JP7340447B2 - 電子式ペン - Google Patents

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Description

本発明は、電磁誘導式スタイラスを備えた単芯式の電子式ペンに関する。
近年、ポインティングデバイスとしての電子式ペンを、位置検出装置が設けられたディスプレイ等の入力パネル上で移動させることにより、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等へのデータ入力が行われている。電子式ペンとしては電磁誘導式のものが知られている。
特許文献1には、軸筒内に単一の電磁誘導スタイラスを収容したノック式の電子式ペンが開示されている。電磁誘導スタイラスのペン先部は、フェライトコアのうちのコイルが巻回されていない先端部分を覆う樹脂材料からなる保護材により形成されている。電子式ペンの使用時に、ペン先部を構成する樹脂材料は入力パネル表面上を摺動することにより摩耗する。摩耗が進行してペン先に片減りが生じると、電子式ペンの使い勝手が悪くなる。
国際公開WO2016/031329号パンフレット
本発明は、電磁誘導スタイラスのペン先部の片減りの問題に対応しうる構成を有する単芯式の電子式ペンを提供することを目的としている。
本発明の一実施形態によれば、前端に先口を有する軸筒と、前記軸筒内に配置された唯一のレフィルと、前記レフィルの前端が前記先口から突出した前進位置と前記先口の奥に引っ込んだ後退位置とをとることができるように前記レフィルを進退させる繰り出し機構であって、前記レフィルを後方に付勢するバネを有する繰り出し機構と、を備え、前記レフィルは電磁誘導式スタイラスからなり、前記電磁誘導式スタイラスが前記前進位置にあるときに、前記バネの前端は、前記電磁誘導式スタイラスに内蔵された共振回路を構成するコイルの後端、あるいは当該コイルに付設された磁性体が存在する場合にはその後端、のうちのより後方にあるものよりも後方に位置し、前記繰り出し機構は、ノック体と、前記ノック体を操作する度に所定角度回転する回転カムを有し、前記回転カムの回転運動を伝達することにより前記レフィルを回転させる回転伝達機構が設けられている、電子式ペンが提供される。
上記の電子式ペンは、下記の特徴のうちの1つまたは2つ以上の組み合わせをさらに備えていてもよい。
(1)前記電子式ペンが、前記軸筒内において前記回転カムと前記レフィルとの間に設けられたアタッチメントをさらに備え、前記アタッチメントの前端部に前記レフィルが圧入され、前記バネは前記アタッチメントの外周部に設けられたバネ座面を介して前記アタッチメントおよび前記レフィルを前記軸筒の後端側に向けて付勢するように設けられ、前記回転伝達機構は、回転カムに設けられた噛み合い部と、前記アタッチメントに設けられた噛み合い部とを有し、前記回転カムの噛み合い部と前記アタッチメントの噛み合い部とが回転伝達可能に噛み合っている。
(2)前記電磁誘導式スタイラスは、ペン芯と、前記ペン芯を着脱可能に挿入することができる取り付け部とを有しており、前記電磁誘導式スタイラスが前記前進位置にあるときに、前記ペン芯を把持して前記取り付け部から引き抜くことができるようになっている。
(3)上記(2)において、前記レフィルを前記アタッチメントから引き抜くために必要な引き抜き荷重は、前記ペン芯を前記スタイラス本体から引き抜くために必要な引き抜き荷重よりも大きい。
(4)前記電子式ペンが、前記軸筒内に設けられ、前記繰り出し機構により進退させられるアタッチメントをさらに備え、前記電磁誘導式スタイラスからなる前記レフィルは第1の形状寸法を有し、前記アタッチメントの前端部に前記電磁誘導式スタイラスの後端部を保持しうる第1保持部が設けられ、前記アタッチメントの後端部に第2の形状寸法を有する他のレフィルの後端部を保持しうる第2保持部が設けられ、前記アタッチメントは、前記繰り出し機構による進退が可能なように前後を逆にして前記軸筒内に配置することが可能であり、これにより、前記電磁誘導式スタイラスに代えて、前記他のレフィルを前記軸筒内に配置することが可能となっている。
(5)上記(4)において、前記アタッチメントは、前記軸筒内において前記回転カムと前記レフィルとの間に設けられ、前記回転カムに第1噛み合い部および第2噛み合い部が設けられ、前記アタッチメントの前記前端部に、前記第1噛み合い部と噛み合って前記回転カムの回転運動を前記アタッチメントに伝達することができる前側噛み合い部が設けられ、前記アタッチメントの前記後端部に、前記第2噛み合い部と噛み合って前記回転カムの回転運動を前記アタッチメントに伝達することができる後側噛み合い部が設けられている。
