以下に図面を用いて、本実施形態に係る共用システム1を詳細に説明する。なお、本実施形態において「ファイル」は、「電子ファイル」を示す。
<<システム構成の概略>>
まず、共用システム1の構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る共用システムの概略図である。
図1に示されているように、本実施形態の共用システム1は、電子黒板2、ビデオ会議端末3、カーナビゲーション装置4、PC(Personal Computer、パーソナルコンピュータ)5、共用支援サーバ6、スケジュール管理サーバ8および音声テキスト変換サーバ9によって構築されている。
また、電子黒板2、ビデオ会議端末3、カーナビゲーション装置4、PC5、共用支援サーバ6、スケジュール管理サーバ8および音声テキスト変換サーバ9は、通信ネットワーク10を介して通信することができる。通信ネットワーク10は、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。通信ネットワーク10には、有線通信だけでなく、3G(3rd Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはLTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークが含まれてもよい。
また、電子黒板2は、会議室Xで利用される。ビデオ会議端末3は、会議室Yで利用される。また、共用体は、各利用者による予約対象となる。カーナビゲーション装置4は、車両αで利用される。この場合の車両αは、カーシェアリングの対象となる車両である。車両には、車、バイク、自転車、車椅子等が含まれている。
「共用体」は、複数の人または団体が共同で使用する物、サービス、空間(部屋)、場所、または情報示す。会議室X、会議室Yおよび車両αは、複数の利用者が共用する共用体の一例である。共用体に付与された情報の例として、アカウントの場合が挙げられる。例えば、Webで提供されている特定のサービスにおいて、使用されるアカウントが1つに制限されているような場合である。
電子黒板2、ビデオ会議端末3、およびカーナビゲーション装置4は、通信端末の一例である。「通信端末」は、例えば、ユーザによるサインイン(後述のS32参照)で使用可能となる端末である。なお、車両αで利用される通信端末は、カーナビゲーション装置4だけでなく、カーナビゲーションのアプリケーションがインストールされたスマートフォンまたはスマートウォッチ等も含む。
PC5は、情報処理装置であり、スケジュール管理サーバ8に対して、各共用体の利用の予約の登録および各利用者が実行予定のイベントを登録する登録装置の一例である。イベントは、例えば、会議、会合、集い、寄り合い、相談、打ち合わせ、運転、乗車または移動等である。
共用支援サーバ6は、コンピュータであり、各通信端末に対して遠隔的に共用体を共用する場合の支援を行う。
スケジュール管理サーバ8は、コンピュータであり、各共用体の予約および各利用者の予定のスケジュールを管理する。
音声テキスト変換サーバ9は、コンピュータであり、外部のコンピュータ(例えば、共用支援サーバ6)から受信した音(音声)データを、テキストデータに変換する。
ここで、共用支援サーバ6、スケジュール管理サーバ8および音声テキスト変換サーバ9は、管理システムと称する。なお、管理システムは、例えば、共用支援サーバ6、スケジュール管理サーバ8および音声テキスト変換サーバ9の各機能の全てまたは一部を担うサーバであってもよい。
<<ハードウェア構成>>
続いて、図2乃至図5を用いて、共用システム1を構築する装置または端末のハードウェア構成を説明する。
<電子黒板のハードウェア構成>
図2は、電子黒板のハードウェア構成図である。図2に示されているように、電子黒板2は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F205および外部機器接続I/F(Interface)206を備えている。
これらのうち、CPU201は、電子黒板2全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201やIPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークI/F205は、通信ネットワーク10との通信を制御する。外部機器接続I/F206は、USB(Universal Serial Bus)メモリ2600、PC2700、外付け機器(マイク2200、スピーカ2300、カメラ2400)との通信を制御する。
また、電子黒板2は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイコントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、電子ペンコントローラ216、近距離通信回路219、近距離通信回路219のアンテナ219a、および電源スイッチ222を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス211は、ディスプレイコントローラ213を介して表示部(表示手段)の一例であるディスプレイ220上に表示されている画像データを取得し、RAM203等に保存する。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ213は、キャプチャデバイス211またはGPU212からの出力画像をディスプレイ220等へ出力するために、画面表示の制御および管理を行う。接触センサ214は、ディスプレイ220上に電子ペン2500やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。接触センサ214は、赤外線遮断方式による座標の入力および座標の検出を行う。この座標の入力および座標の検出する方法は、ディスプレイ220の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ220に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ220の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ214は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ215に出力し、センサコントローラ215が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ216は、電子ペン2500と通信することで、ディスプレイ220へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路219は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ222は、電子黒板2の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
さらに、電子黒板2は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、接触センサ214は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネル等の種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ216が、電子ペン2500のペン先およびペン尻だけでなく、電子ペン2500のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
<ビデオ会議端末のハードウェア構成>
図3は、ビデオ会議端末のハードウェア構成図を示した図である。図3に示されているように、ビデオ会議端末3は、CPU301、ROM302、RAM303、フラッシュメモリ304、SSD305、メディアI/F307、操作ボタン308、電源スイッチ309、バスライン310、ネットワークI/F311、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ312、撮像素子I/F313、マイク314、スピーカ315、音入出力I/F316、ディスプレイI/F317、外部機器接続I/F318、近距離通信回路319および近距離通信回路319のアンテナ319aを備えている。これらのうち、CPU301は、ビデオ会議端末3全体の動作を制御する。ROM302は、IPL等のCPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ304は、通信用プログラム、画像データおよび音データ等の各種データを記憶する。SSD305は、CPU301の制御にしたがってフラッシュメモリ304に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、SSDに代えてHDDを用いてもよい。メディアI/F307は、フラッシュメモリ等の記録メディア306に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。操作ボタン308は、ビデオ会議端末3の宛先を選択する場合等に操作されるボタンである。電源スイッチ309は、ビデオ会議端末3の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
また、ネットワークI/F311は、インターネット等の通信ネットワーク10を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。CMOSセンサ312は、CPU301の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F313は、CMOSセンサ312の駆動を制御する回路である。マイク314は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F316は、CPU301の制御に従ってマイク314およびスピーカ315との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F317は、CPU301の制御に従って外付けのディスプレイ320に画像データを送信する回路である。外部機器接続I/F318は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路319は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
また、バスライン310は、図3に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
ディスプレイ320は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部(表示手段)の一種である。また、ディスプレイ320は、ケーブル320cによってディスプレイI/F317に接続される。このケーブル320cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、DisplayPort、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
なお、CMOSセンサ312ではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像素子であってもよい。外部機器接続I/F318には、USBケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイクおよび外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU301の制御に従って、内蔵型のCMOSセンサ312に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU301の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク314や内蔵型のスピーカ315に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
また、記録メディア306は、ビデオ会議端末3に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU301の制御にしたがってデータの読み出しまたは書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ304に限らず、EEPROM等を用いてもよい。
<カーナビゲーション装置のハードウェア構成>
図4は、カーナビゲーション装置のハードウェア構成図である。図4に示されているように、カーナビゲーション装置4は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、電源スイッチ405、加速度・方位センサ406、メディアI/F408およびGPS受信部409を備えている。
これらのうち、CPU401は、カーナビゲーション装置4全体の動作を制御する。ROM402は、IPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、カーナビゲーション装置4用プログラム等の各種データの読み出しまたは書き込みを行う。電源スイッチ405は、カーナビゲーション装置4の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。加速度・方位センサ406は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F408は、フラッシュメモリ等の記録メディア407に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部409は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、カーナビゲーション装置4は、遠距離通信回路411、遠距離通信回路411のアンテナ411a、CMOSセンサ412、撮像素子I/F413、マイク414、スピーカ415、音入出力I/F416、ディスプレイ417、ディスプレイI/F418、外部機器接続I/F419、近距離通信回路420および近距離通信回路420のアンテナ420aを備えている。
これらのうち、遠距離通信回路411は、車外のインフラから提供される渋滞情報、道路工事情報、交通事故情報等を受信し、逆に、自車位置や緊急時の救命信号等を外部へ発信するための回路である。外部のインフラは、例えば、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)システム等の道路情報案内システムである。CMOSセンサ412は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F413は、CMOSセンサ412の駆動を制御する回路である。マイク414は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F416は、CPU401の制御に従ってマイク414およびスピーカ415との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ417は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL等の表示部(表示手段)の一種であり、タッチパネルの機能を有している。タッチパネルは、利用者がカーナビゲーション装置4を操作するための入力手段の一種である。ディスプレイI/F418は、ディスプレイ417に画像を表示させる回路である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路420は、NFCやBluetooth等の通信回路である。また、カーナビゲーション装置4は、バスライン410を備えている。バスライン410は、図4に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
