JP7338559B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

本開示は、ドップラー効果による周波数の変移を観測することで観測対象の相対的な移動速度を観測する技術に関する。
下記特許文献1には、ドップラーレーダを用いて人体を検知する場合、体を構成する部位がそれぞれ異なる速度で動くため、人体上の部位毎に、それぞれの運動を反映したドップラーシフトが観測されることが記載されている。ところで、ドップラーレーダを用いて走行中の車両を検知する場合、車両全体から多くの計測点が検出される。特に、車輪や車軸などの車体の移動とは異なる動きをする部位の計測点では、車体の計測点とは異なる速度が検出される。このように、部分的に周囲とは異なる速度成分を有した計測点は、マイクロドップラ(以下、MD)点と呼ばれる。
また、同一物標に基づく複数の計測点を一つにまとめる手法の一つとして、クラスタリングが知られている。クラスタリングでは、計測点同士が同一のクラスタに属するか否かの判定に、計測点間の位置が近いこと等が用いられる。
特開2013-96828号公報
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、上述した従来技術では、以下の課題が見出された。
すなわち、クラスタリングの対象となる複数の計測点の中にMD点が含まれている場合、MD点は、全体の速度平均値から大きく離れた速度を有するため、異常な速度を持つ、独立した物標として誤って処理されることがあった。また、位置情報だけを用いてクラスタリングを行った場合、クラスタに属する計測点の情報から、物標の速度情報等を算出する際に、MD点は算出精度を劣化させる原因となることがあった。
本開示の1つの局面では、ドップラーレーダによって検出される計測点がマイクロドップラ点であるか否かを判定する技術を提供する。
本開示の一態様は、信号処理装置であって、情報取得部(3:S110~S120)と、クラスタリング部(3:S210)と、特徴量算出部(3:S240)と、存在判定部(3:S250)と、を備える。情報取得部は、ドップラーレーダにて検出される計測点の相対速度及び位置を含む測定情報を取得するように構成される。クラスタリング部は、測定情報に従って計測点に対して、クラスタサイズの上限を制限したクラスタリングを実行するように構成される。特徴量算出部は、クラスタリング部で生成されたクラスタ毎に、クラスタに属する計測点をクラスタ内点として、クラスタ内点の速度ばらつき量及び距離ばらつき量、並びに、速度ばらつき量及び距離ばらつき量を比較可能な値となるように標準化した標準化速度ばらつき量及び標準化距離ばらつき量を算出するように構成される。存在判定部は、標準化速度ばらつき量が、標準化距離ばらつき量より大きい場合に、クラスタ内点にマイクロドップラ点が含まれると判定するように構成される。
このような構成によれば、マイクロドップラ点の有無によって標準化速度ばらつき量及び標準化距離ばらつき量に表れる特徴を利用して、マイクロドップラ点の有無を判定している。従って、マイクロドップラ点の可能性がある計測点を除去することが可能となり、MD点の影響で物標の速度情報等の算出精度が劣化することを抑制できる。
レーダシステムの構成を示すブロック図である。 レーダセンサの配置等を示す説明図である。 車輪上のマイクロドップラ点が有する速度を例示する説明図である。 信号処理部が実行する物標検出処理のフローチャートである。 MD点判定処理のフローチャートである。 本体抽出処理のフローチャートである。 実験で想定した状況を示す説明図である。 実験によって得られた計測点を用いて物標本体の速度を算出した結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
本実施形態のレーダシステム1は、車両に搭載され、当該レーダシステム1を搭載する車両である自車両の周囲領域の少なくとも一部を検知エリアとして、自車両以外の車両である他車両を少なくとも含む種々の物標を検出するために用いられる。
図1に示すように、レーダシステム1は、レーダセンサ2と、信号処理装置3とを備える。
