JP7339251B2 - キャリアガスの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、含酸素不純物を含むキャリアガスの精製方法に関する。特に、本発明は、上記含酸素不純物の電気変換を実施する、含酸素不純物を含むキャリアガスを精製する方法に関する。
本発明は、特に、一酸化炭素を含む水素の精製のために実施される。
酸素捕捉材料は、化学種、特に含酸素化学種(「含酸素不純物」とも呼ばれる)の酸化度変化反応(「電気変換」と呼ばれる)を可能にすることが当業者に知られている。
これに関して、本明細書の最後に引用した文献[1]および[2]に記載されているように、酸素捕捉材料は、金属酸化物固溶体、特にジルコニア(二酸化ジルコニウム)、さらにより具体的には安定化ジルコニアを含むことができる。
したがって、化学種の電気変換は、少なくとも部分的に酸素捕捉材料と、考慮される化学種との間の熱力学的ポテンシャルの差に基づく。
含酸素不純物の電気変換を可能にする酸素捕捉材料のこの能力は、含酸素不純物を含むキャリアガス、特に水素の精製に特に有用である。
したがって、キャリアガスを精製するためのそのような方法は、酸素捕捉材料を含むフィルタを通して前記ガスを通過させることを含むことができ、フィルタは、開放気孔率を有するセラミックの形態をとり、前記酸素捕捉材料は、少なくとも部分的に還元された状態にある。
キャリアガスがフィルタを通過することにより、含酸素不純物をセラミックと密接に接触させることが可能になり、その結果、前記不純物の捕捉および/または電気変換を行うことができる。
しかしながら、この方法は満足できるものではない。
実際、本発明者らは、キャリアガスを精製する方法の経時的な有効性の損失に注目した。この有効性の損失は、燃料電池の分野における水素の精製に特に必要とされ得る、キャリアガスを精製するための方法の任意の連続的な使用を妨げるので、特に有害であり得る。
精製方法の有効性の損失は、一方では、セラミックの粒子の表面の電気変換の生成物による飽和に起因し、他方では、前記セラミックの各粒子内の酸化度の不均一性に起因する。
これらの2つの効果は異なり、同じ方法によれば、精製方法の有効性の損失に寄与しない。
実際に、粒子の表面の飽和は、前記粒子と含酸素不純物との間のあらゆる密接な接触を妨げ、実際に、含酸素不純物の電気変換を制限し、さらには妨げる。
粒子自体内の酸化度の不均一性は、前記不純物の捕捉能力を制限する。
本発明の目的は、連続的に動作することができる、含酸素不純物を含むキャリアガスを精製する方法を提案することである。
本発明の別の目的は、含酸素不純物を含む飽和キャリアガスを精製する方法であって、セラミックの粒子の表面の飽和が少なくとも制限される方法を提案することである。
本発明の目的は、第1の酸化度で含酸素不純物を含むキャリアガスを精製する方法によって少なくとも部分的に達成され、精製方法は、フィルタの方向XX’を通り且つ沿って、有利には中断されずに、キャリアガスの循環を含み、フィルタは、酸化還元電位E°を有する酸素捕捉材料で作製され、その第1の部分は、還元された酸化還元状態にあり、その中で含酸素不純物が捕捉されおよび/または第1の酸化度から第2の酸化度に移行し、酸素捕捉材料は、開放気孔率を有するセラミックであり、本方法は、主精製サイクルCP中の酸化還元電位E°に対して、絶対値として、より大きい電位ΔVをフィルタの適用をさらに含む。
一実施形態によれば、酸素捕捉材料は、方向XX’に沿って、還元フロントFと呼ばれるフロントに沿って第1の部分に隣接する第2の非還元部分をさらに含み、還元フロントFは、主精製サイクルCP中に分極電流と呼ばれる電流がフィルタを通過すると、第1の部分を犠牲にして移動することができる。
一実施形態によれば、主精製サイクルCPの間、電位ΔVはまた、所定の電位ΔV未満であり、所定の電位ΔVは、分極電流の時間変動の及び表面単位による正の部分が20mA/cm/h未満であるように調整される。
一実施形態によれば、主精製サイクルCP中に軸XX’に沿った第1の部分の拡張が所定の長さを超えると、精製方法は、還元フロントFを選択値に再配置するように意図されたフィルタの再生サイクルCRを実施し、再生サイクルCRは、所定の電位ΔVよりも高い電位ΔVの印加を含む。