上記実施形態によれば、繰り出し機構は、ノック体と、ノック体を操作する度に所定角度回転する回転カムを有し、回転カムの回転運動を伝達することにより前記レフィルを回転させる回転伝達機構を備えているため、電磁誘導式スタイラスの先端の片減りを防止または抑制することができる。
レフィルとして電磁誘導式スタイラスを備えた単芯式の電子式ペンの一実施形態の構成を示す縦断面図である。 図1の電磁誘導式スタイラスをポールペンレフィルに入れ替えた状態を示す電子式ペンの縦断面図である。 図1の電磁誘導式スタイラスを感圧式スタイラスに入れ替えた状態を示す電子式ペンの縦断面図である。 図1の電磁誘導式スタイラスを静電容量式スタイラスに入れ替えた状態を示す電子式ペンの縦断面図である。 回転カムおよびアタッチメントの構成を示す図であり、(a)は回転カムの縦断面図、(b)は(a)の矢印(b)の方向から見た回転カムの底面図、(c)は(d)の矢印(c)の方向から見たアタッチメントの上面図、(d)はアタッチメントの縦断面図、(e)は(d)の矢印(e)の方向から見たアタッチメントの底面図である。 電磁誘導式スタイラスの内部構造を示す概略図である。
以下に図面を参照して、単芯式の電子ペンの好適かつ非限定的な一実施形態について説明する。
電子ペンは、図1に示すように、前端に先口13を有する軸筒10と、レフィルとしての電磁誘導式スタイラス20と、アタッチメント30と、繰り出し機構40とを備えている。
本明細書において、特別に断り書きが無い限り、
- 「軸方向(前後方向とも呼ぶ)」とは軸筒10の中心軸が延びる方向を意味し、
- 「半径方向」または「直径方向」とは軸筒10の中心軸に直交する方向を意味し、
- 「円周方向」とは中心軸上の任意の点を中心とする円の円周の方向を意味し、
- 「(軸方向)前側」とは軸方向に関して先口13の側を意味し、
- 「(軸方向)後側」とは先口13と反対の側(ノック体48の側)を意味する。
軸筒10は、前側軸筒部分11と、前側軸筒部分11に着脱可能に連結された後側軸筒部分12とを有している。前側軸筒部分11の前端には先口13が形成されている。前側軸筒部分11は、樹脂材料から形成された基部11Aと、基部11Aの長さ方向中央部において基部11Aの上に被せられたゴム製のグリップ部11Bとを有している。グリップ部11Bは、使用者の持ち手により把持される把持部である。
前側軸筒部分11の後端部には雄ねじ14が形成されており、この雄ねじ14を後側軸筒部分12の前端部に形成された雌ねじ15と螺合させることにより前側軸筒部分11と後側軸筒部分12とを連結することができる。
軸筒10内の前側部分には、レフィルとしての電磁誘導式スタイラス20が配置されている。電磁誘導式スタイラス20の後端部は、アタッチメント30の前端部(第1保持部31)に圧入されている。アタッチメント30の後端部は、繰り出し機構40の回転カム41に係合しており、回転カム41の回転がアタッチメント30に伝達されるようになっている。この点については後に詳述する。
本実施形態で用いられている回転カム41を利用した繰り出し機構40は、単芯式ボールペンにおいて広く用いられている周知のものである。以下、繰り出し機構40について簡単に説明しておく。なお、以下の説明において、図1および図5で明瞭に現れている構成要素については符号を付けるが、その他の構成要素については文言のみで説明するものとする。後側軸筒部分12の内周面には円周方向に等間隔で配置された軸方向に延びる複数の案内部材が設けられている。各案内部材の前端には2つのカム面が形成されている。ノック体48の前側部分の外周面には円周方向に等間隔で複数の突起48Aが形成されており、ノック体48の各突起48Aが隣接する案内部材間に形成される案内溝45に係合している。これにより、ノック体48は軸方向に移動可能でありかつ円周方向に回転不能である。ノック体48の前端には円周方向に等間隔でカム面が形成されている。回転カム41は、(後述するアタッチメント30を介して)バネ44により後方に向けて付勢されている。回転カム41の外周面には円周方向に等間隔で軸方向に延びる突起46(図5参照)が付けられている)が形成されており、この突起46も前述した案内溝45内に入り込むことができる。