JP7348863B2 - 燃焼制御方法、制御装置、およびプログラム - Google Patents
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Description
そこで、燃焼時に二酸化炭素を排出しない水素ガスを化石燃料に混合した燃焼が検討されているが、水素ガスは、天然ガス等の炭化水素系燃料に比べ、断熱火炎温度が高い。このため、窒素酸化物の排出量の増加が懸念される。窒素酸化物は、光化学スモッグや酸性雨の原因物質であるため、窒素酸化物の排出は、大気汚染防止法や自治体により規制されている。例えば大規模な工場の中には、総排出量で規制されている事業所もある。
本発明は、窒素酸化物の排出量を炭化水素系燃料だけを燃焼させる場合と同等に抑制しつつ、二酸化炭素の排出量を削減することを目的とする。
ここで、前記制御装置は、決定された水素ガスの添加率に応じ、燃焼用に供給される空気と、炭化水素系燃料と、水素ガスのうちの少なくとも1つの流量を可変制御することを特徴とする。
また、前記制御装置は、燃焼設備単位、又は、管理の対象に定めた複数の燃焼設備単位で混合ガスの燃焼を制御することを特徴とする。
また、前記制御装置は、前記混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を0~90[vol.%]の範囲で決定することを特徴とする。
また、前記制御装置は、水素ガスの添加率の実績値を時系列に提示することを特徴とする。
また、前記制御装置は、水素ガスの添加率の実績値を、二酸化炭素の排出量の目標値と一緒に提示することを特徴とする。
また、本発明は、主燃料とする炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスを燃焼する燃焼設備の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する計算部と、事前に用意された水素ガスの添加率と、排出される二酸化炭素と窒化酸化物の各濃度との関係に基づいて、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を決定する決定部と、決定された水素ガスの添加率に応じ、混合ガスの燃焼を制御する制御部とを有することを特徴とする制御装置である。
また、本発明は、コンピュータに、主燃料とする炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスを燃焼する燃焼設備の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する機能と、事前に用意された水素ガスの添加率と、排出される二酸化炭素と窒化酸化物の各濃度との関係に基づいて、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を決定する機能と、決定された水素ガスの添加率に応じ、混合ガスの燃焼を制御する機能と、を実現させるためのプログラムである。
図1は、実施の形態で想定するシステム1の構成例を示す図である。
システム1は、主燃料である炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスを燃焼する燃焼設備10と、燃焼設備10から排出される二酸化炭素及び窒素酸化物の排出量の目標値と炭化水素系燃料に混合された水素ガスの添加率の実績値の確認に使用される端末装置20と、ネットワーク40経由で燃焼設備10と通信するサーバ装置30とで構成されている。
ここでのサーバ装置30は、制御装置の一例である。
また、図1においては、説明を簡略化するために、燃焼設備10を1つだけ描いているが、複数の燃焼設備10が存在してもよい。また、図1では、1つの工場等に燃焼設備10が1つだけ設置されているが、1つの工場等に対して複数の燃焼設備10が設置されてもよい。
燃焼設備10には、排ガスの組成等の測定に使用されるセンサやメーター、混合ガスの組成の制御に使用されるバルブが設けられている。
サーバ装置30は、燃焼設備10に設けられている不図示のセンサやメーターで測定される各種の測定値をネットワーク40経由で取得し、燃焼設備10の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する。また、サーバ装置30は、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、水素ガスの添加率[vol.%]を決定する。なお、添加率の単位は、単位時間あたりの体積流量の比率で表している。
