以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
本発明の実施の形態の無線通信システムの動作にあたっては、適宜、既存技術が使用される。ただし、当該既存技術は、例えば既存のLTEであるが、既存のLTEに限られない。また、本明細書で使用する用語「LTE」は、特に断らない限り、LTE-Advanced、及び、LTE-Advanced以降の方式(例:NR)、又は無線LAN(Local Area Network)を含む広い意味を有するものとする。
また、本発明の実施の形態において、パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局10、端末20、コアネットワーク30又はQoS制御ウェブポータル40から通知されるパラメータが設定されることであってもよい。
図1は、本発明の実施の形態における無線ネットワークを説明するための図である。本発明の実施の形態における無線ネットワークを含むシステムは、図1に示されるように、基地局10及び端末20を含む。図1には、基地局10及び端末20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。基地局10は、ネットワークノードと呼ばれてもよい。
基地局10は、1つ以上のセルを提供し、端末20と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局10は、同期信号及びシステム情報を端末20に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS(Primary Synchronization Signal)及びNR-SSS(Secondary Synchronization Signal)である。システム情報は、例えば、NR-PBCH(Physical Broadcast Channel)にて送信され、報知情報ともいう。図1に示されるように、基地局10は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末20に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末20から受信する。基地局10及び端末20はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、MIMO(Multiple Input Multiple Output)による通信をDL又はULに適用することが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、CA(Carrier Aggregation)によるSCell(Secondary Cell)及びPCell(Primary Cell)を介して通信を行ってもよい。
端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。図1に示されるように、端末20は、DLで制御信号又はデータを基地局10から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局10に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。また、端末20は、ネットワークに配置されるアプリケーションサーバと通信を行うクライアントアプリケーションとしての機能を有してもよい。
図2は、本発明の実施の形態におけるコアネットワークを説明するための図である。図2に示されるように、本発明の実施の形態におけるコアネットワークを含むシステムは、端末20であるUE、複数のネットワークノードから構成される。本発明の実施の形態におけるコアネットワーク30は、図2に示される1又は複数のネットワークノードに対応してもよい。本発明の実施の形態におけるコアネットワーク30は、図2に示される1又は複数のネットワークノードに対応してもよい。以下、機能ごとに1つのネットワークノードが対応するものとするが、複数の機能を1つのネットワークノードが実現してもよいし、複数のネットワークノードが1つの機能を実現してもよい。また、以下に記載する「接続」は、論理的な接続であってもよいし、物理的な接続であってもよい。
RAN(Radio Access Network)は、無線アクセス機能を有するネットワークノードであり、UE、AMF(Access and Mobility Management Function)及びUPF(User plane function)と接続される。基地局10は、RANに対応するネットワークノードであってもよい。AMFは、RANインタフェースの終端、NAS(Non-Access Stratum)の終端、登録管理、接続管理、到達性管理、モビリティ管理等の機能を有するネットワークノードである。UPFは、DN(Data Network)と相互接続する外部に対するPDU(Protocol Data Unit)セッションポイント、パケットのルーティング及びフォワーディング、ユーザプレーンのQoS(Quality of Service)ハンドリング等の機能を有するネットワークノードである。UPF及びDNは、ネットワークスライスを構成する。本発明の実施の形態における無線通信ネットワークでは、複数のネットワークスライスが構築されている。
AMFは、UE、RAN、SMF(Session Management function)、NSSF(Network Slice Selection Function)、NEF(Network Exposure Function)、NRF(Network Repository Function)、UDM(Unified Data Management)、AUSF(Authentication Server Function)、PCF(Policy Control Function)、AF(Application Function)と接続される。AMF、SMF、NSSF、NEF、NRF、AUSF、PCF、AFは、各々のサービスに基づくインタフェース、Namf、Nsmf、Nnssf、Nnef、Nnrf、Nudm、Nausf、Npcf、Nafを介して相互に接続されるネットワークノードである。
