JP7328038B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に用紙幅検知装置に関する。
画像形成装置では、さまざまなサイズの用紙が使用されている。画像形成装置の用紙が収容される給紙トレイには、用紙のサイズを検知する用紙幅検知装置が搭載されている。用紙幅検知装置に用いられる用紙の幅を検知する方法について、例えば特許文献1では、次のような方法が提案されている。すなわち、給紙トレイに載置された用紙の位置を規制する規制部材の位置を、ラック部材やピニオンギアを介して可変抵抗器に伝達し、規制部材の位置に応じて可変抵抗器の抵抗値を変化させる。そして、規制部材の位置に応じた可変抵抗器の抵抗値に対応した電圧に基づいて、可変抵抗器の抵抗値を用紙の幅に変換することによって用紙の幅を検知する方法が提案されている。
特開平11-130271号公報
しかしながら、上述した特許文献1で示されるような、給紙トレイに収容された用紙の端部を揃える用紙規制部材の位置を、ラック部材やピニオンギアを介して可変抵抗器に伝達する構成には、次のような課題がある。1つ目の課題としては、部品公差による誤差がある。可変抵抗器の抵抗値を用紙のサイズ(幅)に変換する変換式は、介在する部品の寸法や可変抵抗器の可動量に対する抵抗値の変化量が、設計上の最適値になるように設定されていることが一般的である。そのため、介在部品の寸法公差や、可変抵抗器の可動量に対する抵抗値の変化量の公差によって、変換式に基づいて求められる用紙の紙幅に誤差が生じる。部品公差による誤差は、介在する部品や可変抵抗器の動作によらない、個々の部品に特有の誤差要素であるため、以下では「静的な誤差」と記す。2つ目の課題として、部品の空走による誤差がある。介在する部品同士を組み付けた際のガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、用紙規制部材に加わる力による部品の撓み等により、用紙規制部材が移動しているにもかかわらず、その動きが可変抵抗器に伝わらず、可変抵抗器の抵抗値が変化しない空走が生じる。このような介在部品の空走によって、検知される用紙の紙幅に誤差が生じる。部品の空走による誤差は、介在部品の動作によって生じる動的な誤差要素であるため、以下では「動的な誤差」と記す。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味して、用紙のサイズを精度よく検知することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)用紙への画像形成を制御する制御手段を備える画像形成装置であって、用紙が積載される積載部と、前記積載部に積載された用紙の端部の位置を規制する規制部と、前記規制部により規制された用紙の前記端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する検知手段と、情報を記憶する記憶手段と、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅を、前記算出された前記用紙の幅と前記積載部に積載された用紙の幅との差分に基づいて補正することにより、前記積載部に積載された用紙の幅を求める前記制御手段と、を備え、前記差分は、予め、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅と前記積載部に積載された用紙を測定した幅とから算出された差分であり、前記検知信号の値と対応付けて前記記憶手段に格納され、前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号の値を挟む2つの検知信号の値と、前記2つの検知信号にそれぞれ対応付けられた前記差分とを前記記憶手段より読み出し、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じて線形補間することにより、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じた差分を算出することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味して、用紙のサイズを精度よく検知することができる。
実施例の画像形成装置の構成を示す断面図 実施例の用紙幅センサとプリント基板の構成を示す斜視図 実施例の用紙幅検知ユニットの構成とサイド規制板との関係を説明する斜視図 実施例の用紙幅検知ユニットの構成とサイド規制板との関係を説明する断面図 実施例の用紙幅検知ユニットとサイド規制板の関係を説明する斜視図 実施例の用紙幅検知ユニットの動作を説明する図 実施例の用紙幅センサの動作を説明する図 実施例の用紙幅センサの突起軸部の角度と用紙幅の関係を説明する図 実施例の用紙幅センサの出力電圧と実際の用紙幅との誤差を示す図 実施例の用紙幅センサの動的な誤差を説明する図 実施例の用紙幅を検知するシステム構成を説明する図 実施例の用紙幅センサの出力電圧のAD変換値と実際の用紙幅との誤差を示す図 実施例の用紙幅センサの出力電圧のAD変換値と実際の用紙幅との誤差を示す図 実施例の補正処理を説明する図 実施例の補正処理を説明する図 実施例の補正処理を説明する図 実施例の補正処理を説明する図 その他の実施例の用紙幅検知ユニットの構成を説明する図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の構成]
まず、本発明が適用される画像形成装置の全体構成について、図を用いて説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の一態様であるレーザビームプリンタ1(以下、プリンタ1という)の構成を示す断面図である。図1に示すプリンタ1では、最下段に記録材である用紙Pが収容される給紙部80が配置されている。給紙部80には、給紙トレイ83が設けられており、ユーザが直接、用紙Pを積載することが可能である。給紙部80の図中、左上部には、給紙部80より搬送されてきた用紙Pの先端位置を合わせ、用紙Pを転写ローラ91へと搬送するレジストレーションローラ51と、レジストレーション対向ローラ52が配置されている。以下では、レジストレーションローラ51はレジローラ51といい、レジストレーション対向ローラ52はレジ対向ローラ52という。
給紙部80の図中上部には、用紙Pの搬送方向(図中、右から左に向かう方向)に直交した長さである幅を検知する用紙幅検知ユニット100と、感光ドラム11に静電潜像を形成するレーザスキャナユニット30が配置されている。レーザスキャナユニット30の図中左側にはスキャナフレーム31が配置され、レーザスキャナユニット30は、スキャナフレーム31に固定されている。スキャナフレーム31の図中左方向には、プロセスカートリッジ10が配置されている。プロセスカートリッジ10は、レーザスキャナユニット30から画像情報に応じて出射される光ビームにより露光され、静電潜像が形成される感光ドラム11と、感光ドラム11上の静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像装置(不図示)を有している。プロセスカートリッジ10の図中左方向には、プロセスカートリッジ10に対向する位置に、感光ドラム11上のトナー像を用紙Pに転写するための転写ローラ91が設けられている。また、プロセスカートリッジ10及び転写ローラ91の図中上部には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着させる定着ユニット20が配置されている。そして、定着ユニット20の図中右上部には、定着ユニット20から搬送された用紙Pを排紙トレイ65に排出する排紙ローラ対61が設けられている。また、用紙Pへの画像形成を制御する制御部(不図示)には、制御手段であるCPU106(図11参照)が搭載されており、プリンタ1の画像形成動作を一括して制御している。
また、本実施例のプリンタ1は、装置上部に原稿搬送部130と原稿読取部120を有し、原稿の読み取りを行う読取装置110を備えている。また、原稿読取部120の側面部には、ユーザがプリンタ1へのデータ入力を行うキーパッドや、各種の情報を表示するための表示部を有する操作部109が設けられている。
読取装置110の原稿搬送部130では、原稿置き台131に載置された原稿は、給紙ローラ132によって1枚ずつ、原稿読取部120の原稿台126へと搬送される。原稿は、モータ136によって駆動され、回転する原稿搬送ベルト137によって原稿台126の所定の位置に搬送され、原稿読取部120により原稿の読み取りが行われる。原稿の読み取りが終了すると、フラッパ135により原稿の搬送経路が変更され、モータ136を逆転させて、原稿搬送ベルト137を逆方向に回転させることで、原稿が排出トレイ138に排出される。また、原稿置き台131には、原稿の搬送方向と直交する幅方向の端部を規制する原稿規制板139と、原稿の搬送方向に直交した長さである幅を検知する原稿幅検知ユニット140が設けられている。
また、原稿読取部120は、次のような構成で、原稿台126上の原稿画像の読み取りを行う。第1ミラー台121に設置された露光ランプ122は、原稿の長手方向(図中、左右方向)に移動しながら、原稿台126上の原稿を照射する。露光ランプ122の照射による原稿からの散乱光は、第1ミラー台121、第2ミラー台123のミラーに反射されて、レンズ124に到達する。なお、第1ミラー台121、第2ミラー台123は、モータ125によって駆動され、移動する。原稿上の画像は、第1ミラー台121、第2ミラー台123、レンズ124を介して、CCDラインセンサ127の受光部上に結像し、CCDラインセンサ127により光電変換される。光電変換された信号は、信号処理部128で処理されて、上述したCPU106に出力される。
[画像形成動作]
まず、ユーザは、用紙Pに画像形成を行うために、図1の用紙Pを積載する積載部である給紙トレイ83に用紙Pをセットする。このとき、ユーザは、用紙Pの搬送方向と直交する幅方向の大きさを規制する規制部であるサイド規制板82(82R、82L)を用紙Pの幅に応じた位置に移動(スライド)させる。
制御部のCPU106に、外部のホストコンピュータ(不図示)等から印刷命令や画像情報等から構成されるプリントジョブが入力されると、用紙Pへの印刷動作を開始する。CPU106の制御により、まず、用紙Pは給送ローラ81によって給紙トレイ83から給送され、レジローラ51及びレジ対向ローラ52まで搬送される。また、CPU106は、用紙Pの搬送制御と並行して、レーザスキャナユニット30を画像情報に基づいて制御して、感光ドラム11上に静電潜像を形成し、現像装置(不図示)を制御して、感光ドラム11上にトナー像を形成させる。そして、CPU106は、感光ドラム11上に形成されたトナー像が転写ローラ91へ移動するタイミングに合わせて、レジローラ51及びレジ対向ローラ52を回転させて、用紙Pを転写ローラ91へと搬送させる。これにより、用紙Pは感光ドラム11と転写ローラ91とが当接して形成されるニップ部へ搬送され、ニップ部において、感光ドラム11上のトナー像が、用紙Pへ転写される。用紙Pに転写されたトナー像は、定着ローラ等から構成される定着ユニット20によって加熱、加圧されることにより、用紙P上に溶融定着される。そして、トナー像が定着された後の用紙Pは、排紙ローラ対61によって排紙トレイ65に排出され、画像形成動作が終了する。
[用紙幅センサの構成]
図2は、図1に示す用紙幅検知ユニット100において、給紙トレイ83に収容された用紙Pの幅を検知する用紙幅センサ101(以下、幅センサ101という)と、幅センサ101が実装されるプリント基板105の構成を示す斜視図である。図2に示すように、検知手段である幅センサ101は、突起軸部101aとセンサ本体101bから構成されている。突起軸部101aは、中央に穴部が設けられており、センサ本体101bに対して回転自在に取り付けられている。一方、センサ本体101bは、回転式の可変抵抗器であり、プリント基板105に電気的に接続された状態で固定されている。センサ本体101bは、突起軸部101aの回転角度に応じて抵抗値が変化する。幅センサ101は、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値を検知信号である電圧に変換して制御部(不図示)のCPU106(図11参照)に出力する。
[用紙幅検知ユニットの構成]
図3は、用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82(82R)との関係を説明する斜視図である。図3(a)は、用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82(82R)とを給紙トレイ83の用紙Pの用紙搬送方向の下流側から見たときの斜視図である。図3(a)に示すように、幅センサ101が取り付けられたプリント基板105は、サイド規制板82(82R)の動きに連動して移動するサイズ検知ホルダー102に取り付けられている。すなわち、プリント基板105は、幅センサ101の突起軸部101aの中心線S(図中、一点鎖線で表示)が、重力方向(図中、矢印G方向)に対して略垂直方向で、給紙トレイ83に収容された用紙Pの用紙搬送方向に略直交するように配置されている。また、プリント基板105の幅センサ101が取り付けられた面の反対側には、サイド規制板82(82R)の動きに応じて回転するセンサギア103が設けられている。
図3(b)は、用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82(82R)とを給紙トレイ83の用紙Pの用紙搬送方向の上流側から見たときの斜視図である。図3(b)に示すように、プリント基板105の幅センサ101の反対側の面には、センサギア103が取り付けられている。センサギア103は回転軸103a(図3(b)では不図示)を有し、幅センサ101の突起軸部101aに設けられた穴に嵌合されるとともに、サイズ検知ホルダー102に回転可能に取り付けられている。センサラック104は、サイド規制板82R(第1規制部材)と突起部82Raを介して接続されている。そして、給紙トレイ83に用紙Pを収容した際に、用紙Pの幅に合わせてサイド規制板82Rをスライドさせると、サイド規制板82Rの動きに連動して、センサラック104もスライドする構成となっている。例えば、サイド規制板82Rを図中A方向に移動させた場合には、センサラック104もA方向にスライドするとともに、センサギア103は図中Z方向に回転する。一方、サイド規制板82Rを図中B方向に移動させた場合には、センサラック104もB方向にスライドするとともに、センサギア103は図中Y方向に回転する。
図4は、用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82(82R)との関係を説明する断面図である。図4は、センサギア103の回転軸103aの中心を含むように切断したときの、図3(b)において右側から左方向を見たときの用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82Rの切断面を示している。図4に示すように、プリント基板105は、サイズ検知ホルダー102に固定されている。また、センサギア103の回転軸103aの一端は、サイズ検知ホルダー102に回転可能に支持され、他端は、プリント基板105に取り付けられた幅センサ101の突起軸部101aに設けられた穴に嵌合されている。これにより、センサギア103の回転軸103aの回転に連動して、突起軸部101aも図3(b)に示す矢印Y方向、Z方向に回転する。また、サイド規制板82Rは、サイド規制板82Rの突起部82Raを介してセンサラック104と接続されている。更に、センサラック104は、センサギア103にサイド規制板82Rの動き(移動)を伝達するように、サイズ検知ホルダー102に取り付けられている。これにより、サイド規制板82Rが図中、用紙搬送方向と直交する図3(b)に示す矢印A、B方向への移動に連動して、センサラック104もA、B方向へ移動可能となっている。
図5は、用紙幅検知ユニット100を給紙トレイ83側から見たときの斜視図である。図5に示すように、センサラック104の下部には、サイド規制板82Rの突起部82Raと嵌合するための溝部104aが設けられている。一方、図3(b)に示すように、サイド規制板82Rのセンサラック104と対向する側には突起部82Raが設けられており、溝部104aと突起部82Raを嵌合させることにより、サイド規制板82Rとセンサラック104とは連結される。これにより、センサラック104は、サイド規制板82Rの移動に同期して移動可能に構成されている。また、図5に示すように、センサギア103に設けられた歯車は、センサラック104に設けられた歯と噛み合わされている。そのため、センサラック104は、サイド規制板82Rの移動に同期して移動すると、センサギア103もセンサラック104の移動に連動して回転する。
[用紙幅検知ユニットの動作]
図6は、給紙トレイ83に用紙Pがセットされたときの用紙幅検知ユニット100の動作を説明する図である。図6は、図1に示す給紙トレイ83と用紙幅検知ユニット100の構成を図1の右側から左方向を見たときの図である。図6において、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットするために、サイド規制板82Rを図中右方向に移動させる。そして、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットすると、サイド規制板82Rを矢印A方向に用紙Pの幅側の端部に当接する位置まで移動させる。サイド規制板82は、82R(右側)、82L(左側)の左右で1対の構成であり、一方をスライドさせると、ピニオン(不図示)によって、他方も対称的にスライドする構成となっているため、用紙Pの幅方向の端部を左右同時に規制することができる。
図6において、サイド規制板82Rを矢印A方向にスライド(移動)させると、サイド規制板82Rの動きに連動して、サイド規制板82L(第2規制部材)は、サイド規制板82Rのスライド方向(操作方向)とは対称の方向であるB方向にスライドする。このとき、サイド規制板82RがA方向に移動すると、溝部104aと突起部82Raを介してサイド規制板82Rと連結され、一体となっているセンサラック104も矢印A方向に移動する。そして、センサラック104が矢印A方向に移動することにより、歯車がセンサラック104に設けられた歯と噛み合っているセンサギア103が矢印Z方向に回転する。これにより、センサギア103の回転軸103a(図6では不図示)が嵌合している幅センサ101(図6では不図示)の突起軸部101a(図6では不図示)も矢印Z方向に回転する。幅センサ101は、突起軸部101aの角度に応じた、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値を電圧に変換して制御部(不図示)のCPU106(図11参照)に出力する。
[用紙幅センサの動作]
(静的な誤差及び動的な誤差がない場合)
次に、用紙幅検知ユニット100の理想的な動作について説明する。ここで、「理想的な動作」とは、前述した部品公差による誤差である「静的な誤差」、及び部品の空走による誤差である「動的な誤差」がない場合の動作である。
図7(a)は、幅センサ101の突起軸部101aの角度と、用紙Pの幅との関係を示すグラフである。図7(a)において、横軸は、突起軸部101aの角度(単位:°)を示し、縦軸は、幅センサ101の出力電圧(単位:V(ボルト))と、出力電圧に対応する用紙幅(用紙Pの紙種と幅)を示している。図7(a)より、突起軸部101aの角度が大きくなると可変抵抗器の抵抗値も大きくなり、これに比例して幅センサ101の出力電圧も大きくなっていることが分かる。本実施例では、突起軸部101aの角度が30°の場合は、用紙Pの幅はA6サイズ(105mm)、角度が330°の場合は、用紙Pの幅はA4サイズ(210mm)になるように、出力電圧を設定している。このように、突起軸部101aの角度をリニアに変化させることにより、用紙Pの幅もリニアに検知することができる。
