JP7332242B2 - 医療用又は歯科用のx線又は放射線照射装置の遠隔操作化システム - Google Patents
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Description
医療用又は歯科用のX線又は放射線照射装置を利用した撮影は、通常、室内に備えられた撮影装置により、室外に備えられたハンドスイッチのプッシュボタンを、医師、歯科医又は医師、歯科医から指示を受けた診療放射線技師が、患者状態を小窓(のぞき窓)から見ながら操作することにより行われる。
医療用又は歯科用の検査に使用される放射線としては、X線の他に、ガンマ線、ベータ線、陽電子線等様々なものが使用されているが、本発明の遠隔操作化システムは、どのような放射線を使用した照射装置にも利用することができる。また、本発明における放射線照射には、MRI検査も含める。すなわち、本発明の遠隔操作化システムは、上に述べたような医療用又は歯科用のX線又は放射線照射装置をすべて適用対象とするものである。
したがって、本発明の遠隔操作化システムを適用する医療用又は歯科用のX線又は放射線撮影装置としては、デジタルX線撮影装置、頭部X線規格写真(セファロ)撮影装置、パノラマX線撮影装置、CT、MRI、PET等及びこれらの複合機などを挙げることができる。
一方、手動で切り替えるプッシュスイッチを備える機器の作動状態を切り替えるために取付けるタイプの制御装置も既に開発されている(特許文献2)。特許文献2の発明は、受信手段とプッシュボタンの押しボタンを押す方向に動かすアクチュエータを備えており、簡単な取付け工事により、手動で切り替えるプッシュスイッチを備える機器の作動状態を無線により切り替えることができる制御装置ではあるが、切り替え動作は押しボタンをいったん押して戻すというひとつの動作により、機器の通電をオン・オフするだけであるために、一定時間のホールド(長押し動作)が必要なX線撮影で使用するのには適していない。
のであり、施設内の有線の設備を施設内で無線操作ができるようにするものではない。
(1)無線によりプッシュ動作を行う電磁弁アクチュエータと、無線カメラ及びモニター・ディスプレイを備えた医療用又は歯科用のX線又は放射線照射装置の遠隔操作化システム。
(2)電磁弁アクチュエータの動作部が棒状である、上記の遠隔操作化システム。
(3)電磁弁アクチュエータの動作部の先端が幅広である、上記の遠隔操作化システム。
(4)無線カメラが、Wifiカメラである、上記の遠隔操作化システム。
(5)電磁弁アクチュエータを作動させるためのリモコンが赤外線タイプである、上記の遠隔操作化システム。
(6)電磁弁アクチュエータを作動させるためのリモコン用のフットスイッチを備えた、上記の遠隔操作化システム。
(7)無線カメラを複数個備えた、上記の遠隔操作化システム。
(8)照射中に警報音が発生するようにした、上記の遠隔操作化システム。
(9)有線又は無線のマイクとスピーカーを備えた、上記の遠隔操作化システム。
本発明の遠隔操作化システムは、無線によるリモコン操作によりプッシュ動作を行う電磁弁アクチュエータと、X線撮影室内の患者の撮影状態を観察するための無線カメラ及びモニター・ディスプレイから構成されている本発明の電磁弁アクチュエータは、コードを介した既設のX線撮影装置のプッシュボタンの上部に取付け、電磁弁アクチュエータの動作時に先端部分がハンドスイッチのプッシュボタンを押し下げるようにセットされる。
電磁弁アクチュエータの動作部の構造としては、本体から先端が飛び出した棒状のものが使用され、その先端部分を幅広、例えばT字型にしたものが、複数の装置を作動させることができるので、特に好ましい。また、先端部を様々な形状にしたアダプタを備えることもできる。
電磁弁アクチュエータの動作部のストロークについては、既存のX線撮影装置のハンドスイッチのプッシュボタンを押し、離すことができる範囲であれば、特に制限はないが、例えば、3cm~15cm程度のものが好ましい
電磁弁アクチュエータに係る回路の一例及び電磁弁アクチュエータを、それぞれ図1及び図2に示す。
電磁弁アクチュエータの取付けに際しては、既存のX線撮影装置のハンドスイッチのホルダー部分を壁面などに強固に固定し、その上部に電磁弁アクチュエータの動作部のストロークとプッシュボタンのストローク(押し込まれる距離)を考慮して、適切な位置に取付けることが必要である。
なお、図1及び図2に示したものは、AC(交流)で作動する電磁弁アクチュエータであるが、DC(直流)で作動する電磁弁アクチュエータも使用することができる。
めるように動作するタイプや、最初の押しボタン操作で直ちに作動し、そのまま作動した状態にあり、次の押しボタン操作で直ちに作動をやめるように動作するタイプのいずれも使用することができる。
無線カメラを2台以上使用した場合には、それぞれのカメラによる表示を画面の切り替えや分割画面により表示することができる。
