JP7329404B2 - 型枠内コンクリートの締固め方法及び装置 - Google Patents
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Description
ここでいう「型枠内」とは、少なくとも1つの面が型枠により仕切られるコンクリート打設用の閉空間とする。
前記閉空間内に位置するように被振動部材を配置する工程と、
前記型枠の外側から前記型枠に設けた貫通孔を介して、前記型枠内に棒状の振動伝達部材を挿入し、前記振動伝達部材を前記被振動部材に接続する工程と、
前記型枠の外側に配置した起振部の振動を、前記振動伝達部材を介して前記被振動部材に伝達し、コンクリートを締固める工程と、
を含み、
前記被振動部材は、支持部を介して、トンネル内周面側に支持されることを特徴とする。
また、前記締固めの後、前記振動伝達部材と前記被振動部材との接続を解除して、前記振動伝達部材を前記型枠内から抜き去り、かつ、前記被振動部材を前記型枠内に残置する工程を更に含んでもよい。
前記閉空間内に配置された被振動部材と、
前記型枠に設けられた貫通孔に挿入されて前記型枠内に臨み、前記被振動部材に継手部により着脱可能に接続される棒状の振動伝達部材と、
前記型枠の外側に配置されて前記振動伝達部材に振動を与える起振部と、
を含み、
前記被振動部材は、支持部を介して、トンネル内周面側に支持されることを特徴とする。
図4は締固め装置の要部の縦断面図、図5は締固め装置の要部の横断面図(図4のV-V断面図)、図6は被振動部材(埋設鋼材)の支持部の縦断面図である。
かかる被振動部材20は、型枠8の設置に先立って、覆工コンクリート打設空間内に配置する。詳しくは、被振動部材20は、図1のようにトンネル軸方向に見て、アーチ状の覆工コンクリート打設空間のうち、天端部に、トンネル1の内周面や型枠8から離して、これらと同心の円弧状に配置する。
また、トンネル1の内周側にH形鋼などの支保工がある場合は、その支保工から支持部材を突出させ、これに支持させるようにしてもよい。
かかる振動伝達部材25は、型枠8の設置後に、型枠8に設けられた貫通孔8aに挿入されて先端が型枠8内に臨み、その先端が被振動部材20に雌雄の継手部により着脱可能に接続される。
振動伝達部材25の型枠8外の基端側には、受振用に、管継手28が固定されている。
型枠8の設置前にコンクリート打設空間内に位置するように、支持部22により支持させて、被振動部材20を配置する。なお、被振動部材20はコンクリート打設空間内に型枠8の設置前に配置しておけば、必ずしも支持部22により支持されている必要はない。
型枠8の設置後、コンクリート打設前又は打設中(打設開始後)に、型枠8の外側から型枠8に設けた貫通孔8aを介して、型枠8内に棒状の振動伝達部材25を挿入し、振動伝達部材25を被振動部材20に接続する。本実施形態では、振動伝達部材25の先端を雌雄の継手部(管継手23など)によりねじ込み式で被振動部材20に接続する。
型枠8の外側に配置した起振部(バイブレータ)30を作動させ、その振動を、振動伝達部材25を介して被振動部材20に伝達し、被振動部材20を振動させることで、コンクリートを締固める。これにより、コンクリートの内部からコンクリートに直接的に振動を与えることができ、コンクリート全体を良好に締固めることができる。
上記の締固めの後、振動伝達部材25と被振動部材20との接続を解除して、振動伝達部材25を型枠8内から抜き去る。抜き去った後、型枠8の貫通孔8aには適宜の蓋(嵌込み式のキャップなど)が取付けられる。従って、被振動部材20である鋼材は、型枠8内に残置される。なお、被振動部材20は補強鋼材を兼ねる埋設鋼材であってもよい。
このような懸念への対策としては、次の(5-1)~(5-3)のいずれかの方法を実施することが好ましい。
振動伝達部材25を型枠8内から抜き去るときに、起振部30により振動伝達部材25を振動させつつ抜き去る。これにより、貫通孔8a近傍のコンクリートをなじませて、抜き穴などの発生を抑制することができる。
振動伝達部材25を型枠8内から抜き去った後に、型枠8の貫通孔8aから棒状のバイブレータを挿入して貫通孔8a近傍のコンクリートを締固める工程を更に含むようにする。これにより、貫通孔8a近傍のコンクリートに振動を与え、かつ撹拌して、抜き穴を無くすことができる。
振動伝達部材25を型枠8内から抜き去った後に、貫通孔8aに蓋をしてから、型枠バイブレータにより貫通孔8a近傍の型枠8(その面板)を振動させて貫通孔8a近傍のコンクリートを締固める工程を更に含むようにする。これにより、貫通孔8a近傍のコンクリートに振動を与えて、なじませることができ、抜き穴を無くすことができる。
なお、出願当初の請求項は以下のとおりであった。
[請求項1]
少なくとも1つの面が型枠により仕切られる閉空間に打設されるコンクリートを締固める方法であって、
前記閉空間内に位置するように被振動部材を配置する工程と、
前記型枠の外側から前記型枠に設けた貫通孔を介して、前記型枠内に棒状の振動伝達部材を挿入し、前記振動伝達部材を前記被振動部材に接続する工程と、
前記型枠の外側に配置した起振部の振動を、前記振動伝達部材を介して前記被振動部材に伝達し、コンクリートを締固める工程と、