SMFは、セッション管理、UEのIP(Internet Protocol)アドレス割り当て及び管理、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能、ARP(Address Resolution Protocol)プロキシ、ローミング機能等の機能を有するネットワークノードである。NEFは、他のNF(Network Function)に能力及びイベントを通知する機能を有するネットワークノードである。NSSFは、UEが接続するネットワークスライスの選択、許可されるNSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)の決定、設定されるNSSAIの決定、UEが接続するAMFセットの決定等の機能を有するネットワークノードである。PCFは、ネットワークのポリシ制御を行う機能を有するネットワークノードである。AFは、アプリケーションサーバを制御する機能を有するネットワークノードである。NRFは、サービスを提供するNFインスタンスを発見する機能を有するネットワークノードである。
ここで、NaaS(Network as a Service)によるネットワークインフラのように、ユーザがオンデマンドでネットワークの品質に関する要件を制御可能とする回線サービスへの需要が高まっている。有線ネットワークにおいては、既にNaaSに類するサービスは提供されている。無線ネットワークにおいても、5GCが導入されること及びURLLC(Ultra Reliable Low Latency Communications)といった無線機能がサポートされることに鑑みると、5G無線アクセスによるNaaSが提供される可能性が考えられる。
5G無線アクセスによるNaaSにおいて、ユーザがオンデマンドでネットワークの品質に関する要件を変更することを想定した場合、ユーザは、アプリケーション又はウェブポータル等を介して、通信が開始される前にネットワークの品質に関する要件をネットワーク側に設定することが考えられる。例えば、あるユーザからQoS(Quality of Service)を適用する通信がネットワークに要求される場合、一つの実現方法として、当該ユーザに対して提供可能な通信品質を通知し、ユーザからのフィードバックに基づいて通信品質を決定し通信を提供する方法が考えられる。
しかしながら、上記の方法では、ネットワークが提供可能な最大の通信品質をユーザに提供することになる。ネットワークが保持するリソースは有限であるため、各ユーザに対して、最低限必要な通信品質を提供する通信方法が規定されることが望ましい。
さらに、例えば、ネットワーク側から提供可能な通信品質をユーザに対して通知し、ユーザが当該通信品質に基づいて所望の通信品質をネットワーク側にフィードバックし、当該フィードバックに基づいてユーザに提供する通信品質を確定する方法が考えられる。
しかしながら、複数の通信品質の指標は、実際には独立して設定できるものではなく、相関することが想定される。例えば、低スループットが要求されたとき、符号化率を下げた場合、他の指標である信頼性が向上する。そのため、仮にネットワークから通信品質を設定する情報を取得した場合であっても、ユーザが所望の通信品質を提供可能であるかどうかを判断することは困難である。したがって、あるユーザに対してネットワークが提供可能な通信品質の決定は、当該ネットワークが実行することが望ましい。
そこで、無線ネットワークにおいてユーザからの要求に応じてネットワークが決定したネットワーク品質制御が適用される通信を提供する通信装置及び通信方法を以下説明する。
(機能構成)
本発明の実施の形態における端末20、コアネットワーク30及びQoS制御ウェブポータル40の機能構成例を説明する。端末20、コアネットワーク30及びQoS制御ウェブポータル40は後述する実施例を実行する機能を有する。ただし、端末20、コアネットワーク30及びQoS制御ウェブポータル40はそれぞれ、実施例の中の一部の機能のみを備えることとしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態におけるシステムの機能構成の例(1)を示す図である。図3に示されるように、端末20とコアネットワーク30とは接続され、情報の送受信を行うことができる。端末20は、アプリケーション部201及び通信部202を有する。コアネットワーク30は、演算部301及び判定部302を有する。端末20とコアネットワーク30とは、基地局10を介して通信可能であってもよい。図3に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
アプリケーション部201は、ネットワーク品質制御を必要とするアプリケーションに係る機能を有する。アプリケーション部201は、必要とするネットワーク品質要件を通信部202に通知を行い、通信部202からの問合せに対して、許容できるネットワーク品質要件を通知する機能を有する。
ネットワーク品質要件とは、ネットワーク品質制御に係るパラメータであり、例えば、サーバとのRTT(Round trip time)又はユーザプレーン遅延等の遅延に係るパラメータ、ジッタ、信頼性(例えば、全パケットのうち条件を満たすパケットの率)、上りデータレート及び下りデータレートである。
通信部202は、アプリケーション部201から取得したネットワーク品質要件に基づく要求及び端末20の位置情報をコアネットワーク30に送信する。また、通信部202は、コアネットワーク30から受信したネットワーク品質要件に係る判定結果に基づいて、アプリケーション部201に判定結果を通知する。また、通信部202は、判定結果に基づいて、ネットワーク品質制御が適用される通信を実行する。
