JP7325937B2 - 真空遮断器の投入試験装置およびその試験方法 - Google Patents

真空遮断器の投入試験装置およびその試験方法 Download PDF

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Description

本実施形態は、電力系統において電流遮断を行う真空遮断器の投入試験装置およびその試験方法に関する。
電力系統の電力供給線に流れる電流を遮断するために真空遮断器が使用される。真空遮断器は、製品化にあたっては電気試験所等において形式試験が実施される。
電気試験所等における真空遮断器の形式試験は、専用の試験装置により行われる。専用の試験装置として、実際の電力系統を模した電圧および電流を発生する試験装置が知られている。
特開昭59-216071号公報
IEC62271-101: High-voltage switchgear and control gear Part101: Synthetic testing
真空遮断器が閉路状態とされる投入時には、真空遮断器内の一対の電極が、駆動装置により駆動され機械的に接続される。真空遮断器が実際の電力系統に接続されている場合、真空遮断器内の一対の電極が、駆動装置により駆動され機械的に接続される前に、一対の電極間にアークが発生し、電流が流れる。この一対の電極が機械的に接続する前に発生するアークをプレアークと呼ぶ。
このプレアーク発生時に供給される電力を一つの電流電圧発生部から供給する直接試験法と、プレアーク発生時に供給される電力の電圧を電圧発生部により供給し、電流を電流発生部により供給する合成試験法が知られている。直接試験法と合成試験法は、真空遮断器の遮断性能に応じて、適宜使い分けられる。近年、真空遮断器の遮断容量が大容量化され、合成試験法が用いられる場合が多くなっている。
真空遮断器が実際の電力系統に接続されている場合、真空遮断器が閉路する電圧は高電圧であり、電流は大電流である。実際の電力系統に真空遮断器を接続して電気試験所等における真空遮断器の閉路試験を行うことは、安全性、経済性の面から望ましくない。このため、電気試験所等における真空遮断器の閉路試験は、実際の電力系統を模した電圧および電流を発生する試験装置を用いた合成試験法により行われることが望ましい。
合成試験法の試験装置は、実際の電力系統を模した小電流の高電圧を発生する電圧発生部と、低電圧の大電流を発生する電流発生部とを有する。
合成試験法による真空遮断器の閉路試験において、試験装置は、真空遮断器が閉路動作中である時の電極間にかかる高電圧を電圧発生部により供給する。その後、試験装置は、電圧発生部から出力された高電圧によるプレアークが消弧される前に、電流発生部から大電流を供給する。このようにすることで、実際の電力系統に接続された時に発生するプレアークを模したプレアークを発生させることができる。
しかしながら、真空遮断器においてプレアークが短時間の間に消弧されてしまう場合がある。この場合、電圧発生部から出力された高電圧によるプレアークが消弧される前に、電流発生部から大電流を供給することができず、その結果、真空遮断器の閉路試験が失敗することが懸念されるとの問題点があった。
本実施形態は、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験を、より確実に行うことができる真空遮断器の投入試験装置および試験方法を提供することを目的とする。
本実施形態の真空遮断器の投入試験装置は、次のような構成を有することを特徴とする。
(1)被試験装置である真空遮断器の投入時に、前記真空遮断器に電圧を供給する電圧発生部。
(2)前記電圧発生部から前記真空遮断器に供給された電流を検出する検出部。
(3)前記検出部により、前記電圧発生部から前記真空遮断器に電流が供給されたことが検出されたときに、前記真空遮断器に電流を供給する電流発生部。
(4)前記電圧発生部は、前記検出部により前記電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生する複数の電圧回路を有する。
本実施形態の真空遮断器の試験方法は、次のような手順を有することを特徴とする。
(1)被試験装置である真空遮断器の投入時に、前記真空遮断器に電圧を供給する電圧発生手順。
(2)前記電圧発生手順により前記真空遮断器に供給された電流を検出する検出手順。
(3)前記検出手順により、電圧発生部から前記真空遮断器に電流が供給されたことが検出されたときに、前記真空遮断器に電流を供給する電流発生手順。
(4)前記電圧発生手順は、複数の電圧回路により前記検出手順により前記電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生する。
第1実施形態にかかる真空遮断器の試験装置の構成を示す図 第1実施形態にかかる真空遮断器の試験方法の手順を示す図 第1実施形態にかかる試験装置の電圧回路の出力電流を説明する図 第1実施形態にかかる試験装置の合成電流を説明する図 一つの電圧回路のみ有する試験装置の構成を説明する図 一つの電圧回路のみ有する試験装置の合成電流を説明する図
[第1実施形態]
[1-1.概略構成]
以下では、図1を参照しつつ、本実施形態の真空遮断器の試験装置1の全体構成を説明する。図1は、試験装置1の内部回路を示している。試験装置1は、工場の試験室等に設置される。
本実施形態において、同一構成の装置や部材が複数ある場合にはそれらについて同一の番号を付して説明を行い、また、同一構成の個々の装置や部材についてそれぞれを説明する場合に、共通する番号にアルファベットの添え字(小文字)を付けることで区別する。
試験装置1は、電圧発生部2、電流発生部3、検出部4、スイッチ5、充電部6、開閉部7を有する。試験装置1は、接続線91、92を介し被試験装置である真空遮断器8に接続される。真空遮断器8は、電力系統において電流遮断を行うための開閉装置である。真空遮断器8は、外部の駆動装置(図中不示)に機械的に接続される。
試験装置1は、電気試験所の試験室等に設置される。同様に、真空遮断器8も、試験装置1が設置された電気試験所の試験室等に配置される。試験装置1と真空遮断器8を接続する接続線91、92は、浮遊容量としてのキャパシタ93および浮遊リアクタンスとしてのリアクタンス94を有する。
試験装置1は、合成試験法による真空遮断器の閉路試験において、実際の電力系統に接続された時の投入時に発生するプレアークを模したプレアークを発生させる。試験装置1は、実際の電力系統を模した小電流の高電圧を発生する電圧発生部2と、低電圧の大電流を発生する電流発生部3とを有する。試験装置1は、真空遮断器8が閉路動作中とされる投入時の電極間にかかる高電圧を電圧発生部2により供給する。試験装置1は、電圧発生部2から出力された高電圧によるプレアークが消弧される前に、電流発生部3から大電流を供給する。
(電圧発生部2)
電圧発生部2は、小電流の高電圧を発生する電圧発生装置により構成される。電圧発生部2は、電流発生部3に比べ高電圧である電圧を発生する。電圧発生部2は、電流発生部3に比べ小電流である電流を発生する。電圧発生部2は、接続線91、92を介し被試験装置である真空遮断器8に接続される。合成試験法による真空遮断器の閉路試験において、電圧発生部2は、真空遮断器が閉路動作中とされる時の電極間にかかる高電圧を被試験装置である真空遮断器8に供給する。
電圧発生部2は、電圧回路20a、20b、20cを有する。電圧発生部2の電圧回路20a、20b、20cは、それぞれ電気的に並列に接続され、接続線91、92を介し被試験装置である真空遮断器8に接続される。
電圧回路20aを第1番目の電圧回路、電圧回路20bを第2番目の電圧回路、電圧回路20cを第3番目の電圧回路と呼ぶ場合がある。本実施形態において、第2番目の電圧回路である電圧回路20bまたは第3番目の電圧回路である電圧回路20cが、請求項における第n番目の電圧回路に相当する。また、本実施形態における電圧回路20cが、請求項における最も長いピーク時間を有する電圧回路に相当する。
電圧回路20aは、電気的に直列接続されたキャパシタ21a、抵抗器22a、およびリアクタンス23aを有する。同様に電圧回路20bは、電気的に直列接続されたキャパシタ21b、抵抗器22b、およびリアクタンス23bを、電圧回路20cは、電気的に直列接続されたキャパシタ21c、抵抗器22c、およびリアクタンス23cを有する。
キャパシタ21a、21b、21cは、アルミ電解コンデンサやプラスチックフィルムコンデンサのような高耐圧のコンデンサにより構成される。キャパシタ21a、21b、21cは、真空遮断器8に供給するための、電荷を充電する。キャパシタ21a、21b、21cは、実際の電力系統を模した高電圧の電流を真空遮断器8に供給する。キャパシタ21a、21b、21cに充電された電荷は、それぞれ抵抗器22a、22b、22cにより制限され小電流とされる。
キャパシタ21a、21b、21cの容量は、キャパシタ21a<キャパシタ21b<21cである。電圧回路20cのキャパシタ21a、21b、21cは、アルミ電解コンデンサやプラスチックフィルムコンデンサのような高耐圧のコンデンサにより構成される。キャパシタ21a、21b、21cは、真空遮断器8に供給するための、電荷を充電する。キャパシタ21a、21b、21cは、実際の電力系統を模した高電圧の電流を真空遮断器8に供給する。キャパシタ21a、21b、21cに充電された電荷は、それぞれ抵抗器22a、22b、22cにより制限され小電流とされる。
キャパシタ21cは、キャパシタ21cに電気的に接続された充電部6により充電される。キャパシタ21a、21bには、キャパシタ21cに充電された電荷が、充電される。キャパシタ21a、21bには、電圧回路20cと直列接続された開閉部7が閉路状態とされることにより充電される。
