JP7347090B2 - 鉄筋推定システム、鉄筋推定方法及び鉄筋推定プログラム - Google Patents
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Description
スキャン装置15は、生成した点群データを配筋確認装置20に送信する。そして、配筋確認装置20は、鉄筋径を推定して配筋の確認を行なう。
図2は、スキャン装置15、配筋確認装置20として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
図1に示すスキャン装置15は、レーザ光源を内蔵し、パルス信号に応じて光を出力し、反射光を検出する。この場合、スキャン装置15は、主筋11の延在方向(垂直方向)を検知するようにレーザ光を走査する。そして、スキャン装置15は、照射タイミングと受光タイミングとの時間差に基づいて、照射光の反射位置に関する3次元の点の集合データ(点群データ)を生成する。この場合、点群の各点に関するデータは、投光した高さ(垂直方向)の座標(Z値)と、水平面(2次元座標系)における座標(X値及びY値)とを含む。
制御部21は、配筋確認プログラムを実行することにより、学習部210、検査管理部211、分離部212、中心位置推定部213及び鉄筋径推定部214として機能する。
分離部212は、鉄筋籠10から取得した点群を、鉄筋籠10の鉄筋(主筋11)のそれぞれを示す範囲(鉄筋領域)に切り分ける処理を実行する。
鉄筋径推定部214は、点群データと、鉄筋径推定モデルとを用いて、鉄筋の半径を推定する処理を実行する。
学習用点群データ領域には、学習に用いる各点(構成点)の位置(2次元座標)に関するデータが記録される。
中心位置データ領域には、学習に用いる点群の中心位置に関するデータが記録される。本実施形態では、この点群の中心位置は、鉄筋の中心位置に相当する。
半径データ領域には、学習に用いる半径に関するデータが記録される。
次に、図4~図7を用いて、学習処理について説明する。この学習処理は、配筋検査において配筋確認作業を行なう前までに実行される。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋の中心位置の学習処理を実行する(ステップS1-2)。この処理の詳細は、図6を用いて後述する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋径の学習処理を実行する(ステップS1-3)。この処理の詳細は、図7を用いて後述する。
次に、図5を用いて、学習用データ生成処理(ステップS1-1)を説明する。この学習用データ生成処理は、JIS規格で規定された鉄筋種類毎に、学習用データ数に対応して繰り返して実行する。本実施形態では、学習用データ数として「3000」個を用いる。
例えば、図5(b)に示すように、中心位置C1を設定する。
そして、中心位置C1から、各構成点について、割り当てた半径と設定された角度に応じて、各構成点の2次元座標を算出する。
以上の処理を、JISで規格された種類の鉄筋毎に繰り返して、生成した学習用データ数分の学習用データ230を教師情報記憶部23に記録する。
次に、図6を用いて、鉄筋の中心位置の学習処理(ステップS1-2)を説明する。
まず、図6(a)に示すように、処理対象の学習用データ230を順次、特定し、学習用データ230毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
図6(b)は、学習用点群を移動する前の状態、図6(c)は、X座標及びY座標の平均値が原点となるように学習用点群を移動させた後の状態を示している。
例えば、図6(d)に示す画像から中心位置C2を除いた点群を用いた点群配置画像を入力層、中心位置C2を出力層に用いる第1教師データを生成する。
以上の処理を、学習用データ毎に実行する。
次に、図7を用いて、鉄筋径の学習処理(ステップS1-3)を説明する。
まず、図7(a)に示すように、処理対象の学習用データ230を順次、特定し、学習用データ230毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置の原点配置処理を実行する(ステップS4-2)。具体的には、制御部21の学習部210は、図7(b)に示すように、中心位置C2が原点となる変換ベクトルを算出する。そして、学習部210は、算出した変換ベクトルと学習用データ230の学習用点群の各点の座標とを用いて、移動後の学習用点群の各点の座標を算出する。
例えば、図7(c)に示す画像から中心位置C2及び半径r3を除いた点群を用いた点群配置画像を入力層、半径r3を出力層に用いる第2教師データを生成する。
以上の処理を、学習用データ毎に実行する。
次に、図8~図11を用いて、配筋検査において実行される配筋確認処理について説明する。ここでは、スキャン装置15を用いて、鉄筋籠10の周囲を移動し、鉄筋籠10の外周から点群データを取得する。そして、配筋確認装置20は、スキャン装置15から点群データを取得し、計測点群情報記憶部25に記憶する。
例えば、図8(b)に示す点群を、図8(c)に示すように、X値及びY値の平均値が原点となるように、各点の位置を移動させる。
例えば、図8(d)に示すように、中心位置C4が推定される。
例えば、図8(e)に示すように、各点を、推定した中心位置C4が原点となるように移動させる。
例えば、図8(f)に示すように、半径r4が推定される。
その後、配筋確認装置20の制御部21は、確認結果記憶部26に記録した鉄筋の位置及び種類を、表示装置H13に表示する。
図10及び図11には、上述した処理によって、学習用データを生成し、この学習用データに基づいて中心位置推定モデル241及び鉄筋径推定モデル242を生成し、これら推定モデルを用いて、鉄筋径を推定したシミュレーション結果を示している。
