JP7329499B2 - 界面を備えた歯科コンポーネント - Google Patents

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Description

本発明は、別の対応する歯科コンポーネントに対して組み立てられるための界面を含む、少なくとも1本の歯を修復するための歯科コンポーネントに関する。本発明はさらに、歯科用組立体、及び界面の補助のもと歯科コンポーネントを設置する方法に関する。
歯科修復物の技術分野における進歩のおかげで、これらの歯科修復物は、整容面でより満足のいくものになっただけでなく、生体適合性と生体力学的機能性に関しても進化した。これを達成するために、今日の歯科修復物は一般に、患者固有の歯科修復物の適合を可能にする、歯科インプラント、アバットメント、ブリッジ、スペーサ、上部構造、単一の補綴歯または複数の補綴歯などの複数の歯科コンポーネントの組立体になっている。これらのモジュール式歯科コンポーネントの組立体では、これらのコンポーネント間の接続を可能にする界面が、歯科修復物の組立体、したがって治療の成功に重要な役割を果たす。
これまでのところ、歯科コンポーネントの界面を開発する主な目的は、患者固有の適合のための柔軟性であった。この点で、1つまたは複数の補綴歯を支えるための所望の幾何学形状を達成するよう歯科コンポーネントを選択及び配置できるモジュール式システムを、歯科専門家に提供することが、目的である。隣接する歯科コンポーネント間を接続するには、これらのコンポーネント間を安定して接続するための界面が必要である。これらの界面は、好ましくは、個々の歯科コンポーネントを相互に配置または位置合わせさせるための複数のオプションも提供するべきである。結果として、これらの歯科コンポーネントは、互いに関連する所定の数の向きで歯科コンポーネントを組み立てることを可能にする、いわゆる割出し機構を含む。
しかし、特に、スペースと視界にかなり制限のある患者の口の中で歯科コンポーネントを互いに設置するとき、これらの割出し機構により、歯科コンポーネントの設置がいっそう難しくなる。一方で、あまりに簡単に多数の方向を利用できるようにすると、2つのコンポーネントが所定の位置に嵌合するが、これらのコンポーネントが互いに接近する。この相対的な位置は誤ったものである可能性がある。この誤りを修正するために、2つのコンポーネントを互いに離れるよう移動して、向きを変えて、再び共にする必要がある。一方、方向付けのオプションがほとんどないため、歯科専門家は、歯科コンポーネントの1つを他方の歯科コンポーネントに対して正しい方向に向けて、所望の半径方向と回転方向を有する2つのコンポーネント間の最終的な位置または嵌合関係に到達することが、いっそう難しくなる。
公知の割出し機構のさらに別の問題は、歯科コンポーネントの組み立てが完了したかどうかを示す歯科専門家向けのフィードバックがないことである。代わりに、歯科専門家は、歯科コンポーネントを回転させて割出し位置にあるかどうかを確認することを試みるといった検証を頼みにする必要がある。この検証が通常トルク制御なしで行われるため、この検証は組立体に追加の歪みを加え、インプラントに時期尚早に過度の負荷をかけるリスクがある。
上記に基づいて、本発明者らは、歯科補綴物を1つまたは複数のインプラントに取り付ける柔軟性が必要であるが、この柔軟性はさらなる複雑性を生じさせ、これらの歯科コンポーネントの設置がいっそう困難になるということを認識した。
これにより、本発明者らは、これらの歯科コンポーネントの界面に、組み立て中に歯科コンポーネント間の所定の相対的な位置または向きを見出すのに役立つ構造を設けるという考えを抱いた。言い換えると、これらの特徴は、歯科専門家が患者の治療中または歯科技工所でこれらのコンポーネントの嵌合する位置を見つけるのに役立つはずであるということである。
本発明の別の目的は、歯科コンポーネントが正しく設置されているかどうかを登録するために、組み立て中に歯科専門家にフィードバックを提供する機構を歯科コンポーネントに設けることであった。また、この目的は、特に歯科用スクリューで固定されている場合、早期の固定中に歯科コンポーネントが損傷するのを防ぐということが一部にあった。
さらに、歯科コンポーネントを修正または改正すべく歯科用組立体を解体することが容易いという点も、有害な物質または生物が歯科用組立体へ侵入することに対する予防措置を有する点とともに、望ましい特性として特定された。
これらの目的から生じている本発明は、独立請求項の主題によって定義される。それに従属する請求項は、好ましい実施形態を明示している。
本発明は、歯冠側端部、歯根尖側端部、及び歯冠側端部と歯根尖側端部との間に延びる縦軸を含む歯科コンポーネントを提供する。また、歯科コンポーネントは、別の歯科コンポーネントへの組み立てのための界面を含み、この界面は、歯科コンポーネントを他の歯科コンポーネントに回転係止するための少なくとも1つの割出し部と、隣にある割出し部に向けて縦軸の周りに他の歯科コンポーネントを誘導するための少なくとも1つの誘導部とを含む。少なくとも1つの誘導部と少なくとも1つの割出し部は、縦軸の周りで交互になっており、誘導部は、歯根尖側に面するまたは歯冠側に面する誘導面を含むことができる。
これまでに定義した歯科コンポーネントの界面は、双方とも、歯科コンポーネントの設置が完了したというフィードバックだけではなく、正しい組み立ての誘導を提供する。これは、少なくとも1つの誘導部と少なくとも1つの割出し部の縦軸の周りに交互に配置することにより達成される。言い換えれば、誘導部と割出し部は空間的に分離されている。この点で、少なくとも1つの誘導部及び少なくとも1つの割出し部は、縦軸を少なくとも部分的に、好ましくは完全に取り囲むように延びている。
さらに、少なくとも1つの誘導部によって提供される誘導がなされ、これは、対応するように設計された界面を備えた歯科コンポーネントを、次の割出しセクションに向かって誘導するように構成される。より具体的には、誘導部は、誘導を提供し、次の割出しセクションに向かって、つまりは組み立てられる位置に向かって、縦軸の周りでそれに沿って、所定の角度にわたって延在する。したがって、先行技術とは対照的に、歯科専門家は割出し位置を見出すよう補助される。割出し部では、回転係止が発生し、歯科コンポーネントは他の歯科コンポーネントに対して最終的な位置に到達する、すなわち歯科コンポーネントは軸方向、半径方向、及び/または回転方向に位置合わせされ、歯根尖側コンポーネントと歯科の歯冠側コンポーネント間の距離は最小である。
歯科コンポーネントを相対的に回転させている間に割出し位置に達すると、2つのコンポーネントの割出し部が互いに協力し、歯科コンポーネントは他方の歯科コンポーネントに対して回転係止される。この係止動作は、縦軸を中心とした他方の歯科コンポーネントに対するいかなる歯科コンポーネントのさらなる相対回転をも防止し、また、歯科コンポーネントの移動の軌跡によって、歯科コンポーネントの組み立てが完了したという触覚フィードバックを歯科専門家に与える。言い換えれば、誘導の移動の軌跡は、割出しの移動の軌跡とは異なり、歯科専門家への触覚フィードバックをもたらす。
回転係止は、以下により詳細に説明するように、形状の適合または自動係止摩擦によって達成することができる。所望の最終的な位置が確立されると、歯科用スクリューまたはインプラントスクリューを締める間などに、歯科コンポーネントがその位置から回転できないという利点がある。したがって、歯科用スクリューを使用せずとも、いったん回転係止が得られたら歯科コンポーネントを定位置に保持することが容易になる。
誘導面は、誘導部を形成する界面の界面部分の凹部または突起の幾何学形状と寸法を画定する。誘導面に沿った各箇所(複数可)の勾配(複数可)は、表面が縦軸の周りに延びるときに表面プロファイルを形成する。この表面プロファイルは、誘導面の内側または外側の縁部、またはその間の任意の線をたどることで特定できる。表面プロファイルは、縦軸の周りに延び、その勾配のため、縦軸にも沿って延びている。言い換えれば、歯根尖側または冠状側に面する誘導面の表面プロファイルは、歯科コンポーネントの縦軸の周りの表面、例えば円筒面に、直線及び/または曲線を形成する。誘導面の幅、すなわち半径方向での誘導面の延在は、好ましくは縦軸に垂直である。
誘導部は、歯科コンポーネントを次の割出し部、したがって、対応するよう形成された別の歯科コンポーネントと接触する最終的な位置に向けて誘導するためのものであるため、誘導部は、一般的な組み立て方向で割出し部の前に位置している、つまり誘導面が面している歯科コンポーネントの先端に対してより近傍にある。換言すれば、歯科コンポーネントの歯冠側端部に位置される場合、誘導部は割出し部よりも歯冠側に位置し、逆もまた同様である。その結果、誘導部は、歯科コンポーネントの端部の方向において、割出し部に対して突出する。
最終的な位置にあるとき、ある歯科コンポーネントの誘導部は、別の歯科コンポーネントの割出し部に載るようになる。その結果、誘導部の幾何学形状及びサイズは、一般に、対応するように設計された別の歯科コンポーネントの割出し部に適合する。それにもかかわらず、1つの歯科コンポーネントのみを見る場合、誘導部と割出し部は、異なる幾何学形状と寸法を有することが好ましい。例えば、歯科コンポーネントの誘導部(複数可)は、割出し部(複数可)の全体の延在よりも大きいまたは小さい、縦軸周囲の全体の延在を備えることができる。
好ましい実施形態では、誘導面の少なくとも一部に対する接線は、縦軸の周囲の方向で、次の割出し部に向かって勾配を有する。
この好ましい実施形態における誘導面のこの構造的特徴により、誘導面は、他の歯科コンポーネントを次の割出し部に向かって誘導することが可能になる。
誘導面には、好ましくは単調であり、歯根尖側または歯冠側と面する次の割出し部に向かって勾配がある。別のコンポーネントと接触すると、コンポーネントの互いへの動きは、誘導面によって歯科コンポーネントの縦軸周りの回転運動に部分的に変換され、他の歯科コンポーネントと比較して、歯科コンポーネントの回転での位置合わせ及び/または半径方向の位置合わせに至る。この回転運動は、対応して設計された他方の歯科コンポーネントを、別の歯科コンポーネントの一部を受け入れるように形成された次の割出し部に誘導する。