<PC、サーバのハードウェア構成>
図5は、PC、サーバのハードウェア構成図である。PC5は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、記録メディア506、メディアI/F507、ディスプレイ508、ネットワークI/F509、キーボード511、マウス512、CD-RWドライブ514、スピーカ515およびバスライン510を備えている。
これらのうち、CPU501は、PC5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。メディアI/F507は、フラッシュメモリ等の記録メディア506に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。ディスプレイ508は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク10を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。マウス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。CD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD-RW(Compact Disc-ReWritable)513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。スピーカ515は、CPU501の制御に従って音信号の出力を行う。
また、PC5は、バスライン510を備えている。バスライン510は、図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、共用支援サーバ6は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU601、ROM602、RAM603、HD604、HDDコントローラ605、記録メディア606、メディアI/F607、ディスプレイ608、ネットワークI/F609、キーボード611、マウス612、CD-RWドライブ614およびバスライン610を備えている。これらは、それぞれPC5において、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDDコントローラ505、記録メディア506、メディアI/F507、ディスプレイ508、ネットワークI/F509、キーボード511、マウス512、CD-RWドライブ514およびバスライン510と同様の構成であるため、説明を省略する。
さらに、スケジュール管理サーバ8は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU801、ROM802、RAM803、HD804、HDDコントローラ805、記録メディア806、メディアI/F807、ディスプレイ808、ネットワークI/F809、キーボード811、マウス812、CD-RWドライブ814およびバスライン810を備えている。これらは、それぞれPC5において、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDDコントローラ505、記録メディア506、メディアI/F507、ディスプレイ508、ネットワークI/F509、キーボード511、マウス512、CD-RWドライブ514およびバスライン510と同様の構成であるため、説明を省略する。
また、音声テキスト変換サーバ9は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU901、ROM902、RAM903、HD904、HDDコントローラ905、記録メディア906、メディアI/F907、ディスプレイ908、ネットワークI/F909、キーボード911、マウス912、CD-RWドライブ914およびバスライン910を備えている。これらは、それぞれPC5において、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDDコントローラ505、記録メディア506、メディアI/F507、ディスプレイ508、ネットワークI/F509、キーボード511、マウス512、CD-RWドライブ514およびバスライン510と同様の構成であるため、説明を省略する。
なお、上記各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク、SDカード等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内または国外へ提供されることができる。
さらに、共用支援サーバ6は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能、手段または記憶部)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。スケジュール管理サーバ8および音声テキスト変換サーバ9についても同様である。
<<電子黒板のソフトウエア構成>>
続いて、図6を用いて、電子黒板2にインストールされるコンピュータソフトウエアについて説明する。ここで、コンピュータソフトウエア(以下、ソフトウエアと称する)とは、コンピュータの動作に関するプログラム、その他コンピュータによる処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものである。プログラムとは、コンピュータに対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。また、プログラムに準ずるものとは、コンピュータに対する直接の指令ではないためプログラムとは呼べないが、コンピュータの処理を規定するという点でプログラムに類似する性質を有するものをいう。例えば、データ構造(データ要素間の相互関係で表される、データの有する論理的構造)がプログラムに準ずるものに該当する。
また、アプリケーションとは、ソフトウエアの分類のうち、特定の処理を行うために使用されるソフトウエアの総称である。一方、オペレーティングシステム(以下、OSと称する)とは、コンピュータを制御し、アプリケーション等がコンピュータ資源を利用可能にするためのソフトウエアである。OSは、入出力の制御、メモリおよびハードディスク等のハードウェアの管理、プロセスの管理といった、コンピュータの基本的な管理・制御を行っている。アプリケーションは、OSが提供する機能を利用して動作する。
図6は、電子黒板のソフトウエア構成を示す図である。図6に示すように、OS101、Launcher102、スケジュールビューワ103a、ファイルビューワ103bおよびブラウザアプリ103cは、RAM203の作業領域15上で動作する。OS101は、電子黒板2の基本的な機能を提供し、電子黒板2の全体を管理する基本ソフトウエアである。
Launcher102は、OS101上で動作するランチャーアプリケーションである。Launcher102は、例えば、電子黒板2で実行される会議等のイベントの開始および終了の管理、またはイベントの実行中に利用するスケジュールビューワ103a、ファイルビューワ103bおよびブラウザアプリ103c等の外部アプリケーションの管理を行う。
スケジュールビューワ103a、ファイルビューワ103bおよびブラウザアプリ103cは、Launcher102上で動作する外部アプリケーション(以下、特に区別する必要がないときは、外部アプリ103と称する。)である。外部アプリ103は、Launcher102とは独立して処理が実行され、OS101上で提供されるサービスまたは機能を実行する。なお、図6は、スケジュールビューワ103a、ファイルビューワ103bおよびブラウザアプリ103cの三つの外部アプリが電子黒板2にインストールされている例を示すが、外部アプリの数は、これに限られない。
<<PCのソフトウエア構成>>
続いて、図7を用いて、PC5にインストールされるコンピュータソフトウエアについて説明する。図7は、PCのソフトウエア構成を示す図である。図7に示すように、OS5501、議事録アプリ5502aおよびブラウザ5502bは、RAM503の作業領域5500上で動作する。OS5501は、PC5の基本的な機能を提供し、PC5の全体を管理する基本ソフトウエアである。
議事録アプリ5502aおよびブラウザ5502bは、スケジュール管理サーバ8から送信された各種データを用いて、電子黒板2によって実行されたイベントの議事録である実行イベント履歴画面の生成および表示を行うためのアプリケーションである。なお、図7は、議事録アプリ5502aおよびブラウザ5502bの二つの外部アプリがPC5にインストールされている例を示すが、外部アプリの数は、これに限られない。
<<共用システムの機能構成>>
続いて、図8乃至図15を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図8は、共用システムの機能ブロック図である。なお、図8では、図1に示されている各端末、装置、サーバのうち、後述の処理または動作に関連しているものが示されている。
<電子黒板の機能構成>
図8に示されているように、電子黒板2は、送受信部21、受付部22、画像・音処理部23、表示制御部24、判断部25、認識部26、取得・提供部28、記憶・読出処理部29を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD204からRAM203上に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、電子黒板2は、図2に示されているRAM203、SSD204またはUSBメモリ2600によって構築される記憶部2000を有している。
(電子黒板の各機能構成)
次に、電子黒板2の各構成要素について説明する。送受信部21は、図2に示されているCPU201からの命令、並びにネットワークI/F205および外部機器接続I/F206によって実現され、通信ネットワーク10を介して他の端末、装置またはシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
受付部22は、主に、図2に示されているCPU201からの命令、並びに接触センサ214および電子ペンコントローラ216によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
画像・音処理部23は、図2に示されているCPU201からの命令、およびキャプチャデバイス211によって実現され、ディスプレイ220上に表示されている画像データを保存する。また、画像・音処理部23は、図2に示されているCPU201からの命令、およびGPU212によって実現され、ディスプレイ220に画像を表示するための画像処理を行う。さらに、画像・音処理部23は、カメラ2400が被写体を撮像して得た画像データに対しての画像処理を行なう。また、画像・音処理部23は、マイク2200によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音データに対して音声処理を行なう。さらに、画像・音処理部23は、音データに係る音声信号をスピーカ2300に出力し、スピーカ2300から音声を出力させる。また、画像・音処理部23は、利用者によって電子ペン2500や手Hでディスプレイ220上に描画されることで得た描画像データを座標データに変換する処理を行なう。例えば、任意の拠点の電子黒板(2a)が、他の拠点の電子黒板(2b)に座標データを送信すると、電子黒板(2b)は、座標データに基づいて他の電子黒板(2b)側のディスプレイ220上に同じ内容の描画を表示する。
表示制御部24は、図2に示されているCPU201からの命令、および図2に示されているディスプレイコントローラ213によって実現され、ディスプレイ220に描画像を表示させたり、Webブラウザを用いて共用支援サーバ6にアクセスして各種画面データを表示させたりする。具体的には、表示制御部24は、図6に示したOS101上で動作するLauncher102、および外部アプリ103を起動・実行することで、OS101が提供するAPI(Application Programming Interface)によって描画される各種画面を、ディスプレイ220に表示させる。
判断部25は、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、各種判断を行う。
認識部26は、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、後述の図31に示されているように、ディスプレイ220上で囲まれた指定領域262を認識する。
取得・提供部28は、図2に示されているCPU201からの命令、並びに近距離通信回路219およびアンテナ219aによって実行され、ICカードやスマートフォン等の専有端末との間で、近距離通信により、データの取得および提供を行なう。
記憶・読出処理部29は、図2に示されているCPU201からの命令およびSSD204によって実行され、記憶部2000に各種データを記憶したり、記憶部2000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。さらに、記憶部2000には、他の電子黒板やビデオ会議端末との通信を行う際に受信される画像データおよび音データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ220に画像が表示され、上書きされる前の音データによってスピーカ2300から音声が出力される。
なお、ビデオ会議端末3およびカーナビゲーション装置4は、電子黒板2と同様の機能を有するため、ここでは説明を省略する。
<PCの機能構成>
PC5は、送受信部51、受付部52、表示制御部54、生成部56、音制御部58および記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、PC5は、図5に示されているHD504により構築される記憶部5000を有している。
(PCの各機能構成)
次に、PC5の各構成要素について説明する。送受信部51は、図5に示されているCPU501からの命令およびネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク10を介して他の端末、装置またはシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
受付部52は、主に、図5に示されているCPU501からの命令、並びにキーボード511およびマウス512によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
表示制御部54は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ508に画像を表示させたり、Webブラウザを用いて共用支援サーバ6にアクセスして各種画面データを表示させたりする。具体的には、表示制御部54は、例えば、図7に示したOS5501上で動作する議事録アプリ5502aまたはブラウザ5502bを起動・実行することで、共用支援サーバ6またはスケジュール管理サーバ8にアクセスする。そして、表示制御部54は、例えば、HTML(HyperText Markup Language)を少なくとも含み、CSS(Cascading Style Sheets)またはJAVA SCRIPT(登録商標)等を含むWebAPP(WebApplication)をダウンロードし、そのWebAPPによって生成された各種画像データを、ディスプレイ508に表示させる。表示制御部54は、例えば、XML(Extensible Markup Language)、JSON(JavaScript Object Notation)またはSOAP(Simple Object Access Protocol)形式等のデータを含むHTML5によって生成された画像データを、ディスプレイ508に表示させる。
生成部56は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ508に表示させる各種画像データを生成する機能である。生成部56は、送受信部51によって受信されたコンテンツデータを用いて、各種画像データを生成する。生成部56は、例えば、コンテンツデータであるテキストデータをレンダリングし、レンダリングされたデータを表示させるために、コンテンツ画像データであるテキストデータに係る画像データを生成する。レンダリングとは、Webページ記述用の言語(HTML、CSSまたはXML等)で記述されたデータを解釈し、実際に画面に表示される文字や画像データ等の配置を計算する処理である。
音制御部58は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、スピーカ515から音信号を出力する機能である。音制御部58は、スピーカ515から出力させる音データを設定し、設定した音データに係る音信号をスピーカ515から出力することにより、音データを再生する。
記憶・読出処理部59は、図5に示されているCPU501からの命令、およびHDDコントローラ505等によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000から各種データを読み出したりする処理を行う。
<共用支援サーバの機能構成>
共用支援サーバ6は、送受信部61、認証部62、作成部63、生成部64、判断部65および記憶・読出処理部69を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD604からRAM603上に展開された共用支援用プログラムに従ったCPU601からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、共用支援サーバ6は、図5に示されているHD604等により構築される記憶部6000を有している。
(利用者認証管理テーブル)
図9(A)は、利用者認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図9(A)に示されているような利用者認証管理テーブルによって構成されている利用者認証管理DB6001が構築されている。この利用者認証管理テーブルでは、利用者を識別するための利用者ID、利用者名、利用者が属する組織を識別するための組織IDおよびパスワードが関連付けられて管理されている。なお、組織IDには、通信ネットワーク上の複数のコンピュータを管理するためのグループや組織を表すドメイン名も含まれる。
(アクセス管理テーブル)
図9(B)は、アクセス管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図9(B)に示されているようなアクセス管理テーブルによって構成されているアクセス管理DB6002が構築されている。このアクセス管理テーブルでは、組織ID、スケジュール管理サーバ8へアクセスする際の認証に必要なアクセスIDおよびアクセスパスワードが関連付けて管理されている。このアクセスIDおよびアクセスパスワードは、共用支援サーバ6が、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)またはHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)のプロトコルを用いて、WebAPI(Application Programming Interface)等を介して、スケジュール管理サーバ8によって提供されるサービス(機能)を利用するために必要である。スケジュール管理サーバ8は、複数のスケジューラを管理しており、組織が異なれば使用するスケジューラも異なることがあるため、アクセス管理テーブルで管理が必要である。
(予定管理テーブル)
図9(C)は、予定管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図9(C)に示されているような予定管理テーブルによって構成されている予定管理DB6003が構築されている。この予定管理テーブルでは、予定イベントIDおよび実行イベントID毎に、組織ID、予約者の利用者ID、この予約者の参加の有無、予約者名、開始予定時刻、終了予定時刻、イベント名、他の参加者の利用者ID、この他の参加者の参加の有無、他の参加者名およびファイルデータが関連付けられて管理されている。
これらのうち、予定イベントIDは、予約されたイベントを識別するための識別情報である。予定イベントIDは、実行予定のイベントを識別するための予定イベント識別情報の一例である。実行イベントIDは、予約されたイベントのうち実際に実行されたイベントを識別するための識別情報である。実行イベントIDは、実行されているイベントを識別するための実行イベント識別情報の一例である。予約者名は、共用体を予約した者の名前であり、共用体が会議室の場合は例えば主催者の名前であり、共用体が車両の場合は例えば運転者の名前である。開始予定時刻は、共用体の利用開始予定時刻を示している。終了予定時刻は、共用体の利用終了予定時刻を示している。イベント名は、予約者が実行予定のイベントの名称を示している。他の参加者の利用者IDは、予約者以外の参加者を識別するための識別情報である。他の参加者名は、予約者以外の参加者の名前であり、共用体も含まれる。つまり、この場合の利用者には、予約者および他の参加者のほか、共用体も含まれる。ファイルデータは、後述するスケジュール入力画面550(図21参照)を用いて利用者Aによって登録された、予定イベントIDに対応するイベントで用いる資料ファイルのファイルデータである。また、ファイルデータは、各種アプリケーションを用いて作成された所定のファイル形式のデータである。ファイルデータのファイル形式は、例えば、パワーポイントファイル、エクセルファイル等である。
(実行イベント管理テーブル)
図10(A)は、実行イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図10(A)に示されているような実行イベント管理テーブルによって構成されている実行イベント管理DB6004が構築されている。この実行イベント管理テーブルでは、プロジェクトID毎に、実行イベントIDが関連付けられて管理されている。プロジェクトIDは、プロジェクトを識別するための識別情報(プロジェクト識別情報の一例)である。プロジェクトは、特定の目標、計画または企画等を達成するために複数のメンバにより構成されるグループ、チームまたは集団を示す。同じプロジェクトに属するメンバは、プロジェクトIDに関連付けられたイベントの議事録等の実行イベント履歴を共有することができる。プロジェクトIDは、後述の図26に示されているように、来年度方針、顧客開拓等のプロジェクト毎に割り振られている。また、プロジェクトIDは、後述の図13に示されるプロジェクトの登録処理によって登録される。なお、プロジェクトIDは、グループIDまたはチームIDと称されてもよい。
(コンテンツ管理テーブル)
図10(B)は、コンテンツ管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図10(B)に示されているようなコンテンツ管理テーブルによって構成されているコンテンツ管理DB6005が構築されている。このコンテンツ管理テーブルでは、実行イベントID毎に、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツの内容、並びにコンテンツ処理の開始日時および終了日時が関連付けられて管理されている。ここで、コンテンツは、あるプロジェクトにおける会議等のイベントで発生した実行イベントの内容、または当該イベントで用いた資料等である。コンテンツ処理の種類には、録音、スナップショット、音声テキスト受信、アクションアイテムの発生および資料送付等が含まれる。また、コンテンツ処理IDは、各イベントで発生したコンテンツの処理を識別するための識別情報である。
ここで、コンテンツには、イベントの実行内容を示す履歴情報と、実行されたイベントによって生じたアクションアイテムとが含まれている。履歴情報は、録音データ、スナップショット、音声テキストまたは資料等のデータである。スナップショットとは、実行中のイベントのある時点における表示画面を画像データとして取得する処理である。なお、スナップショットは、例えば、キャプチャまたは画像認識とも称される。
コンテンツ処理の種類が「録音」である場合、コンテンツの内容は、録音された音データの保存先を示すURLを含む。また、コンテンツ処理の種類が「スナップショット」である場合、コンテンツの内容は、スナップショット(キャプチャ)によって取得された画面の画像データの保存先を示すURLを含む。キャプチャとは、ディスプレイ200に表示されている画像(静止画像、動画像)を、画像データとして保存することである。さらに、コンテンツ処理の種類が「音声テキスト受信」である場合、コンテンツの内容は、受信された音声テキストのテキストデータの保存先を示すURLを含む。
ここで、アクションアイテムは、あるプロジェクトにおける会議等のイベントで発生し、イベントに関連する者が対応すべき行動の内容を示す。コンテンツ処理の種類が「アクションアイテム発生」である場合、コンテンツの内容は、アクションアイテムの実行者の利用者ID、アクションアイテムを完了させる期限日、およびアクションアイテムを示す画像データの保存先を示すURLを含む。
(共用支援サーバの各機能構成)
次に、共用支援サーバ6の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、共用支援サーバ6の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、共用支援サーバ6の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図8に示されている共用支援サーバ6の送受信部61は、図5に示されているCPU601からの命令、および図5に示されているネットワークI/F609によって実現され、通信ネットワーク10を介して他の端末、装置またはシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
認証部62は、図5に示されているCPU601からの命令によって実現され、通信端末から送られて来る情報(利用者ID、組織IDおよびパスワード)が、利用者認証管理DB6001に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。
作成部63は、図5に示されているCPU601からの命令によって実現され、スケジュール管理サーバ8から送られて来た予約情報および予定情報に基づいて、後述の図24に示されているような予約リスト画面230を作成する。
生成部64は、図5に示されているCPU601からの命令によって実現され、実行イベントID、コンテンツ処理IDおよび保存先のURLを生成する。
判断部65は、図5に示されているCPU601からの命令によって実現され、各種判断を行う。この判断については後述する。
記憶・読出処理部69は、図5に示されているCPU601からの命令、および図5に示されているHDDコントローラ605によって実現され、記憶部6000に各種データを記憶したり、記憶部6000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<スケジュール管理サーバの機能構成>
スケジュール管理サーバ8は、送受信部81、認証部82、生成部83および記憶・読出処理部89を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD804からRAM803上に展開されたスケジュール管理用プログラムに従ったCPU801からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、スケジュール管理サーバ8は、図5に示されているHD804により構築される記憶部8000を有している。
(利用者認証管理テーブル)
図11(A)は、利用者認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図11(A)に示されているような利用者認証管理テーブルによって構成されている利用者認証管理DB8001が構築されている。この利用者認証管理テーブルでは、利用者を識別するための利用者IDに、利用者が属する組織を識別するための組織IDおよびパスワードが関連付けられて管理されている。
(利用者管理テーブル)
図11(B)は、利用者管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図11(B)に示されているような利用者管理テーブルによって構成されている利用者管理DB8002が構築されている。この利用者管理テーブルでは、組織ID毎に、利用者IDおよび利用者IDで示される利用者の名称(利用者名)が関連付けられて管理されている。
(共用体管理テーブル)
図11(C)は、共用体管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図11(C)に示されているような共用体管理テーブルによって構成されている共用体管理DB8003が構築されている。この共用体管理テーブルでは、組織ID毎に、共用体を識別するための共用体IDおよび共用体の名称(共用体名)が関連付けられて管理されている。
(共用体予約管理テーブル)
図12(A)は、共用体予約管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図12(A)に示されているような共用体予約管理テーブルによって構成されている共用体予約管理DB8004が構築されている。この共用体予約管理テーブルでは、各情報が関連付けられた状態の予約情報が管理されている。予約情報には、組織ID毎に、共用体ID、共用体名、予約者の利用者ID、利用開始予定日時、利用終了予定日時およびイベント名が含まれている。これらのうち、利用開始予定日時は、共用体の利用開始予定日時を示している。利用終了予定日時は、共用体の利用終了予定日時を示している。各日時は、年・月・日・時・分・秒・タイムゾーンを示しているが、図12(A)では紙面の関係上、年・月・日・時・分まで表している。
(イベント管理テーブル)
図12(B)は、イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図12(B)に示されているようなイベント管理テーブルによって構成されているイベント管理DB8005が構築されている。このイベント管理テーブルでは、各情報が関連付けられた状態の予定情報が管理されている。予定情報には、組織ID毎に、利用者ID、利用者名、イベント開始予定日時、イベント終了予定日時およびイベント名が関連付けられて管理されている。これらのうち、イベント開始予定日時は、イベントを実行する場合の開始予定日時を示している。イベント終了予定日時は、イベントの実行する場合の終了予定日時を示している。各日時は、年・月・日・時・分・秒・タイムゾーンを示しているが、図12(B)では紙面の関係上、年・月・日・時・分まで表している。また、イベント管理テーブルでは、予定イベントIDに関連付けて、予定情報に示されるイベントで使用される資料ファイルのファイルデータが管理されている。
(サーバ認証管理テーブル)
図13(A)は、サーバ認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図13(A)に示されているようなサーバ認証管理テーブルによって構成されているサーバ認証管理DB8006が構築されている。このサーバ認証管理テーブルでは、アクセスIDおよびアクセスパスワードが関連付けて管理されている。アクセスIDおよびアクセスパスワードは、共用支援サーバ6のアクセス管理DB6002で管理されているアクセスIDおよびアクセスパスワードと同じ概念である。
(プロジェクトメンバ管理テーブル)
図13(B)は、プロジェクトメンバ管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図13(B)に示されているようなプロジェクトメンバ管理テーブルによって構成されているプロジェクトメンバ管理DB8007が構築されている。このプロジェクトメンバ管理テーブルでは、組織ID毎に、プロジェクトID、プロジェクト名および各プロジェクトメンバの利用者IDが関連付けて管理されている。また、プロジェクトメンバ管理テーブルは、後述の図16に示されるプロジェクトの登録処理によって、利用者により登録される。
(実行イベント履歴管理テーブル)
図14(A)は、実行イベント履歴管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図14(A)に示されているような実行イベント履歴管理テーブルによって構成されている実行イベント履歴管理DB8008が構築されている。この実行イベント履歴管理テーブルでは、プロジェクトIDおよび実行イベントID毎に、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツの内容、並びにコンテンツ処理の開始日時および終了日時が関連付けられて管理されている。この実行イベント履歴管理DB8008は、コンテンツ管理DB6005と一部同じデータを管理している。同じデータは、実行イベントID、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時および終了日時である。コンテンツの内容は、コンテンツデ-タの保存先の表記方法(http://またはc://)が異なるのみで、保存先は同じである。
(実行イベント管理テーブル)
図14(B)は、実行イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図14(B)に示されているような実行イベント管理テーブルによって構成されている実行イベント管理DB8009が構築されている。この実行イベント管理テーブルでは、実行イベントID毎に、イベント名、イベントの開始日時および終了日時が関連付けられて管理されている。この実行イベント管理DB8009は、イベント管理DB8005において管理されている予定情報のうち、実際に実行されたイベントに関する情報を管理している。
(関連情報管理テーブル)
図15は、関連情報管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図15に示されているような関連情報管理テーブルによって構成されている関連情報管理DB8010が構築されている。この関連情報管理テーブルでは、プロジェクトIDおよび実行イベントID毎に、各情報(データ)が関連付けられた状態の関連情報が管理されている。関連情報には、コンテンツの発生時間帯、音データ、音声テキストデータおよび画面データが関連付けられて管理されている。コンテンツの発生時間帯は、実行されたイベントにおいてコンテンツが発生した時点における、イベントの開始日時からの経過時間を示す。コンテンツの発生時間帯は、時間情報の一例である。また、音データには、コンテンツ処理IDおよびコンテンツの種類が含まれる。音声テキストデータおよび画面データには、コンテンツ処理ID、コンテンツの種類およびシーケンスNoが含まれる。シーケンスNoは、音声テキストデータおよび画面データのそれぞれにコンテンツ処理が発生した発生時間順を示す。
(スケジュール管理サーバの各機能構成)
次に、スケジュール管理サーバ8の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、スケジュール管理サーバ8の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、スケジュール管理サーバ8の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図6に示されているスケジュール管理サーバ8の送受信部81は、図5に示されているCPU801からの命令、および図5に示されているネットワークI/F809によって実現され、通信ネットワーク10を介して他の端末、装置、またはシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
認証部82は、図5に示されているCPU801からの命令によって実現され、共用体から送られて来る情報(利用者ID、組織IDおよびパスワード)が、利用者認証管理DB8001に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。また、認証部82は、共用支援サーバ6から送られて来る情報(アクセスIDおよびアクセスパスワード)が、サーバ認証管理DB8006に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。
生成部83は、図5に示されているCPU801からの命令によって実現され、関連情報管理DB8010に登録される関連情報を生成する機能である。
記憶・読出処理部89は、図5に示されているCPU801からの命令、および図5に示されているHDDコントローラ805によって実現され、記憶部8000に各種データを記憶したり、記憶部8000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<音声テキスト変換サーバの機能構成>
音声テキスト変換サーバ9は、送受信部91、変換部93、および記憶・読出処理部99を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD904からRAM903上に展開されたプログラムに従ったCPU901からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、音声テキスト変換サーバ9は、図5に示されているHD904により構築される記憶部9000を有している。
(音声テキスト変換サーバの各機能構成)
次に、音声テキスト変換サーバ9の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、音声テキスト変換サーバ9の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、音声テキスト変換サーバ9の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図6に示されている音声テキスト変換サーバ9の送受信部91は、図5に示されているCPU901からの命令、および図5に示されているネットワークI/F909によって実現され、通信ネットワーク10を介して他の端末、装置、またはシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
変換部93は、図5に示されているCPU901からの命令によって実現され、送受信部91により通信ネットワーク10を介して受信された音データを、テキストデータに変換する。
記憶・読出処理部99は、図5に示されているCPU901からの命令、および図5に示されているHDDコントローラ905によって実現され、記憶部9000に各種データを記憶したり、記憶部9000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
なお、上記各IDは、識別情報の一例である。また、組織IDには、社名、事業所名、部署名、地域名等が含まれる。利用者IDには、社員番号、運転免許書番号、日本の社会保障・税番号制度におけるマイナンバー等が含まれる。
<<実施形態の処理または動作>>
以降、各実施形態の処理または動作について説明する。
<プロジェクトの登録処理>
まず、図16乃至19を用いて、利用者A(理光太郎)がPC5からスケジュール管理サーバ8にプロジェクトを登録する処理について説明する。図16は、プロジェクトの登録処理を示したシーケンス図である。図17は、サインイン画面を示した図である。図18は、PCの初期画面の例である。図19は、プロジェクト登録画面を示した図である。
まず、利用者AがPC5のキーボード511等を操作することで、PC5の表示制御部54が、図17に示されているように、ディスプレイ508上にサインインを行うためのサインイン画面530を表示させる(ステップS201)。このサインイン画面530には、利用者の利用者IDおよび組織IDを入力する入力欄531、パスワードを入力する入力欄532、サインインを行う場合に押下されるサインインボタン538、サインインを中止する場合に押下されるキャンセルボタン539が含まれている。ここでは、利用者IDおよび組織IDが、利用者Aの電子メールアドレスになっている。電子メールアドレスのユーザ名部分が利用者IDで、ドメイン名部分が組織IDを示している。なお、入力欄551は、電子メールアドレスではなく、利用者IDおよび組織IDを別々に入力する入力欄であってもよい。
次に、利用者Aが、入力欄531に自己の利用者IDおよび組織IDを入力し、入力欄532に自己のパスワードを入力し、サインインボタン538を押下すると、受付部52が、サインインの要求を受け付ける(ステップS202)。そして、PC5の送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、サインインの要求を示すサインイン要求情報を送信する(ステップS203)。このサインイン要求情報には、ステップS202によって受け付けられた情報(利用者ID、組織IDおよびパスワード)が含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、サインイン要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の認証部82は、利用者ID、組織IDおよびパスワードを利用して利用者Aの認証を行なう(ステップS204)。具体的には、記憶・読出処理部89は、利用者認証管理DB8001(図11(A)参照)において、ステップS203によって受信された利用者ID、組織IDおよびパスワードの組に対応する利用者ID、組織IDおよびパスワードの組を検索する。対応する組がある場合には、認証部82は、要求元の利用者Aを正当な利用者であると判断する。対応する組がない場合には、認証部82は、利用者Aを不当な(正当でない)利用者であると判断する。正当でない場合には、送受信部81がPC5に対して、正当でない旨の通知を行うが、ここでは、正当である場合について説明を続ける。
次に、送受信部81は、PC5に対して、認証結果を送信する(ステップS205)。これにより、PC5の送受信部51は、認証結果を受信する。
次に、PC5の生成部56は、ステップ205によって認証結果が受信された場合、図18に示されているような初期画面540を生成する(ステップS206)。そして、PC5の表示制御部54は、ディスプレイ508上に、図18に示されているような初期画面540を表示させる(ステップS207)。この初期画面540には、スケジュールを登録するための「スケジュール登録」ボタン541、プロジェクトおよびプロジェクトメンバを登録するための「プロジェクト登録」ボタン542並びにアクションアイテムを閲覧するための「アクションアイテム閲覧」ボタン542が含まれている。ここで、利用者が「プロジェクト登録」ボタン542を押下すると、受付部52は、プロジェクト登録を受け付ける(ステップS208)。そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、プロジェクト登録要求情報を送信する(ステップS209)。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、プロジェクト登録要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS203で受信された組織IDを検索キーとして利用者管理DB8002(図11(B)参照)を検索することにより、対応する全ての利用者IDおよび全ての利用者名を読み出す(ステップS210)。そして、送受信部81は、PC5に対して、プロジェクト登録画面情報を送信する(ステップS211)。このプロジェクト登録画面情報には、ステップS210で読み出された全ての利用者IDおよび全ての利用者名が含まれている。全ての利用者名には、ステップS202でサインインのための入力を行った利用者Aである予約者の名称(名前)も含まれている。これにより、PC5の送受信部51は、プロジェクト登録画面情報を受信する。
次に、PC5の生成部56は、ステップ211によってプロジェクト登録画面情報が受信された場合、図19に示されているようなプロジェクト登録画面520を生成する(ステップS212)。そして、PC5では、表示制御部24がディスプレイ508上に、図19に示されているようなプロジェクト登録画面520を表示させる(ステップS213)。このプロジェクト登録画面520には、プロジェクト名を入力するための入力欄521、プロジェクトの管理者名を選択するための選択メニュー523、管理者名を表示するための表示領域525、管理者以外の他のメンバの利用者名を選択するための選択メニュー527、プロジェクトを登録する場合に押下されるための「OK」ボタン528、入力中または入力された内容をキャンセルするための「CANCEL」ボタン529が含まれている。また、マウスポインタp2も表示されている。なお、管理者名は、ステップS202でPC5にサインインのための入力を行った利用者とは異なる利用者が選択されてもよい。
次に、利用者Aが、入力欄521にプロジェクト名を入力し、ポインタp2を利用して選択メニュー523および選択メニュー527からプロジェクトメンバに登録させたい利用者の名称(利用者名)を選択し、「OK」ボタン528を押下すると、受付部52は、プロジェクト情報の入力を受け付ける(ステップS214)。そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、プロジェクト情報を送信する(ステップS215)。このプロジェクト情報には、プロジェクト名、管理者の利用者IDおよび各メンバの利用者IDが含まれている。なお、プロジェクト登録画面520では、選択メニュー523,527で利用者名が選択されるが、ステップS210で利用者IDも受信されているため、利用者名に対応する利用者IDが送信される。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、プロジェクト情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、プロジェクトメンバ管理DB8007(図13(B)参照)に対して、ステップS213によって受信されたプロジェクト情報を記憶する(ステップS216)。この場合、記憶・読出処理部89は、プロジェクトメンバ管理DB8007のプロジェクトメンバ管理テーブルに1レコード分のプロジェクト情報を追加する。
以上により、PC5の受付部52が、表示制御部54によってディスプレイ508に表示されたプロジェクト登録画面520への入力を受け付けることによって、利用者Aは、プロジェクトおよびプロジェクトに属するメンバを、スケジュール管理サーバ8に対して、新たに登録することができる。また、PC5の受付部52が、表示制御部54によってディスプレイ508に表示されたプロジェクト登録画面520への入力を受け付けることによって、利用者Aは、既にスケジュール管理サーバ8に登録されているプロジェクトにおける登録メンバの変更を行うこともできる。
<スケジュールの登録処理>
