JP7347113B2 - ペプチド分子の改変箇所の探索方法、及び探索装置、並びにプログラム - Google Patents

ペプチド分子の改変箇所の探索方法、及び探索装置、並びにプログラム Download PDF

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Description

本件は、創薬に有用な、ペプチド分子の改変箇所の探索方法、及び探索装置、並びに前記探索方法を実行するプログラムに関する。
計算機実験を用いて、標的分子(例えば、タンパク質)と医薬候補分子との溶媒中での安定結合構造(複合体構造ともいう)に対する結合自由エネルギーを予測することが行われている。医薬候補分子が低分子化合物である場合、その予測方法については、種々の検討がなされている。
しかし、医薬候補分子がペプチド分子である場合、標的分子及び医薬候補分子の両者の構造揺らぎが大きいために十分なサンプリングが困難である。そのため、標的分子(例えば、タンパク質)とペプチド分子である医薬候補分子との溶媒中での結合構造に対する結合自由エネルギーの予測については、適切な方法論がなかった。
それでも、その構造の柔軟性から非常に大きな結合活性を有するペプチド分子を医薬候補とした新薬開発が盛んに行われるようになってきた。実際の開発過程では、現実の実験によってある程度の結合活性を持つペプチド分子が発見された場合、そのペプチド分子を改変することで結合活性を高める作業が行われる。しかし、これらの作業は研究者の経験と勘によってなされることが多く、開発が滞ってしまう場合もある。
特開2006-209764号公報
本件は、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる、ペプチド分子の改変箇所の探索方法、及び探索装置、並びに前記探索方法を実行するプログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法は、ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを含む。
開示のプログラムは、ペプチド分子の改変箇所の探索するプログラムであって、
コンピュータに、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを実行させることを含む。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置は、ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所の探索装置であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
を有する。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
開示のプログラムによると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
図1は、焼き鈍し法に用いる最適化装置(演算部)の概念的構成を示す図である。 図2は、遷移制御部の回路レベルのブロック図である。 図3は、遷移制御部の動作フローを示す図である。 図4は、開示の技術の一例のフローチャートである。 図5Aは、複合体構造(1WCA)の一例の模式図である。 図5Bは、2つのペプチド分子を重ねた図である。 図6は、開示の探索装置の構成例である。 図7は、開示の探索装置の他の構成例である。 図8は、開示の探索装置の他の構成例である。
(ペプチド分子の改変箇所の探索方法)
開示の探索方法は、コンピュータを用いてペプチド分子の改変箇所の探索する方法である。
開示の探索方法は、算出工程と、対比工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
算出工程においては、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
対比工程においては、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
コンピュータを用いた従来のシミュレーションでペプチド分子の改変箇所を探索しようとした場合、ペプチド分子と標的分子とそれらの周囲に存在する水分子とから構成される系に対して電子状態計算を行い、ペプチド分子中の改変すべき部位を探索することになる。しかし、この方法を十万原子以上におよぶような一般的な系に対して適用する場合、数年の計算時間が必要であり、現実的ではない。
ペプチド分子を用いた新薬開発に当たって、複合体構造中で薬剤候補分子がどのような構造をとるのかをできるだけ早く知ることが重要である。結合活性の大きな系では、分子と標的分子とから構成される複合体構造中で、分子は自然な構造(安定な立体構造)をとっていることが多い(例えば、Ming-Hong Hao, Omar Haq, and Ingo Muegge, J. Chem. Inf. Model. 2007, 47, 2242-2252参照)。
このことから、ペプチド分子の構造が複合体構造中で自然な構造であれば、その結合活性が大きいと考えられる。
ペプチド分子を構成するアミノ酸残基は、以下のように、主鎖と呼ばれる構造と側鎖と呼ばれる構造から構成される。
上記式中、α炭素に結合するR、R、及びRは、側鎖を表す。側鎖以外の箇所が主鎖である。
ペプチド分子と標的分子とが複合体構造を作る場合は、互いにエネルギー的に得をする構造をとることで比較的安定化している。ペプチド分子に関し、複合体構造を作ることによって自然な形から歪んだ主鎖の立体配置は、側鎖の立体配置に影響を及ぼすことが予想される。そこで、歪んだ主鎖の立体配置のもとでの側鎖の安定な立体配置が、複合体構造中での側鎖の立体配置と異なっている場合、その側鎖が複合体構造の構造安定化に大きく寄与していることが考えられる。以下、そのような側鎖をホットスポットと称する。