誘導面は、誘導面の両端にある次の割出し部のいずれか(1つの誘導部及び割出し部のみ設けられる場合、同じ割出し部になる)に別の歯科コンポーネントを誘導する、誘導面に沿った接線の少なくとも1つの勾配で構成される。好ましくは、誘導面は、反対の符号を有する一般的な勾配を備えた2つの誘導面の部分を有する。この場合、各誘導面には頂点があり、そこで2つの誘導面の部分が交わる。この頂点は、歯科コンポーネントの先端の近傍、または先端にある誘導部の位置にあり、界面が配置される。さらにより好ましくは、誘導面は、別の歯科コンポーネントを最も近い割出し部に誘導するように構成される。これにより、割出し部の中間に頂点を備える誘導面に至る。
好ましい実施形態では、歯科コンポーネントの界面が、歯科コンポーネントの縦軸の方向に力を伝達するための嵌合面をさらに含み、嵌合面が誘導面と同じ方向を向いており、縦軸の周りに延び、嵌合面の少なくとも一部は、誘導部と割出し部に対して半径方向に隣接して配置されている。
歯科コンポーネント間で縦軸の方向に力を伝達するように構成された嵌合面を設けることにより、これらの力のいずれかが、歯科コンポーネントの割出し部及び誘導部を通して伝達されるのを防ぐことができる。これには、割出し部と誘導部が縦方向に係止されず、必要に応じて、歯科コンポーネントを簡単に解体できるようにするという利点がある。言い換えれば、この実施形態は、界面の異なる構造に対して、力の伝達の機能を、空間的に割り当てる。嵌合面がなければ、割出し部と誘導部がその機能を引き継ぐことができ、両者は逆にすることもできる。
この実施形態では、割出し部の回転係止機能は、好ましくは、以下でさらに説明するような形状の適合から生じる。嵌合面は、縦軸に対して半径方向に幅が備わっている。好ましくは、これは縦軸を完全に囲む。
嵌合面を介して伝達される力によって補助されて、嵌合面はまた、有害な生物または物質が歯科コンポーネントの内部に侵入して蓄積するのを防ぐシールも備える。歯科コンポーネントを効果的に密封するために、嵌合面は、好ましくは、誘導部及び割出し部に対して外側に位置し、さらにより好ましくは、歯科コンポーネントの外周まで延びる、つまり歯科コンポーネントの外縁も嵌合面の外縁を形成する。
別の好ましい実施形態では、各割出し部は2つの境界線の間に画定され、各境界線は誘導面の端部に隣接し、境界線は割出し部のプロファイルに沿って境界点を形成する。2つの境界点のいずれか1つへの接線は、誘導部のプロファイルへのいずれの接線よりも絶対勾配が大きくなる。さらに、境界点の2つの接線は、同じ絶対勾配を有することが好ましい。
2つの境界線は、縦軸の周りの各割出し部の延在部、及び好ましくは縦軸に対する半径方向の幅を画定する。したがって、2つの境界点は、割出し部によって形成されるプロファイルの各割出し部の限界を、または割出し部及び境界部によって形成される全体のプロファイルに沿って画定する。2つの境界点、すなわち境界線のいずれか1つに対する接線の絶対勾配は、誘導部、すなわち誘導面のプロファイルに沿った任意の点で接線の勾配よりも大きいので、割出し部は、別の歯科コンポーネントに対する回転係止として機能できる。さらに、歯科コンポーネントの回転係止を引き起こす割出し部の部分は、両方のセクションに沿った最大勾配の接線を有することが好ましい。
より大きな勾配により生じる動きから、歯科専門家は、歯科コンポーネントが割出し部に導かれたという触覚フィードバックが得られる。境界点の2つの接線の絶対勾配が同じ場合、両方の回転方向について同じフィードバックが提供される。
さらに、2つの境界線のそれぞれは、隣接する誘導面の端部に直接配置される。接線は、この位置での組み立ての方向に対応し、それに沿って別の歯科コンポーネントは、接触すると移動する。したがって、割出し面が存在しない場合、組立体の方向は基本的にインプラントの縦方向と平行になり、そのため、接線の絶対勾配は無限に等しくなる。
別の実施形態では、境界点のそれぞれに対する接線は、0°~10°の範囲、好ましくは0°~5°の範囲の縦軸に対する絶対角度を有する。
この実施形態では、境界線の境界点に対する接線は、縦軸に対して同一、すなわち平行の勾配(0°)を有することができ、または最大10°、好ましくは5°まで傾けることができる。0°の場合、境界点に対する接線が縦軸の周りの回転方向に垂直であるため、回転係止は形状の適合によって実現される。したがって、歯科コンポーネントが最終的な位置、すなわち別の歯科コンポーネントに対する端部位置にある場合、回転軸の周りの相対回転が防止される。
しかし、境界線に加えられたトルクに起因する垂直の力によって生じる摩擦力が、このトルクが歯科コンポーネントの縦方向の動きへと変形するのを防ぐのに十分であるため、上記の傾斜の範囲の境界点の勾配はまた、回転係止を生じる。
上記の範囲が好ましいが、係止の効果は最大30°の範囲で、依然として達成できる。当業者は、この点での摩擦係数の影響、すなわち角度が大きいほどコンポーネント間の摩擦係数が高くなるということを認識されよう。
好ましい実施形態では、各境界線は割出し面の一部であり、好ましくは線形割出し面である。
割出し面は、より多くの支えとより確実な回転係止を実現させる。前述の範囲の勾配を備える線形割出し面の場合、係止はさらに改善される。これにより、歯科コンポーネントの組み立て時に歯科専門家に提供されるフィードバックも改善される。
別の特に好ましい実施形態では、誘導部及び割出し部は、歯科コンポーネントの縦軸の周りに起伏のある、好ましくは連続的な表面を形成する。
この実施形態では、割出し部と誘導部の両方が表面を含む。割出し面及び誘導面は、一緒になって、概ね縦軸の周りに延びる波状の面を形成する。好ましくは、表面は連続的であり、すなわちいずれの中断もないため、縦軸に沿って見たときに、縦軸の周りに連続的な延在部を有する。これには、縦軸に対して平行に部分的に延びる割出し面が含まれる。
起伏のある表面のプロファイルは、連続または不連続の関数によって定義される。説明のために、連続関数によって定義される起伏のある表面は、この表面のプロファイルに沿った各点に接線を有し、これらの接線のそれぞれは、無限大より小さい絶対勾配を有する。対照的に、起伏のある表面が不連続関数によって少なくとも1つの角度で定義されている場合、表面のプロファイルは、円筒座標系の縦軸について同じ角度φで複数の点、つまり同じ角度での複数の座標を有する。
さらに別の実施形態では、少なくとも1つの誘導部の誘導面は、2つの誘導面の部分と、好ましくは2つの誘導面の部分の間に位置する取り付け接触面とを有し、取り付け接触面は縦軸に垂直な平面に平行である。
この実施形態では、誘導部の一部としての取り付け接触面は、縦軸を囲む少なくとも1つの誘導部を延在し、前述の頂点を形成する。その結果、歯科コンポーネントの組み立て中、組み立てている間の歯科コンポーネントの時期尚早の回転係止が回避される。それどころか、歯科コンポーネントが最初に正しい向きまたは所定の向きで設置されていない場合、取り付け接触面は最初に、対応する歯科コンポーネントと接触することができる。接触すると、歯科コンポーネントを誘導面の1つに向かって回転させることができる。したがって、取り付け接触面により、歯科専門家は方向を選択及び変更できる。言い換えれば、取り付け接触面に沿った移動により、誘導面を選択することができる。選択された誘導面は、次いで、歯科コンポーネントを対応する割出し部に向けて誘導する。その結果、取り付け接触面は、歯科コンポーネントの端部にあるか、その先端に最も近い誘導部の一部となる。
好ましくは、歯科コンポーネント及び他方の歯科コンポーネントの少なくとも一方は、対応する界面の上記の時期尚早の係止を防止するための取り付け接触面を含む。
別の実施形態では、2つの誘導面の部分はそれぞれ少なくとも1つの接線を有し、縦軸に沿った同じ位置にある2つの誘導面の接線は、同じ絶対勾配を有するが、異なる符号を有する。
この実施形態では、2つの誘導面の部分は基本的に同じであるが反対のプロファイルを有する。その結果、このプロファイルに沿った勾配に起因して、両側で次の割出し部に同じ方法で誘導がなされ、両方の誘導面の部分に対して、歯科専門家に同じフィードバックが提供される。
別の実施形態では、界面は、少なくとも1つの半径方向に面する支持面をさらに含み、支持面は、好ましくは、割出し部及び誘導部に対して半径方向内側に位置し、及び/または界面の先端を形成する。
支持面は、円筒形及び/または円錐形であり、縦軸に沿って見たときに円形の輪郭を有する。界面のベースに配置しても、界面のベースを形成してもよい。この場合、誘導部と割出し部は、支持面よりも歯科コンポーネントの界面側の端部の近くに配置される。結果として、この半径方向に面する支持面は、歯科コンポーネント間での半径方向の力の伝達を補助する。
半径方向に面した支持面が縦軸に沿って延びる場合、誘導部を超えて、界面の端を形成するようにする。これにより、誘導部の前の組み立て中に、半径方向に面する支持面を、別の歯科コンポーネントと接触させることができる。その結果、初期の軸方向の位置合わせが容易になる。好ましくは、歯科コンポーネントの最初の組み立てをさらに促すために、歯科コンポーネントの先端の円筒または円錐の表面と支持面との間に、面取りが形成される。より具体的には、このような面取りは、歯科コンポーネントを別の歯科コンポーネントに挿入するのに役立つ。また、ベアリングと同様に、互いに関連する縦軸を中心とした歯科コンポーネントの回転を誘導する。
半径方向に面した支持面を割出し部と誘導部に対して半径方向内側に配置すると、これらのセクションの視認性が向上する。さらに、歯科コンポーネントの端部を形成する支持面及び/または特に内側にある支持面は、誘導部の構造を支持する。
さらに別の実施形態では、嵌合面は、好ましくは円錐台状であり、及び/または縦軸の周りのその延在部全体に沿った連続的な周期関数として、起伏がある。