図7(b)~(d)は、それぞれ突起軸部101aの角度が30°、180°、330°のときの幅センサ101の突起軸部101aの状態を示す図である。図6に示した用紙PはA6サイズであり、幅センサ101の突起軸部101aの状態は、図7(b)の位置になる。図6において、サイド規制板82Rを用紙Pの幅に合わせると、突起軸部101aの角度が30°となり、用紙幅に換算すると、A6サイズの幅である105mmとなる。サイド規制板82Rを、図6の状態から矢印B方向(右方向)にスライドさせると、スライド量に応じて、突起軸部101aの角度が大きくなって、図7(b)から図7(d)へと変化する。これに伴い、突起軸部101aの角度に対応する幅センサ101から出力される電圧も大きくなり、CPU106により検知される用紙Pの幅も大きくなる。
図7(a)において、突起軸部101aの角度が0°~20°の区間と、340°~360°の区間では、出力電圧が表示されていない。これは、幅センサ101の電気特性上の使用領域外のためである。図7(e)は、幅センサ101の内部の可変抵抗器の構成を説明する図である。幅センサ101は、内部に抵抗器である抵抗体と、センサギア103の回転軸103aが嵌合している幅センサ101の突起軸部101aの角度に応じて回転する回転電極とを有している。そして、幅センサ101は、回転電極の角度が20°の場合には0V(GND)の電圧を出力し、回転電極の角度が340°の場合には3.3Vの電圧を出力する。なお、幅センサ101では、回転電極の実使用角度は、30°~330°(=360°-30°)の区間の角度である。また、幅センサ101では、電気特性上の使用限界角度は、20°及び340°(=360°-20°)であり、回転電極の角度が20°未満、及び340°を超える角度の場合には、電圧を出力しない。
そのため、図7(a)では、幅センサ101が検知可能な用紙Pの最小幅に対応する突起軸部101aの角度を30°とし、幅センサ101の電気特性上使用領域外の角度20°に対し、10°のメカマージンを設けている。用紙Pの最大幅も同様に、幅センサ101が検知可能な用紙Pの最大幅に対応する突起軸部101aの角度を330°とし、幅センサ101の電気特性上使用領域外の角度340°に対し、10°のメカマージンを設けている。
上述したように、サイド規制板82R、82Lは、一方をスライドさせると、他方も連動して対称的にスライドする。そのため、サイド規制板82R、82Lのスライド量Nは、幅センサ101で検知される用紙Pの最大幅から最小幅を引いた差分値の半分以下になる。また、このスライド量Nがセンサラック104のスライド量に相当する。
ここで、センサギア103のピッチ円周長は、スライド量Nに幅センサ101の電気特性上の使用領域外の角度(20°)分の円弧を合わせた値に設定される。例えば、図7(a)で設定されているように、用紙Pの最大幅をA4サイズの210mmとし、最小幅をA6サイズの105mmとすると、Nは52.5mm(=(210mm-105mm)/2)となる。また、センサギア103の回転角度300°(=330°-30°)が52.5mmに相当するので、センサギア103のピッチ円周長は、63mm(=52.5mm×(360°/300°))以上となる。仮にセンサギア103のモジュールを1とした場合、歯数は21歯以上に設定される。
(静的な誤差及び動的な誤差がある場合)
続いて、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の用紙幅検知ユニット100の動作について説明する。図8は、前述した図7のグラフに、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧のグラフ(図中、グレーで表示)を追加した図である。図8において、「理想直線」は、図7で説明した、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がない場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧の関係を示す線形グラフを指している。一方、図8において「実際の特性」と記した、出力電圧が取りうる範囲をグレーで塗られた領域で示すグラフは、「静的な誤差」及び「動的な誤差」がある場合の突起軸部101aの角度と幅センサ101の出力電圧の関係を示している。「実際の特性」を示すグラフにおいて、突起軸部101aの角度が同じでも、幅センサ101の出力電圧が異なるのは、後述するように「動的な誤差」によるものである。また、出力電圧は、後述するように、サイド規制板82をスライドさせる方向に応じて理想直線の場合の出力電圧との誤差が異なる。
図9は、説明を簡便にするために図8のグラフを変換したグラフであり、縦軸は理想直線における出力電圧とのズレ量、すなわち出力電圧の誤差を示し、横軸は幅センサ101の出力電圧を示している。図9に示すグラフは、2つの曲線から構成されている。1つは、サイド規制板82を、用紙Pの最大幅側(幅センサ101の出力電圧が3.3V側)から最小幅側(出力電圧が0V側)に、サイド規制板82R、82L間の距離を狭める方向に動かした場合の曲線(図中、下側に描かれた曲線)である。もう1つの曲線は、サイド規制板82を、用紙Pの最小幅側(0V側)から最大幅側(3.3V側)に、サイド規制板82R、82L間の距離を広げる方向に動かした場合の曲線(図中、下側に描かれた曲線)である。2つの曲線は、形状が概ね同じで、図中上下方向に平行移動した関係になる。また、2つの曲線に挟まれたグレーの領域は、2つの曲線が取り得る出力電圧の誤差の領域を示している。なお、図9では、真の紙幅は広いのに、検知している紙幅は狭い状態、すなわち、図8の「理想直線」における出力電圧の方が「実際の特性」の出力電圧より大きい場合の誤差を+(プラス)方向としている。一方、図9では、真の紙幅は狭いのに、検知している紙幅は広い状態、すなわち、図8の「理想直線」における出力電圧の方が「実際の特性」の出力電圧より小さい場合の誤差を-(マイナス)方向としている。
図9において、それぞれの曲線の山の頂点と谷の底の差が、上述した「静的な誤差」である(図9では、上側の曲線における「静的な誤差」を示している)。「静的な誤差」は、介在する部品の寸法公差や、可変抵抗器の可動量に対する抵抗値の変化量の公差によって生じる。一方、図9に示す2つの曲線の上下方向の平行移動量が、上述した「動的な誤差」である。サイド規制板82をスライドさせているにもかかわらず、幅センサ101の可変抵抗器が動かないのは、次のようなことが起因している。すなわち、サイド規制板82の移動(スライド)を可変抵抗器に伝達するために介在している各部品間の組み付けガタである隙間、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加えられた力による各部品の撓み(変形)等が起因している。その結果、サイド規制板82をスライドさせているにもかかわらず、サイド規制板82の動きが可変抵抗器に伝達されず、幅センサ101の可変抵抗器が動かない「空走」が生じる。「動的な誤差」は、これら介在部品の空走によって生じる。
