JP7344851B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP7344851B2 JP2020119901A JP2020119901A JP7344851B2 JP 7344851 B2 JP7344851 B2 JP 7344851B2 JP 2020119901 A JP2020119901 A JP 2020119901A JP 2020119901 A JP2020119901 A JP 2020119901A JP 7344851 B2 JP7344851 B2 JP 7344851B2
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Description

本発明は、物、方法、または、物を生産する方法に関する。特に、表示装置または半導体
装置に関する。さらに液晶表示装置に関する。または、液晶表示装置の駆動方法に関する
。または、表示装置を具備する電子機器に関する。
携帯電話機、テレビ受像器などさまざまな電気製品に液晶表示装置が使われている。液
晶表示装置は、コントラスト比、入力信号に対する液晶分子の応答性(以下、高速応答性
という)、視野角特性の点で改良の余地があるため、さらなる高画質化に向けての研究が
非常に活発である。
そこで液晶表示装置において、入力信号に対する液晶分子の応答性(以下、高速応答性と
いう)を高めるため、液晶分子を挟持する基板に対し、液晶分子が垂直に配向するように
設計されたVA(Vertical Alignment;垂直配向方式)型液晶(以下
、単にVA方式という)の表示技術の研究が進められている。VA方式では、視野角特性
で改良の余地があり、近年では、液晶分子を挟持する電極部に突出部を設け、液晶分子が
傾斜配向または放射状傾斜配向するように設計するMVA(Multi-domain
Vertical Alignment)型液晶、PVA(Patterned Ver
tical Alignment)型液晶、ASV(Advanced Super V
iew)型液晶(以下、単にMVA方式、PVA方式、ASV方式という)と呼ばれる表
示技術の研究が進められている。
MVA方式、PVA方式、ASV方式は、液晶分子を傾斜配向または放射状傾斜配向させ
ることにより、画像表示の際の視野角特性が向上するが、液晶分子が配向する向きの異な
る場所が多数できてしまう。そのため、液晶の配向制御が難しく、液晶表示装置の正面で
の視認性と側面での視認性においてばらつきが生じ、画質が低下するといった問題があっ
た。そこで、ひとつの画素(ピクセル)を複数の領域(サブピクセル、副画素、またはサ
ブ画素:以下サブ画素という)に分け、それぞれ別の方向に液晶分子を倒して配向する向
きを増やすことで、視認者の視野角特性の向上を図るといった表示技術の研究が進められ
ている(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。
特開2006-209135号公報
SID’05 DIGEST,66.1,pp1842,(2005)
液晶表示装置は、ブラウン管または自発光型の表示素子を用いた表示装置とは異なり、バ
ックライト等からの光が偏光層及び液晶層を透過し、液晶層に印加する電圧を変えること
で光の透過量を制御して表示を行う。そのため液晶素子の視野角特性は、表示素子に電圧
を印加して直接光の発光量を制御するブラウン管または自発光型の表示素子を用いた表示
装置の視野角特性には及ばず、改善の余地がある。上記特許文献1及び非特許文献1の液
晶表示装置では、視野角特性を改善することができる。しかしながら、単に特許文献1に
記載のように、サブ画素を増やしていくことで液晶分子の配向する向きを増やし視野角特
性を改善することは、画素の開口率の低下、そして開口率の低下に伴う消費電力の増加を
招いていてしまう。
そこで本発明では、視野角特性を向上させることができる液晶表示装置、及び当該液晶表
示装置の駆動方法並びに当該液晶表示装置を具備する電子機器を提供することを課題とす
る。そして本発明では、画質を向上させることのできる液晶表示装置、及び当該液晶表示
装置の駆動方法並びに当該液晶表示装置を具備する電子機器を提供することを課題とする
。加えて本発明では、サブ画素の数を増やすことなく、画素を構成する配線や電極の配置
する密度を小さくすることができ、画素の開口率を向上させることにできる液晶表示装置
、及び当該液晶表示装置の駆動方法並びに当該液晶表示装置を具備する電子機器を提供す
ることを課題とする。そして、サブ画素数を増やしていくことによる開口率の低下を軽減
し、消費電力を低減することができる液晶表示装置、及び当該液晶表示装置の駆動方法並
びに当該液晶表示装置を具備する電子機器を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するため、本発明者らは、液晶表示装置において、ひとつの画素をサブ
画素に分け、各サブ画素に加える信号を任意の期間毎に異なるようにするという着想に至
った。また本発明者らは、液晶表示装置において、ひとつの画素をサブ画素に分け、各サ
ブ画素に加える信号を隣接する画素毎に異なるようにするという着想にも至った。あるい
は、本発明者らは、液晶表示装置において、ひとつの画素をサブ画素に分け、各サブ画素
に加える信号を任意の期間毎に異なるようにし、かつ、各サブ画素に加える信号を隣接す
る画素毎に異なるようにするという着想にも至った。その結果、液晶分子の配向する向き
を増やすことによる視認者の視野角特性の向上に加え、各任意の期間毎の液晶分子の透過
率の変動による視野角特性の向上を図ることができることを特徴とする。
なお、一つの画素が有するサブ画素の数は、1以上であることが望ましい。より望ましく
は、2または3であることが望ましい。一つの画素が有するサブ画素の数が1の場合、つ
まり、一つの画素がサブ画素に分割されていない場合は、任意の期間(例えば1フレーム
期間)を複数の期間(例えば複数のサブフレーム期間)に分割し、分割された各々の期間
毎に、加える信号が異なるようにすることが望ましい。ただし、これに限定されない。
なお、スイッチは、様々な形態のものを用いることができる。例としては、電気的スイ
ッチや機械的なスイッチなどがある。つまり、電流の流れを制御できるものであればよく
、特定のものに限定されない。例えば、スイッチとして、トランジスタ(例えば、バイポ
ーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、
PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator
Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semicon
ductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、サイリスタなどを用
いることができる。または、これらを組み合わせた論理回路をスイッチとして用いること
ができる。
スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとし
て動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流
を抑えたい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オ
フ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を有するトランジスタやマルチゲート
構造を有するトランジスタ等がある。または、スイッチとして動作させるトランジスタの
ソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、GND、0Vなど)の電位に近い状態で動
作する場合はNチャネル型トランジスタを用いることが望ましい。反対に、ソース端子の
電位が、高電位側電源(Vddなど)の電位に近い状態で動作する場合はPチャネル型ト
ランジスタを用いることが望ましい。なぜなら、Nチャネル型トランジスタではソース端
子が低電位側電源の電位に近い状態で動作するとき、Pチャネル型トランジスタではソー
ス端子が高電位側電源の電位に近い状態で動作するとき、ゲートとソースの間の電圧の絶
対値を大きくできるため、スイッチとして、動作がしやすいからである。また、ソースフ
ォロワ動作をしてしまうことが少ないため、出力電圧の大きさが小さくなってしまうこと
が少ないからである。
なお、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方を用いて、CMO
S型のスイッチをスイッチとして用いてもよい。CMOS型のスイッチにすると、Pチャ
ネル型トランジスタまたはNチャネル型トランジスタのどちらか一方のトランジスタが導
通すれば電流が流れるため、スイッチとして機能しやすくなる。例えば、スイッチへの入
力信号の電圧が高い場合でも、低い場合でも、適切に電圧を出力させることができる。さ
らに、スイッチをオンまたはオフさせるための信号の電圧振幅値を小さくすることができ
るので、消費電力を小さくすることもできる。
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、スイッチは、入力端子(ソース端子
またはドレイン端子の一方)と、出力端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)と、
導通を制御する端子(ゲート端子)とを有している。一方、スイッチとしてダイオードを
用いる場合、スイッチは、導通を制御する端子を有していない場合がある。そのため、ト
ランジスタよりもダイオードをスイッチとして用いた方が、端子を制御するための配線を
少なくすることができる。
なお、AとBとが接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電気的に接
続されている場合と、AとBとが機能的に接続されている場合と、AとBとが直接接続さ
れている場合とを含むものとする。ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回
路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。したがって、所定の接続関係
、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続
関係以外のものも含むものとする。
例えば、AとBとが電気的に接続されている場合として、AとBとの電気的な接続を可
能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダ
イオードなど)が、AとBとの間に1個以上配置されていてもよい。あるいは、AとBと
が機能的に接続されている場合として、AとBとの機能的な接続を可能とする回路(例え
ば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換
回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路
、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源
、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きくできる回路、オペアンプ
、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、
制御回路など)が、AとBとの間に1個以上配置されていてもよい。あるいは、AとBと
が直接接続されている場合として、AとBとの間に他の素子や他の回路を挟まずに、Aと
Bとが直接接続されていてもよい。
なお、AとBとが直接接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが直接接
続されている場合(つまり、AとBとの間に他の素子や他の回路を間に介さずに接続され
ている場合)と、AとBとが電気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の
素子や別の回路を挟んで接続されている場合)とを含むものとする。
なお、AとBとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電
気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟んで接続さ
れている場合)と、AとBとが機能的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別
の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、AとBとが直接接続されている場合(
つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むも
のとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続さ
れている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
なお、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、発光素子を有する
装置である発光装置は、様々な形態を用いたり、様々な素子を有することができる。例え
ば、表示素子、表示装置、発光素子または発光装置としては、EL素子(有機物及び無機
物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、電子放出素子、液晶素子、電子イン
ク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(P
DP)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、圧電セラミックディスプレイ、カ
ーボンナノチューブ、など、電気磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過
率などが変化する表示媒体を用いることができる。なお、EL素子を用いた表示装置とし
てはELディスプレイ、電子放出素子を用いた表示装置としてはフィールドエミッション
ディスプレイ(FED)やSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface-c
onduction Electron-emitter Disply)など、液晶素
子を用いた表示装置としては液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶
ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプ
レイ)、電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置としては電子ペーパーがある。
なお、トランジスタとして、様々な形態のトランジスタを用いることができる。よって、
用いるトランジスタの種類に限定はない。例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微
結晶(マイクロクリスタル、セミアモルファスとも言う)シリコンなどに代表される非単
結晶半導体膜を有する薄膜トランジスタ(TFT)などを用いることができる。TFTを
用いる場合、様々なメリットがある。例えば、単結晶シリコンの場合よりも低い温度で製
造できるため、製造コストの削減、又は製造装置の大型化を図ることができる。製造装置
を大きくできるため、大型基板上に製造できる。そのため、同時に多くの個数の表示装置
を製造できるため、低コストで製造できる。さらに、製造温度が低いため、耐熱性の弱い
基板を用いることができる。そのため、透明基板上にトランジスタを製造できる。そして
、透明な基板上のトランジスタを用いて表示素子での光の透過を制御することができる。
あるいは、トランジスタの膜厚が薄いため、トランジスタを構成する膜の一部は、光を透
過させることができる。そのため、開口率が向上させることができる。
なお、多結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、
結晶性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。そ
の結果、ゲートドライバ回路(走査線駆動回路)やソースドライバ回路(信号線駆動回路
)、信号処理回路(信号生成回路、ガンマ補正回路、DA変換回路など)を基板上に一体
形成することができる。
なお、微結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、
結晶性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。こ
のとき、レーザー照射を行うことなく、熱処理を加えるだけで、結晶性を向上させること
ができる。その結果、ゲートドライバ回路(走査線駆動回路)やソースドライバ回路の一
部(アナログスイッチなど)を基板上に一体形成することができる。さらに、結晶化のた
めにレーザー照射を行わない場合は、シリコンの結晶性のムラを抑えることができる。そ
のため、綺麗な画像を表示することができる。
ただし、触媒(ニッケルなど)を用いずに、多結晶シリコンや微結晶シリコンを製造す
ることは可能である。
なお、シリコンの結晶性を、多結晶または微結晶などへと向上させることは、パネル全体
で行うことが望ましいが、それに限定されない。パネルの一部の領域のみにおいて、シリ
コンの結晶性を向上させてもよい。選択的に結晶性を向上させることは、レーザー光を選
択的に照射することなどにより可能である。例えば、画素以外の領域である周辺回路領域
にのみ、レーザー光を照射してもよい。または、ゲートドライバ回路、ソースドライバ回
路等の領域にのみ、レーザー光を照射してもよい。あるいは、ソースドライバ回路の一部
(例えば、アナログスイッチ)の領域にのみ、レーザー光を照射してもよい。その結果、
回路を高速に動作させる必要がある領域にのみ、シリコンの結晶化を向上させることがで
きる。画素領域は、高速に動作させる必要性が低いため、結晶性が向上されなくても、問
題なく画素回路を動作させることができる。そのため、結晶性を向上させる領域が少なく
て済み、製造工程も短くすることができる。また、スループットが向上し、製造コストを
低減させることができる。また、必要とされる製造装置の数を削減することができるため
、製造コストを低減させることができる。
または、半導体基板やSOI基板などを用いてトランジスタを形成することができる。
これらにより、特性やサイズや形状などのバラツキが少なく、電流供給能力が高く、サイ
ズの小さいトランジスタを製造することができる。これらのトランジスタを用いると、回
路の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
または、ZnO、a-InGaZnO、SiGe、GaAs、IZO、ITO、SnO
などの化合物半導体または酸化物半導体を有するトランジスタや、さらに、これらの化合
物半導体または酸化物半導体を薄膜化した薄膜トランジスタなどを用いることができる。
これらにより、製造温度を低くでき、例えば、室温でトランジスタを製造することが可能
となる。その結果、耐熱性の低い基板、例えばプラスチック基板やフィルム基板に直接ト
ランジスタを形成することができる。なお、これらの化合物半導体または酸化物半導体を
、トランジスタのチャネル部分に用いるだけでなく、それ以外の用途で用いることもでき
る。例えば、これらの化合物半導体または酸化物半導体を抵抗素子、画素電極、透明電極
として用いることができる。さらに、それらをトランジスタと同時に成膜又は形成できる
ため、コストを低減できる。
または、インクジェットや印刷法を用いて形成したトランジスタなどを用いることがで
きる。これらにより、室温で製造、低真空度で製造、又は大型基板上に製造することがで
きる。また、マスク(レチクル)を用いなくても製造することが可能となるため、トラン
ジスタのレイアウトを容易に変更することができる。さらに、レジストを用いる必要がな
いので、材料費が安くなり、工程数を削減できる。さらに、必要な部分にのみ膜を付ける
ため、全面に成膜した後でエッチングする、という製法よりも、材料が無駄にならず、低
コストにできる。
または、有機半導体やカーボンナノチューブを有するトランジスタ等を用いることがで
きる。これらにより、曲げることが可能な基板上にトランジスタを形成することができる
。そのため、衝撃に強くできる。
さらに、様々な構造のトランジスタを用いることができる。例えば、MOS型トランジ
スタ、接合型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどをトランジスタとして用いるこ
とができる。MOS型トランジスタを用いることにより、トランジスタのサイズを小さく
することができる。よって、多数のトランジスタを搭載することができる。バイポーラト
ランジスタを用いることにより、大きな電流を流すことができる。よって、高速に回路を
動作させることができる。
なお、MOS型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどを1つの基板に混在させて
形成してもよい。これにより、低消費電力、小型化、高速動作などを実現することができ
る。
その他、様々なトランジスタを用いることができる。
なお、トランジスタは様々な基板を用いて形成することができる。なお基板の種類は、
特定のものに限定されることはない。その基板としては、例えば、単結晶基板、SOI基
板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木
材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエ
ステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)など
を含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイル
を有する基板などを用いることができる。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)
又は皮下組織を基板として用いてもよい。または、ある基板を用いてトランジスタを形成
し、その後、別の基板にトランジスタを転置し、別の基板上にトランジスタを配置しても
よい。トランジスタが転置される基板としては、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、
石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板(
天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは
再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基
板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板など
を用いることができる。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基
板として用いてもよい。または、ある基板を用いてトランジスタを形成し、その基板を研
磨して薄くしてもよい。研磨される基板としては、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板
、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板
(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しく
は再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革
基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板な
どを用いることができる。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を
基板として用いてもよい。これらの基板を用いることにより、特性のよいトランジスタの
形成、消費電力の小さいトランジスタの形成、壊れにくい装置の製造、耐熱性の付与、軽
量化、又は薄型化を図ることができる。
なお、トランジスタの構成は、様々な形態をとることができる。特定の構成に限定され
ない。例えば、ゲート電極が2個以上のマルチゲート構造を用いてもよい。マルチゲート
構造にすると、チャネル領域が直列に接続されるため、複数のトランジスタが直列に接続
された構成となる。マルチゲート構造により、オフ電流の低減、トランジスタの耐圧向上
による信頼性の向上を図ることができる。あるいは、マルチゲート構造により、飽和領域
で動作する時に、ドレイン・ソース間電圧が変化しても、ドレイン・ソース間電流があま
り変化せず、電圧・電流特性の傾きがフラットな特性にすることができる。電圧・電流特
性の傾きがフラットである特性を利用すると、理想的な電流源回路や、非常に高い抵抗値
をもつ能動負荷を実現することができる。その結果、特性のよい差動回路やカレントミラ
ー回路を実現することができる。また、チャネルの上下にゲート電極が配置されている構
造でもよい。チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造にすることにより、チャ
ネル領域が増えるため、電流値の増加、又は空乏層ができやすくなることによるS値の低
減を図ることができる。チャネルの上下にゲート電極が配置されると、複数のトランジス
タが並列に接続されたような構成となる。
あるいは、チャネル領域の上にゲート電極が配置されている構造でもよいし、チャネル
領域の下にゲート電極が配置されている構造でもよい。あるいは、正スタガ構造または逆
スタガ構造でもよいし、チャネル領域が複数の領域に分かれていてもよいし、チャネル領
域が並列に接続されていてもよいし、チャネル領域が直列に接続されていてもよい。また
、チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっていてもよい
。チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なる構造にするこ
とにより、チャネル領域の一部に電荷がたまって、動作が不安定になることを防ぐことが
できる。また、LDD領域を設けても良い。LDD領域を設けることにより、オフ電流の
低減、又はトランジスタの耐圧向上による信頼性の向上を図ることができる。あるいは、
LDD領域を設けることにより、飽和領域で動作する時に、ドレイン・ソース間電圧が変
化しても、ドレイン・ソース間電流があまり変化せず、電圧・電流特性の傾きがフラット
な特性にすることができる。
なお、トランジスタは、様々なタイプを用いることができ、様々な基板を用いて形成さ
せることができる。したがって、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが、同
一の基板に形成されていてもよい。例えば、所定の機能を実現させるために必要な回路の
全てが、ガラス基板、プラスチック基板、単結晶基板、またはSOI基板を用いて形成さ
れていてもよく、さまざまな基板を用いて形成されていてもよい。所定の機能を実現させ
るために必要な回路の全てが同じ基板を用いて形成されていることにより、部品点数の削
減によるコストの低減、又は回路部品との接続点数の低減による信頼性の向上を図ること
ができる。あるいは、所定の機能を実現させるために必要な回路の一部が、ある基板に形
成されており、所定の機能を実現させるために必要な回路の別の一部が、別の基板に形成
されていてもよい。つまり、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが同じ基板
を用いて形成されていなくてもよい。例えば、所定の機能を実現させるために必要な回路
の一部は、ガラス基板上にトランジスタを用いて形成され、所定の機能を実現させるため
に必要な回路の別の一部は、単結晶基板に形成され、単結晶基板を用いて形成されたトラ
ンジスタで構成されたICチップをCOG(Chip On Glass)でガラス基板
に接続して、ガラス基板上にそのICチップを配置してもよい。あるいは、そのICチッ
プをTAB(Tape Automated Bonding)やプリント基板を用いて
ガラス基板と接続してもよい。このように、回路の一部が同じ基板に形成されていること
により、部品点数の削減によるコストの低減、又は回路部品との接続点数の低減による信
頼性の向上を図ることができる。また、駆動電圧が高い部分や駆動周波数が高い部分の回
路は、消費電力が大きくなってしまうので、そのような部分の回路は同じ基板に形成せず
、そのかわりに、例えば、単結晶基板上にその部分の回路を形成して、その回路で構成さ
れたICチップを用いるようにすれば、消費電力の増加を防ぐことができる。
なお、一画素とは、明るさを制御できる要素一つ分を示すものとする。よって、一例とし
ては、一画素とは、一つの色要素を示すものとし、その色要素一つで明るさを表現する。
従って、そのときは、R(赤)G(緑)B(青)の色要素からなるカラー表示装置の場合
には、画像の最小単位は、Rの画素とGの画素とBの画素との三画素から構成されるもの
とする。なお、色要素は、三色に限定されず、三色以上を用いても良いし、RGB以外の
色を用いても良い。例えば、白色を加えて、RGBW(Wは白)としてもよい。また、R
GBに、例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、エメラルドグリーン、朱色などを一色以
上追加してもよい。また、例えば、RGBの中の少なくとも一色に類似した色を、RGB
に追加してもよい。例えば、R、G、B1、B2としてもよい。B1とB2とは、どちら
も青色であるが、少し周波数が異なっている。同様に、R1、R2、G、Bとしてもよい
。このような色要素を用いることにより、より実物に近い表示を行うことができる。ある
いは、このような色要素を用いることにより、消費電力を低減することができる。また、
別の例としては、1つの色要素について、複数の領域を用いて明るさを制御する場合は、
その領域一つ分を一画素としてもよい。よって、一例として、面積階調を行う場合または
副画素(サブ画素)を有している場合、一つの色要素につき、明るさを制御する領域が複
数あり、その全体で階調を表現するわけであるが、明るさを制御する領域の一つ分を一画
素としてもよい。よって、その場合は、一つの色要素は、複数の画素で構成されることと
なる。あるいは、明るさを制御する領域が1つの色要素の中に複数あっても、それらをま
とめて、1つの色要素を1画素としてもよい。よって、その場合は、一つの色要素は、一
つの画素で構成されることとなる。また、1つの色要素について、複数の領域を用いて明
るさを制御する場合、画素によって、表示に寄与する領域の大きさが異なっている場合が
ある。また、一つの色要素につき複数ある、明るさを制御する領域において、各々に供給
する信号を僅かに異ならせるようにして、視野角を広げるようにしてもよい。つまり、1
つの色要素について、複数個ある領域が各々有する画素電極の電位が、各々異なっていて
もよい。その結果、液晶分子に加わる電圧が各画素電極によって各々異なる。よって、視
野角を広くすることができる。
なお、一画素(三色分)と明示的に記載する場合は、RとGとBの三画素分を一画素と
考える場合であるとする。一画素(一色分)と明示的に記載する場合は、一つの色要素に
つき、複数の領域がある場合、それらをまとめて一画素と考える場合であるとする。
なお、画素は、マトリクス状に配置(配列)されている場合がある。ここで、画素がマト
リクスに配置(配列)されているとは、縦方向もしくは横方向において、画素が直線上に
並んで配置されている場合や、ギザギザな線上に配置されている場合を含む。よって、例
えば三色の色要素(例えばRGB)でフルカラー表示を行う場合に、ストライプ配置され
ている場合や、三つの色要素のドットがデルタ配置されている場合も含む。さらに、ベイ
ヤー配置されている場合も含む。なお、色要素は、三色に限定されず、それ以上でもよく
、例えば、RGBW(Wは白)や、RGBに、イエロー、シアン、マゼンタなどを一色以
上追加したものなどがある。また、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なって
いてもよい。これにより、低消費電力化、又は表示素子の長寿命化を図ることができる。
なお、画素に能動素子を有するアクティブマトリクス方式、または、画素に能動素子を有
しないパッシブマトリクス方式を用いることができる。
アクティブマトリクス方式では、能動素子(アクティブ素子、非線形素子)として、トラ
ンジスタだけでなく、さまざまな能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用いること
ができる。例えば、MIM(Metal Insulator Metal)やTFD(
Thin Film Diode)などを用いることも可能である。これらの素子は、製
造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留まりの向上を図ることができる。さら
に、素子のサイズが小さいため、開口率を向上させることができ、低消費電力化や高輝度
化をはかることができる。
なお、アクティブマトリクス方式以外のものとして、能動素子(アクティブ素子、非線形
素子)を用いないパッシブマトリクス型を用いることも可能である。能動素子(アクティ
ブ素子、非線形素子)を用いないため、製造工程が少なく、製造コストの低減、又は歩留
まりの向上を図ることができる。また、能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用い
ないため、開口率を向上させることができ、低消費電力化や高輝度化をはかることができ
る。
なお、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子
を有する素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有しており、ドレ
イン領域とチャネル領域とソース領域とを介して電流を流すことができる。ここで、ソー
スとドレインとは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソー
スまたはドレインであるかを限定することが困難である。そこで、本書類(明細書、特許
請求の範囲又は図面など)においては、ソース及びドレインとして機能する領域を、ソー
スもしくはドレインと呼ばない場合がある。その場合、一例としては、それぞれを第1端
子、第2端子と表記する場合がある。あるいは、それぞれを第1の電極、第2の電極と表
記する場合がある。あるいは、ソース領域、ドレイン領域と表記する場合がある。
なお、トランジスタは、ベースとエミッタとコレクタとを含む少なくとも三つの端子を
有する素子であってもよい。この場合も同様に、エミッタとコレクタとを、第1端子、第
2端子と表記する場合がある。
なお、ゲートとは、ゲート電極とゲート配線(ゲート線、ゲート信号線、走査線、走査
信号線等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを言う。ゲート電極
とは、チャネル領域を形成する半導体と、ゲート絶縁膜を介してオーバーラップしている
部分の導電膜のことを言う。なお、ゲート電極の一部は、LDD(Lightly Do
ped Drain)領域またはソース領域(またはドレイン領域)と、ゲート絶縁膜を
介してオーバーラップしている場合もある。ゲート配線とは、各トランジスタのゲート電
極の間を接続するための配線、各画素の有するゲート電極の間を接続するための配線、又
はゲート電極と別の配線とを接続するための配線のことを言う。
ただし、ゲート電極としても機能し、ゲート配線としても機能するような部分(領域、
導電膜、配線など)も存在する。そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート
電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い。つまり、ゲート電極とゲート配線と
が、明確に区別できないような領域も存在する。例えば、延伸して配置されているゲート
配線の一部とチャネル領域がオーバーラップしている場合、その部分(領域、導電膜、配
線など)はゲート配線として機能しているが、ゲート電極としても機能していることにな
る。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート電極と呼んでも良い
し、ゲート配線と呼んでも良い。
なお、ゲート電極と同じ材料で形成され、ゲート電極と同じ島(アイランド)を形成し
てつながっている部分(領域、導電膜、配線など)も、ゲート電極と呼んでも良い。同様
に、ゲート配線と同じ材料で形成され、ゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつ
ながっている部分(領域、導電膜、配線など)も、ゲート配線と呼んでも良い。このよう
な部分(領域、導電膜、配線など)は、厳密な意味では、チャネル領域とオーバーラップ
していない場合、又は別のゲート電極と接続させる機能を有していない場合がある。しか
し、製造時の仕様などの関係で、ゲート電極またはゲート配線と同じ材料で形成され、ゲ
ート電極またはゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている部分(領域
、導電膜、配線など)がある。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)もゲ
ート電極またはゲート配線と呼んでも良い。
なお、例えば、マルチゲートのトランジスタにおいて、1つのゲート電極と、別のゲー
ト電極とは、ゲート電極と同じ材料で形成された導電膜で接続される場合が多い。そのよ
うな部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート電極とゲート電極とを接続させるための
部分(領域、導電膜、配線など)であるため、ゲート配線と呼んでも良いが、マルチゲー
トのトランジスタを1つのトランジスタと見なすこともできるため、ゲート電極と呼んで
も良い。つまり、ゲート電極またはゲート配線と同じ材料で形成され、ゲート電極または
ゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている部分(領域、導電膜、配線
など)は、ゲート電極やゲート配線と呼んでも良い。さらに、例えば、ゲート電極とゲー
ト配線とを接続させている部分の導電膜であって、ゲート電極またはゲート配線とは異な
る材料で形成された導電膜も、ゲート電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い
なお、ゲート端子とは、ゲート電極の部分(領域、導電膜、配線など)または、ゲート
電極と電気的に接続されている部分(領域、導電膜、配線など)について、その一部分の
ことを言う。
なお、ゲート配線、ゲート線、ゲート信号線、走査線、走査信号線などと呼ぶ場合、配
線にトランジスタのゲートが接続されていない場合もある。この場合、ゲート配線、ゲー
ト線、ゲート信号線、走査線、走査信号線は、トランジスタのゲートと同じ層で形成され
た配線、トランジスタのゲートと同じ材料で形成された配線またはトランジスタのゲート
と同時に成膜された配線を意味している場合がある。例としては、保持容量用配線、電源
線、基準電位供給配線などがある。
なお、ソースとは、ソース領域とソース電極とソース配線(ソース線、ソース信号線、
データ線、データ信号線等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを
言う。ソース領域とは、P型不純物(ボロンやガリウムなど)やN型不純物(リンやヒ素
など)が多く含まれる半導体領域のことを言う。従って、少しだけP型不純物やN型不純
物が含まれる領域、いわゆる、LDD(Lightly Doped Drain)領域
は、ソース領域には含まれない。ソース電極とは、ソース領域とは別の材料で形成され、
ソース領域と電気的に接続されて配置されている部分の導電層のことを言う。ただし、ソ
ース電極は、ソース領域も含んでソース電極と呼ぶこともある。ソース配線とは、各トラ
ンジスタのソース電極の間を接続するための配線、各画素の有するソース電極の間を接続
するための配線、又はソース電極と別の配線とを接続するための配線のことを言う。
しかしながら、ソース電極としても機能し、ソース配線としても機能するような部分(
領域、導電膜、配線など)も存在する。そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、
ソース電極と呼んでも良いし、ソース配線と呼んでも良い。つまり、ソース電極とソース
配線とが、明確に区別できないような領域も存在する。例えば、延伸して配置されている
ソース配線の一部とソース領域とがオーバーラップしている場合、その部分(領域、導電
膜、配線など)はソース配線として機能しているが、ソース電極としても機能しているこ
とになる。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ソース電極と呼んで
も良いし、ソース配線と呼んでも良い。
なお、ソース電極と同じ材料で形成され、ソース電極と同じ島(アイランド)を形成し
てつながっている部分(領域、導電膜、配線など)や、ソース電極とソース電極とを接続
する部分(領域、導電膜、配線など)も、ソース電極と呼んでも良い。さらに、ソース領
域とオーバーラップしている部分も、ソース電極と呼んでも良い。同様に、ソース配線と
同じ材料で形成され、ソース配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている領域
も、ソース配線と呼んでも良い。このような部分(領域、導電膜、配線など)は、厳密な
意味では、別のソース電極と接続させる機能を有していない場合がある。しかし、製造時
の仕様などの関係で、ソース電極またはソース配線と同じ材料で形成され、ソース電極ま
たはソース配線とつながっている部分(領域、導電膜、配線など)がある。よって、その
ような部分(領域、導電膜、配線など)もソース電極またはソース配線と呼んでも良い。
なお、例えば、ソース電極とソース配線とを接続させている部分の導電膜であって、ソ
ース電極またはソース配線とは異なる材料で形成された導電膜も、ソース電極と呼んでも
良いし、ソース配線と呼んでも良い。
なお、ソース端子とは、ソース領域の領域や、ソース電極や、ソース電極と電気的に接
続されている部分(領域、導電膜、配線など)について、その一部分のことを言う。
なお、ソース配線、ソース線、ソース信号線、データ線、データ信号線などと呼ぶ場合
、配線にトランジスタのソース(ドレイン)が接続されていない場合もある。この場合、
ソース配線、ソース線、ソース信号線、データ線、データ信号線は、トランジスタのソー
ス(ドレイン)と同じ層で形成された配線、トランジスタのソース(ドレイン)と同じ材
料で形成された配線またはトランジスタのソース(ドレイン)と同時に成膜された配線を
意味している場合がある。例としては、保持容量用配線、電源線、基準電位供給配線など
がある。
なお、ドレインについては、ソースと同様である。
なお、半導体装置とは半導体素子(トランジスタ、ダイオード、サイリスタなど)を含
む回路を有する装置のことをいう。さらに、半導体特性を利用することで機能しうる装置
全般を半導体装置と呼んでもよい。または、半導体材料を有する装置のことを半導体装置
と言う。
なお、表示素子とは、光学変調素子、液晶素子、発光素子、EL素子(有機EL素子、
無機EL素子又は有機物及び無機物を含むEL素子)、電子放出素子、電気泳動素子、放
電素子、光反射素子、光回折素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、などの
ことを言う。ただし、これに限定されない。
なお、表示装置とは、表示素子を有する装置のことを言う。なお、表示装置は、表示素
子を含む複数の画素を含んでいても良い。なお、表示装置は、複数の画素を駆動させる周
辺駆動回路を含んでいても良い。なお、複数の画素を駆動させる周辺駆動回路は、複数の
画素と同一基板上に形成されてもよい。なお、表示装置は、ワイヤボンディングやバンプ
などによって基板上に配置された周辺駆動回路、いわゆる、チップオングラス(COG)
で接続されたICチップ、または、TABなどで接続されたICチップを含んでいても良
い。なお、表示装置は、ICチップ、抵抗素子、容量素子、インダクタ、トランジスタな
どが取り付けられたフレキシブルプリントサーキット(FPC)を含んでもよい。なお、
表示装置は、フレキシブルプリントサーキット(FPC)などを介して接続され、ICチ
ップ、抵抗素子、容量素子、インダクタ、トランジスタなどが取り付けられたプリント配
線基盤(PWB)を含んでいても良い。なお、表示装置は、偏光板または位相差板などの
光学シートを含んでいても良い。なお、表示装置は、照明装置、筐体、音声入出力装置、
光センサなどを含んでいても良い。ここで、バックライトユニットのような照明装置は、
導光板、プリズムシート、拡散シート、反射シート、光源(LED、冷陰極管など)、冷
却装置(水冷式、空冷式)などを含んでいても良い。
なお、照明装置は、バックライトユニット、導光板、プリズムシート、拡散シート、反
射シート、光源(LED、冷陰極管、熱陰極管など)、冷却装置などを有している装置の
ことをいう。
なお、発光装置とは、発光素子などを有している装置のことをいう。表示素子として発
光素子を有している場合は、発光装置は、表示装置の具体例の一つである。
なお、反射装置とは、光反射素子、光回折素子、光反射電極などを有している装置のこ
とをいう。
なお、液晶表示装置とは、液晶素子を有している表示装置をいう。液晶表示装置には、
直視型、投写型、透過型、反射型、半透過型などがある。
なお、駆動装置とは、半導体素子、電気回路、電子回路を有する装置のことを言う。例
えば、ソース信号線から画素内への信号の入力を制御するトランジスタ(選択用トランジ
スタ、スイッチング用トランジスタなどと呼ぶことがある)、画素電極に電圧または電流
を供給するトランジスタ、発光素子に電圧または電流を供給するトランジスタなどは、駆
動装置の一例である。さらに、ゲート信号線に信号を供給する回路(ゲートドライバ、ゲ
ート線駆動回路などと呼ぶことがある)、ソース信号線に信号を供給する回路(ソースド
ライバ、ソース線駆動回路などと呼ぶことがある)などは、駆動装置の一例である。
なお、表示装置、半導体装置、照明装置、冷却装置、発光装置、反射装置、駆動装置な
どは、互いに重複して有している場合がある。例えば、表示装置が、半導体装置および発
光装置を有している場合がある。あるいは、半導体装置が、表示装置および駆動装置を有
している場合がある。
なお、Aの上にBが形成されている、あるいは、A上にBが形成されている、と明示的に
記載する場合は、Aの上にBが直接接して形成されていることに限定されない。直接接し
てはいない場合、つまり、AとBと間に別の対象物が介在する場合も含むものとする。こ
こで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、
など)であるとする。
従って例えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層Bが形成されている、と明示的に記
載されている場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直
接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが
形成されている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単
層でもよいし、複層でもよい。
さらに、Aの上方にBが形成されている、と明示的に記載されている場合についても同様
であり、Aの上にBが直接接していることに限定されず、AとBとの間に別の対象物が介
在する場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上方に、層Bが形成されている、と
いう場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接して
別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形成され
ている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単層でもよ
いし、複層でもよい。
なお、Aの上にBが直接接して形成されている、と明示的に記載する場合は、Aの上に
直接接してBが形成されている場合を含み、AとBと間に別の対象物が介在する場合は含
まないものとする。
なお、Aの下にBが、あるいは、Aの下方にBが、の場合についても、同様である。
なお、明示的に単数として記載されているものについては、単数であることが望ましい。
ただし、これに限定されず、複数であることも可能である。同様に、明示的に複数として
記載されているものについては、複数であることが望ましい。ただし、これに限定されず
、単数であることも可能である。
本発明により、液晶分子を倒して配向する向きを増やすことによる視認者の視野角特性の
向上に加え、各フレーム毎の液晶分子の透過率の変動による視野角特性の向上を図ること
ができる。その結果、視野角特性を向上させることができる液晶表示装置、及び当該液晶
表示装置の駆動方法並びに当該液晶表示装置を具備する電子機器を提供することができる
また本発明により、液晶分子を倒して配向する向きを増やすことによる視認者の視野角特
性の向上に加え、隣接する画素毎の液晶分子の透過率の変動による視覚の錯覚を利用した
視野角特性の向上を図ることができる。その結果、視野角特性を向上させることができる
液晶表示装置、及び当該液晶表示装置の駆動方法並びに当該液晶表示装置を具備する電子
機器を提供することができる。
本発明の液晶表示装置を示す図。 ルックアップテーブルを説明するための図。 本発明の表示部を説明するための図。 表示部の画素の構成を説明するための図。 本発明における液晶分子の配向を説明するための図。 本発明を説明するためのタイミングチャートを示す図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 ルックアップテーブルを説明するための図。 本発明を説明するための階調と輝度の関係を示す図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 ルックアップテーブルを説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。 本発明の具体例について説明するための図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多く
の異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱すること
なくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。した
がって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本明細書中
の図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その説
明は省略する。
(実施の形態1)
まず始めに、本発明を説明する上での基本原理について詳述する。
表示装置の表示部には、複数の画素が配置されており、一例として、図75に示すように
マトリクス状に配置されている。図75で、表示部7501には、走査線7502及び信
号線7503に接続された画素7504が複数設けられている。ひとつの画素(以下、1
画素という)は、1以上の複数の領域(サブ画素、サブピクセル、副画素ともいう。以下
、サブ画素という)を有している。一例として1画素は、図75に示すように、第1のサ
ブ画素(サブ画素A7504A)、第2のサブ画素(サブ画素B7504B)を有してい
る。
1画素は、サブ画素A、サブ画素Bそれぞれの光の透過量の総和により、1画素の階調を
表現している。すなわち、1画素で表現する階調数に応じた光の透過量をXとすると、透
過量Xは、サブ画素Aでの光の透過量XAと、サブ画素Bの光の透過量XBとの和になる
。そして、サブ画素Aの透過量XA及びサブ画素Bの透過量XBの総和によって、透過量
Xが制御されて、1画素の階調は表現されることとなる。
なお、画素またはサブ画素における光の透過量は、画素またはサブ画素の輝度であっても
よい。また、画素またはサブ画素の光の反射量であってもよい。また、画素またはサブ画
素の光の透過量と、画素またはサブ画素の光の反射量の和であってもよい。
具体的な1画素の光の透過量とサブ画素A及びサブ画素Bの光の透過量について、図76
(a)に例を挙げて説明する。図76(a)では、1画素での階調に対する、サブ画素A
の光の透過量7701、サブ画素Bの光の透過量7702、及び一画素での光の透過量の
合算値7703について示した図である。例えば図76(a)に示すように、ある1画素
での光の透過量が5のとき、サブ画素Aでの光の透過量を2、サブ画素Bでの光の透過量
を3とすることで、合算値が5となり、1画素での光の透過量を5とすることができる。
また、ある1画素での光の透過量が10のとき、サブ画素Aでの光の透過量を4、サブ画
素Bでの光の透過量を6とすることで、合算値が10となり、1画素での光の透過量を1
0とすることができる。このように1画素の光の透過量に応じて、複数のサブ画素の光の
透過量を変化させることで、適切に階調を表現することができる。
このとき、サブ画素Aとサブ画素Bとでは、液晶分子の配向状態を異なるようにできる。
一例としては、図76(b)に示すようにサブ画素Aの液晶分子をθAだけ傾けて配向さ
せ、図76(c)に示すようにサブ画素Bの液晶分子をθBだけ傾けて配向させる。その
ため、光が透過される表示部(画面ともいう)に対し視認者が見る方角を変えたとき、視
認者の目に認識される階調と実際表示される階調の変化量を少なくすることができる。そ
のため、視認者の視野角特性を改善することができる。
以上説明したように、1画素の階調表現について、サブ画素に分割することによって視野
角を広くすることができるが、ある画素での光の透過量が決まったとき、サブ画素Aでの
光の透過量とサブ画素Bでの光の透過量とが固定されてしまうと、ある特定の方角から画
面を見た場合に、階調が変化してしまう。
そこで前述の階調の変化を鑑み、本実施形態で説明する構成は、ある画素での光の透過量
が決まったとき、サブ画素Aでの光の透過量とサブ画素Bでの光の透過量とが固定されな
いようにするものである。サブ画素Aでの光の透過量とサブ画素Bでの光の透過量とが固
定されないようにすることにより、ある特定の方角から画面を見た場合に、階調が変化し
てしまうのをさらに低減することができる。
本実施形態で説明する構成では、1画素での光の透過量Xのとき、サブ画素Aでの光の透
過量XAと、サブ画素Bの光の透過量XBとは、複数の組み合わせを取ることができるこ
とに着目し、着想に至ったものである。すなわち、1画素での光の透過量を決める、サブ
画素Aでの光の透過量及びサブ画素Bでの光の透過量の組み合わせを複数組用いるもので
ある。その結果、1画素での光の透過量を決める各サブ画素での光の透過量が固定される
ことなく、ある特定の方角から画面を見た場合の階調の変化を低減することができる。
例えば、1画素での光の透過量Xが5のとき、サブ画素Aでの光の透過量XA=1、サブ
画素Bでの光の透過量XB=4とする組み合わせがある。あるいは、サブ画素Aでの光の
透過量XA=0、サブ画素Bでの光の透過量XB=5とする組み合わせがある。あるいは
、サブ画素Aでの光の透過量XA=3、サブ画素Bでの光の透過量XB=2とする組み合
わせがある。すなわちサブ画素A及びサブ画素Bの光の透過量を(XA、XB)として表
現したとき、1画素での光の透過量Xが5の場合は、(0,5)、(1,4)、(2,3
)、(3,2)などのように、複数の組み合わせを取ることができる。なお、透過量XA
と透過量XBとの総和は、光の透過量Xとなる。
具体的な構成としては、所望の階調を得る上で、1画素での光の透過量Xが必要なときに
、複数の(XA、XB)の組み合わせを用いるものである。例えば、ある期間(以下、第
1の期間という)において、(XA1、XB1)とし、別の期間(以下、第2の期間)で
は、(XA2、XB2)とする。その結果、第1の期間と第2の期間を併せたトータルの
期間では、第1の期間及び第2の期間により光の透過量が平均化され、ある特定の方角か
ら画面を見た場合にも、階調が変化してしまうのを低減することができる。
なお上述の説明では1画素の光の透過量X、サブ画素Aの光の透過量XA及びサブ画素B
の光の透過量XBの関係について、X=XA+XBであるものとして説明したが、これに
限定されない。XAとXBの和が、Xと概ね一致していればよい。X、XA、XBは、見
る方角によって、透過量が多少変化するため、XAとXBの和と、Xとでは、ずれが生じ
る場合がある。ただし、人間の目でみて、ちらつきが出たり、正常な階調に見えなかった
りするような問題が生じなければ、問題はない。Xに対するXAとXBの和のばらつきは
、概略で、10%程度、より望ましくは5%程度あってもよい。
次に、光の透過量とは別のパラメータを用いる構成について説明し、当該別のパラメータ
と光の透過量との関係について述べる。すなわち、光の透過量とは別のパラメータを用い
て、1画素の光の透過量を制御して、階調を制御する例について説明する。
一例として、サブ画素Aでの光の透過領域の面積SA、サブ画素Bでの光の透過領域の面
積SBとし、サブ画素Aでの単位面積かつ単位時間あたりの光の透過量TA、サブ画素B
での単位面積かつ単位時間あたりの光の透過量TBとし、サブ画素Aでの光の透過時間を
PA、サブ画素Bでの光の透過時間をPBとする。前述のパラメータを用いて、サブ画素
Aの光の透過量XA及びサブ画素Bの光の透過量XBを述べると、XA=SA×TA×P
A、およびXB=SB×TB×PB、の関係が成り立つ。よって、光の透過領域の面積、
単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量、及び光の透過時間などパラメータに関して、
少なくとも1つのパラメータを制御して、光の透過量を制御できる。
なお、画素またはサブ画素における光の透過領域は、画素またはサブ画素の発光領域、ま
たは画素またはサブ画素の光の反射領域であってもよい。また、画素またはサブ画素にお
ける光の透過領域は、画素またはサブ画素の光の透過領域と、画素またはサブ画素の光の
反射領域の和であってもよい。また、画素またはサブ画素での単位面積かつ単位時間あた
りの光の透過量は、画素またはサブ画素の単位時間あたりの発光輝度、または画素または
サブ画素の単位時間あたりの光の反射量であってもよい。また、画素またはサブ画素での
単位面積かつ単位時間あたりの光の透過量は、画素またはサブ画素での単位面積かつ単位
時間あたりの光の透過量と、画素またはサブ画素での単位面積かつ単位時間あたりの光の
反射量の和であってもよい。また、画素またはサブ画素での光の透過時間は、画素または
サブ画素の発光時間、または画素またはサブ画素の光の反射時間であってもよい。また、
画素またはサブ画素での光の透過時間は、画素またはサブ画素の光の透過時間と、画素ま
たはサブ画素の光の反射時間の和であってもよい。
また、各サブ画素での単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量TA、TBは、サブ画素
に加えられる階調信号によって制御することができる。したがって、サブ画素Aでの階調
信号がEAのとき、単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量TAとなり、サブ画素Bで
の階調信号EBのとき、単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量TB、とすることがで
きる。
また、各サブ画素での単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量TA、TBは、階調信号
に応じて実際の表示素子に加える信号によって決めることができる。一例として、液晶素
子の場合、サブ画素Aでの階調信号EAの場合、サブ画素Aの画素電極に加える階調電圧
VAは、液晶素子の特性に合わせて、ガンマ補正された値となっている。また、液晶素子
は、交流駆動されるため、正極用の電圧と負極用の電圧とが必要となる。コモン電極の電
位を0Vだとすると、正極用の階調電圧VA、負極用の階調電圧-VAが画素電極に加え
られる。その結果、単位面積かつ単位時間当たりの透過量TAを制御して、透過量XAを
制御することができる。なお、サブ画素Bの場合も同様である。
なお、階調電圧は、サブ画素の透過領域の面積、光の透過時間、またはバックライト等の
輝度等を考慮した上での値となっている。例えば、光の透過領域の面積が、サブ画素A:
サブ画素B=1:2となっている場合は、光の透過量(XA、XB)が(2,4)となっ
ていても、サブ画素Aとサブ画素Bには、同じ階調電圧が供給されることになる。なぜな
ら、同じ階調電圧でも、透過領域の面積が異なるため、結果的に光の透過量も異なるため
である。
なお、コモン電極の電位を0Vと仮定した場合について述べたが、これに限定されない。
コモン電極の電位が0V以外の場合、それに応じて、正極用と負極用の階調電圧もシフト
されることとなる。また、コモン電極の電位が0Vの場合であっても、正極用の階調電圧
と負極用の階調電圧とは、絶対値が等しいとは限らない。ノイズなどの影響により、正極
用の階調電圧と負極用の階調電圧とでずれが生じる場合がある。
また、液晶素子を用いた表示装置の場合、バックライトやフロントライトなどから光が照
射され、光を透過する割合を液晶素子で制御している。つまり、液晶素子で、光の透過率
を制御しているということができる。したがって、単位面積かつ単位時間当たりの透過量
、透過量などは、バックライトやフロントライトなどによって照射される光の強度と、液
晶素子での光の透過率とを用いて制御することができる。
上述のように、さまざまなパラメータを用いて、光の透過量を制御することができる。上
述のパラメータのうち、どのパラメータを用いて制御するかは、任意に決定することがで
きる。また、パラメータは、上記説明した光の透過領域の面積、単位面積かつ単位時間当
たりの光の透過量、及び光の透過時間などパラメータに限定されず、光の透過量を制御で
きるパラメータであれば、様々なパラメータを用いることができる。
そして、1画素での光の透過量Xが必要なときには、各サブ画素での光の透過量に応じた
パラメータの複数の組み合わせを用いる。光の透過量は、透過領域の面積、単位面積かつ
単位時間当たりの光の透過量、光の透過時間、階調信号、階調電圧、透過率、バックライ
ト等の輝度などのパラメータによって制御されるため、これらのパラメータより、少なく
とも1つのパラメータを選択する。そして、そのパラメータにおいて、値の組み合わせを
複数個用いて、一画素での光の透過量Xを制御する。光の透過量を制御するために用いる
パラメータは、1つである方が制御しやすいため望ましい。ただし、これに限定されず、
複数のパラメータを用いて、それらの組み合わせてもよい。
例えば、サブ画素Aとサブ画素Bとがある場合、パラメータとしてサブ画素Aの階調信号
EA、サブ画素Aの透過時間PA、サブ画素Bの階調信号EB、及びサブ画素Bの透過時
間PBを用い、(EA、PA、EB、PB)という値の組を複数個用意して、光の透過量
Xを制御してもよい。あるいは、パラメータとしてサブ画素Aの階調信号EA、サブ画素
Bの階調信号EBを用いて、(EA、EB)という値の組を複数個用いて、光の透過量X
を制御してもよい。また1画素を構成するサブ画素数が2個以外の場合も、同様にするこ
とができる。
なお、光の透過量、光の透過領域の面積、単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量、光
の透過時間、階調信号、階調電圧、透過率、バックライト等の輝度などは、アナログ量で
もよいし、デジタル量でもよい。表示装置内でガンマ補正が行われ、かつ、液晶素子の交
流駆動が考慮されている場合は、階調電圧は、アナログ量であることが望ましい。一方、
階調信号が、ガンマ補正や液晶素子の交流駆動に関する情報を有していない場合は、階調
信号は、デジタル量の信号(以下、デジタル信号という)であることが望ましい。デジタ
ル信号であれば、信号の保持や信号の処理が容易にできるため、階調信号はデジタル信号
であることが望ましい。したがって、最初は、デジタル信号であり、表示部の液晶素子に
信号を加える直前に、アナログ量の信号(以下、アナログ信号という)に変換されること
が望ましい。このようなデジタル-アナログ変換が行われるときに、ガンマ補正や液晶素
子の交流駆動に関する情報が追加されることで、効率のよい階調信号の表示部への入力を
行うことができる。
なお、1画素での光の透過量Xが必要なときに、例えば、サブ画素Aとサブ画素Bとがあ
る場合において、サブ画素Aの光の透過量XA及びサブ画素Bの光の透過量XBの組み合
わせ(XA、XB)を用いる場合、(XA、XB)の複数の組み合わせの各々は、データ
としてあらかじめ用意されていてもよいし、随時、計算することなどによって作成されて
もよいし、一部があらかじめ用意されていて、一部が計算によって作成されてもよい。
なお、複数の(XA、XB)の組み合わせを用いる場合、どの順序または期間で当該組み
合わせのデータを用いるかについては、特に限定されない。例えば、複数の(XA、XB
)の組み合わせを、データとしてあらかじめ記憶部に用意されていてもよい、また複数の
(XA、XB)の組み合わせを演算部で、随時、演算処理することによって作成してもよ
い。また、複数の(XA、XB)の組み合わせの一部をあらかじめ記憶部に用意し、一部
を演算部で演算処理することによって作成してもよい。
なお、あらかじめ複数の(XA、XB)の組み合わせのデータが記憶部に用意されている
場合は、例えば、1画素での光の透過量Xが5のとき、(XA、XB)の組み合わせは(
0,5)、(1,4)、(2,3)、(3,2)の合計4つの組み合わせを用いるとして
、4つ分のデータを用意しておいてもよい。データを用意しておく場合は、記憶部にルッ
クアップテーブル(look up table:LUT)としてデータを保存すればよ
い。つまり、透過量Xのとき、それに応じた(XA、XB)を、ルックアップテーブルと
してデータを記憶しておき、ルックアップテーブルを参照して随時読み出すことによって
、複数の(XA、XB)の組み合わせを用いても良い。
なお、ルックアップテーブルとしてデータを記憶部に保存しておく場合、透過量、透過領
域の面積、単位面積かつ単位時間当たりの光の透過量、光の透過時間、階調信号、階調電
圧、透過率、バックライト等の輝度など、さまざまなパタメータに関して保存しておくこ
とができる。ただし、通常、表示装置を設計した段階において、記憶部に保存するルック
アップテーブルの仕様は、既に決まってしまうものもある。そのため、実際の表示に寄与
しないパラメータについてはルックアップテーブルとして記憶部に保存しておく必要はな
い。
なお、ルックアップテーブルとして複数の組み合わせ(XA、XB)のデータが記憶部に
保存されている場合、順番に複数の組み合わせ(XA、XB)を用いるようにすることが
望ましい。それにより、全てに行き渡ってデータを用いることができ、視野角を広げるこ
とができる。例えば、1画素での光の透過量Xが5のとき、(XA、XB)の組み合わせ
として、(0,5)、(1,4)、(2,3)、(3,2)の合計4つの組み合わせのデ
ータがルックアップテーブルとして保存されている場合、(0,5)、(1,4)、(2
,3)、(3,2)の順序でデータが用いられる。組み合わせ(3,2)が終了した場合
は、組み合わせ(0,5)に戻り、さらに、同様に繰り返される。
ただし、前述した1画素での光の透過量Xを制御する組み合わせのデータ(以下、組み合
わせデータという)の用いられ方は特に限定されない。どのような順序で組み合わせデー
タを用いるかについてのデータは、予めルックアップテーブルとともに記憶部へ保存して
おいてもよい。そして、組み合わせデータの順序に関するデータは、記憶部より読み出し
て用いることができる。組み合わせデータを、ランダムな順序で用いても良い。ランダム
な順序で組み合わせデータを用いる場合は、ルックアップテーブルよりデータを選択する
際に、乱数を発生させて、乱数に応じた組み合わせデータを用いればよい。
次に、1画素に複数のサブ画素を有し、サブ画素毎に光の透過量を制御する階調信号(以
下、サブ階調信号ともいう)を、ルックアップテーブルにデータを保存しておく場合の具
体的な構成例について述べる。
図1は、液晶表示装置のブロック図の構成例を示している。図1に示す液晶表示装置は、
階調データ変換部101、駆動部102、表示部103、階調データ記憶部104を有し
ている。
図1において、階調データ記憶部104には、階調信号100が入力されている。階調デ
ータ記憶部104は、入力される階調信号100の階調数に応じて、階調データ記憶部1
04に記憶されたルックアップテーブルを参照する。そして、階調データ記憶部104は
ルックアップテーブルに基づく組み合わせデータ106を階調データ変換部101に出力
する。階調データ変換部101は、組み合わせデータ106に基づいたサブ階調信号10
5を駆動部102に出力する。また駆動部102には表示部103の表示を制御するため
の制御信号107が入力されている。駆動部102は、複数のサブ階調信号105及び制
御信号107に基づいて、表示部103に表示を行うための信号を出力する。また駆動部
102は、表示部103に出力する信号のD/A変換、ガンマ補正、及び極性反転を行う
機能を有する。
なお、サブ階調信号105は、表示部103の各画素に供給される画像データ(動画、静
止画など)に対応する。また上述のように、表示部103の各画素は複数のサブ画素を有
しており、サブ階調信号105は、各サブ画素の階調を制御するための信号である。また
、制御信号107は、駆動部102を駆動するための、クロックパルス、スタートパルス
などの基準となる信号である。
なお、階調信号100はデジタル信号であることが好ましい。階調信号100がデジタル
信号であることによって、階調信号100の階調数に基づいた組み合わせデータ106へ
の変換を階調データ記憶部104で容易に行うことができる。または、階調信号100の
保持も容易に行うことができる。または、階調データ変換部101より駆動部102に出
力されるサブ階調信号105は、デジタル信号であることが好ましい。サブ階調信号10
5がデジタル信号であることによって、ノイズの影響を受けにくい、正確な信号を転送す
ることができる。そして、駆動部102において、デジタル信号は、ガンマ補正、極性の
調整(正極信号または負極信号の選択)などが行われたアナログ信号に変換される。そし
て、アナログ信号が、表示部103の画素に供給される。
なお図1で説明した液晶表示装置のブロック図の構成は、階調信号100がデジタル信号
である場合の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。階調信
号100がアナログ信号の場合には、図57に示すように、階調データ変換部101の階
調信号入力側にA/D変換回路5701を設け、アナログ信号の階調信号100を適切な
ビット数のデジタル信号5702に変換すればよい。また、駆動部102にアナログ信号
のサブ階調信号を出力する構成とする際には、図58に示すように、駆動部102のサブ
階調信号が入力される側にD/A変換回路5801を設け、デジタル信号のサブ階調信号
をアナログ信号5802に変換し、駆動部102に出力してもよい。なお、この場合、D
/A変換回路5801において、ガンマ補正、極性の調整(正極信号または負極信号の選
択)などが行われる場合が多い。よって、駆動部102では、そのような機能は省かれる
場合が多い。駆動部102にアナログ信号を供給する場合、駆動部102の構成を簡略化
することができるため、表示部103と駆動部102とが同じ基板上に形成されることが
可能となる。これにより、狭額縁化、信頼性の向上、部品点数の低減などを実現すること
ができる。
なお、表示部103には、サブ階調信号105として、アナログ信号が供給される場合が
多いが、これに限定されない。表示部103に、階調信号として、デジタル信号を供給し
、時間階調方式や面積階調方式などを用いて表示してもよい。
階調データ記憶部104からは階調データ変換部101より、階調信号100に対応した
組み合わせデータ106が読み出される。なお、本実施の形態においては、階調信号の階
調数をn階調(nは0を含む自然数)とする。そして階調データ記憶部104は階調数に
対応した組み合わせデータ106をルックアップテーブルとして記憶しているものとして
、以下説明していく。組み合わせデータ106は、階調信号100の階調数に基づいてル
ックアップテーブルを参照し、階調データ記憶部104より出力される。なお、ルックア
ップテーブルとは、階調信号100の階調数に対応して階調データ変換部101より出力
するサブ階調信号105で表現される光の透過量を予め見積もったデータの配列のことで
ある。
ルックアップテーブルは、階調信号100の階調数に対応した組み合わせデータを有する
。そして任意の異なる期間において、複数の組み合わせデータのうち、いずれか一つの組
み合わせデータを選択し、階調信号100の階調数に応じた組み合わせデータ106を階
調データ変換部101に出力する。
また、ルックアップテーブルには、それぞれ同じ階調信号100の階調数に対応した組み
合わせデータを複数有する。図2では、階調データ記憶部104に記憶されるルックアッ
プテーブルを模式的に示したものである。本実施の形態では、第1の期間では第1の組み
合わせデータを階調データ変換部101に組み合わせデータ106として出力し、第2の
期間では第2の組み合わせデータを階調データ変換部101に組み合わせデータ106と
して出力する。前述のように同じ階調信号100の階調数に対応した組み合わせデータで
あっても、第1の組み合わせデータからの組み合わせデータ及び第2の組み合わせデータ
からの組み合わせデータは、それぞれ異なる電圧のサブ階調信号105を階調データ変換
部101にて生成する。
また本実施の形態で説明する表示装置での表示部は、複数の画素を含んでおり、複数の画
素のそれぞれは、ひとつの画素がサブ画素を有している。サブ画素のそれぞれは液晶素子
を有している。サブ画素のそれぞれが有する液晶素子にはサブ階調信号105が供給され
る。通常は、視野角を広げるために、サブ画素ごとに異なる階調電圧が供給されており、
液晶素子による光の透過率の制御している。ただし、これに限定されない。サブ画素のう
ちのいずれかに同じ大きさの階調電圧が供給される場合もある。複数の画素のそれぞれは
、サブ画素毎に別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことで、視認者の視野
角特性の向上を図り、表示装置に画像データに基づく表示を行わせている。本実施の形態
では、一つの画素が、第1のサブ画素(サブ画素Aともいう)及び第2のサブ画素(サブ
画素Bともいう)を有する構成として説明する。
図2に示すルックアップテーブルは、サブ画素Aに入力するサブ階調信号(第1のサブ階
調信号、またはサブ階調信号Aという:以下、サブ階調信号Aという)、及びサブ画素B