ここでは、図20および図21用いて、予約者A(理光太郎)がPC5からスケジュール管理サーバ8に自己のスケジュールを登録する処理について説明する。図20は、スケジュールの登録処理を示したシーケンス図である。図21は、スケジュール入力画面を示した図である。なお、図20に示すステップS11~ステップS16の処理は、図16に示したステップS201~ステップS206の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS17において、PC5の表示制御部54は、送受信部51によって認証結果が受信された場合、ディスプレイ508上に、図18に示されているような初期画面540を表示させる。ここで、利用者が「スケジュール登録」ボタン541を押下すると、受付部52は、スケジュール登録を受け付ける(ステップS18)。そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、スケジュール登録要求を送信する(ステップS19)。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、スケジュール登録要求を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS13で受信された組織IDを検索キーとして利用者管理DB8002(図11(B)参照)を検索することにより、対応する全ての利用者IDおよび全ての利用者名を読み出す(ステップS20)。そして、送受信部81は、PC5に対して、スケジュール入力画面情報を送信する(ステップS21)。このスケジュール入力画面情報には、ステップS19で読み出された全ての利用者IDおよび全ての利用者名が含まれている。全ての利用者名には、ステップS12でサインインのための入力を行った利用者Aである予約者の名称(名前)も含まれている。これにより、PC5の送受信部51は、スケジュール入力画面情報を受信する。
次に、PC5では、生成部56がステップS21によって受信されたスケジュール入力画面情報を用いて、スケジュール入力画面550を生成する。(ステップS22)。そして、PC5の表示制御部24は、PC5では、表示制御部24がディスプレイ508上に、図21に示されているようなスケジュール入力画面550を表示させる(ステップS23)。
このスケジュール入力画面550には、イベント名を入力するための入力欄551、共用体IDまたは共用体名を入力するための入力欄552、イベントの実行(共用体の利用)開始予定日時を入力するための入力欄553、イベントの実行(共用体の利用)終了予定日時を入力するための入力欄554、アジェンダ等のメモを入力するための入力欄555、予約者名を表示するための表示領域556、予約者以外の他の参加者の参加者名を選択するための選択メニュー557、予約を登録する場合に押下されるための「OK」ボタン558、入力中または入力された内容をキャンセルするための「CANCEL」ボタン559、イベントに用いる資料ファイルのファイルデータを共用支援サーバ6にアップロードするための「ファイルアップロード」ボタン545が含まれている。予約者名は、ステップS12でPC5にサインインのための入力を行った利用者の名称である。また、マウスポインタp1も表示されている。
なお、入力欄552には、電子メールアドレスを入力してもよい。また、選択メニュー557で、共用体名が選択されると、共用体も他の参加者として追加される。
次に、利用者Aが、入力欄551~555に所定の事項を入力し、マウスポインタp1を利用して選択メニュー557からイベントに参加させたい利用者の名称(利用者名)を選択し、「OK」ボタン558を押下すると、受付部52は、スケジュール情報の入力を受け付ける(ステップS24)。
そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、スケジュール情報を送信する(ステップS25)。このスケジュール情報には、イベント名、共用体ID(または共用体名)、開始予定日時、終了予定日時、各参加者の利用者ID、メモおよびファイルデータが含まれている。なお、スケジュール入力画面550において、入力欄552に共用体IDが入力された場合には、この共用体IDが送信され、入力欄552に共用体名が入力された場合には、この共用体名が送信される。また、スケジュール入力画面550では、選択メニュー557で利用者名が選択されるが、ステップS21で利用者IDも受信されているため、利用者名に対応する利用者IDが送信される。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、スケジュール情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8では、ステップS25によって受信された共用体ID(または共用体名)を検索キーとして共用体管理DB8003(図13(C)参照)を検索することにより、対応する共用体名(または共用体ID)を読み出す(ステップS26)。
次に、記憶・読出処理部89は、共用体予約管理DB8004(図12(A)参照)に対して、予約情報を記憶する(ステップS27)。この場合、記憶・読出処理部89は、予め登録しているスケジューラで管理されている共用体予約管理DB8004の共用体予約管理テーブルに1レコード分の予約情報を追加する。予約情報は、ステップS25によって受信されたスケジュール情報、およびステップS26によって読み出された共用体名(または共用体ID)に基づいて構成されている。なお、共用体予約管理DB8004における利用開始予定日時は、スケジュール情報における開始予定日時に相当する。また、共用体予約管理DB8004における利用終了予定日時は、スケジュール情報における終了予定日時に相当する。
さらに、記憶・読出処理部89は、イベント管理DB8005(図12(B)参照)に対して、予定情報を記憶する(ステップS28)。この場合、記憶・読出処理部89は、予め登録しているスケジューラで管理されているイベント管理DB8005のイベント管理テーブルに1レコード分の予定情報を追加する。予定情報は、ステップS25によって受信されたスケジュール情報に基づいて構成されている。なお、イベント管理DB8005におけるイベント開始予定日時は、スケジュール情報における開始予定日時に相当する。また、イベント管理DB8005におけるイベント終了予定日時は、スケジュール情報における終了予定日時に相当する。
以上により、利用者Aは、スケジュール管理サーバ8に自己のスケジュールを登録することができる。
<イベント開始処理>
ここでは、図22乃至図28を用いて、予約者A(理光太郎)が予約しておいた会議室Xで、電子黒板2を利用して他の参加者と会議をする処理について説明する。図22および図25は、イベントの開始処理を示したシーケンス図である。図23は、電子黒板に表示されるサインイン画面を示した図である。図24は、共用体の予約リスト画面を示した図である。図26は、プロジェクトリスト画面を示した図である。図27は、イベントの詳細情報画面を示した図である。図28は、利用者が電子黒板を利用する状態を示したイメージ図である。
まず、利用者Aが電子黒板2の電源スイッチ222を押下することで、電子黒板2の受付部22が、利用者から電源ONを受け付ける(ステップS31)。受付部22によって電源ONが受け付けられることで、図6に示したLauncher102が起動する。そして、電子黒板2の表示制御部24は、図23に示されているように、ディスプレイ220上にサインインを行うためのサインイン画面110を表示させる(ステップS32)。このサインイン画面110には、利用者Aが自己のICカードを用いてサインインを行う場合に押下される選択アイコン111、利用者Aが自己の電子メールアドレスおよびパスワードを入力することによってサインインを行う場合に押下される選択アイコン113、およびサインインを行わずに電源OFFする場合に押下される電源アイコン115が含まれている。
次に、利用者Aが、選択アイコン111を押下して、ICカードリーダ等の近距離通信回路219に対する通信を行うか、または、利用者Aが、選択アイコン113を押下して、利用者Aによる自己の電子メールアドレスおよびパスワードを入力が行うことで、受付部22が、サインインの要求を受け付ける(ステップS33)。そして、送受信部21は、共用支援サーバ6に対して、サインイン要求を示すサインイン要求情報を送信する(ステップS34)。このサインイン要求情報には、電子黒板2が設置されている国または地域のタイムゾーン情報、通信端末(ここでは電子黒板2)の利用者IDおよび組織ID、パスワードが含まれている。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、サインイン要求情報を受信する。
次に、共用支援サーバ6の認証部62は、利用者ID、組織IDおよびパスワードを利用して利用者Aの認証を行なう(ステップS35)。具体的には、記憶・読出処理部69は、ステップS35によって受信された利用者ID、組織IDおよびパスワードを検索キーとして、利用者認証管理DB6001(図9(A)参照)において、上記受信された利用者ID、組織IDおよびパスワードの組に対応する利用者ID、組織IDおよびパスワードの組を検索する。対応する組がある場合、認証部62は、要求元の利用者Aを正当な利用者であると判断する。対応する組がない場合、認証部62は、要求元の利用者Aを不当な(正当でない)利用者であると判断する。正当でない場合には、送受信部61が電子黒板2に対して、正当でない旨の通知を行うが、ここでは、正当である場合について説明を続ける。
次に、共用支援サーバ6の記憶・読出処理部69は、ステップS34で受信された組織IDを検索キーとしてアクセス管理DB6002(図9(B)参照)を検索することにより、対応するアクセスIDおよびアクセスパスワードを読み出す(ステップS36)。
次に、送受信部61は、スケジュール管理サーバ8に対して、共用体の予約情報の要求を示す予約要求情報および利用者の予定情報の要求を示す予定要求情報を送信する(ステップS37)。予約要求情報および予定要求情報には、ステップS34で受信された、タイムゾーン情報、通信端末の利用者IDおよび組織ID、並びにステップS36で読み出された、アクセスIDおよびパスワードが含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、予約要求情報および予定要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の認証部82は、アクセスIDおよびアクセスパスワードを利用して共用支援サーバ6の認証を行なう(ステップS38)。具体的には、記憶・読出処理部89は、サーバ認証管理DB8006(図13(A)参照)において、ステップS37によって受信されたアクセスIDおよびアクセスパスワードの組に対応するアクセスIDおよびアクセスパスワードの組を検索する。対応する組がある場合、認証部82は、要求元の共用支援サーバ6を正当なアクセス者であると判断する。対応する組がない場合、認証部82は、要求元の共用支援サーバ6を不当な(正当でない)アクセス者であると判断する。正当でない場合には、送受信部81が共用支援サーバ6に対して、正当でない旨の通知を行うが、ここでは、正当である場合について説明を続ける。
スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS37によって受信された通信端末の利用者IDを検索キーとして、上記特定しているスケジューラで管理している共用体予約管理DB8004(図12(A)参照)を検索することにより、対応する予約情報を読み出す(ステップS39)。この場合、記憶・読出処理部89は、利用開始予定日時が本日である予約情報を読み出す。
さらに、記憶・読出処理部89は、ステップS37によって受信された通信端末の利用者IDを検索キーとして、上記特定しているイベント管理DB8005(図12(B)参照)を検索することにより、対応する予定情報を読み出す(ステップS40)。この場合、記憶・読出処理部89は、イベント開始予定日時が本日である予定情報を読み出す。スケジュール管理サーバ8が、電子黒板2等の通信端末とは別の国や地域にあった場合には、タイムゾーン情報に基づいて、タイムゾーンを通信端末が設置されている国や地域に併せて調整している。
次に、記憶・読出処理部89は、ステップS37によって受信された通信端末の利用者IDを検索キーとして、プロジェクトメンバ管理DB8007(図13(B)参照)を検索することにより、通信端末の利用者IDを含む全プロジェクトのプロジェクトIDおよびプロジェクト名を読み出す(ステップS41)。
次に、送受信部81は、共用支援サーバ6に対して、ステップS39で読み出された予約情報、ステップS40で読み出された予定情報、並びにステップS41で読み出された全プロジェクトIDおよび全プロジェクト名を送信する(ステップS42)。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、予約情報、予定情報、全プロジェクトIDおよび全プロジェクト名を受信する。
次に、共用支援サーバ6の作成部63は、ステップS42によって受信された予約情報および予定情報に基づいて、予約リストを作成する(ステップS43)。そして、送受信部61は、電子黒板2に対して、予約リストの内容を示す予約リスト情報、並びに、全プロジェクトIDおよび全プロジェクト名を送信する(ステップS44)。これにより、電子黒板2の送受信部21は、予約リスト情報、並びに、全プロジェクトIDおよび全プロジェクト名を受信する。
次に、電子黒板2では、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図24に示されているような予約リスト画面230を表示させる(ステップS45)。この予約リスト画面230には、共用体名(ここでは場所名)を表示する表示領域231、および本日の日時を表示する表示領域232が含まれている。さらに、予約リスト画面230には、本日の本共用体(ここでは、会議室X)を利用するイベントを示すイベント情報235,236,237等が表示されている。各イベント情報には、イベント毎に、本共用体の利用開始予定時刻および利用終了予定時刻、イベント名、本共用体を予約した予約者の名称(予約者名)が含まれている。イベント情報には、利用者が開始するイベントを特定する場合に押下される開始ボタン235s,236s,237s等が含まれている。
次に、図23において、利用者Aが、例えば、電子ペン2500等で開始ボタン235sを押下すると、受付部22が、イベント情報235で示されるイベントの選択を受け付ける(ステップS51)。そして、表示制御部24は、ステップS42によって受信されたプロジェクトIDおよびプロジェクト名に基づいて、ディスプレイ220上に、図24に示されているようなプロジェクトリスト画面240を表示させる(ステップS52)。プロジェクトリスト画面240には、各プロジェクトを示すプロジェクトアイコン241~246が含まれている。また、プロジェクトリスト画面240は、選択されたプロジェクトアイコンを確定する場合に押下されるための「OK」ボタン248、プロジェクトアイコンの選択をキャンセルするための「CANCEL」ボタン249が含まれている。
次に、図24において、利用者Aが、例えば、電子ペン2500等で、プロジェクトアイコン241を押下すると、受付部22が、プロジェクトアイコン241で示されるプロジェクトの選択を受け付ける(ステップS53)。
次に、電子黒板2の送受信部21は、共用支援サーバ6に対して、上記ステップS51で選択された予定イベントを示す予定イベントID、および上記ステップS53で選択されたプロジェクトを示すプロジェクトIDを送信する(ステップS54)。ステップS54の処理は、実行イベント識別情報の送信要求処理である。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、選択された予定イベントIDおよび選択されたプロジェクトIDを受信する。
次に、共用支援サーバ6では、生成部64が、固有の実行イベントIDを生成する(ステップS55)。そして、記憶・読出処理部69が、ステップS55で生成された実行イベントID、ステップS54で受信された予約イベントID、予約者の利用者IDおよび組織ID、並びにイベント情報を関連付けて管理する(ステップS56)。なお、予約者の利用者IDおよび組織ID、並びにイベント情報は、ステップS42で受信された予約情報および予定情報に基づくIDおよび情報である。なお、この時点では、予約管理テーブル(図7(C)参照)における参加有無欄への入力はない。