本実施の形態におけるネットワーク40は、例えばインターネットを想定する。もっとも、ネットワーク40は、ローカルエリアネットワークや専用線でもよく、4Gや5Gと略称される通信規格に準拠したネットワークシステムでもよい。ネットワーク40は、有線システムでも無線システムでもよい。
図2は、実施の形態で使用する燃焼設備10の一例を示す図である。
燃焼設備10は、被加熱物100が設置される炉室11と、炉室11にて火炎を発生させるメインバーナー12とを有している。
また、燃焼設備10は、メインバーナー12に対して燃料を供給する経路である燃料供給路13と、メインバーナー12に対して空気を供給する経路である空気供給路14とを有している。
水素ガスが供給される枝管13Bには、水素ガスの流量を測定する流量メーターMと、流量を調整するバルブVが取り付けられている。水素が供給される枝管13Bは、炭化水素系燃料が供給される枝管13AのバルブVの取り付け位置よりも下流側で枝管13Aに接続されている。
空気供給路14には、空気の流量を測定する流量メーターMと、流量を調整するバルブVが取り付けられている。本実施の形態の場合、空気は酸化剤として用いられる。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素や酸素富化空気を用いてもよい。
各バルブVの開度は、サーバ装置30からの制御信号により個別に制御される。
燃焼設備10は、炉室11内の温度、炉壁の温度、排気経路15を流れる排ガスの温度をそれぞれ測定する温度センサTを有する。
燃焼設備10は、排気経路15から大気中に排出される排ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を測定する濃度計16A、二酸化炭素の濃度を測定する濃度計16B、酸素の濃度を測定する濃度計16Cを有する。濃度計16A、16B、16Cの各測定値より、排ガスの組成が判明する。
具体的には、サーバ装置30は、空気供給路14に取り付けられているバルブVの開度、燃料供給路13を構成する枝管13Aに取り付けられているバルブVの開度、燃料供給路13を構成する枝管13Bに取り付けられているバルブVの開度のうちの1つ又は複数又は全部を制御する。
なお、一般に、水素ガスの燃焼により窒素酸化物の排出量が増加する傾向があるが、水素ガスの添加率を0~90[vol.%]の範囲に限定することにより、炭化水素系燃料用のバーナーの改造を要することなく、炭化水素系燃料だけを燃焼する場合と同等のレベルに窒素酸化物の排出量を抑制しながら、炭化水素系燃料だけを燃焼する場合に排出される二酸化炭素の排出量に比して、二酸化炭素の排出量を最大で約40%低減することができる。
図3は、実施の形態で使用するサーバ装置30の機能構成を説明する図である。
図3に示すように、サーバ装置30は、制御の対象である燃焼設備10を特定する燃焼設備特定部31と、制御の対象である燃焼設備10からメインバーナー12で燃焼される燃料ガスの情報を取得する燃料ガス情報取得部32と、煙道を通過する排ガスの情報を取得する排ガス情報取得部33と、排ガスの流量を計算する排ガス流量計算部34と、窒素酸化物(NOx)及び二酸化炭素(CO2)の排出量を計算するNOx及びCO2排出量計算部35と、窒素酸化物(NOx)及び二酸化炭素(CO2)の排出量の目標値を取得する排出目標値取得部36と、計算された窒素酸化物(NOx)の排出量と二酸化炭素(CO2)の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含める水素ガスの添加率を決定する添加率決定部37と、決定された水素ガスの添加率が実現されるようにバルブVを制御するバルブ制御部38と、端末装置20からのアクセス時に制御実績の情報を提供する制御実績提供部39を有している。
燃料ガス情報取得部32は、メインバーナー12で燃焼される燃料ガスの組成や流量等に関する情報を取得する。ここでは、主燃料である炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスに燃焼用の空気も含めて燃料ガスと表現している。燃料ガスに関する情報は、メーターMで測定された空気の流量、水素ガスの流量、炭化水素系燃料の流量である。
排ガス流量計算部34は、空気の流量、主燃料である炭化水素系燃料の流量、混合される水素ガスの流量、排ガスに含まれる酸素の濃度を用いて、排ガスの流量を計算する。
