JP7340237B2 - 色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防/改善剤 - Google Patents

色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防/改善剤 Download PDF

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本発明は、色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:以下、単に「XP」という場合がある。)及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤に関する。詳しくは、メラトニン(Melatonin)又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状に対する新規の予防及び/又は改善剤に関する。
色素性乾皮症は、常染色体劣性形式で遺伝する遺伝性光線過敏性疾患である。XP患者皮膚は紫外線によって引き起こされるDNA損傷を修復する能力を先天性に欠損するため紫外線にきわめて感受性が高く、適切な遮光を怠れば重篤な光線過敏症状、雀卵斑様の色素異常が進行し、若年齢にもかかわらず高頻度に皮膚がんが発症する。さらに、半数以上のXP患者では原因不明の進行性脳・神経変性症状を伴い、この重症度が患者予後に影響する。
XPは、遺伝的に異なるA~G群(遺伝的相補性群)とバリアント(V)型の8群に分類される。日本のXPでは皮膚症状、神経症状ともに最重症型であるA群(xeroderma pigmentosum group A:XP-A)が約55%を占め、皮膚症状のみのV型が約25%といわれている。日本人に多いXP-A患者では光線過敏症状が重く、生直後から激しい日焼け症状が現れる。またXP-A患者では聴力低下、言葉が不明瞭になる、体のバランスが取れなくなる、といった神経症状も6歳ころから顕在化し、10歳を過ぎたころから神経、知能、身体とあらゆる面で症状が悪化する。
色素性乾皮症-A群のモデルマウスであるXpa欠損マウスの報告がある(非特許文献1)。前記非特許文献1に記載のモデルマウスを用いて、CXCL1(chemokine (C-X-C motif) ligand 1)を抑制することで、紫外線B(UV-B)に誘発された皮膚炎症や腫瘍の発生を制御することについて報告がある(非特許文献2)。しかしながら、CXCL1抑制によるモデルマウスの神経症状に対する効果は示されていない。
XP-A患者の剖検脳において、酸化ストレスマーカーである8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-hydroxy-2'-deoxyguanosine:8-OHdG)が証明されている(Hayashi M et al., Brain Dev. 2005, 27: 34-38)。XP-A患者及び健常人について、15歳未満と15歳以上のグループに分け、一日の各時間帯において、尿サンプル中の酸化ストレスマーカーである8-OHdG、ヘキサノイルリジン(HEL)及び、メラトニン代謝物である6サルファトキシメラトニン(6-sulphatoxymelatonin:6-SM)の測定結果について報告がある(非特許文献3)。非特許文献3では15歳未満と15歳以上のグループにおいて、8-OHdG値及びHEL値は、6-SM値とは異なる傾向を示した。メラトニンは主に肝臓で代謝される。メラトニンのC6部位が水酸基化され、6-SMとして尿中に排泄される。一般にメラトニン分泌は年齢と共に低下し、夜間のピークは失われる。これまで、自閉症や注意欠陥多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder:ADHD)など様々な発達障害の患者で尿中6-SMが測定されている。
メラトニンの抗酸化作用については多く報告され、神経細胞の保護効果も期待されている(Hardeland R et al., Edocrine 2005、Cagnoli et al., J. Pineal Res. 1995)。また、パーキンソン(Parkinson)病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー(Alzheimer)病などの神経変性疾患モデル動物において、メラトニンの投与により神経症状の改善の報告が複数ある(Di Paolo et al., Food and Chemical Toxicology 2014、Lee MY et al., J. Pineal Res., 2007)。 しかしながら、メラトニンを色素性乾皮症や色素性乾皮症に起因する症状に適用したことについては記載も示唆もない。
