレームE1の少なくとも一部を含む面である。フロント延在面FSは、載置部SにアイウエアEが載置されたときに、載置されたアイウエアEのフロントE3に沿って延在する仮想の面(平面又は曲面)である。アイウエアEは、一例として、フロント延在面FSが第一方向D1に沿って延在するように載置されている。フロント延在面FSは、載置部Sに対して傾斜していてもよい。一例として、フロント延在面FSは、手前側から奥側に向かうにつれて斜め上方に(載置部Sとの距離が離間するように)傾斜している。
フロント延在面FSと載置部Sとがなす角度は、例えば、20度以上かつ75度以下である。フロント延在面FSと載置部Sとがなす角度は、30度以上、40度以上、又は45度以上であってもよい。また、フロント延在面FSと載置部Sとがなす角度は、70度以下、60度以下、又は50度以下であってもよい。一例として、フロント延在面FSと載置部Sとがなす角度は35度である。なお、フロント延在面FSは、載置部Sに対して傾斜していなくてもよい。フロント延在面FSは、載置部Sと平行であってもよいし、載置部Sと直交していてもよい。載置部Sに対するフロント延在面FSの角度は、0度以上かつ90度以下であってもよく、適宜変更可能である。
以上、例示的なアイウエアEの構成について説明した。しかしながら、アイウエアEの構成は、前述した例に限定されない。更に、アイウエア用紫外線照射器1は、アイウエアE以外の種々のアイウエアを覆うことが可能である。
カバー部3は、アイウエアEを覆う部分に相当する。本実施形態では、カバー部3は、アイウエア側を向く内面3A,3B,3C,3Dを有する。例えば、内面3Aは、載置部Sに対して斜めに延在する面であり、アイウエアEのフロントE3に対向する。内面3Aは、フロント延在面FSに沿って延在しており、一例として、フロント延在面FSに対して平行な方向に沿って延在する。内面3Bは奥側を向いており、内面3Cは手前側を向いている。一対の内面3Dは、第一方向D1において互いに対向している。内面3Bと内面3Cとは、各内面3Dを介して互いに連結されている。内面3A,3B,3C,3Dは、例えば、載置部Sと共に六面体状を呈する内部空間を画成する。
内面3Aは、上面2Cの裏側に位置している。一例として、内面3Aは、矩形状を呈する。内面3Aは、上面2Cに沿って延在している。内面3Aは、第一方向D1に沿って延在する長辺32,33と、長辺32から長辺33まで延びる一対の短辺34(図3参照)とを有する。長辺33は、長辺32よりも下面31Aから離間した位置、すなわち、長辺32よりも上方に設けられる。長辺33は、内面3Aと内面3Cとを互いに連結する境界線である。長辺32は、内面3Aと内面3Bとを互いに連結する境界線である。
内面3Cは、側面2Fの裏側に位置している。一例として、内面3Cは、矩形状を呈する。内面3Cは、側面2Fに沿って延在している。例えば、内面3Cは、長辺33から下面31Aに向かって奥側かつ斜め下方に延在している。内面3Cは、載置部Sに対して傾斜している。
内面3Bは、内面3Cとは反対側に位置する。一例として、内面3Bは、矩形状を呈する。例えば、内面3Bは、載置部Sに対して垂直に延在する。一例として、内面3Bは第二方向D2に対して直交する平面に沿って延在している。
一対の内面3Dは、一対の側面2Eの裏側に位置する。各内面3Dは、各側面2Eに沿って延在している。一例として、一対の内面3Dは、第一方向D1に対して直交する平面に沿って延在している。
本実施形態では、内面3Aは、開口35を有する。開口35の内部には照射素子7が配置されている。例えば、内面3Aには一対の開口35が形成されており、各開口35に照射素子7が配置されている。照射素子7は、カバー部3に覆われたアイウエアEに対して紫外線Lを照射する。照射素子7は、フロント延在面FSと交差する方向から紫外線Lを照射する。照射素子7は、例えば、載置部Sに載置されたアイウエアEのレンズE2に対して対向する位置に設けられる。一例として、一対の照射素子7は、各レンズE2の正面に位置し、フロント延在面FSと交差(一例として直交)する方向からレンズE2に紫外線Lを照射する。
例えば、カバー部3のアイウエア側を向く内面3A,3B,3C,3Dは、紫外線を反射する反射材によって構成されている。当該反射材は、筐体2の素材よりも紫外線の反射率が高い素材によって構成されていてもよい。当該反射材は、例えば、紫外線を反射する鏡であってもよい。一例として、鏡は、ガラスに金属膜が蒸着されたガラス鏡であってもよく、金属を磨いた金属鏡であってもよい。また、当該反射材は、例えば、紫外線を乱反射するレフ板であってもよい。一例として、レフ板は、白色の素材であってもよく、金属色の素材であってもよい。このように、カバー部3の反射材の種類は適宜変更可能である。