回転カム41の各突起46の後端にカム面46A(図5参照)が形成されている。ノック体48を一回ノックする度に、回転カム41のカム面46Aが、ノック体48のカム面上を滑り、次いで案内部材のカム面上を滑ることにより回転カム41が所定角度だけ回転する。1回目のノックにより回転カム41のカム面が各案内部材の隣接する2つのカム面の間に係止され、これによりアタッチメント30およびレフィル(20,60,70,80)が前進位置に保持される。2回目のノックにより回転カム41の各突起46が案内溝45内に落ち、これによりレフィルが後退位置にまで後退する。レフィルが前進位置にあるときには図1~図4に示すようにレフィルの先端部が先口13から前方に突出し、レフィルが後退位置にあるときにはレフィルの全体が軸筒10内に格納される(図示せず)。
図1~図4および図5(d)に示すように、アタッチメント30は、第1保持部31および第2保持部32を有している。第1保持部31は、電磁誘導式スタイラス20の後端部と係合させるのに適した形状寸法を有している。第2保持部32は、電磁誘導式スタイラス20とは異なる形状寸法を有する他のレフィルの後端部と係合させるのに適した形状寸法を有している。本実施形態では、他のレフィルとして、ポールペンレフィル60、感圧式スタイラス70および静電容量式スタイラス80を用いることができるようになっている。このために、これらのレフィル60,70,80の後端部の形状寸法が互いに実質的に同一に設定されている。また、レフィル60,70,80全長も互いに概ね同一に設定されている。
図1は、レフィルとしての電磁誘導式スタイラス20が軸筒10内に配置された状態を示している。図1では、アタッチメント30は、第1保持部31が前側に位置するとともに第2保持部32が相対的に後側に位置するように、軸筒10内に配置されている。
図1に示すように、アタッチメント30の第1保持部31は、アタッチメント30の第1軸方向端部に設けられた円筒状部分からなる。第1保持部31の内径(第1直径φ1(図5を参照))は、電磁誘導式スタイラス20の後端部の直径よりもやや小さい。このため、電磁誘導式スタイラス20を第1保持部31に対して軸方向に押し込むことにより、電磁誘導式スタイラス20の後端部はアタッチメント30の第1保持部31内に嵌め込まれ(圧入され)、これにより電磁誘導式スタイラス20がアタッチメント30に結合される。電磁誘導式スタイラス20の後端部およびアタッチメント30のうちの少なくとも一方は、圧入を可能としうる程度の弾性変形能を有する材料、例えば樹脂材料により形成されている。
図2~図4は、軸筒10内にレフィル60,70,80が収容された状態をそれぞれ示している。このとき、アタッチメント30は、第1保持部31が後側に位置するとともに第2保持部32が前側に位置するように、軸筒10内に配置される。
図2~図4および図5(d)に示すように、本実施形態では、アタッチメント30の第2保持部32は、アタッチメント30の第2軸方向端部に設けられた円筒状部分からなる。第2保持部32の内径(第2直径φ2(図5を参照))は前述した第1直径よりも大きい。第2保持部32の内周面の奥(開口端から遠い側)には、軸方向に延びる複数の突起32Aが円周方向に等間隔で設けられている。突起32Aの内側端の内接円の直径はレフィル60,70,80の外径よりもやや小さい。このため、レフィル60,70,80の後端部を第2保持部32に対して軸方向に押し込むことにより、レフィル60,70,80の後端部が突起32Aに嵌まり(圧入され)、これによりレフィル60,70,80がアタッチメント30に結合される。突起32Aと同様の突起を第1保持部31の内周面に設けてもよい。レフィル60,70,80の後端部およびアタッチメント30のうちの少なくとも一方は、圧入を可能としうる程度の弾性変形能を有する材料、例えば樹脂材料により形成されている。
アタッチメント30の軸方向中央部には、リング状突起33が形成されている。リング状突起33の外周面の直径は、後側軸筒部分12の内径よりも僅かに小さい。このため、リング状突起33は後側軸筒部分12内を軸方向に円滑にスライドすることができ、軸方向に対して倒れることはない。リング状突起33の軸方向両端は、軸方向を向いたリング状の第1バネ座面33Aおよび第2バネ座面33Bとなっている。
