以下に、本願に係る推定装置、推定方法及び推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る推定装置、推定方法及び推定プログラムが限定されるものではない。1つまたは複数の実施形態の詳細は、以下の説明および図面に記載される。また、1つまたは複数の実施形態の各々は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の1つまたは複数の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
〔1.推定処理〕
まず、図1、図2および図3を参照して、実施形態に係る推定処理の一例について説明する。
図1は、道路の状況を推定する推定処理の一例を示す図である。一方、図2は、大気の汚染状況を推定する推定処理の一例を示す図である。図1および図2の例では、実施形態に係る推定システム1によって推定処理が行われる。
図1および図2に示すように、推定システム1には、ユーザ装置101~10nと、ユーザ装置20と、推定装置100とが含まれる(nは任意の自然数)。本明細書では、ユーザ装置101~10nを区別する必要がない場合は、ユーザ装置101~10nを「ユーザ装置10」と総称する。図1および図2中では図示していないが、推定システム1は、複数台のユーザ装置20や、複数台の推定装置100を含んでもよい。
ユーザ装置10およびユーザ装置20は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ装置10およびユーザ装置20は、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型PCを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
図1および図2の例では、ユーザ装置10は、車両を運転するユーザによって利用されるクライアント装置である。これらの例では、ユーザ装置10は、カーナビゲーションアプリケーション(カーナビアプリと呼ばれる)がインストールされたスマートフォンである。スマートフォンは、例えば、ユーザの車両に設置される。このようなスマートフォンは、車載ホルダに装着され得る。なお、「ユーザの車両に設置されたユーザ装置10」という用語は、「ユーザの車両に搭載されたユーザ装置10」を包含し得る。言い換えると、「ユーザ装置10の設置」という用語は、「ユーザ装置10の恒久的な設置(例えば、ユーザ装置10を搭載すること)」を包含し得る。
図1および図2の例では、ユーザ装置20は、行政機関等のエンティティによって利用されるクライアント装置である。例えば、ユーザ装置20は、道路交通に関する業務や、大気環境に関する業務を統括する機関のユーザによって利用される。
推定装置100は、道路交通に関する状況または大気環境に関する状況を推定する情報処理装置である。推定装置100は、サーバを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。図1および図2中では図示していないが、推定装置100は、ネットワーク網(例えば、インターネット網)を介して、有線又は無線によりユーザ装置10およびユーザ装置20と通信を行う。
図1の例では、推定装置100は、道路交通に関する状況を推定する。例えば、推定装置100は、道路の劣化度合いを推定する。一方、図2の例では、推定装置100は、大気環境に関する状況を推定する。例えば、推定装置100は、道路付近の大気汚染の度合いを推定する。
ところで、従来、車両に関連する情報を用いて、道路交通に関するデータや、大気環境に関するデータを収集するための技術が提案されている。道路交通に関しては、例えば、カメラ、マイク、音響センサ、振動センサ等のセンサを用いて、道路の劣化状態を点検することが提案されている。一方、大気環境に関しては、例えば、沿道に設置された環境センサ(例えば、振動センサ、騒音センサ、大気質センサ、風向風速センサ、日照センサ、温湿度雨量センサ)で検出された気象データと、車種別の交通量データとを用いて、沿道の大気質の汚染を予測することが提案されている。
しかしながら、上述の技術では、道路交通または大気環境に関するデータを収集するために、上述のような様々なセンサが必要となる。それには、多くの時間と費用がかかる場合がある。
そこで、図1および図2の例示的な実施形態では、推定装置100は、多くの時間と費用をかけることなく、道路交通に関する状況や、大気環境に関する状況を推定するために、以下に説明される推定処理を実行する。
道路の状況を推定する推定処理の一例は、図1を参照して説明される。図1の例では、はじめに、推定装置100は、検出情報を取得する(ステップS11)。例えば、推定装置100は、道路R1を走行する車両に設置されたユーザ装置101から、検出情報(例えば、第1の検出情報)を受信する。例えば、推定装置100は、ユーザ装置101にインストールされたカーナビアプリを介して、ユーザ装置101から検出情報を受信する。
検出情報は、車両に設置されたユーザ装置10(例えば、ユーザ装置101)から検出される情報である。例えば、検出情報は、道路を走行する車両に設置されたユーザ装置10から、リアルタイムに収集されるデータである。収集されるデータは、例えば、ユーザ装置10のユーザのユーザ情報、このユーザの走行情報、このユーザの挙動情報等のデータである。
上述のユーザ情報は、例えば、ユーザを識別するための識別子(例えば、ユーザID)を含む。また、上述のユーザの走行情報は、例えば、位置情報(例えば、時刻、経度、緯度)、速度情報(例えば、時刻、進行方向、地点速度、加速度)等の情報を含む。また、上述のユーザの挙動情報は、例えば、センサ情報(例えば、時刻、加速度、方位、音声)を含む。走行情報および挙動情報は、ユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、マイクロホン)や、ユーザ装置10のGPS(Global Positioning System)機能を用いて収集され得る。なお、車両に設置された装置から収集されるデータは、プローブ情報(すなわち、プローブ(移動体)の情報)、プローブ交通情報、走行データ、FCD(Floating Car Data)、テレマティクスデータ(Telematics data)などと呼ばれることもある。
図1の例では、次いで、推定装置100は、検出情報を取得する(ステップS12)。例えば、推定装置100は、道路R1を走行している他の車両に設置されたユーザ装置102から、他の検出情報(例えば、第2の検出情報)を受信する。
図1の例では、次いで、推定装置100は、取得された検出情報に基づいて、道路R1を走行する各車両の車種と、道路R1を走行する際の運転態様とを推定する(ステップS13)。例えば、取得された検出情報は、センサ情報を含む。センサ情報は、例えば、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報を含む。推定装置100は、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報に基づいて、道路R1を走行する各車両の車種と、道路R1を走行する際の運転態様とを推定することができる。
例えば、図1の例に示されるように、ユーザ装置101から受信された検出情報は、センサ情報SI11を含む。例示のために、センサ情報SI11に含まれる振動情報は、「ユーザ装置101が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たさないこと」を示すと仮定する。さらに、センサ情報SI11に含まれる加速度情報は、「ユーザ装置101が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第2の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、推定装置100は、ユーザ装置101が設置された車両の車種を、「乗用車」と推定する。言い換えると、推定装置100は、ユーザ装置101が設置された車両の揺れ方に基づいて、ユーザ装置101が設置された車両の車種を推定する。さらに、推定装置100は、ユーザ装置101が設置された車両の運転態様を、「運転態様DB11」と推定する。「運転態様DB11」は、例えば、急ブレーキ等の運転態様に該当する。なお、推定装置100は、後述のように、車両の車種を推定する機械学習モデル(車両推定モデル)を用いて、ユーザ装置101が設置された車両の車種を推定してもよい。また、推定装置100は、後述のように、運転態様を推定する機械学習モデル(態様推定モデル)を用いて、道路R1を走行する際の運転態様を推定してもよい。
上述のセンサ情報SI11の場合と同様に、例えば、ユーザ装置102から受信された検出情報は、センサ情報SI12を含む。例示のために、センサ情報SI12に含まれる振動情報は、「ユーザ装置102が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。さらに、センサ情報SI12に含まれる加速度情報は、「ユーザ装置102が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第3の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、推定装置100は、ユーザ装置102が設置された車両の車種を、「バス」と推定する。さらに、推定装置100は、ユーザ装置102が設置された車両の運転態様を、「運転態様DB12」と推定する。「運転態様DB12」は、例えば、急発進等の運転態様に該当する。
運転態様に関しては、推定装置100は、取得された検出情報に含まれる速度情報に基づいて、道路R1を走行する際の運転態様を推定してもよい。例えば、ユーザ装置10が設置された車両の速度が所定の条件(例えば、第4の閾値)を満たす場合に、推定装置100は、ユーザ装置10が設置された車両の運転態様を、「高速度」と推定してもよい。
図1の例では、次いで、推定装置100は、車種および運転態様の推定結果に基づいて、道路R1を走行する車両の走行態様を推定し、走行態様の推定結果に基づいて、道路R1の劣化度合いを推定する(ステップS14)。例えば、推定装置100は、道路R1を走行する車両の走行態様として、「所定の車種および所定の運転態様に対応し、かつ所定の期間に道路R1を走行する複数の車両の台数」を推定する。また、例えば、推定装置100は、道路R1の劣化度合いとして、「道路R1が舗装されてから1年以内に、甌穴(ポットホールとも呼ばれる)が道路R1に形成される」という状況を推定する。