そして、ホットスポットの構造を改変して、複合体構造中のペプチド分子の構造がより自然な構造(安定な立体構造)に近づくことで、改変されたペプチド分子と標的分子との複合体構造はより安定化すると考えられる。
そこで、開示の技術では、以下のことを行う。
標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
そして、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
開示の技術では、結合の寄与が大きい箇所の探索の際に電子状態計算を行うことを要しない。そのため、開示の技術では、効率的にペプチド分子の改変箇所を探索することができる。
<算出工程>
算出工程では、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
<<標的分子>>
標的分子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タンパク質、RNA(リボ核酸、ribonucleic acid)、DNA(デオキシリボ核酸、deoxyribonucleic acid)などが挙げられる。
<<ペプチド分子>>
ペプチド分子は、アミノ酸をモノマーとしてペプチド結合により短い鎖状につながった分子である。
ペプチド分子は、環状分子であってもよいし、非環状分子であってもよい。
ペプチド分子を構成するアミノ酸の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5以上100以下であってもよいし、5以上50以下であってもよいし、10以上50以下であってもよいし、10以上30以下であってもよい。
アミノ酸としては、アミノ基とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物であれば、天然に存在するアミノ酸であってもよいし、天然に存在しないアミノ酸であってもよい。
アミノ酸の一例を以下に示す。
・グリシン(Gly)
・プロリン(Pro)
・アラニン(Ala)
・アルギニン(Arg)
・アスパラギン(Asn)
・アスパラギン酸(Asp)
・システイン(Cys)
・グルタミン(Gln)
・グルタミン酸(Glu)
・グリシン(Gly)
・ヒスチジン(His)
・イソロイシン(Ile)
・ロイシン(Leu)
・リシン(Lys)
・メチオニン(Met)
・フェニルアラニン(Phe)
・セリン(Ser)
・トレオニン(Thr)
・トリプトファン(Trp)
・チロシン(Tyr)
・バリン(Val)
・オルニチン(Orn)
・セレノシステイン(Sec)
・ピロリジン(Pyl)
・ノルバリン
・ノルロイシン
・シトルリン
・クレアチン
・シスチン
・チロキシン
・ホスホセリン
アミノ酸の分子量としては、例えば、アラニンの分子量である89以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、89以上500以下であってもよいし、89以上300以下であってもよい。
<<複合体構造>>
標的分子とペプチド分子との複合体構造は、安定構造である。
複合体構造としては、安定構造が知られている既知の複合体構造であってもよいし、安定構造が知られていない未知の複合体構造であってもよい。
既知の複合体構造としては、例えば、既知のデータベースに収録されている複合体構造が挙げられる。既知のデータベースには、例えば、X線結晶構造解析、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)解析、クライオ電子顕微鏡を用いた解析などの実験から得られた標的分子(受容体)と分子(リガンド)との複合体構造の実験データが収録されている。
既知のデータベースとしては、例えば、PDB(Protein Data Bank)などが挙げられる。
未知の複合体構造については、例えば、分子力学法、分子動力学法などを用いて求めることができる。なかでも、分子動力学法が好ましい。
分子動力学(Molecular Dynamics、MD)法とは、ニュートンの運動方程式を数値的に解くことにより、原子などの粒子(質点)の運動をシミュレーションする方法を意味する。
分子動力学法による分子動力学計算(シミュレーション)は、例えば、分子動力学計算プログラムを用いて行うことができる。分子動力学計算プログラムとしては、例えば、AMBER、CHARMm、GROMACS、GROMOS、NAMD、myPrestoなどが挙げられる。
分子動力学計算においては、例えば、定温定圧の条件(NPTアンサンブル)での計算を行うことなどにより、結合構造を熱平衡状態又は熱平衡状態に近い状態に緩和させることができる。
立体構造のデータは、例えば、原子情報データ、座標情報データ及び結合情報データを有し、座標空間に立体構造を構築する。
データの形式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テキストデータであってもよいし、SDF(Structure Data File)形式であってもよいし、MOLファイル形式であってもよい。
原子情報データは、原子の種類に関するデータである。
座標情報データは、原子の座標(位置)に関するデータである。
結合情報データは、原子と原子との結合に関するデータである。
算出工程では、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
ペプチド分子の安定立体構造の算出においては、例えば、ペプチド分子の周囲の比誘電率を、複合体構造におけるペプチド分子の周囲の比誘電率を考慮して設定する。ここでの考慮とは、例えば、ペプチド分子の周囲の比誘電率を複合体構造におけるペプチド分子の周囲の比誘電率と一致乃至は近似させることをいう。ペプチド分子の周囲の比誘電率は、例えば、4に設定される。