レーダセンサ2は、例えば、図2に示すように、車両の後方バンパの右端に搭載され、車両の右後方の領域が検知エリアとなり、且つ、検知エリアの中心が車両の斜め右後方を向くように配置される。なお、検知エリアには、車両の車長方向(すなわち、図2中のX軸方向)に沿った後方向、及び車幅方向(すなわち、図2中のY軸方向)に沿った右方向がいずれも含まれるように、検知エリアは、90°以上の角度範囲を有する。なお、右、左は、車両の前方を向いた状態を基準とする。
ここでは、レーダセンサ2は、自車両の右後方が検知エリアとなるように取り付けられる場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、レーダセンサ2は、車両の左後方、右前方、左前方、前方、後方、右側方、及び左側方のいずれかが検知エリアとなるように設置されてもよく、また、検知エリアが互いに異なるように複数設置されてもよい。
レーダセンサ2は、ドップラー効果による周波数の変移を観測することで、観測対象の相対的な移動速度と距離を求めることが可能なドップラーレーダが用いられる。また、レーダセンサ2は、送信アンテナ及び受信アンテナの少なくとも一方がアレーアンテナを用いて構成され、送信アンテナと受信アンテナとの組み合わせであるチャネル間での受信信号の位相差から反射波の到来方向を検出できるように構成される。
レーダセンサ2は、予め設定された測定サイクル毎に、レーダ波の送受信を行い、送信信号と受信信号とを混合したビート信号を生成する。更に、レーダセンサ2は、ビート信号をサンプリングしAD変換することで得られるデジタルデータを信号処理装置3に供給する。レーダ波としては、FMCW波、FCM波、及び多周波CW波等を用いてもよい。
信号処理装置3は、CPU31と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ32)とを有するマイクロコンピュータを備える。信号処理装置3は、高速フーリエ変換(以下、FFT)処理等を実行するコプロセッサを備えてもよい。
信号処理装置3は、CPU31がプログラムを実行することで、物標検出処理を少なくとも実行する。
[2.マイクロドップラ点]
ここで、物標検出処理で用いられるマイクロドップラ点について説明する。
図2は、レーダセンサ2が、自車両の後方から右側方に到る検知エリア内に存在する車両を検出する場合を示す。レーダ波は、車両上の多くの地点(以下、反射点)で反射され、その反射波の一部がレーダセンサ2にて受信され検出される。以下では、レーダセンサ2にて検出される反射点を計測点という。
車両は、走行中に車体とは異なる動きをする、車輪や車軸等の可動部が存在する。例えば、車輪は回転運動をするため、車輪上の計測点は、平行移動をする車体の速度成分と、車輪Wの回転方向に沿った速度成分とを合成した速度成分を有する。そして、図3に示すように、回転方向のベクトルが車体の移動方向と一致する位置にある車輪W上の計測点P1は、車体の速度より速い速度成分を持つ。車輪Wの回転中心付近のある計測点P2は、車体の速度と同程度の速度成分を持つ。回転方向のベクトルが車体の移動方向とは反対となる位置にある車輪W上の計測点P3は、車体Bの速度より遅い、場合によっては車体Bの速度とは反対方向の速度成分を持つ。このように、同一物標に基づく計測点の中で、周囲とは異なる速度成分を持つ計測点を、マイクロドップラ点と呼び、以下では、MD点と表記する。また、マイクロドップラ点ではない点を、以下では、非MD点と呼ぶ。
[3.物標検出処理]
信号処理装置3が実行する物標検出処理を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。本処理は、レーダセンサ2にて、レーダ波の送受信が行われる毎に繰り返し実行される。つまり、本処理は、測定サイクル毎に実行される。
本処理が起動すると、信号処理装置3は、S110にて、レーダセンサ2から、レーダセンサ2での測定結果であるビート信号のサンプリングデータを、送受信チャネル毎に取得する。
続くS120では、信号処理装置3は、ドップラーレーダにおける公知の方法を用いて、計測点を抽出し、抽出された計測点のそれぞれについて、その計測点に関する情報(以下、計測点情報)を生成する。計測点情報には、速度情報、位置情報、及び強度情報等が含まれてもよい。速度情報は、自車両に対する計測点の相対速度であり、自車両に接近する場合を負値、自車両から離隔する場合を正値で表すものとする。位置情報は、自車両を基準とする計測点までの距離及び方位で位置を特定する極座標で表現されてもよいし、自車両を基準として設定される直交座標(例えば、図2に示すX軸及びY軸を参照)で表現されてもよい。強度情報は、計測点の反射強度である。なお、計測点情報の生成には、FFT処理及び到来方向推定処理等を用いてもよい。