次に、記憶・読出処理部69は、上記ステップS54によって受信されたプロジェクトID、および上記ステップS55によって生成された実行イベントIDを関連付けて管理する(ステップS57)。
次に、共用支援サーバ6では、送受信部61が、スケジュール管理サーバ8に登録されたファイルデータの送信要求を示すファイルデータ送信要求情報を、スケジュール管理サーバ8へ送信する(ステップS58)。ファイルデータ送信要求情報には、ステップS54によって受信されたイベントID、ステップS34によって受信された通信端末の利用者IDおよび組織ID、並びにステップS36によって読み出されたアクセスIDおよびアクセスパスワードが含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、ファイルデータ送信要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS58によって受信されたイベントIDを検索キーとしてイベント管理DB8005(図12(B)参照)を検索することにより、イベントIDに関連付けられたファイルデータを読み出す(ステップS59)。そして、送受信部81は、ステップS59によって読み出されたファイルデータを、共用支援サーバ6へ送信する(ステップS60)。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、ファイルデータを受信する。
次に、共用支援サーバ6の記憶・読出処理部69は、ステップS60によって受信された予定イベントID、およびステップS55によって生成された実行イベントIDに関連付けて、ステップS54によって受信されたファイルデータを、予定管理DB6003に記憶して管理する(ステップS61)。
そして、送受信部61は、電子黒板2に対して、ステップS55で生成された実行イベントID、およびステップS60によって受信されたファイルデータを送信する(ステップS62)。これにより、電子黒板2の送受信部21は、実行イベントIDおよびファイルデータを受信する。
次に、電子黒板2では、記憶・読出処理部29が、記憶部2000に、実行イベントIDおよびファイルデータを記憶しておく(ステップS63)。ここで、共用支援サーバ6から送信されたファイルデータは、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶される。そのため、電子黒板2は、イベントの実行中に、特定の記憶領域にアクセスすることによって、表示制御部24が特定の記憶領域に記憶されたファイルデータをディスプレイ220に表示させる。ここで、特定の記憶領域は、実行中のイベントごとに設けられたデータの一時的な記憶先であり、記憶部2000内での所在を示す任意のパス(文字列)によって特定される記憶領域である。なお、特定の記憶領域は、電子黒板2の内部に設けられる構成に限られず、電子黒板2に接続される外部記憶装置、またはオンプレミス環境に存在し、電子黒板2と通信可能なローカルサーバ等に設けられる構成であってもよい。
次に、表示制御部24は、ディスプレイ220上に、図27に示されているように、選択されたイベントの詳細情報画面250を表示させる(ステップS64)。このイベントの詳細情報画面250には、イベント名の表示領域251、イベントの実施予定時間(開始予定時間および終了予定時間)の表示領域252、および予約者名の表示領域253が含まれている。さらに、イベントの詳細情報画面250には、メモの内容を表示するための表示領域256、参加予定者名を表示するための表示領域257、および記憶部2000の特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを識別するための識別情報(例えば、ファイル名)を表示するための表示領域258が表示されている。表示領域257には、図21で示された予約者名および選択された他の参加者名が表示されると共に、各参加予定者名には実際に会議に参加している人をチェックするためのチェックボックスが表示されている。また、表示領域258には、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶されたファイルデータ、すなわち共用支援サーバ6からダウンロードされたファイルデータのファイル名が表示されているとともに、共用支援サーバ6からダウンロード中のファイルデータのファイル名も表示されている。さらに、イベントの詳細情報画面250の右下側には、この画面250を閉じるための「閉じる」ボタン259が含まれている。
次に、利用者が、参加予定者名のうち、実際に参加している利用者のチェックボックスにチェックして、「閉じる」ボタン259を押下すると、受付部22は、参加者の選択を受け付ける(ステップS65)。そして、送受信部21は、共用支援サーバ6に対して、各参加予定者の利用者IDおよび参加の有無を示す情報を送信する(ステップS66)。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、各参加予定者の利用者IDおよび参加の有無を示す情報を受信する。
次に、共用支援サーバ6では、予定管理DB6003において、入力されていなかった参加有無欄に、参加の有無を記憶して管理する(ステップS67)。
以上により、利用者Aは、共用体(ここでは、会議室X)および通信端末(ここでは、電子黒板2)を利用して、イベント(ここでは、方針決定会議)を開始する。そして、図28に示されているように、利用者Aは、会議室Xで、電子黒板2を利用して会議を行うことができる。なお、表示制御部24は、ディスプレイ220の右上領域に、本共用体を利用可能な残り時間を表示している。この場合、表示制御部24は、現在時刻から、ステップS51で選択されたイベント情報で示される終了予定時刻までの間の時間(残り時間)を表示する。
また、表示制御部24は、アクションアイテムを登録する場合に押下されるアイコンr1,実行イベント履歴を閲覧する場合に押下されるアイコンr2、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶された資料ファイルを閲覧する場合に押下されるアイコンr3、資料ファイルのファイルデータr4を表示する。アイコンr3は、特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを表示させるための選択を受け付ける選択画像の一例である。例えば、電子黒板2の利用者は、アイコンr3を押下することで、受付部22がアイコンr3の選択を受け付け、表示制御部24が記憶部2000の特定の記憶領域に記憶された資料ファイルのファイルデータr4を表示させる。なお、電子黒板2の表示制御部24は、ステップS62によって受信されたファイルデータだけでなく、記憶部2000に予め記憶されたファイルデータ、または開始されているイベントにおいて新たに生成されるファイルデータを表示させてもよい。この場合、電子黒板2の記憶・読出処理部29は、開始されているイベントにおいて生成または更新されたファイルデータを、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶させる。
<実行イベント履歴の登録処理>
続いて、図29乃至図35を用いて、実行イベント履歴の登録処理について説明する。図29および図31は、実行イベント履歴の登録処理を示したシーケンス図である。図30は、音声テキスト変換処理を示したフローチャートである。
まず、電子黒板2の判断部25は、開始されているイベントにおけるコンテンツの処理の種類を判断する(ステップS71)。具体的には、コンテンツが画像・音処理部23による録音によって生じる音データの場合には、判断部25は、コンテンツの処理の種類が「録音」であると判断する。コンテンツが画像・音処理部23によるスナップショット(キャプチャ)によって取得された画像データの場合には、判断部25は、コンテンツの処理の種類が「スナップショット」であると判断する。コンテンツが送受信部21によって送信された資料ファイルデータの場合には、判断部25は、コンテンツの処理の種類が「資料送信」であると判断する。
次に、送受信部21は、共用支援サーバ6へ、発生したコンテンツの登録要求を示す登録要求情報を送信する(ステップS72)。この場合、送受信部21は、コンテンツが発生するたびに自動的に登録要求情報を送信する。この登録要求情報には、実行イベントID、コンテンツの送信元の利用者ID、コンテンツデータ、コンテンツ処理の種類情報、コンテンツの処理(録音、スナップショット、送信)の開始日時および終了日時が含まれている。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、登録要求情報を受信する。
次に、共用支援サーバ6の判断部65は、送受信部61によって受信された登録要求情報に含まれる種類情報に基づいて、受信されたコンテンツ処理の種類を判断する(ステップS73)。そして、共用支援サーバ6の送受信部61は、判断部65によってコンテンツ処理の種類が「録音」であると判断された場合、音声テキスト変換サーバ9へ、コンテンツデータである音データを送信する(ステップS74)。これにより、音声テキスト変換サーバ9の送受信部91は、音データを受信する。なお、コンテンツ処理の種類が「録音」以外である場合、共用支援サーバ6は、ステップS74~ステップS76の処理は行わずに、ステップS77の処理へ移行する。
次に、音声テキスト変換サーバ9の変換部93は、送受信部91によって受信された音データを、テキストデータに変換する(ステップS75)。ここで、図30を用いて、音声テキスト変換サーバ9における音声テキスト変換処理について説明する。まず、変換部93は、送受信部91によって音データが受信された日時を示す情報を取得する(ステップS75-1)。なお、ステップS75-1によって取得される情報は、共用支援サーバ6が音データを受信した日時または共用支援サーバ6が音データを送信した日時を示す情報であってもよい。この場合、音声テキスト変換サーバ9の送受信部91は、ステップS74において、共用支援サーバ6から送信された音データおよび上記日時を示す情報を受信する。
次に、変換部93は、送受信部91によって受信された音データのテキスト変換処理を実行する(ステップS75-2)。そして、変換部93は、音データのテキスト変換処理が完了した場合(ステップS75-3のYES)、処理をステップS75-4へ移行させる。一方で、変換部93は、音データのテキスト変換処理が完了するまでステップS75-2の処理を繰り返す。そして、変換部93は、音データから変換されたテキストデータを生成する(ステップS75-4)。これにより、音声テキスト変換サーバ9は、共用支援サーバ6から送信された音データをテキストデータに変換する。音声テキスト変換サーバ9は、共用支援サーバ6から送信された音データを受信するたびに、図30に示す処理を繰り返し実行する。
図29に戻り、実行イベント履歴の登録処理の説明を続ける。送受信部91は、変換部93によって変換されたテキストデータを、共用支援サーバ6へ送信する(ステップS76)。ここで、送受信部91は、テキストデータとともに、ステップS75-1によって取得された日時を示す情報を、共用支援サーバ6へ送信する。なお、送受信部91は、テキストデータとともに、変換部93によってテキストデータが生成された日時を示す情報を、共用支援サーバ6へ送信してもよい。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、テキストデータを受信する。
次に、生成部64は、イベントにより発生したコンテンツ処理を識別するための固有のコンテンツ処理IDを生成する(ステップS77)。また、生成部64は、コンテンツの内容を示したコンテンツデータのURLを生成する(ステップS78)。そして、記憶・読出処理部69は、コンテンツ管理DB6005(図10(B)参照)に対して、ステップS72で受信された実行イベントID毎に、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時および終了日時、ステップS77で生成されたコンテンツ処理ID、並びにステップS78で生成されたコンテンツの保存先を示すURLを関連付けて管理する(ステップS79)。ここで、コンテンツ処理の種類が「音声テキスト受信」である場合、コンテンツ処理の開始日時および終了日時は、ステップS76によって受信された日時を示す情報である。なお、コンテンツ処理の種類が「音声テキスト受信」である場合、コンテンツ処理の開始日時および終了日時は、ステップS76において、共用支援サーバ6がテキストデータを受信した日時を示す情報であってもよい。
次に、図31において、共用支援サーバ6の記憶・読出処理部69は、ステップS72で受信された実行イベントIDを検索キーとして実行イベント管理DB6004(図10(A)参照)を検索することにより、対応するプロジェクトIDを読み出す(ステップS91)。次に、記憶・読出処理部69は、コンテンツの送信元の利用者IDを検索キーとして利用者認証管理DB6001(図9(A)参照)を検索することにより、対応する組織IDを読み出す(ステップS92)。
次に、記憶・読出処理部69は、ステップS92で読み出した組織IDを検索キーとしてアクセス管理DB6002(図9(B)参照)を検索することにより、対応するアクセスIDおよびアクセスパスワードを読み出す(ステップS93)。
次に、送受信部61は、スケジュール管理サーバ8に対して、コンテンツデータの登録要求を示すコンテンツの登録要求情報を送信する(ステップS94)。このコンテンツの登録要求情報には、ステップS91で読み出されたプロジェクトID、ステップS72で受信された実行イベントID、送信元の利用者ID、コンテンツデータ、コンテンツ処理の開始日時および終了日時、ステップS77で生成されたコンテンツ処理ID、ステップS78で生成されたコンテンツデータのURL、ステップS93で読み出されたアクセスIDおよびアクセスパスワードが含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、コンテンツの登録要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8では、認証部82が、アクセスIDおよびアクセスパスワードを利用して共用支援サーバ6の認証を行なう(ステップS95)。この認証は、ステップS36と同様の処理であるため、説明を省略する。ここでは、正当である場合について説明を続ける。
次に、記憶・読出処理部89は、実行イベント履歴管理DB8008(図14(A)参照)に対して、ステップS94で受信された各種データ(情報)を記憶して管理する(ステップS96)。記憶・読出処理部89は、ステップS94によって受信されたプロジェクトIDおよび実行イベントIDに関連付けて、各種データ(情報)を、実行イベント履歴管理DB8008に記憶する。これにより、スケジュール管理サーバ8は、共用支援サーバ6側と同様の内容のデータを管理する。
また、スケジュール管理サーバ8の生成部83は、ステップS94によって受信されたコンテンツデータを、コンテンツの発生時間帯毎に関連付けた関連情報を生成する(ステップS97)。そして、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、関連情報管理DB8010に対して、生成部83によって生成された関連情報を記憶して管理する(ステップS98)。これにより、スケジュール管理サーバ8は、コンテンツ処理の種別が異なるコンテンツデータを、各コンテンツの発生時間毎に関連付けて管理する。
以上により、電子黒板2は、所定のプロジェクトにおけるイベントのイベントIDと、対応するイベントが実行されたことによって生じたコンテンツを、スケジュール管理サーバ8へ送信することができる。また、スケジュール管理サーバ8は、受信したコンテンツを、プロジェクトIDに関連付けられたイベントID毎に、実行イベント履歴管理DB8008に記憶することができる。これによって、共用システム1は、利用者にイベントの開始時に、どのプロジェクトに属するイベントかを選択させることで、イベントにより生じたコンテンツを、プロジェクト毎に記憶することができる。
(アクションアイテムの登録処理)