主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造の算出の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、イジングモデルの最小エネルギーを算出することが好ましい。
主鎖の立体配置を固定することで、ペプチド分子の安定立体構造の探索を、側鎖の立体配置の組み合わせ最適化問題に帰着させることができる。そのため、イジングモデルの最小エネルギーの算出が可能になる。イジングモデルの最小エネルギーの算出は、主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を網羅的に探索する方法のなかで、非常に短時間で行うことができる方法である。そのため、開示の技術をより効率的に行うことに非常に寄与する。
イジングモデルのエネルギー式は、例えば、以下の式で表すことができる。
式中、Wijは、側鎖-側鎖相互作用を表す。bは、アミノ酸残基における主鎖-側鎖相互作用を表す。xは、側鎖の回転子状態のビットを表す。resは、アミノ酸残基を表す。rotは、側鎖の回転を表す。xは、k番目のアミノ酸残基の回転子状態のビットを表す。Aは、正の数を表す。Bは、正の数を表す。
イジングモデルの最小エネルギーの算出は、アニーリングマシンを用いて行うことができる。アニーリングマシンとしては、イジングモデルで表されるエネルギー関数について基底状態探索を行なうアニーリング方式を採用するコンピュータであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、量子アニーリングマシンであってもよいし、半導体技術を用いた半導体アニーリングマシンであってもよいし、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いてソフトウェアにより実行されるシミュレーテッド・アニーリング(Simulated Annealing)であってもよい。
以下に、焼き鈍し法、及びアニーリングマシンの一例について説明する。
焼き鈍し法(シミュレーテッド・アニーリング法、SA法)はモンテカルロ法の一種であり、乱数値を用いて確率的に解を求める方法である。以下では最適化したい評価関数の値を最小化する問題を例に説明し、評価関数の値をエネルギーと呼ぶことにする。最大化の場合は、評価関数の符号を変えればよい。
各変数に離散値の1つを代入した初期状態からはじめ、現在の状態(変数の値の組み合わせ)から、それに近い状態(例えば1つの変数だけ変化させた状態)を選び、その状態遷移を考える。その状態遷移に対するエネルギーの変化を計算し、その値に応じてその状態遷移を採択して状態を変化させるか、採択せずに元の状態を保つかを確率的に決める。エネルギーが下がる場合の採択確率をエネルギーが上がる場合より大きく選ぶと、平均的にはエネルギーが下がる方向に状態変化が起こり、時間の経過とともにより適切な状態へ状態遷移することが期待できる。そして、最終的には最適解又は最適値に近いエネルギーを与える近似解を得られる可能性がある。もし、これを決定論的にエネルギーが下がる場合に採択とし、上がる場合に不採択とすれば、エネルギーの変化は時間に対して広義単調減少となるが、局所解に到達したらそれ以上変化が起こらなくなってしまう。上記のように離散最適化問題には非常に多数の局所解が存在するために、状態が、ほとんど確実にあまり最適値に近くない局所解に捕まってしまう。したがって、採択するかどうかを確率的に決定することが重要である。
焼き鈍し法においては、状態遷移の採択(許容)確率を次のように決めれば、時刻(反復回数)無限大の極限で状態が最適解に到達することが証明されている。
(1)状態遷移に伴うエネルギー変化(エネルギー減少)値(-ΔE)に対して、その状態遷移の許容確率pを次の何れかの関数f()により決める。
ここで、Tは、温度値と呼ばれるパラメータで次のように変化させる。
(2)温度値Tを次式で表されるように反復回数tに対数的に減少させる。
ここで、Tは、初期温度値であり問題に応じて十分大きくとることが望ましい。
(1)の式で表される許容確率を用いた場合、十分な反復後に定常状態に達したとすると、各状態の占有確率は熱力学における熱平衡状態に対するボルツマン分布にしたがう。
そして、高い温度から徐々に下げていくとエネルギーの低い状態の占有確率が増加するため、十分温度が下がるとエネルギーの低い状態が得られるはずである。この様子が材料を焼き鈍したときの状態変化とよく似ているため、この方法は焼き鈍し法(または、疑似焼き鈍し法)と呼ばれるのである。このとき、エネルギーが上がる状態遷移が確率的に起こることは、物理学における熱励起に相当する。
図1に焼き鈍し法を行う最適化装置(演算部18)の概念的構成を示す。ただし、下記説明では、状態遷移の候補を複数発生させる場合についても述べているが、本来の基本的な焼き鈍し法は遷移候補を1つずつ発生させるものである。
最適化装置100には、まず現在の状態S(複数の状態変数の値)を保持する状態保持部111がある。また、複数の状態変数の値の何れかが変化することによる現在の状態Sからの状態遷移が起こった場合の、各状態遷移のエネルギー変化値{-ΔEi}を計算するエネルギー計算部112がある。そして、最適化装置100には、温度値Tを制御する温度制御部113、状態変化を制御するための遷移制御部114がある。
遷移制御部114は、温度値Tとエネルギー変化値{-ΔEi}と乱数値とに基づいて、エネルギー変化値{-ΔEi}と熱励起エネルギーとの相対関係によって複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定するものである。
遷移制御部114をさらに細分化すると、遷移制御部114は、状態遷移の候補を発生する候補発生部114a、各候補に対して、そのエネルギー変化値{-ΔEi}と温度値Tとから状態遷移を許可するかどうかを確率的に決定するための可否判定部114bを有する。さらに、可となった候補から採用される候補を決定する遷移決定部114c、及び、確率変数を発生させるための乱数発生部114dを有する。
一回の反復における動作は次のようなものである。まず、候補発生部114aは、状態保持部111に保持された現在の状態Sから次の状態への状態遷移の候補(候補番号{Ni})を1つまたは複数発生する。エネルギー計算部112は、現在の状態Sと状態遷移の候補を用いて候補に挙げられた各状態遷移に対するエネルギー変化値{-ΔEi}を計算する。可否判定部114bは、温度制御部113で発生した温度値Tと乱数発生部114dで生成した確率変数(乱数値)を用い、各状態遷移のエネルギー変化値{-ΔEi}に応じて、上記(1)の式の許容確率でその状態遷移を許容する。そして、可否判定部114bは、各状態遷移の可否{fi}を出力する。許容された状態遷移が複数ある場合には、遷移決定部114cは、乱数値を用いてランダムにそのうちの1つを選択する。そして、遷移決定部114cは、選択した状態遷移の遷移番号Nと、遷移可否fを出力する。許容された状態遷移が存在した場合、採択された状態遷移に応じて状態保持部111に記憶された状態変数の値が更新される。
初期状態から始めて、温度制御部113で温度値を下げながら上記反復を繰り返し、一定の反復回数に達したり、エネルギーが一定の値を下回る等の終了判定条件が満たされたとき、動作が終了する。最適化装置110が出力する答えは終了時の状態である。
図2は、候補を1つずつ発生させる通常の焼き鈍し法における遷移制御部、特に可否判定部のために必要な演算部分の構成例の回路レベルのブロック図である。
遷移制御部114は、乱数発生回路114b1、セレクタ114b2、ノイズテーブル114b3、乗算器114b4、比較器114b5を有する。
セレクタ114b2は、各状態遷移の候補に対して計算されたエネルギー変化値{-ΔEi}のうち、乱数発生回路114b1が生成した乱数値である遷移番号Nに対応するものを選択して出力する。
ノイズテーブル114b3の機能については後述する。ノイズテーブル114b3として、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等のメモリを用いることができる。
乗算器114b4は、ノイズテーブル114b3が出力する値と、温度値Tとを乗算した積(前述した熱励起エネルギーに相当する)を出力する。
比較器114b5は、乗算器114b4が出力した乗算結果と、セレクタ114b2が選択したエネルギー変化値である-ΔEとを比較した比較結果を遷移可否fとして出力する。
図2に示されている遷移制御部114は、基本的に前述した機能をそのまま実装するものであるが、(1)の式で表される許容確率で状態遷移を許容するメカニズムについてはこれまで説明していないのでこれを補足する。
許容確率pで1を、(1-p)で0を出力する回路は、2つの入力A,Bを持ち、A>Bのとき1を出力し、A<Bのとき0を出力する比較器の入力Aに許容確率pを、入力Bに区間[0,1)の値をとる一様乱数を入力することで実現することができる。したがってこの比較器の入力Aに、エネルギー変化値と温度値Tにより(1)の式を用いて計算される許容確率pの値を入力すれば、上記の機能を実現することができる。
即ちfを(1)の式で用いる関数、uを区間[0,1)の値をとる一様乱数とするとき、f(ΔE/T)がuより大きいとき1を出力する回路で、上記の機能を実現できる。
このままでもよいのであるが、次のような変形を行っても同じ機能が実現できる。2つの数に同じ単調増加関数を作用させても大小関係は変化しない。したがって比較器の2つの入力に同じ単調増加関数を作用させても出力は変わらない。この単調増加関数としてfの逆関数f-1を採用すると、-ΔE/Tがf-1(u)より大きいとき1を出力する回路でよいことがわかる。さらに温度値Tが正であることから-ΔEがTf-1(u)より大きいとき1を出力する回路でよい。図2中のノイズテーブル114b3はこの逆関数f-1(u)を実現するための変換テーブルであり、区間[0,1)を離散化した入力に対して次の関数の値を出力するテーブルである。
遷移制御部114には、判定結果等を保持するラッチやそのタイミングを発生するステートマシン等も存在するが、図2では図示を簡単にするため省略されている。
図3は、遷移制御部114の動作フローである。動作フローは、1つの状態遷移を候補として選ぶステップ(S0001)、その状態遷移に対するエネルギー変化値と温度値と乱数値の積の比較で状態遷移の可否を決定するステップ(S0002)、状態遷移が可ならばその状態遷移を採用し、否ならば不採用とするステップ(S0003)を有する。
<対比工程>
対比工程では、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
対比は、ペプチド分子の安定立体構造と、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造とを可視化して行われることが好ましい。そうすることで、対比を容易に行うことができ、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を簡単に探し出すことができる。
ペプチド分子の立体構造の可視化の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の分子グラフィックソフトを用いて行うことができる。分子グラフィックソフトとしては、例えば、PyMOLなどが挙げられる。
可視化は、例えば、分子グラフィックソフトにペプチド分子の立体構造データを取り込んで立体構造を構築し、作成された立体構造を表示装置に表示することで行うことができる。
対比は、可視化したペプチド分子の安定立体構造の主鎖と、可視化したペプチド分子の立体構造の主鎖とを重ねることで行われることが好ましい。そうすることで、対比をより容易に行うことができ、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖をより簡単に探し出すことができる。
主鎖の重ね合わせは、例えば、ペプチド分子における各アミノ酸残基のCα原子を重ね、かつ側鎖のCβ原子を重ねることで行うことができる。
主鎖の重ね合わせは、例えば、分子グラフィックソフトを用いて行うことができる。分子グラフィックソフトとしては、例えば、PyMOLなどが挙げられる。
また、対比工程においては、例えば、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖から、複合体構造の構造安定化に大きく寄与している側鎖(ホットスポット)を特定する。
ホットスポットの特定は、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖の中から適宜決めればよい。例えば、複合体構造のペプチド分子の立体構造に、算出されたペプチド分子の安定立体構造を、2つのペプチド分子の主鎖が重なるように重ねた際に、算出されたペプチド分子の側鎖が複合体構造の標的分子の結合サイト(標的分子にペプチド分子が結合する部位)と重なる場合、その側鎖をホットスポットと特定する。
結合サイトと重なる側鎖に対応する複合体構造のペプチド分子における側鎖は、複合体構造の構造安定化を妨げている可能性が高い。即ち、その側鎖はホットスポットである可能性が高い。
ここで、開示の技術をフローチャートを用いて説明する。
図4は、開示の技術のフローチャートの一例である。
<工程S1>
まず、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する(S1)。
複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータは、既知のデータベースに収録されている複合体構造のデータから取得してもよい。既知のデータベースとしては、例えば、PDB(Protein Data Bank)などが挙げられる。
安定立体構造の算出は、例えば、ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、イジングモデルの最小エネルギーを算出することにより行うことが好ましい。
<工程S2>
次に、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す(S2)。
対比は、例えば、分子グラフィックソフトを用いて、ペプチド分子の安定立体構造と、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造とを可視化して行われる。
以上により、複合体構造の安定化のために改変すべきペプチド分子の側鎖を効率的に見つけることができる。
開示の技術の方法の結果の一例を以下に示す。
図5Aは、PDBの1WCAの複合体構造である。タンパク質は、CYCLOPHILIN A(CypA)であり、ペプチド分子は、CYCLOSPORIN A(CsA)である。
図5Aに示す複合体構造のペプチド分子を用い、当該ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態で、当該ペプチド分子の安定立体構造を算出した。
算出されたペプチド分子の安定立体構造と、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造とを主鎖を重ねた状態で、可視化した。結果を図5Bに示す。
図5Bにおいて、比較対象の2つのペプチド分子の主鎖は重なっており、一部の側鎖で立体配置の違いがみられる。囲みで示した1-Leu、4-Ver、及び6-Leuの側鎖が、立体配置の違いが大きく、ホットスポットである可能性が高い。なお、算出されたペプチド分子の側鎖の構造は、相対的に細い線で示した。
(プログラム)
開示のプログラムは、コンピュータに、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法を実行させるプログラムである。
プログラムにおいて、ペプチド分子の改変箇所の探索方法の実行における好適な態様は、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法における好適な態様と同じである。
プログラムは、使用するコンピュータシステムの構成及びオペレーティングシステムの種類・バージョンなどに応じて、公知の各種のプログラム言語を用いて作成することができる。
プログラムは、内蔵ハードディスク、外付けハードディスクなどの記録媒体に記録しておいてもよいし、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、MOディスク(Magneto-Optical disk)、USBメモリ〔USB(Universal Serial Bus) flash drive〕などの記録媒体に記録しておいてもよい。プログラムをCD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどの記録媒体に記録する場合には、必要に応じて随時、コンピュータシステムが有する記録媒体読取装置を通じて、これを直接、又はハードディスクにインストールして使用することができる。また、コンピュータシステムから情報通信ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶領域(他のコンピュータ等)にプログラムを記録しておき、必要に応じて随時、外部記憶領域から情報通信ネットワークを通じてこれを直接、又はハードディスクにインストールして使用することもできる。
プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
(記録媒体)
開示の記録媒体は、開示のプログラムを記録してなる。
開示の記録媒体は、コンピュータが読み取り可能である。
開示の記録媒体は、一過性であってもよいし、非一過性であってもよい。
開示の記録媒体は、例えば、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体である。