繰り出し機構40を構成するバネ44は、アタッチメント30を介してレフィル20,60,70,80を後方に付勢するように設けられている。具体的には、バネ44の前端は、軸筒10それ自体または軸筒10に固定された部材の後方を向いた面に着座させることができ、図示された実施形態では前側軸筒部分11の後端面11Eに着座している。バネ44の後端は、図1では第1バネ座面33Aに、図2~図4では第2バネ座面33Bに着座している。図1~図4では、いずれもレフィル(20,60,70,80)が前進位置にあり、バネ44はレフィルの繰り出し前より圧縮状態にある。
図1と図2~図4とを比較することにより理解できるように、レフィル(20,60,70,80)が前進位置にあるときの、アタッチメント30の第1保持部31が前側にあるときの第1バネ座面33Aの軸方向位置と、第2保持部32が前側にあるときの第2バネ座面33Bの軸方向位置とが同じである。つまり、図1に示す状態と図2~図4に示す状態とで、バネ44の変位量(圧縮量)は互いに同一である。このような関係が成立するようにアタッチメント30が設計されており、これにより、使用するレフィル(20,60,70,80)に関わらずノック体48を押し込むときの感触を概ね同じにすることができる。
また、アタッチメント30の第1保持部31が前側にあるときの第1バネ座面33Aの軸方向位置と、第2保持部32が前側にあるときの第2バネ座面33Bの軸方向位置とを変えてもよく、この場合、バネ44の変位量(圧縮量)に違いがでるため、ノック体48を押し込むときの感触を変化させることができる。こりにより、ノック感の違いで装着されているレフィルを判別することや、レフィルの種類に合わせて最適なノック感となるよう調整することができる。
図5(d),(e)に示すように、アタッチメント30の第1軸方向端面34Aには、第1軸方向端面34Aを直径方向に横切るように延びる凹部(噛み合い部)34A1が形成されている。また、図5(c),(d)に示すように、第2軸方向端面34Bには、直径方向に延びる凹部34B1(噛み合い部)が形成されている。
図5(a),(b)に示すように、繰り出し機構40の回転カム41には、軸方向前側を向いた小径の第1リング状端面42Aおよび大径の第2リング状端面42Bが設けられている。第1および第2リング状端面42A、42Bは互いに同心である。また、第1および第2リング状端面42A、42Bは互いに異なる軸方向位置に位置しており、これにより第1および第2リング状端面42A、42Bとの間に段差が形成されている。
第1リング状端面42Aには複数(図示例では2つ)の凸部(噛み合い部)42A1が、円周方向に等間隔で形成されている。複数の凸部42A1は、アタッチメント30の第1軸方向端面34Aの複数の凹部34A1に噛み合うことができるように配置されている。互いに噛み合った凸部42A1および凹部34A1を介して、回転カム41の回転運動をアタッチメント30に伝達することができ、従って、アタッチメント30に圧入されたレフィル(20)にも伝達することができる。従って、ノック体48を一回操作する毎に、レフィル(20)が所定角度ずつ回転する。
第2リング状端面42Bには複数(図示例では2つ)の凸部42B1(噛み合い部)が、円周方向に等間隔で形成されている。複数の凸部42B1は、アタッチメント30の第2軸方向端面34Bの複数の凹部34B1に噛み合うことができるように配置されている。互いに噛み合った凸部42B1および凹部34B1を介して、回転カム41の回転運動をアタッチメント30に伝達することができ、従って、アタッチメント30に圧入されたレフィル(60,70,80)にも伝達することができる。従って、ノック体48を一回操作する毎に、レフィル(60,70,80)が所定角度ずつ回転する。
このようにレフィル(20,60,70,80)はノック体48を一回操作する毎に所定角度だけ回転するため、レフィルの先端が不均一に摩耗することはない。このため、レフィルの寿命を長くすることができる。
アタッチメント30の第1軸方向端面34Aおよび第2軸方向端面34Bのいずれが前側に位置しているかに関わらず、また、レフィル(20,60,70,80)が前進位置にあるか後退位置にあるかに関わらず、アタッチメント30はバネ44により回転カム41に常時押し付けられている。このため、凸部(42A1,42B1)および凹部(34A1,34B1)との噛み合いは常時維持される。