一実施形態によれば、精製方法は、セラミックの粒子を電気化学的にリバランスするように意図されたリバランスサイクルCRIも含み、リバランスサイクルCRIは、フィルタの短絡を含み、有利には、リバランスサイクルCRIは、第1の部分のレベルにおける含酸素不純物の捕捉率が閾値未満になると実施される。
一実施形態によれば、セラミックは、600℃~1100℃に含まれる温度に維持される。
一実施形態によれば、電位ΔVは、電圧発生器によってフィルタの2つの端部に印加される。
一実施形態によれば、精製方法の実行中に、分極電流が連続的に測定される。
実施形態によれば、捕捉材料は、特に、ZrYO若しくはZrScO固溶体、または、CeO若しくはAlOによるY若しくはScの二重置換を有するまたは有さない、ThOおよびLaGaO系構造、または混合物8(Y)10(Al)を含む。
一実施形態によれば、キャリアガスは中性ガスを含み、有利には、中性ガスはアルゴンおよび/または窒素を含む。
一実施形態によれば、ガスは水素またはヘリウムを含む。
一実施形態によれば、含酸素不純物は、一酸化炭素または一酸化窒素を含む。
一実施形態によれば、含酸素不純物は、H、SOを含む。
他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる、本発明によるキャリアガスを精製するための方法の以下の説明において明らかになるであろう。
本発明の範囲内で実施される可能性がある長手方向断面(軸XX’を含む)に沿ったガス精製装置の概略図である。 80ppmの一酸化炭素を含むヘリウムの精製のために実施された本発明による方法の性能の進展の経時的なグラフ表示(横軸、秒)であり、キャリアガスの流量は1時間当たり3リットルであり、特に曲線1および2は、それぞれフィルタ出口におけるCOおよびCOの割合(左側の縦軸、「%」)を表し、実線3は、フィルタを横切る分極電流(右側の縦軸、アンペア)を表す。 35ppmの一酸化炭素を含む5%の二水素とヘリウムとの混合物の精製のために実施される本発明による方法の性能の進展の経時的な(横軸、秒)のグラフ表示であり、キャリアガスの流量は1時間当たり4リットルであり、曲線4はフィルタ出口におけるCO割合(左側の縦軸、「%」)を表し、曲線5はフィルタを横切る分極電流(右側の縦軸、アンペア)を表し、特に、ゾーンA、BおよびCは、それぞれ、再生サイクル(電位ΔVが-6V)、リバランスサイクル(短絡フィルタ)、および主精製サイクル(-1.5Vの電位ΔV)を表す。 31ppmの一酸化炭素を含む5%の二水素とヘリウムとの混合物の精製のために実施される本発明による方法の性能の進展の経時的な(横軸、秒)グラフ表示であり、キャリアガスの流量は1時間当たり4リットルであり、曲線6は、フィルタ出口におけるCO割合(左側縦軸、「%」)を表し、曲線7は、フィルタを横切る分極電流(右側縦軸、アンペア)を表し、特に、ゾーンE、F、GおよびHは、それぞれ、再生サイクル(電位ΔVが-6V)、リバランスサイクル(短絡フィルタ)、再生サイクル(電位ΔV-6V)、および主精製サイクル(電位ΔV-1.5V)を表す。
本発明は、含酸素不純物を含むキャリアガスの精製方法に関する。精製方法は、少なくとも部分的に還元された酸素捕捉材料で作られたフィルタを通してキャリアガスの循環を実施する。
電位の印加によって少なくとも部分的に還元された状態にフィルタを維持することにより、含酸素不純物の捕捉および/または電気変換を確実にすることができる。
図1は、本発明の範囲内で実施することができるキャリアガスを精製するための装置10の概略図である。
特に、精製装置10は、キャリアガスの入口110および出口120が設けられた密閉導管100(例えば、バルブ)を備えることができる。
導管100は、高温、例えば1000℃、さらには1200℃に達し得る温度に耐える材料で作られる。
方向XX’に沿って延びるフィルタ200は、導管100内に調整して配置される。フィルタ200は、酸化還元電位E°を有する酸素捕捉材料で作られる。換言すれば、酸素捕捉材料は、異なる酸化度、特に還元状態および非還元状態にあることができ、2つの状態は酸化還元電位Eの酸化還元対を形成する。