すなわち、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち、最も長いピーク時間を有する電圧回路20cのキャパシタ21cは、充電部6により充電される。最も長いピーク時間を有する電圧回路20cに接続された開閉部7が閉路状態とされ、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち最も長いピーク時間を有する電圧回路20cを除く電圧回路20a、20bのキャパシタ21a、21bが充電される。
抵抗器22a、22b、22cは、巻線抵抗器のような高耐圧の抵抗器により構成される。抵抗器22a、22b、22cは、それぞれキャパシタ21a、21b、21cから真空遮断器8に供給される電流を制限する。キャパシタ21a、21b、21cは、実際の電力系統を模した高電圧の電流を真空遮断器8に供給する。抵抗器22a、22b、22cは、それぞれキャパシタ21a、21b、21cに充電された電荷を、小電流とする。
抵抗器22a、22b、22cの抵抗値は、それぞれキャパシタ21a、21b、21cの容量とともに、真空遮断器8に供給される電圧が所望のピーク時間を有するように選択される。
抵抗器22aの抵抗値は、キャパシタ21aの容量とともに、電圧回路20aから真空遮断器8に供給される電圧のピーク時間が、電圧回路20b、20cに比べ短くなるように選択される。抵抗器22cの抵抗値は、キャパシタ21cの容量とともに、電圧回路20cから真空遮断器8に供給される電圧のピーク時間が、電圧回路20a、20bに比べ長くなるように選択される。
リアクタンス23a、23b、23cは、鉄やフェライト等の磁性体コアに銅線等の巻き線コイルが配置され構成される。リアクタンス23a、23b、23cは、それぞれキャパシタ21a、21b、21cから真空遮断器8に供給される突入電流を制限する。
接続線91、92は、浮遊容量としてのキャパシタ93および浮遊リアクタンスとしてのリアクタンス94を有する。リアクタンス23a、23b、23cの大きさは、キャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値とともに、浮遊容量としてのキャパシタ93および浮遊リアクタンスとしてのリアクタンス94に応じ調整される。
電圧回路20a、20b、20cから真空遮断器8に供給される電圧は、異なるピーク時間を有する。電圧回路20a、20b、20cから真空遮断器8に供給される電圧のピーク時間は、電圧回路20a、20b、20cのそれぞれのキャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値および、またはリアクタンス23a、23b、23cの大きさにより調整される。
第3番目の電圧回路である電圧回路20cのピーク時間は、第2番目の電圧回路である電圧回路20bのピーク時間の3倍乃至5倍、第2番目の電圧回路である電圧回路20bのピーク時間は、第1番目の電圧回路である電圧回路20aのピーク時間の3倍乃至5倍であることが望ましい。つまり、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち第n番目の電圧回路は、複数の電圧回路のうち第(n-1)番目の電圧回路が有するピーク時間の3倍乃至5倍のピーク時間を有することが望ましい。
(電流発生部3)
電流発生部3は、低電圧の大電流を発生する電流発生装置により構成される。電流発生部3は、電圧発生部2に比べ大電流である電流を発生する。電流発生部3は、電圧発生部2に比べ低電圧である電圧を発生する。電流発生部3は、接続線91、92を介し被試験装置である真空遮断器8に接続される。合成試験法による真空遮断器の閉路試験において、電流発生部3は、真空遮断器8が閉路動作中とされる時のプレアークに供給される大電流を、被試験装置である真空遮断器8に供給する。
(検出部4)
検出部4は、電流を検出する電流検出装置により構成される。検出部4は、真空遮断器8に接続された接続線92に配置される。検出部4は、電圧発生部2から真空遮断器8に供給された電流を検出する。
検出部4は、電圧発生部2から真空遮断器8に供給された電流が、予め設定された電流値以上であることを検出し、スイッチ5を閉路状態とする。スイッチ5が閉路状態とされることにより、電流発生部3から真空遮断器8にプレアークにかかる大電流が供給される。
(スイッチ5)
スイッチ5は、コンタクタや投入器のような開閉装置により構成される。スイッチ5は、電流発生部3と真空遮断器8を接続する接続線91に配置される。スイッチ5は、電流発生部3から真空遮断器8への電流を開閉する。
スイッチ5は、検出部4により開閉が制御される。検出部4により、電圧発生部2から真空遮断器8に供給された電流が、予め設定された電流値以上であることが検出された場合、スイッチ5は、検出部4により閉路状態とされる。スイッチ5が閉路状態とされることにより、電流発生部3から真空遮断器8にプレアークにかかる大電流が供給される。
(充電部6)
