JP7333957B2 - ばね及びこれを用いた弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ばね及びこれを用いた弁装置に関する。
内燃機関の冷却系統の一部を構成するラジエータ、又はラジエータに接続されたリザーブタンクの上部には、筒状の注水口が設けられており、この注水口にラジエータキャップが着脱可能に取り付けられている(特許文献1参照)。
冷却系統内の圧力が指定圧以上に高くなると、ラジエータキャップ内の加圧弁が開いて、指定の圧力になるまで余分な冷却水をリザーバータンクに送り出す。一方、冷却系統内が冷えて圧力が下がると、ラジエータキャップ内の負圧弁が開き、リザーバータンクから冷却水を吸い込む。これにより、冷却系統内の圧力を一定範囲に維持することができる。
特開2014-199019号公報
ところで、ラジエータキャップの加圧弁を閉弁位置に付勢するために、一般的には弾性ばねが用いられている。弾性ばねは、初期弾性力を発揮するよう弾性変形を強制されて組み付けられた状態で加圧弁を閉弁方向に付勢しており、この初期弾性力を超える力が印加されたときに、加圧弁が開弁するようになっている。初期弾性力が変化すると加圧弁の開弁タイミングも変化するため、初期弾性力を基準範囲に設定することが重要である。
しかしながら、組み付け時に初期弾性力を測定しながら調整することは困難である。そこで、あらかじめ実験やシミュレーションなどにより初期弾性力の公差範囲に対応する弾性ばねの基準変形範囲を求めておき、その基準変形範囲に収めるように弾性ばねを弾性変形させて組み付けている。基準変形範囲が広いほど、組み付け誤差に対する許容度が高いといえる。
ここで、例えば板ばねのようにばね定数が比較的大きい弾性ばねであれば、その最大弾性変形量が比較的小さいため、設置スペースは小さくて済むが、初期弾性力の公差範囲に対応する弾性ばねの基準変形範囲が狭くなり、この基準変形範囲内に収めるように弾性変形を調整することが困難である。これに対し、例えばコイルばねのようにばね定数が比較的小さい弾性ばねであれば、その最大弾性変形量が比較的大きいため、初期弾性力の公差範囲に対応する弾性ばねの基準変形範囲が広がり、基準変形範囲内に収めるような弾性変形の調整が比較的容易になる。しかしながら、コイルバネを設置するスペースとして、軸線方向の長さを長く確保する必要があり、そのため装置の大型化を招く。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、小さなスペースに設置できるにもかかわらず、受けた荷重に対して所望の変位量を得ることができるばね及びこれを用いた弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のばねは、板材で形成されたばねであって、
平坦な中央部と、
前記中央部から外側に延在する複数の梁部と、
前記梁部の外方端を連結する周方向に連続した周辺部と、を備え、
前記周辺部に対して前記中央部は、板厚方向に位置しており、
前記周辺部の内側が前記梁部に支持された状態で、板厚方向に沿って前記中央部に所定の荷重が印加されたときに、前記周辺部の外側が反り返るように変形することを特徴とする。
さらに本発明のばねは、板材で形成され、支点で支持され、力点で荷重を受けて弾性変形するばねであって、
前記支点に連結され前記力点から離間する側に延在する支点拘束部を備え、前記支点拘束部は、前記力点で所定の荷重を受けた時、前記力点が変位する方向とは逆方向に変位しつつ、荷重方向に交差する方向における前記力点に対する前記支点の相対移動を制限し、
前記支点に対する前記荷重方向における前記力点の相対変位量が第1の値と第2の値の間にあるときは、前記相対変位量が前記第1の値以下、もしくは前記第2の値を超えているときよりも、前記荷重の増加分に対する前記相対変位量を増大させる。
