JP7344421B2 - 細胞の分化状態の評価方法 - Google Patents
細胞の分化状態の評価方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7344421B2 JP7344421B2 JP2021534873A JP2021534873A JP7344421B2 JP 7344421 B2 JP7344421 B2 JP 7344421B2 JP 2021534873 A JP2021534873 A JP 2021534873A JP 2021534873 A JP2021534873 A JP 2021534873A JP 7344421 B2 JP7344421 B2 JP 7344421B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- pluripotent stem
- indicator substance
- differentiation
- stem cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N5/00—Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
- C12N5/06—Animal cells or tissues; Human cells or tissues
- C12N5/0602—Vertebrate cells
- C12N5/0618—Cells of the nervous system
- C12N5/0621—Eye cells, e.g. cornea, iris pigmented cells
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N5/00—Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
- C12N5/06—Animal cells or tissues; Human cells or tissues
- C12N5/0602—Vertebrate cells
- C12N5/0603—Embryonic cells ; Embryoid bodies
- C12N5/0606—Pluripotent embryonic cells, e.g. embryonic stem cells [ES]
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2506/00—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells
- C12N2506/02—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells from embryonic cells
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2506/00—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells
- C12N2506/45—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells from artificially induced pluripotent stem cells
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2533/00—Supports or coatings for cell culture, characterised by material
- C12N2533/50—Proteins
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Reproductive Health (AREA)
- Hematology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Developmental Biology & Embryology (AREA)
- Gynecology & Obstetrics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Pathology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Neurology (AREA)
- Neurosurgery (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
〔1〕
多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該多能性幹細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、オルニチンおよび/またはシトルリンであり、
前記工程(2)において、色素沈着が観察されるようになる前の期間に培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、多能性幹細胞の分化状態を評価し、
前記経時変化が大きいと判定される場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行する可能性が高いと評価する、方法。
〔2〕
前記経時変化を解析する期間が、前記多能性幹細胞の培地を細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第0日から第20日までの期間である、〔1〕に記載の方法。
〔3〕
前記経時変化を解析する期間が、前記多能性幹細胞の培地を細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第3日から第12日までの期間である、〔1〕に記載の方法。
〔4〕
前記工程(1)において、前記指標物質としてオルニチンおよびシトルリンの存在量を測定し、オルニチンおよびシトルリンの存在量の経時変化が実質的に同一である場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行すると評価する、〔1〕に記載の方法。
〔5〕
前記工程(2)において、前記指標物質の存在量に関する変動係数の閾値に基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕
前記変動係数の閾値が、オルニチンの存在量に関して0.20以上および/またはシトルリンの存在量に関して0.30以上の場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行すると評価する、〔5〕に記載の方法。
〔7〕
細胞の分化状態が既知である対照細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程(3)をさらに含み、
前記工程(1)において測定される、前記多能性幹細胞の培養上清における前記指標物質の存在量と、前記工程(3)において測定される、または測定された、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量とを比較することにより、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、〔1〕に記載の方法。
〔8〕
前記多能性幹細胞の培養上清における前記指標物質の存在量と、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量との比または差が、あらかじめ定めた閾値以上であるか、または閾値未満であるかに基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、〔7〕に記載の方法。
〔9〕
前記多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量の経時変化と、前記対照細胞の培養上清における指標物質の存在量の経時変化とを比較することにより、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、〔7〕に記載の方法。
〔10〕
前記対照細胞が、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程において、未分化な状態が維持された細胞である、〔7〕~〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕
多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程において、細胞の分化が確認された細胞を対照細胞として、当該対照細胞の培養上清における指標物質の存在量をあらかじめ測定する工程(4)をさらに含み、
前多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量と、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量とを比較することにより、細胞の分化状態を評価する、〔1〕に記載の方法。