さらに、X線撮影室にいる患者への指示を行うために、操作者の近くに有線又は無線のマイクを設置し、X線撮影室内にスピーカーを設置することもできる。マイクは、X線撮影室内の他の装置、例えば、無線カメラ等に内蔵することもでき、モニター側で、例えば、モニター・ディスプレイに内蔵されたマイクなどによって、音声を聞きながら操作を行うことができる。また、トランシーバーやインカムを利用して、双方向のコミュニケーションを行いながら操作を行うことは、非常に有益である。特に、X線撮影を行う医師、歯科医又は医師、歯科医から指示を受けた診療放射線技師やその他のスタッフが、インカムを装着するようにすれば、極めて効率的に操作を進めることができる。
図3に示した本発明の遠隔操作化システムは、リモコン(2)からの赤外線や電波を受信する受信機を備えた電磁弁アクチュエータ(1)、X線撮影室内に設置されたWifiカメラ(3)、Wifiカメラの撮影画像を表示するためのモニター(4)で構成されている。
そのような複数のX線撮影装置を遠隔操作化する場合には、複数のアクチュエータを使用することで対応できることは当然であるが、アクチュエータの作動部分の先端を、例えば幅広のものにすることよって、近接して設置した複数のハンドスイッチのプッシュボタンを押すことができるようして、使用している装置のみで撮影を行うようにすることが可能である。アクチュエータの動作の先端は、既存のX線撮影装置のハンドスイッチのプッシュボタンの形状に応じて、様々なタイプのアダプタを用意することができる。
また、複数の無線カメラを使用することで、複数の視点からの監視ができることは、既に述べたとおりである。
さらに、本発明の遠隔操作システムでは、既設のX線又は放射線照射装置で照射の準備をすべて行った後、その装置に有線で接続されたハンドスイッチを押す操作のみを、リモコンからの赤外線や電波を受信する受信機を内蔵又は別体として備えた電磁弁アクチュエータにより行うため、X線又は放射線照射装置が想定外の誤動作を起こす心配がない。
実施例では、本発明のアクチュエータの上部にはリモコン(図7)からの信号を受信する受信機が別体として設けられた(図6の上部、使用中ランプの横)。X線撮影室の外部の様子は図6に示されている。
X線撮影室の内部にはカメラが設置されており(図10)、モニター・ディスプレイにより室内の様子を監視することができる(図11)。なお、X線撮影室内のパノラマ・CT複合機やデンタルX線装置の操作については、これまでと何ら変わるところはない。
スタッフが外へ退出し、位置に問題がないことを確認した後、歯科医師がリモコン(図10)の遠隔スイッチをプッシュする。これにより、アクチュエータが下がりPとDの両方のボタンを押し下げる(図5)。本実施例では、パノラマ・CT複合機にはスイッチが入っていないので、デンタルX線装置によりX線が照射されて撮影が行われる。撮影終了後(撮影の終了は、撮影装置のブザーやスタッフからの合図で確認できる)、再度遠隔スイッチをプッシュすると、アクチュエータは当初のニュートラルの位置に戻る(図4)。複数枚を撮影する場合、位置づけから同様な操作を繰り返せばよい。
撮影が終了した後、スタッフが患者を診療室や待合室へ誘導する。
Claims (9)
- 無線によりX線又は放射線照射装置のハンドスイッチのプッシュボタンを押すためのプッシュ動作を行う電磁弁アクチュエータと、無線カメラ及びモニター・ディスプレイを備えた医療用又は歯科用のX線又は放射線照射装置の遠隔操作化システム。
- 前記電磁弁アクチュエータの動作部が棒状である、請求項1に記載の遠隔操作化システム。
- 前記電磁弁アクチュエータの動作部の先端が幅広である、請求項1又は2に記載の遠隔操作化システム。
- 前記無線カメラがWifiカメラである、請求項1~3のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
- 前記電磁弁アクチュエータを作動させるためのリモコンが赤外線タイプである、請求項1~4のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
- 前記電磁弁アクチュエータを作動させるためのリモコン用のフットスイッチを備えた、請求項1~5のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
- 前記無線カメラを複数個備えた、請求項1~6のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
- 照射中に警報音が発生するようにした、請求項1~7のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
- 有線又は無線のマイクとスピーカーを備えた、請求項1~8のいずれか1項に記載の遠隔操作化システム。
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