次に、「動的な誤差」について、図を参照して説明する。図10は、サイド規制板82を、サイド規制板82R、82Lの間隔が用紙Pの最大幅側(3.3V側)から狭める方向に移動させ、突起軸部101aが角度A°の位置で、サイド規制板82R、82Lの間隔を広げる方向に反転させた場合のグラフである。図10の縦軸、横軸は図9と同様であり、ここでの説明を省略する。サイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向にサイド規制板82をスライドさせているときには、介在部品同士の組み付けガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加わる力による部品の撓みなどは、一方向に突き当たった状態になっている。ところが、角度A°の位置で、それまでとは逆に、サイド規制板82をサイド規制板82R、82Lの間隔を広げる方向にスライドさせ始める。すると、一方向に突き当たっていた介在部品同士の組み付けガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加わる力による部品の撓みは、一旦解放される。そして、サイド規制板82R、82Lの間隔を広げていくと、介在部品同士の組み付けガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加わる力による部品の撓みなどは、それまでとは逆の方向に突き当たった状態になる。この間、サイド規制板82や介在部品は動いているが、その動きが幅センサ101の可変抵抗器には伝達されずに空走が生じ、その結果、突起軸部101aは角度A°のままで変化しない。このとき、サイド規制板82R、82Lの間隔は、広がる方向に変化しているにもかかわらず、幅センサ101の突起軸部101aの角度が角度A°のままで変わらない。そのため、突起軸部101aの角度に応じて出力される幅センサ101の出力電圧と、理想直線に置ける出力電圧との誤差は、+方向に増加して行く。また、幅センサ101の出力電圧は、制御部(不図示)のCPU106(図11参照)に出力され、CPU106は、幅センサ101の出力電圧が変化しないので、用紙Pの紙幅は狭いままであると誤検知してしまうことになる。以上説明したように、サイド規制板82R、82Lの間隔を広げる方向にサイド規制板82を操作した場合の誤差は、サイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向にサイド規制板82を操作した場合の誤差よりも大きくなる。
ここでは、図10のグラフに基づいて、真の紙幅との誤差が小さいサイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向にサイド規制板82を操作した場合の誤差の変化について説明した。真の紙幅との誤差が生じる要因は、上述したように、介在部品同士の組付けガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加わる力による部品の撓みによるものである。図10では、真の紙幅との誤差は、サイド規制板82をサイド規制板82R、82Lの間隔を広げる方向に操作した場合の方が、サイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向に操作した場合よりも大きくなっている。しかしながら、真の紙幅との誤差が生じる要因は同じであるが、真の紙幅との誤差が、サイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向に操作した場合の方が、サイド規制板82R、82Lの間隔を狭める方向に操作した場合よりも大きくなる場合もある。
[用紙幅を検知するシステム構成]
図11は、本実施例のプリンタ1の用紙Pの幅を検知するためのシステム構成を説明するための図である。図11において、制御部のCPU106は、記憶装置であるROM及びRAMを有し、ROMに格納された各種制御プログラムに基づいて、RAMを作業領域に用いて、プリンタ1の画像形成動作を一括して制御する。また、図11において、CPU106は3つの端子、AVref端子、AD端子、AVss端子を有している。AVref端子には、幅センサ101からの出力電圧の最大値である3.3V(ボルト)の直流電圧が入力され、AVss端子には、出力電圧の最小値0Vであるグランド(GND)に接続されている。また、AD端子には、用紙幅検知ユニット100の幅センサ101から、幅センサ101の突起軸部101aの角度に応じた出力電圧が入力される。CPU106は、AD変換入力ポートであるAD端子に入力された幅センサ101の出力電圧(アナログ電圧)を、出力電圧に応じたデジタル値に変換する。また、CPU106は、記憶手段である不揮発性メモリ107と接続され、不揮発性メモリ107にアクセスして、データの読み出し、書き込みを行う。
サイド規制板82の動きを幅センサ101の可変抵抗器に伝達するために介在する部品の狙い寸法や、可変抵抗器の可動量に対する抵抗値の変化量の仕様値(誤差を含まない理想値)は、設計段階で既知である。したがって、CPU106は、用紙Pの用紙幅を、幅センサ101からの出力電圧をA/D変換して取得したデジタル値(以下、AD変換値という)と、部品の狙い寸法や仕様値等の既知のパラメータを用いた数式に基づいて、一義的に算定することができる。このように数式により求めた用紙幅を、ここでは、「理想用紙幅」とする。しかしながら、理想用紙幅は、上述した「静的な誤差」及び「動的な誤差」が考慮されておらず、「静的な誤差」及び「動的な誤差」が加味された「真の用紙幅」とは異なる。
[用紙幅の補正処理]
続いて、「理想用紙幅」に「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味した補正を行い、「真の用紙幅」を求める補正処理について説明する。図12は、図9に示したグラフの横軸を、幅センサ101からの出力電圧からAD変換値に換えたグラフである。本実施例では、A/D変換の分解能を12ビット(bit)とし、幅センサ101からの出力電圧の0V~3.3Vは、0~4095(=212-1)に変換される。図12に示す丸印のプロットを結んだグラフは、サイド規制板82を用紙Pの最大幅側(AD変換値の4095側)から最小幅側(AD変換値の0側)へと狭める方向にスライドさせた場合のプロファイルデータ中の20個のデータを結んだグラフである。