なお、ネットワーク側におけるネットワーク品質制御は、無線リソースを制御する基地局10(例えば、eNB又はgNB)であってもよいし、QCI(QoS Class Identifier)を制御するコアネットワーク30(例えば、EPC又は5GCに含まれるネットワークノード)のいずれであってもよく、限定されない。
演算部301は、端末20の位置情報に基づいて、提供可能なネットワーク品質要件を算出し、判定部302に提供可能なネットワーク品質要件を通知する。
判定部302は、端末20から受信したネットワーク品質要件と、演算部301から通知された提供可能なネットワーク品質要件とを比較して判定し、判定結果を端末20に送信する。すなわち、判定部302は、受信機能及び送信機能を有する。判定に係る動作の詳細は後述する。
図4は、本発明の実施の形態におけるシステムの機能構成の例(2)を示す図である。図4に示されるシステムは、端末20及びコアネットワーク30に加えて、さらにQoS制御ウェブポータル40を含む構成である。端末20及びコアネットワーク30は、図3に示されるものと同様である。図4に示されるように、端末20、コアネットワーク30及びQoS制御ウェブポータル40は、それぞれ互いに接続され情報の送受信を行うことができる。
QoS制御ウェブポータル40は、入力部401及び記憶部402を有する。QoS制御ウェブポータル40は、例えば、コンテンツプロバイダ等により制御されてもよい。
入力部401は、アプリケーション単位又はURL(Uniform Resource Locator)単位でのネットワーク品質要件を設定することができる。設定されたネットワーク品質要件は、記憶部402に記録される。入力部401は、設定されたネットワーク品質要件を、端末20に送信して、端末20のアプリケーション部201と共有する。また、入力部401は、設定されたネットワーク品質要件を、通信部202から送信されるネットワーク品質要件の要求と同様にコアネットワーク30に送信してもよい。
(ハードウェア構成)
上記実施形態の説明に用いたブロック図(図3及び図4)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線等を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるネットワークノード、端末20等は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図5は、本発明の実施の形態における装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末20、コアネットワーク30及びQoS制御ウェブポータル40は、物理的には、プロセッサ1001、記憶装置1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。ネットワークノード及び端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
ネットワークノード及び端末20における各機能は、プロセッサ1001、記憶装置1002等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のアプリケーション部201、通信部202、演算部301、判定部302等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータ等を、補助記憶装置1003及び通信装置1004の少なくとも一方から記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、図3に示した端末20のアプリケーション部201又は通信部202は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、図3に示したコアネットワーク30の演算部301又は判定部302は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、図4に示したQoS制御ウェブポータル40の入力部401は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
記憶装置1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置1002は、本開示の一実施の形態に係る通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置1002及び補助記憶装置1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。例えば、図4に示したQoS制御ウェブポータル40の記憶部402は、記憶装置1002又は補助記憶装置1003により実現されてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インタフェース等は、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。例えば、図3に示した端末20の通信部202、コアネットワーク30の判定部302及び図4に示したQoS制御ウェブポータル40の入力部401が有する通信機能は、通信装置1004により実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及び記憶装置1002等の各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、ネットワークノード及び端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(実施例)