円錐台状である嵌合面は、縦軸に対して半径方向にその延長、つまり幅をもたらし、縦軸に対して90°以外の角度をなしている。円錐台状の表面は、円形、トリオバル、またはファセットにできる。好ましくは、縦軸に対する角度は、85°~95°の範囲であり、より好ましくは87°~93°である。円錐台状の嵌合面は自動調心であり、歯科治療の成功を脅かす可能性のある有害な生物または粒子の上記の侵入を防ぐための効率的なシール面を設ける。
上記の実施形態に加えて、歯科コンポーネントの所望の効果は、互い違いになる各タイプの2つ~8つのセクション、すなわち誘導部及び割出し部を有する歯科コンポーネントの実施形態で、最もよく達成できることが、発明者によって見出された。さらにより好ましくは、セクションの数は3つ~6つである。
すでに上述しているように、少なくとも1つの誘導部と少なくとも1つの割出し部の交互の配置により、誘導部と割出し部が空間的に分離される。その結果、すべての割出し部とすべての誘導部の角度の広がりの合計は360°になる。一実施形態では、割出し部と誘導部との間の角度の広がりの比は、0.25~4の範囲であり、より好ましくは0.5~2の範囲である。
嵌合面、つまりそのプロファイルが連続的な関数によって定義される場合、この途切れのない表面は効果的なシールを実現する。嵌合面を定義する関数が周期的である場合、2つの歯科コンポーネントが相互に関連して最終的な位置にあるのであれば視覚的指標がさらに向上する。
さらに、別の実施形態では、歯科コンポーネントの少なくとも1つの誘導部は、スナップフィット機構を備えた突起または凹部として形成されてもよい。スナップフィット機構は、好ましくは、歯科コンポーネントの半径方向に面している。2つの歯科コンポーネントの最終的な位置では、各誘導部は割出し部内に位置している。その結果、他の歯科コンポーネントのスナップフィット機構は、割出し部に形成される。これにより、1つの歯科コンポーネントのスナップフィット機構を、別の歯科コンポーネントのスナップフィット機構と係合させることができる。
本発明はまた、上記の歯科コンポーネント、特に、アバットメントまたはマルチピース、例えばツーピースの歯冠部、アバットメント、ブリッジ、デンタルバー、ヒーリングアバットメント、スペーサ、上部構造、単一の補綴歯または複数の補綴歯、印象コーピング、パーソナライズされたインプラントアバットメント、CAD/CAMパーソナライズされたインプラントアバットメント、手動でカスタマイズ可能なアバットメント組立体、ヒーリングキャップ、カバースクリューを提供し、界面は歯科コンポーネントの歯根尖側端部に形成され、界面の少なくとも一部が、別の歯科コンポーネント、特に歯科コンポーネント、例えば歯科インプラント、アバットメントまたはツーピースのアバットメントの歯根尖側部分に対して組み立てられるよう歯根尖側に面するようにする。
さらに、歯科コンポーネントは、歯科用インプラント、アバットメント、またはマルチピース、例えばツーピースのアバットメントの歯冠側または歯根尖側の一部であり得る。
本発明は、補綴物を取り付けるための歯科用組立体をさらに提供し、歯科用組立体は、歯冠側歯科コンポーネントとして歯根尖側に面する界面の少なくとも一部を有する歯科コンポーネントと、歯根尖側歯科コンポーネントとして歯冠側に面する界面の少なくとも一部を有する歯科コンポーネントとを備える。
歯冠側歯科コンポーネントと歯根尖側歯科コンポーネントの界面は互いに対応しているため、組み立てられた状態では、それらは嵌合関係にある、つまり互いに関して最終的な位置にある。この最終的な位置では、歯冠側歯科コンポーネントと歯根尖側歯科コンポーネントは、互いに対して回転方向に係止される。
実施形態では、歯科用組立体は、所定の長さを有する、歯科用組立体を固定するための歯科用スクリューをさらに含み、歯根尖側歯科コンポーネントは雌ねじを含み、雌ねじは、歯根尖側歯科コンポーネントの縦軸の一部に沿って配置されて、歯冠側歯科コンポーネントの歯根尖側に面する界面と歯根尖側歯科コンポーネントの歯冠側に面する界面が最終的な位置に配置されている場合に、歯科用スクリューによってのみ係合できるようにする。
これまでに定義されたような歯科用スクリュー及び雌ねじを含むことは、歯科専門家が歯冠側歯科コンポーネント及び歯根尖側歯科コンポーネントを正しく組み立てるのを補助する別の特徴である。推定するに、2つのコンポーネントが最終的な位置にない場合、歯科専門家はそのことを認識する。これは、所定の長さの歯科用スクリューを使用してこれらのコンポーネントを互いに固定することができないためである。
別の実施形態では、歯冠側歯科コンポーネント及び歯根尖側歯科コンポーネントの一方の誘導部は、最終的な位置において、歯冠側歯科コンポーネント及び歯根尖側歯科コンポーネントの他方の割出し部まで離れている。
これらのコンポーネントが最終的な位置にある間、コンポーネントの一方の誘導部とコンポーネントの他方の割出し部との間であるこの距離は、縦方向の力が界面のこの部分によって伝達されるのを防ぐ。むしろ、そのような力は、界面の別の部分、好ましくは前述の嵌合面によって伝達される。したがって、2つのセクション間の距離は、歯科コンポーネントの縦方向に沿っている。誘導部と割出し部を含む界面の部分は、トルクと、縦軸に対して横方向に作用する力を伝達する。
本発明は、本発明の原理に基づく別のタイプの歯科コンポーネントも提供する。この歯科コンポーネントは、歯冠側端部、歯根尖側端部、及び歯冠側端部と歯根尖側端部との間に延びる縦軸、及び別の歯科コンポーネントへの組み立てのための界面を含む。界面は、歯根尖側または歯冠側に面する嵌合面を含む。嵌合面は、縦軸の周りに延び、その延在全体に沿って、連続的な周期関数、好ましくは正弦関数として起伏を備える。さらに、界面は、半径方向に面する支持面を備え、これは、好ましくは、嵌合面に対して半径方向内側に位置する。
歯科コンポーネントのこの実施形態では、嵌合面は、縦方向に力を伝達するだけでなく、歯科コンポーネントの円周方向に作用する力も伝達する。したがって、嵌合面はまた、別の歯科コンポーネントに対して最終的な位置にあるとき、割出し機構として機能する。好ましくは、この割出しは、先行するタイプの歯科コンポーネントの割出し部及び誘導部に関して上述したように、歯科コンポーネントが歯科用スクリューで固定されることなく回転を防ぐように設計される。
半径方向に面する支持面は、延在して、歯科コンポーネントの前の実施形態に関連して説明したように、歯科コンポーネントの界面側の端部を形成することが好ましい。
一実施形態では、嵌合面は円錐台状である。そのような表面は、有害な生物または物質の侵入から歯科用組立体を密閉することに関する前述の利点を有する。
さらに、本発明は、上記の界面を有する歯冠及び歯根尖側歯科コンポーネントを提供するステップ、すなわち界面が接触するまで、歯冠側歯科コンポーネントを歯根尖側歯科コンポーネントに向かって縦方向に移動するステップ;必要に応じて、2つの歯科コンポーネントを互いに対して回転させるステップ、この場合、歯科コンポーネントの一方の界面は、歯科コンポーネントの他方の界面を割出し位置に誘導し、2つの歯科コンポーネントが互いに対して関連する最終的な位置になるようにし、第1のタイプの歯科コンポーネントの誘導部または第2のタイプの歯科コンポーネントの嵌合面によって誘導が実行される;歯科用スクリューを使用して2つの歯科コンポーネントを固定するステップ、を含む歯冠側歯科コンポーネントを歯根尖側歯科コンポーネントに設置する方法を提供する。
一実施形態では、歯根尖側歯科コンポーネントは、患者の口内の上顎骨または下顎骨に事前に植込まれた歯科インプラントである。別の実施形態では、歯根尖側歯科コンポーネントは、好ましくは本発明による界面を備えた、歯科用インプラントに先行して取り付けられた他の上記の歯科コンポーネントの1つである。
以下の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示している。これらの実施形態は、限定として解釈するべきではなく、単に本明細書とともに本発明の理解を深めるものと解すべきである。参照記号の最初の数字は、図の番号を指す。残りの数字について、同じ参照符号は、同じまたは同等の機能及び/または構造を有する図面全体の諸特徴を指す。その結果、これらの構成要素を繰り返し説明することが回避された。
図1aは、第1の実施形態による歯科コンポーネントとしてツーピースのアバットメントに接続されたインプラントを含む歯科用組立体の図である。図1bは、図1aに示される歯科用組立体の縦軸に沿った断面図である。 図1cは、図1aに示されるツーピースのアバットメントの歯冠側部の歯根尖側界面を示す斜めの底面図である。図1dは、図1aに示されるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面を示す斜めの側面図である。 図1eは、図1aに示されるツーピースのアバットメントの縦軸に沿った断面図である。 図2aは、第2の実施形態によるツーピースのアバットメントに属する歯冠側部の歯根尖側界面を示す斜めの底面図である。図2bは、第2の実施形態によるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面の斜めの側面図である。 図3aは、第3の実施形態によるツーピースのアバットメントに属する歯冠側部の歯根尖側界面を示す斜めの底面図である。図3bは、組み立て中に距離のある第3の実施形態による、図3aに示される歯冠側部、及び図3dに示される、ツーピースのアバットメントの歯根尖側部のプロファイルを示すグラフである。図3cは、図3bに示されるツーピースのアバットメントのプロファイルを、互いに対して最終的な位置で示すグラフである。図3dは、第3の実施形態によるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面を示す斜めの側面図である。 図4aは、第4の実施形態によるツーピースのアバットメントに属する歯冠側部の歯根尖側界面を示す斜めの底面図である。図4bは、第4の実施形態によるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面を示す斜めの側面図である。 図5aは、第5の実施形態による歯科用組立体の縦軸に沿った断面図である。図5bは、第5の実施形態によるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面を示す斜めの側面図である。 図6aは、第6の実施形態によるツーピースのアバットメントの歯根尖側部の歯冠側界面を示す斜めの側面図である。図6bは、図6aに示される歯根尖側部の側面図である。