「還元状態」とは、還元された酸化還元状態を意味する。
「非還元状態」とは、酸化還元度が還元状態よりも大きい非還元の酸化還元状態を意味する。
「酸素捕捉材料」とは、含酸素元素の表面に吸着し、その結晶ネットワークに酸素を挿入することができる材料、例えば一酸化炭素(CO)または一酸化窒素(NO)または水または二酸化硫黄を意味する。
フィルタ200が方向XX’に沿って延在すると、前記フィルタ200は、方向XX’と位置合わせされた2つの端部を備え、特に、フィルタ200は、上流端200aおよび下流端200bを備えることが理解される。したがって、入口110を通って導管100に入る任意のキャリアガスは、フィルタ200をその上流端200aからその下流端200bまで通過する。
「調整して配置される」とは、その間でフィルタ200がそれを支持する導管の内壁に従った形状を有するフィルタ200を意味する。換言すれば、導管100内でのフィルタ200の調整した配置は、前記バルブ100に入って前記フィルタ200を通過する任意のガスに課される。
有利には、フィルタ200は、セラミック、特に開放気孔率を有するセラミックとすることができる。開放気孔率は、フィルタ200を通るガス流れの通過を可能にすることが理解される。
セラミックは、粒界のレベルで互いに溶接された、酸素捕捉材料で作られた粒子のセットを含む。ガスにアクセス可能な粒子の表面は、フィルタ200の、活性表面と呼ばれる表面に対応する。
開放気孔率を有するセラミックの形態のこのようなフィルタ200は、例えば、方向XX’に沿った長さLおよび断面Sのバーの形態である金属酸化物固溶体を焼結することによって得ることができる。
「断面S」とは、バーと方向XX’に垂直な平面との交差によって画定される表面を意味する。長さLは、20mm~40mmに含まれ得る。断面Sは、6mm~10mmに含まれる、例えば8mmの直径Dのディスクとすることができる。
有利には、バーの断面Sは、前記断面S上のキャリアガス流れの比が250[m/h]未満であるようなサイズである。
金属酸化物固溶体は、任意のZrYOタイプの固溶体(例えば、8モル%のイットリウムで安定化されたジルコニア)、または、(CeOまたはAlOのいずれかによるYまたはScの)二重置換を有するまたは有さない、ZrScOを含むことができるが、(CeOまたはAlOのいずれかによるYまたはScの)二重置換を有するまたは有さない、ZrO ベースと同様のThO ベースおよびLaGaO ベースのような任意の構造も含むことができる。混合物8(Y)10(Al)も挙げることができる。
一例として、Zr1-x2-x/2またはZr1-xSc2-x/2(xは0.03~0.11に含まれる)などのジルコニウム系溶液を使用することができる。また、ZrO(0.86)Y(0.1)CeO(0.04)またはZrO(0.9)Y(0.09)CeO(0.01)のような二重置換固溶体を用いることもできる。
さらに、精製装置は、有利には、精製方法が実施されるとフィルタ200を加熱するように意図された加熱手段300を備えることができる。
特に、加熱手段300は、導管100が内部に挿入される管状炉を含むことができる。
有利には、加熱手段300は、有利には600℃~1100℃に含まれる、例えば850℃のフィルタ200の温度上昇を可能にするように適合される。
フィルタ200はまた、還元された酸化還元状態の第1の部分210aを含む。
焼結から、フィルタ200は非還元状態になり得る。
したがって、第1の部分210aの形成は、フィルタ200の、少なくとも部分的な縮小によって達成することができる。
したがって、フィルタ200の少なくとも部分的な還元は、前記フィルタ200に電位を印加することによって実行することができる。
この点に関して、フィルタ200は、上流端部200aおよび下流端部200bのレベルにそれぞれ配置された上流電極220aおよび下流電極220bを備えることができる。
