JP7347090B2 - 鉄筋推定システム、鉄筋推定方法及び鉄筋推定プログラム - Google Patents

鉄筋推定システム、鉄筋推定方法及び鉄筋推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、配置された鉄筋の情報を推定するための鉄筋推定システム、鉄筋推定方法及び鉄筋推定プログラムに関する。
従来、建物の施工において、コンクリート打設前に配筋検査が行なわれる。この配筋検査においては、鉄筋の本数、直径及びピッチ等、設計と実際に配置された鉄筋とを比較して確認する。この場合、レーザ計測による3次元点群を取得して配筋情報を取得する技術や、撮影画像を用いて配筋情報を取得する技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の配筋情報取得システムにおいて、携帯端末は、背景バーの部分に相当する画像全体から、マーカーを検出し、マーカー間の画像を切り出す。配筋情報取得システムでは、その画像において、鉄筋の軸方向に垂直な方向で、ピクセルの輝度が不連続な箇所を検出することにより領域の境界線となるエッジを抽出し、不要なエッジを除去する。次に、画像の輝度分布に対して度数分布を作成し、その度数分布に基づいて鉄筋、影、背景の3つの領域における代表輝度値を計算し、各代表輝度値を用いて、各エッジに挟まれた領域を特定し、エッジを挟んで隣り合う領域が同じである場合、その2つの領域を1つの領域として統合する。
特開2013-15452号公報
しかしながら、画像解析から配筋情報を取得する場合、背景や光環境の影響により、鉄筋画像の正確な抽出が難しい。また、レーザ計測による3次元点群を用いる場合には、1つの鉄筋に対して多くの点群を取得できなかったり、ノイズが混入したりして、正確な鉄筋径の計測が難しい。特に、異なる種類の鉄筋の規格では、鉄筋径の差が数mm程度の場合もあり、識別が難しかった。
上記課題を解決する鉄筋推定システムは、空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備え、前記鉄筋を推定する鉄筋推定システムであって、前記制御部が、推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力する。
本発明によれば、配置された鉄筋の情報を的確に把握することができる。
実施形態における鉄筋推定システムの構成を示す説明図。 実施形態のハードウェア構成例の説明図。 実施形態における記憶部に記憶されたデータ構成を説明する図であって、(a)は教師情報記憶部、(b)は推定モデル記憶部。 実施形態における学習処理の処理手順を説明する流れ図。 実施形態における学習用データ生成処理の説明図であって、(a)は処理手順の流れ図、(b)は鉄筋中心の配置図、(c)は点群設定領域の定義の説明図、(d)はノイズを含む分布図、(e)は点の配置と中心位置と半径の関係を示す図。 実施形態における鉄筋の中心位置の学習処理の説明図であって、(a)は処理手順の流れ図、(b)は学習用データを配置した図、(c)は平均値を原点として点群を移動した図、(d)は学習する画像と中心座標との関係を示す図。 実施形態における鉄筋径の学習処理の説明図であって、(a)は処理手順の流れ図、(b)は中心位置を原点移動させる図、(c)は学習する画像と半径との関係を示す図。 実施形態における配筋確認処理の説明図であって、(a)は処理手順の流れ図、(b)は鉄筋領域における点群の配置図、(c)は平均値が原点になるように移動した点群の配置図、(d)は推定した中心位置を示した図、(e)は中心位置が原点となるように移動させる点群の配置図、(f)は推定した半径を示した図。 実施形態において点群を、鉄筋領域毎に切り分けた説明図。 実施形態において鉄筋径の推定結果を示す図。 実施形態において予測した鉄筋径の推定結果の詳細を示す図。 変更例において点群を分割した集約範囲毎に鉄筋径を予測して、最も多い鉄筋径を特定した処理を説明する説明図。 変更例における処理の流れ図であって、(a)は配筋確認処理、(b)は鉄筋領域の学習処理、(c)は鉄筋領域の予測処理。
以下、図1~図11を用いて、鉄筋推定システム、鉄筋推定方法及び鉄筋推定プログラムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態の鉄筋推定方法においては、配筋された鉄筋にレーザ光を照射し、反射位置について3次元の点位置を複数測定し、これら複数の点位置(点群データ)を用いて鉄筋の配置及び径を推定し、鉄筋の位置及び鉄筋の種類を特定する。
図1に示すように、本実施形態においては、鉄筋籠10を構成する主筋11の鉄筋径を推定する場合について説明する。鉄筋籠10は、垂直方向に延在する複数の主筋11と、これと直交する方向に配置されたフープ筋12とを備える。
本実施形態では、鉄筋籠10の配筋検査のため、スキャン装置15、配筋確認装置20を用いる。そして、鉄筋籠10の外側で、スキャン装置15を移動させて、主筋11の点群データを取得する。
スキャン装置15は、生成した点群データを配筋確認装置20に送信する。そして、配筋確認装置20は、鉄筋径を推定して配筋の確認を行なう。
(ハードウェア構成例)
図2は、スキャン装置15、配筋確認装置20として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶部H14、プロセッサH15を有する。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアを有していてもよい。
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースカードや無線インタフェース等である。
入力装置H12は、管理者等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイやタッチパネル等である。