図1a及び図1bは、歯科用組立体101の三次元の図解を示す。歯科用組立体は、歯科用インプラント180、インプラントスクリュー181、歯冠側歯科コンポーネント110及び歯根尖側歯科コンポーネント140を有するツーピースのアバットメント、及び歯科用スクリュー170を含む。図面では、ツーピースのアバットメントは、本発明による界面を利用できる歯科コンポーネントの例として説明されている。このアバットメントは、所望の向きと位置で歯科インプラントに歯科補綴物を配置する支えを提供できる。それにもかかわらず、本発明はまた、上に挙げた歯科コンポーネントのいずれにも適用することができる。
図1bに示されるように、ツーピースのアバットメントの歯根尖側歯科コンポーネント140は、インプラントスクリュー181を使用して歯科インプラント180に固定される。歯根尖側歯科コンポーネント140及び歯冠側歯科コンポーネント110は、歯科用スクリュー170で互いに固定される。さらに、歯冠側歯科コンポーネント110と歯根尖側歯科コンポーネント140との間の界面について、以下でより詳細に説明する。
図1の実施形態に示されるように、歯科用インプラント180と歯根尖側歯科コンポーネント140との間の界面は、ツーピースのアバットメントの2つのコンポーネント110と140との間の界面とは異なり得る。また、当業者は、歯科用インプラント180に対する界面が、歯科コンポーネント110と140との間で作用するものとしての界面の特徴に基づいてもよいことを理解されよう。
図1bに示すように、ツーピースのアバットメントの歯根尖側歯科コンポーネント140は、歯科用スクリュー170のねじ山と係合するための雌ねじを有することができる。歯根尖側コンポーネント140の貫通孔141における雌ねじ142の配置、歯冠側歯科コンポーネント110の縦軸Lに沿ったスクリューシート113の配置、及び歯科用スクリュー170の長さは、歯科用スクリュー170が歯冠側歯科コンポーネント110及び歯根尖側歯科コンポーネント140が互いに対して最終的な位置にある場合にのみ締結できるように選択される。
さらに、歯冠側コンポーネント110はまた、歯冠側歯科コンポーネントの貫通孔111に配置される雌ねじ112も有し得る。このねじ112は、組み立て前に歯科用スクリュー170を保持することができる。この配置は、歯科用スクリュー170を別個に挿入する必要がないため、患者の口内での組み立てを容易にする。これにより、組み立てている間にスクリューを紛失することが回避される。特に、患者の口内で組み立てている間(歯科技工所での組み立てと対照的)、患者がスクリューを飲み込んだり吸入したりするリスクが基本的に回避できる。
図1c及び図1dに移ると、これらの図は、それぞれ歯冠側コンポーネント110と歯根尖側コンポーネント140をより詳細に示している。歯科コンポーネント110及び140の両方は、縦軸Lを有する。組み立てられた状態では、歯冠側歯科コンポーネント110及び歯根尖側歯科コンポーネント140の縦軸は、図1a及び図1bに示す縦軸Lを形成する。言い換えれば、組み立て中に縦軸が位置合わせされる。
図1cの歯冠側歯科コンポーネント110は、下からの三次元の図で示されている。その先端に、歯冠側歯科コンポーネント110は、歯根尖側界面120を含む。例示的な実施形態では、歯根尖側界面120は、歯冠側歯科コンポーネント110の縦軸Lを完全に取り囲むように、3つの割出し部124と交互に並ぶ3つの誘導部122を備える。その結果、歯科コンポーネント110と140の間で利用可能な3つの異なる相対的な方向がある。
本願のいずれかの図に示された実施形態は、歯根尖側及び歯冠側歯科コンポーネントについて同じ数の誘導部を示している。しかし、これらの歯科コンポーネントの一方の誘導部及び/または割出し部の数が他のコンポーネントの誘導部及び/または割出し部の数よりも少なくなるように実施形態を構成することも可能である。例えば、図1cに示されている歯冠側歯科コンポーネント110は、図示のように1つまたは2つの誘導部123cと、縦軸Lの周りの残りの角度に沿って延びる1つまたは2つの割出し部124とをそれぞれ有してよい。このような歯根尖側界面120は依然として、図1dに示されている歯根尖側歯科コンポーネント140の歯冠側界面150に対応している。結果として、2つのコンポーネント110及び140は、それらが半径方向及び回転方向に整列される最終的な位置に着くように互いに取り付けることができる。あるいは、図1dに示される歯根尖側歯科コンポーネント140は、それぞれ1つまたは2つの誘導部152のみ、及び/または1つまたは2つの割出し部154のみを有してもよい。割出し部が1つしかない場合、収容面157はまさに、縦軸Lの周りにさらに延びる。
界面120は、半径方向内側に面し、歯根尖側界面120の側で基本的に歯冠側歯科コンポーネント110の先端まで延びる半径方向に面する支持面128を含む。半径方向に面する支持面128は、組み立て中、縦軸中心の回転を補助し、次の割出し部124への誘導をもたらす。界面120はまた、頂部に面する嵌合面121を含む。さらに、歯冠側歯科コンポーネント110は、貫通孔111の内部に位置する雌ねじ112を含む。上述したように、雌ねじ112は、組み立て前に歯科用スクリューを保持することができる。
各誘導部122は、誘導面123を備え、好ましくはそれからなる。嵌合面121と同様に、誘導面123も頂点方向に面する。組み立てている間、誘導面123は歯根尖側歯科コンポーネント140を、縦軸L中心の回転方向で、次の割出し部124に誘導する。この機能の結果、誘導面123は、それらの延在部全体にわたって歯根尖側に面する面の諸部分からなる。誘導面123は、2つの誘導面の部分123a及び123bと、取り付け接触面123cとによって画定され得る。これらの表面のそれぞれの機能は、歯冠側歯科コンポーネント110を歯根尖側歯科コンポーネント140へ組み立てることに関して説明される。
好ましくは、誘導部122は、縦軸Lに沿って交差し延びる平面に対して対称である。これにより、縦軸Lが、この系の縦軸hである円筒座標系において、同じ表面プロファイルを有する誘導面の部分123a及び123bに至る(図3b及び図3cを参照)。円筒座標系では、誘導面の部分123a及び123bのそれぞれは、少なくとも1つの勾配を有し、すなわち、それらは直線及び/または曲線プロファイルを有し、誘導面の部分123a及び123bの対応する勾配は反対の符号を有する。
割出し部124は、好ましくは、歯冠側歯科コンポーネント110を回転係止するためのものである。誘導部122と割出し部124は、縦軸Lを中心に交互に配置されるため、少なくとも2つの誘導部122と2つの割出し部124が設けられる場合、各割出し部124は2つの誘導部122の間に配置され、逆もまた然りである。各割出し部124は、それぞれ境界線124a及び124bで開始及び終了する。境界線124a及び124bは、各割出し部124のプロファイルの開始及び終了をマークする境界点124a’及び124b’を画定する。定義により、表面のプロファイルまたは境界線124a及び124bのこれらの境界点124a’及び124b’は、幅に沿っており、割出し部124に属する。
図1cに示される歯冠側歯科コンポーネント110の例示的な実施形態では、割出し部124は、2つの線形割出し面125を含む。割出し面は、それぞれ境界線124a、124bによって制限され、縦軸Lに対して実質的に平行に延びる。結果として、境界線124a及び124b、すなわち境界点124a’及び124b’のプロファイルでの接線の勾配と同様に、線形割出し面125のプロファイルの勾配は、上記の円筒座標系では無限である。結果として、割出し部124は、形状の適合により、歯根尖側歯科コンポーネント140などの別の歯科コンポーネントに対して回転係止するように構成される。この形状の適合により、縦軸に垂直な平面での縦軸L中心の回転は、他の歯科コンポーネントに伝達されるが、2つのコンポーネントが縦方向に分離されることは生じない。後者は、割出し面125が歯冠側歯科コンポーネント110の歯冠側端部に向かって縦軸Lに沿って十分に先細りになる場合に起こり得る。そのとき、先細りにより、上記のトルクは部分的に縦軸の方向に作用する力に変換され、部分的に円周方向に作用する力に変換される。2つの歯科コンポーネントを分離する動きをもたらすために、縦方向の力、すなわち先細りは、円周方向の力により作用する摩擦力を克服するのに十分な大きさでなければならない。
図1に示すように、各歯科コンポーネント110または140について、誘導部の幾何学形状及び寸法は、割出し部の幾何学形状及び寸法、特に縦軸Lを中心としたその延在と異なっている。しかし、歯冠側歯科コンポーネント110の界面120と歯根尖側歯科コンポーネント140の界面150が対応する性質であることに起因して、セクションの諸部分は、これらのコンポーネント間の最終的な位置を可能にすべく、対応する幾何学形状及び寸法を有する。
図1dは、歯根尖側歯科コンポーネント140を示す。歯根尖側歯科コンポーネント140は、歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側界面120に対応する歯冠側界面150を備える。言い換えると、歯冠側界面150及び歯根尖側界面120は、互いに関して最終的な位置に係合することができるように設計されている。
歯根尖側コンポーネント140は、歯冠側歯科コンポーネント110の誘導部122及び割出し部124の数に対応する、所定の数の誘導部152及び割出し部154を含む。図1に示す実施形態では、歯科コンポーネント110及び140は、各タイプの3つのセクションが備えられている。前述したように、他の数のセクションを界面の構造に組み込んでもよく、それはまた、2つの歯科コンポーネント110及び140の組み立てを容易にすることができる。
