JP7337395B2 - Cdk4およびcdk6阻害剤としての2h-インダゾール誘導体およびその治療上の使用 - Google Patents

Cdk4およびcdk6阻害剤としての2h-インダゾール誘導体およびその治療上の使用 Download PDF

Info

Publication number
JP7337395B2
JP7337395B2 JP2020562086A JP2020562086A JP7337395B2 JP 7337395 B2 JP7337395 B2 JP 7337395B2 JP 2020562086 A JP2020562086 A JP 2020562086A JP 2020562086 A JP2020562086 A JP 2020562086A JP 7337395 B2 JP7337395 B2 JP 7337395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
pharmaceutically acceptable
solvate
hydrogen
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020562086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019148161A5 (ja
JP2021512161A (ja
Inventor
グレコ,マイケル,ニコラス
コスタンゾ,マイケル,ジョン
ペン,ジロン
チャン,ドン
Original Assignee
ベータ ファーマ,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベータ ファーマ,インコーポレイテッド filed Critical ベータ ファーマ,インコーポレイテッド
Publication of JP2021512161A publication Critical patent/JP2021512161A/ja
Publication of JPWO2019148161A5 publication Critical patent/JPWO2019148161A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7337395B2 publication Critical patent/JP7337395B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/506Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim not condensed and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Description

[関連出願の相互参照]
本特許出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2018年1月29日に出願された、その開示がその全体において参照により本明細書に援用される、米国仮出願第62/623,516号に基づく優先権を主張する。
[技術分野]
本発明は、特定のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)、特にCDK4およびCDK6により媒介される、疾患、障害、または病状の、治療または予防のための化合物、組成物、および方法の分野に関連する。前記疾患としては、様々な癌が挙げられる。
サイクリン依存性キナーゼは、細胞分裂および細胞増殖を調節するプロテインキナーゼのファミリーである。細胞周期の進行は、サイクリン、およびそれに関連する、CDK1、CDK2、CDK3、CDK4およびCDK6などのサイクリン依存性キナーゼによって制御され、その一方でCDK7、CDK8、CDK9などの他のCDKは転写に重要である。サイクリンに結合するCDKは、セリン残基およびスレオニン残基上のその基質をリン酸化するヘテロ二量体複合体を形成し、次に細胞周期の転写と進行に必要なイベントを開始する。制御されない細胞増殖は癌の特徴であり、ほとんどの癌細胞はCDKの制御解除を示すため、CDKの阻害は様々な癌の潜在的な治療法として浮上している。CDKに対する選択性の程度が異なる阻害剤が報告されている;一方、細胞増殖の調節におけるCDK4/6の重要な役割、およびCDKファミリーの他のメンバーの阻害に関連する毒性効果、の両方により、選択的CDK4/6阻害剤は現在、有望な種の潜在的な抗癌剤または抗炎症剤とみなされている。
近年、いくつかのタイプのアミノピリミジン誘導体が、選択的CDK4/6阻害剤であると報告されている。例えば、WO 2003/062236,WO 2007/140222,およびUS 2010/0160340を参照せよ。これらのそれぞれのタイプの分子は、2-アミノ基を介して、アリールまたはヘテロアリール環系に結合した2-アミノピリミジン部位を含む。新規の抗癌剤および/または抗炎症剤として、新規のCDK4/6阻害剤を開発する必要性が残存している。
本発明は、2-アミノピリミジン置換2H-インダゾール誘導体に関連し、ここで、前記2-アミノ基が5-(ピペラジン-1-イルメチル)ピリジン-2-イル基で置換されており、ピペラジン部分の4-N位は、非置換であるか、または生理学的条件下で加水分解され得る代謝可能な官能基で置換されている。これらの化合物は、選択的CDK阻害剤として有効であり、特定のCDK、詳細には、CDK4およびCDK6によって媒介される、様々な種類の癌および炎症関連の病状などの疾患、障害、または病状の治療または予防に有用である。ピペラジン部分に代謝性官能基を含む化合物は、放出制御下でより標的化された治療剤として有用であり得る。
本発明の一態様は、式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグに関するものであり、式中、
は水素、または生理学的条件下で除去されて対応する非置換化合物を形成し得る代謝可能な官能基であり、前記代謝可能な置換基は、以下に限定されないが、Rが、それぞれ(水素を除いて)置換されていてもよいH、C~CアルキルまたはC~Cシクロアルキルである-C(O)R、および、R’がそれぞれ置換されていてもよいC~CアルキルまたはC~Cシクロアルキルである-C(O)OR’からなる群から選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、およびシクロアルキルメチルからなる群から選択され;
は、水素またはC~Cアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、またはC~Cアルキルであり;かつ、
は、水素またはハロゲンである。
本発明の他の態様は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、並びにアジュバント、希釈剤、および/または担体などの1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関するものである。
本発明の他の態様は、それを必要とする対象に、治療有効量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含み、少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)、詳細にはCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせにより媒介される疾患、障害、または病状を治療する方法に関するものである。
本発明の他の態様は、それを必要とする対象に、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、並びにアジュバント、希釈剤、および/または担体などの1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)、詳細にはCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせにより媒介される疾患、障害、または病状を治療する方法に関するものである。
一実施形態では、1つまたは複数のサイクリン依存性キナーゼ、詳細にはCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせに関連する疾患、障害、または病状は、以下に限定されないが、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、前立腺癌、大腸癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫、慢性骨髄性白血病および急性骨髄性白血病、並びにそれらの合併症などの癌を含む。他の実施形態では、前記疾患、障害、または病状は、関節炎、例えばリウマチ性関節炎、および嚢胞性線維症などの炎症に関連した疾患および病状を含む。
本発明の他の態様は、有効量の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは組成物を用いて細胞を処理することを含む、細胞増殖を阻害する方法に関するものである。
本発明の他の態様は、有効量の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは組成物を用いてキナーゼを処理することを含む、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)、詳細には、CDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせを阻害する方法に関するものである。
本発明の他の態様は、生物学的および病理学的現象におけるCDKの研究のための、および新規のキナーゼ阻害剤の比較評価のための、本発明の化合物の使用に関するものである。
本発明の他の態様は、CDK活性に関連する疾患または障害の治療に用いられる医薬の製造における、本明細書に記載されている任意の実施形態による式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは組成物の使用に関するものである。前記CDK活性は、好ましくはCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせの活性である。
本発明のさらに他の態様は、本明細書に実質的に開示および記載されている式(I)の化合物を合成する方法に関するものである。
本発明の他の態様または利点は、当分野で通常知られている知識および技術と組み合わせた以下の詳細な説明および特許請求の範囲を考慮すると、当業者には明らかであろう。
[発明の詳細な説明]
先の特許出願において、本出願人は、CDK、詳細にはCDK4およびCDK6の阻害剤として有用な、ピペラジン-ピリジン-NH-ピリミジン-インダゾール骨格、すなわち4-(2H-インダゾール-5-イル)-N-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-アミン中心を含む、式(II)の中心骨格を有する、新規の種の化合物を開示している。その全体が参照により本明細書に援用される、US 2017/0210726を参照のこと。
以前に報告されたこの種のすべての好ましい化合物は、以下の式(I)に示されるように、前記インダゾールおよびピペラジン部位に置換基を含む。詳細には、ピペラジン部位の4位の窒素(N)は、C-Cアルキル基、好ましくはエチル基などの置換基(式IのR)を含む。本発明は、4位が非置換のピペラジン部分を有する化合物がCDK4およびCDK6の活性阻害剤でもあるという開示に基づいている。標的化送達および/または放出制御において、様々な利点を有し得る、本出願に開示されているものなどの、多数のプロドラッグが設計され得るため、この開示により、CDK4およびCDK6に関連する病気および疾患の治療のための潜在的な治療剤として役立ち得る化合物のプールが有意に拡大する。
一態様では、本発明は、式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを提供し、
式中、
は水素または生理学的条件下で除去されて対応する非置換化合物を形成し得る代謝可能な官能基(プロドラッグ)であり;
は、水素、C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、およびC-Cシクロアルキルメチルからなる群から選択され;
は水素またはC-Cアルキルであり;
は水素、ハロゲン、またはC-Cアルキルであり;かつ、
は水素またはハロゲンである。
この態様の一実施形態では、Rは水素である。
この態様の他の実施形態では、Rは、生理学的条件下で除去されて対応する非置換化合物を形成し得る代謝可能な官能基である。
いくつかの実施形態では、前記代謝可能な官能基は、RC(O)-であり、Rは、C-CアルキルまたはC-Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、以下に限定されないが、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど、好ましくはメチルまたはエチル、より好ましくはメチルから選択される。
いくつかの実施形態では、前記代謝可能な官能基は、R’OC(O)-であり、R’としては、以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピルなど、好ましくはメチルまたはエチル、より好ましくはメチルが挙げられる。
この態様の他の実施形態では、Rは、C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、またはC-Cシクロアルキルメチルである。
この態様の他の実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロプロピルメチル、またはシクロペンチルメチルである。
この態様の他の実施形態では、RはC-Cアルキルである。
この態様の他の実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである。
ある実施形態では、本発明は、そのR置換基が、式(Ia)によって示されるように、インダゾール部位の7位に結合する、式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供し、
式中、
は水素またはRC(O)-であり、Rは水素またはC-Cアルキルであり;
は、水素、C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、およびシクロアルキルメチルからなる群から選択され;
は水素またはC-Cアルキルであり;
は水素またはハロゲンであり;かつ、
は水素またはハロゲンである。
この態様の他の実施形態では、Rは水素またはフルオロである。
この態様の他の実施形態では、Rは水素またはフルオロである。
この態様の他の実施形態では、Rは水素であり;Rはイソプロピル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、またはシクロペンチルであり;Rはメチルまたはエチルであり、Rは水素またはフルオロであり、かつRは水素またはフルオロである。
この態様のある好ましい実施形態では、式(Ib)によって示されるように、前記R置換基は、インダゾール部分の7位に結合され、かつ、Rはフルオロである:
ここで、Rは好ましくは水素またはハロゲンであり;かつ、Rがハロゲンである場合、それは好ましくはクロロ(Cl)またはフルオロ(F)、より好ましくはフルオロ(F)であり;R、R、およびRはそれぞれ、本明細書に記載のいずれかの実施形態で定義される。
この態様のある好ましい実施形態では、本発明は:
からなる群から選択される式の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを提供し、ここで、R、R、およびRはそれぞれ、本明細書に記載のいずれかの実施形態で定義される。
式I、Ia、Ib、Ic、IdまたはIeのいずれかの化合物に関して、本発明は、本明細書に記載の実施形態のありとあらゆる可能な組み合わせを、このような組み合わせが安定な化合物を提供する限り、包含する。
この態様のある好ましい実施形態では、本発明は、表1(下記)に列挙される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、およびプロドラッグを提供する。
好ましい実施形態では、本発明は:
からなる群から選択される化合物を提供する。
他の態様では、本発明は、本明細書に記載のいずれかの実施形態による式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、または(Ie)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、並びに1つまたは複数の薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、および/または担体を含む医薬組成物を提供する。
他の態様では、本発明は、本明細書に記載のいずれかの実施形態に従い、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、または(Ie)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを投与することを含む、少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性によって媒介される疾患、障害、または病状を治療する方法を提供する。
この態様の一実施形態では、本発明は、本明細書に記載のいずれかの実施形態に従い、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、または(Ie)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、並びに1つまたは複数の薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、および/または担体を含む医薬組成物を投与することを含む、少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性によって媒介される疾患、障害または病状を治療する方法を提供する。
この態様の好ましい一実施形態では、前記の少なくとも1つのCDKは、CDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせである。
この態様の他の好ましい実施形態では、前記疾患または障害は、癌または炎症に関連した疾患または病状である。
この態様の他の好ましい実施形態では、前記炎症に関連した疾患または病状は、関節リウマチなどの関節炎、または嚢胞性線維症である。
この態様の他の好ましい実施形態では、前記癌は、以下に限定されないが、大腸癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、前立腺癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、およびそれらの合併症から選択される。
この態様の他の実施形態では、本発明による化合物は、それを必要とする対象に、第2の治療剤の投与と組み合わせて投与され得る。
他の実施形態では、前記第2の治療剤は、別のCDK阻害剤、ヒト上皮成長因子受容体(例えば、HER2)阻害剤、哺乳類のラパマイシン標的(mTOR)阻害剤などのセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、または上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤である。
他の態様では、本発明は、有効量の、記載されたいずれかの実施形態による式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくは組成物を用いて細胞を処理することを含む、細胞増殖を阻害する方法を提供する。細胞増殖を阻害する前記方法は、インビボで、例えば、対象の体内で、またはインビトロで、例えば、対象の増殖細胞を含む生物学的サンプル中で実行され得る。
この態様の好ましい実施態様では、増殖細胞は、以下に限定されないが、大腸癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、前立腺癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、またはそれらの合併症の細胞などの癌細胞である。
他の態様では、本発明は、有効量の、本明細書に記載のいずれかの実施形態による式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくは組成物を用いて、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)を処理することを含む、前記キナーゼを阻害する方法を提供する。CDKを阻害する前記方法は、インビボで、例えば、対象の体内で、またはインビトロで、例えば、対象の増殖細胞を含む生物学的サンプル中で実行され得る。
この態様の好ましい実施形態では、サイクリン依存性キナーゼは、CDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせである。
他の態様では、本発明は、CDK活性に関連する疾患または障害を治療するための医薬の製造における、本明細書に記載のいずれかの実施形態による式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、もしくは(Ie)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、プロドラッグ、もしくは組成物の使用を提供する。前記CDK活性は、好ましくはCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせの活性である。
この態様の一実施形態では、前記疾患または障害は、大腸癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、前立腺癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性骨髄性白血病(CML)、および急性骨髄性白血病(AML)からなる群から選択される。
この態様の他の実施形態では、前記疾患または障害は、関節炎、詳細にはリウマチ性関節炎、または嚢胞性線維症などの炎症関連の疾患または病状である。
他の態様では、本発明は、中間体Eを中間体Gとカップリングさせる工程を含む、式(I)の化合物を調製する方法を提供する:
式中、RはRC(O)-またはR’O(CO)-であり;ここで、R、R、およびR~Rは、本明細書に記載のいずれかの実施形態に従って定義され、かつXはCl、Br、またはIである。
が水素である場合、それは中間体(M)の塩基または酸触媒加水分解によって形成されることができ、ここでRは保護基である。
が保護基である場合、前記方法は、塩基および/または酸媒介型加水分解によってRを除去(例えば、HClを用いたt-Boc基の除去)して式(Iaa)の化合物を形成することをさらに含む:
好ましい実施形態では、Rは、酸触媒加水分解により容易に除去され、そのRが水素である対応する非置換化合物を形成し得る、t-BuOC(O)-(「t-Boc」)である。
本明細書に開示されるプロドラッグは、式(Iaa)の化合物とアシル化剤Rとを反応させてRを形成することによって調製されてもよく、ここで、RはRC(O)-またはROC(O)-であり、かつXはClまたはBr、または対応する無水物(RCO)Oである。
この態様の一実施形態において、前記方法は、中間体Cを中間体Dへと変換する工程、および、前記中間体Dとピリミジン化合物Hとをカップリングして前記中間体Eを形成する工程をさらに含む:
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれC-Cアルキル、ハロゲンまたはフェニルから独立して選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい、アルキル、アリール、シクロアルキル、または一緒になって形成されるアルキレン基であり;かつ、中間体Dが化合物Hと、X部位よりもX部位で選択的に、好ましくは90:10より高い選択性を有し、より好ましくは95:5の選択性を有し、最も好ましくはX部位のみでカップリングするという条件において、X、X、およびXはそれぞれ独立して、Cl、Br、またはIである。
1つの特定の実施形態では、触媒、例えばPd(dppf)Clの存在下における、臭化物中間体C(XはBr)とビス(ピナコラート)ジボロン(Bpin)との反応を通じてホウ素化が実行されて、5-(ピナコラート)ボロン-置換2H-インダゾール中間体Dが形成され、ここで、RおよびRは一緒になって1,1,2,2-テトラメチル-エチレン基を形成する。前記中間体Dは次に、化合物5-フルオロ-2,4-ジクロロピリミジン(H、ここでRはフルオロ、XおよびXはともにクロロ)と反応し、目的の5-(ピリミジン-4-イル)-置換2H-インダゾール中間体E(RはFであり、XはClである)を形成する。
この態様の一実施形態において、前記方法は、オルト-ニトロベンズアルデヒド出発物質S1を、ホスフィン媒介型縮合/環化により中間体Aへと変換する工程、および前記中間体Aを、2H-インダゾール中間体Aの3位の脱プロトン化およびアルキル化により中間体Cへと変換する工程をさらに含む:
ここで、XはCl、Br、I、またはMeSO-であり;RおよびRは、本明細書に記載されているいずれかの実施形態に従って定義される。
あるいは、この態様の他の実施形態では、前記中間体Aを前記中間体Cへと変換することが、中間体Aをアルコール中間体Bに変換し、続いて前記アルコール中間体Bを還元して中間体Cを形成することを含む:
ここで、R2aおよびR2bは、それぞれ独立して、中間体Cにおいて形成される:
の基が、本明細書に記載のいずれかの実施形態に従って定義されるRとなるように、水素、アルキル、シクロアルキルであるか、一緒になってアルキレン基を形成する。この方法は、対応するアルデヒドまたはケトンをアルキル化剤または溶媒として使用することにより、Rがエチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、シクロアルキル、シクロアルキルメチルなどである中間体Cを調製するのに特に都合が良い。
この態様の一実施形態において、前記方法は、ピリジンアルデヒド化合物S2とピペラジン化合物S3とのカップリングによって中間体Fを形成し、続いて前記中間体Fを中間体Gへと変換して中間体Gを形成する工程をさらに含む:
ここで、Rは保護基またはRであり、RはRC(O)-またはROC(O)-であり;Xは、Cl、Br、I、およびNOからなる群から選択され;
上述した前記中間体Fから前記中間体Gへの変換は、XがCl、BrもしくはIである場合にXをNHで置換すること;または、XがNOである場合にニトロ基(NO)をアミノ基(NH)に還元することを含む。
本発明により提供される化合物は、生物学的および病理学的現象におけるキナーゼの研究、前記キナーゼによって媒介される伝達経路の研究、および新規のキナーゼ阻害剤の比較評価にも有用である。
別段の指示のない限り、本明細書で使用される「アルキル」という用語としては、1~8個の炭素、好ましくは1~6個、より好ましくは1~4個の炭素を含む、分岐および直鎖飽和脂肪族炭化水素基の両方が挙げられることを意図する。前記用語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどを含むが、これらに限定されない。
別段の指示のない限り、本明細書で使用される「アルキレン」という用語は、2つの水素原子を除去することによってアルカンから誘導される二価の飽和脂肪族ラジカルを指す。例としては、メチレン(-CH-)、エチレン(CHCH)、プロピレン(CHCHCH-)などが挙げられるが、これらに限定されない。
別段の指示のない限り、本明細書で単独でまたは他の官能基の一部として使用される用語「シクロアルキル」としては、環を形成する3~8個の炭素を有する飽和環状炭化水素ラジカルが挙げられる。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
別段の指示のない限り、本明細書で単独でまたは他の官能基の一部として使用される「アリール」という用語は、環部分に6~10個の炭素を含む単環式または二環式芳香族基を指す(1-ナフチルおよび2-ナフチルなどのフェニルとナフチルなど)。
本明細書で使用される「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、およびヨード(I)を指す。
さらに、アルキル基、アルキレン基、シクロアルキル基、およびシクロアルキルメチル基は、ハロゲンおよびC~Cアルキルからなる群から独立して選択される1つまたはそれ以上、好ましくは1~3個、の置換基によって、独立してさらに任意に置換され得る。
本発明の化合物は、通常、酸、具体的には薬学的に許容される酸、と反応し、薬学的に許容される塩を形成することが可能である有機塩基として認識されている。
本明細書で使用されるように、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織との接触においての使用に適しており、妥当な利益/リスク比に見合っているその塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野でよく知られている。例えば、参照により本明細書に援用される、S. M. Berge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照のこと。本発明の化合物の薬学的に許容される塩としては、適切な無機酸および有機酸に由来するものが挙げられる。薬学的に許容される無毒の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸によって、もしくは酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸によって形成される、またはイオン交換などの当技術分野で使用されている他の方法を使用することにより形成される、アミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二グルコン酸、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。好ましい薬学的に許容される塩としては、塩酸塩が挙げられる。
本明細書で使用される「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物と化学量論量または非化学量論量の溶媒分子との物理的な会合を意味する。例えば、前記化合物の1つの分子は、1つまたはそれ以上、好ましくは1~3つの溶媒分子と会合する。前記化合物の複数(例えば、1.5または2)の分子が1つの溶媒分子を共有もし得る。前記物理的会合としては、水素結合が挙げられ得る。ある例では、前記溶媒和物は、結晶性固体として単離することが可能である。前記溶媒和物中の前記溶媒分子は、規則的な配置および/または無秩序の配置中に存在し得る。例示的な溶媒和物としては、水和物、エタノラート、メタノラート、およびイソプロパノラートが挙げられるがこれらに限定されない。溶媒和の方法は、当技術分野で通常知られている。
本明細書に開示される一般式(I)の化合物は、それ自体「プロドラッグ」の形態であり得る。すなわち、Rがアシル(すなわち、RC(O)-)基またはエステル(すなわち、ROC(O)-)基の場合である。ただし、これらの「プロドラッグ」は、生理学的条件下で他の「プロドラッグ」からインビボで生成され得る。従って、開示されるこれらの化合物において、本明細書で使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、例えば血中での加水分解により、インビボで変換されて親化合物を生じ得る化合物の誘導体を指す。本発明におけるプロドラッグの一般的な例としては、活性アミン化合物のアミドまたはホスホルアミド形態、例えば、式(II)の化合物が挙げられるが、これらに限定されず:
ここで、Rは、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ホルミルなど)またはホスホリル[例えば、-P(=O)(OH)]基であるか;あるいは、活性化合物のRが水素である場合、対応するアミド化合物またはホスホルアミド化合物はプロドラッグとして機能し得る。前記アミドまたはホスホルアミドプロドラッグ化合物は、当技術分野で知られている従来の方法に従って調製し得る。
治療で使用するために、治療有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物をそのままの化学物質として投与し得る場合、その活性成分を医薬組成物として提示し得る。従って、本開示は、本発明の化合物のいずれか、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、並びに1つまたはそれ以上、好ましくは1~3個の薬学的に許容される担体、希釈剤、または他の賦形剤を含む医薬組成物をさらに提供する。前記担体、希釈剤、または他の賦形剤は、製剤の他の成分と適合し、治療される対象に有害ではないという意味で許容されるものでなければならない。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、もしくは妥当な利益/リスク比に見合った他の問題または合併症なしに患者の組織と接触して使用するのに適し、意図した用途に効果的である、それらの化合物、物質、組成物、および/または剤形の特性を指す。
医薬製剤は、単位用量あたり所定量の活性成分を含有する単位用量形態で提示され得る。典型的には、本開示の医薬組成物は、1~5日ごとに1回~1日あたり約1~5回投与されるか、あるいは連続注入として投与される。前記投与は、慢性または急性療法として使用し得る。担体材料と組み合わせて単一剤形を生成し得る活性成分の量は、治療される病状、病状の重症度、投与時間、投与経路、使用した化合物の排泄速度、治療期間、患者の年齢、性別、体重、および病状に応じて変化するであろう。好ましい単位用量製剤は、本明細書において上記に列挙されたように、活性成分の日用量または副用量、またはその適切な画分を含むものである。通常、治療は、化合物の最適用量よりも実質的に少ない少量で開始される。その後、状況下で最適な効果が得られるまで、投与量を少しずつ増加させる。通常、前記化合物は、実質的に有害または有害な副作用を引き起こすことなく、通常有効な結果をもたらす濃度レベルで投与されることが最も望ましい。
本開示の組成物が、本開示の化合物と1つまたはそれ以上、好ましくは1つまたは2つの、追加の治療剤または予防剤との組み合わせを含む場合、前記化合物および前記追加剤の両方は、通常、単剤療法レジメンで通常投与される用量の約10~150%、より好ましくは約10~80%の用量レベルで提示される。
医薬製剤は、任意の適切な経路、例えば、経口(口腔または舌下など)直腸、鼻、局所(頬側、舌下、または経皮など)、経膣または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内、静脈内、または皮内注射または注入など)経路による投与に適合させ得る。前記製剤は、製薬分野で公知の任意の方法により、例えば、活性成分を担体または賦形剤と会合させることにより調製され得る。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適した医薬製剤は、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性または非水性液体中の溶液または懸濁液;食用の泡または鞭;または水中油型液体エマルジョンまたは油中水型エマルジョンなどの個別の単位として提示され得る。
例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合、活性薬物成分は、エタノール、グリセロール、水などの経口の非毒性の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせ得る。粉末は、前記化合物を適切な微細サイズに粉砕し、例えばデンプンまたはマンニトールなどの食用炭水化物などの同様に粉砕された医薬担体と混合することによって調製される。香味剤、保存剤、分散剤、および着色剤も提示され得る。
カプセルは、上記のように粉末混合物を調製し、形成されたゼラチンの鞘を充填することによって作製される。充填操作の前に、コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤を前記粉末混合物に添加され得る。寒天、炭酸カルシウム、または炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を添加することで、カプセルが摂取されたときの薬剤の利用可能性を改善し得る。
さらに、望ましい場合または必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤も前記混合物に組み込まれ得る。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータラクトースなどの天然糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然ゴムおよび合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの剤形で使用される潤滑剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒またはスラッギングし、滑沢剤および崩壊剤を添加し、錠剤に圧縮することにより処方される。粉末混合物は、適切に粉砕された化合物を上記の希釈剤または基剤、および必要に応じて、カルボキシメチルセルロース、アリジネート、ゼラチン、またはポリビニルピロリドンなどの結合剤と、パラフィンなどの溶解遅延剤、第4級塩などの吸収促進剤および/またはベントナイト、カオリン、またはリン酸二カルシウムなどの吸収剤、と混合することにより調製される。前記粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アカディア粘液、またはセルロースもしくはポリマー材料の溶液などの結合剤で濡らし、スクリーンに押し込むことによって造粒され得る。造粒に代わるものとして、前記粉末混合物を打錠機に通し得て、その結果、不完全に形成されたスラッグが顆粒へと破壊される。ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油を添加することにより、前記顆粒を滑らかにして、錠剤形成ダイへの付着を防止し得る。次に、前記の潤滑された混合物を圧縮して錠剤にする。本開示の化合物はまた、易流動性の不活性担体と組み合わされ、造粒またはスラッギング工程を経ることなく直接錠剤に圧縮され得る。セラックのシーリングコート、糖またはポリマー材料のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングからなる透明または不透明の保護コーティングが提供され得る。これらのコーティングに染料を添加して、異なる単位投与量を区別し得る。
溶液、シロップ、およびエリキシルなどの経口液は、既定の量が所定の量の化合物を含むように、投薬単位形態で調製され得る。シロップは、適切に風味を付けた水溶液に前記化合物を溶解することによって調製され得て、エリキシル剤は、非毒性の賦形剤の使用を通じて調製される。エトキシル化イソステアリルアルコールやポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、防腐剤、ペパーミントオイルや天然甘味料などのフレーバー添加物、またはサッカリン、もしくは他の人工甘味料なども追加され得る。
適切な場合、経口投与用の投薬単位製剤は、マイクロカプセル化され得る。前記製剤はまた、例えば、粒子状物質をポリマー、ワックスなどでコーティングすること、または埋め込むことにより、放出を延長または持続させるように調製され得る。
上記で特に言及した成分に加えて、前記製剤としては、問題の製剤のタイプを考慮して、当技術分野で標準とされる他の剤が挙げられ得て、例えば、経口投与に適したものとしては、香味剤が挙げられ得ることが理解されるべきである。
「対象」または「患者」という用語としては、ヒトおよび他の哺乳動物の両方、好ましくはヒトが挙げられる。
「治療有効量」という用語は、疾患を治療するために対象に投与された場合に、そのような疾患の治療を発効させるのに十分である化合物または組成物の量を指す。「治療有効量」は、とりわけ、化合物、病気およびその重症度、ならびに治療される対象の年齢、体重、または他の要因に応じて変動し得る。単独で投与される個々の活性成分に適用される場合、この用語はその成分のみを指す。組み合わせて適用される場合、前記用語は、組み合わせて、連続して、または同時に投与されたかどうかにかかわらず、治療効果をもたらす活性成分を組み合わせた量を指す。
いくつかの実施形態では、「治療する」または「治療」という用語は、病気、疾患、または病状を阻害すること、すなわち、その発生を阻止することを;または、病気、疾患、または病状の緩和すること、すなわち、病気、疾患、および/または病状の退行を引き起こすことを指す。従って、いくつかの実施形態では、「治療すること」または「治療」は、病気または疾患を改善することを指し、これは、治療されている対象によっては識別不可能かもしれないが、1つまたは複数の物理的パラメータを改善することを含み得る。いくつかの実施形態では、「治療すること」または「治療」としては、物理的(例えば、識別可能な症状の安定化)または生理学的(例えば、物理的パラメータの安定化)またはその両方、のいずれかで、病気または疾患を改善することが挙げられる。さらにいくつかの実施形態では、「治療する」または「治療」としては、病気または疾患の発症を遅らせることが挙げられる。
方法
略語
本出願では、以下の略語を使用し得る:
pin=ビス(ピナコラート)ジボロン
MeOH=メタノール
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
LiHMDS=リチウムビス(トリメチルシリル)アミド[LiN(SiMe
Pd(dppf)Cl=[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dba)=トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Xantphos=4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
nBuP=トリ-n-ブチルホスフィン
DCM=ジクロロメタン
THF=テトラヒドロフラン;
DIEA=DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;
sat.=飽和水溶液;
aq.=水溶液
FCC=シリカを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー;
TFA=トリフルオロ酢酸;
r.t.=室温;
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド;
DMSO=ジメチルスルホキシド;
DMA=N,N-ジメチルアセトアミド;
EtOAc=酢酸エチル;
h=時間。
化学合成
式(I)の化合物の合成
式(I)の化合物の合成は、一般合成スキーム1~4に例示されている。
1.インダゾール中間体Cの合成(スキーム1)
適切な5-ハロ-2-ニトロベンズアルデヒド出発物質S1(X=Cl,Br,またはI)を、ホスフィン、例えばトリブチルホスフィン、の存在下で、一級アミン(RNH)と反応させ、インダゾール誘導体Aを形成し(Genung, N. E. et al. Org. Lett. 2014 16, 3114-3117)、次にこれを、強塩基、例えばLDAを使用して3位で脱プロトン化し、アルキル化試薬RX(X=例えば、Cl、Br、I、またはメタンスルホネート)との反応が続き、目的のR、R、およびRを適切な位置に有する中間体Cを形成する。あるいは、脱プロトン化された化合物Aをアルデヒドまたはケトンと反応させてアルコール付加物を形成させ、これを還元して(例えば、ジアルキルシランによって)目的の中間体Cを形成し得る。
2.ピリミジン-置換2H-インダゾール中間体Eの合成(スキーム2)
中間体Cに対し、触媒(例えば、パラジウム触媒)の存在下、ホウ素化反応を実行しボロネート中間体Dを形成し、これに対し、ハロゲン置換ピリミジン誘導体Hをカップリングさせ、5-(ピリミジン-3-イル)-インダゾール中間体Eを形成する。
3.2-アミノ-5-ピペラジニルメチル-ピリジン中間体Gの合成(スキーム3(a)およびスキーム3(b))
6-ハロゲンまたは6-ニトロ置換ピリジン-3-カルバルデヒド出発物質S2および1-R-置換(Rは水素ではない)または1-R-置換ピペラジン出発材料S3に対し、還元的アミノ化反応を実行し、2-アミノ-5-ピペラジニルメチル-ピリジン中間体Fを形成し、次にこれを、ハロゲンの置換またはピリジン環のニトロ基の還元により、2-アミノ-5-ピペラジニルメチル-ピリジン中間体Gへと変換する。
4.式(I)の化合物の合成(スキーム4(a)および4(b))
触媒(例えば、パラジウム触媒)の存在下、ピリミジン置換2H-インダゾール中間体Eと2-アミノ-5-ピペラジンメチル-ピリジン中間体Gとのカップリングにより、このRは水素ではない、式(I)の化合物を得る。あるいは、2H-インダゾール中間体EとR置換中間体Gとのカップリングにより中間体(M)が形成され、続いて保護基Rが除去され、Rが水素である式(I)の化合物が形成される。後者はまた、アシル化剤と反応させることにより、Rが水素ではない他の式(I)の化合物にさらに変換させ得る。
以下の非限定的な実施例は、本発明のある態様をさらに説明する。これらの化合物は、上記の一般的な合成スキームに従って調製される。
5-フルオロ-4-(3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール-5-イル)-N-(5-(ピペラジン-1-メチル)ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-アミン塩酸塩(1・HCl)
化合物1は、以下のスキーム5を使用して調製され、実験の詳細は例示の目的でさらに記載される。
4-((6-ブロモピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸t-ブチル(iii)
5-ブロモピリジン-2-カルバルデヒド(i;71.4g、384mmol、1当量)、1-Boc-ピペラジン(ii;72.8g、391mmol、1.02当量)、ジクロロメタン(1.2L)および酢酸(2.4mL)の溶液を15℃に冷やし、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(164.9g、777.8mmol、2.03当量)を25℃にて混合物に少量ずつ加えた。得られた溶液を室温で24時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの追加分(13 g、61.3 mmol、0.16当量)を15℃で少量ずつ加えた。次に、反応を2N NaOH水溶液(250mL)でクエンチし、得られた溶液をさらに0.5時間撹拌した。有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣を4:1の石油エーテル/酢酸エチルで再結晶し、107.7g(収率78%)のiiiを明黄色の固体として得た。
4-((6-アミノピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸t-ブチル(iv)
中間体iii(100 g、281mmol、1当量)、CuO(20g、140mmol、0.5当量)、およびNH・HO水溶液(250mL、2.5当量)の溶液を500mLオートクレーブ内にて120℃(16 Mpa)で8時間撹拌した。溶液を室温に冷却し、続いて2N NaOH水溶液(1L)でクエンチし、CHClで2回抽出した。有機相を15Lのブラインで洗浄し、続いて乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(50:1~10:1のCHCl/MeOH、シリカゲル上)による精製により、25.4g(収率31%)のivがオフホワイトの固体として得られた。
5-(2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)-3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール(vii)
5-ブロモ-3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール(v;30g、118mmol、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(36.1g、142mmol、1.2当量)、KOAc(23.3g、237.8mmol、2当量)のDMF(150 mL)溶液を脱気した。Pd(dppf)Cl(2.6g、0.01当量)を加え、反応混合物をN雰囲気下で8時間90~100℃で攪拌し、30~40℃に冷却し、次に300mLの水で希釈した。混合物を0~10℃で1~2時間攪拌し、生成物を濾過により収集した。フィルターケーキを水で洗浄し、3-イソプロピル-2-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-インダゾール(vi)を得て、これは次の工程でそのまま使用した。
中間体vi(1当量)、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン(23.75 g、180mmol、1.2当量)、KCO(32.76g、237mmol、1.3当量)、Pd(dppf)Cl(0.87g、0.03当量)、1,4-ジオキサン(300 mL)、および水(60mL、2当量)の脱気した混合物を5~8時間、85~95℃でN雰囲気下で攪拌した。30~40℃に冷却した後、反応混合物を濾過し、濾液を真空で部分的に濃縮し、次にゆっくりと300mLの水に加えた。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(50:1~10:1のCHCl/MeOH、シリカゲル上)で精製して、オフホワイトの固体として、14.8g(収率40%)のviiを得た。H NMR(300MHz,CDCl,δ):1.58(d, 6H),3.48-3.57(m, 1H),4.19(s,3H),7.24(d,1H),8.03-8.07(m,1H),8.47(d,1H),8.68(s,1H);LC-MS(ES+)m/z:305(M+H)
4-((6-((5-フルオロ-4-(3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール-5-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸t-ブチル(viii)
vii(14.8g、484mmol、1.0当量)、iv(16.3g、557mmol、1.15当量)、KPO・3HO(25.8g、967mmol、2.0当量)、Pd(dba)(1.3 g、 1.5mmol、0.03当量)およびXantphos(0.8 g、1.5mmol、0.03当量)の、150mLの1,4-ジオキサン中の混合物をNにより脱気し、90~100℃で24時間攪拌しながら加熱した。追加のPd(dba)(0.42g、0.72mmol、0.015当量)およびXantphos(0.42g、0.72mmol、0.015当量)を添加し、90~100℃で攪拌しながら8時間加熱した。反応混合物を40~50℃に冷却し、氷水(300mL)に加え、3~5時間撹拌し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を水で洗浄し、乾燥させ、真空で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(50:1~10:1のCHCl/MeOH、シリカゲル上)での精製により、22.8 g(収率84%)のviiiをオフホワイトの固体として得た。
5-フルオロ-4-(3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール-5-イル)-N-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-アミン塩酸塩(1・HCl)
酢酸エチル/メタノール(500mL)中のHCl(g)の混合物内にて、viii(25.1g、604mmol、1.0当量)の溶液を室温で24時間攪拌した。溶液を濃縮し、29.8g(収率99%)の1・HClをオフホワイトの固体として得た。HNMR (300 MHz, DO,δ):1.44(d,6 H,J=7Hz),3.44-3.56(overlapping m,9H),4.06(s,3H),4.32(s,2H),7.43(d,1H,J=7.4),7.55(d,1H,J=7.6),8.00-8.63(m,5H)ppm.;LC-MS(ES+)m/z:461(M+H)
1の遊離塩基の形態は、NaOH、NaCOなどの適切な塩基を使用する標準的な手法で形成し得る。
本発明の化合物1および他の選択された例(化合物2~36)を表1に列挙し、それらはすべて、本明細書に記載の方法に従って調製されるか、または調製し得る。
生物学的アッセイ
式(I)の化合物は、図示されるような化合物1・HClを使用して、以下に記載される手順に従ってそれらの活性について評価された、または評価され得る、新規のCDK4/6阻害剤である。
CDK4/サイクリンD1、CDK4/サイクリンD3、CDK6/サイクリンD1、およびCDK6/サイクリンD3は、新しく作製した反応バッファー(20 mM Hepes(pH 7.5)、10 mM MgCl、1 mM EGTA、0.02%Brij35、0.02 mg / mL BSA、0.1 mM NaVO、2 mM DTT、1%DMSO)中にある、新しく調製した基質溶液(RBタンパク質、3μM)に添加され、それぞれ穏やかに混合される。化合物1・HClは、0.1μMから開始し3倍希釈された10用量IC50モードにおいて試験された。化合物1・HClを調製し、DMSOで希釈して、Acoustic technology(Echo550;ナノリットル範囲)によって、前記キナーゼ/基質反応混合物に添加し、室温で20分間インキュベートした。次に、33P-ATP(1μM)を前記反応混合物に添加して、反応を開始させた。前記キナーゼ反応物を室温で2時間インキュベートした。前記反応物をP81イオン交換紙にスポットし、放射能をフィルター結合法で検出した。前記キナーゼ活性データは、ベヒクル(ジメチルスルホキシド)の反応物と比較した、試験サンプルにおける残存キナーゼ活性のパーセントとして示された。各キナーゼにおける、前記化合物のIC50値とカーブフィットは、Prism(GraphPad Softwere)の「4パラメータロジスティック方程式」を使用して非線形回帰曲線に適合させることで得られた。この条件下で、1・HClのIC50値は、4つのキナーゼ:CDK4/サイクリンD1、CDK4/サイクリンD3、CDK6/サイクリンD1、およびCDK6/サイクリンD3すべてについて決定されており、エチル化された対応物、すなわち、N-(5-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)ピリジン-2-イル)-5-フルオロ-4-(3-イソプロピル-2-メチル-2H-インダゾール-5-イル)ピリミジン-2-アミン、または化合物37と比較して表2に示される。前記結果は、化合物37の結果と同等か、ある場合ではより優れている。この開示の重要性は、主に化合物1が、生理学的条件下で加水分解して、系内で活性化合物1を生成し得る、本明細書に開示されている様々なプロドラッグ形態によって投与し得ることであり、ここで、1は共通の活性部分として機能し、従って、病気、詳細には腫瘍、をより的確に標的化するための放出制御を実現する。
表2 CDK4/サイクリンD、CDK4/サイクリンD、CDK6/サイクリンD、およびCDK6/サイクリンDの化合物1・HClおよび37のIC50
本発明の思想から逸脱することなく、本発明の化合物、組成物、および/または方法に多数の様々な変更を加え得ることは、当業者には理解されよう。従って、本明細書に記載されている本発明の様々な実施形態は、単なる例示であり、決して本発明の範囲を限定することは意図されていない。本明細書に引用されるすべての参考文献は、その全体が参照により援用される。

Claims (12)

  1. 式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:

    式中、
    水素であり、
    はイソプロピル、シクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはシクロペンチルであり、
    メチルまたはエチルであり;
    は水素またはフッ素原子であり;かつ
    は水素またはフッ素原子である。
  2. は式Iaで示されるように、インダゾール環の7位に位置する、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:

  3. からなる群から選択される、請求項1もしくは2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  4. 水素であり;Rはイソプロピルであり;かつRはメチルである、請求項に記載の化合物。
  5. 以下の表に記載された化合物から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:

  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、並びに、1つまたは複数の、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、および/または担体を含む、医薬組成物。
  7. CDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせである少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性によって媒介される疾患、障害または病状の治療に使用するための、請求項に記載の医薬組成物。
  8. 前記疾患または障害が、大腸癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、前立腺癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、関節炎、および嚢胞線維症からなる群から選択される、請求項に記載の医薬組成物。
  9. 第2の治療剤と組み合わせて使用される、請求項6~8のいずれか1項に記載の医薬組成物であって、前記第2の治療剤が、別のCDK阻害剤、HER2阻害剤、mTOR阻害剤、またはEGFR阻害剤である、医薬組成物。
  10. CDK活性に関連する疾患または障害を治療するための医薬の製造における、請求項1~のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは請求項に記載の医薬組成物の使用であって、CDKがCDK4、CDK6、またはそれらの組み合わせである、使用。
  11. 前記疾患または障害が、大腸癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、前立腺癌、神経膠芽腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、並びに炎症に関連した疾患および障害からなる群から選択される、請求項10に記載の使用。
  12. 中間体Eを中間体Gとカップリングする工程を含む、請求項1に記載の式(I)の化合物を調製する方法:

    式中、Rは保護基であり、X はCl、Br、またはIである、
    ここで、前記方法はさらに、塩基および/または酸媒介型加水分解によりRを除去して式(Iaa)の化合物を形成することを含む

    ~Rはそれぞれ独立して、請求項1~のいずれか1項で定義される
JP2020562086A 2018-01-29 2019-01-29 Cdk4およびcdk6阻害剤としての2h-インダゾール誘導体およびその治療上の使用 Active JP7337395B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201862623516P 2018-01-29 2018-01-29
US62/623,516 2018-01-29
PCT/US2019/015547 WO2019148161A1 (en) 2018-01-29 2019-01-29 2h-indazole derivatives as cdk4 and cdk6 inhibitors and therapeutic uses thereof

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2021512161A JP2021512161A (ja) 2021-05-13
JPWO2019148161A5 JPWO2019148161A5 (ja) 2022-01-17
JP7337395B2 true JP7337395B2 (ja) 2023-09-04

Family

ID=67394794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020562086A Active JP7337395B2 (ja) 2018-01-29 2019-01-29 Cdk4およびcdk6阻害剤としての2h-インダゾール誘導体およびその治療上の使用

Country Status (15)