上流電極220aおよび下流電極220bは、有利には多孔質であり、ブラシまたは導電性インク、特に以下から選択される材料のうちの少なくとも1つを含む導電性インクに塗布することによって形成することができる:La(1-x)SrMnO、La(1-x)SrCoO、La(1-x)SrFeO(ここで、これらの材料の各々に関して、xは0.2から0.3に含まれる)、Pr(1-y)SrFeO(ここで、Yは0.2と0.5との間に含まれる)、LaNi0.6Fe0.4、Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.2、Sm0.5Sr0.5CoO、Sr0.9Ce0.1Fe0.8Ni0.2、La0.7Sr0.3Fe0.8Ni0.2、La0.8Sr0.2Co0.8Fe0.2、La0.6Sr0.4Co0.8Mn0.2、La0.6Sr0.4Co0.9Cu0.1、Pr0.8Sr0.2Co0.2Fe0.8、Pr0.7Sr0.3Co0.2Mn0.8、Pr0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2、Pr0.7Sr0.3Co0.9Cu0.1
上流電極220aおよび下流電極220bは、フィルタ200に電位ΔVを印加するように意図された電圧発生器310に接続することもできる。
フィルタ200はまた、方向XX’に沿って、還元フロントFと呼ばれるフロントに沿って第1の部分に隣接する第2の非還元部分210bを備えることができる。以下の説明では、還元フロントFは固定されておらず、したがって、キャリアガスの主精製サイクルCP中に生成される分極電流の作用下で移動を受けることができることが分かるであろう。
したがって、本発明による方法は、上流端200aから下流端200bまでフィルタ200を通して含酸素不純物を含むキャリアガスを循環させることを含む。
含酸素不純物は、第1の酸化状態を有する。
含酸素不純物は、一酸化炭素および/または一酸化窒素を含むことができる。
含酸素不純物は、水、二酸化硫黄から選択される元素のうちの少なくとも1つを含むこともできる。
さらに、含酸素不純物は、キャリアガスとともに第1の領域内を流れると、それらは捕捉されるおよび/または第1の酸化度から第1の酸化度とは異なる第2の酸化度(電気変換)に移行する。
これに関して、一酸化炭素の電気変換は、以下の電気化学反応に従って二酸化炭素および炭素の形成をもたらす。
2CO→CO+C
この反応から、二酸化炭素はフィルタ100全体を通過するが、炭素は第1の部分210aのレベルで捕捉されたままである。
フィルタ200の出口(下流端200b)における二酸化炭素割合の測定は、第1の領域210aにおける一酸化炭素の直接捕捉に関する電気変換率へのアクセスを有することを可能にする。
これらの2つの効果、すなわち捕捉または酸化度変化のいずれかの優越は、キャリアガスの性質に依存する。
一例として、キャリアガスが中性ガス、例えばヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノンまたは窒素である場合には電気変換が有利であり、キャリアガスが二水素または還元ガス(メタンおよびアルカン型)であるか、またはそれらを含む場合には含酸素不純物の捕捉が優勢である。
いずれにしても、キャリアガスの性質が何であれ、これらの2つの効果が共存し、第1の部分200aのレベルで炭素(不純物の電気変換があると)またはCO(不純物の捕捉があると)のいずれかの蓄積をもたらす。特に、第1の部分の交換表面(または活性表面)は、他の予防措置なしでは、精製方法の性能が低下するように飽和する。
したがって、この性能の低下を克服するために、本発明者らは、フィルタ200に電位ΔVを印加することを提案する。
特に、電位ΔVは、第1の部分210aを還元状態に維持するように、上流電極220aおよび下流電極220bのレベルに印加することができる。すなわち、電位ΔVは、酸化還元電位Eよりも絶対値として大きい。
分極電位とも呼ばれるこの電位ΔVの印加に対応する本発明による精製方法の段階は、主精製サイクルCPと呼ばれる。
主精製サイクルCP中のこの分極電位の印加は、特に第1の部分210aの捕捉200の飽和を制限すること、さらには防止することを可能にし、したがって、含酸素不純物を含むキャリアガスの連続的循環を考慮することを可能にする。