充電部6は、電圧発生回路や定電流回路を有する充電装置により構成される。充電部6は、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち、最も長いピーク時間を有する電圧回路のキャパシタを充電する。充電部6は、電圧発生部2の電圧回路20cのキャパシタ21cに接続される。充電部6は、電流発生部3に比べ高電圧である電圧に、キャパシタ21cを充電する。充電部6は、真空遮断器の閉路試験開始時に、作業者に操作されキャパシタ21cを充電する。
(開閉部7)
開閉部7は、スパークギャップを有する開閉装置により構成される。開閉部7は、電圧回路20cに直列に接続され配置される。回路の構成の便宜のため開閉部7は、電圧回路20cのリアクタンス23cと抵抗器22cの間に直列に接続される。開閉部7は、電圧回路20cから電圧回路20a、20bおよび真空遮断器8への電流を開閉する。
開閉部7は、作業者により開閉が制御される。開閉部7は、作業者に制御されレーザーを電極間に放出する。レーザーに誘導され電流が導通し、開閉部7は閉路状態となる。
開閉部7が閉路状態となることにより、電圧回路20cのキャパシタ21cに充電された電荷により、電圧回路20aのキャパシタ21aおよび電圧回路20bのキャパシタ21bが充電される。また、開閉部7が閉路状態となることにより、電圧回路20cからの高電圧が被試験装置である真空遮断器8に供給される。
以上が、真空遮断器の試験装置1の構成である。
[1-2.作用]
次に、本実施形態の真空遮断器の試験装置1の作用を、図1~6に基づき説明する。真空遮断器の試験方法の手順の一例を図2に示す。
(初期状態)
真空遮断器の試験開始前において、被試験装置である真空遮断器8は開路状態とされている。また、開閉部7およびスイッチ5も開路状態とされている。作業者は、以下の操作により、合成試験法による真空遮断器8の試験を実行する。
(操作1:電圧回路20cのキャパシタ21cを充電する)
操作1により合成試験法による真空遮断器の試験方法が開始される。最初に作業者は、充電部6を操作し、電圧回路20cのキャパシタ21cを充電する。充電部6は、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち、最も長いピーク時間を有する電圧回路のキャパシタを充電する。電圧回路20cのキャパシタ21cは、充電部6により、電流発生部3に比べ高電圧である電圧に充電される。
(操作2:開閉部7を閉路状態とする)
次に作業者は、開閉部7を操作し、開閉部7を閉路状態とする。開閉部7は、作業者に操作されレーザーを電極間に放出する。レーザーに誘導され電流が導通し、開閉部7は閉路状態となる。
開閉部7が閉路状態となることにより、電圧回路20cからの高電圧が被試験装置である真空遮断器8に供給される。この状態では、真空遮断器8は開路状態であるため、開閉部7が閉路状態となることにより、電圧回路20cのキャパシタ21cに充電された電荷により、電圧回路20aのキャパシタ21aおよび電圧回路20bのキャパシタ21bが充電される。
(操作3:真空遮断器8を閉路状態とする)
次に作業者は、真空遮断器8に接続された駆動装置(図中不示)を操作し、真空遮断器8を閉路状態とする。図3および図4に示すタイムチャートにおける時刻t0に、真空遮断器8が閉路状態とされる動作が開始される。
真空遮断器8が閉路動作中、真空遮断器8内の電極が、駆動装置により駆動され機械的に接続される前に、電気的絶縁破壊が起こり電極間にプレアークが発生し、電流が流れ始める。図3、図4における時刻t1に電気的絶縁破壊が起こり、真空遮断器8の電極間にプレアークが発生する。検出部4はこのプレアーク発生時に電極間に供給される電流を検出する。請求項における、検出部4により電流が検出されたときは、プレアークが発生した時刻であり、図3、図4における時刻t1である。
検出部4は、プレアーク発生時に電極間に流れる電流を検出し、スイッチ5を閉路状態とする。スイッチ5が閉路状態とされることにより、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isが供給される。しかしながら、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻は、検出部4、スイッチ5、電流発生部3の遅延により図4における時刻t2となる。つまり、時刻t1から時刻t2の間、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isは供給されない。
真空遮断器8の電極間のプレアーク発生により、電圧発生部2から供給される電圧Voは、図3、図4における時刻t1にブレークダウンする。なお電圧発生部2から供給される電圧Voは、電圧回路20a、20b、20cのそれぞれのキャパシタ21a、21b、21cが充電された電圧である。