端末20はコアネットワーク30に対してネットワーク品質要件の項目を複数通知し、コアネットワーク30は提供可能な品質の決定を行ってもよい。図6は、本発明の実施の形態におけるネットワーク品質に係る制御の例(1)を説明するためのシーケンス図である。
ステップS11において、アプリケーション部201は、ネットワーク品質要件ごとに優先順位及び対応する値を通信部202に通知してもよい。表1は、ネットワーク品質要件ごとの優先順位付けの例を示す。
表1に示されるように、ネットワーク品質要件の項目であるユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート及び下りデータレートそれぞれに、第一優先の値、第二優先の値及び第三優先の値が設定される。なお、ネットワーク品質要件の項目は例であり他の項目であってもよい。なお、ネットワーク品質要件の各項目で、異なる数の候補が設定されてもよい。例えば、ユーザプレーン遅延は第一優先から第四優先までが設定され、ジッタは第一優先と第二優先とが設定されてもよい。また、第一優先の値、第二優先の値及び第三優先の値は、各項目の数値そのものではなくコアネットワーク30の判定部302で対応する数値を一意に特定可能なインデックス又は識別子等であってもよい。
なお、ステップS11において、アプリケーション部201は、具体的な値を含めずに、例えば、ユーザプレーン遅延に関してQoS制御又は優先制御を要求することを通信部202に通知してもよい。当該通知を受信した通信部202は、第一優先となる特定の値一つをユーザプレーン遅延に関する各ネットワーク品質要件として設定してもよい。
ステップS12において、通信部202は、ネットワーク品質要件の要求及び端末位置情報を判定部302に送信する。ネットワーク品質要件の要求は、例えば、表1に示される情報すなわちネットワーク品質要件の項目ごとの優先順位及び対応する値であってもよい。表2は、端末位置情報の例を示す。
表2に示される端末20が位置する経度及び緯度を示す地理的位置情報が、判定部302に通知されてもよい。例えば、端末20の位置情報は、GNSS(Global Navigation Satellite System)による情報等であってもよいし、さらに高度又は標高を示す情報を含んでもよい。なお、コアネットワーク30が端末20の位置において提供可能なネットワーク品質要件を決定することができる位置情報であれば、その種別は問わない。
また、判定部302に通知される地理的位置情報は、基地局10等のネットワーク機能を利用して算出した地理的位置情報であってもよい。また、端末20の地理的位置情報は、端末20から判定部302に通知されるものに限定されない。判定部302は、ネットワーク側で取得した端末20の地理的位置情報を使用してもよい。
ステップS13において、判定部302は、端末位置情報を演算部301に送信する。続いて、演算部301は、端末位置情報に基づいて、例えば、表3に示されるような提供可能なネットワーク品質要件を決定する。
表3に示されるように、演算部301は、ネットワーク品質要件の項目ごとに、提供可能な値を決定する。提供可能な値を決定するネットワーク品質要件の項目は、予め規定されてもよいし、判定部302から通知されてもよい。提供可能なネットワーク品質要件の決定方法は、限定されない。例えば、予め位置情報に対応するネットワーク品質要件を記録したデータベースに基づいて決定してもよいし、コアネットワークの状態を用いた演算に基づいて決定してもよい。ステップS14において、演算部301は、提供可能なネットワーク品質要件を判定部302に送信する。
なお、ステップS11において、アプリケーション部201が、具体的な要求値を含めずに又は具体的な要求値を含めて、QoS制御又は優先制御を要求することを通信部202に通知した場合、演算部301は、1つの基地局又はセルあたりの収容可能人数又はトラフィック量が特定の値を超えていない場合、第一優先となる各ネットワーク品質要件を提供可能なネットワーク品質要件としてもよい。
なお、ステップS11において、アプリケーション部201が、具体的な要求値を含めずに又は具体的な要求値を含めて、QoS制御又は優先制御を要求することを通信部202に通知した場合、演算部301は、緊急呼がコールされた場合を含む災害時等特別な事情が発生していない場合、第一優先となる各ネットワーク品質要件を提供可能なネットワーク品質要件としてもよい。
なお、ステップS11において、アプリケーション部201が、具体的な要求値を含めずに又は具体的な要求値を含めて、ユーザプレーン遅延に関してQoS制御又は優先制御を要求することを通信部202に通知した場合、演算部301は、基地局を含むネットワーク機器が故障していない場合、第一優先となる各ネットワーク品質要件を提供可能なネットワーク品質要件としてもよい。
ステップS15において、判定部302は、ステップS12で受信したネットワーク品質要件の要求と、ステップS14で受信した提供可能なネットワーク品質要件とに基づいて判定を行う。表4は、ネットワーク品質要件の要求が表1であり、提供可能なネットワーク品質要件が表3である場合の判定結果の例である。
ネットワーク品質要件の項目ごとに、優先順位の高い順に、提供可能な値が、当該優先順位に対応する値を満たすか否か判定を行う。提供可能な値が優先順位に対応する値を満たす場合、受け入れ可能な要求の優先順位が決定される。提供可能な値が、いずれの優先順位に対応する値も満たさない場合、当該ネットワーク品質要件の項目は、「受け入れ不可能」と決定される。