NOx及びCO2排出量計算部35は、計算された排ガスの流量と、排ガス中の窒素酸化物の濃度に基づいて、窒素酸化物の排出量を計算する。また、NOx及びCO2排出量計算部35は、計算された排ガスの流量と、排ガス中の二酸化炭素の濃度に基づいて、二酸化炭素の排出量を計算する。
添加率決定部37は、窒素酸化物と二酸化炭素の排出量がいずれも目標値を満たすように、主燃料である炭化水素系燃料に混合する水素ガスの添加率を決定する。水素ガスの添加率が定まると、炭化水素系燃料の添加率も自動的に決定される。すなわち、混合ガス中の水素ガスと炭化水素系燃料の割合が定まる。本実施の形態における添加率決定部37は、酸化剤としての空気の体積流量も決定する。
制御実績提供部39は、例えば水素ガスの添加率と排出計画値との関係、窒素酸化物の排出量と二酸化炭素の排出量の実績値を、図1に示す端末装置20に送信する。
図4は、実施の形態におけるサーバ装置30の処理動作の一例を示す図である。
ステップ1として、サーバ装置30は、排ガス流量を計算する。この処理は、排ガス流量計算部34が実行する。
ステップ2として、サーバ装置30は、窒素酸化物(NOx)及び二酸化炭素(CO2)の排出量を計算する。この処理は、NOx及びCO2排出量計算部35が実行する。
ステップ3として、サーバ装置30は、計算されたNOx及びCO2の排出量を各排出計画量と比較する。この処理は、添加率決定部37が実行する。
本実施の形態では、サーバ装置30が、排出計画量を計算する。
ステップ11として、サーバ装置30は、当該月における工場の製品生産計画を取得する。
ステップ12として、サーバ装置30は、当該月における制御の対象とする燃焼設備10の生産計画を取得する。
ステップ13として、サーバ装置30は、当該月における工場内の他の燃焼設備10の生産計画を取得する。図5に示す例では、工場内に複数の燃焼設備10が存在する場合を想定している。
ステップ15として、サーバ装置30は、工場内の他の燃焼設備10の日別の窒素酸化物(NOx)の排出量を予測する。窒素酸化物(NOx)の排出量も、設備の稼働状況、すなわちエネルギーの消費量から計算が可能である。
ステップ16として、サーバ装置30は、ステップ12で取得した生産計画と、ステップ14で予測された他の燃焼設備10の二酸化炭素(CO2)の排出量とに基づいて、当該月に工場で許容される二酸化炭素(CO2)の排出量を計算する。許容される排出量は、排出規制量や工場が独自に定めた排出量である。
ステップ18として、サーバ装置30は、ステップ17で計算された日別の排出規制量とステップ15で予測された窒素酸化物(NOx)の排出量とに基づいて、制御の対象とする燃焼設備10の日別の二酸化炭素(CO2)の排出目標値を計算する。
サーバ装置30は、制御の対象とする燃焼設備10で許容される二酸化炭素(CO2)の排出量に余裕があり、二酸化炭素(CO2)の排出が許容される場合、二酸化炭素(CO2)の排出目標値を、ステップ18で計算された排出量よりも増加させて、窒素酸化物(NOx)の排出量を削減することも可能である。二酸化炭素(CO2)の排出量を増加させるということは、水素ガスの添加率を少なくすることである。この場合、水素ガスの燃焼量が減り、窒素酸化物(NOx)の排出量が削減される。
ステップ19で策定された排出計画量が、図4におけるステップ3で使用される。
図4の説明に戻る。
ステップ4として、サーバ装置30は、排出計画量を満たす水素ガスと炭化水素系燃料の流量の割合を計算する。この処理も、添加率決定部37が実行する。
本実施の形態におけるサーバ装置30は、図6に示す関係を用いて、各割合を計算する。
図6(A)中の横軸は、水素ガスの添加率であり、単位時間あたりの体積流量の比率[vol.%]で示している。
また、図6(A)の左側の縦軸は、排出される窒素酸化物(NOx)の濃度であり、水素ガスの添加率が100[vol.%]の場合に排出される窒素酸化物(NOx)の濃度を1.00とした時の割合で示している。一方、右側の縦軸は、排出される二酸化炭素(CO2)の濃度であり、水素ガスの添加率が0[vol.%]の場合に排出される二酸化炭素(CO2)の濃度を1.00とした時の割合で示している。なお、水素ガス添加率0~100[vol.%]の条件において安定な燃焼状態が得られており、不完全燃焼や失火等の不具合の発生は見られなかった。
炭化水素系燃料の添加率が100[vol.%]とは、水素ガスの添加率が0[vol.%]のことであり、炭化水素系燃料だけを燃焼させることを意味する。
一方、水素ガスの添加率が0[vol.%]の場合に排出される二酸化炭素(CO2)の濃度の割合は1.00である。