主精製サイクルCP中、還元フロントFは、第2の部分210bが考慮されると、主精製サイクルCP中の含酸素不純物の電気変換によって誘導される分極電流と呼ばれる電流がフィルタ200を通過すると、第1の部分を犠牲にして移動することができる。
したがって、還元フロントの移動は、第1の部分210aを犠牲にした第2の部分210bの拡張に対応する。換言すれば、分極電流は、第1の部分210aの電気化学的酸化を生成する。
しかしながら、酸素捕捉材料は、還元状態から非還元状態に移行するときに収縮するので、精製装置10の機械的強度および/または封止の理由から、第2の部分210bのかなりの長さを維持することが好ましい場合がある。
また、還元フロントFの移動を制限する(その移動速度を遅くする)ために、主精製サイクル中の分極電圧は、やはり所定の電位ΔV未満の値に維持することができる。例えば、所定の電位ΔVは、分極電流の時間変化のおよび表面単位による正の部分が20mA/cm/h未満であるように調整される。
これに関して、精製装置10は、例えば、前記電流を連続的に測定することができるように、フィルタ200を横切る電流320の強度を測定するための手段(例えば、電流計)も備える。
さらに、主精製サイクルCP中に軸XX’に沿った第1の部分の拡張が所定の長さを超えると、精製方法は、選択値に還元フロントFを再配置するように意図されたフィルタの再生サイクルCRを実施する。
この点に関して、再生サイクルCRは、所定の電位ΔVよりも大きい電位ΔVを絶対値として印加することを含む。
再生サイクルCRは、有利には、分極電流が閾値電流値を下方に横切るとトリガされる。
閾値電流値は、このシナリオでは、それを下回るとフィルタの性能がもはや満足できなくなる電流値である。これに関して、フィルタの性能は、フィルタ200の出口ガスの定量分析、および/または精製方法の実行中にフィルタ200を通過する分極電流の測定によって決定することができる。
特に、フィルタ200の形態学的および幾何学的特徴に依存する閾値電流値は、当業者によって経験的に決定することができる。
再生サイクルCRは、キャリアガスの精製中に実施することができる。換言すれば、再生サイクルCRの間、キャリアガスの精製は中断されない。
特に第1の部分において、セラミックを構成する粒子は、特に前記第1の部分を形成することが意図される還元から、電気化学的不均衡を有することができる。
「電気化学的不均衡」とは、粒子の体積に対する表面の不均一な酸化度を意味する。
この電気化学的不均衡は、粒子の捕捉能力を低下させる。
この問題を克服するために、本発明による精製方法は、セラミックの粒子を電気化学的にリバランスすることを意図したリバランスサイクルCRIも含むことができる。実際、図2の曲線3で観察されるように、セラミックがリバランスされない場合、分極Vの印加中に電流が急速に低下する。100mA/hより大きい勾配を有する電流降下は、セラミックの粒子の不均衡を明らかにすることができる。
したがって、リバランスサイクルは、フィルタ200の短絡を含み、したがって、フィルタ200を通るリバランス電流の循環を生成する。図3および図4のそれぞれゾーンBおよびFのレベルで観察されるそのような電流は、負であり、症状には現れず0値まで延びる。本発明者らは、リバランス電流が0.1mA未満になると、リバランスが十分であると考える。
図2は、-1.5Vの分極電位ΔVの印加から、分極電流が現れることを示す(曲線3)。上記のようなこの分極電流は、一酸化炭素の二酸化炭素(フィルタ出口で検出される)および炭素への電気変換から生じる。恒久的システム(図2のゾーンCP)では、言い換えれば、分極電流の変化が安定化されるとき、電気変換は、中性キャリアガスに含まれるCOの少なくとも80%であり、一酸化炭素の残りは、フィルタによって捕捉されることも観察される。
図3および図4は、キャリアガスが二水素を含むと、捕捉が電気変換に関して支配的であることを示す。
本発明の精製方法によれば、搬送されたガスの精製を連続的にすることができる。特に、考慮されるサイクルが何であれ、精製方法は所望の性能を維持する。
参照文献
[1] US3963597;
[2] J. Foultier et al., Vacuum, 25, 1975, 307.