〔12〕
前記対照細胞の培養上清における指標物質の存在量に基づき定められる閾値に基づき、細胞の分化状態を評価する、〔11〕に記載の方法。
〔13〕
前記多能性幹細胞が、人工多能性幹細胞 (iPS細胞)または胚性幹細胞(ES細胞)である、〔1〕~〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕
前記指標物質の存在量を質量分析法により測定する、〔1〕~〔13〕のいずれかに記載の方法。
〔15〕
〔1〕~〔14〕のいずれかに記載の方法を用いる、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞を製造する方法。
〔16〕
胚性幹細胞(ES細胞)から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該ES細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)ES細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、グルタチオン、オルニチン、シトルリン、システイン、ピペコリン酸、プトレシン、2-アミノアジピン酸、シチジンおよびデオキシシチジンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記工程(2)において、色素沈着が観察されるようになる前の期間に培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、前記ES細胞の分化状態を評価し、
前記経時変化が大きいと判定される場合に、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行する可能性が高いと評価する、方法。
〔17〕
前記指標物質が、グルタチオン、オルニチン、シトルリン、ピペコリン酸、2-アミノアジピン酸、シチジンおよびデオキシシチジンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、〔16〕に記載の方法。
〔18〕
胚性幹細胞(ES細胞)から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該ES細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)ES細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、プロリン、アデノシンおよびイノシンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記工程(2)において、培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化の進行状態を評価する、方法。
〔19〕
前記指標物質の存在量を質量分析法により測定する、〔16〕~〔18〕のいずれかに記載の方法。
〔20〕
〔16〕~〔19〕のいずれかに記載の方法を用いる、ES細胞から網膜色素上皮細胞を製造する方法。
ヒトiPS細胞を、ビトロネクチンでコーティングした組織培養用フラスコに播種し、細胞増殖用培地としてEssential 8(Invitrogen、登録商標)を用いて5%CO2、37℃で培養した。培養後7日に、細胞増殖用培地を細胞分化用培地(TeSR-E6、STEMCELL Technologies)に置き換え、さらに5%CO2、37℃で培養した。培養後75~99日で、細胞を反射型明視野観察装置で観察した。培養容器16035(図1A)、17005(図1C)および17010(図1D)の細胞は、色素沈着が観察され、網膜色素上皮細胞へ分化したことが示された。しかしながら、同一条件で培養したにも関わらず、培養容器16040(図1B)では色素沈着が観察されず、網膜色素上皮細胞に分化しなかったことが示された。
実施例1で培養したヒトiPS細胞の培養上清中のオルニチン量およびシトルリン量を、LC-MSにより経時的に測定した(それぞれ図2および図3)。分析装置はLCMS-8050(島津製作所)を用いた。色素沈着が観察され、網膜色素上皮細胞への分化が示された培養容器16035、17005および17010の細胞の培養上清では、細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第3日から第12日までの期間でオルニチン存在量の一峰性のピークが認められた。また、細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第5日から第15日までの期間でシトルリン存在量の一峰性のピークが認められた。一方、色素沈着が観察されず、未分化のままであることが示された培養容器16040の細胞の培養上清では、オルニチン存在量の変動は少なく、細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第40日までの期間では、オルニチン存在量の経時変化において明確なピークは認められなかった。培養容器16040の細胞の培養上清中のシトルリン量は、細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第25日付近から漸増する傾向があったが、明確なピークは認められなかった。
ヒトES細胞およびヒトiPS細胞を、ビトロネクチンでコーティングした6-ウェルプレート(FALCON)に播種し、細胞増殖用培地としてEssential 8(Invitrogen、登録商標)を4 mL/ウェルで添加し、5%CO2、37℃で培養した。培養後10日まで、細胞増殖用培地を毎日交換した。培養後10日目に、培地を、bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)およびTGF-β1(トランスフォーミング増殖因子-β1)を含まないEssential 6(細胞分化用培地)に交換し(4 mL/ウェル)、培養後80日まで、細胞分化用培地を週に2回交換しながら5%CO2、37℃で培養した。ヒトES細胞およびヒトiPS細胞の培養上清中の指標物質の存在量は、LC-MSにより経時的に測定した。分析装置はLCMS-8050(島津製作所)を用いた。培養開始後の各指標物質の存在量の経時変化は図6a~6cに示した:(A)オルニチン、(B)シトルリン、(C)グルタチオン、(D)システイン、(E)ピペコリン酸、(F)プトレシン、(G)プロリン、(H)2-アミノアジピン酸、(I)シチジン、(J)デオキシシチジン、(K)アデノシンおよび(L)イノシン。
Claims (20)
- 多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該多能性幹細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、オルニチンおよび/またはシトルリンであり、
前記工程(2)において、色素沈着が観察されるようになる前の期間に培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、多能性幹細胞の分化状態を評価し、
前記経時変化が大きいと判定される場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行する可能性が高いと評価する、方法。 - 前記経時変化を解析する期間が、前記多能性幹細胞の培地を細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第0日から第20日までの期間である、請求項1に記載の方法。
- 前記経時変化を解析する期間が、前記多能性幹細胞の培地を細胞増殖用培地から細胞分化用培地に置き換えた日を第0日として、第3日から第12日までの期間である、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(1)において、前記指標物質としてオルニチンおよびシトルリンの存在量を測定し、オルニチンおよびシトルリンの存在量の経時変化が実質的に同一である場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行すると評価する、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(2)において、前記指標物質の存在量に関する変動係数の閾値に基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記変動係数の閾値が、オルニチンの存在量に関して0.20以上および/またはシトルリンの存在量に関して0.30以上の場合に、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行すると評価する、請求項5に記載の方法。
- 細胞の分化状態が既知である対照細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程(3)をさらに含み、