電圧発生部2は、検出部4によりプレアーク発生時に電極間に流れる電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生する複数の電圧回路20a、20b、20cを有する。時刻t1以降、電圧発生部2の電圧回路20a、20b、20cは、真空遮断器8に対し、それぞれ電流Ia、Ib、Icを供給する。電圧回路20a、20b、20cから供給されるそれぞれの電流Ia、Ib、Icは、プレアーク発生時刻t1から最大電流を発生するまでの時間が異なる。
図3に示すように電圧回路20aの電流Iaはピーク時間Taを、電圧回路20bの電流Ibはピーク時間Tbを、電圧回路20cの電流Icはピーク時間Tcを有する。電圧回路20a、20b、20cは、異なるピーク時間を有する電流Ia、Ib、Icを真空遮断器8に供給する。電流Ia、Ib、Icのそれぞれのピーク時間Ta、Tb、Tcは、Ta<Tb<Tcである。
具体的には、ピーク時間Tbは、ピーク時間Taの3倍乃至5倍程度、ピーク時間Tcは、ピーク時間Tbの3倍乃至5倍程度であることが望ましい。つまり、第1番目の電圧回路20a、第2番目の電圧回路20b、第3番目の電圧回路20cのうち第n番目の電圧回路は、第(n-1)番目の電圧回路の、3倍乃至5倍のピーク時間を有する電流を発生することが望ましい。
電圧回路20a、20b、20cの電流Ia、Ib、Icのそれぞれのピーク時間Ta、Tb、Tcは、電圧回路20a、20b、20cのそれぞれのキャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値および、またはリアクタンス23a、23b、23cの大きさにより調整される。
一例として、電圧回路20aの電流Iaのピーク時間Taは、2μ秒~20μ秒程度に、電圧回路20bの電流Ibのピーク時間Tbは、10μ秒~100μ秒程度に、電圧回路20cの電流Icのピーク時間Tcは、50μ秒~500μ秒程度に調整される。
電圧回路20aからの電流Ia、電圧回路20bからの電流Ib、電圧回路20cからの電流Icは、重畳され図3に示す電流Ioとして真空遮断器8に供給される。
一方、接続線91、92は、浮遊容量であるキャパシタ93、浮遊リアクタンスであるアクタンス94にかかる成分を有する。このため、真空遮断器8の電極間のプレアーク発生後、接続線91、92は、図4に示す振動性の電流ILを発生する。振動性の電流ILは、一般的に0.1MHz~100MHz程度の周波数を有する。
電圧回路20aからの電流Ia、電圧回路20bからの電流Ib、電圧回路20cからの電流Icが重畳された電流Ioと振動性の電流ILとは、さらに重畳され電流Imとなる。電流Imは、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2までの間、ゼロクロスを有しない。
検出部4、スイッチ5、電流発生部3の遅延により時刻t2に、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される。真空遮断器8のプレアークは、電極間の電流がゼロになると消弧されるが、電流Imは、時刻t2に至るまで電流がゼロになるゼロクロスを有しない。このため、時刻t2に至るまで真空遮断器8の電極間のプレアークは消滅せず、このプレアークに電流発生部3からの電流Isが重畳される。
これにより、電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給される。その結果、プレアークが消弧されることなく真空遮断器の閉路試験が行われる。
次に、対比のため一つの電圧回路のみ有する試験装置11の作用を説明する。従来技術における試験装置11は、一つの電圧回路にのみ構成された電圧発生部2を有していた。
図5~6に基づき一つの電圧回路のみ有する試験装置11の作用を説明する。従来技術による試験装置1の電圧発生部2は、複数の電圧回路20a、20b、20cを有しておらず、図5に示すように一つの電圧回路2により構成されていた。
前述のとおり、接続線91、92は、浮遊容量であるキャパシタ93、浮遊リアクタンスであるリアクタンス94にかかる成分を有する。このため、真空遮断器8の電極間のプレアーク発生後、接続線91、92は、図6に示す振動性の電流ILを発生する。振動性の電流ILは、一般的に0.1MHz~100MHz程度の周波数を有する。
電圧回路20cからの電流Ioと振動性の電流ILとは、重畳され電流Imとなる。電流Imは、電圧回路20cからの電流Ioと重畳されているが、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2までの間に、ゼロクロスを有する。
検出部4、スイッチ5、電流発生部3の遅延により時刻t2に、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される。プレアークは、真空遮断器8の電極間の電流がゼロになると消弧される。このため、時刻t2に至る前の時刻t3にて、真空遮断器8の電極間のプレアークは消滅する。したがってプレアークに電流発生部3からの電流Isを重畳させることができない。