に入力するサブ階調信号(第2のサブ階調信号、またはサブ階調信号Bという:以下、サ
ブ階調信号Bという)に対応した第1の組み合わせデータ201、を有する。また、サブ
階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した第2の組み合わせデータ202、を有する。な
お、図2において、階調信号100の階調数が0のとき、第1の組み合わせデータ201
として、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデータ(a0,b0)
、を参照し、第2の組み合わせデータ202として、サブ階調信号A及びサブ階調信号B
に対応した組み合わせデータ(c0,d0)、を参照するものである。同様にして、階調
信号100の階調数が1乃至(n-1)のとき、第1の組み合わせデータ201は、サブ
階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデータ(a1,b1)乃至(a(n
-1),b(n-1))、を参照し、第2の組み合わせデータ202では、サブ階調信号
A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデータ(c1,d1)乃至(c(n-1),
d(n-1))、を参照するものである。
なお、図2に示すルックアップテーブルの例では、ある階調について2種類の組み合わせ
データを有する場合について述べたが、これに限定されない。さらに、全ての階調数にわ
たって、組み合わせデータの種類数が同じである場合について述べたが、これに限定され
ない。階調信号100の階調数によって、組み合わせデータの種類数が異なっていても良
い。例えば、ある特定の方角から画面を見た場合の階調の変化が大きい階調数においては
、より多くの組み合わせデータをルックアップテーブルに有していても良い。それによっ
て、ある特定の方角から画面を見た場合の階調のズレを低減し、視野角特性を向上させる
ことができる。
上記示したサブ画素それぞれが有する液晶素子は2つの電極を有しており、例として、2
つの電極の電位差が0Vのとき(以下、電圧停止時、又は電圧停止状態ともいう)には、
透過率0%である(以下、ノーマリーブラックともいう)場合について述べている。なお
、これに限らず、液晶素子には電圧停止時において透過率100%(以下、ノーマリーホ
ワイトともいう)となる素子を用いても良い。
ここで、上述の図1の各ブロックの動作、ルックアップテーブルの組み合わせデータにつ
いて、具体例を用いて述べる。なお、表示部103の画素は、例として、サブ画素A、及
びサブ画素Bの2つのサブ画素に分けられており、表示部103の各画素での光の透過領
域の面積がサブ画素Aとサブ画素Bとで等しいとする。まず、例えば表示部103が25
6階調の表示を行うとした場合、階調信号100として、階調数が(138)であるとす
る。そして任意の期間、ここでは任意のフレーム期間に、階調数が(138)である階調
信号100が、階調データ変換部101へ入力される。階調データ記憶部では、階調数が
(138)の場合に、2つのサブ画素に対応した組み合わせデータがルックアップテーブ
ルとして複数個保存されている。例えば、(50、88)、(90、48)の2組の組み
合わせデータが保存されているとする。なお、各サブ画素の組み合わせデータの総和は、
各々の組み合わせデータにおいて、同じになっている。つまり、50+88=138、9
0+48=138、となっている。そして階調データ変換部101に入力される階調信号
100に応じて、1番目の組である(50、88)はルックアップテーブルより選択され
、組み合わせデータ106として、階調データ変換部101に入力される。そして、階調
データ変換部101から、サブ画素Aのサブ階調信号105として(50)を、サブ画素
Bのサブ階調信号105として(88)を駆動部102に出力する。駆動部102は、複
数のサブ階調信号105に関して、D/A変換処理、ガンマ補正、及び信号の極性反転な
どを適宜行って、表示部103に信号を入力する。表示部103の各サブ画素では、(5
0)、(88)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数が(138)となるよう
な表示が行われる。
次に、次のフレーム期間になり、再度、階調信号100として、階調数が(138)であ
る階調信号100が、階調データ変換部101へ入力される。なお、ここでは例として、
フレーム期間が変わっても、同じ階調を表示するものとする。そして、階調データ変換部
101に入力される階調信号100に応じて、2番目の組である(90、48)はルック
アップテーブルより選択され、組み合わせデータ106として、階調データ変換部101
に入力される。そして、階調データ変換部101から、サブ画素Aのサブ階調信号105
として(90)を、サブ画素Bのサブ階調信号105として(48)を駆動部102に出
力する。駆動部102は、複数のサブ階調信号105に関して、D/A変換処理、ガンマ
補正、及び信号の極性反転などを行って、表示部103に信号を入力する。表示部103
の各サブ画素では、(90)、(48)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数
が(138)となるような表示が行われる。
上記説明したように、1画素としては、前のフレーム期間の場合と同じ階調数の表示が
行われているものの、各サブ画素での透過量は、前のフレームの場合とは異なるものであ
る。そのため、各サブ画素での液晶分子の配向状態は、フレーム期間毎に異ならせること
ができる。よって表示部103を、ある特定の方角から画面を見た場合に、光の透過量が
平均化されるため、視野角を広くすることができる。
なお、さらに次のフレーム期間では、再度、階調データ変換部101に入力される階調
信号100に応じて、1番目の組である(50、88)がルックアップテーブルより選択
される。
なお、各々のサブ画素、ここではサブ画素Aとサブ画素Bとで透過領域の面積が異なる
場合は、サブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮しておく必要がある。サ
ブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮する場合、ルックアップテーブルに
予め組み合わせデータを保存する際に、既に考慮済の組み合わせデータに記憶しておいて
もよいし、サブ階調信号から階調電圧を生成するときに、面積の差を考慮してサブ階調信
号の処理するようにしてもよい。
なお、階調データ記憶部104としては、RAM(Random Access Mem
ory)やROM(Read Only Memory)などを用いることができる。な
お、RAMとしては、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic
RAM)、VRAM(Video RAM)、DPRAM(Dual Port RAM
)、NOVRAM(Non Volatile RAM)、PRAM(Pseudo R
AM)、FERAM(Ferroelectric Random Access Me
mory)、などを用いることができる。なお、ROMとしては、EPROM(Elec
trically Programmable Read Only Memory)、
ワンタイムプログラマブルROM、EEPROM(Electrically Eras
able and Programmable Read Only Memory)、
フラッシュメモリ、マスクROMなどを用いることができる。
また、表示部103の画素では、液晶素子の第1電極に一定電圧(または、共通電極とも
いう)を印加し、第2電極(または画素電極ともいう)にサブ階調信号105をもとに駆
動部102で生成された階調電圧(以下、サブ階調電圧という)を印加することによって
、液晶素子の透過率を制御している。本実施の形態で説明する表示装置は、液晶素子の第
1電極に一定電圧を印加し、第2電極に同じ画像データに基づく表示であっても異なるサ
ブ階調電圧を各サブ画素に印加することによって、液晶素子の光の透過率を制御する例に
ついて説明している。具体的に説明すると、本実施の形態で説明する表示装置は、同じ画
像データに基づく表示であっても、第1の期間と、第2の期間とでは、各サブ画素に第2
電極に異なるサブ階調電圧を印加することで、第1の期間及び第2の期間における光の透
過量(トータルの液晶素子の透過率)を制御する。また、サブ階調信号Aをもとに生成さ
れる階調電圧をサブ階調電圧A(または第1のサブ階調電圧という)、サブ階調信号B(
または第2のサブ階調電圧という)をもとに生成される階調電圧をサブ階調電圧Bという
なお、サブ階調信号105をもとに駆動部102で生成されるサブ階調電圧は、サブ画素
の液晶分子を制御する電極に印加される信号に変換して用いられるため、サブ階調信号1
05と別の表記をしている。ただし、サブ階調電圧は、サブ画素に入力するためにサブ階
調信号105をガンマ補正、極性反転したものであるため、サブ階調信号に対応するもの
である。そのため、本明細書においては、サブ画素の液晶分子を制御する電極に印加され
る信号としてサブ階調電圧と呼び、サブ画素の光の透過率を制御する信号としてサブ階調
信号と呼ぶこととする。
次に図1で示した表示部103の構成、及び動作について、図3を参照して説明する。な
お、駆動部102の構成、及び動作についても、簡単に説明する。
図3は、本発明に用いられる表示装置が有する駆動部102、及び表示部103の構成を
示している。駆動部102は、ソースドライバ301、及びゲートドライバ302などか
ら構成されている。表示部103には、複数の画素305がマトリクス状に配置されてい
る。
図3において、ゲートドライバ302は、複数の配線304に走査信号をそれぞれ供給す
る。この走査信号によって、画素305は、各行ごとに選択状態か、非選択状態かが決定
される。またゲートドライバ302は、画素305が複数の配線304の1行目から順に
選択状態になるように走査信号を供給する。またソースドライバ301は、走査信号によ
って選択されている配線303に画素305内のサブ画素Aに入力するサブ階調信号A、
配線313に画素内のサブ画素Bに入力するサブ階調信号Bをそれぞれ供給する。サブ階
調信号は、選択状態の画素305に順次供給される。
図3で示したソースドライバ301、及びゲートドライバ302の構成の一例について、
図22、図23を用いて説明する。
まず、ソースドライバ301の構成について、図22を参照して説明する。図22のソー
スドライバ301は、シフトレジスタ2201、レベルシフタ2202、及びサンプリン
グ回路2203等から構成されている。
シフトレジスタ2201には、ソースドライバスタートパルス(SSP)、ソースドライ
バクロック信号(SCK)、反転ソースドライバクロック信号(SCKB)等が供給され
ている。そして、シフトレジスタ2201は、レベルシフタ2202を介して、サンプリ
ング回路2203を1つずつ選択する。
レベルシフタ2202は、サンプリング回路2203に供給するシフトレジスタ2201
からの選択信号をレベルシフトする。そして、レベルシフタ2202は、レベルシフトし
た選択信号をサンプリング回路2203に出力する。
サンプリング回路2203の入力端子には、シフトレジスタ1501の出力端子、サブ階
調信号Aが入力される配線、及びサブ階調信号Bが入力される配線が接続されている。サ
ンプリング回路2203の出力端子は、配線S(A1)~S(An)、S(B1)~S(
Bn)(nは自然数)にそれぞれ接続されている。
サンプリング回路2203は、シフトレジスタ1501の出力信号に応じて、第1のサブ
階調信号及び第2のサブ階調信号を順にサンプリングする。なお図22では、第1のサブ
階調信号が入力される配線及び第2のサブ階調信号が入力される配線の2本としたが、こ
れに限定されずサブ画素の数に応じて設けられるものである。また、図22では点順次駆
動で表示部の画素にサブ画素信号を供給する例について説明したが、ラッチ回路を設け、
表示部の各画素を線順次駆動で駆動してもよい。
なお、図22では図示していないが、ソースドライバ301は、サブ画素A及びサブ画素
Bに出力するサブ階調信号A及びサブ階調信号BをD/A変換するためのD/A変換回路
、ガンマ補正するためのガンマ補正回路、及び極性反転するための回路を有する構成でも
よい。
ゲートドライバの構成について、図23を参照して説明する。図23のゲートドライバ3
02は、シフトレジスタ2301、レベルシフタ2302、及びバッファ回路2303等
から構成されている。
シフトレジスタ2201には、ゲートドライバスタートパルス(GSP)、ゲートドライ
バクロック信号(GCK)、反転ゲートドライバクロック信号(GCKB)等が供給され
ている。そして、シフトレジスタ2301は、レベルシフタ2302及びバッファ回路2
303を介して、画素に接続された配線を1本ずつ選択する。
レベルシフタ2302は、バッファ回路2303に供給するシフトレジスタ2301から
の走査信号をレベルシフトする。そして、レベルシフタ2302は、レベルシフトした走
査信号をバッファ回路2303に出力する。
バッファ回路2303は、レベルシフタ2302でレベルシフトされたシフトレジスタ2
301の走査信号の駆動能力を上げる。バッファ回路2303により走査信号の駆動能力
を上げることにより、画素を走査する配線の抵抗等による信号の遅延時間を改善すること
ができる。
図3において表示部103には、上記説明したように、複数の画素305がマトリクス上
に配置されている。なお、画素305は必ずしもマトリクス上に配置されている必要はな
く、画素305をデルタ配置してもよいし、ベイヤー配置してもよい。また、複数の画素
505それぞれには、配線303、配線313、及び配線304が接続されている。また
表示部103における表示方式はプログレッシブ方式、インターレース方式のいずれかを
用いることができる。なお、インターレース方式を用いて複数の画素に信号を供給し表示
を行うことにより、駆動周波数を低減でき、低消費電力化を図ることができる。
次に図3において表示部103に配置されている画素305の構成について、図4(a)
、図4(b)を参照して説明する。
まず、図4(a)に、画素305の構成を示す。本実施の形態の画素は、第1の画素30
5は、サブ画素A400、サブ画素B410を有する。サブ画素Aは、スイッチ401、
2つの電極を持つ容量素子402、及び2つの電極を持つ液晶素子403を有している。
スイッチ401の第1端子は配線303に接続され、第2端子は容量素子402及び液晶
素子403に接続されている。また、スイッチ401は配線304によってオン、オフの
いずれかが制御されている。またサブ画素Bは、スイッチ411、2つの電極を持つ容量
素子412、及び2つの電極を持つ液晶素子413を有している。スイッチ411の第1
端子は配線313に接続され、第2端子は容量素子412及び液晶素子413に接続され
ている。また、スイッチ411は配線304によってオン、オフのいずれかが制御されて
いる。
なお、図4(a)で示した画素305の構成とは別の構成について、図4(b)に示す。
図4(b)に示す画素305は、図4(a)と同様にサブ画素A400、サブ画素B41
0を有する。また、サブ画素Aは、スイッチ401、2つの電極を持つ容量素子402、
及び2つの電極を持つ液晶素子403を有している。スイッチ401の第1端子は配線3
03に接続され、第2端子は容量素子402及び液晶素子403に接続されている。また
、スイッチ401は配線304Aによってオン、オフのいずれかが制御されている。また
サブ画素Bは、スイッチ411、2つの電極を持つ容量素子412、及び2つの電極を持
つ液晶素子413を有している。スイッチ411の第1端子は配線303に接続され、第
2端子は容量素子412及び液晶素子413に接続されている。また、スイッチ411は
配線304Bによってオン、オフのいずれかが制御されている。図4(a)と図4(b)
の違いは、スイッチを制御する配線を複数有するか、サブ階調電圧を供給する配線を複数
有するかの違いにあり、本実施の形態はいずれの構成も適用可能である。そのため以下、
本実施の形態では、図4(a)について説明をおこなう。
なお、液晶素子403、液晶素子413の液晶モードとしては、TNモード、STNモー
ド、IPSモード、VAモード、強誘電性液晶モード、反強誘電性液晶モード、OCBモ
ード、などが適用できる。
なお、スイッチ401、スイッチ411として、Nチャネル型トランジスタやPチャネル
型トランジスタを用いることができる。スイッチ401としてNチャネル型トランジスタ
やPチャネル型トランジスタを用いた場合は、トランジスタのゲートが配線304に接続
され、第1端子が配線303に接続され、第2端子が容量素子402及び液晶素子403
に接続されるようにする。またスイッチ411としてNチャネル型トランジスタやPチャ
ネル型トランジスタを用いた場合は、トランジスタのゲートが配線304に接続され、第
1端子が配線313に接続され、第2端子が容量素子412及び液晶素子413に接続さ
れるようにする。
続いて図3において表示部103に配置されている画素305を構成する第1のサブ画素
400、第2のサブ画素410に係る基本的な動作について説明する。画素305が選択
状態になると、スイッチ401がオンして、第1のサブ画素400の液晶素子403に供
給されるサブ階調電圧A501が配線303を介して容量素子402及び液晶素子403
に供給される。このとき、容量素子402は、液晶素子403にかかるサブ階調電圧A5
01を保持する。また同時に、画素305が選択状態になると、スイッチ411がオンし
て、第2のサブ画素410の液晶素子413に供給されるサブ階調電圧B502が配線3
13を介して容量素子412及び液晶素子413に供給される。このとき、容量素子41
2は、液晶素子413にかかるサブ階調電圧B502を保持する。
また、画素305が非選択状態になると、スイッチ401がオフして、サブ階調電圧A5
01及びサブ階調電圧B502が画素305に供給されなくなる。ここで、容量素子40
2及び容量素子412はそれぞれ、液晶素子403及び液晶素子413にかかる、サブ階
調電圧A501及びサブ階調電圧B502を保持している。したがって、液晶素子403
及び液晶素子413では、サブ階調電圧A501及びサブ階調電圧B502の印加が維持
される。
さらに表示部103に配置されている画素305を構成するサブ画素A400、サブ画素
B410に係る動作を、図5を用いて具体的に説明する。なお、スイッチ401及びスイ
ッチ411としてNチャネル型トランジスタを用いた場合、走査信号は、画素305が選
択状態のときにHレベル、画素305が非選択状態のときにLレベルとなる。なお、スイ
ッチ401及びスイッチ411としてPチャネル型トランジスタを用いた場合において、
走査信号は、画素305が選択状態のときにLレベル、画素305が非選択状態のときに
Hレベルとなる。図5は、第1の期間及び第2の期間におけるスイッチ401及びスイッ
チ411の制御を、スイッチONまたはスイッチOFFで表記し、図示したものである。
また図5は、第1の期間及び第2の期間における第1のサブ画素の画素電極に入力される
サブ階調電圧A501、及び第2のサブ画素の画素電極に入力されるサブ階調電圧B50
2の電位の変化、並びに画素の階調の時間変化について、図示したものである。なお、第
1の期間のサブ階調電圧Aのコモン電位に対する電位をAn、第1の期間のサブ階調電圧
Bのコモン電位に対する電位をBnとする。また、第2の期間のサブ階調電圧Aのコモン
電位に対する電位をCn、第2の期間のサブ階調電圧Bのコモン電位に対する電位をDn
とすることで、階調n(nは0を含む自然数)を表示するものとする。また図5中で、コ
モン電位はVcomとして表記している。なお、前述の電位An、電位Bn、電位Cn、
及び電位Dnは、それぞれ異なる電位である。
なお、液晶素子は、サブ階調電圧の電位と、コモン電位の電位差に応じて、光の透過量が
決められる。ここで、コモン電位はGND電位として説明し、サブ階調電圧の電位とGN
D電位の電位差が、サブ階調電圧と同じとなるものとして説明し、以下コモン電位Vco
mをGND電位であるとして説明する。また図5に示す例において、第1の期間及び第2
の期間をそれぞれ1フレーム期間であるとして説明し、1フレーム期間毎にサブ階調電圧
の極性を反転する、いわゆる反転駆動を行う場合について説明する。
図5では、第1の期間に、スイッチ401及びスイッチ411がオンになると、サブ階調
電圧A501のGND電位に対する電位An及びサブ階調電圧B502のGND電位に対
する電位Bnが、画素305に入力されることで階調nを表示することができる。スイッ
チ401及びスイッチ411がオフになると、画素305のサブ画素400及びサブ画素
410に設けられた容量素子402及び容量素子412に、サブ階調電圧A501のGN
D電位に対する電位An及びサブ階調電圧B502のGND電位に対する電位Bnが保持
されることにより、画素305は階調nの表示を保持し続ける。続いて第2の期間に、ス
イッチ401及びスイッチ411がオンになると、反転駆動によりサブ階調電圧の極性が
反転した、サブ階調電圧A501のGND電位に対する電位-Cn及びサブ階調電圧B5
02のGND電位に対する電位-Dnが、画素305に入力されることで階調nを表示す
ることができる。そしてスイッチ401及びスイッチ411がオフになると、画素305
のサブ画素400及びサブ画素410に設けられた容量素子402及び容量素子412に
、サブ階調電圧A501のGND電位に対する電位-Cn及びサブ階調電圧A501のG
ND電位に対する電位-Dnが保持されることにより、画素305は階調nの表示を保持
し続ける。
なお、図5で説明したように反転駆動を行う場合、1画素を構成する各サブ画素に入力さ
れるサブ階調電圧は、同じ期間に同じ極性反転を行うことが好ましい。図5に示す例でい
えば、電位Anと電位Bn、電位-Cnと電位-Dnは同じ極性であることが好ましい。
1画素を構成するサブ画素に入力されるサブ階調電圧の極性を同じ極性とすることにより
、隣接するサブ画素に入力するサブ階調電圧の振幅の振れ幅を小さくすることができ、隣
接するサブ画素間及びサブ階調電圧を入力するための配線間での寄生容量を低減すること
ができるため、良好な表示を得ることができる。なお、1画素を構成するサブ画素間で各
サブ画素に入力するサブ階調電圧の極性を反転して入力する構成としてもよい。
図5で説明した、各サブ画素の液晶分子を制御する電極に印加される電位An及び電位-
Cn、電位Bn及び電位-Dnが第1の期間及び第2の期間で異なることによる利点につ
いて図6を用いて説明する。図6(a)乃至図6(d)では、液晶分子を制御する電極に
印加される電位に応じて、MVA方式液晶、PVA方式液晶、またはASV方式液晶の放
射状傾斜配向が異なる様子について模式的に示している。一例として図6(a)乃至図6
(d)では、電位|An|<電位|-Cn|<電位|-Dn|<電位|Bn|である場合
に、液晶分子を制御する電極に電位Anが印加されると、液晶分子は図6(a)に示した
放射状傾斜配向を示すものとする。同様に、液晶分子を制御する電極に電位Bnが印加さ
れると、液晶分子は図6(b)に示した放射状傾斜配向を示し、また液晶分子を制御する
電極に電位-Cnが印加されると、液晶分子は図6(c)に示した放射状傾斜配向を示し
、また液晶分子を制御する電極に電位-Dnが印加されると、液晶分子は図6(d)に示
した放射状傾斜配向を示すものとする。なお、図6(a)乃至図6(d)に示す液晶分子
の傾斜角度は、電位|An|<電位|-Cn|<電位|-Dn|<電位|Bn|の関係と
同様に、θa<θc<θd<θbの関係を有する。
図6(a)乃至図6(d)に示す放射状の液晶分子は、第1の期間及び第2の期間に液晶
分子を制御する電極に印加される電位の違い、及び各サブ画素の液晶分子を制御する電極
に印加される電位の違いにより、液晶分子が倒れる方向が複数存在させることができる。
すなわち、サブ画素Aにおいては、第1の期間において、図6(a)に示す傾斜角度θa
の配向をさせること、そして第2の期間において、図6(c)に示す傾斜角度θcの配向
をさせること、による液晶分子の見え方を平均化することができる。同様に、サブ画素B
においては、第1の期間において、図6(b)に示す傾斜角度θbの配向をさせること、
そして第2の期間において、図6(d)に示す傾斜角度θdの配向をさせること、による
液晶分子の見え方を平均化することができる。また、第1の期間においては、サブ画素A
において、図6(a)に示す傾斜角度θaの配向をさせること、そしてサブ画素Bにおい
て、図6(b)に示す傾斜角度θbの配向をさせること、による液晶分子の見え方を平均
化することができる。同様に、第2の期間においては、サブ画素Aにおいて、図6(c)
に示す傾斜角度θcの配向をさせること、そしてサブ画素Bにおいて、図6(d)に示す
傾斜角度θdの配向をさせること、による液晶分子の見え方を平均化することができる。
そのため、本発明の液晶表示装置においては、光の透過率を制御しながらも、どの方向か
らみても液晶分子の見え方を平均化することができ、視野角特性が向上させることができ
る。なお、光の透過率を制御することにより、画素は所望の階調を表現するものである。
なお、上述したように任意の期間、ここでは1フレーム期間毎に異なるサブ階調電圧がサ
ブ画素に供給される場合、表示部の表示にちらつきが生じる可能性がある。そのため、駆
動部に入力されるフレーム周波数は高いことが望ましい。通常、駆動部に入力されるフレ
ーム周波数は60Hz(または50Hz)であるが、2倍の周波数(120Hz)以上に
することが望ましい。より望ましくは、3倍の周波数(180Hz)にすることが望まし
い。駆動部に入力されるフレーム周波数を高くすると、動画の表示品位を向上させること
もできる。なおフレーム周波数を高くして表示を行う場合には、本来の画面のデータ以外
のデータを動きベクトルなどを用いて補間することにより、滑らかな表示を行うことがで
き、残像を減らすことができる。
なお、各サブ画素にサブ階調電圧を供給する場合、本来供給すべき電圧の大きさよりも大
きな電圧または小さな電圧を供給する駆動方法であるオーバードライブ駆動を行うことが
望ましい。液晶分子は、応答速度が遅く、変化しにくい。そこで、本来供給すべき電圧の
大きさよりも大きな電圧または小さな電圧を供給することにより、液晶分子が素早く応答
するようになる。これにより、動画の表示品位を向上させることもでき、滑らかな表示を
行うことができ、残像を減らすことができる。
図5及び図6で説明した第1の期間及び第2の期間における、サブ画素A及びサブ画素B
を構成する画素の階調と、画素の光の透過量(輝度)の相関について、サブ画素A、サブ
画素B、及びサブ画素Aとサブ画素Bの合算値を図7に示し、説明する。
なお、図7に示す輝度とは、液晶表示装置の正面での光の透過量のことである。すなわち
、液晶表示装置のバックライト部からの光が液晶素子を含むパネル等を抜けて液晶表示装
置の正面に透過した、単位面積から放射される光の明るさのことをいう。
図7(a)には、第1の期間において、サブ画素A、サブ画素Bを構成する画素が所望の
階調を表示する際の、サブ画素A及びサブ画素Bそれぞれの輝度と、サブ画素Aとサブ画
素Bの輝度の合算値を示している。また図7(b)には、第2の期間において、サブ画素
A、サブ画素Bを構成する画素が所望の階調を表示する際の、サブ画素A及びサブ画素B
それぞれの輝度と、サブ画素Aとサブ画素Bの輝度の合算値を示している。
図7(a)、図7(b)について、説明する。図7(a)、図7(b)における横軸は、
サブ画素A、サブ画素Bを構成する画素の階調を示すものであり、階調の最大値をGMA
とする。また図7(a)、図7(b)における縦軸は、サブ画素A、サブ画素B、及び
サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の輝度を示しており、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値
の輝度の最大値をサブ画素Aとサブ画素Bの合算値のLとする。なお、サブ画素A及びサ
ブ画素Bの輝度の最大値は、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の輝度の半分のL/2とす
るが、これはサブ画素A及びサブ画素Bの面積がそれぞれ、画素の1/2であることによ
るものである。
第1の期間に対応する図7(a)で、所望の階調を表示するための輝度は、サブ画素Aと
サブ画素Bの合算値の曲線で示すように、おおよそ階調に比例して増加する。一方、図7
(a)で、サブ画素A及びサブ画素Bの輝度は、輝度に応じた信号であるサブ階調信号に
基づく。サブ階調信号は、上述のように、階調データ記憶部に予め記憶されたルックアッ
プテーブルを階調データ変換部が参照することにより得られる信号である。そして、階調
データ記憶部に記憶されたルックアップテーブルに基づき、サブ画素Aとサブ画素Bとで
異なるサブ階調信号を出力するような組み合わせデータを階調データ記憶部は出力する。
そのため図7(a)に示す、サブ画素Aとサブ画素Bの階調に対する輝度の曲線は、サブ
画素Aとサブ画素Bの合算値の階調に対する輝度の曲線とは異なり、且つサブ画素Aとサ
ブ画素Bとの間でも異なる曲線となる。
また第2の期間に対応する図7(b)は、所望の階調を表示するための輝度が、図7(a
)と同様に、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の曲線で示すように、おおよそ階調に比例
して増加する。また、図7(b)に示す、サブ画素Aとサブ画素Bの階調に対する輝度の
曲線は、図7(a)と同様に、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の階調に対する輝度の曲
線とは異なり、且つサブ画素Aとサブ画素Bとの間でも異なる曲線となる。
サブ画素A、サブ画素Bの、画素の階調と、輝度との相関について、第1の期間について
説明した図7(a)及び第2の期間について説明した図7(b)を重ねて表記した図を、
図8に示す。図8では、図7(a)、図7(b)で示した、第1の期間のサブ画素A、第
1の期間のサブ画素B、第2の期間のサブ画素A、及び第2の期間のサブ画素Bについて
の、画素の階調に対する輝度の曲線について示している。なお、サブ画素A及びサブ画素
Bの輝度の最大値は、図7(a)、図7(b)と同様に、サブ画素Aとサブ画素Bの合算
値の輝度の半分のL/2となる。
本発明の液晶表示装置においては、第1の期間のサブ画素A、第1の期間のサブ画素B、
第2の期間のサブ画素A、及び第2の期間のサブ画素Bでそれぞれ、液晶分子を制御する
電極に印加される電位を異ならせ、そして、液晶分子の傾斜角度を異ならせることによっ
て、液晶分子の見え方を平均化するものである。そこで図8における低階調、中階調、及
び高階調の階調レベルにおける第1の期間のサブ画素A、第1の期間のサブ画素B、第2
の期間のサブ画素A、及び第2の期間のサブ画素Bの輝度について、図9に示す。
本発明においては、第1の期間及び第2の期間に、サブ画素に入力する信号であるサブ階
調信号を、階調データ記憶部に記憶されたルックアップテーブルを階調データ変換部が参
照することにより得られる信号である。そして、階調データ記憶部に記憶されたルックア
ップテーブルに基づき、サブ画素Aとサブ画素Bとで異なるサブ階調信号を出力するよう
な組み合わせデータを階調データ記憶部は出力する。そのため図9に示すように、第1の
期間及び第2の期間におけるサブ画素Aとサブ画素Bの階調に対する輝度は、それぞれ異
ならせることができる。本発明の液晶表示装置は、表示部をどの方向からみても、液晶分
子の見え方を平均化することができ、視野角特性が向上させることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、上記実施の形態1で説明した本発明の液晶表示装置についてさ
らに説明していく。特に本実施の形態においては、画素を構成するサブ画素の構成につい
て説明する。
上記実施の形態1で説明した図7(a)、図7(b)について、サブ画素A及びサブ画素
Bの面積がそれぞれ、画素の1/2である構成について説明した。図10(a)、図10
(b)では、サブ画素Aの面積とサブ画素Bの面積とは異なる構成について説明する。図
10(a)、図10(b)における縦軸、及び横軸は、上記実施の形態1で説明した図7
(a)、図7(b)と同様である。なお、サブ画素A及びサブ画素Bの面積がそれぞれ、
1画素の2/3の面積と、1画素の1/3の面積とする。そのため、図10(a)、図1
0(b)における、サブ画素A及びサブ画素Bの輝度の最大値は、サブ画素Aとサブ画素
Bの合算値の輝度をLとすると、サブ画素Aでは2L/3、サブ画素BではL/3となる
第1の期間に対応する図10(a)は、図7(a)と同様に、所望の階調を表示するため
の輝度が、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の曲線で示すように、おおよそ階調に比例し
て増加する。そして、図10(a)で、サブ画素A及びサブ画素Bの輝度は、輝度に応じ
た信号であるサブ階調信号に基づく。サブ階調信号は、上述のように、階調データ記憶部
に予め記憶されたルックアップテーブルを階調データ変換部が参照することにより得られ
る信号である。そして、階調データ記憶部に記憶されたルックアップテーブルに基づき、
サブ画素Aとサブ画素Bとで異なるサブ階調信号を出力するような組み合わせデータを階
調データ記憶部は出力する。そのため図10(a)に示す、サブ画素Aとサブ画素Bの階
調に対する輝度の曲線は、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の階調に対する輝度の曲線と
は異なり、且つサブ画素Aとサブ画素Bとの間でも異なる曲線となる。
また第2の期間に対応する図10(b)は、所望の階調を表示するための輝度が、図10
(a)と同様に、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の曲線で示すように、おおよそ階調に
比例して増加する。また、図10(b)に示す、サブ画素Aとサブ画素Bの階調に対する
輝度の曲線は、図10(a)と同様に、サブ画素Aとサブ画素Bの合算値の階調に対する
輝度の曲線とは異なり、且つサブ画素Aとサブ画素Bとの間でも異なる曲線となる。
サブ画素A、サブ画素Bの、画素の階調と、輝度との相関について、第1の期間について
説明した図10(a)及び第2の期間について説明した図10(b)を重ねて表記した図
を、図11に示す。図11では、図10(a)、図10(b)で示した、第1の期間のサ
ブ画素A、第1の期間のサブ画素B、第2の期間のサブ画素A、及び第2の期間のサブ画
素Bについての、画素の階調に対する輝度の曲線について示している。なお、サブ画素A
及びサブ画素Bの輝度の最大値は、図10(a)、図10(b)と同様に、サブ画素Aと
サブ画素Bの合算値の輝度をLとすると、サブ画素Aでは2L/3、サブ画素BではL/
3となる。図11に示すとおり、サブ画素の面積が異なる場合でも、第1の期間のサブ画
素A、第1の期間におけるサブ画素B、第2の期間におけるサブ画素A、及び第2の期間
におけるサブ画素Bにおいて、画素の階調に応じた輝度の変化を各々異ならせることがで
きる。
本発明の液晶表示装置においては、第1の期間のサブ画素A、第1の期間のサブ画素B、
第2の期間のサブ画素A、及び第2の期間のサブ画素Bでそれぞれ、液晶分子を制御する
電極に印加される電位を異ならせ、そして、液晶分子の傾斜角度を異ならせることによっ
て、液晶分子の見え方を平均化するものである。本発明は、図10(a)、図10(b)
、及び図11に示すように、サブ画素A及びサブ画素Bの面積を異ならせて表示部の画素
を構成した場合においても有効である。そして本発明の液晶表示装置は、表示部をどの方
向からみても、液晶分子の見え方を平均化することができ、視野角特性が向上させること
ができる。
また本発明の液晶表示装置は、一つの画素の3つ以上のサブ画素で構成しても、上述のサ
ブ画素Aとサブ画素Bで構成した場合と同様に、視野角特性の向上を図ることができる。
図12、図13にて、一つの画素を3つのサブピクセルで構成した場合を例に挙げて説明
する。なお、図12、図13で例示する、3つのサブピクセルは、第1のサブ画素(サブ
画素Aともいう)、第2のサブ画素(サブ画素Bともいう)、第3のサブ画素(サブ画素
Cともいう)とする。
図12には、複数の画素のそれぞれをサブ画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cで構成し
た表示部を有する液晶表示装置の階調データ記憶部に記憶されるルックアップテーブルを
模式的に示したものである。なお、ルックアップテーブルには、上記実施の形態1の図2
(a)で示したルックアップテーブルと同様に、階調信号の階調数に対応した組み合わせ
データを複数有するものである。図12に示すルックアップテーブルは、サブ画素Aに入
力するサブ階調信号A、サブ画素Bに入力するサブ階調信号B、サブ画素Cに入力するサ
ブ階調信号(第3のサブ階調信号、またはサブ階調信号Cという:以下、サブ階調信号C
という)に対応した第1の組み合わせデータ1201、を有する。またサブ階調信号A,
サブ階調信号B、及びサブ階調信号Cに対応した第2の組み合わせデータ1202、を有
する。なお、図12において、階調信号の階調数が0のとき、第1の組み合わせデータ1
201として、サブ階調信号A、サブ階調信号B、及びサブ階調信号Cに対応した組み合
わせデータ(a0,b0、c0)を参照し、第2の組み合わせデータ1202として、サ
ブ階調信号A、サブ階調信号B、及びサブ階調信号Cに対応した組み合わせデータ(d0
,e0,f0)、を参照するものである。同様にして、階調信号の階調数が1乃至(n-
1)のとき、第1の組み合わせデータ1201は、サブ階調信号A、サブ階調信号B、サ
ブ階調信号Cに対応した組み合わせデータ(a1,b1、c1)乃至(a(n-1),b
(n-1),c(n-1))、を参照し、第2の組み合わせデータ1202では、サブ階
調信号A、サブ階調信号B、及びサブ階調信号Cに対応した組み合わせデータ(d1,e
1,f1)乃至(d(n-1),f(n-1),g(n-1))、を参照するものである
ここで、ルックアップテーブルの第1の組み合わせデータ1201及び第2の組み合わせ
データ1202について、具体例を用いて説明する。
例えば、表示部の1画素はそれぞれサブ画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cの3つのサ
ブ画素に分けられているとする。まず、例えば表示部が256階調の表示を行うとした場
合、階調信号として、階調数が(138)であるとする。そして任意の期間、ここでは任
意のフレーム期間に、階調数が(138)である階調信号が、階調データ変換部へ入力さ
れる。階調データ記憶部では、階調数が(138)の場合に、3つのサブ画素に対応した
組み合わせデータがルックアップテーブルとして複数個保存されている。例えば、(10
,40、88)、(30、60、48)の2組の組み合わせデータが保存されているとす
る。なお、各サブ画素の組み合わせデータの総和は、各々の組み合わせデータにおいて、
同じになっている。つまり、10+40+88=138、30+60+48=138、と
なっている。そして階調データ変換部に入力される階調信号に応じて、1番目の組である
(10,40、88)はルックアップテーブルより選択され、組み合わせデータとして、
階調データ変換部に入力される。そして、階調データ変換部から、サブ画素Aのサブ階調
信号として(10)を、サブ画素Bのサブ階調信号として(40)を、サブ画素Cのサブ
階調信号として(88)を駆動部に出力する。駆動部は、複数のサブ階調信号に関して、
D/A変換処理、ガンマ補正、及び信号の極性反転などを適宜行って、表示部に信号を入
力する。表示部の各サブ画素では、(10)、(40)、(88)の透過量で光が透過し
、1画素としては、階調数が(138)となるような表示が行われる。
次に、次のフレーム期間になり、再度、階調信号として、階調数が(138)である階調
信号が、階調データ変換部へ入力される。なお、ここでは例として、フレーム期間が変わ
っても、同じ階調を表示するものとする。そして、階調データ変換部に入力される階調信
号に応じて、2番目の組である(30、60、48)はルックアップテーブルより選択さ
れ、組み合わせデータとして、階調データ変換部に入力される。そして、階調データ変換
部から、サブ画素Aのサブ階調信号として(30)を、サブ画素Bのサブ階調信号として
(60)を、サブ画素Cのサブ階調信号として(48)を駆動部に出力する。駆動部は、
複数のサブ階調信号に関して、D/A変換処理、ガンマ補正、及び信号の極性反転などを
行って、表示部に信号を入力する。表示部の各サブ画素では、(30)、(60)、(4
8)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数が(138)となるような表示が行
われる。
なお、さらに次のフレーム期間では、再度、階調データ変換部に入力される階調信号に
応じて、1番目の組である(10,40、88)がルックアップテーブルより選択される
なお、各々のサブ画素、ここではサブ画素Aとサブ画素Bとで透過領域の面積が異なる
場合は、サブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮しておく必要がある。サ
ブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮する場合、ルックアップテーブルに
予め組み合わせデータを保存する際に、既に考慮済の組み合わせデータに記憶しておいて
もよいし、サブ階調信号から階調電圧を生成するときに、面積の差を考慮してサブ階調信
号の処理するようにしてもよい。
上記説明したように、同じ階調信号の階調数に対応した組み合わせデータのうち、任意の
期間毎にいずれか一の組み合わせデータを選択し、当該組み合わせデータをもとに階調デ
ータ変換部でサブ階調信号を生成し、表示部の表示を行うことによって、同階調の表示で
あっても、任意の期間毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことがで
き、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。
続いて、図13に、サブ画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cについて、第1の期間及び
第2の期間での画素の階調と、光の透過量(輝度)との相関について表記した図を示す。
なお図13では、サブ画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cの面積がそれぞれ、画素の1
/3である構成について示す。図13における縦軸、及び横軸は、上記実施の形態1で説
明した図7(a)、図7(b)と同様である。なお、サブ画素A、サブ画素B、及びサブ
画素Cの面積がそれぞれ、画素の1/3の面積とする。そのため、図13における、サブ
画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cの輝度の最大値は、サブ画素A、サブ画素B、サブ
画素Cの合算値の輝度をLとすると、それぞれL/3となる。図13では、第1の期間の
サブ画素A、第1の期間のサブ画素B、第1の期間のサブ画素C、第2の期間のサブ画素
A、第2の期間のサブ画素B、及び第2の期間のサブ画素Cについての、画素の階調に対
する輝度の曲線について示している。図13に示すとおり、上述した図8、図11と同様
に、サブ画素の数が3つ以上の場合でも、第1の期間のサブ画素A、第1の期間における
サブ画素B、第2の期間のサブ画素C、第2の期間におけるサブ画素A、第2の期間にお
けるサブ画素B、及び第2の期間におけるサブ画素Cにおいて、画素の階調に応じた輝度
の変化を各々異ならせることができる。本発明は、図12、図13に示すように、表示部
の画素の各々を3つ以上のサブ画素であるサブ画素A、サブ画素B、及びサブ画素Cで構
成した場合においても有効である。特に、1フレーム期間における液晶素子への電圧印加
状態を変化させることができるため、液晶素子の焼き付きと防ぐことができる。そして本
発明の液晶表示装置は、表示部をどの方向からみても、液晶分子の見え方を平均化するこ
とができ、視野角特性が向上させることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、上記実施の形態1、実施の形態2で説明した本発明の液晶表示
装置についてさらに説明していく。本実施の形態においては、特に上述した第1の期間、
第2の期間に関し、具体的に説明していく。
上記実施の形態1の図5で説明した第1の期間及び第2の期間では、ルックアップテーブ
ルより組み合わせデータのいずれか一つを参照して階調データ変換部で生成されたサブ階
調信号が、各サブ画素に出力されるものである。階調データ変換部でサブ階調信号を生成
し、表示部の表示を行うことによって、同階調の表示であっても、任意の期間毎に、別の
方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向上を
図ることができる。
上記実施の形態1、及び実施の形態2で説明した本発明の第1の期間、第2の期間は、図
14(a)に示すように、1フレーム期間毎に交互に参照する組み合わせデータを選択し
、入れ替える構成とすることができる。なお、動画等の映像を表示する際には、異なる画
像データを、1秒間に数十回(例えば30回、60回、または120回)表示させる。本
発明は、異なる期間である第1の期間及び第2の期間として、nフレーム目(nは自然数
)を第1の期間、(n+1)フレーム目を第2の期間とし、交互に切り替える構成とする
。そして1秒間に多くの異なる画像データを表示させることで表示のちらつきや、動画の
残像を低減することができ、同階調の表示であっても、任意の期間毎に、別の方向へ液晶
分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向上を図ることが
できる。
なお、静止画などの場合は、複数のフレーム期間にわたって、同じ画像データを表示させ
ることになる。本発明は、同じ画像データを表示させる場合であっても、異なる組み合わ
せデータを参照してサブ階調信号を生成し、任意の期間毎に、別の方向へ液晶分子を倒し
て配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。
また、上記実施の形態1、及び実施の形態2で説明した本発明の第1の期間、第2の期間
は、図14(b)に示すように、サブフレーム期間毎に交互に組み合わせデータを選択す
ることで、入れ替える構成とすることができる。また、サブフレームとは、1フレーム期
間を複数の期間に分割したそれぞれの期間のことを意味する。なおサブフレームは、図1
4(b)に示すように1フレーム期間を第1のサブフレーム及び第2のサブフレームで均
等な期間に分割する構成、または図15(a)に示すように1フレーム期間を第1のサブ
フレーム及び第2のサブフレームで異なる期間に分割する構成とすることができる。また
、図15(b)に示すように第1のサブフレーム乃至第3のサブフレームで均等な期間に
分割し、第1の期間と第2の期間とを交互に切り替える構成とすることもできる。本発明
は、異なる期間である第1の期間及び第2の期間として、第1の期間と第2の期間とをサ
ブフレーム期間毎に切り替える構成とし、サブフレーム期間の周期を均等にする、または
サブフレームの周期を異なるものにすることで、1フレーム期間内に、別の方向へ液晶分
子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向上を図ることがで
きる。また本発明は、第1のサブフレーム乃至第3のサブフレームで均等な期間に分割し
、第1の期間と第2の期間とを交互に切り替える構成においても同様に、1フレーム期間
内に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特
性の向上を図ることができる。さらには、各サブフレーム期間を複数に分割することによ
り、表示のちらつきや、動画の残像を低減して表示させることができる。
また、上記実施の形態1、及び実施の形態2で説明した第1の期間、第2の期間に限らず
に、複数の期間、例えば第1の期間乃至第3の期間を、フレーム期間毎に、またはサブフ
レーム期間毎に、ルックアップテーブルより異なる組み合わせデータを選択して、入れ替
える構成とすることができる。
図16は、第1の期間乃至第3の期間が、フレーム期間毎またはサブフレーム期間毎に、
異なる組み合わせデータを選択するためのルックアップテーブルの一例である。図16に
示すルックアップテーブルは、サブ画素Aに入力するサブ階調信号(第1のサブ階調信号
、またはサブ階調信号Aという:以下、サブ階調信号Aという)、及びサブ画素Bに入力
するサブ階調信号(第2のサブ階調信号、またはサブ階調信号Bという:以下、サブ階調
信号Bという)に対応した第1の組み合わせデータ1601、を有する。また、サブ階調
信号A及びサブ階調信号Bに対応した第2の組み合わせデータ1602、を有する。また
、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した第3の組み合わせデータ1603、を有
する。なお、図16において、階調信号の階調数が0のとき、第1の組み合わせデータ1
601として、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデータ(a0,
b0)、を参照し、第2の組み合わせデータ1602として、サブ階調信号A及びサブ階
調信号Bに対応した組み合わせデータ(c0,d0)、を参照し、第3の組み合わせデー
タ1603として、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデータ(e
0,f0)を参照するものである。同様にして、階調信号の階調数が1乃至(n-1)の
とき、第1の組み合わせデータ1601は、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応し
た組み合わせデータ(a1,b1)乃至(a(n-1),b(n-1))、を参照し、第
2の組み合わせデータ1602では、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み
合わせデータ(c1,d1)乃至(c(n-1),d(n-1))を参照し、第3の組み
合わせデータ1603では、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応した組み合わせデ
ータ(e1,f1)乃至(e(n-1),f(n-1))を、参照するものである。
ここで、ルックアップテーブルの第1の組み合わせデータ1601、第2の組み合わせデ
ータ1602、及び第3の組み合わせデータ1603について、具体例を用いて説明する
例えば、表示部の画素はサブ画素A及びサブ画素Bの2つのサブ画素に分けられており、
表示部103の各画素での光の透過領域の面積がサブ画素Aとサブ画素Bとで等しいとす
る。まず、例えば表示部が256階調の表示を行うとした場合、階調信号として、階調数
が(138)であるとする。そして任意の期間、ここでは任意のフレーム期間に、階調数
が(138)である階調信号が、階調データ変換部へ入力される。階調データ記憶部では
、階調数が(138)の場合に、2つのサブ画素に対応した組み合わせデータがルックア
ップテーブルとして複数個保存されている。例えば、(50、88)、(90、48)、
(20、118)の3組の組み合わせデータが保存されているとする。なお、各サブ画素
の組み合わせデータの総和は、各々の組み合わせデータにおいて、同じになっている。つ
まり、50+88=138、90+48=138、20+118=138、となっている
。そして階調データ変換部に入力される階調信号に応じて、1番目の組である(50、8
8)はルックアップテーブルより選択され、組み合わせデータとして、階調データ変換部
に入力される。そして、階調データ変換部から、サブ画素Aのサブ階調信号として(50
)を、サブ画素Bのサブ階調信号として(88)をサブ画素Cのサブ階調信号として(8
8)を駆動部に出力する。駆動部は、複数のサブ階調信号に関して、D/A変換処理、ガ
ンマ補正、及び信号の極性反転などを適宜行って、表示部に信号を入力する。表示部の各
サブ画素では、(50)、(88)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数が(
138)となるような表示が行われる。
次に、次のフレーム期間になり、再度、階調信号として、階調数が(138)である階調
信号が、階調データ変換部へ入力される。なお、ここでは例として、フレーム期間が変わ
っても、同じ階調を表示するものとする。そして、階調データ変換部に入力される階調信
号に応じて、2番目の組である(90、48)はルックアップテーブルより選択され、組
み合わせデータとして、階調データ変換部に入力される。そして、階調データ変換部から
、サブ画素Aのサブ階調信号として(90)を、サブ画素Bのサブ階調信号として(48
)を駆動部に出力する。駆動部は、複数のサブ階調信号に関して、D/A変換処理、ガン
マ補正、及び信号の極性反転などを行って、表示部に信号を入力する。表示部の各サブ画
素では、(90)、(48)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数が(138
)となるような表示が行われる。
次に、さらに次のフレーム期間でも同様に、階調信号として、階調数が(138)である
階調信号が、階調データ変換部へ入力される。そして、階調データ変換部に入力される階
調信号に応じて、3番目の組である(20、118)はルックアップテーブルより選択さ
れ、組み合わせデータとして、階調データ変換部に入力される。そして、階調データ変換
部から、サブ画素Aのサブ階調信号として(20)を、サブ画素Bのサブ階調信号として
(118)を駆動部に出力する。駆動部は、複数のサブ階調信号に関して、D/A変換処
理、ガンマ補正、及び信号の極性反転などを行って、表示部に信号を入力する。表示部の
各サブ画素では、(20)、(118)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数
が(138)となるような表示が行われる。
なお、さらに次のフレーム期間では、再度、階調データ変換部に入力される階調信号に
応じて、1番目の組である(50、88)がルックアップテーブルより選択される。
上記説明したように、同じ階調信号の階調数に対応した3つ以上の組み合わせデータのう
ち、任意の期間毎にいずれか一の組み合わせデータを選択し、当該組み合わせデータをも
とに階調データ変換部でサブ階調信号を生成し、表示部の表示を行うことによって、同階
調の表示であっても、任意の期間毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増や
すことができ、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。
なお、各々のサブ画素、ここではサブ画素Aとサブ画素Bとで透過領域の面積が異なる
場合は、サブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮しておく必要がある。サ
ブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積の違いを考慮する場合、ルックアップテーブルに
予め組み合わせデータを保存する際に、既に考慮済の組み合わせデータに記憶しておいて
もよいし、サブ階調信号から階調電圧を生成するときに、面積の差を考慮してサブ階調信
号の処理するようにしてもよい。
図16で示した第1の組み合わせデータ乃至第3の組み合わせデータは、第1の期間乃至
第3の期間の期間毎に、いずれか一つが参照される。そして選択された第1の組み合わせ
データ乃至第3の組み合わせデータのいずれかをもとに、階調データ変換部で生成された
サブ階調信号が、各サブ画素に出力されるものである。第1の期間乃至第3の期間は、図
17(a)に示すように、1フレーム期間毎に切り替える構成とし、表示のちらつきや、
動画の残像を低減することができ、同階調の表示であっても、任意の期間毎に、別の方向
へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向上を図る
ことができる。また第1の期間乃至第3の期間は、図17(b)に示すように、サブフレ
ーム期間毎に切り替える構成とし、表示のちらつきや、動画の残像を低減することができ
、1フレーム期間でのサブフレーム数を増やすことで、同階調の表示であっても、任意の
期間毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野
角特性の向上を図ることができる。また第1の期間乃至第3の期間は、図17(c)に示
すように、サブフレーム期間毎に、且つ複数のフレーム期間にわたって切り替える構成と
し、表示のちらつきや、動画の残像を低減することができ、同階調の表示であっても、任
意の期間毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の
視野角特性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態においては、上記実施の形態1乃至実施の形態3で説明した本発明の液晶表
示装置とは異なる構成について説明していく。上記実施の形態1乃至実施の形態3では、
階調データ記憶部に格納された複数の組み合わせデータのうち、第1の期間及び第2の期
間でそれぞれ別のルックアップテーブルを選択する構成について説明した。本実施の形態
では、表示部を構成する画素毎に複数の組み合わせデータのいずれか一つを参照して階調
データ変換部で生成されたサブ階調信号を、各サブ画素に出力する構成について説明する
。例えば、一方の画素(第1の画素)において、第1の組み合わせデータをサブ画素A及
びサブ画素Bに入力し、他方の画素(第2の画素)において、第2の組み合わせデータを
サブ画素A及びサブ画素Bに入力する。その結果、2つの画素を含む領域では、第1の画
素及び第2の画素により光の透過量が平均化することができる。そのため、階調データ変
換部でサブ階調信号を生成し、表示部の表示を行うことによって、同階調の表示であって
も、表示部を構成する画素毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすこと
ができ、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。
表示部を構成する画素毎にルックアップテーブルより組み合わせデータのいずれか一つを
参照して表示を行う一例について図18、図19で説明する。なお図18、図19では、
複数のルックアップテーブルより、第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデー
タのいずれかを選択し、画素の表示をおこなう例について具体的に説明する。
図18(a)、図18(b)、図18(c)に示す図は、表示部1800、第1の組み合
わせデータまたは第2の組み合わせデータの一方を参照する画素領域(以下、第1の領域
1801)、第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデータの他方を参照する画
素領域(以下、第2の領域1802)で構成されている。図18(a)に示すように、画
素領域の奇数列の画素を第1の領域1801とし、画素領域の偶数列の画素を第2の領域
1802とすることができる。また図18(b)に示すように、画素領域の奇数行の画素
を第1の領域1801とし、画素領域の偶数行の画素を第2の領域1802とすることが
できる。また図18(c)に示すように、画素領域の奇数行では、奇数列の画素を第1の
領域1801及び偶数列の画素を第2の領域1802とし、画素領域の偶数行では、奇数
列の画素を第2の領域1802及び偶数列の画素を第1の領域1801とする、所謂、市
松模様状に配置することもできる。
なお、図18(a)、図18(b)、図18(c)に示した図において、奇数行または偶
数行の各画素を、行方向(行方向の画素が延設される方向)に1/2画素ずらして配置し
た所謂デルタ配置した図を、図19(a)、図19(b)、図19(c)に示す。図19
(a)に示すように、画素領域の奇数列に対応する画素を第1の領域1801とし、画素
領域の偶数列に対応する画素を第2の領域1802とすることができる。また図19(b
)に示すように、画素領域の奇数行の画素を第1の領域1801とし、画素領域の偶数行
の画素を第2の領域1802とすることができる。また図19(c)に示すように、画素
領域の奇数行では、奇数列に対応する画素を第1の領域1801及び偶数列に対応する画
素を第2の領域1802とし、画素領域の偶数行では、奇数列に対応する画素を第2の領
域1802及び偶数列に対応する画素を第1の領域1801とする配置をすることもでき
る。
図18、図19に示す構成においても、表示部を構成する画素毎に第1の組み合わせデー
タまたは第2の組み合わせデータを参照して階調データ変換部で生成されたサブ階調信号
を、各サブ画素に出力することができる。階調データ変換部でサブ階調信号を生成し、表
示部の表示を行うことによって、同階調の表示であっても、表示部を構成する画素毎に、
別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ、視認者の視野角特性の向
上を図ることができる。
なお、各サブ画素に入力するサブ階調電圧は、任意の期間毎に入力するサブ階調電圧の極
性を変える、いわゆる反転駆動することが好ましい。なお、1画素を構成する各サブ画素
に入力されるサブ階調電圧は、同じ極性のサブ階調電圧を入力することが好ましい。1画
素を構成するサブ画素に入力されるサブ階調電圧の極性を同じ極性とすることにより、隣
接するサブ画素に入力するサブ階調電圧の振幅の振れ幅を小さくすることができ、隣接す
るサブ画素間及びサブ階調電圧を入力するための配線間での寄生容量を低減することがで
きるため、良好な表示を得ることができる。反転駆動としては、例えば1フレーム期間毎
に、全ての画素に同じ極性を有するビデオ信号が入力されるフレーム反転駆動の他、ソー
スライン反転駆動、ゲートライン反転駆動、ドット反転駆動またはその他の反転駆動であ
っても良い。
また図20、図21で、さらに上述の図18、図19で説明した構成の具体的な動作例に
ついて説明する。図21には、複数の画素を具備する表示部2000と、複数の画素を駆
動するゲートドライバ2001、ソースドライバ2002で構成されている。また複数の
画素はm行n列(m、nは自然数)に配置されている。また表示部2000には、ゲート
ドライバ2001より画素の動作を制御するための配線がm本、ソースドライバ2002
より画素の動作を制御するための配線がn本、それぞれ延在している。なお、図20にお
いて、表示部2000の複数の画素のそれぞれには、1行1列の画素であれば、(1-1
)、1行2列の画素であれば(1-2)、1行n列の画素であれば、(1-n)、m行n
列の画素であれば(m-n)といった具合に、番地をつけて表記したもので、図21を説
明する。
図21(a)、図21(b)、図21(c)には、1フレーム期間に、図20の表示部2
000の各画素に対応した階調信号が、第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせ
データを選択してサブ階調信号を生成するかについて説明するための図である。図21(
a)に示す図においては、行方向の画素の順にシリアルに階調データ変換部へ入力される
階調信号が、第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデータを交互に選択される
例について示している。1画素の階調信号毎に、交互に第1の組み合わせデータまたは第
2の組み合わせデータを選択することで、表示部の各画素においては、図18(a)また
は図19(a)の如く、サブ階調信号を、各サブ画素に出力することができる。図21(
b)に示す図においては、行方向の画素の順にシリアルに階調データ変換部へ入力される
階調信号が、第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデータを、1行分の階調信
号毎に(すなわちn個の画素分)、交互に選択される例について示している。1行毎分の
画素の階調信号毎に、交互に第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデータを選
択することで、表示部の各画素においては、図18(b)または図19(b)の如く、サ
ブ階調信号を、各サブ画素に出力することができる。図21(c)に示す図においては、
行方向の画素の順にシリアルに階調データ変換部へ入力される階調信号が、第1の組み合
わせデータまたは第2の組み合わせデータを各行で交互に選択され、且つ奇数行、偶数行
で互いに異なる第1の組み合わせデータまたは第2の組み合わせデータを選択される例に
ついて示している。画素毎に、且つ奇数行、偶数行で、交互に第1の組み合わせデータま
たは第2の組み合わせデータを選択することで、表示部の各画素においては、図18(c
)または図19(c)の如く、サブ階調信号を、各サブ画素に出力することができる。
なお図21(a)、図21(b)、図21(c)では、1フレーム期間での階調信号に応
じたルックアップテーブルからの組み合わせデータの選択について説明したが、1サブフ
レーム期間であっても、同様に各画素に対応した選択を行うことで表示をおこなうことが
できる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態5)
本実施の形態においては、上記実施の形態1乃至実施の形態4で説明した本発明の液晶表
示装置とは異なる構成について説明していく。上記実施の形態1乃至実施の形態4では、
階調データ記憶部に格納された複数の組み合わせデータを有するルックアップテーブルを
用いることで、視野角特性の向上を図る構成について説明した。本実施の形態では、複数
の組み合わせデータを階調信号の階調数に基づき、演算処理によって求める構成について
説明する。例えば、演算処理によって組み合わせデータを計算する場合には、乱数を用い
ることにより、偏りなく組み合わせデータを出力することができる。その結果、表示部の
各画素において、光の透過量が平均化することができる。そのため、階調データ変換部で
サブ階調信号を生成し、表示部の表示を行うことによって、同階調の表示であっても、表
示部を構成する画素毎に、別の方向へ液晶分子を倒して配向する向きを増やすことができ
、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。また、本実施の形態では前述の効果に
加えて、ルックアップテーブルを階調データ記憶部に記憶する必要がなく階調データ記憶
部の記憶容量を削減することができるため、表示装置の低コスト化、小型化を図ることが
できる。
表示部を構成する画素毎に参照する階調信号に応じた組み合わせデータを、演算処理によ
って求める具体例について、以下に説明する。
表示部の画素は、サブ画素A、及びサブ画素Bの2つのサブ画素に分けられているとする
。まず、例えば表示部が256階調の表示を行うとした場合、階調信号として、階調数が
(X)であるとする(Xは0以上255以下の自然数)。そして任意の期間、ここでは任
意のフレーム期間に、階調数が(X)である階調信号が、階調データ変換部へ入力される
。階調データ記憶部では、サブ画素Aに入力するサブ階調信号Aに対応する組み合わせデ
ータをXA、サブ画素Bに入力するサブ階調信号に対応する組み合わせデータをXB、生
成する乱数をα(αは0以上1以下の数)とすると、XA=X×α、XB=X-XAの2
つの式より複数の組み合わせデータを計算する。より具体的には、階調数が(120)、
乱数αが0.75の場合に、2つのサブ画素に対応した組み合わせデータが、XA=12
0×0.75=90、XB=120-90=30と計算されることで、サブ階調信号A及
びサブ階調信号Bに対応する組み合わせデータとして(90,30)が求められる。なお
、各サブ画素の組み合わせデータの総和は、階調数と同じになっている。つまり、90+
30=120となっている。そして階調データ変換部に入力される階調信号に応じた組み
合わせデータ(90、30)が階調データ変換部に入力される。そして、階調データ変換
部から、サブ画素Aのサブ階調信号として(90)を、サブ画素Bのサブ階調信号として
(30)を駆動部に出力する。駆動部は、複数のサブ階調信号に関して、D/A変換処理
、ガンマ補正、及び信号の極性反転などを適宜行って、表示部に信号を入力する。表示部
の各サブ画素では、(90)、(30)の透過量で光が透過し、1画素としては、階調数
が(120)となるような表示が行われる。
次に、次のフレーム期間になり、階調信号として、階調数が(120)である階調信号が
、階調データ変換部へ入力される。なお、ここでは例として、フレーム期間が変わっても
、同じ階調を表示するものとする。そして階調データ記憶部では、階調データ記憶部への
階調信号の入力に応じて乱数が生成され、乱数が0.40の場合に、2つのサブ画素に対
応する組み合わせデータが、XA=120×0.40=48、XB=120-48=72
と計算されることで、サブ階調信号A及びサブ階調信号Bに対応する組み合わせデータと
して(48,72)が求められる。なお、各サブ画素の組み合わせデータの総和は、階調
数と同じになっている。つまり、48+72=120となっている。そして階調データ変
換部に入力される階調信号に応じた組み合わせデータ(48、72)が階調データ変換部
に入力される。そして、階調データ変換部から、サブ画素Aのサブ階調信号として(48
)を、サブ画素Bのサブ階調信号として(72)を駆動部に出力する。駆動部は、複数の
サブ階調信号に関して、D/A変換処理、ガンマ補正、及び信号の極性反転などを適宜行
って、表示部に信号を入力する。表示部の各サブ画素では、(48)、(72)の透過量
で光が透過し、1画素としては、階調数が(120)となるような表示が行われる。
なお、乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求める場合、各サブ画素で表示で
きる階調数よりも、大きな値が計算されてしまう場合がある。たとえば、256階調の表
示を行う場合で、かつ、1画素が有するサブ画素Aとサブ画素Bの透過領域の面積が同じ
である場合、1画素で表示する階調数が(200)で、乱数αが0.75の場合、XA=
200×0.75=150となる。しかし、サブ画素Aでは、階調数が128までしか表
示できない。なぜなら1画素を透過領域が等しいサブ画素A及びサブ画素Bで構成してい
るため、サブ画素Aでは、透過領域の面積が半分になっているからである。よって、乱数
を用いた演算処理により組み合わせデータを求めたときに、サブ画素Aで表示できる最大
の階調数を超えたときには、最大の階調数がサブ画素Aでの階調数とする。これにより、
1画素は正しく表示を行うことができるようになる。
あるいは、別の方法として、再度、乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求め
てもよい。最大の階調数を下回るまで乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求
めることにより、1画素は正しく表示を行うことができる。
あるいは、別の方法として、最大の階調数を超えた場合は、乱数を用いた組み合わせデー
タを計算する別の式として、XA=X×α×αを用いる。αは、1以下なので、XAの値
を小さくできる。これにより、XAの値をサブ画素Aで表示できる最大の階調数以下にす
ることができる。なお、まだサブ画素Aで表示できる最大の階調数よりも大きい場合は、
下回るまで、αを掛け合わせていけばよい。つまり、XA=X×α(Nは1以上の整数
)というようにすれば、XAをサブ画素Aで表示できる最大の階調数以下にすることがで
きる。
同様に、1画素で表示する階調数が(200)で、乱数αが0.1の場合、XA=20
0×0.1=20、XB=200-20=180となる。しかし、サブ画素Bでは、階調
数が128までしか表示できない。なぜなら、サブ画素Bでは、1画素を透過領域が等し
いサブ画素A及びサブ画素Bで構成しているため、サブ画素Bでは、透過領域の面積が半
分になっているからである。よって、乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求
めたときに、サブ画素Bで表示できる最大の階調数を超えたときには、最大の階調数がそ
のサブ画素Bでの階調数とする。そして、サブ画素Aは、新たに、XA=X-XBという
式を用いて、XAの値を再度計算する。これにより、1画素は正しく表示を行うことがで
きるようになる。
あるいは、別の方法として、再度、乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求め
てもよい。最大の階調数を下回るまで乱数を用いた演算処理により組み合わせデータを求
めることにより、1画素は正しく表示を行うことができる。
あるいは、別の方法として、最大の階調数を超えた場合は、乱数を用いた組み合わせデー
タを計算する別の式として、XA=X×(1-α)を用いる。αは、1以下なので、XA
の値を大きくできる。これにより、XBの値をサブ画素Bで表示できる最大の階調数以下
にすることができる。なお、まだサブ画素Bで表示できる最大の階調数より大きい場合に
は、下回るまで、αを掛け合わせたものを1より引いていけばよい。つまり、XA=X×
(1-α)(Nは1以上の整数)というようにすれば、XBをサブ画素Bで表示できる
最大の階調数以下にすることができる。
このように、様々な演算処理を行うことによって乱数を用いた組み合わせデータの計算を
正常に動作させることができる。ただし、乱数を用いた組み合わせデータの計算方法は様
々な方法を用いることができ、これに限定されない。
上記説明したように、1画素としては、前のフレーム期間の場合と同じ階調数の表示が
行われているものの、各サブ画素での透過量は、前のフレームの場合とは異なるものであ
る。そのため、各サブ画素での液晶分子の配向状態は、フレーム期間毎に異ならせること
ができる。よって表示部を、ある特定の方角から画面を見た場合に、光の透過量が平均化
されるため、視野角を広くすることができる。
なお、さらに次のフレーム期間では、階調データ記憶部への階調信号の入力に応じて再
度、乱数が生成され、組み合わせデータが演算処理によって求められる。そのため、ルッ
クアップテーブルを階調データ記憶部に記憶する必要がなく階調データ記憶部の記憶容量
を削減することができるため、表示装置の低コスト化、小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の液晶表示装置に適用しうる表示方式について、図24、図2
5を用いて説明する。
本発明に適用しうる表示方式の液晶分子の配向についてMVA方式があり、図24(a)
、図24(b)に示す。MVA方式は、複数の方向に液晶分子の配向を分割し、それぞれ
の部分の視野角依存性を互いに補償する方法である。図24(a)、図24(b)におい
て、互いに対向するように配置された第1の基板2601及び第2の基板2602に、液
晶素子を有する層2600が挟持されている。そして、第1の基板2601側には、第1
の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む
層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を
含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
