JP7347113B2 - ペプチド分子の改変箇所の探索方法、及び探索装置、並びにプログラム - Google Patents
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Description
開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法は、ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを含む。
コンピュータに、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを実行させることを含む。
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
を有する。
開示のプログラムによると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
開示の探索方法は、コンピュータを用いてペプチド分子の改変箇所の探索する方法である。
開示の探索方法は、算出工程と、対比工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
算出工程においては、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
対比工程においては、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
このことから、ペプチド分子の構造が複合体構造中で自然な構造であれば、その結合活性が大きいと考えられる。
そして、ホットスポットの構造を改変して、複合体構造中のペプチド分子の構造がより自然な構造(安定な立体構造)に近づくことで、改変されたペプチド分子と標的分子との複合体構造はより安定化すると考えられる。
標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
そして、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
開示の技術では、結合の寄与が大きい箇所の探索の際に電子状態計算を行うことを要しない。そのため、開示の技術では、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
算出工程では、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
標的分子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タンパク質、RNA(リボ核酸、ribonucleic acid)、DNA(デオキシリボ核酸、deoxyribonucleic acid)などが挙げられる。
ペプチド分子は、アミノ酸をモノマーとしてペプチド結合により短い鎖状につながった分子である。
アミノ酸の一例を以下に示す。
・グリシン(Gly)
・プロリン(Pro)
・アラニン(Ala)
・アルギニン(Arg)
・アスパラギン(Asn)
・アスパラギン酸(Asp)
・システイン(Cys)
・グルタミン(Gln)
・グルタミン酸(Glu)
・グリシン(Gly)
・ヒスチジン(His)
・イソロイシン(Ile)
・ロイシン(Leu)
・リシン(Lys)
・メチオニン(Met)
・フェニルアラニン(Phe)
・セリン(Ser)
・トレオニン(Thr)
・トリプトファン(Trp)
・チロシン(Tyr)
・バリン(Val)
・オルニチン(Orn)
・セレノシステイン(Sec)
・ピロリジン(Pyl)
・ノルバリン
・ノルロイシン
・シトルリン
・クレアチン
・シスチン
・チロキシン
・ホスホセリン
標的分子とペプチド分子との複合体構造は、安定構造である。
複合体構造としては、安定構造が知られている既知の複合体構造であってもよいし、安定構造が知られていない未知の複合体構造であってもよい。
既知のデータベースとしては、例えば、PDB(Protein Data Bank)などが挙げられる。
分子動力学(Molecular Dynamics、MD)法とは、ニュートンの運動方程式を数値的に解くことにより、原子などの粒子(質点)の運動をシミュレーションする方法を意味する。
分子動力学法による分子動力学計算(シミュレーション)は、例えば、分子動力学計算プログラムを用いて行うことができる。分子動力学計算プログラムとしては、例えば、AMBER、CHARMm、GROMACS、GROMOS、NAMD、myPrestoなどが挙げられる。
分子動力学計算においては、例えば、定温定圧の条件(NPTアンサンブル)での計算を行うことなどにより、結合構造を熱平衡状態又は熱平衡状態に近い状態に緩和させることができる。
データの形式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テキストデータであってもよいし、SDF(Structure Data File)形式であってもよいし、MOLファイル形式であってもよい。
原子情報データは、原子の種類に関するデータである。
座標情報データは、原子の座標(位置)に関するデータである。
結合情報データは、原子と原子との結合に関するデータである。
ペプチド分子の安定立体構造の算出においては、例えば、ペプチド分子の周囲の比誘電率を、複合体構造におけるペプチド分子の周囲の比誘電率を考慮して設定する。ここでの考慮とは、例えば、ペプチド分子の周囲の比誘電率を複合体構造におけるペプチド分子の周囲の比誘電率と一致乃至は近似させることをいう。ペプチド分子の周囲の比誘電率は、例えば、4に設定される。
主鎖の立体配置を固定することで、ペプチド分子の安定立体構造の探索を、側鎖の立体配置の組み合わせ最適化問題に帰着させることができる。そのため、イジングモデルの最小エネルギーの算出が可能になる。イジングモデルの最小エネルギーの算出は、主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を網羅的に探索する方法のなかで、非常に短時間で行うことができる方法である。そのため、開示の技術をより効率的に行うことに非常に寄与する。
焼き鈍し法(シミュレーテッド・アニーリング法、SA法)はモンテカルロ法の一種であり、乱数値を用いて確率的に解を求める方法である。以下では最適化したい評価関数の値を最小化する問題を例に説明し、評価関数の値をエネルギーと呼ぶことにする。最大化の場合は、評価関数の符号を変えればよい。
(1)状態遷移に伴うエネルギー変化(エネルギー減少)値(-ΔE)に対して、その状態遷移の許容確率pを次の何れかの関数f()により決める。
(2)温度値Tを次式で表されるように反復回数tに対数的に減少させる。