車両の走行態様の推定に関しては、例えば、推定装置100は、取得された検出情報に含まれる位置情報に基づいて、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、所定の期間(例えば、「1日」)に道路R1を走行した複数の車両の台数を決定する。さらに、推定装置100は、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率を、所定の記憶装置から取得する。推定装置100は、決定された複数の車両の台数と、取得されたカーナビアプリの利用率とに基づいて、「所定の車種および所定の運転態様に対応し、かつ所定の期間に道路R1を走行する複数の車両の台数」を推定することができる。例示のために、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、車種「乗用車」および運転態様「高速度」に対応し、かつ「1日」に道路R1を走行する複数の車両の台数が、「5台」であると仮定する。さらに、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率が、「10%」であると仮定する。この例では、推定装置100は、車種「乗用車」および運転態様「高速度」に対応し、かつ「1日」に道路R1を走行する複数の車両の台数を、複数の車両の台数「5台」と「10(すなわち、1/(10%=0.1)」との積「50台」と推定する。
道路R1の劣化度合いの推定に関しては、例えば、推定装置100は、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件」に関連付けられた「道路の劣化度合いの状況」が格納されたデータベースを参照して、道路R1の劣化度合いを推定することができる。例えば、走行態様の推定結果が走行態様に関する条件を満たす場合に、推定装置100は、道路R1の劣化度合いを、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件に関連付けられた道路の劣化度合いの状況」と推定する。例示のために、データベースが、「道路が舗装されてから1年以内に、甌穴がこの道路に形成される」という状況に関連付けられた条件であって、「車種「バス」および運転態様「急ブレーキ」に対応し、かつ「1日」にこの道路を走行する複数の車両の台数が、「10台」以上である」という条件を含むと仮定する。この例では、推定装置100は、道路R1の劣化度合いを、「道路R1が舗装されてから1年以内に、甌穴が道路R1に形成される」という状況と推定する。なお、推定装置100は、後述のように、所定の道路の状況を推定する機械学習モデル(道路推定モデル)を用いて、道路R1の劣化度合いを推定してもよい。
図1の例では、その後、推定装置100は、道路の劣化度合いの推定結果を提供する(ステップS15)。例えば、推定装置100は、道路の交通に関する業務を統括する機関のユーザによって利用されるユーザ装置20に、道路の劣化度合いの推定結果に関するコンテンツを提供する。道路の劣化度合いの推定結果に関するコンテンツは、図3に関連して後述される。
大気の汚染状況を推定する推定処理の一例は、図2を参照して説明される。図2の例では、図1のステップS11の場合と同様に、はじめに、推定装置100は、検出情報を取得する(ステップS21)。例えば、推定装置100は、道路R2を走行している車両に設置されたユーザ装置101から、検出情報(例えば、第1の検出情報)を受信する。
図2の例では、図1のステップS12の場合と同様に、次いで、推定装置100は、検出情報を取得する(ステップS22)。例えば、推定装置100は、道路R2を走行している他の車両に設置されたユーザ装置102から、他の検出情報(例えば、第2の検出情報)を受信する。
図2の例では、図1のステップS13の場合と同様に、次いで、推定装置100は、取得された検出情報に基づいて、道路R2を走行する各車両の車種と、道路R2を走行する際の運転態様とを推定する(ステップS23)。
例えば、図1のステップS13の場合と同様に、ユーザ装置101から受信された検出情報は、センサ情報SI21を含む。例示のために、センサ情報SI21に含まれる振動情報は、「ユーザ装置101が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たさないこと」を示すと仮定する。さらに、センサ情報SI21に含まれる加速度情報は、「ユーザ装置101が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第2の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、推定装置100は、ユーザ装置101が設置された車両の車種を、「乗用車」と推定する。さらに、推定装置100は、ユーザ装置101が設置された車両の運転態様を、「運転態様DB21」と推定する。「運転態様DB21」は、例えば、急ブレーキ等の運転態様に該当する。
なお、図2の例では、推定された各車両の車種は、所定の駆動態様に対応する。図2の例に示されるように、例えば、車種「乗用車」は、駆動態様「ガソリン」に対応する。また、例えば、車種「バス」は、駆動態様「ディーゼル」に対応する。
上述のセンサ情報SI21の場合と同様に、例えば、ユーザ装置102から受信された検出情報は、センサ情報SI22を含む。例示のために、センサ情報SI22に含まれる振動情報は、「ユーザ装置102が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。さらに、センサ情報SI22に含まれる加速度情報は、「ユーザ装置102が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第3の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、推定装置100は、ユーザ装置102が設置された車両の車種を、「バス」と推定する。さらに、推定装置100は、ユーザ装置102が設置された車両の運転態様を、「運転態様DB22」と推定する。「運転態様DB22」は、例えば、急発進等の運転態様に該当する。
運転態様に関しては、図1のステップS13の場合と同様に、推定装置100は、取得された検出情報に含まれる速度情報に基づいて、道路R2を走行する際の運転態様を推定してもよい。例えば、ユーザ装置10が設置された車両の速度が所定の条件(例えば、第4の閾値)を満たす場合に、推定装置100は、ユーザ装置10が設置された車両の運転態様を、「高速度」と推定してもよい。
図2の例では、次いで、推定装置100は、車種および運転態様の推定結果に基づいて、道路R2を走行する車両の走行態様を推定し、走行態様の推定結果と、道路R2の路面の種別とに基づいて、道路R2付近の大気汚染の度合いを推定する(ステップS24)。例えば、推定装置100は、道路R2付近の大気汚染の度合いとして、「道路粉塵の濃度[μm/m3]」を推定する。道路粉塵は、例えば、アスファルトの薄片である。あるいは、道路粉塵は、ブレーキダスト(Brake Dust)、排気ガスからの微粒子(例えば、鉛、スズ)等の粉塵であってもよい。
例えば、推定装置100は、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件」および「道路の路面の種別に関する条件」に関連付けられた「道路付近の大気汚染の度合い」が格納されたデータベースを参照して、道路R2付近の大気汚染の度合いを推定する。例えば、走行態様の推定結果が、走行態様に関する条件を満たし、かつ道路R2の路面の種別が、道路の路面の種別に関する条件を満たす場合に、推定装置100は、道路R2の劣化度合いを、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件および道路の路面の種別に関する条件に関連付けられた道路付近の大気汚染の度合い」と推定する。例示のために、データベースが、道路付近の大気汚染の度合い「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」に関連付けられた条件であって、「車種「バス」および運転態様「急ブレーキ」に対応し、かつ「1日」にこの道路を走行する複数の車両の台数が、「10台」以上である」という条件を含むと仮定する。さらに、データベースが、道路付近の大気汚染の度合い「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」に関連付けられた条件であって、道路の路面の種別に関する条件「アスファルト」を含むと仮定する。この例では、推定装置100は、道路R2付近の大気汚染の度合いを、「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」と推定する。なお、推定装置100は、後述のように、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する機械学習モデル(大気推定モデル)を用いて、道路R2付近の大気汚染の度合いを推定してもよい。
図2の例では、図1のステップS15の場合と同様に、その後、推定装置100は、道路付近の大気汚染の度合いの推定結果を提供する(ステップS25)。例えば、推定装置100は、大気環境に関する業務を統括する機関のユーザによって利用されるユーザ装置20に、道路付近の大気汚染の度合いの推定結果に関するコンテンツを提供する。道路付近の大気汚染の度合いの推定結果に関するコンテンツは、図3に関連して後述される。
図3は、道路の状況または大気の汚染状況に関するコンテンツの一例を示す図である。図3のコンテンツC1は、推定装置100によって提供されたコンテンツである。図3の例では、コンテンツC1は、道路の状況または大気の汚染状況を示す地図として示されている。図3の例では、コンテンツC1は、メンテナンスエリアMA1、メンテナンスエリアMA2、メンテナンスエリアMA3、大気汚染AP1、道路R1および道路R2を含む。例えば、メンテナンスエリアMA1の表示色は、道路R1の劣化度合いが、「道路R1が舗装されてから1年以内に、甌穴が道路R1に形成される」という状況であることを示す。また、例えば、大気汚染AP1の表示色は、道路R2付近の大気汚染の度合いが、「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」であることを示す。
なお、図3の例では、メンテナンスエリアMA3は、色分けされていない。例えば、メンテナンスエリアMA3に対応する道路の劣化度合いは、「道路が舗装されてから1年以内に、甌穴が道路に形成されない」という状況であってもよい。また、例えば、メンテナンスエリアMA3に対応する道路付近の大気汚染の度合いは、「道路粉塵の濃度:10[μm/m3]以下」であってもよい。メンテナンスエリアMA2の表示色は、メンテナンスエリアMA2に対応する道路の劣化度合いが、「道路が補修されてから1年以内に、道路の白線が消える」という状況であることを示してもよい。