一例として、奥側に位置する内面3Cが当該反射材によって構成されていてもよい。この場合、照射素子7から照射された紫外線Lのうち、アイウエアEに照射されず内面3Cに照射された紫外線Lを、内面3CからアイウエアEに反射させることが可能となる。しかしながら、紫外線Lを反射する反射材の位置、大きさ及び数は、特に限定されない。例えば、内面3A,3B,3C,3Dの全てが当該反射材によって構成されていてもよいし、内面3A,3B,3C,3Dの一部が当該反射材によって構成されていてもよい。
カバー部3は、載置部Sに対向する縁31を有する。縁31は、アイウエアEを覆うカバー部3の開口を画成する。縁31は、下面31Aを含んでいる部分である。縁31は、内面3C及び側面2Fを含む第一部分(図5では右側の部分)と、内面3B及び内側面6Bを含む第二部分(図5では左側の部分)とを有する。更に、当該第一部分及び当該第二部分を互いに連結すると共に、内面3D及び側面2Eを含む一対の第三部分を有する。
筐体2は、載置部Sに対して傾斜していると共にフロント延在面FSに沿う傾斜部9を有する。傾斜部9は、例えば、前述した上面2C及び内面3Aを含む部分である。照射素子7は、傾斜部9に配置されている。傾斜部9は、カバー部3の上側に位置する。傾斜部9は、手前側から奥側に向かうにつれて載置部Sとの距離が離間するように傾斜している。載置部Sに対する傾斜部9の傾斜角度は、例えば、20度以上かつ75度以下である。但し、載置部Sに対する傾斜部9の傾斜角度は、前述したフロント延在面FSと載置部Sとがなす角度と同様、適宜変更可能である。
図6に示されるように、カバー部3は、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEを覆ってもよい。一例として、アイウエアケースCは、直方体状を呈する。アイウエアケースCは、アイウエアEが収容される下ケースC1と、下ケースC1に収容されたアイウエアEを覆う上ケースC2とを備える。
下ケースC1は、上方に向けられる開口を有する。例えば、カバー部3の開口の幅(第二方向D2への長さ)は、下ケースC1の当該開口の幅より広い。これにより、下ケースC1の当該開口をカバー部3によって確実に塞ぐことができる。図6の例では、カバー部3は、上ケースC2に代えて下ケースC1を覆う部分として機能する。上ケースC2は、下ケースC1の開口を開閉する蓋として機能する。例えば、上ケースC2は、ヒンジ部C3を介して下ケースC1に対して開閉自在とされている。ヒンジ部C3は、アイウエアケースCの第二方向D2の奥側において第一方向D1に沿って延在している。アイウエア用紫外線照射器1が用いられるときには、上ケースC2が開放された状態で筐体2が下ケースC1に載置される。下ケースC1は、例えば、アイウエアEが載置される底部C4と、底部C4から上方に延びる側部C5とを有する箱状とされている。図6の例において、底部C4はアイウエアEが載置される載置部Sに相当する。
一例として、側部C5は、縁C8及び段部C11を有する。縁C8は、第二方向D2の手前側において側部C5の上端に位置すると共に第一方向D1に延在している。縁C8は、第二方向D2において互いに対向する一対の側面C9と、一対の側面C9を互いに連結する上面C10とを含んでいる。段部C11は、縁C8の下側において縁C8から奥側に突出している。段部C11は、第一方向D1に沿って延在している。上ケースC2は、例えば、下ケースC1と同様の箱状を呈し、下方に向けられる開口と、底部C6と、側部C7とを有する。
以上、例示的なアイウエアケースCの構成について説明した。しかしながら、アイウエアケースの構成は、前述した例に限定されない。更に、本実施形態に係るカバー部3は、アイウエアケースC以外の種々のアイウエアケースに収容されたアイウエアEを覆うことができる。
筐体2は、アイウエアケースCに対する位置決めを行う位置決め部を有する。本開示において「位置決め部」とは、アイウエアケースに対する筐体の位置を定める部分を示している。「位置決め部」は、例えば、アイウエアケースに嵌まる筐体の嵌合部、又はアイウエアケースに接触した状態でアイウエアケースに対する筐体の位置を定める接触部であってもよい。また、「位置決め部」は、アイウエアが載置された下ケースをカバー部が封止するように筐体の位置決めを行ってもよい。本実施形態において、当該位置決め部は凹部6である。一例として、当該位置決め部は、凹部6、縁31及び側面2Fを含んでもよい。
