JP7331717B2 - 方向性結合器、基板を処理する装置、及び基板を処理する方法 - Google Patents

方向性結合器、基板を処理する装置、及び基板を処理する方法 Download PDF

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Description

本開示は、方向性結合器、基板を処理する装置、及び基板を処理する方法に関する。
プラズマ化した処理ガスを用いて基板に対する成膜処理やエッチング処理を行う装置には、処理ガスに対して高周波電力であるマイクロ波を供給し、当該処理ガスをプラズマ化するものがある。
処理ガスに対するマイクロ波の電力レベルを正確に検出するために、マイクロ波の供給経路内で発生する反射波の影響を避けつつ当該マイクロ波の進行波の一部を取り出す方向性結合器が用いられる。
特許文献1には、中心導体および外部導体からなる同軸線路の外部導体に窓部を設け、当該窓部を覆うように結合線路用基板を配置し、当該結合線路基板に設けられた結合線路を同軸線路と電磁界的に結合させ、結合線路より高周波信号を取り出す方向性結合器が記載されている。
特開2003-32013号公報
本開示は、方向性結合器の主線路である中心導体に対して、副線路である結合線路を疎結合させつつ、良好な方向性特性を得る技術を提供する。
本開示の一態様による方向性結合器は、主線路を流れる高周波電力の一部を、前記主線路と電磁界的に結合した副線路を介して取り出す方向性結合器であって、
前記主線路を成す中心導体と、前記中心導体の周囲を囲むように設けられ、開口部が形成された外部導体と、を備え、前記高周波電力の入力端子と出力端子とに接続される中空同軸線路と、
前記開口部を覆うように設けられ、前記開口部を介して前記中心導体に対向する裏面側と、前記裏面側とは反対の表面側との各々を覆い、接地された膜状の接地導体が設けられた誘電体基板と、
前記誘電体基板の前記裏面側に、前記開口部を介して前記中心導体と対向する位置に設けられ、前記裏面側の前記接地導体に囲まれた領域内に、前記接地導体から電気的に導通が無いように形成された前記副線路であり、前記高周波電力の一部を取り出す取り出し端子に接続される結合線路と、を備え、
前記表面側の前記接地導体には、前記誘電体基板を介して前記結合線路と相対する領域内の導体膜の一部を削除した導体削除部が設けられている。
本開示によれば、方向性結合器の主線路である中心導体に対して、副線路である結合線路を疎結合させつつ、良好な方向性特性が得られる。
本開示の方向性結合器が設けられたプラズマ処理装置の縦断面図である。 マイクロ波導入ユニットの構成図である。 方向性結合器が設けられたアンテナユニットのブロック図である。 一般的な方向性結合器の模式図である。 本開示の方向性結合器の分解斜視図である。 方向性結合器の第1の縦断面図である。 方向性結合器の第2の縦断面図である。 方向性結合器に設けられた誘電体基板の表面の平面図である。 誘電体基板の裏面の平面図(上面側から見た透視図)である。 方向性結合器の外観斜視図である。 結合線路の拡大平面図である。 誘電体基板に設けられた結合線路の拡大斜視図である。 結合線路の向きを調節する角度調節機構の作用を示す平面図である。 導体削除部のバリエーションを示す平面図である。 第2の実施形態に係る方向性結合器の構成図である。 第2の実施形態の方向性結合器の外観斜視図である。 第2の実施形態の誘電体基板の表面の平面図である。 導体削除部幅に対する方向性特性の変化を示す特性図である。 方向性結合器の特性についての説明図である。 結合特性の周波数特性を示す特性図である。 アイソレーション特性の周波数特性を示す特性図である。 方向性特性の周波数特性を示す特性図である。 結合線路の配置方向に対する方向性特性の変化を示す特性図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。始めに、図1および図2を参照して、本開示に係る方向性結合器6、6aが設けられるプラズマ処理装置1の概略の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプラズマ処理装置1の概略の構成を示す縦断面図である。
本実施形態に係るプラズマ処理装置1は、例えば半導体デバイス製造用の半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す。)Wに対して、プラズマ化した処理ガスを用いた処理を実施する装置である。プラズマ化した処理ガスを用いるウエハWの処理としては、成膜処理、エッチング処理、アッシング処理などを例示できる。
プラズマ処理装置1は、基板であるウエハWを収容する処理容器11と、処理容器11の内部に配置され、処理対象のウエハWが載置される載置台12と、処理容器11内に処理ガスを供給するノズル23と、処理容器11内を減圧排気する排気ユニット13と、処理ガスのプラズマを生成させるために、処理容器11内にマイクロ波を導入するマイクロ波導入ユニット3と、これらプラズマ処理装置1の各構成部を制御する制御部5とを備えている。
処理容器11は、例えば金属材料によって構成され、その側壁部に設けられた搬入出口111を介してウエハWの搬入出が行われる。搬入出口111はゲートバルブGによって開閉される。
処理容器11内には、当該処理容器11に対して絶縁された状態で設けられた載置台12が配置されている。処理容器11内に搬入されたウエハWは、この載置台12上に載置された状態で処理される。載置台12には、整合器42を介して、高周波バイアス電源41が接続されている。高周波バイアス電源41は、ウエハWにイオンを引き込むための高周波電力を載置台12に供給する。
処理容器11の底部には、排気口112及び排気管131を介して排気ユニット13が接続されている。例えば排気ユニット13は、APCバルブと真空ポンプとにより構成され、処理容器11の内部空間が予め設定された圧力となるように真空排気を行う。
