JP7349258B2 - 内装用表面材 - Google Patents
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このような内装用表面材として本願出願人はこれまで、例えば、特開2014-214395号公報(特許文献1)に開示されているように、模様に対応する開口を繰り返し有するシリンダを用いて模様を捺染した内装用表面材を提案した。なお、特許文献1には、0.3mmの幅を有する線で構成された模様をプリントできたことが開示されている。
しかしながら、基材の主面上に繊細な模様のプリントを施すためには、プリント液の濃度や表面張力、基材へ付与するプリント液の量やプリント速度などを精密に制御する必要があった。さもなければ、付与したプリント液が基材の主面上で、意図せず広がったり滲むことで幅の広い線(以降、太線と称することがある)となり、繊細な模様を感じ取れるプリントを備える内装用表面材を提供できないという問題が発生した。特にこの問題は、空隙を有する繊維シートなどの基材へプリントを施した時や、捺染技術を用いてプリントを施した時に、発生し易い傾向があった。
その結果、装飾性に優れる内装材を提供することは、なおも困難であった。
前記第一プリント部分は、前記基材の主面および前記第二プリント部分と異なる色を有しており、
前記基材の主面と前記第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は3.2以下であり、
輪郭を接触させることなく隣接して存在する二つの第二プリント部分が、前記第一プリント部分と重なる部分を有しており、
前記二つの第二プリント部分に挟まれた領域に、前記二つの第二プリント部分の輪郭間にわたり前記第一プリント部分が存在しており、
前記第一プリント部分上における、前記領域を形成している前記二つの第二プリント部分の輪郭間を結ぶ最短距離の長さは、333μm未満である、
内装用表面材。」である。
第二の本発明は「請求項1に記載の内装用表面材の製造方法であって、
(1)基材を用意する工程、
(2)第一プリント液および第二プリント液を用意する工程、
(3)前記基材の主面上に前記第一プリント液を付与して、前記基材の主面と異なる色を有する第一プリント部分を形成する工程、
(4)前記基材の主面上に前記第二プリント液を付与することで、輪郭を接触させることなく隣接して存在する二つの第二プリント部分が、前記第一プリント部分と重なる部分を有していると共に、以下の構成を満足する第二プリント部分を形成する工程、
・前記第二プリント部分は、前記第一プリント部分と異なる色を有する、
・前記第二プリント部分と、前記基材の主面との色差(ΔE*ab)が3.2以下である、
・前記二つの第二プリント部分に挟まれた領域に、前記二つの第二プリント部分の輪郭間にわたり前記第一プリント部分が存在する、
・前記第一プリント部分上における、前記領域を形成している前記二つの第二プリント部分の輪郭間を結ぶ最短距離の長さは、333μm未満である、
という工程を有する、請求項1に記載の内装用表面材の製造方法。」である。
つまり、主面上に、基材と異なる色を有する第一プリント部分を備える基材に対し、基材の主面との色差(ΔE*ab)が3.2以下であるため人が基材の主面と同色であると認識し得る第二プリント部分を、第一プリント部分と重なる部分を有すると共に、第二プリント部分に挟まれた領域が形成されるように備えている。なお、第一プリント部分は第二プリント部分とも異なる色を有している。
そして、第二プリント部分が第一プリント部分に部分的に重なり存在していることによって、当該領域に存在する第一プリント部分の輪郭長さが333μm未満となっている。
つまり、当該領域はあたかも、基材の主面上に細線(幅の広さが333μm未満の線)からなる第一プリント部分がプリントされているかのように見える。
そのため、本発明によって、細線からなる第一プリント部分を備え構成されているかのように見えることで、繊細な模様を感じ取れるプリントがなされた内装用表面材を提供できる。その結果、容易に、装飾性に優れる内装材を提供できる。
更に、本願出願人は、本発明にかかる構成を満足する内装用表面材の製造方法によって、繊細な模様を感じ取れるプリントがなされた内装用表面材を提供できることを見出した。
その結果、容易に、装飾性に優れる内装材を提供できる。
なお、本発明でいう主面とは、最も広い面積を有する面を指す。
なお、本図示例では、第二プリント部分(2)の大きさは、図1における黒色のθ文字形状の第一プリント部分(1)内に存在する、プリントが存在していない部分(半円模様の部分、1´)よりも大きい。