本発明によれば、小さなスペースに設置できるにもかかわらず、受けた荷重に対して所望の変位量を得ることができるばね及びこれを用いた弁装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係るばねを備えた弁装置の断面図である。 図2は、第1の実施形態に係るばねを備えた弁装置の分解図である。 図3は、ばねの平面図である。 図4は、図3のA-A線における断面を側面視したものを示す図である。 図5は、ばねの荷重変位モデルを示す図である。 図6は、ばねの荷重変位特性を示す図であり、(a)は、力点における荷重と変位量との関係を示し、(b)はツバ部外径変位量と力点の変位量との関係を示す図である。 図7は、ばねの荷重変位特性の別な例を示す図である。 図8は、ばねの変形例にかかる図3と同様な平面図である。 図9は、ばねの変形例にかかる図4と同様な断面図である。 図10は、第2の実施形態に係るばねを備えた弁装置の断面図である。 図11は、第2の実施形態に係るばねを備えた弁装置の分解図である。 図12は、第2の実施形態の変形例にかかるばねの平面図である。 図13は、図12のB-B線における断面を側面視したものを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るばね12を備えた弁装置10の断面図である。図2は、第1の実施形態に係るばね12を備えた弁装置10の分解図である。弁装置10またはばね12の軸線をLとする。
図において、弁装置10は、上蓋11と、ばね12と、パッキン13と、ケース14とを備える。上蓋11は、支持部である円板11aと、円板11aの外周に連設された短円筒11bとを有する。パッキン13は、樹脂又はゴム製であり、円板部13aと、円板部13aの上面中央に形成された凸部13bとを有する。
ケース14は、上蓋11の円板11aと同じ外径で且つ短円筒11bと同じ肉厚の円筒壁14aと、円筒壁14aの中間部内周に連設された仕切り壁14bとを有する。仕切り壁14bの中央には、開口14cが形成されている。仕切り壁14bの上面であって開口(流体口)14cの周囲には、環状凸部14dが形成されている。また、仕切り壁14bの上方における円筒壁14aには、内外に貫通する貫通孔14eが形成されている。
次に、ばね12について説明する。図3は、ばね12の平面図である。図4は、図3のA-A線における断面を側面視したものを示す図である。SUSなどの金属板をプレスすることにより成形できるばね12は、円形の中央部12aと、中央部12aの周囲において、中央部12aと同軸に配置される環状のツバ部(周辺部)12bと、中央部12aとツバ部12bとを連結する4つの梁部12cとを有する。中央部12aから外側に延在する梁部12cは、中央部12aの周方向に等間隔に配置されている。このため、図3に示す方向から見て、ばね12は、共通した形状の4つの扇状開口12dを形成している。梁部12cの数は、2以上であれば任意である。
応力集中を避けるべく、扇状開口12dの内縁は、中央部12aと梁部12cとの接続部近傍にて第1の円弧部12eをそれぞれ形成し、またツバ部12bと梁部12cとの接続部近傍にて第2の円弧部12fをそれぞれ形成している。
中央部12aは平坦である。ただし、平坦とは、曲率半径の大きな(例えば中央部12aの外径をφとしたときに、曲率半径が3φ以上、好ましくは5φ以上の)球の一部である場合を含む。中央部12aの中央には、小開口12hが形成されている。
また、図4に示すように、中央部12aはツバ部12bに対して、軸線方向に平行にシフトしており、梁部12cは外凸状に湾曲している。梁部12cとツバ部12bとの交差部には、小湾曲部12iが形成されている。
弁装置10を組み付ける場合、図2に示すように、小開口12hに凸部13bを挿入するようにして、パッキン13をばね12の下面(ツバ部12bから離間した面)に装着する。パッキン13を組み付けたばね12を、中央部12a側をケース14に向けて、ケース14の円筒壁14a内に挿入し、パッキン13の下面を環状凸部14dに全周で当接させる。
その後、ケース14の円筒壁14aの上端に、上蓋11の短円筒11bの下端を当接させて、不図示のねじなどにより両者を締結する。このとき、ばね12のツバ部12bが、短円筒11bの内側において円板11aの下面に当接して保持される。円板11aと仕切り壁14bとの間隔を規定値に設定することで、ばね12は公差範囲内の初期弾性力を発揮する。
(弁装置の動作)
弁装置10の動作について説明する。図1において実線で示すばね12は、変形前の状態を示し、点線で示すばね12は、変形後の状態を示す。
