JP7338171B2 - ゴム押出機及びゴム押出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、未加硫ゴムを押出成形するためのゴム押出機に関する。
従来、バレルと、バレルの内部に配されたスクリューとを含むゴム押出機が知られている。例えば、下記特許文献1では、スクリュー軸の途中に堰き止め領域を設けることで、低発熱性のゴム部材の品質低下を抑制しうるゴム部材の製造装置を提案している。
特開2015-013414号公報
しかしながら、特許文献1のゴム部材の製造装置では、粘度の高い未加硫ゴムを押出成形する場合に、未加硫ゴムがスクリューに噛み込まず生産性が低下することがあり、更なる改善が望まれていた。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、高粘度の未加硫ゴムの品質と生産性とを両立し得るゴム押出機を提供することを主たる目的としている。
本発明は、ゴム押出機であって、バレルと、前記バレルの内部に未加硫ゴムを投入するための投入部と、前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムを押出方向に押し出すためのスクリューとを含み、前記バレル内には、前記未加硫ゴムを分断するための分断部と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込むための練り部と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧するための加圧部とが設けられており、前記投入部には、前記未加硫ゴムを前記スクリューに噛み込ませる噛み込み部が設けられることを特徴とする。
本発明のゴム押出機において、前記投入部は、前記バレル上に設けられた投入口を含み、前記噛み込み部は、前記投入口に設けられた歯車機構を含むのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記噛み込み部は、前記スクリューのフライトのピッチ長を大きくした拡幅機構を含むのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記噛み込み部は、前記スクリューのフライトの高さを部分的に小さくした低高機構を含むのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記練り部は、前記スクリューのフライト間を延びるバリア部を含むのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記練り部は、前記スクリューに同心状に設けられた円筒状のダム部を含むのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記加圧部は、前記スクリューのフライトのデプスが、前記未加硫ゴムの前記押出方向に向けて漸減するように構成されているのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、前記加圧部は、前記スクリューのフライトのピッチ長が、前記未加硫ゴムの前記押出方向に向けて漸減するように構成されているのが望ましい。
本発明のゴム押出機において、投入される前記未加硫ゴムは、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90以上であるのが望ましい。
本発明は、ゴム押出方法であって、ゴム押出機のバレルの内部に未加硫ゴムを投入する投入工程と、前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムをスクリューにより押出方向に押し出す押出工程とを含み、前記押出工程は、前記未加硫ゴムを分断する工程と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込む工程と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧する工程とを含み、前記投入工程は、前記ゴム押出機の噛み込み部により前記未加硫ゴムを投入することを特徴とする。
本発明のゴム押出機において、バレルと、前記バレルの内部に未加硫ゴムを投入するための投入部と、前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムを押出方向に押し出すためのスクリューとを含み、前記バレル内には、前記未加硫ゴムを分断するための分断部と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込むための練り部と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧するための加圧部とが設けられている。
このようなゴム押出機の分断部は、未加硫ゴムの流動性を高め、未加硫ゴムの発熱・可塑化を促進することができ、押出成形の生産性を向上させることができる。また、このゴム押出機の練り部は、投入される未加硫ゴムの投入量が変動した場合であっても、未加硫ゴムを均質に練ることができる。さらに、このゴム押出機の加圧部は、分断された未加硫ゴムの残留応力を上げることなく未加硫ゴムを一体化することができる。このため、このゴム押出機は、均質に練られた未加硫ゴムを、所望の形状に安定して押し出すことができる。