記憶部H14は、スキャン装置15、配筋確認装置20の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶装置(例えば、後述する鉄筋マスタ情報記憶部22~確認結果記憶部26)である。記憶部H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
プロセッサH15は、記憶部H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、スキャン装置15、配筋確認装置20における各処理(例えば、後述する制御部21における処理)を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサH15は、配筋確認装置20のアプリケーションプログラムが起動された場合、後述する図4~図8に示す各処理を実行するプロセスを動作させる。
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行なう専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ、(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
(鉄筋推定システムの機能)
図1に示すスキャン装置15は、レーザ光源を内蔵し、パルス信号に応じて光を出力し、反射光を検出する。この場合、スキャン装置15は、主筋11の延在方向(垂直方向)を検知するようにレーザ光を走査する。そして、スキャン装置15は、照射タイミングと受光タイミングとの時間差に基づいて、照射光の反射位置に関する3次元の点の集合データ(点群データ)を生成する。この場合、点群の各点に関するデータは、投光した高さ(垂直方向)の座標(Z値)と、水平面(2次元座標系)における座標(X値及びY値)とを含む。
配筋確認装置20は、制御部21、鉄筋マスタ情報記憶部22、教師情報記憶部23、推定モデル記憶部24、計測点群情報記憶部25及び確認結果記憶部26を備える。
制御部21は、配筋確認プログラムを実行することにより、学習部210、検査管理部211、分離部212、中心位置推定部213及び鉄筋径推定部214として機能する。
学習部210は、教師情報を用いた機械学習により推定モデルを生成する処理を実行する。本実施形態では、学習部210は、学習処理において、学習用データと、鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、鉄筋の半径を推定する鉄筋径推定モデルとを生成する。
学習部210は、学習用データの生成のために、後述する点群を配置する領域を定義するための基準角度(±θ)を記憶している。本実施形態では、所定の方向に対して、基準角度θは、±60度を用いる。更に、学習用データの生成のために、1つの学習用データに含める点の数(設定数)を記憶している。この設定数としては、例えば、「100」を用いることができる。
学習部210は、機械学習を行なって、中心位置推定モデル及び鉄筋径推定モデルを生成する。中心位置推定モデルの生成においては、点群配置画像と中心位置とを対にして学習する。鉄筋径推定モデルの生成においては、点群配置画像と半径とを対にして学習する。ここで、機械学習として、ディープラーニング等の深層ニューラルネットワーク(DNN)を用いる。また、推定モデルの生成に用いる点群配置画像を同じ大きさの画像として評価するために、点群を配置画像に画像化するための2次元領域(切出領域)に関する情報を記憶している。この切出領域は、2次元座標の原点を中心とした所定長さの正方形の領域である。学習部210は、この切出領域に複数点群を配置し、この領域に0.1mm刻みの格子である各グリッド内に含まれる点の数をカウントし、この点の数をそのグリッドの輝度値に変換して生成した点群配置画像を用いて、各推定モデルを生成する。
検査管理部211は、配筋検査における管理処理を実行する。
分離部212は、鉄筋籠10から取得した点群を、鉄筋籠10の鉄筋(主筋11)のそれぞれを示す範囲(鉄筋領域)に切り分ける処理を実行する。
中心位置推定部213は、点群データと、中心位置推定モデルとを用いて、鉄筋の中心位置を推定する処理を実行する。
鉄筋径推定部214は、点群データと、鉄筋径推定モデルとを用いて、鉄筋の半径を推定する処理を実行する。
鉄筋マスタ情報記憶部22は、JIS規格等において規格された各種類の鉄筋に関する鉄筋マスタ情報を記憶している。本実施形態の鉄筋マスタ情報には、鉄筋の種類(呼び名)、鉄筋公称径(直径)等に関する情報が含まれる。
図3(a)に示すように、教師情報記憶部23は、学習用データ230を記憶する。学習用データ230は、後述する学習用データ生成処理において生成されて記録される。学習用データ230は、後述する鉄筋の中心位置の学習処理及び鉄筋径の学習処理に用いられるデータであって、教師情報識別子、学習用点群、中心位置及び半径に関するデータを含む。
教師情報識別子データ領域には、各学習用データを特定するための識別子に関するデータが記録される。
学習用点群データ領域には、学習に用いる各点(構成点)の位置(2次元座標)に関するデータが記録される。
中心位置データ領域には、学習に用いる点群の中心位置に関するデータが記録される。本実施形態では、この点群の中心位置は、鉄筋の中心位置に相当する。
半径データ領域には、学習に用いる半径に関するデータが記録される。
図3(b)に示すように、推定モデル記憶部24は、中心位置推定モデル241と鉄筋径推定モデル242とを記憶する。
中心位置推定モデル241は、点群配置画像から、点群の中心位置を推定するための推定モデルである。この中心位置推定モデル241は、学習用データ230を用いて、鉄筋の中心位置の学習処理を実行した場合に記憶される。
鉄筋径推定モデル242は、点群配置画像から、点群を取得した鉄筋の半径(中心位置から鉄筋の外表面までの長さ)を算出するための推定モデルである。この鉄筋径推定モデル242は、学習用データ230を用いて、鉄筋の半径の学習処理を実行した場合に記憶される。
計測点群情報記憶部25は、配筋情報を確認する処理対象の鉄筋において取得した点群データを記憶する。この点群データは、各点群データを識別する点群識別情報に関連付けられて記録される。この点群データは、スキャン装置15を用いて計測された、鉄筋籠10の点群の3次元座標データである。
確認結果記憶部26は、確認対象の鉄筋についての配筋確認情報が記録される。この配筋確認情報には、点群識別情報に関連付けられて、取得した点群から特定した各鉄筋の中心位置と各鉄筋種類(鉄筋の呼び名)が記録される。
(学習処理)
次に、図4~図7を用いて、学習処理について説明する。この学習処理は、配筋検査において配筋確認作業を行なう前までに実行される。
図4に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データ生成処理を実行する(ステップS1-1)。この処理の詳細は、図5を用いて後述する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋の中心位置の学習処理を実行する(ステップS1-2)。この処理の詳細は、図6を用いて後述する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋径の学習処理を実行する(ステップS1-3)。この処理の詳細は、図7を用いて後述する。
<学習用データ生成処理>
次に、図5を用いて、学習用データ生成処理(ステップS1-1)を説明する。この学習用データ生成処理は、JIS規格で規定された鉄筋種類毎に、学習用データ数に対応して繰り返して実行する。本実施形態では、学習用データ数として「3000」個を用いる。
まず、図5(a)に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋中心の配置処理を実行する(ステップS2-1)。具体的には、制御部21の学習部210は、予め定めた2次元の表示領域において、鉄筋中心となる点座標(中心位置)を、ランダムに設定する。
例えば、図5(b)に示すように、中心位置C1を設定する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、点群設定領域の定義処理を実行する(ステップS2-2)。具体的には、制御部21の学習部210は、中心位置C1において、基準向きをランダムに設定する。そして、この基準向きに対して、基準角度(±θ)の範囲を、点群設定領域として特定する。
例えば、図5(c)に示すように、中心位置C1から基準向きD1を設定した場合を想定する。この場合、基準向きD1に対して、基準角度(±60度)範囲を点群設定領域として設定する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、ノイズを加えた点群の生成処理を実行する(ステップS2-3)。具体的には、制御部21の学習部210は、予め記憶している条件で発生させたノイズを含む点群の半径を設定する。
例えば、図5(d)に示すように、平均値「0」、標準偏差「1.5」の正規分布に「-1.5~1.5」の乱数を掛けてノイズを発生させ、ノイズを含む分布を生成する。そして、配置する構成点の数を、この分布に応じて割り当て、各構成点に割り当てる半径を特定する。
次に、学習部210は、半径を割り当てた各構成点に対して、ランダムな角度を設定する。ここでは、基準向きD1に対して、基準角度範囲内のランダムな角度を設定する。
そして、中心位置C1から、各構成点について、割り当てた半径と設定された角度に応じて、各構成点の2次元座標を算出する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データの記録処理を実行する(ステップS2-4)。具体的には、制御部21の学習部210は、教師情報識別子を付与して、ステップS2-3において生成した各構成点の2次元座標データ(学習用点群)と、中心位置C1と半径r1とを含む学習用データ230を生成し、教師情報記憶部23に記録する。
例えば、図5(e)に示すように、学習用データ230には、中心位置C1と半径r1と各構成点の座標からなる点群データとが関連付けられる。
以上の処理を、JISで規格された種類の鉄筋毎に繰り返して、生成した学習用データ数分の学習用データ230を教師情報記憶部23に記録する。
<鉄筋の中心位置の学習処理>
次に、図6を用いて、鉄筋の中心位置の学習処理(ステップS1-2)を説明する。
まず、図6(a)に示すように、処理対象の学習用データ230を順次、特定し、学習用データ230毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
配筋確認装置20の制御部21は、学習用データの呼出処理を実行する(ステップS3-1)。具体的には、制御部21の学習部210は、教師情報記憶部23から、処理対象の学習用データ230を取得する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、点群のX値及びY値の平均値の原点配置処理を実行する(ステップS3-2)。具体的には、制御部21の学習部210は、取得した各学習用データ230に含まれる学習用点群のX値をすべて加算し、点の数で除算して、X軸における平均値を算出する。更に、学習部210は、各学習用データ230に含まれる学習用点群のY値をすべて加算し、学習用点群の点の数で除算して、Y軸における平均値を算出する。そして、学習部210は、算出したX軸及びY軸の平均値が原点となる変換ベクトルを算出する。学習部210は、算出した変換ベクトルと学習用データ230の学習用点群の各点の座標とを用いて、移動後の学習用点群の各点の座標を算出する。
図6(b)は、学習用点群を移動する前の状態、図6(c)は、X座標及びY座標の平均値が原点となるように学習用点群を移動させた後の状態を示している。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS3-3)。具体的には、制御部21の学習部210は、ステップS3-2で算出した座標の各構成点を2次元座標に配置し、切出領域A1で切り出し、各グリッドに含まれる点の数に応じた輝度値で各グリッドを表示した点群配置画像を生成する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、第1教師データの生成処理を実行する(ステップS3-4)。具体的には、制御部21の学習部210は、生成した点群配置画像を入力層、この点群配置画像を生成した点群に関連付けられた中心位置を出力層に用いる第1教師データを生成する。
例えば、図6(d)に示す画像から中心位置C2を除いた点群を用いた点群配置画像を入力層、中心位置C2を出力層に用いる第1教師データを生成する。
以上の処理を、学習用データ毎に実行する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置推定モデルの生成処理を実行する(ステップS3-5)。具体的には、制御部21の学習部210は、点群配置画像を入力層、中心位置を出力層に用いた複数の第1教師データを用いた機械学習を行なって、点群配置画像から中心位置を推定する中間層の中心位置推定モデル241を生成する。そして、学習部210は、生成した中心位置推定モデル241を、推定モデル記憶部24に記憶する。
<鉄筋径の学習処理>
次に、図7を用いて、鉄筋径の学習処理(ステップS1-3)を説明する。
まず、図7(a)に示すように、処理対象の学習用データ230を順次、特定し、学習用データ230毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
配筋確認装置20の制御部21は、ステップS3-1と同様に、学習用データの呼出処理を実行する(ステップS4-1)。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置の原点配置処理を実行する(ステップS4-2)。具体的には、制御部21の学習部210は、図7(b)に示すように、中心位置C2が原点となる変換ベクトルを算出する。そして、学習部210は、算出した変換ベクトルと学習用データ230の学習用点群の各点の座標とを用いて、移動後の学習用点群の各点の座標を算出する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS4-3)。具体的には、制御部21の学習部210は、ステップS4-2で算出した座標の各構成点を2次元座標に配置し、切出領域A1で切り出し、各グリッドに含まれる点の数に応じた輝度値で各グリッドを表示した点群配置画像を生成する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、第2教師データの生成処理を実行する(ステップS4-4)。具体的には、制御部21の学習部210は、生成した点群配置画像を入力層、この点群配置画像を生成した点群に関連付けられた半径を出力層に用いる第2教師データを生成する。
例えば、図7(c)に示す画像から中心位置C2及び半径r3を除いた点群を用いた点群配置画像を入力層、半径r3を出力層に用いる第2教師データを生成する。
以上の処理を、学習用データ毎に実行する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋径推定モデルの生成処理を実行する(ステップS4-5)。具体的には、制御部21の学習部210は、点群配置画像を入力層、半径を出力層に設定した複数の第2教師データを用いた機械学習を行なって、点群配置画像から半径を推定する中間層の鉄筋径推定モデル242を生成する。そして、学習部210は、生成した鉄筋径推定モデル242を、推定モデル記憶部24に記憶する。
(配筋確認処理)
次に、図8~図11を用いて、配筋検査において実行される配筋確認処理について説明する。ここでは、スキャン装置15を用いて、鉄筋籠10の周囲を移動し、鉄筋籠10の外周から点群データを取得する。そして、配筋確認装置20は、スキャン装置15から点群データを取得し、計測点群情報記憶部25に記憶する。
まず、図8(a)に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、点群データの取得処理を実行する(ステップS5-1)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、計測点群情報記憶部25から、点群データを取得する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、2次元座標系への点群の投影処理を実行する(ステップS5-2)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、点群データのZ値をすべて同じ値としたX値及びY値からなる点群データを生成する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋領域毎の点群の切り分け処理を実行する(ステップS5-3)。具体的には、制御部21の分離部212は、確認画面を、表示装置H13に出力する。この確認画面には、2次元平面に投影された点群が表示される。
図9は、鉄筋籠10の周囲を移動したときに、スキャン装置15から取得した点群データを2次元平面に投影した図である。そして、各鉄筋により生成された一群の点群を含む複数の鉄筋領域A2に切り分ける。この場合、管理者は、確認画面において、各鉄筋を示す一群の点群の範囲を鉄筋領域A2として設定する。
そして、図8(a)に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋領域を順次、処理対象領域として特定し、以下の処理を実行する。この場合、制御部21の分離部212は、各鉄筋領域に含まれる点群の構成点のX値及びY値を特定する。
まず、配筋確認装置20の制御部21は、X値及びY値の平均値が原点となるように点群の移動処理を実行する(ステップS5-4)。具体的には、制御部21の中心位置推定部213は、処理対象の鉄筋領域内の全点のX値の平均値及びY値の平均値を算出する。
次に、中心位置推定部213は、算出した各軸の平均値が原点となるように、変換ベクトルを算出する。中心位置推定部213は、算出した変換ベクトルと処理対象の鉄筋領域内の各点の座標とを用いて、移動後の各点の座標を算出する。
例えば、図8(b)に示す点群を、図8(c)に示すように、X値及びY値の平均値が原点となるように、各点の位置を移動させる。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS5-5)。具体的には、制御部21の中心位置推定部213は、ステップS5-4において算出した座標の各点を2次元座標に配置し、切出領域A1で切り出し、各グリッドに含まれる点の数に応じた輝度値で各グリッドを表示した点群配置画像を生成する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置推定モデルを用いた中心位置の推定処理を実行する(ステップS5-6)。具体的には、制御部21の中心位置推定部213は、推定モデル記憶部24に記録された中心位置推定モデル241と、ステップS5-5で生成した点群配置画像とを用いて、中心位置の2次元座標を推定する。
例えば、図8(d)に示すように、中心位置C4が推定される。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、推定した中心位置が原点となるように点群の移動処理を実行する(ステップS5-7)。具体的には、制御部21の鉄筋径推定部214は、推定した中心位置が原点となる変換ベクトルを算出する。そして、鉄筋径推定部214は、算出した変換ベクトルと処理対象の鉄筋領域内の各点の座標とを用いて、移動後の各点の座標を算出する。
例えば、図8(e)に示すように、各点を、推定した中心位置C4が原点となるように移動させる。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS5-8)。具体的には、制御部21の鉄筋径推定部214は、ステップS5-7で算出した座標の各点を2次元座標に配置し、切出領域A1で切り出し、各グリッドに含まれる点の数に応じた輝度値で各グリッドを表示した点群配置画像を生成する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋径推定モデルを用いた鉄筋の半径の推定処理を実行する(ステップS5-9)。具体的には、制御部21の鉄筋径推定部214は、推定モデル記憶部24に記録された鉄筋径推定モデル242に、点群配置画像を入力し、鉄筋の半径を推定する。
例えば、図8(f)に示すように、半径r4が推定される。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋の位置及び種類の記録処理を実行する(ステップS5-10)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、ステップS5-6において推定した中心位置(座標)を、この鉄筋領域における鉄筋の位置として、点群識別情報に関連付けて、確認結果記憶部26に記録する。更に、検査管理部211は、鉄筋マスタ情報記憶部22を用いて、ステップS5-9において推定した鉄筋の径に対応する鉄筋種類を特定する。検査管理部211は、特定した鉄筋種類を、この鉄筋領域の鉄筋の位置に関連付けて、確認結果記憶部26に記録する。
そして、以上の処理を、鉄筋領域毎に繰り返して実行する。
その後、配筋確認装置20の制御部21は、確認結果記憶部26に記録した鉄筋の位置及び種類を、表示装置H13に表示する。
(鉄筋径の推定結果)
図10及び図11には、上述した処理によって、学習用データを生成し、この学習用データに基づいて中心位置推定モデル241及び鉄筋径推定モデル242を生成し、これら推定モデルを用いて、鉄筋径を推定したシミュレーション結果を示している。
図10の上段は「D10」の鉄筋、中段は「D13」の鉄筋、下段は「D16」の鉄筋について、シミュレーション結果を示した図である。図11の各図において、五角形は、学習データ生成処理において配置した中心位置を示し、五角形の周囲に円弧状に、学習用データの点群が配置されている。また、各図において、星形は、原点であり、星形を囲む円周は、推定した鉄筋の半径に応じた円周である。いずれのシミュレーション結果図においても、推定した中心位置に配置した学習用データの点群は、星形の各鉄筋径の円周上にほぼ配置されており、シミュレーション結果が的確であることを示している。
図11は、複数のシミュレーション結果により、各鉄筋(D10,D13,D16)について推定された半径の分布を示している。図12の一点鎖線で示す各鉄筋の公称径を中心として、平均誤差は0.4mm以下であり、標準偏差は0.3mm前後であった。従って、誤差や標準偏差は、異なる鉄筋の直径に対して小さいため、鉄筋の種類を明確に特定することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、中心位置推定モデルを用いて中心座標の推定処理(ステップS5-6)及び鉄筋径推定モデルを用いて鉄筋の半径の推定処理(ステップS5-9)を実行する。これにより、制御部21は、中心位置と鉄筋の半径とを個別に機械学習した推定モデルを用いて、中心位置及び鉄筋の半径を特定する。中心位置を原点にせずに鉄筋の半径を推定した場合に比べて、中心位置を原点にして鉄筋の半径を推定した方が、半径を精度よく特定することができる。従って、異なる種類の鉄筋の規格において鉄筋径の差が数mm程度しかない場合であっても、鉄筋の種類を的確に特定することができる。
(2)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データ生成処理(ステップS1-1)において、ノイズを加えた点群の生成処理(ステップS2-3)及び学習用データの記録処理(ステップS2-4)を実行する。これにより、計測時に生じるノイズを考慮した点群を用いての学習用データを生成し、学習用データを用いて各推定モデル(241,242)を生成することができる。
(3)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データ230を用いて、点群のX値及びY値の平均値の原点配置処理(ステップS3-2)、画像化処理(ステップS3-3)、第1教師データの生成処理(ステップS3-4)及び中心位置推定モデルの生成処理(ステップS3-5)を実行する。これにより、点群のX値及びY値の平均値を原点とした点群配置画像と、中心位置とを用いた学習により、中心位置を予測する中心位置推定モデルを生成することができる。
(4)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データ230を用いて、中心位置の原点配置処理(ステップS4-2)、画像化処理(ステップS4-3)、第2教師データの生成処理(ステップS4-4)及び鉄筋径推定モデルの生成処理(ステップS4-5)を実行する。これにより、中心位置を原点とした点群配置画像を用いた学習により、鉄筋の半径を推定する鉄筋径推定モデル242を生成することができる。
(5)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、主筋11の延在方向(垂直方向)において並んだ複数の点群データを取得して、2次元座標系への点群の投影処理(ステップS5-2)を実行する。これにより、垂直方向に分散した点群を2次元平面に投影させることに多くの点を含む点群配置画像を用いて、鉄筋径を精度よく推定することができる。
(6)本実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋領域毎に点群の切り分け処理を実行し(ステップS5-3)、鉄筋領域毎に、中心座標及び鉄筋の半径を推定する。これにより、複数の主筋11をまとめて取得した点群データを用いて、各主筋11についての配筋確認を行なうことができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、鉄筋籠10の外周を移動させたスキャン装置15が取得した点群データを用いて、鉄筋の位置及び鉄筋の半径を推定した。スキャン装置15を移動させた所定距離毎に取得した点群データを用いて、主筋11の位置及び径を推定してもよい。この場合、一本の鉄筋において複数の点群データを取得する可能性があるため、複数の点群データを用いて予測した各鉄筋径の統計値(平均値や最頻値等)を用いて、鉄筋径を推定してもよい。更に、例えば、複数のカメラ画像を用いたStructure from Motion等の手法により、3次元形状(点群)を特定してもよい。
・上記実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、2次元座標系への点群の投影処理(ステップS5-2)を実行する。この処理において、1本の鉄筋についての点群を1つの水平面に投影して鉄筋の推定を行なったが、1本の鉄筋についての点群から複数の水平面に投影した画像を用いて鉄筋の推定を行なってもよい。この場合には、点群を鉄筋の延在方向(Z方向)で複数の領域に分割し、領域毎に鉄筋の推定を行なって、各領域において推定した鉄筋に関する情報を統合する。
例えば、鉄筋の延在方向において所定範囲(集約範囲)毎に、点群を分け、分けた点群をそれぞれの水平面に投影する。次に、各水平面に投影した点群を用いて各水平面における鉄筋径を推定し、その鉄筋径に対応する鉄筋種類を特定する。そして、すべての水平面において推定した鉄筋種類の統計値を用いて、鉄筋の種類を特定してもよい。
具体的には、配筋確認装置20の制御部21は、集約範囲の長さを記憶する。
そして、図12に示すように、配筋確認装置20の制御部21は、各集約範囲に含まれる点群の特定処理を実行する(ステップS6-1)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、主筋11の延在方向において取得した複数の点P1のZ値に基づいて、記憶している長さ(集約範囲A3)毎に含まれる点P1をそれぞれ特定する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、集約範囲毎の中心位置及び鉄筋種類の特定処理を実行する(ステップS6-2)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、各集約範囲A3に含まれる点P1を水平面に投影する。そして、制御部21は、投影した点P1の座標を用いて、X値及びY値の平均値が原点となるように点群の移動処理(ステップS5-4)~鉄筋の位置及び種類の記録処理(ステップS5-10)を実行する。
その後、配筋確認装置20の制御部21は、すべての集約範囲で特定した値を用いて中心位置及び鉄筋種類の特定処理を実行する(ステップS6-3)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、各集約範囲で算出した中心位置の平均値を、この主筋11の位置と特定する。また、検査管理部211は、各集約範囲で特定した鉄筋の種類において、最も多く特定された鉄筋種類を、この主筋11の鉄筋の種類として特定する。これにより、推定される鉄筋径の精度を高くすることができる。
更に、計測した点群をすべて使用する代わりに、点群の一部分を用いて鉄筋径の予測及び鉄筋の種類を特定してもよい。この場合には、部分毎に特定した鉄筋の種類の統計値を用いて、鉄筋の種類を特定する。例えば、ランダムに抽出した点群を含むグループを複数生成し、グループ毎に鉄筋径の予測及び鉄筋径に対応する鉄筋の種類を特定することを繰り返し、予測が最も多かった鉄筋の種類を、その鉄筋の種類と推定する。
具体的には、図13(a)に示す配筋確認処理を実行してもよい。この場合、配筋確認装置20の制御部21に、1グループにおいてランダムに抽出する点の個数と、生成するグループ数とに関するデータを記憶しておく。