続くS130では、信号処理装置3は、S120にて計測点情報が生成された計測点のそれぞれについて、MD点であるか否かを判定するMD判定処理を実行する。MD判定処理の詳細は後述するが、MD判定処理によって、クラスタ内のMD点と非MD点を判別する。
続くS140では、信号処理装置3は、S130での処理において判別された非MD点を用いて、トラッキング処理を実行する。なお、トラッキング処理は、前回の測定サイクルで検出された計測点の情報から得られる今回の測定サイクルでの推定位置と、今回の測定サイクルで検出された計測点の計測位置とを比較することで、同一物標を表しているか否かを判定する公知の処理である。具体的には、推定位置と計測位置との距離が所定値以下であれば同一物標であるとして、前回の測定サイクルで検出された計測点と、今回の測定サイクルで検出された計測点とは履歴接続があると判定する。そして、連続して所定回以上履歴接続があると判定された計測点は、物標化(すなわち、物標として登録)し、それ以外の計測点は仮物標として、引き続き、物標であるか否かの判定を行うための追跡対象とする。
続くS150では、信号処理装置3は、S140にて物標化された計測点について、その計測点に対応づけられる物標に関する情報(以下、物標情報)を計測点情報に基づいて生成する。物標情報には、物標の速度情報、位置情報、及び物標の種類を表す情報等が含まれてもよい。
続くS160では、信号処理装置3は、S160にて生成された物標情報を他の車載装置が利用できるように、車載LAN等を介して他の車載装置に提供して、処理を終了する。なお、S110~S120が情報取得部に相当する。
[3-1.MD判定処理]
S130で実行するMD判定処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
S210では、信号処理装置3は、S120で生成された計測点情報を用いてクラスタリングを実行する。クラスタリングは、例えばDBSCANを用いてもよい。DBSCANは、Density-based spatial clustering of applications with noise の略である。DBSCANでは、計測点の密度がある閾値を超えている限りクラスタを成長させる。
但し、ここでのクラスタリングは、クラスタの上限サイズを制限して実行する。上限サイズは、検出対象物である車両程度の大きさを上限として、実験的に決定する。
続くS220では、信号処理装置3は、S210で生成されたクラスタのうち、以下で説明するS230~S270の処理を実行していないクラスタの一つを選択する。この選択されたクラスタを選択クラスタという。
続くS230では、信号処理装置3は、選択クラスタに属する計測点をクラスタ内点として、クラスタ内点数Kが閾値TH以上であるか否かを判定する。なお、閾値THは、S240で算出されるクラスタ特徴量の精度が必要最低限以上の精度で算出されるように設定される。例えば、TH=3としてもよい。必要最低限以上の精度とは、例えば、S260の本体抽出処理での処理結果が所定の信頼度以上となるような精度をいう。
信号処理装置3は、K≧THであると判定した場合は、クラスタ特徴量に基づくMD点の判定が可能であるとして処理をS240に移行し、K<THである場合は、クラスタ特徴量に基づくMD点の判定が不能であるとして処理をS280に移行する。
S240では、信号処理装置3は、クラスタ内点の計測情報を用いて、クラスタ特徴量を算出する。クラスタ特徴量には、速度のばらつき量σv、距離のばらつき量σr、反射強度のばらつき量σp、標準化速度ばらつき量Zv、及び標準化距離ばらつき量Zrが少なくとも含まれる。ばらつき量σv,σr,σpには、例えば、標準偏差が用いられる。標準化速度ばらつき量Zvには、例えば、個々のクラスタ内点の速度とクラスタ内点の平均速度との差を速度ばらつき量σv(すなわち、標準偏差)で除した値の絶対値を、クラスタ内点分だけ合計した値が用いられる。同様に、標準化距離ばらつき量Zrには、例えば、個々のクラスタ内点の距離とクラスタ内点の平均距離との差を距離ばらつき量σr(すなわち、標準偏差)で除した値の絶対値を、クラスタ内点分だけ合計した値が用いられる。
S250では、信号処理装置3は、標準化速度ばらつき量Zvが標準化距離ばらつき量Zrより大きいか否かを判定する。信号処理装置3は、Zv>Zrであると判定した場合は、クラスタ内点にMD点が含まれるとして処理をS260に移行し、Zv≦Zrであると判定した場合は、クラスタ内点にMD点が含まれないとして処理をS280に移行する。
この判定は、以下の知見に基づく。すなわち、クラスタ内にMD点が含まれていない場合、標準化速度ばらつき量Zvは、標準化距離ばらつき量Zrと同程度の大きさとなる。クラスタ内にMD点が含まれている場合、標準化速度ばらつき量Zvは大きくなるが標準化距離ばらつき量Zrは変化しない。この事実を利用して、MD点が含まれている可能性が高い場合に、本体抽出処理を実行する。
S260では、信号処理装置3は、物標の可動部ではない本体上のクラスタ内点(以下、本体)を抽出する本体抽出処理を実行する。本体抽出処理の詳細は、後述する。
続くS270では、信号処理装置3は、本体として抽出されたクラスタ内点以外のすべてのクラスタ内点に対してMD点であることを表すMDフラグを付与して、処理をS280に進める。
S280では、信号処理装置3は、S210で生成された全てのクラスタが対象クラスタとして選択済であるか否かを判定し、未選択のクラスタが存在する場合は、処理をS220に移行し、全てのクラスタが選択済みである場合は、処理を終了する。
S210がクラスタリング部に相当し、S240が特徴量算出部に相当し、S250が存在判定部に相当し、S230が前判定部に相当し、S270がフラグ付与部に相当する。
[3-2.本体抽出処理]
S260で実行する本体抽出処理を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
S310では、信号処理装置3は、クラスタ内点の中で、最大反射強度を有するクラスタ内点を対象点として抽出する。
続くS320では、信号処理装置3は、対象点の速度をVM、クラスタ内点の平均速度をVavとして、Vavに対するVMのずれ量|VM-Vav|が速度ばらつき量σv以上であるか否かを判定する。信号処理装置3は、|VM-Vav|≧σvであると判定した場合は、処理をS340に移行し、|VM-Vav|<σvであると判定した場合は、処理をS330に移行する。
S330では、信号処理装置3は、対象点を本体として抽出して処理を終了する。換言すれば、対象点以外のすべてのクラスタ内点をMD点とみなす。
S340では、信号処理装置3は、対象点の反射強度をPM、クラスタ内点の平均反射強度をPavとして、Pavに対するPMのずれ量|PM-Pav|が強度ばらつき量σp以上であるか否かを判定する。信号処理装置3は、|PM-Pav|≧σpであると判定した場合は、処理をS350に移行し、|PM-Pav|<σpであると判定した場合は、処理をS360に移行する。
S350では、信号処理装置3は、クラスタ内点の平均速度Vavとの速度差の絶対値が最小となる速度を有するクラスタ内点を本体として抽出して、処理を終了する。換言すれば、抽出された本体以外のすべてのクラスタ内点をMD点とみなす。
S360では、信号処理装置3は、クラスタ内点の平均反射強度Pavとの強度差の絶対値が最小となる反射強度を有するクラスタ内点を本体として抽出して、処理を終了する。換言すれば、抽出された本体以外のすべてのクラスタ内点をMD点とみなす。
S320~S330が第1判定部に相当し、S340及びS360が第2判定部に相当し、S340~S350が第3判定部に相当する。
[4.実験]
図8は、ターゲット車両の速度を実験的に算出した結果を示すグラフである。但し、MD判定処理を行うことでMD点を除去して速度を算出する実施例の結果だけでなく、MD点を除去することなく速度を算出した比較例の結果も示す。
図7は、実験で採用したシーンについての説明図である。すなわち、レーダシステム1を搭載した自車両Mと、自車両の右斜め後方に位置するターゲット車両Tが、いずれも停止した状態から動き始めて、自車両Mが速度V1、ターゲット車両Tが速度V2で走行を行う。但し、V1-V2=-10m/sである。つまり、走行車線を走行する自車両Mを、追越車線を走行するターゲット車両Tが、後方から接近して追い抜くシーンを想定した。