[1]内装用表面材(100)の主面上から、基材(10)の主面部分(第一プリント部分(1)および第二プリント部分(2)が存在していない部分)、第一プリント部分(1)、第二プリント部分(2)を選出した。選出の際には、スキャナーやカメラなどを用いることができ、必要であればスキャニングしたデータや撮影した写真データを拡大したものを、後述の工程へ供することができる。あるいは、第一プリント部分(1)および第二プリント部分(2)を備えていない基材(10)、第一プリント部分(1)を備えた当該基材(10)、第二プリント部分(2)を備えた当該基材(10)の各試料を用意し、各試料の主面部分を測定対象としてもよい。
[2]各部分間における色差(ΔE*ab)の測定を複数か所で行い、各部分間の色差(ΔE*ab)の測定で得られた測定結果のうち最も大きな値を、当該基材(10)の主面部分と第一プリント部分(1)の色差(ΔE*ab)、当該基材(10)の主面部分と第二プリント部分(2)の色差(ΔE*ab)、第一プリント部分(1)と第二プリント部分(2)の色差(ΔE*ab)とした。
ここで、ΔE*abは色差、ΔLは明度差、Δaは赤み差、Δb黄み差、をそれぞれ意味する。
ΔE*ab=√[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2]
なお、D65光源を用いたSCI方式による本測定条件は、日中に人が目視により観察する環境を再現したものといえる。
参考までに、表1にこれら資料の一部抜粋を示す。
[1]第一プリント部分(1)および第二プリント部分(2)の形状(輪郭)が判断できるよう、内装用表面材(100)の主面の写真を撮影した。
[2]当該写真において、輪郭を接触させることなく隣接して存在する二つの第二プリント部分(2)を各々選出した。
[3]写真上に、選出した二つの第二プリント部分(2)の輪郭と接点を有すると共に当該選出した二つの第二プリント部分(2)の輪郭を上下あるいは左右から挟み込む、二本の接線を作成した。
[4]作成した接線、および、当該二つの第二プリント部分(2)の輪郭により形成される領域を第二プリント部分(2)に挟まれた領域とした。
1.当該領域を構成している当該二つの第二プリント部分(2)の輪郭間にわたり、第一プリント部分(1)が存在している場合には、当該第一プリント部分(1)上における、当該領域を形成している二つの第二プリント部分(2)の輪郭間を結ぶ最短距離の長さを指し、
2.当該領域を構成している当該二つの第二プリント部分(2)の輪郭間にわたり、第一プリント部分(1)が存在していない場合には、当該領域を形成している二つの第二プリント部分(2)の輪郭を最短距離で結ぶ線分を作成し、当該第一プリント部分(1)上における、当該線分と第二プリント部分(2)の輪郭の交点と当該線分と第一プリント部分(1)の輪郭の交点を結ぶ長さを指す。
そのため、本発明によって、細線からなる第一プリント部分を備え構成されているかのように見えることで、繊細な模様を感じ取れるプリントがなされた内装用表面材を提供できる。その結果、容易に、装飾性に優れる内装材を提供できる。
なお、「平均繊維長」は、JIS L1015(2010)、8.4.1c)直接法(C法)に則って測定した値をいう。
なお、本発明において厚さとは、測定対象物の最も広い面積を有する面(主面)と垂直をなす方向へ20g/cm2圧縮荷重をかけた時の、測定対象物における該垂直方向の長さをいい、目付とは測定対象物の主面における1m2あたりに換算した質量をいう。
なお、プリント部分はプリント樹脂以外に、例えば、難燃剤、香料、顔料、抗菌剤、抗黴材、中空粒子、光触媒粒子、乳化剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤などの添加剤を含有していてもよい。
また、プリント部分は、一種類あるいは複数種類のプリント樹脂を備えていても良く、具体例として柄あるいはプリント樹脂や含有物が同一あるいは異なるプリント部分を、複数備えていても良い。
なお、トップコートを備えた内装用表面材(100)において、色差はトップコートを備えている側の主面上から測定を行うことができる。
また、内装用表面材(100)は、上述した添加剤を含有していても良く、その含有量は適宜調整できる。
更に、本発明の内装用表面材(100)をリライアントプレス処理などの、表面を平滑とするために加圧処理する工程へ供してもよい。
また、用途や使用態様に合わせて形状を打ち抜いた後に加熱成形するなどの、各種二次加工工程へ供してもよい。
(1)基材を用意する工程、
(2)第一プリント液および第二プリント液を用意する工程、
(3)基材(10)の主面上に第一プリント液を付与することで、前記基材(10)の主面と異なる色を有する前記第一プリント部分(1)を形成する工程、
(4)前記第一プリント部分(1)と重なる部分を有するように、前記基材(10)の主面上に第二プリント液を付与して、以下の構成を満足する第二プリント部分(2)を形成する工程、
を備えており、
・前記第二プリント部分(2)は、前記第一プリント部分(1)と異なる色を有する、
・前記第二プリント部分(2)と、前記基材(10)の主面との色差(ΔE*ab)が3.2以下である、
・前記第二プリント部分(2)に挟まれた領域に、前記第一プリント部分(1)が存在する、
・前記領域に存在する前記第一プリント部分(1)の輪郭長さは、333μm未満である、
という構成を備えた内装用表面材(100)の製造方法であることができる。
・前記第二プリント部分(2)と、前記基材(10)の主面(非プリント部分)との色差(ΔE*ab)が3.2以下である、
という構成を満足する内装用表面材(100)を実現できるよう、第一プリント液および第二プリント液の調製を行う。
溶媒あるいは分散媒の種類は適宜選択できるが、好適に塗布できるよう、各プリント部分を構成可能な樹脂や顔料が、溶解または分散可能な溶媒を採用する。また、第一プリント液および第二プリント液は樹脂や顔料以外にも、添加剤を含有してもよい。
主面上に第一プリント液が付与された基材(10)を自然乾燥によって、あるいは、加熱処理へ供することで、第一プリント液に含まれている溶媒や分散媒を除去することで、基材(10)の主面上に第一プリント部分(1)を形成して次の工程へ供することができる。なお、加熱処理へ供することで、バインダや接着繊維の一部あるいは全てを溶融させて、構成繊維同士を溶融接着により一体化させてもよい。加熱温度の上限は、基材(10)やプリント部分が意図せず変性しない温度となるよう調整するのが好ましい。
なお、このとき、
・前記第二プリント部分(2)と、前記基材(10)の主面との色差(ΔE*ab)が3.2以下である、
・前記第二プリント部分(2)に挟まれた領域に、前記第一プリント部分(1)が存在する、
・前記領域に存在する前記第一プリント部分(1)の輪郭長さは、0μmより大きく333μm未満である、
という構成を満足する内装用表面材(100)を実現できるよう、第二プリント液の付与を行う。
なお、第二プリント液に含まれている溶媒や分散媒を除去する方法もまた、工程(3)に記載した方法と同様の方法を採用できる。なお、加熱処理へ供することで、バインダや接着繊維の一部あるいは全てを溶融させて、構成繊維同士を溶融接着により一体化させてもよい。加熱温度の上限は、基材(10)やプリント部分が意図せず変性しない温度となるよう調整するのが好ましい。
・円形などの中実柄あるいはドーナツ形状などの中空柄の第一プリント部分(1)上に、当該形状の最大直径よりも小さな最大直径を有する、円形などの中実柄あるいはドーナツ形状などの中空柄の第二プリント部分(2)が存在する態様、
・θ文字形状の第一プリント部分(1)内に存在する、プリントが存在していない部分(半円模様の部分、1´)上に、当該部分(半円模様の部分、1´)の形状よりも大きい半円模様の第二プリント部分(2)が存在する態様、
・格子模様の第一プリント部分(1)における、多角形形状のプリントが存在していない部分上に、当該部分の形状よりも大きい多角形形状の第二プリント部分(2)が存在する態様、
などを例示できる。
更に、本発明の内装用表面材(100)をリライアントプレス処理などの、表面を平滑とするために加圧処理する工程へ供してもよい。
また、用途や使用態様に合わせて形状を打ち抜いた後に加熱成形するなどの、各種二次加工工程へ供してもよい。
灰色に原着されたポリエステル繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:51mm)を100%用いて、カード機により開繊して繊維ウエブを形成した後、片面から針密度400本/m2でニードルパンチ処理を施した。その後ニードルパンチ処理を施した繊維ウエブを、熱ロール間(ギャップ間隔:0.3mm、ロール加熱温度:180℃)へ供することで、ニードルパンチ不織布(目付:165g/m2)を調製した。
次いで、ニードルパンチ不織布のニードリングを施した面とは反対の面から、以下に記載の割合で配合したバインダ液を泡立てた状態で塗布し、ロール間(ギャップ間隔:0.25mm)へ供した後、温度160℃のキャンドライヤーで乾燥することで、バインダ接着不織布(目付:180g/m2、厚さ:1.4mm、全ての構成繊維がランダムに絡合してなる不織布)を調製した。
なお、バインダ接着不織布の主面上の色は灰色であった。
・アクリル酸エステル樹脂エマルジョンA(アクリル酸エステル樹脂のTg:-40℃、アクリル酸エステル樹脂エマルジョンの固形分質量:50質量%):18.0質量部
・増粘剤:0.2質量部
・界面活性剤:1.0質量部
・25%アンモニア水:0.1質量部
・水:80.7質量部
表2に記載のようにして配合した第一プリント液および第二プリント液を調製した。
なお、各プリント液には、アクリル酸エステル樹脂エマルジョンA(アクリル酸エステル樹脂エマルジョンの固形分質量:50質量%)、または、アクリル酸エステル樹脂エマルジョンB(アクリル酸エステル樹脂のTg:-5℃、アクリル酸エステル樹脂エマルジョンの固形分質量:45質量%)を配合した。
バインダ接着不織布のバインダ液を塗布した方の主面全体に対して、シリンダを用いて第一プリント液を塗布することで、バインダ接着不織布の一方の主面上に、千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様(図1)を捺染した。その後、温度160℃のドライヤーで乾燥することで、一方の主面上全面にわたり、第一プリント液由来の第一プリント部分(千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様)を備えた内装用表面材を調製した。
このとき、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第一プリント部分の色差(ΔE*ab)は、22.2であった。
なお、第一プリント部分を構成する黒色のθ文字形状の模様を構成する線のうち、最も幅の狭い箇所の太さ(最も細い線の太さ)は、333μmであった。
シリンダを変更したこと以外は比較例1と同様にして、より細い線で構成された、第一プリント液由来の第一プリント部分(千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様)を備えた内装用表面材の調製を試みた。
このとき、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第一プリント部分の色差(ΔE*ab)は、22.2であった。
しかし、調製された内装用表面材では、第一プリント部分にプリントの滲みが発生するなどして、最も幅の狭い箇所の太さ(最も細い線の太さ)が333μmよりも細い線で構成された、第一プリント液由来の第一プリント部分(千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様、図1)を備えた内装用表面材を調製することができなかった。
比較例1で調製した内装用表面材に対し、黒色のθ文字形状の第一プリント部分(1)内に存在する、プリントが存在していない部分(半円模様の部分、1´)上に、当該部分(半円模様の部分、1´)の形状よりも、大きい半円模様の第二プリント部分(2、図2、バインダ接着不織布の主面上の色よりも薄い灰色)を設けることができるよう調整したシリンダを用意した。
そして、当該シリンダを用いて、比較例1で調製した内装用表面材に対し、第二プリント液を塗布することで、比較例1で調製した内装用表面材の一方の主面上に、第一プリント部分(1)の一部分上に第二プリント部分(2)が重なるよう、千鳥状の配置で存在する灰色の半円模様を捺染した。その後、温度160℃のドライヤーで乾燥することで、一方の主面上全面にわたり、第一プリント部分(千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様)と、第二プリント液由来の第二プリント部分(千鳥状の配置で存在する薄い灰色の半円模様)を備えた内装用表面材(模様は、図3)を調製した。
このとき、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第一プリント部分の色差(ΔE*ab)は22.2、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は3.0、第一プリント部分の色差(ΔE*ab)と第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は25.1であった。
なお、このようにして調製された内装用表面材には、第二プリント部分に挟まれた領域に、第一プリント部分が存在しているものであった。
そして、前記領域に存在する第一プリント部分の輪郭長さは、253μmであった。
比較例1で調製した内装用表面材に対し、黒色のθ文字形状の第一プリント部分(1)内に存在する、プリントが存在していない部分(半円模様の部分、1´)上に、当該部分(半円模様の部分、1´)の形状よりも、より大きい半円模様の第二プリント部分(2、図2、バインダ接着不織布の主面上の色よりも薄い灰色)を設けることができるよう調整したシリンダを用意した。
そして、当該シリンダを用いて、比較例1で調製した内装用表面材に対し、第二プリント液を塗布することで、比較例1で調製した内装用表面材の一方の主面上に、第一プリント部分(1)の一部分上に第二プリント部分(2)が重なるよう、千鳥状の配置で存在する灰色の半円模様を捺染した。その後、温度160℃のドライヤーで乾燥することで、一方の主面上全面にわたり、第一プリント部分(千鳥状の配置で存在する黒色のθ文字形状の模様)と、第二プリント液由来の第二プリント部分(千鳥状の配置で存在する薄い灰色の半円模様)を備えた内装用表面材(模様は、図3)を調製した。
このとき、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第一プリント部分の色差(ΔE*ab)は22.2、バインダ接着不織布の主面(非プリント部分)と第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は3.0、第一プリント部分の色差(ΔE*ab)と第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は25.1であった。
なお、このようにして調製された内装用表面材には、第二プリント部分に挟まれた領域に、第一プリント部分が存在しているものであった。
そして、前記領域に存在する第一プリント部分の輪郭長さは、106μmであった。
一方、実施例1の内装用表面材のプリント柄は、繊細な模様であるという印象を人に与えるものであった。また、第一プリント部分の輪郭長さがより短い、実施例2の内装用表面材のプリント柄は、繊細な模様であるという印象をより人に与えるものであった。
以上から、本発明によって、細線からなる第一プリント部分を備え構成されているかのように見えることで、繊細な模様を感じ取れるプリントがなされた内装用表面材を提供できた。また、本発明の内装用表面材によって、容易に、装飾性に優れる内装材を提供できるものとなった。
10・・・基材
1・・・第一プリント部分
1´・・・プリントが存在していない半円模様の部分
2・・・第二プリント部分
Claims (2)
- 基材の少なくとも一方の主面上に第一プリント部分と複数の第二プリント部分を備える、内装用表面材であって、
前記第一プリント部分は、前記基材の主面および前記第二プリント部分と異なる色を有しており、
前記基材の主面と前記第二プリント部分の色差(ΔE*ab)は3.2以下であり、
輪郭を接触させることなく隣接して存在する二つの第二プリント部分が、前記第一プリント部分と重なる部分を有しており、
前記二つの第二プリント部分に挟まれた領域に、前記二つの第二プリント部分の輪郭間にわたり前記第一プリント部分が存在しており、
前記第一プリント部分上における、前記領域を形成している前記二つの第二プリント部分の輪郭間を結ぶ最短距離の長さは、333μm未満である、
内装用表面材。 - 請求項1に記載の内装用表面材の製造方法であって、
(1)基材を用意する工程、
(2)第一プリント液および第二プリント液を用意する工程、
(3)前記基材の主面上に前記第一プリント液を付与して、前記基材の主面と異なる色を有する第一プリント部分を形成する工程、
(4)前記基材の主面上に前記第二プリント液を付与することで、輪郭を接触させることなく隣接して存在する二つの第二プリント部分が、前記第一プリント部分と重なる部分を有していると共に、以下の構成を満足する第二プリント部分を形成する工程、
・前記第二プリント部分は、前記第一プリント部分と異なる色を有する、
・前記第二プリント部分と、前記基材の主面との色差(ΔE*ab)が3.2以下である、
・前記二つの第二プリント部分に挟まれた領域に、前記二つの第二プリント部分の輪郭間にわたり前記第一プリント部分が存在する、
・前記第一プリント部分上における、前記領域を形成している前記二つの第二プリント部分の輪郭間を結ぶ最短距離の長さは、333μm未満である、
という工程を有する、請求項1に記載の内装用表面材の製造方法。
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