処理容器11の天井部には、載置台12上のウエハWと対向する位置に、複数のノズル23が設けられている。各ノズル23は、不図示のガス供給孔を備え、配管22を介して処理ガス供給部21に接続されている。処理ガス供給部21からは、プラズマ処理装置1にてウエハWに対して実施される処理に応じ、成膜処理、エッチング処理、アッシング処理を実施するための処理ガス、処理ガスのプラズマ生成を補助する希ガスや、処理容器11内から処理ガスを排出するためのパージガスなどが供給される。
次に、図1、図2を参照して、マイクロ波導入ユニット3の構成について説明する。図2は、マイクロ波導入ユニット3の構成を示す説明図である。
マイクロ波導入ユニット3は、処理容器11内に供給された処理ガスをプラズマ化するために、処理容器11内に高周波電力であるマイクロ波を導入する機能を有する。例えばマイクロ波導入ユニット3は処理容器11の上部に設けられる。
図1および図2に示したように、マイクロ波導入ユニット3は、マイクロ波を生成すると共に、マイクロ波を複数の経路に分配して出力するマイクロ波出力部33と、マイクロ波出力部33から出力されたマイクロ波を処理容器11に導入するアンテナユニット30とを有している。
図2に示すように、マイクロ波出力部33は、電源部331と、マイクロ波発振器332と、発振されたマイクロ波を増幅するアンプ333と、アンプ333によって増幅されたマイクロ波を複数の経路に分配する分配器334とを有している。
マイクロ波発振器332は、800MHzから1GHzの所定の周波数(例えば、860MHz)でマイクロ波を発振させる。なお、マイクロ波の周波数は、上述の周波数範囲内の周波数に限らず、8.35GHz、5.8GHz、2.45GHz、1.98GHzなどであってもよい。分配器334は、入力側と出力側のインピーダンスを整合させながらマイクロ波を分配する。
アンテナユニット30は、複数のアンテナモジュール30aを含んでいる。各アンテナモジュール30aは、それぞれ、分配器334によって分配されたマイクロ波を処理容器11内に導入する。本実施形態では、複数のアンテナモジュール30aは互いに共通の構成を備えている。
各アンテナモジュール30aは、分配されたマイクロ波を増幅するアンプ部31と、アンプ部31から出力されたマイクロ波を処理容器11内に導入するマイクロ波導入機構32とを備える。
図3に示すようにアンプ部31は、マイクロ波の位相を変化させる移相器311と、1段目の増幅を行う小電力アンプ312と、マイクロ波の電力レベルを調節するドライバアンプ313と、ソリッドステートアンプとして構成されたパワーアンプ314と、後述するマイクロ波導入機構32にて反射されてパワーアンプ314側に向かうマイクロ波の反射波を分離するアイソレータ315とを含んでいる。
移相器311は、マイクロ波の位相を変化させて、マイクロ波の放射特性を変化させることができる。移相器311は、例えば、アンテナモジュール30a毎にマイクロ波の位相を調節することによって、マイクロ波の指向性を制御してプラズマの分布を変化させることに用いられる。なお、このような放射特性の調節を行わない場合には、移相器311を設けなくてもよい。
小電力アンプ312は、移相器311にて位相が調節されたマイクロ波を予め設定されたゲインで増幅する。
ドライバアンプ313は、個々のアンテナモジュール30aのマイクロ波の電力のばらつきの調節や、プラズマ強度の調節のために用いられる。例えば、アンプ部31から出力されるマイクロ波の電力レベルを検出した結果に基づき、ドライバアンプ313のゲインをアンテナモジュール30a毎に変化させることによって、処理容器11内全体のプラズマの分布を調節することができる。
パワーアンプ314は、ドライバアンプ313にて電力調節されたマイクロ波の出力を所望の電力まで増幅する。例えばパワーアンプ314は、バラン(入力側及び出力側)、整合回路(入力側及び出力側)、半導体増幅素子等で構成される。半導体増幅素子としては、例えば、GaAs PHEMT(Pseudomorphic HEMT )、GaAs MESFET、GaN HEMT、LDMOS等が用いられる。
アイソレータ315は、サーキュレータとダミーロード(終端抵抗)とを有している。サーキュレータは、後述するマイクロ波導入機構32のアンテナ部で反射された反射マイクロ波をダミーロードへ導くものである。ダミーロードは、サーキュレータによって導かれた反射マイクロ波を熱に変換する。
上述の構成を備えるアンプ部31から出力されたマイクロ波は、電力レベルの検出のため、後述する本実施形態(第1の実施形態)の方向性結合器6を用いてマイクロ波の一部が取り出される。
後述するように、方向性結合器6はアンプ部31から出力されるマイクロ波の進行波、及び当該マイクロ波の反射波の一部を各々取り出すことができる。図3に示す例において、方向性結合器6を介して取り出されたマイクロ波の一部は、電力制御部316に入力され、進行波、反射波の各電力レベルを検出するための高周波信号として利用される。
電力制御部316は、これら高周波信号の信号レベルに基づきアンプ部31の出口におけるマイクロ波の進行波・反射波の電力レベルを求める。さらに電力制御部316は、前記電力レベルを検出した結果に基づいて、ドライバアンプ313のゲイン調節やパワーアンプ314の整合調節を実施する。
アンプ部31から出力されたマイクロ波は、マイクロ波導入機構32に入力される。
図1を参照しながらマイクロ波導入機構32の構成の概要を述べる。マイクロ波導入機構32は、外側導体をなす円筒状の本体容器320と、本体容器320の中心軸に沿って伸びる内側導体325とにより中空同軸線路を構成している。これら本体容器320の内周面と内側導体325の外周面との間の空間が、マイクロ波伝送路となる。
またマイクロ波伝送路内には、リング状に上下方向に離間して設けられた誘電体からなる2枚のスラグ321が設けられている。これらのスラグ321は、アンプ部31からマイクロ波導入機構32を見たときのインピーダンスが所定の値となるように、不図示のアクチュエータによって上下の位置が調節されるチューナーの役割を果たす。