本発明のゴム押出機において、投入部には、未加硫ゴムをスクリューに噛み込ませる噛み込み部が設けられる。このような投入部は、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムを確実にバレルの内部に投入することができ、未加硫ゴムの投入不良による生産ロスを低減することができる。このため、本発明のゴム押出機は、高粘度の未加硫ゴムの品質と生産性とを両立することができる。
本発明のゴム押出方法において、ゴム押出機のバレルの内部に未加硫ゴムを投入する投入工程と、前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムをスクリューにより押出方向に押し出す押出工程とを含み、前記押出工程は、前記未加硫ゴムを分断する工程と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込む工程と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧する工程とを含んでいる。
このようなゴム押出方法の分断する工程は、未加硫ゴムの流動性を高め、未加硫ゴムの発熱・可塑化を促進することができ、押出成形の生産性を向上させることができる。また、このゴム押出方法の練り込む工程は、投入される未加硫ゴムの投入量が変動した場合であっても、未加硫ゴムを均質に練ることができる。さらに、このゴム押出方法の加圧する工程は、分断された未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムを一体化することができる。このため、このゴム押出方法は、均質に練られた未加硫ゴムを、所望の形状に安定して押し出すことができる。
本発明のゴム押出方法において、投入工程は、ゴム押出機の噛み込み部により未加硫ゴムを投入している。このような投入工程は、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムを確実にバレルの内部に投入することができ、未加硫ゴムの投入不良による生産ロスを低減することができる。このため、本発明のゴム押出方法は、高粘度の未加硫ゴムの品質と生産性とを両立することができる。
本発明のゴム押出機の一実施形態を示す断面図である。 本発明のゴム押出方法の一実施形態を示すフローチャートである。 押出工程のフローチャートである。 第2の実施形態のゴム押出機を示す断面図である。 第3の実施形態のゴム押出機を示す断面図である。 第3の実施形態のゴム押出機を示す断面図である。 第4の実施形態のゴム押出機を示す断面図である。 第5の実施形態のゴム押出機を示す断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態のゴム押出機1を示す断面図である。図1に示されるように、本実施形態のゴム押出機1は、バレル2と、バレル2の内部に未加硫ゴムGを投入するための投入部3と、バレル2の内部の未加硫ゴムGを吐出する吐出部4とを含んでいる。ゴム押出機1は、バレル2の内部に投入された未加硫ゴムGを、投入部3側から吐出部4側に向けた押出方向Aに押し出すためのスクリュー5を含むのが望ましい。
本実施形態のバレル2内には、未加硫ゴムGを分断するための分断部6と、分断部6で分断された未加硫ゴムGを局部的に練り込むための練り部7と、練り部7で練り込まれた未加硫ゴムGを押出方向Aに向けて加圧するための加圧部8とが設けられている。
ここで、「未加硫ゴムGを分断する」とは、連続する帯状体として投入された未加硫ゴムGを、少なくとも部分的に細分化することを意味する。また、「未加硫ゴムGを局部的に練り込む」とは、未加硫ゴムGを局所的に狭い領域に通すことで、未加硫ゴムGにバレル2とスクリュー5とによる練りよりも強く練ることを意味する。
加圧部8は、例えば、未加硫ゴムGの圧力を一次関数的にゆるやかに高めるように加圧することができる。加圧部8は、例えば、未加硫ゴムGの圧力を複数回に分割してステップ状に高めることもでき、また、二次関数的に高めることもできる。このように、加圧部8は、未加硫ゴムGを押出方向Aに向けて徐々に加圧するのが望ましい。このような加圧部8は、例えば、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率が0.1MPa/s以下となる範囲で加圧することができる。
このようなゴム押出機1の分断部6は、未加硫ゴムGの流動性を高め、未加硫ゴムの発熱・可塑化を促進することができ、押出成形の生産性を向上させることができる。また、このゴム押出機1の練り部7は、投入される未加硫ゴムGの投入量が変動した場合であっても、未加硫ゴムGを均質に練ることができる。さらに、このゴム押出機1の加圧部8は、分断された未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができる。このため、本実施形態のゴム押出機1は、均質に練られた未加硫ゴムGを、所望の形状に安定して押し出すことができる。
より好ましい態様として、投入される未加硫ゴムGは、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90以上の高粘度の未加硫ゴムGである。未加硫ゴムGは、ゴム成分、シリカ、及びシランカップリング剤を少なくとも含むのが望ましい。このような未加硫ゴムGは、変形に伴う発熱が抑制され、タイヤに用いられた場合に燃費性能を向上させることができる。
ゴム成分としては、特に制限されるものではないが、例えば、ジエン系ゴム、ブチル系ゴム(IIR)、天然ゴム(NR)等が挙げられる。ジエン系ゴムとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IP)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。スチレンブタジエンゴム(SBR)には、例えば、末端変性S-SBRや主鎖変性S-SBR、水素添加SBRに加え、スチレン・ブタジエンと非共役オレフィンとからなる多元共重合体が含まれる。ゴム成分は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカとしては、特に制限されるものではなく、この技術分野において一般的なものを用いることができる。シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、スルフィド系、メルカプト系、ビニル系、アミノ系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系シランカップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
未加硫ゴムGは、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤に加えて、例えば、カーボンブラック、充填剤等をさらに配合してもよい。
カーボンブラックとしては、特に制限されるものではなく、未加硫ゴムGに配合される公知のカーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックとしては、例えば、この技術分野において一般的に用いられるSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF等が挙げられる。カーボンブラックは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
充填剤としては、特に制限されるものではなく、有機系充填剤及び無機系充填剤のいずれを含んでいてもよい。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、雲母、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、クレー、タルク、酸化チタン、カーボンファイバー、セルロースファイバー、カーボンナノチューブ(多層、単層)、グラフェン等が挙げられる。
未加硫ゴムGは、上述の成分に加えて、さらに、従来この技術分野で用いられる配合剤を適宜配合することができる。配合剤としては、例えば、酸化亜鉛、熱可塑性ポリウレタン、ステアリン酸、老化防止剤、オイル、ワックス等が挙げられる。
バレル2は、スクリュー5に同心状に設けられた中空の略円筒形状に形成されるのが望ましい。バレル2は、例えば、軸方向の一方側に投入部3が設けられ、他方側に吐出部4が設けれている。本実施形態のバレル2は、120℃以下の温度に調整されている。このようなバレル2は、内部の未加硫ゴムGに残留応力が生じることを抑制し、未加硫ゴムGの品質を向上させることができる。
投入部3は、例えば、バレル2に設けられた投入口2aを含んでいる。投入部3には、未加硫ゴムGをスクリュー5に噛み込ませる噛み込み部9が設けられるのが望ましい。このような投入部3は、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができ、未加硫ゴムGの投入不良による生産ロスを低減することができる。
噛み込み部9は、例えば、投入口2aに設けられた歯車機構9Aを含んでいる。歯車機構9Aは、一対の歯車が同調して駆動源(図示省略)により回転するのが望ましい。歯車機構9Aは、例えば、バレル2の外形近傍に設けられてもよく、バレル2の外形近傍と投入口2aの中間位置との2箇所に設けられてもよい。このような噛み込み部9は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGをスクリュー5に向けて送り込むことができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを強制的にバレル2の内部に投入することができる。
吐出部4は、特に制限されるものではなく、この技術分野において一般的なものを用いることができる。図示は省略されるが、吐出部4は、例えば、ギヤポンプ、ダイ等が設けられたヘッドを連結することができる。
スクリュー5は、スクリュー軸5aとスクリュー軸5aの周囲にらせん状に延びるフライト5bとを含むのが望ましい。本実施形態のフライト5bのピッチ長Pは、スクリュー5のねじ長さの全域において略同一である。スクリュー5は、例えば、投入部3側の端部に設けられた駆動部Mにより、回転速度を変更自在に回転駆動されるように構成されている。このようなスクリュー5は、未加硫ゴムGの粘度に応じて回転速度を調整することができるので、未加硫ゴムGの良好な品質を維持することができる。
本実施形態の分断部6は、バレル2に設けられた複数のピン部6Aを含んでいる。このような分断部6は、未加硫ゴムGの粘度に応じてピン部6Aの突出量を容易に調整することができ、押出成形の生産性をより向上させることができる。
複数のピン部6Aは、例えば、バレル2の軸方向において、少なくとも2箇所、本実施形態では、3箇所に設けられている。本実施形態のピン部6Aの軸方向の配設ピッチは、略同一のピッチP1を有している。図示は省略されるが、複数のピン部6Aは、バレル2の周方向において、少なくとも2箇所、本実施形態では、3箇所に設けられている。本実施形態のピン部6Aの周方向の配設ピッチは、略同一である。複数のピン部6Aは、例えば、バレル2にらせん状に設けられていてもよい。
各ピン部6Aは、例えば、バレル2の内面からの突出量を自在に調整可能に設けられている。スクリュー5のピン部6Aに対応する位置には、例えば、ピン部6Aの突出量が最大に調整されたときにも干渉しないように、フライト5bの高さHが小さい又はフライト5bが部分的に欠如している部分が設けられている。ここで、「フライト5bの高さH」は、その位置でのフライト5bの外径と、その位置でのスクリュー軸5aの直径との差の1/2である。すなわち、「フライト5bの高さH」は、その位置でのスクリュー軸5aの外面とフライト5bの外面との径方向の距離である。
練り部7は、例えば、スクリュー5のフライト5b間を延びる、少なくとも1つ、本実施形態では1つのバリア部7を含んでいる。バリア部7は、例えば、軸方向に複数設けられていてもよく、周方向に複数設けられていてもよい。
本実施形態のバリア部7は、スクリュー5の軸方向に対して、角度を有して設けられている。バリア部7は、例えば、スクリュー5の軸方向に沿って設けられていてもよい。このようなバリア部7は、未加硫ゴムGの吐出量を低減することなく、バリア部7とバレル2との間の狭い領域で未加硫ゴムGを局部的に練り込むことができる。
本実施形態の加圧部8は、スクリュー5のフライト5b間の空間容積が、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されている。加圧部8は、例えば、フライト5b間の空間容積が一定の部分を挟んで複数設けられていてもよい。このような加圧部8は、分断された未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができ、押し出される未加硫ゴムGの品質を向上させることができる。なお、加圧部8の押出方向Aの下流側には、例えば、フライト5b間の空間容積が一定の部分が設けられていてもよい。
加圧部8は、例えば、スクリュー5のフライト5bのデプスDが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されている。ここで、「フライト5bのデプスD」は、フライト5bの最大外径と、その位置でのスクリュー軸5aの直径との差の1/2である。すなわち、「フライト5bのデプスD」は、その位置でのスクリュー軸5aの外面とフライト5bの最大外径位置での外面との径方向の距離である。
加圧部8は、加圧部8の開始位置でのデプスD1と加圧部8の終了位置でのデプスD2との差と、加圧部8の軸方向の長さL1との比(D2-D1)/L1が、好ましくは、1%~5%である。このような加圧部8は、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率を小さくすることができ、未加硫ゴムGの吐出量を増やした場合にも、残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができる。
加圧部8の軸方向の長さL1は、分断部6の軸方向の長さL2よりも大きいのが望ましい。加圧部8の軸方向の長さL1は、好ましくは、スクリュー5のねじ長さの10%以上である。このような加圧部8は、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率を小さくすることができ、未加硫ゴムGの吐出量を増やした場合にも、残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができる。
本実施形態の練り部7及び加圧部8には、ピン部6Aが設けられていない。このため、未加硫ゴムGは、練り部7及び加圧部8で分断されることなく、押し出される未加硫ゴムGの品質を向上させることができる。
次に、図1を参酌して、本実施形態のゴム押出機1を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法が説明される。
図2は、本実施形態のゴム押出方法のフローチャートである。図2に示されるように、本実施形態のゴム押出方法では、まず、ゴム押出機1のバレル2の内部に未加硫ゴムGを投入する投入工程S1が行われる。投入工程S1は、ゴム押出機1の投入部3に設けられた噛み込み部9により未加硫ゴムGを投入するのが望ましい。このような投入工程S1は、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができ、未加硫ゴムGの投入不良による生産ロスを低減することができる。
投入工程S1は、例えば、ゴム押出機1の投入口2aに設けられた歯車機構9Aにより未加硫ゴムGを投入している。このような投入工程S1は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGをスクリュー5に向けて送り込むことができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを強制的にバレル2の内部に投入することができる。
本実施形態のゴム押出方法では、投入工程S1の次に、バレル2の内部に投入された未加硫ゴムGをスクリュー5により押出方向Aに押し出す押出工程S2が行われる。押出工程S2の詳細は、後述される。ゴム押出方法では、押出工程S2の次に、吐出工程S3が行われるのが望ましい。吐出工程S3は、この技術分野において一般的なものが適宜採用可能であり、ここでの詳細な説明は省略される。
図3は、押出工程S2のフローチャートである。図3に示されるように、本実施形態の押出工程S2では、まず、未加硫ゴムGを分断する工程S21が行われる。このような分断する工程S21は、未加硫ゴムGの流動性を高め、未加硫ゴムの発熱・可塑化を促進することができ、押出成形の生産性を向上させることができる。
分断する工程S21は、バレル2に設けられた複数のピン部6Aにより未加硫ゴムGを分断するのが望ましい。このような分断する工程S21は、未加硫ゴムGの粘度に応じてピン部6Aの突出量を容易に調整することができ、押出成形の生産性をより向上させることができる。
本実施形態の押出工程S2は、分断する工程S21の次に、分断された未加硫ゴムGを局部的に練り込む工程S22が行われる。このような練り込む工程S22は、投入される未加硫ゴムGの投入量が変動した場合であっても、未加硫ゴムGを均質に練ることができる。
練り込む工程S22は、例えば、スクリュー5のフライト5b間を延びるバリアにより未加硫ゴムGを練り込んでいる。このような練り込む工程S22は、未加硫ゴムGの吐出量を低減することなく、バリア部7とバレル2との間の狭い領域で未加硫ゴムGを局部的に練り込むことができる。
本実施形態の押出工程S2は、練り込む工程S22の次に、練り込まれた未加硫ゴムGを押出方向Aに向けて加圧する工程S23を含んでいる。加圧する工程S23は、スクリュー5のフライト5b間の空間容積が、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されることにより未加硫ゴムGを加圧するのが望ましい。このような加圧する工程S23は、未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができる。このため、本実施形態のゴム押出方法は、均質に練られた未加硫ゴムを、所望の形状に安定して押し出すことができる。
加圧する工程S23は、例えば、スクリュー5のフライト5bのデプスDが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されることにより未加硫ゴムGを加圧している。このような加圧する工程S23は、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率を小さくすることができ、未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを加圧することができる。
図4は、第2の実施形態のゴム押出機11の断面図である。上述の実施形態と共通の機能を有する構成要素は、共通の符号が付され、その説明が省略される。図4に示されるように、第2の実施形態のゴム押出機11は、上述のゴム押出機1と同様、バレル2と、投入部3と、吐出部4と、スクリュー5とを含んでいる。また、バレル2内には、分断部6と練り部7と加圧部8とが設けられるのが望ましい。
この実施形態の投入部3に設けられた噛み込み部9は、例えば、スクリュー5のフライト5bのピッチ長Pを大きくした拡幅機構9Bを含んでいる。拡幅機構9Bのフライト5bのピッチ長P2は、好ましくは、拡幅機構9B以外の部分のフライト5bのピッチ長Pの110%~150%である。このような噛み込み部9は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGをフライト5b間に入り込ませることができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができる。
この実施形態の練り部7は、例えば、スクリュー5に同心状に設けられた円筒状のダム部7Bを含んでいる。このような練り部7は、ダム部7Bとバレル2との間の狭い領域でダム部7Bを通過する全ての未加硫ゴムGを局部的に強く練り込むことができる。ダム部7Bには、例えば、軸方向に貫通する複数の小孔(図示省略)が設けられていてもよい。
ダム部7Bの押出方向Aの下流側には、バレル2内の空気を吸引するためのベント部10が設けられるのが望ましい。ベント部10は、例えば、真空ポンプVを含んでいる。このようなベント部10は、ダム部7Bの押出方向Aの下流側で未加硫ゴムGに含まれる空気や揮発成分を脱気することができ、未加硫ゴムGの品質をより向上させることができる。
第2の実施形態のゴム押出機11を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法は、図2及び図3に示されたフローチャートのとおりである。すなわち、この実施形態のゴム押出方法は、投入工程S1と押出工程S2と吐出工程S3とを含んでいる。押出工程S2は、分断する工程S21と練り込む工程S22と加圧する工程S23とを含むのが望ましい。
この実施形態の投入工程S1は、例えば、ゴム押出機1のスクリュー5のフライト5bのピッチ長Pを大きくした拡幅機構9Bにより未加硫ゴムGを投入している。このような投入工程S1は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGをフライト5b間に入り込ませることができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができる。
この実施形態の練り込む工程S22は、例えば、スクリュー5に同心状に設けられた円筒状のダム部7Bにより未加硫ゴムGを練り込んでいる。このような練り込む工程S22は、ダム部7Bとバレル2との間の狭い領域でダム部7Bを通過する全ての未加硫ゴムGを局部的に強く練り込むことができる。
この実施形態の押出工程S2は、練り込む工程S22の後に、未加硫ゴムGに含まれる空気や揮発成分を脱気する工程(図示省略)が行われてもよい。このような押出工程S2は、未加硫ゴムGの品質をより向上させることができる。
図5は、第3の実施形態のゴム押出機21の断面図である。上述の実施形態と共通の機能を有する構成要素は、共通の符号が付され、その説明が省略される。図5に示されるように、第3の実施形態のゴム押出機21は、上述のゴム押出機1、11と同様、バレル2と、投入部3と、吐出部4と、スクリュー5とを含んでいる。また、バレル2内には、分断部6と練り部7と加圧部8とが設けられるのが望ましい。
この実施形態の投入部3に設けられた噛み込み部9は、例えば、スクリュー5のフライト5bの高さHを部分的に小さくした低高機構9Cを含んでいる。低高機構9Cは、例えば、フライト5bが部分的に欠如している部分であってもよい。このような噛み込み部9は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGを低高機構9Cに入り込ませることができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができる。
この実施形態の分断部6は、上述の分断部6と同様、バレル2に設けられた複数のピン部6Aを含んでいる。この実施形態のピン部6Aは、バレル2の軸方向において、少なくとも3箇所に設けられている。ピン部6Aの軸方向の配設ピッチは、練り部7側のピッチP3が、投入部3側のピッチP4よりも小さいのが望ましい。このような分断部6は、押出方向Aの下流側で未加硫ゴムGをより細かく分断することができ、未加硫ゴムGの流動性をより向上させることができる。
この実施形態の練り部7は、例えば、ダム部7Bとバリア部7Aとを含んでいる。バリア部7Aは、ダム部7Bの押出方向Aの下流側に位置するのが望ましい。このような練り部7は、ダム部7Bにより練り込まれた未加硫ゴムGを、さらにバリア部7Aにより練り込むことができるので、未加硫ゴムGをより強く練り込むことができる。
この実施形態では、ダム部7Bとバリア部7Aとの間に、バレル2内の空気を吸引するためのベント部10が設けられるのが望ましい。このようなベント部10は、ダム部7Bとバリア部7Aとの間の未加硫ゴムGに含まれる空気や揮発成分を効率よく脱気することができる。
第3の実施形態のゴム押出機21を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法は、図2及び図3に示されたフローチャートのとおりである。すなわち、この実施形態のゴム押出方法は、投入工程S1と押出工程S2と吐出工程S3とを含んでいる。押出工程S2は、分断する工程S21と練り込む工程S22と加圧する工程S23とを含むのが望ましい。
この実施形態の投入工程S1は、例えば、ゴム押出機1のフライト5bの高さHを部分的に小さくした低高機構9Cにより未加硫ゴムGを投入している。このような投入工程S1は、未加硫ゴムGの投入当初や投入される未加硫ゴムGが途切れた場合にも、未加硫ゴムGを低高機構9Cに入り込ませることができ、帯状体として連続して投入される未加硫ゴムGを確実にバレル2の内部に投入することができる。
この実施形態の分断する工程S21は、例えば、練り部7側のピッチP3が投入部3側のピッチP4よりも小さい複数のピン部6Aにより未加硫ゴムGを分断している。このような分断する工程S21は、押出方向Aの下流側で未加硫ゴムGをより細かく分断することができ、押出成形の生産性をより向上させることができる。
この実施形態の練り込む工程S22は、例えば、スクリュー5に設けられたダム部7Bとバリア部7Aとにより未加硫ゴムGを練り込んでいる。この実施形態では、練り込む工程S22で未加硫ゴムGに含まれる空気や揮発成分を脱気するのが望ましい。このような練り込む工程S22は、未加硫ゴムGをより強く練り込むことができ、押し出される未加硫ゴムGの品質をより向上させることができる。
図6は、第4の実施形態のゴム押出機31の断面図である。上述の実施形態と共通の機能を有する構成要素は、共通の符号が付され、その説明が省略される。図6に示されるように、第4の実施形態のゴム押出機31は、上述のゴム押出機1等と同様、バレル2と、投入部3と、吐出部4と、スクリュー5とを含んでいる。また、バレル2内には、分断部6と練り部7と加圧部8とが設けられるのが望ましい。
この実施形態の投入部3に設けられた噛み込み部9は、例えば、投入口2aに設けられた歯車機構9Aと、フライト5bのピッチ長Pを大きくした拡幅機構9Bと、フライト5bの高さHを部分的に小さくした低高機構9Cとを含んでいる。噛み込み部9は、例えば、歯車機構9A、拡幅機構9B及び低高機構9Cの中の2つを含むものであってもよい。このような噛み込み部9は、複数の機構の相互作用により、高粘度の未加硫ゴムGであったとしても、より確実にバレル2の内部に投入することができる。
この実施形態の分断部6は、複数のピン部6Aの配設ピッチが略同一のものが例示されているが、分断部6は、例えば、複数のピン部6Aの配設ピッチが異なるものであってもよい。また、この実施形態の練り部7は、バリア部7Aが例示されているが、練り部7は、例えば、ダム部7Bを含むものであってもよい。
第4の実施形態のゴム押出機31を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法は、図2及び図3に示されたフローチャートのとおりである。すなわち、この実施形態のゴム押出方法は、投入工程S1と押出工程S2と吐出工程S3とを含んでいる。押出工程S2は、分断する工程S21と練り込む工程S22と加圧する工程S23とを含むのが望ましい。
この実施形態の投入工程S1は、例えば、ゴム押出機1の歯車機構9A、拡幅機構9B及び低高機構9Cにより未加硫ゴムGを投入している。このような投入工程S1は、複数の機構の相互作用により、高粘度の未加硫ゴムGであったとしても、より確実にバレル2の内部に投入することができる。
図7は、第5の実施形態のゴム押出機41の断面図である。上述の実施形態と共通の機能を有する構成要素は、共通の符号が付され、その説明が省略される。図7に示されるように、第5の実施形態のゴム押出機41は、上述のゴム押出機1等と同様、バレル2と、投入部3と、吐出部4と、スクリュー5とを含んでいる。また、バレル2内には、分断部6と練り部7と加圧部8とが設けられるのが望ましい。この実施形態のスクリュー5は、例えば、スクリュー軸5aの直径が、スクリュー5のねじ長さの全域において略同一である。
この実施形態の投入部3の噛み込み部9は、歯車機構9Aが例示されているが、噛み込み部9は、例えば、拡幅機構9B及び低高機構9Cの少なくとも1つを含むものであってもよい。この実施形態の分断部6は、複数のピン部6Aの配設ピッチが略同一のものが例示されているが、分断部6は、例えば、複数のピン部6Aの配設ピッチが異なるものであってもよい。また、この実施形態の練り部7は、バリア部7Aが例示されているが、練り部7は、例えば、ダム部7Bを含むものであってもよい。
この実施形態の加圧部8は、例えば、スクリュー5のフライト5bのピッチ長Pが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されている。加圧部8は、加圧部8開始位置でのピッチ長P5と加圧部8終了位置でのピッチ長P6との差と、加圧部8の軸方向の長さL1との比(P5-P6)/L1が、好ましくは、3%~8%である。このような加圧部8は、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率を小さくすることができ、未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを一体化することができる。
第5の実施形態のゴム押出機41を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法は、図2及び図3に示されたフローチャートのとおりである。すなわち、この実施形態のゴム押出方法は、投入工程S1と押出工程S2と吐出工程S3とを含んでいる。押出工程S2は、分断する工程S21と練り込む工程S22と加圧する工程S23とを含むのが望ましい。
この実施形態の加圧する工程S23は、例えば、スクリュー5のフライト5bのピッチ長Pが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されることにより未加硫ゴムGを加圧している。このような加圧する工程S23は、未加硫ゴムGの圧力の単位時間当たりの上昇率を小さくすることができ、未加硫ゴムGの残留応力を上げることなく未加硫ゴムGを加圧することができる。
図8は、第6の実施形態のゴム押出機51の断面図である。上述の実施形態と共通の機能を有する構成要素は、共通の符号が付され、その説明が省略される。図8に示されるように、第6の実施形態のゴム押出機51は、上述のゴム押出機1等と同様、バレル2と、投入部3と、吐出部4と、スクリュー5とを含んでいる。また、バレル2内には、分断部6と練り部7と加圧部8とが設けられるのが望ましい。
この実施形態の投入部3の噛み込み部9は、歯車機構9Aと低高機構9Cが例示されているが、噛み込み部9は、例えば、上述の複数の機構の少なくとも1つを含むものであってもよい。この実施形態の分断部6は、練り部7側のピッチP3が投入部3側のピッチP4よりも小さい複数のピン部6Aが例示されているが、分断部6は、例えば、複数のピン部6Aの配設ピッチが略同一のものであってもよい。また、この実施形態の練り部7は、バリア部7Aが例示されているが、練り部7は、例えば、ダム部7Bを含むものであってもよい。
この実施形態の加圧部8は、スクリュー5のフライト5bのデプスDが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減し、かつ、スクリュー5のフライト5bのピッチ長Pが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されている。このような加圧部8は、未加硫ゴムGの圧力の適度に上昇させることができ、未加硫ゴムGを効率よく一体化することができる。
第6の実施形態のゴム押出機51を用いて未加硫ゴムGを押出成形するためのゴム押出方法は、図2及び図3に示されたフローチャートのとおりである。すなわち、この実施形態のゴム押出方法は、投入工程S1と押出工程S2と吐出工程S3とを含んでいる。押出工程S2は、分断する工程S21と練り込む工程S22と加圧する工程S23とを含むのが望ましい。