その理由は、これらの値まで水素ガスを添加しても、メインバーナー12の火炎の断熱火炎温度の上昇度合が窒素酸化物(NOx)の排出量を増大させるまでには達していないためと考えられる。
また、水素ガスの添加率が84[vol.%]の場合には、炭化水素系燃料だけを燃焼する場合に比して約50%も濃度が低下することが確かめられた。いずれにしても、水素ガスの添加率を0~84[vol.%]の範囲で可変すると、メインバーナー12の改造を要せずとも排出される窒素酸化物(NOx)の濃度を炭化水素系燃料だけを燃焼する場合と同等レベルに抑制するとともに、二酸化炭素(CO2)の濃度を炭化水素系燃料だけを燃焼する場合よりも低減させることが可能になる。
換言すると、炭化水素系燃料用バーナーを用いる場合でも水素ガスの添加率を0~89[vol.%]の範囲で制御することで、水素ガスを燃料として使用する燃焼設備10から排出される窒素酸化物(NOx)の排出量を炭化水素系燃料だけを燃焼させる場合と同等程度に保ったまま、二酸化炭素(CO2)の排出量を、炭化水素系燃料だけを燃焼させる場合に比して削減することが可能になる。
もっとも、前述したように、本実施の形態では、水素ガスの添加率を0~90[vol.%]の範囲で可変制御し、窒素酸化物(NOx)の排出量を増やすこと無く、二酸化炭素(CO2)の排出量を低下させることができる。
図7(A)は、水素ガスの添加率と断熱火炎温度[℃]との関係を説明するグラフである。このグラフは、空気比が1.2の条件で算出した断熱火炎温度の理論値である。
図7(A)中の横軸は、水素ガスの添加率であり、単位は添加率[vol.%]である。図7(A)の縦軸は断熱火炎温度[℃]である。
図7(B)は、図7(A)に示すグラフの描画に用いたサンプル点の数値を与える図表である。
ステップ5として、サーバ装置30は、適正な空気の流量を計算する。
ステップ6として、サーバ装置30は、空気、水素ガス、炭化水素系燃料の流量を調整する。この処理は、バルブ制御部38が実行する。前述したようにバルブVの制御は、空気、水素ガス、炭化水素系燃料の流量のいずれか1つ又は複数である。
しかも、前述した効果は、炭化水素系燃料と水素ガスとの混合ガスにおける水素ガスの添加率を0~90[vol.%]の範囲で可変することにより、月単位や日単位、突発的な目標値の変更時にも対応が可能である。
以下では、図8及び図9を使用し、該当機能について説明する。
図8は、排出計画値と添加率等の制御実績の表示例を説明する図である。
図8に示す画面50は、サーバ装置30にログインした端末装置20からの指示に基づいて表示される。図8に示す画面50の表示は、端末装置20の操作画面上で、排出計画値と添加率等の制御実績の表示が指示された場合に実行される。なお、画面50がサーバ装置30で生成される場合、端末装置20は単なる表示装置として用いられる。この場合、表示に必要な情報がサーバ装置30から端末装置20に送信される。もっとも、端末装置20が画面50を生成してもよい。
実績値の表示欄53は、二酸化炭素(CO2)の排出計画値[kg/h]の実績を示す時系列情報531と、窒素酸化物(NOx)の排出計画値[kg/h]の実績を示す時系列情報532と、水素ガスの添加率の実績を示す時系列情報533とを含む。
実績値の表示欄53の横軸は日時であり、縦軸は[kg/h]と[vol.%]である。図8の場合、実績値の表示欄53には、2月x日の10時から20時までの実績値が折れ線グラフで表されている。
なお、窒素酸化物(NOx)の排出計画値の変化は、水素ガスの添加率の変化と相似の形状を示す。
図9は、工場全体の排出量の実績と制御対象である燃焼設備10の排出量の実績との表示例を説明する図である。
図9には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図9に示す画面50には、予め登録管理されているユーザ情報51と、燃焼設備10に関する情報52と、工場全体と制御対象である燃焼設備10における排出量の実績値の表示欄54とが表示される。
実績値の表示欄54の横軸は月であり、縦軸は[kg/月]である。
図9の場合、実績値の表示欄54には、2月から7月までの実績値が折れ線グラフで表されている。
また、制御の対象である燃焼設備10の二酸化炭素(CO2)の排出量の折れ線グラフは5月に谷形状となっている。制御の対象である燃焼設備10で、二酸化炭素(CO2)の総排出量が減っているのは、炭化水素系燃料に添加される水素ガスの添加率[vol.%]が増えたためである。
この影響で、工場全体の二酸化炭素(CO2)の総排出量[kg/月]の実績を示す折れ線グラフは5月に低く、6月には増えている。
なお、窒素酸化物(NOx)の排出量[kg/月]は、全期間を通じてほぼ一定である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、前述の実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
なお、サーバ装置30は、端末装置20として実現してもよい。また、サーバ装置30の機能は、前述した機能を実現するアプリケーションプログラムをインストールしたコンピュータその他の情報処理端末によっても実現が可能である。ここでのコンピュータには、汎用型のコンピュータに限らず、組込みシステム等の特定の用途で使用されるマイクロプロセッサやプログラマブルロジックコントローラも含まれる。
また、サーバ装置30の機能は、拡張ボードの形態で実現してもよい。ここでの拡張ボードは、制御装置の一例である。
Claims (8)
- 主燃料とする炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスの燃焼設備による燃焼を、制御装置が制御する方法において、
前記制御装置が、前記燃焼設備の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する処理と、
前記制御装置が、事前に用意された水素ガスの添加率と、排出される二酸化炭素と窒化酸化物の各濃度との関係に基づいて、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を決定する処理と、
前記制御装置が、決定された水素ガスの添加率に応じ、混合ガスの燃焼を制御する処理と
を有することを特徴とする燃焼制御方法。 - 前記制御装置は、決定された水素ガスの添加率に応じ、燃焼用に供給される空気と、炭化水素系燃料と、水素ガスのうちの少なくとも1つの流量を可変制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃焼制御方法。 - 前記制御装置は、燃焼設備単位、又は、管理の対象に定めた複数の燃焼設備単位で混合ガスの燃焼を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の燃焼制御方法。 - 前記制御装置は、前記混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を0~90[vol.%]の範囲で決定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼制御方法。 - 前記制御装置は、水素ガスの添加率の実績値を時系列に提示する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼制御方法。 - 前記制御装置は、水素ガスの添加率の実績値を、二酸化炭素の排出量の目標値と一緒に提示する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼制御方法。 - 主燃料とする炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスを燃焼する燃焼設備の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する計算部と、
事前に用意された水素ガスの添加率と、排出される二酸化炭素と窒化酸化物の各濃度との関係に基づいて、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を決定する決定部と、
決定された水素ガスの添加率に応じ、混合ガスの燃焼を制御する制御部と
を有することを特徴とする制御装置。 - コンピュータに、
主燃料とする炭化水素系燃料に水素ガスを混合した混合ガスを燃焼する燃焼設備の煙道を通過する排ガスに含まれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出量を計算する機能と、
事前に用意された水素ガスの添加率と、排出される二酸化炭素と窒化酸化物の各濃度との関係に基づいて、計算された二酸化炭素の排出量と窒素酸化物の排出量のそれぞれが各目標値を満たすように、混合ガスに含まれる水素ガスの添加率を決定する機能と、
決定された水素ガスの添加率に応じ、混合ガスの燃焼を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
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