図8に示すように、ターゲット車両Tが遠方にあり、自車両Mからターゲット車両Tの車輪が見えない状況では、MD点は殆ど発生しないため、速度の算出結果は、実施例と比較例とで同じ値となる。ターゲット車両Tが自車両Mに接近するに従って、ターゲット車両Tの車輪の側面が自車両Mから見え易くなり、検出されるMD点の数が増加することで、比較例で算出される速度が不安定になる。そして、ほぼ並走に近い状況となる、図中ではAで示す時点で、比較例では、速度の異なる二つの物標が存在すると判定される。これに対して、実施例では、シーンの全般に渡って、ターゲット車両Tの速度が安定して得られることがわかる。
[5.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(5a)レーダシステム1では、レーダセンサ2で検出された計測点をクラスタリングし、クラスタに含まれる計測点の特徴量を用いて、MD点の可能性がある計測点を除去する。したがって、MD点の影響で物標の速度情報等の算出精度が劣化することを抑制できる。
(5b)レーダシステム1では、クラスタ内点数Kが閾値THに達しない場合は、MD点について必要な精度での判定が不能であるとして、すべてのクラスタ内点にドップラーフラグを付与しない。これは、本来検出すべき非MD点のターゲットが非検出となることを抑制するためである。
(5c)レーダシステム1では、クラスタ内点から本体を抽出する際に、クラスタ内点の特徴量を用い、クラスタ内点以外の情報を必要としないため、システム構成を簡略化できる。
[6.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(6a)上記実施形態では、クラスタリングにDBSCANを用いているが、これに限定されるものではなく、任意のクラスタリングを用いることができる。
(6b)上記実施形態では、S320,S340にてクラスタ平均からの対象点のずれ度合いを判定したり、S350,S360にて本体を抽出したりするときに用いる閾値としてばらつき量σv,σpを用いているが、本開示は、これに限定されるものではない。閾値として、ばらつき量σv,σpに係数Cを乗じたC×σv,C×σpを用いてもよい。この場合、係数Cは、0<C<1でもよいしC>1でもよい。また、Cは、固定値でもよいし、検出結果を利用するアプリケーションが要求する精度に応じて決まる可変値でもよい。
(6c)本開示に記載の信号処理装置3及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の信号処理装置3及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の信号処理装置3及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。信号処理装置3に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
(6d)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
(6e)上述した信号処理装置3の他、当該信号処理装置3を構成要素とするシステム、当該信号処理装置3としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、マイクロドップラ点判定方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…レーダシステム、2…レーダセンサ、3…信号処理装置、31…CPU、32…メモリ。

Claims (9)

  1. ドップラーレーダにて検出される計測点の相対速度及び位置を含む測定情報を取得するように構成された情報取得部(3:S110~S120)と、
    前記測定情報に従って前記計測点に対して、クラスタサイズの上限を制限したクラスタリングを実行するように構成されたクラスタリング部(3:S210)と、
    前記クラスタリング部で生成されたクラスタ毎に、前記クラスタに属する前記計測点をクラスタ内点として、前記クラスタ内点の速度ばらつき量及び距離ばらつき量、並びに前記速度ばらつき量及び前記距離ばらつき量を比較可能な値となるように標準化した標準化速度ばらつき量及び標準化距離ばらつき量を算出するように構成された特徴量算出部(3:S240)と、