歯根尖側歯科コンポーネント140の各誘導部152は、誘導面153を有する。誘導面153は、次に、2つの誘導面の部分153a及び153bに細分される。歯冠側歯科コンポーネント110の誘導部122とは対照的に、歯根尖側コンポーネントの誘導部152は、取り付け接触面を有さない。それにもかかわらず、いずれかまたは両方に、1つを含めることができる。
誘導面153の各端部は、境界線154a及び154bに隣接している。境界線154a及び154bは、誘導部154の外側の限界を画定する。誘導線154a及び154bの両側には、割出し面155があり得る。第1の実施形態において、割出し面の勾配は、基本的に縦軸Lに平行、つまり無限である。それでも、上で定義したような他の勾配を適用することができる。
各割出し部154の2つの割出し面155の間には、収容面157を延ばすことができる。例示的な実施形態では、収容面157、割出し面155、及び誘導面153は、縦軸Lに沿って(またはその方向に)起伏する、起伏のある面を形成し、一方でこの軸を囲む、すなわち起伏のある表面の振幅が縦方向に延びる。この起伏のある表面は、実質的に歯冠に面しており、縦軸Lに沿った視点から見たとき、実質的に環状の形状を有する。
貫通孔141の内部で、歯根尖側歯科コンポーネント140は雌ねじ142を含む。ねじ142は、歯科用スクリュー170(図1a及び図1bを参照)を使用して歯冠側歯科コンポーネント110を歯根尖側歯科コンポーネント140に固定するためのものである。
歯根尖側歯科コンポーネント140は、半径方向に面する支持面158をさらに含むことができる。歯冠側歯科コンポーネント110の半径方向に面する支持面128とともに最終的な位置に配置されるため、半径方向に面する支持面は、半径方向外向きに向く。歯冠側歯科コンポーネント110の半径方向に面する支持面128とは対照的に、半径方向に面する支持面158は、対応する歯冠側界面150の基部に設けられる。換言すれば、それは割出し部154及び誘導部152の前(または先端)に位置し、後者は、歯根尖側歯科コンポーネント140の先端を形成する。
半径方向に面する支持面128、158は両方とも先細り状または円筒状であってよい。組み立て中に係合されるとき、半径方向に面する支持面128、158は、半径方向に互いに接触または支持し、この方向の力の伝達を可能にする。この機能のために、半径方向に面する支持面128、158は、好ましくは、縦軸Lを完全に取り囲む少なくとも一部分を含む。
さらに、歯根尖側歯科コンポーネント140の界面150は、歯冠と面する嵌合面151を含むことができる。歯冠と面する嵌合面151は、好ましくは歯冠側界面150の外周に位置し、輪の形状を有する。ひとたび組み立てられると、歯冠と面する嵌合面151は、歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側に面する嵌合面121と接触する。この接触により、嵌合面121及び151は、組み立てられた歯科コンポーネント110及び140の内側部分を、有害な生物または他の物質の侵入に対して密封することが好ましい。歯科用組立体101の使用において、嵌合面121及び151は、2つの歯科コンポーネント110及び140の間で縦方向に作用する力を伝達する。
誘導部152及び割出し部154の表面は、界面150における環状の突起の冠状の形状及び幅を規定する。これに対応して、歯冠側歯科コンポーネント110の誘導部122及び割出し部124は、環状の凹部の形状及び形態を規定する。その結果、歯科コンポーネント110及び140が最終的な位置にある場合、嵌合面121及び151が接触する。当業者には、界面のこの部分を、歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側界面120の突起として、及び歯根尖側コンポーネント140の歯冠側界面150の凹部として形成することも可能であることが明確になる。他の形状がまた可能であり、想定されている(図5を参照)。
誘導面153及び割出し面155の一部によって画定される歯冠側界面150の構造は、半径方向に歯冠側に先細になる指状突起159を形成する。この先細りは、円筒状の半径方向に面する支持面158に隣接し、この面に対して傾斜を有する。突起159のこの先細りは、歯冠側界面150の突出部分を歯根尖側界面120の凹部へ挿入するのを容易にする。
歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側歯科コンポーネント140への組み立ては、以下のように実行することができる。
歯科用インプラント180の挿入及び一般に治癒期間の後、図1a及び図1bに示される歯科用組立体101を形成するように、歯根尖側歯科コンポーネント140及び歯冠側歯科コンポーネント110を歯科インプラント180に組み立てることができる。例えば、補綴用の歯の設計及び/または適合のために、組み立ては歯科技工所で行うことができる。技工所で組み立てる場合、歯科用インプラント180は、歯科用インプラント類似体(図示せず)に置き換えることができる。
組み立ては、歯根尖側界面190及びインプラントスクリュー181によって、歯根尖側歯科コンポーネント140を歯科インプラント180に取り付けることから始まる。歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側歯科コンポーネント140への組み立てを開始するとき、歯科用スクリュー170は、歯冠側歯科コンポーネント110の雌ねじ112と、すでに螺合していることが好ましい。上述のように、歯冠側歯科コンポーネント110及び歯根尖側歯科コンポーネント140は、この例では、ツーピースのアバットメントの部品である。当業者は、本発明の特徴を適用する上記の歯科コンポーネントの任意の他の組み合わせを代わりに使用できることを理解されよう。
歯冠側歯科コンポーネント110を歯根尖側歯科コンポーネント140に設置するように、両方のコンポーネントの縦軸Lは実質的に位置合わせがなされる。このステップは、存在する場合、指状突起159の先細り部分によって支持される。歯根尖側歯科コンポーネント140の歯冠側界面150と、歯冠側歯科コンポーネント110の歯根尖側界面120が互いに接近するとき、組み立て時の以下のステップは、歯科コンポーネント110及び140の互いに対する回転方向に依存する。
第1のシナリオでは、歯冠側歯科コンポーネント110が既に歯根尖側歯科コンポーネント140に正しく位置合わせされている場合、歯冠側界面150の指状突起159は、歯根尖側界面120の割出し部124に容易に入る。その結果、歯冠側コンポーネント110の割出し面125は、両方の回転方向で、歯根尖側歯科コンポーネント140の割出し面155に向く。この対向関係は、2つの歯科コンポーネント110及び140間の回転係止を確立する。図示の例では、2つの歯科コンポーネント110及び140間の回転係止は、縦軸Lに平行な割出し面125及び155の向きに起因する形状の適合によって引き起こされる。上述のように、割出し面125及び155はまた、上記の範囲で傾斜し得、それにより、回転係止が自動係止摩擦により確立される。
図1dの断面図に示されるように、歯冠側歯科コンポーネント110と歯根尖側歯科コンポーネント140は、歯冠側歯科コンポーネントの歯根尖側に向く嵌合面121が歯根尖側歯科コンポーネント140の歯冠側に向く嵌合面151に接触するまで一緒にされる。
最終的な位置では、すなわち歯冠側歯科コンポーネント110と歯根尖側歯科コンポーネント140との互いに対する嵌合関係において、割出し部154の最も先端の部分は、好ましくは、誘導部122の最も先端の部分までの距離にある。対応する様式で、割出し部124の最も歯冠側の部分は、好ましくは、誘導部152の最も歯冠側の部分までの距離にある。図示の実施形態では、歯根尖側歯科コンポーネントの誘導面153の歯冠側の部分は、歯冠側歯科コンポーネント110の収容面127の歯冠側の部分までの距離にある。同様に、歯冠側歯科コンポーネント110の誘導面123の歯根尖側部分は、歯根尖側歯科コンポーネント140の収容面157の歯根尖側部分に対してある距離にある。この配置は、界面120及び150のレベルでの歯科コンポーネント110、140の内側を密封するための効果的な密封を達成するために、嵌合面121と151の間で環状の接触を確実にするために好ましい。
歯根尖側界面120の半径方向に面する支持面128及び/または歯冠側界面150の半径方向支持面158は、特に、2つの歯科コンポーネント110及び140が歯科用スクリュー170を使用して固定される場合に、以下でさらにより詳細に説明するように、ツーピースのアバットメントの内側部分の密封を補助するように構成され得る。さらに、または代替として、Oリングが、好ましくは嵌合面121及び151及び/または支持面128及び158の少なくとも1つにおいて、少なくとも1つの溝と組み合わされ、シールを形成するために使用することができる。
歯冠側歯科コンポーネント110が歯根尖側歯科コンポーネント140と正しく位置合わせされていない別のシナリオでは、歯冠側歯科コンポーネント110の誘導部122は、まず、歯根尖側歯科コンポーネント140の誘導部152と接触する。より具体的には、誘導部152の誘導面の部分153a及び153bの少なくとも一方は、誘導面の部分123a及び123bの一方、または誘導部122の取付接触面123cと接触する。
誘導面153と取り付け接触面123cとの間に最初の接触が確立された場合、歯科専門家は次に、歯冠側歯科コンポーネント110及び歯根尖側歯科コンポーネント140を互いに対して縦軸L中心の回転方向の1つ、つまり時計回りまたは反時計回りで回転させることができる。上述のように、この回転は、半径方向に面する支持面128によって支持され得る。