なお、図示しないが、バックライト等は、第2の偏光子を含む層の外側に配置される。第
1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2
の電極2606が設けられている。
図24(a)に示すように、MVA方式では、第1の電極2605、及び第2の電極26
06上に配向制御用に断面が三角の突起物2607、及び突起物2608が設けられてい
る。第1の電極2605、及び第2の電極2606に電圧が印加されると、図24(a)
に示すように白色表示が行われるオン状態となる。このとき液晶分子は突起物2607、
及び突起物2608に対して倒れて並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は
、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2
603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が
行われる。このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことが
できる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれ
かに設けることができる。また、図24(b)に示すように、第1の電極2605、及び
第2の電極2606の間に電圧が印加されていないときは黒色表示、つまりオフ状態とす
る。このとき、液晶分子は縦に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基
板を通過することができず、黒色表示となる。
MVAモードの一例として、上面図、及び断面図を図60に示す。図60(A)において
、第2の電極は、くの字型のように屈曲したパターンに形成されており、第2の電極26
06a、2606b、2606cとなっている。第2の電極2606a、2606b、2
606c上に配向膜である絶縁層2651が形成されている。図60(B)で示すように
第1の電極2605上には突起物2607が第2の電極2606a、2606b、260
6cと対応するような形状に形成されて、配向膜である絶縁層2650に覆われている。
第2の電極2606a、2606b、2606cの開口部が、突起物のように機能し、液
晶分子を動かすことができる。なお、第1の電極2605は、突起物2607上に形成さ
れていてもよい。
また本発明に適用しうる表示方式の液晶分子の配向についてPVA方式があり図25(a
)、図25(b)に示す。PVA方式は、MVA方式と同様に、複数の方向に液晶分子の
配向を分割し、それぞれの部分の視野角依存性を互いに補償する方法である。図25(a
)、図25(b)において、互いに対向するように配置された第1の基板2601及び第
2の基板2602に、液晶素子を有する層2600が挟持されている。そして、第1の基
板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側に
は、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層26
03と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている
なお、図示しないが、バックライト等は、第2の偏光子を含む層の外側に配置される。第
1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2
の電極2606が設けられている。
図25(a)に示すように、PVA方式では、第1の電極2605、及び第2の電極26
06が配向制御用に異なるパターンのスリット(電極に設けられた細隙、電極切り欠き部
ともいう)が設けられている。第1の電極2605、及び第2の電極2606に電圧が印
加されると、図25(a)に示すように白色表示が行われるオン状態となる。このとき液
晶分子は第1の電極2605、及び第2の電極2606のスリットに対して、倒れて並ん
だ状態となる。すると、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された
一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層26
04)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタを
設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板
2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。また、図25
(b)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間に電圧が印加さ
れていないときは黒色表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は縦に並んだ状
態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず、黒色表示と
なる。
なお、本発明の液晶表示装置にMVA方式、PVA方式を用い、1画素を複数のサブ画素
で構成することによって、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。なお本発明は
、一つの画素を構成するサブ画素において、液晶分子を傾斜配向または放射状傾斜配向し
て表示を行うことができる表示方式であればよく、例えば強誘電性の液晶を用いてもよい
し、反強誘電性の液晶でもよい。また、液晶の駆動方式は、MVA方式、PVA方式に限
定されるものではなく、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In
-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Sw
itching)モード、ASM(Axially Symmetric aligne
d Micro-cell)モード、OCB(Optical Compensated
Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liq
uid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric L
iquid Crystal)等を用いることができる。また液晶素子に限定されるもの
ではなく、発光素子(有機EL、または無機ELを含む)であってもよい。
例として、図59(A)、図59(B)にはTNモードの液晶表示装置の模式図を示す。
互いに対向するように配置された第1の基板2601及び第2の基板2602に、表示素
子を有する層2600が挟持されている。そして、第1の基板2601側には、第1の偏
光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2
604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む
層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
なお、図示しないが、バックライト等は、第2の偏光子を含む層の外側に配置される。第
1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2
の電極2606が設けられている。そして、バックライトと反対側、つまり視認側の電極
である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成する。
このような構成を有する液晶表示装置において、ノーマリホワイトモードの場合、第1の
電極2605及び第2の電極2606に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)されると、図5
9(A)に示すように黒色表示が行われる。このとき液晶分子は縦に並んだ状態となる。
すると、バックライトからの光は、基板を通過することができず黒色表示となる。
そして、図59(B)に示すように、第1の電極2605及び第2の電極2606の間に
電圧が印加されていないときは白色表示となる。このとき、液晶分子は横に並び、平面内
で回転している状態となる。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるよ
うに配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光
子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。
このとき、カラーフィルタを反射領域に設けることにより、フルカラー表示を行うことが
できる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれ
かに設けることができる。
また例として、TNモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図59(C)にはVAモードの液晶表示装置の模式図を示す。VAモードは、無電界の時
に液晶分子が基板に垂直となるように配向されているモードである。
図59(A)、図59(B)と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上
には、それぞれ第1の電極2605、第2の電極2606が設けられている。そして、バ
ックライトと反対側、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光
性を有するように形成する。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層
2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置
されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604と
は、クロスニコルになるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605、及び第2の電極2
606に電圧が印加される(縦電界方式)と、図59(C)に示すように白色表示が行わ
れるオン状態となる。このとき液晶分子は横に並んだ状態となる。すると、バックライト
からの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子
を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の
映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を
行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602
側のいずれかに設けることができる。
そして、図59(D)に示すように、第1の電極2605及び第2の電極2606の間に
電圧が印加されていないときは黒色表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は
縦に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず
、黒色表示となる。
このようにオフ状態では、液晶分子が基板に対して垂直に立ち上がって、黒表示となり、
オン状態では液晶分子が基板に対して水平に倒れて白表示となる。オフ状態では液晶分子
が立ち上がっているため、偏光されたバックライトからの光は、液晶分子の複屈折の影響
を受けることなくセル内を通過し、対向基板側の偏光子を含む層で完全に遮断することが
できる。
また例として、図61(A)、図61(B)にはOCBモードの液晶表示装置の模式図を
示す。OCBモードは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しており、
これはベンド配向と呼ばれる。
図59と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の
電極2605、第2の電極2606が設けられている。また図示しないが、バックライト
等は第2の偏光子を含む層2604の外側に配置される。そして、バックライトと反対側
、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形
成する。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され
、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、
第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルに
なるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605、及び第2の電極2
606に一定のオン電圧が印加される(縦電界方式)と、図61(A)に示すように黒色
表示が行われる。このとき液晶分子は縦に並んだ状態となる。すると、バックライトから
の光は、基板を通過することができず、黒色表示となる。
そして、図61(B)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間
に一定のオフ電圧が印加されるときは白色表示となる。このとき、液晶分子はベンド配向
の状態となる。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置され
た一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2
604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタ
を設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基
板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
このようなOCBモードでは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償できるため視野
角依存が少なく、さらに、一対の積層された偏光子を含む層によりコントラスト比を高め
ることができる。
図61(C)、図61(D)には、FLCモード及びAFLCモードの液晶の模式図を示
す。
図59と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の
電極2605、第2の電極2606が設けられている。そして、バックライトと反対側、
つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成
する。そして第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第
2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1
の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになる
ように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605及び第2の電極26
06に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)されると、図61(C)に示すように、白色表示
となる。このとき、液晶分子はラビング方向からずれた方向で横に並んでいる状態となる
。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光
子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通
過することができ、所定の映像表示が行われる。
そして、図61(D)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間
に電圧が印加されていないときは、黒色表示が行われる。このとき液晶分子はラビング方
向に沿って横に並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、基板を通過するこ
とができず黒色表示となる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カ
ラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設ける
ことができる。
FLCモード及びAFLCモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい
また一例として、図62(A)、図62(B)にはIPSモードの液晶表示装置の模式図
を示す。IPSモードは、液晶分子を基板に対して常に平面内で回転させるモードであり
、電極は一方の基板側のみに設けた横電界方式をとる。
IPSモードは一方の基板に設けられた一対の電極により液晶を制御することを特徴とす
る。そのため、第2の基板2602上に一対の電極2801、2802が設けられている
。一対の電極2801、2802は、それぞれ透光性を有するとよい。そして、第1の基
板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側に
は、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層26
03と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている
このような構成を有する液晶表示装置において、一対の電極2801、2802に電圧が
印加されると、図62(A)に示すように液晶分子はラビング方向からずれた電気力線に
沿って配向し白色表示が行われるオン状態となる。すると、バックライトからの光は、ク
ロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層260
3、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行わ
れる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カ
ラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設ける
ことができる。
そして、図62(B)に示すように、一対の電極2801、2802の間に電圧が印加さ
れていないとき黒表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は、ラビング方向に
沿って横に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することが
できず、黒色表示となる。
IPSモードで用いることできる一対の電極2801、2802の例を図63に示す。図
63(A)乃至(D)の上面図に示すように、一対の電極2801、2802が互い違い
となるように形成されており、図63(A)では電極2801a、及び電極2802aは
うねりを有する波状形状であり、図63(B)では電極2801b、及び電極2802b
は同心円状の開口部を有する形状であり、図63(C)では電極2801c、及び電極2
802cは櫛場状であり一部重なっている形状であり、図63(D)では電極2801d
、及び電極2802dは櫛場状であり電極同士がかみ合うような形状である。
また例として、IPSモードのほかにFFSモードも用いることができる。FFSモード
はIPSモードにおいて、一対の電極が同一面に形成されているのに対し、一対の電極を
同レイヤーに形成せず、図62(C)、図62(D)に示すように電極2803上に絶縁
膜を介して電極2804が形成される構造である。
このような構成を有する液晶表示装置において、一対の電極2803、2804に電圧が
印加されると、図62(C)に示すように白色表示が行われるオン状態となる。すると、
バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(
第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することが
でき、所定の映像表示が行われる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カ
ラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設ける
ことができる。
そして図62(D)に示すように、一対の電極2803、2804の間に電圧が印加され
ていないとき黒表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は、横に並び、且つ平
面内で回転した状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することがで
きず、黒色表示となる。
FFSモードで用いることできる一対の電極2803、及び2804の例を図64に示す
。図64(A)乃至(D)の上面図に示すように、電極2803上に様々なパターンに形
成された電極2804が形成されており、図64(A)では電極2803a上の電極28
04aは屈曲したくの字形状であり、図64(B)では電極2803b上の電極2804
bは同心円状の形状であり、図64(C)では電極2803c上の電極2804cは櫛場
状で電極同士がかみ合うような形状であり、図64(D)では電極2803d上の電極2
804dは櫛場状の形状である。
IPSモード及びFFSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の液晶表示装置における表示部の液晶パネルの構成について、
図26を参照して説明する。具体的には、TFT基板と、対向基板と、対向基板とTFT
基板との間に挟持された液晶層とを有する液晶パネルの構成について説明する。また、図
26(A)は、液晶パネルの上面図である。図26(B)は、図26(A)の線C-Dに
おける断面図である。なお、図26(B)は、基板50100上に、半導体膜として結晶
性半導体膜(ポリシリコン膜)を用いた場合のトップゲート型のトランジスタを形成した
場合で、表示方式がMVA方式での断面図である。
図26(A)に示す液晶パネルは、基板50100上に、画素部50101、走査線駆動
回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106が形成
されている。画素部50101、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路5010
5b、及び信号線駆動回路50106は、シール材50516によって、基板50100
と基板50515との間に封止されている。また、TAB方式によって、FPC5020
0、及びICチップ50530が基板50100上に配置されている。
なお、走査線駆動回路50105a(ゲートドライバ)、走査線駆動回路50105b、
及び信号線駆動回路50106(ソースドライバ)としては、実施の形態1で説明したも
のと同様なものを用いることができる。
図26(A)の線C-Dにおける断面構造について、図26(B)を参照して説明する。
基板50100上に、画素部50101と、その周辺駆動回路部(走査線駆動回路501
05a、及び走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106)が形成され
ているが、ここでは、駆動回路領域50525(走査線駆動回路50105b)と、画素
領域50526(画素部50101)とが示されている。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。絶縁膜
50501としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(Si
OxNy)等の絶縁膜の単層、或いはこれらの膜の少なくとも2つの膜でなる積層を用い
る。なお、半導体と接する部分では、酸化シリコン膜を用いる方がよい。その結果、下地
膜における電子のトラップやトランジスタ特性のヒステリシスを抑えることができる。ま
た、下地膜として、窒素を多く含む膜を少なくとも1つ配置することが望ましい。それに
より、ガラスからの不純物を低減することができる。
次に、絶縁膜50501上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷
法などにより、半導体膜50502が形成されている。
次に、半導体膜50502上に、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されてい
る。なお、絶縁膜50503としては、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜また
は酸化窒化シリコン膜などの単層または積層構造を用いることができる。半導体膜505
02と接する絶縁膜50503は酸化珪素膜が好ましい。それは、酸化珪素膜にすると半
導体膜50502との界面におけるトラップ準位が少なくなるからである。また、ゲート
電極をMoで形成するときは、ゲート電極と接するゲート絶縁膜は窒化シリコン膜が好ま
しい。それは、窒化シリコン膜はMoを酸化させないからである。ここでは絶縁膜505
03として、プラズマCVD法により厚さ115nmの酸化窒化シリコン膜(組成比Si
=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
次に、絶縁膜50503上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジ
ェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。なお、導電膜5
0504としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt
、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、Geなどや、これら元素の合金等がある。もしくは、
これら元素またはこれら元素の合金の積層により構成してもよい。ここではMoによりゲ
ート電極を形成する。Moは、エッチングしやすく、熱に強いので好適である。なお、半
導体膜50502には、導電膜50504、又はレジストをマスクとして半導体膜505
02に不純物元素がドーピングされており、チャネル形成領域と、ソース領域及びドレイ
ン領域となる不純物領域とが形成されている。なお、不純物領域は、不純物濃度を制御し
て高濃度領域と低濃度領域とを形成されていてもよい。なお、トランジスタ50521の
導電膜50504は、デュアルゲート構造としている。トランジスタ50521は、デュ
アルゲート構造にすることで、トランジスタ50521のオフ電流を小さくすることがで
きる。なお、デュアルゲート構造とは、2つのゲート電極を有している構造である。ただ
し、トランジスタのチャネル領域上に、複数のゲート電極を有していてもよい。また、ト
ランジスタ50521の導電膜50504は、シングルゲート構造としてもよい。また、
トランジスタ50521と同一工程にてトランジスタ50519及びトランジスタ505
20を作製することができる。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された導電膜50504上に
、層間膜として、絶縁膜50505が形成されている。なお、絶縁膜50505としては
、有機材料、又は無機材料、若しくはそれらの積層構造を用いることができる。例えば酸
化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニ
ウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム
、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、ポリシラザン、窒素含有炭素(CN)、PS
G(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ、その他の無機絶縁性材料
を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、有機絶縁性材料を用いても
よく、有機材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポ
リアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、シロキサン樹脂などを
用いることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si-O-Si結合を含む樹脂に相当
する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。
置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用
いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも
水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、絶縁膜50503、及び絶縁
膜50505には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホ
ールは、各トランジスタの不純物領域の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上に、ドレイン電極、ソース電極、及び配線として、フォトリソ
グラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成さ
れている。なお、導電膜50506としては、材料としてはTi、Mo、Ta、Cr、W
、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、Geなどや、
これら元素の合金等がある。もしくは、これら元素またはこれら元素の合金の積層構造を
用いることができる。なお、絶縁膜50503、及び絶縁膜50505のコンタクトホー
ルが形成されている部分では、導電膜50506とトランジスタの半導体膜50502の
不純物領域とが接続されている。
次に、絶縁膜50505、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、
平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507としては
、平坦性や被覆性がよいことが望ましいため、有機材料を用いて形成されることが多い。
なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン)の上に、有機材料が
形成され、多層構造になっていてもよい。なお、絶縁膜50507には、コンタクトホー
ルが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521の
ドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェ
ット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。導電膜50508
には、開口部を形設しておく。導電膜に形設される開口部は、液晶分子に傾斜を持たせる
ことができるため、実施の形態6の図25で説明したMVA方式での突起物と同じ役割を
させることができる。なお、導電膜50508としては、光を透過する透明電極、例えば
、酸化インジウムに酸化スズを混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムス
ズ酸化物(ITO)に酸化珪素を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化
インジウムに酸化亜鉛を混ぜたインジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜、または
酸化スズ膜などを用いることができる。なお、IZOとは、ITOに2~20wt%の酸
化亜鉛(ZnO)を混合させたターゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明
導電材料であるが、これに限定されない。反射電極の場合は、例えば、Ti、Mo、Ta
、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、G
eなどやそれらの合金などを用いることができる。また、Ti、Mo、Ta、Cr、Wと
Alを積層させた2層構造、AlをTi、Mo、Ta、Cr、Wなどの金属で挟んだ3層
積層構造としてもよい。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に
、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、画素部50101の周辺部、若しくは画素部50101の周辺部とその周辺駆動回
路部の周辺部に、インクジェット法などにより、シール材50516が形成される。
次に、導電膜50512、絶縁膜50511、及び突起部50551などが形成された基
板50515と、基板50100とがスペーサ50531を介して貼り合わされており、
その隙間に、液晶層50510が配置されている。なお、基板50105は、対向基板と
して機能する。また、スペーサ50531は、数μmの粒子を散布して設ける方法でもよ
いし、基板全面に樹脂膜を形成した後に、樹脂膜をエッチング加工して形成する方法でも
よい。また、導電膜50512は、対向電極として機能する。導電膜50512としては
、導電膜50508と同様なものを用いるこができる。また、絶縁膜50511は、配向
膜として機能する。
次に、画素部50101と、その周辺駆動回路部と電気的に接続されている導電膜505
18上に、異方性導電体層50517を介して、FPC50200が配置されている。ま
た、FPC50200上に、異方性導電体層50517を介して、ICチップ50530
が配置されている。つまり、FPC50200、異方性導電体層50517、及びICチ
ップ50530は、電気的に接続されている。
なお、異方性導電体層50517は、FPC50200から入力される信号、及び電位を
、画素や周辺回路に伝達する機能を有している。異方性導電体層50517としては、導
電膜50506と同様なものを用いてもよいし、導電膜50504と同様なものを用いて
もよいし、半導体膜50502の不純物領域と同様なものを用いてもよいし、これらを少
なくとも2層以上組み合わせたものを用いてもよい。
なお、ICチップ50530は、機能回路(メモリやバッファ)を形成することで、基板
面積を有効利用することができる。
なお、図26(B)は、表示方式がMVA方式での断面図について説明したが、表示方式
がPVA方式でもよい。PVA方式の場合は、基板50515上の導電膜50512に対
し、実施の形態6の図26で説明したようなスリットを設ける構成とすることで液晶分子
を傾斜配向させればよい(図35参照)。図35では、導電膜50512にスリットを設
ける構成を示したが、スリットが設けられた導電膜上に突起部50551(配向制御用突
起ともいう)を設けて、液晶分子の傾斜配向をさせてもよい(図36参照)。
図26(A)、(B)の液晶パネルは、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路5
0105b、及び信号線駆動回路50106を基板50100上に形成した場合の構成に
ついて説明したが、図27(A)の液晶パネルに示すように、信号線駆動回路50106
に相当する駆動回路をドライバIC50601に形成して、COG方式などで液晶パネル
に実装した構成としてもよい。信号線駆動回路50106をドライバIC50601に形
成することで、省電力化を図ることができる。また、ドライバIC50601はシリコン
ウエハ等の半導体チップとすることで、図27(A)の液晶パネルはより高速、且つ低消
費電力化を図ることができる。
同様に、図27(B)の液晶パネルに示すように、走査線駆動回路50105a、走査線
駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106に相当する駆動回路を、それぞれ
ドライバIC50602a、ドライバIC50602b、及びドライバIC50601に
形成して、COG方式などで液晶パネルに実装した構成としてもよい。また、走査線駆動
回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106に相当
する駆動回路を、それぞれドライバIC50602a、ドライバIC50602b、及び
ドライバIC50601に形成することで、低コスト化が図れる。
図26では、基板50100上に、トップゲート型のトランジスタを形成した場合の断面
図について説明した。次に、基板50100上にボトムゲート型のトランジスタを形成し
、表示方式がMVA方式での場合の断面図について、図28を参照して説明する。ただし
、図28は、画素領域50526のみを示している。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジ
ェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。なお、トランジ
スタ50521の導電膜50504は、デュアルゲート構造としている。なぜなら、すで
に述べたように、トランジスタ50521はデュアルゲート構造にすることで、トランジ
スタ50521のオフ電流を小さくできる。ただし、トランジスタのチャネル領域上に、
複数のゲート電極を有していてもよい。また、トランジスタ50521の導電膜5050
4は、シングルゲート構造としてもよい。
次に、絶縁膜50501上、及び絶縁膜50501上に形成された導電膜50504上に
、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷
法などにより、半導体膜50502が形成されている。なお、半導体膜50502には、
レジストをマスクとして半導体膜50502に不純物元素がドーピングされており、チャ
ネル形成領域と、ソース領域及びドレイン領域となる不純物領域とが形成されている。な
お、不純物領域は、不純物濃度を制御して高濃度領域と低濃度領域とを形成されていても
よい。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上
に、層間膜として、絶縁膜50505が形成されている。なお、絶縁膜50505には、
コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、各トランジ
スタの不純物領域の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上に、ドレイン電極、ソース電極、及び配線として、フォトリソ
グラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成さ
れている。なお、絶縁膜50505のコンタクトホールが形成されている部分では、導電
膜50506とトランジスタの半導体膜50502の不純物領域とが接続されている。
次に、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に
、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、
コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジス
タ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェ
ット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。導電膜50508
には、開口部を形設しておく。導電膜に形設される開口部は、液晶分子に傾斜を持たせる
ことができるため、実施の形態6の図25で説明したMVA方式での突起物と同じ役割を
させることができる。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に
、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、導電膜50512、絶縁膜50511、及び突起部50551などが形成された基
板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また
、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。
図28では、表示方式がMVA方式の断面図について示したが、PVA方式の表示方式で
あってもよい。PVA方式での断面図の構成について、図37に示す。図28と異なる点
は、突起部50551のかわりに、導電膜50512にスリットを設ける点にある。導電
膜50512のスリットにより、絶縁膜50511表面に凹凸が形成されるため、MVA
方式と同様に、液晶素子を傾斜配向させることができる。
図26、及び図28では、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導
電膜50506上に、平坦膜として、絶縁膜50507が形成されている場合の断面図に
ついて説明した。しかし、絶縁膜50507は、図29に示すように、必ずしも必要では
ない。
なお、図29に示す断面図は、トップゲート型のトランジスタの場合について示している
が、ボトムゲート型のトランジスタ、及びダブルゲート型のトランジスタの場合について
も同様である。
図29では、表示方式がMVA方式の断面図について示したが、PVA方式の表示方式で
あってもよい。PVA方式での断面図の構成について、図38に示す。図29と異なる点
は、突起部50551のかわりに、導電膜50512にスリットを設ける点にある。導電
膜50512のスリットにより、絶縁膜50511表面に凹凸が形成されるため、MVA
方式と同様に、液晶素子を傾斜配向させることができる。
図26、図28、及び図29では、基板50100上に、半導体膜として結晶性半導体膜
(ポリシリコン膜)を用いたトランジスタを形成した場合の断面図について説明した。次
に、基板50100上に、半導体膜として非結晶半導体膜(アモルファスシリコン膜)を
用いたトランジスタを形成した場合の断面図について、図30を参照して説明する。
なお、図30に示す断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタの断面図
である。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジ
ェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。
次に、絶縁膜50501、及び絶縁膜50501上に形成された導電膜50504上に、
ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷
法などにより、半導体膜50502が形成されている。なお、半導体膜50502には、
半導体膜50502に不純物元素がドーピングされており、半導体膜50502の全面に
、不純物領域が形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上
に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50
506が形成されている。なお、半導体膜50502は、導電膜50506をマスクとし
てエッチングをすることによって、チャネル形成領域と、ソース領域及びドレイン領域と
なる不純物領域とが形成されている。
次に、絶縁膜50503上、絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上、及
び絶縁膜50503上と半導体膜50502上とに形成された導電膜50506上に、平
坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、コン
タクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ5
0521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェ
ット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。導電膜50508
には、開口部を形設しておく。導電膜に形設される開口部は、液晶分子に傾斜を持たせる
ことができるため、実施の形態6の図25で説明したMVA方式での突起物と同じ役割を
させることができる。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に
、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、導電膜50512、絶縁膜50511、突起部50551などが形成された基板5
0515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶
縁膜50511は、配向膜として機能する。
なお、チャネルエッチ構造のトランジスタについて説明したが、チャネル保護構造のトラ
ンジスタとしてもよい。
図30では、表示方式がMVA方式の断面図について示したが、PVA方式の表示方式で
あってもよい。PVA方式での断面図の構成について、図39に示す。図30と異なる点
は、突起部50551のかわりに、導電膜50512にスリットを設ける点にある。導電
膜50512のスリットにより、絶縁膜50511表面に凹凸が形成されるため、MVA
方式と同様に、液晶素子を傾斜配向させることができる。
図30では、基板50100上に、逆スタガ型のトランジスタを形成した場合の断面図に
ついて説明した。次に、基板50100上に、順スタガ型のトランジスタを形成した場合
の断面図について、図31を参照して説明する。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷
法などにより、導電膜50506が形成されている。
次に、導電膜50506上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷
法などにより、半導体膜50502aが形成されている。なお、半導体膜50502aは
、半導体膜50502と同様な材料、及び構造のものを用いることができる。また、半導
体膜50502aには、不純物元素がドーピングされ、ソース領域、及びドレイン領域と
なる不純物領域が形成される。
次に、絶縁膜50501上、及び半導体膜50502a上に、フォトリソグラフィティ法
、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502bが形成されている。
なお、半導体膜50502bは、半導体膜50502と同様な材料、及び構造のものを用
いることができる。なお、半導体膜50502bには、不純物元素がドーピングされてお
らず、チャネル領域が形成さている。
次に、絶縁膜50501上、半導体膜50502b上、及び導電膜50506上に、ゲー
ト絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジ
ェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された導電膜50504上に
、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、
コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジス
タ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェ
ット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に
、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。導電膜50508には、開口部を
形設しておく。導電膜に形設される開口部は、液晶分子に傾斜を持たせることができるた
め、実施の形態6の図25で説明したMVA方式での突起物と同じ役割をさせることがで
きる。
次に、導電膜50512、絶縁膜50511、突起部50551などが形成された基板5
0515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶
縁膜50511は、配向膜として機能する。
図31では、表示方式がMVA方式の断面図について示したが、PVA方式の表示方式で
あってもよい。PVA方式での断面図の構成について、図40に示す。図31と異なる点
は、突起部50551のかわりに、導電膜50512にスリットを設ける点にある。導電
膜50512のスリットにより、絶縁膜50511表面に凹凸が形成されるため、MVA
方式と同様に、液晶素子を傾斜配向させることができる。
図30、及び図31では、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導
電膜50506上に、平坦膜として、絶縁膜50507が形成されている場合の断面図に
ついて説明した。しかし、絶縁膜50507は、図32に示すように、必ずしも必要では
ない。
なお、図32に示す断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタの場合に
ついて示しているが、逆スタガ型のチャネル保護構造のトランジスタの場合についても同
様である。
図32では、表示方式がMVA方式の断面図について示したが、PVA方式の表示方式で
あってもよい。PVA方式での断面図の構成について、図41に示す。図32と異なる点
は、突起部50551のかわりに、導電膜50512にスリットを設ける点にある。導電
膜50512のスリットにより、絶縁膜50511表面に凹凸が形成されるため、MVA
方式と同様に、液晶素子を傾斜配向させることができる。
なお、本発明の液晶表示装置にMVA方式、PVA方式を用い、1画素を複数のサブ画素
で構成することによって、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。なお本発明は
、一つの画素を構成するサブ画素において、液晶分子を傾斜配向または放射状傾斜配向し
て表示を行うことができる表示方式であればよく、例えば強誘電性の液晶を用いてもよい
し、反強誘電性の液晶でもよい。また、液晶の駆動方式は、MVA方式、PVA方式に限
定されるものではなく、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In
-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Sw
itching)モード、ASM(Axially Symmetric aligne
d Micro-cell)モード、OCB(Optical Compensated
Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liq
uid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric L
iquid Crystal)等を用いることができる。また液晶素子に限定されるもの
ではなく、発光素子(有機EL、または無機ELを含む)であってもよい。
また、図28乃至図32、図37乃至図41では、反射型、又は透過型の液晶パネルの断
面図について説明した。しかし、本実施形態の液晶パネルは、すでに述べたように、半透
過型としてもよい。半透過型の液晶パネルの断面図について、図65を参照して説明する
なお、図65の断面図は、トランジスタが半導体膜として多結晶半導体を用いた場合の液
晶パネルの断面図である。ただし、トランジスタはボトムゲート型でもよいし、ダブルゲ
ート型でもよい。また、トランジスタのゲート電極は、シングルゲート構造でもよいし、
デュアルゲート構造でもよい。
なお、図65は、導電膜50506が形成されるまでは、図28と同様である。したがっ
て、導電膜50506が形成された後の工程、及び構造について説明する。
まず、絶縁膜50505、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、
液晶層50510の厚さ(いわいるセルギャップ)を薄くするための膜として、フォトリ
ソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、絶縁膜51801が形成
されている。なお、絶縁膜51801としては、平坦性や被覆性がよいことが望ましいた
め、有機材料を用いて形成されることが多い。なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリ
コン、酸化窒化シリコン)の上に、有機材料が形成され、多層構造になっていてもよい。
なお、絶縁膜51801には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コ
ンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50507上に、第1の画素電極として、フォト
リソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508aが
形成されている。なお、導電膜50508aとしては、導電膜50508と同様な光を透
過する透明電極を用いることができる。
次に、導電膜50508a上に、第2の画素電極として、フォトリソグラフィティ法、イ
ンクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508bが形成されている。導電膜
50508bとしては、導電膜50508と同様な光を反射する反射電極を用いることが
できる。なお、導電膜50508bが形成される領域を反射領域という。また、導電膜5
0508aが形成されている領域のうち、導電膜50508a上に導電膜50508bが
形成されていない領域を透過領域という。
次に、絶縁膜51801上、導電膜50508a、及び導電膜50508b上に、配向膜
として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、絶縁膜50514、絶縁膜50513、導電膜50512、及び絶縁膜50511
などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配
置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。また、絶縁膜505
13は、反射領域上(導電膜50508b上)に形成されている。
なお、図65では、導電膜50508aが形成された後に導電膜50508bが形成され
ているが、導電膜50508bが形成された後に導電膜50508aが形成されていても
よい。
図65では、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜が導電膜505
08aの下、及び導電膜50508bの下に、形成されている。しかし、図66のように
絶縁膜52001が基板50515側に形成されていてもよい。絶縁膜52001は、絶
縁膜51801と同様に、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜で
ある。
なお、図66では、平坦化膜として絶縁膜50507が形成されている場合について説明
したが、絶縁膜50507が形成されていなくてもよい。
図65、及び図66では、トランジスタに半導体膜として多結晶半導体が用いられている
場合について示した。次に、トランジスタに半導体膜として多結晶半導体が用いられてい
る場合の液晶パネルの断面図を図67に示す。
なお、図67の断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造を用いたトランジスタを有す
る液晶パネルの断面図である。ただし、トランジスタは、順スタガ型でもよいし、逆スタ
ガ型のチャネル保護構造を用いてもよい。
なお、図67は、導電膜50506が形成されるまでは、図30と同様である。したがっ
て、導電膜50506が形成された後の工程、及び構造について説明する。
まず、半導体膜50502上、絶縁膜50503、及び導電膜50506上に、液晶層5
0510の厚さ(いわいるセルギャップ)を薄くするための層として、フォトリソグラフ
ィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、絶縁膜52201が形成されてい
る。なお、絶縁膜52201としては、平坦性や被覆性がよいことが望ましいため、有機
材料を用いて形成されることが多い。なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸
化窒化シリコン)の上に、有機材料が形成され、多層構造になっていてもよい。なお、絶
縁膜52201には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクト
ホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜52201上に、第1の画素電極として、フォト
リソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508aが
形成されている。
次に、導電膜50508a上に、第2の画素電極として、フォトリソグラフィティ法、イ
ンクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508bが形成されている。なお、
導電膜50508bが形成される領域を反射領域という。また、導電膜50508aが形
成されている領域のうち、導電膜50508a上に導電膜50508bが形成されていな
い領域を透過領域という。
次に、絶縁膜52201上、導電膜50508a、及び導電膜50508b上に、配向膜
として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、絶縁膜50514、絶縁膜50513、導電膜50512、及び絶縁膜50511
などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配
置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。また、絶縁膜505
13は、反射領域上(導電膜50508b上)に形成されている。
なお、図67では、導電膜50508aが形成された後に導電膜50508bが形成され
ているが、導電膜50508bが形成された後に導電膜50508aが形成されていても
よい。
図67では、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜が導電膜505
08aの下、及び導電膜50508bの下に、形成されている。しかし、図68のように
絶縁膜52001が基板50515側に形成されていてもよい。絶縁膜52001は、絶
縁膜52201と同様に、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜で
ある。
なお、図68では、平坦化膜として絶縁膜50507が形成されている場合について説明
したが、絶縁膜50507が形成されていなくてもよい。
図32、及び図34~図42では、液晶層50510に電圧を印加する一対の電極(導電
膜50508、及び導電膜50512)を異なる基板上に形成した例を示した。しかし、
導電膜50512が基板50100上に設けられていてもよい。こうして、液晶の駆動方
式として、IPS(In-Plane-Switching)モードを用いてもよい。ま
た、液晶層50510によっては、2つの配向膜(絶縁膜50509、及び絶縁膜505
11)の一方、又は両方を設ける工程を省略することもできる。
なお、図28乃至図32、図37乃至図41、図65乃至図68において、反射画素電極
として、導電膜50508(導電膜50508b)が形成されているが、導電膜5050
8の形状は凹凸となっていることが望ましい。なぜなら、反射画素電極は、外光を反射さ
せて、表示を行うためのものである。反射電極に入ってきた外光を効率的に活用し、表示
輝度を高めるために、反射電極で乱反射させることができるからである。なお、導電膜5
0508の下の膜(絶縁膜50505、絶縁膜50507、絶縁膜51801、又は絶縁
膜52201など)の形状を凹凸にすることで、導電膜50508の形状が凹凸になる。
なお、一部はすでに述べたが、配線や電極は、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta
)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ネオジウム(Nd)、
クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu
)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni
)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、リン(P)、ボロン(B)、ヒ
素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、酸素(O)で構成さ
れた群から選ばれた一つ又は複数の元素、もしくは、群から選ばれた一つ又は複数の元素
を成分とする化合物や合金材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜
鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(
ZnO)、アルミネオジウム(Al-Nd)、マグネシウム銀(Mg-Ag)など)、も
しくは、これらの化合物を組み合わせた物質などを有して形成される。もしくは、それら
とシリコンの化合物(シリサイド)(例えば、アルミシリコン、モリブデンシリコン、ニ
ッケルシリサイドなど)や、それらと窒素の化合物(例えば、窒化チタン、窒化タンタル
、窒化モリブデン等)を有して形成される。なお、シリコン(Si)には、n型不純物(
リンなど)やp型不純物(ボロンなど)を多く含んでいてもよい。これらの不純物を含む
ことにより、導電率を向上させ、通常の導体と同様な振る舞いをするので、配線や電極と
して利用しやすくなったりする。なお、シリコンは、単結晶でもよいし、多結晶(ポリシ
リコン)でもよいし、非晶質(アモルファスシリコン)でもよい。単結晶シリコンや多結
晶シリコンを用いることにより、抵抗を小さくすることができる。非晶質シリコンを用い
ることにより、簡単な製造工程で作ることができる。なお、アルミニウムや銀は、導電率
が高いため、信号遅延を低減することができ、エッチングしやすいので、パターニングし
やすく、微細加工を行うことができる。なお、銅は、導電率が高いため、信号遅延を低減
することができる。なお、モリブデンは、ITOやIZOなどの酸化物半導体や、シリコ
ンと接触しても、材料が不良を起こすなどの問題が生じることなく製造できたり、パター
ニングやエッチングがしやすかったり、耐熱性が高いため、望ましい。なお、チタンは、
ITOやIZOなどの酸化物半導体や、シリコンと接触しても、材料が不良を起こすなど
の問題が生じることなく製造できたり、耐熱性が高いため、望ましい。なお、タングステ
ンは、耐熱性が高いため、望ましい。なお、ネオジウムは、耐熱性が高いため、望ましい
。特に、ネオジウムとアルミニウムとの合金にすると、耐熱性が向上し、アルミニウムが
ヒロックをおこしにくくなるため、望ましい。なお、シリコンは、トランジスタが有する
半導体層と同時に形成できたり、耐熱性が高いため、望ましい。なお、インジウム錫酸化
物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化
物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)は、透光性を有しているため、
光を透過させるような部分に用いることができるため、望ましい。たとえば、画素電極や
共通電極として用いることができる。
なお、これらが単層で配線や電極を形成していてもよいし、多層構造になっていてもよい
。単層構造で形成することにより、製造工程を簡略化することができ、工程日数を少なく
でき、コストを低減することができる。また、多層構造にすることにより、それぞれの材
料のメリットを生かし、デメリットを低減させ、性能の良い配線や電極を形成することが
できる。たとえば、抵抗の低い材料(アルミニウムなど)を多層構造の中に含むようにす
ることにより、配線の低抵抗化を図ることができる。また、耐熱性が高い材料を含むよう
にすれば、例えば、耐熱性が弱いが、別のメリットを有する材料を、耐熱性が高い材料で
挟むような積層構造にすることにより、配線や電極全体として、耐熱性を高くすることが
できる。例えば、アルミニウムを含む層を、モリブデンやチタンを含む層で挟んだような
形にした積層構造にすると望ましい。また、別の材料の配線や電極などと直接接するよう
な部分がある場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例えば、一方の材料が他方の材
料の中に入っていって、性質を変えてしまい、本来の目的を果たせなくなったり、製造す
るときに、問題が生じて、正常に製造できなくなったりすることがある。そのような場合
、ある層を別の層で挟んだり、覆ったりすることにより、問題を解決することができる。
例えば、インジウム錫酸化物(ITO)と、アルミニウムを接触させたい場合は、間に、
チタンやモリブデンを挟むことが望ましい。また、シリコンとアルミニウムを接触させた
い場合は、間に、チタンやモリブデンを挟むことが望ましい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、配向制御用突起を用いることで、液晶分子が様々な向きを持つように
制御し、視野角を大きくした、MVA方式、PVA方式の液晶表示装置の画素の断面図と
上面図について説明する。
図33は、MVA方式の液晶表示装置において、薄膜トランジスタ(TFT)を組み合わ
せた場合の画素の断面図と上面図である。図33(A)は、画素の断面図であり、図33
の(B)は、画素の上面図である。また、図33の(A)に示す画素の断面図は、図33
(B)に示す画素の上面図における線分a-a’に対応している。図33に示す画素構造
の液晶表示装置に本発明を適用することによって、視野角が大きく、応答速度が速く、コ
ントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図33(A)を参照して、MVA方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶
表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、
加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液
晶材料を注入することで作製される。図33(A)において、2枚の基板は、第1の基板
6001、および第2の基板6016である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を
作製し、また、第2の基板には、遮光膜6014、カラーフィルタ6015、第4の導電
層6013、スペーサ6017、第2の配向膜6012、および配向制御用突起6019
を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板5901にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFT
を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減するこ
とができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図33に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大
面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定
されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネル
エッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質
半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016に遮光膜6014を作製しなくとも実施可能である
。遮光膜6014を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コ
ストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させること
ができる。一方、遮光膜6014を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れ
の少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016にカラーフィルタ6015を作製しなくとも実施可
能である。カラーフィルタ6015を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少
するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まり
を向上させることができる。一方、カラーフィルタ6015を作製して本発明を実施する
場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016にスペーサ6017を作製せず、球状のスペーサを
散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場
合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単で
あるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6017を作製して本発
明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様に
することができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板5901に施す加工について説明する。第1の基板5901は透光性を
有する基板が好適であり、例えば石英基板、ガラス基板またはプラスチック基板でもよい
。なお、第1の基板5901は遮光性の基板でもよく、半導体基板、SOI(Silic
on on Insulator)基板でもよい。
まず、第1の基板6001に第1の絶縁膜6002を成膜してもよい。第1の絶縁膜60
02は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)等
の絶縁膜であってもよい。または、これらの膜の少なくとも2つの膜を組み合わせた積層
構造の絶縁膜を用いてもよい。第1の絶縁膜6002を成膜して本発明を実施する場合は
、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、TFTの性質が変化してしまうのを防ぐ
ことができるので、信頼性の高い表示装置を得ることができる。なお、第1の絶縁膜60
02を成膜せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減す
ることができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。
次に、第1の基板6001または第1の絶縁膜6002上に、第1の導電層6003を形
成する。なお、第1の導電層6003は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工す
る工程は、次のようなものであることが好適である。まず、第1の導電層を全面に成膜す
る。このとき、スパッタ装置、またはCVD装置などの成膜装置を用いてもよい。次に、
全面に成膜した第1の導電層上に、感光性のレジスト材料を全面に形成する。次に、フォ
トリソグラフィ法やレーザー直描法などによって、形成したい形状に従ってレジスト材料
を感光させる。次に、感光させたレジスト材料、または感光させなかったレジスト材料の
うち、どちらか一方を、エッチングによって除去することで、第1の導電層6003を形
状加工するためのマスクを得ることができる。その後、形成したマスクパターンに従って
、第1の導電層6003をエッチングにより除去することで、所望のパターンに第1の導
電層6003を形状加工することができる。なお、第1の導電層6003をエッチングす
る方法には、化学的な方法(ウェットエッチング)と、物理的な方法(ドライエッチング
)があるが、第1の導電層6003の材料や、第1の導電層6003の下層にある材料の
性質などを勘案し、適宜選択する。なお、第1の導電層6003に使用する材料は、Mo
、Ti、Al、Nd、Crなどが好適である。または、これらの積層構造であってもよい
。さらに、これらの合金を単層または積層構造として、第1の導電層6003として形成
してもよい。
次に、第2の絶縁膜6004を形成する。このとき、スパッタ装置、またはCVD装置な
どの成膜装置を用いてもよい。なお、第2の絶縁膜6004に使用する材料は、熱酸化膜
、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などが好適である。または
、これらの積層構造であってもよい。なお、第1の半導体層6005に接する部分の第2
の絶縁膜6004は、酸化シリコン膜であることが、特に好適である。それは、酸化シリ
コン膜にすると半導体層6005との界面におけるトラップ準位が少なくなるからである
。なお、第1の導電層6003をMoで形成するときは、第1の導電層6003と接する
部分の第2の絶縁膜6004は窒化シリコン膜が好ましい。それは、窒化シリコン膜はM
oを酸化させないからである。
次に、第1の半導体層6005を形成する。その後、第2の半導体層6006を連続して
形成するのが好適である。なお、第1の半導体層6005および第2の半導体層6006
は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する工程は、前述したフォトリソグラフ
ィ法等の方法であることが好適である。なお、第1の半導体層6005に使用する材料は
、シリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)などが好適である。また、第2の半
導体層6006に使用する材料は、リン等を含んだシリコン等が好適である。
次に、第2の導電層6007を形成する。このとき、スパッタ法または印刷法を用いるの
が好適である。なお、第2の導電層6007に使用する材料は、透明性を有していても、
反射性を有していてもよい。透明性を有する場合は、例えば、酸化インジウムに酸化スズ
を混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムスズ酸化物(ITO)に酸化珪
素を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化インジウムに酸化亜鉛を混ぜ
たインジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜、または酸化スズ膜を用いることがで
きる。なお、IZOとは、ITOに2~20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を混合させたタ
ーゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明導電材料である。一方、反射性を
有する場合は、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Alなどを用いることができる。また、T
i、Mo、Ta、Cr、WとAlを積層させた2層構造、AlをTi、Mo、Ta、Cr
、Wなどの金属で挟んだ3層積層構造としても良い。なお、第2の導電層6007は、形
状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、前述したフォトリソグラフィ法等
の方法であることが好適である。なお、エッチング方法は、ドライエッチングで行なうの
が好適である。ドライエッチングはECR(Electron Cycrotron R
esonance)やICP(Inductive Coupled Plazma)な
どの高密度プラズマ源を用いたドライエッチング装置によって行われてもよい。
次に、TFTのチャネル領域を形成する。このとき、第2の導電層6007をマスクとし
て、第2の半導体層6006のエッチングを行なってもよい。こうすることで、マスク枚
数を減らすことができるので、製造コストを低減することができる。導電性をもつ第2の
半導体層6006のエッチングを行なうことで、除去された部分がTFTのチャネル領域
となる。なお、第1の半導体層6005と第2の半導体層6006を連続で形成せずに、
第1の半導体層6005の形成のあと、TFTのチャネル領域となる部分にストッパーと
なる膜を成膜およびパターン加工し、その後、第2の半導体層6006を形成してもよい
。こうすることで、第2の導電層6007をマスクとして用いないで、TFTのチャネル
領域を形成することができるので、レイアウトパターンの自由度が大きくなる利点がある
。また、第2の半導体層6006のエッチング時に第1の半導体層6005までエッチン
グしてしまわないため、エッチング不良を起こすことなく、確実にTFTのチャネル領域
が形成できる利点がある。
次に、第3の絶縁膜6008を形成する。第3の絶縁膜6008は、透明性を有している
ことが好適である。なお、第3の絶縁膜6008に用いる材料は、無機材料(酸化シリコ
ン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)または、低誘電率の有機化合物材料(感光性
又は非感光性の有機樹脂材料)などが好適である。また、シロキサンを含む材料を用いて
もよい。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される
材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭
化水素)が用いられる。置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または置換基として、
少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、第2の導電層60
07は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、前述したフォトリソグ
ラフィ法等の方法であることが好適である。このとき、同時に第2の絶縁膜6004もエ
ッチングすることで、第2の導電層6007だけではなく、第1の導電層6003とのコ
ンタクトホールを形成することができる。なお、第3の絶縁膜6008の表面は、できる
だけ平坦であることが好適である。それは、液晶が接する面の凹凸により、液晶分子の配
向が影響を受けてしまうからである。
次に、第3の導電膜6009を形成する。このとき、スパッタ法または印刷法を用いるの
が好適である。なお、第3の導電膜6009に使用する材料は、第2の導電層6007と
同じく、透明性を有していても、反射性を有していてもよい。なお、第3の導電膜600
9として使用できる材料は、第2の導電層6007と同様でもよい。また、第3の導電膜
6009は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、第2の導電層60
07と同様でもよい。
次に、第1の配向膜6010を形成する。配向膜6010には、ポリイミドなどの高分子
膜を用いることができる。なお、図示はしないが、第1の基板側にも、配向制御用突起を
設けてもよい。また配向制御用突起のかわりに、第3の導電膜6009にスリットを設け
、第1の配向膜6010表面に凹凸を形成する構成としてもよい。こうすることで、より
確実に液晶分子の配向を制御することができる。また、第1の配向膜6010および第2
の配向膜6012は、垂直配向膜でもよい。こうすることで、液晶分子6018を垂直に
配向することができる。
以上のように作製した第1の基板6001と、遮光膜6014、カラーフィルタ6015
、第4の導電層6013、スペーサ6017、および第2の配向膜6012を作製した第
2の基板6016を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の
基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図33に示すよう
なMVA方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層6013は、第2の基板6016の
全面に作製されていてもよい。また、第4の導電層6013に接して、配向制御用突起6
019を作製してもよい。なお、配向制御用突起6019の形状に限定はないが、滑らか
な曲面を持った形状であるのが好適である。こうすることで、近接する液晶分子6018
の配向が極近いものとなるため、配向不良が低減する。また、第2の配向膜6012が、
配向制御用突起6019によって段切れを起こしてしまうことによる、配向膜の不良も低
減することができる。
次に、図33(A)に示す、MVA方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する
。図33(A)に示した液晶分子6018は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液
晶分子6018の向きを示すため、図33(A)においては、その長さによって表現して
いる。すなわち、長く表現された液晶分子6018は、その長軸の向きが紙面に平行であ
り、短く表現された液晶分子6018ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっ
ているとする。つまり、図33(A)に示した液晶分子6018は、その長軸の向きが配
向膜の法線方向を向くように配向している。よって、配向制御用突起6019のある部分
の液晶分子6018は、配向制御用突起6019を中心として放射状に配向する。この状
態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図33(B)を参照して、MVA方式の液晶表示装置の、画素のレイアウトの一例
について説明する。本発明を適用したMVA方式の液晶表示装置の画素は、一例として、
走査線6021と、第1の映像信号線6022Aと、第2の映像信号線6022Bと、容
量線6023と、第1のTFT6024Aと、第2のTFT6024Bと、第1の画素電
極6025Aと、第2の画素電極6025Bと、画素容量6026と、配向制御用突起6
019と、を備える。なお、第1の画素電極6025A及び第2の画素電極6025Bで
合わせて一つの画素を構成する。すなわち、第1の画素電極6025Aが上記実施の形態
で述べた第1のサブ画素、第2の画素電極6025Bが上記実施の形態で述べた第2のサ
ブ画素に対応する。また、第1の映像信号線6022Aからのサブ画素信号を、第1のT
FT6024Aを介して、第1の画素電極6025Aに入力する、といった一連の動作が
第1のサブ画素の駆動することとなる。同様にして、第2の映像信号線6022Bからの
サブ画素信号を、第2のTFT6024Bを介して、第2の画素電極6025Bに入力す
る、といった一連の動作が第2のサブ画素の駆動することとなる。第1のサブ画素の駆動
と第2のサブ画素の駆動は、同じであるため、以下第1のサブ画素の構成についてのみ説
明することとする。
走査線6021は、第1のTFT6024Aのゲート電極と電気的に接続されるため、第
1の導電層6003で構成されているのが好適である。
第1の映像信号線6022Aは、第1のTFT6024Aのソース電極またはドレイン電
極と電気的に接続されるため、第2の導電層6007で構成されているのが好適である。
また、走査線6021と第1の映像信号線6022Aはマトリックス状に配置されるため
、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。
容量線6023は、第1の画素電極6025Aと平行に配置されることで、画素容量60
26を形成するための配線であり、第1の導電層6003で構成されているのが好適であ
る。なお、図33(B)に示すように、容量線6023は、第1の映像信号線6022A
に沿って、第1の映像信号線6022Aを囲むように延設されていてもよい。こうするこ
とで、第1の映像信号線6022Aの電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位
が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、第1の映
像信号線6022Aとの交差容量を低減させるため、図33(B)に示すように、第1の
半導体層6005を容量線6023と第1の映像信号線6022Aの交差領域に設けても
よい。
第1のTFT6024Aは、第1の映像信号線6022Aと第1の画素電極6025Aを
導通させるスイッチとして動作する。なお、図33(B)に示すように、第1のTFT6
024Aのソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン
領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル
幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図33(B)
に示すように、第1のTFT6024Aのゲート電極は、第1の半導体層6005を囲む
ように配置してもよい。
第1の画素電極6025Aは、第1のTFT6024Aのソース電極またはドレイン電極
の一方に電気的に接続される。第1の画素電極6025Aは、第1の映像信号線6022
Aによって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、容量線60
23と画素容量6026を形成してもよい。こうすることで、第1の映像信号線6022
Aによって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、第1の画素電
極6025Aは、図33(B)に示すように、矩形であってもよい。こうすることで、画
素の開口率を大きくすることができるので、液晶表示装置の効率が向上する。また、第1
の画素電極6025Aを、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を
得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像
を表示することができる。また、第1の画素電極6025Aを、反射性をもつ材料で作製
した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外
などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力
を非常に小さくすることができる。なお、第1の画素電極6025Aを、透明性をもつ材
料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透
過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、第1の画素電極6025Aを、反射性を
もつ材料で作製した場合は、第1の画素電極6025Aの表面に凹凸を持たせてもよい。
こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる
利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を
得ることができる。
次に、図34を参照して、PVA方式の液晶表示装置において、薄膜トランジスタを組み
合わせた場合の画素の断面図と上面図である。図34(A)は、画素の断面図であり、図
34(B)は、画素の上面図である。また、図34(A)に示す画素の断面図は、図34
(B)に示す画素の上面図における線分a-a’に対応している。図34に示す画素構造
の液晶表示装置に本発明を適用することによって、視野角が大きく、応答速度が速く、コ
ントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図34の(A)を参照して、PVA方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液
晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは
、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に
液晶材料を注入することで作製される。図34の(A)において、2枚の基板は、第1の
基板6101、および第2の基板6116である。第1の基板には、TFTおよび画素電
極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6114、カラーフィルタ6115、第4の
導電層6113、スペーサ6117、および第2の配向膜6112を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6101にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFT
を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減するこ
とができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図34に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大
面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定
されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネル
エッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質
半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116に遮光膜6114を作製しなくとも実施可能である
。遮光膜6114を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コ
ストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させること
ができる。一方、遮光膜6114を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れ
の少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116にカラーフィルタ6115を作製しなくとも実施可
能である。カラーフィルタ6115を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少
するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まり
を向上させることができる。一方、カラーフィルタ6115を作製して本発明を実施する
場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116にスペーサ6117を作製せず、球状のスペーサを
散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場
合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単で
あるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6117を作製して本発
明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様に
することができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6101に施す加工については、図33で説明した方法を用いてもよい
ため、省略する。ここで、第1の基板6101、第1の絶縁膜6102、第1の導電層6
103、第2の絶縁膜6104、第1の半導体層6105、第2の半導体層6106、第
2の導電層6107、第3の絶縁膜6108、第3の導電層6109、第1の配向膜61
10が、それぞれ、図33における第1の基板6001、第1の絶縁膜6002、第1の
導電層6003、第2の絶縁膜6004、第1の半導体層6005、第2の半導体層60
06、第2の導電層6007、第3の絶縁膜6008、第3の導電膜6009、第1の配
向膜6010、と対応する。なお、第1の基板6101側の第3の導電層6109に、電
極切り欠き部を設けてもよい。こうすることで、より確実に液晶分子の配向を制御するこ
とができる。また、第1の配向膜6110および第2の配向膜6112は、垂直配向膜で
もよい。こうすることで、液晶分子6118を垂直に配向することができる。
以上のように作製した第1の基板6101と、遮光膜6114、カラーフィルタ6115
、第4の導電層6113、スペーサ6117、および第2の配向膜6112を作製した第
2の基板6116を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の
基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図34に示すよう
なPVA方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層6113は、パターン加工を施して
、電極切り欠き部6119を作製してもよい。なお、電極切り欠き部6119の形状に限
定はないが、異なる向きを持った複数の矩形を組み合わせた形状であるのが好適である。
こうすることで、配向の異なる複数の領域が形成できるので、視野角の大きな液晶表示装
置を得ることができる。また、電極切り欠き部6119と第4の導電層6113の境界に
おける第4の導電層6113の形状は、滑らかな曲線であることが好適である。こうする
ことで、近接する液晶分子6118の配向が極近いものとなるため、配向不良が低減する
。また、第2の配向膜6112が、電極切り欠き部6119によって段切れを起こしてし
まうことによる、配向膜の不良も低減することができる。
次に、図34に示す、PVA方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図3
4の(A)に示した液晶分子6118は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分
子6118の向きを示すため、図34の(A)においては、その長さによって表現してい
る。すなわち、長く表現された液晶分子6118は、その長軸の向きが紙面に平行であり
、短く表現された液晶分子6118ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなって
いるとする。つまり、図34の(A)に示した液晶分子6118は、その長軸の向きが配
向膜の法線方向を向くように配向している。よって、電極切り欠き部6119のある部分
の液晶分子6118は、電極切り欠き部6119と第4の導電層6113の境界を中心と
して放射状に配向する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得
ることができる。
次に、図34(B)を参照して、PVA方式の液晶表示装置の、画素のレイアウトの一例
について説明する。本発明を適用したPVA方式の液晶表示装置の画素は、一例として、
走査線6121と、第1の映像信号線6122Aと、第2の映像信号線6122Bと、容
量線6123と、第1のTFT6124Aと、第2のTFT6124Bと、第1の画素電
極6125Aと、第2の画素電極6125Bと、画素容量6126と、電極切り欠き部6
119と、を備える。なお、第1の画素電極6125A及び第2の画素電極6125Bで
合わせて一つの画素を構成する。すなわち、第1の画素電極6025Aが上記実施の形態
で述べた第1のサブ画素、第2の画素電極6025Bが上記実施の形態で述べた第2のサ
ブ画素に対応する。また、第1の映像信号線6122Aからのサブ画素信号を、第1のT
FT6124Aを介して、第1の画素電極6125Aに入力する、といった一連の動作が
第1のサブ画素の駆動することとなる。同様にして、第2の映像信号線6122Bからの
サブ画素信号を、第2のTFT6124Bを介して、第2の画素電極6125Bに入力す
る、といった一連の動作が第2のサブ画素の駆動することとなる。第1のサブ画素の駆動
と第2のサブ画素の駆動は、同じであるため、以下第1のサブ画素の構成についてのみ説
明することとする。
走査線6121は、第1のTFT6124Aのゲート電極と電気的に接続されるため、第
1の導電層6103で構成されているのが好適である。
第1の映像信号線6122Aは、第1のTFT6124Aのソース電極またはドレイン電
極と電気的に接続されるため、第2の導電層6107で構成されているのが好適である。
また、走査線6121と第1の映像信号線6122Aはマトリックス状に配置されるため
、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。
容量線6123は、第1の画素電極6125Aと平行に配置されることで、画素容量61
26を形成するための配線であり、第1の導電層6103で構成されているのが好適であ
る。なお、図34(B)に示すように、容量線6123は、第1の映像信号線6122A
に沿って、第1の映像信号線6122Aを囲むように延設されていてもよい。こうするこ
とで、第1の映像信号線6122Aの電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位
が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、第1の映
像信号線6122Aとの交差容量を低減させるため、図34(B)に示すように、第1の
半導体層6105を容量線6123と第1の映像信号線6122Aの交差領域に設けても
よい。
第1のTFT6124Aは、第1の映像信号線6122Aと第1の画素電極6125Aを
導通させるスイッチとして動作する。なお、図34(B)に示すように、第1のTFT6
124Aのソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン
領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル
幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図34(B)
に示すように、第1のTFT6124Aのゲート電極は、第1の半導体層6105を囲む
ように配置してもよい。
第1の画素電極6125Aは、第1のTFT6124Aのソース電極またはドレイン電極
の一方に電気的に接続される。第1の画素電極6125Aは、第1の映像信号線6122
Aによって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、容量線61
23と画素容量6126を形成してもよい。こうすることで、第1の映像信号線6122
Aによって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、第1の画素電
極6125Aは、図34(B)に示すように、第4の導電層6113に設けた電極切り欠
き部6119の形状に合わせて、電極切り欠き部6119のない部分に、第1の画素電極
6125Aを切り欠いた部分を形成するのが好適である。こうすることで、液晶分子61
18の配向が異なる複数の領域を形成することができるので、視野角の大きな液晶表示装
置を得ることができる。また、第1の画素電極6125Aを、透明性をもつ材料で作製し
た場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再
現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、第1の画素電極61
25Aを、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができ
る。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バ
ックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、第1の画素
電極6125Aを、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場
合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、第1
の画素電極6125Aを、反射性をもつ材料で作製した場合は、第1の画素電極6125
Aの表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の
強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明る
さを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
なお、本発明の液晶表示装置にMVA方式、PVA方式を用い、1画素を複数のサブ画素
で構成することによって、視認者の視野角特性の向上を図ることができる。なお本発明は
、一つの画素を構成するサブ画素において、液晶分子を傾斜配向または放射状傾斜配向し
て表示を行うことができる表示方式であればよく、例えば強誘電性の液晶を用いてもよい
し、反強誘電性の液晶でもよい。また、液晶の駆動方式は、MVA方式、PVA方式に限
定されるものではなく、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In
-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Sw
itching)モード、ASM(Axially Symmetric aligne
d Micro-cell)モード、OCB(Optical Compensated
Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liq
uid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric L
iquid Crystal)等を用いることができる。また液晶素子に限定されるもの
ではなく、発光素子(有機EL、または無機ELを含む)であってもよい。
一例として、図69は、液晶表示装置の画素構造のうち、TN方式と呼ばれるものに、薄
膜トランジスタ(TFT)を組み合わせた場合の画素の断面図と上面図である。図69の
(A)は、画素の断面図であり、図69の(B)は、画素構成するサブ画素の上面図であ
る。また、図69の(A)に示す画素の断面図は、図69の(B)に示すサブ画素の上面
図における線分a-a’に対応している。
図69の(A)を参照して、TN方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶
表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、
加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液
晶材料を注入することで作製される。図69の(A)において、2枚の基板は、第1の基
板5901、および第2の基板5916である。第1の基板には、TFTおよび画素電極
を作製し、また、第2の基板には、遮光膜5914、カラーフィルタ5915、第4の導
電層5913、スペーサ5917、および第2の配向膜5912を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板5901にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFT
を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減するこ
とができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図69に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大
面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定
されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネル
エッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質
半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916に遮光膜5914を作製しなくとも実施可能である
。遮光膜5914を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コ
ストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させること
ができる。一方、遮光膜5914を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れ
の少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916にカラーフィルタ5915を作製しなくとも実施可
能である。カラーフィルタ5915を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少
するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まり
を向上させることができる。一方、カラーフィルタ5915を作製して本発明を実施する
場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916にスペーサ5917を作製せず、球状のスペーサを
散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場
合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単で
あるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ5917を作製して本発
明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様に
することができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板5901に施す加工については、図33で説明した方法を用いてもよい
ため、省略する。ここで、第1の基板5901、第1の絶縁膜5902、第1の導電層5
903、第2の絶縁膜5904、第1の半導体層5905、第2の半導体層5906、第
2の導電層5907、第3の絶縁膜5908、第3の導電層5909、第1の配向膜59
10が、それぞれ、図33における第1の基板6001、第1の絶縁膜6002、第1の
導電層6003、第2の絶縁膜6004、第1の半導体層6005、第2の半導体層60
06、第2の導電層6007、第3の絶縁膜6008、第3の導電膜6009、第1の配
向膜6010、と対応する。
以上のように作製した第1の基板5901と、遮光膜5914、カラーフィルタ5915
、第4の導電層5913、スペーサ5917、および第2の配向膜5912を作製した第
2の基板5916を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の
基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図69に示すよう
なTN方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層5913は、第2の基板5916の全
面に作製されていてもよい。
次に、図69に示す、TN方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図69
の(A)に示した液晶分子6918は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子
6918の向きを示すため、図69の(A)においては、その長さによって表現している
。すなわち、長く表現された液晶分子5918は、その長軸の向きが紙面に平行であり、
短く表現された液晶分子5918ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなってい
るとする。つまり、図69の(A)に示した液晶分子5918は、第1の基板5901に
近いものと、第2の基板5916に近いものとでは、その長軸の向きが90度異なってお
り、これらの中間に位置する液晶分子5918の長軸の向きは、これらを滑らかにつなぐ
ような向きとなる。すなわち、図69の(A)に示した液晶分子5918は、第1の基板
5901と第2の基板5916の間で、90度ねじれているような配向状態となっている
次に、図69の(B)を参照して、TN方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、
画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したTN方式の液晶表示装置の
画素は、走査線5921と、映像信号線5922と、容量線5923と、TFT5924
と、画素電極5925と、画素容量5926と、を備えていてもよい。
走査線5921は、TFT5924のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電
層5903で構成されているのが好適である。
映像信号線5922は、TFT5924のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続
されるため、第2の導電層5907で構成されているのが好適である。また、走査線59
21と映像信号線5922はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の
導電層で形成されるのが好適である。
容量線5923は、画素電極5925と平行に配置されることで、画素容量5926を形
成するための配線であり、第1の導電層5903で構成されているのが好適である。なお
、図69の(B)に示すように、容量線5923は、映像信号線5922に沿って、映像
信号線5922を囲むように延設されていてもよい。こうすることで、映像信号線592
2の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆる
クロストークを低減することができる。なお、映像信号線5922との交差容量を低減さ
せるため、図69の(B)に示すように、第1の半導体層5905を容量線5923と映
像信号線5922の交差領域に設けてもよい。
TFT5924は、映像信号線5922と画素電極5925を導通させるスイッチとして
動作する。なお、図69の(B)に示すように、TFT5924のソース領域またはドレ
イン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置して
もよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチン
グ能力を大きくすることができる。なお、図69の(B)に示すように、TFT5924
のゲート電極は、第1の半導体層5905を囲むように配置してもよい。
画素電極5925は、TFT5924のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に
接続される。画素電極5925は、映像信号線5922によって伝達された信号電圧を液
晶素子に与えるための電極である。また、容量線5923と画素容量5926を形成して
もよい。こうすることで、映像信号線5922によって伝達された信号電圧を保持する役
割も持つことができる。なお、画素電極5925は、図69の(B)に示すように、矩形
であってもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるので、液晶表
示装置の効率が向上する。また、画素電極5925を、透明性をもつ材料で作製した場合
は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が
高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、画素電極5925を、反射
性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液
晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不
要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、画素電極5925を、透明
性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ
持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、画素電極5925を、反射性
をもつ材料で作製した場合は、画素電極5925の表面に凹凸を持たせてもよい。こうす
ることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点が
ある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得るこ
とができる。
次に、図70を参照して、横電界方式の液晶表示装置に、本発明を適用した場合を説明す
る。図70は、液晶分子の配向が基板に対して常に水平であるようにスイッチングを行な
うために、横方向に電界をかける方式の液晶表示装置の画素構造のうち、画素電極622
5と共通電極6223に櫛歯状のパターン加工を施すことで、横方向に電界をかける方式
、いわゆるIPS(In-Plane-Switching)方式に、本発明を適用した
場合の、画素の断面図と上面図である。図70の(A)は、画素の断面図であり、図70
の(B)は、画素の上面図である。また、図70の(A)に示す画素の断面図は、図70
の(B)に示す画素の上面図における線分a-a’に対応している。図70に示す画素構
造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、原理的に視野角が大きく、応答速度
の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図70の(A)を参照して、IPS方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液
晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは
、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に
液晶材料を注入することで作製される。図70の(A)において、2枚の基板は、第1の
基板6201、および第2の基板6216である。第1の基板には、TFTおよび画素電
極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6214、カラーフィルタ6215、スペー
サ6217、および第2の配向膜6212を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6201にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFT
を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減するこ
とができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図70に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大
面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定
されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネル
エッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質
半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216に遮光膜6214を作製しなくとも実施可能である
。遮光膜6214を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コ
ストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させること
ができる。一方、遮光膜6214を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れ
の少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216にカラーフィルタ6215を作製しなくとも実施可
能である。カラーフィルタ6215を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少
するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まり
を向上させることができる。一方、カラーフィルタ6215を作製して本発明を実施する
場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216にスペーサ6217を作製せず、球状のスペーサを
散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場
合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単で
あるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6217を作製して本発
明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様に
することができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6201に施す加工については、図33で説明した方法を用いてもよい
ため、省略する。ここで、第1の基板6201、第1の絶縁膜6202、第1の導電層6
203、第2の絶縁膜6204、第1の半導体層6205、第2の半導体層6206、第
2の導電層6207、第3の絶縁膜6208、第3の導電層6209、第1の配向膜62
10が、それぞれ、図33における第1の基板6001、第1の絶縁膜6002、第1の
導電層6003、第2の絶縁膜6004、第1の半導体層6005、第2の半導体層60
06、第2の導電層6007、第3の絶縁膜6008、第3の導電膜6009、第1の配
向膜6010、と対応する。なお、第1の基板6201側の第3の導電層6209にパタ
ーン加工を施し、互いにかみ合った2つの櫛歯状の形状に形成してもよい。また、一方の
櫛歯状の電極は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極の一方と電気的に接続
され、他方の櫛歯状の電極は、共通電極6223と電気的に接続されていてもよい。こう
することで、液晶分子6218に効果的に横方向の電界をかけることができる。
以上のように作製した第1の基板6201と、遮光膜6214、カラーフィルタ6215
、スペーサ6217、および第2の配向膜6212を作製した第2の基板6216を、シ
ール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入
することで、液晶パネルが作製できる。なお、図示しないが、第2の基板6216側に、
導電層を形成してもよい。第2の基板6216側に導電層を形成することで、外部からの
電磁波ノイズの影響を受けにくくすることができる。
次に、図70に示す、IPS方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図7
0の(A)に示した液晶分子6218は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分
子6218の向きを示すため、図70の(A)においては、その長さによって表現してい
る。すなわち、長く表現された液晶分子6218は、その長軸の向きが紙面に平行であり
、短く表現された液晶分子6218ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなって
いるとする。つまり、図70の(A)に示した液晶分子6218は、その長軸の向きが常
に基板と水平の方向を向くように配向している。図70の(A)においては、電界のない
状態における配向を表しているが、液晶分子6218に電界がかかったときは、その長軸
の向きが常に基板と水平の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となること
によって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図70の(B)を参照して、IPS方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の
、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したIPS方式の液晶表示装
置の画素は、走査線6221と、映像信号線6222と、共通電極6223と、TFT6
224と、画素電極6225と、を備えていてもよい。
走査線6221は、TFT6224のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電
層6203で構成されているのが好適である。
映像信号線6222は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続
されるため、第2の導電層6207で構成されているのが好適である。また、走査線62
21と映像信号線6222はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の
導電層で形成されるのが好適である。なお、図70の(B)に示すように、映像信号線6
222は、画素電極6225および共通電極6223の形状に合わせるように、画素内で
屈曲して形成されていてもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができ
るため、液晶表示装置の効率を向上させることができる。
共通電極6223は、画素電極6225と平行に配置されることで、横方向の電界を発生
させるための電極であり、第1の導電層6203および第3の導電層6209で構成され
ているのが好適である。なお、図70の(B)に示すように、共通電極6223は、映像
信号線6222に沿って、映像信号線6222を囲むように延設されていてもよい。こう
することで、映像信号線6222の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が
変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線
6222との交差容量を低減させるため、図70の(B)に示すように、第1の半導体層
6205を共通電極6223と映像信号線6222の交差領域に設けてもよい。
TFT6224は、映像信号線6222と画素電極6225を導通させるスイッチとして
動作する。なお、図70の(B)に示すように、TFT6224のソース領域またはドレ
イン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置して
もよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチン
グ能力を大きくすることができる。なお、図70の(B)に示すように、TFT6224
のゲート電極は、第1の半導体層6205を囲むように配置してもよい。
画素電極6225は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に
接続される。画素電極6225は、映像信号線6222によって伝達された信号電圧を液
晶素子に与えるための電極である。また、共通電極6223と画素容量を形成してもよい
。こうすることで、映像信号線6222によって伝達された信号電圧を保持する役割も持
つことができる。なお、画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223は、図70の
(B)に示すように、屈曲した櫛歯状の形状として形成するのが好適である。こうするこ
とで、液晶分子6218の配向が異なる複数の領域を形成することができるので、視野角
の大きな液晶表示装置を得ることができる。また、画素電極6225および櫛歯状の共通
電極6223を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ること
ができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示す
ることができる。また、画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、反射性を
もつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表
示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要な
ので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、画素電極6225および櫛歯状
の共通電極6223を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成し
た場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、
画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、反射性をもつ材料で作製した場合
は、画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223の表面に凹凸を持たせてもよい。
こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる
利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を
得ることができる。
なお、櫛歯状の画素電極6225と、櫛歯状の共通電極6223は、ともに第3の導電層
6209で形成されるとしたが、本発明が適用できる画素構成は、これに限定されず、適
宜選択することができる。たとえば、櫛歯状の画素電極6225と、櫛歯状の共通電極6
223を、ともに第2の導電層6207で形成してもよいし、ともに第1の導電層620
3で形成してもよいし、どちらか一方を第3の導電層6209で形成し、他方を第2の導
電層6207で形成してもよいし、どちらか一方を第3の導電層6209で形成し、他方
を第1の導電層6207で形成してもよいし、どちらか一方を第2の導電層6209で形
成し、他方を第1の導電層6207で形成してもよい。
次に、図71を参照して、別の横電界方式の液晶表示装置に、本発明を適用した場合を説
明する。図71は、液晶分子の配向が基板に対して常に水平であるようにスイッチングを
行なうために、横方向に電界をかける方式の液晶表示装置の別の画素構造を示す図である
。より詳細には、画素電極6325と共通電極6323のうち、どちらか一方に櫛歯状の
パターン加工を施し、他方は櫛歯状の形状に重なる領域に一様に電極を形成することで、
横方向に電界をかける方式、いわゆるFFS(Fringe Field Switch
ing)方式に、本発明を適用した場合の、画素の断面図と上面図である。図71の(A
)は、画素の断面図であり、図71の(B)は、画素の上面図である。また、図71の(
A)に示す画素の断面図は、図71の(B)に示す画素の上面図における線分a-a’に
対応している。図71に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、
原理的に視野角が大きく、応答速度の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができ
る。
図71の(A)を参照して、FFS方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液
晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは
、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に
液晶材料を注入することで作製される。図71の(A)において、2枚の基板は、第1の
基板6301、および第2の基板6316である。第1の基板には、TFTおよび画素電
極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6314、カラーフィルタ6315、スペー
サ6317、および第2の配向膜6312を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6301にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFT
を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減するこ
とができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図71に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大
面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定
されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネル
エッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質
半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316に遮光膜6314を作製しなくとも実施可能である
。遮光膜6314を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コ
ストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させること
ができる。一方、遮光膜6314を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れ
の少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316にカラーフィルタ6315を作製しなくとも実施可
能である。カラーフィルタ6315を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少
するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まり
を向上させることができる。一方、カラーフィルタ6315を作製して本発明を実施する
場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316にスペーサ6317を作製せず、球状のスペーサを
散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場
合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単で
あるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6317を作製して本発
明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様に
することができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6301に施す加工については、図33で説明した方法を用いてもよい
ため、省略する。ここで、第1の基板6301、第1の絶縁膜6302、第1の導電層6
303、第2の絶縁膜6304、第1の半導体層6305、第2の半導体層6306、第
2の導電層6307、第3の絶縁膜6308、第3の導電層6309、第1の配向膜63
10が、それぞれ、図33における第1の基板6001、第1の絶縁膜6002、第1の
導電層6003、第2の絶縁膜6004、第1の半導体層6005、第2の半導体層60
06、第2の導電層6007、第3の絶縁膜6008、第3の導電膜6009、第1の配
向膜6010、と対応する。
ただし、図33と異なる点は、第1の基板6301側に、第4の絶縁膜6319および第
4の導電層6313を形成してもよいという点である。より詳細には、第3の導電層63
09にパターン加工を施したあと、第4の絶縁膜6319を成膜し、パターン加工を施し
てコンタクトホールを形成した後、第4の導電層6313を成膜し、同様にパターン加工
を施した後、第1の配向膜6310を形成してもよい。なお、第4の絶縁膜6319およ
び第4の導電層6313に使用できる材料および加工方法は、第3の絶縁膜6308およ
び第3の導電層6309に用いるものと同様のものを用いることができる。また、一方の
櫛歯状の電極は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極の一方と電気的に接続
され、他方の一様な電極は、共通電極6323と電気的に接続されていてもよい。こうす
ることで、液晶分子6318に効果的に横方向の電界をかけることができる。
以上のように作製した第1の基板6301と、遮光膜6314、カラーフィルタ6315
、スペーサ6317、および第2の配向膜6312を作製した第2の基板6316を、シ
ール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入
することで、液晶パネルが作製できる。なお、図示しないが、第2の基板6316側に、
導電層を形成してもよい。第2の基板6316側に導電層を形成することで、外部からの
電磁波ノイズの影響を受けにくくすることができる。
次に、図71に示す、FFS方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図7
1の(A)に示した液晶分子6318は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分
子6318の向きを示すため、図71の(A)においては、その長さによって表現してい
る。すなわち、長く表現された液晶分子6318は、その長軸の向きが紙面に平行であり
、短く表現された液晶分子6318ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなって
いるとする。つまり、図71の(A)に示した液晶分子6318は、その長軸の向きが常
に基板と水平の方向を向くように配向している。図71の(A)においては、電界のない
状態における配向を表しているが、液晶分子6318に電界がかかったときは、その長軸
の向きが常に基板と水平の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となること
によって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図71の(B)を参照して、FFS方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の
、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したFFS方式の液晶表示装
置の画素は、走査線6321と、映像信号線6322と、共通電極6323と、TFT6
324と、画素電極6325と、を備えていてもよい。
走査線6321は、TFT6324のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電
層6303で構成されているのが好適である。
映像信号線6322は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続
されるため、第2の導電層6307で構成されているのが好適である。また、走査線63
21と映像信号線6322はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の
導電層で形成されるのが好適である。なお、図71の(B)に示すように、映像信号線6
322は、画素電極6325の形状に合わせるように、画素内で屈曲して形成されていて
もよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるため、液晶表示装置の
効率を向上させることができる。
共通電極6323は、画素電極6325と平行に配置されることで、横方向の電界を発生
させるための電極であり、第1の導電層6303および第3の導電層6309で構成され
ているのが好適である。なお、図71の(B)に示すように、共通電極6323は、映像
信号線6322に沿った形状に形成されていてもよい。こうすることで、映像信号線63
22の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆ
るクロストークを低減することができる。なお、映像信号線6322との交差容量を低減
させるため、図71の(B)に示すように、第1の半導体層6305を共通電極6323
と映像信号線6322の交差領域に設けてもよい。
TFT6324は、映像信号線6322と画素電極6325を導通させるスイッチとして
動作する。なお、図71の(B)に示すように、TFT6324のソース領域またはドレ
イン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置して
もよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチン
グ能力を大きくすることができる。なお、図71の(B)に示すように、TFT6324
のゲート電極は、第1の半導体層6305を囲むように配置してもよい。
画素電極6325は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に
接続される。画素電極6325は、映像信号線6322によって伝達された信号電圧を液
晶素子に与えるための電極である。また、共通電極6323と画素容量を形成してもよい
。こうすることで、映像信号線6322によって伝達された信号電圧を保持する役割も持
つことができる。なお、画素電極6325は、図71の(B)に示すように、屈曲した櫛
歯状の形状として形成するのが好適である。こうすることで、液晶分子6318の配向が
異なる複数の領域を形成することができるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ること
ができる。また、画素電極6325および櫛歯状の共通電極6323を、透明性をもつ材
料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置
は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、画素電極
6325および櫛歯状の共通電極6323を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射
型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境
下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくす
ることができる。なお、画素電極6325および櫛歯状の共通電極6323を、透明性を
もつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ
、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、画素電極6325および櫛歯状の
共通電極6323を、反射性をもつ材料で作製した場合は、画素電極6325および櫛歯
状の共通電極6323の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射
するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で
見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
なお、櫛歯状の画素電極6325は、第4の導電層6313で形成され、一様な共通電極
6323は、第3の導電層6309で形成されるとしたが、本発明が適用できる画素構成
は、これに限定されず、ある条件を満たしていれば、適宜選択することができる。より詳
細には、第1の基板6301から見て、櫛歯状の電極が、一様な電極より液晶に近いほう
に位置していればよい。なぜならば、横方向の電界は、櫛歯状の電極から見た場合、常に
、一様な電極とは逆方向に発生するからである。つまり、液晶に横電界をかけるためには
、櫛歯状の電極は、一様な電極よりも液晶よりに位置していなければならないからである
この条件を満たすには、たとえば、櫛歯状の電極を第4の導電層6313で形成し、一様
な電極を第3の導電層6309で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第4の導電層631
3で形成し、一様な電極を第2の導電層6307で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第
4の導電層6313で形成し、一様な電極を第1の導電層6303で形成してもよいし、
櫛歯状の電極を第3の導電層6309で形成し、一様な電極を第2の導電層6307で形
成してもよいし、櫛歯状の電極を第3の導電層6309で形成し、一様な電極を第1の導
電層6303で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第2の導電層6307で形成し、一様
な電極を第1の導電層6303で形成してもよい。なお、櫛歯状の電極は、TFT632
4のソース領域またはドレイン領域の一方と電気的に接続され、一様な電極は、共通電極
6323と電気的に接続されるとしたが、この接続は、逆でもよい。その場合は、一様な
電極が画素ごとに独立して形成されていてもよい。
例として、図72(A)を参照して、発光素子を用いた表示装置として、1つの画素に2
つのトランジスタを有する画素の上面図(レイアウト図)の一例である。図72(B)は
、図72(A)に示すX-X’の部分の断面図の一例である。
図72(A)は、第1のトランジスタ60105、第1の配線60106、第2の配線6
0107、第2のトランジスタ60108、第3の配線60111、対向電極60112
、コンデンサ60113、画素電極60115、隔壁60116、有機導電体膜6011
7、有機薄膜60118及び基板60119を示している。なお、第1のトランジスタ6
0105はスイッチング用トランジスタとして、第1の配線60106はゲート信号線と
して、第2の配線60107はソース信号線として、第2のトランジスタ60108は駆
動用トランジスタとして、第3の配線60111は電流供給線として、それぞれ用いられ
るのが好適である。
第1のトランジスタ60105のゲート電極は、第1の配線60106と電気的に接続さ
れ、第1のトランジスタ60105のソース電極及びドレイン電極の一方は、第2の配線
60107と電気的に接続され、第1のトランジスタ60105のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第2のトランジスタ60108のゲート電極及びコンデンサ60113
の一方の電極と電気的に接続されている。なお、第1のトランジスタ60105のゲート
電極は、複数のゲート電極によって構成されている。こうすることで、第1のトランジス
タ60105のオフ状態におけるリーク電流を低減することができる。
第2のトランジスタ60108のソース電極及びドレイン電極の一方は、第3の配線60
111と電気的に接続され、第2のトランジスタ60108のソース電極及びドレイン電
極の他方は、画素電極60115と電気的に接続されている。こうすることで、画素電極
60115に流れる電流を、第2のトランジスタ60108によって制御することができ
る。
画素電極60115上には、有機導電体膜60117が設けられ、さらに有機薄膜601
18(有機化合物層)が設けられている。有機薄膜60118(有機化合物層)上には、
対向電極60112が設けられている。なお、対向電極60112は、全ての画素で共通
に接続されるように、一面に形成されていてもよく、シャドーマスクなどを用いてパター
ン形成されていてもよい。
有機薄膜60118(有機化合物層)から発せられた光は、画素電極60115又は対向
電極60112のうちいずれかを透過して発せられる。
図72(B)において、画素電極側、すなわちトランジスタ等が形成されている側に光が
発せられる場合を下面放射、対向電極側に光が発せられる場合を上面放射と呼ぶ。
下面放射の場合、画素電極60115は透明導電膜によって形成されるのが好適である。
逆に、上面放射の場合、対向電極60112は透明導電膜によって形成されるのが好適で
ある。
カラー表示の発光装置においては、R,G,Bそれぞれの発光色を持つEL素子を塗り分
けても良いし、単色のEL素子を一面に塗り、カラーフィルタによってR,G,Bの発光
を得るようにしても良い。
なお、図72に示した構成はあくまで一例であり、画素レイアウト、断面構成、EL素子
の電極の積層順等に関して、図72に示した構成以外にも、様々な構成をとることができ
る。また、発光層は、図示した有機薄膜で構成される素子の他に、LEDのような結晶性
の素子、無機薄膜で構成される素子など、様々な素子を用いることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことができる。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とができる。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことができる。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態9)
本実施形態においては、表示装置の駆動方法について説明する。特に、液晶表示装置の駆
動方法について説明する。
本実施形態において説明する液晶表示装置に用いることのできる液晶パネルは、液晶材料
を2枚の基板によって挟んだ構造であるとする。2枚の基板は、それぞれ、液晶材料に印
加する電界を制御するための電極を備えている。液晶材料は、外部から印加される電界に
よって、光学的および電気的な性質が変化する材料である。したがって、液晶パネルは、
基板が有する電極を用いて液晶材料に印加する電圧を制御することによって、所望の光学
的および電気的な性質を得ることができるデバイスである。そして、多数の電極を平面的
に並置することでそれぞれを画素とし、画素に印加する電圧を個別に制御することにより
、精細な画像を表示できる液晶パネルとすることができる。
ここで、電界の変化に対する液晶材料の応答時間は、2枚の基板の間隔(セルギャップ)
および液晶材料の種類等に依存するが、一般的に数ミリ秒から数十ミリ秒である。さらに
、電界の変化量が小さい場合は、液晶材料の応答時間はさらに長くなる。この性質は、液
晶パネルによって動きのある画像を表示する場合に、残像、尾引き、コントラストの低下
といった画像表示上の障害を引き起こし、特に中間調から別の中間調へ変化する場合(電
界の変化が小さい)場合に、前述の障害の程度が著しくなる。
一方、アクティブマトリクスを用いた液晶パネルに特有の問題として、定電荷駆動による
書き込み電圧の変化がある。以下に、本実施形態における定電荷駆動について説明する。
アクティブマトリクスにおける画素回路は、書き込みを制御するスイッチと、電荷を保持
する容量素子を含む。アクティブマトリクスにおける画素回路の駆動方法は、スイッチを
オン状態として所定の電圧を画素回路に書き込んだ後、直ちにスイッチをオフ状態として
画素回路内の電荷を保持する(ホールド状態)というものである。ホールド状態時、画素
回路の内部と外部には電荷のやり取りが行なわれない(定電荷)。通常、スイッチがオン
状態となっている期間に比べて、オフ状態となっている期間は数百(走査線本数)倍程度
長い。そのため、画素回路のスイッチは、ほとんどオフ状態となっていると考えてよい。
以上より、本実施形態における定電荷駆動とは、液晶パネルの駆動時、画素回路はほとん
どの期間においてホールド状態である駆動方法であるとする。
次に、液晶材料の電気的特性について説明する。液晶材料は、外部から印加される電界が
変化すると、光学的性質が変化するのと同時に、誘電率も変化する。すなわち、液晶パネ
ルの各画素を2枚の電極に挟まれた容量素子(液晶素子)として考えたとき、当該容量素
子は、印加される電圧によって静電容量が変化する容量素子である。この現象を、ダイナ
ミックキャパシタンスと呼ぶこととする。
このように、印加される電圧によって静電容量が変化する容量素子を、上述した定電荷駆
動によって駆動する場合、次のような問題が生じる。すなわち、電荷の移動が行なわれな
いホールド状態において、液晶素子の静電容量が変化すると、印加される電圧も変化して
しまうという問題である。これは、(電荷量)=(静電容量)×(印加電圧)という関係
式において、電荷量が一定であるということから理解できる。
以上の理由により、アクティブマトリクスを用いた液晶パネルでは、定電荷駆動であるこ
とによって、ホールド状態時における電圧が、書き込み時における電圧から変化してしま
う。その結果、液晶素子の透過率は、ホールド状態を取らない駆動法における変化とは異
なったものとなる。この様子を示したのが、図42である。図42(A)は、横軸に時間
、縦軸に電圧の絶対値をとり、画素回路に書き込む電圧の制御例を表したものである。図
42(B)は、横軸に時間、縦軸に電圧をとった場合の、画素回路に書き込む電圧の制御
例を表したものである。図42(C)は、横軸に時間、縦軸に液晶素子の透過率をとり、
図42(A)または図42(B)によって表した電圧を画素回路に書き込んだ場合の、液
晶素子の透過率の時間変化を表したものである。図42(A)乃至(C)において、期間
Fは電圧の書き換え周期を表し、電圧を書き換える時刻をt、t、t、tとして
説明する。
ここで、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、時刻0におけ
る書き換えでは|V|、時刻t、t、t、tにおける書き換えでは|V|で
あるとする。(図42(A)参照)
なお、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、その極性を周期
的に入れ替えてもよい。(反転駆動:図42(B)参照)この方法によって、液晶に直流
電圧をできるだけ印加しないようにすることができるので、液晶素子の劣化による焼きつ
き等を防ぐことができる。なお、極性を入れ替える周期(反転周期)は、電圧の書き換え
周期と同じでもよい。この場合は、反転周期が短いので、反転駆動によるフリッカの発生
を低減することができる。さらに、反転周期は、電圧の書き換え周期の整数倍の周期であ
ってもよい。この場合は、反転周期が長く、極性を変えて電圧を書き込む頻度を減少させ
ることができるため、消費電力を低減することができる。
そして、図42(A)または図42(B)に示したような電圧を液晶素子に印加したとき
の液晶素子の透過率の時間変化を、図42(C)に示す。ここで、液晶素子に電圧|V
|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとする。同様に、液晶
素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとす
る。時刻tにおいて、液晶素子に印加される電圧が|V|から|V|に変化すると
、液晶素子の透過率は、破線30401に示したように、すぐにTRとはならず、ゆっ
くりと変化する。たとえば、電圧の書き換え周期が、60Hzの画像信号のフレーム周期
(16.7ミリ秒)と同じであるとき、透過率がTRに変化するまでは、数フレーム程
度の時間が必要となる。
ただし、破線30401に示したような、滑らかな透過率の時間変化は、液晶素子に正確
に電圧|V|が印加されたときのものである。実際の液晶パネル、たとえば、アクティ
ブマトリクスを用いた液晶パネルでは、定電荷駆動であることによって、ホールド状態時
における電圧が、書き込み時における電圧から変化してしまうため、液晶素子の透過率は
破線30401に示したような時間変化とはならず、かわりに、実線30402に示した
ような、段階的な時間変化となる。これは、定電荷駆動であることによって電圧が変化し
てしまうため、1回の書き込みでは目的の電圧に到達することができないためである。そ
の結果、液晶素子の透過率の応答時間は、本来の応答時間(破線30401)よりも、見
かけ上、さらに長くなってしまい、残像、尾引き、コントラストの低下といった画像表示
上の障害を顕著に引き起こしてしまうということになる。
オーバードライブ駆動を用いることによって、液晶素子の本来の応答時間の長さと、ダイ
ナミックキャパシタンスおよび定電荷駆動による書き込み不足に起因する見かけ上の応答
時間がさらに長くなる現象を、同時に解決することができる。この様子を示したのが、図
43である。図43(A)は、横軸に時間、縦軸に電圧の絶対値をとり、画素回路に書き
込む電圧の制御例を表したものである。図43(B)は、横軸に時間、縦軸に電圧をとっ
た場合の、画素回路に書き込む電圧の制御例を表したものである。図43(C)は、横軸
に時間、縦軸に液晶素子の透過率をとり、図43(A)または図43(B)によって表し
た電圧を画素回路に書き込んだ場合の、液晶素子の透過率の時間変化を表したものである
。図43(A)乃至(C)において、期間Fは電圧の書き換え周期を表し、電圧を書き換
える時刻をt、t、t、tとして説明する。
ここで、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、時刻0におけ
る書き換えでは|V|、時刻tにおける書き換えでは|V|、時刻t、t、t
における書き換えでは|V|であるとする。(図43(A)参照)
なお、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、その極性を周期
的に入れ替えてもよい。(反転駆動:図43(B)参照)この方法によって、液晶に直流
電圧をできるだけ印加しないようにすることができるので、液晶素子の劣化による焼きつ
き等を防ぐことができる。なお、極性を入れ替える周期(反転周期)は、電圧の書き換え
周期と同じでもよい。この場合は、反転周期が短いので、反転駆動によるフリッカの発生
を低減することができる。さらに、反転周期は、電圧の書き換え周期の整数倍の周期であ
ってもよい。この場合は、反転周期が長く、極性を変えて電圧を書き込む頻度を減少させ
ることができるため、消費電力を低減することができる。
そして、図43(A)または図43(B)に示したような電圧を液晶素子に印加したとき
の液晶素子の透過率の時間変化を、図43(C)に示す。ここで、液晶素子に電圧|V
|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとする。同様に、液晶
素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとす
る。同様に、液晶素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透
過率をTRとする。時刻tにおいて、液晶素子に印加される電圧が|V|から|V
|に変化すると、液晶素子の透過率は、破線30501に示したように、数フレームを
かけて透過率をTRまで変化しようとする。しかし、電圧|V|の印加は時刻t
終わり、時刻tより後は、電圧|V|が印加される。そのため、液晶素子の透過率は
破線30501に示したようにはならず、実線30502に示したようになる。ここで、
時刻tの時点において、透過率が概ねTRとなっているように、電圧|V|の値を
設定するのが好ましい。ここで、電圧|V|を、オーバードライブ電圧とも呼ぶことと
する。
つまり、オーバードライブ電圧である|V|を変化させれば、液晶素子の応答時間をあ
る程度制御することができる。なぜならば、液晶の応答時間は、電界の強さによって変化
するからである。具体的には、電界が強いほど、液晶素子の応答時間は短くなり、電界が
弱いほど、液晶素子の応答時間は長くなる。
なお、オーバードライブ電圧である|V|は、電圧の変化量、すなわち、目的とする透
過率TRおよびTRを与える電圧|V|および|V|、にしたがって変化させる
のが好ましい。なぜならば、液晶素子の応答時間が電圧の変化量によって変わってしまっ
ても、オーバードライブ電圧である|V|をそれに合わせて変化させれば、常に最適な
応答時間を得ることができるからである。
なお、オーバードライブ電圧である|V|は、TN、VA、IPS、OCB等の液晶の
モードによって変化させるのが好ましい。なぜならば、液晶の応答速度が液晶のモードに
よって異なってしまっても、オーバードライブ電圧である|V|をそれに合わせて変化
させれば、常に最適な応答時間を得ることができるからである。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期と同じでもよい。この場合は、液
晶表示装置の周辺駆動回路を簡単にできるため、製造コストの低い液晶表示装置を得るこ
とができる。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期よりも短くてもよい。たとえば、
電圧書き換え周期Fは入力信号のフレーム周期の1/2倍でもよいし、1/3倍でもよい
し、それ以下でもよい。この方法は、黒挿入駆動、バックライト点滅、バックライトスキ
ャン、動き補償による中間画像挿入駆動等、液晶表示装置のホールド駆動に起因する動画
品質の低下の対策法と合わせて用いるのが効果的である。すなわち、液晶表示装置のホー
ルド駆動に起因する動画品質の低下の対策法は、要求される液晶素子の応答時間が短いた
め、本実施形態で説明したオーバードライブ駆動法を用いることで、比較的容易に液晶素
子の応答時間を短くすることができる。液晶素子の応答時間は、セルギャップ、液晶材料
および液晶モード等によって本質的に短くすることは可能ではあるが、技術的に困難であ
る。そのため、オーバードライブのような、駆動方法から液晶素子の応答時間を短くする
方法を用いることは、非常に重要である。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期よりも長くてもよい。たとえば、
電圧書き換え周期Fは入力信号のフレーム周期の2倍でもよいし、3倍でもよいし、それ
以上でもよい。この方法は、長期間電圧の書き換えが行なわれないか否かを判断する手段
(回路)と合わせて用いるのが効果的である。すなわち、長期間電圧の書き換えが行なわ
れない場合は、電圧の書き換え動作自体を行わないことによって、回路の動作をその期間
中は停止させることができるので、消費電力の低い液晶表示装置を得ることができる。
次に、オーバードライブ電圧|V|を、目的とする透過率TRおよびTRを与える
電圧|V|および|V|、にしたがって変化させるための具体的な方法について説明
する。
オーバードライブ回路は、目的とする透過率TRおよびTRを与える電圧|V|お
よび|V|にしたがって、オーバードライブ電圧|V|を適切に制御するための回路
であるため、オーバードライブ回路に入力される信号は、透過率TRを与える電圧|V
|に関係する信号と、透過率TRを与える電圧|V|に関係する信号であり、オー
バードライブ回路から出力される信号は、オーバードライブ電圧|V|に関係する信号
となる。ここで、これらの信号としては、液晶素子に印加する電圧(|V|、|V
、|V|)のようなアナログの電圧値であってもよいし、液晶素子に印加する電圧を与
えるためのデジタル信号であってもよい。ここでは、オーバードライブ回路に関係する信
号はデジタル信号であるとして説明する。
まず、図44の(A)を参照して、オーバードライブ回路の全体的な構成について説明す
る。ここでは、オーバードライブ電圧を制御するための信号として、入力画像信号301
01aおよび30101bを用いる。これらの信号を処理した結果、オーバードライブ電
圧を与える信号として、出力画像信号30104が出力されるとする。
ここで、目的とする透過率TRおよびTRを与える電圧|V|および|V|は、
互いに隣り合ったフレームにおける画像信号であるため、入力画像信号30101aおよ
び30101bも、同様に互いに隣り合ったフレームにおける画像信号であることが好ま
しい。このような信号を得るためには、入力画像信号30101aを、図44の(A)に
おける遅延回路30102に入力し、その結果出力される信号を、入力画像信号3010
1bとすることができる。遅延回路30102としては、たとえば、メモリが挙げられる
。すなわち、入力画像信号30101aを1フレーム分遅延させるために、メモリに当該
入力画像信号30101aを記憶させておき、同時に、1つ前のフレームにおいて記憶さ
せておいた信号を、入力画像信号30101bとしてメモリから取り出し、入力画像信号
30101aと、入力画像信号30101bを、同時に補正回路30103に入力するこ
とで、互いに隣り合ったフレームにおける画像信号を扱えるようにすることができる。そ
して、互いに隣り合ったフレームにおける画像信号を、補正回路30103に入力するこ
とで、出力画像信号30104を得ることができる。なお、遅延回路30102としてメ
モリを用いたときは、1フレーム分遅延させるために、1フレーム分の画像信号を記憶で
きる容量を持ったメモリ(すなわち、フレームメモリ)とすることができる。こうするこ
とで、メモリ容量の過不足なく、遅延回路としての機能を有することができる。
次に、メモリの容量を削減することを主な目的として構成された遅延回路30102につ
いて説明する。遅延回路30102としてこのような回路を用いることで、メモリの容量
を削減することができるため、製造コストを低減することができる。
このような特徴を持つ遅延回路30102として、具体的には、図44の(B)に示すよ
うなものを用いることができる。図44の(B)に示す遅延回路30102は、エンコー
ダ30105と、メモリ30106と、デコーダ30107を有する。
図44の(B)に示す遅延回路30102の動作としては、次のようなものとなる。まず
、入力画像信号30101aをメモリ30106に記憶させる前に、エンコーダ3010
5によって、圧縮処理を行なう。これによって、メモリ30106に記憶させるべきデー
タのサイズを減らすことができる。その結果、メモリの容量を削減することができるため
、製造コストを低減することができる。そして、圧縮処理を施された画像信号は、デコー
ダ30107に送られ、ここで伸張処理を行なう。これによって、エンコーダ30105
によって圧縮処理された前の信号を復元することができる。ここで、エンコーダ3010
5およびデコーダ30107によって行なわれる圧縮伸張処理は、可逆的な処理であって
もよい。こうすることで、圧縮伸張処理を行なった後でも画像信号の劣化がないため、最
終的に装置に表示される画像の品質を落とすことなく、メモリの容量を削減することがで
きる。さらに、エンコーダ30105およびデコーダ30107によって行なわれる圧縮
伸張処理は、非可逆的な処理であってもよい。こうすることで、圧縮後の画像信号のデー
タのサイズを非常に小さくすることができるため、メモリの容量を大幅に削減することが
できる。
なお、メモリの容量を削減するための方法としては、上に挙げたもの以外にも、様々な方
法を用いることができる。エンコーダによって画像圧縮するのではなく、画像信号が有す
る色情報を削減する(たとえば、26万色から6万5千色に減色する)、またはデータ数
を削減する(解像度を小さくする)、などの方法を用いることができる。
次に、補正回路30103の具体例について、図44の(C)乃至(E)を参照して説明
する。補正回路30103は、2つの入力画像信号から、ある値の出力画像信号を出力す
るための回路である。ここで、2つの入力画像信号と出力画像信号の関係が非線形であり
、簡単な演算で求めることが難しい場合には、補正回路30103として、ルックアップ
テーブル(LUT)を用いてもよい。LUTには、2つの入力画像信号と出力画像信号の
関係が、測定によってあらかじめ求められているため、2つの入力画像信号に対応する出
力画像信号を、LUTを参照するだけで求めることができる。(図44の(C)参照)補
正回路30103としてLUT30108を用いることで、複雑な回路設計等を行なうこ
となく、補正回路30103を実現することができる。
ここで、LUTはメモリの1つであるため、メモリ容量をできるだけ削減することが、製
造コストを低減する上で、好ましい。それを実現するための補正回路30103の例とし
て、図44の(D)に示す回路が考えられる。図44の(D)に示す補正回路30103
は、LUT30109と、加算器30110を有する。LUT30109には、入力画像
信号30101aと、出力するべき出力画像信号30104の差分データが格納されてい
る。つまり、入力画像信号30101aおよび入力画像信号30101bから、対応する
差分データをLUT30109から取り出し、取り出した差分データと入力画像信号30
101aを、加算器30110によって加算することで、出力画像信号30104を得る
ことができる。なお、LUT30109に格納するデータを差分データとすることで、L
UTのメモリ容量の削減が実現できる。なぜならば、そのままの出力画像信号30104
よりも、差分データの方がデータサイズが小さいため、LUT30109に必要なメモリ
容量を小さくできるからである。
さらに、出力画像信号が、2つの入力画像信号の四則演算等の簡単な演算によって求めら
れるならば、加算器、減算器、乗算器等の簡単な回路の組み合わせによって実現できる。
その結果、LUTを用いる必要が無くなり、製造コストを大幅に低減することができる。
このような回路としては、図44の(E)に示す回路を挙げることができる。図44の(
E)に示す補正回路30103は、減算器30111と、乗算器30112と、加算器3
0113、を有する。まず、入力画像信号30101aと、入力画像信号30101bの
差分を、減算器30111によって求める。その後、乗算器30112によって、適切な
係数を差分値に乗ずる。そして、入力画像信号30101aに、適切な係数を乗じた差分
値を、加算器30113によって加算することで、出力画像信号30104を得ることが
できる。このような回路を用いることによって、LUTを用いる必要が無くなり、製造コ
ストを大幅に低減することができる。
なお、ある条件の下で、図44の(E)に示す補正回路30103を用いることによって
、不適切な出力画像信号30104を出力することを防止することができる。その条件と
は、オーバードライブ電圧を与える出力画像信号30104と、入力画像信号30101
aおよび入力画像信号30101bの差分値に、線形性があることである。そして、この
線形性の傾きを、乗算器30112によって乗ずる係数とする。すなわち、このような性
質を持つ液晶素子に、図44の(E)に示す補正回路30103を用いることが好ましい
。このような性質を持つ液晶素子としては、応答速度の階調依存性の小さい、IPSモー
ドの液晶素子が挙げられる。このように、たとえば、IPSモードの液晶素子に図44の
(E)に示す補正回路30103を用いることによって、製造コストを大幅に低減でき、
かつ、不適切な出力画像信号30104を出力することを防止することができるオーバー
ドライブ回路を得ることができる。
なお、図44の(A)乃至(E)に示した回路と同等の働きを、ソフトウェア処理によっ
て実現してもよい。遅延回路に用いるメモリについては、液晶表示装置が有する他のメモ
リ、液晶表示装置に表示する画像を送り出す側の装置(たとえば、パーソナルコンピュー
タやそれに準じた装置が有するビデオカード等)が有するメモリ等を流用することができ
る。こうすることで、製造コストを低減できるだけでなく、オーバードライブの強さや利
用する状況などを、ユーザが好みに応じて選択できるようにすることができる。
次に、コモン線の電位を操作する駆動について、図45を参照して説明する。図45の(
A)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装置において、走査
線一本に対し、コモン線が一本配置されているときの、複数の画素回路を表した図である
。図45の(A)に示す画素回路は、トランジスタ30201、補助容量30202、表
示素子30203、映像信号線30204、走査線30205、コモン線30206、を
備えている。
トランジスタ30201のゲート電極は、走査線30205に電気的に接続され、トラン
ジスタ30201のソース電極及びドレイン電極の一方は、映像信号線30204に電気
的に接続され、トランジスタ30201のソース電極及びドレイン電極の他方は、補助容
量30202の一方の電極、及び表示素子30203の一方の電極に電気的に接続されて
いる。
また、補助容量30202の他方の電極は、コモン線30206に電気的に接続されてい
る。
まず、走査線30205によって選択された画素は、トランジスタ30201がオンとな
るため、それぞれ、映像信号線30204を介して、表示素子30203及び補助容量3
0202に映像信号に対応した電圧がかかる。このとき、その映像信号が、コモン線30
206に接続された全ての画素に対して最低階調を表示させるものだった場合、あるいは
、コモン線30206に接続された全ての画素に対して最高階調を表示させるものだった
場合は、画素にそれぞれ映像信号線30204を介して映像信号を書き込む必要はない。
映像信号線30204を介して映像信号を書き込む代わりに、コモン線30206の電位
を動かすことで、表示素子30203にかかる電圧を変えることができる。
次に、図45の(B)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装
置において、走査線一本に対し、コモン線が2本配置されているときの、複数の画素回路
を表した図である。図45の(B)に示す画素回路は、トランジスタ30211、補助容
量30212、表示素子30213、映像信号線30214、走査線30215、第1の
コモン線30216、第2のコモン線30217、を備えている。
トランジスタ30211のゲート電極は、走査線30215に電気的に接続され、トラン
ジスタ30211のソース電極及びドレイン電極の一方は、映像信号線30214に電気
的に接続され、トランジスタ30211のソース電極及びドレイン電極の他方は、補助容
量30212の一方の電極、及び表示素子30213の一方の電極に電気的に接続されて
いる。
また、補助容量30212の他方の電極は、第1のコモン線30216に電気的に接続さ
れている。
また、当該画素と隣接する画素においては、補助容量30212の他方の電極は、第2の
コモン線30217に電気的に接続されている。
図45の(B)に示す画素回路は、コモン線一本に対し電気的に接続されている画素が少
ないため、映像信号線30214を介して映像信号を書き込む代わりに、第1のコモン線
30216又は第2のコモン線30217の電位を動かすことで、表示素子30213に
かかる電圧を変えることができる頻度が、顕著に大きくなる。また、ソース反転駆動又は
ドット反転駆動が可能になる。ソース反転駆動又はドット反転駆動により、素子の信頼性
を向上させつつ、フリッカを抑えることができる。
次に、走査型バックライトについて、図46を参照して説明する。図46の(A)は、冷
陰極管を並置した走査型バックライトを示す図である。図46の(A)に示す走査型バッ
クライトは、拡散板30301と、N個の冷陰極管30302―1から30302―Nと
、を備える。N個の冷陰極管30302―1から30302―Nを、拡散板30301の
後ろに並置することで、N個の冷陰極管30302―1から30302―Nは、その輝度
を変化させて走査することができる。
走査するときの各冷陰極管の輝度の変化を、図46の(C)を用いて説明する。まず、冷
陰極管30302―1の輝度を、一定時間変化させる。そして、その後に、冷陰極管30
302―1の隣に配置された冷陰極管30302―2の輝度を、同じ時間だけ変化させる
。このように、冷陰極管30302―1から30302―Nまで、輝度を順に変化させる
。なお、図46の(C)においては、一定時間変化させる輝度は、元の輝度より小さいも
のとしたが、元の輝度より大きくてもよい。また、冷陰極管30302―1から3030
2―Nまで走査するとしたが、逆方向に冷陰極管30302―Nから30302―1まで
走査してもよい。
図46のように駆動することで、バックライトの平均輝度を小さくすることができる。し
たがって、液晶表示装置の消費電力の大部分を占める、バックライトの消費電力を低減す
ることができる。
なお、走査型バックライトの光源として、LEDを用いてもよい。その場合の走査型バッ
クライトは、図46の(B)のようになる。図46の(B)に示す走査型バックライトは
、拡散板30311と、LEDを並置した光源30312―1から30312―Nと、を
備える。走査型バックライトの光源として、LEDを用いた場合、バックライトを薄く、
軽くできる利点がある。また、色再現範囲を広げることができるという利点がある。さら
に、LEDを並置した光源30312―1から30312―Nのそれぞれに並置したLE
Dも、同様に走査することができるので、点走査型のバックライトとすることもできる。
点走査型とすれば、動画像の画質をさらに向上させることができる。
なお、バックライトの光源としてLEDを用いた場合も、図46の(C)に示すように輝
度を変化させて駆動することができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態10)
本実施の形態においては、表示装置の動作について説明する。
図81は、表示装置の構成例を示す図である。
表示装置180100は、画素部180101、信号線駆動回路180103及び走査線
駆動回路180104を有する。画素部180101には、複数の信号線S1乃至Smが
信号線駆動回路180103から列方向に延伸して配置されている。画素部180101
には、複数の走査線G1乃至Gnが走査線駆動回路180104から行方向に延伸して配
置されている。そして、複数の信号線S1乃至Smと複数の走査線G1乃至Gnとがそれ
ぞれ交差するところで、画素180102がマトリクス状に配置されている。
なお、信号線駆動回路180103は、信号線S1乃至Snそれぞれに信号を出力する機
能を有する。この信号をビデオ信号と呼んでもよい。なお、走査線駆動回路180104
は、走査線G1乃至Gmそれぞれに信号を出力する機能を有する。この信号を走査信号と
呼んでもよい。
なお、画素180102は、少なくとも信号線と接続されたスイッチング素子を有してい
る。このスイッチング素子は、走査線の電位(走査信)によってオン、オフが制御される
。そして、スイッチング素子がオンしている場合に画素180102は選択され、オフし
ている場合に画素180102は選択されない。
画素180102が選択されている場合(選択状態)は、信号線から画素180102に
ビデオ信号が入力される。そして、画素180102の状態(例えば、輝度、透過率、保
持容量の電圧など)は、この入力されたビデオ信号に応じて変化する。
画素180102が選択されていない場合(非選択状態)は、ビデオ信号が画素1801
02に入力されない。ただし、画素180102は選択時に入力されたビデオ信号に応じ
た電位を保持しているため、画素180102はビデオ信号に応じた(例えば、輝度、透
過率、保持容量の電圧など)を維持する。
なお、表示装置の構成は、図81に限定されない。例えば、画素180102の構成に応
じて、新たに配線(走査線、信号線、電源線、容量線又はコモン線など)を追加してもよ
い。別の例として、様々な機能を有する回路を追加してもよい。
図82は、表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートの一例を示す。
図82のタイミングチャートは、1画面分の画像を表示する期間に相当する1フレーム期
間を示す。1フレーム期間は特に限定はしないが、画像を見る人がちらつき(フリッカ)
を感じないように少なくとも1/60秒以下とすることが好ましい。
図82のタイミングチャートは、1行目の走査線G1、i行目の走査線Gi(走査線G1
乃至Gmのうちいずれか一)、i+1行目の走査線Gi+1及びm行目の走査線Gmがそ
れぞれ選択されるタイミングを示している。
なお、走査線が選択されると同時に、当該走査線に接続されている画素180102も選
択される。例えば、i行目の走査線Giが選択されていると、i行目の走査線Giに接続
されている画素180102も選択される。
走査線G1乃至Gmの走査線それぞれは、1行目の走査線G1からm行目の走査線Gmま
で順に選択される(以下、走査するともいう)。例えば、i行目の走査線Giが選択され
ている期間は、i行目の走査線Gi以外の走査線(G1乃至Gi-1、Gi+1乃至Gm
)は選択されない。そして、次の期間に、i+1行目の走査線Gi+1が選択される。な
お、1つの走査線が選択されている期間を1ゲート選択期間と呼ぶ。
したがって、ある行の走査線が選択されると、当該走査線に接続された複数の画素180
102に、信号線G1乃至信号線Gmそれぞれからビデオ信号が入力される。例えば、i
行目の走査線Giが選択されている間、i行目の走査線Giに接続されている複数の画素
180102は、各々の信号線S1乃至Snから任意のビデオ信号をそれぞれ入力する。
こうして、個々の複数の画素180102を走査信号及びビデオ信号によって、独立して
制御することができる。
次に、1ゲート選択期間を複数のサブゲート選択期間に分割した場合について説明する。
図83は、1ゲート選択期間を2つのサブゲート選択期間(第1のサブゲート選択期間及
び第2のサブゲート選択期間)に分割した場合のタイミングチャートを示す。
なお、1ゲート選択期間を3つ以上のサブゲート選択期間に分割することもできる。
図83のタイミングチャートは、1画面分の画像を表示する期間に相当する1フレーム期
間を示す。1フレーム期間は特に限定はしないが、画像を見る人がちらつき(フリッカ)
を感じないように少なくとも1/60秒以下とすることが好ましい。
なお、1フレームは2つのサブフレーム(第1のサブフレーム及び第2のサブフレーム)
に分割されている。
図83のタイミングチャートは、i行目の走査線Gi、i+1行目の走査線Gi+1、j
行目の走査線Gj(走査線Gi+1乃至Gmのうちいずれか一)、j+1行目の走査線及
びGj+1行目の走査線Gj+1がそれぞれ選択されるタイミングを示している。
なお、走査線が選択されると同時に、当該走査線に接続されている画素180102も選
択される。例えば、i行目の走査線Giが選択されていると、i行目の走査線Giに接続
されている画素180102も選択される。
なお、走査線G1乃至Gmの走査線それぞれは、各サブゲート選択期間内で順に走査され
る。例えば、ある1ゲート選択期間において、第1のサブゲート選択期間ではi行目の走
査線Giが選択され、第2のサブゲート選択期間ではj行目の走査線Gjが選択される。
すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分の走査信号を選択したかのよ
うに動作させることが可能となる。このとき、第1のサブゲート選択期間と第2のサブゲ
ート選択期間とで、別々のビデオ信号が信号線S1乃至Snに入力される。したがって、
i行目に接続されている複数の画素180102とj行目に接続されている複数の画素1
80102とには、別々のビデオ信号を入力することができる。
次に、入力される画像データのフレームレート(入力フレームレートとも記す)と、表示
のフレームレート(表示フレームレートとも記す)を変換する駆動方法について説明する
。なお、フレームレートとは、1秒間あたりのフレームの数であり、単位はHzである。
本実施の形態では、入力フレームレートは、表示のフレームレートと、必ずしも一致して
いなくてもよい。入力フレームレートと表示フレームレートが異なる場合は、画像データ
のフレームレートを変換する回路(フレームレート変換回路)によって、フレームレート
を変換することができる。こうすることによって、入力フレームレートと表示フレームレ
ートが異なっている場合でも、様々な表示フレームレートで表示を行なうことができる。
入力フレームレートが表示フレームレートよりも大きい場合、入力される画像データの一
部を破棄することで、様々な表示フレームレートに変換して表示を行なうことができる。
この場合は、表示フレームレートを小さくできるため、表示するための駆動回路の動作周
波数を小さくすることができ、消費電力を低減できる。一方、入力フレームレートが表示
フレームレートよりも小さい場合、入力される画像データの全部または一部を複数回表示
させる、入力される画像データから別の画像を生成する、入力される画像データとは関係
のない画像を生成する、等の手段を用いることで、様々な表示フレームレートに変換して
表示を行なうことができる。この場合は、表示フレームレートを大きくすることによって
、動画の品質を向上することができる。
本実施の形態においては、入力フレームレートが表示フレームレートよりも小さい場合の
フレームレート変換方法について詳細に説明する。なお、入力フレームレートが表示フレ
ームレートよりも大きい場合のフレームレート変換方法については、入力フレームレート
が表示フレームレートよりも小さい場合のフレームレート変換方法の逆の手順を実行する
ことによって実現することができる。
本実施の形態においては、入力フレームレートと同じフレームレートで表示される画像の
ことを基本画像と呼ぶこととする。一方、基本画像とは異なるフレームレートで表示され
る画像であって、入力フレームレートと表示フレームレートの整合を取るために表示され
る画像のことを、補間画像と呼ぶこととする。基本画像には、入力される画像データと同
じ画像を用いることができる。補間画像には、基本画像と同じ画像を用いることができる
。さらに、基本画像とは異なる画像を作成し、作成した画像を補間画像とすることもでき
る。
補間画像を作成する場合は、入力される画像データの時間的変化(画像の動き)を検出し
、これらの中間状態の画像を補間画像とする方法、基本画像の輝度にある係数をかけた画
像を補間画像とする方法、入力された画像データから、異なる複数の画像を作成し、当該
複数の画像を時間的に連続して提示する(当該複数の画像のうちの1つを基本画像とし、
残りを補間画像とする)ことで、入力された画像データに対応する画像が表示されたよう
に観察者に知覚させる方法、等がある。入力された画像データから異なる複数の画像を作
成する方法としては、入力された画像データのガンマ値を変換する方法、入力された画像
データに含まれる階調値を分割する方法、等がある。
なお、中間状態の画像(中間画像)とは、入力された画像データの時間的変化(画像の動
き)を検出し、検出された動きを内挿して求められた画像である。このような方法によっ
て中間画像を求めることを、動き補償と呼ぶこととする。
次に、フレームレート変換方法の具体例について説明する。この方法によれば、任意の有
理数(n/m)倍のフレームレート変換を実現することができる。ここで、nおよびmは
1以上の整数とする。本実施の形態におけるフレームレート変換方法は、第1のステップ
と、第2のステップに分けて取り扱うことができる。ここで、第1のステップは、任意の
有理数(n/m)倍にフレームレート変換するステップである。ここでは、補間画像とし
て基本画像を用いてもよいし、動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用いて
もよい。第2のステップは、入力された画像データまたは第1のステップにおいてフレー
ムレート変換された各々の画像から、異なる複数の画像(サブ画像)を作成し、当該複数
のサブ画像を時間的に連続して表示する方法を行なうためのステップである。第2のステ
ップによる方法を用いることによって、実際は複数の異なる画像を表示しているのにもか
かわらず、見た目上、元の画像が表示されたように人間の目に知覚させることもできる。
なお、本実施の形態におけるフレームレート変換方法は、第1のステップおよび第2のス
テップを両方用いてもよいし、第1のステップを省略して第2のステップのみ用いてもよ
いし、第2のステップを省略して第1のステップのみを用いてもよい。
まず、第1のステップとして、任意の有理数(n/m)倍のフレームレート変換について
説明する。(図84参照)図84は、横軸は時間であり、縦軸は様々なnおよびmについ
て場合分けを行なって示したものである。図84内の図形は、表示される画像の模式図を
表しており、その横位置によって表示されるタイミングを表している。さらに、図形内に
表示した点によって、画像の動きを模式的に表しているものとする。ただし、これは説明
のための例であり、表示される画像はこれに限定されない。この方法は、様々な画像に対
して適用することができる。
期間Tinは、入力画像データの周期を表している。入力画像データの周期は、入力フレ
ームレートに対応している。たとえば、入力フレームレートが60Hzの場合は、入力画
像データの周期は1/60秒である。同様に、入力フレームレートが50Hzであれば、
入力画像データの周期は1/50秒である。このように、入力画像データの周期(単位:
秒)は入力フレームレート(単位:Hz)の逆数となる。なお、入力フレームレートは様
々なものを用いることができる。たとえば、24Hz、50Hz、60Hz、70Hz、
48Hz、100Hz、120Hz、140Hz、等を挙げることができる。ここで、2
4Hzはフィルム映画等に用いられるフレームレートである。50Hzは、PAL規格の
映像信号等に用いられるフレームレートである。60Hzは、NTSC規格の映像信号等
に用いられるフレームレートである。70Hzは、パーソナルコンピュータのディスプレ
イ入力信号等に用いられるフレームレートである。48Hz、100Hz、120Hz、
140Hz、は、これらの2倍のフレームレートである。なお、2倍に限らず、様々な倍
数のフレームレートであってもよい。このように、本実施の形態に示す方法によれば、様
々な規格の入力信号に対してフレームレートの変換を実現することができる。
第1のステップにおける任意の有理数(n/m)倍のフレームレート変換の手順は、以下
のとおりである。
手順1として、第1の基本画像に対する第kの補間画像(kは1以上の整数;初期値は1
)の表示タイミングを決定する。第kの補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が
表示されてから、入力画像データの周期をk(m/n)倍した期間が経過した時点である
とする。
手順2として、第kの補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が、整
数であるかどうかを判別する。整数であった場合は、第kの補間画像の表示タイミングに
おいて第(k(m/n)+1)の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。整数で
なかった場合は、手順3に進む。
手順3として、第kの補間画像として用いる画像を決定する。具体的には、第kの補間画
像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)を、x+y/nの形に変換する。こ
こで、xおよびyは整数であり、yはnよりも小さい数であるとする。そして、第kの補
間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第kの補間画像は、第(x+1
)の基本画像から第(x+2)の基本画像までの画像の動きを(y/n)倍した動きに相
当する画像として求めた中間画像とする。第kの補間画像を基本画像と同じ画像とする場
合は、第(x+1)の基本画像を用いることができる。なお、画像の動きを(y/n)倍
した動きに相当する画像として中間画像を求める方法については、別の部分で詳細に述べ
る。
手順4として、対象とする補間画像を次の補間画像に移す。具体的には、kの値を1増加
させ、手順1に戻る。
次に、第1のステップにおける手順において、nおよびmの値を具体的に示して詳細に説
明する。
なお、第1のステップにおける手順を実行する仕組みは、装置に実装されたものであって
もよいし、装置の設計段階であらかじめ決められたものであってもよい。第1のステップ
における手順を実行する仕組みが装置に実装されていれば、状況に応じた最適な動作が行
われるように、駆動方法を切り替えることが可能となる。なお、ここでいう状況とは、画
像データの内容、装置内外の環境(温度、湿度、気圧、光、音、磁界、電界、放射線量、
高度、加速度、移動速度、等)、ユーザ設定、ソフトウエアバージョン、等を含む。一方
、第1のステップにおける手順を実行する仕組みが装置の設計段階であらかじめ決められ
たものであれば、それぞれの駆動方法に最適な駆動回路を用いることができ、さらに、仕
組みが決められていることによって、量産効果による製造コストの低減が期待できる。
n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1(図84のn=1,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第1の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が1である場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は基
本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1倍であることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が1(n/m=1)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、を、入力画像データの周期と等倍の間隔で順次表示する表示装置の駆
動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が1である場合は、フレームレート変換回路を省略することができるため
、製造コストを低減できるという利点を有する。さらに、変換比が1である場合は、変換
比が1より小さい場合よりも動画の品質を向上できるという利点を有する。さらに、変換
比が1である場合は、変換比が1より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。
n=2,m=1、すなわち変換比(n/m)が2(図84のn=2,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1/2倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1/2であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数1/2をx
+y/nの形に変換する。係数1/2の場合は、x=0,y=1である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/2倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第2の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が2(n/m=2)である場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/2倍で
あることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が2(n/m=2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、を、入力画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/2倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が2(n/m=2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、を、入力画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
具体的には、変換比が2である場合は、2倍速駆動、または単に倍速駆動とも呼ばれる。
たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは120Hz(
120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力画像に対し、画像を2回連続して表示す
ることになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は
、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可
能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
特に顕著な画質改善効果をもたらす。これは、液晶素子の静電容量が印加電圧によって変
動してしまう、いわゆるダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題に関
係する。すなわち、表示フレームレートを入力フレームレートよりも大きくすることによ
って、画像データの書き込み動作の頻度を大きくできるので、ダイナミックキャパシタン
スによる書き込み電圧不足に起因する、動画の尾引き、残像等の障害を低減することがで
きる。さらに、液晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を組み合わせるのも効果的であ
る。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を120Hzとしつつ、交流駆動の周波数をそ
の整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等
)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程
度に低減することができる。
n=3,m=1、すなわち変換比(n/m)が3(図84のn=3,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数1/3をx
+y/nの形に変換する。係数1/3の場合は、x=0,y=1である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち2/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第2の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数2/3をx
+y/nの形に変換する。係数2/3の場合は、x=0,y=2である。そして、第2の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第2の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち2/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第2
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第2の補間画像の表示タイミングと、第2の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第2の補
間画像から第3の補間画像へ移す。すなわち、kを2から3に変更し、手順1に戻る。
k=3のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第3の補間画像の表示タイミングを
決定する。第3の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第3の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第3の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が3(n/m=3)である場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/3倍で
あることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が3(n/m=3)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の1/3倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/3倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像から前記第i+1の画像までの動きを2/3倍し
た動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が3(n/m=3)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の1/3倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が3である場合は、変換比が3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が3である場合は、変換比が3より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が3である場合は、3倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは180Hz(180Hz駆動)であ
る。そして、ひとつの入力画像に対し、画像を3回連続して表示することになる。このと
き、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。さらに、表
示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシ
タンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に
対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と180Hz
駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を180H
zとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、45Hz、9
0Hz、180Hz、360Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリ
ッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
n=3,m=2、すなわち変換比(n/m)が3/2(図84のn=3,m=2の箇所)
の場合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1
では、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間
画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk
(m/n)倍すなわち2/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数2/3をx
+y/nの形に変換する。係数2/3の場合は、x=0,y=2である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち2/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち4/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は4/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第2の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数4/3をx
+y/nの形に変換する。係数4/3の場合は、x=1,y=1である。そして、第2の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第2の補間画像は、第(x+
1)すなわち第2の基本画像から第(x+2)すなわち第3の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第2
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第2の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第2の補間画像の表示タイミングと、第2の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第2の補
間画像から第3の補間画像へ移す。すなわち、kを2から3に変更し、手順1に戻る。
k=3のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第3の補間画像の表示タイミングを
決定する。第3の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち2倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第3の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2であるので、整数であ
る。したがって、第3の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第3の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の2/3倍で
あることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の2/3倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を2/3倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像から前記第i+2の画像までの動きを1/3
倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の2/3倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が3/2である場合は、変換比が3/2より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が3/2である場合は、変換比が3/
2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が3/2である場合は、3/2倍速駆動または1.5倍速駆動とも呼
ばれる。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは90
Hz(90Hz駆動)である。そして、2つの入力画像に対し、画像を3回連続して表示
することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合
は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが
可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆
動周波数の大きな駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動作
周波数を低減できるため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減でき
る。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナ
ミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、
残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆
動と90Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波
数を90Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、3
0Hz、45Hz、90Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆動によって現
れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
上記以外の正の整数nおよびmについては手順の詳細は省略するが、第1のステップにお
けるフレームレート変換の手順にしたがうことで、変換比は任意の有理数(n/m)とし
て設定することができる。なお、正の整数nおよびmの組み合わせのうち、変換比(n/
m)が約分できる組み合わせについては、約分した後の変換比と同様に取り扱うことがで
きる。
たとえば、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m)が4(図84のn=4,m=1の
箇所)の場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は補間画像であり、
第k+4の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/4倍で
あることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が4(n/m=4)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の1/4倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/2倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を3/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が4(n/m=4)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の1/4倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が4である場合は、変換比が4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が4である場合は、変換比が4より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が4である場合は、4倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは240Hz(240Hz駆動)であ
る。そして、1つの入力画像に対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき
、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。特に、120
Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法
と比較すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用い
ることができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に
向上させることが可能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避で
きるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さら
に、液晶表示装置の交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわ
ち、液晶表示装置の駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍ま
たは整数分の一(たとえば、30Hz、40Hz、60Hz、120Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。
さらに、たとえば、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m)が4/3(図84のn=
4,m=3の箇所)の場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は補間画像であり、
第k+4の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の3/4倍で
あることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が4/3(n/m=4/3)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、
第i+3の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の3/4倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を3/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像から前記第i+2の画像までの動きを1/2
倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像から前記第i+3の画像までの動きを1/4
倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+3の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が4/3(n/m=4/3)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、
第i+3の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の3/4倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+3の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が4/3である場合は、変換比が4/3より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が4/3である場合は、変換比が4/
3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が4/3である場合は、4/3倍速駆動または1.25倍速駆動とも
呼ばれる。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは8
0Hz(80Hz駆動)である。そして、3つの入力画像に対し、画像を4回連続して表
示することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場
合は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させること
が可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の
駆動周波数の大きな駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動
作周波数を低減できるため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減で
きる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイ
ナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き
、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流
駆動と80Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周
波数を80Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、
40Hz、80Hz、160Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によっ
て現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
さらに、たとえば、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m)が5(図84のn=5,
m=1の箇所)の場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は補間画像であり、
第k+4の画像は補間画像であり、
第k+5の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/5倍で
あることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が5(n/m=5)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、
第k+5の画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を2/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を3/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を4/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+5の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が5(n/m=5)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、
第k+5の画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+5の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が5である場合は、変換比が5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が5である場合は、変換比が5より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が5である場合は、5倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは300Hz(300Hz駆動)であ
る。そして、1つの入力画像に対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき
、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。特に、120
Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法
と比較すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用い
ることができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に
向上させることが可能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避で
きるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さら
に、液晶表示装置の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわ
ち、液晶表示装置の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍ま
たは整数分の一(たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、100Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。
さらに、たとえば、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m)が5/2(図84のn=
5,m=2の箇所)の場合は、
第kの画像は基本画像であり、
第k+1の画像は補間画像であり、
第k+2の画像は補間画像であり、
第k+3の画像は補間画像であり、
第k+4の画像は補間画像であり、
第k+5の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/5倍で
あることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が5/2(n/m=5/2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、
第k+5の画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を2/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を4/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データから前記第i+2の画像データまでの
動きを1/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データから前記第i+2の画像データまでの
動きを3/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+5の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が5/2(n/m=5/2)である場合は、
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、
第i+2の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、
第k+3の画像と、
第k+4の画像と、
第k+5の画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示され、
前記第k+5の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、変換比が5/2である場合は、変換比が5/2より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が5/2である場合は、変換比が5よ
り大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が5である場合は、5/2倍速駆動または2.5倍速駆動とも呼ばれ
る。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは150H
z(150Hz駆動)である。そして、2つの入力画像に対し、画像を5回連続して表示
することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合
は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが
可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法と比較
すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用いること
ができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に向上さ
せることが可能である。さらに、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の大きな
駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動作周波数を低減でき
るため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減できる。さらに、表示
装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタ
ンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対
し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と150Hz駆
動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を150Hz
としつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、50
Hz、75Hz、150Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカ
を、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
このように、正の整数nおよびmを様々に設定することによって、変換比は任意の有理数
(n/m)として設定することができる。詳細な説明は省略するが、nが10以下の範囲
では、
n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)=1(1倍速駆動、60Hz)、
n=2,m=1、すなわち変換比(n/m)=2(2倍速駆動、120Hz)、
n=3,m=1、すなわち変換比(n/m)=3(3倍速駆動、180Hz)、
n=3,m=2、すなわち変換比(n/m)=3/2(3/2倍速駆動、90Hz)、
n=4,m=1、すなわち変換比(n/m)=4(4倍速駆動、240Hz)、
n=4,m=3、すなわち変換比(n/m)=4/3(4/3倍速駆動、80Hz)、
n=5,m=1、すなわち変換比(n/m)=5/1(5倍速駆動、300Hz)、
n=5,m=2、すなわち変換比(n/m)=5/2(5/2倍速駆動、150Hz)、
n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(5/3倍速駆動、100Hz)、
n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/4倍速駆動、75Hz)、
n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(6倍速駆動、360Hz)、
n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(6/5倍速駆動、72Hz)、
n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(7倍速駆動、420Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7/2倍速駆動、210Hz)、
n=7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/4倍速駆動、105Hz)、
n=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(7/5倍速駆動、84Hz)、
n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/6倍速駆動、70Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(8倍速駆動、480Hz)、
n=8,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(8/3倍速駆動、160Hz)、
n=8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(8/5倍速駆動、96Hz)、
n=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(8/7倍速駆動、68.6Hz)