図13は、図12と同様に、図9に示したグラフの横軸を、幅センサ101からの出力電圧からAD変換値に換えたグラフである。図13に示す丸印のプロットを結んだグラフは、サイド規制板82を用紙Pの最小幅側(AD変換値の0側)から最大幅側(AD変換値の4095側)へと広げる方向にスライドさせた場合のプロファイルデータ中の20個のデータを結んだグラフである。なお、図12と図13の丸印でプロットされた20個のデータは、同じAD変換値の誤差データが抽出されているが、異なるAD変換値を抽出してもよい。また、抽出されるデータの数は、20個に限定されるものではない。
本実施例では、サイド規制板82を用紙Pの最大幅側から最小幅側にスライドさせた場合と、用紙Pの最小幅側から最大幅側にスライドさせた場合のAD変換値等のデータを、予め不揮発性メモリ107に記憶させておくこととする。なお、不揮発性メモリ107へのAD変換値等のデータの格納は、例えば、プリンタ1の組立工程にて行ってもよい。
図14は、図12に示す丸印のプロットを繋いだグラフを簡易的に表したグラフである。図12では、横軸はAD変換値を示し、縦軸は、AD変換値に基づいて算定される「理想用紙幅」と、「静的な誤差」及び「動的な誤差」が加味された「真の用紙幅」との誤差を示していた。図14では、横軸はAD変換値を示し、縦軸は、用紙Pの用紙幅を示している。図中、点線で示す直線は、AD変換値(A,A等)に基づいて算定される「理想用紙幅」を示す直線であり、本実施例では、「理想用紙幅」は、α×AD変換値+βの一次式で求められるものとする(なお、パラメータα、βは、既知とする)。一方、図中、破線で示す曲線は、「真の用紙幅」を示しており、黒の太い直線で示す「理想用紙幅」と「真の用紙幅」との差(H、H等)は、図12の縦軸の誤差に対応している。
上述した不揮発性メモリ107には、AD変換値と、AD変換値に基づいて算出された理想用紙幅データと真の用紙幅データとの差分データ(差分情報)とが、対応付けて、第1の補正データとして格納される。不揮発性メモリ107へのデータの格納は、次のようにして行われる。まず、サイド規制板82を最大限まで広げた状態からサイド規制板82R、82L間の距離を狭める方向にスライドさせながら、AD変換値の代表点を複数(例えば(n+1)個)抽出する。そして、抽出された(n+1)個のAD変換値(A、A、・・・、An-1、A)と、(n+1)個のAD変換値に対応する(n+1)個の誤差データ(H、H、・・・、Hn-1、H)とを不揮発性メモリ107に記憶させる。ここで、誤差データHnは、実際にサイド規制板82R、82L間の距離を測定することで求めた「真の用紙幅」から、前述したAD変換値に基づいて算出される「理想用紙幅」を引いた値である。したがって、図14において、誤差H、Hは正の値であり、誤差Hは負の値である。なお、「理想用紙幅」は、上述したように、AD変換値と既知のパラメータα、βから構成されるα×AD変換値+βの一次式により、一義的に算定することができる。
図15は、図13に示す丸印のプロットを繋いだグラフを簡易的に表したグラフである。図13では、横軸はAD変換値を示し、縦軸は、AD変換値に基づいて算定される「理想用紙幅」と、「静的な誤差」及び「動的な誤差」が加味された「真の用紙幅」との誤差を示していた。図15では、横軸はAD変換値を示し、縦軸は、用紙Pの用紙幅を示している。図中、点線で示す直線は、AD変換値(B,B等)に基づいて算定される「理想用紙幅」を示す直線であり、本実施例では、「理想用紙幅」は、α×AD変換値+βの一次式で求められるものとする(なお、パラメータα、βは、既知とする)。一方、図中、破線で示す曲線は、「真の用紙幅」を示しており、黒の太い直線で示す「理想用紙幅」と「真の用紙幅」との差(I、I等)は、図13の縦軸の誤差に対応している。
上述した不揮発性メモリ107には、図15に示すAD変換値と、AD変換値に基づいて算出された理想用紙幅データと真の用紙幅データとの差分データ(差分情報)とが、対応付けて、第2の補正データとして格納される。不揮発性メモリ107へのデータの格納は、次のようにして行われる。まず、サイド規制板82を最小限まで狭めた状態からサイド規制板82R、82L間の距離を広げる方向にスライドさせながら、AD変換値の代表点を複数(例えば(n+1)個)抽出する。そして、抽出された(n+1)個のAD変換値(B、B、・・・、Bn-1、B)と、(n+1)個のAD変換値に対応する(n+1)個の誤差データ(I、I、・・・、In-1、I)とを不揮発性メモリ107に記憶させる。ここで、誤差データInは、実際にサイド規制板82R、82L間の距離を測定することで求めた「真の用紙幅」から、前述したAD変換値に基づいて算出される「理想用紙幅」を引いた値である。したがって、図15において、誤差I~Iは正の値である。なお、「理想用紙幅」は、上述したように、AD変換値と既知のパラメータα、βから構成されるα×AD変換値+βの一次式により、一義的に算定することができる。
次に、上述した方法で不揮発性メモリ107に記憶されたデータ値を用いて、CPU106が「真の用紙幅」を求める方法について説明する。上述したように、幅センサ101からは突起軸部101aの角度に応じた電圧がCPU106に出力され、CPU106はAD端子に入力される幅センサ101からの出力電圧をA/D変換して、『AD変換値』を取得する。CPU106は、所定の周期で取得したAD変換値が前回取得したAD変換値よりも減少したか、又は増加したかに基づいて、サイド規制板82R、82L間の距離が狭くなったか、又は広がったかを判断している。また、CPU106は、所定の周期で取得したAD変換値と、上述した一次式α×AD変換値+βを用いて、理想用紙幅を算出する。なお、ここでは、一次式α×AD変換値+βは、不揮発性メモリ107に予め格納されているものとしているが、例えば、ROMに内蔵され、CPU106が実行するプログラム中に含まれていてもよい。
続いて、サイド規制板82R、82L間の距離が狭くなった場合と、広がった場合の誤差の求め方について説明する。まず、CPU106が、所定の周期で取得したAD変換値が前回取得したAD変換値よりも減少した、すなわちサイド規制板82R、82L間の距離が狭くなったと判断した場合の誤差の求め方について説明する。図16は、図14に示すグラフに基づいて、「誤差」を算出する方法を説明する図である。なお、図16の『(a)AD変換値』は、CPU106が所定の周期で取得したAD変換値を示している。本実施例では、不揮発性メモリ107に格納されたAD変換値と、AD変換値に対応する誤差データのうち、『(a)AD変換値』を挟む近傍の2点のAD変換値と、AD変換値に対応する誤差データを用いて、『(c)誤差』の算出を行う。具体的には、CPU106は、不揮発性メモリ107に記憶されたAD変換値(A、A、・・・、An-1、A)の中から『(a)AD変換値』を挟む近傍の2つのAD変換値を決定する。図16では、AD変換値A、Aが該当する。次に、CPU106は、不揮発性メモリ107に記憶された誤差データ(H、H、・・・、Hn-1、H)の中から、決定したAD変換値に対応した誤差データを不揮発性メモリ107から取得する。図16では、誤差データH、HがAD変換値A、Aの誤差データに該当する。そして、CPU106は、AD変換値A、Aの間の誤差データH、Hを線形補間して、『(a)AD変換値』における『(c)誤差』を求める。そして、CPU106は、所定の周期で取得したAD変換値と一次式α×AD変換値+βとを用いて算出した『(b)理想用紙幅』に、『(c)誤差』を加算して、『(d)真の用紙幅』を算出する。このようにして、CPU106は、サイド規制板82R、82L間の距離が狭くなった場合の『(d)真の用紙幅』を求めることができる。