この処理において、配筋確認装置20の制御部21は、ステップS5-1,S5-3と同様に、点群データの取得処理(ステップ7-1)、鉄筋領域毎に点群の切り分け処理を実行する(ステップ7-2)。
そして、処理対象の鉄筋領域を順次、特定し、鉄筋領域毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
まず、配筋確認装置20の制御部21は、点群グループの作成処理を実行する(S7-3)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、この鉄筋領域に含まれる点群において、個数分の点を、ランダムに抽出してグループを作成する。検査管理部211は、このグループ作成処理を繰り返して、グループ数分のグループを生成する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、生成した点群グループ毎に以下の処理を実行する。
まず、配筋確認装置20の制御部21は、ステップS5-2と同様に、点群グループの点群の2次元座標系への投影処理を実行する(ステップS7-4)。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、配筋確認処理と同様に、X値及びY値の平均値が原点となるように点群の移動処理(ステップS5-4)~鉄筋の位置及び種類の記録処理(ステップS5-10)を実行する。ここでは、鉄筋の位置及び種類をメモリに仮記憶する。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋の位置及び種類の決定処理を実行する(ステップS7-5)。具体的には、制御部21の検査管理部211は、メモリに仮記憶した点群グループの鉄筋の位置(中心座標)の平均値を算出し、この平均値を鉄筋の位置として特定して、確認結果記憶部26に記録する。更に、検査管理部211は、記録した点群グループの鉄筋の種類のうち最も多かった種類を特定して、確認結果記憶部26に記録する。
・上記実施形態においては、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋領域毎に点群の切り分け処理(ステップS5-3)において、管理者の指示に応じて、それぞれの鉄筋の点群を示す範囲の鉄筋領域を設定した。それぞれの鉄筋領域の特定を、配筋確認装置20の制御部21に実行させてもよい。この場合には、例えば、ディープラーニング等の学習処理やパターンマッチング処理を用いることができる。
図13(b)及び(c)に示すように、鉄筋領域の学習処理及び鉄筋領域の予測処理を行なって、鉄筋領域毎に点群を切り分けしてもよい。
図13(b)に示すように、鉄筋領域の学習処理においては、配筋確認装置20の制御部21は、画像化処理を実行する(ステップS8-1)。具体的には、制御部21の学習部210は、2次元座標系へ投影した点群を配置した画像を生成する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋領域の取得処理を実行する(ステップS8-2)。具体的には、制御部21の学習部210は、配置画像に対して、管理者の指示によって設定された鉄筋領域を関連付ける。
そして、配筋確認装置20の制御部21は、領域推定モデルの生成処理を実行する(ステップS8-3)。具体的には、制御部21の学習部210は、点群の画像を入力層、鉄筋領域を出力層とした教師データを用いて、領域推定モデルを生成し、推定モデル記憶部24に記録する。
その後、配筋確認処理の鉄筋領域毎の点群の切り分け処理(ステップS5-3)においては、図13(c)に示す鉄筋領域の予測処理を実行する。
この処理において、配筋確認装置20の制御部21は、処理対象の点群の画像化処理を実行する(ステップS9-1)。具体的には、制御部21の分離部212は、水平面に投影した点群の配置を示す画像(配置画像)を生成する。
次に、配筋確認装置20の制御部21は、領域推定モデルを用いて各鉄筋領域の特定処理を実行する(ステップS9-2)。制御部21の分離部212は、ステップS9-1において生成した配置画像と領域推定モデルとを用いて、配置画像における各鉄筋領域を特定する。
そして、制御部21の分離部212は、特定した鉄筋領域毎に点群の切り分け処理を実行する(ステップS9-3)。具体的には、制御部21の分離部212は、各鉄筋領域内のX値及びY値を有する各点を特定する。
・上記実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋籠10の主筋11の中心位置及び鉄筋径(鉄筋種類)を特定した。配筋を確認するため鉄筋径を推定する鉄筋は、主筋11に限定されるものではない。例えば、鉄筋籠10のフープ筋12の鉄筋径の推定や、平面的な格子に配置されたスラブ筋の鉄筋径の推定に用いてもよい。
・上記実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、学習用データ生成処理、鉄筋の中心位置の学習処理及び鉄筋径の学習処理(ステップS1-1~S1-3)を実行して、各推定モデル(241,242)を生成した。推定モデル(241,242)の学習処理は、直前に学習用データ生成処理を行なう場合に限定されない。例えば、過去に取得した点群データと、その点群を取得した鉄筋径の実測値とを用いて鉄筋の中心位置と鉄筋径を学習してもよい。また、中心位置の学習処理と鉄筋径の学習処理は、一連の学習処理として実行しなくてもよい。機械学習時にスキャン装置(撮影デバイス)から鉄筋までの距離を用いてもよい。この場合に、撮影距離に応じてノイズの発生率が変動することがあるが、距離を用いて機械学習することにより、撮影距離に応じたノイズを考慮して、中心位置や鉄筋径を学習させることができる。
・上記実施形態では、配筋確認装置20の制御部21は、鉄筋径推定モデル242を用いて鉄筋の半径を推定し、この半径に応じた鉄筋の種類を特定し、この鉄筋の種類を記録して表示する。出力する鉄筋の径に関する情報は、鉄筋の種類に限定されるものではない。例えば、推定した鉄筋径、推定した径のばらつきの統計値等を出力してもよい。