例えば、ユーザプレーン遅延は、第一優先に対応する値が25ms、提供可能な値20msであるため、判定部302は表4に示されるように「第一優先」を受け入れ可能な要求として決定する。例えば、ジッタは、第二優先に対応する値が30ms、提供可能な値が40ms、第三優先に対応する値が100msであるため、判定部302は表4に示されるように「第三優先」を受け入れ可能な要求として決定する。例えば、上りデータレートは、第一優先に対応する値が500Mbps、提供可能な値が300Mbps、第二優先に対応する値が200Mbpsであるため、判定部302は表4に示されるように「第二優先」を受け入れ可能な要求として決定する。例えば、下りデータレートは、第二優先に対応する値が500Mbps、提供可能な値が450Mbps、第三優先に対応する値が300Mbpsであるため、判定部302は表4に示されるように「第三優先」を受け入れ可能な要求として決定する。
なお、ステップS11において、アプリケーション部201が、具体的な要求値を含めず、QoS制御又は優先制御を要求することを通信部202に通知した場合、判定部302は、ネットワーク品質要件の項目ごとに、第一優先が満たされるか否かを示す判定結果を出力してもよい。
ステップS16において、判定部302は、表4に示されるような判定結果を通信部202に送信する。続いて、通信部202は、判定結果をアプリケーション部201に送信する(S17)。ステップS18において、アプリケーション部201及び通信部202は、判定結果において要求したネットワーク品質要件の項目のいずれも「受け入れ不可能」ではなかった場合、ネットワーク品質制御を開始する。一方、通信部202は、判定結果において要求したネットワーク品質要件の項目のうち少なくとも一つが「受け入れ不可能」であった場合、ネットワーク品質制御を行わない。
上記の例では、優先順位と対応する値を端末20からコアネットワーク30へ通知する旨を記載しているが優先順位を端末から明示して送信する必要はない。端末20から複数の候補をコアネットワーク30へ通知し、特定のルールに従って、どの候補を許容するかあるいは受け入れ不可能であるかを返却できればよい。例えば、端末20からの送付時には複数の候補にそれぞれ識別子を付与し、コアネットワーク30側でどの候補を採用するかの基準として識別子を利用するなどでもよい。
上述のように、ネットワーク品質要件の項目ごとに、端末20が要求したネットワーク品質で、ネットワーク品質制御を実行することができる。
他の例として、ステップS11において、アプリケーション部201は、ネットワーク品質要件の集合を複数設定し、通信部202に通知してもよい。表5は、ネットワーク品質要件の集合が3つ設定される例である。ネットワーク品質要件の集合は、1つ又は2つが設定されてもよいし、4つ以上が設定されてもよい。
表5に示されるように、例えば、「High」、「Middle」、「Low」の順でネットワーク品質要件の集合に優先順位が付けられてもよい。ネットワーク品質要件の要求が表5で示される場合、ステップS15において、判定部302は、「High」、「Middle」、「Low」の順で、提供可能な値が、当該ネットワーク品質要件の項目の集合のすべての値を満たすか否か判定を行う。提供可能な値が当該集合のすべての値を満たす場合、受け入れ可能な集合であると判定される。提供可能な値が、当該集合の値のうち少なくとも一つを満たさない場合、当該集合は受け入れ不可能であると判定される。提供可能な値が、いずれの集合においても受け入れ不可能である場合、当該ネットワーク品質要件の項目は、「受け入れ不可能」と決定される。
例えば、ネットワーク品質要件の要求が表5であり、提供可能なネットワーク品質要件が表3である場合、集合「High」は、ジッタ、上りデータレート及び下りデータレートが、提供可能な値を超えるため受け入れ不可能であると判定される。集合「Middle」は、ジッタ及び下りデータレートが提供可能な値を超えるため受け入れ不可能であると判定される。一方、集合「Low」は、すべてのネットワーク品質要件の項目が提供可能な値によって満たされるため受け入れ可能であると判定され、判定結果として「Low」が受け入れ可能であることが通信部202に通知されてもよい。また、「High」、「Middle」及び「Low」のいずれの集合も受け入れ不可能であった場合、判定結果として「受け入れ不可能」が通信部202に通知されてもよい。
ステップS18において、アプリケーション部201及び通信部202は、受信した判定結果がいずれかのネットワーク品質要件の集合が受け入れ可能であった場合、ネットワーク品質制御を開始する。一方、アプリケーション部201及び通信部202は、受信した判定結果がすべてのネットワーク品質要件の集合が受け入れ不可能であった場合、ネットワーク品質制御を行わない。
上述のように、ネットワーク品質要件の集合ごとに受け入れ可能か受け入れ不可能かを判定することで、例えばアプリケーションで使用される高画質モード又は低画質モードといった離散的なモード切替の実装に即した形式でシグナリング容量の削減が可能となる。ネットワーク品質要件の項目を個別に要求した場合、例えば、ある項目において高い要求が提供可能であっても、低い要求しか提供可能できない他の項目が存在する場合、当該高い要求の項目を十分に活用することができず、リソースの無駄となる可能性がある。一方、ネットワーク品質要件の項目を集合で要求した場合、各集合はアプリケーションで利用するネットワーク品質要件の項目に適合するため、リソースを十分に活用することができる。
また、他の例として、ステップS11において、アプリケーション部201は、ネットワークキー項目の値ごとに、ネットワーク品質要件の集合を複数設定し、通信部202に通知してもよい。表6は、ネットワークキー項目が「信頼性」である場合のネットワーク品質要件の集合が3つ設定される例である。ネットワークキー項目により規定される集合の数は、1つ又は2つが設定されてもよいし、4つ以上が設定されてもよい。信頼性とは、ネットワーク品質要件の項目を満たすパケットの個数で定義されてもよいし、ネットワーク品質要件の項目を満たす時間領域の割合で定義されてもよい。