前記工程(1)において測定される、前記多能性幹細胞の培養上清における前記指標物質の存在量と、前記工程(3)において測定される、または測定された、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量とを比較することにより、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、請求項1に記載の方法。 - 前記多能性幹細胞の培養上清における前記指標物質の存在量と、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量との比または差が、あらかじめ定めた閾値以上であるか、または閾値未満であるかに基づいて、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、請求項7に記載の方法。
- 前記多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量の経時変化と、前記対照細胞の培養上清における指標物質の存在量の経時変化とを比較することにより、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する、請求項7に記載の方法。
- 前記対照細胞が、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程において、未分化な状態が維持された細胞である、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
- 多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程において、細胞の分化が確認された細胞を対照細胞として、当該対照細胞の培養上清における指標物質の存在量をあらかじめ測定する工程(4)をさらに含み、
前記多能性幹細胞の培養上清における指標物質の存在量と、前記対照細胞の培養上清における前記指標物質の存在量とを比較することにより、細胞の分化状態を評価する、請求項1に記載の方法。 - 前記対照細胞の培養上清における指標物質の存在量に基づき定められる閾値に基づき、細胞の分化状態を評価する、請求項11に記載の方法。
- 前記多能性幹細胞が、人工多能性幹細胞 (iPS細胞)または胚性幹細胞(ES細胞)である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記指標物質の存在量を質量分析法により測定する、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法を用いる、多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞を製造する方法。
- 胚性幹細胞(ES細胞)から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該ES細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)ES細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、グルタチオン、オルニチン、シトルリン、システイン、ピペコリン酸、プトレシン、2-アミノアジピン酸、シチジンおよびデオキシシチジンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記工程(2)において、色素沈着が観察されるようになる前の期間に培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、前記ES細胞の分化状態を評価し、
前記経時変化が大きいと判定される場合に、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞分化が進行する可能性が高いと評価する、方法。 - 前記指標物質が、グルタチオン、オルニチン、シトルリン、ピペコリン酸、2-アミノアジピン酸、シチジンおよびデオキシシチジンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項16に記載の方法。
- 胚性幹細胞(ES細胞)から網膜色素上皮細胞への分化誘導工程における、該ES細胞の分化状態を評価する方法であって、
(1)ES細胞の培養上清における指標物質の存在量を測定する工程、および、
(2)前記指標物質の存在量の変化に基づいて、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化状態を評価する工程、を含み、
前記指標物質が、プロリン、アデノシンおよびイノシンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記工程(2)において、培養上清における前記指標物質の存在量の経時変化を解析することにより、ES細胞から網膜色素上皮細胞への細胞の分化の進行状態を評価する、方法。 - 前記指標物質の存在量を質量分析法により測定する、請求項16~18のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項16~19のいずれか1項に記載の方法を用いる、ES細胞から網膜色素上皮細胞を製造する方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2019/028556 WO2021014515A1 (ja) | 2019-07-19 | 2019-07-19 | 細胞の分化状態の評価方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021014515A1 JPWO2021014515A1 (ja) | 2021-01-28 |
JPWO2021014515A5 JPWO2021014515A5 (ja) | 2022-03-17 |
JP7344421B2 true JP7344421B2 (ja) | 2023-09-14 |
Family
ID=74193489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021534873A Active JP7344421B2 (ja) | 2019-07-19 | 2019-07-19 | 細胞の分化状態の評価方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220260580A1 (ja) |
EP (1) | EP4001425A4 (ja) |
JP (1) | JP7344421B2 (ja) |
CN (1) | CN114450418A (ja) |
WO (1) | WO2021014515A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015166845A1 (ja) | 2014-05-01 | 2015-11-05 | 株式会社島津製作所 | 細胞の分化状態の評価方法 |
JP2017504311A (ja) | 2013-12-11 | 2017-02-09 | ファイザー・リミテッドPfizer Limited | 網膜色素上皮細胞を生成する方法 |
WO2017068727A1 (ja) | 2015-10-23 | 2017-04-27 | 株式会社島津製作所 | 細胞の分化状態の評価方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8048999B2 (en) | 2005-12-13 | 2011-11-01 | Kyoto University | Nuclear reprogramming factor |
EP3636748A1 (en) * | 2007-10-12 | 2020-04-15 | Astellas Institute for Regenerative Medicine | Improved methods of producing rpe cells and compositions of rpe cells |
JP5938726B2 (ja) * | 2010-10-28 | 2016-06-22 | 国立大学法人 熊本大学 | 多能性幹細胞の分化誘導効率を改善するための方法及び培地 |
KR101357851B1 (ko) * | 2011-11-02 | 2014-02-06 | 제일약품주식회사 | 낭성구조물로부터 망막색소상피세포의 분화를 유도하는 방법 |
US10519422B2 (en) * | 2012-02-29 | 2019-12-31 | Riken | Method of producing human retinal pigment epithelial cells |
KR102254082B1 (ko) | 2012-08-24 | 2021-05-18 | 고쿠리쓰 겐큐 가이하쓰 호징 리가가쿠 겐큐소 | 망막 색소 상피 세포 시트의 제조 방법 |
SG11201801770VA (en) * | 2015-09-08 | 2018-04-27 | Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd | Method for producing retinal pigment epithelial cells |