n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(9倍速駆動、540Hz)、
n=9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9/2倍速駆動、270Hz)、
n=9,m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/4倍速駆動、135Hz)、
n=9,m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(9/5倍速駆動、108Hz)、
n=9,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(9/7倍速駆動、77.1Hz)

n=9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/8倍速駆動、67.5Hz)

n=10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(10倍速駆動、600Hz)、
n=10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(10/3倍速駆動、200H
z)、
n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(10/7倍速駆動、85.7
Hz)、
n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(10/9倍速駆動、66.7
Hz)、
以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレートが60Hzで
あるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれの変換比を入力
フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第1のステップにおけるフレームレート変換の
手順が適用できることは明らかである。
なお、表示される画像のうち、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示で
きる画像がどの程度含まれているかによって、変換比を決定することができる。具体的に
は、mが小さいほど、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示できる画像
の割合は大きくなる。動き補償を行なう頻度が小さいと、動き補償を行なう回路の動作頻
度を減少させることができるため、消費電力を小さくでき、さらに、動き補償によってエ
ラーが含まれる画像(画像の動きを正確に反映していない中間画像)が作成されてしまう
可能性を低くすることができるため、画像の品質を向上させることができる。このような
変換比としては、nが10以下の範囲においては、たとえば、1,2,3,3/2,4,
5,5/2,6,7,7/2,8,9,9/2,10が挙げられる。このような変換比を
用いると、特に補間画像として動き補償によって求められた中間画像を用いる場合におい
て、画像の品質を高くすることができ、かつ、消費電力を低減することができる。なぜな
らば、mが2である場合は、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示でき
る画像の数が比較的多く(入力される画像データの総数に対して1/2だけ存在する)、
動き補償を行う頻度が減少するためである。さらに、mが1である場合は、入力される画
像データに動き補償を行なうことなく表示できる画像の数が多く(入力される画像データ
の総数に等しい)、動き補償を行うことがないためである。一方、mは大きいほど、精度
の高い動き補償によって作成された中間画像を用いることができるので、画像の動きをよ
り滑らかにできるという利点を有する。
なお、表示装置が液晶表示装置である場合は、液晶素子の応答時間にしたがって変換比を
決定することができる。ここでは、液晶素子の応答時間とは、液晶素子に印加する電圧を
変化させてから液晶素子が応答するまでの時間である。液晶素子の応答時間が、液晶素子
に印加する電圧の変化量によって異なる場合は、複数の代表的な電圧変化における応答時
間の平均値とすることができる。または、液晶素子の応答時間は、MPRT(Movin
g Picture Response Time)で定義されるものであってもよい。
そして、フレームレート変換によって、画像表示周期が液晶素子の応答時間に近くなるよ
うに、変換比を決定できる。具体的には、液晶素子の応答時間は、入力画像データの周期
と変換比の逆数を積算した値から、この値の半分程度の値までの時間であることが好まし
い。こうすることで、液晶素子の応答時間に合った画像表示周期とすることができるので
、画質を向上することができる。たとえば、液晶素子の応答時間が4ミリ秒以上8ミリ秒
以下の場合に、倍速駆動(120Hz駆動)とすることができる。これは、120Hz駆
動の画像表示周期が約8ミリ秒であり、120Hz駆動の画像表示周期の半分が約4ミリ
秒であることによる。同様に、たとえば、液晶素子の応答時間が3ミリ秒以上6ミリ秒以
下の場合に、3倍速駆動(180Hz駆動)とすることができ、液晶素子の応答時間が5
ミリ秒以上11ミリ秒以下の場合に、1.5倍速駆動(90Hz駆動)とすることができ
、液晶素子の応答時間が2ミリ秒以上4ミリ秒以下の場合に、4倍速駆動(240Hz駆
動)とすることができ、液晶素子の応答時間が6ミリ秒以上12ミリ秒以下の場合に、1
.25倍速駆動(80Hz駆動)とすることができる。なお、他の駆動周波数についても
同様である。
なお、変換比は、動画の品質と、消費電力および製造コストのトレードオフによっても決
定することができる。つまり、変換比を大きくすることによって動画の品質を上げること
ができる一方で、変換比を小さくすることによって消費電力および製造コストを低減でき
る。すなわち、nが10以下の範囲における各々の変換比は、以下のような利点を有する
変換比が1である場合は、変換比が1より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が1より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上す
ることができる。
変換比が2である場合は、変換比が2より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が3である場合は、変換比が3より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/3倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が3/2である場合は、変換比が3/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が3/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/3倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が4である場合は、変換比が4より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が4/3である場合は、変換比が4/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が4/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が5である場合は、変換比が5より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が5/2である場合は、変換比が5/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/5倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が5/3である場合は、変換比が5/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が5/4である場合は、変換比が5/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が6である場合は、変換比が6より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が6より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が6/5である場合は、変換比が6/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が6/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7である場合は、変換比が7より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が7/2である場合は、変換比が7/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/7倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が7/3である場合は、変換比が7/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/4である場合は、変換比が7/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/5である場合は、変換比が7/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/6である場合は、変換比が7/6より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/6より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の6/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8である場合は、変換比が8より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が8より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が8/3である場合は、変換比が8/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8/5である場合は、変換比が8/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8/7である場合は、変換比が8/7より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の7/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9である場合は、変換比が9より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が9より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が9/2である場合は、変換比が9/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/9倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が9/4である場合は、変換比が9/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/5である場合は、変換比が9/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/7である場合は、変換比が9/7より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の7/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/8である場合は、変換比が9/8より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/8より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の8/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が10である場合は、変換比が10より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、
変換比が10より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、m
が小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、
画質を向上することができる。
変換比が10/3である場合は、変換比が10/3より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の3/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
変換比が10/7である場合は、変換比が10/7より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の7/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
変換比が10/9である場合は、変換比が10/9より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/9より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の9/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
なお、nが10より大きい範囲における各々の変換比においても、同様な利点を有するの
は明らかである。
次に、第2のステップとして、入力された画像データにしたがった画像または第1のステ
ップにおいて任意の有理数(n/m)倍にフレームレート変換された各々の画像(元画像
と呼ぶこととする)から、異なる複数の画像(サブ画像)を作成し、当該複数のサブ画像
を時間的に連続して提示する方法について説明する。こうすることによって、実際は複数
の画像を提示しているのにもかかわらず、見た目上、1つの元画像が表示されたように人
間の目に知覚させることもできる。
なお、ここでは、1つの元画像から作成されたサブ画像のうち、先に表示されるサブ画像
を、第1のサブ画像と呼ぶこととする。ここで、第1のサブ画像を表示するタイミングは
、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングと同じであるとする。一方、
その後に表示されるサブ画像を、第2のサブ画像と呼ぶこととする。第2のサブ画像を表
示するタイミングは、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングに関わら
ず、任意に決めることができる。なお、実際に表示させる画像は、第2のステップにおけ
る方法により元画像から作成された画像である。なお、サブ画像を作成するための元画像
も、様々な画像を用いることができる。なお、サブ画像の数は2つに限定されず、2つよ
り大きくてもよい。第2のステップにおいては、サブ画像の数をJ個(Jは2以上の整数
)と表記する。このとき、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングと同
じタイミングで表示されるサブ画像を、第1のサブ画像と呼び、それ以降に続いて表示さ
れるサブ画像を、表示される順番にしたがって第2のサブ画像、第3のサブ画像乃至第J
のサブ画像、と呼ぶこととする。
1つの元画像から複数のサブ画像を作成する方法としては、様々なものがあるが、主なも
のとしては次のような方法を挙げることができる。1つは、元画像をそのままサブ画像と
して用いる方法である。1つは、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法である
。1つは、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法である。
ここで、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法は、さらに複数の方法に分ける
ことができる。主なものとしては次のような方法を挙げることができる。1つは、少なく
とも1つのサブ画像を黒画像とする方法(黒挿入法と呼ぶこととする)である。1つは、
元画像の明るさを複数の範囲に分割し、当該範囲における明るさを制御するときは、全て
のサブ画像のうち唯1つのサブ画像によって行なう方法(時分割階調制御法と呼ぶことと
する)である。1つは、一方のサブ画像を、元画像のガンマ値を変更した明るい画像とし
、他方のサブ画像を、元画像のガンマ値を変更した暗い画像とする方法(ガンマ補完法と
呼ぶこととする)である。
上に挙げたいくつかの方法を、それぞれ簡単に説明する。元画像をそのままサブ画像とし
て用いる方法は、第1のサブ画像として、元画像をそのまま用いる。さらに、第2のサブ
画像として、元画像をそのまま用いる。この方法を用いると、サブ画像を新たに作成する
回路を動作させることがない、または当該回路そのものを用いる必要がなくなるため、消
費電力および製造コストを低減することができる。特に、液晶表示装置においては、第1
のステップにおいて、動き補償によって求めた中間画像を補間画像としたフレームレート
変換を行なった後にこの方法を用いることが好ましい。なぜならば、動き補償によって求
めた中間画像を補間画像とすることで、動画の動きを滑らかにしつつ、同じ画像を繰り返
し表示することで、液晶素子のダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足に起
因する、動画の尾引き、残像等の障害を低減することができるからである。
次に、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法における、画像の明るさおよびサ
ブ画像が表示される期間の長さの設定方法について詳細に説明する。なお、Jはサブ画像
の数を表し、2以上の整数であるとする。小文字のjは大文字のJとは区別される。jは
1以上J以下の整数であるとする。
通常のホールド駆動における画素の明るさをL、元画像データの周期をT、
第jのサブ画像における画素の明るさをL、第jのサブ画像が表示される期間の長さを
、とすると、LとTについて積をとり、これのj=1からj=Jまでの総和(L
+L+・・・+L)が、LとTの積(LT)と等しくなっていること
(明るさが不変であること)が好ましい。さらに、Tの、j=1からj=Jまでの総和
(T+T+・・・+T)が、Tと等しくなっていること(元画像の表示周期が維持
されること)が好ましい。ここで、明るさが不変であり、かつ、元画像の表示周期が維持
されることを、サブ画像分配条件と呼ぶこととする。
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法は、少なくとも1つの
サブ画像を黒画像とする方法である。こうすることによって、表示方法を擬似的にインパ
ルス型とすることができるため、表示方法がホールド型であることに起因する動画の品質
の低下を防ぐことができる。ここで、黒画像の挿入に伴う、表示画像の明るさの低下を防
ぐために、サブ画像分配条件に従うことが好ましい。しかし、表示画像の明るさの低下が
許容できるような状況(周囲が暗い等)である場合、ユーザによって表示画像の明るさの
低下が許容する設定になっている場合などであれば、サブ画像分配条件に従わなくてもよ
い。たとえば、1つのサブ画像は元画像と同じものとし、他のサブ画像を黒画像としても
よい。この場合は、サブ画像分配条件にしたがったときと比べて、消費電力を低減できる
。さらに、液晶表示装置においては、一方のサブ画像を、明るさの最大値に制限をつけず
に元画像の全体的な明るさを大きくしたものとするとき、バックライトの明るさを大きく
することで、サブ画像分配条件を実現してもよい。この場合は、画素に書き込む電圧値を
制御することなく、サブ画像分配条件を満足することができるため、画像処理回路の動作
を省略でき、消費電力を低減できる。
なお、黒挿入法は、いずれか1つのサブ画像において、全ての画素のLを0とすること
を特徴とする。こうすることにより、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができ
るため、表示方法がホールド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができ
る。
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法は、元画像の
明るさを複数の範囲に分割し、当該範囲における明るさを制御するときは、全てのサブ画
像のうち唯1つのサブ画像によって行なう方法である。こうすることによって、明るさを
低下させることなく、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができるため、表示方
法がホールド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができる。
元画像の明るさを複数の範囲に分割する方法としては、明るさの最大値(Lmax)を、
サブ画像の数だけ分割する方法がある。これは、たとえば、0からLmaxまでの明るさ
が256段階(階調0から階調255)で調節できる表示装置において、サブ画像の数を
2としたとき、階調0から階調127までを表示するときは、一方のサブ画像の明るさを
階調0から階調255の範囲で調節する一方で、他方のサブ画像の明るさを階調0とし、
階調128から階調255までを表示するときは、一方のサブ画像の明るさを階調255
とする一方で、他方のサブ画像の明るさを階調0から階調255の範囲で調節する方法で
ある。こうすることによって、元画像が表示されたように人間の目に知覚させることがで
き、かつ、擬似的にインパルス型とすることができるので、ホールド型であることに起因
する動画の品質の低下を防ぐことができる。なお、サブ画像の数は2より大きくてもよい
。たとえば、サブ画像の数を3としたときは、元画像の明るさの段階(階調0から階調2
55)を、3つに分割する。なお、元画像の明るさの段階の数とサブ画像の数によっては
、明るさの段階の数がサブ画像の数で割り切れない場合もあるが、分割後のそれぞれの明
るさの範囲に含まれる明るさの段階の数は、ちょうど同じでなくても、適宜振り分ければ
よい。
なお、時分割階調制御法においても、サブ画像分配条件を満たすことによって、明るさの
低下などがおこらず、元画像と同様な画像を表示することができるため、好ましい。
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ補完法は、一方のサブ画
像を、元画像のガンマ特性を変更した明るい画像とし、他方のサブ画像を、元画像のガン
マ特性を変更した暗い画像とする方法である。こうすることによって、明るさを低下させ
ることなく、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができるため、表示方法がホー
ルド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができる。ここで、ガンマ特性
とは、明るさの段階(階調)に対する明るさの程度のことである。通常、ガンマ特性は線
形に近くなるように調整される。これは、明るさの段階である階調に対する明るさの変化
が比例するようにすれば、滑らかな階調を得ることができるからである。ガンマ補完法で
は、一方のサブ画像のガンマ特性を線形からずらして、中間の明るさ(中間調)の領域に
おいて、線形よりも明るくなるように調整する(中間調が本来よりも明るい画像となる)
。そして、他方のサブ画像のガンマ特性も線形からずらして、同じく中間調の領域におい
て、線形よりも暗くなるように調整する(中間調が本来よりも暗い画像となる)。ここで
、一方のサブ画像を線形より明るくした量と、他方のサブ画像を線形より暗くした量を、
全ての階調において概等しくすることが好ましい。こうすることで、元画像が表示された
ように人間の目に知覚させることができ、かつ、ホールド型であることに起因する動画の
品質の低下を防ぐことができる。なお、サブ画像の数は2より大きくてもよい。たとえば
、サブ画像の数を3としたときは、3つのサブ画像について、それぞれガンマ特性を調整
し、線形から明るくした量の合計と、線形から暗くした量の合計が概等しくなるようにす
ればよい。
なお、ガンマ補完法においても、サブ画像分配条件を満たすことによって、明るさの低下
などがおこらず、元画像と同様な画像を表示することができるため、好ましい。さらに、
ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ
曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、
最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する。
動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法は、一方のサブ画像を、前
後の画像から動き補償によって求めた中間画像とする方法である。こうすることで、画像
の動きを滑らかにすることができるので、動画の品質を向上できる。
次に、サブ画像を表示するタイミングと、サブ画像を作成する方法との関係について説明
する。第1のサブ画像を表示するタイミングは、第1のステップで決められた元画像を表
示するタイミングと同じであり、第2のサブ画像を表示するタイミングは、第1のステッ
プで決められた元画像を表示するタイミングに関わらず、任意に決めることができるとし
たが、第2のサブ画像を表示するタイミングにしたがって、サブ画像自体を変化させても
よい。こうすることで、第2のサブ画像を表示するタイミングを様々に変化させたとして
も、元画像が表示されたように人間の目に知覚させることができる。具体的には、第2の
サブ画像を表示するタイミングを早くした場合は、第1のサブ画像はより明るくし、第2
のサブ画像はより暗くすることができる。さらに、第2のサブ画像を表示するタイミング
を遅くした場合は、第1のサブ画像はより暗くし、第2のサブ画像はより明るくすること
ができる。これは、人間の目が知覚する明るさは、画像を表示する期間の長さによって変
わるためである。より詳細には、人間の目が知覚する明るさは、画像を表示する期間が長
いほど明るくなり、画像を表示する期間が短いほど暗くなる。すなわち、第2のサブ画像
を表示するタイミングを早くすることによって、第1のサブ画像を表示する期間の長さが
短くなり、第2のサブ画像を表示する期間の長さが長くなるため、そのままでは第1のサ
ブ画像は暗く、第2のサブ画像は明るく、人間の目に知覚されてしまう。その結果、元画
像とは異なる画像が人間の目に知覚されてしまうことになるが、これを防ぐために、第1
のサブ画像はより明るくし、第2のサブ画像はより暗くすることができる。同様に、第2
のサブ画像を表示するタイミングを遅くすることによって、第1のサブ画像を表示する期
間の長さが長くなり、第2のサブ画像を表示する期間の長さが短くなる場合は、第1のサ
ブ画像はより暗くし、第2のサブ画像はより明るくすることができる。
上記の説明に基づいて、第2のステップにおける処理手順を、以下に示す。
手順1として、1つの元画像から複数のサブ画像を作成する方法を決定する。より詳細に
は、複数のサブ画像を作成する方法は、元画像をそのままサブ画像として用いる方法、元
画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法、動き補償によって求めた中間画像をサブ
画像として用いる方法、から選択することができる。
手順2として、サブ画像の数Jを決定する。なお、Jは2以上の整数である。
手順3として、第jのサブ画像における画素の明るさL、第jのサブ画像が表示される
期間の長さTを、手順1で選択した方法にしたがって決定する。手順3により、それぞ
れのサブ画像が表示される期間の長さと、それぞれのサブ画像に含まれる個々の画素の明
るさが具体的に決められる。
手順4として、手順1乃至手順3のそれぞれで決定された事項にしたがって、元画像を処
理し、実際に表示する。
手順5として、対象とする元画像を次の元画像に移す。そして、手順1に戻る。
なお、第2のステップにおける手順を実行する仕組みは、装置に実装されたものであって
もよいし、装置の設計段階であらかじめ決められたものであってもよい。第2のステップ
における手順を実行する仕組みが装置に実装されていれば、状況に応じた最適な動作が行
われるように、駆動方法を切り替えることが可能となる。なお、ここでいう状況とは、画
像データの内容、装置内外の環境(温度、湿度、気圧、光、音、磁界、電界、放射線量、
高度、加速度、移動速度、等)、ユーザ設定、ソフトウエアバージョン、等を含む。一方
、第2のステップにおける手順を実行する仕組みが装置の設計段階であらかじめ決められ
たものであれば、それぞれの駆動方法に最適な駆動回路を用いることができ、さらに、仕
組みが決められていることによって、量産効果による製造コストの低減が期待できる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる様々な駆動方法を、それぞれ、第
1のステップにおけるnおよびmの値を具体的に示して詳細に説明する。
第2のステップにおける手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が
選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順次用意され、
前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、
第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさLを持つ画素が
複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ表示される画像
であり、
前記L、前記T、前記L、前記T、を、サブ画像分配条件を満たす表示装置の駆動方
法であって、
全てのjにおいて、第jのサブ画像に含まれるそれぞれの画素の明るさLが、それぞれ
の画素に対しL=Lであることを特徴とする。
ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作
成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた
全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図85に示すよう
なものとなる。
図85において、横軸は時間であり、縦軸は第1のステップにおいて用いた様々なnおよ
びmについて場合分けを行なって示したものである。
たとえば、第1のステップにおいて、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1で
あるときは、図85のn=1,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。このとき、表
示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの2倍(2倍速駆動)となる
。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレート
は120Hz(120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像データに対し
、画像を2回連続して表示することになる。ここで、2倍速駆動である場合は、フレーム
レートが2倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、2倍速より大きい場合より
も消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、
元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されることによって、動き補償によっ
て中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することがで
きるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、表示装置
がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンス
による書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特
に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を
組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を120Hzとし
つつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz
、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを
、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=2,m=1、すなわち変換比(n/m
)が2であるときは、図85のn=2,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの4倍(4倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは240Hz(240Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、4倍速
駆動である場合は、フレームレートが4倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、4倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/4倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=1、すなわち変換比(n/m
)が3であるときは、図85のn=3,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの6倍(6倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは360Hz(360Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を6回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、6倍速
駆動である場合は、フレームレートが6倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、6倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と360Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を360Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/6倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=2、すなわち変換比(n/m
)が3/2であるときは、図85のn=3,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの3倍(3倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは180Hz(180Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を3回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、3
倍速駆動である場合は、フレームレートが3倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上
でき、3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第
2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択され
ることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路
自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減する
ことができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合
は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画
の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装
置の交流駆動と180Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装
置の駆動周波数を180Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一
(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交
流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる
。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/3倍程度である液晶表示装
置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m
)が4であるときは、図85のn=4,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8倍(8倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは480Hz(480Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、8倍速
駆動である場合は、フレームレートが8倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、8倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と480Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を480Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/8倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m
)が4/3であるときは、図85のn=4,m=3の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8/3倍(8
/3倍速駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば
、表示フレームレートは160Hz(160Hz駆動)である。そして、3つの入力され
る画像データに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステッ
プにおける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを
滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここ
で、8/3倍速駆動である場合は、フレームレートが8/3倍速より小さい場合よりも動
画の品質を向上でき、8/3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用
いる方法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を
停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製
造コストを低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶
表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回
避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。
さらに、液晶表示装置の交流駆動と160Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。す
なわち、液晶表示装置の駆動周波数を160Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数
倍または整数分の一(たとえば、40Hz、80Hz、160Hz、320Hz等)とす
ることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低
減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の3/8倍程
度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m
)が5であるときは、図85のn=5,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの10倍(10倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは600Hz(600Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を10回連続して表示することになる。このとき、第1のステップに
おける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑ら
かにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、
10倍速駆動である場合は、フレームレートが10倍速より小さい場合よりも動画の品質
を向上でき、10倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さ
らに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が
選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または
当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを
低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置で
ある場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるた
め、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液
晶表示装置の交流駆動と600Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液
晶表示装置の駆動周波数を600Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整
数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、100Hz、120Hz等)とすることによ
って、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減すること
ができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/10倍程度である
液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m
)が5/2であるときは、図85のn=5,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの5倍(5倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは300Hz(300Hz駆動)である。そして、1つの入力される画像デ
ータに対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおけ
る補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、5倍
速駆動である場合は、フレームレートが5倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、5倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2
のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択される
ことによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自
体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減するこ
とができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は
、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の
尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置
の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置
の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(
たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、100Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/5倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
このように、第2のステップにおける手順1において、元画像をそのままサブ画像として
用いる方法が選択され、
第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数が2と決定され、
第2のステップにおける手順3において、T1=T2=T/2と決定された場合は、第1
のステップにおけるnおよびmの値によって決められる変換比のフレームレート変換に対
し、表示フレームレートをさらに2倍のフレームレートとすることができるため、動画の
品質をさらに向上させることが可能となる。さらに、当該表示フレームレートより小さい
表示フレームレートである場合よりも動画の品質を向上でき、当該表示フレームレートよ
り大きい表示フレームレートである場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。
さらに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法
が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止また
は当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コスト
を低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置
である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できる
ため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、
液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分
の一とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない
程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(
1/(変換比の2倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上するこ
とができる。
なお、詳細な説明が省略したが、上に上げた変換比以外の場合においても、同様な利点を
有するのは明らかである。たとえば、nが10以下の範囲においては、上に挙げたものの
ほかに、
n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(10/3倍速駆動、200Hz)