次に、CPU106が、所定の周期で取得したAD変換値が前回取得したAD変換値よりも増加した、すなわちサイド規制板82R、82L間の距離が広がったと判断した場合の誤差の求め方について説明する。図17は、図15に示すグラフに基づいて、「誤差」を算出する方法を説明する図である。なお、図17の『(a)AD変換値』は、CPU106が所定の周期で取得したAD変換値を示している。本実施例では、不揮発性メモリ107に格納されたAD変換値と、AD変換値に対応する誤差データのうち、『(a)AD変換値』を挟む近傍の2点のAD変換値と、AD変換値に対応する誤差データを用いて、『(c)誤差』の算出を行う。具体的には、CPU106は、不揮発性メモリ107に記憶されたAD変換値(B、B、・・・、Bn-1、B)の中から『(a)AD変換値』を挟む近傍の2つのAD変換値を決定する。図17では、AD変換値B、Bが該当する。次に、CPU106は、不揮発性メモリ107に記憶された誤差データ(I、I、・・・、In-1、I)の中から、決定したAD変換値に対応した誤差データを不揮発性メモリ107から取得する。図17では、誤差データI、IがAD変換値B、Bの誤差データに該当する。そして、CPU106は、AD変換値B、Bの間の誤差データI、Iを線形補間して、『(a)AD変換値』における『(c)誤差』を求める。そして、CPU106は、所定の周期で取得したAD変換値と一次式α×AD変換値+βとを用いて算出した『(b)理想用紙幅』に、『(c)誤差』を加算して、『(d)真の用紙幅』を算出する。このようにして、CPU106は、サイド規制板82R、82L間の距離が広がった場合の『(d)真の用紙幅』を求めることができる。
上述したように、介在部品同士の組み付けガタ、噛合する歯車のバックラッシュ、サイド規制板82に加わる力による部品の撓みなどにより、サイド規制板82の動きが幅センサ101に伝わらず、突起軸部101aの角度が変化しない「空走」が生じる。「動的な誤差」は、これら介在部品の空走によって生じ、「動的な誤差」の量は、サイド規制板82が、サイド規制板82R、82L間の距離が狭くなる方向に動いたか、又は広がる方向に動いたかによって異なる。本実施例では、CPU106は、サイド規制板82が、サイド規制板82R、82L間の距離が狭くなる方向に動いたか、又は広がる方向に動いたかを判断する。そして、CPU106は、サイド規制板82が動いた方向に応じて選択した、不揮発性メモリ107に格納されたAD変換値と誤差データとに基づいて補正処理を行い、真の用紙幅を算出する。
そして、CPU106は、算出した真の用紙幅に基づいて、プリンタ1の画像形成条件の変更を行う。ここで言う画像形成条件とは、画像イメージの横幅や、画像イメージの拡大/縮小率等、画像イメージの二次加工条件のことである。また、本実施例のプリンタ1における画像形成条件は、例えばプロセスカートリッジ10における画像形成のプロセス速度や、現像装置等に画像形成のために高電圧を供給する電源装置(不図示)の出力電圧値、定着ユニット20の画像形成時の設定温度等である。また、CPU106は、給紙トレイに用紙がセットされた場合には、用紙幅検知装置が検知した用紙幅の情報に基づいて、操作部109の表示装置にセットされた用紙情報の表示(報知)が行われる。
以上説明したように、本実施例によれば、「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味して、用紙のサイズを精度よく検知することができる。
[その他の実施例]
(用紙幅検知ユニットの構成)
上述した実施例では、図3に示すように、幅センサ101は給紙トレイ83に載置された用紙Pと直交するように配置された構成であったが、幅センサ101を用紙Pと並行に配置した構成でもよい。図18は、幅センサ101が給紙トレイ83に載置された用紙Pと並行に配置された用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82との関係を説明する斜視図(図18(a))と、上面図(図18(b))である。
図18において、用紙幅検知ユニット100は、幅センサ101が取り付けられたプリント基板105、及びセンサギア103から構成されている。プリント基板105は、サイズ検知ホルダー102に取り付けられている。上述した実施例では、幅センサ101は、プリント基板105を介して、センサギア103とは反対側のプリント基板105の面に取り付けられていたが、図18では、幅センサ101はプリント基板105とセンサギア103との間に設けられている点が異なる。図18に示すように、幅センサ101は、サイド規制板82Lとサイド規制板82Rとの間に載置された用紙P(図18では不図示)の上面に並行に設置されている。
上述した実施例と同様に、給紙トレイ83に用紙Pを収容した際に、用紙Pの幅に合わせてサイド規制板82Rを操作すると、サイド規制板82Rの動きに連動して、センサラック104もスライドするように、サイド規制板82Rと接続されている。例えば、サイド規制板82Rを図18(b)中、右方向にスライドさせた場合には、センサラック104も右方向にスライドするとともに、センサギア103は図中、反時計回り方向に回転する。一方、サイド規制板82Rを図18(b)中、左方向にスライドさせた場合には、センサラック104も左方向にスライドするとともに、センサギア103は図中、時計回り方向に回転する。そして、センサギア103は、上述した実施例と同様に、回転軸を有し、幅センサ101の突起軸部に設けられた穴に嵌合されている。幅センサ101は、センサギア103の回転に応じて回転し、回転角度に応じた出力電圧をCPU106に出力する。CPU106は、幅センサ101からの出力電圧を変換したAD変換値と、不揮発性メモリ107に格納された補正データに基づいて、給紙トレイ83に載置された用紙Pの幅サイズを正確に検知することができる。
(原稿読取装置)
