UE中継を用いたUE連携は、例えば、新たに生まれた重要な用途用に、システム性能をレイテンシやスループットについて改善する目的などで使用される場合がある。UE中継を用いたUE連携の新しい使用事例は、工業製造用のビデオ監視およびフィードバック、あるいは高い公共安全を提供する消防士や警察官などの公権力による使用を含む。これらその他の使用事例には、例えば毎秒数十メガビット(Mbps)の水準の高いデータスループット、および例えばミリ秒(ms)単位の低レイテンシが必要な場合があり、現在のUE中継リンク設計ではこの需要を満たすことはできない。本明細書で開示するUE中継を用いたUE連携は、実行可能な解決策を提供し、高いスループットおよび低レイテンシのニーズを両方とも満たし得る。
上記ではL3およびL2の中継が参照される。例えば、インターネットプロトコル(IP)層におけるL3中継アダプテーション層では、トラフィックはリモートUE、中継UE、およびコアネットワーク機器で処理されてよく、リモートUEに中継されたトラフィックは基地局に対して透過的である。いくつかの実施形態では、L2中継において、アダプテーション層はパケットデータ収束プロトコル(PDCP)層と無線リンク制御(RLC)層との間に配置される。基地局は、中継UEを介したリモートUEへの中継トラフィックを認識しており、中継動作を完全に制御している。基地局は、制御およびスケジューリング、信号の送受信を行う任意のデバイスにすることができ、例えば、LTE基地局(またはeNB)、NR基地局(またはgNB)、あるいは送受信ポイント(TRP)などがある。基地局などのネットワーク機器の他の例も、さらに本明細書で示される。
PDCP層とRLC層との間に配置されるアダプテーション層に関する上記の言及はプロトコルスタックに関し、中継リンクに含まれる要素またはコンポーネントが、必ずしも全てPDCP層を実装しているとは限らないことを理解されたい。例えば、中継UEは、PDCP層処理を実施することなく、RLC層の上のアダプテーション層で処理を実施してもよい。
UEアプリケーションのセッションにおいて、ネットワーク内のこのようなトラフィックの送信に使用される論理フローパイプは「ベアラ」として知られている場合があり、本明細書では「無線ベアラ」または「トラフィックベアラ」と交換可能に呼ばれる場合もある。ベアラは、任意選択でセッションに関連するサービス品質(QoS)要件を含む。無線ベアラは一般に、(ユーザ)専用無線ベアラ(DRB)およびシグナリング無線ベアラ(SRB)の2種類を含み得る。DRBは、ユーザデータトラフィックの送信に使用される(DRBは、非公式にユーザデータトラフィックと呼ばれることがある)。SRBは、上位層シグナリングまたは構成メッセージなどの制御メッセージの送信に使用される(SRBは、非公式に制御メッセージまたはシグナリングメッセージと呼ばれることがある)。UE連携ベアラ(UCベアラまたはUC無線ベアラ)は、本明細書では「分割」ベアラ(例えば、(1つまたは複数の)PDCP DRBおよび/または(1つまたは複数の)SRBの分割、あるいは1つ以上のPDCPベアラの分割)と定義され、あるいは「複製」ベアラ(例えば、(1つまたは複数の)PDCPベアラの複製、あるいは(1つまたは複数の)PDCP DRBおよび/または(1つまたは複数の)PDCP SRBの複製)と定義される。分割ベアラに関する「分割」動作は多重化動作と呼ばれてもよく、分割ベアラは多重化ベアラと呼ばれてもよい。
アダプテーションプロトコル(AP)または適応情報は、例えば、(1つまたは複数の)PDCPベアラ(またはPDCPコンテキスト、PDCPベアラコンテキスト)の分割または複製が形成されたときは、本明細書では機能的にPDCP拡張機能の一部とみなすことができ、UCが構成されるとUE連携(UC)ベアラと呼ばれる。APは追加情報を提供するために使用され、本明細書では、新しく形成されたUCトラフィックを記述するためのUCベアラ属性または複数のUCベアラ属性とも呼ばれ、本明細書では、宛先に向けて中継、切り替え、および/またはルーティングするためのUCベアラトラフィックとも呼ばれる。宛先は、UEであってもネットワークデバイスであってもよい。
一実施形態では、PDCPベアラは、(ユーザ)データ無線ベアラ(DRB)とシグナリング無線ベアラ(SRB)とを含み、したがって分割PDCPベアラまたは複製PDCPベアラは、分割DRB/SRB、または複製DRB/SRBのいずれか(すなわち、分割PDCPベアラまたは複製PDCPベアラのいずれか)である。分割または複製されたDRB/SRBのそれぞれ、またはUC構成の場合のUCベアラは、1つのRLCストリームまたはエンティティに入る(またはサーブされる)。したがっていくつかの実施形態では、UC方式で分割または複製されたPDCPベアラをサポートするために、複数のRLCストリーム(またはエンティティ)が提供されるが、各RLCストリーム(またはエンティティ)内の各分割DRBに対して、同じDRB識別情報が使用されてもよい。DRB識別情報は、UCが受信端で逆の処理ができるように、UEの範囲内の1つのアプリケーションに対して一意でなければならず、これはSRBの場合も同様である。
本明細書で使用されるように、いくつかの実施形態では、UCベアラは分割/複製DRB、および分割/複製SRBのうちの1つと定義され、UCベアラトラフィックは、(1つまたは複数の)UCベアラ属性および(1つまたは複数の)UCベアラを含む。結果として、(例えば、中継に基づくUCに支援されるべき基地局またはリモートUEなどのネットワークデバイスの)送信端およびAP形成端におけるUCベアラは、PDCP(ベアラ)コンテキスト(分割構成)、またはPDCP(ベアラ)コンテキスト全体(複製構成)の一部であってもよく、APは、PDCPベアラの分割または複製動作に関する情報を含み得る。(例えば、リモートUEまたは基地局などのネットワークデバイスの)受信端で、1つ以上の中継UEからこのような構築されたUCベアラトラフィックを1つ以上それぞれ受信すると、各UCベアラトラフィックに含まれているAP情報に補助されて、元のPDCPベアラコンテキストを復元することができる。PDCPまたはPDCP層の上の任意の層のコンテキストを解読または判定する必要なく、受信端に向けてUCベアラトラフィックを転送するように、任意の中間中継UEまたは補助UEが、AP情報を利用可能にすることができる。
現行のネットワークでは、UE中継機能に問題が生じる可能性がある。例えば、リモートUEおよび中継UEはモバイルUEの場合があり、したがって基地局とUEとの間にあるサイドリンク(SL)およびUuリンクのいずれかまたは両方のチャネル状態が経時的に変化する可能性がある。これにより、リモートUEと中継UEとの間の中継機能が不安定になったり、所与の中継関係の信頼性が低下したりする可能性がある。さらに、チャネルまたは帯域幅の制限により、リモートUEが大きいデータレートをサポートするのが困難になる可能性がある。例えば、公共安全サービスは、限られた時間窓の中で12Mpbsの送信速度を必要とする場合がある。屋内通信などのいくつかの事例では、リモートUEにとってカバレッジもまた問題になる可能性があり、したがって単一の中継リンクしか使用していないことは、あまり信頼性が高いとは言えない。産業用途、コンテナ用途(例えば、輸送コンテナ内の各物品が互いに通信するためのセンサを有している)、健康管理用途などの少なくともいくつかの使用事例では、基地局をより多く配置することを回避しながらカバレッジを拡張するために、2つ以上の中継UEのマルチホップ中継をサポートしてトラフィックを転送することが望ましい場合がある。
したがって、リモートUEは、データレートおよびカバレッジのいずれか、または両方の向上を補助するために、2つ以上の中継UE、マルチパス接続、またはその両方を使用し得る。さらに、マルチホップ中継リンクが、これに加えて、またはこれに代えて使用されてもよい。
本開示は、リモートUEがデータスループットおよび/またはカバレッジを拡張するのを補助するために、いくつかの問題に対処する。
リモートUEは、カバレッジ内に置くこともカバレッジ外に置くこともでき、リモートUEは、ダウンリンクトラフィック用のターゲットUE(TUE)、またはアップリンクトラフィック用のソースUE(SUE)と呼ぶことができる。本開示では、リモートUEからの送信、およびリモートUEへの送信をそれぞれ示すために、主にアップリンク送信およびダウンリンク送信に言及する。しかしながら、リモートUEからの上り送信、またはリモートUEに向けた下り送信として、これに加えて、またはこれに代えてサイドリンク送信に言及される場合があることを理解されたい。
例示的なプロトコルアーキテクチャを有するUE連携(UC)の設計が提案される。本明細書の他の箇所の詳細な説明の中には以下のような機能があり、それは、アダプテーションプロトコルに含まれるUCベアラ属性を用いたUE連携メカニズム、L2に基づくUu(すなわち基地局などのネットワーク機器とUEとのリンクまたは接続)およびサイドリンク(SL)の例、様々なUE連携シナリオの詳細なプロトコルアーキテクチャ例、中継UEのみ、直接(すなわちUu)および間接(例えば、UuおよびSL)接続、ならびにいくつかの実施形態では1つ以上の中継UEホップのサポートを含むマルチホップ接続を用いたUE連携、ユニキャストおよびグループキャスト(ブロードキャストまたはマルチキャスト)設計を含むユーザプレーンおよび制御プレーン設計、L3に基づく中継構成と組み合わせて使用できる、SL内のみのL2に基づくUC、ならびに中継UEを介したリモートUE用のデュアルコネクティビティ(DC)またはキャリアアグリゲーション(CA)のメカニズムであって、ネットワーク機器(例えば、複数のセルまたは基地局)と、複数のUE(例えば、中継UEまたは補助リモートUE)との間の連携を達成できるメカニズム、などである。
いくつかの実施形態は、サイドリンク通信および/またはUuリンク通信を介して、同じUE連携メッセージ内の複数のUEに関連付けられたトラフィックをサポートし得る。一般に、UE連携ベアラトラフィックは、1つ以上のUEからのデータを含むことができ、UE連携は、UE連携トラフィック、中継専用トラフィック(例えば、中間中継への中継トラフィック、または将来集約やダイバーシチ受信などのUC処理をされないリモートUE)、または1つ以上のUE用のこのようなトラフィックの組み合わせを含み得る。
これらその他の特徴について、本明細書でさらに詳しく説明する。
まず図1を参照すると、本開示の態様がいくつかの実施形態で実施される、例示的な通信システム100が図示されている。通常、システム100は、複数の無線または有線エレメントがデータおよび/または他のコンテンツをやり取りすることを可能にする。システム100の目的は、ブロードキャスト、ユニキャスト、マルチキャスト、ユーザデバイスなどを介して、ユーザデバイスにコンテンツ(例えば、本明細書ではまとめて「データ」と称する音声、データ、ビデオ、テキストのうちのいずれか1つ以上)を提供することであってよい。システム100は、帯域幅などの通信リソースを共有することによって効率的に動作し得る。
この例において、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110c、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120b、コアネットワーク130、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150、および、他のネットワーク160を含む。図1にはある程度の数のこれらのコンポーネントやエレメントが示されているが、任意の妥当な数のこれらのコンポーネントやエレメントをシステム100に含めることもできる。
ED110a~110cはシステム100の中で、作動するように、通信するように、または作動しかつ通信するように、構成される。例えば、ED110a~110cは、無線通信チャネルを介して送信する、受信する、または、その両方を行うように構成される。それぞれのED110a~110cは無線操作のための適当なエンドユーザデバイスに相当し、UE、無線送受装置(WTRU)、移動局、移動加入者装置、セル方式電話機、ステーション(STA)、マシンタイプ通信デバイス(MTC)、個人用デジタル補助装置(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサ、または消費者電子デバイスなどのデバイスを含み得る、またはこのように呼ばれ得る。
図1では、RAN120a~120bは、基地局170a~170bをそれぞれ含む。各基地局170a~170bは、任意の他の基地局170a~170b、コアネットワーク130、PSTN 140、インターネット150、および/または、他のネットワーク160へのアクセスを可能にするためにED110a~110cのうちの1つ以上と無線でインターフェースをとるように構成される。例えば、基地局170a~170bは、無線基地局(BTS)、ノードB(NodeB)、進化型NodeB(eNodeB)、ホームeNodeB、gNB(次世代NodeB)、送信点(TP)、TRP、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線ルータなどの、いくつかの周知の機器のうちの1つまたは複数であり得るかまたはそれらを含み得る。いずれのED110a~110cも、代わりにまたは一緒に、任意の他の基地局170a~170b、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、またはこれらの任意の組み合わせとインターフェースし、これらにアクセスし、またはこれらと通信するように構成されてもよい。任意に選べることとして、システムはRAN120bなどのRANを含んでよく、図示されているように、対応する基地局170bはインターネット150を経由してコアネットワーク130にアクセスする。
ED110a~110cおよび基地局170a~170bは、本明細書に記載される機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成できる通信装置の例である。図1に示される実施形態では、基地局170aはRAN120aの一部を形成し、これは、他の基地局、(1つまたは複数の)基地局コントローラ(BSC)、(1つまたは複数の)無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、および/またはデバイスを含み得る。任意の基地局170a、170bは、図示のような単一の要素、または、対応するRANにおいてあるいは別の方法で分布される複数の要素であってもよい。また、基地局170bはRAN120bの一部を形成し、RAN120bは、他の基地局、要素、および/またはデバイスを含み得る。それぞれの基地局170a~170bは、「カバレッジエリア」と呼ばれることがある特定の地理的領域または地域の中で無線信号を送信および/または受信するように作動するように構成されてよい。セルはセルセクタにさらに分割されてもよく、基地局170a~170bは、例えば、複数の送受信機を用いて複数のセクタにサービスを提供し得る。いくつかの実施形態において、基地局170a~170bはピコまたはフェムトノードとして実装されてもよく、無線アクセス技術がこれをサポートする。いくつかの実施形態では、各カバレッジエリアに複数の送受信機を有するMIMO技術が用いられ得る。図示されるRAN120a~120bの数は例示に過ぎない。システム100を考案するときはいくつものRANを企図できる。
基地局170a~170bは、無線通信リンクを使って、例えばRF、μWave、IR、その他を使って、1つ以上のエアインターフェース190にわたってED110a~110cの1つ以上と通信する。エアインターフェース190は、任意の適切な無線アクセス技術を利用してもよい。例えば、システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上のチャネルアクセス方法をエアインターフェース190で実施できる。
基地局170a~170bは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェース190を確立するべくユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)を実施してもよい。その際、基地局170a~170bは、随意的にHSDPA、HSUPA、または、これらの両方を含むHSPA、HSPA+などのプロトコルを実施してもよい。あるいは、基地局170a~170bは、LTE、LTE-A、および/または、LTE-Bを使用して発展型UTMS地上無線アクセス(E-UTRA)を伴うエアインターフェース190を確立してもよい。システム100が、上で説明されているような方式を含む多重チャネルアクセス機能を使用し得ることが考えられる。エアインターフェースを実施するための他の無線技術には、IEEE 802.11、IEEE 802.15、IEEE 802.16、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000、IS-95、IS-856、GSM、EDGE、およびGERANが含まれる。当然ながら、他の多元接続方式および無線プロトコルが利用されてもよい。