(1)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置推定モデルを用いて中心座標の推定処理(ステップS5-6)及び鉄筋径推定モデルを用いて鉄筋の半径の推定処理(ステップS5-9)を実行する。これにより、制御部21は、中心位置と鉄筋の半径とを個別に機械学習した推定モデルを用いて、中心位置及び鉄筋の半径を特定する。中心位置を原点にせずに鉄筋の半径を推定した場合に比べて、中心位置を原点にして鉄筋の半径を推定した方が、半径を精度よく特定することができる。従って、異なる種類の鉄筋の規格において鉄筋径の差が数mm程度しかない場合であっても、鉄筋の種類を的確に特定することができる。
・上記実施形態では、鉄筋籠10の外周を移動させたスキャン装置15が取得した点群データを用いて、鉄筋の位置及び鉄筋の半径を推定した。スキャン装置15を移動させた所定距離毎に取得した点群データを用いて、主筋11の位置及び径を推定してもよい。この場合、一本の鉄筋において複数の点群データを取得する可能性があるため、複数の点群データを用いて予測した各鉄筋径の統計値(平均値や最頻値等)を用いて、鉄筋径を推定してもよい。更に、例えば、複数のカメラ画像を用いたStructure from Motion等の手法により、3次元形状(点群)を特定してもよい。
そして、図12に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、各集約範囲に含まれる点群の特定処理を実行する(ステップS6-1)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、主筋11の延在方向において取得した複数の点P1のZ値に基づいて、記憶している長さ(集約範囲A3)毎に含まれる点P1をそれぞれ特定する。
まず、配筋確認装置20の制御部21は、点群グループの作成処理を実行する(S7-3)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、この鉄筋領域に含まれる点群において、個数分の点を、ランダムに抽出してグループを作成する。検査管理部211は、このグループ作成処理を繰り返して、グループ数分のグループを生成する。
まず、配筋確認装置20の制御部21は、ステップS5-2と同様に、点群グループの点群の2次元座標系への投影処理を実行する(ステップS7-4)。
図13(b)に示すように、鉄筋領域の学習処理においては、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS8-1)。具体的には、制御部21の学習部210は、2次元座標系へ投影した点群を配置した画像を生成する。
この処理において、配筋確認装置20の制御部21は、処理対象の点群の画像化処理を実行する(ステップS9-1)。具体的には、制御部21の分離部212は、水平面に投影した点群の配置を示す画像(配置画像)を生成する。
Claims (7)
- 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備え、前記鉄筋を推定する鉄筋推定システムであって、
前記制御部が、
推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力することを特徴とする鉄筋推定システム。 - 前記制御部は、
学習用中心位置及び鉄筋の半径を設定し、
前記設定した中心位置及び半径に基づいて、ノイズを含めて構成点の位置を決定し、
前記構成点を含む点群の学習用第1画像を生成し、
前記学習用第1画像と、前記学習用中心位置とを関連付けた第1教師データを生成し、
前記第1教師データを用いた機械学習を行なって、前記中心位置推定モデルを生成して、前記モデル記憶部に記録し、
前記学習用中心位置が原点となるように、前記各構成点を移動させて配置した学習用第2画像と、前記設定した半径とを関連付けた第2教師データを生成し、
前記第2教師データを用いた機械学習を行なって、前記径推定モデルを生成し、前記モデル記憶部に記録することを特徴とする請求項1に記載の鉄筋推定システム。 - 前記制御部は、
前記入力部から、前記鉄筋の点群に関するデータを取得し、
前記点群を、前記鉄筋の延在方向と直交する平面に投影した第1画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄筋推定システム。 - 前記制御部は、
各鉄筋の延在方向に基準長さで分割した複数の集約範囲毎に、前記集約範囲のそれぞれに含まれる点群を前記平面にそれぞれ投影して前記第1画像を生成し、
前記集約範囲毎の第1画像を用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定し、
前記集約範囲毎に推定した鉄筋の径に関する統計値に基づいて、前記推定対象の鉄筋を特定することを特徴とする請求項3に記載の鉄筋推定システム。 - 前記制御部は、
前記入力部から、複数の鉄筋からの点群に関するデータを取得し、
前記点群を、各鉄筋を示す点群を含む鉄筋領域毎に切り分け、
前記鉄筋領域毎に、前記鉄筋の径を推定することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の鉄筋推定システム。 - 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備えた鉄筋推定システムを用いて、鉄筋を推定する方法であって、
前記制御部が、
推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力することを特徴とする鉄筋推定方法。 - 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備えた鉄筋推定システムを用いて、鉄筋の径を推定するプログラムであって、
前記制御部を、
推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力する手段として機能させることを特徴とする鉄筋推定プログラム。
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