上述のように、実施形態に係る推定装置100は、道路を走行する車両に設置されたユーザ装置10から取得された検出情報(例えば、プローブ情報)を用いて、車両の車種および運転態様を推定する。そして、推定装置100は、推定された車両の車種および運転態様を用いて、道路の劣化度合いや、道路付近の大気汚染の度合いを推定する。このように、推定装置100は、道路の状況や道路付近の大気の状態を、センサで直接測定するのではなく、道路の劣化度合いや道路付近の大気汚染の度合いを、車両の走行態様から推定する。このため、推定装置100は、道路交通に関するデータや、大気環境に関するデータを収集するための様々なセンサを用いることなく、道路の劣化度合いや、道路付近の大気汚染の度合いを推定することができる。その結果、推定装置100は、道路のメンテナンスや、道路付近の大気汚染の測定にかかる時間と費用とを低減することができる。以下、このような推定処理を実現する推定装置100について詳細に説明する。
〔2.推定装置の構成〕
次に、図4を参照して、実施形態に係る推定装置100の構成例について説明する。図4は、実施形態に係る推定装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、推定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、推定装置100は、推定装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、ユーザ装置10およびユーザ装置20との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、検出情報記憶部121と、車両推定モデル記憶部122と、態様推定モデル記憶部123と、道路推定モデル記憶部124と、大気推定モデル記憶部125と、訓練データ記憶部126とを有する。
(検出情報記憶部121)
図5は、実施形態に係る検出情報記憶部121の一例を示す図である。検出情報記憶部121は、検出情報を記憶する。上述のように、検出情報は、車両に設置されたユーザ装置10から検出される情報である。
検出情報記憶部121は、例えば、受信部132によって受信された検出情報を記憶する。図5の例では、検出情報記憶部121には、「検出情報」が、「ユーザID」ごとに記憶される。例示として、「検出情報」には、項目「センサ情報」、項目「位置情報」および項目「速度情報」が含まれる。
「ユーザID」は、車両に設置されたユーザ装置10を利用するユーザを識別するための識別子を示す。「センサ情報」は、ユーザによって利用されるユーザ装置10に搭載されたセンサを用いて収集された情報を示す。「センサ情報」には、項目「振動情報」、項目「加速度情報」および項目「音声情報」が含まれる。
「振動情報」は、ユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、加速度計)によって検知された振動に関する情報を示す。「加速度情報」は、ユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、加速計)によって検知された加速度(例えば、前後加速度、左右加速度、ヨー加速度)に関する情報を示す。「音声情報」は、ユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、マイクロホン)によって検知された音声に関する情報を示す。
「位置情報」は、ユーザによって利用されるユーザ装置10の位置情報を示す。「速度情報」は、ユーザによって利用されるユーザ装置10の速度情報を示す。
例えば、図5は、「振動情報VI11」が、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、加速度計)を用いて収集されたことを示している。振動情報VI11は、例えば、振動変位、振動速度、振動加速度等のパラメータに該当する。
また、例えば、図5は、「加速度情報A11」が、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、加速度計)を用いて収集されたことを示している。加速度情報A11は、例えば、前後加速度、左右加速度、ヨー加速度等のパラメータに該当する。
また、例えば、図5は、「音声情報SOI11」が、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ装置10に搭載されたセンサ(例えば、マイクロホン)を用いて収集されたことを示している。音声情報SOI11は、例えば、音声信号に該当する。
また、例えば、図5は、「位置情報PI11」が、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ装置10から検出されたことを示している。位置情報PI11は、例えば、時刻、経度、緯度等のパラメータに該当する。
また、例えば、図5は、「速度情報SPI11」が、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ装置10から検出されたことを示している。速度情報SPI11は、例えば、時刻、進行方向、地点速度、加速度等のパラメータに該当する。
(車両推定モデル記憶部122)
車両推定モデル記憶部122は、車両の車種を推定するための機械学習モデルである車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。車両推定モデル記憶部122は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された車両推定モデルを記憶する。車両推定モデル記憶部122は、以下で説明される車両推定部133によって生成された車両推定モデルを記憶してもよい。車両推定部133は、後述のように、所定の訓練データから、車両推定モデルを生成することができる。訓練データから機械学習モデルを生成する過程は、学習または訓練と呼ばれることがある。例えば、訓練データを用いて機械学習モデルを訓練することによって、機械学習モデルは、生成され得る。
(態様推定モデル記憶部123)
態様推定モデル記憶部123は、運転態様を推定するための機械学習モデルである態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。態様推定モデル記憶部123は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された態様推定モデルを記憶する。態様推定モデル記憶部123は、以下で説明される態様推定部134によって生成された態様推定モデルを記憶してもよい。態様推定部134は、後述のように、所定の訓練データから、態様推定モデルを生成することができる。
(道路推定モデル記憶部124)
道路推定モデル記憶部124は、所定の道路の状況を推定するための機械学習モデルである道路推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。道路推定モデル記憶部124は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された道路推定モデルを記憶する。道路推定モデル記憶部124は、以下で説明される道路推定部135によって生成された道路推定モデルを記憶してもよい。道路推定部135は、後述のように、所定の訓練データから、道路推定モデルを生成することができる。
(大気推定モデル記憶部125)
大気推定モデル記憶部125は、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する機械学習モデルである道路推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。大気推定モデル記憶部125は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された道路推定モデルを記憶する。大気推定モデル記憶部125は、以下で説明される大気推定部136によって生成された大気推定モデルを記憶してもよい。大気推定部136は、後述のように、所定の訓練データから、大気推定モデルを生成することができる。
(訓練データ記憶部126)
訓練データ記憶部126は、訓練データのデータセット(すなわち、訓練用データセット)を記憶する。訓練データ記憶部126は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された訓練用データセットを記憶する。記憶された訓練用データセットは、インスタンス(特徴ベクトルとも呼ばれる)を含む。例えば、記憶された訓練用データセットは、ラベルが既知のインスタンスを含む。より具体的には、記憶された訓練用データセットは、特徴量(feature)の値のベクトルであるインスタンスと、このインスタンスのラベル(すなわち、このインスタンスに関連付けられたラベル)とを含む。
例えば、訓練データ記憶部126は、上述の車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両の検出装置(例えば、ユーザ装置10)から検出された情報である、上述の検出情報に対応する。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、この検出装置が設置された車両の種別(例えば、車種)に対応する。
また、例えば、訓練データ記憶部126は、上述の態様推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両の検出装置(例えば、ユーザ装置10)から検出された情報である、上述の検出情報に対応する。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、この所定の道路を走行する際の運転態様に対応する。
また、例えば、訓練データ記憶部126は、上述の道路推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両の種別(例えば、車種)に対応する。このインスタンスは、この所定の道路を走行する際の運転態様に対応してもよい。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、この所定の道路の状況(例えば、道路の劣化度合い)に対応する。
また、例えば、訓練データ記憶部126は、上述の大気推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両の種別(例えば、車種)に対応する。このインスタンスは、この所定の道路を走行する際の運転態様に対応してもよい。また、このインスタンスは、この所定の道路の路面の種別に対応してもよい。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、この所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況(例えば、道路付近の大気汚染の度合い)に対応する。
