JP7339703B1 - 水蒸気検知器付の膜式エアドライヤ - Google Patents

水蒸気検知器付の膜式エアドライヤ Download PDF

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Abstract

【課題】エアドライヤを取り付ける以前の水蒸気量とエアドライヤを取り付けた後の水蒸気を容易に測定可能な膜式エアドライヤを提供する。【解決手段】検知器と膜式エアドライヤから成り、該検知器は、検知部と、該検知部を挿嵌状に保持するホルダと、該ホルダに保持された検知部を保護する保護ケースと、該ホルダと該検知部との間に設けられたオリフィスと、から成り、該検知部は、管状であり、水蒸気、オイルミスト、CO2、温度のいずれかを検知するものであり、該ホルダの端部には雄ネジが設けてあり、該膜式エアドライヤの入力側及び出力側には、T字管が配置され、該T字管の分岐管側にバルブを持ち、分岐管の端部に雌ネジが設けてあり、該雄ネジと該雌ネジが接続可能であるという構成を採用した。【選択図】図1

Description

本発明は、水蒸気検知器付の膜式エアドライヤに関し、詳しくは、膜式エアドライヤでの水蒸気除去量を容易に測定するための技術に関する。
従来の中空糸膜式のエアドライヤに装備されている除湿状態の確認インジケータは製品に組み込まれ、製品内を通過後の除湿効果状況を表示させているため、製品を取り付ける以前の配管の水蒸気量の状況や、別箇所の状態を確認するためには別途計測器を用意する必要があった。
また、水蒸気以外のオイルミスト、CO2、温度等について同様の測定を容易に行うことができなかった。
そこで、エアドライヤを取り付ける以前の水蒸気量とエアドライヤを取り付けた後の水蒸気を容易に測定できる構成が求められていた。
このような問題に対して、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、メンブレンエアドライヤ(膜式エアドライヤ)の下流に露点計が配置され、露点計によって、メンブレンエアドライヤ後の圧縮空気の水蒸気量を測定する技術である。
しかしながら、メンブレンエアドライヤの出力にのみ露点計が設けられていることから、メンブレンエアドライヤの入力部分での水蒸気量を測定することができず、未だ問題の解決には至っていない。
特開2019-199972号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、エアドライヤの通過前後の水蒸気量を容易に計測することが可能な膜式エアドライヤを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤは、検知器と膜式エアドライヤから成り、該検知器は、空気中の成分を検知する検知管と、該検知管を挿嵌状に保持する保持体と、該検知管を保護する保護ケースと、該保持体及び該保護ケースを支持するホルダと、から成り、該検知管は、管状であり、水蒸気、オイルミスト、CO2、温度のいずれかを検知するものであり、該保持部には、空気の流量を調整するオリフィスが設けてあり、該ホルダの端部には雄ネジが設けてあり、該膜式エアドライヤの入力側及び出力側には、T字管が配置され、該T字管の分岐管側にバルブを持ち、分岐管の端部に雌ネジが設けてあり、該雄ネジと該雌ネジが接続可能である手段を採る。
また、本発明は、前記膜式エアドライヤの入力側と出力側の前記検知器を、同種の前記検知管とし、同じタイミングで検知する手段を採る。
さらに、本発明は、前記膜式エアドライヤの入力側と出力側の前記検知器を、異なる種類の前記検知管とし、検知する手段を採る。
またさらに、本発明は、前記雄ネジと前記雌ネジとの間に、プラグ及びソケットを介在させ、ワンタッチで着脱可能である手段を採る。
さらにまた、本発明は、前記ホルダ端部と前記分岐管の端部の間に、エアホースを介在させ、エアホースの前記ホルダ端部側または前記ホルダに、バルブが設けられている手段を採る。
またさらに、本発明は、前記検知器が、他の装置に流用可能である手段を採る。
さらにまた、本発明は、前記オリフィスの径を同一として、水蒸気、オイルミスト、CO2の検知を行う手段を採る。
そしてまた、本発明は、オイルミスト、水蒸気、CO2のいずれかの検知を行う際、前記検知管の仕様の流量と異なる流量と、前記検知管の仕様の所要時間と異なる時間とで、検知を行い、検知量について補正を行う手段を採る。
本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤによれば、エアドライヤの通過前後の水蒸気量を容易に計測することが可能であり、エアドライヤの性能確認、性能維持のための作業効率を向上させることができる。また、膜式エアドライヤを設置したことによる効果を容易に確認することができ、圧縮空気の品質向上に資するものである。
本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの実施例の全体の模式図である。 本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの検知作業手順の説明図である。 本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤでエアホースを用いた例を説明する図である。 本発明に係る水蒸気検知器を他の装置等の使用する例を示す図である。 本発明に係る水蒸気検知器の構造を説明する図である。 本発明に係る水蒸気検知管を説明する図である。
本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤは、エアドライヤの通過前後の水蒸気量を容易に計測することを最大の特徴とする。
以下、本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの実施形態を、図面に基づいて説明する。
なお、以下に示される水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で適宜変更することができるものである。
また、本明細書において、上流、下流とは、圧縮空気の流れにおける上流、下流である。例えば、膜式エアドライヤの入出力については、入力側が上流、出力側が下流とする。
図1から図6に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの実施例の全体の模式図である。図2は、本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤの検知作業手順の説明図である。図2(a)は、検知器に検知管を挿入する過程であり、図2(b)は、検知器に圧縮空気を流入させ、検知を行う過程であり、図2(c)は、検知管の変色層により、検知量を測定する過程である。
図3は、水蒸気検知器付の膜式エアドライヤでエアホースを用いた例を説明する図である。図4は、水蒸気検知器を他の装置等の使用する例を示す図である。図4(a)は、圧縮空気回路内のフィルタ後に検知器を設置した図であり、図4(b)は、エア機器接続部分に検知器を設置した図である。
図5は、水蒸気検知器の構造を説明する図である。図5(a)は、検知器の正面図であり、図5(b)は、検知器の断面図であり、図5(c)は、保持体部分の断面図である。図6は、水蒸気検知管を説明する図である。図6(a)は、検知管を使用する前の状態を示し、図6(b)は、検知管での検知後の状態を示す図である。
水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1は、主に、圧縮空気回路での水蒸気の除去のために用いられる。
圧縮空気圧回路において、圧縮空気は、エアコンプレッサ等により空気である大気を吸入し、所定圧(例えば0.7Mpa)へと昇圧して圧縮させることにより生成される。大気には、水蒸気や塵埃等の他に、周囲環境によっては空気中に飛散したオイルミストが含まれており、生成された圧縮空気は、これら異物を含有したまま吐出されることとなる。そのため、エアコンプレッサの後段には、必要に応じて異物除去装置が配設され、使用目的に応じて異物を取り除いた清浄な圧縮空気が送気される。
水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1は、水蒸気を高精度で除去し、使用時の性能、水蒸気の除去量を容易に検知できるものである。
膜式エアドライヤ60のIN側及びOUT側にバルブ付きのエア取り出し口を設け、検知器10を取り付ける構造である。
水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1は、膜式エアドライヤ60とエア取り出し口であるT字管64部分と検知器10から構成されている。
膜式エアドライヤ60は、冷凍式エアドライヤに比べて、優れた露点温度を実現できるエアドライヤであり、乾燥度を大幅に高めたい場合に使用することが多い。
膜式エアドライヤ60は、水蒸気を取り除くために、酸素や窒素を非常に透過しにくく、水蒸気は透過しやすい高分子材料を使用する。この材料で作られた中空糸膜フィルターの内側に圧縮空気が通ると、水蒸気が膜の外に排出され、出口側には乾燥した空気が得られる。水蒸気は、水蒸気排出口61から排出される(図1)。
本実施例では、膜式エアドライヤ60は、一般的な膜式エアドライヤであれば良く、入出力部に、T字管64を接続できるものであれば、問題なく適応できる。
T字管64は、一般的なT字管であり、膜式エアドライヤ60の入力側及び出力側に設置される(図1)。
T字管64の分岐管65の開口部66に雌ネジが設けられ、検知器10のホルダ20の端部の雄ネジ部21と螺合し、検知器10が接続される。
また、分岐管65部分には、バルブ67を備えられている。
バルブ67を備えることで、圧縮空気回路が稼働中であっても、検知器10の接続、分離が容易に行えるからである。
また、T字管64の分岐管65側にバルブ67を設けることで、検知器側にバルブが無くても、検知器による検知が可能となる。
バルブ67は、流体の流れを制御するものである。バルブの一例として、ボールバルブがある。ボールバルブは、流体の流れを制御するボール形状の弁体を有したバルブであり、ハンドルを介して弁体を90度回転させる毎に、弁体内流路とボールバルブ内の流路が連通して流体を流すONと、弁体内流路とボールバルブ内の流路が遮蔽され流体の流入を止めるOFFが、夫々繰り返す機能を有している。これにより、ハンドルを回転させることで圧縮空気の流入を制御することが可能となる。
また、プラグ16内流路内径と弁体内流路内径及びバルブ67内の流路内径の配管径が同等とする態様を採ることで、流路内を通過する圧縮空気の流体抵抗が非常に小さくなるため、流入した圧縮空気の圧力が維持されたまま検知管70まで流入させることが可能となる。
(ワンタッチ着脱)
検知器10のホルダ20の端部の雄ネジ部21と、T字管64の分岐管65の雌ネジとを接続する際、プラグ50、ソケット52を介することで、ワンタッチで着脱可能とすることができる。プラグをソケットに押込むだけで接続できる構造である。
ホルダ20端部の雄ネジ部21とプラグ50の雌ネジ部51とを螺合し、T字管64の分岐管65の雌ネジとソケット52の雄ネジ部53とを螺合する。すると、検知器10とプラグ50とは一体化し、T字管64とソケット52とは一体化する。検知器10は、T字管64に対して、ワンタッチで着脱可能となり、作業性を向上させることができる(図1)。
(検知器)
検知器10は、圧縮空気中の水蒸気等の成分の量を検知するものである。検知管70を用いて検知する場合と、温度を測定する温度測定用検知器40を用いる場合がある。いずれも、分岐管65にねじ込むことで、接続し、固定する。
水蒸気等の量の検知は、検知管70内に、規定された流量の空気を規定の時間送ることで行う。
温度測定用検知器40を用いることによって、配管内の温度を計測することにより簡単に露点確認ができる。
検知器10は、キャップ12、保護ケース14、ホルダ20、保持体30、外装11、検知管70とから成り、検知作業を行うものである。
キャップ12は、検知管70の端部を保護するものであり、検知管70内を通った空気を排出する排気孔13を備える。樹脂等であり、保護ケース14に被せる形状である(図5)。
(保護ケース)
保護ケース14は、円筒状であって、内部に検知管70を収容して外部の衝撃等から検知管70を保護するものである。保護ケース14の上流端部は、外装11を介してホルダ20に支持される。保護ケース14の下流端部は、キャップ12により閉塞されている。保護ケース14の素材については、特に限定するものではないが、検知管の検知結果を示す表示が保護ケース14の外側からも視認できるよう、少なくとも一部を透明若しくは半透明素材により成形する態様が好ましく、衝撃からの保護等にも鑑み、強化プラスチックや強化ガラス等の透明、半透明素材で成形する態様が好適である。
ホルダ20は、検知管70、保持体30を支持するための部分である。ホルダ20は、保持体30、保護ケース14、外装11、キャップ12等の土台となる部分であることから、例えば金属等の硬質素材から成ると好適である。
圧縮空気の流入方向から検知管70の方向へ貫通した流路を備える。
ホルダ20の貫通孔の下流側には、保持体30が螺合等によって、固定される。
ホルダ20の外側は、外装11で覆われ、ホルダ20と保護ケース14の一部と、保持体30とが保護される。
(保持体)
保持体30は、圧縮空気の流量を規制し、検知管70の端部を挿嵌状に保持する部分である。
保持体30は、保持体本体31とスリーブ33、ガイドリング34、開放リング35とから成る。
保持体本体31は、保持体30の大枠を形づくり、金属で作られている。保持体本体31のホルダ20側の中央部分には、空気の流量を調整するオリフィス32が形成されている。例えば、径0.1mmであり、圧縮空気の流速を大幅に下げ、圧縮空気の流速を検知管70毎に定められた流速にするためのものである。圧縮空気の圧力は0.7Mp程度のため、例えば、1000ml/分の流速にするには、径0.1mm等の微細な穴加工が必要である。
保持体30の検知管70側には、検知管70を密着しつつ、安定して保持するため、以下の部品が組まれている。
スリーブ33により、検知管70の端部と保持体本体31の間に隙間が無くなるようにしている。スリーブ33は、例えば、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)とすることで、耐油性、耐熱性、耐摩耗性を高くすることができる。
ガイドリング34、開放リング35で、検知管70を包むことで、検知管70を傷つけることなく、安定して保持できる。ガイドリング34は、弾性のある金属であり、開放リング35は樹脂で構成されている(図5)。
(検知管)
検知管70は、水蒸気等の空気中の成分、異物を検知する検知部分である。使用前は、図6(a)のように、密封されたガラス管の形状である。表面には、気体を流入させる方向を示すマーク73と、検知量を示す目盛72が示されている。内部には、検知剤71が入っている。
使用時には、専用カッター等を用いてカットして両端を開口させる(図6(b))。
マーク73で示す方向から、圧縮空気を入れることで、内部の検知剤71と圧縮空気が接触、反応する。検知物の量によって、管内の目盛72部分に変色層74が現れる。
詳しくは、マーク73で示す方向から、圧縮空気が、検知管70に流入する。検知管70の中空部に充填された検知剤71が圧縮空気と接触する。圧縮空気中に検知対象物が存在すると、化学反応によって検知剤71の変色が起こり、変色層74となる。変色層74の有無・変色量を目視にて確認することで、検知対象物の検知並びに検知対象物の量の測定ができる。検知剤71の変色が起こらなければ、圧縮空気中に検知対象物が存在しないことの証となる。
検知対象が水蒸気であれば、検知剤71に過塩素酸マグネシウムが用いられる。水分(水蒸気)は、過塩素酸マグネシウムに吸収されて塩基性になり、黄色であった過塩素酸マグネシウムが紫色に変色する。
オイルミストであれば、検知剤71としてクロム酸が用いられる。淡紅色の
クロム酸は、オイルミストに触れると還元作用で淡青色に変色する
検知異物が二酸化炭素であれば、検知剤71としてヒドラジンや水酸化カリウムが用いられる。白色のヒドラジンは、二酸化炭素に触れると酸化されて紫色に変色する。淡紅色の水酸化カリウムは、二酸化炭素に触れると中和反応して橙色に変色する。
検知異物がオゾンであれば、検知剤71にインジゴが用いられる。オゾンは、インジゴと反応してイサチンを生成し、その過程で青色であったインジゴが白色に変色する。
これらの反応原理を利用して、各成分を検知する。
尚、圧縮空気の流入時間や流入量等の具体的な測定手法については、圧縮空気圧や充填される検知剤71の種類によって夫々異なることがある。
(入出力で同種の検知管を用いる例)
図2に沿って、水蒸気量を検知する場合を説明する。
膜式エアドライヤ60の入力側及び出力側に、同種の検知管70を接続し、同じタイミングで検知する方法である。
膜式エアドライヤ60のエア入流口62、エア排出口63付近に設けられた検知器10に水蒸気検知用の検知管70を設置する。検知管70の両端は、専用カッター等を用いてカットしてある。検知管70のマーク73に従って、流入口側を上流になるようにする。分岐管65部分のバルブ67は、両方とも閉じている。検知器10の保護ケース14、キャップ12を外して、検知管70を保持体30に挿入し、装着する。
その後、保護ケース14、キャップ12を順次装着する(図2(a))。
水蒸気用の検知管70の仕様に従って、所定の時間、バルブ67を開放する。エア入流口62、エア排出口63付近の両方のバルブ67について同時に、開放、閉鎖を行う(図2(b))。
開放時間は、検知管70の仕様によるが、数十秒から数分程度である。
検知作業が完了後に、検知管70の目盛72と変色層74から、水蒸気量を確認する(図2(c))。
保護ケース14は、透明であるので、保護ケース14を外すことなく、水蒸気量を確認することができる。この例では、上流側(図2(c)左側)が、0.4mg/l、下流側(図2(c)右側)が0.1mg/lとなる。従って、膜式エアドライヤ60によって、0.3mg/lの水蒸気が除去できていることがわかる。
このように、本実施例によれば、検知器を膜式エアドライヤのIN、OUTの双方に取付ることにより製品の効果状況がより正確に確認できる。
そのため、膜式エアドライヤ60の導入を検討している事業者に対して、膜式エアドライヤ60の効果を明確に示すことができ、導入への流れを作ることができる。
また、本実施例の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1を導入後も、定期的に、容易に、性能を確認できるので、設備管理のための作業効率を高めることができる。
(検知物質ごとの検知補正)
検知管70の種類を変えることで、さまざまな物質の検知を行うことができるが、種類ごとに、検知の際の空気の通気速度や所要時間が異なる場合もある。
例えば、オイルミストについて、通気速度が1000ml/分、水蒸気について、300ml/分、二酸化炭素について、100ml/分であった場合を考える。
通気速度は、オリフィス32の径に依存している。各仕様ごとに、所定の通気速度になるように、オリフィス32の径を変えることも考えられるが、0.7Mpの圧縮空気について、1000ml/分を実現するには、概ね0.1mm径のオリフィス32が適当である。
同様に考えると、水蒸気の場合、約0.033mm径、二酸化炭素の場合、約0.01mm径のオリフィス32が必要である。