この実施形態の加圧する工程S23は、例えば、スクリュー5のフライト5bのデプスDとピッチ長Pとが、未加硫ゴムGの押出方向Aに向けて漸減するように構成されることにより未加硫ゴムGを加圧している。このような加圧する工程S23は、未加硫ゴムGの圧力の適度に上昇させることができ、未加硫ゴムGを効率よく一体化することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
図1、図4ないし図8のゴム押出機を用いて、図2及び図3のゴム押出方法で未加硫ゴムを押出成形する実施例が行われた。比較例として、噛み込み部、分断部及び加圧部を有さないゴム押出機を用いて、従来のゴム押出方法で未加硫ゴムが押出成形された。各ゴム押出方法で、それぞれ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が80、95、110、130の4種類の未加硫ゴムを押出成形したときの品質と生産性がテストされた。このテストでは、ベント部を含む実施例のゴム押出機であっても、脱気することなく押出成形が行われた。主なテスト方法は、以下のとおりである。
<品質>
各ゴム押出方法で、押し出された未加硫ゴムの品質が、未加硫ゴムの表面粗さ及び残留応力から総合的に評価された。結果は、1~4の4段階で評価され、1の方が品質に優れていることを示す。各評価の目安は、以下のとおりである。
1:非常に良好
2:良好
3:標準
4:不良
<生産性>
各ゴム押出方法で、押し出された未加硫ゴムの品質が標準以上を維持できる回転数で各ゴム押出機を回転させ、噛み込み不良等によりゴム押出機が停止していた時間も含めて1時間生産したときの吐出量が計測された。結果は、1~4の4段階で評価され、1の方が生産性に優れていることを示す。各評価の目安は、以下のとおりである。
1:非常に多量
2:多量
3:標準
4:少量
テストの結果が表1に示される。
Figure 0007338171000001
テストの結果、実施例のゴム押出機及びゴム押出方法は、比較例に対して、品質が良好であり、また、吐出量が多いことが確認でき、特に高粘度の未加硫ゴムを押出成形したときの品質と生産性とを両立していることが確認された。
1 ゴム押出機
2 バレル
3 投入部
5 スクリュー
6 分断部
6a ピン部
7 練り部
8 加圧部
9 噛み込み部

Claims (8)

  1. ゴム押出機であって、
    バレルと、前記バレルの内部に未加硫ゴムを投入するための投入部と、前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムを押出方向に押し出すためのスクリューとを含み、
    前記バレル内には、前記未加硫ゴムを分断するための分断部と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込むための練り部と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧するための加圧部とが設けられており、
    前記投入部には、前記未加硫ゴムを前記スクリューに噛み込ませる噛み込み部が設けられ、
    前記投入部は、前記バレル上に設けられた投入口を含み、
    前記噛み込み部は、前記投入口に設けられた歯車機構と、前記スクリューのフライトのピッチ長を大きくした拡幅機構と、前記スクリューのフライトの高さを部分的に小さくした低高機構とを含む、
    ゴム押出機。
  2. 前記拡幅機構の前記フライトのピッチ長は、前記拡幅機構以外の部分の前記フライトのピッチ長の110%~150%である、請求項に記載のゴム押出機。
  3. 前記練り部は、前記スクリューのフライト間を延びるバリア部を含む、請求項1又は2に記載のゴム押出機。
  4. 前記練り部は、前記スクリューに同心状に設けられた円筒状のダム部を含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のゴム押出機。
  5. 前記加圧部は、前記スクリューのフライトのデプスが、前記未加硫ゴムの前記押出方向に向けて漸減するように構成されている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゴム押出機。
  6. 前記加圧部は、前記スクリューのフライトのピッチ長が、前記未加硫ゴムの前記押出方向に向けて漸減するように構成されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゴム押出機。
  7. 投入される前記未加硫ゴムは、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90以上である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゴム押出機。
  8. ゴム押出方法であって、
    ゴム押出機のバレルの内部に未加硫ゴムを投入する投入工程と、
    前記バレルの内部に投入された前記未加硫ゴムをスクリューにより押出方向に押し出す押出工程とを含み、
    前記押出工程は、前記未加硫ゴムを分断する工程と、分断された前記未加硫ゴムを局部的に練り込む工程と、練り込まれた前記未加硫ゴムを前記押出方向に向けて加圧する工程とを含み、
    前記投入工程は、前記ゴム押出機の投入口に設けられた歯車機構と、前記スクリューのフライトのピッチ長を大きくした拡幅機構と、前記スクリューのフライトの高さを部分的に小さくした低高機構とにより前記未加硫ゴムを投入する、
    ゴム押出方法。
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