RAN120a~120bは、音声、データ、および、他のサービスなどの様々なサービスをED110a~110cに提供するためにコアネットワーク130と通信している。当然のことながら、RAN120a~120bおよび/またはコアネットワーク130は、1つ以上の他のRAN(図示せず)と直接的または間接的に通信していてもよく、これは、コアネットワーク130によって直接的にサービスされてもされなくてもよく、RAN120a、RAN120b、またはその両方と同じ無線アクセス技術を採用してもしなくてもよい。コアネットワーク130は、(i)RAN120a~120bまたはED110a~110cまたはその両方と、(ii)その他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、およびその他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとしても機能し得る。加えて、ED110a~110cの一部または全ては、異なる無線技術および/またはプロトコルを使用して異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信する機能を含み得る。PSTN140は、旧来の音声通話サービス(POTS)を提供するための回線交換電話網を含み得る。インターネット150は、コンピュータおよびサブネットまたはその両方のネットワークを含み、IP、TCP、UDPなどのプロトコルを組み込み得る。ED110a~110cは、複数の無線アクセス技術に従って動作することができるマルチモードデバイスであってもよく、このような技術をサポートするのに必要な複数の送受信機を組み込み得る。
図1に示す通信システム100は、NRセルをサポートし得ることが企図され、これはハイパーセルとも呼ばれる場合がある。各NRセルは、1つ以上の基地局を含む。NRセルの基地局は、同じNRセルIDを使用してもよい。NRセルIDは、NRセルの全ての物理的な基地局に対する論理的な割り当てであり、ブロードキャスト同期信号で搬送され得る。NRセルは、動的に構成され得る。NRセルの境界は柔軟性を有することができ、システムは、NRセルを形成するために基地局を動的に追加または除去することができる。
一実施形態では、NRセルは、UE固有のデータチャネルを送信する1つ以上の基地局をNRセル内に有してよく、これがUEにサーブする。UE固有のデータチャネルに関連付けられた1つ以上の基地局もまたUE固有であり、UEに透過的である。単一のNRセル内で複数のパラレルデータチャネルがサポートされてよく、例えば、各データチャネルが別のUEにサービスを提供する。
図1のED110a~110cなどのUE間の直接通信もまた可能であり、図1では破線で表されている。いくつかの実施形態では、UEは、少なくとも以下でさらに詳しく説明するように、UE連携およびUE中継が可能になるようにサイドリンクを介して互いに通信する。
セルエッジまたは屋内などの無線通信ネットワークカバレッジを改善するために使用され得る1つの中継リンク技法は、中継UEを介したリモートUEのデータの中継を含む。リモートUEでデータが発信され、ネットワークデバイスに宛てられるアップリンク動作において、リモートUEは、上述したようにSUEとして知られる場合がある。別のアップリンク技法は、SUEと連携UE(CUE)との間のサイドリンクで、SUEのデータをCUEと共有し、次に、アップリンクにおいて、Uuリンクおよびサイドリンクの両方を通じて共同送信を実施することで、システムのスループットを改善するものである。SUEは、様々なシナリオのこのような各技法によって、補助または支援され得る。例えば、SUEがカバレッジホール内にあり、送信すべき大量のデータを有していない場合は、中継UEに補助され得る。別の状況において、SUEが送信すべき大量のデータを有しており、近くのCUEを見つけられる場合は、SUEはサイドリンクで一部のデータをCUEと共有でき、CUEおよびSUEは両方とも共同アップリンク送信を実施することができる。したがって、両方の種類のアップリンクUE連携をサポートし、かつ2種間の適応をサポートすれば有益であろう。CUEは、中継モードおよび共同送信モードを含む、別のアップリンク連携モードに構成され得る。さらに、これら2つの技法は、一定の目標を達成するために一緒に使用することもできる。
UE連携(UC)が、1つ以上のデータ/制御パスを介して、1つ以上の中継UEに補助されて作動するようにするために、リモートUEに対するトラフィックベアラは、送信時に処理された(例えば、分割または複製された)ベアラ、および中継、識別などのために処理されたベアラを記述するための追加情報を用いて、また受信時に処理する(場合により、集約、ダイバーシチ選択、または共同受信など)対応ベアラを用いて、PDCP、RLC、または媒体アクセス制御(MAC)などのいくつかのプロトコル層で分割または複製されてもよい。この種の用途用の追加情報は、例えば、処理される1つ以上のベアラの前に配置できる制御ヘッダとして、または1つ以上のサブヘッダとして定式化され得る。これは、本明細書では、UCのためのアダプテーションプロトコル(AP)、またはAP/UCとも呼ばれる。APヘッダあるいは(1つまたは複数の)APサブヘッダ、および(1つまたは複数の)処理済みのベアラは、リモートUEと、別のUEまたは基地局などのネットワーク機器のいずれかとの間を、1つ以上の経路を介して1つ以上の中継UEによって中継される、UCベアラトラフィックを形成する。
APのいくつかの実施形態では、例えば、(1つまたは複数の)ベアラを識別するために1つ以上のUCベアラ属性が使用され、(1つまたは複数の)中継ターゲットを示し、(1つまたは複数の)中継ルートを示し、中継およびUE連携のための(1つまたは複数の)ベアラ処理方式を指し示す。より一般的には、UCベアラ属性は、このような例に代えて、またはこのような例に加えて、1つ以上のこのような目的または他の目的のために使用され得る。
UCベアラ属性は、中継およびUC動作のいくつかの実施形態では、APに従って、UCベアラトラフィックに含まれる。基地局やリモートUEなどの、UCの開始位置または終了位置において、開始位置は、送信用にトラフィックベアラの分割または複製をサポートし、終了位置は、集約またはダイバーシチ受信といった(1つまたは複数の)逆の動作をサポートする。いくつかの実施形態では、UC開始位置は、例えば、PDCP層からの分割または複製DRBのためのネットワーク符号化などのチャネル符号化をさらにサポートし、UC終了位置は、例えば、同じPDCP DRBから分割または複製された(複数の経路からの)複数のUCベアラメッセージに基づいて、対応するチャネル復号をサポートする。中継リンク内の中間中継UEまたは中間リモートUEは、UCの開始位置または終了位置のようにUC処理を実行することなく、トラフィック中継のみを実行し得る。
UCベアラ属性情報は、例えば、制御ヘッダまたは(1つまたは複数の)サブヘッダ内のベアラ属性フィールドまたは複数フィールドの形態にすることができる。図2は、UCベアラトラフィック200の一例を示すブロック図であり、2つのベアラのUCベアラ属性を示す情報を有するAPヘッダ(2つのサブヘッダを含む)と、ベアラ1およびベアラ2とラベル付けされた2つのベアラとを含む。
一般に、UCは、少なくとも1つのAPヘッダまたはサブヘッダと、DRBやSRBなどの元のトラフィックベアラからの少なくとも1つの処理された(すなわち、分割または複製された)ベアラとを有する、UCベアラトラフィックを含み得る。図2に示すUCベアラトラフィックまたはメッセージの形式は、UC用のAPを実装するための単なる一例である。別の実施形態では、APは、サブヘッダがいくつ含まれているかを示すために、1つのヘッダを含んでもよい。
UCベアラトラフィック(またはUCベアラメッセージ)内の1つ以上のベアラを示す情報を提供するAPが与えられると、このような形成されたUCベアラメッセージは、UCベアラメッセージの中継または転送を補助する送信経路に沿って、任意の中継UEまたは他のリモートUEのトラフィックを含み得る。
APまたはAP/UC処理ポイントは、例えば、IP、PDCP、RLC、およびMACを含む任意の様々なアーキテクチャ層に適用でき、特定の実施形態を参照して本明細書に例として開示されている機能と同様のAP/UC機能を備えている。
APまたはAP/UC構成は、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングを使用した半静的なもの、例えば、層1(物理層またはPHY層)シグナリングを使用した、事前構成された、事前定義された、または動的なもの、あるいはこの種の構成を組み合わせたものにすることができる。
UCベアラ属性の例示的な例は以下のものを含み、これらのいずれか1つが実施形態で使用されてもよく、含まれているものとは、本明細書ではUCベアラ識別情報とも呼ばれる、番号や他の識別子などのベアラ識別情報、UCベアラインデックス、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、UEに割り振られた、あるいは関連付けられたベアラセグメンテーションの総数、UCベアラ内で分割または複製される関連する(1つまたは複数の)PDCPベアラから処理され、AP生成基準番号などの識別情報によって識別された、UCベアラストリームの総数、UCベアラが、分割または多重化動作によって生成された分割PDCPベアラまたは多重化PDCPベアラを含むかどうかなど、ベアラが、1つ以上の他のベアラに対する複製ベアラか多重化ベアラかについての指示、中継経路またはルートの経路番号またはルート番号、あるいはインデックスその他の識別子の指示、UEのUC経路またはルートの総数の指示、適応ポイント処理で使用するための中継ベアラのタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCか中継のみのトラフィックかについての指示の中継を介した、各適応処理ポイントにおけるタイムスタンプまたは適応基準の指示、および制御動作に対する指示である。制御動作に対する指示は、例えば、中継戦略であってもよく、あるいは中継戦略を含んでもよく、これは条件付き中継、無条件中継、1つ以上のベアラドロップ基準などを含み得る。いくつかの実施形態では、このような指示は、レイテンシ制限や他の条件などの一定の基準に基づいて、UCベアラトラフィックをいつドロップするかを指定し得る。
これらはUCベアラ属性の例示的な例であって、これに加えて、またはこれに代えて他のUCベアラ属性が使用されてもよい。
本明細書のいくつかの実施形態は、UE中継をサポートする、L2(PDCP)に基づくUCアーキテクチャに関し、UCベアラトラフィックを形成するためにこのような処理済みのベアラのそれぞれにアタッチされた、PDCP層および付加的なAP/UC層(または情報)における分割や複製などのトラフィックベアラ処理を伴う。図3Aに示すような、複数のUE中継経路またはルートを有するUCについては、対応するUCプロトコルスタックアーキテクチャの一実施形態が図3Bに示されている。
図3Aは、通信システム300の一例のブロック図であり、複数の中継リンクのシナリオを示す。本開示は、一部には、リモートUEが何らかの方法で中継UEに支援される、複数の中継リンク用途に関する。ここでは主に「中継UE」に言及するが、中継UEは、ここおよび他の場所でCUEと呼ばれる場合もある。より一般的には、中継UEは、CUEまたは別のリモートUEであってもよく、本明細書では補助リモートUEと呼ばれる場合もあり、これは一群のUEの一部であり、リモートUEを支援するように構成される。本明細書で開示される中継UE機能は、CUE、補助リモートUE、あるいは中継リンク内の他の中間中継デバイスまたはコンポーネントに適用されてもよい。いくつかの実施形態では、基地局などのネットワークノードは、UCベアラトラフィックを中継することによって、中継ノードとしても機能している可能性があり、ネットワークノードは、PDCPのコンテキスト(および/またはPDCP層より上の任意の層)を解読または認識しなくてもよい。中継リンクとは少なくとも1つの中間コンポーネントを含むリンクのことを指し、少なくとも1つの中継UEを含む。中継リンクは通信ネットワークとリモートUEとの間の通信を可能にし、ネットワークカバレッジ内にあってもよく、ネットワークカバレッジ内になくてもよい。
例示的な通信システム300はネットワーク機器302と、中継UE304、308およびリモートUE306を含むUEとを備える。UE304、308と、ネットワーク機器302との間の通信は、「Uu」310で示されているインターフェースを通じて行われ、中継UE304、308のそれぞれと、リモートUE306との間の直接的なサイドリンク通信は、サイドリンク312、314を通じて行われる。このようなコンポーネント、およびこのようなコンポーネント間の通信のための実装オプションの例は、本明細書の他の箇所で提供される。ネットワーク機器302は、図1の基地局170a、170bなどのネットワークデバイスまたは機器であってもよい。UEは、例えば、図1のED110a~cであってもよい。
図3Aは、中継UEの協調または提携が有用になり得る1つのシナリオを表す。このシナリオでは、リモートUE306は「カバレッジ外」(ネットワーク機器と直接通信する地理的領域の外部)にあり、中継UE304、308は、ネットワーク機器のカバレッジ内にある。2つの中継リンクがあり、それぞれがネットワーク機器302と中継UE304、308との間のUuセグメント、および各中継UE304、308とリモートUE306との間のサイドリンクセグメントを含んでいる。
図3Aにおいて、リモートUE306に関連するトラフィックは、2つ以上の経路に分割または複製されている。図3Aには2つの中継リンクまたは経路が示されているが、より一般的にはn個の経路があってよく、nは2以上になり、いくつかの実施形態では、それぞれがUCベアラトラフィックを搬送する。図3Aにおいて、1つの経路は中継UE308を通るネットワーク機器302とリモートUE306との間にあり、もう1つの経路は中継UE304を通るネットワーク機器302とリモートUE306との間にある。これらの経路は、ネットワーク機器302からリモートUE306へのダウンリンク送信、リモートUE306からネットワーク機器302へのアップリンク送信、またはその両方に使用されてよい。
図3Bは、UC動作をサポートするためのUCプロトコルスタックアーキテクチャの一例である。図示されている例では、gNB、PDCPなどのネットワーク機器302において、AP/UC層を介してトラフィックが2つ(またはそれ以上)のRLCストリームに分割および複製され、それぞれがUCベアラトラフィックを搬送する。図示されているように、複数のRLCストリームが同じMAC層またはエンティティ、および同じPHY層またはエンティティを共有してもよく、ネットワーク機器302において単一のMACで管理することができる。例えば、単一のMACがこのような機能を、トラフィックバッファ、(事前構成された、半静的に構成された、または動的に構成された)トラフィック経路、およびスケジューリングのうちのいずれか1つ以上として管理してもよい。各RLCストリーム内のUCベアラトラフィックは、例えばユニキャストを通じて、図3Aの中継UE308または中継UE304などの個別の中継UEに送信でき、あるいはブロードキャストやマルチキャストなどのグループキャストによって、複数の中継UEに送信することができる。ネットワーク機器302と中継UE308、304との間の通信はUuリンク送信を含み、RLC、MAC、およびPHYのプロトコルスタックは、図3AのUuリンク310に基づく。このようなアーキテクチャは、ネットワーク機器302でのトラフィックの分割または複製を用いたダウンリンク送信、およびネットワーク機器302での集約、ダイバーシチ選択、または共同検出を用いたアップリンク送信のいずれかまたは両方をサポートすることができる。
中継UE308、304はそれぞれ、Uuリンク310を介したネットワーク機器302との通信、および各サイドリンク314、312を介したリモートUE306との通信をサポートする。したがって、RLC、MAC、およびPHYのUuに基づくプロトコルスタックは、RLC、MAC、およびPHYのサイドリンクに基づくプロトコルスタックに変更または変換され、これは本明細書では、いくつかの実施形態でアダプテーションプロトコルによって「適応された」とも称される。RLC、MAC、およびPHYのサイドリンクに基づくプロトコルスタックは、図3Bでは各中継UE308、304において破線で示されている。この場合の各中継UE308、304は、純粋に中継経路またはルートに沿ってUCベアラトラフィックを転送するためのものであり、事前構成され得る、半静的に構成され得る、または動的に構成され得る。
図3BにおいてAP/UC層の上にあるPDCP層のベアラは、ネットワーク機器302およびリモートUE306内と同じコンテンツを有する。中継UE308、304は、中継UEとして動作しないとき(例えば、それ自身のトラフィックが到着したとき)は、いくつかの実施形態ではPDCP処理を潜在的に支援し得るが、L2中継UE動作の場合は、図3Bに示す例では、中継UE308および304は、その中継処理においてPDCPコンテキストを復号または処理しない。例えば、ダウンリンクトラフィック中継では、中継UE308および304は、Uuリンク310のPHY、MAC、RLC層からAP/UC層(または情報)までの復号のみを行ってAP/UC情報、SL314および312のRLC、MAC、およびPHYにそれぞれ変換し、UuリンクからのPDCP以上の層のコンテキストは中継UE308および304によって処理されず、SLリンクに渡される。
各中継UE、または補助リモートUEなどの他の中間中継デバイスは、ダウンリンク中継用のリモートUEに向けて、UCベアラトラフィックを中継する。中継UEその他の中間中継デバイスによる中継は、少なくともPHY層、MAC層、およびRLC層の復号などの処理をAP/UC層まで含み、UCベアラトラフィックを転送する。図示されている例では、各中継UEは、第1のエアインターフェースを介してUCベアラトラフィックを受信し、第1のエアインターフェースに対して、PHY層、MAC層、およびRLC層の復号などの処理をAP/UC層まで適用し、次に第2のエアインターフェースに対して、AP/UC層、RLC層、MAC層、およびPHY層の符号化などの処理を適用する。図5Bは、UCベアラトラフィックが、異なるエアインターフェースを介して、またはこれを通じて転送または送信され得ることを示し、このような実施形態は、図示されている例では、PHY層、MAC層、およびRLC層におけるそのコンテキストに関して、エアインターフェース変換を含み得る。エアインターフェースは種類が異なっていてもよく、NR用のUuリンク、またはLTE用のUuリンク、サイドリンク(またはPC5)インターフェース、WiFiインターフェース、バックホールインターフェース、非陸上リンク用のエアインターフェース、他の非3GPP(登録商標)エアインターフェースなどのアクセスエアインターフェースを含む。
中継UEその他の中間中継デバイスによる中継および処理に関するこのような詳細および例は、本明細書の他の実施形態にも適用され得る。
サイドリンク314を介した、リモートUE306への下り送信用の中継UE308において、転送されたUCベアラトラフィックは、サイドリンクを介してリモートUEに受信され、リモートUEでPHY層またはエンティティによって信号検出および復号された後で、リモートUEにおけるMAC層またはエンティティは、(PHY層またはエンティティから)受信したトラフィックを別のRLCストリームに分割することが可能になる。図3BにAP/UC層として示されているAP処理ポイントにおいて、リモートUE306は、複数のRLCストリームの1つの元のPDCPベアラ(または複数の元のPDCPベアラ)への集約、あるいはAPで提供される分割または複製動作の詳細に基づいて、ネットワーク機器302から(1つまたは複数の)元のPDCPベアラを取得するための、ダイバーシチ選択または共同検出の実行のいずれかが可能になる。反対方向における、リモートUE306から中継UE308、304への上り送信は、PDCPベアラ(またはPDCPベアラを含むPDCPコンテキスト)が、複数のRLCストリームで複数のUCベアラを形成するために、AP/UC層(逆の動作を行うために、終点受信端用に分割/複製動作の詳細を記憶している)を介して分割または複製され、各ストリームは、1つのUCベアラトラフィック(例えばAPヘッダ内の、UCベアラとその関連する属性のセット)を搬送し、その後、各RLCストリームは、サイドリンク314、312を介してトラフィックを送出するために、1つのMACおよび1つのPHYを通って進む。1つのRLCストリーム内のUCベアラトラフィックは、送信経路に沿ってユニキャストすることによって、個別の中継UE308、304に送信できる、あるいはブロードキャストまたはマルチキャストなどのグループキャストによって、複数のUE(UCグループ内の他の中継UEを含む)に送信することができる。単一の送信経路に沿ったユニキャスト、またはグループキャストは、事前構成され得る、半静的に構成され得る、または動的に構成され得る。
いくつかの実施形態では、複数のUCベアラはそれぞれ、同じ(UCベアラを生成するために複製が適用された場合)または異なる(UCベアラを生成するために分割または多重化が適用された場合)データ情報を含み得る。例えば、各UCベアラトラフィックのUCベアラに関連付けられたAPヘッダ内のUCベアラ属性は、少なくとも宛先ID(例えば、ダウンリンク中継の場合、UCグループ内のリモートUE ID、TUE ID、またはTUEアドレス指定)、および動作の詳細(例えば、UCベアラを生成するために多重化または複製が適用されたかどうか)を含み得る。分割または多重化動作の場合、分割ベアラの識別情報、または分割ベアラインデックスなどの追加情報がUCベアラ属性に含まれてもよい。UCベアラ属性の例示的な例については、本明細書の他の箇所で提供される。結果として、異なる経路を介して中継される、UCベアラトラフィックの複数のストリーム中のUCベアラ属性は、UC動作種別(例えば、分割、複製)その他の構成属性によって、同じである場合もそうでない場合もある。UCベアラ属性は、UCベアラトラフィックの一部として、UCベアラにアタッチされるかあるいはこれに含まれ、これに従って、関連するAPは、プロトコルスタック内のPDCP層とRLC層との間に位置する追加の「層」とみなされてよい。
図3Bは、ユーザデータプレーンおよび制御プレーンの両方をサポートすることができる。制御プレーンのトラフィックは、ページングメッセージ、RRCなどの上位層シグナリング、中継構成シグナリング、およびUC構成シグナリングのうちのいずれか1つ以上を含み得る。
図3Bに示すアーキテクチャは、他のシナリオにも適用され得る一例である。図3Cおよび図3Dに図示されているような他の可能なアーキテクチャを考える前に、図3Bの例示的なアーキテクチャを他の接続シナリオに適用することが以下で説明される。
図4Aは、直接リンクと中継リンクとを混合したシナリオを示す、別の例示的な通信システムのブロック図であり、図4Bは、図4Aに示すシナリオに関する、UCプロトコルスタックアーキテクチャの実施形態を示すブロック図である。図4Aの例400において、図3Aの例300との違いは、図4AではリモートUE406がカバレッジ内にあることである。しかしながら、例400には2つのリンクが依然として存在し、1つはネットワーク機器402とリモートUE406との間の直接Uuリンク410、もう1つは中継リンクであって、ネットワーク機器402と中継UE408との間にあるUuセグメントと、サイドリンク414を通じた、中継UE408とリモートUE406との間のサイドリンクセグメントとを含んでいる。
図4Aにおいて、リモートUE406に関連するトラフィックは、2つ以上の経路に分割または複製され、いくつかの実施形態では、それぞれがUCベアラトラフィックを搬送する。例400におけるネットワーク機器402とリモートUE406との間の経路は、中継UE408を通る間接接続と、ネットワーク機器とリモートUEとの間の直接Uu経路とを含む。これらの経路は、ネットワーク機器402からリモートUE406への送信、リモートUE406からネットワーク機器402へのアップリンク送信、またはその両方に使用されてよい。
図4Bは、図4Aの例示的なシナリオにあるような、直接接続と間接接続とをサポートするためのUCプロトコルスタックアーキテクチャの一例である。図3Bと比較して、図4BにおけるgNBなどのネットワーク機器402は、上述したようにUuリンクを介してリモートUE406に直接接続される。リモートUE406内のUCプロトコルスタックは、これに従って設計および構成され、これはつまりリモートUEが、Uuリンクを介してネットワーク機器と通信するために、RLC、MAC、およびPHYのUuに基づくプロトコルスタックを有することを意味する。これは図4Bに示されており、リモートUE406は、RLC、MAC、およびPHYのUCプロトコルスタックを、サイドリンク用の1組と、Uuリンク用の他の1組とを含めて2組有している。図4Aおよび図4Bでは、構成およびシグナリング方式を含む他の部分は全て、図3Aおよび図3Bと同じにすることができる。
L2 PDCPに基づくUCアーキテクチャの例を引き続き参照すると、図5Aは、マルチホップ中継リンクのシナリオを示す別の例示的な通信システムのブロック図であり、図5Bは、図5Aに示すシナリオに関する、UCプロトコルスタックアーキテクチャの一実施形態を示すブロック図である。
例示的な通信システム500は、図3Aと同様の複数の中継リンクシナリオを示しているが、補助リモートUE507と、サイドリンク512、516とが追加されている。図5Aにおいて、リモートUE506に関連するトラフィックは、2つ以上の経路に分割または複製され、いくつかの実施形態では、そのそれぞれがUCベアラトラフィックを搬送する。ネットワーク機器502とリモートUE506との間の1つの経路は、Uuセグメントまたはリンク510を通って、中継UE504、補助リモートUE507、およびサイドリンク512、516を介する経路である。この経路は、複数のUE504、507を通る、マルチホップ経路またはリンクの一例である。ネットワーク機器502とリモートUE506との間のもう1つの経路は、Uuリンク510を通って、中継UE508およびサイドリンク514を介する経路である。他の実施形態におけるように、これらの経路は、ネットワーク機器502からリモートUE506への送信、および/またはリモートUE506からネットワーク機器502への送信に使用されてよい。
図5Bは、マルチホップ中継リンクをサポートするためのUCプロトコルスタックアーキテクチャの一例である。図5Bと図3Bとの違いは、図5Bには中継UEとして追加の中間補助リモートUE507があることで、リモートUE506が、各サイドリンクを介して補助リモートUE507と中継UE508とに接続されている。中間中継UEとしてのリモートUE507は、UC動作ために、RLC、MAC、およびPHYの、1組のサイドリンクに基づくUEプロトコルスタック層またはエンティティで構成され得る。
図5Bに示す例における補助リモートUE507には、この場合は補助リモートUE507が、複数経路を有する他のUEに補助されるようには構成されていないことを示すために、1つのRLC層またはエンティティのみが提供されることに留意されたい。別の実施形態では、補助リモートUE507のUCプロトコルスタックは、UC中継機能をサポートし、構成および実装を簡素化できるようにするために、リモートUE506と同様に構成することができる。補助リモートUE507のUCプロトコルスタックは、これに加えて、またはこれに代えて、補助リモートUE507がUC動作による他のUEからの送信補助を必要としている場合は、リモートUE506と同様に構成されてもよい。図5Aおよび図5Bでは、構成およびシグナリング方式を含む他の部分は全て、図3Aおよび図3Bと同じにすることができる。
L2 PDCPに基づくUCアーキテクチャは、1つの実施形態を表す。1つの考えられる利点は、複数の中継UEのダイバーシチが改善されることであり、同じデータを複数のリンクでリモートUEまたはネットワーク機器に送信でき、したがってマルチリンク利得を提供できることである。別の考えられる利点は、スループットおよびカバレッジが改善されることであり、データを分割して複数のリンクでリモートUEまたはネットワーク機器に送信でき、シングルリンク送信と比較してスループット全体を改善するために、宛先で集約できることである。
別の実施形態によれば、複数のRLCストリームを形成するためにPDCPベアラが2つ以上のベアラに分割された後で、各ストリームは、個別のMAC層またはエンティティ、および個別のPHY層またはエンティティによってサーブされ、したがってRLC、MAC、およびPHY層またはエンティティの、パラレルUCプロトコルスタックが複数組構成される。図3A、図4A、および図5Aに示すシナリオに関するこの例は、それぞれ図3C、図4C、および図5Cに図示されている。
図3B、図4B、および図5Bとの関連において前記で参照した実施形態は、UEデータプレーンおよび制御プレーンの両方に適用でき、ユニキャストおよび/またはグループキャストを構成することができる。別の実施形態は、グループキャストによるUC制御プレーンのプロトコルアーキテクチャをサポートする。例えば、UE制御プレーンのためのUCプロトコルスタックアーキテクチャでは、ネットワークまたはRANからのページングメッセージ、同期および初期アクセスのためのシステムシグナリング、ならびにRRC構成シグナリングなどの上位層構成シグナリングなどの制御メッセージのうちの1つ以上を、UE中継を介して1つ以上の所望のUEに送信することができる。一実施形態ではこのような制御メッセージはネットワーク機器からのものであり、この場合はこれらは主にダウンリンクシグナリングを含む 例は、306、406、506などのリモートUEに送信されるページングメッセージ、およびリモートUEに送信されるRRC構成シグナリングを含む。結果として、UC制御プレーンのグループキャストの実施形態と、図3B、図4B、および図5Bを参照して上述した実施形態との主な違いは、ネットワーク機器用のUCプロトコルスタックの変更である。
いくつかのUC制御プレーンのグループキャストの実施形態では、制御メッセージ(またはSRB)は、複数のRLCストリームに分割または複製されない。PDCPベアラ内の制御メッセージは、次に、1つのRLCストリームを形成するために、AP/UC層によって処理されてよく、したがって1つのMACエンティティと1つのPHYエンティティとを使用することができる。(1つまたは複数の)制御メッセージは、グループキャストを介して、例えば、UC動作用のブロードキャストまたはマルチキャストによって送信でき、(1つまたは複数の)メッセージ送信方式などのUC動作パラメータは、事前構成される、(例えば、RRCシグナリングによって)半静的に構成される、または動的に構成され得る。
図3A、図4A、および図5Aに示すシナリオに関する例は、それぞれ図3D、図4D、および図5Dに図示されている。
図3Cおよび図3Dの図3Bとの比較において、図3Cにおけるプロトコルスタックアーキテクチャの違いは、各RLCストリーム(またはエンティティ)が、別々のMACエンティティおよび別々のMACエンティティによってサーブされることであり、図3Cのプロトコルスタックアーキテクチャは、異なる無線アクセス技術またはインターフェースでUCに適用でき、例えば、2つの分割ベアラが、それぞれLTEおよびNRを含む、あるいはそれぞれUuおよびSLを含む、2つのRLCエンティティに入ってもよい。図3Dのプロトコルスタックアーキテクチャの違いは、ネットワークデバイス(またはgNB)は、ベアラ分割または複製動作を行わず、UCおよび中継のためにPDCPパケットデータユニット(PDU)またはPDCPベアラ(またはベアラセグメント)にAP情報をアタッチするのみであり、図3Dのアーキテクチャは、1つ以上のUEに対する、制御メッセージの送信、システム制御シグナリングなどに適用することができる。これらの記述は、図4Cおよび図4D対図4B、ならびに図5Cおよび図5D対図5Bの比較において当てはまる。
別の実施形態は、中継UEにおけるL2(PDCP)適応処理を含む。サイドリンクでL2 UC動作が行われ、基地局などのネットワーク機器ではなく中継UEで適応処理が終了する。このような中継UEは、事前構成または(半静的に、もしくは動的に)構成されたマスタ中継UE、または特殊中継UEとみなすことができる。いくつかの実施形態では、マスタ中継UEは、サイドリンク内の他のUEの制御およびスケジューリングなどの、サイドリンクに関連するネットワーク機器の機能の少なくとも一部を実行し得る。
図6Aを考察すると、別の例示的な通信システムのブロック図である。例600は図3Aの例300に似ているが、ネットワーク機器およびUuリンクではなく、2つの中継UE604、608を含むサイドリンク612、614を有する、中継UE602を含んでいる。この例では2つの中継リンクがリモートUE606に提供され、中継UE604を通るサイドリンク612、616を介し、かつ中継UE608を通るサイドリンク614、618を介する。
例600の中継UE602は、マスタ中継UEまたは特殊な中継UEとして構成される。前述したように、図3Aの例300と比較して、例600では、Uuリンクを有するネットワーク機器300は、サイドリンク612、614を有する中継UE602に置き換えられ、中継UE602は、ネットワーク機器を参照して本明細書で説明される、少なくともいくつかの機能をサポートすることができる。
図6Aのシステムに関するUCプロトコルスタックアーキテクチャの一実施形態が図6Bに図示されており、中継UE602は、リモートUE606に向けて送信するためのPDCPベアラ分割または複製、あるいはリモートUE606から送信するための、集約、ダイバーシチ選択、または共同検出などのL2 UC適応処理をサポートする。中継UE602は、サイドリンクにおけるUC適応処理を終了し、これは、全サイドリンクのUCベアラトラフィックが中継UE602で処理されることを意味し、いくつかの実施形態では、中継UEは、基地局(図示せず)などのネットワーク機器に送信する、またはネットワーク機器から受信するためのUuリンクおよびUu送信用の、通常のPDCPベアラも依然としてサポートする。図6Bに示す実施形態では、UEからUEへの中継においてサイドリンクUC動作のみが行われる。
中継UE602および他のUE用の、図6Bに示すこのようなUCプロトコルスタックアーキテクチャは、通信ネットワークの他のコンポーネントから独立して動作することができる。中継UE602は、中継UE602がL2およびL3中継機能の能力または構成を有する限り、(IP層内で)L3中継構成と同時に動作するのにも適している。リモートUE606に対する、L3に基づく中継トラフィックは、基地局などのネットワーク機器に透過的であり、中継UE602は、リモートUE606に対する、L3に基づく中継トラフィックを認識でき、したがって中継UE602は、中継UE604、608などの中間中継UEを介してリモートUE606と通信するために、L2に基づくサイドリンクUC動作を適用することができる。
図6Bに示すようなUCプロトコルスタックアーキテクチャは、他の実施形態に適用されてよいことにも留意されたい。例えば、図6Bは図3Bに似ているが、本明細書で開示される他のスタックアーキテクチャが、図3C、図3D、図4B~図4D、図5B~図5Dのスタックアーキテクチャのいずれかを含め、サイドリンクのみのUC動作をサポートするように変更されてもよい。これらいずれかの図面のスタックアーキテクチャの例は、ネットワーク機器スタックを、図6Bに示す中継UE602のスタックと置き換えることによって変更されてもよい。例えば、SLプロトコルスタックアーキテクチャを有するマスタ中継UEは、他のUEに接続してSLのみのUCをサポートするために、図3Cのネットワーク機器(またはgNB)に置き換わることができる。
本明細書で開示される実施形態は、様々な動作のいずれかを含み得る、あるいはコアネットワーク、1つ以上の基地局などの無線ネットワーク機器、および1つ以上のUEのうちの1つ以上における、様々な機能のいずれかにサポートを提供し得る。
例えば、コアネットワークについて考察する。L2に基づくUCの場合、UCトラフィックはコアネットワーク(CN)に透過的であってよい。L3中継の場合、IPより下位の層に適用されるL2に基づくUCが動作可能になる。L3、すなわちCNのIP層にAP/UCを適用した場合、UC を有するCNは、送信のためにトラフィックの分割または複製を行い、受信のためにトラフィックの集約や選択的検出を行うことができる。
いくつかの実施形態では、L3中継に基づくUC方式を考慮することができる。考えられる動機には以下が含まれる。
1)L3に基づく中継UEを1つ有するリモートUEは、特に、中継UEおよびリモートUEの両方が移動する可能性があるときはあまり信頼性が高くない場合があり、また一定の方向または角度の変化を伴うわずかな移動によって、中継UEとリモートUEとの間のチャネル(SL)状態が劇的に変化する可能性があることが予想される。したがって、リモートUEは、補助のために2つ以上のL3中継UEと接続できるほうがよい。
2)基地局その他のネットワーク機器とのチャネル状態を改善できるように、リモートUEが移動できることによって、基地局その他のネットワーク機器との直接通信を可能にすることもできるが、リモートUEが中継UEの補助を受けられるようにしておくことがやはり望ましく、このような状況は、リアルタイムなビデオ監視や対話などの一部の用途で、リモートUEの性能を拡張すると考えられる。
結果として、L3中継に基づくUCに対する可能な解決策は、少なくとも以下で解決策1、解決策2、および解決策3と称する3つの解決策を含み得る。
解決策1:1つのリモートUEを2つ以上のL3中継UEで構成でき、各L3中継UEは、関連パラメータ(例えば、中継UEアドレス指定)を構成することによって、リモートUEに中継補助を提供し、中継グループ構成についてネットワーク機器に報告する。ネットワーク機器は、同じリモートUEに関連付けられる2つ以上の中継グループの、中継UEのIPアドレスおよびリモートUEのポート番号などのIP層情報を構成してよく、その結果、ネットワーク機器は、2つ以上の中継UEを介して、1つのリモートUEに向けて、または1つのリモートUEから、複数経路の送信を行うことが可能になる。複数経路の送信は、例えば、複製パケットまたは多重化パケットを含み得る。1つのリモートUEは、ネットワーク機器と接続するために2つ以上の経路を有し、いくつかの実施形態では2つの動作モードがある。動作モード1によれば、リモートUEは、2つ以上の中継UE間の、(1つまたは複数の)チャネル品質測定および/または(1つまたは複数の)チャネル品質しきい値などの一定の条件および切り替え基準に基づいて、サービスを切り替えるように構成でき、ネットワーク機器に対する切り替え通知または要求は、リモートUEおよび1つの中継UE(現在サーブされている中継UE、またはサーブされるべき中継UEのいずれか)の両方で行うことができる。動作モード2によれば、リモートUEは、2つ以上の中継によってサーブされるように構成される(すなわち2つ以上の中継UEがアクティブ化される、またはリモートUEを補助するためにアクティブ化される)。ULの場合、リモートUEは、1つ以上のL3中継UEを介して、ネットワーク機器に独立したパケットまたは複製されたパケットを送信してよく、DLの場合、リモートUEは、これに向けて送信された、複製または多重化されたパケットを受信可能になり得る。
解決策2:1つのリモートUEを、1つのL3中継UEで構成でき、(コア)ネットワークとの直接リンクを(独立して)構成することも可能にされる(例えば、ネットワーク内にそれ自身のIPアドレスを持つ)。したがって、ネットワークとリモートUEとの間には送信用および受信用の2つの接続または経路があり、2つの経路(一方は中継UEを介し、もう一方はコアネットワークとの直接接続)を構成またはアクティブ化することによって、複製されたパケットまたは多重化されたパケットのいずれかを送信でき、あるいは、2つの経路は、(より信頼性の高い)1つの経路をアクティブにして構成またはアクティブ化することができる。
解決策3:リモートUEは、解決策1の(複数)接続と、ネットワークとの直接接続とを組み合わせて構成することができる。
上述した解決策のいくつかの実施形態では、UC AP適応機能は、L3/IP層、またはマルチパス送信制御プロトコル(MPTCP)層、アプリケーション(APP)層などの上位層における、追加の分割または複製パラメータで構成することができる。L3/IP層の場合は、UCのこのようなAPパラメータは、例えば、(1つまたは複数の)IP予約フィールド/未使用フィールドなどの1つ以上のL3フィールドを使用して定義することができる。
基地局またはgNBなどの無線通信ネットワーク機器は、いくつかの実施形態では、UCの分割/複製、または集約/ダイバーシチ検出の機能を実行することができる。UEトラフィックの多重化または複製用に、複数の経路があってもよい。多重化または複製は、半静的に構成される、動的に構成される、事前構成される、事前定義される、あるいはこれらの手法の組み合わせに従って管理され得る。いくつかの実施形態では、UCベアラ属性は、1つ以上のUEのUCトラフィック、および/または中継のみのトラフィックをサポートする。L3中継の場合は、基地局またはgNBなどの無線ネットワーク機器は、例えば、RAN側で動作するL2に基づくUCをやはり適用し得る。
中間中継UEまたは補助リモートUEは、UCベアラトラフィックを中継するだけでもよく、いくつかの実施形態では、考えられる例外として、メッセージ内の(1つまたは複数の)転送先を決定するために、アダプテーションヘッダの復号および/または処理を行い、また中継UCベアラトラフィックが、中間中継UEまたは補助リモートUEの部分的なトラフィックをさらに含む場合は、UCベアラトラフィックから、関連する(1つまたは複数の)サブヘッダおよびUE自身のトラフィックを除去することによる、UCメッセージの再構築を行う。いくつかの実施形態では、複数の中継経路のそれぞれは、中継グループとして個別に構成されるため、各中間中継UEまたは補助リモートUEは、経路に関連付けられる全てのUE IDまたはUEアドレスID、および中継経路における任意のUEへの転送方向の知識を有し得る。結果として、マルチホップ中継(例えば、中継トラフィックに対して2つ以上のUEがある)のシナリオでは、APは、経路に沿った全UEの全UEアドレスまたはIDではなく、ソースIDおよび/または宛先IDのみを含んでいれば充分であろう。SL送信用として、各UEは、中継グループ内のUE宛先IDまたはグループ宛先IDを含むように構成されることが可能であってよく、これらのソースおよび宛先ID(全IDまたはその一部)は、MACヘッダまたは(1つまたは複数の)サブヘッダで搬送することができる。したがって、中間中継UEまたは補助リモートUEは、リモートUEに向けた、(別の中間中継UEまたは補助リモートUEへの)転送方向を構成によって知っているため、APは、トラフィックのソースID(例えば、UC開始位置)および/または宛先ID(例えば、UC終了位置)のみを含んでいれば充分であろう。さらに、トラフィック転送が1つの中継UEまたは補助リモートUEのみ(例えば、Uuにおける基地局に接続するための中継UE、およびSLにおけるリモートUE)を介して行われる場合は、これによりAPは、トラフィックのソースIDおよび宛先IDを含まないという選択肢があってよく、これは、構成によって中継UEまたは補助リモートUEが、トラフィックのソースおよび宛先の知識を有しているためである。この場合、APの1つのオプションは、UEベアラトラフィック内に、複製または分割などのUC関連情報
のみを含むことであり、分割はパケット長さに基づいてよく、例えば、ベアラ分割が適用されるかどうかを決定するためにしきい値を使用する。
宛先UEまたはソースUEになるリモートUE、あるいはマスタ中継UEは、UCのデータ集約または分割の機能をサポートしてよく、別のUEまたはネットワーク機器からトラフィックを受信し、かつこれらにトラフィックを送信する、ダイバーシチまたは多重化を含む。一実施形態では、中継UEは、例えば、リモートUEトラフィックがネットワーク機器に透過的なシステムにL3中継が使用されるときは、基地局またはgNBなどのネットワーク機器の役割を果たす、または少なくとも役割の一部を果たし得る。
構成に関しては、これらその他の中継挙動または機能、UE挙動または機能、あるいはネットワーク機器の挙動または機能のいずれかを、DCI、RRC、SCI、マルチキャストシグナリング、またはブロードキャストシグナリングの1つ以上を使用して、事前構成、事前定義、あるいは動的に構成または半静的に構成することができる。
いくつかの実施形態で提供され得る、様々なコンポーネントおよび機能の挙動についても、以下でさらに詳しく検討される。
図7は、カバレッジ内UE間のUE連携のための、例示的なネットワーク機器手順を示す流れ図である。701において、中継UEおよびリモートUEは全てカバレッジ内にあり、UCグループ化に基づくUuおよびSLの測定および報告が、図7では一例として基地局(BS)で示されているネットワーク機器によって制御されると仮定される。701は、一群のUEによる中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングの通信を含み得る動作を示し、これは、図示されているネットワーク機器の例において、UEにこのようなシグナリングを送信することによって行われる。
702において、BSはUCグループ化の際に、例えば、複数の中継UEのみを介した、直接および間接接続を介した、複数ホップ中継またはこれらの任意の組み合わせを用いた、ならびにUC送受信用の(1つまたは複数の)リソース割り振りを用いた、所望の接続性で1つ以上のUEを構成する。シグナリングは半静的または動的にすることができる。これは、この例ではUEに構成を送信することによる、構成の通信を含み得る動作の例である。
UCは、構成後に動作可能にすることができ、あるいは構成後に明示的にアクティブ化することができる。明示的なアクティブ化は703で示されているが、任意選択にすることができる。UCは、例えば、PDCP分割がなく、かつ適用すべきUCアダプテーションプロトコルがなければ、非アクティブ化されてもよい。これは、MAC CE、RRC、DCI、およびSCIのうちの1つ以上によってシグナリングすることができる。
704は、送信(Tx)動作が行われるか受信(Rx)動作が行われるかによって、PDCPベアラ分割/複製か、あるいは集約(または分割ベアラを1つの元のベアラに順次復元するための一種の集約である並べ替え)/ダイバーシチ選択(またはネットワーク符号化が適用される場合は共同検出)を示す。
705は、複数のRLCストリームまたはエンティティを処理する1つ以上のMACエンティティを示し、それぞれが1つのUCベアラトラフィックを含んでいる。ベアラ優先度、信頼性要件、あるいは所望される、または必要とされるQoSのいずれかを含む1つ以上のパラメータが、UCベアラトラフィック処理に影響する場合があり、例えば、論理グループIDを有するMAC論理チャネルに反映され得る。
UCベアラトラフィックの送信(Tx)および受信(Rx)は、通常は図7の705の下にTx/Rxで示されている。
図8は、カバレッジ内UE間のUE連携のための、例示的なUE手順を示す流れ図である。宛先リモートUEまたはソースリモートUEになり得るリモートUEの場合、801において、リモートUEは、構成された接続性(例えば、複数の中継UEのみを介した、直接および間接接続を介した、マルチホップ中継を含む、またはこれらの任意の組み合わせ)を含み、かつUC送受信のための(1つまたは複数の)リソース割り振りを含む、UCの構成シグナリングを受信する。シグナリングは、半静的または動的であってよく、RRC、DCI、またはSCIを介し、図示されている例では、BSから直接的または間接的に受信され得る。801は、図示されている例における、リモートUEの場合の構成を受信することによって、構成を通信するステップの例である。リモートUEもまた、リモートUEの場合のシグナリングを受信することによって、中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングを通信する。シグナリングと構成とは、図7の701および702で別々に図示されており、同様にUEは、シグナリングと、801で参照される構成とを受信し得る。
上述したように、UCは、UC動作が始まる前に、構成またはアクティブ化されてから動作可能になり得る。UCはこれに加えて、またはこれに代えて、例えば、PDCP分割がなく、かつ適用すべきUCアダプテーションプロトコルがなければ、非アクティブ化されてもよい。これは、MAC CE、RRC、DCI、またはSCIのうちの1つ以上によってシグナリングすることができる。いくつかの実施形態では、リモートUEは、指示メッセージでUCのアクティブ化および/または非アクティブ化を示すことができる。アクティブ化および非アクティブ化は、802に示されている。
ネットワーク符号化が適用される場合の、分割および集約もしくは並べ替え、ならびに複製、ダイバーシチ選択、または共同検出は、803に図示されている。これらのうちどの動作が実際に行われるかは、UEが送信を行っているかそれとも受信を行っているかによる。
804は、複数のRLCストリーム(またはエンティティ)を処理する1つ以上のMACエンティティを示し、それぞれが1つのUCベアラを含んでいる。ベアラ優先度、信頼性要件、あるいは所望される、または必要とされるQoSのいずれかを含む1つ以上のパラメータが、ベアラトラフィック処理に影響する場合があり、例えば、論理グループIDを有するMAC論理チャネルに反映され得る。
UCベアラトラフィックの送信および受信は、通常は図8の804の下にTx/Rxで示されている。
本明細書では中継UEまたは補助リモートUEなどの中間UEとも呼ばれる中間中継デバイスについては、801および802と同じ手順、ならびに/または例えば中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングの通信に関連する他の手順が適用され得る。手順803について、中間UEは、UCベアラトラフィックの転送のみを実行してもよいが、UCトラフィックベアラ・メッセージ内にUE自身に宛てたトラフィックがあれば、UEは自身のトラフィックを取得し、UCベアラトラフィック・メッセージ内で何らかのクリーンアップを行うことになる。
図9は、カバレッジ外UEを含むUE連携のための、例示的なネットワーク機器手順を示す流れ図である。ステップ901において、UCグループ化に基づくUuおよびSLの測定が中継UEによって調整され、次に、例として、図9に基地局(BS)として示されているネットワーク機器に報告される。902において、BSは、図7の702と同様に、(1つまたは複数の)任意のカバレッジ内UEを、UC接続性を用いて、かつUCの送信および受信のための(1つまたは複数の)リソース割り振りを用いて構成する。中継UEは、図示されている例では、対応する構成を(1つまたは複数の)任意のカバレッジ外のリモートUEに転送する。シグナリングは半静的または動的にすることができる。
図7の701および702と同様に、901は、一群のUEによる中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングの通信を含み得る動作を示し、902は、構成の通信を含み得る動作を示す。中継UEの場合、シグナリングおよび/または構成の通信は、受信および送信のいずれかまたは両方を含み得る。例えば902において、中継UEはBSから構成を受信して、1つ以上の他のUEに構成を送信し得る。
903は、図9における中継UEによって、任意のカバレッジ外の(1つまたは複数の)リモートUEに向けて、またはこのリモートUEからシグナリングが転送されることを除いて、図7の703と同様である。
904および905は、図7の704、705と同様である。このようなネットワーク機器の手順は、カバレッジ内およびカバレッジ外のUEシナリオで、同一または実質的に同じであってよい。図7におけるように、送信および受信は、通常は図9の最後にTx/Rxで示されている。中継UEまたは他の中間中継デバイスの場合、UCベアラトラフィックは、中継中に受信および送信の両方が行われ得る。
図10は、カバレッジ外UEを含むUE連携のための、例示的なUE手順を示す流れ図である。図10は、カバレッジ外の宛先リモートUEが、BSから間接的に構成シグナリングを受信することを除いて、図8と実質的に同じである。構成、およびいくつかの実施形態における中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングは、1001において、中継UEによってカバレッジ外のUEに転送される。中継UEまたは他の中間中継デバイスは、このようなシグナリングおよび構成のいずれかまたは両方を受信することによって、かつこれに加えて、またはこれに代えて、このようなシグナリングおよび構成のいずれかまたは両方を送信することによって、無線通信ネットワークでシグナリングおよび/または構成を通信し得る。
1002は、図10における中継UEによって、任意のカバレッジ外の(1つまたは複数の)リモートUEに向けて、またはこのリモートUEからシグナリングが転送されることを除いて、図8の802と同様である。
1003および1004は、図8の803、804と同様である。このようなUEの手順は、カバレッジ内およびカバレッジ外のUEシナリオで、同一または実質的に同じであってよい。送信および受信は通常は図10の最後に示され、本明細書の他の箇所に示されているように、中継UEなどの中間中継デバイスは、中継中はUCベアラトラフィックの受信および送信の両方を行い得る。
任意の中間UEについては、いくつかの実施形態では、カバレッジ内UEは手順801、802、803に従う。カバレッジ外のUEは手順1001および1002に従い、UCベアラトラフィックの転送のみを実行してもよいが、UCトラフィックベアラ・メッセージ内にUE自身に宛てたトラフィックがあれば、UEは自身のトラフィックを取得し、UCベアラトラフィック・メッセージ内で何らかのクリーンアップを行い得る。
図11は、サイドリンクのみを介したUE連携のための、例示的なマスタ中継UE手順を示す流れ図である。この場合、UCは任意のBSに透過的であってよく、その理由は、サイドリンク通信のみが含まれているからである。1101において、マスタ中継UEによって、サイドリンク測定に基づくUCグループ化が調整される。1102において、マスタ中継UEは、UCグループ内の(1つまたは複数の)他のUEを、UCの送受信のためのUC接続性と、(1つまたは複数の)リソース割り振りとを用いて構成する。シグナリングは半静的または動的であってよく、例えば、サイドリンクRRCおよび/またはSCIを使用する。1101および1102は、図7の701および702と同様になり得るが、BSではなくマスタ中継UEを含んでいる。1101および1102は、シグナリングを通信するステップ、および構成を通信するステップの別の例を提供し、シグナリングを送信し構成を送信するBSなどのネットワークデバイスではなく、UEを含む。
1103は703と同様になり得るが、これもBSではなくマスタ中継UEを含んでいる。UCは、構成後に動作可能になる、あるいは明示的にアクティブ化され得る。UCはこれに加えて、またはこれに代えて、例えば、PDCP分割がなく、かつ適用すべきUCアダプテーションプロトコルがなければ、非アクティブ化されてもよい。これは、マスタ中継UEからのMAC CE、サイドリンクRRC、およびSCIのうちの1つ以上によってシグナリングすることができる。
1104は、ネットワーク符号化が適用される場合の、PDCPベアラの分割および集約もしくは並べ替え、ならびに複製、ダイバーシチ選択、または共同検出を表し、マスタ中継UEのTxまたはRx動作に依存する。
1105は図7の705と同様になり得るが、これもBSではなくマスタ中継UEを含んでいる。
他の図面にあるように、UCベアラトラフィックの送信および受信は、通常は図11の最後に示されている。
図12は、サイドリンクのみを介したUE連携のための、マスタUE以外のUEの例示的な手順を示す流れ図である。宛先リモートUEであっても、またはソースリモートUEであってもよいリモートUEの場合、SL測定に基づくUCグループ化は、1201でマスタ中継UEによって調整され、1202において、マスタ中継から構成シグナリングが受信される。シグナリングは半静的または動的であってよく、例えば、サイドリンクRRCおよび/またはSCIを使用する。1201および1202は、中継に基づくUCを可能にするためにシグナリングを通信するステップ、および構成を通信するステップの別の例示的な例を表す。
1203は、上述した他の実施形態で述べたUCアクティブ化および/または非アクティブ化と同様であるが、BSまたは他のネットワーク機器ではなく、マスタ中継UEを含むシグナリングを含む可能性がある。
1204、1205におけるUE手順は、他の実施形態と同様である。1204は、PDCPベアラ分割、集約、並べ替え、複製、ダイバーシチ選択、および共同検出のうちのいずれか1つ以上などの手順を含んでよく、1205は、例えば、複数のRLCストリーム(またはエンティティ)を処理する1つ以上のMACエンティティを含み得る。
中間UE、あるいは非マスタ中継UEまたは補助リモートUEなどの中継デバイスは、1201および1202と同じ手順をサポートし得る。手順1204では、中間UEはUCベアラトラフィックの転送のみを行ってもよいが、UCトラフィックベアラ・メッセージ内のそれ自身のトラフィックを受信し、かつこのようなメッセージがそのUEに宛てたトラフィックを含んでいる場合は、UCベアラトラフィック・メッセージ内でのクリーンアップを行う。
図7~図12の流れ図は、例示的な例である。方法は付加的な、より少ない、または異なる動作を含む場合があり、同様の順序または図示とは異なる順序で実行される。
様々な例について上述した。他の実施形態もまた想定されている。
図13は、追加された複数の中継リンクのシナリオを示す、別の例示的な通信システムのブロック図である。例示的な通信システム1300において、各中継UE1324、1328は異なるネットワーク機器1302、1304と通信し、例えば、Uuリンク1310、1312を介した異なるTRPであり得る。図示されている例では2つの中継リンクがあり、各中継リンクが、ネットワーク機器1302、1304と中継UE1324、1328との間のUuセグメント1310、1312、および各中継UEとリモートUE1326との間のサイドリンクセグメント1332、1334を含んでいる。
図13は、デュアルコネクティビティ(DC)またはキャリアアグリゲーション(CA)に基づいたUCをサポートし得る実施形態を示す。この例では、リモートUE1326は2つの(または他の実施形態ではそれ以上の)経路または接続を有し、それぞれが中継UE1324、1328を介して、異なる基地局、同じセルまたは異なるセル内のTRP、または衛星ステーションなどの異なるネットワーク機器1302、1304に至る。リモートUE1326は、2つのセルまたはカバレッジエリア内の2つの中継UE1324、1328と中継関係を有する。中継UE1324、1328は、L2および/またはL3中継をサポートし得る。
中継経路またはルートは、例えば、ヌメロロジ、MCS、帯域幅などの異なるチャネル状態および送信パラメータで別々に構成することができる。したがって、いくつかの実施形態では、複数経路間での負荷分散の問題が存在する場合がある。
リモートUE1326のDCまたはCA構成は、ネットワーク機器カバレッジに対するUEの位置に応じて、ネットワーク機器1302、1304のいずれかまたは両方から直接、あるいは中継UE1324、1328のうちの1つまたは両方によって転送することができる。シグナリングは半静的または動的であってよく、例えば、RRC、サイドリンクRRC、DCI、およびSCIのうちの1つ以上を使用する。
中継UE1324、1328は、受信した中継トラフィックのリモートUE1326への転送をサポートする。一実施形態では、1302、1304で、PDCPベアラは2つのRLCストリームまたはエンティティに分割または複製され、処理されたPDCPトラフィックは、中継Uu構成に基づいて、中継UE1324、1328に送信される。中継UE1324、1328はそれぞれ、Uuリンク形式をサイドリンク形式に変換してから、中継サイドリンク構成に基づいて、変換したトラフィックをリモートUE1326に送信する。
リモートUE1326は、例えば、PDCPベアラの並べ替えまたは選択的受信を行うために、2つの経路からデータを受信する。アップリンクトラフィックの場合の、リモートUE1326での、またはネットワーク機器1302、1304での並べ替えまたは選択的受信では、受信判断のために1つ以上のタイマまたは時間窓を使用することができる。
いくつかの実施形態では、リモートUE1324からのトラフィック送信では逆の手順が使用される。リモートUE1324は、ネットワーク機器1302、1304と同じ処理を行い、中継UE1324、1328はサイドリンク形式をUuリンク形式に変換してネットワーク機器にトラフィックストリームを送信し、ネットワーク機器はPDCPベアラの並べ替えまたは選択的受信を行う。
図14は、複数リンクのシナリオを示す、さらに別の例示的な通信システムのブロック図である。例1400は、リモートUE1326がネットワーク機器1302のカバレッジエリア内にあり、ネットワーク機器1302とのUuリンク1410を有していることを除いて、例1300と同じである。リモートUE1326は、図13にあるようにやはり2つの接続を有しているが、ここでは、1つは直接Uuリンク1410を通るネットワーク機器1302との接続、もう1つは中継UE1328との中継関係を介したネットワーク機器1304との接続を含んでいる。
例1400では、リモートUE1326のDCまたはCA構成は、RRC、サイドリンクRRC、DCI、およびSCIのうちのいずれか1つ以上を用いて、半静的または動的なシグナリングで、直接ネットワーク機器1302から、かつ/または中継UE1328によって転送することができる。
リモートUE1326へのダウンリンクトラフィックについては、中継UE1328が、受信した中継トラフィックをリモートUEに転送する。いくつかの実施形態では、PDCPベアラは、ネットワーク機器1302、1304で2つのRLCストリーム(またはエンティティ)に分割または複製される。ネットワーク機器1302は、処理されたPDCPトラフィックを直接リモートUE1326に送信し、ネットワーク機器1304は、その処理されたトラフィックを、中継Uu構成に基づいて、中継UE1328に送信する。リモートUE1326は、ネットワーク機器1302からトラフィックを受信し、中継UE1328は、Uuリンク形式をサイドリンク形式に変換してから、中継サイドリンク構成に基づいて、変換したトラフィックをリモートUE1326に送信する。この例では、リモートUE1326は、1つはUu用、もう1つはサイドリンク用を含む、いくつかの実施形態における2組のプロトコルスタックを使用している。例については、図4A~図4Dを参照して上述されている。
2つの接続、リンク、または経路からデータを受信すると、リモートUE1326は、PDCPベアラの並べ替えまたは選択的受信を行う。
いくつかの実施形態では、上りまたはアップリンクトラフィックには逆の手順を適用する。リモートUE1326は、データを分割または複製してネットワーク機器1302および中継UE1328にデータを送信し、中継UEはサイドリンク形式をUu形式に変換してネットワーク機器1304に送信し、ネットワーク機器1302、1304はPDCPベアラの並べ替えまたは選択的受信を行う。
いくつかの実施形態では、これに加えて、またはこれに代えて他の特徴が提供され得る。UCその他の関連する態様のための中継UE切り替えは、一例である。これは、(1つまたは複数の)中継UEおよび(1つまたは複数の)リモートUEが、ネットワーク機器と、(1つまたは複数の)中継UEと、(1つまたは複数の)リモートUEとの間の1つ以上の接続を変更できるように移動できる、モバイルUEには特に有用であろう。
UCグループ内のネットワーク機器、中継UE、および/またはリモートUEは、接続変更、接続切り替え、または接続の再構築をトリガし得る。
ネットワーク機器、中継UE、および/またはリモートUEは、迅速な接続切り替えまたは接続変更を可能にするために、UCグループ内の(1つまたは複数の)接続された中継UE、および/または(1つまたは複数の)リモートUEを含む、1つ以上のUEに対する接続品質指示のリストを保持し得る。いくつかの実施形態では、測定情報は、感知に基づくチャネルビジー率(CBR)およびサイドリンク-RSRPを含んでもよい。
UEはいずれも、接続(アクティブ)状態、非アクティブ状態、またはアイドル状態になる場合がある。UCグループ内の中継UEまたはリモートUEは、非アクティブまたはアイドル状態に移行する場合があり、これはUCグループ内で接続の可用性が変化する結果になり、UCグループの再セットアップまたは再構成をトリガし得る。
UEの場合、UuリンクのUE IDは、サイドリンクのUE IDとは異なっていてもよく、またはサイドリンクのUE IDとして使用されないようにすることができる。Uuに基づくグループIDは、これに加えて、またはこれに代えて、サイドリンクに基づくグループIDとは異なるように、あるいはサイドリンクに基づくグループIDとしては使用されないようにすることができる。いくつかの実施形態では、UCの宛先IDおよびソースIDは、MAC宛先IDおよびソースIDに使用することができる。Uu、サイドリンク、およびV2X MACヘッダまたはサブヘッダは、異なっていてもよい。
上述したいくつかの実施形態で言及したMAC論理チャネルは、それぞれが論理チャネルIDに関連付けられてもよく、スケジューリングおよび送信のための異なるQoSまたは優先度を有してもよく、PDCHベアラに関連付けられる異なるQoSまたは優先度(ProSeパケットごとの優先度であるPPPP、またはProSeパケットごとの信頼度であるPPPRなど)を処理することができる。このようなQoSおよび優先度の機能は、例えば、事前構成するか、または上位層シグナリングを構成することができる。
少なくとも上記では、様々な特徴が詳細に説明されている。より一般的には、方法は、例えば、上述したものよりも少ないか、これに追加した、またはこれとは異なる動作を含み得る。図15および図16は、別の実施形態による例示的な方法を示す流れ図である。
図15の例示的な方法1500は、1502において、UEと無線通信ネットワークとの間の中継リンクが利用できる無線ネットワークの接続性を決定するステップを含む。本明細書の他の箇所で述べるように、無線接続性は、例えば、直接リンク(Uu)、間接リンク(例えば、UuおよびSL)、ならびにマルチホップ(SLのみを含む)リンクのいずれか1つ以上を含み得る。
1504において、1502で決定した接続性に基づいてアダプテーションプロトコルが決定されて、決定した接続性に関連するプロトコルスタックアーキテクチャを、中継リンクをサポートするように適応させ、1506において、接続性とアダプテーションプロトコルとに従って、中継リンクの構成を可能にするためのシグナリングが通信される。APおよび構成シグナリングの詳細な例は、本明細書の他の箇所で提供されている。
例示的な方法1500と一致する方法は、様々な方法のいずれかで実施される、様々な特徴のいずれかを含み得る。例えば、実施形態は以下の特徴のいずれか1つ以上、および/または本明細書で開示される他の特徴を様々な組み合わせで含んでよく、その特徴は以下の通りである。
決定する1502は、中継リンクに含める候補である候補通信リンクに関する測定値に基づいて、接続性を決定することを含み、
測定値に基づく接続性の決定は、候補通信リンクに含まれるコンポーネントから測定値に関するシグナリングを受信することを含み、
候補通信リンクに含まれる第2のコンポーネントに対して、第2のコンポーネントが測定を行えるようにするための発見シグナリングを、候補通信リンクに含まれる第1のコンポーネントに送信させるためのシグナリングを通信する動作があり、
測定値に基づく接続性の決定は、第2のコンポーネントから測定値に関するシグナリングを受信することを含み、
発見シグナリングは基準シグナリングであるか、またはこれを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値を示すシグナリングであるか、またはこれを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値が、候補通信リンクを含む中継リンクを中継リンクとして構成するための条件を満たしているかどうかを示すシグナリングであるか、またはこれを含み、
アダプテーションプロトコルを決定する1504は、中継リンクに関連付けられるベアラの1つ以上の特徴を示す、1組の属性を構成することを含み、
1組の属性は、番号その他の識別子などの、UCベアラ識別情報などのベアラ識別情報、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、UEに割り振られた、あるいは関連付けられたベアラセグメンテーションの総数、ベアラが1つ以上の他のベアラに対する複製ベアラか多重化ベアラかどうかについての指示、中継経路またはルートの経路番号またはルート番号、あるいは他の識別子の指示、UEに対するUC経路またはルートの総数の指示、適応ポイント処理で使用する中継ベアラのタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCになるか中継のみのトラフィックになるかについての指示、制御動作に対する指示、のうちのいずれか1つ以上を含み、
中継リンクを介してUEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信する動作があり、
トラフィックは、ベアラデータ、および1組の属性を示す情報を含むアダプテーションヘッダであるか、またはこれを含み、
中継リンクは、UEと無線通信ネットワークとの間の少なくとも一次中継リンクに追加された二次中継リンクであり、
一次中継リンクと二次中継リンクとを介して、UEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信する動作があり、
通信は、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して送信するためのデータの分割、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して受信したデータの集約、のうちの1つ以上を行うことを含み、
一次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第1のネットワーク機器との間のリンクであり、二次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第2のネットワーク機器との間のリンクであり、
無線通信ネットワークにおけるネットワーク機器によって方法が実行され、
中継リンクは、UEと無線通信ネットワークとの間の少なくとも一次中継リンクに追加された二次中継リンクであり、一次中継リンクの中継UEによって方法が実行される。
図16の例示的な方法1600は、UEをリモートUEと無線通信ネットワークとの間の中継リンク用に構成するためのシグナリングをUEで受信する1602を含み、これは中継リンクが使用できる無線ネットワークの接続性と、決定した接続性に関連するプロトコルスタックアーキテクチャを、中継リンクをサポートするように適応させるための接続性に基づいた、アダプテーションプロトコルとに従って行われる。受信UEは、必ずしもそうである必要はないが、リモートUEであってよい。例示的な方法1600は、UEによって、中継リンクを介して、リモートUEと無線通信ネットワークとの間のトラフィックを通信するステップをさらに含む。
例示的な方法1500について上述した通り、例示的な方法1600と一致する方法は、様々な方法のいずれかで実施される、様々な特徴のいずれかを含み得る。例えば、実施形態は以下の特徴のいずれか1つ以上、および/または本明細書で開示される他の特徴を様々な組み合わせで含んでよく、その特徴は以下の通りである。
UEによる、中継リンクに含める候補である候補通信リンクに関する測定を行う動作があり、
UEによる、測定値に関するシグナリングを送信する動作があり、
測定値に関するシグナリングは、測定値を示すシグナリングを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値が、候補通信リンクを含む中継リンクを中継リンクとして構成するための条件を満たしているかどうかを示すシグナリングを含み、
中継リンクに含める候補である候補通信リンクに含まれる第2のUEに対して、第2のUEが候補通信リンクに関する測定を行えるようにするための発見シグナリングをUEに送信させるためのシグナリングを、UEによって受信する動作があり、
発見シグナリングは基準シグナリングであるか、またはこれを含み、
アダプテーションプロトコルは、中継リンクに関連付けられるベアラの1つ以上の特徴を示す1組の属性を含み、
1組の属性は、番号または他の識別子などのベアラ識別情報、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、UEに割り振られた、あるいは関連付けられたベアラセグメンテーションの総数、ベアラが1つ以上の他のベアラに対する複製ベアラか多重化ベアラかどうかについての指示、中継経路またはルートの経路番号またはルート番号、あるいは他の識別子の指示、UEに対するUC経路またはルートの総数の指示、適応ポイント処理で使用する中継ベアラのタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCになるか中継のみのトラフィックになるかについての指示、制御動作に対する指示、のうちのいずれか1つ以上を含み、
トラフィックは、ベアラデータと、1組の属性を示す情報を含むアダプテーションヘッダとを含み、
中継リンクは、リモートUEと無線通信ネットワークとの間の一次中継リンクに少なくとも追加された二次中継リンクであり、
1604の通信するステップは、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して、リモートUEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信することを含み、
通信は、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して送信するためのデータの分割、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して受信したデータの集約、一次中継リンクと二次中継リンクとに沿ったトラフィックの中継のうちの1つ以上を行うことを含み、
一次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第1のネットワーク機器との間のリンクであり、二次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第2のネットワーク機器との間のリンクであり、
UEは中継リンクの中継UEであり、
上述したように、UEはリモートUEであってもよく、
UEは、無線通信ネットワークのカバレッジエリアの外部にあり、1602の受信するステップは、無線通信ネットワークのカバレッジエリア内にある別のUEからシグナリングを受信することを含む。
図15および図16は、図7~図12と同様に、様々な他の方法実施形態を包含する。例えば、方法は、無線通信ネットワークで、一群のUEによる中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングを通信するステップを含み得る。シグナリングを通信するステップは、例えばネットワークデバイスまたはマスタ中継UEによって、このようなシグナリングを送信すること、一群のUE内の各UEによって、このようなシグナリングを受信すること、あるいは中継UEによってこのようなシグナリングを中継する場合のように、その両方を含み得る。
一群のUEは、少なくとも1つの中継UEと、少なくとも1つのリモートUEとを含む。複数の中継UE、複数のリモートUE、またはその両方は、一群のUEの一部になってよく、本明細書では連携グループとも呼ばれる。中継リンクまたは経路は、例えば、単一の中継UEを通るシングルホップリンクまたは経路であってもよく、あるいは2つ以上の中間中継デバイスを通るマルチホップ経路であってもよい。中間中継デバイスは、例えば、中継UEまたは補助リモートUEであってよい。
方法は、無線通信ネットワークで、例えば、一群のUE内の各UEに対して、構成を通信するステップをさらに含み得る。UEの観点からは、構成を通信するステップは、各UEによって構成を受信することを含み得る。ネットワークデバイスの観点からは、構成を通信するステップは、1つ以上のUEに構成を送信することを含み得る。中継UEまたは補助リモートUEなどの中間中継デバイスの場合、構成を通信するステップは、構成の受信および構成の送信の両方を含み得る。
本明細書で開示される実施形態によれば、構成は、UCベアラトラフィックを処理するためのアダプテーションプロトコルを含む。アダプテーションプロトコルは、受信したUCベアラトラフィックを処理するためのネットワークデバイスまたはUEなどの宛先デバイスによって使用され得る。アダプテーションプロトコルは、これに加えて、またはこれに代えて、UCベアラトラフィックを生成するためのネットワークデバイスまたはUEなどのソースデバイスによって使用され得る。
UCベアラトラフィックは、UCベアラとUCベアラ属性とを含み得る。UCベアラは、UCベアラ属性で示される分割PDCPベアラまたは複製PDCPベアラのいずれかであるか、またはこれを含み得る。1つ以上のPDCPベアラが、分割または複製されてもよい。例えば、PDCPメッセージまたはこのようなメッセージの一部は、UCベアラトラフィックの一形態としてパッケージ化されてもよく、その結果、中継UEまたは他の中間中継デバイスは、特にPDCPを参照する必要がなくなる。例えば、送信端における分割または複製動作を示すための、UCベアラに関する動作情報が、このような動作または処理情報を記録するためにUCベアラ属性に含まれてもよく、受信端で反対または逆の処理が行われることを可能にする。UCベアラ属性の他の例が、本明細書の他の箇所でさらに開示されている。
方法は、リモートUEと、UCベアラトラフィックを通信するステップを含んでもよい。リモートUEはソースであっても宛先であってもよく、したがってリモートUEとUCベアラトラフィックを通信するステップは、リモートUEからUCベアラトラフィックを直接的または間接的に受信すること、あるいはUCベアラトラフィックをリモートUEに直接的または間接的に送信することを含み得る。
中継UEまたは他の中間中継デバイスは、例えば、リモートUEから、またはリモートUEに向けて、UCベアラトラフィックを中継し得る。UCベアラトラフィックのこのような中継は、復号などのPHY、MAC、およびRLC、ならびにAP層の処理と、UCベアラ属性に基づくUCベアラトラフィックの転送とを含み得る。
いくつかの実施形態では、中継するステップは、第1のエアインターフェースを介してUCベアラトラフィックを受信することと、第1のエアインターフェースとは種類が異なる第2のエアインターフェースを介してUCベアラトラフィックを転送するための、関連するPHY、MAC、およびRLC層に対するエアインターフェース変換とをさらに含む。種類が異なるエアインターフェースの例は、本明細書の他の箇所で提供されている。一実施形態では、第1のエアインターフェースおよび第2のエアインターフェースは、アクセスエアインターフェース、およびサイドリンクエアインターフェースを含む。
方法は、リモートUEでUCベアラトラフィックを受信するステップを含み得る。リモートUEは、複数の直接的もしくは間接的なリンクまたは経路から、例えば、1つ以上の中継UEから、UEベアラトラフィックを受信し、分割PDCPベアラの集約、またはUCベアラトラフィック内の複製PDCPベアラの共同検出の実施などの動作を行い得る。このような動作は一般に、分割または複製PDCPベアラの「結合」と呼ばれてもよい。複数の経路を介して受信されたベアラトラフィックを結合することは、UCベアラトラフィックを生成するために送信端で使用された「生成」動作に対する、反対または逆の動作を受信時に実行するという概念を伝えることが意図されている。
生成動作は、1つ以上のPDCPベアラを複数の部分に分割または複製することを含み得る。各部分は、UCベアラとUCベアラ属性とを含み、いくつかの実施形態では、UCベアラトラフィックを形成して1つのRLCエンティティにする。一実施形態では、方法は、UCベアラトラフィックを生成するために、このようなPDCPベアラを分割または複製するステップと、リモートUEからUCベアラトラフィックを送信するステップとを含む。中継に基づくUCは、この例におけるようにリモートUEから、あるいはネットワークデバイスや別のUEなどの別のソースデバイスからの、UCベアラトラフィックの生成および送信を含み得る。
本明細書の他の箇所で述べたように、構成を通信するステップは、構成を送信および/または受信することを含み得る。一実施形態では、構成を通信するステップは、例えば、基地局またはマスタ中継UEによって、一群のUE内の各UEのUE構成を送信することを含む。
アダプテーションプロトコルは、受信時または送信時の、あるいはその両方のUCベアラトラフィックの処理を指定あるいは指示してよく、したがって構成は、UEまたはネットワークデバイスを含む、数種類のデバイスのいずれかによってUCベアラトラフィックを処理するためのアダプテーションプロトコルを含み得る。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスは、リモートUEと同じ方法でUCベアラトラフィックを処理し得る。
基地局などのネットワークデバイスは、(1つまたは複数の)中継UEだけでなく、これに加えてまたはこれに代えてリモートUEを含む、1つ以上の他のデバイスとUCベアラトラフィックを直接通信し得る。中継UEおよびリモートUEと直接通信するネットワークデバイスの一例は、図4Bに示されている。
本明細書の他の箇所で述べたように、中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングを通信するステップ、構成を通信するステップ、またはその両方は、ユニキャストまたはグループキャストシグナリングを含み得る。
いくつかの実施形態では、このようなシグナリングと構成とは別々に通信され得る。例として、図7は、701、702で別々にシグナリングおよび構成を示している。他の実施形態では、シグナリングと構成とを通信することは、シグナリングと、同じシグナリング内の構成との両方を通信することを含んでよく、これは、中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングと、構成との両方を含んでいる。
1つ以上のUEおよび/または1つ以上のネットワークデバイスの、中継に基づくUCおよび構成は、事前構成され得る、例えばRRCシグナリングによって半静的に構成され得る、あるいは動的に構成され得る。
他の実施形態は、様々な方法のいずれかで実施される、様々な特徴のいずれかを含み得る。例えば、実施形態は、本明細書の他の箇所で開示した特徴のいずれか1つ以上を含み得る。
実施形態は、例示的な方法に照らして上述されている。他の実施形態もまた可能である。
例えば、図17Aおよび図17Bを参照すると、本開示による方法および教示を実施し得る例示的なデバイスを示している。
図17AはED1710の一例を示し、図17Bは基地局1770の一例を示す。これらのコンポーネントはシステム100(図1)で、または任意の他の適当なシステムで、使用できる。
図17Aに示されるように、ED1710は少なくとも1つの処理ユニット1700を含む。処理ユニット1700は、ED1710の様々な処理動作を実施する。例えば、処理ユニット1700は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力処理、出力処理、またはED1710が通信システムにおいて動作することを可能にする任意の他の機能を実行することができる。また処理ユニット1700は、本明細書で詳述されている機能または実施形態の一部または全部を実施するようにも構成され得る。各処理ユニット1700は、1つまたは複数の動作を行うように構成された任意の適切な処理または計算デバイスを含む。各処理ユニット1700は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
ED1710は、少なくとも1つの送受信機1702も含む。送受信機1702は、少なくとも1つのアンテナまたはNIC(ネットワークインターフェースコントローラ)1704による送信のためにデータまたは他のコンテンツを変調するように構成される。送受信機1702は、少なくとも1つのアンテナ1704によって受信されたデータまたは他のコンテンツを復調するようにも構成される。各送受信機1702は、無線送信のための信号を生成するための、および/または無線もしくは有線で受信した信号を処理するための、任意の適切な構造を含む。各アンテナ1704は、無線信号を送信および/または受信するための、任意の適切な構造を含む。ED1710では1つまたは複数の送受信機1702を使用することができ、またED1710では1つまたは複数のアンテナ1704を使用することができる。送受信機1702は、単一の機能ユニットとして示されるが、少なくとも1つの送信機および少なくとも1つの別個の受信機を使用して実装することができる。
ED1710は、1つ以上の入力/出力デバイス1706をさらに含む。入力/出力デバイス1706は、ユーザまたはネットワーク内の他の機器とのインタラクション(ネットワーク通信)を円滑化する。各入力/出力デバイス1706は、ネットワークインターフェース通信を含む、スピーカ、マイクロホン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、またはタッチスクリーンなど、ユーザに情報を提供するか、またはユーザから情報を受信/提供するための任意の適切な構造を含む。
加えて、ED1710は、少なくとも1つのメモリ1708を含む。メモリ1708は、ED1710によって使用、生成、または収集される命令およびデータを格納する。例えば、メモリ1708は、前述した機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成されたソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができ、これらは(複数の)処理ユニット1700によって実行される。各メモリ1708は、(1つまたは複数の)任意の適切な揮発性および/または不揮発性記憶および検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどといった、任意の適切な種類のメモリが使用され得る。
図17Bに示されるように、基地局1770は、少なくとも1つの処理ユニット1750、少なくとも1つの送信機1752、少なくとも1つの受信機1754、1つ以上のアンテナ1756、少なくとも1つのメモリ1758、および、1つ以上の入力/出力デバイスまたはインターフェース1766を含む。送信機1752および受信機1754の代わりに、図示されていない送受信機を使用してもよい。処理ユニット1750にはスケジューラ1753が結合され得る。スケジューラ1753は、基地局1770の中に含まれてもよく、またはこれとは別個に動作してもよい。処理ユニット1750は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力処理、出力処理、または任意の他の機能などの、基地局1770の様々な処理動作を実施する。また処理ユニット1750は、本明細書で詳述されている機能または実施形態の一部または全部を実施するようにも構成され得る。各処理ユニット1750は、1つまたは複数の動作を行うように構成された任意の適切な処理または計算デバイスを含む。各処理ユニット1750は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
各送信機1752は、1つ以上のEDまたは他のデバイスへの無線送信のための信号を生成するのに適した任意の構造を含む。各受信機1754は、1台または複数のEDまたは他の機器から無線または有線で受信された信号を処理するための任意の適切な構造を含む。別々のコンポーネントとして図示されているが、少なくとも1つの送信機1752と少なくとも1つの受信機1754を組み合わせて送受信機にすることができる。各アンテナ1756は、無線信号の送信、受信、または送受信の両方を行うための、任意の適切な構造を含む。ここでは共通のアンテナ1756が送信機1752と受信機1754の両方に結合されているものとして図示されているが、1つまたは複数のアンテナ1756を1台または複数の送信機1752に結合することもでき、1つまたは複数の別個のアンテナ1756を1台または複数の受信機1754に結合することもできる。それぞれのメモリ1758は、ED1710との関係で上述した揮発性および/または不揮発性格納・検索デバイスのような、任意の適当な揮発性および/または不揮発性格納・検索デバイスを含む。メモリ1758は基地局1770によって使用、生成、または収集されるデータと命令を格納する。例えば、メモリ1758は、本明細書に記載された機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成されたソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができ、これらは(複数の)処理ユニット1750によって実行される。
各入力/出力デバイス1766は、ユーザまたはネットワーク内の他の機器とのインタラクション(ネットワーク通信)を円滑化する。各入力/出力デバイス1766は、ネットワークインターフェース通信を含む、ユーザに情報を提供するか、またはユーザから情報を受け取る/提供するための任意の適切な構造を含む。
本明細書中で与えられる方法の実施形態の1つ以上のステップが対応するユニットまたはモジュールによって実行されてもよいことが理解されるべきである。例えば、信号は、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信され得る。信号は、受信ユニットまたは受信モジュールによって受信され得る。信号は、処理ユニットまたは処理モジュールによって処理され得る。他のステップは、これらその他のモジュールによって実行され得る。それぞれのユニットまたはモジュールは、ハードウェア、ソフトウェアを実行するコンポーネント、またはこれらの組み合わせを使用して実施され得る。例えば、ユニットまたはモジュールのうちの1つ以上が、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)や特定用途向け集積回路(ASIC)などの1つ以上の集積回路であってもよく、またはこれらを含んでもよい。モジュールがソフトウェアを使用して実施される場合、全体的にまたは部分的に、処理するために個別にまたは一緒に、必要に応じて単一または複数インスタンスで、プロセッサによって取得されてもよいこと、ならびにモジュール自体が、さらに配備し具体化するための命令を含んでもよいことが理解されよう。
一般に、本明細書に記載されている機能の実施においては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアを実行するコンポーネント、またはこれらのいくつかの組み合わせが使用され得る。このようなコンポーネントのいずれかまたは全てを実装するのに適していると考えられる電子デバイスは、特に、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および他の種類の「インテリジェント」集積回路を含む。
様々な種類の任意のメモリデバイスが実装され得る。例えば、メモリ1708およびメモリ1758のいずれかまたは両方が、1つ以上の物理メモリデバイスを含むことができる。フラッシュメモリデバイスなどのソリッドステートメモリデバイスが実装され得る。移動可能な、または取り外しも可能な記憶媒体を含むメモリデバイスを、これに加えて、またはこれに代えて実装することができる。
図17Aおよび図17Bはそれぞれ、実施形態が実施され得るUEおよびネットワーク機器の例を示す。より一般的には、装置は、図17Aおよび図17Bにおける処理ユニット1700、1750、およびメモリ1708、1758などの、プロセッサおよび非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を備える。このような装置はUEであってもよく、中継UE、ソースUE、宛先UE、補助リモートUE、またはリモートUEを含む。装置の別の例はネットワーク機器であり、gNB、TRP、基地局、または本明細書で言及する任意の他の種類のネットワーク機器であってもよい。一実施形態では、記憶媒体は、プロセッサによって実行するためのプログラミングを記憶し、プログラミングは、本明細書で開示する方法を実行するための命令を含む。例えば、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに様々な任意の動作を実行させ得る。
別の実施形態は、プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品に関する。プログラミングは、本明細書で開示する方法を実行するための命令を含む。
したがって、プログラミングを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム製品に実装されてよく、あるいは他の実施形態では、通信インターフェース、および通信インターフェースとコンピュータ可読記憶媒体とに結合されたプロセッサを備える装置、などの装置に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、プログラミングは、例示的な方法1500の例と一致する動作をプロセッサに実行させる命令を含み、命令は、UEと無線通信ネットワークとの間の中継リンクが使用できる無線ネットワークの接続性を決定することと、決定した接続性に関連するプロトコルスタックアーキテクチャを中継リンクをサポートするように適応させるために、決定した接続性に基づいてアダプテーションプロトコルを決定することと、接続性とアダプテーションプロトコルとに従って、中継リンクの構成が可能になるように、通信インターフェースを通してシグナリングを通信することと、を含む。
装置またはコンピュータプログラム製品を使用して実施される実施形態は、以下の特徴、および/または本明細書で開示される他の特徴のいずれか1つ以上を様々な任意の組み合わせで含んでよく、その特徴は以下の通りである。
接続性の決定は、中継リンクに含まれる候補である候補通信リンクに関する測定値に基づいて接続性を決定することを含み、
測定値に基づく接続性の決定は、候補通信リンクに含まれるコンポーネントから測定値に関するシグナリングを受信することを含み、
候補通信リンクに含まれる第2のコンポーネントに対して、第2のコンポーネントが測定を行えるようにするための発見シグナリングを候補通信リンクに含まれる第1のコンポーネントに送信させるためのシグナリングを通信する動作があり、
測定値に基づく接続性の決定は、第2のコンポーネントから測定値に関するシグナリングを受信することを含み、
発見シグナリングは基準シグナリングであるか、またはこれを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値を示すシグナリングであるか、またはこれを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値が、候補通信リンクを含む中継リンクを中継リンクとして構成するための条件を満たしているかどうかを示すシグナリングであるか、またはこれを含み、
アダプテーションプロトコルを決定するステップは、中継リンクに関連付けられるベアラの1つ以上の特徴を示す、1組の属性を構成することを含み、
1組の属性は、番号その他の識別子などの、UCベアラ識別情報などのベアラ識別情報、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、UEに割り振られた、あるいは関連付けられたベアラセグメンテーションの総数、ベアラが1つ以上の他のベアラに対する複製ベアラか多重化ベアラかどうかについての指示、中継経路またはルートの経路番号またはルート番号、あるいは他の識別子の指示、UEに対するUC経路またはルートの総数の指示、適応ポイント処理で使用する中継ベアラのタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCになるか中継のみのトラフィックになるかについての指示、制御動作に対する指示、のうちのいずれか1つ以上を含み、
中継リンクを介してUEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信する動作があり、
トラフィックは、ベアラデータ、および1組の属性を示す情報を含むアダプテーションヘッダであるか、またはこれを含み、
中継リンクは、UEと無線通信ネットワークとの間の少なくとも一次中継リンクに追加された二次中継リンクであり、
一次中継リンクと二次中継リンクとを介して、UEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信する動作があり、
通信は、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して送信するためのデータの分割、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して受信したデータの集約のうちの1つ以上を行うことを含み、
一次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第1のネットワーク機器との間のリンクであり、二次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第2のネットワーク機器との間のリンクであり、
装置またはプロセッサは、無線通信ネットワークにおけるネットワーク機器内に実装され、
中継リンクは、UEと無線通信ネットワークとの間の少なくとも一次中継リンクに追加された二次中継リンクであり、装置またはプロセッサは、一次中継リンクの中継UEに実装される。
いくつかの実施形態では、プログラミングは、例示的な方法1600の例と一致する動作をプロセッサに実行させる命令を含み、UEによって、中継リンクが使用できる無線ネットワークの接続性と、決定した接続性に関連するプロトコルスタックアーキテクチャを中継リンクをサポートするように適応させるための、決定した接続性に基づくアダプテーションプロトコルとに従って、リモートUEと無線通信ネットワークとの間の中継リンク用のUEを構成するためにシグナリングを受信することと、UEによって、中継リンクを介してリモートUEと無線通信ネットワークとの間のトラフィックを通信することとを含む。
装置またはコンピュータプログラム製品を使用して実施される実施形態は、以下の特徴、および/または本明細書に開示される他の特徴のいずれか1つ以上を任意の様々な組み合わせで含んでよく、その特徴は以下の通りである。
UEによる、中継リンクに含める候補である候補通信リンクに関する測定を行う動作があり、
UEによる、測定値に関するシグナリングを送信する動作があり、
測定値に関するシグナリングは、測定値を示すシグナリングを含み、
測定値に関するシグナリングは、測定値が、候補通信リンクを含む中継リンクを中継リンクとして構成するための条件を満たしているかどうかを示すシグナリングを含み、
中継リンクに含める候補である候補通信リンクに含まれる第2のUEに対して、第2のUEが候補通信リンクに関する測定を行えるようにするための発見シグナリングをUEに送信させるためのシグナリングを、UEによって受信する動作があり、
発見シグナリングは基準シグナリングであるか、またはこれを含み、
アダプテーションプロトコルは、中継リンクに関連付けられるベアラの1つ以上の特徴を示す1組の属性を含み、
1組の属性は、番号または他の識別子などの、UCベアラ識別情報などのベアラ識別情報、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、UEに割り振られた、あるいは関連付けられたベアラセグメンテーションの総数、ベアラが1つ以上の他のベアラに対する複製ベアラか多重化ベアラかどうかについての指示、中継経路またはルートの経路番号またはルート番号または他の識別子の指示、UEのUC経路またはルートの総数の指示、適応ポイント処理で使用する中継ベアラのタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCになるか中継のみのトラフィックになるかについての指示、制御動作に対する指示、のうちのいずれか1つ以上を含み、
トラフィックは、ベアラデータと、1組の属性を示す情報を含むアダプテーションヘッダとを含み、
中継リンクは、UEと無線通信ネットワークとの間の一次中継リンクに少なくとも追加された二次中継リンクであり、
1604の通信するステップは、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して、リモートUEと無線通信ネットワークとの間でトラフィックを通信することを含み、
通信するステップは、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して送信するためのデータの分割、一次中継リンクと二次中継リンクとを介して受信したデータの集約、一次中継リンクと二次中継リンクとに沿ったトラフィックの中継、のうちの1つ以上を行うことを含み、
一次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第1のネットワーク機器との間のリンクであり、二次中継リンクは、無線通信ネットワークにおけるUEと第2のネットワーク機器との間のリンクであり、
UEは中継リンクの中継UEであり、
上述したように、UEはリモートUEであってもよく、
UEは、無線通信ネットワークのカバレッジエリア外にあり、1602の受信するステップは、無線通信ネットワークのカバレッジエリア内にある別のUEからシグナリングを受信することを含む。
本開示の別の態様によれば、プログラミングは、少なくとも中継UEとリモートUEとを含む一群のUEによる中継に基づくUCを可能にするためのシグナリングを無線通信ネットワークで通信するステップ、および無線通信ネットワークで構成を通信するステップを含む方法を、プロセッサに実行させる命令を含む。構成はUCベアラトラフィックを処理するためのアダプテーションプロトコルを含み、UCベアラトラフィックはUCベアラとUCベアラ属性とを含み、UCベアラは、UCベアラ属性で示される分割PDCPベアラまたは複製PDCPベアラのいずれかを含む。
装置またはコンピュータプログラム製品を使用して実施される実施形態は、以下の特徴、および/または本明細書に開示される他の特徴のいずれか1つ以上を任意の様々な組み合わせで含んでよく、その特徴は以下の通りである。
UCベアラ属性は、UCベアラ識別情報、UCベアラインデックス、1つ以上の宛先識別子、1つ以上のソース識別子、関連するPDCPベアラから処理されたUCベアラストリームの総数、UCベアラが、分割PDCPベアラまたは複製PDCPベアラを含むかどうかの指示、中継経路またはルートの識別子の指示、UEに対するUC経路またはルートの総数の指示、中継を介した各適応処理ポイントにおけるタイムスタンプまたは適応基準の指示、UCか中継のみのトラフィックかについての指示、制御動作に対する指示、のうちのいずれか1つ以上を含み、
プログラミングは、リモートUEとUCベアラトラフィックを通信するための命令を含み、
リモートUEとのUCベアラトラフィックの通信は、UCベアラトラフィックの中継を含み、中継は、PHY、MAC、RLC、およびAP層の処理と、UCベアラ属性に基づくUCベアラトラフィックの転送とを含み、
中継は、第1のエアインターフェースを介したUCベアラトラフィックの受信と、第1のエアインターフェースとは種類が異なる第2のエアインターフェースを介してUCベアラトラフィックを転送するための、関連付けられたPHY、MACおよびRLC層へのエアインターフェース変換とをさらに含み、
第1のエアインターフェースおよび第2のエアインターフェースは、アクセスエアインターフェースおよびサイドリンクエアインターフェースを含み、
プログラミングは、リモートUEでUCベアラトラフィックを受信し、UCベアラトラフィック内の分割PDCPベアラを集約するか、または複製PDCPベアラの共同検出を実施するための命令を含み、
プログラミングは、UCベアラトラフィックを生成するためにPDCPベアラを分割または複製して、リモートUEからUCベアラトラフィックを送信するための命令を含み、
構成の通信は、基地局またはマスタ中継UEによって、一群のUE内の各UEのUE構成を送信することを含み、
構成は、ネットワークデバイスによってUCベアラトラフィックを処理するためのAPを含み、
プログラミングは、ネットワークデバイスによって、中継UEによる通信、およびリモートUEによる直接的な通信のうちの1つまたは両方で、UCベアラトラフィックを通信するための命令を含み、
シグナリングの通信および構成の通信はそれぞれ、ユニキャストまたはグループキャストシグナリングを含み、
シグナリングの通信および構成の通信は、同じシグナリングでシグナリングおよび構成の両方を通信することを含み、
中継に基づくUCおよび構成は、事前構成される、半静的に構成される、または動的に構成される。
通信インターフェースを備える装置を使用して実施される実施形態では、例えば、シグナリングの通信などの機能は、通信インターフェースを通してシグナリングを通信することを含む。他の機能は、通信インターフェースまたは他の装置コンポーネントを同様に含み得る。いくつかの機能は、これに加えて、またはこれに代えて、様々な方法で実行される動作を行わせるプログラム命令、および/またはプロセッサに追加の動作を行わせる追加の命令を含み得る。
図18は、一実施形態による通信ネットワーク1800の一例を示すブロック図である。通信ネットワーク1800は、コアネットワーク1802と、アクセスネットワーク1806とを含む。アクセスネットワーク1806は、複数のUE1804a、1804b、1804c、1804d、1804e、1804f、1804g、1804h、および1804iにサーブする。いくつかの実施形態では、アクセスネットワーク1806は、進化型ユニバーサル地上アクセス(E-UTRA)ネットワークである。アクセスネットワーク1806の別の例は、クラウドアクセスネットワーク(C-RAN)である。アクセスネットワーク1806は、複数のBS1808a、1808b、および1808cを含む。BS1808a~cは、それぞれが各無線カバレッジエリア1810a、1810b、および1810cを提供し、これらはセルとも呼ばれる。BS1808a~cのそれぞれは、無線送受信機、1つ以上のアンテナ、およびアンテナ無線周波数(RF)回路、1つ以上のアナログ-デジタル変換器、1つ以上のデジタル-アナログ変換器などの関連する処理回路を使用して実施され得る。
図示されていないが、BS1808a~cは、直接またはサーバなどの1つ以上の中央処理ハブを通るかのいずれかで、コアネットワーク1802にそれぞれ接続する。BS1808a~cは、アクセスネットワーク1806の有線部分と無線部分との間のゲートウェイとして機能し得る。
BS1808a~cの1つ1つは、実装によって、代わりにベース送受信機基地局、無線BS、ネットワークノード、送信ノード、送信ポイント、Node B、eNode B、リモート無線ヘッド(RRH)などと呼ばれてもよい。
動作時に、複数のUE1804a~iは、BS1808a~cの1つ以上と無線通信することによって、アクセスネットワーク1806を使用して、通信ネットワーク1800にアクセスする。
UE1804a~dは、互いに近接している。UE1804a~dはそれぞれBS1808aと無線通信できるが、1816で表されているように、互いに直接通信することもできる。1816で表される通信は、本明細書で開示されるようなサイドリンク通信などのUE間の直接通信であり、BSなどのアクセスネットワークコンポーネントを通らない。図18に示すように、UEからUEへの通信1816は、UE1804a~d間で直接行われ、BS1808a、またはアクセスネットワーク1806のその他の部分を通して送られることはない。通信1816は、横方向通信と呼ばれてもよい。本明細書で開示される実施形態では、UEからUEへの通信は、サイドリンクチャネルおよびサイドリンクエアインターフェースを使用する。その一方で、通信1814のような、BS1808aなどのアクセスネットワークコンポーネントとUEとの間の通信は、アクセス通信と呼ばれる。アクセス通信はアクセスチャネル上で行われ、これはアップリンクチャネルであってもダウンリンクチャネルであってもよく、アクセス通信は、セルラ無線アクセスエアインターフェースなどの無線アクセス通信インターフェースを使用する。アクセスおよびサイドリンクエアインターフェースは、異なる波形、異なる複数のアクセス方式、または異なる無線アクセス技術などの、異なる送信形式を使用してもよい。アクセスエアインターフェースまたはサイドリンクエアインターフェースに使用され得る無線アクセス技術のいくつかの例は、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEライセンス支援アクセス(LTE-LAA)、およびWiFiである。
サイドリンク通信1816を使用することによって、UE1804a~dは、UE1804a~dとBS1808aとの間の無線通信を支援することが可能になり得る。一例として、UE1804cが、BS1808aから受信したパケットを正しく復号することに失敗したとしても、UE1804dが、BS1808aからパケットを受信して正しく復号できれば、UE1804dは、サイドリンク通信1816を使用して、復号したパケットをUE1804cに直接送信することができる。別の例として、UE1804cが無線カバレッジエリア1810c外に移動したとすると、その結果、UE1804cはBS1808aと無線で通信できなくなるが、UE1804bが、UE1804cとBS1808aとの間のメッセージを転送することができる。別の例として、UE1804aおよびUE1804cは両方とも、UE1804cを対象としたパケットを搬送する、BS1808aから送信された信号を受信し得る。UE1804aは、次に、サイドリンク通信1816を介して、UE1804aが受信した通りの信号をUE1804cに送信する。UE1804cは、次に、BS1808aからのパケットの復号を補助するために、UE1804aから受信した情報を使用する。このような例において、容量またはカバレッジは、UE1804a、1804b、および1804dのうちの1つ以上の支援によって拡張され得る。
いくつかの実施形態では、UE1804a~dは、UEグループ1820を形成する。しかしながら、本明細書で開示される中継リンクは、UEグループに依存しないことに留意されたい。
アクセスネットワーク1806は、UEグループ1820にグループ識別子(ID)を割り当て得る。UEグループIDは、アクセスネットワーク1806がUEグループ1820を全体としてアドレス指定し、UEグループ1820を他のUEグループから区別できるようにする。UEグループIDは、UEグループ内で情報をブロードキャストする、つまりUEグループ1820内の他の全てのUEをアドレス指定するためにも使用され得る。UEグループ1820は、UEグループ1820のメンバーが、サイドリンクエアインターフェースを介したUE通信を使用してメンバー同士で通信する、論理デバイスまたは仮想デバイスのメッシュを形成し得るが、全体としてのUEグループ1820は、アクセスネットワーク1806に対する単一の分散された仮想送受信機として作用する。UEグループIDは、例えば、グループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)であってもよい。
UE1804cなどの、UEグループ1820内の特定のUEが、そのUEとBS1808aとの間の無線通信に支援されている、または支援されるべきときは、グループ1820内の他のUE1804a、1804b、および1804dは、中継UEまたは補助UEになる候補とみなされてよい。グループに基づく実施形態では、UE1804cを実際に支援するUEのサブセットは、連携アクティブセットまたは連携グループを形成する。連携アクティブセットは、UE1804cを支援するために動的に選択され得る。
UEグループ1820内で、UE1804a、1804b、および1804dは、連携候補セットを形成する。UE1804aおよび1804bが、実際にUE1804cを支援する場合は、UE1804aおよび1804bは、連携アクティブセットを形成する。UE1804a~dが移動すると、いくつかはUEグループ1820から離れる場合がある。UEの移動は、これに加えて、またはこれに代えて、他のUEがUEグループ1820に加わる結果になる。したがって、連携候補セットは経時的に変化し得る。例えば、連携候補セットは、半静的に変化し得る。例えば、ネットワークが、BS908aとUEグループ1820のメンバーとの間の無線通信において、UEグループ1820が支援を提供する必要または機会がないと判断した場合は、UEグループ1820はネットワーク1806によって終了される場合もある。
2つ以上のUEグループがあってもよい。例えば、図18のUE1804eおよび1804fは、別のUEグループ1822を形成している。
図19は、一実施形態による、2つのUE1954aおよび1954bにサーブするネットワーク1952の一例を示すブロック図である。ネットワーク1952は、図18のアクセスネットワーク1806であってもよく、2つのUE1954aおよび1954bは、図18の4つのUE1804a~dのうちの2つであってよく、あるいはUE1954aおよび1954bは、図18のUE1804eおよび1804fであってもよい。しかしながら、より一般的にはこれがその事例である必要はなく、図19で異なる参照符号が使用されているのはそのためである。
ネットワーク1952は、BS1956と、管理モジュール1958とを含む。管理モジュール1958は、BS1956に動作を行うように命令する。管理モジュール1958は、BS1956から物理的に分離され、通信リンク1960を介してBS1956に結合されているものとして図示されている。例えば、管理モジュール1958は、ネットワーク1952内のサーバの一部であってもよい。あるいは、管理モジュール1958は、BS1956の一部であってもよい。
管理モジュール1958は、プロセッサ1962と、メモリ1964と、通信モジュール1966とを含む。通信モジュール1966は、プロセッサ1962がメモリ1964に記憶された一連の命令にアクセスして実行するときは、プロセッサ1962によって実施され、命令は通信モジュール1966の動作を定義する。命令が実行されると、通信モジュール1966はBS1956に、本明細書に記載した動作を行わせ、その結果、ネットワーク1952は、中継を確立、調整、命令、または制御でき、かつ各UEグループに対してこのような動作を行う可能性がある。あるいは、通信モジュール1966は、特定用途向け集積回路(ASIC)またはプログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの専用の回路を使用して実施されてもよい。
UE1954aは、通信サブシステム1970aと、2つのアンテナ1972aおよび1974aと、プロセッサ1976aと、メモリ1978aとを備える。UE1954aは、通信モジュール1980aも備える。通信モジュール1980aは、プロセッサ1976aがメモリ1978aに記憶された一連の命令にアクセスして実行するときは、プロセッサ1976aによって実施され、命令は通信モジュール1980aの動作を定義する。命令が実行されると、通信モジュール1980aはUE1954aに、1つ以上の中継UE、補助UE、およびリモートUEに関する本明細書に記載した動作を行わせる。UEグループにおける確立および参加に関する機能がサポートされてもよい。あるいは、モジュール1980aは、ASICまたはFPGAなどの専用の回路によって実施されてもよい。
通信サブシステム1970aは、UE1954aからメッセージを送信し、UE1954aでメッセージを受信するための処理回路と、送信回路と、受信回路とを備える。1つの通信サブシステム1970aが図示されているが、通信サブシステム1970aは、複数の通信サブシステムであってもよい。アンテナ1972aは、BS1956へ無線通信信号を送信し、BS1956から無線信号通信を受信する。アンテナ1974aは、UE1954bを含む他のUEへサイドリンク通信信号を送信し、UE1954bを含む他のUEからサイドリンク信号通信を受信する。いくつかの実装では、2つの別々のアンテナ1972aおよび1974aがなくてもよい。単一のアンテナが使用されてもよい。あるいは、いくつかのアンテナがあってもよいが、サイドリンク通信専用のアンテナと、BS1956との通信専用のアンテナとに分割することはできない。
SL通信はWi-Fiを介して行うことができ、この場合、アンテナ1974aはWi-Fiアンテナであってもよい。あるいは、サイドリンク通信はBluetooth(商標)を介することができ、この場合、アンテナ1974aはBluetooth(商標)アンテナであってもよい。サイドリンク通信は、これに加えて、またはこれに代えて、ライセンス帯域または免許不要帯域を介することができる。
UE1954bは、UE1954aに対して上述した同じコンポーネントを含む。つまり、UE1954bは、通信サブシステム1970bと、アンテナ1972bおよび1974bと、プロセッサ1976bと、メモリ1978bと、通信モジュール1980bとを備える。
図18および図19は、実施形態が実施され得るシステムを示す。いくつかの実施形態では、UEは、図19の1976a、1976bなどのプロセッサと、プロセッサで実行するためのプログラミングを記憶する、図19の1978a、1978bなどの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とを備える。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、これに加えて、またはこれに代えて、コンピュータプログラム製品として別に提供することができる。本明細書の別の箇所で例が示されている。
本開示は、UCをサポートするために、いくつかの実施形態を包含する。本開示と一致するUCシナリオは、ネットワーク機器間のUCと、1つ以上の中継UEと、1つ以上のリモートUEとを備え、UC処理はネットワーク機器とリモートUEとの間で終了するので、UCはUuおよびサイドリンク通信、そして潜在的に1つ以上のマルチホップリンクを含む。中継UEと、1つ以上のリモートUEとの間のサイドリンクのみのUCがさらに想定され、この場合はUC処理がマスタ中継UEとリモートUEとの間で終了するので、UCはサイドリンク通信のみを含み、潜在的に1つ以上のマルチホップリンクを有する。DCまたはCA設計が可能であり、UEに対する接続をそれぞれ有する、2つ以上のBSまたは他のネットワーク機器を含む。UE接続は、1つ以上のホップとの直接Uuリンク接続、および中継リンク接続のいずれかまたは両方を含み得る。
本開示の別の態様は、2つ以上のホップを含む中継を有するUCをサポートするための、APコンテキストに関する。例えば、BSから単一の中継UEを通り、次にリモートUEまで、L2中継と1つのみのホップとを用いる場合、APコンテキストは、中継UEとリモートUEとの間に固定したマッピング関係を含み得る。UCに関連付けられたAPでは、リモートUEなどの宛先デバイスは、例えば、受信したUCトラフィックを元のPDCPベアラまたはメッセージに集約することによって、処理のために複数の中継経路からUCトラフィックを受信してもよい。さらに、中継処理または経路は、2つ以上の中継UEまたはデバイスを通る複数のホップを含むことができ、したがって本明細書で開示するUC用のAPコンテキストは、他のL2中継に基づくAPコンテキストよりも多くの情報を含み得る。例えば、UC APコンテキスト(または属性)は、リモートUEまたは他の宛先に関連付けられた宛先アドレスを含んでよく、UCグループ内の中継UEはいずれも、このアドレスを認識し、中継リンクまたは経路に沿ってトラフィックを転送することができる。UC APコンテキストに関連付けられた属性は、これに加えて、またはこれに代えて、個別の分割または複製トラフィック識別情報またはインデックス(例えば、3個の分割した部分または複製コピーのうちの1つ)、送信端で分割または複製動作が使用されたかどうかについての指示、および/または本明細書の他の箇所で述べた他の属性を含み得る。
これまで説明した内容は、本開示の実施形態の原理の応用を例証するものに過ぎない。当業者によって、別の構成や方法が実施され得る。
例えば、図示されている実施形態では特徴の組み合わせが示されているが、本開示の様々な実施形態の利点を実現するために、その全てが組み合わされる必要はない。言い換えると、本開示の一実施形態に従って設計されたシステムまたは方法は、いずれか1つの図面で図示されている特徴の全て、または図面で概略的に示されている全ての部分を必ずしも含んでいない。さらに、1つの例示的な実施形態の選択された特徴は、他の例示的な実施形態の選択された特徴と組み合わされ得る。
本開示を例示的な実施形態を参照して説明したが、この説明は限定的な意味に解釈されるものではない。例示的な実施形態の様々修正および組み合わせ、ならびに本開示の他の実施形態は、説明を参照すれば当業者には明らかとされよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのような修正例または実施形態を包含することが意図されている。
本発明の態様の具体的な特徴と実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明には、本発明から逸脱することなく様々な修正や組み合わせを行うことができる。相応に、説明と図面は単に、添付の請求項によって規定される本発明のいくつかの実施形態の例証とみなすべきものであり、本発明の範囲内にあるあらゆる修正、バリエーション、組み合わせ、またはこれらと同等のものをカバーすると考えられる。したがって、実施形態および潜在的な利点を詳しく説明してきたが、添付の請求項によって規定される本発明から逸脱することなく様々な変更、代替、改変を本発明に行うことができる。また、本願の範囲は、本明細書に記載されているプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、およびステップの特定の実施形態に限定されることを意図しない。当業者であれば本発明の開示から容易に理解されるように、実質的に同じ機能を果たす、または本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ結果を達成することができる、現在存在するまたは後に開発されるプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法またはステップは、本発明によって使用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、またはステップをその範囲内に含むことが意図されている。
加えて、方法および装置の文脈で主に説明されているが、例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶された命令として、他の実装形態も考えられる。このような媒体は、本開示と一致する様々な任意の方法を実行するために、プログラミングまたは命令を記憶し得る。
また、本明細書で例示されている、命令を実行する、いずれのモジュール、コンポーネント、またはデバイスも、コンピュータ可読またはプロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および/またはその他データなどの情報を格納する非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体を含んでよく、あるいは非一時的なコンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体にアクセスしてよい。非一時的なコンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気式ストレージデバイス、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク、またはデジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク(商標)、または他の光学式ストレージなどの光ディスク、任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性リムーバブルおよび非リムーバブル媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術を含む。このような非一時的なコンピュータ可読またはプロセッサ記憶媒体はいずれもデバイスの一部であり得、あるいはデバイスにアクセス可能または接続可能であり得る。本明細書で説明する任意のアプリケーションまたはモジュールは、コンピュータまたはプロセッサによって可読かつ実行可能な命令を使用して実装されてもよく、そのような非一時的なコンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体によって記憶あるいは保持されてもよい。