XPの根本的な治療法は確立されておらず、遮光指導、皮膚がんの早期発見と早期治療、補聴器装用、リハビリ指導など対症療法が行われている。皮膚がんが発症したときには通常の皮膚がんの治療が行われるが、色素性乾皮症(XP)やXPに起因する症状に対して特異的な根本的な原因を取り除く、あるいは軽減可能な予防/改善薬の開発が望まれている。
Nakane et al., Nature, Vol.377, 14, p.165-168, 1995 Kunisada et al., J. Investigative Dermatology (2017) 137, 1975-1983 Miyata et al., Oxidative Medicine and Cellular Longevity, Vol. 2016, Article ID 5741517
本発明は、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、メラトニン又はその製薬学的に許容される塩が色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善に有効であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下よりなる。
1.メラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤。
2.色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状が、皮膚障害、神経障害、腫瘍、眼障害及び細胞障害から選択される1種又は複数種である、前項1に記載の予防及び/又は改善剤。
3.皮膚障害が、日光及び/又は紫外線曝露によって生じる水疱形成を伴う浮腫性紅斑、色素斑、脱色素斑、乾燥及び皮膚萎縮より選択される1種又は複数種である、前項2に記載の予防及び/又は改善剤。
4.神経障害が、色素性乾皮症に起因する運動性機能障害、聴覚機能障害、嚥下障害、摂食障害、排尿障害及び呼吸障害より選択されるいずれか1種又は複数種である、前項2に記載の予防及び/又は改善剤。
5.腫瘍が、日光誘発性の基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、脂漏性角化症、光線角化症、ケラトアカントーマ、脈管肉腫及び線維肉腫より選択される1種又は複数種である、前項2に記載の予防及び/又は改善剤。
6.眼障害が、羞明、角膜炎、眼瞼の皮膚萎縮、翼状片より選択される1種又は複数種である、前項2に記載の予防及び/又は改善剤
7.細胞障害が、色素細胞の細胞障害、色素細胞の細胞表面酸化ストレスマーカーの上昇、及び内耳蝸牛内の神経細胞障害より選択されるいずれか1種又は複数種である、前項2に記載の予防及び/又は改善剤。
本発明のメラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤によれば、効果的に皮膚障害、神経障害、腫瘍、眼障害及び細胞障害などの色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は治療を行うことができる。
XP-A患者より採取した皮膚から樹立したXP線維芽細胞について、紫外線(UV-B)照射後の培養細胞内の8-OHdGの産生量を測定した結果を示す図である。(参考例1) XP-A患者より採取した皮膚から樹立したXP線維芽細胞について、紫外線(UV-B)照射時に各抗酸化剤を含む培養液で培養したときの8-OHdGの産生量を測定した結果を示す図である。(参考例2) XP-A患者より樹立した細胞から作製したXP-iPS細胞から分化誘導させたXP患者由来メラノサイト(色素細胞)を用いて、4NQOによる酸化ストレスに対する細胞障害、及び細胞障害に対する抗酸化剤の効果を検証するための実験プロトコルを示す図である。(実施例1) 図3に示すプロトコルで実験したときの細胞障害性にかかる結果を示す図である。細胞障害性は、乳酸脱水素酵素(LDH)値により確認した。(実施例1) XP-Aモデルマウスにおける、慢性紫外線照射後の皮膚がん形成に対するメラトニンの効果を検証するための実験プロトコルを示す図である。(実施例2) 図5に示すプロトコルで実験したときの各条件での各個体あたりの腫瘍数及び腫瘍体積測定結果を示す図である。(実施例2) 図5に示すプロトコルで実験したときの各個体あたりの聴力をABR閾値にて測定した時の結果を示す図である。(実施例3) XP-Aモデルマウスにメラトニン食の給餌によって紫外線紅斑の軽減効果があるかを検証した図である。(実施例4)
本発明は、メラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤に関する。
本明細書において「色素性乾皮症(XP)」とは、背景技術の欄でも説明したごとく、常染色体潜性形式で遺伝する遺伝性光線過敏性疾患である。本明細書において、XPは遺伝的に異なるA~G群(遺伝的相補性群)とバリアント(V)型の8病型すべてを含む概念で使用される。特に好適には皮膚症状、神経症状ともに最重症型であるA群(XP-A)に適用される。
本明細書において、「色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状」としては、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する皮膚障害、神経障害、腫瘍、眼障害及び細胞障害などが挙げられる。前記皮膚障害、神経障害、腫瘍、眼障害及び細胞障害としては具体的には、以下に示す各症状が挙げられる。
「皮膚障害」としては、XP患者皮膚は紫外線によって生じるDNA損傷の修復能を先天性に欠損するため紫外線にきわめて感受性が高く、適切な遮光を怠れば 日光及び/又は紫外線曝露によって生じる高度の炎症(水疱形成をきたし得る浮腫性紅斑とその持続)、色素斑、脱色素斑、乾燥及び皮膚萎縮などが挙げられる。特に、日光及び/又は紫外線曝露によって生じる水疱形成を伴う浮腫性紅斑、色素斑、脱色素斑、乾燥及び皮膚萎縮が挙げられる。例えば日光過敏症(患者の約60%にはわずかな日光曝露で、水疱形成や持続性紅斑を伴う重度の日焼けが起き、大多数の患者では若年で顔面に顕著なそばかす様の色素斑や脱色素斑が生じ、露光部皮膚の乾燥など)を呈する。臨床的光線過敏の急性期症状としては、異常に高度なサンバーン様皮疹が挙げられ、例えば健常人が日焼けしない量の紫外線により水疱形成を伴う高度の浮腫性紅斑を生じ、炎症のピークが例えば3~4日後となる場合などが挙げられる。臨床的光線過敏の慢性期の症状、例えば露光部に限局した特徴的な色素斑、皮膚萎縮、毛細血管拡張などをともなう場合もある。また、色調が不均一で大小不同の茶褐色から黒褐色の色素斑が挙げられる。
「神経障害」としては、色素性乾皮症に起因する運動性機能障害、聴覚機能障害、嚥下障害、摂食障害、排尿障害及び呼吸障害などが挙げられる。色素性乾皮症(XP)患者の約50%に神経症状(小頭症、原因不明の進行性の脳・神経障害(歩行障害、進行性の感音難聴、失調)、深部腱反射の減弱もしくは消失が現れ、嚥下障害、眼障害、排尿障害、呼吸障害などが挙げられる。神経症状の重症度が患者予後に影響する。
「腫瘍」としては、色素性乾皮症に起因する腫瘍であり、日光誘発性の皮膚腫瘍のリスクが極めて高く、日光誘発性の基底細胞癌、有棘細胞癌及び悪性黒色腫、脂漏性角化症、光線角化症、ケラトアカントーマ、脈管肉腫、線維肉腫などが挙げられる。色素性乾皮症(XP)患者皮膚は紫外線によって生じるDNA損傷の修復能を先天性に欠損するため紫外線にきわめて感受性が高く、適切な遮光を怠れば高度な日光皮膚炎、それに引き続いて雀卵斑様の色素異常が進行し、やがて、若年齢にもかかわらず高頻度に皮膚がんが発症する。色素性乾皮症に起因する腫瘍も、色素性乾皮症に起因する症状の例として例示される。
「眼障害」としては、色素性乾皮症に起因する眼障害であり、羞明、角膜炎、眼瞼の皮膚萎縮、翼状片が挙げられる。
「細胞障害」としては、色素性乾皮症に起因する細胞障害であり、色素細胞(メラノサイト)の障害、色素細胞の細胞表面酸化ストレスマーカーの上昇及び色素性乾皮症に起因する内耳蝸牛内の神経細胞障害より選択されるいずれか1種又は複数種が挙げられる。
メラトニンは一般的にはN-アセチル-5-メトキシトリプタミン(N-acetyl-5-methoxytryptamine)として知られる。ノルメラトニン(Normelatonin)又はN-アセチルセロトニン(N-Acetylserotonin)は、セロトニンからのメラトニンの合成の中間体として、天然に生成する化合物である。アルキルアミン-N-アセチルトランスフェラーゼの作用によってセロトニンから生成し、アセチルセロトニン-O-メチルトランスフェラーゼの作用によってメラトニンになる。メラトニンと同様、ノルメラトニンはメラトニン受容体MT1、MT2、MT3のアゴニストとなり、神経伝達物質でもあると考えられる。さらにノルメラトニンは、セロトニンもメラトニンも分布しない脳の特定の部位に分布し、これは単にメラトニン合成の前駆体としての役割を果たすだけではなく、中枢神経系における独自の機能を持つことが示唆される。メラトニンの代謝物としては6-SMが公知である。本明細書において、メラトニンとは、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤としての有効成分であればよく、そのような機能を有する物質であればメラトニンの合成中間体やメラトニン代謝産物も包含される。本発明のメラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤は、医薬組成物として使用される。医薬組成物は、医学的用途における投与に適した組成物を意味する。1種又は複数種の製薬学的に許容される賦形剤とともに含む。治療有効量のメラトニン又はその医薬的に許容される塩には、他の形態(例えば溶媒和物)も包含される。
本明細書において、製薬学的に許容される塩とは、投与対象に有害な作用を及ぼさず、かつ、医薬組成物中の有効成分の薬理活性を消失させない塩を意味し、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、又はグルタミン酸などの有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの無機塩基や、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチンなどの有機塩基との塩、アセチルロイシンなどの各種アミノ酸及びアミノ酸誘導体との塩やアンモニウム塩などが挙げられる。
本発明の色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤としての医薬組成物は、当分野において通常用いられている薬剤用担体、賦形剤などを用いて通常使用されている方法によって調製することができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤などによる経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内などの注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤などによる非経口投与のいずれの形態であってもよい。本発明による経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤、徐放剤などが用いられる。このような固体組成物においては、1種又は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の製薬学的に許容される賦形剤と混合される。
本明細書の製薬学的に許容される担体としては製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質があげられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、又は液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤及び緩衝剤などが挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤などの添加物を適宜、適量用いることもできる。
本明細書の製薬学的に許容される賦形剤としては、例えば等張化剤、増量剤、防腐・殺菌剤、結合剤、酸化防止剤、溶解剤、溶解補助剤、懸濁化剤、充填剤、pH調節剤、安定化剤、吸収促進剤、放出速度制御剤、着色剤、可塑剤、粘着剤などが挙げられる。具体的には、例えば乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L-ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油などが挙げられる。溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤としては、例えばブドウ糖、D-ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α-トコフェロールなどが挙げられる。
有効成分としてのメラトニン又はその薬学的に許容される塩の投与量は、投与対象、投与ルート、症状、体重、年齢などによっても異なり、特に限定されないが、例えば成人患者に経口投与する場合は約0.001~約3 mg/kg体重、好ましくは約0.005~約2 mg/kg体重、さらに好ましくは約0.01~約1 mg/kg体重とすることができる。これらの服用量を症状に応じて、1日約1~3回投与するのが望ましい。メラトニンは、本来動物、植物、微生物に存在するホルモンであり、体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があることから、日常生活に支障のない時間帯を選択して適宜投与することができる。
有効成分としてのメラトニン又はその薬学的に許容される塩は、適宜他の薬剤とともに併用して投与してもよい。例えば有効成分としてのメラトニン又はその薬学的に許容される塩と併用薬剤とを組み合わせることにより、各薬剤を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、相乗効果が得られる、治療期間を長く設定することができる、治療効果の持続を図ることができるなどが期待される。
従来の色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の治療としては、以下が挙げられるが本発明において特に限定されるものではない。光線角化症などの上皮内有棘細胞癌には液体窒素による凍結療法を併用して行うことができる。5-フルオロウラシル軟膏やイミキモド・クリーム(imiquimod)などを用いた局所療法を併用して行うこともできる。皮膚腫瘍は、電気凝固・外科的切除により併用して治療することもできる。併用してイソトレチノイン(isotretinoin)やアシトレチン(acitretin)の経口投与により新たな皮膚新生物の発生を抑えることができるが、多くの副作用が懸念される。眼瞼、結膜、角膜の悪性新生物には併用して外科的治療を行う場合もある。角膜移植により、重度の角膜炎に起因する視力障害が改善することがある。難聴には補聴器を使用してもよい。
色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の一次病変の予防としては、以下が挙げられるが本発明において特に限定されるものではない。皮膚や眼に日光や紫外線にあたらないようにする。二次合併症の予防として必要に応じて、ビタミンDのサプリメントを摂取する。通常経過観察として、3~12ヶ月に1回の医師による皮膚の診察、定期的に眼科検査、神経学的検査、聴力検査を実施する。関節の拘縮にリハビリテーション指導を行う。
本発明のメラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤を用いることで、上述の症状を軽減したり、治療負担を軽減したり、効果的に予防することができる。
本発明の理解を助けるために、以下に参考例及び実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものでないことはいうまでもない。
(参考例1)紫外線照射によるXP線維芽細胞の酸化型DNA損傷
本参考例では、XP線維芽細胞における酸化型DNA損傷の程度を、酸化ストレスマーカーである8-OHdGの産生量により確認した。8-OHdGはデオキシグアノシン(dG)の8位が ヒドロキシル化された構造を持つDNA酸化損傷マーカーである。dGはDNAの4種類の塩基のうち最も酸化還元電位が低いため、活性酸素による酸化を受けやすい。このためdGの主要な酸化生成物である8-OHdGは活性酸素による生体への影響を鋭敏に反映する。染色体DNA上に形成された8-OHdGは修復酵素の作用により染色体DNAより切り出され細胞外に放出、腎臓を経て尿中に排出される。8-OHdGの由来としてはこのほかミトコンドリアDNA、細胞内ヌクレオチドプールが知られている。8-OHdGは化学的に比較的安定な物質であり、2次代謝などを受けずに尿中に排出されることから、生体内における酸化ストレスを定量的に反映するバイオマーカーとして利用されている。
XP-A群患者と健常人より採取した皮膚から樹立した線維芽細胞を用いた。3名のXP-A患者由来のXP線維芽細胞、及び3名の健常人由来の線維芽細胞各々ペトリ皿当たり3×106個の細胞を撒き、各細胞種当たり2枚ずつ、培養24時間後に800 J/m2の紫外線(UV-B)を照射し、継続して3、6、9及び24時間培養した。培養は、DMEM培地を用いて常法に従い行った。各時間培養後細胞を集め、DNAを抽出し、8-OHdGの産生を高速液体クロマトグラフ(HPLC)により測定した。各細胞株について培養開始時の8-OHdGの産生量に対する各観察時間における培養細胞中の8-OHdGの相対量を図1に示した。
上記の結果、XP細胞では健常人由来細胞と比較して8-OHdG値の前値への回復が非常に遅いことが示された。
(参考例2)抗酸化剤によるXP線維芽細胞の酸化型DNA損傷の回復
本参考例では、XP-A患者由来のXP線維芽細胞について参考例1と同手法により培養24時間後に800 J/m2の紫外線(UV-B)を照射した。XP細胞各々について抗酸化剤として、カタラーゼ(Cat;Roche Diagnostics GmbH Manheim GmbH, Manheim, Germany)、スーパーキシドジスムターゼ(SOD;WAKO Pure Chemicals Industries, Ltd, Osaka)、又はデフェロキサミン(Df;Sigma Chemical Co. St.Louis, MO, USA)を含む培養液を用いて24時間培養し、参考例1と同様に8-OHdGの産生を測定した。
UV-Bを照射しないで培養を開始したときのXP細胞の8-OHdGの産生量を1とし、UV-B 800 J/m2を照射直後及びUV-B 800 J/m2後24時間培養後のXP細胞の8-OHdGの産生量を、図2に相対的に示した。
上記の結果、抗酸化剤を添加した培養液で培養した場合、8-OHdGの量が減少することが確認された。XP細胞に対して、抗酸化剤は8-OHdGの産生抑制、あるいは、産生した8-OHdGの消去に対して有用であることが確認された。
(実施例1)XP細胞における4-ニトロキノリン1-オキシドによる酸化ストレスに対する抗酸化剤の作用
健常人由来体の細胞からフィーダーフリーの方法で樹立したiPS細胞(induced pluripotent stem cells)株から簡便に色素細胞(メラノサイト)を作製する方法が報告されている(Hosaka et al., Pigment cell Melanoma Res. 2019; 1-11)。本参考例では、Hosakaらに示す方法と同手法によりXP-A患者由来のiPS細胞を樹立し、その後色素細胞(メラノサイト)を作製して実験に用いた。色素細胞はラジカルに体内に存在する多くの細胞種のなかでもラジカルに感受性が高いことが知られており、ラジカルによる障害とその回復を感度よく見ることができる。
4-ニトロキノリン1-オキシド(4-Nitroquinoline 1-Oxide:4NQO)は、電子受容により強力なラジカルインデューサーとなることが報告されている(John E. Biaglow et al., CANCER RESEARCH 37 3306-3313, 1977)。本実施例では上記作製したXP-A患者由来色素細胞(メラノサイト)及び健常人由来色素細胞(メラノサイト)を用い、図3のプロトコルに従って4NQO又はH2O2で刺激したときの細胞障害性に対する抗酸化剤の効果を検証した。4NQO又はH2O2刺激の24時間前にXP細胞(2.5×104個)をディッシュに播種し、24時間培養後、4NQO又はH2O2で刺激した。抗酸化剤として、メラトニン(melatonin)、ニコチンアミド(Nicotinamide:NAD)及びカタラーゼ(Catalase)を用いた。表1に示す各組み合わせで、4NQO又はH2O2で刺激し、抗酸化剤を処理した。
Figure 0007340237000001
細胞障害性は細胞から放出された乳酸脱水素酵素(LDH)値により確認した。LDH値はLDH Cytotoxicity Detection Kit(TAKARA)を用いて測定した。その結果、3μMの4NQO処理では健常人由来色素細胞に対してはほとんど影響を及ぼさなかったが、XP患者由来色素細胞では細胞障害性が観察された(図4)。一方、抗酸化剤としてメラトニン50μMを含む培養液で細胞を培養することで細胞障害性は抑制された(図4)。図3のプロトコルのように、ラジカルインデューサー刺激24時間前及び30分前にメラトニンなどの抗酸化剤を含む培養液で培養を行い、刺激20分後に再度抗酸化剤を含む培養液に交換し、その後24時間細胞を培養した。
(実施例2)慢性紫外線照射後の皮膚がん形成に対するメラトニンの作用
本実施例では、XP-Aモデルマウスにおける、慢性紫外線照射後の皮膚がん形成に対するメラトニンの効果を検証した。XP-Aモデルマウスは非特許文献1(Nakane et al., Nature, Vol.377, 14, p.165-168, 1995)に示す方法で作製したものを更に改変されたアルビノヘアレスXP-Aモデルマウスを用いている(Ito et al., J. Invest Dermatol., 2005:125:554-9)。
図5に示すプロトコルに従い、XP-Aモデルマウスについて4-19週齢の間、メラトニン又はN-アセチルシステイン(NAC)を含む飼料を与え、UV-Bを週1回、計10回照射した。UV-Bは、野生型(WT)には100 mJ/cm2、XP-Aモデルマウスには25 mJ/cm2ずつ照射し、36-38週齢での各個体あたりの腫瘍数及び腫瘍体積を計測した。メラトニン又はN-アセチルシステイン(NAC)の投与量及びn数は表2に示した。
Figure 0007340237000002
各条件での各個体あたりの腫瘍数及び腫瘍体積は、図6に示した。N-アセチルシステインは、生体の酸化ストレスに対する防御剤として用いられることは公知である。図6の結果より、メラトニンはN-アセチルシステインよりも少ない投与量で、腫瘍数及び腫瘍体積において優れた効果を示した。
(実施例3)慢性紫外線照射後の聴性脳幹反応に対するメラトニンの作用
実施例2と同様にXP-Aモデルマウスを用いて慢性紫外線照射後の聴性脳幹反応(Auditory brainstem response:ABR)に対するメラトニンの効果を検証した。図5に示すプロトコルに従い、実施例2と同様にXP-Aモデルマウスについて4-19週齢の間、メラトニンを高用量又は低用量含む飼料を与え、UV-Bを週1回、計10回照射した。26、32、36及び44週齢での各個体あたりの聴力をABR閾値の計測により確認した。脳波の誘発電位の一つであるABRを利用して測定するもので、高値のほうが難聴であると判定される。野生型に比べてXP-Aモデルマウスでは38-40週齢で聴力の低下(ABR閾値の上昇)がみられることは公知である(Shinomiya et al., Frontiers in Aging Neuroscience, 10.3389/fnagi.2017.00019)が、メラトニンの低用量、高用量の給餌によりABR閾値の改善が見られた(図7)。
(実施例4)メラトニン低用量による紅斑反応の軽減
XP-Aモデルマウスにメラトニン低用量混餌ないし通常餌を2週間給餌した後にUVB 15 mJ/cm2を照射したところ、メラトニン低用量群では照射72時間後の紅斑・落屑、96時間後の落屑が通常餌群より軽減する傾向を認めた(図8)。
本発明のメラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は改善剤によれば、より効果的に皮膚障害、神経障害、腫瘍、眼障害及び細胞障害などの色素性乾皮症及び色素性乾皮症に起因する症状の予防及び/又は治療を行うことができる。

Claims (5)

  1. メラトニン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む、色素性乾皮症に起因する症状であって、色素性乾皮症患者の酸化ストレスの日内変動及びメラトニン代謝異常による睡眠障害を除く症状の予防及び/又は改善剤。
  2. 色素性乾皮症に起因する症状が、皮膚障害、聴覚障害、腫瘍及び細胞障害から選択される1種又は複数種である、請求項1に記載の予防及び/又は改善剤。
  3. 皮膚障害が、日光及び/又は紫外線曝露によって生じる水疱形成を伴う浮腫性紅斑、色素斑、脱色素斑、乾燥及び皮膚萎縮より選択される1種又は複数種である、請求項2に記載の予防及び/又は改善剤。
  4. 腫瘍が、日光誘発性の基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、脂漏性角化症、光線角化症、ケラトアカントーマ、脈管肉腫、線維肉腫より選択される1種又は複数種である、請求項2に記載の予防及び/又は改善剤。
  5. 細胞障害が、色素細胞の細胞障害、色素細胞の酸化ストレスの上昇、及び内耳蝸牛内の神経細胞障害より選択されるいずれか1種又は複数種である、請求項2に記載の予防及び/又は改善剤。
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Circadian Rhythms of Oxidative Stress Markers and Melatonin Metabolite in Patients with Xeroderma Pigmentosum Group A,Oxidative Medicine and Cellular Longevity,Volume 2016, Article ID 5741517,pp.1-5,http://dx.doi.org/10.1155/2016/5741517
Melatonin and its metabolites protect human melanocytes against UVB-induced damage: Involvement of NRF2-mediated pathways,Scientific Reports,7:1274,pp.1-13,DOI:10.1038/s41598-017-01305-2
既知薬の神経細胞への有効性の評価に関する研究,厚生労働科学研究委託事業(難治性疾患等克服研究事業(難治性疾患等実用化研究事業(難治性疾患実用化研究事業)))色素性乾皮症のiPS細胞を用いた病態解明と治療法の開発,平成26年度 委託業務成果報告書,2015年,pp.29-30

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