図示された実施形態では、アタッチメント30に噛み合い部として凹部(34A1,34B1)を設けおよび回転カム41に噛み合い部と凸部(42A1,42B1)を設けたが、互いに噛み合わせる凹部および凸部をアタッチメント30および回転カム41のうちのどちらの側に設けるかは任意である。また、噛み合い部の形状はアタッチメント30と回転カム41との間で回転運動を伝達できる限りにおいて任意である。
使用するレフィル(20,60,70,80)に関わらずレフィルが前進位置にあるときに、レフィルの先端が先口13から使用に適した突出長さで突出するように、アタッチメント30の形状寸法は下記の点などを考慮して設定されている:
(1)レフィル(20)およびレフィル(60,70,80)の全長(図示された実施形態ではレフィル60,70,80の方が長い);
(2)使用時における各レフィル(20,60,70,80)の先口13からの適正な突出量;
(3)レフィル(20)の後端部とアタッチメント30の第1保持部31との軸方向重なり長さ(差し込み量)およびレフィル(60,70,80)の後端部とアタッチメント30の第2保持部32との軸方向重なり長さ(図示された実施形態では後者の方が長い);
(4)回転カム41とアタッチメント30の第1保持部31との軸方向重なり長さ(差し込み量)および回転カム41とアタッチメント30の第2保持部32との軸方向重なり長さ(図示された実施形態では前者の方が大きく、後者はゼロである)。
上記に加えて、レフィル(20)およびレフィル(60,70,80)の後端部の太さ(図示された実施形態ではレフィル60,70,80の方が太い)の太さもアタッチメント30の形状寸法の決定にあたって考慮される。
なお、上記実施形態ではアタッチメント30の第1保持部31により保持されるレフィルが電磁誘導式スタイラス20であり、第2保持部32により保持されるレフィルが電磁誘導式スタイラス20以外の種類のレフィル(60,70,80)であったが、これには限定されない。アタッチメント30の第1保持部31および第2保持部32により保持されるレフィルが、両方とも電磁誘導式スタイラス(但し形状寸法が互いに異なる)であってもよく、両方とも電磁誘導式スタイラス以外の種類のレフィル(但し形状寸法が互いに異なる)であってもよい。すなわち、アタッチメント30の前後を入れ替えることにより異なる形状寸法のレフィルに対応させる技術は、レフィルの種類に関係無く有益である。
図6に概略的に示すように、電磁誘導式スタイラス20は、コイル22と、コンデンサ24とを備えたLC共振回路を内蔵している。電磁誘導式スタイラス20による入力が可能に構成された図示しない入力パネルには多数のセンサーコイルが設けられている。センサーコイルが形成する交流磁界が、電磁誘導式スタイラス20のコイル22に誘導起電力を生じさせる。誘導起電力により電磁誘導式スタイラス20のコイル22が形成した磁束は、入力パネルに設けられた多数のセンサーコイルで検出され、検出結果に基づいて入力パネル上の電磁誘導式スタイラス20の先端の位置が特定される。この動作原理は、電磁誘導式スタイラスの分野において周知であり例えば特許文献1にも記載されており、これ以上の詳細な説明は省略する。
電磁誘導式スタイラス20を後方に付勢する繰り出し機構40の金属材料からなるバネ44が電磁誘導式スタイラス20のコイル22の周囲に配置されると、電磁誘導式スタイラス20の動作に悪影響を及ぼす。実際のところ、一構成例において、金属製のバネを電磁誘導式スタイラス20のコイル22の周囲に配置したところ、電磁誘導式スタイラスは正常に動作しなかった。このためバネ44の前端は、電磁誘導式スタイラス20のコイル22の後端よりも後方に位置していることが好ましい。なお、コイル22がフェライト等の磁性体材料からなるコア材を有する場合であってかつこのコア材の後端がコイル22の後端よりも後方にある場合には、バネ44の前端はコア材よりも後方に位置していることが好ましい。図1に示された実施形態では、バネ44は、電磁誘導式スタイラス20の後端よりも常時後方に位置し、コイル22から遠く離れているため、電磁誘導式スタイラス20の動作に悪影響を及ぼすおそれはない。
図6に概略的に示すように、電磁誘導式スタイラス20は、コイル22の中央の空洞を貫通するペン芯26を有している。ペン芯26の先端部が前述したペン先部に該当する。ペン芯26の後端部は、取り付け部28に圧入されている。一実施形態において、ペン芯26は全体として細長い円柱形であり、取り付け部28はペン芯26の後端部の外径よりも僅かに小さい内径を有する円筒形の窪みを備えた部材である。ペン芯26は、ペン芯26の後端が取り付け部28の窪みの底に突き当たる状態で、取り付け部28に取り付けられる。このため、筆圧でペン芯26が移動することはない。