Claims (15)

  1. 第1の酸化度で含酸素不純物を含むキャリアガスを精製するための方法であって、前記方法が、フィルタ(200)の方向XX’を通り且つ方向XX’に沿ったキャリアガスの、有利には中断されない、循環を含み、前記フィルタ(200)が、酸化還元電位E°を有する酸素捕捉材料で作られ、前記フィルタ(200)が、還元された酸化還元状態にある第1の部分(210a)を含み、前記第1の部分(210a)中で前記含酸素不純物が捕捉され、および/または前記第1の酸化度から第2の酸化度に移行し、前記酸素捕捉材料が、開放気孔率を有するセラミックであり、
    前記方法が、主精製サイクルCP中に酸化還元電位E°よりも、絶対値として、大きい電位ΔVをフィルタ(200)に印加することをさらに含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記酸素捕捉材料が、還元フロントFと呼ばれるフロントに沿って前記第1の部分(210a)に隣接する第2の非還元部分(210b)を、前記方向XX’に沿って、さらに含み、前記フロントは、前記主精製サイクルCP中に、分極電流と呼ばれる電流が前記フィルタ(200)を通過すると、前記第1の部分(210a)を犠牲にして移動することができる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記主精製サイクルCPの間、前記電位ΔVはまた、所定の電位ΔVよりも小さく、前記所定の電位ΔVは、前記分極電流の時間変化のおよび表面単位による正の部分が20mA/cm/h未満であるように調整される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記主精製サイクルCP中に、前記方向XX’に沿った前記第1の部分(210a)の拡張が所定の長さを超えると、前記方法は、前記還元フロントFを選択値に再配置するように意図された前記フィルタ(200)の再生サイクルCRを実施し、前記再生サイクルCRは、前記所定の電位ΔVよりも高い電位ΔVの印加を含む、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記方法が、前記セラミックの粒子を電気化学的にリバランスするように意図されたリバランスサイクルCRIも含み、前記リバランスサイクルCRIが、前記フィルタ(200)の短絡を含む、請求項3または4に記載の方法。
  6. 記リバランスサイクルCRIは、前記第1の部分(210a)のレベルでの前記含酸素不純物の捕捉が閾値捕捉割合未満になると、実施される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記セラミックが、600℃~1100℃に含まれる温度に維持される、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記電位ΔVが、電圧発生器(310)によって前記フィルタ(200)の2つの端部に印加される、請求項2から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 精製するための方法の実行中に、前記分極電流が連続的に測定される、請求項2~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記酸素捕捉材料が、金属酸化物固溶体を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記金属酸化物固溶体が、ZrYOもしくはZrScO固溶体、または、ThO およびLaGaO ベースの構造を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記キャリアガスが中性ガスを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ガスが水素またはヘリウムを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記含酸素不純物が一酸化炭素または一酸化窒素を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記含酸素不純物が、水または二酸化硫黄を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
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