マイクロ波伝送路の出口側には、内側導体325の下端部に接続される平面アンテナ323と、平面アンテナ323の上面側に配置されたマイクロ波遅波材322と、平面アンテナ323の下面側に配置されるマイクロ波透過窓324とを含むアンテナ部が設けられている。
平面アンテナ323は、複数のスロット(開口部)323aを備える。マイクロ波遅波材322は例えば石英により構成され、マイクロ波の波長を短くしてプラズマを調節する。マイクロ波透過窓324は、例えば石英やセラミックスなどの誘電体材料により構成され、処理容器11の天井部に形成された開口部を塞ぐ。
マイクロ波伝送路を通って平面アンテナ323に達したマイクロ波は、平面アンテナ323のスロット323aからマイクロ波透過窓324を透過してTEモードで放射される。
既述のノズル23を介して処理ガスが供給されている処理容器11内に向けてマイクロ波が放射されることにより、当該処理ガスがプラズマ化する。そして、処理ガスのプラズマ化に伴って生成した活性種(ラジカルやイオン)により、載置台12上のウエハWに対して所望の処理が実施される。マイクロ波が放射され、処理ガスのプラズマが形成されるマイクロ波透過窓324の下方側の領域は、本実施形態のプラズマ形成部に相当する。
上述の構成を備えたプラズマ処理装置1の各構成部は、それぞれ制御部5に接続され、当該制御部5によって制御される。制御部5は、CPUと記憶部とを備えたコンピュータにより構成され、プラズマ処理装置1の各部を制御するものである。記憶部にはウエハWの処理に必要な動作を実行するためのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録される。プログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリカードなどの記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
以上に説明した構成を備えるプラズマ処理装置1において、図2にて言及したように、アンプ部31から出力されたマイクロ波は、方向性結合器6にてその一部が高周波信号として取り出され、マイクロ波の電力レベルの検出に用いられる。
本実施形態(第1の実施形態)に係る方向性結合器6の詳細な構成を説明する前に、方向性結合器6の性能を評価するための指標について説明する。
図4は、一般的なバックワード型の方向性結合器60の模式図を示している。方向性結合器60は、高周波電力が流れる主線路601に対して副線路602を電磁界的に結合させ、副線路602より高周波電力の一部を高周波信号として取り出すデバイスである。
図4中、P1は主線路601に対して高周波電力が入力される入力ポート、P2は主線路601から高周波電力が出力される出力ポートである。バックワード型の方向性結合器60においては、副線路602のP3の位置から主線路601を流れる高周波電力の進行波の一部が取り出され、P3は結合ポートと呼ばれる。また、副線路602のP4の位置からは主線路601を流れる高周波電力の反射波の一部が取り出され、P4はアイソレーションポートと呼ばれる。
後述する各実施形態に係る方向性結合器6、6aに付記したP1~P4の符号についても上述の各ポートを意味している。
方向性結合器60(6、6a)の性能を評価する指標として、反射損失、通過損失、結合特性、アイソレーション特性、及び方向性特性が定義されている。各指標は、デシベル(dB)表記したSパラメータを用いて以下の(1)~(5)式で求められる。
各ポートの反射損失=Sii[dB](i=1、2、3、4) …(1)
通過損失=S21[dB] …(2)
結合特性=S31[dB] …(3)
アイソレーション特性=S41[dB] …(4)
方向性特性=S31-S41[dB] …(5)
方向性結合器60に要求される性能としては、結合ポートP3から必要なレベルの高周波電力を取り出すことが可能であり且つアイソレーションポートP4に漏出する進行波の成分が少ないことが好ましい。即ち、結合特性(S31)が予め設定した目標範囲内の値でありつつ、方向性特性(S31-S41)の値が大きな方向性結合器60が要求さる。
一方、図2を用いて説明したマイクロ波導入ユニット3においては、各アンプ部31から出力されるマイクロ波の電力レベルは数百ワットにもなる。このとき、マイクロ波の監視にあたっては小電力が得られれば十分であり、例えば方向性結合器6は「結合特性S31≦-30dB」となるように設計される。
このように、大電力が流れる主線路601から小電力を取り出す場合は、主線路601と副線路602(後述の結合線路68)との電磁界的な結合状態を疎結合とする必要がある。しかしながら一般的に、疎結合の方向性結合器60は、方向性特性を向上させることが困難であるという問題がある。
本実施形態の方向性結合器6は、主線路601である中心導体61に対し、副線路602である結合線路68を疎結合させつつ、方向性特性を向上させることが可能な構成を備える。
本実施形態に係る方向性結合器6の構成について、図5~図14を参照しながら説明する。図5は方向性結合器6の分解斜視図、図6及び図7は、各々、方向性結合器6を正面側または側面側から見た縦断面図である。以下の説明において、図5に示すy軸の矢印の基端側を前方側、矢印の先端側を後方側とも呼ぶ。
図5に示すように、本実施形態の方向性結合器6は、主線路601を成す中心導体61と、中心導体61の周囲を囲むように設けられた外部導体62とにより構成される中空同軸線路と、副線路602を成す結合線路68が設けられた誘電体基板65と、中心導体61と結合線路68との距離を調節するための金属製スペーサ64とを備える。