ネットワークキー項目は、「ネットワークキー項目」で厳しい条件又は水準を満たしていれば、他の項目の条件又は水準は緩い条件又は低い水準でもあっても許容するというケースが成り立つ際に利用されてもよい。逆に、「ネットワークキー項目」が緩い条件又は低い水準の場合は、他の項目の条件は厳しくしてもよいし、他の項目の水準を高くしてもよい。例えば、表6の信頼性(99.99%以上)の集合は、信頼性が高ければ、遅延が大きく、データレートが低くても許容される例である。
ネットワークキー項目としては、信頼性以外にも「D2D通信が可能であるか否か」、「ユーザプレーン遅延」又は「上りデータレート」等アプリケーションの用途によって変更することが可能であり限定されない。なお、ネットワークキー項目と、他の項目とは相互に依存していてもよい。また、ネットワークキー項目は、複数の項目から構成されてもよい。例えば、ネットワークキー項目は、「信頼性」、「ユーザプレーン遅延」及び「上りデータレート」の3つの項目から構成される集合であってもよい。
表7及び表8は、提供可能なネットワーク品質要件の例であり、「信頼性」がネットワーク品質要件の項目として含まれている。
例えば、ネットワーク品質要件の要求が表6であり、提供可能なネットワーク品質要件が表7である場合のステップS15の動作を説明する。提供可能なネットワークキー項目の信頼性が99.9%であるため、判定部302が、ネットワーク品質要件の要求に基づいて判定する提供可能なネットワーク品質要件の集合は、ネットワークキー項目の「信頼性(99%未満)」及び「信頼性(99%以上99.99%未満)」に対応する集合となる。ネットワークキー項目が「信頼性(99.99%以上)」に対応する集合は、提供可能なネットワーク品質要件の信頼性99.9%を超えるため、判定されない。
「信頼性(99%未満)」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート、下りデータレートのいずれも要求を満たさない。一方、「信頼性(99%以上99.99%未満)」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート、下りデータレートのいずれも要求を満たす。したがって、判定結果は、表9に示されるものとなる。
表9に示されるように、信頼性(99%未満)がNG、信頼性(99%以上99.99%未満)がOKであるため、信頼性(99%以上99.99%未満)が受け入れ可能であることが判定結果として通信部202に送信され、ネットワーク品質制御が開始される。
また、例えば、ネットワーク品質要件の要求が表6であり、提供可能なネットワーク品質要件が表8である場合のステップS15の動作を説明する。提供可能なネットワークキー項目の信頼性が99.9%であるため、判定部302が、ネットワーク品質要件の要求に基づいて判定する提供可能なネットワーク品質要件の集合は、ネットワークキー項目の「信頼性(99%未満)」及び「信頼性(99%以上99.99%未満)」に対応する集合となる。ネットワークキー項目が「信頼性(99.99%以上)」に対応する集合は、提供可能なネットワーク品質要件の信頼性99.9%を超えるため、判定されない。
「信頼性(99%未満)」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート、下りデータレートのいずれも要求を満たさない。一方、「信頼性(99%以上99.99%未満)」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延及び上りデータレートは要求を満たすものの、ジッタ及び下りデータレートは要求を満たさない。したがって、判定結果は、表10に示されるものとなる。
表10に示されるように、信頼性(99%未満)がNG、信頼性(99%以上99.99%未満)がNGであるため、受け入れ不可能であることが判定結果として通信部202に送信され、ネットワーク品質制御は行われない。
上述のように、ネットワークキー項目の値ごとに、ネットワーク品質要件の集合を複数設定して要求することで、アプリケーションのユースケースに適合するより柔軟なNaaSによるサービスを提供することができる。
また、他の例として、ステップS11において、アプリケーション部201は、ネットワークキー項目の値ごとに、ネットワーク品質要件の複数の集合を複数設定し、通信部202に通知してもよい。すなわち、表5及び表6を組み合わせて、ネットワーク品質要件の要求が行われてもよい。表11は、表5及び表6を組み合わせたネットワーク品質要件の要求を示す。
例えば、ネットワーク品質要件の要求が表11であり、提供可能なネットワーク品質要件が表7である場合のステップS15の動作を説明する。提供可能なネットワークキー項目の信頼性が99.9%であるため、判定部302が、ネットワーク品質要件の要求に基づいて判定する提供可能なネットワーク品質要件の集合は、ネットワークキー項目の「信頼性(99%未満)」及び「信頼性(99%以上99.99%未満)」に対応する集合となる。ネットワークキー項目が「信頼性(99.99%以上)」に対応する集合は、提供可能なネットワーク品質要件の信頼性99.9%を超えるため、判定されない。
「信頼性(99%未満)」及び「High」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート、下りデータレートのいずれも要求を満たさない。「信頼性(99%未満)」及び「Low」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延及び上りデータレートは要求を満たす者の、ジッタ及び下りデータレートは要求を満たさない。したがって、判定結果は、「信頼性(99%未満)」に関して「High」及び「Low」のいずれも受け入れ不可能となる。