凹部6は、縁C8に引っ掛かることで、アイウエアケースCに対する筐体2の位置決めを行う。凹部6に縁C8が挿入された状態でアイウエアケースCに対する筐体2の引っ掛かりが実現される。更に、縁31が側面C9に突き当たることにより、アイウエアケースCからの筐体2の抜けが抑制される。
側面2Fは、開放されたアイウエアケースCに対する筐体2の位置決めを行う部分である。側面2Fは、開放されたアイウエアケースCの上ケースC2の底部C6に接触することにより、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEに対する筐体2の位置決めを行う。前述したように、例えば、側面2Fと下面2Aとがなす角度は90度より小さい。従って、上ケースC2が閉じられると、側面2Fの一部に上ケースC2の一部が接触する。本実施形態では、側面2Fにおける長辺27の近傍に上ケースC2の底部C6が接触する。
次に、本実施形態に係るアイウエア用紫外線照射器1から得られる作用効果について詳細に説明する。本実施形態に係るアイウエア用紫外線照射器1の筐体2は、載置部Sに載置されているアイウエアEを覆うカバー部3を有する。筐体2は、アイウエアEが載置されている載置部Sとは別体である。アイウエア用紫外線照射器1は、アイウエアケースCに収容されたアイウエアE、及びアイウエアケースCに収容されていないアイウエアEのいずれに対しても紫外線Lを照射できる。従って、アイウエアケースCにアイウエアEを出し入れしなくてもカバー部3を被せるだけでアイウエアEを覆うことができるため、アイウエア用紫外線照射器1を手軽に使用することができる。
前述したように、筐体2はアイウエアEが載置される載置部Sとは別体とされており、アイウエアEが載置される場所は、アイウエアケースC等のケースに限定されず、ケースが無い状態でも使用可能である。すなわち、載置部Sがどこであるかにかかわらずカバー部3でアイウエアEを覆うことが可能である。従って、ケースへのアイウエアEの出し入れが不要であると共に、アイウエアEが載置されるケースそのものも不要となる。よって、載置部SにアイウエアEを載置してカバー部3でアイウエアEを覆って紫外線Lを照射できるので、アイウエアEに速やかに紫外線Lを照射でき、使用性が高いアイウエア用紫外線照射器1とすることができる。さらには、一般的なアイウエアケースに収容できない形状のアイウエア(ゴーグルタイプのもの等)であっても、カバー部3で覆うことができるアイウエアであれば、種類を選ばず紫外線Lを照射できる。本実施形態では、照射素子7は、載置部Sに載置されたアイウエアEのレンズE2に対向する位置に設けられる。従って、レンズE2により効果的に紫外線Lを照射させることができる。
例えば、アイウエアEの着脱が繰り返される店舗において、アイウエア用紫外線照射器1を速やかに使用することができる。例えば、来店客が裸眼の視力測定のために洗面所又は測定ブース等において装着しているアイウエアEを外し、外したアイウエアEにアイウエア用紫外線照射器1を被せることによってアイウエアEの殺菌等ができる。また、試着用アイウエアの陳列台にアイウエア用紫外線照射器1を設置しておけば、試着の前後で試着用アイウエアを手軽に殺菌等することができる。また、アイウエア用紫外線照射器1は、カバー部3でアイウエアEを覆った状態で紫外線Lを照射できるので、紫外線Lの漏洩を防止でき、安全性にも優れている。
前述したように、アイウエアEは、フロント延在面FSが載置部Sに対して傾斜する向きに載置されていてもよい。筐体2は、載置部Sに対して傾斜していると共にフロント延在面FSに沿う傾斜部9を有していてもよく、照射素子7は傾斜部9に配置されていてもよい。この場合、フロント延在面FSは載置部Sに対して傾斜しており、傾斜部9も載置部Sに対して傾斜しているため、アイウエア用紫外線照射器1の使用者は、傾斜部9の向き及びフロント延在面FSの向きを視認することにより、傾斜部9の向きをフロント延在面FSの向きに合わせればよいことを直感的に把握できる。本実施形態では、載置されたアイウエアEの第二方向D2への向きに対する傾斜部9の第二方向D2への向きを直感的に把握できる。従って、使用者は、フロント延在面FSに傾斜部9を沿わせるようにアイウエアEにカバー部3を被せることができるので、アイウエア用紫外線照射器1の使用性をより向上させることができる。