    前記標準化速度ばらつき量が、前記標準化距離ばらつき量より大きい場合に、前記クラスタ内点にマイクロドップラ点が含まれると判定するように構成された存在判定部(3:S250)と、
    を備える信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置であって、
    前記速度ばらつき量及び前記距離ばらつき量は、標準偏差で表され、
    前記標準化速度ばらつき量は、個々の前記クラスタ内点の速度と前記クラスタ内点の平均速度との差を前記速度ばらつき量で除した結果の絶対値を、全ての前記クラスタ内点について合計した値で表され、
    前記標準化距離ばらつき量は、個々の前記クラスタ内点の距離と前記クラスタ内点の平均距離との差を前記距離ばらつき量で除した結果の絶対値を、全ての前記クラスタ内点について合計した値で表される
    信号処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の信号処理装置であって、
    前記クラスタ内点の数があらかじめ設定された閾値未満である場合に、前記クラスタ内点のすべてが前記マイクロドップラ点ではないとみなす前判定部(3:S230~S235)
    を更に備える信号処理装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の信号処理装置であって、
    前記存在判定部により、前記クラスタ内点に前記マイクロドップラ点が含まれると判定された場合、前記クラスタ内点のうち、反射強度が最大のクラスタ内点を対象点として、前記クラスタ内点の平均速度と前記対象点の速度との速度差の絶対値である速度ずれ量が、予め設定された速度ばらつき閾値より小さい場合、前記対象点以外を前記マイクロドップラ点であるとみなす第1判定部(3:S320~S330)
    を更に備える信号処理装置。
  5. 請求項4に記載の信号処理装置であって、
    前記速度ばらつき閾値として、前記速度ばらつき量、又は該速度ばらつき量に予め設定された係数を乗じた値を用いる
    信号処理装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の信号処理装置であって、
    前記速度ずれ量が前記速度ばらつき閾値以上である場合、前記クラスタ内点の平均反射強度と前記対象点の反射強度との強度差の絶対値である強度ずれ量が、予め設定された強度ばらつき閾値より小さい場合、前記平均反射強度との強度差の絶対値が最小となる前記クラスタ内点以外を前記マイクロドップラ点であるとみなす第2判定部(3:S340,S360)、
    を更に備える信号処理装置。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の信号処理装置であって、
    前記速度ずれ量が前記速度ばらつき閾値以上である場合、前記クラスタ内点の平均反射強度と前記対象点の反射強度との強度差の絶対値である強度ずれ量が、予め設定された強度ばらつき閾値以上である場合、前記平均速度との速度差の絶対値が最小となる前記クラスタ内点以外を、前記マイクロドップラ点であるとみなす第3判定部(3:S340,S350)と、
    を更に備える信号処理装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の信号処理装置であって、
    前記特徴量算出部は、更に、前記クラスタ内点の強度ばらつき量を算出するように構成され、
    前記強度ばらつき閾値として、前記強度ばらつき量、又は該強度ばらつき量に予め設定された係数を乗じた値を用いる
    信号処理装置。
  9. 請求項4から請求項8までのいずれか1項に記載の信号処理装置であって、
    前記マイクロドップラ点であるとみなされたすべての前記クラスタ内点に対して、前記マイクロドップラ点であることを示すフラグを付与するフラグ付与部(3:S270)
    を更に備える信号処理装置。
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