これにより、電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給されることができなくなる。その結果、真空遮断器8の閉路試験は、失敗となる。
本実施形態の試験装置1によれば、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2に至るまで真空遮断器8の電極間のプレアークは消滅せず、このプレアークに電流発生部3からの電流Isが重畳される。電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給され、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験が行われる。以上が、真空遮断器の試験装置1の作用である。
[1-3.効果]
(1)本実施形態によれば、真空遮断器の試験装置1は、被試験装置である真空遮断器8の投入時に、真空遮断器8に電圧を供給する電圧発生部2と、電圧発生部2から真空遮断器8に供給された電流を検出する検出部4と、検出部4により、電圧発生部2から真空遮断器8に電流が供給されたことが検出されたときに、真空遮断器8に電流を供給する電流発生部3と、を有し、電圧発生部2は、検出部4により電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生する複数の電圧回路20a、20b、20cを有するので、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験を、より確実に行うことができる真空遮断器の試験装置および試験方法を提供することができる。
接続線91、92は、浮遊容量であるキャパシタ93、浮遊リアクタンスであるリアクタンス94にかかる成分を有する。このため、真空遮断器8の電極間のプレアーク発生後、接続線91、92は、振動性の電流ILを発生する。
複数の電圧回路20a、20b、20cから供給された異なるピーク時間を有する電流Ia、電流Ib、電流Icは、重畳され電流Ioとなる。振動性の電流ILは、電流がゼロになるゼロクロスを有するが、電流Ioと振動性の電流ILが、重畳された電流Imは、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2までの間、ゼロクロスを有しない。
真空遮断器8のプレアークは、電極間の電流がゼロになると消弧されるが、電流Imは、時刻t2に至るまで電流がゼロになるゼロクロスを有しない。このため、時刻t2に至るまで真空遮断器8の電極間のプレアークは消滅せず、このプレアークに電流発生部3からの電流Isを重畳させることができる。
電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給され、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験を、より確実に行うことが可能となる。
真空遮断器の閉路試験を失敗した場合、再度、真空遮断器の閉路試験を行うことが必要となる。再度の真空遮断器の閉路試験は、真空遮断器8の接点の損耗を招く可能性がある。より確実な真空遮断器の閉路試験を行うことにより、真空遮断器8の接点の損耗を軽減することが可能となる。また、真空遮断器の閉路試験の試験時間を短縮することも可能となる。真空遮断器の閉路試験の試験時間を短縮することにより、より多くの真空遮断器の試験を短時間に行うことが可能となる。
また、被試験装置である真空遮断器8が複数直列接続される、いわゆる多点切りとして使用されるときに、真空遮断器8に接続された分圧用コンデンサから供給される、非常に高周波な電流のゼロクロスの発生を抑制することもできる。
(2)本実施形態によれば、複数の電圧回路20a、20b、20cのうちn番目の電圧回路は、複数の電圧回路のうち第(n-1)番目の電圧回路の3倍乃至5倍のピーク時間を有する電流を発生するので、電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給されることが可能となる。その結果、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験を、より確実に行うことができる。
接続線91、92の、浮遊容量であるキャパシタ93、浮遊リアクタンスであるリアクタンス94に起因する振動性の電流ILは、複数の電圧回路20a、20b、20cから供給された異なるピーク時間を有する電流Ia、電流Ib、電流Icが重畳された電流Ioとさらに重畳され電流Imとなる。振動性の電流ILは、電流がゼロになるゼロクロスを有するが、電流Ioと振動性の電流ILが、重畳された電流Imは、電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2までの間、ゼロクロスを有しない。