ここで、図32乃至図35を用いて、発生したコンテンツがアクションアイテムである場合の処理について説明する。図32は、アクションアイテムの登録処理を示したフローチャートである。図33は、アクションアイテムを認識する画面例である。図34は、アクションアイテムを実行する候補者リストを示す画面例である。図35は、アクションアイテムの期限日を選択するためのカレンダを示す画面例である。
まず、図28において、利用者が、アイコンr1を押下すると、受付部22は、アクションアイテムの登録要求を受け付ける(ステップS71-1)。次に、図33に示されているように、利用者が電子ペン2500を用いて、電子黒板2の描画画面260a上にアクションアイテム(ここでは「議事録を提出」)を描画した後に、アクションアイテムの内容を示した画像(描画像)261を線(指定領域)262で囲うと、受付部22は、画像261を含む所定領域の指定を受け付け、認識部26は、所定領域に含まれている画像261を認識する(ステップS71-2)。なお、図33は、画像(描画像)261が線(指定領域)262で囲まれる例を説明したが、認識部26は、指定領域262から任意の距離離れた領域を、画像261として認識する構成であってもよい。所定の領域の指定は、例えば、円または多角形のような予め設定された所定の形状を電子ペン2500によって描画されることによって行われる。
次に、表示制御部24は、図34に示されているように、描画画面260b上に、アクションアイテムの実行者の候補者リスト265を表示する(ステップS71-3)。そして、利用者は、電子ペン2500を用いて、アクションアイテムを実行する特定の実行者を選択すると、受付部22は、特定の実行者の選択を受け付ける(ステップS71-4)。
次に、表示制御部24は、図35に示されているように、描画画面260c上に、アクションアイテムの実行期限日の指定を受け付けるためのカレンダ267を表示する(ステップS71-4)。そして、利用者は、電子ペン2500を用いて、特定の期限日を選択すると、受付部22は、特定の期限日の選択を受け付ける(ステップS71-5)。なお、カレンダ267は、期限日指定画面の一例である。期限指定画面は、曜日等が記載されていない日付リスト等であってもよい。
このような処理によって、電子黒板2は、コンテンツ登録要求として、アクションアイテムの登録要求を示すコンテンツの登録要求情報を、共用支援サーバ6へ送信する。このコンテンツの登録要求情報には、アクションアイテムが発生したイベントを示す実行イベントID、ステップS71-4で選択されたアクションアイテムの実行者の利用者ID、ステップS71-2で認識されたアクションアイテムの画像データ(ここでは、「議事録を提出」の画像データ)、およびステップ71-5で受け付けられたアクションアイテムの実行の期限日が含まれている。すなわち、送受信部21は、所定領域内の画像のデータを実行されているイベントで生じたアクションアイテムの内容を示した画像データとして送信する。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、コンテンツの登録要求情報を受信する。なお、共用支援サーバ6がコンテンツの登録要求情報を受信した後の処理は、図29および図31で示した処理と同様であるため、説明を省略する。
<イベントの終了処理>
続いて、図36乃至図40を用いて、実行中のイベントを終了する処理について説明する。図36および図37は、イベントの終了処理を示したシーケンス図である。図38は、電子黒板上にイベント終了画面を示した図である。図39は、電子黒板上にファイルデータのアップロード画面を示した図である。図40は、電子黒板上にファイルデータのアップロード完了画面を示した図である。
図28において、利用者がディスプレイ220に表示されている画面を閉じることによって、受付部22は、実行されているイベントの終了を受け付ける(ステップS301)。
そして、送受信部21は、共用支援サーバ6に対して、実行イベントの開始日時および終了日時を示す実行イベント開始終了情報、並びにファイルデータの登録要求を示すファイルデータの登録要求情報を送信する(ステップS302)。この実行イベント開始終了情報には、実行イベントID,イベント名、イベントの開始日時および終了日時が含まれる。また、このファイルデータの登録要求情報には、実行イベントID、送信元の利用者ID、ファイルデータ、並びにコンテンツ処理の開始日時および終了日時が含まれる。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、実行イベント開始終了情報、およびファイルデータの登録要求情報を受信する。
次に、共用支援サーバ6の生成部64は、イベントにより発生したコンテンツ処理を識別するための固有のコンテンツ処理IDを生成する(ステップS303)。また、生成部64は、コンテンツの内容を示したコンテンツデータのURLを生成する(ステップS304)。そして、記憶・読出処理部69は、コンテンツ管理DB6005(図10(B)参照)に対して、ステップS302で受信された実行イベントID毎に、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時および終了日時、ステップS303で生成されたコンテンツ処理ID、並びにステップS304で生成されたコンテンツの保存先を示すURLを関連付けて管理する(ステップ305)。
次に、共用支援サーバ6の記憶・読出処理部69は、ステップS72で受信された実行イベントIDを検索キーとして実行イベント管理DB6004(図10(A)参照)を検索することにより、対応するプロジェクトIDを読み出す(ステップS306)。次に、記憶・読出処理部69は、コンテンツの送信元の利用者IDを検索キーとして利用者認証管理DB6001(図9(A)参照)を検索することにより、対応する組織IDを読み出す(ステップS307)。
次に、記憶・読出処理部69は、ステップS92で読み出した組織IDを検索キーとしてアクセス管理DB6002(図9(B)参照)を検索することにより、対応するアクセスIDおよびアクセスパスワードを読み出す(ステップS308)。
次に、図37において、送受信部61は、スケジュール管理サーバ8に対して、ステップS302によって受信された実行イベント開始終了情報、およびファイルデータの登録要求を示すファイルデータの登録要求情報を送信する(ステップS309)。このファイルデータの登録要求情報には、ステップS306で読み出されたプロジェクトID、ステップS302で受信された実行イベントID、送信元の利用者ID、ファイルデータ、並びにコンテンツ処理の開始日時および終了日時、ステップS303で生成されたコンテンツ処理ID、ステップS304で生成されたファイルデータのURL、ステップS308で読み出されたアクセスIDおよびアクセスパスワードが含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、実行イベント開始終了情報、およびファイルデータの登録要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8では、認証部82が、アクセスIDおよびアクセスパスワードを利用して共用支援サーバ6の認証を行なう(ステップS310)。この認証は、ステップS36と同様の処理であるため、説明を省略する。ここでは、正当である場合について説明を続ける。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、実行イベント管理DB8009(図14(B)参照)に対して、ステップ309によって受信された実行イベント開始終了情報を記憶する(ステップS311)。この場合、記憶・読出処理部89は、実行イベント管理DB8009の実行イベント管理テーブルに1レコード分の実行イベント開始終了情報を追加する。
次に、記憶・読出処理部89は、実行イベント履歴管理DB8008に対して、ステップS309で受信された各種データ(情報)を記憶して管理する(ステップS312)。記憶・読出処理部89は、ステップS309によって受信されたプロジェクトIDおよび実行イベントIDに関連付けて、ファイルデータを含む各種データ(情報)を、実行イベント履歴管理DB8008(図14(A)参照)に記憶する。これにより、スケジュール管理サーバ8は、共用支援サーバ6側と同様のファイルデータを管理する。
次に、送受信部81は、共用支援サーバ6に対して、ファイルデータが登録されたことを示すファイルデータ登録情報を送信する(ステップS313)。これにより、共用支援サーバ6の送受信部61は、ファイルデータ登録情報を受信する。
そして、共用支援サーバ6の送受信部61は、スケジュール管理サーバ8から送信されたファイルデータ登録情報を、電子黒板2へ送信する(ステップS314)。これによって、電子黒板2の送受信部21は、ファイルデータ登録情報を受信する。
次に、電子黒板2の記憶・読出処理部29は、送受信部21によってファイルデータ登録情報が受信された場合、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを削除する(ステップS315)。これにより、電子黒板2は、共用支援サーバ6に送信済みのファイルデータを削除することで、会議情報等の漏えいのリスクを低減させることができる。
ここで、実行中のイベントを終了する際における電子黒板2に表示される画面の画面遷移を説明する。まず、ステップS301において、受付部22により実行されているイベントの終了が受け付けられた場合、表示制御部24は、ディスプレイ508上に、図38に示されているようなイベント終了画面270を表示させる。このイベント終了画面270には、ツールバー領域271、ファイル表示領域272、ファイルアップロード選択領域273、実行中のイベントの終了処理を進めるための「Close」ボタン278、実行中のイベントの終了処理をキャンセルするための「CANCEL」ボタン279が含まれる。ツールバー領域271には、図28に示されているようなアイコンr1,r2,r3を示す画像が表示される。ファイル表示領域272は、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶された資料ファイルのファイルデータを識別するためのファイルデータ画像272a,272b,272cが表示される。ファイルアップロード選択領域273には、ファイル表示領域272に表示されたファイルデータ画像に対応するファイルデータを、共用支援サーバ6にアップロードするか否かの選択を受け付けるチェックボックス(選択領域の一例)が含まれる。イベント終了画面270は、選択画面の一例である。
ファイルアップロード選択領域273が選択された状態で、受付部22が「Close」ボタン278の選択を受け付けた場合、表示制御部24は、ディスプレイ220上に、図39に示されるようなファイルアップロード画面280aを表示させる。このファイルアップロード画面280aは、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶されたファイルデータが、共用支援サーバ6にアップロードされている際に、ディスプレイ220上に表示される。ファイルアップロード画面280aは、終了するイベントのイベント名281、イベントの終了日時282、ファイルデータのアップロード進捗表示領域283、ファイルデータのアップロードを中断(中止)するための「CANCEL」ボタン288が含まれている。アップロード進捗表示領域283には、アップロードするファイルデータの数(例えば、図39に示されている「3」)とアップロードが完了したファイルデータの数(例えば、図39に示されている「0」)が表示される。
そして、ファイルデータのアップロードが完了した場合、表示制御部24は、図40に示されるようなアップロード完了画面280bを表示させる。アップロード完了画面280bには、イベントを終了させる場合に押下させるための「Close」ボタン288が含まれている。ディスプレイ220上にアップロード完了画面280bが表示された場合、ステップS315で示したように、電子黒板2の記憶・読出処理部29は、アップロードが完了したファイルデータを、記憶部2000の特定の記憶領域から削除する。
一方で、ディスプレイ220上にファイルアップロード画面280aが表示されている状態において、ファイルデータのアップロードに失敗した場合、表示制御部24は、アップロードに失敗したファイルデータを特定するための情報(例えば、ファイル名)を表示する。これにより、例えば、通信ネットワーク10の障害等の発生時に、イベントの参加者は、イベントで作成または編集したファイルデータを印刷したり、電子黒板2に接続されたUSBメモリ2600にファイルデータを記憶したりすることによって、アップロードに失敗したファイルデータを持ち帰ることができる。
また、イベントが終了した後も記憶部2000の特定の記憶領域にファイルデータが残っている場合、電子黒板2の記憶・読出処理部29は、例えば、電子黒板2を使用した次のイベントの開始時に、特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを削除する。これによって、電子黒板2は、会議情報等の漏えいのリスクを低減させることができる。
<実行イベント履歴の閲覧処理>
続いて、図41乃至図47を用いて、実行イベント履歴の閲覧処理について説明する。図41および図42は、実行イベント履歴の閲覧処理を示したシーケンス図である。図43は、PC上にプロジェクトリスト画面を示した図である。図44は、PC上に実行イベントリスト画面を示した図である。図45および図46は、実行イベント履歴画面を示した図である。図47は、PC上にアクションアイテム画面を示した図である。なお、図41のステップS111~S117の処理は、図16のステップS201~S207の処理と同様であるため、説明を省略する。
図18に示されている初期画面540において、利用者が「実行イベント履歴閲覧」ボタン543を押下すると、受付部52は、実行イベント履歴の閲覧を受け付ける(ステップS118)。
そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、実行イベント履歴閲覧要求を示す実行イベント履歴閲覧要求情報を送信する(ステップS119)。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、実行イベント履歴閲覧要求情報を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS113で受信された利用者IDおよび組織IDを検索キーとしてプロジェクトメンバ管理DB8007を検索することにより、対応するプロジェクトIDおよびプロジェクト名を読み出す(ステップS120)。そして、送受信部81は、PC5に対して、プロジェクトIDおよびプロジェクト名を送信する(ステップS121)。
次に、PC5の生成部56は、ステップS121によって受信されたプロジェクトIDおよびプロジェクト名を用いて、図41に示されているようなプロジェクトリスト画面560を生成する(ステップS122)。そして、PC5では、表示制御部54がディスプレイ508上に、生成部56によって生成されたプロジェクトリスト画面560を表示させる(ステップS123)。このプロジェクトリスト画面560は、図26に示されているように、電子黒板2で表示されたプロジェクトリスト画面240と同様の内容を示している。すなわち、図43のプロジェクトアイコン561~566、ボタン568,569は、それぞれ、図26のプロジェクトアイコン241~246、ボタン248,249に相当する。
次に、図42において、利用者Aが、例えば、マウス512等で、プロジェクトアイコン561を押下すると、受付部52が、プロジェクトアイコン561で示されるプロジェクトの選択を受け付ける(ステップS124)。