CN106609256B (zh) * | 2015-10-22 | 2020-04-07 | 同济大学 | 体外诱导人胚胎干细胞分化为视网膜色素上皮细胞的方法 |
-
2019
- 2019-07-19 EP EP19938680.6A patent/EP4001425A4/en active Pending
- 2019-07-19 US US17/628,023 patent/US20220260580A1/en active Pending
- 2019-07-19 CN CN201980098491.9A patent/CN114450418A/zh active Pending
- 2019-07-19 JP JP2021534873A patent/JP7344421B2/ja active Active
- 2019-07-19 WO PCT/JP2019/028556 patent/WO2021014515A1/ja unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017504311A (ja) | 2013-12-11 | 2017-02-09 | ファイザー・リミテッドPfizer Limited | 網膜色素上皮細胞を生成する方法 |
WO2015166845A1 (ja) | 2014-05-01 | 2015-11-05 | 株式会社島津製作所 | 細胞の分化状態の評価方法 |
WO2017068727A1 (ja) | 2015-10-23 | 2017-04-27 | 株式会社島津製作所 | 細胞の分化状態の評価方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP4001425A4 (en) | 2023-04-19 |
US20220260580A1 (en) | 2022-08-18 |
TW202117019A (zh) | 2021-05-01 |
WO2021014515A1 (ja) | 2021-01-28 |
CN114450418A (zh) | 2022-05-06 |
JPWO2021014515A1 (ja) | 2021-01-28 |
EP4001425A1 (en) | 2022-05-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Gusel'Nikova et al. | NeuN as a neuronal nuclear antigen and neuron differentiation marker | |
Soto et al. | Retinal ganglion cell loss in a rat ocular hypertension model is sectorial and involves early optic nerve axon loss | |
US11345889B2 (en) | Three dimensional heterogeneously differentiated tissue culture | |
JP7543143B2 (ja) | 早期発症型孤発性パーキンソン病の分子シグネチャの診断及び薬物スクリーニング | |
KR20100065373A (ko) | Rpe 세포의 개선된 생산 방법 및 rpe 세포의 조성물 | |
CN104894060A (zh) | 诱导体细胞转分化为神经干细胞的方法及其应用 | |
Gao et al. | Reticulon 4B (Nogo‐B) facilitates hepatocyte proliferation and liver regeneration in mice | |
Béchade et al. | Nitric oxide regulates astrocyte maturation in the hippocampus: involvement of NOS2 | |
Xie et al. | Comparisons of dual isogenic human iPSC pairs identify functional alterations directly caused by an epilepsy associated SCN1A mutation | |
WO2018183446A1 (en) | Assembly of functionally integrated human forebrain spheroids and methods of use thereof | |
Righolt et al. | Robust nuclear lamina-based cell classification of aging and senescent cells | |
Lan et al. | A novel wounding device suitable for quantitative biochemical analysis of wound healing and regeneration of cultured epithelium | |
Crino | Molecular pathogenesis of focal cortical dysplasia and hemimegalencephaly | |
JP7344421B2 (ja) | 細胞の分化状態の評価方法 | |
Yeo et al. | Chromatin accessibility dynamics of neurogenic niche cells reveal defects in neural stem cell adhesion and migration during aging | |
Takata et al. | Lactate-dependent transcriptional regulation controls mammalian eye morphogenesis | |
JP2014233281A (ja) | 食道上皮幹細胞の単離方法 | |
TWI855102B (zh) | 細胞的分化狀態的評價方法、自富潛能幹細胞製造視網膜色素上皮細胞的方法、胚胎幹細胞製造視網膜色素上皮細胞的方法 | |
Tosi et al. | Heat shock protein 90 involvement in the development of idiopathic epiretinal membranes | |
JP7107595B2 (ja) | 多能性幹細胞由来結膜細胞の誘導方法 | |
EP3778871A1 (en) | Method for producing stem cell-derived lacrimal gland tissue | |
Schmidt et al. | Effects of sulfur mustard on mesenchymal stem cells | |
Bistola et al. | Long-term primary cultures of human adult atrial cardiac myocytes: cell viability, structural properties and BNP secretion in vitro | |
WO2020204149A1 (ja) | スクリーニング方法および毒性評価法 | |
CN115427551A (zh) | 人功能性角膜内皮细胞及其应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211222 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211222 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20220722 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20220722 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20221114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221213 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230406 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230627 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20230721 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230724 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20230721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7344421 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |