JP7334862B2 - 半導体センサ - Google Patents

半導体センサ Download PDF

Info

Publication number
JP7334862B2
JP7334862B2 JP2022533797A JP2022533797A JP7334862B2 JP 7334862 B2 JP7334862 B2 JP 7334862B2 JP 2022533797 A JP2022533797 A JP 2022533797A JP 2022533797 A JP2022533797 A JP 2022533797A JP 7334862 B2 JP7334862 B2 JP 7334862B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
dielectric layer
semiconductor
semiconductor sensor
adsorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022533797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022004326A5 (ja
JPWO2022004326A1 (ja
Inventor
成人 宮川
翔太 牛場
歩 品川
優果 岡
雅彦 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2022004326A1 publication Critical patent/JPWO2022004326A1/ja
Publication of JPWO2022004326A5 publication Critical patent/JPWO2022004326A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7334862B2 publication Critical patent/JP7334862B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/48Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor
    • H01L23/488Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor consisting of soldered or bonded constructions
    • H01L23/498Leads, i.e. metallisations or lead-frames on insulating substrates, e.g. chip carriers
    • H01L23/49822Multilayer substrates
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/414Ion-sensitive or chemical field-effect transistors, i.e. ISFETS or CHEMFETS
    • G01N27/4145Ion-sensitive or chemical field-effect transistors, i.e. ISFETS or CHEMFETS specially adapted for biomolecules, e.g. gate electrode with immobilised receptors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/12Mountings, e.g. non-detachable insulating substrates
    • H01L23/14Mountings, e.g. non-detachable insulating substrates characterised by the material or its electrical properties
    • H01L23/142Metallic substrates having insulating layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/48Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor
    • H01L23/488Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor consisting of soldered or bonded constructions
    • H01L23/498Leads, i.e. metallisations or lead-frames on insulating substrates, e.g. chip carriers
    • H01L23/49861Lead-frames fixed on or encapsulated in insulating substrates

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Description

本発明は、半導体センサに関する。
特許文献1には、電界効果型トランジスタおよびそれを用いたセンサを開示している。特許文献1に記載の電界効果型トランジスタでは、非金属材料からなる粒子を成長核として使用し、化学気相成長法で成長させたカーボンナノチューブ薄膜で電界効果型トランジスタのチャンネルを構成している。
国際公開第2016/021693号
近年、半導体センサの性能を向上させることが求められている。
本発明は、性能を向上させることができる半導体センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様の半導体センサは、
基板と、
前記基板上に配置される誘電体層と、
前記誘電体層上に配置される第1電極と、
前記第1電極と間隔を有して、前記誘電体層上に配置される第2電極と、
前記誘電体層上において前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する半導体シートと、
前記誘電体層に少なくとも一部が覆われ、前記半導体シートに前記誘電体層を介して対向する第3電極と、
前記第3電極の表面と前記第3電極の表面に配置される前記誘電体層とのうち少なくとも1つに配置され、検出対象物を吸着する複数の第1吸着部と、
を備える。
本発明によれば、性能を向上させることができる半導体センサを提供することができる。
本発明に係る実施の形態1の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る実施の形態1の検出装置の主要な構成の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略平面図である。 図2の半導体センサをA-A線で切断した概略断面図である。 本発明に係る実施の形態1の検出装置の概略断面図である。 図3Bの検出装置のZ1部分の構成の一例を示す概略断面図である。 図3Bの検出装置のZ2部分の構成の一例を示す概略断面図である。 演算部を備える検出装置の一例を示す概略図である。 半導体センサにおいて検出対象物を吸着した状態の一例示す概略図である。 検出対象物を吸着した場合の電流の変化の一例を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態1の変形例1の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態1の変形例1の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 図7Bの検出装置のZ3部分の構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態1の変形例2の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 容量結合をするための構成の一例を示す概略図である。 容量結合をするための構成の一例を示す概略図である。 容量結合をするための構成の一例を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態2の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態3の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態4の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体センサの主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態5の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態5の変形例3の検出装置の主要な構成を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態5の変形例4の検出装置の主要な構成を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態6の検出装置の主要な構成の一例を示す概略断面図である。 複数の検出対象物を吸着した場合の電流の変化の一例を示す概略図である。 ダイナミックレンジの一例を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態6の変形例5の検出装置の主要な構成を示す概略断面図である。
(本発明に至った経緯)
半導体センサとして、バイオセンサなどに用いられる溶液トップゲートFETが知られている。このような半導体センサにおいては、例えば、ドレイン電極とソース電極とに電気的に接続されるグラフェンなどの半導体シートを用いて、半導体チャネルを形成している。
半導体シートを用いたセンサでは、例えば、半導体シートの表面に特定のターゲット分子を結合するレセプタが修飾されている。ターゲット分子とレセプタとが特異的に結合した際、ターゲット分子の電荷によって半導体シートの電気特性が変調される。半導体センサは、半導体シートの電気特性の変調を測定することで、ターゲット分子の有無をセンシングしている。
本発明者らは、鋭意研究したところ、半導体シートを用いた半導体センサにおいて、2次元半導体である半導体シートの表面だけでなく、裏面からもゲート駆動が可能であることを見出した。具体的には、本発明者らは、半導体シートと電解液とに誘電体層を介して対向するバックゲート電極を配置すると共に、バックゲート電極の表面とバックゲート電極の表面に配置される誘電体層とのうち少なくとも1つに複数の吸着部を配置する半導体センサの構成を見出した。これにより、半導体センサの性能を向上させることを見出した。これらの知見に基づき、本発明について説明する。
本発明の一態様の半導体センサは、
基板と、
前記基板上に配置される誘電体層と、
前記誘電体層上に配置される第1電極と、
前記第1電極と間隔を有して、前記誘電体層上に配置される第2電極と、
前記誘電体層上において前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する半導体シートと、
前記誘電体層に少なくとも一部が覆われ、前記半導体シートに前記誘電体層を介して対向する第3電極と、
前記第3電極の表面と前記第3電極の表面に配置される前記誘電体層とのうち少なくとも1つに配置され、検出対象物を吸着する複数の第1吸着部と、
を備える。
このような構成により、半導体センサの性能を向上させることができる。
前記半導体センサは、更に、
前記誘電体層上に配置され、前記第1電極、前記第2電極及び前記半導体シートを覆うカバー層を備えていてもよい。
このような構成により、カバー層により第1電極、第2電極及び半導体シートを保護することができる。
前記半導体センサは、更に、
前記半導体シート上に配置され、検出対象物を吸着する複数の第2吸着部を備えていてもよい。
このような構成により、半導体センサの性能を更に向上させることができる。
前記複数の第2吸着部は、前記複数の第1吸着部が吸着する第1検出対象物とは異なる第2検出対象物を吸着してもよい。
このような構成により、2つの検出対象物を検出することができる。
前記誘電体層は、前記基板上において前記第3電極の少なくとも一部を覆う第1誘電体層であり、
前記半導体センサは、更に、
前記第1誘電体層上に配置され、前記第1電極、前記第2電極及び前記半導体シートを覆う第2誘電体層と、
前記第2誘電体層上に配置される第4電極と、
前記第4電極上に配置され、検出対象物を吸着する複数の第3吸着部と、
を備えていてもよい。
このような構成により、半導体センサの性能を更に向上させることができる。
前記第4電極は、
前記第2誘電体層上に配置される第2本体電極と、
前記第2本体電極から離れて配置される第2外部電極と、
前記第2本体電極と前記第2外部電極とを接続する第2接続線と、
を有し、
前記第2外部電極の表面には、検出対象物を吸着する複数の第3吸着部が配置されていてもよい。
このような構成により、半導体センサの性能を更に向上させることができる。
前記複数の第3吸着部は、前記複数の第1吸着部が吸着する第1検出対象物とは異なる第3検出対象物を吸着してもよい。
このような構成により、2つの検出対象物を検出することができる。
前記誘電体層は、前記基板上において前記第3電極の少なくとも一部を覆う第1誘電体層であり、
前記半導体センサは、更に、
前記第1誘電体層上に配置され、前記第1電極、前記第2電極及び前記半導体シートを覆う第2誘電体層と、
前記第2誘電体層上に配置される第4電極と、
前記第3電極と前記第4電極とを接続する接続導体と、
を備え、
前記第3電極は、
前記第1誘電体層に覆われる第1本体電極と、
前記第1本体電極から離れて配置される第1外部電極と、
前記第1本体電極と前記第1外部電極とを接続する第1接続線と、
を有し、
前記複数の第1吸着部は、前記第1外部電極の表面に配置されていてもよい。
このような構成により、半導体センサの性能を更に向上させることができる。
前記第3電極は、前記基板として構成されていてもよい。
このような構成により、部品点数を減らすことができる。
前記半導体センサは、更に、
前記半導体シートから出力される電気信号を受信し、前記電気信号に基づいて前記検出対象物の量を演算する演算部を備えていてもよい。
このような構成により、検出対象物の量を演算することができる。
本発明の一態様の検出装置は、
前記態様のいずれか1つの半導体センサと、
前記第1電極と前記第2電極との間の電流を制御する第電極と、
を備える。
このような構成により、検出装置の性能を向上させることができる。
以下、本発明に係る実施の形態1について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1Aは、本発明に係る実施の形態1の半導体センサ1Aの主要な構成の一例を示す概略斜視図である。図1Bは、本発明に係る実施の形態1の検出装置50Aの主要な構成の一例を示す概略斜視図である。図2は、本発明に係る実施の形態1の半導体センサ1Aの主要な構成の一例を示す概略平面図である。図3Aは、図2の半導体センサ1AをA-A線で切断した概略断面図である。図3Bは、本発明に係る実施の形態1の検出装置50Aの概略断面図である。図中のX、Y、Z方向は、それぞれ半導体センサ1Aの縦方向、横方向、高さ方向を示している。
図1A-3Bに示すように、半導体センサ1Aは、基板11、誘電体層12、第1電極13、第2電極14、半導体シート15、第3電極17及び複数の吸着部18を備える。半導体センサ1Aにおいて、第1電極13、第2電極14及び第3電極17は、それぞれ、ドレイン電極、ソース電極及びバックゲート電極と称する場合がある。
検出装置50Aは、半導体センサ1Aと、追加電極16と、を備える。検出装置50Aにおいては、半導体センサ1Aに電解液20が充填されている。電解液20としては、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、塩化カルシウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリス緩衝液、MES緩衝液、及びこれらを部分的に含む混合液が挙げられる。
検出装置50Aにおいて、第1電極13と第2電極14との間には、ドレイン-ソース間電圧Vdsが印加される。追加電極16は、第5電極16又はゲート電極と称する場合がある。追加電極16は、外部電源と接続されており、ゲート電圧Vgを印加する。
[半導体センサ]
半導体センサ1Aの詳細な構成について説明する。
<基板>
基板11は、板状を有する。基板11には、第3電極17及び誘電体層12が配置される。実施の形態1では、基板11は、例えば、絶縁材料によって形成されている。例えば、基板11は、SiOなどの絶縁材料で形成されている。
<誘電体層>
誘電体層12は、基板11上に配置される。また、誘電体層12は、基板11上において第3電極17を覆っている。誘電体層12は、板状の誘電体材料で形成される層である。実施の形態1では、誘電体層12は、絶縁体層12aで形成されている。
絶縁体層12aは、基板11上に配置され、第3電極17の表面を覆っている。絶縁体層12aは、絶縁材料で形成されている。絶縁材料としては、例えば、SiO、Si、Al、HfOなどのセラミック、もしくはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、フォトレジストなどの樹脂材料、もしくは窒化ホウ素などの2次元絶縁材料、などが挙げられる。実施の形態1では、絶縁体層12aには、第3電極17の表面17aaを露出する開口12aaが設けられている。第3電極17の表面17aaは、基板11に接する面と反対側の面である。
図1B及び図3Bに示すように、半導体センサ1Aに電解液20を充填した状態において、絶縁体層12aの開口12aaから露出する第3電極17の表面17aaと絶縁体層12aとに電気二重層12bが形成される。電気二重層12bは、第3電極17と電解液20との界面及び絶縁体層12aと電解液との界面に発生する誘電体である。電気二重層12bは液状の層である。
なお、実施の形態1では、電気二重層12bは、絶縁体層12a上に形成されなくてもよい。
絶縁体層12aの厚さは、半導体シート15と第3電極17とが容量結合できる程度の寸法に設計される。電気二重層12bは、電解液20と第3電極17とが容量結合できる程度の厚みを有する。容量結合についての詳細な説明は後述する。
<第1電極>
第1電極13は、誘電体層12上に配置されている。具体的には、第1電極13は、絶縁体層12a上に配置されている。第1電極13は、板状を有する。半導体センサ1Aの平面視において、第1電極13はY方向に延びる矩形状を有する。第1電極13は、導電性材料で形成されている。例えば、第1電極13は、Cu、Ti、Ni、Cr、Au、Ptなどの導電性材料で形成されている。実施の形態1では、第1電極13は、ドレイン電極として機能する。
<第2電極>
第2電極14は、第1電極13と間隔を有して、誘電体層12上に配置されている。具体的には、第2電極14は、絶縁体層12a上において、第1電極13と対向して配置されている。第2電極14は、板状を有する。半導体センサ1Aの平面視において、第2電極14はY方向に延びる矩形状を有する。第2電極14は、第1電極13と同様の導電性材料で形成されている。実施の形態1では、第2電極14は、ソース電極として機能する。
<半導体シート>
半導体シート15は、半導体で形成されるシートである。半導体シート15は、導電性の材料で形成されており、検出対象物の付着を電気信号(例えば、電流信号)に置換して出力するシートである。半導体シート15は、検出対象物が付着すると電気的特性(例えば、電流電圧特性)が変化する。例えば、半導体シート15は、グラフェン、カーボンナノチューブ、有機半導体、MXENES及び遷移金属ダイカルコゲナイド層状物質、シリコン薄膜、シリコンナノワイヤのうちのいずれかで形成される。実施の形態1では、半導体シート15は、グラフェンで形成されている。グラフェンは他の半導体材料と比較してキャリア移動度が大きい。その結果、同一の検出対象物の付着によって変調される電流量を他の半導体材料よりも大きくすることが可能になる。
半導体シート15の厚さは、例えば、0.3nm以上300nm以下である。
半導体シート15は、誘電体層12上において第1電極13と第2電極14との間に配置され、第1電極13と第2電極14とを電気的に接続する。具体的には、半導体シート15は、絶縁体層12a上において、第1電極13と第2電極14とに跨って配置されている。半導体シート15は、第1電極13の表面の一部、第1電極13と第2電極14との間の絶縁体層12a及び第2電極14の表面の一部に配置されている。このようにして、半導体シート15は、半導体チャネルとして用いることができる。
半導体シート15は、第1主面PS1と、第1主面PS1と反対側の第2主面PS2と、を有する。実施の形態1では、第1主面PS1は、半導体シート15の裏面に相当し、誘電体層12の絶縁体層12aと接触する面である。第2主面PS2は、半導体シート15の表面に相当し、電解液20と接触する面である。
半導体シート15は、ファンデルワールス力によって、誘電体層12の絶縁体層12a、第1電極13及び第2電極14に密着している。
半導体シート15の表面には、保護膜として、PMMA(Polymethyl methacrylate)が設けられていてもよい。
<第3電極>
第3電極17は、一端と他端とを有する長手方向の板状を有する。半導体センサ1Aの平面視において、第3電極17はX方向に延びる矩形状を有する。第3電極17は、Cu、Ti、Ni、Cr、Au、Ptなどの導電性材料で形成されている。
第3電極17は、基板11上に配置されている。第3電極17は、半導体シート15の第1主面PS1側に配置されている。図2に示すように、半導体センサ1Aの平面視において、第3電極17は、第1電極13と第2電極14との間に配置されている。具体的には、第3電極17の一端側が第1電極13と第2電極14との間に配置されている。なお、半導体センサ1Aの平面視において、第3電極17は、第1電極13と第2電極14とに部分的に重なっていてもよい。
第3電極17の少なくとも一部は、誘電体層12により覆われている。実施の形態1では、第3電極17の表面の一部は、誘電体層12の絶縁体層12aの開口12aaから露出している。具体的には、第3電極17の他端側の表面17aaは、絶縁体層12aの開口12aaから露出している。
図3A及び図3Bに示すように第3電極17は、半導体シート15に誘電体層12を介して対向する。具体的には、第3電極17の一端側は、絶縁体層12aを介して半導体シート15と対向する。第3電極17の一端側において基板11を接する面と反対側の面は、絶縁体層12aを介して半導体シート15の第1主面PS1と面している。
第3電極17の他端側において、第3電極17の表面17aaは、絶縁体層12aの開口12aaから露出している。半導体センサ1Aに電解液20が充填された状態では、第3電極17の表面17aa上に電気二重層12bが形成される。第3電極17の他端側は、電気二重層12bを介して電解液20と対向する。このように、電解液20が充填される前では、第3電極17の他端側において、第3電極17の表面17aaは、絶縁体層12aの開口12aaから露出している。電解液20が充填されると、第3電極17の他端側において第3電極17の表面17aaは、電気二重層12bを介して電解液20と面している。
第3電極17は、半導体シート15と電解液20とにそれぞれ容量結合している。具体的には、第3電極17は、絶縁体層12aを介して半導体シート15と対向する部分、即ち、図3Bに示すZ1部分において、半導体シート15と容量結合している。また、第3電極17は、電気二重層12bを介して電解液20と対向する部分、即ち、図3Bに示すZ2部分において、電解液20と容量結合している。これにより、第3電極17は、電気的にフローティングな状態であるバックゲート電極として機能する。「電気的にフローティングな状態」とは、ゲート電極と異なり、外部電源と接続されておらず、電位が固定されていない状態を意味する。
第3電極17が半導体シート15と電解液20とにそれぞれ容量結合する条件は、第3電極17と、絶縁体層12a及び/又は電気二重層12bを形成する誘電体の厚さが0.3nm以上100nm以下である。好ましくは、誘電体の厚さは、1nm以上50nm以下である。より好ましくは、誘電体の厚さは、2nm以上20nm以下である。
図4Aは図3Bの半導体センサ1AのZ1部分の構成の一例を示す概略断面図である。図4Aに示すように、Z1部分においては、第3電極17、絶縁体層12a及び半導体シート15の順に配置されている。即ち、第3電極17と半導体シート15との間には、絶縁体層12aが配置されている。半導体シート15は、半導体15aと、キャリア変調領域15bと、を含む。Z1部分において、半導体シート15と第3電極17とが容量結合するための条件として、絶縁体層12aの厚さT1は0.3nm以上100nm以下である。好ましくは、絶縁体層12aの厚さT1は、1nm以上50nm以下である。より好ましくは、絶縁体層12aの厚さT1は、2nm以上20nm以下である。なお、絶縁体層12aの厚さT1とは、絶縁体層12aにおいて、半導体シート15と第3電極17とで挟まれている部分の厚さを意味する。
図4Bは、図3Bの半導体センサ1AのZ2部分の構成の一例を示す概略断面図である。図4Bに示すように、Z2部分においては、第3電極17、電気二重層12b及び電解液20の順に配置されている。即ち、第3電極17と電解液20との間には、電気二重層12bが配置されている。Z2部分において、第3電極17と電解液20とが容量結合するための条件として、電気二重層12bの厚さT2は0.3nm以上30nm以下である。好ましくは、電気二重層12bの厚さT2は、1nm以上20nm以下である。より好ましくは、電気二重層12bの厚さT2は、2nm以上10nm以下である。
<複数の吸着部>
複数の吸着部18は、検出対象物を吸着する。検出対象物は、例えば、ウィルスなどのターゲット分子である。複数の吸着部18は、例えば、ターゲット分子を吸着するレセプタである。本明細書においては、複数の吸着部18を複数の第1吸着部18と称する場合がある。
図3Aに示すように、複数の吸着部18は、第3電極17の表面17aaに配置される。具体的には、複数の吸着部18は、絶縁体層12aの開口12aaから露出される第3電極17の表面17aa上に配置されている。
図3Bに示すように、電解液20が充填された状態では、第3電極17の表面17aa上に電気二重層12bが形成される。これにより、複数の吸着部18は、電気二重層12b中に配置される。第3電極17は、電気二重層12bを介して電解液20と容量結合する。複数の吸着部18は、第3電極17と電解液20とが容量結合する部分に配置されている。また、複数の吸着部18は、電解液20内に配置されており、電解液20中に存在するターゲット分子(検出対象物)を吸着する。
第3電極17は、半導体シート15と電解液20とそれぞれ容量結合している。このため、第3電極17と電解液20とが容量結合する部分に配置された複数の吸着部18が、ターゲット分子を吸着すると、ターゲット分子の電荷により半導体シート15の電気特性が変化する。したがって、半導体シート15の電気特性の変化を検出することによって、検出対象物を検出することができる。
[検出装置]
検出装置50Aの詳細な構成について説明する。
検出装置50Aは、上述した半導体センサ1Aと、第1電極13と第2電極14との間の電流を制御する追加電極16と、を備える。
<追加電極>
追加電極16は、電解液20の電位を制御するための電極である。追加電極16は、電解液20と接触し、第1電極13と第2電極14との間の電流を制御する。追加電極16は、柱状を有する。追加電極16は、例えば、Ag/AgClを構成部材とする参照電極である。あるいは、追加電極16の構成部材はAu又はPtなどの水溶液中で安定な金属単体に置き換えてもよい。実施の形態1では、追加電極16は、ゲート電極として機能する。
図5は、演算部19を備える検出装置50Aの一例を示す概略図である。図5に示すように、演算部19は、第1電極13と、第2電極14と、追加電極16とに接続されている。演算部19は、半導体シート15から出力される電気信号を受信し、電気信号に基づいて検出対象物の量を演算する。演算部19は、電気信号に基づいて検出対象物を定量的に検出する。実施の形態1では、演算部19は、半導体センサ1Aに含まれる。なお、演算部19は、半導体センサ1Aに含まれず、検出装置50Aに含まれていてもよい。
半導体シート15から出力される電気信号の変化量と検出対象物の量とは相関していることが知られている。演算部19は、電気信号の変化量の量に基づいて検出対象物の量を演算する。これにより、検出対象物の有無の判定、及び/又は濃度を演算することができる。
また、演算部19は、第1電極13と第2電極14との間に印加されるドレイン-ソース間電圧Vds、及び第5電極16に印加されるゲート電圧Vgを制御する。
演算部19は、半導体素子などで実現可能である。演算部19は、例えば、マイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC、ディスクリート半導体、LSIで構成することができる。演算部19の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。演算部19は、演算部19内の図示しない記憶部に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、所定の機能を実現する。記憶部は、例えば、ハードディスク(HDD)、SSD、RAM、DRAM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
図6Aは、半導体センサ1Aにおいて検出対象物2を吸着した状態の一例示す概略図である。図6Bは、検出対象物2を吸着した場合の電流の変化の一例を示す概略図である。図6Aに示すように検出対象物2を吸着部18によって吸着すると、図6Bに示すように半導体シート15の電気特性が変化する。具体的には、検出対象物2の吸着によって、電流値が減少する。演算部19は、電流値の変化に基づいて検出対象物2の有無や量を検出することができる。
[効果]
実施の形態1に係る半導体センサ1Aによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Aは、基板11、誘電体層12、第1電極13、第2電極14、半導体シート15、第3電極17及び複数の吸着部18を備える。誘電体層12は、基板11上に配置される。第1電極13は、誘電体層12上に配置される。第2電極14は、第1電極13と間隔を有して、誘電体層12上に配置される。半導体シート15は、誘電体層12上において第1電極13と第2電極14との間に配置され、第1電極13と第2電極14とを電気的に接続する。第3電極17は、誘電体層12に一部が覆われ、半導体シート15に誘電体層12を介して対向する。複数の吸着部18は、第3電極17の表面17aaに配置され、検出対象物2を吸着する。
このような構成により、半導体センサ1Aの性能を向上させることができる。半導体センサ1Aにおいては、複数の吸着部18を半導体シート15以外の部分にも配置することができる。具体的には、複数の吸着部18は、第3電極17が半導体シート15及び電解液20と容量結合する部分に配置することができる。このため、複数の吸着部18の配置する部分を容易に広げることができる。これにより、半導体センサ1Aのセンサ感度を向上させることができる。
半導体シート15に複数の吸着部18を配置しない場合、半導体シート15が複数の吸着部18により損傷することを抑制することができる。また、複数の吸着部18を誘電体層12上に配置することは、半導体シート15上に配置することに比べて容易である。
検出装置50Aは、半導体センサ1Aと、追加電極16と、を備える。追加電極16は、第1電極13と第2電極14との間の電流を制御する。
このような構成により、半導体センサ1Aで述べた効果と同様の効果を奏することができる。即ち、検出装置50Aの性能を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、基板11が絶縁材料で形成される例について説明したが、これに限定されない。例えば、基板11は、導電性材料で形成されていてもよい。
実施の形態1では、誘電体層12が絶縁体層12aで形成される例について説明したが、これに限定されない。誘電体層12は誘電体材料で形成されていればよい。また、誘電体層12は、第3電極17が半導体シート15に容量結合できる程度の厚さを有していればよい。
実施の形態1では、絶縁体層12aに開口12aaが設けられており、第3電極17の表面17aaが開口12aaから露出している例について説明したが、これに限定されない。例えば、絶縁体層12aに開口12aaが設けられておらず、第3電極17の表面17aa全体が絶縁体層12aに覆われていてもよい。この場合、第3電極17は、絶縁体層12aを介して電解液20と容量結合してもよい。また、複数の吸着部18は、絶縁体層12a上に配置されてもよい。
実施の形態1では、半導体センサ1Aの平面視において、第1電極13、第2電極14及び第3電極17が矩形状を有する例について説明したが、これに限定されない。第1電極13、第2電極14及び第3電極17は、任意の形状を有していてもよい。
実施の形態1では、第3電極17の一端側が半導体シート15と容量結合し、第3電極17の他端側が電解液20と容量結合する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3電極17の中央側が半導体シート15と容量結合し、第3電極17の両端側が電解液20と容量結合してもよい。あるいは、第3電極17の中央側が電解液20と容量結合し、第3電極17の一端側又は他端側が半導体シート15と容量結合してもよい。
実施の形態1では、検出対象物2がウィルスなどのターゲット分子である例について説明したが、これに限定されない。例えば、検出対象物2は、細菌、血中成分、尿中成分、スワブ成分、唾液成分、汗成分、液中のプロトン(pH)やイオン、各種化学物質、空気中のガスなどであってもよい。
実施の形態1では、吸着部18がレセプタである例について説明したが、これに限定されない。吸着部18は、検出対象物2によって異なっていてもよい。例えば、検出対象物2が化学物質である場合、吸着部18は感応膜であってもよい。検出対象物2がpHである場合、吸着部18はSiやAlであってもよい。
実施の形態1では、検出装置50Aにおいて半導体センサ1Aが電解液20で充填されている例について説明したが、これに限定されない。電解液20は必須の構成ではない。
実施の形態1では、追加電極16が検出装置50Aに含まれる例について説明したが、これに限定されない。追加電極16は、半導体センサ1Aに含まれてもよい。
(変形例1)
図7Aは、本発明に係る実施の形態1の変形例1の半導体センサ1AAの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図7Bは、本発明に係る実施の形態1の変形例1の検出装置50AAの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図7Bにおいて、半導体センサ1AAに電解液20が充填されている。図7A及び図7Bに示すように、半導体センサ1AAの誘電体層12Aは、開口12aaを有さない絶縁体層12aで形成されている。即ち、半導体センサ1AAにおいて、第3電極17は、絶縁体層12aに覆われており、表面が露出していない。半導体センサ1AAにおいては、第3電極17が絶縁体層12aを介して電解液20と対向している。複数の吸着部18は、第3電極17と電解液20との間に位置する絶縁体層12aに配置されている。具体的には、複数の吸着部18は、絶縁体層12aにおいて電解液20と接する面側に配置されている。
図7Bに示すように、半導体センサ1AAに電解液20が充填されている状態では、誘電体層12Aの絶縁体層12aの表面に電気二重層12bが形成される。第3電極17は、絶縁体層12a及び電気二重層12bを介して電解液20と容量結合する。複数の吸着部18は、絶縁体層12a上において、電気二重層12bに覆われている。
図7Cは、図7Bの検出装置50AAのZ3部分の構成の一例を示す概略断面図である。図7Cに示すように、Z3部分においては、第3電極17、絶縁体層12a、電気二重層12b及び電解液20の順に配置されている。即ち、第3電極17と電解液20との間には、絶縁体層12aと電気二重層12bとが配置されている。Z3部分において、第3電極17と電解液20とが容量結合するための条件として、絶縁体層12aの厚さT1と電気二重層12bの厚さT2は、それぞれ、図4Aに示す絶縁体層12aの厚さT1と図4Bに示す電気二重層12bの厚さT2と同様である。
(変形例2)
図8は、本発明に係る実施の形態1の変形例2の検出装置50ABの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図8に示すように、検出装置50ABの半導体センサ1ABは、変形例1の半導体センサ1AAの構成に加えて、カバー層21を備えていてもよい。カバー層21は、誘電体層12A上に配置され、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15を覆う。カバー層21は、例えば、絶縁材料で形成されている。絶縁材料としては、例えば、Si膜、TEOS膜、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、レジスト膜、フッ素系樹脂膜などが挙げられる。
カバー層21には、複数の吸着部18が配置される部分を形成するための孔21aが設けられている。複数の吸着部18は、孔21a内において誘電体層12A上に配置される。半導体センサ1ABに電解液20が充填された状態では、孔21a内に電気二重層12bが形成される。複数の吸着部18は、孔21a内において、電気二重層12bに覆われる。
このような構成により、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15をカバー層21によって保護することができる。また、複数の吸着部18を配置する位置が孔21aを設ける位置によって制御することができる。
なお、カバー層21は、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15の少なくとも一部を覆っていればよい。
実施の形態1では、容量結合するための構成及び容量結合する部分について図4A,図4B及び図7Cに示す例を用いて説明したが、これに限定されない。また、複数の吸着部18は、第3電極17の表面17aa又は絶縁体層12aに配置される例について説明したが、これに限定されない。複数の吸着部18は、容量結合する部分に配置されていればよい。例えば、複数の吸着部18は、半導体シート15の第2主面PS2に配置されていてもよい。
図9A-9Cは、容量結合をするための構成の一例を示す概略図である。図9Aに示すように、容量結合をするための構成の一例として、第3電極17、絶縁体層12a及び電極層22の順に配置されていてもよい。電極層22は、例えば、導電性材料で形成されている。例えば、電極層22は、半導体シート15であってもよい。図9Aに示す絶縁体層12aの厚さT1は、図4Aに示す絶縁体層12aの厚さT1と同様である。
図9Bに示すように、容量結合をするための構成の一例として、半導体シート15、電気二重層12b及び電解液20の順に配置されてもよい。図9Bに示す電気二重層12bの厚さT2は、図4Bに示す電気二重層12bの厚さT2と同様である。図9Bに示す構成は、例えば、半導体シート15と電解液20とが容量結合する例に適用される。この場合、複数の吸着部18は、半導体シート15上に配置された電気二重層12bに配置されてもよい。
図9Cに示すように、容量結合をするための構成の一例として、半導体シート15、絶縁体層12a、電気二重層12b及び電解液20の順に配置されてもよい。図9Cに示す絶縁体層12aの厚さT1及び電気二重層12bの厚さT2は、図4Aに示す絶縁体層12aの厚さT1及び図4Bに示す電気二重層12bの厚さT2と同様である。図9Cに示す構成は、例えば、半導体シート15と電解液20とが容量結合する例に適用される。この場合、複数の吸着部18は、絶縁体層12a上に配置された電気二重層12bに配置されてもよい。
(実施の形態2)
本発明に係る実施の形態2の半導体センサについて説明する。
実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
図10Aは、本発明に係る実施の形態2の半導体センサ1Bの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図10Bは、本発明に係る実施の形態2の検出装置50Bの主要な構成の一例を示す概略断面図である。
実施の形態2では、半導体シート15上に複数の吸着部23が配置されている点で、実施の形態1と異なる。
実施の形態2では、実施の形態1における複数の吸着部18を複数の第1吸着部18と称し、複数の吸着部23を複数の第2吸着部23と称する。
図10A及び図10Bに示すように、半導体センサ1Bは、半導体シート15上に配置され、検出対象物2を吸着する複数の第2吸着部23を備える。複数の第2吸着部23は、半導体シート15の第2主面PS2上に配置されている。実施の形態2では、複数の第2吸着部23は、複数の第1吸着部18と同様の構成を有する。
10Bに示すように、検出装置50Bにおいて半導体センサ1Bに電解液20が充填された状態では、誘電体層12及び半導体シート15上に電気二重層12bが形成されている。複数の第2吸着部23は、電気二重層12bに覆われている。
[効果]
実施の形態2に係る半導体センサ1Bによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Bは、半導体シート15上に配置され、検出対象物2を吸着する複数の第2吸着部23を備える。このような構成により、半導体センサ1Bの性能を更に向上させることができる。半導体センサ1Bにおいては、半導体シート15の両面を利用することができる。具体的には、半導体センサ1Bにおいては、検出対象物2によって半導体シート15に与えられるゲート変調が半導体シート15の第1主面PS1と第2主面PS2との両方から得ることができる。また、実施の形態1と比べて、広い面積で検出対象物2を吸着することができる。これにより、センサ感度を向上させることができる。
なお、実施の形態2では、複数の第2吸着部23が複数の第1吸着部18と同様である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第2吸着部23は、複数の第1吸着部18と異なっていてもよい。言い換えると、複数の第2吸着部23は、複数の第1吸着部18とは異なる検出対象物を検出してもよい。
(実施の形態3)
本発明に係る実施の形態3の半導体センサについて説明する。
実施の形態3では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態3においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態3では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
図11Aは、本発明に係る実施の形態3の半導体センサ1Cの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図11Bは、本発明に係る実施の形態3の検出装置50Cの主要な構成の一例を示す概略断面図である。
実施の形態3では、第3電極17Aが基板11として構成されている点で、実施の形態1と異なる。
図11A及び図11Bに示すように、半導体センサ1Cにおいて、第3電極17Aは基板11として構成されている。基板11として構成されているとは、第3電極17Aが基板11と一体で形成されており、基板11としての機能を有していることを意味する。
第3電極17Aは、例えば、ハイドープSi基板、ITO基板、Cu基板などで形成されている。
[効果]
実施の形態3に係る半導体センサ1Cによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Cにおいて、第3電極17Aは基板11として構成されている。このような構成により、半導体センサ1Cを構成する部品点数を減らすことができる。また、半導体センサ1Cを小型化することができる。
(実施の形態4)
本発明に係る実施の形態4の半導体センサについて説明する。
実施の形態4では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態4においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態4では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
図12Aは、本発明に係る実施の形態4の半導体センサ1Dの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図12Bは、本発明に係る実施の形態4の検出装置50Dの主要な構成の一例を示す概略断面図である。
実施の形態4では、誘電体層12B、第4電極24及び複数の吸着部25を備える点で、実施の形態1と異なる。
実施の形態4では、基板11上に配置される誘電体層12を第1誘電体層12と称する。第1誘電体層12の絶縁体層12a上に配置される誘電体層12Bを第2誘電体層12Bと称する。第3電極17の表面17aa上に配置される複数の吸着部18を複数の第1吸着部18と称する。第4電極24に配置される複数の吸着部25を複数の第3吸着部25と称する。追加電極16を第5電極16と称する。
図12A及び図12Bに示すように、半導体センサ1Dは、第2誘電体層12B、第4電極24及び複数の第3吸着部25を備える。また、半導体センサ1Dに電解液20を充填した状態において、第4電極24の表面には電気二重層12bが形成されている。
<第2誘電体層>
第2誘電体層12Bは、第1誘電体層12の絶縁体層12a上に配置され、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15を覆う。第2誘電体層12Bは、第1誘電体層12と同様の誘電体材料で形成されている。実施の形態4では、第2誘電体層12Bは、絶縁体層12aで形成されている。
<第4電極>
第4電極24は、一端と他端とを有する長手方向の板状を有する。半導体センサ1Dの平面視において、第4電極24はX方向に延びる矩形状を有する。第4電極24は、第3電極17と同様の導電性材料で形成されている。
第4電極24は、第2誘電体層12B上に配置される。半導体センサ1Dの平面視において、第4電極24は、第1電極13と第2電極14との間に配置されている。具体的には、第4電極24の一端側が第1電極13と第2電極14との間に配置されている。なお、半導体センサ1Dの平面視において、第4電極24は、第1電極13と第2電極14とに部分的に重なっていてもよい。なお、第4電極24の延びる方向は、第3電極17の延びる方向と逆方向である。図12A及び図12Bにおいては、第4電極24は左方向に延びており、第3電極17は右方向に延びている。半導体センサ1Dの平面視において、第4電極24は、半導体シート15が配置されている領域において、第3電極17と重なっている。
図12Bに示すように、電解液20が充填されている状態では、第4電極24上に電気二重層12bが形成されている。電気二重層12bは、第4電極24においてと電解液20との界面に形成されている。
<複数の第3吸着部>
複数の第3吸着部25は、第4電極24上に配置され、検出対象物2を吸着する。実施の形態4では、複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18と同様の構成を有する。また、複数の第3吸着部25は、電気二重層12bに覆われている。
検出装置50Dの半導体センサ1Dにおいては、図12Bに示すZ4部分において、第4電極24と半導体シート15とが容量結合する。また、図12Bに示すZ5部分において、電解液20と第4電極24とが容量結合する。
図12Bに示すZ4部分において、第4電極24は、第2誘電体層12Bを介して半導体シート15と対向する。具体的には、第4電極24の一端側が、第2誘電体層12Bを介して半導体シート15と対向する。言い換えると、第4電極24の一端側において第2誘電体層12Bと接する面は、第2誘電体層12Bを介して半導体シート15の第2主面PS2と面している。また、第4電極24と半導体シート15との間に位置する第2誘電体層12Bの厚さは、第4電極24と半導体シート15とが容量結合できる程度の厚さに設計される。例えば、第2誘電体層12Bの厚さは、第1誘電体層12の絶縁体層12aと同様である。即ち、第2誘電体層12Bが絶縁体層12aで形成されている場合、第2誘電体層12Bの厚さは、図4Aに示す絶縁体層12aの厚さT1と同様である。
図12Bに示すZ5部分において、第4電極24は、電気二重層12bを介して電解液20と対向する。具体的には、第4電極24の他端側が、電気二重層12bを介して電解液20と対向する。言い換えると、第4電極24の他端側において第2誘電体層12Bと接する面と反対側の面は、電気二重層12bを介して電解液20と面している。また、第4電極24と電解液20との間に位置する電気二重層12bの厚さは、第4電極24と電解液20とが容量結合できる程度の厚さに設計される。例えば、電気二重層12bの厚さは、図4Bに示す電気二重層12bの厚さT2と同様である。
第4電極24は、電解液20と半導体シート15とにそれぞれ容量結合することによって、電気的にフローティングな状態であるトップゲート電極として機能する。
[効果]
実施の形態4に係る半導体センサ1Dによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Dは、第2誘電体層12B、第4電極24及び複数の第3吸着部25を備える。第2誘電体層12Bは、第1誘電体層12上に配置され、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15を覆う。第4電極24は、第2誘電体層12B上に配置される。複数の第3吸着部25は、第4電極24上に配置され、検出対象物2を吸着する。
このような構成により、半導体センサ1Dの性能を更に向上させることができる。半導体センサ1Dにおいては、半導体シート15の両面を利用することができる。具体的には、検出対象物2によって半導体シート15に与えられるゲート変調が半導体シート15の第1主面PS1と第2主面PS2との両方から得ることができる。また、複数の第3吸着部25によっても検出対象物2を吸着することができ、実施の形態1と比べて、より広い面積で検出対象物2を吸着することができる。これにより、半導体センサ1Dのセンサ感度を向上させることができる。
なお、実施の形態4では、第2誘電体層12Bが絶縁体層12aで形成されている例について説明したが、これに限定されない。第2誘電体層12Bは、誘電体材料で形成されていればよい。また、第2誘電体層12Bは、容量結合可能な程度の厚さに設計されていればよい。
実施の形態4では、複数の第3吸着部25が第4電極24上に直接配置される例について説明したが、これに限定されない。複数の吸着部25は、第4電極24と電解液20とが容量結合する部分に配置されていればよい。例えば、第4電極24の表面に誘電体層が配置されていてもよく、複数の第3吸着部25は、誘電体層を介して第4電極24上に配置されてもよい。
実施の形態4では、複数の第3吸着部25が複数の第1吸着部18と同様である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18と異なっていてもよい。言い換えると、複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18とは異なる検出対象物を検出してもよい。
(実施の形態5)
本発明に係る実施の形態5の半導体センサについて説明する。
実施の形態5では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態5においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態5では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
図13Aは、本発明に係る実施の形態5の半導体センサ1Eの主要な構成の一例を示す概略断面図である。図13Bは、本発明に係る実施の形態5の検出装置50Eの主要な構成の一例を示す概略断面図である。
実施の形態5では、誘電体層12B、第4電極24及び接続導体26を有する点、第3電極17Bが本体電極17a、外部電極17b及び接続線17cを有する点、複数の吸着部18が外部電極17bの表面に配置されている点、及び電解液20が容器27に貯留されている点で、実施の形態1と異なる。
実施の形態5では、基板11上に配置される誘電体層12Aを第1誘電体層12Aと称する。第1誘電体層12A上に配置される誘電体層12Bを第2誘電体層12Bと称する。追加電極16を第5電極16と称する。
第3電極17Bにおいて、本体電極17aを第1本体電極17aと称する場合がある。外部電極17bを第1外部電極17bと称する場合がある。接続線17cを第1接続線17cと称する場合がある。
図13A及び図13Bに示すように、半導体センサ1Eは、第2誘電体層12B、第4電極24、接続導体26及び容器27を備える。検出装置50Eは、半導体センサ1Eと、第5電極16と、容器27と、を備える。
第2誘電体層12B及び第4電極24は、実施の形態4と同様であるため、詳細な説明を省略する。
<接続導体>
接続導体26は、第3電極17Bと第4電極24とを接続する。接続導体26は、第3電極17Bと第4電極24とを電気的に接続する。具体的には、接続導体26は、第3電極17Bの本体電極17aと第4電極24とを電気的に接続する。接続導体26は、例えば、導電性材料で形成されている。
<容器>
容器27は、電解液20を貯留する。容器27には、第5電極16が配置されている。第5電極16は、容器27に貯留された電解液20に接触している。
第3電極17Bは、本体電極17a、外部電極17b及び接続線17cを有する。
<本体電極>
本体電極17aは、基板11上に配置され、第1誘電体層12Aで覆われている。本体電極17aは、実施の形態1の第3電極17と同様の構成を有する。本体電極17aは、半導体シート15の第1主面PS1側に配置されており、半導体シート15と容量結合する。
<外部電極>
外部電極17bは、本体電極17aから離れて配置される。実施の形態5では、外部電極17bは、電解液20を貯留する容器27に配置されている。外部電極17bは、板状を有する。外部電極17bは、例えば、本体電極17aと同様に導電性材料で形成されている。
図13Bに示すように、容器27に電解液20が充填されている状態では、外部電極17bの表面には、電気二重層12cが形成される。実施の形態5では、電気二重層12cは、実施の形態1の電気二重層12bと同様である。
外部電極17bは、電気二重層12cを介して電解液20と接触している。これにより、外部電極17bは、電解液20と容量結合している。電気二重層12cは、外部電極17bと電解液20とが容量結合できる程度の厚さを有する。
<接続線>
接続線17cは、本体電極17aと外部電極17bとを接続する。接続線17cは、本体電極17aと外部電極17bとを電気的に接続する。接続線17cは、例えば、導電性材料で形成されている。また、接続線17cは可撓性を有していてもよい。
複数の吸着部18は、外部電極17bの表面に配置されている。複数の吸着部18は、外部電極17bと電解液20とが容量結合する部分に配置されている。具体的には、複数の吸着部18は、外部電極17bの表面上に配置され、電気二重層12cに覆われている。複数の吸着部18は、容器27内の電解液20中に存在する検出対象物を吸着する。
[効果]
実施の形態5に係る半導体センサ1Eによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Eは、第2誘電体層12B、第4電極24及び接続導体26を備える。第2誘電体層12Bは、第1誘電体層12A上に配置され、第1電極13、第2電極14及び半導体シート15を覆う。第4電極24は、第2誘電体層12B上に配置される。接続導体26は、第3電極17Bと第4電極24とを接続する。第3電極17Bは、本体電極17a、外部電極17b及び接続線17cを有する。本体電極17aは、第1誘電体層12Aに覆われている。外部電極17bは、第1本体電極から離れて配置されている。接続線17cは、本体電極17aと外部電極17bとを接続する。複数の吸着部18は、外部電極17b上に配置されている。
このような構成により、半導体センサ1Eの使い勝手を向上させることができる。また、電解液20と接する部品を減らすことができるため、電解液20による半導体センサ1Eの劣化を抑制することができる。
なお、実施の形態5では、検出装置50Eが容器27を備える例について説明したが、これに限定されない。容器27は必須の構成ではない。あるいは、半導体センサ1Eが容器27を備えていてもよい。
(変形例3)
図14Aは、本発明に係る実施の形態5の変形例3の検出装置50EAの主要な構成を示す概略断面図である。図14Aに示すように、検出装置50EAの半導体センサ1EAでは、第4電極24Aが、本体電極24a、外部電極24b及び接続線24cを有する。外部電極24bの表面には、複数の吸着部25が配置されている。また、電解液20が充填された状態では、外部電極24bの表面に、電気二重層12dが形成されている。
変形例3においては、本体電極24aを第2本体電極24aと称する。外部電極24bを第2外部電極24bと称する。接続線24cを第2接続線24cと称する。複数の吸着部25を複数の第3吸着部25と称する。
第2本体電極24aは、第2誘電体層12B上に配置されている。第2本体電極24aは、実施の形態5の第4電極24と同様の構成を有する。第2本体電極24aは、半導体シート15の第2主面PS2側に配置されており、半導体シート15と容量結合する。
第2外部電極24bは、第2本体電極24aから離れて配置されている。第2外部電極24bは、容器27内に配置され、電解液20と接触する。第2外部電極24bは、実施の形態5の第1外部電極17bと同様の構成を有する。
電解液20が充填された状態では、第2外部電極24bの表面には、電気二重層12dが形成されている。実施の形態5では、電気二重層12dは、実施の形態1の電気二重層12bと同様である。
第2外部電極24bは、電気二重層12dを介して電解液20と接触している。これにより、第2外部電極24bは、電解液20と容量結合している。電気二重層12dは、第2外部電極24bと電解液20とが容量結合できる程度の厚さを有する。
第2接続線24cは、第2本体電極24aと第2外部電極24bとを接続する。第2接続線24cは、第2本体電極24aと第2外部電極24bとを電気的に接続する。第2接続線24cは、例えば、導電性材料で形成されている。また、第2接続線24cは可撓性を有していてもよい。
複数の第3吸着部25は、第2外部電極24bの表面に配置されている。複数の第3吸着部25は、第2外部電極24bと電解液20とが容量結合する部分に配置されている。具体的には、複数の第3吸着部25は、第2外部電極24bの表面上で電気二重層12dに覆われている。複数の第3吸着部25は、容器27内の電解液20中に存在する検出対象物2を吸着する。複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18と同様と同様の構成を有する。
このような構成においても、半導体センサ1EAの使い勝手を向上させることができる。また、電解液20による半導体センサ1EAの劣化を抑制することができる。
また、半導体センサ1EAにおいては、半導体シート15の両面を利用することができる。更に、複数の第3吸着部25によっても検出対象物を吸着することができ、実施の形態1と比べて、より広い面積で検出対象物2を吸着することができる。これにより、半導体センサ1EAのセンサ感度を向上させることができる。
なお、変形例3において、複数の第3吸着部25が複数の第1吸着部18と同様である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18と異なっていてもよい。言い換えると、複数の第3吸着部25は、複数の第1吸着部18とは異なる検出対象物を検出してもよい。
変形例3において、複数の第3吸着部25が第2外部電極24bに直接配置される例について説明したが、これに限定されない。複数の第3吸着部25は、第2外部電極24bと電解液20とが容量結合する部分に配置されていればよい。例えば、第2外部電極24bが絶縁体層などを含む誘電体層で覆われており、複数の第3吸着部25が誘電体層を介して第2外部電極24bに配置されていてもよい。
(変形例4)
図14Bは、本発明に係る実施の形態5の変形例4の検出装置の主要な構成を示す概略断面図である。図14Bに示すように、検出装置50EBの半導体センサ1EBでは、第3電極17Cが、本体電極17a、第1外部電極17d、第1接続線17e、第2外部電極17f及び第2接続線17gを有する。
本体電極17aは、基板11上に配置され、第1誘電体層12Aで覆われている。本体電極17aは、半導体シート15の第1主面PS1側に配置されており、半導体シート15と容量結合する。
第1外部電極17dは、本体電極17aから離れて配置されている。第1外部電極17dは、第2誘電体層12B上に配置される。第1外部電極17dは、第2誘電体層12Bを介して半導体シート15と対向する。半導体センサ1EBの平面視において、第1外部電極17dは、第1電極13と第2電極14との間に配置されている。具体的には、第1外部電極17dの一端側が第1電極13と第2電極14との間に配置されている。
第1接続線17eは、本体電極17aと第1外部電極17dとを電気的に接続する。第1接続線17eは、導電性材料で形成されている。
第2外部電極17fは、本体電極17aから離れて配置されている。第2外部電極17fは、容器27内に配置されている。第2外部電極17fは、容器27内において、電解液20と接触する。第2外部電極17fの表面には、複数の吸着部18が配置されている。
容器27が電解液20で満たされている場合、第2外部電極17fと電解液20との間に電気二重層12cが形成される。複数の吸着部18は、電気二重層12cに覆われている。
第2接続線17gは、第1外部電極17dと第2外部電極17fとを電気的に接続する。第2接続線17gは、導電性材料で形成されている。
このような構成においても、半導体センサ1EBのセンサ感度を向上させることができる。
なお、変形例4においては、第3電極17Cが2つの外部電極17d、17fと2つの接続線17e,17gとを備える例について説明したが、これに限定されない。第3電極17Cは、複数の外部電極と、複数の接続線と、を有していればよい。
(実施の形態6)
本発明に係る実施の形態6の半導体センサについて説明する。
実施の形態6では、主に実施の形態2と異なる点について説明する。実施の形態6においては、実施の形態2と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態6では、実施の形態2と重複する記載は省略する。
図15は、本発明に係る実施の形態6の検出装置50Fの主要な構成の一例を示す概略断面図である。
実施の形態6では、複数の第1吸着部18と複数の第2吸着部23Aとが異なる構成を有する点で、実施の形態2と異なる。
図15に示すように、検出装置50Fは、半導体センサ1Fと、第5電極16と、を有する。なお、図15では、半導体センサ1Fに電解液20が充填されている状態である。半導体センサ1Fにおいて、複数の第2吸着部23Aは、複数の第1吸着部18が吸着する第1検出対象物2とは異なる第2検出対象物3を吸着する。例えば、複数の第2吸着部23Aは、複数の第1吸着部18とは異なるターゲット分子を吸着するレセプタを有する。
例えば、複数の第1吸着部18は、第1検出対象物2として、正電荷のターゲット分子を吸着する。複数の第2吸着部23Aは、負電荷のターゲット分子を吸着する。
図16は、複数の検出対象物2,3を吸着した場合の電流の変化の一例を示す概略図である。図16は、複数の第1吸着部18が正電荷のターゲット分子を吸着し、複数の第2吸着部23Aが負電荷のターゲット分子を吸着する場合の半導体シート15の電気特性の変化の一例を示す。
図16に示すように、半導体シート15の電気特性の変化の方向に基づいて、検出したターゲット分子を識別することができる。図16に示す例では、第1吸着部18によって正電荷のターゲット分子を吸着する場合、半導体シート15の電気特性は、吸着前の初期特性から正方向に変化する。一方、第2吸着部23Aによって負電荷のターゲット分子を吸着する場合、半導体シート15の電気特性は、吸着前の初期特性から負方向に変化する。
このように、1つの半導体センサ素子によって、2種類のターゲット分子を検出することができる。
また、複数の第2吸着部23Aは、複数の第1吸着部18とダイナミックレンジ(解離係数)の異なるレセプタを有していてもよい。ダイナミックレンジとは、測定できるターゲット分子の濃度レベルのことを意味する。
図17は、ダイナミックレンジの一例を示す概略図である。図17では、第1吸着部18と第2吸着部23Aとが互いに異なるダイナミックレンジを有するレセプタを用いている。
図17に示すように、第1吸着部18と第2吸着部23Aとで、互いに異なるダイナミックレンジのレセプタを使用することによって、ダイナミックレンジを拡大することができる。
[効果]
実施の形態6に係る半導体センサ1Fによれば、以下の効果を奏することができる。
半導体センサ1Fにおいては、複数の第2吸着部23Aは、複数の第1吸着部18が吸着する第1検出対象物2とは異なる第2検出対象物3を吸着する。このような構成により、1つの半導体センサ素子によって2種類の検出対象物を測定することができる。また、ダイナミックレンジを拡大することもできる。
(変形例5)
図18は、本発明に係る実施の形態6の変形例5の検出装置50FAの主要な構成を示す概略断面図である。図18に示すように、検出装置50FAの半導体センサ1FAは、複数の第3吸着部25Aを除いて、実施の形態5の変形例3の半導体センサ1EAの構成と同様の構成を有する。半導体センサ1FAにおいて、複数の第3吸着部25Aは、複数の第1吸着部18が吸着する第1検出対象物2とは異なる第3検出対象物4を吸着する。このような構成においても、半導体センサ1Fと同様の効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
その他の実施形態として、半導体センサは、実施の形態1の構成に実施の形態4または5の第4電極24を備えてもよい。また、当該半導体センサにおいて、第4電極24の上にカバー層が配置されていてもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明の半導体センサは、ケミカルセンサ、バイオセンサ、ガスセンサ、pHセンサなどに有用である。
1A,1AA,1AB,1B,1C,1D,1E,1EA,1EB,1F,1FA 半導体センサ
2,3,4 検出対象物
11 基板
12,12A 誘電体層(第1誘電体層)
12B 誘電体層(第2誘電体層)
12a 絶縁体層
12b,12c,12d 電気二重層
13 第1電極(ドレイン電極)
14 第2電極(ソース電極)
15 半導体シート
15a 半導体
15b キャリア変調領域
16 追加電極(第5電極;ゲート電極)
17,17A,17B、17C 第3電極(バックゲート電極)
17a 本体電極(第1本体電極)
17b 外部電極(第1外部電極)
17c 接続線(第1接続線)
17d 第1外部電極
17e 第1接続線
17f 第2外部電極
17g 第2接続線
18 吸着部(第1吸着部)
19 演算部
20 電解液
21 カバー層
21a 孔
22 電極層
23,23A 吸着部(第2吸着部)
24,24A 第4電極(トップゲート電極)
24a 本体電極(第2本体電極)
24b 外部電極(第2外部電極)
24c 接続線(第2接続線)
25,25A 吸着部(第3吸着部)
26 接続導体
27 容器
50A,50AA,50AB.50B,50C,50D,50E,50EA,50EB,50F,50FA 検出装置

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置される第1誘電体層と、
    前記第1誘電体層上に配置される第1電極と、
    前記第1電極と間隔を有して、前記第1誘電体層上に配置される第2電極と、
    前記第1誘電体層上において前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する半導体シートと、
    前記第1誘電体層に少なくとも一部が覆われ、前記半導体シートに前記第1誘電体層を介して対向する第3電極と、
    前記第3電極の表面と前記第3電極の表面に配置される前記第1誘電体層とのうち少なくとも1つに配置され、検出対象物を吸着する複数の第1吸着部と、
    前記第1誘電体層上に配置され、前記第1電極、前記第2電極及び前記半導体シートを覆う第2誘電体層と、
    前記第2誘電体層上に配置される第4電極と、
    前記第4電極上に配置され、検出対象物を吸着する複数の第2吸着部と、
    を備え、
    前記第4電極は、
    前記第2誘電体層上に配置される第2本体電極と、
    前記第2本体電極から離れて配置される第2外部電極と、
    前記第2本体電極と前記第2外部電極とを接続する第2接続線と、
    を有し、
    前記第2外部電極の表面には、前記複数の第2吸着部が配置されている、
    半導体センサ。
  2. 前記複数の第吸着部は、前記複数の第1吸着部が吸着する第1検出対象物とは異なる第2検出対象物を吸着する、
    請求項に記載の半導体センサ。
  3. 基板と、
    前記基板上に配置される第1誘電体層と、
    前記第1誘電体層上に配置される第1電極と、
    前記第1電極と間隔を有して、前記第1誘電体層上に配置される第2電極と、
    前記第1誘電体層上において前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する半導体シートと、
    前記第1誘電体層に少なくとも一部が覆われ、前記半導体シートに前記第1誘電体層を介して対向する第3電極と、
    前記第3電極の表面と前記第3電極の表面に配置される前記第1誘電体層とのうち少なくとも1つに配置され、検出対象物を吸着する複数の第1吸着部と、
    前記第1誘電体層上に配置され、前記第1電極、前記第2電極及び前記半導体シートを覆う第2誘電体層と、
    前記第2誘電体層上に配置される第4電極と、
    前記第3電極と前記第4電極とを接続する接続導体と、
    を備え、
    前記第3電極は、
    前記第1誘電体層に覆われる第1本体電極と、
    前記第1本体電極から離れて配置される第1外部電極と、
    前記第1本体電極と前記第1外部電極とを接続する第1接続線と、
    を有し、
    前記複数の第1吸着部は、前記第1外部電極の表面に配置される、
    導体センサ。
  4. 前記第3電極は、前記基板として構成されている、
    請求項1~のいずれか一項に記載の半導体センサ。
  5. 更に、
    前記半導体シートから出力される電気信号を受信し、前記電気信号に基づいて前記検出対象物の量を演算する演算部を備える、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体センサ。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の半導体センサと、
    前記第1電極と前記第2電極との間の電流を制御する第5電極と、
    を備える、検出装置。
JP2022533797A 2020-07-03 2021-06-10 半導体センサ Active JP7334862B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020115914 2020-07-03
JP2020115914 2020-07-03