Country Link
US (1) US11352341B2 (ja)
EP (1) EP3746072B1 (ja)
JP (1) JP7337395B2 (ja)
KR (1) KR20200115583A (ja)
CN (1) CN111989099A (ja)
AU (1) AU2019211491B2 (ja)
BR (1) BR112020015405A2 (ja)
CA (1) CA3088381A1 (ja)
EA (1) EA202091450A1 (ja)
IL (1) IL275948A (ja)
MX (1) MX2020007959A (ja)
PH (1) PH12020551155A1 (ja)
SG (1) SG11202006748RA (ja)
TW (1) TW201940166A (ja)
WO (1) WO2019148161A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3070273A1 (en) 2017-07-18 2019-01-24 Nuvation Bio Inc. Heterocyclic compounds as adenosine antagonists
AU2018302178A1 (en) 2017-07-18 2020-02-13 Nuvation Bio Inc. 1,8-naphthyridinone compounds and uses thereof
MX2020008559A (es) 2018-02-15 2021-01-08 Nuvation Bio Inc Compuestos heterocíclicos como inhibidores de la quinasa.
JP2021528400A (ja) * 2018-06-18 2021-10-21 ユーシービー バイオファルマ エスアールエル がんを予防及び治療するためのgremlin−1アンタゴニスト
JP2022523473A (ja) 2019-01-18 2022-04-25 ニューベイション・バイオ・インコーポレイテッド 1,8-ナフチリジジノン化合物およびそれらの使用
CA3126702A1 (en) 2019-01-18 2020-07-23 Nuvation Bio Inc. Heterocyclic compounds as adenosine antagonists
EA202191938A1 (ru) * 2019-01-29 2021-10-13 Бета Фарма, Инк. Производные 2h-индазола в качестве терапевтических средств при видах рака головного мозга и метастазах в головной мозг
EP3966213A4 (en) * 2019-05-05 2023-04-19 Qilu Regor Therapeutics Inc. CDK INHIBITORS
WO2022113003A1 (en) 2020-11-27 2022-06-02 Rhizen Pharmaceuticals Ag Cdk inhibitors
WO2022149057A1 (en) 2021-01-05 2022-07-14 Rhizen Pharmaceuticals Ag Cdk inhibitors

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008874A1 (ja) 2004-05-21 2006-01-26 Banyu Pharmaceutical Co., Ltd. アミノチアゾール骨格を有するCdk4,6選択的阻害剤
JP2009538341A (ja) 2006-05-26 2009-11-05 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト ピロロピリミジン化合物およびそれらの使用
JP2012500785A (ja) 2008-08-22 2012-01-12 ノバルティス アーゲー Cdk阻害剤としてのピロロピリミジン化合物
WO2016141881A1 (zh) 2015-03-11 2016-09-15 南京明德新药研发股份有限公司 作为抗癌药物的取代的2-氢-吡唑衍生物
JP2017501187A (ja) 2013-12-31 2017-01-12 シュエンジュウ・ファーマ・カンパニー・リミテッド キナーゼ阻害剤及びその使用
JP2017522390A (ja) 2014-07-24 2017-08-10 ベータ ファーマ,インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼ(cdk)阻害剤としての2−h−インダゾール誘導体およびその治療上の使用
WO2017177836A1 (zh) 2016-04-11 2017-10-19 上海勋和医药科技有限公司 2,4 -二取代嘧啶衍生物作为cdk抑制剂及其应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL162721A0 (en) 2002-01-22 2005-11-20 Warner Lambert Co 2-(Pyridin-2-ylamino)-pyridoÄ2,3-dÜpyrimidin-7-ones
RU2317296C2 (ru) * 2003-07-11 2008-02-20 Уорнер-Ламберт Компани Ллс Изетионатная соль селективного ингибитора cdk4
US9259399B2 (en) * 2007-11-07 2016-02-16 Cornell University Targeting CDK4 and CDK6 in cancer therapy
JO2885B1 (en) 2008-12-22 2015-03-15 ايلي ليلي اند كومباني Protein kinase inhibitors

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008874A1 (ja) 2004-05-21 2006-01-26 Banyu Pharmaceutical Co., Ltd. アミノチアゾール骨格を有するCdk4,6選択的阻害剤
JP2009538341A (ja) 2006-05-26 2009-11-05 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト ピロロピリミジン化合物およびそれらの使用
JP2012500785A (ja) 2008-08-22 2012-01-12 ノバルティス アーゲー Cdk阻害剤としてのピロロピリミジン化合物
JP2017501187A (ja) 2013-12-31 2017-01-12 シュエンジュウ・ファーマ・カンパニー・リミテッド キナーゼ阻害剤及びその使用
JP2017522390A (ja) 2014-07-24 2017-08-10 ベータ ファーマ,インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼ(cdk)阻害剤としての2−h−インダゾール誘導体およびその治療上の使用
WO2016141881A1 (zh) 2015-03-11 2016-09-15 南京明德新药研发股份有限公司 作为抗癌药物的取代的2-氢-吡唑衍生物
WO2017177836A1 (zh) 2016-04-11 2017-10-19 上海勋和医药科技有限公司 2,4 -二取代嘧啶衍生物作为cdk抑制剂及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
AU2019211491A1 (en) 2020-07-30
KR20200115583A (ko) 2020-10-07
MX2020007959A (es) 2020-09-18
TW201940166A (zh) 2019-10-16
US11352341B2 (en) 2022-06-07
SG11202006748RA (en) 2020-08-28
EP3746072A4 (en) 2021-06-02
EA202091450A1 (ru) 2021-01-14
PH12020551155A1 (en) 2021-06-07
AU2019211491B2 (en) 2024-03-14
EP3746072B1 (en) 2023-04-12
IL275948A (en) 2020-08-31
CN111989099A (zh) 2020-11-24
CA3088381A1 (en) 2019-08-01
EP3746072A1 (en) 2020-12-09
WO2019148161A1 (en) 2019-08-01
US20210139459A1 (en) 2021-05-13
JP2021512161A (ja) 2021-05-13
BR112020015405A2 (pt) 2020-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7337395B2 (ja) Cdk4およびcdk6阻害剤としての2h-インダゾール誘導体およびその治療上の使用
JP7181558B2 (ja) Egfrモジュレーターとしての置換2-アミノピリミジン誘導体
JP6490215B2 (ja) サイクリン依存性キナーゼ(cdk)阻害剤としての2−h−インダゾール誘導体およびその治療上の使用
AU2013269317A1 (en) New compounds
TWI710554B (zh) 新穎苯并咪唑化合物及其醫藥用途
JP2022547294A (ja) キナーゼ阻害剤としての3,5-ジ置換ピラゾール化合物およびその応用
CN111499613B (zh) N-甲酰胺衍生物、其制备方法及其在医药上的用途
OA19873A (en) 2H-indazole derivatives as CDK4 and CDK6 inhibitors and therapeutic uses thereof.
CN115803325B (zh) 一种egfr抑制剂及其制备方法和应用
OA18657A (en) Substituted 2-anilinopyrimidine derivatives as EGFR modulators.
OA18720A (en) 2-H-indazole derivatives as cyclin-dependent kinase (CDK) inhibitors and therapeutic uses thereof.

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7337395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150