取り付け部28に圧入されたペン芯26を取り付け部28から引き抜くために必要な荷重(第1引き抜き荷重)は例えば1kgf(9.8N)程度である。これはペン芯26の先端部を抓むことにより容易に引き出せる程度の低い荷重ではあるが、電子式ペンを振った程度でペン芯26が取り付け部28から抜け出すことがない程度には高い荷重である。なお、電磁誘導式スタイラス20をアタッチメント30の第1保持部31から引き抜くために必要な荷重(第2引き抜き荷重)は、上述した第1引き抜き荷重に比べて十分に大きな荷重であり、例えば3kgf(29N)程度である。このため、ペン芯26を取り付け部28から引き抜くときに、電磁誘導式スタイラス20がアタッチメント30から外れることはない。
また、図1に示すように電磁誘導式スタイラス20が前進位置にあるときには、ペン芯26の先端部を抓むことができる程度にペン芯26の先端部は先口13から前方に突出している。このため、軸筒10を分解することなくペン芯26を交換することができる。従って、ペン芯26が摩耗した時などに、ペン芯26を容易に交換することができる。
レフィルとして静電容量式スタイラス80を使用する場合には、軸筒10の把持領域に触れている使用者と、静電容量式スタイラス80に適合するように形成された入力パネルに含まれる検出用電極との間に静電容量結合が成立する必要がある。このためには、軸筒10の前側軸筒部分11を導電性を有する樹脂で形成することが好ましい。この場合、例えば、前側軸筒部分11の基部11Aを導電性樹脂(例えば炭素含有粒子を混練したポリアセタール樹脂)から形成し、グリップ部11Bを導電性エラストマー(例えば炭素含有粒子を混練したシリコーンゴム)から形成し、前進位置にある静電容量式スタイラス80の先端部すなわちペン先部(これは導電性エラストマーからなる)の外周面が先口13の内周面と静電容量結合可能に接触するように構成することができる。この場合、静電容量式スタイラス80のペン先部よりも後側の部分は、導電性を有しない樹脂材料から形成することができる(導電性樹脂材料であっても構わない)。
なお、上述した導電性樹脂あるいは導電性エラストマーに含有させる炭素含有粒子としては、例えば、グラファイト、カーボンナノチューブを含有する粒子、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛を挙げることができる。静電容量式スタイラス80の使用を考慮した場合、導電性樹脂の電気抵抗率(体積抵抗率)は1.0×10Ωm(これは概ね人体の抵抗率に等しい)以下とすることが好ましく、1.0×10Ωm以下とすることがより好ましい。導電性樹脂の電気抵抗率が1.0×10Ωmより高くなると静電容量式スタイラスとして使用する際の入力パネルの反応が悪くなる傾向にある。
グリップ部11Bから静電容量式スタイラス80の先端に至るまでの静電容量結合経路が全て導電性材料で形成されていなくてもよい。例えば、グリップ部11Bが十分に薄く、かつ、基部11Aに密着しているならグリップ部11Bは導電性を有していなくてもよい。静電容量式スタイラス80が全長にわたって導電性を有しているなら(例えばペン先部よりも後側の部分も導電性樹脂で形成されているなら)、金属材料からなるバネ44および導電性材料(例えば導電性樹脂材料)からなるアタッチメント30を介して静電容量結合が確立されるようにしてもよい。
軸筒10の前側軸筒部分11を金属材料で形成すると、金属材料が有する電磁波シールド性のため、レフィルとして電磁誘導式スタイラス20を使用することが実質的に不可能となる。レフィルとして静電容量式スタイラス80および電磁誘導式スタイラス20の両方を使用したいのであれば、導電率が高くなりすぎないよう上述した導電性樹脂により前側軸筒部分11を形成することが好ましい。実際のところ、炭素含有粒子を含有する導電性樹脂により前側軸筒部分11を形成した場合には、軸筒10内に電磁誘導式スタイラス20を収容した場合においても、軸筒10内に電磁誘導式スタイラス20を収容した場合においても、それぞれ正常に入力動作を行うことができることが確認されている。