記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどが挙げられる。
記録媒体は、プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。
(ペプチド分子の改変箇所の探索装置)
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置は、算出ユニットと対比ユニットとを少なくとも備え、更に必要に応じて、その他の部を備える。
算出ユニットは、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出する。
対比ユニットは、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す。
算出ユニットの態様は、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法における算出工程の態様と同じである。
対比ユニットの態様は、開示のペプチド分子の改変箇所の探索方法における対比工程の態様と同じである。
開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置は、例えば、メモリと、プロセッサとを有し、更に必要に応じて、その他のユニットを有する。
メモリは、例えば、標的分子とペプチド分子との複合体構造のデータを記憶する。
メモリは、例えば、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを記憶する。
メモリは、例えば、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータを記憶する。
プロセッサは、メモリに結合されている。
プロセッサは、標的分子とペプチド分子との複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータを用いて、立体構造におけるペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態でのペプチド分子の安定立体構造を算出するように構成されている。
プロセッサは、算出されたペプチド分子の安定立体構造のデータと、複合体構造におけるペプチド分子の立体構造のデータとを対比して、2つのペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すように構成されている。
プロセッサは、例えば、CPU、GPU又はその組み合わせである。
図6に、開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置の構成例を示す。
探索装置10は、例えば、CPU11、メモリ12、記憶部13、表示部14、入力部15、出力部16、I/Oインターフェース部17等がシステムバス18を介して接続されて構成される。
CPU(Central Processing Unit)11は、演算(四則演算、比較演算等)、ハードウエア及びソフトウエアの動作制御などを行う。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などのメモリである。RAMは、ROM及び記憶部13から読み出されたOS(Operating System)及びアプリケーションプログラムなどを記憶し、CPU11の主メモリ及びワークエリアとして機能する。
記憶部13は、各種プログラム及びデータを記憶する装置であり、例えば、ハードディスクである。記憶部13には、CPU11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OSなどが格納される。
プログラムは、記憶部13に格納され、メモリ12のRAM(主メモリ)にロードされ、CPU11により実行される。
表示部14は、表示装置であり、例えば、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
入力部15は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス等)などである。
出力部16は、各種データの出力装置であり、例えば、プリンタである。
I/Oインターフェース部17は、各種の外部装置を接続するためのインターフェースである。例えば、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどのデータの入出力を可能にする。
図7に、開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置の他の構成例を示す。
図7の構成例は、クラウド型の構成例であり、CPU11が、記憶部13等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、記憶部13等を格納するコンピュータ30と、CPU11を格納するコンピュータ40とが接続される。
ネットワークインターフェース部19、20は、インターネットを利用して、通信を行うハードウェアである。
図8に、開示のペプチド分子の改変箇所の探索装置の他の構成例を示す。
図8の構成例は、クラウド型の構成例であり、記憶部13が、CPU11等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、CPU11等を格納するコンピュータ30と、記憶部13を格納するコンピュータ40とが接続される。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを含むこと特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記2)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記1に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記3)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記2に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記4)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記1から3のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