を含む、型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項2]
前記締固めの後、前記振動伝達部材と前記被振動部材との接続を解除して、前記振動伝達部材を前記型枠内から抜き去る工程を更に含む、請求項1記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項3]
前記振動伝達部材を前記型枠内から抜き去るときに、前記振動伝達部材を振動させつつ抜き去ることを特徴とする、請求項2記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項4]
前記振動伝達部材を前記型枠内から抜き去った後に、前記貫通孔近傍のコンクリートを締固める工程を更に含む、請求項2又は請求項3記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項5]
前記型枠は、トンネル内周面との間に間隔をあけて配置されるトンネル覆工コンクリート用の型枠であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項6]
前記振動伝達部材と前記被振動部材との接続は、着脱可能な継手部を介して行うことを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれか1つに記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
[請求項7]
少なくとも1つの面が型枠により仕切られる閉空間に打設されるコンクリートを締固める装置であって、
前記閉空間内に配置された被振動部材と、
前記型枠に設けられた貫通孔に挿入されて前記型枠内に臨み、前記被振動部材に継手部により着脱可能に接続される棒状の振動伝達部材と、
前記型枠の外側に配置されて前記振動伝達部材に振動を与える起振部と、
を含む、型枠内コンクリートの締固め装置。
2 吹付コンクリート
3 底盤
4 セントル
5 架台(台車)
6 車輪
7 ジャッキ
8 型枠
8-1~8-7 型枠ユニット
8a 貫通孔
9 既設の覆工コンクリート
10 妻型枠
20 被振動部材(埋設鋼材)
22 支持部
22a アンカーボルト
22b 締付ナット
23 管継手
25 振動伝達部材
28 受振用の管継手
30 起振部(バイブレータ)
30a 起振面
Claims (8)
- トンネル内周面とトンネル覆工コンクリート用の型枠とにより仕切られる閉空間に打設されるコンクリートを締固める方法であって、
前記閉空間内に位置するように被振動部材を配置する工程と、
前記型枠の外側から前記型枠に設けた貫通孔を介して、前記型枠内に棒状の振動伝達部材を挿入し、前記振動伝達部材を前記被振動部材に接続する工程と、
前記型枠の外側に配置した起振部の振動を、前記振動伝達部材を介して前記被振動部材に伝達し、コンクリートを締固める工程と、
を含み、
前記被振動部材は、支持部を介して、トンネル内周面側に支持される、型枠内コンクリートの締固め方法。 - 前記支持部は、トンネル内周面から前記閉空間内に突出するアンカーボルトを含む、請求項1に記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
- 前記被振動部材は溝形鋼からなり、
前記被振動部材を配置する工程では、前記溝形鋼における溝の開口部がトンネル内周面に相対するように、前記被振動部材を配置する、請求項1又は請求項2に記載の型枠内コンクリートの締固め方法。 - 前記締固めの後、前記振動伝達部材と前記被振動部材との接続を解除して、前記振動伝達部材を前記型枠内から抜き去り、かつ、前記被振動部材を前記型枠内に残置する工程を更に含む、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
- 前記振動伝達部材と前記被振動部材との接続は、着脱可能な継手部を介して行う、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の型枠内コンクリートの締固め方法。
- トンネル内周面とトンネル覆工コンクリート用の型枠とにより仕切られる閉空間に打設されるコンクリートを締固める装置であって、
前記閉空間内に配置された被振動部材と、
前記型枠に設けられた貫通孔に挿入されて前記型枠内に臨み、前記被振動部材に継手部により着脱可能に接続される棒状の振動伝達部材と、
前記型枠の外側に配置されて前記振動伝達部材に振動を与える起振部と、
を含み、
前記被振動部材は、支持部を介して、トンネル内周面側に支持される、型枠内コンクリートの締固め装置。 - 前記支持部は、トンネル内周面から前記閉空間内に突出するアンカーボルトを含む、請求項6に記載の型枠内コンクリートの締固め装置。
- 前記被振動部材は溝形鋼からなり、前記溝形鋼における溝の開口部がトンネル内周面に相対する、請求項6又は請求項7に記載の型枠内コンクリートの締固め装置。
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