PCT/JP2021/022087 WO2022004326A1 (ja) 2020-07-03 2021-06-10 半導体センサ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022004326A1 JPWO2022004326A1 (ja) 2022-01-06
JPWO2022004326A5 JPWO2022004326A5 (ja) 2023-02-27
JP7334862B2 true JP7334862B2 (ja) 2023-08-29

Family

ID=79315295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022533797A Active JP7334862B2 (ja) 2020-07-03 2021-06-10 半導体センサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230115455A1 (ja)
JP (1) JP7334862B2 (ja)
CN (1) CN115702343A (ja)
WO (1) WO2022004326A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002296229A (ja) 2001-03-30 2002-10-09 Seiko Epson Corp バイオセンサ
JP2005079342A (ja) 2003-08-29 2005-03-24 Japan Science & Technology Agency 電界効果トランジスタ及び単一電子トランジスタ並びにそれを用いたセンサ
JP2008286714A (ja) 2007-05-18 2008-11-27 Mitsubishi Kagaku Iatron Inc ボルタノメトリック型バイオセンサ
JP2010151719A (ja) 2008-12-26 2010-07-08 Kyushu Institute Of Technology 分子検出素子及びシステム
WO2011152211A1 (ja) 2010-06-03 2011-12-08 シャープ株式会社 イオンセンサ、表示装置、イオンセンサの駆動方法、及び、イオン濃度の算出方法
JP2012073101A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Dainippon Printing Co Ltd バイオセンサ
JP2015190848A (ja) 2014-03-28 2015-11-02 Nltテクノロジー株式会社 Tftイオンセンサ並びにこれを用いた測定方法及びtftイオンセンサ機器
JP2017058320A (ja) 2015-09-18 2017-03-23 Nltテクノロジー株式会社 バイオセンサ及び検出装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002296229A (ja) 2001-03-30 2002-10-09 Seiko Epson Corp バイオセンサ
JP2005079342A (ja) 2003-08-29 2005-03-24 Japan Science & Technology Agency 電界効果トランジスタ及び単一電子トランジスタ並びにそれを用いたセンサ
JP2008286714A (ja) 2007-05-18 2008-11-27 Mitsubishi Kagaku Iatron Inc ボルタノメトリック型バイオセンサ
JP2010151719A (ja) 2008-12-26 2010-07-08 Kyushu Institute Of Technology 分子検出素子及びシステム
WO2011152211A1 (ja) 2010-06-03 2011-12-08 シャープ株式会社 イオンセンサ、表示装置、イオンセンサの駆動方法、及び、イオン濃度の算出方法
JP2012073101A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Dainippon Printing Co Ltd バイオセンサ
JP2015190848A (ja) 2014-03-28 2015-11-02 Nltテクノロジー株式会社 Tftイオンセンサ並びにこれを用いた測定方法及びtftイオンセンサ機器
JP2017058320A (ja) 2015-09-18 2017-03-23 Nltテクノロジー株式会社 バイオセンサ及び検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20230115455A1 (en) 2023-04-13
CN115702343A (zh) 2023-02-14
JPWO2022004326A1 (ja) 2022-01-06
WO2022004326A1 (ja) 2022-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Reddy et al. High-k dielectric Al 2 O 3 nanowire and nanoplate field effect sensors for improved pH sensing
Knopfmacher et al. Nernst limit in dual-gated Si-nanowire FET sensors
Lee et al. Two-dimensional layered MoS2 biosensors enable highly sensitive detection of biomolecules
Mailly-Giacchetti et al. pH sensing properties of graphene solution-gated field-effect transistors
Spijkman et al. Dual‐gate organic field‐effect transistors as potentiometric sensors in aqueous solution
Chakraborty et al. Analytical modeling and sensitivity analysis of dielectric-modulated junctionless gate stack surrounding gate MOSFET (JLGSSRG) for application as biosensor
Ohno et al. Electrolyte-gated graphene field-effect transistors for detecting pH and protein adsorption
Chen et al. Ionic screening of charged-impurity scattering in graphene
US9291513B2 (en) Strain sensing device using reduced graphene oxide and method of manufacturing the same
EP2742532B1 (en) An apparatus
US8981345B2 (en) Graphene nanoribbon sensor
Yoo et al. Real-time electrical detection of epidermal skin MoS 2 biosensor for point-of-care diagnostics
US20110033952A1 (en) Sensor for Biomolecules
Kwon et al. Nanoscale FET-based transduction toward sensitive extended-gate biosensors
Manoharan et al. Simplified detection of the hybridized DNA using a graphene field effect transistor
Wu et al. Experimental study of the detection limit in dual-gate biosensors using ultrathin silicon transistors
Wei et al. Extended gate ion-sensitive field-effect transistors using Al2O3/hexagonal boron nitride nanolayers for pH sensing
KR20210012454A (ko) 트리플 게이트 구조의 이온전계효과 트랜지스터 기반 고성능 바이오 센서
US8368123B2 (en) Apparatus for sensing an event
Truong et al. Reduced graphene oxide field-effect transistor with indium tin oxide extended gate for proton sensing
Singh et al. In silico design and analysis of Pt functionalized graphene-based FET sensor for COVID-19 biomarkers: A DFT coupled FEM study
Chen et al. Contacting versus insulated gate electrode for Si nanoribbon field-effect sensors operating in electrolyte
JP7334862B2 (ja) 半導体センサ
Rahmani et al. Ultrasensitive immunosensor for monitoring of CA 19-9 pancreatic cancer marker using electrolyte-gated TiS3 nanoribbons field-effect transistor
JPWO2022004326A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221212

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7334862

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150