ケース14内における仕切り壁14bの下方に収容された流体(ガス又は液体)の圧力は、開口14cからパッキン13を介してばね12に伝達される。この圧力が開弁圧未満であると、圧力に環状凸部14dとパッキン13とが接触する部分の面積を乗じてなる押圧力がばね12の初期弾性力以下となり、パッキン13が環状凸部14dに当接したままとなる。したがって、開口14cは閉じた状態を維持し、ケース14内の流体は外部へと流出しない。
これに対し、ケース14内における仕切り壁14bの下方に収容された流体の圧力が開弁圧以上になると、圧力に環状凸部14dとパッキン13とが接触する部分の面積を乗じてなる押圧力がばね12の初期弾性力を超えるため、点線で示すようにばね12が変形してパッキン13が環状凸部14dから離間する。このため、流体は開口14cを通ってパッキン13と環状凸部14dとの隙間から流れ出し、さらに貫通孔14eを介してケース14の外部へと吐出される。ケース14内における仕切り壁14bの下方に収容された流体の圧力が開弁圧以下となれば、ばね12の変形が戻り、パッキン13が環状凸部14dに接するため、流体の流出は停止する。以上により、ケース14内の流体の圧力制御を行うことができる。
(ばねの荷重と変形量との関係)
図5は、ばね12の荷重変位モデルを示す図であり、図6は、ばね12の荷重変位特性を示す図である。ここでは、支点をツバ部12bと梁部12cとの境界に設けた小湾曲部12iとし、力点を環状凸部14dに対応する中央部12aとして、力点に荷重y(例えば流体の圧力に環状凸部14dとパッキン13とが接触する部分の面積を乗じてなる押圧力に対応する)を印加する。なお、支点に連結され力点から離間する側に延在する支点拘束部は、ツバ部12bにより構成する。
ばね12の中央部12aに印加する荷重yが小さい場合、主として中央部12a及び梁部12cが変形するため、図5(a)に示すように、ツバ部12bは上蓋11に接した状態から、徐々に外周端が持ち上がり始める。このとき、荷重yの増加に対し中央部12aの変位量の増大は、ほぼリニアな関係である。
ばね12の中央部12aに印加する荷重yが増大すると、中央部12aの変形が梁部12cを介してツバ部12bへと伝わり、図5(b)に示すように、小湾曲部12iが上蓋11に接したまま外周端がさらに持ち上がり、ツバ部12bが反り返る(テーパー形状になる)ように変形が進行する。ツバ部12bは、全周で連続しているため、反り返るように変形しても小湾曲部12iの位置はほとんど変わらない。ただし、ツバ部12bが梁部12cにより径方向外側に押されて内周が伸びるよう弾性変形するため、それに応じて小湾曲部12iはわずかに径方向外方へ移動する。しかしながら、ツバ部12bがなければ、小湾曲部12iはさらに径方向外方へと移動してしまうため、ツバ部12bは、支点の移動を制限する支点拘束部として機能する。
このとき、ツバ部12bは、中央部12aの力点で所定の荷重を受けた時、力点が変位する方向とは逆方向に変位しつつ、径方向における中央部12aに対する小湾曲部12iの相対移動を制限する。このような構成により、中央部12a及び梁部12cの変形に伴うばね12の反力の増加が抑制され、図5(a)に示す場合に比べて、荷重yの増加分に応じた中央部12aの変位量をさらに増大させることができる。換言すれば、小さな荷重yを印加しても中央部12aは大きく変位することとなる。
さらに、ばね12の中央部12aに印加する荷重yが増大すると、図5(c)に示すように、ツバ部12bの反り返り変形が最大に達し、反り返り変形がそれ以上進行しなくなる。かかる場合、図5(b)に示す場合に比べて、荷重yの増加分に応じた中央部12aの変位量の増大が抑制され、荷重yの増加に対し中央部12aの変位量の増大が、再びリニアな関係に近づく。
以上の動作を、図6の荷重変位特性図を用いて説明する。
図6(a)において、上蓋11に小湾曲部12iが支持された状態で板厚方向(軸線方向)に沿って中央部12aに印加する荷重yを縦軸にとり、荷重yを印加した際の上蓋11に対する中央部12aの相対変位量xを横軸にとって、両者の関係を関数y=f(x)で表している。