前述したように、筐体2は、照射素子7に電力を供給する電源部4を有しており、電源部4は、カバー部3と隣接していてもよい。電源部4とカバー部3とが互いに隣接している構成を採用することにより、載置部Sの上方から見たときにおける電源部4の位置をカバー部3の位置からずらすことが可能となる。従って、カバー部の上に電源部が配置される構成(上方から見たときにおける電源部の位置とカバー部の位置とが重なる構成)と比較して、筐体2の重心を低くできるので、筐体2の姿勢を安定させることができる。
前述したように、カバー部3のアイウエアE側を向く内面の少なくとも一部が紫外線Lを反射する反射材によって構成されていてもよい。例えば、内面3A、内面3B、内面3C及び内面3Dの少なくともいずれかが反射材によって構成されていてもよい。この場合、照射素子7から照射された紫外線Lが反射材によって反射されるため、照射素子7から直接アイウエアEに紫外線Lが照射されるだけでなく、当該反射材からもアイウエアEに紫外線Lが照射されうる。従って、アイウエアEに対する紫外線Lの照射効率を向上させることができる。
前述したように、筐体2は、照射素子7を点灯させるスイッチ5を有しており、スイッチ5は、上方(載置部Sの反対側)から見て、筐体2の表面の露出する位置に配置されていてもよい。一例として、本実施形態では、筐体2の上面2Bにスイッチ5が配置されている。この場合、載置部Sに載置されたアイウエアEがカバー部3によって覆われたときにスイッチ5が露出された状態となる。よって、スイッチ5はカバー部3がアイウエアEを覆う状態において使用者から見える位置に配置されるため、紫外線Lを照射する操作の操作性を向上させることができる。本実施形態では、載置部Sに筐体2が載置された状態においてスイッチ5及び報知部51の双方が露出している。これにより、アイウエア用紫外線照射器1の使用者は、報知部51を視認できると共にスイッチ5の操作を容易に行える。
前述したように、カバー部3は、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEを覆ってもよく、筐体2は、アイウエアケースCに対する位置決めを行う位置決め部を有していてもよい。この場合、アイウエアケースCに対するアイウエア用紫外線照射器1の位置決めが位置決め部により行われるため、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEがカバー部3に覆われるようにアイウエアEに対するアイウエア用紫外線照射器1の位置が定められる。よって、アイウエアEに対するカバー部3の位置決めがなされた状態でアイウエアEに紫外線Lを照射できるので、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEに対しても、紫外線Lがカバー部3から漏れることなくアイウエアEに適切に紫外線を照射することができる。
前述したように、電源部4は、照射素子7が紫外線Lを照射しているか否かを報知する報知部51を有していてもよい。照射素子7が紫外線Lを照射していることを報知部51が報知することにより、アイウエア用紫外線照射器1の使用者はカバー部3の内部で照射素子7が点灯していることを把握できる。そして、報知部51により、紫外線Lを照射しているときに誤って使用者がアイウエア用紫外線照射器1を持ち上げることを防止できる。更に、報知部51により、使用者は、カバー部3がアイウエアEを覆った状態では直接把握できない照射素子7の照射状態(紫外線Lを照射しているかどうか)、電池切れが生じていないか、及び照射素子7が紫外線Lを照射しない不具合が生じていないか等を把握できる。
以上、本開示に係るアイウエア用紫外線照射器の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、アイウエア用紫外線照射器の各部の構成、機能、形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図7は、変形例に係るアイウエア用紫外線照射器1Aを示す部分断面図である。以下では、アイウエア用紫外線照射器の種々の変形例について説明する。後述する各変形例に係るアイウエア用紫外線照射器の一部の構成は、前述したアイウエア用紫外線照射器1の一部の構成と同一である。以下では、アイウエア用紫外線照射器1の構成と重複する説明を同一の符号を付して適宜省略する。変形例に係るアイウエア用紫外線照射器1Aは、縁31に固定されているクッション部10Aと、下面4Aに固定されているクッション部10Bとを備える。以下では、クッション部10A及びクッション部10Bを識別する必要が無い場合には、クッション部10A及びクッション部10Bをまとめてクッション部10と称することがある。