図5~図7に示すように、例えば外部導体62は、導電性を有する金属からなる直方体形状の筐体により構成されている。外部導体62の前方の側面から後方の側面に至る領域には、中心導体61を挿入することが可能な円筒状の空間(円筒空間620)が形成されている。
また外部導体62の上面には、金属製スペーサ64や誘電体基板65を収容可能な凹部が形成されている。凹部内の底面は平坦になっており、当該平坦な面上に、円形開口部641を挟んで誘電体基板65を取り付ける。この観点において、凹部内の平坦な面は、本実施形態の基板取り付け部63に相当している。
前記基板取り付け部63には、上面側から見て円筒空間620へ向けて開口する矩形状の方形開口部631が形成されている。方形開口部631の長辺方向は、マイクロ波の伝送方向に相当する。例えば860MHzのマイクロ波の場合、方形開口部631の長辺方向の長さは、マイクロ波の自由空間波長λに対して、例えばλ/10となるように設定される。ここでλは、マイクロ波の周波数f[Hz]と光速c[m/s]から以下の(6)式を用いて算出される。
λ=c/f[m] …(6)
図5~図7に示すように、例えば中心導体61は導電性を有する金属からなる丸棒状の部材(棒状の導体)により構成されている。これらの図に示すように、中心導体61の直径は、外部導体62側に形成される円筒空間620の直径よりも小さく構成されている。中心導体61は、円筒空間620内に挿入され、中心導体61及び円筒空間620の両中心軸の位置が揃うように配置される。
図7に示すように、中心導体61は外部導体62の前後両側面に形成された開口に嵌め込まれるように設けられた絶縁性の部材621によって保持される。外部導体62の前方側、後方側の側面には、各々、筒状の外周導体部691と、ピン状の中心導体部693と、絶縁部692とにより構成される入力側同軸コネクタ(入力端子)69a、出力側同軸コネクタ(出力端子)69bが設けられている。
各コネクタ69a、69bにおいて、中心導体部693は中心導体61に接続され、外周導体部691は外部導体62に接続される。入力側同軸コネクタ69aは方向性結合器6の入力ポートP1に相当し、アンプ部31の出口側に接続される。また出力側同軸コネクタ69bは出力ポートP2に相当し、マイクロ波導入機構32の入口側に接続されている(図2)。
図5~図7に示すように、金属製スペーサ64は導電性を有する金属製の矩形状の板材により構成されている。金属製スペーサ64は外部導体62の上面側に形成された凹部内に収容可能な寸法に構成され、その中央部には、円形開口部641が形成されている。円形開口部641は、外部導体62の基板取り付け部63側に形成された方形開口部631を介して円筒空間620に連通する。
金属製スペーサ64は、中心導体61と結合線路68との距離を調節することにより方向性結合器6の結合特性を調節する役割を果たす。例えば金属製スペーサ64は、マイクロ波の周波数などに応じて、0.5mm~2mmの範囲内の厚さ寸法を有するものが採用される。
誘電体基板65は例えばエポキシガラス、PTFE(polytetrafluoroethylene)などのフッ素樹脂、アルミナなどの誘電体材料によって構成される矩形状の板材である。誘電体基板65は外部導体62の上面側に形成された凹部内に収容可能な寸法に構成されている。図6、図7に示すように、誘電体基板65は、既述の方形開口部631及び円形開口部641を覆うように基板取り付け部63(金属製スペーサ64上)に配置される(図10)。
図5に示すように、金属製スペーサ64及び誘電体基板65には、複数箇所にねじ穴642、651が設けられている。これらのねじ穴642、651に基板固定ねじ66を挿入し、基板取り付け部63側に設けられた雌ねじ632に螺合させることにより、基板取り付け部63に対して金属製スペーサ64及び誘電体基板65が締結される。
以下、上述の配置状態において、円形開口部641及び方形開口部631を介して中心導体61と対向する面(下面)を「誘電体基板65の裏面」と呼び、その反対側の面(上面)を「誘電体基板65の表面」と呼ぶ。
図8、図9に示すように、誘電体基板65の表面及び裏面には、例えば銅箔により構成される、膜状の接地導体(表面導体(表面側の接地導体)652、裏面導体(裏面側の接地導体)656)が設けられている。ここで図8は誘電体基板65の表面を上面側から見た平面図であり、図9は誘電体基板65の裏面を上面側から透視して見た平面図である。
表面導体652、裏面導体656は、誘電体基板65の表裏両面全体をほぼ覆うように形成されている。図8、図9に示すように、誘電体基板65の板面には、多数のスルーホール653が分散して形成され、表面導体652と裏面導体656は各スルーホール653に沿って形成された不図示の接続線を介して互いに電気的に接続されている。そして、表面導体652および裏面導体656の一方、または両方が、外部導体62に基板固定ねじ66を介して接続されることにより、これら表面導体652及び裏面導体656の双方が接地される。なお、外部導体62は、不図示の接地ラインを介して接地されている。
次いで、図9を参照しながら誘電体基板65の裏面側の構成について先に説明する。誘電体基板65の裏面の中央位置には、開口部である既述の方形開口部631及び円形開口部641を介して円筒空間620内の中心導体61と対向する位置に結合線路68が設けられている。既述のように結合線路68は本実施形態の方向性結合器6の副線路602に相当する。
例えば結合線路68は、導体膜である銅箔により構成される。例えば結合線路68は、メッキにより、誘電体基板65の裏面全体に銅箔を形成した後、結合線路68の周囲の銅箔部分をエッチングにより除去し、裏面導体656と結合線路68との間に離隔領域650bを設けることによって形成することができる。従って、結合線路68は、裏面導体656に対して電気的に導通が無い状態(電気的に接続されていない状態)となっている。
図9に示すように、本実施形態において結合線路68は、細長い帯状に形成されている。例えば860MHzのマイクロ波の場合、結合線路68の長辺方向の長さは、誘電体基板65におけるマイクロ波の波長λに対して、λ/4以下、好適にはλ/20以下となるように設定される。ここでλは、既述のマイクロ波の自由空間波長λ及び誘電体基板65の実効比誘電率εeffから以下の(7)式で算出される。
λg=λ/(εeff0.5[m] …(7)
なおεeffについては、例えば、文献(T. C. Edwards, M. B. Steer, Foundations for Microstrip Circuit Design, 4th Edition, pp.127-134, John Wiley & Sons, Inc., 2016.)に記載されている数式から求めることができる。
さらに図10、図11に示すように、結合線路68は、基板取り付け部63の方形開口部631と金属製スペーサ64の円形開口部641とを重ね合わせて形成される開口領域内に包含されるように、長辺方向及び短辺方向の寸法が設定されている。なお、図示の便宜上、図10、図11には、誘電体基板65の誘電体本体、及び表面導体652、裏面導体656などを透視した状態を示してある。
図11は、結合線路68の面に対向する方向である上面側から見たときの結合線路68の配置方向を示している。図中のB-B’は、外部導体62内に配置された中心導体61の伸びる方向と一致している。同図に示すように、結合線路68は、上面側から見たとき、細長い帯状の結合線路68が伸びる方向と、中心導体61が伸びる方向(図中のB-B’の方向)とが角度θを成して交差するように配置されている。後述の実施例に示すように、交差角度θは、方向性結合器6の方向性特性に影響を及ぼすパラメータとなっている。860MHzのマイクロ波の場合、例えば交差角度θは、39±2°の範囲内の予め設定された角度となるように設定される。
上述の交差角度θは、誘電体基板65の裏面に結合線路68を設計する際に設定されるほか、上面側から見た、外部導体62に対する誘電体基板65の取り付け方向を変化させることによっても調節することができる。
図13は、誘電体基板65の取り付け方向を調節する角度調節機構の構成例を示している。本実施形態の角度調節機構は、誘電体基板65を誘電体基板65に取り付けるための基板固定ねじ66と、誘電体基板65の角度調節方向へ向けて、基板固定ねじ66の直径よりも幅広い寸法に形成された誘電体基板65のねじ穴651とにより構成される。基板固定ねじ66の直径に対して遊びを持たせてねじ穴651を形成し、図13中に示すように誘電体基板65の取り付け方向を変化させることにより、図11を用いて説明した交差角度θを変化させることができる。
また図7に模式的に示すように、結合線路68は、板材である誘電体基板65の平坦な裏面に形成されている。この構成により、図7に示すように誘電体基板65の面に沿った方向から見たとき、中心導体61が伸びる方向と前記結合線路68が伸びる方向とが揃って(ほぼ平行に)配置された状態となっている。
次に、図8を参照しながら誘電体基板65の表面側の構成について説明する。図8に示すように誘電体基板65の表面には、結合線路68を介してマイクロ波の進行波の一部を取り出すための進行波用同軸コネクタ(進行波用の取り出し端子)67aと、マイクロ波の反射波の一部を取り出すための反射波用同軸コネクタ(反射波用の取り出し端子)67bとが設けられている。
図4を用いて説明した方向性結合器60と対比すると、進行波用同軸コネクタ67aは方向性結合器6の結合ポートP3に相当し、反射波用同軸コネクタ67bは方向性結合器6のアイソレーションポートP4に相当する。例えばこれらのコネクタ67a、67bは、電力制御部316へ向けて、各マイクロ波の一部を高周波信号として出力する信号線に接続されている(図3)。
進行波用同軸コネクタ67a、反射波用同軸コネクタ67bは、各々、誘電体基板65の表面側に形成された取り出し線路655a、655bの一端に接続されている。各取り出し線路655a、655bは、表面導体652に対し、離隔領域650aを介し隙間を空けて形成されている。取り出し線路655a、655bは、例えばメッキにより、誘電体基板65の表面全体に銅箔を形成した後、取り出し線路655a、655bの周囲の銅箔部分をエッチングにより除去し、表面導体652と取り出し線路655a、655bとの間に離隔領域650aを設けることにより形成することができる。
ここで各取り出し線路655a、655bは、これらの取り出し線路655a、655bの両脇の領域に設けられた表面導体652と、裏面導体656との間で、特性インピーダンスが50Ωのグランド付きコプレーナ線路を構成している。
なお、取り出し線路655a、655bをグランド付きコプレーナ線路として構成することは必須の要件ではない。例えば、取り出し線路655a、655bの両脇の領域の表面導体652の一部をさらに削って、表面導体652の電磁界的な影響が十分に小さくなる程度まで離隔領域650aの幅を広げてもよい。但し、この場合の離間領域650aの幅は誘電体基板65の厚さ以上にする必要があり、これによって各取り出し線路655a、655bは、裏面導体656との間でマイクロストリップ線路を構成する。
取り出し線路655a、655bの他端は、結合線路68の長辺方向の両端部に対応する位置まで延伸され、当該位置にて誘電体基板65に形成されたスルーホール654a、654bを介して裏面側の結合線路68に接続されている。
以上、図5~図13を用いて説明した構成を備える方向性結合器6は、入力ポートP1である入力側同軸コネクタ69aからマイクロ波を供給し、出力ポートP2である出力側同軸コネクタ69bからマイクロ波を出力すると、主線路601である中心導体61と副線路602である結合線路68とが電磁界的に結合する。この結果、結合ポートP3である進行波用同軸コネクタ67aから、マイクロ波の進行波の一部を高周波信号として取り出すことができる。またアイソレーションポートP4である反射波用同軸コネクタ67bから、マイクロ波の反射波の一部を高周波信号として取り出すことができる。