図6(a)に示す関数y=f(x)によれば、荷重yを0から増大させていったとき、荷重yに対する変位量xがほぼリニアに増大する領域R1と、荷重yに関わらず変位量xがほぼ一定の領域R2と、荷重yに対する変位量xが増大する領域R3とに分けられる。ここで、変位量が第1の値(α)未満である場合を、領域R1とし、変位量が第1の値(α)以上、第2の値(β)未満である場合を、領域R2とし、変位量が第2の値(β)以上である場合を、領域R3とする。
図6(a)において、領域R1内の任意の変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第1微分値(dy/dx)は正であり、領域R2内の任意の変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第2微分値(dy/dx)は略ゼロであり、領域R3内の任意の変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第3微分値(dy/dx)は正であるから、以下の式が成立する。
(dy/dx)>(dy/dx)・・・(1)
(dy/dx)>(dy/dx)・・・(2)
図6(b)において、上蓋11に対するツバ部12bの外周の変位量δを縦軸とし、中央部12aの相対変位量xを横軸にとって、両者の関係を関数δ=g(x)で表している。図6(b)に示すように、ツバ部12bの反り返り変形が殆ど進行しない領域R1と領域R3では、図6(a)に示すように荷重yが増大する。しかし、図6(b)に示すように、ツバ部12bの反り返り変形が顕著に進行する領域R2では、図6(a)に示すように荷重yは略一定となる。これにより、ツバ部12bの変形が、図6(a)に示す荷重変位特性の特徴付けに貢献していることがわかる。
図6(a)に示す通り、第1の値(α)に対応する荷重はf(α)であり、第2の値(β)に対応する荷重はf(β)である。このとき、第1の値(α)と第2の値(β)との差が比較的大きいにも関わらず、荷重f(β)と荷重f(α)の差は非常に小さくなる。この特性を利用し、例えば組み付け時に第1の値(α)と第2の値(β)との間の変位量になるように、ばね12を組み付ければ、その際のばね12の初期荷重がf(β)からf(α)の間となる。したがって、例えば円板11aと仕切り壁14bとの間隔において、ある程度の組み付け誤差を許容しても、ばらつきの少ない初期弾性力の設定を行える。関数y=f(x)は、ばね12の各部の寸法を調整することで任意の形となるよう変更できる。
荷重変位特性は、図6(a)に示す形に限られない。例えば図7(a)に示すように、領域R2で変位量xが増加すると荷重yが漸次減少する関数y=f(x)により与えられる荷重変位特性とすることができる。かかる場合、領域R2における第2微分値(dy/dx)は常に負であり、上記(1)式及び(2)式を満たす。なお、以下の式を満たすとより好ましい。
(dy/dx)>|(dy/dx)|・・・(3)
(dy/dx)>|(dy/dx)|・・・(4)
或いは図7(b)に示すように、領域R2で変位量xが増加すると荷重yが漸次増加する関数y=f(x)により与えられる荷重変位特性とすることができる。かかる場合、領域R2における第2微分値(dy/dx)は常に正であるが、上記(1)式及び(2)式を満たす。ただし、以下の式を満たすと、より好ましい。
(dy/dx)/2>(dy/dx)・・・(5)
(dy/dx)/2>(dy/dx)・・・(6)
本実施形態のばね12によれば、従来のコイルばねに対し、荷重が作用する方向の寸法を小さく抑えることができ、弁装置10の小型化を図ることができる。
さらに、中空円筒状のコイルばねを弁付勢用途に用いる場合、弁とコイルばねの間に板状のばね受け部品が必要になるが、本実施形態のばね12では、平坦な中央部12aを備えるためばね受け部品を必要としない。したがって弁装置10の部品点数の削減を図れ、また可動部品の軽量化を図ることで耐振動性にも優れる。
また、コイルばねを一か所にまとめて保管するような場合、コイルばね同士が絡まってしまい分離に手間取ることがあるが、本実施形態のばね12では互いに絡まることがなく、取り扱いが容易である。加えて、本実施形態のばね12は積み重ねて保管できるため、保管時のスペース削減を図れる。
(変形例1)