(1)の式で表される許容確率を用いた場合、十分な反復後に定常状態に達したとすると、各状態の占有確率は熱力学における熱平衡状態に対するボルツマン分布にしたがう。
そして、高い温度から徐々に下げていくとエネルギーの低い状態の占有確率が増加するため、十分温度が下がるとエネルギーの低い状態が得られるはずである。この様子が材料を焼き鈍したときの状態変化とよく似ているため、この方法は焼き鈍し法(または、疑似焼き鈍し法)と呼ばれるのである。このとき、エネルギーが上がる状態遷移が確率的に起こることは、物理学における熱励起に相当する。
遷移制御部114は、乱数発生回路114b1、セレクタ114b2、ノイズテーブル114b3、乗算器114b4、比較器114b5を有する。
比較器114b5は、乗算器114b4が出力した乗算結果と、セレクタ114b2が選択したエネルギー変化値である-ΔEとを比較した比較結果を遷移可否fとして出力する。
対比工程では、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
ペプチド分子の立体構造の可視化の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の分子グラフィックソフトを用いて行うことができる。分子グラフィックソフトとしては、例えば、PyMOLなどが挙げられる。
可視化は、例えば、分子グラフィックソフトにペプチド分子の立体構造データを取り込んで立体構造を構築し、作成された立体構造を表示装置に表示することで行うことができる。
主鎖の重ね合わせは、例えば、ペプチド分子における各アミノ酸残基のCα原子を重ね、かつ側鎖のCβ原子を重ねることで行うことができる。
主鎖の重ね合わせは、例えば、分子グラフィックソフトを用いて行うことができる。分子グラフィックソフトとしては、例えば、PyMOLなどが挙げられる。
ホットスポットの特定は、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖の中から適宜決めればよい。例えば、複合体構造のペプチド分子の立体構造に、算出されたペプチド分子の安定立体構造を、2つのペプチド分子の主鎖が重なるように重ねた際に、算出されたペプチド分子の側鎖が複合体構造の標的分子の結合サイト(標的分子にペプチド分子が結合する部位)と重なる場合、その側鎖をホットスポットと特定する。
結合サイトと重なる側鎖に対応する複合体構造のペプチド分子における側鎖は、複合体構造の構造安定化を妨げている可能性が高い。即ち、その側鎖はホットスポットである可能性が高い。
図4は、開示の技術のフローチャートの一例である。
<工程S1>
まず、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する(S1)。
複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータは、既知のデータベースに収録されている複合体構造のデータから取得してもよい。既知のデータベースとしては、例えば、PDB(Protein Data Bank)などが挙げられる。
安定立体構造の算出は、例えば、ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、イジングモデルの最小エネルギーを算出することにより行うことが好ましい。
次に、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す(S2)。
対比は、例えば、分子グラフィックソフトを用いて、ペプチド分子の安定立体構造と、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造とを可視化して行われる。
以上により、複合体構造の安定化のために改変すべきペプチド分子の側鎖を効率的に見つけることができる。
図5Aは、PDBの1WCAの複合体構造である。タンパク質は、CYCLOPHILIN A(CypA)であり、ペプチド分子は、CYCLOSPORIN A(CsA)である。
算出されたペプチド分子の安定立体構造と、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造とを主鎖を重ねた状態で、可視化した。結果を図5Bに示す。
図5Bにおいて、比較対象の2つのペプチド分子の主鎖は重なっており、一部の側鎖で立体配置の違いがみられる。囲みで示した1-Leu、4-Ver、及び6-Leuの側鎖が、立体配置の違いが大きく、ホットスポットである可能性が高い。なお、算出されたペプチド分子の側鎖の構造は、相対的に細い線で示した。
開示のプログラムは、コンピュータに、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法を実行させるプログラムである。
プログラムにおいて、ペプチド分子の改変箇所の探索方法の実行における好適な態様は、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法における好適な態様と同じである。
プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
開示の記録媒体は、開示のプログラムを記録してなる。
開示の記録媒体は、コンピュータが読み取り可能である。
開示の記録媒体は、一過性であってもよいし、非一過性であってもよい。
開示の記録媒体は、例えば、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体である。
記録媒体は、プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置は、算出ユニットと対比ユニットとを少なくとも備え、更に必要に応じて、その他の部を備える。
算出ユニットは、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
対比ユニットは、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
対比ユニットの態様は、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法における対比工程の態様と同じである。
メモリは、例えば、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを記憶する。
メモリは、例えば、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータを記憶する。
プロセッサは、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出するように構成されている。
プロセッサは、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すように構成されている。
プロセッサは、例えば、CPU、GPU又はその組み合わせである。
探索装置10は、例えば、CPU11、メモリ12、記憶部13、表示部14、入力部15、出力部16、I/Oインターフェース部17等がシステムバス18を介して接続されて構成される。
プログラムは、記憶部13に格納され、メモリ12のRAM(主メモリ)にロードされ、CPU11により実行される。
入力部15は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス等)などである。
出力部16は、各種データの出力装置であり、例えば、プリンタである。
I/Oインターフェース部17は、各種の外部装置を接続するためのインターフェースである。例えば、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどのデータの入出力を可能にする。
図7の構成例は、クラウド型の構成例であり、CPU11が、記憶部13等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、記憶部13等を格納するコンピュータ30と、CPU11を格納するコンピュータ40とが接続される。
ネットワークインターフェース部19、20は、インターネットを利用して、通信を行うハードウェアである。
図8の構成例は、クラウド型の構成例であり、記憶部13が、CPU11等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、CPU11等を格納するコンピュータ30と、記憶部13を格納するコンピュータ40とが接続される。
(付記1)
ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを含むこと特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記2)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記1に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記3)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記2に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記4)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記1から3のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記5)
ペプチド分子の改変箇所の探索するプログラムであって、
コンピュータに、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを実行させることを含むことを特徴とするプログラム。
(付記6)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記5に記載のプログラム。
(付記7)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記6に記載のプログラム。
(付記8)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記5から7のいずれかに記載のプログラム。
(付記9)
ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所の探索装置であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
を有すること特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記10)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記9に記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記11)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記10に記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記12)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記9から11のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
11 CPU
12 メモリ
13 記憶部
14 表示部
15 入力部
16 出力部
17 I/Oインターフェース部
18 システムバス
19 ネットワークインターフェース部
20 ネットワークインターフェース部
30 コンピュータ
40 コンピュータ
Claims (6)
- ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを含むこと特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索方法。 - 前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる請求項1に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
- 前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる請求項2に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
- 前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる請求項1から3のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
- ペプチド分子の改変箇所の探索するプログラムであって、
コンピュータに、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを実行させることを含むことを特徴とするプログラム。 - ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所の探索装置であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
を有すること特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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