この回転により、歯冠側界面150の誘導面の部分153a及び153bの1つは、歯根尖側界面120の誘導面の部分123a及び123bの1つと接触することになる。両方の誘導面の部分123a及び123bは、次の割出し部に向かっている表面プロファイルを有しているため、歯根尖側歯科コンポーネント140の誘導部152は、回転方向及び縦方向に移動することにより、歯冠側歯科コンポーネント110の割出し部124に近づく。言い換えると、誘導部の構成及び協働は、歯科コンポーネントが縦軸の周りで他方に対して回転するとき、歯科コンポーネントの少なくとも一方が他方に対し縦方向の運動をするよう促す。同じことは、歯冠側歯科コンポーネント110の誘導部122と歯根尖側歯科コンポーネント140の割出し部154との間の相互作用にも当てはまる。その結果、歯冠側歯科コンポーネント110を歯根尖側歯科コンポーネント140に取り付ける歯科専門家は、これらのコンポーネントを最終的な位置に係合する方向に誘導される。
そうすることで、歯科専門家は、歯冠側歯科コンポーネント110と歯根尖側歯科コンポーネント140との間の所定の相対的な位置に到達する触覚フィードバックを受け取る。このフィードバックは、歯冠側歯科コンポーネント110の境界線124a、124bにある誘導面の部分123a、123bと割出し面125との間の勾配の不連続の変化によって引き起こされる。
最終的な位置に到達すると、歯科専門家は、歯科用スクリュー17を締めることができ、歯冠側歯科コンポーネント110の雌ねじ112(存在する場合)から外れ、歯根尖側歯科コンポーネント140の貫通穴141に位置する雌ねじ142と係合するようにする。これにより、歯科コンポーネント110及び140が組み立てられる。
しかし、2つの歯科コンポーネント110及び140が最終的な位置にない場合、歯科用スクリュー170の長さが短すぎるので、望ましくない相対的な位置での固定を防ぐために、ねじ112の位置及び歯科用スクリュー170の所定の長さに起因してそれらは係合しない。当業者は、歯根尖側歯科コンポーネント140の歯根尖側界面190がインプラントスクリュー181なしで歯科インプラント180への取り付けを可能にする場合、雌ねじ142はまた、歯根尖側歯科コンポーネント140の止まり穴内に配置され得ることを理解するであろう。
必要に応じて、歯冠側歯科コンポーネント110の雌ねじ112を使用して、ツーピースのアバットメントの分解を補助することもできることに留意されたい。第1のステップとして、歯科用スクリュー170の係合部171に係合するツールを使用して歯科用スクリュー170を緩めて取り外す。次のステップでは、雌ねじ112及び142の内径よりも小さい直径を有するねじの先端が、インプラントスクリュー181の頭部または上記の止まり穴の底部のいずれかと接触するまで、解体用スクリュー(図示せず)を挿入し、雌ねじ112との螺合もたらす。次に、さらにねじ込み、歯冠側歯科コンポーネント110が歯根尖側歯科コンポーネント140から引き離される。
本発明の別の実施形態が図2a及び図2bに示されている。図2aは、歯冠側コンポーネント210を示している。図1に示した先の実施形態とは異なり、歯冠側歯科コンポーネント210の誘導面223は、取り付け接触面を有していない。代わりに、歯根尖側歯科コンポーネント240には、取り付け接触面253cが形成されている(図2bを参照)。
さらに、誘導面253、割出し面255、及び収容面257の一部(上記のように)によって画定される指状突起259は、スナップフィット機構256を含む。突起259のこのスナップフィット機構256は、半径方向外側に延びる先細りの突起として形成される(図2aを参照)。対応するスナップフィット機構226は、歯冠側歯科コンポーネント210の周囲の壁へと外向きに延びる先細の半径方向の凹部として、割出し部224のそれぞれに形成される。
組み立てられると、歯根尖側歯科コンポーネント240の指状突起259は、歯冠側歯科コンポーネント210の支持面228と接触すると、内側に曲がる。歯根尖側歯科コンポーネント240の歯冠側界面250が歯冠側歯科コンポーネント210の歯根尖側界面の中へとさらに挿入されると、突起259は、割出し部224の凹部226に到達し、好ましくはそれらの初期位置にスナップバックする。
この構成では、先の実施形態の歯科用スクリュー170は、歯根尖側歯科コンポーネント240の貫通孔241に位置する雌ねじと一緒に省かれてもよい。言い換えると、スナップフィット機構256及び226は、歯科用スクリュー170の機能に置き換えることができる。これにより、歯冠側歯科コンポーネント210を歯根尖側歯科コンポーネント240に、より簡単に設置される。
さらに、スナップフィット機構の配置の結果として、歯冠側歯科コンポーネント210の雌ねじ212は、互いに対して、歯冠側歯科コンポーネント210及び歯根尖側歯科コンポーネント240を配置している間、インプラントスクリュー(図示せず)を保持することにより、組み立てている間に補助することができる。スナップフィット機構226及び256が係合すると、歯科用スクリュー(図示せず)を使用して、歯科コンポーネント210及び240を互いに固定することができる(図1bを参照)。あるいは、インプラントスクリュー(図示せず)を挿入し、歯科インプラントのねじ山と係合させて、歯冠側歯科コンポーネント210を歯根尖側歯科コンポーネント240及び歯科インプラント(図示せず)に固定することができる。
図1に示される実施形態との別の違いは、嵌合面221及び251の幾何学形状である。歯冠側歯科コンポーネント210の嵌合面221及び歯根尖側歯科コンポーネント240の嵌合面251は両方とも起伏のある構成を有する。言い換えれば、嵌合面221及び251は、縦軸Lに沿って(またはその方向に)起伏しながら、この軸の周りに延びる。接触において、嵌合面221及び251は、上述のようにシールとして機能し得る。さらに、起伏のある表面251は、歯肉の周囲の軟部組織に適合させて、2つの部分のアバットメントの歯根尖側歯科コンポーネント140を隠すことができる。さらに、表面251の起伏は、歯冠側歯科コンポーネント210と歯根尖側歯科コンポーネント240との間の最終的な位置に到達した場合に、より良好な視覚的表示を提示する。
当業者は、この実施形態に関連する異なる構成のいずれかまたはすべて、すなわち、取り付け接触面、スナップフィット機構、及び嵌合面の幾何学形状のいずれかまたはすべてが、第1の実施形態に適用され得ることを理解するであろう。
第3の実施形態は、図3a~図3dを参照して以下に説明される。歯科コンポーネント310及び340は、図2a及び図2bに関して図解及び説明された構成と基本的に同じである誘導面353の構成を有する。第3の実施形態では、嵌合面321及び351は、縦軸Lに垂直な平面にリング状の表面として形成され、前述の軸の周りに延びる。
加えて、歯冠側歯科コンポーネント310及び歯根尖側歯科コンポーネント340は、半径方向で支持面328b及び358bのそれぞれに面する先行する実施形態に関して既に説明した支持面328a及び358aを含む。これらの支持面328b及び358bは、円筒形状を有する。図3a及び図3dに示されるように、半径方向に面する支持面328b及び358bは、半径方向内側に位置し、誘導部322及び352ならびに割出し部324及び354にそれぞれ隣接する。
半径方向に面する支持面358bは、界面340の突起359に対して構造上の支持を設ける。半径方向に面する支持面328b及び358cはまた、歯科コンポーネント310及び340の組み立て中に初期の軸方向の位置合わせを促進する。さらに、円筒形の半径方向に面する支持面328b及び358bは、障害物として作用し、歯科コンポーネント310及び340の内側にアクセスしにくくするため、追加の密封効果を有する。
図3aに示される歯冠側歯科コンポーネント310及び図3dに示される歯根尖側歯科コンポーネント340は、円筒座標系とともに示されている。これらの円筒座標系に基づいて、図3b及び図3cは、それぞれ、歯冠側歯科コンポーネント310及び歯根尖側歯科コンポーネント340の誘導部322、352及び割出し部324、354のプロファイルを示す。図3bでは、より良好に理解するように、歯根尖側界面320の誘導部322及び割出し部324の異なる部分が以下に詳細に示され、説明される。
各割出し部324のプロファイルは、境界点324a’と324b’の間に位置する。これらの境界点324a’及び324b’のそれぞれに隣接して、割出し面325がある。割出し面325は、やがて収容面327によって接続される。図3bに示すように、収容面327は、座標軸hに垂直に、または座標軸φに平行に主に延びるプロファイルを有することが好ましい。
図示の例示的な実施形態では、割出し面325は、縦軸Lまたは座標軸hに平行に延びている。その結果、境界点324a’及び324b’及び割出し面325における接線の勾配は無限である、すなわちそれらは、プロファイルの不連続部に沿った勾配を表す。既に上で説明したように、そのような勾配は、縦軸L中心の回転方向での歯根尖側界面320と歯冠側界面350との間の形状適合をもたらす。
さらに、プロファイルに割出し面325がない場合、同じ勾配が存在する。ここで、プロファイルの境界点324a’及び324b’、すなわち各誘導面322の端部に隣接する境界線は、縦軸Lを中心とする回転方向の係止機構として作用する。
それにも関わらず、軸hに対して傾斜している表面プロファイルを備える割出し面も想定されている。そのような割出し面は、線形及び/または湾曲したプロファイルを有する表面として具体化することができる。誘導部322及び割出し部324のプロファイルが正弦関数などの連続的な関数によって定義される曲線である実施形態では、境界点324a’及び324b’は最大の絶対勾配を備える正弦関数の点として定義される。そのような実施形態では、回転係止機構は、境界点によって少なくとも主に設けられる。有限の勾配により、回転係止は自動係止摩擦によって引き起こされる。
境界点324a’と324b’との間には、誘導部322がある。したがって、境界点324a’及び324b’は、誘導部322の一部ではない。好ましくは、誘導部322の誘導面323は、2つの誘導面の部分323aと323bを含み、これらは反対の符号の斜面を備えている。さらにより好ましくは、誘導面の部分323a及び323bは、図3b及び図3cのグラフの座標軸hに関して対称である。誘導面の部分323aと323bは互いに遭遇して、歯冠側歯科コンポーネントの歯根尖側端部で頂点を形成する。歯根尖側角βは好ましくは120°~175°の範囲で、より好ましくは130°~150°の範囲で形成される。