「信頼性(99%以上99.99%未満)」及び「High」の要求されたネットワーク品質要件と、提供可能なネットワーク品質要件とを比較すると、ユーザプレーン遅延、ジッタ、上りデータレート、下りデータレートのいずれも要求を満たす。したがって、判定結果は、「信頼性(99%以上99.99%未満)」及び「High」に関して受け入れ可能となる。
図7は、本発明の実施の形態におけるネットワーク品質に係る制御の例(2)を説明するためのシーケンス図である。判定部302から通信部202に送信される判定結果が受け入れ不可能である場合、さらに代替案が追加されてもよい。図7に示されるステップS21からステップS24までは、図6に示されるステップS11からステップS14までと同様である。
ステップS25において、判定部302は、ステップS22で受信したネットワーク品質要件の要求と、ステップS24で受信した提供可能なネットワーク品質要件とに基づいて判定を行う。表12は、ネットワーク品質要件の要求の例である。
例えば、ネットワーク品質要件の要求が表12であり、提供可能なネットワーク品質要件が表3である場合、ユーザプレーン遅延は要求を満たすものの、ジッタ、上りデータレート及び下りデータレートは要求を満たさない。したがって、ネットワーク品質要件の要求は受け入れ不可能と判定される。そこで、代替案として、表13に示されるようなネットワーク品質要件の代替案を生成してもよい。
なお、表13に示される代替案は、提供可能なネットワーク品質要件と同一の例であるが、代替案は、提供可能なネットワーク品質要件と異なってもよい。また、ネットワーク品質要件の要求が表5に示されるものであった場合、代替案は、「High」、「Middle」又は「Low」のいずれかであってもよい。また、ネットワーク品質要件の要求が表6に示されるものであった場合、代替案は、ネットワークキー項目に対応する集合であってもよい。なお、代替案は、1つに限られず、複数が判定部302から通信部202に送信されてもよい。
ステップS26において、判定部302は、判定結果と、判定結果が受け入れ不可能であった場合代替案とを通信部202に送信する。続いて、通信部202は、判定結果と、判定結果が受け入れ不可能であった場合代替案とをアプリケーション部201に送信する(S27)。ステップS28において、アプリケーション部201は、判定結果が受け入れ不可能であった場合、代替案が許容可能であるか否かを判定する。
ステップS29において、アプリケーション部201及び通信部202は、判定部302から送信された判定結果が受け入れ可能である場合、又は代替案が許容可能である場合、ネットワーク品質制御を開始する。一方、アプリケーション部201及び通信部202は、代替案が許容可能でない場合、ネットワーク品質制御を行わない。
上述のように、ネットワーク品質要件の要求が受け入れ不可能であった場合、コアネットワーク30は代替案を端末20に応答することで、アプリケーション側で即座にネットワーク品質制御が開始される可能性を高めることができる。
上述の実施例により、端末20の位置情報から算出されるネットワーク品質及び端末20が要求するネットワーク品質に基づいて、ネットワーク品質制御を実行することができる。ネットワーク品質要件の項目ごとに、端末20が要求したネットワーク品質で、ネットワーク品質制御を実行することができる。また、ネットワーク品質要件の集合ごとに受け入れ可能か受け入れ不可能かを判定することで、シグナリング容量の削減が可能となる。また、ネットワーク品質要件の項目を集合で要求した場合、各集合はアプリケーションで利用するネットワーク品質要件の項目に適合するため、リソースを十分に活用することができる。また、ネットワークキー項目の値ごとに、ネットワーク品質要件の集合を複数設定して要求することで、アプリケーションのユースケースに適合するより柔軟なNaaSによるサービスを提供することができる。また、ネットワーク品質要件の要求が受け入れ不可能であった場合、コアネットワーク30は代替案を端末20に応答することで、アプリケーション側で即座にネットワーク品質制御が開始される可能性を高めることができる。
すなわち、無線ネットワークにおいて端末の要求に応じたQoS(Quality of Service)が適用される通信を提供することができる。
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、無線通信を行う端末と通信可能である通信装置であって、ネットワーク品質要件の要求を前記端末から受信する受信部と、前記端末に提供可能なネットワーク品質要件を算出する演算部と、前記要求と、前記提供可能なネットワーク品質要件とを比較して、前記要求が受け入れ可能であるか否かを判定する判定部と、前記判定の結果を前記端末に送信する送信部とを有する通信装置が提供される。
上記の構成により、端末20の位置情報から算出されるネットワーク品質及び端末20が要求するネットワーク品質に基づいて、QoS制御を実行することができる。すなわち、無線ネットワークにおいて端末の要求に応じたQoS(Quality of Service)が適用される通信を提供することができる。
前記要求は、前記ネットワーク品質要件に含まれる項目それぞれに複数の値が設定され、前記判定部は、前記項目ごとに、前記提供可能なネットワーク品質要件が、前記複数の値のうちいずれが受け入れ可能であっていずれが受け入れ不可能であるかを判定してもよい。当該構成により、ネットワーク品質要件の項目ごとに、端末20が要求したネットワーク品質で、QoS制御を実行することができる。
前記要求は、前記ネットワーク品質要件に含まれる項目それぞれに対応する値を含む集合が1又は複数含まれ、前記判定部は、前記提供可能なネットワーク品質要件が、すべての前記項目が対応する値を満たす前記集合を前記判定の結果とし、前記集合が複数の場合、優先順位が前記集合それぞれに設定されてもよい。当該構成により、また、ネットワーク品質要件の項目を集合で要求した場合、各集合はアプリケーションで利用するネットワーク品質要件の項目に適合するため、リソースを十分に活用することができる。また、ネットワーク品質要件の集合ごとに受け入れ可能か受け入れ不可能かを判定することで、シグナリング容量の削減が可能となる。
前記要求は、前記ネットワーク品質要件に含まれる項目それぞれに対応する値を含む集合が複数含まれ、第1の集合を規定する1又は複数の前記項目が、第2の集合を規定する1又は複数の前記項目よりも水準が低い場合、前記第1の集合を規定する1又は複数の前記項目以外の項目は、前記第2の集合を規定する1又は複数の前記項目以外の項目よりも水準が高く、前記判定部は、前記提供可能なネットワーク品質要件が満たす前記集合を規定する1又は複数の前記項目よりも水準が低い前記集合を規定する1又は複数の前記項目により規定される集合の各項目を判定する対象としてもよい。当該構成により、ネットワークキー項目の値ごとに、ネットワーク品質要件の集合を複数設定して要求することで、アプリケーションのユースケースに適合するより柔軟なNaaSによるサービスを提供することができる。
前記判定部が前記要求を受け入れ可能ではないと判定した場合、前記送信部は代替のネットワーク品質要件を前記端末に送信する請求項1記載の端末。当該構成により、ネットワーク品質要件の要求が受け入れ不可能であった場合、コアネットワーク30は代替案を端末20に応答することで、アプリケーション側で即座にQoS制御が開始される可能性を高めることができる。
前記受信部は、前記端末の位置情報を前記端末から受信し、前記演算部は、前記位置情報に基づいて、前記端末に提供可能なネットワーク品質要件を算出してもよい。当該構成により、端末20の位置情報から算出されるネットワーク品質及び端末20が要求するネットワーク品質に基づいて、QoS制御を実行することができる。
前記ネットワーク品質要件に含まれる項目は、遅延に係るパラメータ、ジッタ、上りデータレート及び下りデータレートのうち少なくとも一つを含んでもよい。当該構成により、ネットワーク品質要件の項目ごとに、端末20が要求したネットワーク品質で、QoS制御を実行することができる。
また、本発明の実施の形態によれば、無線通信を行う端末と通信可能である通信装置が実行する通信方法であって、QoS(Quality of Service)に係るネットワーク品質要件の要求及び前記端末の位置情報を前記端末から受信する受信手順と、前記位置情報に基づいて、前記端末に提供可能なネットワーク品質要件を算出する演算手順と、前記要求と、前記提供可能なネットワーク品質要件とを比較して、前記要求が受け入れ可能であるか否かを判定する判定手順と、前記判定の結果を前記端末に送信する送信手順とを実行する通信方法が提供される。
上記の構成により、端末20の位置情報から算出されるネットワーク品質及び端末20が要求するネットワーク品質に基づいて、QoS制御を実行することができる。すなわち、無線ネットワークにおいて端末の要求に応じたQoS(Quality of Service)が適用される通信を提供することができる。
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、ネットワークノード及び端末20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従ってネットワークノードが有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って端末20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
また、情報の通知は、本開示で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージ等であってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書においてネットワークノードによって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。ネットワークノードを有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末20との通信のために行われる様々な動作は、ネットワークノード及びネットワークノード以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GW等が考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記においてネットワークノード以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、他のネットワークノードは、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
本開示において説明した情報又は信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「基地局装置」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数の端末20間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述のネットワークノードが有する機能を端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
なお、本開示におけるコアネットワーク30は、通信装置の一例である。判定部302は、送信部又は受信部の一例である。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本国際特許出願は2019年12月18日に出願した日本国特許出願第2019-228325号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2019-228325号の全内容を本願に援用する。