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、推定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(推定プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
制御部130は、図4に示すように、取得部131と、受信部132と、車両推定部133と、態様推定部134と、道路推定部135と、大気推定部136と、道路状況提供部137と、地図情報提供部138と、案内状況提供部139とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(取得部131)
取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置により検出された検出情報を取得する。例えば、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置は、車両とともに移動する端末装置、車両に設置された端末装置、車両に搭載された端末装置、車両に結合された検出装置、車両運転中のユーザが持っている端末装置、車両の内部にある端末装置、車両外部に取り付けられた端末装置等の車両に存在する検出装置(例えば、ユーザ装置10)である。
例えば、取得部131は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された振動を示す振動情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された音声を示す音声情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された速度を示す速度情報を取得する。
取得部131は、検出装置により検出されたこの検出装置の位置を示す位置情報をさらに取得してもよい。
取得部131は、以下で説明される受信部132によって受信された検出情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、受信部132によって受信された加速度情報、振動情報、音声情報、速度情報または位置情報を取得してもよい。また、取得部131は、所定の記憶装置から、検出情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の検出情報記憶部121から、検出情報を取得してもよい。取得部131は、取得された検出情報を、上述の検出情報記憶部121に格納してもよい。
一例では、取得部131は、検出情報(例えば、第1の検出情報)と、他の検出情報(例えば、第2の検出情報)とを取得する。
取得部131は、上述の車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された車両推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、車両推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の車両推定モデル記憶部122から、車両推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された車両推定モデルを、上述の車両推定モデル記憶部122に格納してもよい。
取得部131は、上述の態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された態様推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、態様推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の態様推定モデル記憶部123から、態様推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された態様推定モデルを、上述の態様推定モデル記憶部123に格納してもよい。
取得部131は、上述の道路推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された道路推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、道路推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の道路推定モデル記憶部124から、道路推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された道路推定モデルを、上述の道路推定モデル記憶部124に格納してもよい。
取得部131は、上述の大気推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された大気推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、大気推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の大気推定モデル記憶部125から、大気推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された大気推定モデルを、上述の大気推定モデル記憶部125に格納してもよい。
取得部131は、上述の訓練データのデータセットを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の態様推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の道路推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の大気推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット等の訓練用データセットを取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された訓練用データセットを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、訓練用データセットを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の訓練データ記憶部126から、訓練用データセットを取得してもよい。取得部131は、取得された訓練用データセットを、上述の訓練データ記憶部126に格納してもよい。
(受信部132)
受信部132は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置により検出された検出情報を受信する。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、検出情報を受信する。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、カーナビアプリのユーザ、所定の企業、道路交通に関する業務や、大気環境に関する業務を統括する機関)の装置から、検出情報を受信する。受信部132は、受信された検出情報を、検出情報記憶部121に格納してもよい。
例えば、受信部132は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を受信する。また、例えば、受信部132は、検出装置により検出された振動を示す振動情報を受信する。また、例えば、受信部132は、検出装置により検出された音声を示す音声情報を受信する。また、例えば、受信部132は、検出装置により検出された速度を示す速度情報を受信する。受信部132は、検出装置により検出されたこの検出装置の位置を示す位置情報をさらに受信してもよい。
一例では、受信部132は、第1の道路を走行する車両に設置された第1のユーザ装置10から、検出情報(例えば、第1の検出情報)を受信する。例えば、受信部132は、第1のユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリを介して、第1のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置101)から検出情報を受信する。また、受信部132は、この第1の道路を走行している他の車両に設置された第2のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置102)から、他の検出情報(例えば、第2の検出情報)を受信する。
受信部132は、上述の車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、車両推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、車両推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された車両推定モデルを、車両推定モデル記憶部122に格納してもよい。
受信部132は、上述の態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、態様推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、態様推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された態様推定モデルを、態様推定モデル記憶部123に格納してもよい。
受信部132は、上述の道路推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、道路推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、道路推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された道路推定モデルを、道路推定モデル記憶部124に格納してもよい。
受信部132は、上述の大気推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、大気推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、大気推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された大気推定モデルを、大気推定モデル記憶部125に格納してもよい。
受信部132は、上述の訓練データのデータセットを受信してもよい。例えば、受信部132は、上述の車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の態様推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の道路推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の大気推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット等の訓練用データセットを受信してもよい。受信部132は、所定の情報処理装置から、訓練用データセットを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、カーナビアプリのユーザ、所定の企業、道路交通に関する業務や、大気環境に関する業務を統括する機関)の装置から、訓練用データセットを受信してもよい。受信部132は、受信された訓練用データセットを、訓練データ記憶部126に格納してもよい。
(車両推定部133)
車両推定部133は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する。例えば、検出装置(例えば、ユーザ装置10)が、この一部の車両に存在する。車両推定部133は、検出情報に基づいて、検出装置が設置された車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された検出情報に基づいて、検出装置が設置された車両の種別を推定する。
例えば、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
車両推定部133は、車両の種別として、この車両の駆動種別を推定してもよい。
一例では、車両推定部133は、取得部131によって取得された検出情報に基づいて、第1の道路を走行する各車両の車種を推定する。例えば、取得部131によって取得された検出情報は、センサ情報を含む。センサ情報は、例えば、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報を含む。車両推定部133は、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報に基づいて、第1の道路を走行する各車両の車種と、第1の道路を走行する際の運転態様とを推定することができる。
例えば、第1のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置101)から受信された検出情報は、第1のセンサ情報を含む。例示のために、第1のセンサ情報に含まれる振動情報は、「第1のユーザ装置10が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たさないこと」を示すと仮定する。この例では、車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「乗用車」と推定する。言い換えると、車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の揺れ方に基づいて、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を推定する。
また、例えば、第2のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置102)から受信された検出情報は、第2のセンサ情報を含む。例示のために、第2のセンサ情報に含まれる振動情報は、「第2のユーザ装置10が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、車両推定部133は、第2のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「バス」と推定する。
別の例では、車両推定部133は、上述の車両推定モデルを用いて、ユーザ装置10が設置された車両の車種を推定してもよい。また、車両推定部133は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部126に記憶された訓練用データセット)から、車両推定モデルを生成してもよい。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された検出情報に対応するインスタンス(例えば、検出情報に対応する特徴量の値のベクトル)を、車両推定モデル(例えば、決定木、SVM(Support Vector Machine)、単純ベイズ分類器)に入力することによって、車種を出力してもよい。車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「出力された車種」と推定してもよい。また、例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された検出情報に対応するインスタンスを、車両推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「ユーザ装置10が設置された車両の車種が所定の車種である確率」を出力してもよい。車両推定部133は、出力された確率に基づいて、ユーザ装置10が設置された車両の車種を推定してもよい。
いくつかの例では、車両推定部133に推定された各車両の車種は、所定の駆動態様に対応する。例えば、車種「乗用車」は、駆動態様「ガソリン」に対応する。また、例えば、車種「バス」は、駆動態様「ディーゼル」に対応する。いくつかの例では、車両推定部133に推定された各車両の車種は、所定の重量に対応してもよい。例えば、車種「乗用車」は、「第1の重量」に対応してもよい。また、例えば、車種「バス」は、「第2の重量」に対応してもよい。いくつかの例では、「車両の車種」は、「車両の駆動態様」または「車両の重量」と読み替えられ得る。
車両の種別(例えば、車種)は、乗用車、バス、トラック、ディーゼル車、ハイブリッドカー、電気自動車等の種別であってもよい。
いくつかの実施形態では、車両推定部133は、ユーザ装置10のユーザが運転する車両の種別(例えば、車種)を示す情報を、ユーザ装置10から受信してもよい。これにより、車両推定部133は、受信された、ユーザ装置10のユーザが運転する車両の種別を示す情報に基づいて、車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットに含まれるインスタンスのラベルを決定することができる。
(態様推定部134)
態様推定部134は、検出情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両が所定の道路を走行する際の運転態様を推定する。例えば、検出装置(例えば、ユーザ装置10)が、この一部の車両に存在する。態様推定部134は、検出情報に基づいて、検出装置が設置された車両が所定の道路を走行する際の運転態様を推定する。例えば、取得部131によって取得された検出情報に基づいて、検出装置が設置された車両が所定の道路を走行する際の運転態様を推定する。
例えば、態様推定部134は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定する。例えば、態様推定部134は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定する。
また、例えば、態様推定部134は、車両の運転態様として、車両が所定の道路を走行する際の速度、加速の態様、もしくは減速の態様の少なくともいずれか1つを推定する。
態様推定部134は、位置情報が所定の道路を示す際に、検出装置により検出された加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定してもよい。例えば、態様推定部134は、取得部131によって取得された位置情報が所定の道路を示す際に、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定してもよい。
一例では、態様推定部134は、取得部131によって取得された検出情報に基づいて、第1の道路を走行する際の運転態様を推定する。例えば、取得部131によって取得された検出情報は、センサ情報を含む。センサ情報は、例えば、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報を含む。態様推定部134は、振動情報、加速度情報、音声情報等の情報に基づいて、第1の道路を走行する際の運転態様を推定することができる。
例えば、第1のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置101)から受信された検出情報は、第1のセンサ情報を含む。例示のために、第1のセンサ情報に含まれる加速度情報は、「第1のユーザ装置10が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第2の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、態様推定部134は、第1のユーザ装置10が設置された車両の運転態様を、「第1の運転態様」と推定する。「第1の運転態様」は、例えば、急ブレーキ等の運転態様に該当する。
また、例えば、第2のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置102)から受信された検出情報は、第2のセンサ情報を含む。例示のために、第2のセンサ情報に含まれる加速度情報は、「第2のユーザ装置10が設置された車両の前後加速度の大きさが、所定の条件(例えば、第3の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、態様推定部134は、第2のユーザ装置10が設置された車両の運転態様を、「第2の運転態様」と推定する。「第2の運転態様」は、例えば、急発進等の運転態様に該当する。
態様推定部134は、取得部131によって取得された検出情報に含まれる速度情報に基づいて、第1の道路を走行する際の運転態様を推定してもよい。例えば、ユーザ装置10が設置された車両の速度が所定の条件(例えば、第4の閾値)を満たす場合に、態様推定部134は、ユーザ装置10が設置された車両の運転態様を、「高速度」と推定してもよい。