しかしながら、量産品において、金属加工で、0.1mm未満の孔を高精度で開けることは難しい。そこで、オリフィス32の径を一定として、所要時間をその分変化させ、さらに、数値を予め測定した補正データによって換算することによって、検知量を測定する。
例えば、水蒸気の場合、規定された通気速度は、300ml/分であり、使用するオリフィス32による通気速度が、1000ml/分だった場合を考える。
通気速度は、仕様の3.3倍程度であるので、仕様の所要時間1分を3.3分の1として、18秒とする。さらに、本来の仕様での検知と通気速度を変えた場合の検知値のずれ量を予め測定し、補正データとする。
そして、仕様よりも大きな通気速度である1000ml/分を用い、仕様よりも小さな所要時間である18秒で検知作業を行い、さらに、補正データを用いて、変色層74と目盛72から求められる値を、補正し、検知値とする。
この方法により、オイルミスト、水蒸気、CO2のいずれかの検知を行う際、前記検知管の仕様の流量と異なる流量と、前記検知管の仕様の所要時間と異なる時間とで、検知を行い、検知量について補正を行うことで、正確な検知値を得ることができる。
このように、水蒸気、オイルミスト、CO2などで、各検知管70の通気速度の仕様と異なる場合であっても、オリフィス32の径を同一として、検知、測定し、正確な検知を行うことができる。
また、オリフィス32を変える必要が無いので、検知管70のみを交換するのみで、複数の物質についての検知を容易に行うことができる。
(入出力で異なる種類の検知管を用いる例)
エア入流口62側とエア排出口63側で、異なる種類の検知管70を用いることもできる。
例えば、エア入流口62側にオイルミストを検知する検知管70を用い、エア排出口63側に水蒸気を検知する検知管70を用いる。膜式エアドライヤ60は、水蒸気を高精度で除去する装置であるので、流入する圧縮空気内にオイルミスト等が含まれると本来の性能が発揮できない。そのため、エア入流口62側にオイルミストを検知する検知管70を用いることで、流入時のオイルミストを検知できる。エア排出口63側に水蒸気を検知する検知管70を用いることで、膜式エアドライヤ60での水蒸気の除去性能を確認できる。
このように、膜式エアドライヤ60の入力側、出力側に異なる物質の検知管70を用いることで、膜式エアドライヤ60を含む圧縮空気回路全体の性能管理を多角的に行うことができる。
(エアホースについて)
水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1によって、膜式エアドライヤ60での水蒸気等の除去量を容易に検知、測定することができるが、検知器10は、一般的に高所に設置されている場合が多い。圧縮空気回路では、フィルタ等が配管の下方向に設置されることが多く、それに従い、配管自体の位置が高くなる傾向があるためである。
すると、検知器10による検知作業を行う際、台や脚立等に乗って作業しなければならず、作業負担が増える場合があった。
そこで、図3に示すように、エアホース80を用いて、膜式エアドライヤ60に対しての検知器10の位置を変える場合について説明する。
エアホース80は、例えば、圧縮空気回路を臨時的に延長する場合に用いられる。そのため、ワンタッチで着脱できるよう、プラグ81、ソケット82を端部に設けている場合も多い。
膜式エアドライヤ60のエア入流口62、エア排出口63付近のT字管64の分岐管65の開口部66にソケット52を設け、エアホース80の一端のプラグ81を接続する。分岐管65部分にバルブ67があると、圧縮空気回路を稼働中もエアホース80の接続作業ができるので好適である。
エアホース80の他端のソケット82に、検知器10を接続する。検知器10のホルダ20の端部にはプラグ50が設置され、エアホース80のソケット82にワンタッチで接続可能となっている。
検知器10のホルダ20部分には、バルブ22が設けてある。バルブ22を設けることによって、エアホース80で延長した手元で検知作業を行うことができ、好適である。また、エアホース80の検知器10側の端部にバルブを設けても良い。
エアホース80で延長した2つの検知器10を検知器保持部83によって、固定すると、2つの検知器10のバルブ22を同時に操作する際、手元が安定するので好適である。
このような構成とすることで、水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1が高所に設置してある場合であっても、膜式ドライヤ配管前後の状態を手元で確認することが可能となる。
また、検知器10が膜式エアドライヤ60の両端にある場合に比べて、2つの検知器10をより接近させることができるので、操作、検知結果の確認がしやすくなり、作業効率を向上させることができる。
(他の箇所の検知について)
水蒸気検知器付膜式エアドライヤ1は、膜式エアドライヤ60に対して、検知器10が分離可能な構成となっているので、検知器10を、臨時的に、他の装置や他の箇所の検知に流用することができる。