n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/2倍速駆動、150Hz)、
n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(12倍速駆動、720Hz)、
n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(12/5倍速駆動、144Hz)

n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(14倍速駆動、840Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7倍速駆動、420Hz)、
n=7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(14/3倍速駆動、280Hz)

n=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/2倍速駆動、210Hz)、
n=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(14/5倍速駆動、168Hz)

n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(16倍速駆動、960Hz)、
n=8,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(16/3倍速駆動、320Hz)

n=8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(16/5倍速駆動、192Hz)

n=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(16/7倍速駆動、137Hz)

n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(18倍速駆動、1080Hz)、
n=9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9倍速駆動、540Hz)、
n=9,m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/2倍速駆動、270Hz)、
n=9,m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(18/5倍速駆動、216Hz)

n=9,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(18/7倍速駆動、154Hz)

n=9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/4倍速駆動、135Hz)、
n=10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(20倍速駆動、1200Hz)、
n=10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(20/3倍速駆動、400H
z)、
n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(20/7倍速駆動、171H
z)、
n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(20/9倍速駆動、133H
z)、
以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレートが60Hzで
あるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれの変換比の2倍
を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第2のステップにおける手順が適用できること
は明らかである。
なお、J=2とする場合、第1のステップにおける変換比が2より大きいと、特に効果的
である。なぜならば、第2のステップにおいて、サブ画像の数をJ=2のように比較的小
さくすれば、その分、第1のステップにおける変換比を大きくすることができるからであ
る。このような変換比は、nが10以下の範囲においては、3、4、5、5/2、6、7
、7/2、7/3、8、8/3、9、9/2、9/4、10、10/3、が挙げられる。
第1のステップ後の表示フレームレートがこのような値の場合、J=3以上とすることに
よって、第2のステップにおけるサブ画像の数が小さいことによる利点(消費電力および
製造コストの低減等)と、最終的な表示フレームレートが大きいことによる利点(動画の
品質向上、フリッカの低減等)を、両立させることが可能となる。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。ただし、上記の駆動方法のように、手順
1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択された場合は、サブ画像
の明るさを変化させずに、そのまま表示してもよい。なぜならば、この場合はサブ画像と
して用いる画像が同じであるため、サブ画像の表示タイミングに関わらず、元画像をきち
んと表示することができるからである。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画
像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されることによって、動き補償によって中
間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができる
ため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、表示装置がア
クティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによ
る書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕
著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流
駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交流駆動によって現れ
るフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子
の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍程度である液晶表示装
置に適用することで、画質を向上することができる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
なお、J=3以上とする場合、第1のステップにおける変換比は様々な値をとることがで
きるが、特に、第1のステップにおける変換比が比較的小さい場合(2以下)に、J=3
以上とするのが効果的である。なぜならば、第1のステップ後の表示フレームレートが比
較的小さければ、その分、第2のステップにおいて、Jを大きくすることができるからで
ある。このような変換比は、nが10以下の範囲においては、1、2、3/2、4/3、
5/3、5/4、6/5、7/4、7/5、7/6、8/7、9/5、9/7、9/8、
10/7、10/9、が挙げられる。このうち、変換比が1、2、3/2、4/3、5/
3、5/4の場合については、図86に図示する。このように、第1のステップ後の表示
フレームレートが比較的小さな値の場合、J=3以上とすることによって、第1のステッ
プにおける表示フレームレートが小さいことによる利点(消費電力および製造コストの低
減等)と、最終的な表示フレームレートが大きいことによる利点(動画の品質向上、フリ
ッカの低減等)を、両立させることが可能となる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について説明す
る。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、黒挿入法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順次用意され、
前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、
第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさLを持つ画素が
複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ表示される画像
であり、
前記L、前記T、前記L、前記T、を、サブ画像分配条件を満たす表示装置の駆動方
法であって、
少なくとも1つのjにおいて、第jのサブ画像に含まれる全て画素の明るさLが、L
=0である
ことを特徴とする。
ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作
成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた
全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
なお、上記の駆動方法は、第1のステップにおいて用いた様々なnおよびmについて、そ
れぞれ組み合わせて実施できることは明らかである。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図85に示すよう
なものとなる。
図85に示す駆動方法(様々なnおよびmにおける表示タイミング)の特徴および利点は
既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略するが、第2のステップにおける手順1にお
いて、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法が選択された場
合においても同様な利点を有するのは明らかである。たとえば、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。さらに、表示フ
レームレートが大きい場合は、動画の品質を向上でき、表示フレームレートが小さい場合
は、消費電力および製造コストを低減できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス
方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足
の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果を
もたらす。さらに、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に
低減することができる
第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のう
ち、黒挿入法が選択されることによる特徴的な利点としては、動き補償によって中間画像
を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、
消費電力および装置の製造コストを低減することができることである。さらに、画像デー
タに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため
、動画の品質を向上できる。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。ただし、上記の駆動方法のように、手順
1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法が選択さ
れた場合は、サブ画像の明るさを変化させずに、そのまま表示してもよい。なぜならば、
この場合はサブ画像の明るさを変えない場合は、元画像の全体の明るさが暗くなって表示
されるだけであるからである。すなわち、この方法を表示装置の明るさの制御に積極的に
用いることで、動画の品質を向上させつつ、明るさの制御も可能となる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。その場合の利点は既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略す
るが、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配
する方法のうち、黒挿入法が選択された場合においても同様な利点を有するのは明らかで
ある。たとえば、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍)
)倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について説明す
る。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、時分割階調制御法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順次用意され、
前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、
前記固有の明るさLは、最大値がLmaxであり、
第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさLを持つ画素が
複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ表示される画像
であり、
前記L、前記T、前記L、前記T、を、サブ画像分配条件を満たす表示装置の駆動方
法であって、
前記固有の明るさLを表示するにあたって、(j-1)×Lmax/JからJ×Lmax
/Jの明るさの範囲における明るさの調節は、前記J個のサブ画像表示期間のうち唯1つ
のサブ画像表示期間における明るさの調節によって行なう
ことを特徴とする。
ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作
成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた
全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
なお、上記の駆動方法は、第1のステップにおいて用いた様々なnおよびmについて、そ
れぞれ組み合わせて実施できることは明らかである。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図85に示すよう
なものとなる。
図85に示す駆動方法(様々なnおよびmにおける表示タイミング)の特徴および利点は
既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略するが、第2のステップにおける手順1にお
いて、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択
された場合においても同様な利点を有するのは明らかである。たとえば、第1のステップ
における補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑
らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。さらに
、表示フレームレートが大きい場合は、動画の品質を向上でき、表示フレームレートが小
さい場合は、消費電力および製造コストを低減できる。さらに、表示装置がアクティブマ
トリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み
電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改
善効果をもたらす。さらに、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されな
い程度に低減することができる
第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のう
ち、時分割階調制御法が選択されることによる特徴的な利点としては、動き補償によって
中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができ
るため、消費電力および装置の製造コストを低減することができることである。さらに、
擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質が向上でき、かつ
、表示装置の明るさが小さくなってしまうことがないため、さらに消費電力を低減できる
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。こうすることで、元画像をきちんと人間
の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にすることもで
きるため、動画の品質を向上できる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。その場合の利点は既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略す
るが、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配
する方法のうち、時分割階調制御法が選択された場合においても同様な利点を有するのは
明らかである。たとえば、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比
のJ倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について説明す
る。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、ガンマ補完法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順次用意され、
前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、
第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさLを持つ画素が
複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ表示される画像
であり、
前記L、前記T、前記L、前記T、を、サブ画像分配条件を満たす表示装置の駆動方
法であって、
それぞれのサブ画像において、階調に対する明るさの変化の特性を、線形からずらし、線
形から明るい方へずらした明るさの量の合計と、線形から暗い方へずらした明るさの量の
合計が、全ての階調において概等しい
ことを特徴とする。
ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作
成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた
全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
なお、上記の駆動方法は、第1のステップにおいて用いた様々なnおよびmについて、そ
れぞれ組み合わせて実施できることは明らかである。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図85に示すよう
なものとなる。
図85に示す駆動方法(様々なnおよびmにおける表示タイミング)の特徴および利点は
既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略するが、第2のステップにおける手順1にお
いて、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択され
た場合においても同様な利点を有するのは明らかである。たとえば、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。さらに、表
示フレームレートが大きい場合は、動画の品質を向上でき、表示フレームレートが小さい
場合は、消費電力および製造コストを低減できる。さらに、表示装置がアクティブマトリ
クス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧
不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効
果をもたらす。さらに、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程
度に低減することができる
第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のう
ち、ガンマ補完法が選択されることによる特徴的な利点としては、動き補償によって中間
画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるた
め、消費電力および装置の製造コストを低減することができることである。さらに、画像
データに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができる
ため、動画の品質を向上できる。さらに、画像データを直接ガンマ変換することによって
サブ画像を求めてもよい。この場合は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ
値を制御できる利点を有する。さらに、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナ
ログ変換回路(DAC)の参照電圧を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画
像を求める構成であってもよい。この場合は、画像データを直接ガンマ変換することがな
いので、ガンマ変換を行なう回路を停止または当該回路自体を装置から省略することがで
きるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補
完法においては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にし
たがっているため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に
人間の目で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。なお、上記の駆動方法のように、手順1
において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ法が選択され
た場合は、サブ画像の明るさを変化させる場合に、ガンマ値を変化させてもよい。すなわ
ち、第2のサブ画像の表示タイミングにしたがって、ガンマ値を決めてもよい。こうする
ことで、画像全体の明るさを変化させる回路を停止または当該回路自体を装置から省略す
ることができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。その場合の利点は既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略す
るが、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配
する方法のうち、時分割階調制御法が選択された場合においても同様な利点を有するのは
明らかである。たとえば、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比
のJ倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について、詳細
に説明する。
第2のステップにおける手順1において、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像と
して用いる方法が選択され、
第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数が2と決定され、
第2のステップにおける手順3において、T1=T2=T/2と決定された場合は、第2
のステップにおける手順によって決められる駆動方法は、次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、
第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順次用意され、
第k(kは正の整数)の画像と、
第k+1の画像と、
第k+2の画像と、を、元画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置の
駆動方法であって、
前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/2倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示される
ことを特徴とする。
ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作
成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた
全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
なお、上記の駆動方法は、第1のステップにおいて用いた様々なnおよびmについて、そ
れぞれ組み合わせて実施できることは明らかである。
第2のステップにおける手順1において、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像と
して用いる方法が選択されることによる特徴的な利点は、第1のステップにおける手順に
おいて、動き補償によって求めた中間画像を補間画像とする場合に、第1のステップにお
いて用いた中間画像を求める方法が、第2のステップでもそのままの方法で用いることが
できる点である。すなわち、動き補償によって中間画像を求める回路を、第1のステップ
だけではなく、第2のステップでも利用することができるので、回路を有効に利用できる
ようになり、処理効率を向上できる。また、画像の動きをさらに滑らかにすることができ
るため、動画の品質をさらに向上させることができる。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。こうすることで、元画像をきちんと人間
の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にすることもで
きるため、動画の品質を向上できる。なお、上記の駆動方法のように、手順2において、
動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法が選択された場合は、サブ
画像の明るさを変化させなくてもよい。なぜならば、中間状態の画像はそれ自体で画像と
して完結しているため、第2のサブ画像の表示タイミングが変化しても、人間の目に知覚
される画像としては変化しないためである。この場合は、画像全体の明るさを変化させる
回路を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。その場合の利点は既に述べたので、ここでは詳細な説明は省略す
るが、第2のステップにおける手順1において、動き補償によって求めた中間画像をサブ
画像として用いる方法が選択された場合においても同様な利点を有するのは明らかである
。たとえば、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍
程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
次に、図87を参照して、入力フレームレートと表示フレームレートが異なる場合の、フ
レームレート変換方法の具体例について説明する。図87(A)乃至(C)に示す方法に
おいては、画像上の円形の領域がフレームによって位置が変化する領域であり、画像上の
三角形の領域がフレームによって位置がほぼ変化しない領域であるとしている。ただし、
これは説明のための例であり、表示される画像はこれに限定されない。図87(A)乃至
(C)の方法は、様々な画像に対して適用することができる。
図87(A)は、表示フレームレートが入力フレームレートの2倍(変換比が2)である
場合を表している。変換比が2である場合は、変換比が2より小さい場合よりも動画の品
質を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が2である場合は、変換比が2より
大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。図87(
A)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化の様子を、模式的に表したも
のである。ここで、注目している画像のことを、第pの画像(pは正の整数)と表記する
こととする。そして、注目している画像の次に表示される画像を、第(p+1)の画像、
注目している画像の前に表示される画像を、第(p―1)の画像、というように、注目し
ている画像からどれだけ離れて表示されるかということを、便宜的に表記することとする
。そして、画像180701は第pの画像、画像180702は第(p+1)の画像、画
像180703は第(p+2)の画像、画像180704は第(p+3)の画像、画像1
80705は第(p+4)の画像であるとする。期間Tinは、入力画像データの周期を
表している。なお、図87(A)は変換比が2である場合を表しているため、期間Tin
は、第pの画像が表示されてから第(p+1)の画像が表示されるまで期間の2倍の長さ
となる。
ここで、第(p+1)の画像180702は、第pの画像180701から第(p+2)
の画像180703までの画像の変化量を検出することで、第pの画像180701およ
び第(p+2)の画像180703の中間状態となるように作成された画像であってもよ
い。図87(A)では、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)と、フレー
ムによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)と、によって、中間状態の画像の
様子を表している。すなわち、第(p+1)の画像180702における円形の領域の位
置は、第pの画像180701における位置と、第(p+2)の画像180703におけ
る位置の中間の位置としている。つまり、第(p+1)の画像180702は、動き補償
を行なって画像データを補間したものである。このように、画像上で動きのある物体に対
して動き補償を行い、画像データを補間することによって、なめらかな表示を行なうこと
ができる。
さらに、第(p+1)の画像180702は、第pの画像180701および第(p+2
)の画像180703の中間状態となるように作成された上で、画像の輝度を一定の規則
で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、たとえば、図87(A)のように、第
pの画像180701の代表的な輝度をL、第(p+1)の画像180702の代表的な
輝度をLcとしたとき、LとLcで、L>Lcという関係があってもよい。望ましくは、
0.1L<Lc<0.8Lという関係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<L
c<0.5Lという関係があってもよい。または、逆にLとLcで、L<Lcという関係
があってもよい。望ましくは、0.1Lc<L<0.8Lcという関係があってもよい。
さらに望ましくは、0.2Lc<L<0.5Lcという関係があってもよい。このように
することで、表示を擬似的にインパルス型とすることができるため、目の残像を抑えるこ
とができる。
なお、画像の代表的な輝度については、後に図88を参照して詳しく述べる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
さらに、第(p+3)の画像180704についても、第(p+2)の画像180703
および第(p+4)の画像180705から同様な方法を用いて作成されてもよい。すな
わち、第(p+3)の画像180704は、第(p+2)の画像180703から第(p
+4)の画像180705までの画像の変化量を検出することで、第(p+2)の画像1
80703および第(p+4)の画像180705の中間状態となるように作成された画
像であって、さらに、画像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。
図87(B)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの3倍(変換比が3)であ
る場合を表している。図87(B)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変
化の様子を、模式的に表したものである。画像180711は第pの画像、画像1807
12は第(p+1)の画像、画像180713は第(p+2)の画像、画像180714
は第(p+3)の画像、画像180715は第(p+4)の画像、画像180716は第
(p+5)の画像、画像180717は第(p+6)の画像であるとする。期間Tinは
、入力画像データの周期を表している。なお、図87(B)は変換比が3である場合を表
しているため、期間Tinは、第pの画像が表示されてから第(p+1)の画像が表示さ
れるまで期間の3倍の長さとなる。
ここで、第(p+1)の画像180712および第(p+2)の画像180713は、第
pの画像180711から第(p+3)の画像180714までの画像の変化量を検出す
ることで、第pの画像180711および第(p+3)の画像180714の中間状態と
なるように作成された画像であってもよい。図87(B)では、フレームによって位置が
変化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の
領域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。すなわち、第(p+1)の画
像180712および第(p+2)の画像180713における円形の領域の位置は、第
pの画像180711における位置と、第(p+3)の画像180714における位置の
中間の位置としている。具体的には、第pの画像180711および第(p+3)の画像
180714から検出した、円形の領域が移動する量をXとしたとき、第(p+1)の画
像180712における円形の領域の位置は、第pの画像180711における位置から
、(1/3)X程度変位した位置であっても良い。さらに、第(p+2)の画像1807
13における円形の領域の位置は、第pの画像180711における位置から、(2/3
)X程度変位した位置であっても良い。つまり、第(p+1)の画像180712および
第(p+2)の画像180713は、動き補償を行なって画像データを補間したものであ
る。このように、画像上で動きのある物体に対して動き補償を行い、画像データを補間す
ることにより、なめらかな表示を行なうことができる。
さらに、第(p+1)の画像180712および第(p+2)の画像180713は、第
pの画像180711および第(p+3)の画像180714の中間状態となるように作
成された上で、画像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは
、たとえば、図87(B)のように、第pの画像180711の代表的な輝度をL、第(
p+1)の画像180712の代表的な輝度をLc1、第(p+2)の画像180713
の代表的な輝度をLc2としたとき、L、Lc1、Lc2において、L>Lc1またはL
>Lc2またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望ましくは、0.1L<Lc
1=Lc2<0.8Lという関係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<Lc=
Lc2<0.5Lという関係があってもよい。または、逆にL、Lc1、Lc2において
、L<Lc1またはL<Lc2またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望まし
くは、0.1Lc1=0.1Lc2<L<0.8Lc1=0.8Lc2という関係があっ
てもよい。さらに望ましくは、0.2Lc1=0.2Lc2<L<0.5Lc1=0.5
Lc2という関係があってもよい。このようにすることで、表示を擬似的にインパルス型
とすることができるため、目の残像を抑えることができる。または、輝度を変化させる画
像が交互に現れるようにしてもよい。こうすることで、輝度が変化する周期を短くするこ
とができるので、フリッカを低減することができる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
さらに、第(p+4)の画像180715および第(p+5)の画像180716につい
ても、第(p+3)の画像180714および第(p+6)の画像180717から同様
な方法を用いて作成されてもよい。すなわち、第(p+4)の画像180715および第
(p+5)の画像180716は、第(p+3)の画像180714から第(p+6)の
画像180717までの画像の変化量を検出することで、第(p+3)の画像18071
4および第(p+6)の画像180717の中間状態となるように作成された画像であっ
て、さらに、画像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。
なお、図87(B)の方法を用いると、表示フレームレートが大きいので、画像の動きが
目の動きによく追従できるようになり、画像の動きをなめらかに表示することができるた
め、動画ボケを大幅に低減することができる。
図87(C)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの1.5倍(変換比1.5
)である場合を表している。図87(C)は、横軸を時間として、表示される画像の時間
的な変化の様子を、模式的に表したものである。画像180721は第pの画像、画像1
80722は第(p+1)の画像、画像180723は第(p+2)の画像、画像180
724は第(p+3)の画像であるとする。なお、実際には表示されなくてもよいが、画
像180725は入力画像データであり、第(p+1)の画像180722および第(p
+2)の画像180723が作成されるために用いられていてもよい。期間Tinは、入
力画像データの周期を表している。なお、図87(C)は変換比が1.5である場合を表
しているため、期間Tinは、第pの画像が表示されてから第(p+1)の画像が表示さ
れるまで期間の1.5倍の長さとなる。
ここで、第(p+1)の画像180722および第(p+2)の画像180723は、第
pの画像180721から画像180725を経由して第(p+3)の画像180724
までの画像の変化量を検出することで、第pの画像180721および第(p+3)の画
像180724の中間状態となるように作成された画像であってもよい。図87(C)で
は、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほ
ぼ変化しない領域(三角形の領域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。
すなわち、第(p+1)の画像180722および第(p+2)の画像180723にお
ける円形の領域の位置は、第pの画像180721における位置と、第(p+3)の画像
180724における位置の中間の位置としている。つまり、第(p+1)の画像180
722および第(p+2)の画像180723は、動き補償を行なって画像データを補間
したものである。このように、画像上で動きのある物体に対して動き補償を行い、画像デ
ータを補間することにより、なめらかな表示を行なうことができる。
さらに、第(p+1)の画像180722および第(p+2)の画像180723は、第
pの画像180721および第(p+3)の画像180724の中間状態となるように作
成された上で、画像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは
、たとえば、図87(C)のように、第pの画像180721の代表的な輝度をL、第(
p+1)の画像180722の代表的な輝度をLc1、第(p+2)の画像180723
の代表的な輝度をLc2としたとき、L、Lc1、Lc2において、L>Lc1またはL
>Lc2またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望ましくは、0.1L<Lc
1=Lc2<0.8Lという関係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<Lc=
Lc2<0.5Lという関係があってもよい。または、逆にL、Lc1、Lc2において
、L<Lc1またはL<Lc2またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望まし
くは、0.1Lc1=0.1Lc2<L<0.8Lc1=0.8Lc2という関係があっ
てもよい。さらに望ましくは、0.2Lc1=0.2Lc2<L<0.5Lc1=0.5
Lc2という関係があってもよい。このようにすることで、表示を擬似的にインパルス型
とすることができるため、目の残像を抑えることができる。または、輝度を変化させる画
像が交互に現れるようにしてもよい。こうすることで、輝度が変化する周期を短くするこ
とができるので、フリッカを低減することができる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
なお、図87(C)の方法を用いると、表示フレームレートが小さいので、表示装置に信
号を書き込む時間を長くすることができる。そのため、表示装置のクロック周波数を小さ
くできるので、消費電力を低減することができる。また、動き補償を行なう処理速度を遅
くできるので、消費電力を低減することができる。
次に、図88を参照して、画像の代表的な輝度について説明する。図88(A)乃至(D
)に示す図は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化の様子を、模式的に表
したものである。図88(E)は、ある領域内の画像の輝度を測定する方法の一例である
画像の輝度を測定する方法としては、画像を構成するそれぞれの画素に対し、個別に輝度
を測定する方法がある。この方法を用いると、画像の細部まで厳密に輝度を測定すること
ができる。
ただし、画像を構成するそれぞれの画素に対し、個別に輝度を測定する方法は、非常に労
力を要するため、別の方法を用いてもよい。画像の輝度を測定する別の方法としては、画
像内のある領域に注目し、その領域の平均的な輝度を測定する方法がある。この方法によ
って、簡易に画像の輝度を測定することができる。本実施の形態においては、画像内のあ
る領域の平均的な輝度を測定する方法によって求めた輝度を、便宜的に、画像の代表的な
輝度と呼ぶこととする。
そして、画像の代表的な輝度を求めるために、画像内のどの領域に注目するかという点に
ついて、以下で説明する。
図88(A)は、画像の変化に対し、位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)の輝度
を、画像の代表的な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周
期、画像180801は第pの画像、画像180802は第(p+1)の画像、画像18
0803は第(p+2)の画像、第1の領域180804は第pの画像180801にお
ける輝度測定領域、第2の領域180805は第(p+1)の画像180802における
輝度測定領域、第3の領域180806は第(p+2)の画像180803における輝度
測定領域を、それぞれ表している。ここで、第1乃至第3の領域は、装置内の空間的な位
置としては、概同じであるとしてよい。つまり、第1乃至第3の領域で画像の代表的な輝
度を測定することによって、画像の代表的な輝度の時間変化を求めることができる。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域180804で測定される輝度をL、
第2の領域180805で測定される輝度をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は
擬似的にインパルス型であるといえる。このようなときに、動画の品質は向上していると
いえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域180804と第2の領域180805、第2の領域180805と
第3の領域180806、第1の領域180804と第3の領域180806のそれぞれ
に対し、大きい方の輝度に対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時
間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%とな
る。そして、相対輝度が80%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度
が50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上
であれば、消費電力を低減し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が2
0%以上であれば、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、
相対輝度が10%以上80%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およ
びフリッカを低減することができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば
、動画の品質を顕著に向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することが
できる。
図88(B)は、タイル状に分割された領域の輝度を測定し、その平均値を画像の代表的
な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、画像1808
11は第pの画像、画像180812は第(p+1)の画像、画像180813は第(p
+2)の画像、第1の領域180814は第pの画像180811における輝度測定領域
、第2の領域180815は第(p+1)の画像180812における輝度測定領域、第
3の領域180816は第(p+2)の画像180813における輝度測定領域を、それ
ぞれ表している。ここで、第1乃至第3の領域は、装置内の空間的な位置としては、概同
じであるとしてよい。つまり、第1乃至第3の領域で画像の代表的な輝度を測定すること
によって、画像の代表的な輝度の時間変化を求めることができる。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域180814で測定される輝度の全て
の領域における平均値をL、第2の領域180815で測定される輝度の全ての領域にお
ける平均値をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的にインパルス型であると
いえる。このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域180814と第2の領域180815、第2の領域180815と
第3の領域180816、第1の領域180814と第3の領域180816のそれぞれ
に対し、大きい方の輝度に対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時
間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%とな
る。そして、相対輝度が80%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度
が50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上
であれば、消費電力を低減し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が2
0%以上であれば、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、
相対輝度が10%以上80%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およ
びフリッカを低減することができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば
、動画の品質を顕著に向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することが
できる。
図88(C)は、画像の中央の領域の輝度を測定し、その平均値を画像の代表的な輝度と
する方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、画像180821は第
pの画像、画像180822は第(p+1)の画像、画像180823は第(p+2)の
画像、第1の領域180824は第pの画像180821における輝度測定領域、第2の
領域180825は第(p+1)の画像180822における輝度測定領域、第3の領域
180826は第(p+2)の画像180823における輝度測定領域を、それぞれ表し
ている。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域180824で測定される輝度をL、
第2の領域180825で測定される輝度をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は
擬似的にインパルス型であるといえる。このようなときに、動画の品質は向上していると
いえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域180824と第2の領域180825、第2の領域180825と
第3の領域180826、第1の領域180824と第3の領域180826のそれぞれ
に対し、大きい方の輝度に対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時
間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%とな
る。そして、相対輝度が80%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度
が50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上
であれば、消費電力を低減し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が2
0%以上であれば、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、
相対輝度が10%以上80%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およ
びフリッカを低減することができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば
、動画の品質を顕著に向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することが
できる。
図88(D)は、画像全体からサンプリングした複数の点の輝度を測定し、その平均値を
画像の代表的な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、
画像180831は第pの画像、画像180832は第(p+1)の画像、画像1808
33は第(p+2)の画像、第1の領域180834は第pの画像180831における
輝度測定領域、第2の領域180835は第(p+1)の画像180832における輝度
測定領域、第3の領域180836は第(p+2)の画像180833における輝度測定
領域を、それぞれ表している。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域180834で測定される輝度の全て
の領域における平均値をL、第2の領域180835で測定される輝度の全ての領域にお
ける平均値をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的にインパルス型であると
いえる。このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域180834と第2の領域180835、第2の領域180835と
第3の領域180836、第1の領域180834と第3の領域180836のそれぞれ
に対し、大きい方の輝度に対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時
間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%とな
る。そして、相対輝度が80%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度
が50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上
であれば、消費電力を低減し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が2
0%以上であれば、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、
相対輝度が10%以上80%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およ
びフリッカを低減することができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば
、動画の品質を顕著に向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することが
できる。
図88(E)は、図88(A)乃至(D)に示す図における、輝度測定領域内の測定方法
を示した図である。領域180841は注目している輝度測定領域、点180842は領
域180841内の輝度測定点である。時間分解能の高い輝度計測機器は、その測定対象
範囲が小さい場合があるため、領域180841が大きい場合は、領域全てを測定するの
ではなく、図88(E)のように、領域180841内を点状で偏り無く、複数の点で測
定し、その平均値をもって領域180841の輝度であるとしてもよい。
なお、画像がR、G、Bの3原色の組み合わせを持つ場合は、測定される輝度は、R、G
、Bを合わせた輝度であってもよいし、RおよびGを合わせた輝度、GおよびBを合わせ
た輝度、BおよびRを合わせた輝度であってもよいし、R、G、Bそれぞれの輝度であっ
てもよい。
次に、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画像を作成する方法、
および入力画像データに含まれる画像の動き等に従って駆動方法を制御する方法について
説明する。
図89を参照して、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画像を作
成する方法の例について説明する。図89(A)は、表示フレームレートが、入力フレー
ムレートの2倍(変換比が2)である場合を表したものである。図89(A)は、横軸を
時間として、画像の動きを検出する方法を、模式的に表したものである。期間Tinは入
力画像データの周期、画像180901は第pの画像、画像180902は第(p+1)
の画像、画像180903は第(p+2)の画像を、それぞれ表している。また、画像中
に、時間に依存しない領域として、第1の領域180904、第2の領域180905お
よび第3の領域180906を設ける。
まず、第(p+2)の画像180903においては、画像をタイル状の複数の領域に分割
し、そのうちの1つの領域である第3の領域180906内の画像データに着目する。
次に、第pの画像180901において、第3の領域180906を中心とした第3の領
域180906よりも大きな範囲に着目する。ここで、第3の領域180906を中心と
した第3の領域180906よりも大きな範囲は、データ検索範囲である。データ検索範
囲は、水平方向(X方向)の範囲を180907、垂直方向(Y方向)の範囲を1809
08とする。なお、データ検索範囲の水平方向の範囲180907および垂直方向の範囲
180908は、第3の領域180906の水平方向の範囲および垂直方向の範囲を、そ
れぞれ15画素分程度拡大した範囲であってもよい。
そして、データ検索範囲内において、前記第3の領域180906内の画像データと最も
類似した画像データを持つ領域を検索する。検索方法は、最小二乗法などを用いることが
できる。検索の結果、最も類似した画像データを持つ領域として、第1の領域18090
4が導出されたとする。
次に、導出された第1の領域180904と、第3の領域180906との位置の違いを
表す量として、ベクトル180909を導出する。なお、ベクトル180909を、動き
ベクトルと呼ぶことにする。
そして、第(p+1)の画像180902においては、動きベクトル180909から求
めたベクトルと、第(p+2)の画像180903における第3の領域180906内の
画像データと、第pの画像180901における第1の領域180904内の画像データ
と、によって、第2の領域180905を形成する。
ここで、動きベクトル180909から求めたベクトルを変位ベクトル180910と呼
ぶことにする。変位ベクトル180910は、第2の領域180905を形成する位置を
決める役割を持つ。第2の領域180905は、第3の領域180906から変位ベクト
ル180910だけ離れた位置に形成される。なお、変位ベクトル180910は、動き
ベクトル180909に係数(1/2)をかけた量であってもよい。
第(p+1)の画像180902における第2の領域180905内の画像データは、第
(p+2)の画像180903における第3の領域180906内の画像データと、第p
の画像180901における第1の領域180904内の画像データによって決められる
としてもよい。たとえば、第(p+1)の画像180902における第2の領域1809
05内の画像データは、第(p+2)の画像180903における第3の領域18090
6内の画像データと、第pの画像180901における第1の領域180904内の画像
データの平均値であってもよい。
このようにして、第(p+2)の画像180903における第3の領域180906に対
応する、第(p+1)の画像180902における第2の領域180905を形成するこ
とができる。なお、以上の処理を、第(p+2)の画像180903における他の領域に
も行なうことで、第(p+2)の画像180903と第pの画像180901の中間状態
となる、第(p+1)の画像180902を形成することができる。
図89(B)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの3倍(変換比が3)であ
る場合を表したものである。図89(B)は、横軸を時間として、画像の動きを検出する
方法を、模式的に表したものである。期間Tinは入力画像データの周期、画像1809
11は第pの画像、画像180912は第(p+1)の画像、画像180913は第(p
+2)の画像、画像180914は第(p+3)の画像を、それぞれ表している。また、
画像中に、時間に依存しない領域として、第1の領域180915、第2の領域1809
16、第3の領域180917および第4の領域180918を設ける。
まず、第(p+3)の画像180914においては、画像をタイル状の複数の領域に分割
し、そのうちの1つの領域である第4の領域180918内の画像データに着目する。
次に、第pの画像180911において、第4の領域180918を中心とした第4の領
域180918よりも大きな範囲に着目する。ここで、第4の領域180918を中心と
した第4の領域180918よりも大きな範囲は、データ検索範囲である。データ検索範
囲は、水平方向(X方向)の範囲を180919、垂直方向(Y方向)の範囲を1809
20とする。なお、データ検索範囲の水平方向の範囲180919および垂直方向の範囲
180920は、第4の領域180918の水平方向の範囲および垂直方向の範囲を、そ
れぞれ15画素分程度拡大した範囲であってもよい。
そして、データ検索範囲内において、前記第4の領域180918内の画像データと最も
類似した画像データを持つ領域を検索する。検索方法は、最小二乗法などを用いることが
できる。検索の結果、最も類似した画像データを持つ領域として、第1の領域18091
5が導出されたとする。
次に、導出された第1の領域180915と、第4の領域180918との位置の違いを
表す量として、ベクトルを導出する。なお、このベクトルを、動きベクトル180921
と呼ぶことにする。
そして、第(p+1)の画像180912および、第(p+2)の画像180913にお
いては、動きベクトル180921から求めた第1のベクトルおよび第2のベクトルと、
第(p+3)の画像180914における第4の領域180918内の画像データと、第
pの画像180911における第1の領域180915内の画像データと、によって、第
2の領域180916および第3の領域180917を形成する。
ここで、動きベクトル180921から求めた第1のベクトルを第1の変位ベクトル18
0922と呼ぶことにする。また、第2のベクトルを第2の変位ベクトル180923と
呼ぶことにする。第1の変位ベクトル180922は、第2の領域180916を形成す
る位置を決める役割を持つ。第2の領域180916は、第4の領域180918から第
1の変位ベクトル180922だけ離れた位置に形成される。なお、第1の変位ベクトル
180922は、動きベクトル180921に(1/3)をかけた量であってもよい。ま
た、第2の変位ベクトル180923は、第3の領域180917を形成する位置を決め
る役割を持つ。第3の領域180917は、第4の領域180918から第2の変位ベク
トル180923だけ離れた位置に形成される。なお、第2の変位ベクトル180923
は、動きベクトル180921に(2/3)をかけた量であってもよい。
第(p+1)の画像180912における第2の領域180916内の画像データは、第
(p+3)の画像180914における第4の領域180918内の画像データと、第p
の画像180911における第1の領域180915内の画像データによって決められる
としてもよい。たとえば、第(p+1)の画像180912における第2の領域1809
16内の画像データは、第(p+3)の画像180914における第4の領域18091
8内の画像データと、第pの画像180911における第1の領域180915内の画像
データの平均値であってもよい。
第(p+2)の画像180913における第3の領域180917内の画像データは、第
(p+3)の画像180914における第4の領域180918内の画像データと、第p
の画像180911における第1の領域180915内の画像データによって決められる
としてもよい。たとえば、第(p+2)の画像180913における第3の領域1809
17内の画像データは、第(p+3)の画像180914における第4の領域18091
8内の画像データと、第pの画像180911における第1の領域180915内の画像
データの平均値であってもよい。
このようにして、第(p+3)の画像180914における第4の領域180918に対
応する、第(p+1)の画像180902における第2の領域180916、および第(
p+2)の画像180913における第3の領域180917を形成することができる。
なお、以上の処理を、第(p+3)の画像180914における他の領域にも行なうこと
で、第(p+3)の画像180914と第pの画像180911の中間状態となる、第(
p+1)の画像180912および第(p+2)の画像180913を形成することがで
きる。
次に、図90を参照して、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画
像を作成する回路の例について説明する。図90(A)は、表示領域に画像を表示するた
めのソースドライバ、ゲートドライバを含む周辺駆動回路と、周辺駆動回路を制御する制
御回路の接続関係を表した図である。図90(B)は、前記制御回路の詳細な回路構成の
一例を表した図である。図90(C)は、前記制御回路に含まれる画像処理回路の詳細な
回路構成の一例を表した図である。図90(D)は、前記制御回路に含まれる画像処理回
路の詳細な回路構成の別の例を表した図である。
図90(A)のように、本実施の形態における装置は、制御回路181011と、ソース
ドライバ181012と、ゲートドライバ181013と、表示領域181014と、を
含んでいてもよい。
なお、制御回路181011、ソースドライバ181012およびゲートドライバ181
013は、表示領域181014が形成されている基板と同一の基板上に形成されていて
もよい。
なお、制御回路181011、ソースドライバ181012およびゲートドライバ181
013は、これらのうち一部が、表示領域181014が形成されている基板と同一の基
板上に形成され、その他の回路は、表示領域181014が形成されている基板とは異な
る基板上に形成されていてもよい。たとえば、ソースドライバ181012およびゲート
ドライバ181013が、表示領域181014が形成されている基板と同一の基板上に
形成され、制御回路181011は異なる基板上に外付けICとして形成されていてもよ
い。同様に、ゲートドライバ181013が、表示領域181014が形成されている基
板と同一の基板上に形成され、その他の回路は異なる基板上に外付けICとして形成され
ていてもよい。同様に、ソースドライバ181012、ゲートドライバ181013およ
び制御回路181011の一部が、表示領域181014が形成されている基板と同一の
基板上に形成され、その他の回路は異なる基板上に外付けICとして形成されていてもよ
い。
制御回路181011は、外部画像信号181000と、水平同期信号181001と、
垂直同期信号181002と、が入力され、画像信号181003と、ソーススタートパ
ルス181004と、ソースクロック181005と、ゲートスタートパルス18100
6と、ゲートクロック181007と、が出力される構成であってもよい。
ソースドライバ181012は、画像信号181003と、ソーススタートパルス181
004と、ソースクロック181005と、が入力され、画像信号181003に従った
電圧または電流を表示領域181014に出力する構成であってもよい。
ゲートドライバ181013は、ゲートスタートパルス181006と、ゲートクロック
181007と、が入力され、ソースドライバ181012から出力される信号を表示領