上述した実施例では、CPU106は、プリンタ1の給紙トレイ83に載置された用紙Pの用紙幅を、用紙幅検知ユニット100の幅センサ101の検知値に基づいて確定させ、画像形成条件の設定等を行う実施例について説明した。前述したように、プリンタ1は、原稿の読み取りを行う読取装置110を備えている。そして、読取装置110の原稿置き台131には、サイド規制板82や用紙幅検知ユニット100と同様に、原稿の幅方向の端部を規制する原稿規制板139と、原稿の搬送方向に直交した幅を検知する原稿幅検知ユニット140が設けられている。そこで、CPU106は、原稿規制板139、及び原稿幅検知ユニット140を用いて、上述した実施例と同様の制御を行うことにより、原稿置き台131に載置された原稿の幅を検知することができる。そして、CPU106は、読み取った原稿画像を給紙トレイ83に載置された用紙Pに印刷する場合には、原稿幅検知ユニット140により検知された用紙幅の情報を用いて画像形成条件の設定を行い、印刷動作を実行することができる。
以上説明したように、その他の実施例によれば、「静的な誤差」及び「動的な誤差」を加味して、用紙のサイズを精度よく検知することができる。
P 用紙
82 サイド規制板
83 給紙トレイ
101 用紙幅センサ
106 CPU

Claims (10)

  1. 用紙への画像形成を制御する制御手段を備える画像形成装置であって、
    用紙が積載される積載部と、
    前記積載部に積載された用紙の端部の位置を規制する規制部と、
    前記規制部により規制された用紙の前記端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する検知手段と、
    情報を記憶する記憶手段と、
    前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅を、前記算出された前記用紙の幅と前記積載部に積載された用紙の幅との差分に基づいて補正することにより、前記積載部に積載された用紙の幅を求める前記制御手段と、を備え、
    前記差分は、予め、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅と前記積載部に積載された用紙を測定した幅とから算出された差分であり、前記検知信号の値と対応付けて前記記憶手段に格納され、
    前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号の値を挟む2つの検知信号の値と、前記2つの検知信号にそれぞれ対応付けられた前記差分とを前記記憶手段より読み出し、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じて線形補間することにより、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じた差分を算出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記検知信号に基づいて算出された用紙の幅に、前記算出した前記検知信号の値に応じた前記差分を加算することにより、前記積載部に積載された用紙の幅を求めることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記規制部は、用紙の搬送方向と直交する幅方向における一方の端部の位置を規制する第1規制部材と、前記第1規制部材の操作方向と対称の方向に移動し、用紙の前記幅方向における他方の端部の位置を規制する第2規制部材と、を有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、前記第1規制部材と一体となって移動するラックを備え、
    前記検知手段は、前記ラックと噛合し、紙幅検知を行うための歯車と、前記歯車に軸部が連結され、前記軸部の回転角に応じて抵抗値が変化する回転式の可変抵抗器と、を有し、
    前記検知信号である前記可変抵抗器の抵抗値に応じた電圧を出力することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記電圧を用いた一次式により、前記積載部に積載された前記補正を行う前の用紙の幅を算出することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記記憶手段は、第1の補正データ及び第2の補正データを格納し、
    前記第1の補正データは、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向に前記規制部を操作した場合の、前記検知手段から出力される前記検知信号の値と前記検知信号の値と対応付けられた前記差分とを有し、
    前記第2の補正データは、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向に前記規制部を操作した場合の、前記検知手段から出力される前記検知信号の値と前記検知信号の値と対応付けられた前記差分とを有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号の値に応じた差分を算出する場合には、前記規制部が操作される方向が前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向か、又は前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向かに応じて、前記記憶手段に格納された前記第1の補正データ、又は前記第2の補正データを選択することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の補正データが有する検知信号の値に対応する差分は、前記第2の補正データが有する前記検知信号と同じ値の前記検知信号に対応する差分よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第2の補正データが有する検知信号の値に対応する差分は、前記第1の補正データが有する前記検知信号と同じ値の前記検知信号に対応する差分よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を狭める方向に前記規制部を操作した場合の前記差分と、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間隔を広げる方向に前記規制部を操作した場合の前記差分との違いは、前記規制部の操作により前記第1規制部材が移動した移動量を前記第1規制部材から前記歯車に伝えるために介在する各部品の間の隙間、及び前記操作により前記第1規制部材に加えられた力による前記各部品の変形により生じることを特徴とする請求項又は請求項に記載の画像形成装置。
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