図示の実施形態では、割出し部324及び誘導部322またはそれらの表面のプロファイルは、縦軸Lの周りに延びる一方で、縦軸に沿って(またはその方向に)起伏するプロファイルを形成する。そのため、縦軸Lを中心にしてプロファイルに沿って動くことは、また、この軸に沿う起伏のある移動を生じる。言い換えれば、プロファイルは、割出し部324及び誘導部322からなる少なくとも1つの所定の周期を有する信号を形成し得る。したがって、示される例示的な実施形態は、歯冠側歯科コンポーネント310及び歯根尖側歯科コンポーネント340の両方について縦軸L中心の3つの連続した周期を含む。
図3cにおいて、参照符号は、歯冠側界面350の誘導部352及び割出し部354によって画定されるプロファイルの部分を指す。各誘導面353は、誘導面の部分353a及び353b、ならびに間にある取り付け接触面353cによって形成される。誘導面の部分353a及び353bのプロファイルの外端は、各割出し部354の端点を画定する境界点354a’及び354b’に隣接する。歯冠側界面350の各境界点354a’及び354b’に、歯根尖側界面320の割出し面325の勾配に対応するプロファイルの勾配を有する割出し面355が隣接する。各割出し部354の2つの割出し面325のプロファイルの間には、収容面357のプロファイルがある。
図3bでは、歯根尖側界面320の誘導部322及び割出し部324のプロファイルが、歯根尖側界面320の歯根尖側誘導面の部分323bが歯冠側界面350の誘導面の部分353aと接触している状態で示されている。組み立て中のこれらの誘導面の部分の接触は、反対方向の回転と比較して、プロファイル、すなわち表面の互いに対する回転を少なくともさらに容易にする。図3bでは、この接触により、歯冠側界面350のプロファイルに対して歯根尖側界面320のプロファイルが左に回転する。
図3cでは、歯根尖側界面320及び歯冠側界面350は、最終的な位置で係合している。この最終的な位置で、割出し面325及び355は互いに向かい合って、上記の形状適合を引き起こし、その結果、界面320及び350は互いに対して回転することができない。
さらに、図3cは、最終的な位置において、誘導部352の取り付け接触面353cが割出し部324の収容面327から離れていることを示している。同様に、誘導部322の誘導面323は、割出し部354の収容面357と離れている。すでに上述したように、このことは、効果的なシールを形成するために、嵌合面321及び351が互いに密接に接触することを生じる。
非限定的な例として、特にこの実施形態として、誘導部322及び割出し部354の少なくとも一方、好ましくは両方のプロファイル(複数可)は、好ましくは75°~85°の間、より好ましくは77°~81°の間、さらにより好ましくは約79°の角度の範囲(または角度で測る長さ)を有することができる。割出し部324及び/または誘導部352の少なくとも一方、好ましくは両方のプロファイル(複数可)は、好ましくは35~45°の間、より好ましくは39~43°の間、さらにより好ましくは約41°の角度の範囲(または角度で測る長さ)を有することができる。すでに上で説明したように、1つの歯科コンポーネントの割出し部(複数可)の角度の範囲と誘導部(複数可)の角度の範囲の比率は異なる場合がある。さらにより好ましくは、それらは実質的に異なり、すなわち、1.5~8または1/8~1/2の範囲、あるいは3~6または1/6~1/3の範囲である。
さらに、縦軸Lに沿った割出し部324の範囲または深さは実質的に1mm程度であってもよい。
組み立てられた状態では、縦軸Lに沿って、歯科コンポーネントのうちの1つの誘導部の先端から、すなわち誘導面323または取り付け接触面353cの頂点から、歯科コンポーネントの他方の先端、すなわち取り付け接触面353cまたは誘導面323の頂点までの距離は、正しく組み立てられた状態の歯科用スクリュー(図示せず)と歯根尖側歯科コンポーネント340との間の干渉するねじの長さよりも大きいことが好ましい。その結果、歯根尖側歯科コンポーネント340と歯冠側歯科コンポーネント310が嵌合する関係にない限り、歯科用スクリューのねじは係合できない。
図4に移ると、図4aは、歯冠側歯科コンポーネント410及び対応する歯根尖側歯科コンポーネント440のさらに別の実施形態を示している。概して、図4a及び図4bに示されている歯科コンポーネントは、それぞれ図3a及び図3dに示されている歯科コンポーネントに対応している。しかし、図3dの歯冠側歯科コンポーネント340とは対照的に、図4bの歯冠側歯科コンポーネント440は、円筒状の支持面358bの冠状端部の丸い歯冠側縁部の代わりに、支持面458bの歯冠側縁部に円錐台状整合面458cを含む。
円錐台状整合面458cは、半径方向外側に面している。それは、歯根尖側歯科コンポーネント440の円錐台状整合面458cが、歯冠側歯科コンポーネント410の対応する半径方向内向きの円錐台状整合面428cと接触すると、組み立て中に2つの歯科コンポーネント間の初期の軸方向の位置合わせを達成するのに役立つ。歯根尖側歯科コンポーネント440の構造にしたがって、半径方向内側に面する円錐台状整合面428cは、半径方向内側に面する支持面428bの歯冠側端部に隣接する。
図5a及び図5bは、それぞれ、歯科用組立体501及び歯根尖側歯科コンポーネント540のさらに別の実施形態を示している。この実施形態では、嵌合面521及び551は、歯冠側歯科コンポーネント510及び歯根尖側歯科コンポーネント540の外周に、前の実施形態の嵌合面のように配置される。しかし、歯冠側コンポーネント510の嵌合面521及び歯根尖側歯科コンポーネント540の嵌合面551は、縦軸Lに対して角度αだけ傾斜している。この角度αにより、嵌合面521及び551は、縦軸Lに垂直な平面に延在しない。言い換えると、角度αは90°とは異なる。代わりに、この角度は、これまでに定義された範囲の値のいずれか1つを有することが好ましい。これらの角度付きまたは円錐台状の嵌合面521及び551は、前述の実施形態のいずれにも、また以下の実施形態にも適用することができる。
さらに、歯根尖側コンポーネント540の嵌合面551の角度αは、歯冠側コンポーネント510の嵌合面521の角度αと異なっていてよく、これらの表面間の接触は一般に、縦軸L中心の線での接触である。しかし、角度α、αは両方ともこれまでに定義された範囲の値を有する。これらの角度αとαとの差は、好ましくは1°から5°の範囲、より好ましくは1°から3°の範囲、特に2°である。好ましくは、縦軸Lに関して、角度αは角度αよりも大きい。さらに、これらの角度αとαとの差は、好ましくは、縦軸Lに関して、または歯科コンポーネント510と540の周囲または外壁よりも縦軸により近い嵌合面521及び551の半径方向内側で確立される線での接触をもたらす。これにより、歯冠側歯科コンポーネント510及び歯根尖側歯科コンポーネント540の縦軸方向の力に対するより良好な応力分布がもたらされる。さらに、これらのコンポーネントが組み立てられた状態でシールを形成することができる。
先の実施形態との別の違いは、割出し部554が収容面を含まないことである。代わりに、割出し部554は境界線554a及び554bを有し、これらの各々に割出し面555が隣接している。嵌合面551は、収容面の代わりに、先の実施形態よりも半径方向さらに内側に延び、対応する歯根尖側歯科コンポーネント510の誘導面は、最終的な位置にあるときに嵌合面551に面する。その結果、嵌合面551の一部のみが次に位置する、すなわち縦軸Lに沿って見たとき、誘導部552及び割出し部554の外側に向かい、半径方向の嵌合面551の残りの部分は、誘導部552及び割出し部554の下に位置する。
図5bに示すように、誘導面の部分553a及び553bを備えた誘導面553、ならびに取り付け接触面553c及び隣接する割出し面555は、円筒状支持面558bから外向きに延びる突起の幾何学形状を実質的に画定する。この突起の外面は、支持面558aを形成する。その結果、先の実施形態とは対照的に、半径方向外向きの支持面558aは、嵌合面551まで延在しない。代わりに、上述の表面によって規定される突起と嵌合面551との間に隙間が存在する。
先に述べたように、割出し部は、構造的機構として境界線554a及び554bのみを有し得ることも想定される。この場合、割出し面も収容面も存在しない。これまでに定義したように、境界線での勾配は、このとき無限であると定義され、したがって、形状適合に基づく回転係止機能を設けるのに十分である。
さらに、図3a~図3cに示す歯冠側コンポーネント310は、図5の歯根尖側コンポーネントに対応する。これは、図4aに示す歯冠側歯科コンポーネント410の割出し部及び誘導部にも当てはまる。
歯科コンポーネント640の別の実施形態が図6a及び図6bに示されており、これも本発明の原理に基づいている。これらの図は、歯冠側界面650を備えた歯根尖側歯科コンポーネント640を示しているが、当業者は、少なくとも前述の説明から、歯根尖側歯科コンポーネント640に関して最終的な位置に到達することを目的とする歯冠側歯科コンポーネントについて対応する界面をいかに形作るか認識する。この場合、2つのコンポーネントが半径方向及び回転方向に位置合わせされている。
歯根尖側歯科コンポーネント640の歯冠側界面650は、その周縁に嵌合面651を含む。半径方向内側に位置する嵌合面651の縁部に隣接して、円筒形の外向きの支持面658がある。外向きの支持面658の歯冠側端部に、円錐台状のシール面658cがある。このシール面658c及び支持面658は、図4に示す実施形態に関して説明したものと同じ構造、機能及び利点を有する。
前の実施形態とは対照的に、嵌合面651は、前述の誘導部及び割出し部の機能も有する、起伏のあるリング形の表面である。より具体的には、誘導部652及び割出し部654は、嵌合面651の起伏によって具現化される。先の実施形態と同様に、誘導部652の表面は、割出し部654の表面よりも歯根尖側歯科コンポーネント640の歯冠側端部の近傍に位置する。