さらに本実施形態の方向性結合器6は、中心導体61と結合線路68との電磁界的な結合状態が疎結合である場合に、方向性特性を向上させることが困難であるという既述の課題に対し、以下の構成を設けることにより方向性特性の改善を図った。
即ち図8、図11、図12などに示すように、本実施形態の方向性結合器6において、表面導体652には、誘電体基板65を介して結合線路68と相対する領域(相対領域)内の銅箔(導体膜)の一部を削除した導体削除部67が設けられている。なお、図12の斜視図においては、相対領域以外の誘電体基板65や表面導体652、裏面導体656を透視した状態を示してある。
導体削除部67の形状に特段の限定はなく、例えば図11に示すように正方形の導体削除部67を設けてもよいし、図14に示すように長方形や円形の導体削除部67a、67bを設けてもよい。各表面導体652に形成する導体削除部67の数も1つに限定されず、複数設けてもよい。
また、相対領域内に表面導体652と導体削除部67のそれぞれの一部が残される限り、導体削除部67の寸法についても特段の限定はない。
後述する実施例に示すように、導体削除部67が設けられていない比較例に係る方向性結合器と比較して、表面導体652に導体削除部67を設けることにより方向性特性の改善が図られることをシミュレーション及び実験により確認している。
導体削除部67の寸法や形状、配置数や配置位置は、方形開口部631の開口長や円形開口部641の開口直径、結合線路68の長辺方向の長や交差角度θなどの他の設計変数と組み合わせ、シミュレーションや試作実験により好適な方向性特性を発揮可能な条件を探索することにより、決定される。
次に、第2の実施形態に係る方向性結合器6aの構成例について、図15~図17を参照しながら説明する。
図15に示す第2の実施形態に係る方向性結合器6aには、結合線路68から進行波用同軸コネクタ67aに至る取り出し線路655aと、結合線路68から反射波用同軸コネクタ67bに至る取り出し線路655bとに、取り出すマイクロ波の波形処理を行う素子が設けられている。取り出し線路655a、655bに設けられる素子としては、結合線路68を介して取り出された高周波信号に含まれる高周波成分を抑圧するローパスフィルタ(LPF)72や低周波成分を抑圧するハイパスフィルタ(HPF)73、及び進行波用同軸コネクタ67a、反射波用同軸コネクタ67b側からの反射波を減衰させる減衰器71からなる素子群から選択された、少なくとも1つの素子が設けられる。なお、LPF72及びHPF73を同等の周波数特性を有するバンドパスフィルタ(BPF)により構成してもよい。
図15に示す方向性結合器6aの例では、各取り出し線路655a、655bに対し、減衰器71、LPF72、HPF73が、結合線路68側からコネクタ67a、67b側へ向けてこの順に設けられている。図16、図17に示すように、これらの素子(減衰器71、LPF72、HPF73)は、誘電体基板65の表面側に配置することができる。 取り出し線路655a、655bに設ける素子の組み合わせは、上述の例に限定されるものではなく、高周波信号の使用目的などに応じて適宜、選択してよい。
本開示によれば、主線路601である中心導体61に対して、副線路602である結合線路68を疎結合させつつ、良好な方向性特性を有する方向性結合器6、6aを構成できる。
ここで図11、図12などには、金属製スペーサ64側の円形開口部641の直径が、基板取り付け部63側の方形開口部631の短辺方向の寸法よりも大きく形成されている例を記載してある。しかしながら、これらの寸法の大小関係は、同図中に示した例に限定されるものではない。
金属製スペーサ64側の円形開口部641の直径が、基板取り付け部63側の方形開口部631の短辺方向の寸法よりも小さく形成されていてもよい。この場合には、上面側から見た開口部の形状(基板取り付け部63の方形開口部631と金属製スペーサ64の円形開口部641とを重ね合わせた形状)は円形となる。なお基板取り付け部63と誘電体基板65との間に金属製スペーサ64を配置することは必須の要件ではなく、基板取り付け部63上に誘電体基板65を直接配置してもよい。この場合は、基板取り付け部63に円形の開口を設けてもよい。
例えば図14に示すように円形開口部641を介して中心導体61と対向するように結合線路68が配置される場合は、図13を用いて説明した角度調節機構を用いて交差角度θを変化させたとしても、結合線路68の各位置から円形開口部641の縁部までの距離が変化しない。この結果、交差角度θを変化させたとき、結合線路68と誘電体基板65や金属製スペーサ64との相互作用の変化に起因する、意図しない方向性結合器6、6aの特性変化を抑えることができる。
また誘電体基板65は、表裏両面にのみ接地導体(表面導体652、裏面導体656)が形成された2層基板を用いて構成する場合に限定されない。表裏両面の接地導体に加え、誘電体基板65内に1層または複数層の接地導体が挟まれた3層以上の多層基板を用いて誘電体基板65を構成してもよい。
以上に説明した各方向性結合器6、6aの設置位置は、図2を用いて説明したアンプ部31とマイクロ波導入機構32との間に設ける場合に限定されない。マイクロ波供給部であるマイクロ波発振器332から、プラズマ形成部であるマイクロ波透過窓324の下方側の領域に至るまでのマイクロ波の供給経路の必要な位置に設けることができる。例えばマイクロ波導入機構32の内側導体325が中心導体61となるように方向性結合器6、6aを設けて、マイクロ波導入機構32を流れるマイクロ波の一部を取り出してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
(シミュレーション1)
図6、図7に記載の方向性結合器6に基づくシミュレーションモデルを作成し、方向性結合器6の評価指標を求めた。
A.シミュレーション条件