クッション部10Aは、縁31に沿って延在している。下方から見たときに、クッション部10Aは環状を呈する。例えば、クッション部10Aは、カバー部3の開口に固定されている。クッション部10Aは、例えば、縁31の下面と、内面3B,3C,3Dの一部に固定されている。このようにクッション部10Aは、内面3B,3C,3Dの一部に固定されていてもよい。この場合、クッション部10Aの一部がカバー部3に覆われたアイウエアEに対向する。一例として、クッション部10Bは、下面4Aに沿って延在している。例えば、第三方向D3に沿って見たときに、クッション部10Bの外形と下面4Aの外形とは互いに重なっている。
クッション部10は、例えば、筐体2よりも柔軟性が高い柔軟性材料によって構成されている。クッション部10は、例えば、スポンジ又はゴムによって構成されている。一例として、クッション部10は、ウレタンスポンジからなる。クッション部10は、例えば、接着剤によって固定されている。
以上、変形例に係るアイウエア用紫外線照射器1Aは、縁31に固定されているクッション部10Aを備える。更に、クッション部10Aは、カバー部3に覆われるアイウエアEに対向するように縁31に固定されていてもよい。縁31に固定されているクッション部10Aを備える構成では、載置部Sに載置されているアイウエアEをカバー部3で覆うときに、縁31とアイウエアEとの接触によるアイウエアEの損傷を防止できる。
また、筐体2の下面2A(例えば下面2Aの全体)にクッション部10が固定されていてもよい。この場合、載置部Sに載置されているアイウエアEをカバー部3で覆うときに、下面2Aと載置部Sとの間にクッション部10が挟まるため、載置部Sが完全に平坦でない場合でもカバー部3を安定させることができる。すなわち、図7に模式的に示されるように、凹凸を有する載置部Sに対しても、載置部Sに載せられたクッション部10が柔軟に変形することにより、筐体2を安定して配置することができる。
図8は、図7とは別の変形例に係るアイウエア用紫外線照射器1Bを示す部分断面図である。アイウエア用紫外線照射器1Bの筐体102は、直方体状を呈する。筐体102は、下面2Aとは反対側を向く上面102Bを有する。上面102Bは、例えば、第三方向D3に直交する平面に沿って延在している。筐体102は、第二方向D2と直交する平面に沿って延在する側面102Dと、側面102Dとは反対側を向く側面102Fを有する。側面102Dは、筐体102の手前側に位置する。側面102Fは、筐体102の奥側に位置する。筐体102は、第一方向D1において互いに対向する一対の側面102Eを有する。各側面102Eは、例えば、第一方向D1に直交する平面に沿って延在している。下面2Aと、上面102Bとは、側面102D,102E,102Fを介して互いに連結されている。
筐体102は、カバー部103と電源部104とを有する。平面視において、電源部104は、カバー部103と重なっている。電源部104とカバー部103とは、第三方向D3に沿って互いに隣接している。電源部104は、カバー部103の上方に位置する。
アイウエア用紫外線照射器1Bでは、スイッチ5及び報知部51は、例えば、上面102Bに位置する。一例として、スイッチ5及び報知部51は、上面102Bから突出している。
カバー部103は、手前側を向く内面103Cを有する。内面103Cは、側面102Fの裏側に位置している。内面103Cは、側面102Fに沿って延在している。例えば、内面103Cは、長辺33から下面31Aに向かって下方に延在している。一例として、内面103Cは、載置部Sに対して直交している。
上方から見たときにおける電源部104の位置とカバー部103の位置とが重なる構成は、上方から見てコンパクトであるため、限られた範囲の載置部Sにおいても、アイウエア用紫外線照射器1Bを使用できる。