図8(a)は、ばね12Aの変形例にかかる図3と同様な平面図である。ばね12Aは、第1の実施形態に対し、梁部12Acにその長手方向に延在するスリット12jを形成した点が異なる。スリット12jの長さ及び幅を変更することで、ばね12Aの荷重変位特性を変更可能である。それ以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。なお、スリットの代わりに梁部12Acにリブを設けてもよい。
(変形例2)
図8(b)は、ばね12Bの変形例にかかる図3と同様な平面図である。ばね12Bは、第1の実施形態に対し、梁部12Bcの幅が均一ではなく、中央部12a側で狭く且つツバ部12b側で広くした点が異なる。梁部12Bcを変更することで、ばね12Bの荷重変位特性を変更可能である。それ以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
(変形例3)
図9は、ばね12Cの変形例にかかる図4と同様な断面図である。本変形例では、円形の中央部12Caと、環状のツバ部12Cbとが、軸線方向に直交する同じ面上に形成され、中央部12Caとツバ部12Cbとを連結する梁部12Ccが略半円筒形状を有する。つまり、ツバ部12Cbに対して中央部12Caは板厚方向にシフトしていないが、梁部の12Ccが板厚方向にはみ出ている。このようなばね12Cでも、図6に示す荷重変位特性と同様な特性を得ることができる。ただし、梁部12Ccの高さは、環状凸部14dの高さ以下である必要がある。
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態に係るばね12Dを備えた弁装置10Dの断面図である。図11は、第2の実施形態に係るばね12Dを備えた弁装置10Dの分解図である。
図に示すように、弁装置10Dは、上蓋11と、ばね12Dと、ケース14とを備え、パッキンを備えていない点で第1の実施形態と異なる。上蓋11及びケース14は、第1の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。また、ばね12Dは、第1の実施形態に対し中央部12Daが小開口を形成していない点で異なる。それ以外の構成は、荷重変位特性も含めて第1の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態では、パッキンを省略しているため、ばね12Dの中央部12Daが、ケース14の環状凸部14dに当接することとなる。中央部12Daは平坦な形状であるため、環状凸部14dに全周で当接可能である。
また、第1の実施形態においては、ばね12と環状凸部14dとの間にパッキン13を介在させているため、ばね12が変形を開始してもパッキン13が圧縮された状態から復帰するまでは、環状凸部14dとパッキン13との間に隙間が生じないということがある。つまり、パッキン13の特性に応じて、開弁タイミングがばらつく可能性がある。
これに対し本実施形態によれば、ばね12Dが環状凸部14dに直接当接しているため、ばね変形により直ちに隙間が生じるため、開弁タイミングの精度を向上させることができる。
ただし、ばね12Dの板厚が比較的薄いような場合、中央部12Daにおいて、梁部12cとの接合部と、それ以外の部位とで剛性が異なることに起因して、荷重印加時などに応力バランスが崩れて歪みが生じ、中央部12Daの平坦性が失われる可能性がある。中央部12Daの平坦性が失われると、環状凸部14dとの全周当接が困難となり、流体漏れが生じるおそれがある。以下の変形例によれば、かかる課題を解決することができる。
(変形例4)
図12は、ばね12Eの平面図である。図13は、図12のB-B線における断面を側面視したものを示す図である。ばね12Eは、第2の実施形態に対し、中央部12Eaの中央に、ツバ部12b側から離間するように突出する円形凸部12kを形成し、環状凸部14d(図10,11)に当接させるようにした点が異なる。このような円形凸部12kは、ばね12Eをプレス成形する際に、同時に形成できる。それ以外の構成は、第1又は第2の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