図4(a)に示すように、各フィルタFの下流にT字管64を設けることで、膜式エアドライヤ60に対して検知器10を設置した場合と同様に、検知器10を設置し、さまざまな物質の検知を行うことができる。
フィルタFとしては、遠心分離により圧縮空気中の塵埃や油水分等を取り除くサイクロンセパレータ、オイルミストを吸着させるオイルフィルタ、圧縮空気を冷却させ水分である水蒸気を取り除く冷凍式エアドライヤなどが挙げられる。
また、図4(b)に示すように、圧縮空気回路の最終段の吐出口に接続されたエアガン等のエア機器Mの代わりに、検知器10を接続することで、圧縮空気を用いるエア機器M部分での異物であるオイルミスト、水蒸気、二酸化炭素の量を測定することができる。
膜式エアドライヤ60においては、水蒸気量が重要であるが、オイルミストフィルタの後段では、オイルミストが十分除去されているかが重要である。検知管70の種類によって、規定の通気速度が異なる場合、一般的には、適した通気速度が得られる検知器10を用いる必要があるため、通常、膜式エアドライヤ60で用いた検知器10を、他の通気速度が規定された検知管70用に持ちいることはできない。
しかしながら、上述のように、検知の所要時間を変え、補正データを用いることによって、複数の検知管70を一つの検知器10に使用することができ、作業性を向上させることができる。
本発明に係る水蒸気検知器付の膜式エアドライヤは、膜式エアドライヤの性能を定期的に管理する技術として産業上の利用可能性は大きいと解する。
1 水蒸気検知器付膜式エアドライヤ
10 検知器
11 外装
12 キャップ
13 排気孔
14 保護ケース
20 ホルダ
21 雄ネジ部
22 バルブ
30 保持体
31 保持体本体
32 オリフィス
33 スリーブ
34 ガイドリング
35 開放リング
40 温度測定用検知器
50 プラグ
51 雌ネジ部
52 ソケット
53 雄ネジ部
60 膜式エアドライヤ
61 水蒸気排出口
62 エア入流口
63 エア排出口
64 T字管
65 分岐管
66 開口部
67 バルブ
70 検知管
71 検知剤
72 目盛
73 マーク
74 変色層
80 エアホース
81 プラグ
82 ソケット
83 検知器保持部
F エアフィルタ
M エア機器

Claims (8)

  1. 検知器と膜式エアドライヤから成り、
    該検知器は、
    空気中の成分を検知する検知管と、
    該検知管を挿嵌状に保持する保持体と、
    該検知管を保護する保護ケースと、
    該保持体及び該保護ケースを支持するホルダと、
    から成り、
    該検知管は、管状であり、水蒸気、オイルミスト、CO2、温度のいずれかを検知するものであり、
    該保持部には、空気の流量を調整するオリフィスが設けてあり、
    該ホルダの端部には雄ネジが設けてあり、
    該膜式エアドライヤの入力側及び出力側には、T字管が配置され、
    該T字管の分岐管側にバルブを持ち、該分岐管の端部に雌ネジが設けてあり、
    該雄ネジと該雌ネジが接続可能であることを特徴とする水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  2. 前記膜式エアドライヤの入力側と出力側の前記検知器を、同種の前記検知管とし、同じタイミングで検知することを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  3. 前記膜式エアドライヤの入力側と出力側の前記検知器を、異なる種類の前記検知管とし、検知することを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  4. 前記雄ネジと前記雌ネジとの間に、プラグ及びソケットを介在させ、ワンタッチで着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  5. 前記ホルダ端部と前記分岐管の端部の間に、エアホースを介在させ、
    エアホースの前記検知器側または前記検知器に、バルブが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  6. 前記検知器は、他の装置に流用可能であることを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  7. 前記オリフィスの径を同一として、水蒸気、オイルミスト、CO2の検知を行うことを特徴とする請求項1に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。
  8. オイルミスト、水蒸気、CO2のいずれかの検知を行う際、前記検知管の仕様の流量と異なる流量と、前記検知管の仕様の所要時間と異なる時間とにより、検知を行い、検知量について補正を行うことを特徴とする請求項7に記載の水蒸気検知器付膜式エアドライヤ。

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