次に、PC5の送受信部51は、スケジュール管理サーバ8に対して、上記ステップS123で選択されたプロジェクトのプロジェクトIDを送信する(ステップS125)。これにより、スケジュール管理サーバ8は、プロジェクトIDを受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8では、記憶・読出処理部89が、ステップS125で受信されたプロジェクトIDを検索キーとして実行イベント履歴管理DB8008を検索することにより、対応する実行イベントIDを読み出す(ステップS126)。この場合、記憶・読出処理部89は、ステップS125によって受信されたプロジェクトIDに関連付けられた、すべての実行イベントIDを読み出す。そして、記憶・読出処理部89は、ステップS126によって読み出された実行イベントIDを検索キーとして実行イベント管理DB8009を検索することにより、対応する実行イベント開始終了情報を読み出す(ステップS127)。この実行イベント開始終了情報は、実行イベントID、イベント名、開始日時および終了日時が含まれる。
そして、送受信部81は、PC5に対して、ステップS127によって読み出された実行イベントID、イベント名、開始日時および終了日時を送信する(ステップS128)。これにより、PC5の送受信部51は、実行イベントID、イベント名、開始日時および終了日時を受信する。
次に、PC5の生成部56は、ステップS128によって受信されたデータ(情報)を用いて、図44に示されているような実行イベントリスト画面570を生成する(ステップS129)。そして、PC5では、表示制御部54がディスプレイ508上に、生成部56によって生成された実行イベントリスト画面570を表示させる(ステップS130)。図44に示されているように、実行イベントリスト画面570には、実行イベントを示す情報571~573が含まれている。例えば、実行イベントを示す情報571~573には、実行イベント名、イベントの開始日時および終了日時が含まれている。実行イベントを示す情報571~573は、イベントの実行内容を示す履歴情報を表示させるための選択を受け付ける履歴情報選択領域の一例である。また、実行イベントリスト画面570の右下部分には、実行イベントリスト画面570を閉じる場合に押下される「閉じる」ボタン575が含まれている。さらに、実行イベントリスト画面570の左下部分には、アクションアイテムを閲覧する場合に押下される「アクションアイテム」ボタン577が含まれている。「アクションアイテム」ボタン577は、アクションアイテムを表示させるための選択を受け付けるアクションアイテム選択領域の一例である。
次に、PC5の受付部52は、実行イベントリスト画面570に含まれる実行イベントの選択を受け付ける(ステップS131)。具体的には、利用者が実行イベントリスト画面570に含まれる実行イベントを示す情報を選択した場合、受付部52が実行イベントを示す情報の選択を受け付ける。そして、PC5の送受信部51は、受付部52によって選択された実行イベントの実行イベントIDを、スケジュール管理サーバ8へ送信する(ステップS132)。これにより、スケジュール管理サーバ8の送受信部81は、実行イベントIDを受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS132によって受信された実行イベントIDを検索キーとして実行イベント履歴管理DB8008を検索することにより、対応する実行イベント履歴情報を読み出す(ステップS133)。この実行イベント履歴情報には、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時および終了日時が含まれている。
また、スケジュール管理サーバ8の記憶・読出処理部89は、ステップS132によって受信された実行イベントIDを検索キーとして関連情報管理DB8010を検索することにより、対応する関連情報を読み出す(ステップS134)。この関連情報には、コンテンツの発生時間帯、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類およびシーケンスNoが含まれている。関連情報に含まれるコンテンツの発生時間帯は、時間情報の一例である。
そして、記憶・読出処理部89は、ステップS133によって読み出された実行イベント履歴の内容を示すコンテンツデータの保存先から、実行イベント履歴の内容を示すコンテンツデータを読み出す(ステップS135)。そして、送受信部81は、読み出されたコンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時および終了日時(関連情報)並びにコンテンツデータを、PC5へ送信する(ステップS136)。これにより、PC5の送受信部51は、各種データ(情報)を受信する。
次に、スケジュール管理サーバ8の音制御部58は、ステップS136によって受信されたコンテンツデータである音データの再生箇所を設定する(ステップS137)。この場合、音制御部58は、受信された関連情報のうち、コンテンツ発生時間帯「00:00」に関連付けられた音データに対応する再生箇所を、音データの再生箇所として設定する。
次に、PC5の生成部56は、ステップS136によって受信された関連情報およびコンテンツデータを用いて、図45に示されているような実行イベント履歴画面580を生成する(ステップS138)。より具体的には、生成部56は、受信されたコンテンツデータであるテキストデータに係る画像を、受信された関連情報に含まれるシーケンスNoの順序でテキストデータ表示領域582に表示させるように実行イベント履歴画面580を生成する。また、生成部56は、受信されたコンテンツデータである画面データに係る画像を、受信された関連情報に含まれるシーケンスNoの順序でスナップショット表示領域583に表示させるように実行イベント履歴画面580を生成する。さらに、生成部56は、音データの全再生時間における、ステップS137によって設定された音データに係る位置に、再生箇所表示領域581に含まれる再生ポイント581pが表示されるように実行イベント履歴画面580を生成する。
そして、PC5の表示制御部54は、ディスプレイ508上に、生成部56によって生成された実行イベント履歴画面580を表示させる(ステップS139)。また、PC5の音制御部58は、ステップ137によって設定された再生箇所の音データを再生する。図45に示されているように、実行イベント履歴画面580には、実行されたイベントによって生じたコンテンツのデータが、コンテンツ処理の種類毎に示されている。実行イベント履歴画面580には、録音データの再生箇所を表示する再生箇所表示領域581、音声テキストを表示するテキストデータ表示領域582、スナップショットを表示するスナップショット表示領域583、アクションアイテムを閲覧する場合に押下される「アクションアイテム」ボタン584、イベントで用いた資料を閲覧する場合に押下される「資料ファイル」ボタン585、および後述のページネーション表示領域589を表示する場合に押下される「ページネーションボタン」588が含まれている。
ここで、再生箇所表示領域581には、全再生時間における再生箇所を示す再生ポイント581p、録音データの再生履歴(再生過程)を示すスライダ581b、および全再生時間における再生時間を示す再生時間表示画像581tが含まれる。また、再生ポイント581pおよびスライダ581bは、シークバーを構成する。シークバーとは、録音データの再生箇所を表示するものであるとともに、録音データの再生箇所を指定する操作領域である。利用者は、録音データの始めから終わりまでのうちどこを再生しているのかを再生ポイント581pおよびスライダ581bの位置によって視覚的に把握することができる。また、利用者は、再生ポイント581pをマウス507等の入力手段を用いて移動させ、それによって任意の再生箇所から録音データを再生させることができる。再生ポイント581pは、再生箇所特定画像の一例である。また、再生ポイント581pおよびスライダ581bを含むシークバーは、再生履歴表示画像の一例である。
また、テキストデータ表示領域582には、テキストデータ582a,582b,582c,582d,582eが時系列に表示されている。同様に、スナップショット表示領域583には、スナップショット(キャプチャ)画像583a,583b,583cが時系列に表示されている。なお、利用者が再生ポイント581pを移動させた場合には、受付部52が移動を受け付けて、表示制御部54が、テキストデータ表示領域582およびスナップショット表示領域583の表示内容を、移動後の箇所の時間帯におけるテキストデータおよびスナップショット画像に変更する。これにより、利用者は、例えば、画像583bを閲覧すれば、会議で円グラフを説明した時間帯を容易に把握することができるため、この画像583bと並列に表示されているテキストデータに係る画像582c,582dを容易に探し出すことができる。この場合、画像583a,583bは、ディスプレイ220全体のスナップショット画像である。また、画像583cは、上記ステップS71-2で画像認識(スナップショット)されたアクションアイテムの画像である。
また、図46は、利用者が図45に示した「ページネーション」ボタン588を押下するとで、ディスプレイ508に表示される画像である。ここで、「ページネーション(Pagination)」とは、情報が複数ページに展開・分割されている場合に、そのページ間を移動するために設けられたナビゲーションである。例えば、Webページの場合、「ページネーション」は、内容の多いページを複数のページに分割し、各ページへのリンクを並べることを示す。「ページネーション」を用いることで、利用者がアクセスしやすくなり、利用者がどのページを見ているかを把握しやすくなる。なお、「ページネーション」は、「ページ分割」、「ページ送り」、「ページング」、「ページャ」とも称される。
利用者が「ページネーション」ボタン588を押下すると、受付部52が、「ページネーション」ボタン588の押下を受け付ける。これにより、表示制御部54は、図46に示されているように、実行イベント履歴画面580の下部に、ページネーション表示領域589を表示させる。このページネーション表示領域589には、例えば、会議等のイベントにおけるコンテンツの発生時間帯(ここでは、5分毎)が示されており、再生ポイント581pの再生箇所の時間と同じ発生時間帯が枠(経過時間表示領域589j)で囲まれている。なお、「ページネーション」ボタン588の押下を受け付けるまでは、受付部52は、押下の待ち状態となる。
これにより、共用システム1は、同じプロジェクトに属するイベントにより生じた実行イベント履歴を、同じプロジェクトに属するメンバ間で簡単に共有することができる。また、共用システム1は、PC5に表示されるプロジェクト登録画面520を用いて、プロジェクトに属するメンバの登録または変更を行うことによって、利用者がプロジェクト毎に管理されている実行イベント履歴を閲覧するために、実行されたイベント毎の閲覧設定等の処理を省略することできる。
一方で、ステップS131において、PC5の受付部52が、実行イベントリスト画面570の「アクションアイテム」ボタン577の選択を受け付けた場合、生成部56は、図47に示されているようなアクションアイテム画面590を生成する。そして、表示制御部54は、ディスプレイ508上に、生成部56によって生成されたアクションアイテム画面590を表示させる。図47に示されているように、アクションアイテム画面590には、アクションアイテム情報591~594が含まれている。例えば、アクションアイテム情報591には、図33で識別されたアクションアイテムの内容を示す画像、図34で選択された利用者名、および図35で指定された期限日が含まれている。また、アクションアイテム画面590の右下部分には、アクションアイテム画面590を閉じる場合に押下される「閉じる」ボタン599が含まれている。図47に示されているアクションアイテム画面590には、ステップS124によって選択が受け付けられたプロジェクトIDに関連付けられているすべてのアクションアイテムが表示される。なお、図45に示されている実行イベント履歴画面580において、受付部52が、「アクションアイテム」ボタン584の選択を受け付けた場合も、同様に、表示制御部54は、ディスプレイ508上にアクションアイテム画面590を表示させる。
なお、図41および図42では、PC5によって実行イベント履歴を閲覧する場合について説明したが、図28において、利用者がアイコンr2を押下した場合であっても同様の処理によって、電子黒板2で実行イベント履歴を閲覧することができる。また、図16および図20では、PC5によってプロジェクト登録およびスケジュール登録を行う場合について説明したが、同様の処理によって、電子黒板2でプロジェクト登録およびスケジュール登録を行うことができる。
<<実施形態の主な効果>>
本実施形態によれば、図25、図36、図37に示されているように、電子黒板2は、実行イベントIDの送信要求を管理システムへ送信し、送信した送信要求に基づいて実行イベントIDを受信する。そして、電子黒板2は、実行されているイベントの終了を受け付けた場合、受信された実行イベントIDと実行されたイベントで用いられたファイルデータを、管理システムへ送信する。これによって、電子黒板2は、イベントで用いたファイルデータを、イベントによって発生したコンテンツと関連付けて管理システムに記憶させるための別途処理を必要としないため、従来に比べて手間が掛かることを抑制することができるという効果を奏する。
また、図9(C)、図25、図36、図37に示されているように、電子黒板2は、管理システムから受信した予定イベントIDに関連付けられたファイルデータを、管理システムへ送信する。これにより、電子黒板2は、予定情報として管理システムに登録したファイルデータを受信し、受信したファイルデータを実行されたイベントに用いたファイルデータとして管理システムに送信することで、管理システムに、予定または実行されたイベントに関連付けてファイルデータを管理させることができる。
さらに、図36、図37、図38に示されているように、電子黒板2は、実行されているイベントで用いられるファイルデータを、記憶部2000の特定の記憶領域に記憶させ、受付部52によってイベントの終了が受け付けられた場合、実行イベントIDと特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを、管理システムへ送信する。そのため、
また、図36、図37に示されているように、電子黒板2は、管理システムへ送信されたファイルデータを、特定の記憶領域から削除する。これにより、電子黒板2は、管理システムに送信済みのファイルデータを削除することで、会議情報等の漏えいのリスクを低減させることができる。
さらに、図28に示されるように、電子黒板2は、受付部22によって記憶部2000の特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを表示させるための選択を受け付けるアイコンr3の選択が受け付けられた場合、特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを、ディスプレイ上に表示させる。これによって、利用者がディスプレイ220上に表示されたアイコンr3を選択するだけで、電子黒板2は、実行されているイベントで用いるファイルデータを表示させることができる。
また、図38、図39、図40に示されるように、電子黒板2は、受付部22によってイベントの終了が受け付けられた場合、特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを、管理システムへ送信するかの選択を受け付けるファイルアップロード選択領域273を含むイベント終了画面270をディスプレイ220上に表示させ、受付部22によってファイルアップロード選択領域273の選択が受け付けられた場合、特定の記憶領域に記憶されたファイルデータを、管理システムへ送信する。これにより、電子黒板2は、イベントの終了に対応づけてファイルデータを管理システムへ送信することができるので、イベントで用いたファイルデータを、イベントによって発生したコンテンツと関連付けて管理システムに記憶させるための別途処理を必要としないため、従来に比べて手間が掛かることを抑制することができるという効果を奏する。