使用するレフィルの選択肢として静電容量式スタイラス80を考慮しないのであれば、軸筒10の前側軸筒部分11は非導電性材料例えば導電性を有しない樹脂(導電体からなる粉末や繊維、箔片等を含まない樹脂)により形成することが、電磁誘導式スタイラス20の動作を阻害しない観点から好ましい。
10 軸筒
13 先口
20,60,70,80 レフィル
20 電磁誘導式スタイラス
22 コイル
22,24 共振回路(コイルおよびコンデンサ)
26 ペン芯
28 取り付け部
30 アタッチメント
31 第1保持部
32 第2保持部
33A,33B バネ座面
34A1 アタッチメントの(前側)噛み合い部
34B1 アタッチメントの(後側)噛み合い部
40 繰り出し機構
41 回転カム
42A1 回転カムの(第1)噛み合い部
42B1 回転カムの(第2)噛み合い部
44 バネ
48 ノック体

Claims (6)

  1. 前端に先口を有する軸筒と、
    前記軸筒内に配置された唯一のレフィルと、
    前記レフィルの前端が前記先口から突出した前進位置と前記先口の奥に引っ込んだ後退位置とをとることができるように前記レフィルを進退させる繰り出し機構であって、前記レフィルを後方に付勢するバネを有する繰り出し機構と、を備え、
    前記レフィルは電磁誘導式スタイラスからなり、前記電磁誘導式スタイラスが前記前進位置にあるときに、前記バネの前端は、前記電磁誘導式スタイラスに内蔵された共振回路を構成するコイルの後端、あるいは当該コイルに付設された磁性体が存在する場合にはその後端、のうちのより後方にあるものよりも後方に位置し、
    前記繰り出し機構は、ノック体と、前記ノック体を操作する度に所定角度回転する回転カムを有し、前記回転カムの回転運動を伝達することにより前記レフィルを回転させる回転伝達機構が設けられている、
    電子式ペン。
  2. 前記軸筒内において前記回転カムと前記レフィルとの間に設けられたアタッチメントをさらに備え、
    前記アタッチメントの前端部に前記レフィルが圧入され、前記バネは前記アタッチメントの外周部に設けられたバネ座面を介して前記アタッチメントおよび前記レフィルを前記軸筒の後端側に向けて付勢するように設けられ、
    前記回転伝達機構は、前記回転カムに設けられた噛み合い部と、前記アタッチメントに設けられた噛み合い部とを有し、前記回転カムの噛み合い部と前記アタッチメントの噛み合い部とが回転伝達可能に噛み合っている、請求項1記載の電子式ペン。
  3. 前記電磁誘導式スタイラスは、ペン芯と、前記ペン芯を着脱可能に挿入することができる取り付け部とを有しており、前記電磁誘導式スタイラスが前記前進位置にあるときに、前記ペン芯を把持して前記取り付け部から引き抜くことができるようになっている、請求項1または2記載の電子式ペン。
  4. 前記レフィルを前記アタッチメントから引き抜くために必要な引き抜き荷重は、前記ペン芯を前記取り付け部から引き抜くために必要な引き抜き荷重よりも大きい、請求項2に従属する請求項3に記載の電子式ペン。
  5. 前記軸筒内に設けられ、前記繰り出し機構により進退させられるアタッチメントをさらに備え、
    前記電磁誘導式スタイラスからなる前記レフィルは第1の形状寸法を有し、
    前記アタッチメントの前端部に前記電磁誘導式スタイラスの後端部を保持しうる第1保持部が設けられ、前記アタッチメントの後端部に第2の形状寸法を有する他のレフィルの後端部を保持しうる第2保持部が設けられ、
    前記アタッチメントは、前記繰り出し機構による進退が可能なように前後を逆にして前記軸筒内に配置することが可能であり、これにより、前記電磁誘導式スタイラスに代えて、前記他のレフィルを前記軸筒内に配置することが可能となっている、請求項1記載の電子式ペン。
  6. 前記アタッチメントは、前記軸筒内において前記回転カムと前記レフィルとの間に設けられ、
    前記回転カムに第1噛み合い部および第2噛み合い部が設けられ、
    前記アタッチメントの前記前端部に、前記第1噛み合い部と噛み合って前記回転カムの回転運動を前記アタッチメントに伝達することができる前側噛み合い部が設けられ、
    前記アタッチメントの前記後端部に、前記第2噛み合い部と噛み合って前記回転カムの回転運動を前記アタッチメントに伝達することができる後側噛み合い部が設けられている、請求項5記載の電子式ペン。
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