真空遮断器8のプレアークは、電極間の電流がゼロになると消弧されるが、電流Imは、時刻t2に至るまで電流がゼロになるゼロクロスを有しない。このため、時刻t2に至るまで真空遮断器8の電極間のプレアークは消滅せず、このプレアークに電流発生部3からの電流Isを重畳させることができる。
複数の電圧回路20a、20b、20cのうちn番目の電圧回路は、複数の電圧回路のうち第(n-1)番目の電圧回路が有するピーク時間の3倍乃至5倍のピーク時間を有する電流を供給するので、電流Ioと振動性の電流ILが、重畳された電流Imは、さらに電流発生部3から真空遮断器8に電流Isの供給が開始される時刻t2までの間、ゼロクロスを有しにくくなる。
電極が機械的に接続される前のプレアーク発生時に、電流発生部3からの電流Isが真空遮断器8の電極間に供給され、短時間の間にプレアークが消弧されてしまう場合のある真空遮断器の閉路試験を、より確実に行うことが可能となる。
(3)本実施形態によれば、複数の電圧回路20a、20b、20cは、ピーク時間に対応した容量を有し、真空遮断器に供給する電流となる電荷を充電するキャパシタ21a、21b、21cと、キャパシタに直列接続された抵抗器22a、22b、22cをそれぞれ有するので、キャパシタ21a、21b、21cの容量、または抵抗器22a、22b、22cの抵抗値を調整することにより、容易に電圧回路20a、20b、20cの電流Ia、Ib、Icのそれぞれのピーク時間Ta、Tb、Tcを調整することができる。
キャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値は、接続線91、92の浮遊容量としてのキャパシタ93および浮遊リアクタンスとしてのリアクタンス94に応じ、容易に調整することができる。
(4)本実施形態によれば、複数の電圧回路20a、20b、20cは、キャパシタ21a、21b、21cまたは抵抗器22a、22b、22cに直列接続されたリアクタンス23a、23b、23cを有するので、キャパシタ21a、21b、21cから真空遮断器8に供給される突入電流を制限することができる。
リアクタンス23a、23b、23cの大きさは、キャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値とともに、浮遊容量としてのキャパシタ93および浮遊リアクタンスとしてのリアクタンス94に応じ、容易に調整することができる。
(5)本実施形態によれば、複数の電圧回路20a、20b、20cのうち、最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路のキャパシタを充電する充電部6を有し、最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路20cに接続された開閉部7が閉路状態とされ、複数の電圧回路のうち最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路20cを除く電圧回路20a、20bのキャパシタ21a、21bが充電されるので、電圧回路20a、20bに充電部を設けることが必要とされず、試験装置1の構成を単純にすることができる。
[2.他の実施形態]
変形例を含めた実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。以下は、その一例である。
(1)上記実施形態では、試験装置1の電圧発生部2は、3つの電圧回路20a、20b、20cを有するものとした。しかしながら試験装置1の電圧発生部2の電圧回路20の数は、これに限られない。試験装置1の電圧発生部2の電圧回路20の数は2つ、または4つ以上であってもよい。
(2)上記実施形態では、電圧回路20a、20b、20cの電流Ia、Ib、Icのそれぞれのピーク時間Ta、Tb、Tcは、電圧回路20a、20b、20cのそれぞれのキャパシタ21a、21b、21cの容量、抵抗器22a、22b、22cの抵抗値および、またはリアクタンス23a、23b、23cの大きさにより調整されるものとしたが、ピーク時間Ta、Tb、Tcは、電圧回路20a、20b、20cの回路を形成する素子の定数により調整されるものに限られない。例えば電圧回路20a、20b、20cに接続されたタイマ回路を有し、電圧回路20a、20b、20cのそれぞれの電流Ia、Ib、Icの出力開始タイミングが、タイマ回路により調整され、ピーク時間Ta、Tb、Tcが異なるように、電流Ia、Ib、Icが出力されるようにしてもよい。
1・・・試験装置
2・・・電圧発生部
3・・・電流発生部
4・・・検出部
5・・・スイッチ
6・・・充電部
7・・・開閉部
8・・・真空遮断器
20a,20b,20c・・・電圧回路
21a,21b,21c・・・キャパシタ
22a,22b,22c・・・抵抗器
23a,23b,23c・・・リアクタンス
91,92・・・接続線
93・・・キャパシタ
94・・・リアクタンス

Claims (12)

  1. 被試験装置である真空遮断器に試験電圧を供給する電圧発生部と、