別の例では、態様推定部134は、上述の態様推定モデルを用いて、第1の道路を走行する際の運転態様を推定してもよい。また、態様推定部134は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部126に記憶された訓練用データセット)から、態様推定モデルを生成してもよい。例えば、態様推定部134は、取得部131によって取得された検出情報に対応するインスタンス(例えば、検出情報に対応する特徴量の値のベクトル)を、態様推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、運転態様を出力してもよい。態様推定部134は、第1の道路を走行する際の運転態様を、「出力された運転態様」と推定してもよい。また、例えば、態様推定部134は、取得部131によって取得された検出情報に対応するインスタンスを、態様推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第1の道路を走行する際の運転態様が所定の運転態様である確率」を出力してもよい。態様推定部134は、出力された確率に基づいて、第1の道路を走行する際の運転態様を推定してもよい。
(道路推定部135)
道路推定部135は、推定された車両の種別に基づいて、所定の道路の状況を推定する。例えば、道路推定部135は、車両推定部133によって推定された車両の種別に基づいて、所定の道路の状況を推定する。
例えば、道路推定部135は、所定の道路の状況として、この道路の劣化度合いを推定する。
また、例えば、道路推定部135は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別に基づいて、この所定の道路を走行する各車両の種別を推定し、推定した種別に基づいて、所定の道路の劣化度合いを推定する。
また、例えば、道路推定部135は、推定された車両の種別と、推定された運転態様とに基づいて、所定の道路の劣化度合いを推定する。例えば、道路推定部135は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、態様推定部134によって推定された運転態様とに基づいて、所定の道路の劣化度合いを推定する。
一例では、道路推定部135は、車種および運転態様の推定結果に基づいて、第1の道路を走行する車両の走行態様を推定し、走行態様の推定結果に基づいて、第1の道路の劣化度合いを推定する。例えば、道路推定部135は、第1の道路を走行する車両の走行態様として、「所定の車種および所定の運転態様に対応し、かつ所定の期間に第1の道路を走行する複数の車両の台数」を推定する。また、例えば、推定装置100は、第1の道路の劣化度合いとして、「第1の道路が舗装されてから1年以内に、甌穴が第1の道路に形成される」という状況を推定する。
車両の走行態様の推定に関しては、例えば、道路推定部135は、取得された検出情報に含まれる位置情報に基づいて、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、所定の期間(例えば、「1日」)に第1の道路を走行した複数の車両の台数を決定する。さらに、道路推定部135は、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率を、所定の記憶装置から取得する。道路推定部135は、決定された複数の車両の台数と、取得されたカーナビアプリの利用率とに基づいて、「所定の車種および所定の運転態様に対応し、かつ所定の期間に第1の道路を走行する複数の車両の台数」を推定することができる。例示のために、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、車種「乗用車」および運転態様「高速度」に対応し、かつ「1日」に第1の道路を走行する複数の車両の台数が、「5台」であると仮定する。さらに、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率が、「10%」であると仮定する。この例では、道路推定部135は、車種「乗用車」および運転態様「高速度」に対応し、かつ「1日」に第1の道路を走行する複数の車両の台数を、複数の車両の台数「5台」と「10(すなわち、1/(10%=0.1)」との積「50台」と推定する。
第1の道路の劣化度合いの推定に関しては、例えば、道路推定部135は、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件」に関連付けられた「道路の劣化度合いの状況」が格納されたデータベースを参照して、第1の道路の劣化度合いを推定することができる。例えば、走行態様の推定結果が走行態様に関する条件を満たす場合に、道路推定部135は、第1の道路の劣化度合いを、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件に関連付けられた道路の劣化度合いの状況」と推定する。例示のために、データベースが、「道路が舗装されてから1年以内に、甌穴がこの道路に形成される」という状況に関連付けられた条件であって、「車種「バス」および運転態様「急ブレーキ」に対応し、かつ「1日」にこの道路を走行する複数の車両の台数が、「10台」以上である」という条件を含むと仮定する。この例では、道路推定部135は、第1の道路の劣化度合いを、「道路R1が舗装されてから1年以内に、甌穴が道路R1に形成される」という状況と推定する。
別の例では、道路推定部135は、上述の道路推定モデルを用いて、第1の道路の劣化度合いを推定してもよい。また、道路推定部135は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部126に記憶された訓練用データセット)から、道路推定モデルを生成してもよい。例えば、道路推定部135は、車両推定部133によって推定された車両の種別(例えば、車種)に対応するインスタンス(例えば、車両の種別に対応する特徴量の値のベクトル)を、道路推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、道路の劣化度合いを出力してもよい。道路推定部135は、第1の道路の劣化度合いを、「出力された道路の劣化度合い」と推定してもよい。また、例えば、道路推定部135は、車両推定部133によって推定された車両の種別に対応するインスタンスを、道路推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第1の道路の劣化度合いが所定の道路の劣化度合いである確率」を出力してもよい。道路推定部135は、出力された確率に基づいて、第1の道路の劣化度合いを推定してもよい。
いくつかの例では、道路推定部135は、態様推定部134によって推定された運転態様に対応するインスタンス(例えば、運転態様に対応する特徴量の値のベクトル)を、道路推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、道路の劣化度合いを出力してもよい。いくつかの例では、道路推定部135は、態様推定部134によって推定された運転態様に対応するインスタンスを、道路推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第1の道路の劣化度合いが所定の道路の劣化度合いである確率」を出力してもよい。
一般的に、トラック等の重量車両の交通量が多い場合には、道路が、早く劣化する。上述のように、推定装置100の車両推定部133は、上述の検出情報(例えば、プローブ情報)に基づいて、道路を走行する車両の種別を推定することができる。また、推定装置100の態様推定部134は、検出情報に基づいて、道路を走行する際の運転態様を推定することができる。その結果、道路推定部135は、車両の交通量に基づいて、道路の劣化度合いを推定するだけでなく、車両の車種や運転態様に基づいて、道路の劣化度合いを推定することができる。
(大気推定部136)
大気推定部136は、推定された車両の種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
例えば、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面に関する情報とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、所定の道路の路面に関する情報とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、例えば、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面の素材とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、所定の道路の路面の素材とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、例えば、大気推定部136は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別に基づいて、この所定の道路を走行する各車両の種別を推定し、推定した種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
また、例えば、大気推定部136は、推定された車両の種別と、推定された運転態様とに基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、態様推定部134によって推定された運転態様とに基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
一例では、大気推定部136は、車種および運転態様の推定結果に基づいて、第2の道路を走行する車両の走行態様を推定し、走行態様の推定結果と、第2の道路の路面の種別とに基づいて、第2の道路付近の大気汚染の度合いを推定する。例えば、大気推定部136は、第2の道路付近の大気汚染の度合いとして、「道路粉塵の濃度[μm/m3]」を推定する。道路粉塵は、例えば、アスファルトの薄片である。あるいは、道路粉塵は、ブレーキダスト、排気ガスからの微粒子(例えば、鉛、スズ)等の粉塵であってもよい。
例えば、大気推定部136は、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件」および「道路の路面の種別に関する条件」に関連付けられた「道路付近の大気汚染の度合い」が格納されたデータベースを参照して、第2の道路付近の大気汚染の度合いを推定する。例えば、走行態様の推定結果が、走行態様に関する条件を満たし、かつ第2の道路の路面の種別が、道路の路面の種別に関する条件を満たす場合に、大気推定部136は、第2の道路の劣化度合いを、「道路を走行する車両の走行態様に関する条件および道路の路面の種別に関する条件に関連付けられた道路付近の大気汚染の度合い」と推定する。例示のために、データベースが、道路付近の大気汚染の度合い「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」に関連付けられた条件であって、「車種「バス」および運転態様「急ブレーキ」に対応し、かつ「1日」にこの道路を走行する複数の車両の台数が、「10台」以上である」という条件を含むと仮定する。さらに、データベースが、道路付近の大気汚染の度合い「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」に関連付けられた条件であって、道路の路面の種別に関する条件「アスファルト」を含むと仮定する。この例では、大気推定部136は、第2の道路付近の大気汚染の度合いを、「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」と推定する。