θ…領域範囲角度、A1…切出領域、A2…鉄筋領域、A3…集約範囲、C1,C2,C4…中心位置、P1…点、r1,r3,r4…半径、H10…情報処理装置、H11…通信装置、H12…入力装置、H13…表示装置、H14…記憶部、H15…プロセッサ、10…鉄筋籠、11…主筋、12…フープ筋、15…スキャン装置、20…配筋確認装置、21…制御部、22…鉄筋マスタ情報記憶部、23…教師情報記憶部、24…推定モデル記憶部、25…計測点群情報記憶部、26…確認結果記憶部、210…学習部、211…検査管理部、212…分離部、213…中心位置推定部、214…鉄筋径推定部、230…学習用データ、241…中心位置推定モデル、242…鉄筋径推定モデル。

Claims (7)

  1. 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
    点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
    推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備え、前記鉄筋を推定する鉄筋推定システムであって、
    前記制御部が、
    推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
    取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
    推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力することを特徴とする鉄筋推定システム。
  2. 前記制御部は、
    学習用中心位置及び鉄筋の半径を設定し、
    前記設定した中心位置及び半径に基づいて、ノイズを含めて構成点の位置を決定し、
    前記構成点を含む点群の学習用第1画像を生成し、
    前記学習用第1画像と、前記学習用中心位置とを関連付けた第1教師データを生成し、
    前記第1教師データを用いた機械学習を行なって、前記中心位置推定モデルを生成して、前記モデル記憶部に記録し、
    前記学習用中心位置が原点となるように、前記各構成点を移動させて配置した学習用第2画像と、前記設定した半径とを関連付けた第2教師データを生成し、
    前記第2教師データを用いた機械学習を行なって、前記径推定モデルを生成し、前記モデル記憶部に記録することを特徴とする請求項1に記載の鉄筋推定システム。
  3. 前記制御部は、
    前記入力部から、前記鉄筋の点群に関するデータを取得し、
    前記点群を、前記鉄筋の延在方向と直交する平面に投影した第1画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄筋推定システム。
  4. 前記制御部は、
    各鉄筋の延在方向に基準長さで分割した複数の集約範囲毎に、前記集約範囲のそれぞれに含まれる点群を前記平面にそれぞれ投影して前記第1画像を生成し、
    前記集約範囲毎の第1画像を用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定し、
    前記集約範囲毎に推定した鉄筋の径に関する統計値に基づいて、前記推定対象の鉄筋を特定することを特徴とする請求項3に記載の鉄筋推定システム。
  5. 前記制御部は、
    前記入力部から、複数の鉄筋からの点群に関するデータを取得し、
    前記点群を、各鉄筋を示す点群を含む鉄筋領域毎に切り分け、
    前記鉄筋領域毎に、前記鉄筋の径を推定することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の鉄筋推定システム。
  6. 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
    点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
    推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備えた鉄筋推定システムを用いて、鉄筋を推定する方法であって、
    前記制御部が、
    推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
    取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
    推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力することを特徴とする鉄筋推定方法。
  7. 空間に配置された鉄筋の表面の複数の点位置を示す点群に関するデータを取得する入力部と、
    点群配置画像から前記鉄筋の中心位置を推定する中心位置推定モデルと、原点に前記中心位置を配置した点群配置画像から、前記原点からの径を推定する径推定モデルとを記憶したモデル記憶部と、
    推定結果に関する情報を出力する出力部とに接続された制御部を備えた鉄筋推定システムを用いて、鉄筋の径を推定するプログラムであって、
    前記制御部を、
    推定対象の鉄筋の表面からの点群に関するデータを取得し、
    取得した前記点群の配置を示す第1画像を生成し、この第1画像と前記中心位置推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の中心位置を推定し、
    推定した中心位置が原点となるように前記第1画像における点群を移動させた第2画像を生成し、この第2画像と前記径推定モデルとを用いて、前記推定対象の鉄筋の径を推定して、推定した径に関する情報を前記出力部に出力する手段として機能させることを特徴とする鉄筋推定プログラム。
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