JP7328038B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
まず、本発明が適用される画像形成装置の全体構成について、図を用いて説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の一態様であるレーザビームプリンタ1(以下、プリンタ1という)の構成を示す断面図である。図1に示すプリンタ1では、最下段に記録材である用紙Pが収容される給紙部80が配置されている。給紙部80には、給紙トレイ83が設けられており、ユーザが直接、用紙Pを積載することが可能である。給紙部80の図中、左上部には、給紙部80より搬送されてきた用紙Pの先端位置を合わせ、用紙Pを転写ローラ91へと搬送するレジストレーションローラ51と、レジストレーション対向ローラ52が配置されている。以下では、レジストレーションローラ51はレジローラ51といい、レジストレーション対向ローラ52はレジ対向ローラ52という。
まず、ユーザは、用紙Pに画像形成を行うために、図1の用紙Pを積載する積載部である給紙トレイ83に用紙Pをセットする。このとき、ユーザは、用紙Pの搬送方向と直交する幅方向の大きさを規制する規制部であるサイド規制板82(82R、82L)を用紙Pの幅に応じた位置に移動(スライド)させる。
図2は、図1に示す用紙幅検知ユニット100において、給紙トレイ83に収容された用紙Pの幅を検知する用紙幅センサ101(以下、幅センサ101という)と、幅センサ101が実装されるプリント基板105の構成を示す斜視図である。図2に示すように、検知手段である幅センサ101は、突起軸部101aとセンサ本体101bから構成されている。突起軸部101aは、中央に穴部が設けられており、センサ本体101bに対して回転自在に取り付けられている。一方、センサ本体101bは、回転式の可変抵抗器であり、プリント基板105に電気的に接続された状態で固定されている。センサ本体101bは、突起軸部101aの回転角度に応じて抵抗値が変化する。幅センサ101は、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値を検知信号である電圧に変換して制御部(不図示)のCPU106(図11参照)に出力する。
図3は、用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82(82R)との関係を説明する斜視図である。図3(a)は、用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82(82R)とを給紙トレイ83の用紙Pの用紙搬送方向の下流側から見たときの斜視図である。図3(a)に示すように、幅センサ101が取り付けられたプリント基板105は、サイド規制板82(82R)の動きに連動して移動するサイズ検知ホルダー102に取り付けられている。すなわち、プリント基板105は、幅センサ101の突起軸部101aの中心線S(図中、一点鎖線で表示)が、重力方向(図中、矢印G方向)に対して略垂直方向で、給紙トレイ83に収容された用紙Pの用紙搬送方向に略直交するように配置されている。また、プリント基板105の幅センサ101が取り付けられた面の反対側には、サイド規制板82(82R)の動きに応じて回転するセンサギア103が設けられている。
図6は、給紙トレイ83に用紙Pがセットされたときの用紙幅検知ユニット100の動作を説明する図である。図6は、図1に示す給紙トレイ83と用紙幅検知ユニット100の構成を図1の右側から左方向を見たときの図である。図6において、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットするために、サイド規制板82Rを図中右方向に移動させる。そして、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットすると、サイド規制板82Rを矢印A方向に用紙Pの幅側の端部に当接する位置まで移動させる。サイド規制板82は、82R(右側)、82L(左側)の左右で1対の構成であり、一方をスライドさせると、ピニオン(不図示)によって、他方も対称的にスライドする構成となっているため、用紙Pの幅方向の端部を左右同時に規制することができる。
(静的な誤差及び動的な誤差がない場合)
次に、用紙幅検知ユニット100の理想的な動作について説明する。ここで、「理想的な動作」とは、前述した部品公差による誤差である「静的な誤差」、及び部品の空走による誤差である「動的な誤差」がない場合の動作である。
続いて、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の用紙幅検知ユニット100の動作について説明する。図8は、前述した図7のグラフに、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧のグラフ(図中、グレーで表示)を追加した図である。図8において、「理想直線」は、図7で説明した、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がない場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧の関係を示す線形グラフを指している。一方、図8において「実際の特性」と記した、出力電圧が取りうる範囲をグレーで塗られた領域で示すグラフは、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧の関係を示している。「実際の特性」を示すグラフにおいて、突起軸部101aの角度が同じでも、幅センサ101の出力電圧が異なるのは、後述するように「動的な誤差」によるものである。また、出力電圧は、後述するように、サイド規制板82をスライドさせる方向に応じて理想直線の場合の出力電圧との誤差が異なる。
図11は、本実施例のプリンタ1の用紙Pの幅を検知するためのシステム構成を説明するための図である。図11において、制御部のCPU106は、記憶装置であるROM及びRAMを有し、ROMに格納された各種制御プログラムに基づいて、RAMを作業領域に用いて、プリンタ1の画像形成動作を一括して制御する。また、図11において、CPU106は3つの端子、AVref端子、AD端子、AVss端子を有している。AVref端子には、幅センサ101からの出力電圧の最大値である3.3V(ボルト)の直流電圧が入力され、AVss端子には、出力電圧の最小値0Vであるグランド(GND)に接続されている。また、AD端子には、用紙幅検知ユニット100の幅センサ101から、幅センサ101の突起軸部101aの角度に応じた出力電圧が入力される。CPU106は、AD変換入力ポートであるAD端子に入力された幅センサ101の出力電圧(アナログ電圧)を、出力電圧に応じたデジタル値に変換する。また、CPU106は、記憶手段である不揮発性メモリ107と接続され、不揮発性メモリ107にアクセスして、データの読み出し、書き込みを行う。
続いて、「理想用紙幅」に「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味した補正を行い、「真の用紙幅」を求める補正処理について説明する。図12は、図9に示したグラフの横軸を、幅センサ101からの出力電圧からAD変換値に換えたグラフである。本実施例では、A/D変換の分解能を12ビット(bit)とし、幅センサ101からの出力電圧の0V~3.3Vは、0~4095(=212-1)に変換される。図12に示す丸印のプロットを結んだグラフは、サイド規制板82を用紙Pの最大幅側(AD変換値の4095側)から最小幅側(AD変換値の0側)へと狭める方向にスライドさせた場合のプロファイルデータ中の20個のデータを結んだグラフである。