(付記5)
ペプチド分子の改変箇所の探索するプログラムであって、
コンピュータに、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
ことを実行させることを含むことを特徴とするプログラム。
(付記6)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記5に記載のプログラム。
(付記7)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記6に記載のプログラム。
(付記8)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記5から7のいずれかに記載のプログラム。
(付記9)
ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所の探索装置であって、
標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
を有すること特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記10)
前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる付記9に記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記11)
前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる付記10に記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
(付記12)
前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる付記9から11のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索装置。
10 探索装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶部
14 表示部
15 入力部
16 出力部
17 I/Oインターフェース部
18 システムバス
19 ネットワークインターフェース部
20 ネットワークインターフェース部
30 コンピュータ
40 コンピュータ

Claims (6)

  1. ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所のコンピュータによる探索方法であって、
    標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
    算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
    ことを含むこと特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索方法。
  2. 前記対比することが、前記ペプチド分子の前記安定立体構造と、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造とを可視化して行われる請求項1に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
  3. 前記対比することが、可視化した前記ペプチド分子の前記安定立体構造の主鎖と、可視化した前記ペプチド分子の前記立体構造の主鎖とを重ねることで行われる請求項2に記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
  4. 前記安定立体構造を算出することが、前記ペプチド分子の側鎖の制約条件に基づいて変換したイジングモデルについて、焼き鈍し法を用いた基底状態探索を実行することにより、前記イジングモデルの最小エネルギーを算出することで行われる請求項1から3のいずれかに記載のペプチド分子の改変箇所の探索方法。
  5. ペプチド分子の改変箇所の探索するプログラムであって、
    コンピュータに、
    標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出し、
    算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探す、
    ことを実行させることを含むことを特徴とするプログラム。
  6. ペプチド分子の改変箇所の探索する、ペプチド分子の改変箇所の探索装置であって、
    標的分子と前記ペプチド分子との複合体構造における前記ペプチド分子の立体構造のデータを用いて、前記立体構造における前記ペプチド分子の主鎖の立体配置を固定した状態での前記ペプチド分子の安定立体構造を算出するユニットと、
    算出された前記ペプチド分子の前記安定立体構造のデータと、前記複合体構造における前記ペプチド分子の前記立体構造のデータとを対比して、2つの前記ペプチド分子の間で立体配置が異なる側鎖を探すユニットと、
    を有すること特徴とするペプチド分子の改変箇所の探索装置。
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