    前記電圧発生部から前記真空遮断器に供給された電流を検出する検出部と、
    前記検出部により、前記電圧発生部から前記真空遮断器に電流が供給されたことが検出されたときに、前記真空遮断器に電流を供給する電流発生部と、
    前記電圧発生部は、前記検出部により前記電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生する複数の電圧回路と、
    を有し、
    前記複数の電圧回路からの電流が重畳された電流Ioと、前記電流Ioに対して前記複数の電圧回路と前記真空遮断器との接続線に発生する振動性の電流ILが重畳された電流Imは、前記電流発生部から前記真空遮断器に試験電流Isの供給が開始される時刻までの間、ゼロクロスを有しない、
    真空遮断器の投入試験装置。
  2. 前記複数の電圧回路のうち第n番目の電圧回路は、前記複数の電圧回路のうち第(n-1)番目の電圧回路の3倍乃至5倍のピーク時間を有する電流を発生する、
    請求項1に記載の真空遮断器の投入試験装置。
  3. 前記複数の電圧回路は、前記ピーク時間に対応した容量を有し、前記真空遮断器に供給する電流となる電荷を充電するキャパシタと、前記キャパシタに直列接続された抵抗器をそれぞれ有する、
    請求項2に記載の真空遮断器の投入試験装置。
  4. 前記複数の電圧回路は、前記キャパシタまたは前記抵抗器に直列接続されたリアクタンスを有する、
    請求項3に記載の真空遮断器の投入試験装置。
  5. 前記複数の電圧回路のうち、最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路のキャパシタを充電する充電部を有し、
    最も長いピーク時間を有する電流を発生する前記電圧回路に接続された開閉部が閉路状態とされ、前記複数の電圧回路のうち最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路を除く電圧回路のキャパシタが充電される、
    請求項3または4に記載の真空遮断器の投入試験装置。
  6. 前記開閉部は、スパークギャップを有し、レーザーにより開閉制御される、
    請求項5に記載の真空遮断器の投入試験装置。
  7. 被試験装置である真空遮断器に試験電圧を供給する電圧発生部と、
    前記電圧発生部により前記真空遮断器に供給された電流を検出する検出部と、
    前記真空遮断器に電流を供給する電流発生部と、
    を有する真空遮断器の試験装置を使用する真空遮断器の試験方法において、
    前記電圧発生部により前記真空遮断器に供給された電流を検出する手順と、
    前記検出部により、前記電圧発生部から前記真空遮断器に電流が供給されたことが検出されたときに、前記電流発生部から前記真空遮断器に電流を供給する手順と、
    前記電圧発生部により、前記検出部により前記電流が検出されたときから最大電流を発生するまでのピーク時間が異なる電流を発生するときに、前記電圧発生部が有する複数の電圧回路に電圧を発生させる手順と、
    前記複数の電圧回路からのピーク時間が異なる電流を重畳し、その重畳された電流Ioと、前記電流Ioに対して前記複数の電圧回路と前記真空遮断器との接続線に発生する振動性の電流ILが重畳された電流Imを、前記電流発生部から前記真空遮断器に試験電流Isの供給が開始される時刻までの間、ゼロクロスを有しないものとする手順と、
    を有する真空遮断器の試験方法。
  8. 前記複数の電圧回路のうち第n番目の電圧回路は、前記複数の電圧回路のうち第(n-1)番目の電圧回路の3倍乃至5倍のピーク時間を有する電流を発生する、
    請求項7に記載の真空遮断器の試験方法。
  9. 前記複数の電圧回路は、前記ピーク時間に対応した容量を有し、前記真空遮断器に供給する電流となる電荷を充電するキャパシタと、前記キャパシタに直列接続された抵抗器をそれぞれ有する、
    請求項8に記載の真空遮断器の試験方法。
  10. 前記複数の電圧回路は、前記キャパシタまたは前記抵抗器に直列接続されたリアクタンスを有する、
    請求項9に記載の真空遮断器の試験方法。
  11. 前記複数の電圧回路のうち、最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路のキャパシタを、充電部により充電し、
    最も長いピーク時間を有する電流を発生する前記電圧回路に接続された開閉部を閉路状態として、前記複数の電圧回路のうち最も長いピーク時間を有する電流を発生する電圧回路を除く電圧回路のキャパシタを充電する、
    請求項9または10に記載の真空遮断器の試験方法。
  12. 前記開閉部は、スパークギャップを有し、レーザーにより開閉制御する、
    請求項11に記載の真空遮断器の試験方法。
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