図9は、図7及び図8とは別の変形例に係るアイウエア用紫外線照射器1Cを示す部分断面図である。アイウエア用紫外線照射器1Cの筐体102は、カバー部203を有する。カバー部203は、アイウエア側を向く内面203A,203B,203C,203Dを有する。例えば、内面203Aは、載置部Sに正対する面である。内面203Aは、一例として、第三方向D3に直交する平面に沿って延在している。内面203Bは奥側を向いており、内面203Cは手前側を向いている。内面203B,203Cは、一例として、第二方向D2に直交する平面に沿って延在している。内面203B及び内面203Cは、第二方向D2において互いに対向している。一対の内面203Dは、第一方向D1において互いに対向している。内面203Bと内面203Cとは、各内面203Dを介して互いに連結されている。内面203A,203B,203C,203Dは、例えば、載置部Sと共に直方体状を呈するカバー部203の内部空間を画成する。
内面203Aは、開口35Aを有する。例えば、内面203Aには、各レンズE2の位置に対応して第一方向D1に沿って並ぶ一対の開口35Aが形成されている。各開口35Aの内部には、照射素子7Aが配置されている。内面203Bは、開口35Bを有する。例えば、内面203Bには、各レンズE2の位置に対応して第一方向D1に沿って並ぶ一対の開口35Bが形成されている。各開口35Bの内部には、照射素子7Bが配置されている。照射素子7A,7Bは、フロント延在面FSと交差する方向から紫外線Lを照射する。照射素子7Aは、例えば、載置部Sに載置されたアイウエアEのレンズE2の上方に設けられる。照射素子7Bは、例えば、載置部Sに載置されたアイウエアEのレンズE2の手前側に設けられる。照射素子7A,7Bにより、フロント延在面FSと交差する二つの方向のそれぞれから各レンズE2に紫外線Lが照射される。
レンズE2から見て、照射素子7A,7Bが互いに異なる方向に位置する構成では、照射素子7A,7Bは、互いに異なる方向のそれぞれからレンズE2に紫外線Lを照射できる。
以上、アイウエア用紫外線照射器の種々の変形例について説明した。しかしながら、本開示に係るアイウエア用紫外線照射器は、前述した種々の変形例に限られず更に変形させることが可能である。例えば、前述した実施形態では、位置決め部として機能する凹部6を有する例について説明した。しかしながら、位置決め部の形状は、凹部6に限られず、例えば凸部であってもよく、適宜変更可能である。位置決め部の大きさ及び配置場所についても適宜変更可能である。更に、位置決め部が省略されてもよい。更に、前述の実施形態では、カバー部の内面の少なくともいずれかに反射材が設けられる例について説明した。しかしながら、カバー部の内面には当該反射材が設けられていなくてもよい。
また、アイウエア用紫外線照射器は、カバー部がアイウエアを覆っているか否か(カバー部の内部にアイウエアが存在するか否か)を検知するセンサを備えていてもよい。一例として、当該センサは、光電センサである。この場合、当該光電センサは、光を出射する出射部と、出射部からの光の出射によって反射する光を受光する受光部とを備え、受光部が受光する光の光量に応じてカバー部の内部にアイウエアが存在するか否かを検知する。
このように、カバー部の内部にアイウエアが存在するか否かをセンサが検知する場合、制御部は、カバー部の内部にアイウエアが存在することをセンサが検知したときに当該アイウエアに紫外線を照射できる。従って、無用な紫外線の照射を抑制して安全性を高めることができる。
前述の実施形態では、スイッチ5の操作に伴って照射素子7がアイウエアEに紫外線Lを照射する例について説明した。しかしながら、アイウエア用紫外線照射器では、カバー部がアイウエアを覆ったときに自動で照射素子がアイウエアに紫外線を照射してもよい。例えば、前述したセンサがカバー部の内部のアイウエアを検知したときに、自動的に紫外線が照射されてもよい。また、載置部から筐体が離間したときに自動的に紫外線の照射が停止されてもよいし、紫外線の照射開始時から一定時間経過後に自動的に紫外線の照射が停止されてもよい。
前述の実施形態では、スイッチ5が筐体2の上面2Bに設けられる例について説明した。しかしながら、アイウエア用紫外線照射器のスイッチの位置は、例えば、上面2C又は側面2D,2E,2F等であってもよく、適宜変更可能である。更に、前述したように紫外線の照射を自動で行う場合、スイッチを省略することも可能である。また、前述の実施形態では、略水平に延在する載置部Sの上にアイウエア用紫外線照射器1が載せられる例について説明した。しかしながら、載置部が延在する方向は、水平方向に対して斜めに延びる方向であってもよいし、鉛直方向であってもよく、特に限定されない。載置部に対するアイウエア用紫外線照射器の方向も特に限定されない。このように本開示に係るアイウエア用紫外線照射器は、種々の載置部に対して用いることが可能である。