直径28mmの円筒空間620が形成された外部導体62内に、直径12mm、長さ43mmの中心導体61を配置し、長辺方向の長さが33mmの方形開口部631が形成された基板取り付け部63上に、直径26mmの円形開口部641が形成された金属製スペーサ64を介して誘電体基板65を設けた。結合線路68の長辺方向の長さは8mm、短辺方向の長さは2.6mmである。金属製スペーサ64の厚さは1.5mmであり、中心導体61と結合線路68との高さ距離は中心導体61の中心から15.5mmである。交差角度θは43°とした。
図11に示すように、結合線路68の中央に対向する位置に、一辺の長さ(導体削除部幅)dの正方形の導体削除部67を設けた。上記構成の方向性結合器6のシミュレーションモデルにおいて、所定周波数のマイクロ波を入力ポートP1に入力し、結合特性、アイソレーション特性、方向性特性を求めた。シミュレータはANSYS(登録商標)社のHFSS(トレードマーク)を使用して各種の周波数特性を計算した。
(実施例1-1)導体削除部幅d=0.5mm
(実施例1-2)導体削除部幅d=1.0mm
(実施例1-3)導体削除部幅d=1.5mm
(実施例1-4)導体削除部幅d=2.0mm
(実施例1-5)導体削除部幅d=2.5mm
(実施例1-6)導体削除部幅d=3.0mm
B.シミュレーション結果
各実施例のシミュレーションモデルについて、860MHzのマイクロ波を供給した場合の方向性特性の変化を図18に示す。また、実施例1-5について、方向性結合器6に供給する信号の周波数を変化させ、結合特性及びアイソレーション特性を求めた結果を図19に示す。さらに、実施例1-4~1-6につき、方向性結合器6に供給する信号の周波数を変化させ、結合特性、アイソレーション特性および方向性特性を比較した結果を図20~図22に示す。
図18に示す結果によれば、導体削除部67の導体削除部幅dを0.5mmから2.5mmへと広げるに連れ、方向性特性が絶対値で大きくなる(改善する)傾向がみられる。一方、さらに導体削除部67の導体削除部幅を3.0mmまで広げると、方向性特性がやや悪化した。これらシミュレーション結果によれば、860MHzのマイクロ波を供給し、細長い帯状の結合線路68の中央に対向する位置に正方形の導体削除部67を設ける場合、方向性特性が最小となる最適な導体削除部幅(実施例1-5)が存在することが予想される。
図19に示す結果によれば、実施例1-5の条件のもと、電力の周波数を変化させた場合、結合特性及びアイソレーション特性の双方において急峻なピークは確認されなかった。この結果によれば、実施例1-5に係る方向性結合器6が広帯域にわたり良好な方向性特性を発揮できると言える。
図20に示す結果によると、導体削除部67の導体削除部幅dを変化させた実施例1-4~1-6において、結合性特性は、導体削除部67の導体削除部幅に依存せず、実施例間で一定で同等であることが分かる。一方、図21に示す結果によると、アイソレーション特性は、導体削除部67の導体削除部幅の変化に対応して、実施例間で変化している。
このように、導体削除部67の導体削除部幅を変化させると、結合特性は殆ど変化することなく(疎結合の状態を維持したまま)アイソレーション特性のみが変化する。この結果として、図22に示すように、導体削除部幅に応じて方向性特性を改善することが可能となることが分かる。
(実験1)
シミュレーション1にて設定したシミュレーションモデルとほぼ同様の構成を備える方向性結合器6を製作し、ベクトルネットワークアナライザを使用して方向性結合器6の方向性特性を求めた。
A.実験条件
(実施例2-1)導体削除部幅d=2.3mm、結合線路68の短辺方向長さ=2.6mm
(実施例2-2)導体削除部幅d=2.5mm、結合線路68の短辺方向長さ=2.6mm
(実施例2-3)導体削除部幅d=2.7mm、結合線路68の短辺方向長さ=2.6mm
(比較例2-1)導体削除部67なし、結合線路68の短辺方向長さ=3mm、交差角度θ=39°
各実施例において、既述の角度調節機構を用い、交差角度θを37~45°の範囲で変化させた。
B.実験結果
実験の結果を図23に示す。図23によると、各実施例2-1~2-3において、交差角度θを変化させると、方向性特性も変化することが確認された。従って、導体削除部67の導体削除部幅と交差角度θとを組み合わせることにより、より好適な方向性特性を有する方向性結合器6を得られることが確認できた。
また同図中に記載のように、交差角度θが39°の条件下で比較すると、導体削除部67を設けていない比較例2-1の方向性結合器においては、方向性特性が-20dB付近であった。これに対して、導体削除部67を設けた実施例2-1~2-3の方向性結合器6においては、いずれも方向性特性が―30dB以下(絶対値で30dB以上)となり、良好な性能が得られた。このように、誘電体基板65を介して結合線路68と相対する領域内の導体膜の一部を削除して導体削除部67を設けることにより、方向性結合器6の方向性特性を改善できることが確認できた。
W ウエハ
1 プラズマ処理装置
3 マイクロ波導入ユニット
31 アンプ部
6、6a、60
方向性結合器
601 主線路
602 副線路
61 中心導体
62 外部導体
65 誘電体基板
67 導体削除部
68 結合線路
693 中心導体部

Claims (16)

  1. 主線路を流れる高周波電力の一部を、前記主線路と電磁界的に結合した副線路を介して取り出す方向性結合器であって、
    前記主線路を成す中心導体と、前記中心導体の周囲を囲むように設けられ、開口部が形成された外部導体と、を備え、前記高周波電力の入力端子と出力端子とに接続される中空同軸線路と、
    前記開口部を覆うように設けられ、前記開口部を介して前記中心導体に対向する裏面側と、前記裏面側とは反対の表面側との各々を覆い、接地された膜状の接地導体が設けられた誘電体基板と、
    前記誘電体基板の前記裏面側に、前記開口部を介して前記中心導体と対向する位置に設けられ、前記裏面側の前記接地導体に囲まれた領域内に、前記接地導体から電気的に導通が無いように形成された前記副線路であり、前記高周波電力の一部を取り出す取り出し端子に接続される結合線路と、を備え、