別の例では、大気推定部136は、上述の大気推定モデルを用いて、第2の道路付近の大気汚染の度合いを推定してもよい。また、大気推定部136は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部126に記憶された訓練用データセット)から、大気推定モデルを生成してもよい。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別(例えば、車種)に対応するインスタンス(例えば、車両の種別に対応する特徴量の値のベクトル)を、大気推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、大気汚染の度合いを出力してもよい。大気推定部136は、第2の道路付近の大気汚染の度合いを、「出力された大気汚染の度合い」と推定してもよい。また、例えば、車両推定部133によって推定された車両の種別に対応するインスタンスを、大気推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第2の道路付近の大気汚染の度合いが所定の大気汚染の度合いである確率」を出力してもよい。道路推定部135は、出力された確率に基づいて、第2の道路付近の大気汚染の度合いを推定してもよい。
いくつかの例では、大気推定部136は、態様推定部134によって推定された運転態様に対応するインスタンス(例えば、運転態様に対応する特徴量の値のベクトル)を、大気推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、大気汚染の度合いを出力してもよい。いくつかの例では、大気推定部136は、態様推定部134によって推定された運転態様に対応するインスタンスを、大気推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第2の道路付近の大気汚染の度合いが所定の大気汚染の度合いである確率」を出力してもよい。
いくつかの例では、大気推定部136は、第2の道路の路面の種別に対応するインスタンス(例えば、路面の種別に対応する特徴量の値のベクトル)を、大気推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、大気汚染の度合いを出力してもよい。いくつかの例では、大気推定部136は、第2の道路の路面の種別に対応するインスタンスを、大気推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第2の道路付近の大気汚染の度合いが所定の大気汚染の度合いである確率」を出力してもよい。
第2の道路の路面の種別は、アスファルト、コンクリート等の種別であってもよい。
一般的に、車両の交通量が多い場合には、大気が、汚染される。上述のように、推定装置100の車両推定部133は、上述の検出情報(例えば、プローブ情報)に基づいて、道路を走行する車両の種別を推定することができる。また、推定装置100の態様推定部134は、検出情報に基づいて、道路を走行する際の運転態様を推定することができる。その結果、大気推定部136は、車両の交通量に基づいて、道路付近の大気汚染の度合いを推定するだけでなく、車両の車種や運転態様に基づいて、道路の劣化度合いを推定することができる。
(道路状況提供部137)
道路状況提供部137は、道路推定部135による推定結果に基づいて、所定の道路をメンテナンスの対象とするか否かを示す情報を提供する。
例えば、道路状況提供部137は、メンテナンスの対象となる道路を、メンテナンスの対象とならない道路とは異なる態様で示す地図状況を提供する。
一例では、道路状況提供部137は、道路の劣化度合いの推定結果を提供する。例えば、道路状況提供部137は、道路の交通に関する業務を統括する機関のユーザによって利用されるユーザ装置20に、道路の劣化度合いの推定結果に関するコンテンツを提供する。
道路の劣化度合いの推定結果に関するコンテンツは、例えば、メンテナンスエリアを含む。メンテナンスエリアは、例えば、道路のカーブの直前等のエリアであってもよい。このようなエリアは、重量車両を運転するユーザが急ブレーキをかけることが多いエリアである場合がある。
(地図情報提供部138)
地図情報提供部138は、大気推定部136が道路ごとに推定した大気の状況を示す地図情報を提供する。
一例では、地図情報提供部138は、道路付近の大気汚染の度合いの推定結果を提供する。例えば、地図情報提供部138は、大気環境に関する業務を統括する機関のユーザによって利用されるユーザ装置20に、道路付近の大気汚染の度合いの推定結果に関するコンテンツを提供する。
(案内状況提供部139)
後述されるように、案内状況提供部139は、出発地を示す出発地情報と、目的地を示す目的地情報とを受付けると、出発地情報が示す出発地から目的地情報が示す目的地までの移動経路を示す案内情報を提供する。
〔3.推定処理のフロー〕
次に、実施形態に係る推定装置100による推定処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る推定装置100によって実行される、道路の状況を推定するための処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、一実施形態では、はじめに、取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置により検出された検出情報を取得する(ステップS101)。
例えば、取得部131は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された振動を示す振動情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された音声を示す音声情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された速度を示す速度情報を取得する。
次いで、車両推定部133は、検出情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する(ステップS102)。
例えば、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
次いで、道路推定部135は、推定された車両の種別に基づいて、所定の道路の状況を推定する(ステップS103)。
例えば、道路推定部135は、所定の道路の状況として、この道路の劣化度合いを推定する。
また、例えば、道路推定部135は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別に基づいて、この所定の道路を走行する各車両の種別を推定し、推定した種別に基づいて、所定の道路の劣化度合いを推定する。
図7は、実施形態に係る推定装置100によって実行される、大気の汚染状況を推定するための処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、一実施形態では、はじめに、取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置により検出された検出情報を取得する(ステップS201)。
例えば、取得部131は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された振動を示す振動情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された音声を示す音声情報を取得する。
また、例えば、取得部131は、検出装置により検出された速度を示す速度情報を取得する。
次いで、車両推定部133は、検出情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する(ステップS202)。
例えば、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、例えば、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
次いで、大気推定部136は、推定された車両の種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する(ステップS203)。
例えば、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面に関する情報とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、所定の道路の路面に関する情報とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、例えば、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面の素材とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。例えば、大気推定部136は、車両推定部133によって推定された車両の種別と、所定の道路の路面の素材とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、例えば、大気推定部136は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別に基づいて、この所定の道路を走行する各車両の種別を推定し、推定した種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
〔4.変形例〕
上述の実施形態に係る推定装置100は、上記の実施形態以外にも、種々の異なる形態で実施されてよい。そこで、以下では、上記の推定装置100の他の実施形態について説明する。
〔4-1.道路状況に基づく案内情報〕
案内状況提供部139は、出発地を示す出発地情報と、目的地を示す目的地情報とを受付けると、道路推定部135による推定結果に基づいて、出発地情報が示す出発地から目的地情報が示す目的地までの移動経路を示す案内情報を提供してもよい。例えば、案内状況提供部139は、道路推定部135により推定された劣化度合いが所定の条件を満たす道路以外の道路を用いた移動経路を示す案内情報を提供してもよい。例えば、案内状況提供部139は、甌穴が形成された道路を避ける経路を探索し、探索された経路を、案内情報として提供してもよい。