また、縦軸Lの周りの割出し部の延在は、嵌合面の幅を横切る2つの境界線654a及び654bによって画定される。起伏のある嵌合面651は、正弦関数などの連続的な関数によって定義されるため、境界線654a及び654bは、最大絶対勾配を有する嵌合面651の接線に位置する。自動係止は、嵌合面651の表面特性と、境界線654a及び654bでの最大勾配に関連する、この関数によって記述される振幅によって成し遂げることができる。言い換えれば、振幅が十分に大きい場合、境界線654a及び654bでの勾配は、別の歯科コンポーネントに対する歯科コンポーネント640の自動係止効果に十分である。
前の実施形態と比較して、図6a及び図6bに示される歯科コンポーネントの構造は単純化されている。表面のプロファイルの不連続性が欠落しているため、歯科専門家にとって、歯科コンポーネントの最終的な位置に到達したことを示す触覚フィードバックが少なくなる場合がある。しかし、プロファイルの振幅と表面の粗さを設定して、歯科コンポーネントが上部コンポーネントの重量に起因して(重力に関連して)最終的な位置まで互いにスライドするようにすることによって、歯科用組立体はそれ自体の嵌合関係を見出すことができる。
上述の異なる実施形態では、歯根尖側界面及び歯冠側界面の異なる部分の構成は、歯科コンポーネント間で切り替えられてもよい。言い換えれば、嵌合面、誘導部、割出し部、及び/または半径方向に面する支持面の配置及び/または構成は、歯科コンポーネント上で逆に形成することができる。例えば、上に示した歯根尖側歯科コンポーネントの歯冠側界面の誘導部及び割出し部の形状は、歯冠側歯科コンポーネントの歯根尖側界面に形成することができ、逆もまた然りである。
参照符号
以下の参照符号は、前述の実施形態で使用される特徴の一般的な参照番号である。詳細な説明及び図面では、最初の数字として図の番号が補足されている。また、読みやすくするために、添付の特許請求の範囲には一般的な参照符号のみが含まれている。
1 歯科用組立体
10歯冠側歯科コンポーネント
11貫通穴
12雌ねじ
13スクリューシート
20歯冠側歯科コンポーネントの歯根尖側界面
21歯根尖側に面する嵌合面
22誘導部
23歯根尖側に面する誘導面
23a、23b誘導面の部分
23c取り付け接触面
24割出し部
24a、24b境界線
24a’、24b’境界点
25割出し面
26スナップフィット機構
27歯根尖側に面する収容面
28、28a、28b半径方向に面する支持面
28c円錐台状整合面
40歯根尖側歯科コンポーネント
41貫通穴
42雌ねじ
50歯根尖側歯科コンポーネントの歯冠側界面
51歯冠側に面する嵌合面
52誘導部
53歯冠側に面する誘導面
53a、53b誘導面の部分
53c取り付け接触面
54割出し部
54a、54b境界線
54a’、54b’境界点
55割出し面
56スナップフィット機構
57歯冠側に面する収容面
58、58a組み立てられた状態の半径方向の支持面
58b半径方向に面する支持面と整合面
58c円錐台状整合面
59歯冠側に面する界面の突起
70歯科用スクリュー
71係合部
80歯科インプラント
81インプラントスクリュー
90歯根尖側界面
L 縦軸
r 極座標
h 縦座標
α 嵌合面角度
α歯根尖側歯科コンポーネントの嵌合面角度
α歯冠側歯科コンポーネントの嵌合面角度
β 頂点の角度
φ 角度座標

Claims (15)

  1. 歯科組立体用の歯科コンポーネント(110、140)であって、
    歯冠側端部、歯根尖側端部、及び前記歯冠側端部と前記歯根尖側端部の間を延びる縦軸(L)、ならびに
    別の歯科コンポーネントに対する組立体用の界面(120、150)
    を含み、前記界面が、
    前記歯科コンポーネントを他方の歯科コンポーネントに回転係止するための少なくとも1つの割出し部(124、154)、及び
    前記他方の歯科コンポーネントを、前記縦軸を中心に次の割出し部に向けて誘導するための少なくとも1つの誘導部(122、152)
    を含み、
    前記少なくとも1つの誘導部と前記少なくとも1つの割出し部は、前記縦軸の周りで交互になっており、
    前記誘導部は、歯根尖側に面する(123)または歯冠側に面する(153)誘導面を含
    前記割出し部は、割出し面(325)を有し、前記割出し面は、前記縦軸(L)に平行に延びる、
    歯科コンポーネント。
  2. 前記誘導面(123、153)の少なくとも一部に対する接線が、前記縦軸の周りで前記次の割出し部に向かって勾配を有する、請求項1に記載の歯科コンポーネント。
  3. 前記界面(120、150)が、前記歯科コンポーネントの前記縦軸(L)の方向に力を伝達するための嵌合面(127)をさらに含み、前記嵌合面が前記誘導面(123、153)と同じ方向を向いており、前記縦軸の周りに延び、前記嵌合面の少なくとも一部は、前記誘導部(122、152)と前記割出し部(124、154)に対して半径方向に隣接して配置されている、請求項1または2に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  4. 各割出し部(124、154)は、2つの境界線(124a、124b、154a、154b)の間に画定され、各前記境界線は前記誘導面(123、153)に隣接し、前記境界線は、前記割出し部のプロファイルに沿って境界点(124a’、124b’、154a’、154b’)を形成し、前記2つの境界点のいずれか1つへの接線は、前記誘導部のプロファイルに対するいずれの接線よりも大きい絶対値の勾配を有し、前記境界点の前記2つの接線は、同じ絶対値の勾配を有する、請求項1または3のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  5. 前記境界点(124a’、124b’、154a’、154b’)のそれぞれに対する前記接線が、前記縦軸(L)に対して0°~10°の範囲の絶対角度を有する、請求項4に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  6. 各境界線(124a、124b、154a、154b)が割出し面の一部である、請求項4または5に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  7. 前記誘導部(122、152)及び前記割出し部(124、154)が、起伏のある表面(123、125、153、155)を前記歯科コンポーネントの前記縦軸(L)の周りに形成する、請求項1~6のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  8. 前記少なくとも1つの誘導部(122、152)の前記誘導面(123、153)が、2つの誘導面の部分(123a、123b、153a、153b)、及び前記2つの誘導面の部分の間に位置する取り付け接触面(123c、153c)を有し、前記取り付け接触面が前記縦軸(L)に垂直な平面に平行である、請求項1~7のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  9. 前記2つの誘導面の部分(123a、123b、153a、153b)はそれぞれ少なくとも1つの接線を有し、前記2つの誘導面の前記接線が、前記縦軸に沿った同じ位置において、同じ絶対値の勾配を有するが符号は異なる、請求項8に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  10. 前記界面(120、150)は、少なくとも1つの半径方向に面する支持面(128、158)をさらに備え、前記支持面は、前記割出し部(124、154)及び誘導部(122、152)に関して半径方向内側に位置し、及び/または前記界面の先端を形成する、請求項1~9のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  11. 前記嵌合面が円錐台状であり、及び/または前記縦軸(L)の周りのその延在部全体に沿って連続的な周期的関数として起伏する、請求項3に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  12. 前記歯科コンポーネントは、歯科インプラント、アバットメント、またはマルチピース、例えばツーピースのアバットメントの歯冠側部または歯根尖側部である、請求項1~11のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110、140)。
  13. 補綴物を取り付けるための歯科用組立体(101)であって、
    界面の少なくとも一部が歯冠側歯科コンポーネント(110)として歯根尖側に面している、請求項1~12のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(110)、及び
    界面の少なくとも一部が歯根尖側歯科コンポーネントとして歯冠側に面している、請求項1~12のいずれか1項に記載の歯科コンポーネント(140)を備える、歯科用組立体(101)。
  14. 前記歯科用組立体を固定するための歯科用スクリュー(170)をさらに備え、前記歯科用スクリューが所定の長さを有し、前記歯根尖側歯科コンポーネント(140)が雌ねじ(142)を含み、前記雌ねじは、前記歯根尖側歯科コンポーネントの前記縦軸(L)の一部に沿って配置され、前記歯冠側歯科コンポーネント(110)の歯根尖側に面する界面(120)と前記歯根尖側歯科コンポーネント(140)の歯冠側に面する界面(150)が最終的な位置に配置されている場合のみに、歯科用スクリューによって係合できるようにする、請求項13に記載の歯科用組立体(101)。
  15. 最終的な位置において、前記歯冠側歯科コンポーネント(110)及び歯根尖側歯科コンポーネント(140)のうちの1つの前記誘導部(122、152)が、前記歯冠側歯科コンポーネント及び歯根尖側歯科コンポーネントのうちの他方の前記割出し部(144、154)と離れている、請求項13または14に記載の歯科用組立体(101)。
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