中央部12Eaから一段盛り上げた円形凸部12kを形成することで、円形凸部12kは梁部12cの影響を受けにくくなり、その応力バランスが全周にわたって均一化される。このため、円形凸部12kの平坦性が確保され、環状凸部14dに対して全周にわたる当接を確保することができる。
本発明のばねは、内燃機関の冷却系統に用いるラジエータキャップに限らず、各種の弁装置、もしくは弾性変形を必要とする他の用途にも適用可能である。
10、10D 弁装置
11 上蓋
12、12A、12B、12C、12D、12E ばね
13 パッキン
14 ケース

Claims (10)

  1. 板材で形成されたばねであって、
    平坦な中央部と、
    前記中央部から外側に延在する複数の梁部と、
    前記梁部の外方端を連結する周方向に連続した周辺部と、を備え、
    前記周辺部に対して前記中央部は、板厚方向に位置しており、
    前記周辺部の内側が前記梁部に支持された状態で、板厚方向に沿って前記中央部に所定の荷重が印加されたときに、前記周辺部の外側が反り返るように変形することを特徴とするばね。
  2. 前記梁部は外凸状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のばね。
  3. 前記梁部は、前記中央部の周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のばね。
  4. 前記中央部は円形であり、前記周辺部は、前記中央部に対して同軸の環状であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のばね。
  5. 前記中央部に、パッキンを装着するための開口を形成したことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のばね。
  6. 請求項1~4のいずれか一項に記載のばねと、
    前記ばねの中央部に対向する流体口と、前記ばねの周辺部を支持する支持部を備えたケースと、を有し、
    前記ばねが弾性変形することにより、前記中央部が前記流体口に接近または離間することを特徴とする弁装置。
  7. 前記中央部に装着されたパッキンを有し、
    前記ばねが弾性変形することにより、前記パッキンが前記流体口を開放または閉止することを特徴とする請求項6に記載の弁装置。
  8. 板材で形成され、支点で支持され、力点で荷重を受けて弾性変形するばねであって、
    前記支点に連結され前記力点から離間する側に延在する支点拘束部を備え、前記支点拘束部は、前記力点で所定の荷重を受けた時、前記力点が変位する方向とは逆方向に変位しつつ、荷重方向に交差する方向における前記力点に対する前記支点の相対移動を制限し、
    前記支点に対する前記荷重方向における前記力点の相対変位量が第1の値と第2の値の間にあるときは、前記相対変位量が前記第1の値以下、もしくは前記第2の値を超えているときよりも、前記荷重の増加分に対する前記相対変位量を増大させることを特徴とするばね。
  9. 板厚方向に沿って前記力点から印加する荷重yと、前記荷重yを印加した際の前記支点に対する前記力点の相対変位量xとの関係が、関数y=f(x)で表され、
    前記関数において、前記第1の値以下である変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第1微分値(dy/dx)と、前記第1の値を超え、前記第2の値以下である変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第2微分値(dy/dx)と、前記第2の値を超える変位量xに荷重y=f(x)が対応するときの第3微分値(dy/dx)とが、以下の式を満たすことを特徴とする請求項8に記載のばね。
    (dy/dx)>(dy/dx)・・・(1)
    (dy/dx)>(dy/dx)・・・(2)
  10. 前記第1微分値(dy/dx)及び前記第3微分値(dy/dx)は正、前記第2微分値(dy/dx)は正、ゼロまたは負であることを特徴とする請求項9に記載のばね。
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