    前記表面側の前記接地導体には、前記誘電体基板を介して前記結合線路と相対する領域内の導体膜の一部を削除した導体削除部が設けられている、方向性結合器。
  2. 前記開口部は、前記結合線路の全体を包含するように円形に形成された円形開口部である、請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記外部導体と前記誘電体基板との間には、前記中心導体と前記結合線路との間の距離を調節するためのスペーサが設けられ、前記スペーサにも前記開口部が形成されている、請求項1または2に記載の方向性結合器。
  4. 前記表面側の前記接地導体と、前記裏面側の前記接地導体とは、前記誘電体基板に形成されたスルーホールを介して互いに電気的に接続されている、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の方向性結合器。
  5. 前記中心導体は棒状の導体により構成され、前記結合線路は、前記誘電体基板の前記裏面に沿って形成された細長い導体膜により構成され、
    前記誘電体基板の面に沿った方向から見たとき、前記棒状の導体が伸びる方向と前記細長い導体膜が伸びる方向とを揃えて配置され、前記誘電体基板の面に対向する方向から見たとき、前記棒状の導体が伸びる方向と、前記細長い導体膜が伸びる方向とが交差するように配置されている、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の方向性結合器。
  6. 前記結合線路は、前記棒状の導体が伸びる方向と、前記細長い導体膜が伸びる方向との成す角度が、予め設定された交差角度となるように形成されている、請求項5に記載の方向性結合器。
  7. 前記誘電体基板の面に対向する方向から見た、前記中空同軸線路に対する当該誘電体基板の取り付け方向を変化させることにより、前記交差角度を変更する角度調節機構を備える、請求項6に記載の方向性結合器。
  8. 前記取り出し端子は、前記誘電体基板の前記表面側に形成された取り出し線路の一端側に接続され、前記取り出し線路の他端側は、前記誘電体基板に形成されたスルーホールを介して前記結合線路に接続されている、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の方向性結合器。
  9. 前記取り出し線路は、当該取り出し線路の両脇の領域に設けられた前記表面側の前記接地導体と、前記裏面側の前記接地導体との間でグランド付きコプレーナ線路を構成する、請求項8に記載の方向性結合器。
  10. 前記取り出し線路は、当該取り出し線路の両脇の領域における前記表面側の前記接地導体が前記誘電体基板の厚さ以上の離間領域となるように削除され、前記裏面側の前記接地導体との間でマイクロストリップ線路を構成する、請求項8に記載の方向性結合器。
  11. 前記取り出し線路には、前記高周波電力の一部に含まれる高周波成分を抑圧するローパスフィルタ、前記高周波電力の一部に含まれる低周波成分を抑圧するハイパスフィルタ、及び前記取り出し端子側からの反射波を減衰させる減衰器からなる素子群から選択された、少なくとも1つの素子が設けられた、請求項8ないし10のいずれか一つに記載の方向性結合器。
  12. 前記結合線路を介して、前記入力端子より入力される前記高周波電力の進行波の一部を取り出す進行波用の前記取り出し端子と、
    前記結合線路を介して、前記出力端子より入力される前記高周波電力の反射波の一部を取り出す反射波用の前記取り出し端子と、を備える、請求項1ないし11のいずれか一つに記載の方向性結合器。
  13. 基板を処理する装置であって、
    前記基板が配置される処理容器と、
    前記処理容器に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記処理ガスに高周波電力であるマイクロ波を供給して前記処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
    前記プラズマ形成部に前記マイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、を備え、
    前記マイクロ波供給部から前記プラズマ形成部に至る前記マイクロ波の供給経路に、請求項1ないし12のいずれか一つに記載の方向性結合器が設けられた、装置。
  14. 増幅器にて増幅された前記マイクロ波の一部を、前記方向性結合器を用いて取り出した結果に基づいて、前記供給経路に設けられた前記増幅器の出力調節、及び、前記供給経路に設けられた整合器のインピーダンス調節の少なくとも一方の調節を行う電力制御部を備えた、請求項13に記載の装置。
  15. 基板を処理する方法であって、
    前記基板が配置された処理容器に処理ガスを供給する工程と、
    高周波電力であるマイクロ波を発生させる工程と、
    前記処理ガスに前記マイクロ波を供給して前記処理ガスをプラズマ化し、プラズマ化された前記処理ガスにより、前記基板の処理を行う工程と、
    前記処理ガスに前記マイクロ波を供給するための供給経路に設けられた請求項1ないし12のいずれか一つに記載の方向性結合器を用い、前記マイクロ波の一部を取り出す工程と、を含む、基板を処理する方法。
  16. 前記マイクロ波の一部を取り出す工程にて、前記マイクロ波を増幅する工程にて増幅された後の前記マイクロ波の一部を取り出し、その結果に基づいて、前記マイクロ波の増幅を行う増幅器の出力調節、及び、前記供給経路に設けられた整合器のインピーダンス調節の少なくとも一方の調節を行う工程を含む、請求項15に記載の基板を処理する方法。
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