域181014に書き込むタイミングを指定する信号が出力される構成であってもよい。
外部画像信号181000の周波数と、画像信号181003の周波数が異なっている場
合、ソースドライバ181012およびゲートドライバ181013を駆動するタイミン
グを制御する信号も、入力される水平同期信号181001および垂直同期信号1810
02とは異なる周波数を持つことになる。そのため、画像信号181003の処理に加え
て、ソースドライバ181012およびゲートドライバ181013を駆動するタイミン
グを制御する信号も処理する必要がある。制御回路181011は、そのための機能を持
った回路であってもよい。たとえば、外部画像信号181000の周波数に対して画像信
号181003の周波数が倍であった場合、制御回路181011は、外部画像信号18
1000に含まれる画像信号を補間して倍の周波数の画像信号181003を生成し、か
つ、タイミングを制御する信号も倍の周波数になるように制御する。
また、制御回路181011は、図90(B)のように、画像処理回路181015と、
タイミング発生回路181016と、を含んでいてもよい。
画像処理回路181015は、外部画像信号181000と、周波数制御信号18100
8と、が入力され、画像信号181003が出力される構成であってもよい。
タイミング発生回路181016は、水平同期信号181001と、垂直同期信号181
002と、が入力され、ソーススタートパルス181004と、ソースクロック1810
05と、ゲートスタートパルス181006と、ゲートクロック181007と、周波数
制御信号181008と、が出力される構成であってもよい。なお、タイミング発生回路
181016は、周波数制御信号181008の状態を指定するためのデータを保持する
メモリまたはレジスタ等を含んでいてもよい。また、タイミング発生回路181016は
、外部から周波数制御信号181008の状態を指定する信号が入力される構成であって
もよい。
画像処理回路181015は、図90(C)のように、動き検出回路181020と、第
1のメモリ181021と、第2のメモリ181022と、第3のメモリ181023と
、輝度制御回路181024と、高速処理回路181025と、を含んでいてもよい。
動き検出回路181020は、複数の画像データが入力され、画像の動きが検出され、前
記複数の画像データの中間状態である画像データが出力される構成であってもよい。
第1のメモリ181021は、外部画像信号181000が入力され、前記外部画像信号
181000を一定期間保持しつつ、動き検出回路181020と第2のメモリ1810
22に前記外部画像信号181000を出力する構成であってもよい。
第2のメモリ181022は、第1のメモリ181021から出力された画像データが入
力され、前記画像データを一定期間保持しつつ、動き検出回路181020と高速処理回
路181025に前記画像データを出力する構成であってもよい。
第3のメモリ181023は、動き検出回路181020から出力された画像データが入
力され、前記画像データを一定期間保持しつつ、輝度制御回路181024に前記画像デ
ータを出力する構成であってもよい。
高速処理回路181025は、第2のメモリ181022から出力された画像データと、
輝度制御回路181024から出力された画像データと、周波数制御信号181008と
、が入力され、前記画像データを、画像信号181003として出力する構成であっても
よい。
外部画像信号181000の周波数と、画像信号181003の周波数が異なっている場
合、画像処理回路181015によって、外部画像信号181000に含まれる画像信号
を補間して画像信号181003を生成してもよい。入力された外部画像信号18100
0は、一旦第1のメモリ181021に保持される。そのとき、第2のメモリ18102
2には、1つ前のフレームで入力された画像データが保持されている。動き検出回路18
1020は、第1のメモリ181021および第2のメモリ181022に保持された画
像データを適宜読み込み、両者の画像データの違いから動きベクトルを検出し、さらに、
中間状態の画像データを生成してもよい。生成された中間状態の画像データは、第3のメ
モリ181023によって保持される。
動き検出回路181020が中間状態の画像データを生成しているとき、高速処理回路1
81025は、第2のメモリ181022に保持されている画像データを、画像信号18
1003として出力する。その後、第3のメモリ181023に保持された画像データを
輝度制御回路181024を通じて画像信号181003として出力する。このとき、第
2のメモリ181022および第3のメモリ181023が更新される周波数は外部画像
信号181000の周波数と同じだが、高速処理回路181025を通じて出力される画
像信号181003の周波数は、外部画像信号181000の周波数と異なっていてもよ
い。具体的には、たとえば、画像信号181003の周波数は外部画像信号181000
の周波数の1.5倍、2倍、3倍が挙げられる。しかし、これに限定されるものではなく
、様々な周波数とすることができる。なお、画像信号181003の周波数は、周波数制
御信号181008によって指定されてもよい。
図90(D)に示した画像処理回路181015の構成は、図90(C)に示した画像処
理回路181015の構成に、第4のメモリ181026を加えたものである。このよう
に、第1のメモリ181021から出力された画像データと、第2のメモリ181022
から出力された画像データに加えて、第4のメモリ181026から出力された画像デー
タも動き検出回路181020に出力することで、正確に画像の動きを検出することが可
能になる。
なお、入力される画像データが、データ圧縮等のために、すでに動きベクトルを含んでい
るような場合、たとえばMPEG(Moving Picture Expert Gr
oup)の規格に基づく画像データである場合は、これを用いて中間状態の画像を補間画
像として生成すればよい。このとき、動き検出回路181020に含まれる、動きベクト
ルを生成する部分は不要となる。また、画像信号181003に係るエンコードおよびデ
コード処理も簡単なものとなるため、消費電力を低減できる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態11)
本実施形態においては、電子機器の例について説明する。
図47は表示パネル900101と、回路基板900111を組み合わせた表示パネルモ
ジュールを示している。表示パネル900101は画素部900102、走査線駆動回路
900103及び信号線駆動回路900104を有している。回路基板900111には
、例えば、コントロール回路900112及び信号分割回路900113などが形成され
ている。表示パネル900101と回路基板900111とは接続配線900114によ
って接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
表示パネル900101は、画素部900102と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路
のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の
周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成
し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル9001
01に実装してもよい。こうすることで、回路基板900111の面積を削減でき、小型
の表示装置を得ることができる。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Aut
o Bonding)又はプリント基板を用いて表示パネル900101に実装してもよ
い。こうすることで、表示パネル900101の面積を小さくできるので、額縁サイズの
小さい表示装置を得ることができる。
例えば、消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にトランジスタを用いて画素部を形成
し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG又はTABで
表示パネルに実装してもよい。
図47に示した表示パネルモジュールによって、テレビ受像機を完成させることができる
。図48は、テレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ900201
は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路900202と、映像
信号増幅回路900202から出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変
換する映像信号処理回路900203と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換する
ためのコントロール回路900212により処理される。コントロール回路900212
は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号を出力する。デジタル駆動する場合には、信号線
側に信号分割回路900213を設け、入力デジタル信号をm個(mは正の整数)に分割
して供給する構成としても良い。
チューナ900201で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路900205
に送られ、その出力は音声信号処理回路900206を経てスピーカ900207に供給
される。制御回路900208は受信局(受信周波数)及び音量の制御情報を入力部90
0209から受け、チューナ900201又は音声信号処理回路900206に信号を送
出する。
図48とは別の形態の表示パネルモジュールを組み込んだテレビ受像器について図49(
A)に示す。図49(A)において、筐体900301内に収められた表示画面9003
02は、表示パネルモジュールで形成される。なお、スピーカ900303、操作スイッ
チ900304、入力手段900305、センサ900306(力、変位、位置、速度、
加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、
電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能
を含むもの)、マイクロフォン900307などが適宜備えられていてもよい。
図49(B)に、ワイヤレスでディスプレイのみを持ち運び可能なテレビ受像器を示す。
筐体900312にはバッテリー及び信号受信器が収められており、そのバッテリーで表
示部900313、スピーカ部900317、センサ900319(力、変位、位置、速
度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電
場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する
機能を含むもの)及びマクロフォン900320を駆動させる。バッテリーは充電器90
0310で繰り返し充電が可能となっている。充電器900310は映像信号を送受信す
ることが可能で、その映像信号をディスプレイの信号受信器に送信することができる。図
49(B)に示す装置は、操作キー900316によって制御される。あるいは、図49
(B)に示す装置は、操作キー900316を操作することによって、充電器90031
0に信号を送ることが可能である。つまり、映像音声双方向通信装置であってもよい。あ
るいは、図49(B)に示す装置は、操作キー900316を操作することによって、充
電器900310に信号を送り、さらに充電器900310が送信できる信号を他の電子
機器に受信させることによって、他の電子機器の通信制御も可能である。つまり、汎用遠
隔制御装置であってもよい。なお、入力手段900318などが適宜備えられていてもよ
い。なお、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)を表示部900313
に適用することができる。
図50(A)は、表示パネル900401とプリント配線基板900402を組み合わせ
たモジュールを示している。表示パネル900401は、複数の画素が設けられた画素部
900403と、第1の走査線駆動回路900404、第2の走査線駆動回路90040
5と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路900406を備えていて
もよい。
プリント配線基板900402には、コントローラ900407、中央処理装置(CPU
)900408、メモリ900409、電源回路900410、音声処理回路90041
1及び送受信回路900412などが備えられている。プリント配線基板900402と
表示パネル900401は、フレキシブル配線基板(FPC)900413により接続さ
れている。フレキシブル配線基板(FPC)900413には、保持容量、バッファ回路
などを設け、電源電圧又は信号にノイズの発生、及び信号の立ち上がり時間の増大を防ぐ
構成としても良い。なお、コントローラ900407、音声処理回路900411、メモ
リ900409、中央処理装置(CPU)900408、電源回路900410などは、
COG(Chip On Glass)方式を用いて表示パネル900401に実装する
こともできる。COG方式により、プリント配線基板900402の規模を縮小すること
ができる。
プリント配線基板900402に備えられたインターフェース(I/F)部900414
を介して、各種制御信号の入出力が行われる。そして、アンテナとの間の信号の送受信を
行うためのアンテナ用ポート900415が、プリント配線基板900402に設けられ
ている。
図50(B)は、図50(A)に示したモジュールのブロック図を示す。このモジュール
は、メモリ900409としてVRAM900416、DRAM900417、フラッシ
ュメモリ900418などが含まれている。VRAM900416にはパネルに表示する
画像のデータが、DRAM900417には画像データ又は音声データが、フラッシュメ
モリには各種プログラムが記憶されている。
電源回路900410は、表示パネル900401、コントローラ900407、中央処
理装置(CPU)900408、音声処理回路900411、メモリ900409、送受
信回路900412を動作させる電力を供給する。ただし、パネルの仕様によっては、電
源回路900410に電流源が備えられている場合もある。
中央処理装置(CPU)900408は、制御信号生成回路900420、デコーダ90
0421、レジスタ900422、演算回路900423、RAM900424、中央処
理装置(CPU)900408用のインターフェース(I/F)部900419などを有
している。インターフェース(I/F)部900419を介して中央処理装置(CPU)
900408に入力された各種信号は、一旦レジスタ900422に保持された後、演算
回路900423、デコーダ900421などに入力される。演算回路900423では
、入力された信号に基づき演算を行い、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ9
00421に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路900420に入力され
る。制御信号生成回路900420は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生
成し、演算回路900423において指定された場所、具体的にはメモリ900409、
送受信回路900412、音声処理回路900411、コントローラ900407などに
送る。
メモリ900409、送受信回路900412、音声処理回路900411、コントロー
ラ900407は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に
説明する。
入力手段900425から入力された信号は、インターフェース(I/F)部90041
4を介してプリント配線基板900402に実装された中央処理装置(CPU)9004
08に送られる。制御信号生成回路900420は、ポインティングデバイス又はキーボ
ードなどの入力手段900425から送られてきた信号に従い、VRAM900416に
格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ900407に送
付する。
コントローラ900407は、パネルの仕様に合わせて中央処理装置(CPU)9004
08から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、表示パネル90040
1に供給する。コントローラ900407は、電源回路900410から入力された電源
電圧、又は中央処理装置(CPU)900408から入力された各種信号をもとに、Hs
ync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り
替え信号L/Rを生成し、表示パネル900401に供給する。
送受信回路900412では、アンテナ900428において電波として送受信される信
号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Volt
age Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass
Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいてもよい。送受信回路90
0412において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、中央処理装置(CPU
)900408からの命令に従って、音声処理回路900411に送られる。
中央処理装置(CPU)900408の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は
、音声処理回路900411において音声信号に復調され、スピーカ900427に送ら
れる。マイク900426から送られてきた音声信号は、音声処理回路900411にお
いて変調され、中央処理装置(CPU)900408からの命令に従って、送受信回路9
00412に送られる。
コントローラ900407、中央処理装置(CPU)900408、電源回路90041
0、音声処理回路900411、メモリ900409を、本実施形態のパッケージとして
実装することができる。
勿論、本実施の形態はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをは
じめ、鉄道の駅又は空港などにおける情報表示盤、街頭における広告表示盤など特に大面
積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
次に、図51を参照して、携帯電話の構成例について説明する。
表示パネル900501はハウジング900530に脱着自在に組み込まれる。ハウジン
グ900530は表示パネル900501のサイズに合わせて、形状又は寸法を適宜変更
することができる。表示パネル900501を固定したハウジング900530はプリン
ト基板900531に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル900501はFPC900513を介してプリント基板900531に接続
される。プリント基板900531には、スピーカ900532、マイクロフォン900
533、送受信回路900534、CPU、コントローラなどを含む信号処理回路900
535及びセンサ900541(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離
、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流
量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)が形成されている
。このようなモジュールと、入力手段900536、バッテリー900537を組み合わ
せ、筐体900539に収納する。表示パネル900501の画素部は筐体900539
に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル900501は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周
波数の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路
(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのIC
チップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル900501に実装しても
良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)又は
プリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。このような構成とすることで、表示
装置の低消費電力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることがで
きる。携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
図51に示した携帯電話は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する
機能を有する。カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能を有する。表示部
に表示した情報を操作又は編集する機能を有する。様々なソフトウェア(プログラム)に
よって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて他の
携帯電話、固定電話又は音声通信機器と通話する機能を有する。無線通信機能を用いて様
々なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々なデ
ータの送信又は受信を行う機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じてバ
イブレータが動作する機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じて音が発
生する機能を有する。なお、図51に示した携帯電話が有する機能はこれに限定されず、
様々な機能を有することができる。
図52で示す携帯電話機は、操作スイッチ類900604、マイクロフォン900605
などが備えられた本体(A)900601と、表示パネル(A)900608、表示パネ
ル(B)900609、スピーカ900606、センサ900611(力、変位、位置、
速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、
電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定す
る機能を含むもの)、入力手段900612などが備えられた本体(B)900602と
が、蝶番900610で開閉可能に連結されている。表示パネル(A)900608と表
示パネル(B)900609は、回路基板900607と共に本体(B)900602の
筐体900603の中に収納される。表示パネル(A)900608及び表示パネル(B
)900609の画素部は筐体900603に形成された開口窓から視認できるように配
置される。
表示パネル(A)900608と表示パネル(B)900609は、その携帯電話機90
0600の機能に応じて画素数などの仕様を適宜設定することができる。例えば、表示パ
ネル(A)900608を主画面とし、表示パネル(B)900609を副画面として組
み合わせることができる。
本実施形態に係る携帯電話機は、その機能又は用途に応じてさまざまな態様に変容し得る
。例えば、蝶番900610の部位に撮像素子を組み込んで、カメラ付きの携帯電話機と
しても良い。操作スイッチ類900604、表示パネル(A)900608、表示パネル
(B)900609を一つの筐体内に納めた構成としても、上記した作用効果を奏するこ
とができる。表示部を複数個そなえた情報表示端末に本実施形態の構成を適用しても、同
様な効果を得ることができる。
図52に示した携帯電話は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する
機能を有する。カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能を有する。表示部
に表示した情報を操作又は編集する機能を有する。様々なソフトウェア(プログラム)に
よって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて他の
携帯電話、固定電話又は音声通信機器と通話する機能を有する。無線通信機能を用いて様
々なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々なデ
ータの送信又は受信を行う機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じてバ
イブレータが動作する機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じて音が発
生する機能を有する。なお、図52に示した携帯電話が有する機能はこれに限定されず、
様々な機能を有することができる。
本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)を様々な電子機器に適用すること
ができる。具体的には、電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器
として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシス
テム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機
器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)
、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile D
isc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装
置)などが挙げられる。
図53(A)はディスプレイであり、筐体900711、支持台900712、表示部9
00713、入力手段900714、センサ900715(力、変位、位置、速度、加速
度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流
、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含
むもの)、マイクロフォン900716、スピーカ900717、操作キー900718
、LEDランプ900719等を含む。図53(A)に示すディスプレイは、様々な情報
(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する。なお、図53(
A)に示すディスプレイが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することがで
きる。
図53(B)はカメラであり、本体900731、表示部900732、受像部9007
33、操作キー900734、外部接続ポート900735、シャッター900736、
入力手段900737、センサ900738(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、
回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力
、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マ
イクロフォン900739、スピーカ900740、LEDランプ900741等を含む
。図53(B)に示すカメラは、静止画を撮影する機能を有する。動画を撮影する機能を
有する。撮影した画像(静止画、動画)を自動で補正する機能を有する。撮影した画像を
記録媒体(外部又はデジタルカメラに内臓)に保存する機能を有する。撮影した画像を表
示部に表示する機能を有する。なお、図53(B)に示すカメラが有する機能はこれに限
定されず、様々な機能を有することができる。
図53(C)はコンピュータであり、本体900751、筐体900752、表示部90
0753、キーボード900754、外部接続ポート900755、ポインティングデバ
イス900756、入力手段900757、センサ900758(力、変位、位置、速度
、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場
、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機
能を含むもの)、マイクロフォン900759、スピーカ900760、LEDランプ9
00761、リーダ/ライタ900762等を含む。図53(C)に示すコンピュータは
、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する。様
々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能を有する。無線通信又は有
線通信などの通信機能を有する。通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接
続する機能を有する。通信機能を用いて様々なデータの送信又は受信を行う機能を有する
。なお、図53(C)に示すコンピュータが有する機能はこれに限定されず、様々な機能
を有することができる。
図54(A)はモバイルコンピュータであり、本体901411、表示部901412、
スイッチ901413、操作キー901414、赤外線ポート901415、入力手段9
01416、センサ901417(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距
離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、
流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォ
ン901418、スピーカ901419、LEDランプ901420等を含む。図54(
A)に示すモバイルコンピュータは、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を
表示部に表示する機能を有する。表示部にタッチパネルの機能を有する。カレンダー、日
付又は時刻などを表示する機能を表示部に有する。様々なソフトウェア(プログラム)に
よって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて様々
なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々なデー
タの送信又は受信を行う機能を有する。なお、図54(A)に示すモバイルコンピュータ
が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図54(B)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(たとえば、DVD再生装置)で
あり、本体901431、筐体901432、表示部A901433、表示部B9014
34、記録媒体読み込み部901435(DVD等)、操作キー901436、スピーカ
部901437、入力手段901438、センサ901439(力、変位、位置、速度、
加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、
電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能
を含むもの)、マイクロフォン901440、LEDランプ901441等を含む。表示
部A901433は主として画像情報を表示し、表示部B901434は主として文字情
報を表示することができる。
図54(C)はゴーグル型ディスプレイであり、本体901451、表示部901452
、イヤホン901453、支持部901454、入力手段901455、センサ9014
56(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化
学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、に
おい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン901457、スピーカ9
01458等を含む。図54(C)に示すゴーグル型ディスプレイは、外部から取得した
画像(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する。なお、図5
4(C)に示すゴーグル型ディスプレイが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を
有することができる。
図55(A)は携帯型遊技機であり、筐体901511、表示部901512、スピーカ
部901513、操作キー901514、記憶媒体挿入部901515、入力手段901
516、センサ901517(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、
光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量
、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9
01518、LEDランプ901519等を含む。図55(A)に示す携帯型遊技機は、
記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能を有
する。他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図55
(A)に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することが
できる。
図55(B)はテレビ受像機能付きデジタルカメラであり、本体901531、表示部9
01532、操作キー901533、スピーカ901534、シャッター901535、
受像部901536、アンテナ901537、入力手段901538、センサ(力、変位
、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間
、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線
を測定する機能を含むもの)901539、マイクロフォン901540、LEDランプ
901541等を含む。図55(B)に示すテレビ受像機付きデジタルカメラは、静止画
を撮影する機能を有する。動画を撮影する機能を有する。撮影した画像を自動で補正する
機能を有する。アンテナから様々な情報を取得する機能を有する。撮影した画像、又はア
ンテナから取得した情報を保存する機能を有する。撮影した画像、又はアンテナから取得
した情報を表示部に表示する機能を有する。なお、図53(H)に示すテレビ受像機付き
デジタルカメラが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図56は携帯型遊技機であり、筐体901611、第1表示部901612、第2表示部
901613、スピーカ部901614、操作キー901615、記録媒体挿入部901
616、入力手段901617、センサ901618(力、変位、位置、速度、加速度、
角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電
圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むも
の)、マイクロフォン901619、LEDランプ901620等を含む。図56に示す
携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に
表示する機能を有する。他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有す
る。なお、図56に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有
することができる。
図53(A)乃至(C)、図54(A)乃至(C)、図55(A)乃至(C)、及び図5
6に示したように、電子機器は、何らかの情報を表示するための表示部を有することを特
徴とする。電子機器は、視野角特性を向上させた表示を得ることができる。
次に、半導体装置の応用例を説明する。
図73に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた例について示す。図73は、筐体9
00810、表示部900811、操作部であるリモコン装置900812、スピーカ部
900813等を含む。半導体装置は、壁かけ型として建物と一体となっており、設置す
るスペースを広く必要とすることなく設置可能である。
図74に、建造物内に半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示す。表
示パネル900901は、ユニットバス900902と一体に取り付けられており、入浴
者は表示パネル900901の視聴が可能になる。表示パネル900901は入浴者が操
作することで情報を表示する機能を有する。広告又は娯楽手段として利用できる機能を有
する。
なお、半導体装置は、図74で示したユニットバス900902の側壁だけではなく、様
々な場所に設置することができる。たとえば、鏡面の一部又は浴槽自体と一体にするなど
としてもよい。このとき、表示パネル900901の形状は、鏡面又は浴槽の形状に合わ
せたものとなっていてもよい。
図77に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示す。表示パネル9
01002は、柱状体901001の曲面に合わせて湾曲させて取り付けられている。な
お、ここでは柱状体901001を電柱として説明する。
図77に示す表示パネル901002は、人間の視点より高い位置に設けられている。電
柱のように屋外で繰り返し林立している建造物に表示パネル901002を設置すること
で、不特定多数の視認者に広告を行なうことができる。ここで、表示パネル901002
は、外部からの制御により、同じ画像を表示させること、及び瞬時に画像を切替えること
が容易であるため、極めて効率的な情報表示、及び広告効果が期待できる。表示パネル9
01002に自発光型の表示素子を設けることで、夜間であっても、視認性の高い表示媒
体として有用であるといえる。電柱に設置することで、表示パネル901002の電力供
給手段の確保が容易である。災害発生時などの非常事態の際には、被災者に素早く正確な
情報を伝達する手段ともなり得る。
なお、表示パネル901002としては、たとえば、フィルム状の基板に有機トランジス
タなどのスイッチング素子を設けて表示素子を駆動することにより画像の表示を行なう表
示パネルを用いることができる。
なお、本実施形態において、建造物として壁、柱状体、ユニットバスを例としたが、本実
施形態はこれに限定されず、様々な建造物に半導体装置を設置することができる。
次に、半導体装置を、移動体と一体にして設けた例について示す。
図78は、半導体装置を、自動車と一体にして設けた例について示した図である。表示パ
ネル901102は、自動車の車体901101と一体に取り付けられており、車体の動
作又は車体内外から入力される情報をオンデマンドに表示することができる。なお、ナビ
ゲーション機能を有していてもよい。
なお、半導体装置は、図78で示した車体901101だけではなく、様々な場所に設置
することができる。たとえば、ガラス窓、ドア、ハンドル、シフトレバー、座席シート、
ルームミラー等と一体にしてもよい。このとき、表示パネル901102の形状は、設置
するもの形状に合わせたものとなっていてもよい。
図79は、半導体装置を、列車車両と一体にして設けた例について示した図である。
図79(a)は、列車車両のドア901201のガラスに表示パネル901202を設け
た例について示した図である。従来の紙による広告に比べて、広告切替えの際に必要とな
る人件費がかからないという利点がある。表示パネル901202は、外部からの信号に
より表示部で表示される画像の切り替えを瞬時に行なうことが可能であるため、たとえば
、電車の乗降客の客層が入れ替わる時間帯ごとに表示パネルの画像を切り替えることがで
き、より効果的な広告効果が期待できる。
図79(b)は、列車車両のドア901201のガラスの他に、ガラス窓901203、
及び天井901204に表示パネル901202を設けた例について示した図である。こ
のように、半導体装置は、従来では設置が困難であった場所に容易に設置することが可能
であるため、効果的な広告効果を得ることができる。半導体装置は、外部からの信号によ
り表示部で表示される画像の切り替えを瞬時に行なうことが可能であるため、広告切替え
時のコスト及び時間が削減でき、より柔軟な広告の運用及び情報伝達が可能となる。
なお、半導体装置は、図79で示したドア901201、ガラス窓901203、及び天
井901204だけではなく、様々な場所に設置することができる。たとえば、つり革、
座席シート、てすり、床等と一体にしてもよい。このとき、表示パネル901202の形
状は、設置するもの形状に合わせたものとなっていてもよい。
図80は、半導体装置を、旅客用飛行機と一体にして設けた例について示した図である。
図80(a)は、旅客用飛行機の座席上部の天井901301に表示パネル901302
を設けたときの、使用時の形状について示した図である。表示パネル901302は、天
井901301とヒンジ部901303を介して一体に取り付けられており、ヒンジ部9
01303の伸縮により乗客は表示パネル901302の視聴が可能になる。表示パネル
901302は乗客が操作することで情報を表示する機能を有する。広告又は娯楽手段と
して利用できる機能を有する。図80(b)に示すように、ヒンジ部を折り曲げて天井9
01301に格納することにより、離着陸時の安全に配慮することができる。なお、緊急
時に表示パネルの表示素子を点灯させることで、情報伝達手段及び誘導灯としても利用可
能である。
なお、半導体装置は、図80で示した天井901301だけではなく、様々な場所に設置
することができる。たとえば、座席シート、座席テーブル、肘掛、窓等と一体にしてもよ
い。多数の人が同時に視聴できる大型の表示パネルを、機体の壁に設置してもよい。この
とき、表示パネル901302の形状は、設置するもの形状に合わせたものとなっていて
もよい。
なお、本実施形態において、移動体としては電車車両本体、自動車車体、飛行機車体につ
いて例示したがこれに限定されず、自動二輪車、自動四輪車(自動車、バス等を含む)、
電車(モノレール、鉄道等を含む)、船舶等、様々なものに設置することができる。半導
体装置は、外部からの信号により、移動体内における表示パネルの表示を瞬時に切り替え
ることが可能であるため、移動体に半導体装置を設置することにより、移動体を不特定多
数の顧客を対象とした広告表示板、災害発生時の情報表示板、等の用途に用いることが可
能となる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
100 階調信号
101 階調データ変換部
102 駆動部
103 表示部
104 階調データ記憶部
105 サブ階調信号
106 組み合わせデータ
107 制御信号
201 第1の組み合わせデータ
202 第2の組み合わせデータ
301 ソースドライバ
302 ゲートドライバ
303 配線
304 配線
305 画素
313 配線
400 サブ画素A
401 スイッチ
402 容量素子
403 液晶素子
410 サブ画素B
411 スイッチ
412 容量素子
413 液晶素子
501 サブ階調信号A
502 サブ階調信号B
505 画素
603 液晶素子
1201 第1の組み合わせデータ
1202 第2の組み合わせデータ
1501 シフトレジスタ
1601 第1の組み合わせデータ
1602 第2の組み合わせデータ
1603 第3の組み合わせデータ
1800 表示部
1801 領域
1802 領域
2000 表示部
2001 ゲートドライバ
2002 ソースドライバ
2201 シフトレジスタ
2202 レベルシフタ
2203 サンプリング回路
2301 シフトレジスタ
2302 レベルシフタ
2303 バッファ回路
2600 層
2601 基板
2602 基板
2603 層
2604 層
2605 電極
2606 電極
2607 突起物
2608 突起物
2650 絶縁層
2651 絶縁層
2801 電極
2803 電極
2804 電極
5701 A/D変換回路
5702 デジタル信号
5801 D/A変換回路
5802 アナログ信号
5901 基板
5902 絶縁膜
5903 導電層
5904 絶縁膜
5905 半導体層
5906 半導体層
5907 導電層
5908 絶縁膜
5909 導電層
5910 配向膜
5912 配向膜
5913 導電層
5914 遮光膜
5915 カラーフィルタ
5916 基板
5917 スペーサ
5918 液晶分子
5921 走査線
5922 映像信号線
5923 容量線
5924 TFT
5925 画素電極
5926 画素容量
6001 基板
6002 絶縁膜
6003 導電層
6004 絶縁膜
6005 半導体層
6006 半導体層
6007 導電層
6008 絶縁膜
6009 導電膜
6010 配向膜
6012 配向膜
6013 導電層
6014 遮光膜
6015 カラーフィルタ
6016 基板
6017 スペーサ
6018 液晶分子
6019 配向制御用突起
6021 走査線
6023 容量線
6026 画素容量
6101 基板
6102 絶縁膜
6103 導電層
6104 絶縁膜
6105 半導体層
6106 半導体層
6107 導電層
6108 絶縁膜
6109 導電層
6110 配向膜
6112 配向膜
6113 導電層
6114 遮光膜
6115 カラーフィルタ
6116 基板
6117 スペーサ
6118 液晶分子
6119 部
6121 走査線
6123 容量線
6126 画素容量
6201 基板
6202 絶縁膜
6203 導電層
6204 絶縁膜
6205 半導体層
6206 半導体層
6207 導電層
6208 絶縁膜
6209 導電層
6210 配向膜
6212 配向膜
6214 遮光膜
6215 カラーフィルタ
6216 基板
6217 スペーサ
6218 液晶分子
6221 走査線
6222 映像信号線
6223 共通電極
6224 TFT
6225 画素電極
6301 基板
6302 絶縁膜
6303 導電層
6304 絶縁膜
6305 半導体層
6306 半導体層
6307 導電層
6308 絶縁膜
6309 導電層
6310 配向膜
6312 配向膜
6313 導電層
6314 遮光膜
6315 カラーフィルタ
6316 基板
6317 スペーサ
6318 液晶分子
6319 絶縁膜
6321 走査線
6322 映像信号線
6323 共通電極
6324 TFT
6325 画素電極
7501 表示部
7502 走査線
7503 信号線
7504 画素
7504A サブ画素A
7504B サブ画素B
7701 サブ画素Aの光の透過量
7702 サブ画素Bの光の透過量
7703 一画素での光の透過量の合算値
2606a 電極
2801a 電極
2801b 電極
2801c 電極
2801d 電極
2802a 電極
2802b 電極
2802c 電極
2802d 電極
2803a 電極
2803b 電極
2803c 電極
2803d 電極
2804a 電極
2804b 電極
2804c 電極
2804d 電極
50100 基板
50101 画素部
50105 基板
50106 信号線駆動回路
50200 FPC
50501 絶縁膜
50502 半導体膜
50503 絶縁膜
50504 導電膜
50505 絶縁膜
50506 導電膜
50507 絶縁膜
50508 導電膜
50509 絶縁膜
50510 液晶層
50511 絶縁膜
50512 導電膜
50513 絶縁膜
50514 絶縁膜
50515 基板
50516 シール材
50517 異方性導電体層
50518 導電膜
50519 トランジスタ
50520 トランジスタ
50521 トランジスタ
50525 駆動回路領域
50526 画素領域
50530 ICチップ
50531 スペーサ
50551 突起部
50601 ドライバIC
51801 絶縁膜
52001 絶縁膜
52201 絶縁膜
60105 トランジスタ
60106 配線
60107 配線
60108 トランジスタ
60111 配線
60112 対向電極
60113 コンデンサ
60115 画素電極
60116 隔壁
60117 有機導電体膜
60118 有機薄膜
60119 基板
6022A 映像信号線
6022B 映像信号線
6024A TFT
6024B TFT
6025A 画素電極
6025B 画素電極
6122A 映像信号線
6122B 映像信号線
6124A TFT
6124B TFT
6125A 画素電極
6125B 画素電極
50105a 走査線駆動回路
50105b 走査線駆動回路
50502a 半導体膜
50502b 半導体膜
50508a 導電膜
50508b 導電膜
50602a ドライバIC
50602b ドライバIC
30102 遅延回路
30103 補正回路
30104 出力画像信号
30105 エンコーダ
30106 メモリ
30107 デコーダ
30108 LUT
30109 LUT
30110 加算器
30111 減算器
30112 乗算器
30113 加算器
30201 トランジスタ
30202 補助容量
30203 表示素子
30204 映像信号線
30205 走査線
30206 コモン線
30211 トランジスタ
30212 補助容量
30213 表示素子
30214 映像信号線
30215 走査線
30216 コモン線
30217 コモン線
30301 拡散板
30302 冷陰極管
30311 拡散板
30312 光源
30401 破線
30402 実線
30501 破線
30502 実線
30101a 入力画像信号
30101b 入力画像信号
180100 表示装置
180101 画素部
180102 画素
180103 信号線駆動回路
180104 走査線駆動回路
180701 画像
180702 画像
180703 画像
180704 画像
180705 画像
180711 画像
180712 画像
180713 画像
180714 画像
180715 画像
180716 画像
180717 画像
180721 画像
180722 画像
180723 画像
180724 画像
180725 画像
180801 画像
180802 画像
180803 画像
180804 領域
180805 領域
180806 領域
180811 画像
180812 画像
180813 画像
180814 領域
180815 領域
180816 領域
180821 画像
180822 画像
180823 画像
180824 領域
180825 領域
180826 領域
180831 画像
180832 画像
180833 画像
180834 領域
180835 領域
180836 領域
180841 領域
180842 点
180901 画像
180902 画像
180903 画像
180904 領域
180905 領域
180906 領域
180907 範囲
180908 範囲
180909 動きベクトル
180910 変位ベクトル
180911 画像
180912 画像
180913 画像
180914 画像
180915 領域
180916 領域
180917 領域
180918 領域
180919 範囲
180920 範囲
180921 動きベクトル
180922 変位ベクトル
180923 変位ベクトル
181000 外部画像信号
181001 水平同期信号
181002 垂直同期信号
181003 画像信号
181004 ソーススタートパルス
181005 ソースクロック
181006 ゲートスタートパルス
181007 ゲートクロック
181008 周波数制御信号
181011 制御回路
181012 ソースドライバ
181013 ゲートドライバ
181014 表示領域
181015 画像処理回路
181016 タイミング発生回路
181020 検出回路
181021 第1のメモリ
181022 第2のメモリ
181023 第3のメモリ
181024 輝度制御回路
181025 高速処理回路
181026 メモリ
900101 表示パネル
900102 画素部
900103 走査線駆動回路
900104 信号線駆動回路
900111 回路基板
900112 コントロール回路
900113 信号分割回路
900114 接続配線
900201 チューナ
900202 映像信号増幅回路
900203 映像信号処理回路
900205 音声信号増幅回路
900206 音声信号処理回路
900207 スピーカ
900208 制御回路
900209 入力部
900212 コントロール回路
900213 信号分割回路
900301 筐体
900302 表示画面
900303 スピーカ
900304 操作スイッチ
900305 入力手段
900306 センサ
900307 マイクロフォン
900310 充電器
900312 筐体
900313 表示部
900316 操作キー
900317 スピーカ部
900318 入力手段
900319 センサ
900320 マクロフォン
900401 表示パネル
900402 プリント配線基板
900403 画素部
900404 走査線駆動回路
900405 走査線駆動回路
900406 信号線駆動回路
900407 コントローラ
900408 中央処理装置(CPU)
900409 メモリ
900410 電源回路
900411 音声処理回路
900412 送受信回路
900413 フレキシブル配線基板(FPC)
900414 インターフェース(I/F)部
900415 アンテナ用ポート
900416 VRAM
900417 DRAM
900418 フラッシュメモリ
900419 インターフェース(I/F)部
900420 制御信号生成回路
900421 デコーダ
900422 レジスタ
900423 演算回路
900424 RAM
900425 入力手段
900426 マイク
900427 スピーカ
900428 アンテナ
900501 表示パネル
900513 FPC
900530 ハウジング
900531 プリント基板
900532 スピーカ
900533 マイクロフォン
900534 送受信回路
900535 信号処理回路
900536 入力手段
900537 バッテリー
900539 筐体
900541 センサ
900600 携帯電話機
900601 本体(A)
900602 本体(B)
900603 筐体
900604 操作スイッチ類
900605 マイクロフォン
900606 スピーカ
900607 回路基板
900608 表示パネル(A)
900609 表示パネル(B)
900610 蝶番
900611 センサ
900612 入力手段
900711 筐体
900712 支持台
900713 表示部
900714 入力手段
900715 センサ
900716 マイクロフォン
900717 スピーカ
900718 操作キー
900719 LEDランプ
900731 本体
900732 表示部
900733 受像部
900734 操作キー
900735 外部接続ポート
900736 シャッター
900737 入力手段
900738 センサ
900739 マイクロフォン
900740 スピーカ
900741 LEDランプ
900751 本体
900752 筐体
900753 表示部
900754 キーボード
900755 外部接続ポート
900756 ポインティングデバイス
900757 入力手段
900758 センサ
900759 マイクロフォン
900760 スピーカ
900761 LEDランプ
900762 リーダ/ライタ
900810 筐体
900811 表示部
900812 リモコン装置
900813 スピーカ部
900901 表示パネル
900902 ユニットバス
901001 柱状体
901002 表示パネル
901101 車体
901102 表示パネル
901201 ドア
901202 表示パネル
901203 ガラス窓
901204 天井
901301 天井
901302 表示パネル
901303 ヒンジ部
901411 本体
901412 表示部
901413 スイッチ
901414 操作キー
901415 赤外線ポート
901416 入力手段
901417 センサ
901418 マイクロフォン
901419 スピーカ
901420 LEDランプ
901431 本体
901432 筐体
901433 表示部A
901434 表示部B
901435 記録媒体読み込み部
901436 操作キー
901437 スピーカ部
901438 入力手段
901439 センサ
901440 マイクロフォン
901441 LEDランプ
901451 本体
901452 表示部
901453 イヤホン
901454 支持部
901455 入力手段
901456 センサ
901457 マイクロフォン
901458 スピーカ
901511 筐体
901512 表示部
901513 スピーカ部
901514 操作キー
901515 記憶媒体挿入部
901516 入力手段
901517 センサ
901518 マイクロフォン
901519 LEDランプ
901531 本体
901532 表示部
901533 操作キー
901534 スピーカ
901535 シャッター
901536 受像部
901537 アンテナ
901538 入力手段
901539 センサ
901540 マイクロフォン
901541 LEDランプ
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901612 表示部
901613 表示部
901614 スピーカ部
901615 操作キー
901616 記録媒体挿入部
901617 入力手段
901618 センサ
901619 マイクロフォン
901620 LEDランプ

Claims (4)

  1. 画素電極と、共通電極と、前記画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタと電気的に接続された信号線と、前記トランジスタと電気的に接続された第1の走査線と、前記第1の走査線と同じ材料を有する配線とを有する第1の画素と、
    前記信号線の延伸方向において前記第1の画素に隣接して設けられ、且つ前記信号線と、第2の走査線とを有する第2の画素と、を有し、
    前記配線は、前記共通電極の下方に設けられ、且つ、絶縁膜に設けられたコンタクトホール介して前記共通電極と電気的に接続され、
    前記第1の画素における平面視において、前記配線は、前記第1の走査線及び前記第2の走査線と同じ方向に延伸し、
    前記平面視において、前記配線は、前記第2の走査線側に設けられ、
    前記平面視において、前記画素電極は、前記第1の走査線と前記第2の走査線との間に位置するように設けられ、
    前記平面視において、前記第1の走査線及び前記第2の走査線の各々は、第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域と、を有し、
    前記トランジスタの半導体層は、前記第1の走査線の前記第2の領域と重なり、
    前記平面視において、前記配線は、第3の幅を有する第3の領域と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第4の領域と、を有し、
    前記第4の領域は、前記配線の一部領域と、前記一部領域から片側のみに突出した領域と、を有し、
    前記片側のみに突出した領域は、前記第2の走査線の方へ突出した領域であり、
    前記平面視において、前記第2の走査線の前記第1の領域は前記第4の領域に面し、前記第2の走査線の前記第2の領域は前記第3の領域に面している、液晶表示装置。
  2. 画素電極と、共通電極と、前記画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタと電気的に接続された信号線と、前記トランジスタと電気的に接続された第1の走査線と、前記第1の走査線と同じ材料を有する配線とを有する第1の画素と、
    前記信号線の延伸方向において前記第1の画素に隣接して設けられ、且つ前記信号線と、第2の走査線とを有する第2の画素と、を有し、
    前記配線は、前記共通電極の下方に設けられ、且つ、絶縁膜に設けられたコンタクトホール介して前記共通電極と電気的に接続され、
    前記第1の画素における平面視において、前記第1の走査線、前記第2の走査線、及び前記配線は、前記信号線と交差するように配置され、
    前記平面視において、前記配線は、前記第1の走査線及び前記第2の走査線と同じ方向に延伸し、
    前記平面視において、前記配線は、前記第2の走査線側に設けられ、
    前記平面視において、前記画素電極は、前記第1の走査線と前記第2の走査線との間の領域に重なるように設けられ、
    前記平面視において、前記トランジスタの半導体層に接する領域と、前記画素電極に接する領域とを有する導電層は、前記配線と重なりを有さず、
    前記平面視において、前記第1の走査線及び前記第2の走査線の各々は、第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域と、を有し、
    前記トランジスタの半導体層は、前記第1の走査線の前記第2の領域と重なり、
    前記平面視において、前記配線は、第3の幅を有する第3の領域と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第4の領域と、を有し、
    前記第4の領域は、前記配線の一部領域と、前記一部領域から片側のみに突出した領域と、を有し、
    前記片側のみに突出した領域は、前記第2の走査線の方へ突出した領域であり、
    前記平面視において、前記第2の走査線の前記第1の領域は前記第4の領域に面し、前記第2の走査線の前記第2の領域は前記第3の領域に面している、液晶表示装置。
  3. 第1の画素電極と、前記第1の画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタと電気的に接続された信号線と、前記トランジスタと電気的に接続された第1の走査線と、前記第1の走査線と同じ材料を有する配線とを有する第1の画素と、
    前記信号線の延伸方向において前記第1の画素に隣接して設けられ、且つ前記信号線と、第2の走査線と、第2の画素電極とを有する第2の画素と、
    前記第1の画素電極と重なる領域と、前記第2の画素電極と重なる領域とを有する共通電極と、を有し、
    前記配線は、前記共通電極の下方に設けられ、且つ、絶縁膜に設けられたコンタクトホール介して前記共通電極と電気的に接続され、
    前記第1の画素における平面視において、前記配線は、前記第1の走査線及び前記第2の走査線と同じ方向に延伸し、
    前記平面視において、前記配線は、前記第2の走査線側に設けられ、
    前記平面視において、前記第1の画素電極は、前記第1の走査線と前記第2の走査線との間に位置するように設けられ、
    前記平面視において、前記共通電極は、前記トランジスタと重なりを有さず、
    前記平面視において、前記第1の走査線及び前記第2の走査線の各々は、第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域と、を有し、
    前記トランジスタの半導体層は、前記第1の走査線の前記第2の領域と重なり、
    前記平面視において、前記配線は、第3の幅を有する第3の領域と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第4の領域と、を有し、
    前記第4の領域は、前記配線の一部領域と、前記一部領域から片側のみに突出した領域と、を有し、
    前記片側のみに突出した領域は、前記第2の走査線の方へ突出した領域であり、
    前記平面視において、前記第2の走査線の前記第1の領域は前記第4の領域に面し、前記第2の走査線の前記第2の領域は前記第3の領域に面している、液晶表示装置。
  4. 第1の画素電極と、前記第1の画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタと電気的に接続された信号線と、前記トランジスタと電気的に接続された第1の走査線と、前記第1の走査線と同じ材料を有する配線とを有する第1の画素と、
    前記信号線の延伸方向において前記第1の画素に隣接して設けられ、且つ前記信号線と、第2の走査線と、第2の画素電極とを有する第2の画素と、
    前記第1の画素電極と重なる領域と、前記第2の画素電極と重なる領域とを有する共通電極と、を有し、
    前記配線は、前記共通電極の下方に設けられ、且つ、絶縁膜に設けられたコンタクトホール介して前記共通電極と電気的に接続され、
    前記第1の画素における平面視において、前記第1の走査線、前記第2の走査線、及び前記配線は、前記信号線と交差するように配置され、
    前記平面視において、前記配線は、前記第1の走査線及び前記第2の走査線と同じ方向に延伸し、
    前記平面視において、前記配線は、前記第2の走査線側に設けられ、
    前記平面視において、前記第1の画素電極は、前記第1の走査線と前記第2の走査線との間の領域に重なるように設けられ、
    前記平面視において、前記トランジスタの半導体層に接する領域と、前記第1の画素電極に接する領域とを有する導電層は、前記配線と重なりを有さず、
    前記平面視において、前記共通電極は、前記トランジスタと重なりを有さず、
    前記平面視において、前記第1の走査線及び前記第2の走査線の各々は、第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域と、を有し、
    前記トランジスタの半導体層は、前記第1の走査線の前記第2の領域と重なり、
    前記平面視において、前記配線は、第3の幅を有する第3の領域と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第4の領域と、を有し、
    前記第4の領域は、前記配線の一部領域と、前記一部領域から片側のみに突出した領域と、を有し、
    前記片側のみに突出した領域は、前記第2の走査線の方へ突出した領域であり、
    前記平面視において、前記第2の走査線の前記第1の領域は前記第4の領域に面し、前記第2の走査線の前記第2の領域は前記第3の領域に面している、液晶表示装置。
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