いくつかの実施形態では、案内状況提供部139は、甌穴が形成された道路を示す情報を、ユーザ装置10から受信してもよい。この場合、案内状況提供部139は、甌穴が形成された道路を避ける経路を探索し、探索された経路を、案内情報として提供してもよい。これにより、道路推定部135は、案内状況提供部139によって受信された、甌穴が形成された道路を示す情報に基づいて、道路推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットに含まれるインスタンスのラベルを決定することができる。道路推定部135は、所定の道路を走行する車両の種別(例えば、車両推定部133によって推定された車両の種別)または所定の道路を走行する際の運転態様(例えば、態様推定部134によって推定された運転態様)と、決定されたラベルとを関連付けることによって、道路推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを生成してもよい。そして、道路推定部135は、生成された訓練用データセットを、訓練データ記憶部126に格納してもよい。
〔4-2.大気汚染状況に基づく案内情報〕
案内状況提供部139は、出発地を示す出発地情報と、目的地を示す目的地情報とを受付けると、大気推定部136による推定結果に基づいて、出発地情報が示す出発地から目的地情報が示す目的地までの移動経路を示す案内情報を提供してもよい。例えば、大気推定部136は、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定してもよい。そして、案内状況提供部139は、大気推定部136により推定された汚染状況が所定の条件を満たす道路以外の道路を用いた移動経路を示す案内情報を提供してもよい。例えば、案内状況提供部139は、大気汚染の度合いが「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」である道路を避ける経路を探索し、探索された経路を、案内情報として提供してもよい。
いくつかの実施形態では、案内状況提供部139は、大気汚染の度合いが「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」である道路を示す情報を、ユーザ装置10から受信してもよい。この場合、案内状況提供部139は、大気汚染の度合いが「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」である道路を避ける経路を探索し、探索された経路を、案内情報として提供してもよい。これにより、大気推定部136は、案内状況提供部139によって受信された、大気汚染の度合いが「道路粉塵の濃度:10~20[μm/m3]」である道路を示す情報に基づいて、大気推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットに含まれるインスタンスのラベルを決定することができる。大気推定部136は、所定の道路を走行する車両の種別(例えば、車両推定部133によって推定された車両の種別)または所定の道路を走行する際の運転態様(例えば、態様推定部134によって推定された運転態様)と、決定されたラベルとを関連付けることによって、大気推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを生成してもよい。そして、大気推定部136は、生成された訓練用データセットを、訓練データ記憶部126に格納してもよい。
〔4-3.時間帯ごとの大気状況〕
大気推定部136は、時間帯ごとに所定の道路から所定の範囲における大気の状況を推定してもよい。また、地図情報提供部138は、時間帯ごとの大気の状況を示す地図情報を提供してもよい。例えば、地図情報提供部138は、大気推定部136によって推定された時間帯ごとの大気の状況を示す地図情報を提供してもよい。例えば、地図情報提供部138は、車両の交通量が閾値を満たす時間帯(例えば、交通量の多い時間帯)の大気の状況を示す地図情報を提供してもよい。
〔4-4.推定装置と検出装置との関係〕
一実施形態では、取得部131は、所定のネットワークを介して、車両に設置された端末装置が、この端末装置が有する検出装置を用いて検出した検出情報を取得する。すなわち、推定装置100は、所定のネットワークを介して、車両に設置された端末装置(例えば、ユーザ装置10)が、この端末装置が有する検出装置を用いて検出した検出情報を取得するサーバであってもよい。他の実施形態では、推定装置100は、検出装置を有し、車両の端末装置であってもよい。
〔5.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、図4に示した記憶部120の一部又は全部は、推定装置100によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、推定装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、検出情報等の各種情報を取得する。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る推定装置100は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が推定装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る推定装置100は、取得部131と、車両推定部133と、大気推定部136とを有する。
実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の検出装置により検出された検出情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、検出情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する。また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、推定された車両の種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面に関する情報とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、車両の種別と、所定の道路の路面の素材とに基づいて、大気の汚染状況を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、車両の種別として、この車両の駆動種別を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出された振動を示す振動情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出された音声を示す音声情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、音声情報が示す音声の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出された速度を示す速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別に基づいて、この所定の道路を走行する各車両の種別を推定し、推定した種別に基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100は、検出情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両が所定の道路を走行する際の運転態様を推定する態様推定部134を有する。また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、推定された車両の種別と、推定された運転態様とに基づいて、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、態様推定部134は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、態様推定部134は、車両の運転態様として、車両が所定の道路を走行する際の速度、加速の態様、もしくは減速の態様の少なくともいずれか1つを推定する。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、検出装置により検出されたこの検出装置の位置を示す位置情報をさらに取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、態様推定部134は、位置情報が所定の道路を示す際に、検出装置により検出された加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の運転態様を推定する。
また、実施形態に係る推定装置100は、大気推定部136が道路ごとに推定した大気の状況を示す地図情報を提供する地図情報提供部138を有する。
また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、時間帯ごとに所定の道路から所定の範囲における大気の状況を推定する。また、実施形態に係る推定装置100において、地図情報提供部138は、時間帯ごとの大気の状況を示す地図情報を提供する。
また、実施形態に係る推定装置100は、出発地を示す出発地情報と、目的地を示す目的地情報とを受付けると、大気推定部136による推定結果に基づいて、出発地情報が示す出発地から目的地情報が示す目的地までの移動経路を示す案内情報を提供する案内状況提供部139を有する。
また、実施形態に係る推定装置100において、大気推定部136は、所定の道路から所定の範囲における大気の汚染状況を推定する。また、実施形態に係る推定装置100において、案内状況提供部139は、大気推定部136により推定された汚染状況が所定の条件を満たす道路以外の道路を用いた移動経路を示す案内情報を提供する。
また、実施形態に係る推定装置100は、検出装置を有し、車両に設置された端末装置であってもよい。
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、所定のネットワークを介して、車両の端末装置が、この端末装置が有する検出装置を用いて検出した検出情報を取得する。
上述した各処理により、推定装置100は、道路の情報を収集する手間を削減することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した推定装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。