(用紙幅検知ユニットの構成)
上述した実施例では、図3に示すように、幅センサ101は給紙トレイ83に載置された用紙Pと直交するように配置された構成であったが、幅センサ101を用紙Pと並行に配置した構成でもよい。図18は、幅センサ101が給紙トレイ83に載置された用紙Pと並行に配置された用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82との関係を説明する斜視図(図18(a))と、上面図(図18(b))である。
上述した実施例では、CPU106は、プリンタ1の給紙トレイ83に載置された用紙Pの用紙幅を、用紙幅検知ユニット100の幅センサ101の検知値に基づいて確定させ、画像形成条件の設定等を行う実施例について説明した。前述したように、プリンタ1は、原稿の読み取りを行う読取装置110を備えている。そして、読取装置110の原稿置き台131には、サイド規制板82や用紙幅検知ユニット100と同様に、原稿の幅方向の端部を規制する原稿規制板139と、原稿の搬送方向に直交した幅を検知する原稿幅検知ユニット140が設けられている。そこで、CPU106は、原稿規制板139、及び原稿幅検知ユニット140を用いて、上述した実施例と同様の制御を行うことにより、原稿置き台131に載置された原稿の幅を検知することができる。そして、CPU106は、読み取った原稿画像を給紙トレイ83に載置された用紙Pに印刷する場合には、原稿幅検知ユニット140により検知された用紙幅の情報を用いて画像形成条件の設定を行い、印刷動作を実行することができる。
82 サイド規制板
83 給紙トレイ
101 用紙幅センサ
106 CPU
Claims (10)
- 用紙への画像形成を制御する制御手段を備える画像形成装置であって、
用紙が積載される積載部と、
前記積載部に積載された用紙の端部の位置を規制する規制部と、
前記規制部により規制された用紙の前記端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する検知手段と、
情報を記憶する記憶手段と、
前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅を、前記算出された前記用紙の幅と前記積載部に積載された用紙の幅との差分に基づいて補正することにより、前記積載部に積載された用紙の幅を求める前記制御手段と、を備え、
前記差分は、予め、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅と前記積載部に積載された用紙を測定した幅とから算出された差分であり、前記検知信号の値と対応付けて前記記憶手段に格納され、
前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号の値を挟む2つの検知信号の値と、前記2つの検知信号にそれぞれ対応付けられた前記差分とを前記記憶手段より読み出し、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じて線形補間することにより、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じた差分を算出することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅に、前記算出した前記検知信号の値に応じた前記差分を加算することにより、前記積載部に積載された用紙の幅を求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記規制部は、用紙の搬送方向と直交する幅方向における一方の端部の位置を規制する第1規制部材と、前記第1規制部材の操作方向と対称の方向に移動し、用紙の前記幅方向における他方の端部の位置を規制する第2規制部材と、を有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記第1規制部材と一体となって移動するラックを備え、
前記検知手段は、前記ラックと噛合し、紙幅検知を行うための歯車と、前記歯車に軸部が連結され、前記軸部の回転角に応じて抵抗値が変化する回転式の可変抵抗器と、を有し、
前記検知信号である前記可変抵抗器の抵抗値に応じた電圧を出力することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記電圧を用いた一次式により、前記積載部に積載された前記補正を行う前の用紙の幅を算出することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記記憶手段は、第1の補正データ及び第2の補正データを格納し、
前記第1の補正データは、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向に前記規制部を操作した場合の、前記検知手段から出力される前記検知信号の値と前記検知信号の値と対応付けられた前記差分とを有し、
前記第2の補正データは、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向に前記規制部を操作した場合の、前記検知手段から出力される前記検知信号の値と前記検知信号の値と対応付けられた前記差分とを有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じた差分を算出する場合には、前記規制部が操作される方向が前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向か、又は前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向かに応じて、前記記憶手段に格納された前記第1の補正データ、又は前記第2の補正データを選択することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記第1の補正データが有する検知信号の値に対応する差分は、前記第2の補正データが有する前記検知信号と同じ値の前記検知信号に対応する差分よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記第2の補正データが有する検知信号の値に対応する差分は、前記第1の補正データが有する前記検知信号と同じ値の前記検知信号に対応する差分よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向に前記規制部を操作した場合の前記差分と、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向に前記規制部を操作した場合の前記差分との違いは、前記規制部の操作により前記第1規制部材が移動した移動量を前記第1規制部材から前記歯車に伝えるために介在する各部品の間の隙間、及び前記操作により前記第1規制部材に加えられた力による前記各部品の変形により生じることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像形成装置。
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